JP2023028016A - 消毒剤組成物 - Google Patents

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Kenichi Sakai
秀樹 酒井
Hideki Sakai
理紗 武藤
Risa Muto
允顕 赤松
Takaaki Akamatsu
莉奈 服部
Rina Hattori
俊輔 櫻井
Toshisuke Sakurai
英治 原田
Eiji Harada
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Abstract

【課題】起泡性と泡沫安定性に優れ、かつ、殺菌力と良好な使用感を発現する消毒剤組成物を提供すること。【解決手段】 (A)炭素数1~4の低級アルコールを50~70v/v%と、(B)炭素数12~16の脂肪族高級アルコールを0.1~0.4w/w%と、(C)アニオン性界面活性剤を0.5~0.8w/w%と、(D)ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩を0.1~0.3w/w%と、(E)水とを含む、消毒剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、消毒剤組成物に関する。
エタノール等のアルコールを含有する手指消毒剤は、主に手指を殺菌、消毒するために医療現場等で広く用いられており、このアルコールを含有する手指消毒剤としては、液状、ジェル状、泡状の3種が知られている。これらのうち、液状の手指消毒剤については、手指に噴霧し、取り出した際に液ダレが生じやすく、床やベッド等の医療用具を汚損しやすいと考えられている。ジェル状の手指消毒剤については、ジェル剤が吐出口先端で固化してノズル部が詰まる恐れがあり、正しく手指消毒剤を用いることが困難となることも考えられる。これらに対して、泡状にして吐出する手指消毒剤については、手指に吐出した際に、液ダレが生じ難く、また、泡状の消毒剤を手指全体に擦り込んで、長く滞留させる事ができることから使用感にも優れると考えられる。
一方で、エタノール等の低級アルコールは消泡作用を有することが知られており、アルコールを高濃度で配合した手指消毒剤組成物を、泡状に、かつ、形成した泡を安定的に維持することは難しいことが知られている。このため、これまでにアルコールを高濃度で配合した手指消毒剤組成物を泡状に、そして、形成した泡を安定的に維持するための技術開発がなされてきているところである。
例えば、特許文献1には、泡の形成と、形成した泡を安定的に維持するために、フッ素系界面活性剤とカチオン性界面活性剤とを配合する技術について開示されており、特許文献2には、シリコーン界面活性剤を用いる事で、泡の形成を行える技術について開示がされている。
しかしながら、これまでにアルコールを高濃度で配合する手指消毒剤については、十分な泡を形成でき、かつ、形成した泡を安定的に維持することのできる手指消毒剤について、満足のいくものは無いのが現状であった。
特開2012-219094号公報 特開2013-253091号公報
本発明の課題は、起泡性と泡沫安定性に優れ、かつ、殺菌力と良好な使用感を有する消毒剤組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、炭素数1~4の低級アルコール、炭素数12~16の脂肪族高級アルコール、アニオン性界面活性剤、特定の無機塩類及び水を含む消毒剤組成物とすることで、起泡性と泡沫安定性に優れ、かつ、殺菌力と良好な使用感を発現できる事を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の消毒剤組成物は次の通りである。
[1] (A)炭素数1~4の低級アルコールを50~70v/v%と、(B)炭素数12~16の脂肪族高級アルコールを0.1~0.4w/w%と、(C)アニオン性界面活性剤を0.5~0.8w/w%と、(D)ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩を0.1~0.3w/w%と、(E)水とを含む、消毒剤組成物。
[2]フォーマー機構を備え付けられた容器へ分注してなる請求項1記載の消毒剤組成物。
本発明によれば、起泡性と泡沫安定性に優れ、かつ、殺菌力と良好な使用感を発現する消毒剤組成物を提供することができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の消毒剤組成物は、(A)炭素数1~4の低級アルコールを50~70v/v%、(B)炭素数12~16の脂肪族高級アルコールを0.1~0.4w/w%、(C)アニオン性界面活性剤を0.5~0.8w/w%、(D)ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩を0.1~0.3w/w%、(E)水を含む。本発明の組成物であれば、起泡性と泡沫安定性に優れ、かつ、殺菌力と良好な使用感を発現する消毒剤組成物とすることができる。
本明細書において、(A)炭素数1~4の低級アルコールのことを「(A)成分」、(B)炭素数12~16の脂肪族高級アルコールのことを「(B)成分」、(C)アニオン性界面活性剤のことを「(C)成分」、(D)ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩のことを「(D)成分」、(E)水のことを「(E)成分」と記載することもある。
