JP2023023354A - 巡視点検管理システムおよび巡視点検管理プログラム - Google Patents

巡視点検管理システムおよび巡視点検管理プログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023023354000001
【課題】様々な状況の点検対象に対する巡視点検業務の適否を確認することが可能な巡視点検管理システムおよび巡視点検管理プログラムを提供する。
【解決手段】巡視点検管理サーバ2の所要時間算出タスクは、巡視点検に要する移動時間の予測値と、巡視点検に要する総作業時間の予測値とを算出し、総作業時間の予測値を作業者Mの技能水準に応じて補正し、補正された総作業時間の予測値と、移動時間の予測値とを加算して巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する。そして、所要時間の予測値と、所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、巡視点検管理システムおよび巡視点検管理プログラムに関し、具体的には、巡視点検が適切に行われているか否かを確認するための技術に関するものである。
発電所などにおいては、日次、週次、月次などの単位で、建物や設備などの保守管理のための巡視点検が行われている。この巡視点検では、建物や設備などの点検対象において、点検箇所の目視や数値・動作などの確認が行われ、適切な状態であるか否かが判断される。このような巡視点検業務においては、点検対象や点検箇所が多い場合に、ミスや故意などによって、点検対象や点検箇所での点検を飛ばしてしまう(ある点検対象または点検箇所で点検を行わずに、次の点検対象または点検箇所の点検を行ったり、あるいは巡視点検を終了してしまうような行為)可能性がある。このような点検対象を飛ばしてしまう行為が発生すると、建物や設備などの安全性などが損なわれるおそれがあるほか、その建物や設備などが公共的なもの、あるいは社会的インフラ設備である場合には、対外的な影響が生じるとともに、コンプライアンス上の問題ともなりうる。
従来は、巡視点検が適切に行われているか否かを確認するために、チェックリストや、巡視点検後の上長への報告などが活用されてきた。しかしながら、チェックリストでは、リストへチェックを行う作業自体にミス(チェックのし忘れや間違ったリストへのチェックなど)が発生する可能性がある。また、上長への報告については、(点検業務を現場で確認する一次情報に対して)二次情報であることから、内容の改ざんなどの虚偽報告を看破するのは容易ではない。
特許文献1には、巡視点検業務を管理する保守管理方法および保守管理システムが開示されている。特許文献1に記載の技術では、顧客に納入したコンピュータの保守点検に関し、点検作業者が所持する携帯端末から、位置情報および時間情報を管理サーバに送信する。管理サーバは、携帯端末から受信した情報をもとに、点検作業者が保守対象の装置の保守資格を所持し、かつ現在位置が保守対象の装置の場所と一致しているか判別する。また、管理サーバは、顧客による点検完了の確認、あるいはテストプログラムの実行の可否により、保守点検が行われたことを判定する。
特開2008-204407号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、顧客による完了確認や、テストプログラムの実行確認など、点検作業者以外の者あるいはシステムによる完了確認が必要であり、管理者がいない無人の点検対象や、テストプログラムの実行が不要な点検対象の巡視点検には適用することはできない。
そこで、この発明は、様々な状況の点検対象に対する巡視点検業務の適否を確認することが可能な巡視点検管理システムおよび巡視点検管理プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、点検対象の巡視点検を管理する巡視点検管理システムであって、前記巡視点検に関する情報を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する管理装置と、を備え、前記記憶装置は、前記点検対象で点検作業以外の追加作業が発生するか否かの予測を示す追加作業予測情報と、前記点検対象の標準点検作業時間と、前記追加作業の標準追加作業時間とを示す作業時間情報と、前記巡視点検を行う作業者の移動速度と、技能水準とを示す作業者情報と、を記憶し、前記管理装置は、前記点検対象の位置を示す地図情報と、前記作業者の前記移動速度とに基づいて、前記作業者の巡視点検に要する移動時間の予測値を算出し、前記追加作業予測情報と、前記標準点検作業時間および前記標準追加作業時間とに基づいて、前記点検対象の点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出し、算出された前記総作業時間の予測値を前記作業者の前記技能水準に基づいて補正し、補正された前記総作業時間の予測値と、前記移動時間の予測値とを加算して、前記点検対象の巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する所要時間算出手段と、前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値とを比較し、前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とする巡視点検管理システムである。
請求項1の発明では、巡視点検に要する移動時間の予測値と、巡視点検に要する総作業時間の予測値とを算出し、総作業時間の予測値を作業者の技能水準に応じて補正し、補正された総作業時間の予測値と、移動時間の予測値とを加算して巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する。