JP2023022499A - 放熱フィン一体型基板の製造方法及び放熱フィン一体型基板 - Google Patents

放熱フィン一体型基板の製造方法及び放熱フィン一体型基板 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱フィンを有する金属板に絶縁層を介して接合される金属層に対してパターンエッチングを行うことができる放熱フィン一体型基板の製造方法を得る。【解決手段】放熱フィン一体型基板の製造方法では、複数の放熱フィン14を有する金属板12の放熱フィン14とは反対側の面に絶縁層16を介して接合される金属層18に対してパターンエッチングを行う。この際には、放熱フィン14を囲う囲い部34を設け、金属層18をエッチング液に浸し、パターンエッチング後に囲い部34を除去する。【選択図】図6

Description

本発明は、放熱フィン一体型基板の製造方法及び放熱フィン一体型基板に関する。
下記特許文献1には、配線パターンを有する基材と、この基材に実装される半導体素子と、基材が載置されるヒートシンクとを備え、ヒートシンクを介して半導体素子からの発熱を放散するパワーモジュールが開示されている。半導体素子は、基材上の配線パターンに半田接続されており、基材はヒートシンクと絶縁性接着剤で接着されている。このように絶縁性接着剤を用いれば、絶縁基板を用いる場合に比べて半導体素子からヒートシンクまでの熱抵抗を小さくでき、より効率的に半導体素子を冷却することができる。
特開2005-159048号公報
上記の先行技術では、配線パターンの材料として銅板が用いられる。この銅板(金属層)が絶縁性接着剤(絶縁層)を介してヒートシンク(金属板)と接合されたものに対し、配線パターンを形成するためのパターンエッチングを施すと、ヒートシンクの放熱フィンがエッチング液で溶けてしまう。このため、パターンエッチングによる配線パターンの製作ができないという課題があった。
本発明は上記課題を考慮し、放熱フィンを有する金属板に絶縁層を介して接合される金属層に対してパターンエッチングを行うことができる放熱フィン一体型基板の製造方法及び該製造方法により製造される放熱フィン一体型基板を得ることを目的とする。
本発明に係る放熱フィン一体型基板の製造方法は、複数の放熱フィンを有する金属板の前記放熱フィンとは反対側の面に絶縁層を介して接合される金属層に対してパターンエッチングを行い、放熱フィン一体型基板を製造する放熱フィン一体型基板の製造方法であって、前記放熱フィンを囲う囲い部を設け、前記金属層をエッチング液に浸し、パターンエッチング後に前記囲い部を除去する。
本発明に係る放熱フィン一体型基板は、複数の放熱フィンを有する金属板と、前記金属板における放熱フィンとは反対側の面に形成された絶縁層と、前記絶縁層における前記金属板とは反対側の面に形成された金属層と、を備え、前記金属層における厚さ方向と直交する方向の端面は、エッチング液により溶解された溶解面である。
本発明に係る放熱フィン一体型基板の製造方法では、複数の放熱フィンを有する金属板の放熱フィンとは反対側の面に絶縁層を介して金属層が接合される。この金属層に対してパターンエッチングを行う際には、放熱フィンを囲う囲い部を設け、金属層をエッチング液に浸す。これにより、放熱フィンを溶かすことなく、金属層に対してパターンエッチングを行うことができる。その後、上記の囲い部を除去することにより、放熱フィン一体型基板が完成する。
本発明に係る放熱フィン一体型基板では、複数の放熱フィンを有する金属板における放熱フィンとは反対側の面に絶縁層が形成され、当該絶縁層における金属板とは反対側の面に金属層が形成されている。この金属層における厚さ方向と直交する方向の端面は、エッチング液により溶解された溶解面である。この放熱フィン一体型基板は、上記の製造方法により製造することができる。
第1実施形態に係る放熱フィン一体型基板を金属層側から見た状態で示す斜視図である。 第1実施形態に係る放熱フィン一体型基板を放熱フィン側から見た状態で示す斜視図である。 図1のF3-F3線に沿った切断面を示す断面図である。 第1実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 図4に示される構成を、図4とは異なる方向から見た状態で示す斜視図であり、フィルムの貼付について説明するための図である。 第1実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す側面図である。 第2実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 第2実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す側面図である。 第3実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 第3実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す側面図である。 