JP2023022378A - 機密情報保護システム - Google Patents

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宏文 柳澤
Hirofumi Yanagisawa
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Abstract

【課題】表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している記号を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる機密情報保護システムを提供する。【解決手段】機密情報保護システムの一例である機密文書保護システム10は、取得部81と、第1識別部83と、第1位置取得部84と、記憶部87と、を備える。取得部81は、情報データを取得する。第1識別部83は、情報データ内の情報を構成する記号を認識して記号ごとの識別を行うことで、情報を構成する記号の記号情報を取得する。第1位置取得部84は、第1識別部83によって識別された記号の位置を検出することで、記号の位置情報を取得する。情報データから取得された記号情報及び位置情報は、セキュリティー情報SCIとして記憶部87に記憶される。【選択図】図4

Description

本発明は、用紙等の媒体に印刷された機密文書等の機密情報を保護する機密情報保護システムに関する。
例えば、特許文献1には、機密文書が印刷された原稿等を読取装置で読み込んで、マル秘マーク等の記号を認識すると、コピーやスキャンを禁止する機密情報保護システム(画像認識保守管理システム)が開示されている。詳しくは、複写機や画像入力装置(ファクシミリを含む)に、機密であることを知らせるマークを検出するマーク検出回路を設ける。すなわち、原稿画像を画素単位で読み取る際に、装置内にあらかじめ決められた手順にしたがって画像中から特定の記号(マル秘マーク等の特定のマーク)を切り出し、かつ認識する手段を設ける。そして、機密文書であることを示すマークを複写機や画像入力装置の内部メモリーに一時的あるいは恒久的に記憶させておき、機密文書を読み取る際、その内部にあらかじめ登録された機密書類であることを示すマークがあるかないかをチェックし、機密文書を示すマークを検出した際には複写や画像入力を制限する。
特開平7-66970号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、マル秘マーク等の特定の記号は、文書が機密情報であることを示す機密記号である。そのため、悪意のある第三者等がマル秘マーク等の特定の記号を黒塗り等して読み取りできなくすると、機密文書であることが認識できなくなる。このため、機密文書のコピーやスキャン、ファクシミリ送信ができてしまう。この場合、機密情報が漏洩する可能性が高いという課題がある。したがって、マル秘マーク等の機密情報であることを示す特定の記号を印刷しなくても、機密情報であることを設定できたり、機密情報であることを判定できたりする機密情報保護システムが要望される。
上記課題を解決する機密情報保護システムは、情報データを取得する取得部と、前記情報データ内の情報を構成する記号を認識して前記記号ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記記号の記号情報を取得する第1識別部と、前記第1識別部によって識別された前記記号の位置を検出することで、前記記号の位置情報を取得する第1位置取得部と、記憶部と、を備え、前記情報データから取得された前記記号情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶される。
上記課題を解決する機密情報保護システムは、情報データを取得する取得部と、前記情報データ内の情報の構成単位である要素を認識して前記要素ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記要素の要素情報を取得する第1識別部と、前記第1識別部によって識別された前記要素の位置を検出することで、前記要素の位置情報を取得する第1位置取得部と、記憶部と、を備え、前記情報データから取得された前記要素情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶される。
一実施形態における機密文書保護システムを示す模式図である。 第1印刷装置を示す斜視図である。 第2印刷装置を示す斜視図である。 機密文書保護システムを示すブロック図である。 画像読取装置を示す模式断面図である。 文書データの一例を示す模式図である。 第1実施例における機密文書判定用の隠し記号を説明する模式図である。 第1実施例の機密レベルを説明する模式図である。 第2実施例における機密文書判定用の隠し記号を説明する模式図である。 第2実施例における機密レベルを説明する模式図である。 第3実施例における機密文書判定用の隠し記号を説明する模式図である。 第4実施例における機密文書判定用の隠し記号を説明する模式図である。 第4実施例における機密レベルを説明する模式図である。 設定システムにおける設定処理および判定処理を説明する模式図である。 判定システムにおける判定処理および破棄処理を説明する模式図である。
以下、機密情報保護システムの一実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、機密文書を保護する機密文書保護システム10を示す。図1に示すように、機密情報保護システムの一例としての機密文書保護システム10は、1つ又は複数の第1印刷装置11(図1は複数の例)と、会社のサーバー20と、情報端末30とを備える。これらの第1印刷装置11、サーバー20および第1印刷装置11は、例えば、会社オフィス内に設置されている。また、機密文書保護システム10は、在宅勤務者が、自宅またはサテライトオフィスで作業を行うときに使用する、情報端末40、第2印刷装置50および画像読取装置60を備える。
さらに、機密文書保護システム10は、破棄ユニット70を備える。破棄ユニット70には、第1破棄ユニット71と第2破棄ユニット72とがある。
図1に示すように、機密文書保護システム10を構成する、第1印刷装置11、サーバー20、情報端末30、情報端末40、第2印刷装置50、画像読取装置60、複数種の破棄ユニット70は、ネットワークNWを通じて互いに通信可能に接続されている。
画像読取装置60は、原稿Dの読取作業を行うときに使用される。
破棄ユニット70は、機密文書を破棄する装置である。ここでいう、破棄は、裁断と黒塗り印刷を含む。破棄ユニット70には、機密情報が印刷された原稿SDを裁断するシュレッダー78を有する第1破棄ユニット71と、機密情報が印刷された原稿SDの文章を黒く塗り潰す黒塗印刷を行う破棄処理用印刷部79を有する第2破棄ユニット72とがある。
第1印刷装置11は、例えば、第1の場所の一例であるオフィス(会社)に設定されたオフィスプリンターである。また、第2印刷装置50は、第2の場所の一例である、オフィス以外の場所に設置されたホームプリンターである。第1印刷装置11と、サーバー20と、情報端末30とは、社内のLANを通じて互いに通信可能に接続されている。
第1印刷装置11は、用紙等の媒体M(図2参照)に印刷を行う。第1印刷装置11には、パーソナルコンピューター等よりなる複数の情報端末30が社内LAN等の社内ネットワークを通じて通信可能な状態で接続されている。複数の情報端末30は、第1の場所であるオフィス(会社)に設置されている。会社で仕事をする社員は、第1印刷装置11を使って印刷するときは情報端末30から第1印刷装置11に対して印刷の指示を出力する。この印刷の指示は、情報端末30から第1印刷装置11へ印刷データを出力することで行われる。情報端末30は、入力部31と表示部32とを備える。
第2印刷装置50は、例えば、パーソナルコンピューター等よりなる情報端末40を介してネットワークNWに接続されている。第2印刷装置50は、第1印刷装置11が設置されるオフィスのある会社の社員が、在宅勤務する第2の場所の一例である自宅に設置されたホームプリンターである。なお、第2印刷装置50が設置される第2の場所は、自宅に限らず、社員が在宅勤務するサテライトオフィスでもよい。
情報端末40は、顧客である会社の社員が自宅またはサテライトオフィス(以下、「自宅等」ともいう)の在宅勤務地に設置されている。自宅等で在宅勤務する社員(以下、「在宅勤務者」ともいう。)は、情報端末40から第2印刷装置50に印刷を指示する。情報端末40は、入力部41と表示部42とを備える。
サーバー20は、会社全体のシステムを管理する。会社内の情報端末30および社外の情報端末40は、ネットワークNWを通じてサーバー20に接続されている。また、情報端末30,40が、サーバー20にアクセスするときは、IDおよびパスワードによって認証する。
<第1印刷装置11の構成>
次に、図2を参照して、第1印刷装置11の構成について説明する。図2では、第1印刷装置11が水平面上に置かれているものとして重力の方向(鉛直方向)をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。図2において、X軸と平行な方向を幅方向X、Y軸と平行な方向を奥行方向Y、Z軸と平行な方向を鉛直方向Zという。
図2に示すように、第1印刷装置11は、例えば、複合機である。第1印刷装置11は、原稿(図示略)を読み取るスキャナー機能と、原稿をコピー印刷するコピー機能と、媒体Mに文字又は画像を印刷する印刷機能とを備える。第1印刷装置11は、直方体状の本体部11Aを備える。第1印刷装置11は、本体部11Aのほぼ全体によって構成される印刷部12と、印刷部12の上側に配置された画像読取部13とを備える。画像読取部13は、原稿の画像を読み取る。
画像読取部13の上側には、原稿(図示略)を搬送する自動原稿給送部14を備える。自動原稿給送部14は、原稿トレイ14Aに載置された原稿を給送する。画像読取部13は、自動原稿給送部14により給送された原稿を読み取るフィード式の読取機能と、原稿台13A上にセットされた原稿を読み取るフラットベット式の読取機能とを有する。
また、図2に示すように、第1印刷装置11は、入力部15Aおよび表示部15Bを備える。ユーザーは、入力部15Aを操作することにより第1印刷装置11に指示を与えることが可能である。表示部15Bは、例えば、タッチパネルにより構成されてもよい。この場合、入力部15Aは、タッチパネルの操作機能により構成されてもよい。なお、入力部15Aは、メカニカルスイッチにより構成されてもよい。
図2に示すように、印刷部12は、用紙等の媒体Mが収容される複数段のカセット等の媒体収容部16を備える。また、印刷部12は、媒体収容部16に収容された媒体Mを1枚ずつ搬送する搬送部(図示略)を備える。
図2に示すように、印刷部12は、搬送された媒体Mに印刷する印刷ヘッド17を備える。印刷ヘッド17は、例えば、印刷剤の一例としてのインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドである。印刷ヘッド17は、インク等の液体を媒体Mに向かって吐出することで、媒体Mに印刷する。図2に示す印刷部12は、印刷ヘッド17がラインヘッドにより構成されるライン記録方式である。印刷部12は、ライン記録方式に限らず、印刷ヘッド17が媒体Mの幅方向に往復移動可能なシリアル記録方式でもよい。