そして、所要時間の予測値と、所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の巡視点検管理システムにおいて、前記作業者の位置情報を検出し、検出時刻とともに前記管理装置に送信する位置検出装置を備え、前記判定手段は、前記位置情報および前記検出時刻と、前記地図情報とに基づいて、前記作業者が実際に移動した実移動経路と、前記実移動経路上で前記作業者が滞留していた滞留位置と、前記滞留位置で滞留していた滞留時間とを特定し、前記実移動経路と、前記移動時間の予測値を算出する際に用いられた予想移動経路とを比較し、前記滞留位置および前記滞留時間と、前記点検対象の位置および前記点検対象における前記総作業時間の予測値とを比較し、これらの比較結果を含む前記判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の巡視点検管理システムにおいて、前記記憶装置には、前記作業者が前記点検作業に要した実点検作業時間の平均値と、前記作業者が前記追加作業に要した実追加作業時間の平均値とが記憶されており、前記管理装置は、前記実点検作業時間の平均値と前記標準点検作業時間との差が予め設定された閾値以上である場合、あるいは前記実追加作業時間の平均値と前記標準追加作業時間との差が前記閾値以上である場合に、その旨を報知する情報管理手段を備えることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システムにおいて、前記管理装置は、前記判定手段により、前記点検対象の巡視点検が適切に行われていなかったと判定された場合に、その旨を報知することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システムにおいて、前記所要時間算出手段は、過去の巡視点検で得られた前記所要時間の予測値の実績データと、前記所要時間の予測値の実績データを算出するために用いられた前記追加作業予測情報、前記作業時間情報、前記作業者情報および前記地図情報の実績データとに基づいて機械学習された第1の学習済みモデルにより、前記所要時間の予測値を算出することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システムにおいて、前記判定手段は、過去の巡視点検で得られた判定結果の実績データと、前記判定結果の実績データを得るために用いられた前記判定情報の実績データとに基づいて機械学習された第2の学習済みモデルにより、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定することを特徴とする。
請求項7の発明は、点検対象の巡視点検を管理する巡視点検管理プログラムであって、コンピュータを、前記点検対象で点検作業以外の追加作業が発生するか否かの予測を示す追加作業予測情報と、前記点検対象の標準点検作業時間と、前記追加作業の標準追加作業時間とを示す作業時間情報と、前記巡視点検を行う作業者の移動速度と、技能水準とを示す作業者情報と、を記憶する記憶装置と、前記点検対象の位置を示す地図情報と、前記作業者の前記移動速度とに基づいて、前記作業者の巡視点検に要する移動時間の予測値を算出し、前記追加作業予測情報と、前記標準点検作業時間および前記標準追加作業時間とに基づいて、前記点検対象の点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出し、算出された前記総作業時間の予測値を前記作業者の前記技能水準に基づいて補正し、補正された前記総作業時間の予測値と、前記移動時間の予測値とを加算して、前記点検対象の巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する所要時間算出手段と、前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値とを比較し、前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とする巡視点検管理プログラムである。
請求項1および請求項7に記載の発明によれば、巡視点検に要する移動時間の予測値と、巡視点検に要する総作業時間の予測値と、作業者の技能水準とに基づいて、巡視点検に要する所要時間の予測値を算出し、この所要時間の予測値と、所要時間の実測値との比較結果に基づいて、点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定するので、様々な状況の点検対象に対する巡視点検の適否を確認することが可能である。また、チェックリストのように作業者のミスの影響を受けることがなく、作業者からの虚偽の報告の影響を受けることもないので、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、作業者が実際に移動した実移動経路と、移動時間の予測値を算出する際に用いられた予想移動経路とを比較し、実移動経路上で作業者が滞留していた滞留位置および滞留時間と、点検対象の位置および点検対象における総作業時間の予測値とを比較し、これらの比較結果に基づいて、点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定するので、作業者が実際にどのように移動して点検作業を行ったのかを、その位置情報などに基づいて確認することができ、所要時間の予測値と実測値との比較だけでは判断することができない巡視点検の適否を判定することが可能である。
請求項3に記載の発明によれば、巡視点検の所要時間の予測値の算出に用いられる標準点検作業時間または標準追加作業時間が、実際の作業時間にそぐわない値となっている場合にその旨を報知するので、適切なタイミングで標準点検作業時間または標準追加作業時間の見直しを図ることができ、巡視点検の適否を適切に判断することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、巡視点検が適切に行われていなかったと判定された場合にその旨を報知するので、不適切な巡視点検が見落とされて放置されることはない。そのため、巡視点検をやり直したり、巡視点検の運用を改める機会となるため、巡視点検の適否を適切に判断することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、巡視点検の所要時間の予測値の算出に機械学習された第1の学習済みモデルを利用するので、過去の巡視点検の実績データが反映された、より実際的な所要時間の予測値を求めることができるので、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、巡視点検の適否の判定に機械学習された第2の学習済みモデルを利用するので、過去の巡視点検の実績データが反映された、より実際的な適否判定を行うことができ、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能となる。