第3実施形態における切断工程について説明するための側面図である。 第4実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 第5実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 第5実施形態の第1変形例について説明するための断面図である。 第5実施形態の第2変形例について説明するための断面図である。 第5実施形態の第3変形例について説明するための斜視図である。 第6実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 図17のF18-F18線に沿った切断面を示す断面図である。 第6実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す側面図である。 第7実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図である。 第7実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す第1断面図である。 第7実施形態におけるエッチング加工中の状態を示す第2断面図である。 第7実施形態の第1変形例について説明するための斜視図である。 第7実施形態の第2変形例について説明するための斜視図である。 第8実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す斜視図であり、エッチング加工中の状態を示す図である。 第8実施形態の変形例について説明するための斜視図である。 参考例に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す図1に対応した斜視図である。 参考例に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態を示す図2に対応した斜視図である。
<第1の実施形態>
以下、図1~図6を参照して本発明の第1実施形態に係る放熱フィン一体型基板10及びその製造方法について説明する。なお、各図中においては、図面を見易くするため、一部の符号を省略している場合がある。
図1~図3に示されるように、本実施形態に係る放熱フィン一体型基板10は、複数の放熱フィン14を有する金属板12と、絶縁層16(図3以外では図示省略)と、金属層18とを備えている。金属板12は、例えばアルミニウム合金の押出成形によって製造されたものであり、片側の面に複数の放熱フィン14を有している。金属板12の材料は、アルミニウム合金に限らず、アルミニウム、銅、銅合金など、熱伝導性が高い材料であればよい。
絶縁層16は、例えば絶縁性接着剤からなる層であり、金属板12における放熱フィン14とは反対側の面に設けられている。絶縁層16の材料である絶縁性接着剤としては、エポキシ系接着剤やセラミック系接着剤などが挙げられる。この絶縁性接着剤は、電気的絶縁性を有し、かつ耐熱性に優れるものが好ましい。
金属層18は、例えば銅板からなる層であり、絶縁層16における金属板12とは反対側の面に設けられている。この金属層18は、図1~図3では矩形平板状になっているが、実際には配線パターンを形成している。この金属層18には、例えばはんだ等の導電性接合材を介して半導体素子等が接合される。この金属層18の材料は、銅に限らず、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金など、電気伝導率が高い材料であればよい。金属層18は、パターンエッチングによって配線パターン形状に形成される。そのため、金属層18における厚さ方向と直交する方向の端面は、エッチング液により溶解された溶解面18A(図3以外では符号省略)となっている。図示は省略するが、この溶解面18Aは、絶縁層16側へ向かうほど上記直交する方向の外側へ向かうように傾斜または湾曲している。
次に、上記構成の放熱フィン一体型基板10の製造方法について説明する。上記構成の放熱フィン一体型基板10を製造する際には、図4及び図5に示されるように、複数の金属板12が結合され、複数の金属板12にそれぞれ絶縁層16及び金属層18(この段階の金属層18は、配線パターン形状に形成される前の矩形平板状である)が設けられた金属板の結合体20(以下、単に「結合体20」と称する)を製造する。本実施形態では、複数の金属板12が一体に結合された状態に押出成形され、当該押出成形品に対して絶縁層16の材料である絶縁性接着剤を用いて金属層18が接合される。この金属層18には、配線パターンとして残す部分に印刷等の手段でエッチングレジストが塗布される。なお、図4及び図5では、9個の金属板12が3行3列の格子状に結合された例を示しており、各金属板12の境界を破線(仮想線)で示している。
