JP6276626B2 - 光電変換用増感色素およびそれを用いた光電変換素子ならびに色素増感太陽電池 - Google Patents

光電変換用増感色素およびそれを用いた光電変換素子ならびに色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は色素増感型の光電変換素子に用いられる増感色素と、該増感色素を用いた光電変換素子ならびに色素増感太陽電池に関する。
近年、石炭、石油、天然ガス等の化石燃料から生じる二酸化炭素が温室効果ガスとして地球温暖化や、地球温暖化による環境破壊を引き起こしており、人口増加に伴う世界的なエネルギー消費の増大により、地球規模での環境破壊がますます進行することが懸念されている。このような状況において、化石燃料とは異なり枯渇する恐れの少ない太陽エネルギーの利用が精力的に検討されている。太陽光発電の導入により、地球温暖化の防止、光熱費の節約等が期待できるため、太陽エネルギーの開発や利用は、欧州や日本を中心に年々急速に進んでいる。
太陽光発電の手段としては、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子を用いた太陽電池が注目されるようになってきた。太陽電池としては、単結晶、多結晶、アモルファスのシリコン系、ガリウムヒ素、硫化カドミウム、セレン化インジウム銅等の化合物半導体系といった無機系太陽電池が主に研究され、それらのうちいくつかは住宅用等に実用化されている。しかし、これらの無機系太陽電池は製造コストが高いことや、原材料の確保が困難であること等の問題点を抱えている。
その一方で、有機材料を用いた有機系太陽電池は、製造コスト、大面積化、原材料確保の点で有利と言われている。有機系太陽電池としては、有機半導体と金属との接触界面における起電力の発生を利用するショットキー接合型有機系太陽電池が知られていたが、光電変換効率の向上に限界があることが認識されるようになった。そのため、2種の有機半導体の接触界面、あるいは有機半導体と無機半導体の接触界面を利用したpnヘテロ接合型有機系太陽電池が期待されるようになった。しかし、これら有機系太陽電池の光電変換効率は無機系太陽電池と比べると格段に低く、耐久性も悪いという問題があった。
こうした状況の中、スイスのローザンヌ工科大学のグレッツェル教授らにより、高い光電変換効率を示す色素増感太陽電池が報告された(例えば、非特許文献1)。提案された色素増感太陽電池は、酸化チタン多孔質薄膜電極、ルテニウム錯体色素、電解液からなる湿式太陽電池である。色素増感太陽電池は、他の太陽電池に比べて素子構造が簡単で、大型の製造設備がなくても製造できる可能性があり、また、既に実用化されているアモルファスシリコン太陽電池に匹敵する高い光電変換効率が期待されることから、近年になって次世代型太陽電池として注目を集めている。
色素増感太陽電池に用いられる増感色素としては、光電変換効率の点からは、ルテニウム錯体が最も優位と考えられているが、ルテニウムは貴金属であるため製造コスト面で不利であり、かつ、実用化されて大量のルテニウム錯体が必要になった場合には、資源的な制約も問題となる。そのため、増感色素として、ルテニウム等の貴金属を含まない有機色素を用いた色素増感太陽電池の研究が盛んに行われるようになった。貴金属を含まない有機色素としては、クマリン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ロダシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、キサンテン系色素等が報告されている(例えば、特許文献1、2)。
近年は増感色素としてベンゾピラン構造、ナフタル酸イミド構造、フルオレン構造、フルオレノン構造を有する化合物が報告されている(例えば、特許文献3〜6)。しかし、これらの有機色素は、安価で吸光係数が大きく、かつ構造の多様性により吸収特性の制御が可能といった長所を有するものの、光電変換効率および経時安定性の面で、要求される特性を充分に満足するものが得られていないのが現状である。
特開平11−214730号公報 特開平11−238905号公報 特開2003−17146号公報 特開2004−227825号公報 特開2009−266633号公報 特開2009−277527号公報
「Nature」、(イギリス)、1991年、第353巻、p.737―740
本発明が解決しようとする課題は、効率よく電流を取り出すことのできる新規構造の増感色素を提供し、さらには該増感色素を用いた、光電変換が良好な光電変換素子ならびに色素増感太陽電池を提供することである。
上記課題を解決するため、発明者らは増感色素の光電変換特性向上について鋭意検討した結果、特定の構造を有する増感色素を用いることにより、高効率かつ高耐久性の光電変換素子が得られることを見出した。すなわち本発明は、以下の内容で構成されている。
1.下記一般式(1)で表される光電変換用増感色素。
Figure 0006276626
[式中、R〜Rは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、または炭素原子数1〜6のアルコキシ基を表し、W、X、YおよびZは、水素原子または下記一般式(1a)もしくは(1b)で示される1価基を表す。ただし、W、X、YまたはZのいずれか1つが下記一般式(1a)で示される1価基であり、かつ、W、X、YまたはZのいずれか1つが下記一般式(1b)で示される1価基であるものとする。]
Figure 0006276626
[式中、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、アラルキル基、またはアリール基を表し、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。]
Figure 0006276626
[式中、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の整数を表し、nが2〜4の整数である場合、複数存在するRおよびRは、そのR同士、R同士がそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、Aは、下記一般式(A1)または(A2)で示される1価基を表す。]
Figure 0006276626
[式中、Rは酸性基を表す。]
Figure 0006276626