この発明の実施の形態に係る巡視点検管理システムの概略構成図である。 図1に示す巡視点検管理サーバの機能的構成を示すブロック図である。 図1に示す巡視点検データベースに記憶されている巡視実績管理テーブルと、設備点検作業管理テーブルとのデータ構成を示す図である。 図1に示す巡視点検データベースに記憶されている作業者管理テーブルと、巡視点検コーステーブルとのデータ構成を示す図である。 巡視点検の所要時間の予測値と実績値との比較結果を含む判定情報の構成を示す図である。 巡視点検の所要時間の予測値と実績値との比較結果と、作業者の実移動経路と予想移動経路との比較結果などを含む判定情報の構成を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る巡視点検管理システム1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の巡視点検管理システム1は、建物や設備などの点検対象に対する巡視点検作業の実施を作業者に指示するとともに、作業者による巡視点検が適切に行われたか否かを判定するためのシステムである。
巡視点検管理システム1は、巡視点検管理サーバ(管理装置)2と、地図情報データベース(地図情報)3と、巡視点検を行う作業者Mによって携帯される携帯端末(位置検出装置)4と、作業者Mによって利用される作業者端末5と、巡視点検業務の管理者によって利用される管理者端末6などから構成されている。作業者端末5および管理者端末6には、一般的なパーソナルコンピュータや、タブレット型端末、スマートフォンなどが用いられている。
巡視点検管理サーバ2、作業者端末5および管理者端末6は、巡視点検業務が行われる事業所内に設置されており、相互に信号・情報の送受信を行うことができるように、LAN(Local Area Network)などの各種の無線/有線の通信ネットワークを介して接続されている。また、携帯端末4は、例えば、腕時計型のウェアラブル端末であり、巡視点検管理サーバ2との間で相互に信号・情報の送受信を行うことができるように、各種の無線通信回線網を介して接続されている。
地図情報データベース3には、建物や各種設備、道路などの位置を示す地図情報が記憶されている。本実施形態の地図情報データベース3の地図情報には、巡視点検の対象となる設備A、設備B、設備C、設備Dの位置と、巡視点検業務の拠点となる事業所の位置とが登録されており、各設備A~Dと、事業所との間を結ぶ道路に関する情報が示されている。地図情報データベース3は、本システムのために新たに設置してもよいし、グーグルマップ(登録商標)のような地図情報提供サービスを利用してもよい。
巡視点検管理サーバ2は、巡視点検業務に関する各種の情報が記憶された巡視点検データベース(記憶装置)232を備えている。巡視点検管理サーバ2は、巡視点検データベース(以下、DBともいう)232に記憶されている各種情報と、地図情報データベース3から取得した地図情報とに基づいて、作業者Mに巡視点検を指示するための巡視点検作業指示書7を作成する。
巡視点検作業指示書7には、巡視点検の「実施予定日」と、巡視点検される設備を示す「巡視点検コース」と、巡視点検を行う作業者を示す「点検担当者」と、巡視点検に要する「所要時間」の予測値とが記載されている。「巡視点検コース」には、巡視点検のコース名(例えば、乙)と、その巡視点検コースにおいて巡視点検が行われる設備名(例えば、設備A,B,C)とが記載されている。また、「点検担当者」には、作業者名(例えば、W)と、当該作業者Mの技能水準に応じて作業時間を補正するための技能補正値(例えば±0%)とが記載されている。「所要時間」には、巡視点検に要する所要時間の予測値(例えば、95分)と、巡視点検される設備において、点検作業以外の追加作業(例えば、修理のための補修作業や、部品交換作業など)の発生予測(例えば、設備A、Cで補修の見込みあり)とが記載されている。
なお、巡視点検の所要時間とは、作業者Mが出発地点(事業所)を出発して、少なくとも1つの設備や建物に到着し、設備などの点検(補修または部品交換を含む)を終えて、帰着地点(事業所)に到着するまでに要する時間である。例えば、図示されている巡視点検作業指示書7の巡視点検コース乙であれば、事業所を出発して設備A,B,Cの巡視点検を行い、事業所へ戻るまでに要する時間が巡視点検の所要時間となる。巡視点検作業指示書7は、印刷されたものが点検担当者となる作業者Mに渡され、あるいは作成されたデータが点検担当者の作業者端末5や携帯端末4に送信される。
点検担当者となった作業者Mは、携帯端末4を装着し、巡視点検作業指示書7に基づいて設備の巡視点検を行う。例えば、図示されている巡視点検作業指示書7の巡視点検コース乙(設備A,B,C)にしたがって巡視点検を行う場合、作業者Mは、事業所を出発し、設備A,B,Cの巡視点検を行って事業所に戻る。携帯端末4は、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)に基づいて、位置情報を検出する機能を備えている。携帯端末4は、作業者Mによる巡視点検時に、所定の時間間隔で作業者Mの位置情報を検出し、検出した位置情報をその検出時刻とともに巡視点検管理サーバ2に送信する。
巡視点検を終えて事業所に戻った作業者Mは、作業者端末5を利用して巡視点検作業報告書8を作成し、そのデータを巡視点検管理サーバ2に送信する。巡視点検作業報告書8には、巡視点検の所要時間の実測値(例えば、80分)と、追加作業が発生した設備名と、追加作業の内容(例えば、設備A(補修)、設備C(補修))とが記載される。
巡視点検管理サーバ2は、携帯端末4から受信した位置情報および時刻情報から求めた巡視点検の所要時間の実測値と、巡視点検作業指示書7に記載した巡視点検の所要時間の予測値とを比較し、その比較結果を含む判定情報に基づいて、巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。なお、巡視点検の所要時間の実測値として、巡視点検作業報告書8に記載されている巡視点検の所要時間を用いてもよい。巡視点検管理サーバ2は、作業者Mによる巡視点検が適切に行われていなかったと判定した場合、その旨を示すアラートを管理者端末6に送信して報知を行う。