上記の結合体20には、複数の金属板12の放熱フィン14を囲う囲い壁22が設けられている。この囲い壁22は、上記の押出成形によって複数の金属板12と一体に形成されたものである。この囲い壁22は、複数の金属板12における放熱フィン14側の面と対向して配置された対向壁24と、対向壁24の幅方向両端部と複数の金属板12の幅方向両端部とを繋いだ二つの側壁26とによって構成されている。この囲い壁22を備えた結合体20は、矩形の閉断面を形成しており、当該閉断面の内側の空間28に各金属板12の放熱フィン14が収容されている。
押出成形によって成形される結合体20では、押出方向の両側の端面に、上記の空間28を外部に開放させる開口部30が形成されている。これらの開口部30は、結合体20の押出方向両側の端面にそれぞれ貼り付けられるフィルム32によって塞がれる。これらのフィルム32は、エッチング液では溶けない樹脂等によりフィルム状に形成されており、両面粘着テープや接着等の手段で結合体20に張り付けられる。これらのフィルム32は、囲い壁22と共に囲い部34を構成する。この囲い部34及び複数の金属板12によって放熱フィン14が全方位から囲われる構成である。この囲い部34の一部である囲い壁22は、複数の金属板12と一体に形成されている。なお、フィルム32の代わりに、シート状又は板状の閉塞部材により開口部30を閉塞してもよい。
上記のようにフィルム32が貼付された結合体20には、エッチング加工が施される。このエッチング加工では、例えば図6に示されるように、フィルム32が貼付された結合体20の全体、すなわち複数の金属板12及び囲い部34の全体が、エッチング液ELに浸される。これにより、複数の金属板12の各金属層18に対してパターンエッチングが施される。このパターンエッチングでは、各金属層18のうち、エッチングレジストが塗布されていない部分が溶解され、図示していない配線パターンが形成される。なお、エッチング液ELには、少なくとも金属層18が浸れば良い。また、図6では、説明の都合上、フィルム32にハッチングを付している。
上記のエッチング加工が完了すると、囲い部34の一部である二つのフィルム32が結合体20から剥がされて除去され、次の切断工程に移行する。切断工程では、複数の金属板12と二つの側壁26との間で結合体20が切断機により切断され、囲い部34の一部である囲い壁22が複数の金属板12から除去される。次いで、複数の金属板12が切断機による切断によって分割される。これにより、複数の放熱フィン一体型基板10が完成する。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造方法では、複数の放熱フィン14を有する金属板12の放熱フィン14とは反対側の面に絶縁層16を介して金属層18が接合される。この金属層18に対してパターンエッチングを行う際には、放熱フィン14を囲う囲い部34を設け、金属層18をエッチング液ELに浸す。これにより、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。その後、囲い部34を除去することにより、放熱フィン一体型基板10が完成する。この製造方法によれば、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行って配線パターンを形成することができるので、放熱フィン一体型基板10の製造が容易になる。
しかも、本実施形態では、複数の金属板12及び囲い部34により複数の放熱フィン14を全方位から囲い、複数の金属板12及び囲い部34の全体をエッチング液ELに浸すので、例えばエッチング液ELの液面の高さ(エッチング液ELの深さ)の調整が容易になり、エッチング加工が容易になる。
また、本実施形態では、複数の金属板12が結合され、複数の金属板12にそれぞれ絶縁層16及び金属層18が設けられた結合体20を製造し、当該結合体20の各金属層18に対してパターンエッチングを行う。これにより、複数の金属板12の各金属層18に対して同時にパターンエッチングを行うことができるため、エッチングタクトを短縮することができ、製造コストを低減することが可能となる。
また、本実施形態では、囲い部34の一部である囲い壁22を、複数の金属板12と一体に形成する。この囲い壁22は、複数の金属板12の押出成形時に形成することができるため、囲い壁22を形成するための専用の工程が不要である。なお、切断工程後の囲い壁22は、例えば溶解されて再利用される。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、説明済みの実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、説明済みの実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態では、結合体20の囲い壁22が対向壁24を有していない。この結合体20に二つのフィルム32が貼付されて形成される囲い部36は、複数の金属板12の各金属層18が下側に向く姿勢で上方側が開口された状態となる。この囲い部36により、複数の放熱フィン14の側方が囲われる。そして、図8に示されるように、上記の姿勢のままで結合体20及びフィルム32の下部側がエッチング液ELに浸される。これにより、複数の放熱フィン14が空気中に配置された状態で、各金属層18がエッチング液ELに浸され、各金属層18に対してパターンエッチングが施されて配線パターンが形成される。図8では、説明の都合上、フィルム32にハッチングを付している。