[式中、LおよびMは同一でも異なっていてもよく、1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基、または、炭素原子数1〜6の無置換アルキル基を表す。ただし、少なくともLまたはMのいずれか1つは、1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基であるものとする。pは0〜2の整数を表し、pが2である場合、複数存在するLは、互いに同一でも異なっていてもよい。]
2.前記一般式(1)において、WまたはXのいずれか一方が水素原子であり、かつ、YまたはZのいずれか一方が水素原子であることを特徴とする、前記1記載の光電変換用増感色素。
3.前記一般式(1)において、R〜Rが全て水素原子であることを特徴とする、前記1または2のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素。
4.前記一般式(1b)において、Aが前記一般式(A1)で示される1価基であることを特徴とする、前記1〜3のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素。
5.一対の対向する電極間に、少なくとも半導体層および電解質層が設けられている色素増感型の光電変換素子において、前記1〜4のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素が前記半導体層に担持されていることを特徴とする光電変換素子。
6.前記光電変換素子において、前記電解質層が4−tert−ブチルピリジンを含有することを特徴とする、前記5記載の光電変換素子。
7.光電変換素子を有する色素増感太陽電池であって、前記5または6のいずれか一項に記載の光電変換素子をモジュール化し、所定の電気配線を設けることによって得られることを特徴とする色素増感太陽電池。
本発明によれば、効率よく電流を取り出すことが可能な光電変換用増感色素を得ることができる。また、該光電変換用増感色素を用いることにより、高効率かつ高耐久性の光電変換素子および色素増感太陽電池を得ることができる。
本発明実施例1〜5および比較例1〜4において作製した光電変換素子の構成を表す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本発明の光電変換用増感色素は、色素増感型の光電変換素子において増感剤として用いられる。本発明の光電変換素子は、導電性支持体上の半導体層に色素を吸着させてなる光電極と対極とを、電解質層を介して対向配置させたものである。
以下に、前記一般式(1)で表される光電変換用増感色素について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1)においてR〜Rで表される「ハロゲン原子」としては具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子をあげることができる。
一般式(1)においてR〜Rで表される「炭素原子数1〜6のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基をあげることができる。
一般式(1)においてR〜Rで表される「炭素原子数1〜6のアルコキシ基」としては具体的に、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基をあげることができる。
一般式(1)において、R〜Rは、原料の入手の容易さなどの理由から、水素原子であるのが好ましい。
一般式(1)において、W、X、YおよびZは、水素原子または前記一般式(1a)もしくは(1b)で示される1価基を表す。ここで、W、X、YまたはZのいずれか1つが前記一般式(1a)で示される1価基であり、かつ、W、X、YまたはZのいずれか1つが前記一般式(1b)で示される1価基であるものとする。すなわち、残りのW、X、YまたはZのいずれか2つは水素原子となる。例えば、WおよびYが水素原子である場合は、XまたはZのいずれか一方が一般式(1a)で示される1価基であり、残りの一方が一般式(1b)で示される1価基である。また、XおよびZが水素原子である場合は、WまたはYのいずれか一方が一般式(1a)で示される1価基であり、残りの一方が一般式(1b)で示される1価基である。
一般式(1)において、W、X、YおよびZのうち、WまたはXのいずれか1つが水素原子であり、かつ、YまたはZのいずれか1つが水素原子であるのが好ましく、WおよびYが水素原子である、または、XおよびZが水素原子であるのがより好ましい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数1〜6のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基をあげることができる。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数1〜6のアルキル基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などのアリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基、から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数3〜12のシクロアルキル基」としては具体的に、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基などの炭素原子数3〜12のシクロアルキル基をあげることができる。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数3〜12のシクロアルキル基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などの炭素原子数6〜20のアリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコキシ基;フェニルエテニル基、ジフェニルエテニル基などのエテニル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数2〜6のアルケニル基」としては具体的に、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1−ヘキセニル基などの炭素原子数2〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基をあげることができる。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「炭素原子数2〜6のアルケニル基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などのアリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基、から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「アラルキル基」としては具体的に、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−ナフチルエチル基などの炭素原子数7〜26のアラルキル基をあげることができる。