第1印刷装置11は、制御部18を備える。制御部18は、第1印刷装置11を統括的に制御する。制御部18は、印刷ヘッド17を制御する。また、制御部18は、印刷ヘッド17の他、画像読取部13、自動原稿給送部14、搬送部および表示部15B等を制御する。なお、印刷部12は、印刷ヘッド17により印刷された媒体Mが排出される排出トレイ19を有する。
<第2印刷装置50の構成>
図3に示すように、第2印刷装置50は、例えば、複合機である。第2印刷装置50は、略四角箱状の本体51を備える。第2印刷装置50は、本体51の上側に画像読取部52を備える。画像読取部52は、本体51の上側に配置された開閉可能なカバー53と一体に組み付けられている。画像読取部52は、開閉可能な原稿台カバー52Aを備える。原稿台カバー52Aを開けると露出する原稿台(図示略)に原稿を載置することで、スキャン(読取)およびコピー印刷を行うことができる。
第2印刷装置50は、ユーザーにより操作される操作部54と、メニュー画面等が表示される表示部55とを備える。
第2印刷装置50は、本体51の下部に給紙カセット56を備える。給紙カセット56は、本体51に対し挿抜可能な状態で装着されている。給紙カセット56は、用紙等の媒体Mを複数収容可能に構成される。第2印刷装置50は、給紙カセット56から給送された媒体Mに印刷する第2印刷部57を備える。
第2印刷部57は、インク等の印刷剤を用いて媒体Mに印刷を行う。第2印刷部57は、媒体Mの搬送方向Y1と交差する幅方向X1に往復移動可能なキャリッジ57Aと、キャリッジ57Aの下部に設けられた印刷ヘッド57Bとを備える。キャリッジ57Aが、媒体Mの幅方向X1に往復移動する過程で、印刷ヘッド57Bは媒体Mに印刷する。詳しくは、幅方向Xに移動する印刷ヘッド57Bによる1行ごとの印刷と、媒体Mの次の印刷位置までの搬送方向Y1の搬送とが交互に行われることで、媒体Mに文字または画像等が印刷される。
第2印刷装置50は、本体51の前面に開口する排出口51Aと、排出口51Aから排出された印刷後の媒体Mを受ける排出トレイ58とを備える。排出トレイ58は、本体51の前面にスライド可能に設けられる。排出トレイ58は、印刷時に引き延ばし方向にスライドさせて使用される。
また、第2印刷装置50は、液体収容部59を備える。液体収容部59は、第2印刷部57が媒体Mに印刷可能な色数と同じ数である複数の収容部59Aを有する。複数の収容部59Aには、各色のインク等の液体が個別に収容される。本体51の前面端部には、複数の収容部59A内の液量をユーザーが視認可能な複数の窓部を有する。印刷ヘッド57Bは、液体収容部59から供給されたインク等の印刷剤を用いて媒体Mに印刷する。
<画像読取装置60の構成>
次に、図5を参照して、画像読取装置60の構成について説明する。
図5に示すように、画像読取装置60は、所定形状の筐体60Aを有する。画像読取装置60は、筐体60A内に、搬送部61と読取部62とを備える。搬送部61は、原稿サポート63に載置された原稿Dを1枚ずつ順番に給送する給送ローラー64Aを有する給送部64と、給送部64により給送された原稿Dを搬送経路61Aに沿って搬送する複数の搬送ローラー対65,66,67とを有する。
搬送部61により搬送される原稿Dは、搬送経路61Aに沿って配置された読取部62により読み取られる。図5に示す画像読取装置60の例では、読取部62は、搬送経路61Aを挟む両側に一対設けられている。画像読取装置60は、一対の読取部62により、原稿Dの片面を読み取る片面読取りと、原稿Dの両面を読み取る両面読取りとが可能である。読取部62は、光源62Aと読取素子62Bとを含む。読取部62は、光源62Aから原稿Dに照射された光の反射光を読取素子62Bが受光することで、原稿Dの画像を読み取る。筐体60Aから排出された原稿Dは、排出トレイ60Cに保持される。
さらに、画像読取装置60は、制御部69を備える。制御部69は、読取対象の原稿Dが機密文書であると判定された場合、その機密文書が印刷された原稿SDを読取動作で読み取った読取データの転送を禁止する禁止部95を備える。
なお、破棄ユニット70を構成する画像読取部73は、基本的に画像読取装置60と同様の構成を有している。そのため、画像読取部73は、図5に示す搬送部61と同じ構成の搬送部96(図4も参照)と、図5に示す読取部62と同じ構成の読取部75とを備える。画像読取部73は、原稿サポート74、表示部77、排出口76をさらに備える。
図1に示す破棄ユニット70は、画像読取部73から排出された原稿Dを破棄する破棄部97(図1参照)を備える。画像読取部73は、読取後の原稿SDを搬送部96の下流に位置する破棄部97へ排出する。
<機密文書保護システムの機能構成>
次に、図4を参照して、機密文書保護システム10の機能構成について説明する。
機密文書保護システム10は、機密情報が印刷された印刷物である原稿SDを、スキャンまたはコピーすることによる機密情報の漏洩や盗難から機密情報を保護するシステムである。機密文書保護システム10は、図1に示すハードウェアの構成を備え、図4に示す機能構成を備える。機密文書保護システム10は、文書が機密情報であることをユーザーが設定する設定システム10Aと、その設定された文書が機密情報であるか否かを判定する判定システム10Bとを含む。
<設定システム10Aの構成>
まず、図4を参照して、設定システム10Aについて説明する。
設定システム10Aは、取得部81、指定部82、第1識別部83、第1位置取得部84、付加部85、レベル設定部86、記憶部87および印刷部88を備える。
取得部81は、文書データD1を取得する。すなわち、取得部81は、機密情報の文書を含む文書データD1(図6参照)を取得する。文書データD1は、ユーザーが情報端末30、40にインストールされている文書作成ソフトウェアを用いて作成される。あるいは、文書データD1は、予めサーバー20または情報端末30,40の記憶部に保存されているものを、サーバー20または情報端末30,40から取得する。そして、情報端末30、40の保存先の記憶部から取得する場合、ユーザーが保存先の記憶部から一時記憶用のメモリーへ読み出す。また、サーバー20から取得する場合は、サーバー20からネットワークNWを通じてダウンロードして、設定作業者(ユーザー)が設定作業に使う情報端末30,40のメモリーに保存する。例えば、ソフトウェアを開いて文書データD1を読み出して取得する。この場合、文書データD1が一時的に保存される情報端末30,40のメモリーが、取得部の一例に相当する。
指定部82は、文書データD1に含まれる全ての文字等の記号のうち隠し記号として使用する一部の記号を、設定作業者(ユーザー)が指定するために用いられる。本例では、設定作業者は情報端末30,40を用いて文書中の所定の記号を、この文書が機密情報であることを示す隠し記号として設定する。指定部82は、設定作業者が設定作業に用いる情報端末30、40の入力部31,41により構成される。なお、サーバー20を用いて管理者等が設定作業をする場合、指定部82は、サーバー20に接続されたキーボードおよびマウス等のポインティングデバイスよりなる入力部により構成される。
第1識別部83は、文書データD1中の文書を構成する記号を認識して記号ごとの識別を行うことで、文書を構成する記号の記号情報SIを取得する。第1識別部83は、文書データD1における記号情報SIを取得可能である。第1識別部83は、設定作業者が指定した隠し記号として用いる文字等の記号を識別する。本例の第1識別部83は、文字等の記号を文字認識する文字認識部により構成される。第1識別部83は、文書中の隠し記号を、文字認識することで記号情報SIを取得する。
例えば、設定作業者が設定作業をするときに使用される情報端末30,40にインストールされた文字認識ソフトウェアにより文字認識部が構成される。第1識別部83は、設定作業者が、指定部82で指定した文字等の記号を識別可能である。本例では、文書データD1中の指定文字(隠し記号)を文字認識することで記号情報SIを取得する。ここで、本明細書でいう記号とは、ひらがな、漢字、数字、アルファベット、記号(狭義)等の文字を含む概念である。狭義の記号は、「?」「%」「#」等の記号を指す。
このように、本実施形態では、情報データの一例として文書データD1を用いる。このため、本実施形態では、情報は文書であり、情報の構成単位である要素は、文書の構成単位である文字等の記号である。そして、第1識別部83は、情報を構成する要素の一例である記号を識別することで、要素情報の一例としての記号情報SIを取得する。
第1位置取得部84は、第1識別部83によって識別された記号の位置を検出することで、記号の位置情報LIを取得する。第1位置取得部84は、文書データD1における位置情報LIを取得可能である。第1位置取得部84は、指定部82により指定された文字等の記号の位置を取得可能である。つまり、文書において設定作業者が指定した指定記号の位置を取得可能である。記号の位置は、複数の記号が1行または複数行に亘って配列された文書の行番号と列番号で示される。また、記号の位置は、行列の情報に限定されず、例えば、文書が印刷された用紙等の媒体Mの端からの距離(mm)で指定されてもよい。この場合、記号の位置は、媒体Mにおける横辺(例えば上端)からの距離と、縦辺(例えば左側端)からの距離で特定される。媒体Mにおいて横辺からの距離と、縦辺からの距離との組合せが、位置情報となる。行番号と列番号で位置を指定する場合、第1識別部83によって文書中の記号を全て文字認識することによって行数と列数と取得する必要がある。これに対して、媒体Mの端からの距離の組合せによって記号の位置を指定する場合は、設定作業者がマウス等のポインティングデバイスで指定した位置の座標が得られればよいので、文書中の全ての記号を文字認識する必要はない。
付加部85は、位置情報を示すコードCDを生成する。このコードCDが示す位置情報は、後述する読取部91による読取範囲を示す読取範囲情報でもある。付加部85は、生成したコードCDを文書中の余白領域に付加する。ここで、余白領域とは、文字等の記号が印刷されていない文書データD1中の領域である。付加部85は、例えば、QRコード(登録商標)等の2次元コードよりなるコードCD(図11)を生成し、コードCDを文書中の余白領域に付加する。なお、コードCDは、バーコード等の1次元コードでもよい。
ここで、機密文書保護システム10を構成する設定システム10Aは、媒体Mに印刷を行うことで原稿SDを作成する印刷部88を有する。付加部85は、情報データの一例である文書データD1に所定範囲を特定するための読取範囲情報を付加する。本例の付加部85は、文書データD1に所定範囲の位置を読取範囲とする読取範囲情報を含む2次元コード等のコードCDを付加する。付加部85により読取範囲情報がコードCDとして付加される。印刷部88によって印刷された情報を読み取る際に、読取部91は、付加部85により付加された読取範囲情報の一例であるコードCDを取得する。第2識別部92および第2位置取得部93は、読取動作において読取範囲情報に基づいて記号情報SIおよび位置情報LIを取得する。
レベル設定部86は、機密レベルを設定する。指定記号の数が多いほど、機密レベルが高くなる設定でもよいし、指定記号の数が少ないほど、機密レベルが高くなる設定でもよい。セキュリティー情報SCIは、少なくとも一つ以上の記号情報SIおよび位置情報LIを含む。記号情報SIおよび位置情報LIの数に基づいて機密レベルを設定する。設定作業者は、指定部82により1組または複数組の記号情報SIおよび位置情報LIを指定する。この指定した組数に応じた機密レベルが設定される。機密レベルは、組数が少ないほど高くてもよいし、組数が多いほど高くてもよい。つまり、機密レベルは、指定した文字等の記号情報SIの数が少ないほど高くてもよいし、指定した記号情報SIの数が多いほど高くてもよい。本例では、記号情報SIおよび位置情報LIの数が少ないほど機密レベルが高くなる。なお、機密レベルの詳細については後述する。