上記のエッチング加工が完了すると、二つのフィルム32が結合体20から剥がされる。次の切断工程では、複数の金属板12から二つの側壁26が除去されると共に、複数の金属板12が分割される。これにより、複数の放熱フィン一体型基板10が完成する。この第2実施形態においても、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。
<第3の実施形態>
図9には、本発明の第3実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態では、複数の金属板12を押出成形によって製造する際に、囲い部37の一部である二つの側壁26を介して複数の金属板12を結合することで、複数の金属板12の放熱フィン14を収容する空間28を備えた金属板の結合体38を製造する。この結合体38では、各々の金属層18を互いに反対側へ向けて配置された複数の金属板12が複数の放熱フィン14において一体に結合されている。この結合体38における押出方向の両端面に貼付される二つのフィルム32によって上記の空間28の開口部30が塞がれる。
フィルム32が貼付された結合体38の全体、すなわち複数の金属板12及び囲い部37の全体が、エッチング液ELに浸される。これにより、複数の金属板12の各金属層18に対してパターンエッチングが施されて配線パターンが形成される。なお、図10では、説明の都合上、フィルム32にハッチングを付している。このエッチング加工が完了すると、二つのフィルム32が結合体38から剥がされて除去され、次の切断工程に移行する。切断工程では、図11に示される切断線CL(仮想線)に沿って結合体38が切断され、各金属板12から側壁26が除去されると共に、複数の金属板12が分割される。これにより、複数の放熱フィン一体型基板10が完成する。この第3実施形態においても、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。しかも、この実施形態では、第1実施形態よりもエッチングタクトの短縮が可能となり、切断工程で除去される囲い壁22の量を減らすことができる。
<第4の実施形態>
図12には、本発明の第4実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態では、複数の金属板12を押出成形によって製造する際に、4個の金属板12を角筒状に一体成形して金属板の結合体40を製造する。この結合体40では、4つの金属板12が放熱フィン14を互いに向かい合わせた状態で結合されており、4つの金属板12の放熱フィン14を収容する空間28が形成されている。この結合体40の4つの外側側面は、各金属板12によって構成されており、各外側側面には、それぞれ金属層18と図示しない絶縁層16とが設けられている。この結合体40における押出方向の両端面に貼付される二つのフィルム32によって上記の空間28の開口部30が塞がれる。
図示は省略するが、二つのフィルム32が貼付された結合体40の全体がエッチング液ELに浸される。これにより、4つの金属板12の各金属層18に対してパターンエッチングが施されて配線パターンが形成される。このエッチング加工が完了すると、二つのフィルム32が結合体40から剥がされて除去され、次の切断工程に移行する。切断工程では、4つの金属板12がその境界で切断されて分割され、4つの放熱フィン一体型基板10が完成する。この第4実施形態においても、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。なお、この第4実施形態において、角筒状の結合体40を軸方向に長く形成すれば、製造可能な放熱フィン一体型基板10の個数を増加させることができる。
<第5の実施形態>
図13には、本発明の第5実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態では、複数の金属板12を押出成形によって製造する際に、二つの側壁26及び二つの中間壁42を介して複数の金属板12を結合することで、複数の金属板12の放熱フィン14を収容する空間28を備えた金属板の結合体44を製造する。この結合体44では、各々の金属層18を互いに反対側へ向けて配置された複数の金属板12が複数の放熱フィン14を向かい合わせた状態で配置されている。二つの中間壁42は、複数の放熱フィン14と二つの側壁26との間に配置されており、二つの側壁26との間に二つの嵌合孔46を形成している。これらの嵌合孔46には、二つの側壁26と共に囲い部52を形成する二つの閉塞部材48が有する二つの嵌合片50が圧入されて嵌合される。二つの閉塞部材48は、結合体44に対して押出方向の両側に取り付けられ、結合体44の押出方向の両端に形成された開口部30をそれぞれ閉塞する。