一般式(1a)においてRまたはRで表される「アラルキル基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基、から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコキシ基;フェニルエテニル基、ジフェニルエテニル基などのエテニル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される、「アリール基」としては具体的に、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などの炭素原子数6〜20のアリール基をあげることができる。ここで、本発明においてアリール基とは、芳香族炭化水素基および縮合多環芳香族基を表すものとする。これらの中でも、フェニル基またはナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
一般式(1a)においてRまたはRで表される、「アリール基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などの炭素原子数6〜20のアリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;カルボキシル基で置換された炭素原子数1〜6の直鎖状または分岐状のアルコキシ基;フェニルエテニル基、ジフェニルエテニル基などのエテニル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよい。
一般式(1a)において、RおよびRは、上記で述べたとおりの置換基を表すが、これらの置換基が単結合(R―R)、または酸素原子を介した結合(R―O―R)もしくは硫黄原子を介した結合(R―S―R)によって互いに結合し、環を形成してもよい。
一般式(1b)においてRまたはRで表される、「炭素原子数1〜18のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−オクタデシル基などの炭素原子数1〜18の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基をあげることができる。R10またはR11で表される、「炭素原子数1〜18のアルキル基」としては、炭素原子数1〜12の直鎖状アルキル基が好ましく、炭素原子数5〜12の直鎖状アルキル基がより好ましく、n−ヘキシル基が特に好ましい。
一般式(1b)においてRまたはRで表される、「炭素原子数1〜18のアルキル基」は置換基を有していてもよく、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などのアリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジ−t−ブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの、炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基から選択される置換基を有する二置換アミノ基;水酸基;カルボキシル基;メチルエステル基、エチルエステル基などのカルボン酸エステル基;シアノ基などをあげることができる。これら置換基の数は、1つでも複数でもよいが、RおよびRは、置換基を有さない基であるのが好ましい。
およびRは、水素原子または炭素原子数5〜12のアルキル基が好ましく、水素原子または炭素原子数5〜12の直鎖状のアルキル基がより好ましく、水素原子またはn−ヘキシル基が特に好ましい。RおよびRが水素原子またはn−ヘキシル基である場合、Rが水素原子であり、Rが、水素原子またはn−ヘキシル基であるのが特に好ましい。
一般式(1b)において、nは1〜4の整数を表す。nが2〜4の整数である場合、複数存在するRおよびRは、そのR同士、R同士がそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよい。Aは、前記一般式(A1)または(A2)で示される1価基を表すが、Aは、前記一般式(A1)で示される1価基であるのが好ましい。
一般式(A1)においてRで表される「酸性基」としては具体的に、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキサム酸基、ホスホン酸基、ホウ酸基、ホスフィン酸基、シラノール基などをあげることができる。これらの中でも、カルボキシル基またはホスホン酸基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。
一般式(A2)においてLまたはMで表される、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」における「炭素原子数1〜6のアルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基をあげることができる。これらの中でも、炭素原子数1〜3の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
一般式(A2)においてLまたはMで表される、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」における「酸性基」としては具体的に、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキサム酸基、ホスホン酸基、ホウ酸基、ホスフィン酸基、シラノール基などをあげることができる。これらの中でも、カルボキシル基またはホスホン酸基が好ましく、カルボキシル基がより好ましい。「酸性基」の数が1つである場合、当該「酸性基」の置換位置は、アルキル基の末端であることが好ましく、「酸性基」の数が2つである場合、当該2つの「酸性基」のうち、少なくともいずれか一方の「酸性基」の置換位置がアルキル基の末端であることが好ましい。