図2は、巡視点検管理サーバ2の概略構成を示す機能ブロック図である。巡視点検管理サーバ2は、主として、入力部21、表示部22、記憶部23、メモリ24、メインタスク25、通信部26、およびこれらを制御などする中央処理部27などを備える。巡視点検管理サーバ2は、例えば、パーソナルコンピュータなどに、装置全体の制御プログラムや、巡視点検を管理するための各種処理を行うアプリケーション(巡視点検管理プログラム231)がインストールされて構成される。
入力部21は、利用者の命令などを受けて巡視点検管理サーバ2へ情報を入力する機能を備えるインターフェースであり、例えばキーボードやマウスによって構成される。表示部22は、例えば液晶ディスプレイによって構成されている。表示部22は、入力部21を介して入力される情報を表示したり、作成された巡視点検作業指示書7や、受信した巡視点検作業報告書8などを表示したり、巡視点検の判定結果などを表示する。
記憶部23は、各種の情報、プログラム、およびデータなどを記憶する機能を備える記憶領域/記憶装置であり、例えばハードディスクによって構成される。記憶部23には、巡視点検管理サーバ2の全体を制御する制御プログラムや、巡視点検管理プログラム231などが記憶されている。また、記憶部23には、上記の巡視点検データベース232と、巡視点検の所要時間の予測値を算出する所要時間算出用学習済みモデル233と、巡視点検が適切に行われた否かを判定する判定用学習済みモデル234と、実績データベース235とが記憶されている。実績データベース235には、所要時間算出用学習済みモデル233と、判定用学習済みモデル234とを機械学習するための教師データとなる実績データが記憶されている。
メモリ24は、中央処理部27が巡視点検を管理するための各種処理を実行する際に生成される情報・データを一時的に記憶などするための作業領域となる機能を備える記憶領域/記憶装置であり、例えばRAMにより構成される。
メインタスク25は、記憶部23に格納されている巡視点検管理プログラム231が中央処理部27により実行されることによって実現される、巡視点検を管理するための各種処理を実行するタスク群である。
通信部26は、通信回線網を介して伝送される信号・情報の送受信/入出力を行う機能を備える通信インターフェースである。
中央処理部27は、巡視点検管理サーバ2を構成する各部を統括的に制御などする機能を備え、例えば、CPUなどの中央演算処理装置を含んで構成され、記憶部23に格納されている制御プログラムや巡視点検管理プログラム231に従って各機能を実現する。
巡視点検データベース232には、図3(A)、(B)および図4(A)、(B)に示す、巡視実績管理テーブル2311と、設備点検作業管理テーブル2312と、作業者管理テーブル2313と、巡視点検コーステーブル2314とが記憶されている。
巡視実績管理テーブル2311には、巡視点検の対象となる設備A,B,C,Dの巡視点検頻度(例えば、毎日、毎週、毎月など)と、次回点検日とが登録されている。巡視実績管理テーブル2311には、設備A,B,C,Dの補修作業頻度の平均値(例えば、1回/2巡視など)と、前回の補修作業の実績(例えば、2回前など)と、次回の補修作業の予測(例えば、「あり」または「なし」)とが登録されている。さらに、巡視実績管理テーブル2311には、設備A,B,C,Dの部品交換の作業頻度の平均値と、前回の交換作業の実績と、次回の交換作業の予測とが登録されている。次回補修作業の予測と、次回交換作業の予測は、本発明の追加作業予測情報に相当する。
設備点検作業管理テーブル2312には、巡視点検の対象となる設備A,B,C,Dの標準作業時間と、作業時間の実績値の平均を示す平均作業時間とが登録されている。標準作業時間は、例えば、標準的な技能水準を有する作業者Mの作業時間を示し、平均作業時間は、異なる技能水準の作業者Mが同じ作業を行った場合の実測時間の平均値である。標準作業時間には、点検作業に要する標準点検時間と、補修作業に要する標準補修時間と、部品交換作業に要する標準部品交換時間とが登録されている。また、平均作業時間には、点検作業に要する平均点検時間と、補修作業に要する平均補修時間と、部品交換作業に要する平均部品交換時間とが登録されている。作業者Mの点検作業、補修作業および部品交換作業に要する作業時間の実績値は、携帯端末4から送信される位置情報および時刻情報に基づいて特定される。
標準点検時間は、本発明の作業時間情報の標準点検作業時間に相当し、標準補修時間および標準部品交換時間は、本発明の標準追加作業時間に相当する。また、平均点検時間は、本発明の実点検作業時間の平均値に相当し、平均補修時間および平均部品交換時間は、本発明の実追加作業時間の平均値に相当する。平均点検時間、平均補修時間および平均部品交換時間は、巡視点検が行われる毎に更新され、標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間の見直しに利用される。
作業者管理テーブル2313は、作業者Mである担当者W,X,Y,Zの平均移動速度(例えば、歩行速度)と、技能水準と、点検可能な設備とが登録されている。技能水準は、上から順にS、A、B、C、Dとなっており、技能水準に応じて点検可能な設備の種類も異なっている。すなわち、技能水準が高い作業者Mは、技能水準が低い作業者Mよりも多くの種類の設備の点検を行うことができる。
作業者Mの標準作業時間は、技能水準に応じて補正される。例えば、標準的な技能水準Bについては、作業時間に対する技能補正が±0%となっている。また、技能水準がBよりも高いSおよびAについては、それぞれ技能補正が-20%および-10%となっている。さらに、技能水準がBよりも低いCおよびDについては、それぞれ技能補正が+10%および+20%となっている。すなわち、標準点検時間が10分の点検作業を行う場合、技能水準Bの作業者Mの標準点検時間は、補正されることなく10分となる。これに対し、技能水準Bの作業者Mの標準点検時間は、-20%の補正がされて8分となる。さらに、技能水準Dの作業者Mの標準点検時間は、+20%の補正がされて12分となる。
巡視点検コーステーブル2314には、コース名と、巡視点検頻度と、巡視点検される設備名とが登録されている。例えば、巡視点検コース甲において点検される設備は、設備A,Bとなっており、巡視点検頻度は、設備A,Bで共通の「毎日」となっている。また、巡視点検コース乙において点検される設備は、設備A,B,Cとなっており、巡視点検頻度は、設備A,B,Cにおいて最低頻度となる「毎週」となっている。すなわち、巡視点検頻度が異なる設備が同一の巡視点検コースに設定されている場合には、各設備のうちで最も低い点検頻度が、巡視点検コースの点検頻度となる。