図示は省略するが、二つの閉塞部材48が取り付けられた結合体44の全体がエッチング液ELに浸される。これにより、複数の金属板12の各金属層18に対してパターンエッチングが施されて配線パターンが形成される。このエッチング加工が完了すると、二つの閉塞部材48が結合体44から取り外され、次の切断工程に移行する。切断工程では、二つの側壁26及び二つの中間壁42が複数の金属板12から切断されて除去されると共に、複数の金属板12が分割され、複数の放熱フィン一体型基板10が完成する。この第4実施形態においても、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。
なお、図13に示される例では、結合体44が互いに反対向きに配置された複数の金属板12を有しているが、例えば図14に示される第1変形例のように、結合体54が対向壁24を有する構成にしてもよい。この結合体54では、二つの側壁26と放熱フィン14との間の空間28Aに、閉塞部材48の二つの嵌合片50が嵌合される。また、例えば図15に示される第2変形例のように、第3実施形態における結合体38において、二つの側壁26と放熱フィン14との間の空間28Aに閉塞部材48の二つの嵌合片50を嵌合させる構成にしてもよい。また、例えば図16に示される第3変形例のように、結合体56及び二つの閉塞部材48にねじ孔58を形成し、二つの閉塞部材48をねじ止めによって結合体56に取り付ける構成にしてもよい。その他、二つの閉塞部材48の取付方法は、接着やカシメであってもよい。
<第6の実施形態>
図17には、本発明の第6実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態では、第2実施形態と同様に、結合体20の囲い壁22が対向壁24を有していない。なお、図17~図19では、図面を簡略化するため、金属板12が一つのみの状態で結合体20を図示しているが、結合体20が複数の金属板12を有していてもよい。
図17及び図18に示されるように、結合体20の押出方向の両端面には、それぞれフィルム32が貼付される。この点も第2実施形態と同様である。但し、フィルム32が貼付された結合体20は、図19に示されるように、金属層18を上側に向けた姿勢でその全体がエッチング液ELに浸される。この際には、囲い部36の内側に空気が存在する状態とされることにより、放熱フィン14にエッチング液ELが付着することが防止される。このエッチング加工が完了すると、第2実施形態と同様に、二つのフィルム32が結合体20から除去され、切断工程が行われることにより、放熱フィン一体型基板10が完成する。この第4実施形態においても、放熱フィン14がエッチング液ELに浸って溶けることなく、放熱フィン14を有する金属板12と一体化された金属層18に対してパターンエッチングを行うことができる。
<第7実施形態>
図20には、本発明の第7実施形態に係る放熱フィン一体型基板の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態における結合体60は、第1実施形態における結合体20と類似しているが、一方の側壁26が突出部62を有している。突出部62は、他方の側壁26とは反対側へ断面略U字状に突出している。この突出部62により囲い壁22内の空間28が拡大されている。この結合体60に貼り付けられる二つのフィルム32は、突出部62の一部には貼付されず、上記の空間28を突出部62において外部と連通させるように形成される。
二つのフィルム32が貼付された結合体60は、図21及び図22に示されるように、突出部62を上側に向けた姿勢でエッチング液に浸される。この際、突出部62は、エッチング液ELの液面のよりも上側で空気中に配置される。このため、例えばエッチング液ELの水圧や液温の影響でフィルム32が変形し、空間28内の空気が膨張したとしても、空間28が突出部62において外部と連通されているため、空間28の内圧を一定に維持することができる。これにより、フィルム32が結合体60から不用意に剥がれることや、フィルム32と結合体60との間に隙間ができて空間28内にエッチング液ELが入り込むことを防止できる。
なお、図20~図22に示される例では、結合体60が第1実施形態における結合体20と類似した構成にしたが、例えば図23に示される第1変形例や、図24に示される第2変形例のように、対向壁24の代わりに複数の金属板12が設けられる構成にしてもよい。図23に示される第1変形例では、左右方向に対向する複数の金属板12において、放熱フィン14が上下方向に互い違いに形成されている。図24に示される第2変形例では、左右方向に対向する複数の金属板12において、放熱フィン14が上下方向の同じ位置に形成されている。これらの第1変形例及び第2変形例では、第7実施形態と比較してエッチングタクトを2分の1にすることができる。
<第8の実施形態>