また、(A)成分の含有量を表す単位「v/v%」は、(A)成分及び(E)成分の合計の体積に対する(A)成分の体積の百分率を示す。また後述する(E)成分の含有量を表す単位「v/v%」は、(A)成分及び(E)成分の合計の体積に対する(E)成分の体積の百分率を示す。(B)成分、(C)成分、(D)成分の各成分の含有量を表す単位「w/w%」は、消毒剤組成物全体の質量に対する各成分の質量の百分率を示す。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(A)成分である炭素数1~4の低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール等が挙げられる。これらの中でも、手指の効果的な殺菌・消毒の観点からエタノール、イソプロパノールが好ましく、エタノールがより好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(A)成分の含有量は50~70v/v%である。効果的な手指の殺菌、消毒の観点から、(A)成分の含有量は51~70v/v%であることが好ましく、53~70v/v%であることがより好ましく、55~70v/v%であることがさらに好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(B)成分である炭素数12~16の脂肪族高級アルコールとしては、1-ドデカノール、1-トリデカノール、1-テトラデカノール、1-ヘキサデカノール等が挙げられる。これらの中でも、消毒剤組成物の泡沫安定性を向上させる観点から、1-ドデカノール、1-テトラデカノール、1-ヘキサデカノールが好ましい。消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性をさらに向上させる観点から、異なる炭素数の脂肪族高級アルコールを組み合わせて使用してもよい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(B)成分の含有量は、消毒剤組成物の全量に対して、0.1~0.4w/w%である。消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性を向上させる観点から、(B)成分の含有量は0.12~0.38w/w%であることが好ましく、0.14~0.36w/w%であることがより好ましく、0.16~0.36w/w%であることがさらに好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(C)成分であるアニオン性界面活性剤は、アニオン性基(カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基など)を有する界面活性剤である。これら界面活性剤の中でも、(C)成分は、消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性を向上させる観点から、N-アシルアミノ酸、N-アシル-N-メチルタウリン、およびこれらの塩が好ましく、N-アシル-N-メチルタウリン、およびこれらの塩が特に好ましい。アシル基であれば炭素数に制限はないが、炭素数8~炭素数22を有するアシル基が好ましく、炭素数8~炭素数20を有するアシル基がより好ましく、炭素数8~炭素数18を有するアシル基がさらに好ましい。なお、本消毒剤組成物の効果を損なわない範囲内であれば、(C)成分のほか、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤および両性界面活性剤を含んでもよい。
N-アシルアミノ酸としては、N-ラウロリルグルタミン酸(炭素数12)、N-ミリストリルグルタミン酸(炭素数14)、N-ステアロイルグルタミン酸(炭素数18)、N-ココイルグルタミン酸(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)、N-ラウロイルアスパラギン酸(炭素数12)、N-ミリストイルアスパラギン酸(炭素数14)、N-ステアロイルアスパラギン酸(炭素数18)、N-ココイルアスパラギン酸(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)、N-ラウロイルアラニン(炭素数12)、N-ミリストイルアラニン(炭素数14)、N-ココイルアラニン(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)、N-ラウロイル-N-メチルアラニン(炭素数12)、N-ミリストイル-N-メチルアラニン(炭素数14)、N-ココイル-N-メチルアラニン(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)、N-ココイルグリシン(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)、N-ラウロイルサルコシン(炭素数12)、N-ミリストイルサルコシン(炭素数14)、N-ココイルサルコシン(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)等が挙げられる。