設定作業者は、情報端末30,40を操作して設定作業を行う。情報端末30,40のうち設定作業者が設定作業を行う情報端末30,40には、機密情報設定用のプログラムがインストールされている。そして、この情報端末30,40のコンピューターが、このプログラムを実行することによって、第1識別部83、第1位置取得部84、付加部85、レベル設定部86が構成される。このように、第1識別部83、第1位置取得部84、付加部85、レベル設定部86は、複数の情報端末30,40のうち設定作業者が設定作業に使用する情報端末のみに備えられてもよい。なお、第1識別部83は、プログラムによって構成されてもよいし、情報端末30,40に接続された複合機の画像読取部13,52または画像読取装置60が有する文字認識部を流用してもよい。
記憶部87は、指定された記号を識別することで取得される記号情報SIと、指定された記号の位置を示す位置情報LIとを含むセキュリティー情報SCIが記憶されるメモリーである。設定作業者が指定した文字等の記号を示す記号情報SIと位置情報LIは、セキュリティー情報SCIとして記憶部87に記憶される。記憶部87は、例えば、サーバー20に備えられる。
印刷部88は、文書データD1に基づく機密情報を、媒体Mに印刷する。設定作業者は、指定の記号が隠し記号として設定された機密情報を、第1印刷装置11または第2印刷装置50により印刷する。印刷部88は、第1印刷装置11および第2印刷装置50のうち、設定作業者が、機密情報を印刷するときに使用する1つの印刷装置が有する印刷部12または印刷部57により構成される。
<判定システム10Bの構成>
次に、判定システム10Bについて説明する。判定システム10Bは、設定システム10Aで指定文字が設定された文書の印刷物である機密文書を、スキャン、コピー、ファクシミリ送信しようとしたときに、その文書が機密文書であるか否かを判定する機能を有する。
判定システム10Bは、読取部91、第2識別部92、第2位置取得部93、判断部94、禁止部95、搬送部96、破棄部97および状態管理部98を備える。
読取部91は、文書を読み取る読取動作を行う。読取部91は、機密文書等の原稿を読み取る。読取部91は、画像読取部13,52,62により構成される。読取部91は、機密情報を含む印刷物である原稿をスキャンしようとする第三者によって使用される画像読取部13,52,62により構成される。つまり、第1印刷装置11の画像読取部13,第2印刷装置50の画像読取部52、画像読取装置60の読取部62のうち、第三者が機密文書をスキャンしようとして使用するものが読取部91として機能する。また、読取部91は、機密情報を含む印刷物である原稿を破棄するために使用される破棄ユニット70の読取部91としても機能する。なお、本実施形態では、原稿を構成する媒体Mに印刷されている文書が、媒体の情報の一例を構成する。
第2識別部92は、文書を構成する記号を認識して記号ごとの識別を行うことで、文書を構成する記号の記号情報SIを取得する。第2識別部92は、文字を認識可能な文字認識部により構成される。第2識別部92は、例えば、第三者が機密文書をスキャンまたはコピーしようとした複合機よりなる印刷装置11,50または画像読取装置60に備えられている。第三者が使用する印刷装置11,50または画像読取装置60にインストールされた文字認識ソフトウェアにより文字認識部が構成される。
本例では、機密文書を読み取った読取データは文書データD1である。第2識別部92は、読取データである文書データD1の文書中の指定文字(隠し記号)を文字認識することで記号情報SIを取得可能である。第2識別部92は、行番号と列番号によって記号の位置が指定される位置情報LIを使用する場合、文書を構成する全ての記号の行番号と列番号を特定するため、文書中の全ての記号を文字認識処理により識別する。文書を構成する全ての記号を文字認識した結果、文書を構成する全ての記号の行番号と列番号で示される位置情報LI1が記号ごとに取得される。なお、第2識別部92は、第1識別部83と同じものであってもよい。つまり、第1識別部83が第2識別部92を兼ねてもよい。
第2位置取得部93は、第2識別部92によって識別された記号の位置を検出することで、記号の位置情報LIを取得する。ここで、付加部85によりコードCDが付加される構成(図11参照)である場合、第2位置取得部93は、2次元コード等のコードCDから位置情報LIを取得する。このコードCDは、読取部91による読取範囲情報を示す。このため、読取部91は、コードCDで示された読取範囲情報によって特定される読取範囲の読取動作を行う。このように、原稿SDに対して読取範囲情報で示された読取範囲だけを読み取る読取動作によって、隠し記号として指定された全ての記号の記号情報SI1を読み取ることが可能である。
また、位置情報LIとして、文書番号DNを利用する構成(図12参照)である場合、第2位置取得部93は、文書中の文書番号DNから位置情報LIを取得する。なお、第2位置取得部93が取得する位置情報LIは、行列の情報に限らず、媒体Mの横辺(例えば上端)からの距離と縦辺(例えば側端)からの距離とで位置を特定可能な位置情報であってもよい。
第2識別部92および第2位置取得部93は、読取動作によって取得される読取データのうちの所定範囲において記号情報SI1および位置情報LI1を取得する。ここで、所定範囲とは、位置情報LI1で特定される位置で指定される範囲である。位置情報LI1で特定される位置の範囲が、記号一文字分の範囲であれば、所定範囲は、記号一文字分の範囲(図7参照)である。また、位置情報LI1で特定される位置の範囲が、記号が複数文字分配置される範囲であれば、所定範囲は、記号が複数文字分配置される範囲(図9参照)である。
また、機密文書保護システム10は、媒体Mに印刷を行うことで原稿SDを作成する印刷部88(図4参照)を有する印刷装置11,50を備える。つまり、機密文書保護システム10は、印刷部88として機能する第1印刷部12(図2参照)を有する第1印刷装置11と、印刷部88として機能する第2印刷部57(図3参照)を有する第2印刷装置50とを備える。そして、図1の例では、第1印刷装置11は1台、第2印刷装置50は複数台備えられる。所定範囲は、複数台の印刷装置11,50ごとに設定される。換言すれば、第2識別部92および第2位置取得部93が、読取動作によって取得される読取データのうち記号情報SI1および位置情報LI1を取得する所定範囲は、複数台の印刷装置11,50ごとに個々に設定されてもよい。例えば、複数の印刷装置11,50ごとに予め所定範囲が設定されてもよい。この構成を採用した場合、隠し文字が位置する所定範囲は印刷装置11,50ごとに自動で決められ、その決められた所定範囲にある記号およびその位置から記号情報SIおよび位置情報LIが取得されるので、指定部82により所定範囲を指定する必要がない。
判断部94は、文書が機密情報であるか否かを判断する。判断部94は、第2識別部92および第2位置取得部93が取得した記号情報SI1および位置情報LI1と、記憶部87に記憶されたセキュリティー情報SCIとしての記号情報SIおよび位置情報LIとを比較することで、文書が機密文書であるか否かを判断する。
判断部94は、セキュリティー情報SCIに含まれる記号情報SIおよび位置情報LIと、読取動作によって取得された記号情報SI1および位置情報LI1とが一致した場合に、この文書が機密文書であると判断する。
禁止部95は、判断部94により文書が機密文書であると判断された場合、その文書のスキャン、コピー、ファクシミリ送信を禁止させる。つまり、画像読取装置60である場合、第三者等が行おうとする機密文書のスキャンを禁止させる。また、複合機よりなる印刷装置11,50である場合、スキャン、コピー、ファクシミリ送信のうち第三者等が行おうとする機密文書に対する処理を禁止させる。このとき、禁止部95は、表示部15B,55,68に機密文書である旨の情報(例えばメッセージ等)を表示する。この場合、IDおよびパスワードを入力して機密文書の複製を許可された者であれば、文書のスキャン、コピー、ファクシミリ送信が許可される構成であってもよい。
また、判定システム10Bは、設定作業者等が、破棄ユニット70により機密文書を破棄するときにも、その文書が機密文書であるか否かを判定する。この場合、読取部91は、破棄ユニット70が有する画像読取部73である。判定システム10Bは、画像読取部73が読み取った読取データを構成する記号を第2識別部92が識別するとともに、第2位置取得部93が取得した位置情報から特定される位置または範囲にある記号を記号情報として取得する。
判断部94は、読取動作で取得された記号情報SI1と位置情報LI1と、セキュリティー情報SCIを構成する記号情報SI1と位置情報LI1とが一致する場合、その文書が機密文書であると判断する。すなわち、判断部94は、位置情報により特定される位置ごとに記号情報SIと記号情報SI1とが一致する場合、その文書が機密文書であると判断する。
搬送部96は、破棄ユニット70に備えられる。搬送部96は、読取部91による読取動作によって読み取られた原稿を搬送する。搬送部96は、破棄されるべき文書が印刷された原稿を搬送する。搬送部96によって原稿は破棄部97へ搬送される。
破棄部97は、破棄ユニット70に備えられる。破棄部97は、読取部91の搬送方向下流側に設けられ、原稿を破棄する。破棄部97は、搬送部96によって搬送された原稿を破棄する。
ここで、本実施形態では、破棄ユニット70には、破棄部97の構成が異なる第1破棄ユニット71と第2破棄ユニット72との2種類がある。すなわち、破棄ユニット70には第1破棄ユニット71と第2破棄ユニット72とがある。第1破棄ユニット71は、機密文書を裁断することで破棄するシュレッダー78を備える。第2破棄ユニット72は、文書に黒塗り印刷する黒塗り用プリンターを備える。なお、破棄ユニット70は、第1破棄ユニット71および第2破棄ユニット72のうちの一方のみでもよいし両方あってもよい。
状態管理部98は、例えば、サーバー20に備えられる。状態管理部98は、印刷部88によって印刷された機密情報の状態を管理する。状態管理部98は、判断部94によって、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断された場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更する。一方、状態管理部98は、判断部94によって、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断されない場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を維持する。
<文書データ>
図6を参照して、情報データの一例である文書データD1について説明する。図6に示すように、例えば、11行15列の文字等の記号を含む文書データD1である。この文書データD1に基づく文書が印刷部88によって媒体Mに印刷されると、文書が印刷された原稿SDになる。この文書データD1に含まれる文書は機密文書である。この文書データD1は、設定作業者が情報端末30,40を用いて作成することで取得されてもよいし、設定作業者がサーバー20等からダウンロードすることで取得してもよい。また、文書データD1には機密文書(機密情報)である旨を示す機密表示が含まれてもよい。機密表示としては、マル秘マークや「機密」等の文字列が挙げられる。なお、図6の例では、文書データD1中の文字が、記号の一例である。
<記号情報および位置情報>