巡視点検管理サーバ2は、上記のとおり、巡視点検データベース232に記憶されている情報に基づいて巡視点検作業指示書7を作成し、作業者Mに巡視点検を実行させ、実行された巡視点検が適切に行われた否かを判定し、巡視点検が行われていな型場合には、アラートを送信する。また、標準作業時間の見直しが必要になった場合にもアラートを送信する。これらの処理は、記憶部23に格納されている巡視点検管理プログラム231が実行されることにより構成される、メインタスク25によって行われる。メインタスク25は、指示書作成タスク251、所要時間算出タスク(所要時間算出手段)252、判定タスク(判定手段)253、報知タスク254、情報管理タスク(情報管理手段)255、および学習タスク256などを含む。
指示書作成タスク251は、巡視点検データベース232に記憶されている巡視点検コーステーブル2314の巡視点検頻度に応じて、巡視点検作業指示書7を作成する。すなわち、巡視点検コース甲については、巡視点検作業指示書7を毎日作成し、巡視点検コース乙および丙については、巡視点検作業指示書7を毎週および毎月作成する。指示書作成タスク251は、例えば、作業者Mの予定が登録された予定データ(図示せず)などを、通信ネットワークを介して参照し、実施点検の予定日に予定が空いていて、かつ、点検可能な技能水準を有する作業者Mを点検担当者として設定し、巡視点検作業指示書7を作成する。また、指示書作成タスク251は、巡視点検データベース232に記憶されている巡視実績管理テーブル2311の次回補修作業および次回交換作業を参照して、補修作業または交換作業の予測を確認し、巡視点検作業指示書7に記載する。
所要時間算出タスク252は、指示書作成タスク251において作成される巡視点検作業指示書7に記載される所要時間の予測値を算出する。具体的には、所要時間算出タスク252は、地図情報データベース3の地図情報に基づいて、事業所を出発し、巡視点検コースに設定されている設備を巡視点検して事業所へ戻るまでの予想移動経路を設定し、この予想移動経路の距離を地図情報から特定し、予想移動経路の距離を点検担当者の移動速度で除算して移動時間の予測値を算出する。予想移動経路は、例えば、地図情報において最短距離となるように設定される。なお、複数の設備の点検順序が決まっている場合には、その点検順序に応じて最短距離となるように予想移動経路を特定する。例えば、図1に示す巡視点検コース乙の場合、事業所から設備Bへ向かい、設備Bから設備Aを経て設備Cへ移動し、設備Cから事業所に戻る経路が最短距離となるため、この経路が予想移動経路として設定される。この予想経路が、例えば2.7kmである場合、平均移動速度が4km/hの点検担当者Wの移動時間の予測値は、およそ40分となる。
次いで、所要時間算出タスク252は、巡視点検データベース232の巡視実績管理テーブル2311に登録されている次回補修作業および次回交換作業と、設備点検作業管理テーブル2312に登録されている標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間とに基づいて、各設備における点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出する。例えば、図1に示す巡視点検コース乙の場合、設備A、Cの補修作業が見込まれているため、設備Aの総作業時間の予測値は、標準点検時間(10分)と標準補修時間(10分)とを加算した時間となる。また、設備Bの総作業時間の予測値は、追加作業がないため、標準点検時間(20分)となる。設備Cの総作業時間の予測値は、標準点検時間(10分)と標準補修時間(5分)とを加算した時間となる。巡視点検コース乙全体の作業時間の予測値は、これらの総作業時間を加算した時間(55分)となる。
所要時間算出タスク252は、巡視点検データベース232の作業者管理テーブル2313に登録されている点検担当者の技能水準に基づいて、算出された巡視点検コース乙全体の総作業時間に技能補正を行う。例えば、図1に示す巡視点検作業指示書7の場合、点検担当者Wの技能補正は±0%であるため、総作業時間の予測値である55分は変わらない。なお、点検担当者がZの場合には、技能水準がSであるため、巡視点検コース乙全体の総作業時間の予測値は-20%の44分に補正される。また、点検担当者がXの場合には、技能水準がCであるため、巡視点検コース乙全体の総作業時間の予測値は+10%の60.5分に補正される。
所要時間算出タスク252は、技能補正に応じて補正された巡視点検コース乙全体の総作業時間の予測値と、移動時間の予測値とを加算して、巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する。例えば、図1に示す巡視点検作業指示書7の場合、移動時間の予測値40分と、巡視点検コース乙全体の総作業時間の予測値55分とが加算され、所要時間の予測値は95分となる。
所要時間算出タスク252は、上記の巡視点検の所要時間の予測値の算出に、所要時間算出用学習済みモデル(第1の学習済みモデル)233を利用する。所要時間算出用学習済みモデル233は、学習タスク256によって作成される。学習タスク256は、記憶部23に格納されている実績データベース235に記録・蓄積されている、過去の巡視点検で得られた所要時間の予測値の実績データと、この所要時間の予測値の実績データを算出するために用いられた巡視実績管理テーブル2311と、設備点検作業管理テーブル2312と、作業者管理テーブル2313と、地図情報の実績データとを用いて、ニューラルネットワーク等の公知の機械学習・深層学習のアルゴリズムにより、所要時間算出用学習済みモデル233を作成する。
判定タスク253は、所要時間算出タスク252にて算出された所要時間の予測値と、所要時間の実測値とを比較し、その比較結果を含む判定情報(図5参照)に基づいて、巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。具体的には、判定タスク253は、所要時間の予測値と、所要時間の実測値との差を求め、この差が大きい場合に巡視点検が適切に行われなかったと判定する。所要時間の予測値と所要時間の実測値との差が大きい場合とは、例えば、巡視点検コースに含まれる、ある設備の標準点検時間や、標準補修時間、標準部品交換時間に相当する程度の差がある場合をいう。この場合、判定タスク253は、当該設備の点検作業や追加作業が行われなかったものと推定し、巡視点検が適切に行われなかったと判定する。例えば、図1に示す巡視点検の場合、所要時間の予測値が95分であるのに対し、巡視点検作業報告書8に記載されている所要時間の実測値が80分であるため、その差である15分に相当する設備Cの点検作業および補修作業が行われなかったものと推定し、巡視点検が適切に行われなかったと判定する。