N-アシル-N-メチルタウリンとしては、N-ラウロイル-N-メチルタウリン(炭素数12)、N-ミリストイル-N-メチルタウリン(炭素数14)、N-パルミトイル-N-メチルタウリン(炭素数16)、N-ステアロイル-N-メチルタウリン(炭素数18)、N-ココイル-N-メチルタウリン(炭素数12を主成分として、炭素数8~炭素数18を有する)等が挙げられる。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(C)成分は、消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性を向上させる観点から、N-ココイル-N-メチルタウリンやN-ステアロイル-N-メチルタウリンのナトリウム塩である、ココイルメチルタウリンナトリウムやステアロイルメチルタウリンナトリウムを用いることが好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(C)成分の含有量は、消毒剤組成物の全量に対して、0.5~0.8w/w%である。消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性を向上させる観点から、0.5~0.75w/w%であることが好ましく、0.5~0.7w/w%であることがより好ましく、0.55~0.7w/w%であることがさらに好ましい。
本発明の消毒剤組成物には(D)成分であるナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩が含まれる。(D)成分は無機塩であり、具体的には、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる金属と、塩酸、硫酸、リン酸、及び炭酸からなる群から選ばれる酸とからなる塩である。
(D)成分としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸三カリウム、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩の中でも、消毒剤組成物の起泡性および泡沫安定性を向上させる観点から、マグネシウムの塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩が好ましく、中でも硫酸マグネシウムを用いることが特に好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(D)成分の含有量は、消毒剤組成物の全量に対して、0.1~0.3w/w%である。消毒剤組成物の泡沫安定性の向上の観点から、0.12~0.28w/w%であることが好ましく、0.14~0.26w/w%であることがより好ましく、0.15~0.25w/w%であることがさらに好ましい。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(E)成分である水は、通常、医薬品、医薬部外品、医療機器の製造に用いられる水を用いることができる。具体的には、イオン交換水、精製水、滅菌精製水、蒸留水および注射用水等を用いる事ができる。
本発明の消毒剤組成物に含まれる(E)成分の含有量は、例えば30~50v/v%である。
本発明の消毒剤組成物は、必要に応じて、上記以外の他の成分をさらに含有してもよい。他の成分としては、例えば、保湿剤、防腐剤、抗菌剤、増粘剤、油剤、溶剤、香料、pH調整剤等が挙げられる。
本発明の消毒剤組成物の製造方法としては、公知の方法を用いる事ができる。製造方法の一例としては、(A)~(E)成分、及び必要に応じて配合される他の成分を混合、攪拌する方法等が挙げられる。
本発明の消毒剤組成物は、フォーマー機構を備え付けられた容器にて吐出するとき、泡状となることが好ましい。フォーマー機構を備え付けられた容器とは、液剤を泡状(フォーム状)にして吐出することができる容器である。なお、フォーマー機構とは、例えば、液剤を気体(空気など)と混合して泡状にすることを可能にする機構である。
このように本発明の消毒剤組成物は、フォーマー機構を備え付けられた容器に分注して使用することができる。例えば、液剤を泡状(フォーム状)にして吐出することが可能なポンプ容器(ポンプフォーマー)に充填し、泡状の消毒剤として使用することができる。このようにして吐出された泡状の消毒剤であれば、泡沫安定性に優れた泡が形成でき、手指全体に長く滞留させることができ、かつ、使用感に優れる消毒剤とすることができる。
本発明の消毒剤組成物は、例えば、大和製缶株式会社製フォーマー容器(型式:F5M、F6など)へ入れ、泡状消毒剤とすることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[溶液の外観]
実施例もしくは比較例の消毒剤組成物について目視により外観評価を行った。全ての成分が溶解している場合を「溶解」、溶解していない成分が存在する場合を「析出」として評価した。
[起泡性評価]
実施例もしくは比較例の消毒剤組成物につき、ポンプフォーマーとその適合容器(大和製缶製、ポンプフォーマー:F6、適合容器:No.19(350mL))へ分注した。分注した実施例もしくは比較例の消毒剤組成物について、ポンプフォーマーから手に取り出し、目視にて起泡性を確認した。目視での起泡性確認の際、以下の基準を用いた。
起泡性基準
〇:ポンプフォーマーから手に取り出した際、泡状となる
×:ポンプフォーマーから手に取り出した際、泡状とならない
[泡膜強度評価]
以下の手順に従い、実施例もしくは比較例の消毒剤組成物に関する表面粘度を表面粘度計(協和界面科学社製「SVR-A」)により測定することで、泡膜強度評価を行った。
(1)実施例もしくは比較例の消毒剤組成物を測定用のシャーレに注いだ。
(2)円盤状の検出体を接液させた。
(3)検出体から回転振動を与え、その減衰率から表面粘度を解析した。
なお、表面粘度(mN・s/m)の値が大きいほど、泡膜の強度が高くなり、泡沫安定性が高くなる。
[殺菌力評価(最小発育阻止濃度による評価)]
以下の手順に従い、最小発育阻止濃度測定による殺菌力評価を行った。
(1)大腸菌(Escherichia coli,NBRC3972)をソイビーン・カゼイン・ダイジェスト培地(SCD培地)3mLに分散し、37℃において一晩培養した。このとき、大腸菌が10~10cfu/mLとなるように培養、調整を行った。