以下、情報データの一例である文書データD1に対し記号情報SIおよび位置情報LIを設定する設定方法および機密レベルについて説明する。この設定方法には、次の第1実施例から第4実施例までの4つがある。これら4つのうちいずれか1つの設定方法を採用してもよいし、複数の設定方法を採用してもよい。複数の設定方法を使用する場合、設定作業者が情報端末30,40の入力部31,41を操作して1つの設定方法を選択できる構成としてもよい。以下、4つの実施例について順番に説明する。なお、図6は、文書データD1である。この文書データD1は、複数行かつ複数列の文字等の記号が所定領域に配列されることで構成される。この文書データD1に基づく文書が媒体Mに印刷されると機密文書が印刷された原稿SDになる。このため、図6では、文書データD1で示される文書が媒体Mに印刷された原稿を符号SDで示している。
まず図7に示す第1実施例は、文書データD1において文書を構成する文字等の記号の行と列の位置を指定して記号を指定する設定方法である。すなわち、行と列で記号情報SIを指定する。
図7に示す例では、3行1列の「さ」、4行3列の「つ」、5行7列の「に」、7行9列の「め」、9行15列の「ろ」の計5つの記号が記号情報SIとして設定される。そして、これら複数の記号情報SIの記号の位置を行と列で示す位置情報LIが設定される。位置情報としては、「さ」の位置を示す3行1列、「つ」の位置を示す4行3列、「に」の位置を示す5行7列、「め」の位置を示す7行9列、「ろ」の位置を示す9行15列の計5つの位置情報LIが設定される。
記号の指定方法は、設定作業者がマウス等を用いて文書データD1上の記号を指定してもよいし、情報端末30,40にインストールされたプログラムを実行することにより自動で特定の位置にある記号が選択されてもよい。この場合、ソフトウェアを構成する記号指定機能部が指定部82の一例を構成する。また、特定の位置情報LIは、印刷装置ごとに設定されていてもよい。例えば、ソフトウェアは印刷ドライバーであり、印刷ドライバーに自動で記号情報の位置を選択する機能を有してもよい。
図8は機密レベル情報SLIを示す。図8に示す機密レベル情報SLIでは、文字数等の記号情報SIの数が少ないほど機密レベルが高くなる。これは、第三者が文字等の記号を黒塗りした場合、記号情報SIの数が多いと、複数の記号情報SIのうちの1つが黒塗りされる確率が高くなる。記号情報SIの1つでも読み取れなくなると、機密情報であるか否かを判断できなくなる。そのため、記号情報SIの数が少ないほど機密レベルが高くなる設定にしている。図8に示す例では、記号情報SIが3つ(3文字)であるときが、機密レベルが最も高い「機密レベル1」に設定される。また、記号情報SIが4つ(4文字)であるときが、機密レベルが二番目に高い「機密レベル2」に設定される。さらに、記号情報SIが5つ(5文字)であるときが、機密レベルが最も低い「機密レベル3」に設定される。設定作業者は、機密文書の機密レベルの高い文書ほど、少ない数の記号情報SIを設定する。
また、図8に示す機密レベル情報SLIにおいて、文字数等の記号情報SIの数が多いほど機密レベルが高くなるように設定してもよい。例えば、第三者が文字等の記号を黒塗りした場合、記号情報SIの数が多いと、複数の記号情報SIのうちの1つか2つが黒塗りされたとしても、残りの数が多くなる。残りの記号情報SIと登録された記号情報SIとを比較した結果、残りの記号情報SIのすべてが登録された複数の記号情報SIのうちのいずれかと一致すれば、その文書が機密情報であると判断する。この判断方法であると、記号情報SIの数が多いほど機密レベルを高くできる。このため、図8に示す例では、記号情報SIが3つ(3文字)であるときが、機密レベルが最も低い「機密レベル1」に設定される。また、記号情報SIが4つ(4文字)であるときが、機密レベルが二番目に低い「機密レベル2」に設定される。さらに、記号情報SIが5つ(5文字)であるときが、機密レベルが最も高い「機密レベル3」に設定される。設定作業者は、機密文書の機密としてのレベルが高いほど、記号情報SIの数を多く設定する。このように、機密情報であるか否かを判断する判断方法に応じて、必要な機密レベルが得られる数の記号情報SIを設定する。
次に図9に示す第2実施例は、文書データD1における所定範囲で記号を指定する設定方法である。位置情報LIは文字単位等の記号単位ではなく、複数の文字等の記号を含む広さの所定範囲DAで指定される。設定作業者は、マウス等を用いて文書データD1上で所定範囲DAを指定することで、その指定した所定範囲DA内に含まれる複数の記号よりなる記号群が指定される。所定範囲DAは、座標で指定されてもよいし、行番号と列番号で指定されてもよい。所定範囲DAを指定する場合、例えば、所定範囲DAが矩形範囲である場合、対角に位置する2点の座標(x1,y1),(x2,y2)を指定する。また、所定範囲DAを指定する場合、例えば、所定範囲DAが矩形範囲である場合、対角に位置する2つの記号の位置を特定する2組の行番号と列番号を指定する。
また、記号情報SIは、所定範囲DA内の文字等の記号が対象となる。そのため、図9に示す例では、3つの所定範囲DAのうち第1所定範囲DA1の位置を示す位置情報LIに対しては、その中に含まれる「あいうかきくさしす」の計6文字が記号情報SIとされる。また、3つの所定範囲DAのうち第2所定範囲DA2の位置を示す位置情報LIに対しては、その中に含まれる「かきくさしすたちつ」の計6文字が記号情報SIとされる。さらに、3つの所定範囲DAのうち第3所定範囲DA3の位置を示す位置情報LIに対しては、その中に含まれる「はひふまみむゆよや」の計6文字が記号情報SIとされる。このように1つの位置情報LIに対応する記号情報SIの数は複数であってもよい。
図10は機密レベル情報SLIを示す。図10に示す機密レベル情報SLIでは、複数の記号を含む記号情報SIの数、つまり所定範囲DAの数が少ないほど機密レベルが高くなる。これは、第三者が文字等の記号を黒塗りするなど塗り潰した場合、記号情報SIの数が多いと、その中の複数の記号のうちの1つが黒塗りされる確率が高くなる。記号情報SIの1つでも読み取れなくなると、機密情報であるか否かを判断できなくなる。そのため、記号情報SIの数が少ないほど機密レベルが高くなる設定にしている。図10に示す例では、所定範囲DAが1つ(9文字)であるときが、機密レベルが最も高い「機密レベル1」に設定される。また、所定範囲DAが2つ(18文字)であるときが、機密レベルが二番目に高い「機密レベル2」に設定される。さらに、所定範囲DAが3つ(27文字)であるときが、機密レベルが最も低い「機密レベル3」に設定される。設定作業者は、機密文書の機密レベルが高いほど、所定範囲DAの数を少なく設定する。
また、図10に示す機密レベル情報SLIにおいて、所定範囲DAの数が多いほど機密レベルが高くなるように設定してもよい。例えば、第三者が文字等の記号を黒塗りした場合、記号情報SIの数が多いと、複数の記号のうちの1つか2つが黒塗りされたとしても、残りの記号の数が多くなる。残りの記号情報SIと登録された記号情報SIとを比較した結果、残りの記号情報SIのすべてが、登録された複数の記号情報SIのうちのいずれかと記号および位置について一致すれば、その文書が機密情報であると判断する。この判断方法であると、所定範囲DAの数が多いほど機密レベルを高くできる。このため、図10に示す例では、所定範囲DAが1つ(9文字)であるときが、機密レベルが最も低い「機密レベル1」に設定される。また、所定範囲DAが2つ(18文字)であるときが、機密レベルが二番目に低い「機密レベル2」に設定される。さらに、所定範囲DAが3つ(27文字)であるときが、機密レベルが最も高い「機密レベル3」に設定される。設定作業者は、機密文書の機密レベルが高いほど、所定範囲DAの数を多く設定する。このように、機密情報であるか否かを判断する判断方法に応じて、必要な機密レベルが得られるように所定範囲DAの数を選択する。
次に図11に示す第3実施例は、第1実施例の文書データD1(図7)と同様に行と列で記号の位置を指定する設定方法であるが、位置情報LIを示すコードCDが付加された文書データD2である点が第1実施例と異なる。この第3実施例は、付加部85(図4参照)を利用する例である。図11に示すコードCDは、付加部85によって付加される。付加部85は、文書データD1においてコードCDを付加できる余白領域を探し出し、その余白領域に位置情報LIを示すコードCDを付加することで、文書データD2を生成する。取得部81による文書データD1の取得方法、および指定部82による隠し記号とするべき記号の指定方法は、第1実施例および第2実施例と同じである。なお、第3実施例では、コードCDが、所定範囲を特定するための読取範囲情報の一例に相当する。
付加部85は、設定作業者がコードCDを付加したいときに情報端末30,40の入力部31,41を操作することで起動される構成でもよい。この場合、設定作業者は、起動された付加部85に対して文書データD2内の余白領域をマウス等のポインティングデバイスにより指定したうえで付加ボタン(図示略)を操作すると、その指定した余白領域に位置情報LIを示すコードCDが付加される構成でもよい。付加部85が文書データD1から余白領域を自動で探し出す構成でもよい。なお、印刷装置11,50ごとに情報端末30,40の印刷ドライバーに付加部85がソフトウェアで組み込まれ、印刷装置11,50ごとに予め個別に決められた位置情報LIが自動で設定される構成でもよい。また、第3実施例における機密レベル情報SLIは、図8に示される第1実施例のものと同様である。
図12に示す第4実施例は、文書番号DNを含む文書データD3において行と列で記号の位置を指定する設定方法であるが、文書番号DNを位置情報として利用する点が、第1~第3実施例と異なる。図12に示す例では、文書番号DNが「12345678」の8桁である。この8桁を先頭(左端)から2桁ずつを行番号と列番号として利用する。すなわち、図12に示す例では、先頭から2桁の「12」を1番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用する。このため、1行2列の位置にある文字「い」が記号情報SIとして指定される。次に先頭から3桁目と4桁目の2桁「34」を2番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用する。このため、3行4列の位置にある文字「せ」が記号情報SIとして指定される。次に先頭から5桁目と6桁目の2桁「56」を3番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用する。このため、5行6列の位置にある文字「な」が記号情報SIとして指定される。さらに、先頭から7桁目と8桁目の2桁「78」を4番目の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用する。このため、7行8列の位置にある文字「む」が記号情報SIとして指定される。こうして4つの記号情報SIと位置情報LIが指定される。この指定は、指定部82によって行われる。なお、第4実施例では、文書番号DNが、所定範囲を特定するための読取範囲情報の一例に相当するが、文書データD1中の文書番号DNを利用するため、読取範囲情報を付加する付加部85は不要である。