一般式(A2)においてLまたはMで表される、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」としては、カルボキシル基またはホスホン酸基から選択される1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜3の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が好ましく、1つまたは2つのカルボキシル基を置換基として有する、メチル基またはエチル基がより好ましい。
一般式(A2)においてLまたはMで表される、「炭素原子数1〜6の無置換アルキル基」としては具体的に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基などの炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基をあげることができる。これらの中でも、炭素原子数1〜3の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。
一般式(A2)において、少なくともLまたはMのいずれか1つは、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」である。ここで、pは0〜2の整数を表し、pが0である場合、Lは存在しないため、Mが、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」となる。また、pが2である場合は、2つ存在するL、またはMのうち、少なくともいずれか1つが、「1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基」であればよい。
一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素の中でも、WまたはXのいずれか1つが水素原子であり、かつ、YまたはZのいずれか1つが水素原子である光電変換用増感色素を用いた場合には、特に効率の高い光電変換素子が得られるため特に好ましい。また、一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素の中でも、酸性基としてカルボキシル基またはホスホン酸基を含む増感色素は、半導体層の表面上に容易に吸着させることができるため、光電変換特性のさらなる向上につながる。
一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素は、生じ得る全ての立体異性体を包含するものとする。いずれの異性体も本発明における光電変換用増感色素として好適に使用することができる。例えば前記一般式(1)において、R〜R、WおよびYが水素原子であり、Xが前記一般式(1a)で示される1価基であり、Zが前記一般式(1b)で示される1価基であり、かつ、前記一般式(1b)において、Aが前記一般式(A1)で示される1価基である本発明の光電変換用増感色素は、下記一般式(2)および(3)で表される化合物を包含するものとする。
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一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の例示化合物は、生じ得る立体異性体のうちの一例を示したものであり、その他全ての立体異性体を包含するものとする。また、それぞれ2種以上の立体異性体の混合物であってもよい。
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一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素は、公知の方法を用いて合成することができる。一般式(1)において、R〜R、WおよびYが全て水素原子であり、Xが前記一般式(1a)で示される1価基であり、Zが前記一般式(1b)で示される1価基である場合は、例えば以下のようにして合成できる。2,8−ジブロモジベンゾチオフェン(B−1)と5−ホルミルチオフェンボロン酸等のホルミル基を有するボロン酸(B−2)を用いて、Suzukiカップリング等のクロスカップリング反応を行うことにより得られるホルミル体(B−3)を、エチレングリコールを用いてアセタール(B−4)として保護した後、アミン(B−5)とのBuchwald−Hartwig反応を行うことにより(B−6)を得ることができる。アセタールを脱保護して得られるホルミル体(B−7)とシアノ酢酸等(一般式(1b)において、Aが前記一般式(A1)である一価基の場合)またはロダニン−3−酢酸等のロダニン化合物(一般式(1b)において、Aが前記一般式(A2)である一価基の場合)との縮合反応を行うことにより、本発明の光電変換用増感色素を合成することができる。なお、出発原料となる(B−1)、(B−2)、(B−5)等については、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により合成したものを用いてもよい。
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一般式(1)におけるW、X、YおよびZのうち、WおよびYが水素原子である場合の製造方法については上記のとおりであるが、その他の場合、例えば、XおよびZが水素原子である場合等は、臭素原子の置換位置が異なるジブロモジベンゾチオフェン等を用いて同様の反応を行うことにより、本発明の光電変換用増感色素を合成することができる。
また、R〜Rが水素原子以外の置換基である場合は、それぞれ対応するジブロモジベンゾチオフェン誘導体等を用いて、上記と同様の反応を行うことにより、一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素を合成することができる。
一般式(1)で表される本発明の光電変換用増感色素の化合物の精製は、カラムクロマトグラフィーによる精製;シリカゲル、活性炭、活性白土等による吸着精製;溶媒による再結晶や晶析法などの公知の方法を用いて行うことができる。また、これらの化合物の同定は、NMR分析等により行うことができる。
本発明の光電変換用増感色素は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、本発明の光電変換用増感色素は、本発明に属さない他の増感色素と併用することができる。他の増感色素の具体例としては、ルテニウム錯体、クマリン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ロダシアニン系色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、キサンテン系色素などの前記一般式(1)で表される光電変換用増感色素以外の増感色素をあげることができる。本発明の光電変換用増感色素と、これら他の増感色素とを組み合わせて用いる場合は、本発明の光電変換用増感色素に対する他の増感色素の使用量を10〜200質量%とするのが好ましく、20〜100質量%とするのがより好ましい。