(2)実施例もしくは比較例の消毒剤組成物を、SCD培地を用いて段階希釈し、希釈系列を作製し、96ウェルプレートへ200μLずつ分注した。
(3)(1)にて培養、調整した菌液を、(2)にて調製した96ウェルプレートに50μLずつ加え、30~35℃、24時間培養した。
(4)培養後、96ウェルプレートにおける溶液について、混濁の有無を確認した。混濁を認めなかった最も高希釈率の濃度を最小発育阻止濃度(%)とした。
なお、最小発育阻止濃度が小さいほど、優れた殺菌力を示す。
[潤滑性評価]
文献(江川麻里子ら,2003,皮膚表面摩擦特性と感触評価,J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn.,37(3)187-194)を参考に、消毒剤を手指に用いた際の使用感(感触)と皮膚表面摩擦特性が相関を有すると考え、潤滑性を評価した。潤滑性評価は、以下の手順にて行った。
(1)人工皮膚シート(アズワン製、厚さ:3mm)を購入し、3cm×7cmにカットし、摩擦感テスター(カトーテック社製,KES-SE)に固定した。
(2)この人工皮膚シートへ、実施例もしくは比較例の消毒剤組成物を3μL/cm(63μL/シート)を塗布し、スライドガラスを用いて全体に伸展させた。
(3)塗布・伸展の後、90秒後間乾燥させ、摩擦感テスターを用いて、摩擦係数を測定し、潤滑性評価を行った。
(実施例1)
エタノールの濃度が60v/v%になるように水と混合した。この混合溶液を溶媒として、1-テトラデカノール、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、硫酸マグネシウムを全量に対してそれぞれ0.33w/w%、0.66w/w%、0.19w/w%となるように溶解させ、消毒剤組成物を製造した。実施例1の消毒剤組成物における溶液の外観、起泡性評価、泡膜強度評価、殺菌力評価、潤滑性評価の結果を表1に示す。
(実施例2、参考例1~4)
表1に記載の成分および分量へと変更した以外は、実施例1と同様の方法で製造し、消毒剤組成物とした。実施例2の消毒剤組成物における溶液の外観、起泡性評価、泡膜強度評価、殺菌力評価、潤滑性評価の結果を表1に示す。参考例1及び参考例2については溶液の外観、起泡性評価、泡膜強度評価(殺菌力評価、潤滑性評価については未実施)の結果を表1に示す。参考例3及び参考例4については溶液の外観、起泡性評価(泡膜強度評価、殺菌力評価、潤滑性評価については未実施)の結果を表1に示す。
(比較例1~比較例7)
表1および表2に記載の成分および分量へと変更した以外は、実施例1と同様の方法で製造し、消毒剤組成物とした。比較例1~比較例7の消毒剤組成物における溶液の外観、起泡性評価、泡膜強度評価、殺菌力評価、潤滑性評価の結果を表1および表2に示す。
なお、実施例および比較例の消毒剤組成物を製造する際、エタノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)、1-ドデカノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)、1-テトラデカノール(東京化成工業株式会社製)、1-ヘキサデカノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)、ステアロイルメチルタウリンナトリウム(日光ケミカルズ株式会社製)、ココイルメチルタウリンナトリウム(日油製、ダイヤポンK-SF)、硫酸マグネシウム(富士フイルム和光純薬株式会社製)、塩化マグネシウム(富士フイルム和光純薬株式会社製)、塩化ナトリウム(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いた。
Figure 2023028016000001
Figure 2023028016000002
実施例1~実施例2、参考例1~参考例4の消毒剤組成物は、溶液の外観、起泡性評価に優れていることを確認した。
実施例1~実施例2、参考例1~参考例2の消毒剤組成物は、泡膜強度が高く泡沫安定性に優れることが分かった。中でも、実施例1及び実施例2は、摩擦係数が小さく潤滑性に優れることから、使用感にも優れると考えられた。さらに、実施例1および実施例2の消毒剤組成物は、消毒剤として求められる殺菌力を有していることも確認した。
比較例1、2、3、6、7の消毒剤組成物は、組成物中に溶解していない成分が存在したため消毒剤として使用することができず、各種評価を行うことができなかった。また、比較例4、5の消毒剤組成物は溶解性が悪く、評価ができなかった。
本発明の消毒剤組成物は優れた起泡力と泡沫安定性をもち、手指全体にわたって消毒剤組成物を長く滞留させることができるので、殺菌力にも優れる。さらに、手指に潤滑性を付与できることから、良好な使用感を発現する消毒剤とすることができる。

Claims (2)

  1. (A)炭素数1~4の低級アルコールを50~70v/v%と、
    (B)炭素数12~16の脂肪族高級アルコールを0.1~0.4w/w%と、
    (C)アニオン性界面活性剤を0.5~0.8w/w%と、
    (D)ナトリウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩もしくは炭酸塩を0.1~0.3w/w%と、
    (E)水と
    を含む、消毒剤組成物。
  2. フォーマー機構を備え付けられた容器へ分注してなる請求項1記載の消毒剤組成物。

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