また、図13は、第4実施例における機密レベル情報SLIを示す。図13に示す機密レベル情報SLIでは、記号情報SIの数が少ないほど機密レベルが高くなってもよいし、記号情報SIの数が多いほど機密レベルが高くなってもよい。つまり、機密レベル1,2,3の順で機密レベルが高くなっていてもよいし、機密レベル3,2,1の順で機密レベルが高くなっていてもよい。この機密レベルの考え方は、第1実施例の図8に示す機密レベル情報SLIと同様である。図13では、位置情報LIが、文書番号DNに使用される数値を用いて決定される点が第1実施例と異なるのみで、機密レベル情報SLIの基本的な考え方は、第1実施例と同様である。
<実施形態の作用>
次に、図14、図15等を参照して、本実施形態の機密文書保護システム10の作用について説明する。
本実施形態の機密文書保護システム10では、設定作業者が機密情報であることを設定する。まず、設定システム10Aを用いた機密情報の設定方法について説明する。
設定作業者は、図6に示す文書データD1を取得する。この文書データD1は、取得部81によって取得される。例えば、設定作業者は情報端末40を用いて自宅での在宅勤務中にサーバー20からダウンロードするか、情報端末40を用いて文書作成用ソフトウェアを用いて文書データD1を作成する。なお、前者の場合、サーバー20と通信して文書データD1をダウンロードする情報端末40内の通信部等により取得部81が構成される。また、後者の場合、情報端末40にインストールされた文書作成用ソフトウェアを実行するコンピューター等により取得部81が構成される。また、取得部81は、情報端末40に接続されたUSBメモリーやメモリーカード等の記憶媒体から文書データD1を読み出す読出部であってもよい。
こうして、設定作業者は文書データD1を取得すると、次に機密情報であるか否かを判断するときに参照される文字等の記号を隠し記号として設定する。この設定方法には、第1~第4実施例の4つある。以下、4つの設定方法について順番に説明する。
(第1実施例)
設定作業者は、文書データD1を取得すると、次に機密情報であるか否かを判断するときに参照される文字等の記号を隠し記号として指定する。すなわち、設定作業者は指定部82によって、隠し記号とするべき文字等の記号を指定する。指定部82は、例えば、情報端末40の入力部41を構成するキーボードおよびマウス等のポインティングデバイスにより構成される。設定作業者は、マウス等を操作して情報端末40の表示部42の画面上に表示された文書データD1に対して文字等の記号を順番に指定する。このとき、設定作業者は、マウスのポインターを記号の上に移動させたうえで確定操作を行うことで記号を指定したり、マウスの操作で記号を所定範囲で囲むことで記号を指定したりする。
例えば、図7に示すように、3行1列目の「さ」、4行3列目の「つ」、5行7列目の「に」、7行9列目の「め」、9行15列目の「ろ」が、指定部82によって順番に指定される。
この段階で、文書データD1に対する文字認識処理はまだ行われていないので、情報端末40のコンピューターは、設定作業者が指定部82によって指定した記号を識別しておらず、指定された記号の位置のみ取得している。位置取得部84は、指定された記号(指定記号)の位置座標を取得する。なお、行番号と列番号は、文書データD1中の文字等の記号が第1識別部83によって識別された後に特定される。
第1識別部83は、その文字認識機能によって、文書データD1の全ての文字を文字認識する。この結果、設定作業者が指定した位置にある記号「さ」「つ」「に」「め」「ろ」が識別される。
さらに、第1位置取得部84は、文字認識された文書の行方向の文字数である行数と列方向の文字数である列数とを取得し、文書を構成する全ての文字等の記号に行番号と列番号とを設定する。第1位置取得部84は、設定作業者によって指定された記号の座標と行列番号との対応関係から、指定された記号の行番号と列番号とを特定する。
図14に(b)の矢印で示すように、設定作業者が情報端末40で設定した設定情報は、情報端末40からサーバー20に送信され、サーバー20内の記憶部87に保存されることで登録される。すなわち、第1識別部83および第1位置取得部84によって特定された指定の記号の情報である記号情報SIと、その記号の位置の情報である位置情報LIは、セキュリティー情報SCIとして記憶部87の所定記憶領域に記憶される。図7に示す例では、記号情報SIは、「さ」「つ」「に」「め」「ろ」の文字情報であり、位置情報LIは、「3行1列」、「4行3列」、「5行7列」、「7行9列」、「9行15列」の行列番号情報である。
図14に(a)の矢印で示すように、設定作業者は、印刷部88により機密文書を印刷する。設定作業者が情報端末40から印刷を指示すると、情報端末40から第2印刷装置50に機密文書を含む印刷データPDが送信される。設定作業者が自宅等で印刷する場合、第2印刷装置50の印刷部57が印刷部88として用いられ、媒体Mに文書データD1に基づく文書が印刷される。なお、設定作業者がオフィスで情報端末30から設定作業をする場合、オフィスに設置された第1印刷装置11の印刷部12が印刷部88として用いられ、媒体Mに文書データD1に基づく文書が印刷される。こうして設定作業者による設定と印刷とが行われる。この印刷された原稿SDは機密文書であるが、その文書中に機密を意味する文字やマル秘マーク等のマークは存在しない。このため、図6に示す機密文書が媒体Mに印刷された原稿SDが、機密文章として登録されているかどうかを第三者は認知し得ない。
この機密文書を含む原稿SDを何らかの方法で入手した第三者が、会社のネットワークNWに接続された複合機よりなる印刷装置11,50や画像読取装置60でスキャン、コピー印刷、ファクシミリ送信等をしようとすると、次のように処理される。
例えば、図14に(c)の矢印で示す経路で入手した第三者が、原稿SDを画像読取装置60にセットして読み取り指示の操作を行うと、原稿SDは画像読取装置60を構成する読取部62(91)の読取動作によって読み取られる。その読取動作によって読み取られた読取データは、情報端末40からサーバー20へ送信される。
サーバー20では、第2識別部92および第2位置取得部93が、その読取データに対して識別処理および位置取得処理を行うことで、記号情報SI1および位置情報LI1を取得する。
詳しくは、第2識別部92は、読取データに対して識別処理として文字認識処理を行う。この文字認識処理によって文書中の全ての文字が認識され、その認識された全ての記号の内容を示す記号情報SI1を取得する。また、文書中の全ての文字が認識されることで、文書の行番号と列番号が決まる。第2位置取得部93は、読取データ中の全ての記号について行番号と列番号で特定される位置情報LI1を取得する。そして、画像読取装置60は、図14に(d)の矢印で示すように、第2識別部92および第2位置取得部93が取得した記号情報SI1および位置情報LI1を、サーバー20に送信する。
サーバー20において、判断部94は、記憶部87から読み出した登録された記号情報SIおよび位置情報LIと、画像読取装置60から取得された記号情報SI1および位置情報LI1とが一致するか否かを判断する。判断部94は、位置情報LIで指定された位置にある記号を取得し、それらの記号が、記号情報SIの記号と一致するか否かを判断する。例えば、判断部94は、記号情報SIおよび位置情報LIにより特定される、3行1列の「さ」、4行3列の「つ」、5行7列の「に」、7行9列の「め」、9行15列の「ろ」の全ての組合せが、記号情報SI1および位置情報LI1の全ての組合せの中にあるか否かを判断する。
判断部94は、これらが完全に一致した場合、その原稿SDが機密文書であると判断する。一方、判断部94は、これらが完全には一致しなかった場合、その原稿SDが機密文書ではないと判断する。
サーバー20は、機密文書であると判断した場合、画像読取装置60に対して禁止信号を送信する。禁止信号を受信した画像読取装置60は、指定された転送先への読取データの転送を禁止する。この結果、画像読取装置60による原稿SDの読み取りができない。また、画像読取装置60の制御部は、表示部68に機密文書である旨を報知するメッセージを表示させる。このため、第三者に対して、原稿SDが機密文書であるため読み取りができないことを警告することができる。
サーバー20は、機密文書ではないと判断した場合、画像読取装置60に対して許可信号を送信する。なお、第三者が、コピー印刷やファクシミリ送信をするときも、読み取りデータに対して同様の処理が行われ、コピー印刷やファクシミリ送信が禁止される。
第三者は、原稿SDの読み取り、コピー印刷、ファクシミリ送信等ができないと分かると、原稿SD中の文字等の記号のうち幾つかの記号を黒塗りして禁止を解除しようと試みる。しかし、隠し記号がどれであるのかが分からない。そのため、第三者にとって、原稿SDの読み取り等の禁止を解除することは困難である。
第三者による記号の黒塗りを考慮すると、隠し記号の数が少ないほど、隠し記号が黒塗りされる確率を低くできる。つまり、隠し記号の数が少ないほど、機密情報を保護し易い。このため、機密レベルが高い機密情報ほど、隠し記号の数を少なくして設定してもよい。例えば、図8において、隠し記号の数が少ないほど、機密レベルが高くなるように、機密レベルを、「機密レベル1」「機密レベル2」「機密レベル3」の順で高くする。但し、隠し記号が少ない場合、機密情報ではないにもかかわらず、たまたま隠し記号の位置に隠し記号と同じ記号が存在したために、機密情報と判断されてしまうことが起こりうる。つまり、隠し記号が少なければ、機密情報を保護し易いが、機密情報の判定精度は低下し易い。
一方、隠し記号の数が少ないと、隠し記号の全てを第三者に黒塗りされる確率が高くなる。隠し記号の全てが黒塗りされると、機密情報と判断されなくなる。例えば、黒塗りされていない隠し記号が少しでも残っていれば、その残った少しの隠し記号について登録された隠し記号と比較して一致すれば、機密情報と判断する方法をとることも可能である。この場合、隠し記号の数が多いほど、機密情報を保護し易い。このため、このような判断方法を採用する場合は、機密レベルが高い機密情報ほど、隠し記号の数を多くして設定してもよい。例えば、図8において、隠し記号の数が多いほど、機密レベルが高くなるように、機密レベルを、「機密レベル3」「機密レベル2」「機密レベル1」の順で高くする。なお、登録された位置情報LIの位置にある記号について黒塗りと識別された場合は、その記号は判定の対象とせず、黒塗り以外の残りの隠し記号について一致するか否かを判断する。
次に、図15を参照して、機密文書が印刷された原稿SDを破棄ユニット70を使用して破棄する破棄処理について説明する。
図15に示すように、機密文書の印刷(矢印(a))と、設定情報の登録(矢印(b))は、図14と同様に行われる。
設定作業者または機密文書を管理している管理者は、破棄ユニット70を使用して原稿SDを破棄する。破棄ユニット70にセットされた原稿SDは、搬送部96によって搬送される途中で、画像読取部73の読取部75(91)による読取動作によって読み取られる。原稿SDの読取データは、破棄ユニット70からサーバー20へ転送される。
読取部75(91)によって読み取られた原稿SDは、搬送部96によって読取部75よりも搬送方向の下流側に設けられた破棄部97へ搬送される。画像読取部73から排出された原稿SDは、破棄部97を構成するシュレッダー78の入口78Aから取り込まれ、シュレッダー78により裁断された後、その容器78B内に回収される。
図15に示す例では、破棄ユニット70は、破棄部97がシュレッダー78である第1破棄ユニット71である。これに替えて、破棄ユニット70は、破棄部97が黒塗り印刷可能な破棄処理用印刷部79である第2破棄ユニット72でもよい。この場合、第2破棄ユニット72によって原稿SDに黒塗り印刷が施される。