判定タスク253は、上記の巡視点検が適切であったか否かの判定に、判定用学習済みモデル(第2の学習済みモデル)234を利用する。判定用学習済みモデル234は、学習タスク256によって作成される。学習タスク256は、記憶部23に格納されている実績データベース235に記録・蓄積されている、過去の巡視点検で得られた判定結果の実績データと、この判定結果の実績データを得るために用いられた判定情報の実績データとを用いて、ニューラルネットワーク等の公知の機械学習・深層学習のアルゴリズムにより、判定用学習済みモデル234を作成する。
報知タスク254は、判定タスク253にて巡視点検が適切に行われなかったと判定された場合に、その旨を示すアラートを管理者端末6に送信する。このアラートには、判定結果だけではなく、判定の理由も示される。例えば、図1に示す巡視点検の場合には、アラートとともに、「設備Cの点検作業および補修作業が行われなかったものと推定される」などのメッセージを一緒に送信する。これにより、巡視点検業務の管理者は、巡視点検が判定タスク253で判定された理由で不適切であったのか否か、あるいは他の理由によって不適切であったのかを確認することができる。
情報管理タスク255は、巡視点検データベース232の設備点検作業管理テーブル2312に登録されている標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間と、平均点検時間、平均補修時間および平均部品交換時間との差が予め設定されたしきい値以上である場合に、標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間の見直しを促すアラートを管理者端末6に送信する。これにより、適切に設定された標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間に基づいて、巡視点検が適切に行われたか否かを判定することができる。アラートを送信するためのしきい値としては、例えば、標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間に対し、平均点検時間、平均補修時間および平均部品交換時間がn%(nは任意の数値)以上大きい場合、あるいは小さい場合にアラートを送信するようにしてもよい。
次に、上記実施の形態の作用について説明する。巡視点検管理サーバ2の指示書作成タスク251は、毎日、所定時刻に動作を開始し、巡視点検作業指示書7を作成する。指示書作成タスク251は、巡視点検データベース232の巡視点検コーステーブル2314に登録されている巡視点検頻度を参照し、巡視点検作業指示書7の作成が必要な巡視点検コースを特定する。指示書作成タスク251は、巡視点検作業指示書7が必要な巡視点検コースが特定された場合、作業者Mの予定が登録された予定データを参照し、実施点検の予定日に予定が空いていて、かつ、点検可能な技能水準を有する作業者Mを点検担当者として設定し、巡視点検作業指示書7に記載する。また、指示書作成タスク251は、巡視点検データベース232の巡視実績管理テーブル2311に登録されている次回補修作業および次回交換作業を参照して、補修作業または交換作業の予測を確認し、巡視点検作業指示書7に記載する。
所要時間算出タスク252は、指示書作成タスク251において作成される巡視点検作業指示書7に記載される所要時間の予測値を算出する。所要時間算出タスク252は、地図情報データベース3の地図情報に基づいて、事業所を出発し、巡視点検コースに設定されている設備を巡視点検して事業所へ戻るまでの予想移動経路を設定し、この予想移動経路の距離を地図情報から特定し、予想移動経路の距離を点検担当者の移動速度で除算して移動時間の予測値を算出する。予想移動経路は、例えば、地図情報において最短距離となるように設定される。
所要時間算出タスク252は、巡視点検データベース232の巡視実績管理テーブル2311に登録されている次回補修作業および次回交換作業と、設備点検作業管理テーブル2312に登録されている標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間とに基づいて、点検対象の点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出する。また、所要時間算出タスク252は、巡視点検データベース232の作業者管理テーブル2313に登録されている点検担当者の技能水準に基づいて、算出された総作業時間に技能補正を行う。所要時間算出タスク252は、技能補正された総作業時間の予測値と、移動時間の予測値とを加算して、巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する。
指示書作成タスク251は、所要時間算出タスク252にて算出された、巡視点検に要する所要時間の予測値を巡視点検作業指示書7に記載し、作成された巡視点検作業指示書7を点検担当者に送信する。
点検担当者となった作業者Mは、携帯端末4を装着し、巡視点検作業指示書7に基づいて設備の巡視点検を行う。携帯端末4は、作業者Mによる巡視点検時に、所定の時間間隔で作業者Mの位置情報を検出し、検出した位置情報をその検出時刻とともに巡視点検管理サーバ2に送信する。巡視点検管理サーバ2は、携帯端末4から送信される位置情報および時刻情報に基づき、作業者Mの点検作業、補修作業および部品交換作業に要する実作業時間を特定し、設備点検作業管理テーブル2312に登録されている平均点検時間、平均補修時間および平均部品交換時間を更新する。
判定タスク253は、所要時間算出タスク252にて算出された所要時間の予測値と、所要時間の実測値とを比較し、その比較結果を含む判定情報(図5参照)に基づいて、巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。具体的には、判定タスク253は、所要時間の予測値と、所要時間の実測値との差を求め、この差が大きい場合に巡視点検が適切に行われなかったと判定する。