本発明において色素増感型の光電変換素子を作製する方法は特に限定されないが、導電性支持体(電極)上に半導体層を形成し、該半導体層に本発明の光電変換用増感色素を吸着させる方法が好ましい。色素を吸着させる方法としては、色素を溶媒に溶解して得られた溶液中に半導体層を長時間浸漬する方法が一般的である。本発明の光電変換用増感色素を2種以上併用する場合、あるいは本発明の光電変換用増感色素を他の増感色素と併用する場合は、使用する全ての色素の混合溶液を調製して半導体層を浸漬してもよく、また、それぞれの色素について別々の溶液を調製し、各溶液に半導体層を順に浸漬してもよい。
本発明では、導電性支持体として金属板の他に、表面に導電性材料を有する導電層を設けたガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。導電性材料の具体例としては、金、銀、銅、アルミニウム、白金等の金属、フッ素ドープの酸化スズ、インジウム−スズ複合酸化物等の導電性透明酸化物半導体、炭素等をあげることができるが、フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板を用いるのが好ましい。
本発明において半導体層を形成する半導体の具体例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化鉄、酸化ガリウム、酸化ニッケル、酸化イットリウム等の金属酸化物;硫化チタン、硫化亜鉛、硫化ジルコニウム、硫化銅、硫化スズ、硫化インジウム、硫化タングステン、硫化カドミウム、硫化銀等の金属硫化物;セレン化チタン、セレン化ジルコニウム、セレン化インジウム、セレン化タングステン等の金属セレン化物;シリコン、ゲルマニウム等の単体半導体等をあげることができる。これらの半導体は単独で用いるだけでなく、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明においては、半導体として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズから選択される1種または2種以上を用いるのが好ましい。
本発明における半導体層の態様は特に限定されないが、微粒子からなる多孔質構造を有する薄膜であることが好ましい。多孔質構造等により、半導体層の実質的な表面積が大きくなり、半導体層への色素吸着量が増大すると、高効率の光電変換素子を得ることができる。半導体粒子径は5〜500nmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。半導体層の膜厚は通常2〜100μmであるが、5〜20μmがより好ましい。半導体層を形成する方法としては、半導体微粒子を含むペーストをスピンコート法、ドクターブレード法、スキージ法、スクリーン印刷法等の湿式塗布法で導電性基板上に塗布した後、焼成により溶媒や添加物を除去して製膜する方法や、スパッタリング法、蒸着法、電着法、電析法、マイクロ波照射法等により製膜する方法をあげることができるが、これらに限定されない。
本発明において、半導体微粒子を含むペーストは市販品を用いてもよく、市販の半導体微粉末を溶媒中に分散させることによって調製したペースト等を用いてもよい。ペーストを調製する際に使用する溶媒の具体例としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒をあげることができるが、これらに限定されない。また、これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明において半導体微粉末を溶媒中に分散させる際は、乳鉢等ですりつぶしてもよく、ボールミル、ペイントコンディショナー、縦型ビーズミル、水平型ビーズミル、アトライター等の分散機を用いてもよい。ペーストを調製する際には、半導体微粒子の凝集を防ぐために界面活性剤等を添加するのが好ましく、増粘させるためにポリエチレングリコール等の増粘剤を添加するのが好ましい。
本発明の光電変換用増感色素の半導体層表面上への吸着は、該色素溶液中に半導体層を浸し、室温で30分〜100時間あるいは加熱条件下で10分〜24時間放置することにより行うが、室温で10〜20時間放置するのが好ましい。また、該色素溶液中の色素濃度は10〜2000μMが好ましく、50〜500μMがより好ましい。
本発明の光電変換用増感色素を、半導体層表面上に吸着させる際に用いる溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒;アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒をあげることができるが、これらに限定されない。これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用される。これらの溶媒の中でも、メタノール、エタノール、tert−ブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルから選択される1種または2種以上を用いるのが好ましい。
本発明の光電変換用増感色素を半導体層表面上に吸着する際には、コール酸またはデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、リソコール酸、デヒドロコール酸等のコール酸誘導体を色素溶液中に溶解し、色素と共吸着させてもよい。コール酸またはコール酸誘導体を用いることにより色素同士の会合が抑制され、光電変換素子において色素から半導体層へ効率よく電子注入できるようになる。コール酸またはコール酸誘導体を用いる場合、色素溶液中におけるそれらの濃度は0.1〜100mMが好ましく、0.5〜10mMがより好ましい。
本発明の光電変換素子に用いる対極(電極)としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、レドックスイオンの酸化還元反応を促進するために、触媒能を持った導電性材料を使用するのが好ましい。該導電性材料の具体例としては、白金、ロジウム、ルテニウム、炭素等をあげることができるが、これらに限定されない。本発明においては、導電性支持体上に白金の薄膜を形成したものを対極として用いるのが特に好ましい。また、導電性薄膜を形成する方法としては、導電性材料を含むペーストをスピンコート法、ドクターブレード法、スキージ法、スクリーン印刷法等の湿式塗布法により導電性基板上に塗布した後、焼成により溶媒や添加物を除去して製膜する方法や、スパッタリング法、蒸着法、電着法、電析法、マイクロ波照射法等により製膜する方法をあげることができるが、これらに限定されない。