サーバー20では、第2識別部92および第2位置取得部93が、その読取データに対して識別処理および位置取得処理を行うことで、記号情報SI1および位置情報LI1を取得する。サーバー20において、判断部94は、記憶部87から読み出した登録された記号情報SIおよび位置情報LIと、破棄ユニット70の読取部75から読み取られた原稿SDの読取データから取得された記号情報SI1および位置情報LI1とが一致するか否かを判断する。
判断部94は、これらが完全に一致した場合、その原稿SDが機密文書であると判断する。一方、判断部94は、これらが完全には一致しなかった場合、その原稿SDが機密文書ではないと判断する。
状態管理部98は、判断部94によって、破棄部97が破棄した原稿SDに印刷された情報が機密情報であると判断された場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更する。一方、状態管理部98は、判断部94によって、破棄部97が破棄した原稿SDに印刷された情報が機密情報であると判断されない場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を維持する。こうして会社は、印刷された機密情報が破棄されたことを管理できる。
(第2実施例)
次に、図9、図10を参照して第2実施例の設定方法について説明する。
図9に示すように、複数の記号が含まれる所定範囲DAを指定できるので、指定回数の割に多くの記号を指定できる。また、所定範囲DA内の記号と位置の組合せも第1実施例に比べ多くなる。このため、機密文章であることを判断する判定精度が高くなる。
さらに、図10に示すように、所定範囲DAを指定する数に応じて、機密情報であることを判定する判定精度の高低を調整できる。図8において説明した判定方法に応じて、隠し文字の数が少ないほど、機密レベルを高くしたり、隠し文字の数が多いほど、機密レベルを高くしたりする。
(第3実施例)
次に、図11を参照して第3実施例について説明する。
付加部85は、設定作業者が指定した隠し記号の位置情報LIに基づいて2次元コード等のコードCDを生成し、そのコードCDを文書データD1の余白領域に付加することで、文書データD2を生成する。
設定作業者は情報端末40から印刷を指示し、この文書データD2に基づく文書を媒体Mに印刷する。この機密情報が印刷された原稿SDを何らかの方法で入手した第三者は、図14に示すように、例えば、画像読取装置60で原稿SDの読み取りを試みる。原稿SDを画像読取装置60にセットして読み取り指示の操作を行うと、原稿SDは読取部62(91)の読取動作によって読み取られる。その読取動作によって読み取られた読取データは、情報端末40からサーバー20へ送信される。
第2識別部92が文書中の全ての記号のうちコードCDが示す位置情報LIによって示された位置にある記号についてのみ文字認識等の識別処理を行う。判断部94は、取得した記号の記号情報SI1および位置情報LI1と、登録された記号情報SIおよび位置情報LIとが一致するか否かを判断する。このように、第3実施例では、第2識別部92が文書中の一部の記号のみ識別すればよいので、全ての記号を識別する第1実施例に比べ、処理速度が大幅に高くなる。なお、破棄ユニット70を使用して原稿SDを破棄するときも、コードCDの位置情報LIを使用することで、機密情報であるか否かを短時間で判断できる。
この第3実施例では、原稿SDを読み取る読取部91を有する画像読取装置60等の装置が、第2識別部92、第2位置取得部93、判断部94および禁止部95を備えてもよい。2次元コード等のコードCDに、記号情報SIおよび位置情報LIを組み込んでもよい。こうすれば、サーバー20にアクセスしなくても、登録された記号情報SIおよび位置情報LIを取得できる。そのため、サーバー20にアクセスしなくても、読取部91を有する画像読取装置60等の装置が単独で、原稿SDが機密情報であるか否かを判断することができる。
(第4実施例)
次に、図12、図13を参照して第4実施例について説明する。
図12に示すように、文書データD3は、文書番号DNを含む。文書番号DNを利用して行番号と列番号を指定し、その行番号と列番号の位置にある記号を指定する。図12に示す例では、文書番号DNが「12345678」の8桁である。この8桁を先頭(左端)から2桁ずつを行番号と列番号として利用する。すなわち、図12に示す例では、先頭から2桁の「12」を1番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用し、1行2列の位置にある文字「い」が記号情報SIとして指定される。同様に、次の2桁の「34」を2番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用し、3行4列の位置にある文字「せ」が記号情報SIとして指定される。さらに次の2桁の「56」を3番目の文字等の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用し、5行6列の位置にある文字「な」が記号情報SIとして指定される。さらに、同様に、最後の2桁の「78」を4番目の記号の位置を示す行番号と列番号とに利用し、7行8列の位置にある文字「む」が記号情報SIとして指定される。こうして4つの記号情報SIと位置情報LIが指定される。この記号情報SIと位置情報LIは、必要に応じてサーバー20に登録される。
この機密情報が印刷された原稿SDを何らかの方法で入手した第三者は、例えば、図14に示すように、画像読取装置60で原稿SDの読み取りを試みる。原稿SDは読取部62(91)の読取動作によって読み取られる。この第4実施例では、原稿SDを読み取る読取部91を有する画像読取装置60等の装置が、第2識別部92および第2位置取得部93を備えてもよい。第2識別部92は、読取データ中の文書番号DNを文字認識処理により識別する。そして、文書番号DNを構成する複数桁の数字のうち端(例えば先頭)から2桁ずつの数字を行番号と列番号として取得する。次に、行番号と列番号の位置にある記号を第2識別部92が順番に文字認識処理により識別する。こうして、読取データから記号情報SI1および位置情報LI1を取得する。これらの記号情報SI1および位置情報LI1をサーバー20に送信する。
サーバー20において、判断部94は、取得した記号情報SI1および位置情報LI1と、登録された記号情報SIおよび位置情報LIとが一致するか否かを判断する。このように、第4実施例では、第3実施例と同様に、第2識別部92が文書中の一部の記号のみ識別すればよいので、全ての記号を識別する第1実施例および第2実施例に比べ、処理速度が大幅に高くなる。また、文書番号DNを利用するので、2次元コード等のコードCDの生成機能および付加部85を備える必要がない。
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)機密文書保護システム10は、文書データD1を取得する取得部81と、第1識別部83と、第1位置取得部84と、記憶部87と、を備える。第1識別部83は、文書データD1内の情報を構成する記号を認識して記号ごとの識別を行うことで、情報を構成する記号の記号情報SIを取得する。第1位置取得部84は、第1識別部83によって識別された記号の位置を検出することで、記号の位置情報LIを取得する。文書データD1から取得された記号情報SI及び位置情報LIは、セキュリティー情報SCIとして記憶部87に記憶される。この構成によれば、情報を構成する記号の記号情報SI及び位置情報LIに基づいて情報の機密を設定できる。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している文字等の記号を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
(2)機密文書保護システム10は、媒体Mの情報を読み取る読取動作を行う読取部91と、第2識別部92と、第2位置取得部93と、媒体Mの情報が機密情報であるか否かを判断する判断部94と、を備える。第2識別部92は、媒体Mの情報を構成する記号を認識して記号ごとの識別を行うことで、媒体Mの情報を構成する記号の記号情報SIを取得する。第2位置取得部93は、第2識別部92によって識別された記号の位置を検出することで、記号の位置情報LIを取得する。セキュリティー情報SCIとしての記号情報SI及び位置情報LIと、読取動作によって取得された記号情報SI及び位置情報LIとが一致した場合に、判断部94は情報が機密情報であると判断する。この構成によれば、媒体Mの情報を構成する記号の記号情報SI及び位置情報LIに基づいて情報が機密情報であるかを判断する。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している文字を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
(3)第2識別部92及び第2位置取得部93は、読取動作によって取得される読取データのうちの所定範囲において記号情報SI及び位置情報LIを取得する。この構成によれば、媒体Mの情報を含む全ての範囲のうちの一部である所定範囲において記号情報SI及び位置情報LIを取得すればよい。よって、機密の判断に使う隠し記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、文書が機密情報であるか否かを判断する判断処理を高速化できる。
(4)機密文書保護システム10は、媒体Mに印刷を行うことで原稿SDを作成する印刷部88を有する印刷装置11,50を備える。所定範囲は、印刷装置11,50ごとに設定される。この構成によれば、印刷装置11,50ごとに設定された所定範囲において記号情報SI及び位置情報LIを取得すればよい。よって、機密の判断に使う隠し記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、文書が機密情報であるか否かを判断する判断処理を高速化できる。さらに、印刷装置11,50ごとに異なる所定範囲は第三者にとって特定しにくいので、機密としてのレベルを高めることができる。
(5)機密文書保護システム10は、媒体Mに印刷を行うことで原稿SDを作成する印刷部88を備える。文書データD1は、所定範囲を特定するための読取範囲情報(コードCD、文書番号DN)を含む。文書が印刷部88によって媒体Mに印刷された原稿SDを読み取る読取動作によって、読取部91は読取範囲情報を取得する。第2識別部92及び第2位置取得部93は、読取範囲情報により特定される所定範囲において記号情報SI及び位置情報LIを取得する。第3実施例及び第4実施例の構成によれば、原稿SDを読み取って取得される読取範囲情報によりその原稿SDに設定された所定範囲を特定できるので、その特定できた所定範囲において記号情報SI及び位置情報LIを取得すればよい。このため、記号情報SI及び位置情報LIの取得に必要な処理を簡略化できる。よって、機密の判断に使う隠し記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、文書が機密情報であるか否かを判断する判断処理を一層高速化できる。
(6)機密文書保護システム10は、文書データD1に読取範囲情報を付加する付加部85を備えてもよい。この第3実施例の構成によれば、文書データD1に読取範囲情報を付加することができる。よって、文書データD1内の文書に、読取範囲情報として利用できる適切な記号等(例えば、文書番号等)が含まれていなくても、読取範囲情報を付加することによって、上記(5)と同様の効果を得ることができる。