報知タスク254は、判定タスク253にて巡視点検が適切に行われなかったと判定された場合に、その旨を示すアラートを管理者端末6に送信する。このアラートには、判定結果だけではなく、判定の理由も示される。
情報管理タスク255は、巡視点検データベース232の設備点検作業管理テーブル2312に登録されている標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間と、平均点検時間、平均補修時間および平均部品交換時間との差が予め設定された、閾値以上である場合に、標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間の見直しを促すアラートを管理者端末6に送信する。
以上のように、この巡視点検管理システム1および巡視点検管理プログラム231によれば、巡視点検に要する移動時間の予測値と、巡視点検に要する総作業時間の予測値と、作業者Mの技能水準とに基づいて、巡視点検に要する所要時間の予測値を算出し、この所要時間の予測値と、所要時間の実測値との比較結果に基づいて、点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定するので、様々な状況の点検対象に対する巡視点検の適否を確認することが可能である。また、チェックリストのように作業者Mのミスの影響を受けることがなく、作業者Mからの虚偽の報告の影響を受けることもないので、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能である。
また、この巡視点検管理システム1および巡視点検管理プログラム231によれば、巡視点検の所要時間の予測値の算出に用いられる標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間が、実際の作業時間にそぐわない値となっている場合に、その旨が管理者端末6に報知されるので、適切なタイミングで標準点検時間、標準補修時間および標準部品交換時間の見直しを図ることができ、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能である。
さらに、この巡視点検管理システム1および巡視点検管理プログラム231によれば、巡視点検が適切に行われていなかったと判定された場合に、その旨を管理者端末6に報知するので、不適切な巡視点検が見落とされて放置されることはない。そのため、巡視点検をやり直したり、巡視点検の運用を改める機会となるため、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能となる。
また、この巡視点検管理システム1および巡視点検管理プログラム231によれば、巡視点検の所要時間の予測値の算出に、機械学習された所要時間算出用学習済みモデル233を利用するので、過去の巡視点検の実績データが反映された、より実際的な所要時間の予測値を求めることができ、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能となる。
さらに、この巡視点検管理システム1および巡視点検管理プログラム231によれば、巡視点検の適否の判定に、機械学習された判定用学習済みモデル234を利用するので、過去の巡視点検の実績データが反映された、より実際的な適否判定を行うことができ、巡視点検の適否をより一層適切に判断することが可能となる。
上記の実施の形態では、巡視点検に要する所要時間の予測値と実測値との比較結果に基づいて、巡視点検の適否を判定しているが、この適否判定に、携帯端末4から受信した作業者Mの位置情報を利用してもよい。より具体的には、判定タスク253は、携帯端末4から受信した位置情報および時刻情報と、地図情報データベース3の地図情報とに基づいて、作業者Mが実際に移動した実移動経路と、この実移動経路上で作業者Mが滞留(移動していない状態をいう)していた滞留位置と、滞留位置で滞留していた滞留時間とを特定する。そして、この実移動経路と、移動時間の予測値を算出する際に用いられた予想移動経路とを比較し、滞留位置および滞留時間と、各設備の位置およびその設備での作業時間の予測値とを比較し、これらの比較結果を含む判定情報(図6参照)に基づいて、巡視点検が適切に行われたか否かを判定する。すなわち、判定タスク253は、実移動経路と予想移動経路との比較結果と、滞留位置および滞留時間と、各設備の位置およびその設備での作業時間の予測値との比較結果と、所要時間の予測値と実測値との比較結果とを総合的に判断して巡視点検の適否を判定するので、より制度よく巡視点検の適否を判定することができる。
作業者Mの実移動経路などを用いた巡視点検の適否判定では、作業者Mが予想移動経路から大きく外れた場合(例えば、予想移動経路から所定距離以上離れた場合)や、各設備に必要な作業時間よりも長く滞留している場合、各設備以外の場所で所定時間以上の滞留をしている場合、各設備を通過するものと予想されている時間に作業者Mが通過しない場合などに、巡視点検が適切に行われていないと判定することができる。
また、作業者Mが予想移動経路とは異なる経路で各施設間を移動した場合には、作業者Mの実移動経路に基づいて、巡視点検の所要時間の予測値を新たに算出し、この新たに算出された所要時間の予測値と実測値とを比較して、巡視点検の適否を判定してもよい。
これによれば、作業者が実際にどのように移動して点検作業を行ったのかを、その位置情報などに基づいて確認することができ、所要時間の予測値と実測値との比較だけでは判断することができない巡視点検の適否を判定することが可能である。
上記の実施の形態では、巡視点検管理サーバ(管理装置)2に巡視点検データベース(記憶装置)232が設けられている例について説明したが、巡視点検データベース232を巡視点検管理サーバ2とは別に設けるようにしてもよい。また、作業者Mの位置情報の検出にGNSSを利用したが、Bluetooth(登録商標)を利用した測位技術などを利用してもよい。
1 巡視点検管理システム
2 巡視点検管理サーバ(管理装置)
23 記憶装置
231 巡視点検管理プログラム
232 巡視点検データベース(記憶装置)
233 所要時間算出用学習済みモデル(第1の学習済みモデル)
234 判定用学習済みモデル(第2の学習済みモデル)
235 実績データベース
25 メインタスク
251 指示書作成タスク
252 所要時間算出タスク(所要時間算出手段)
253 判定タスク(判定手段)