本発明の光電変換素子においては、一対の対向する電極間に電解質が充填され、電解質層が形成されている。用いる電解質としてはレドックス電解質が好ましい。レドックス電解質としては、ヨウ素、臭素、スズ、鉄、クロム、アントラキノン等のレドックスイオン対をあげることができるが、これらに限定されない。これらの中ではヨウ素系電解質、臭素系電解質が好ましい。ヨウ素系電解質の場合は、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム等とヨウ素の混合物が用いられる。本発明では、これらの電解質を溶媒に溶解させて得られた電解液を用いるのが好ましい。電解液中の電解質の濃度は、0.05〜5Mが好ましく、0.2〜1Mがより好ましい。
電解質を溶解させる溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン系溶媒をあげることができるが、これらに限定されない。これらの溶媒は、単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用される。これらの溶媒の中で、ニトリル系溶媒が好ましい。
本発明においては、色素増感型光電変換素子の開放電圧およびフィルファクターのさらなる向上のため、前記電解液中にアミン系化合物を含有させてもよい。アミン系化合物としては、4−tert−ブチルピリジン、4−メチルピリジン、2−ビニルピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルベンズイミダゾール等をあげることができ、これらの中でも4−tert−ブチルピリジンが好ましい。電解液中のアミン系化合物の濃度は、0.05〜5Mが好ましく、0.2〜1Mがより好ましい。
本発明では、前記電解質としてゲル化剤やポリマー等を添加させて得られたゲル状電解質やポリエチレンオキシド誘導体等のポリマーを用いた固体電解質を用いてもよい。ゲル状電解質、固体電解質を用いることにより、電解液の揮発を低減させることができる。
本発明の光電変換素子においては、一対の対向する電極間に電解質の代わりに固体電荷輸送層を形成してもよい。固体電荷輸送層に含まれる電荷輸送物質は、正孔輸送物質であることが好ましい。電荷輸送物質の具体例としては、ヨウ化銅、臭化銅、チオシアン化銅等の無機正孔輸送物質、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール、ポリアニリン、オキサジアゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ピラゾリン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物等の有機正孔輸送物質があげられるが、これらに限定されない。
本発明において有機正孔輸送物質を用いて固体電荷輸送層を形成する場合、フィルム形成性結着剤樹脂を併用することが好ましい。フィルム形成性結着剤樹脂の具体例としては、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂等があげられるが、これらに限定されない。これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として1種または2種以上を混合して用いることができる。これらの結着剤樹脂の有機正孔輸送物質に対する使用量は、20〜1000質量%が好ましく、50〜500質量%がより好ましい。
本発明の光電変換素子においては、増感色素が吸着した半導体層が設けられた電極(光電極)が陰極となり、対極が陽極となる。太陽光等の光は光電極側、対極側のどちらから照射してもよいが、光電極側から照射する方が好ましい。太陽光等の照射により、色素が光を吸収して励起状態となって電子を放出する。この電子が半導体層を経由して外部に流れて対極へ移動する。一方、電子を放出して酸化状態になった色素は、対極から供給される電子を電解質中のイオンを経由して受け取ることにより、基底状態に戻る。このサイクルにより電流が流れ、光電変換素子として機能するようになる。
本発明の光電変換素子の特性を評価する際には、短絡電流、開放電圧、フィルファクター、光電変換効率の測定を行う。短絡電流とは、出力端子を短絡させたときの両端子間に流れる1cmあたりの電流を表し、開放電圧とは、出力端子を開放させたときの両端子間の電圧を表す。また、フィルファクターとは最大出力(電流と電圧の積)を、短絡電流と開放電圧の積で割った値であり、主に内部抵抗に左右される。光電変換効率は、最大出力(W)を1cmあたりの光強度(W)で割った値に100を乗じてパーセント表示した値として求められる。
本発明の光電変換素子は、色素増感太陽電池や各種光センサー等に応用できる。本発明の色素増感太陽電池は、前記一般式(1)で表される光電変換用増感色素を含有する光電変換素子がセルとなり、そのセルを必要枚数配列してモジュール化し、所定の電気配線を設けることによって得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[合成例1]光電変換用増感色素(A−2)の合成
窒素置換した反応容器中に、テトラヒドロフラン24ml、2,8−ジブロモジベンゾチオフェン1000mg、5−ホルミル−2−チオフェンボロン酸455mg、炭酸カリウム1211mg、〔1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン〕パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物215mgを加え、62℃で3時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、クロロホルム100mlを加えてろ過し、減圧下で溶媒を留去することによって粗製物を得た。粗製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:n−ヘキサン/トルエン)により精製し、減圧乾燥することによって、下記化合物(C−1)139mg(収率13%)の茶色固体を得た。
Figure 0006276626