(7)セキュリティー情報SCIは、少なくとも一つ以上の記号情報SI及び位置情報LIを含む。機密文書保護システム10は、記号情報SI及び位置情報LIの数に基づいて機密レベルを設定する。この構成によれば、機密レベルを自在に変更できるので、ユーザビリティが向上する。
(8)記号情報SI及び位置情報LIの数が少ないほど機密レベルが高くなる。この構成によれば、機密レベルを自在に変更できるので、ユーザビリティが向上する。また、少ない記号でセキュリティー設定をしているため、第三者によって記号が塗りつぶされるリスクが低減し、機密レベルを上げることができる。さらに、少ない記号数で機密と認識しているので、処理を高速化できる。
(9)機密文書保護システム10は、搬送部96と、破棄部97と、状態管理部98と、を備える。搬送部96は、読取動作によって読み取られた原稿SDを搬送する。破棄部97は、読取部91の搬送方向下流側に設けられ、原稿SDを破棄する。状態管理部98は、印刷部88によって印刷された機密情報の状態を管理する。状態管理部98は、判断部94によって、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断された場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更する。また、判断部94によって、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断されない場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を維持する。この構成によれば、機密情報の状態を管理する状態管理部98を備えるので、印刷された機密情報が現在どのような状態なのかを把握することができる。また、機密情報を破棄する際には、状態管理部98によって管理されている機密情報の状態を変更するので、機密情報の状態を常に管理することができる。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のような形態に変更することもできる。さらに、上記実施形態および以下に示す変更例を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできるし、以下に示す変更例同士を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできる。
・第1識別部83と第2識別部92は同じものであってもよい。前記実施形態では、第1識別部83がユーザーが使用する画像読取装置60が有する文字認識部であり、第2識別部92が第三者が使用する画像読取装置60が有する文字認識部であり、異なる画像読取装置60がそれぞれ所有するものを想定する。しかし、ユーザーと第三者が同じ画像読取装置60を使用する場合があり、その場合は、第1識別部83と第2識別部92は、同じものであってもよい。
・情報データは、印刷時にパーソナルコンピューターから送られてきたデータであってもよいし、サーバー20に保存されている情報データであってもよい。
・情報データは、文書データD1~D3に限定されない。情報データは、画像を含んでもよく、例えば、画像と文書の両方を含むデータであってもよい。また、情報データは、主に画像を含む画像データであってもよい。この場合、画像データは、画像として写真を含む写真データであってもよい。前記実施形態では、文字等の記号を情報の構成単位である要素とし、要素情報の一例としての記号情報SIと位置情報LIとを指定した。これに対して、情報データが画像データである場合、情報を構成する要素は、画像を構成する画素または画素群であってもよい。このような画像データでは、要素情報の一例としての画素値情報と位置情報とを指定してもよい。また、画素群を情報の構成単位である要素としてもよく、この場合、要素情報の一例としての画素群情報と位置情報LIとを指定してもよい。ここで、画素群情報とは、位置情報LIで特定される所定範囲DA内に位置する複数の画素(画素群)の画素値を配列した画素値列により構成される。なお、画像データの画像が、グレイスケール画像である場合、画素値は1色に決まる。画像データがカラー画像である場合、例えば、RGB3色等の基本色のすべて(例えば3色)または2色の画素値を情報の構成単位である要素として採用してもよいし、基本色(例えばRGB3色)のうちの特定の1色の画素値のみを情報の構成単位である要素として採用してもよい。このように、情報データが画像データであっても、要素ごとに要素情報と位置情報LIとを指定することができるので、読取部91により読み取られた読取データに含まれる画像が機密情報であるか否かを判断部94によって判断することができる。そして、画像が機密情報である場合、その読取データである画像データの転送、コピー印刷、ファクシミリ送信などの処理を禁止部95によって禁止することができる。また、情報データが画像データである場合、その画像が印刷された原稿SDを、破棄ユニット70によって破棄する場合、状態管理部98は、文書データと同様の処理を行うことができる。すなわち、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断部94によって判断された場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更する。一方、破棄部97が破棄した情報が機密情報であると判断部94によって判断されない場合、状態管理部98に保存されている機密情報の状態を維持する。なお、文書と画像の両方を含む情報データである場合、複数の異なる種類の要素を設定してもよい。すなわち、文字等の記号を情報の構成単位である要素とする指定と、画素または画素群を情報の構成単位である要素とする指定とを組み合わせてもよい。
なお、読取部91は、画像読取部13,52または読取部62等のように原稿を読み取る読取部に限定されず、情報を読み取ることが可能な読取部であればよい。例えば、文書データや画像データ等の情報データを、メモリー等から読み取る読取部であってもよい。例えば、第三者が、サーバー20等のメモリーにアクセスして機密情報を含む情報データを、パーソナルコンピューター等の情報端末に転送しようとすると、判断部94が要素情報及び位置情報に基づいて情報が機密情報であるか否かを判断してもよい。この場合、機密情報である旨の判断結果が得られると、禁止部95が読取データに対する転送等の処理を禁止してもよい。
・前記実施形態では、機密情報であるか否かを判断する判断部94と、機密情報であると判断された場合は読取データに対するスキャン、印刷および送信等の処理を禁止したが、機密情報の取り扱いに注意すべき旨のメッセージを表示部68等に表示するだけでもよい。また、このメッセージの表示時にIDとパスワードの入力を求め、入力されたIDとパスワードが認証できた場合に、読取データに対する処理を許可し、認証できなかった場合に禁止部95が処理を禁止する構成でもよい。
・前記実施形態では、機密情報であるか否かを判断する判断部94の判断結果に基づいて、禁止部95による禁止処理を行ったり、破棄部97が破棄した情報が機密情報であるかどうかに応じて機密情報の状態を破棄/維持のどちらかに状態管理部98が管理したりした。これに対して、禁止部95による禁止処理と、状態管理部98による状態管理処理とのうち一方のみを採用してもよい。
・破棄ユニット70は、破棄部97がシュレッダー78である構成と、破棄部97が破棄処理用印刷部79である構成以外の他の構成であってもよい。破棄部97は、原稿SDのインクを除去して再生紙を生成する再生紙生成装置であってもよい。また、破棄部97は、原稿SDを溶解することで破棄する構成でもよい。
・破棄ユニット70を使用せず、ユーザー自身がスキャナーからシュレッダーへ機密情報の原稿SDを手で移したり、スキャナーから黒塗り用のプリンターに機密情報の原稿SDを手で移したりする構成でもよい。
・媒体Mは、用紙に限定されず、合成樹脂製のフィルムやシート、布、不織布、合成樹脂と金属の複合体フィルム(ラミネートシート)、金属箔、セラミックシートなどでもよい。
・第1印刷装置11は、ラインプリンターまたはシリアルプリンターに限定されず、ページプリンターでもよい。また、第2印刷装置50は、シリアルプリンターに限定されず、ラインプリンターまたはページプリンターでもよい。つまり、印刷部88は、シリアル印刷式の印刷部、ライン印刷式の印刷部およびページ印刷式の印刷部のうちいずれであってもよい。
・第1印刷装置11は、インクジェットプリンターに限定せず、レーザープリンター等の写真印刷式の印刷装置でもよい。この場合、印刷剤はトナーとなる。また、この場合、第2印刷装置50はインクジェットプリンターであってもよい。この場合、印刷情報は、トナーとインク(液体)との1枚当たりの金額に関する情報であってもよい。なお、第2印刷装置50は、レーザープリンターまたはドットインパクトプリンターであってもよい。
以下、前記実施形態及び変更例から把握される技術思想を効果と共に記載する。
(A)機密情報保護システムは、情報データを取得する取得部と、前記情報データ内の情報を構成する記号を認識して前記記号ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記記号の記号情報を取得する第1識別部と、前記第1識別部によって識別された前記記号の位置を検出することで、前記記号の位置情報を取得する第1位置取得部と、記憶部と、を備え、前記情報データから取得された前記記号情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶される。
この構成によれば、情報を構成する記号の記号情報及び位置情報に基づいて情報の機密を設定できる。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している文字等の記号を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
(B)上記機密情報保護システムは、媒体の情報を読み取る読取動作を行う読取部と、前記媒体の情報を構成する記号を認識して前記記号ごとの識別を行うことで、前記媒体の情報を構成する前記記号の記号情報を取得する第2識別部と、前記第2識別部によって識別された前記記号の位置を検出することで、前記記号の位置情報を取得する第2位置取得部と、前記情報が機密情報であるか否かを判断する判断部と、を備え、前記セキュリティー情報としての前記記号情報及び前記位置情報と、前記読取動作によって取得された前記記号情報及び前記位置情報とが一致した場合に、前記判断部は当該情報が機密情報であると判断する。
この構成によれば、媒体の情報を構成する記号の記号情報及び位置情報に基づいて情報が機密情報であるかを判断する。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している文字等の記号を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
(C)機密情報保護システムにおいて、前記第2識別部及び前記第2位置取得部は、前記読取動作によって取得される読取データのうちの所定範囲において前記記号情報及び前記位置情報を取得してもよい。
この構成によれば、媒体の情報を含む全ての範囲のうちの一部である所定範囲において記号情報及び位置情報を取得すればよい。よって、機密の判断に使う文字等の記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、情報が機密情報であるか否かを判断する判断処理を高速化できる。
(D)上記機密情報保護システムは、媒体に印刷を行うことで原稿を作成する印刷部を有する印刷装置を備え、前記所定範囲は、前記印刷装置ごとに設定されてもよい。