254 放置タスク
255 情報管理タスク(情報管理手段)
256 学習タスク
3 地図情報データベース(地図情報)
M 作業者

Claims (7)

  1. 点検対象の巡視点検を管理する巡視点検管理システムであって、
    前記巡視点検に関する情報を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶されている情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する管理装置と、を備え、
    前記記憶装置は、
    前記点検対象で点検作業以外の追加作業が発生するか否かの予測を示す追加作業予測情報と、
    前記点検対象の標準点検作業時間と、前記追加作業の標準追加作業時間とを示す作業時間情報と、
    前記巡視点検を行う作業者の移動速度と、技能水準とを示す作業者情報と、を記憶し、
    前記管理装置は、
    前記点検対象の位置を示す地図情報と、前記作業者の前記移動速度とに基づいて、前記作業者の巡視点検に要する移動時間の予測値を算出し、
    前記追加作業予測情報と、前記標準点検作業時間および前記標準追加作業時間とに基づいて、前記点検対象の点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出し、
    算出された前記総作業時間の予測値を前記作業者の前記技能水準に基づいて補正し、
    補正された前記総作業時間の予測値と、前記移動時間の予測値とを加算して、前記点検対象の巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する所要時間算出手段と、
    前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値とを比較し、
    前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する判定手段と、を備える、
    ことを特徴とする巡視点検管理システム。
  2. 前記作業者の位置情報を検出し、検出時刻とともに前記管理装置に送信する位置検出装置を備え、
    前記判定手段は、前記位置情報および前記検出時刻と、前記地図情報とに基づいて、前記作業者が実際に移動した実移動経路と、前記実移動経路上で前記作業者が滞留していた滞留位置と、前記滞留位置で滞留していた滞留時間とを特定し、
    前記実移動経路と、前記移動時間の予測値を算出する際に用いられた予想移動経路とを比較し、
    前記滞留位置および前記滞留時間と、前記点検対象の位置および前記点検対象における総作業時間の予測値とを比較し、
    これらの比較結果を含む前記判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の巡視点検管理システム。
  3. 前記記憶装置には、前記作業者が前記点検作業に要した実点検作業時間の平均値と、前記作業者が前記追加作業に要した実追加作業時間の平均値とが記憶されており、
    前記管理装置は、前記実点検作業時間の平均値と前記標準点検作業時間との差が予め設定された閾値以上である場合、あるいは前記実追加作業時間の平均値と前記標準追加作業時間との差が前記閾値以上である場合に、その旨を報知する情報管理手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の巡視点検管理システム。
  4. 前記管理装置は、前記判定手段により、前記点検対象の巡視点検が適切に行われていなかったと判定された場合に、その旨を報知することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システム。
  5. 前記所要時間算出手段は、過去の巡視点検で得られた前記所要時間の予測値の実績データと、前記所要時間の予測値の実績データを算出するために用いられた前記追加作業予測情報、前記作業時間情報、前記作業者情報および前記地図情報の実績データとに基づいて機械学習された第1の学習済みモデルにより、前記所要時間の予測値を算出することを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システム。
  6. 前記判定手段は、過去の巡視点検で得られた判定結果の実績データと、前記判定結果の実績データを得るために用いられた前記判定情報の実績データとに基づいて機械学習された第2の学習済みモデルにより、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定することを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の巡視点検管理システム。
  7. 点検対象の巡視点検を管理する巡視点検管理プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記点検対象で点検作業以外の追加作業が発生するか否かの予測を示す追加作業予測情報と、
    前記点検対象の標準点検作業時間と、前記追加作業の標準追加作業時間とを示す作業時間情報と、
    前記巡視点検を行う作業者の移動速度と、技能水準とを示す作業者情報と、を記憶する記憶装置と、
    前記点検対象の位置を示す地図情報と、前記作業者の前記移動速度とに基づいて、前記作業者の巡視点検に要する移動時間の予測値を算出し、
    前記追加作業予測情報と、前記標準点検作業時間および前記標準追加作業時間とに基づいて、前記点検対象の点検作業および追加作業に要する総作業時間の予測値を算出し、
    算出された前記総作業時間の予測値を前記作業者の前記技能水準に基づいて補正し、
    補正された前記総作業時間の予測値と、前記移動時間の予測値とを加算して、前記点検対象の巡視点検に要する所要時間の予測値を算出する所要時間算出手段と、
    前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値とを比較し、
    前記所要時間の予測値と、前記所要時間の実測値との比較結果を含む判定情報に基づいて、前記点検対象の巡視点検が適切に行われたか否かを判定する判定手段として機能させることを特徴とする巡視点検管理プログラム。
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