窒素置換した反応容器中に、トルエン21ml、得られた化合物(C−1)289mg、エチレングリコール295ml、p−トルエンスルホン酸一水和物1mgを加え、101℃で3時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15mlを加えて攪拌し、有機層の抽出、水洗を行った。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去することによって、下記化合物(C−2)311mg(収率96%)の茶色固体を得た。
Figure 0006276626
窒素置換した反応容器中に、トルエン15ml、得られた化合物(C−2)310mg、ジフェニルアミン151mg、ナトリウム−tert−ブトキシド107mg、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)7mg、トリ−tert−ブチルホスフィン60μlを加え、75℃で2時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、水15mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。飽和食塩水による洗浄を行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去することによって粗製物を得た。粗製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:n−ヘキサン/トルエン)により精製し、減圧乾燥することによって、下記化合物(C−3)285mg(収率76%)の黄色固体を得た。
Figure 0006276626
窒素置換した反応容器中に、トルエン15ml、化合物(C−3)284mg、p−トルエンスルホン酸一水和物20mgを加え、50℃で2時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、水15mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。飽和食塩水による洗浄を行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去することによって、下記化合物(C−4)254mg(収率98%)の茶色固体を得た。
Figure 0006276626
窒素置換した反応容器中に、トルエン15ml、化合物(C−4)254mg、シアノ酢酸56mg、ピペリジン11μlを加え、101℃で1時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、トルエン10mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。得られた有機層を乾燥し、減圧下、溶媒を留去することによって下記光電変換用増感色素(A−2)210mg(収率72%)の赤褐色固体を得た。
Figure 0006276626
得られた赤褐色固体についてNMR分析(NMR装置:日本電子株式会社製、ECA−600)により構造を同定した。
H−NMR(600MHz、CDCl)で以下の19個の水素のシグナルを検出した(カルボキシル基の水素は観測されなかった)。δ(ppm)=6.95−7.10(6H)、7.17−7.36(5H)、7.80−8.20(5H)、8.30−8.40(1H)、8.45−8.51(1H)、8.70−8.76(1H).
[合成例2]光電変換用増感色素(A−7)の合成
窒素置換した反応容器中に、トルエン20ml、3,7−ジブロモジベンゾチオフェン1000mg、ジフェニルアミン594mg、ナトリウム−tert−ブトキシド421mg、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)134mg、トリ−tert−ブチルホスフィン60mgを加え、80℃で2時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、水50mlおよび酢酸エチル50mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。飽和食塩水による洗浄を行い、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去することによって粗製物を得た。粗製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:n−ヘキサン/トルエン)により精製し、減圧乾燥することによって、下記化合物(C−5)404mg(収率32%)の黄色固体を得た。
Figure 0006276626
窒素置換した反応容器中に、ジメチルスルホキシド20ml、化合物(C−5)380mg、5−ホルミル−2−チオフェンボロン酸165mg、炭酸カリウム104mg、酢酸パラジウム(II)10mg、ジ(1−アダマンチル)−n−ブチルホスフィン32mgを加え、80℃で1時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、水100mlおよび酢酸エチル100mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。飽和食塩水による洗浄を行い、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去することによって粗製物を得た。粗製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:トルエン)により精製し、減圧乾燥することによって、下記化合物(C−6)338mg(収率83%)の黄色固体を得た。
Figure 0006276626

窒素置換した反応容器中に、トルエン30ml、化合物(C−6)330mg、シアノ酢酸73mg、ピペリジン85mgを加え、108℃で5時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加えて攪拌し、有機層を抽出した。得られた有機層を乾燥し、減圧下、溶媒を留去することによって下記光電変換用増感色素(A−7)310mg(収率82%)の赤褐色固体を得た。
Figure 0006276626
得られた赤褐色固体についてNMR分析(NMR装置:日本電子株式会社製、ECA−600)により構造を同定した。
H−NMR(600MHz、DMSO−d)で以下の19個の水素のシグナルを検出した(カルボキシル基の水素は観測されなかった)。δ(ppm)=7.06−7.14(7H)、7.32−7.37(4H)、7.54(1H)、7.80−7.85(2H)、7.90(1H)、8.22−8.34(3H)、8.43(1H).