図25には、第8実施形態に係る放熱フィン一体型基板10の製造途中の状態が斜視図にて示されている。この実施形態における結合体64は、第5実施形態における結合体44と類似しているが、二つの中間壁42を有していない。この結合体64における押出方向の両端面のうち一方の端面のみにフィルム32が貼付され、当該フィルム32を下側にして結合体64がエッチング液ELに浸される。これにより、金属層18はエッチング液ELに浸されるが、結合体64の他方の端面は、エッチング液ELの液面のよりも上側で空気中に配置される。このため、第7実施形態と同様に、空間28の内圧を一定に維持できる。
なお、図26に示される変形例のように、結合体64における押出方向の他方の端面に、結合体64より若干短いフィルム32を貼付するようにしてもよい。これにより、上記他方の端面の一端部において空間28を外部に連通させ、当該連通箇所がエッチング液ELの上側に配置されるように、結合体64を傾けてエッチング液ELに浸せばよい。
<参考例>
図27には、参考例に係る放熱フィン一体型基板10’の製造途中の状態が図1に対応した斜視図にて示されている。図28には、参考例に係る放熱フィン一体型基板10’の製造途中の状態が図2に対応した斜視図にて示されている。この参考例における放熱フィン一体型基板10’の製造方法では、金属板12の複数の放熱フィン14に溶け代14Aを設定し、パターンエッチングを行う際に、複数の放熱フィン14をエッチング液ELに浸して溶け代14Aを溶かす。つまり、金属板12を押出成形する際に複数の放熱フィン14を厚めに形成しておき、その後のエッチング加工で放熱フィン14を溶かすことにより、放熱フィン14の厚みを所望の厚みとする。この参考例における製造方法で製造される放熱フィン一体型基板10’は、図1及び図2に示される放熱フィン一体型基板10と基本的に同様の構成となるが、この放熱フィン一体型基板10’では複数の放熱フィン14の表面がエッチング液ELにより溶解された溶解面となる。
以上、幾つかの実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が前記各実施形態に限定されないことは勿論である。
上記実施形態において、複数の放熱フィン14を囲う囲い部の表面に、囲い部の表面がエッチング液によって溶けることを防止するシート等を張り付けるようにしてもよい。このようにすれば、エッチング液が汚れることを防ぐことができ、エッチング液の交換頻度が高まりコストがかさむことを防ぐことができる。
10 放熱フィン一体型基板
12 金属板
14 放熱フィン
16 絶縁層
18 金属層
18A 溶解面
20 金属板の結合体
26 側壁(囲い部の一部)
28 空間
34 囲い部
36 囲い部
38 金属板の結合体
40 金属板の結合体
44 金属板の結合体
52 囲い部
54 金属板の結合体
56 金属板の結合体
60 金属板の結合体
64 金属板の結合体
EL エッチング液

Claims (7)

  1. 複数の放熱フィンを有する金属板の前記放熱フィンとは反対側の面に絶縁層を介して接合される金属層に対してパターンエッチングを行い、放熱フィン一体型基板を製造する放熱フィン一体型基板の製造方法であって、
    前記放熱フィンを囲う囲い部を設け、前記金属層をエッチング液に浸し、パターンエッチング後に前記囲い部を除去する放熱フィン一体型基板の製造方法。
  2. 前記金属板及び前記囲い部により前記複数の放熱フィンを全方位から囲い、前記金属板及び前記囲い部の全体を前記エッチング液に浸す請求項1に記載の放熱フィン一体型基板の製造方法。
  3. 複数の前記金属板が結合され且つ複数の前記金属板にそれぞれ前記絶縁層及び前記金属層が設けられた前記金属板の結合体を製造し、当該金属板の結合体のそれぞれの前記金属層に対してパターンエッチングを行う請求項2に記載の放熱フィン一体型基板の製造方法。
  4. 前記金属板の結合体を製造する際には、前記囲い部の一部を介して前記複数の金属板を結合することで、前記複数の金属板の放熱フィンを収容する空間を形成する請求項3に記載の放熱フィン一体型基板の製造方法。
  5. 前記囲い部により前記複数の放熱フィンの側方を囲い、前記複数の放熱フィンを空気中に配置した状態で前記金属層をエッチング液に浸す請求項1に記載の放熱フィン一体型基板の製造方法。
  6. 前記囲い部の一部を、前記金属板と一体に形成する請求項1~5のいずれかに記載の放熱フィン一体型基板の製造方法。
  7. 複数の放熱フィンを有する金属板と、
    前記金属板における放熱フィンとは反対側の面に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層における前記金属板とは反対側の面に形成された金属層と、を備え、
    前記金属層における厚さ方向と直交する方向の端面は、エッチング液により溶解された溶解面である放熱フィン一体型基板。
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