[実施例1]
フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板上に、酸化チタンペースト(日揮触媒化成株式会社製、PST−18NR)をスキージ法により塗布した。110℃で1時間乾燥後、450℃で30分間焼成し、膜厚7μmの酸化チタン薄膜を得た。次に、合成例1で得られた光電変換用増感色素(A−2)およびデオキシコール酸を、それぞれ濃度が100μMおよび1mMになるように、アセトニトリル/tert−ブチルアルコール=1/1の混合溶媒に溶解して溶液50mlを調製し、この溶液中に、酸化チタンを塗布焼結したガラス基板を、室温において15時間浸漬して色素を吸着させ、光電極とした。
フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板上にオートファインコータ(日本電子株式会社製JFC−1600)を用いてスパッタリング法により膜厚15nmの白金薄膜を形成し、対極とした。
次に、光電極と対極との間に厚さ60μmのスペーサ(熱融着フィルム)を挟んで熱融着により貼り合わせ、対極に予め形成された孔から電解液を注入した後に孔を封止し、光電変換素子を作製した。電解液としては、ヨウ化リチウム0.1M、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム0.6M、ヨウ素0.05M、4−tert−ブチルピリジン0.5Mの3−メトキシプロピオニトリル溶液を用いた。
前記光電変換素子の光電極側から、擬似太陽光照射装置(分光計器株式会社製OTENTO−SUN III型)で発生させた光を照射し、ソースメータ(KEITHLEY製、Model 2400 General−Purpose SourceMeter)を用いて電流−電圧特性を測定した。光の強度は100mW/cmに調整した。また、光を20時間照射した後についても光電変換効率の測定を行い、特性変化を評価した。測定結果を表1にまとめて示した。
[実施例2〜実施例5]
光電変換用増感色素として、(A−2)の代わりにそれぞれ表1に示す増感色素を用いた以外は、実施例1と同様に光電変換素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。また、光を20時間照射した後についても光電変換効率の測定を行い、特性変化を評価した。測定結果を表1にまとめて示した。
[比較例1〜比較例4]
光電変換用増感色素として、(A−2)の代わりに、本発明に属さない以下の(D−1)〜(D−4)に示す光電変換用増感色素を用いた以外は、実施例1と同様に光電変換素子を作製し、電流−電圧特性を測定した。また、光を20時間照射した後についても光電変換効率の測定を行い、特性変化を評価した。測定結果を表1にまとめて示した。
Figure 0006276626
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表1の結果から、本発明の光電変換用増感色素を用いることにより、光電変換効率が高く、かつ光照射を長時間続けても高い光電変換効率が維持される光電変換素子が得られることが判明した。一方で、比較例の光電変換用増感色素を用いた光電変換素子の光電変換効率は不十分なものであった。
本発明の光電変換用増感色素を用いた太陽電池は、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに効率よく変換できる色素増感太陽電池として有用であり、クリーンエネルギーを提供することができる。
1 導電性支持体
2 色素担持半導体層
3 電解質層
4 対極
5 導電性支持体

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で表される光電変換用増感色素。
    Figure 0006276626
    [式中、R〜Rは同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、または炭素原子数1〜6のアルコキシ基を表し、W、X、YおよびZは、水素原子または下記一般式(1a)もしくは(1b)で示される1価基を表す。ただし、W、X、YまたはZのいずれか1つが下記一般式(1a)で示される1価基であり、かつ、W、X、YまたはZのいずれか1つが下記一般式(1b)で示される1価基であるものとする。]
    Figure 0006276626
    [式中、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数3〜12のシクロアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、アラルキル基、またはアリール基を表し、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。]
    Figure 0006276626
    [式中、RおよびRは同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基を表し、nは1〜4の整数を表し、nが2〜4の整数である場合、複数存在するRおよびRは、そのR同士、R同士がそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、Aは、下記一般式(A1)または(A2)で示される1価基を表す。]
    Figure 0006276626
    [式中、Rは酸性基を表す。]
    Figure 0006276626
    [式中、LおよびMは同一でも異なっていてもよく、1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基、または、炭素原子数1〜6の無置換アルキル基を表す。ただし、少なくともLまたはMのいずれか1つは、1つまたは2つの酸性基を置換基として有する炭素原子数1〜6のアルキル基であるものとする。pは0〜2の整数を表し、pが2である場合、複数存在するLは、互いに同一でも異なっていてもよい。]
  2. 前記一般式(1)において、WまたはXのいずれか一方が水素原子であり、かつ、YまたはZのいずれか一方が水素原子であることを特徴とする、請求項1記載の光電変換用増感色素。
  3. 前記一般式(1)において、R〜Rが全て水素原子であることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素。
  4. 前記一般式(1b)において、Aが前記一般式(A1)で示される1価基であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素。
  5. 一対の対向する電極間に、少なくとも半導体層および電解質層が設けられている色素増感型の光電変換素子において、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光電変換用増感色素が前記半導体層に担持されていることを特徴とする光電変換素子。
  6. 前記光電変換素子において、前記電解質層が4−tert−ブチルピリジンを含有することを特徴とする、請求項5記載の光電変換素子。
  7. 光電変換素子を有する色素増感太陽電池であって、請求項5または請求項6のいずれか一項に記載の光電変換素子をモジュール化し、所定の電気配線を設けることによって得られることを特徴とする色素増感太陽電池。
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