この構成によれば、印刷装置ごとに設定された所定範囲において記号情報及び位置情報を取得すればよい。よって、機密の判断に使う文字等の記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、情報が機密情報であるか否かを判断する判断処理を高速化できる。さらに、印刷装置ごとに異なる所定範囲は第三者にとって特定しにくいので、機密としてのレベルを高めることができる。
(E)上記機密情報保護システムは、媒体に印刷を行うことで原稿を作成する印刷部と、情報データに前記所定範囲を特定するための読取範囲情報を付加する付加部と、を備え、前記読取範囲情報が付加された前記情報が前記印刷部によって前記媒体に印刷された原稿を読み取る前記読取動作によって、前記読取部は前記読取範囲情報を取得し、前記第2識別部及び前記第2位置取得部は、前記読取範囲情報により特定される所定範囲において前記記号情報及び前記位置情報を取得してもよい。
この構成によれば、原稿を読み取って取得される読取範囲情報によりその原稿に設定された所定範囲を特定できるので、その特定できた所定範囲において記号情報及び位置情報を取得すればよい。このため、記号情報及び位置情報の取得に必要な処理を簡略化できる。よって、機密の判断に使う文字等の記号が塗りつぶされる虞を低減できるうえ、情報が機密情報であるか否かを判断する判断処理を一層高速化できる。
(F)機密情報保護システムは、前記読取動作によって読み取られた原稿を搬送する搬送部と、前記読取部の搬送方向下流側に設けられ、前記原稿を破棄する破棄部と、印刷部によって印刷された前記機密情報の状態を管理する状態管理部と、を備え、前記状態管理部は、前記判断部によって、前記破棄部が破棄した情報が機密情報であると判断された場合、前記状態管理部に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更し、前記判断部によって、前記破棄部が破棄した情報が機密情報であると判断されない場合、前記状態管理部に保存されている機密情報の状態を維持してもよい。
この構成によれば、機密情報の状態を管理する状態管理部を備えるので、印刷された機密情報が現在どのような状態なのかを把握することができる。また、機密情報を破棄する際には、状態管理部によって管理されている機密情報の状態を変更するので、機密情報の状態を常に管理することができる。
(G)上記機密情報保護システムにおいて、前記セキュリティー情報は、少なくとも一つ以上の前記記号情報及び前記位置情報を含み、前記記号情報及び前記位置情報の数に基づいて機密レベルを設定してもよい。
この構成によれば、機密レベルを自在に変更できるので、ユーザビリティが向上する。
(H)上記機密情報保護システムにおいて、前記記号情報及び前記位置情報の数が少ないほど機密レベルが高くなってもよい。
この構成によれば、機密レベルを自在に変更できるので、ユーザビリティが向上する。また、少ない記号でセキュリティー設定をしているため、ユーザーによって文字等の記号が塗りつぶされるリスクが低減し、機密レベルを上げることができる。さらに、少ない文字数等の記号数で機密と認識しているので、処理を高速化できる。
(I)機密情報保護システムは、情報データを取得する取得部と、前記情報データ内の情報の構成単位である要素を認識して前記要素ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記要素の要素情報を取得する第1識別部と、前記第1識別部によって識別された前記要素の位置を検出することで、前記要素の位置情報を取得する第1位置取得部と、記憶部と、を備え、前前記情報データから取得された前記要素情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶される。
この構成によれば、情報を構成する要素の要素情報及び位置情報に基づいて情報の機密を設定できる。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している記号(例えば文字等)又は画素等の要素を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
(J)上記機密情報保護システムは、情報を読み取る読取動作を行う読取部と、前記情報の構成単位である要素を認識して前記要素ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記要素の要素情報を取得する第2識別部と、前記第2識別部によって識別された前記要素の位置を検出することで、前記要素の位置情報を取得する第2位置取得部と、前記情報が機密情報であるか否かを判断する判断部と、を備え、前記セキュリティー情報としての前記要素情報及び前記位置情報と、前記読取動作によって取得された前記要素情報及び前記位置情報とが一致した場合に、前記判断部は当該情報が機密情報であると判断する。
この構成によれば、情報を構成する要素の要素情報及び位置情報に基づいて情報が機密情報であるかを判断する。このため、表面的には何に基づいて機密情報と判断しているかが分からず、機密と判断している記号(例えば文字)又は画素等の要素を塗りつぶされて複写される虞を低減することができる。
10…機密情報保護システムの一例としての機密文書保護システム、10A…設定システム、10B…判定システム、11…第1印刷装置、11A…本体部、12…印刷部、13…画像読取部、13A…原稿台、14…自動原稿給送部、14A…原稿トレイ、15A…入力部、15B…表示部、16…媒体収容部、17…印刷ヘッド、18…制御部、19…排出トレイ、20…サーバー、30…情報端末、31…入力部、32…表示部、40…情報端末、41…入力部、42…表示部、50…第2印刷装置、51…本体、52…画像読取部、53…カバー、54…操作部、55…表示部、56…給紙カセット、57…第2印刷部、57A…キャリッジ、57B…印刷ヘッド、58…排出トレイ、59…液体収容部、59A…収容部、60…画像読取装置、61…搬送部、61A…搬送経路、62…読取部、63…原稿サポート、64…給送部、65~67…搬送ローラー対、68…表示部、69…制御部、70…破棄ユニット、71…第1破棄ユニット、72…第2破棄ユニット、73…画像読取部、74…原稿サポート、75…読取部、76…排出口、77…表示部、78…シュレッダー、78A…入口、78B…容器、79…破棄処理用印刷部、81…取得部、82…指定部、83…第1識別部、84…第1位置取得部、85…付加部、86…レベル設定部、87…記憶部、88…印刷部、91…読取部、92…第2識別部、93…第2位置取得部、94…判断部、95…禁止部、96…搬送部、97…破棄部、98…状態管理部、NW…ネットワーク、M…媒体、PD…印刷データ、D…原稿、SD…機密情報の原稿、D1…情報データの一例としての文書データ、D2…情報データの一例としての文書データ、D3…情報データの一例としての文書データ、SCI…セキュリティー情報、SI、SI1…要素情報の一例としての記号情報、LI,LI1…位置情報、SLI…機密レベル情報、DA…所定範囲、DA1…第1所定範囲、DA2…第2所定範囲、DA3…第3所定範囲、CD…読取範囲情報の一例としてのコード、DN…文書番号、X…幅方向、Y…奥行方向、Z…鉛直方向、X1…幅方向、Y1…搬送方向。

Claims (10)

  1. 情報データを取得する取得部と、
    前記情報データ内の情報を構成する記号を認識して前記記号ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記記号の記号情報を取得する第1識別部と、
    前記第1識別部によって識別された前記記号の位置を検出することで、前記記号の位置情報を取得する第1位置取得部と、
    記憶部と、
    を備え、
    前記情報データから取得された前記記号情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶されることを特徴とする機密情報保護システム。
  2. 請求項1に記載の機密情報保護システムにおいて、
    媒体の情報を読み取る読取動作を行う読取部と、
    前記媒体の情報を構成する記号を認識して前記記号ごとの識別を行うことで、前記媒体の情報を構成する前記記号の記号情報を取得する第2識別部と、
    前記第2識別部によって識別された前記記号の位置を検出することで、前記記号の位置情報を取得する第2位置取得部と、
    前記情報が機密情報であるか否かを判断する判断部と、
    を備え、
    前記セキュリティー情報としての前記記号情報及び前記位置情報と、前記読取動作によって取得された前記記号情報及び前記位置情報とが一致した場合に、前記判断部は当該情報が機密情報であると判断する、
    ことを特徴とする機密情報保護システム。
  3. 請求項2に記載の機密情報保護システムにおいて、
    前記第2識別部及び前記第2位置取得部は、前記読取動作によって取得される読取データのうちの所定範囲において前記記号情報及び前記位置情報を取得することを特徴とする機密情報保護システム。
  4. 請求項3に記載の機密情報保護システムにおいて、
    媒体に印刷を行うことで原稿を作成する印刷部を有する印刷装置を備え、
    前記所定範囲は、前記印刷装置ごとに設定されることを特徴とする機密情報保護システム。
  5. 請求項3に記載の機密情報保護システムにおいて、
    媒体に印刷を行うことで原稿を作成する印刷部と、
    情報データに前記所定範囲を特定するための読取範囲情報を付加する付加部と、
    を備え、
    前記読取範囲情報が付加された前記情報が前記印刷部によって前記媒体に印刷された原稿を読み取る前記読取動作によって、前記読取部は前記読取範囲情報を取得し、
    前記第2識別部及び前記第2位置取得部は、前記読取範囲情報により特定される所定範囲において前記記号情報及び前記位置情報を取得することを特徴とする機密情報保護システム。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の機密情報保護システムにおいて、
    前記読取動作によって読み取られた原稿を搬送する搬送部と、
    前記読取部の搬送方向下流側に設けられ、前記原稿を破棄する破棄部と、
    印刷部によって印刷された前記機密情報の状態を管理する状態管理部と、
    を備え、
    前記状態管理部は、
    前記判断部によって、前記破棄部が破棄した情報が機密情報であると判断された場合、前記状態管理部に保存されている機密情報の状態を破棄へと変更し、
    前記判断部によって、前記破棄部が破棄した情報が機密情報であると判断されない場合、前記状態管理部に保存されている機密情報の状態を維持することを特徴とする機密情報保護システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の機密情報保護システムにおいて、
    前記セキュリティー情報は、少なくとも一つ以上の前記記号情報及び前記位置情報を含み、
    前記記号情報及び前記位置情報の数に基づいて機密レベルを設定することを特徴とする機密情報保護システム。
  8. 請求項7に記載の機密情報保護システムにおいて、
    前記記号情報及び前記位置情報の数が少ないほど機密レベルが高くなることを特徴とする機密情報保護システム。
  9. 情報データを取得する取得部と、
    前記情報データ内の情報の構成単位である要素を認識して前記要素ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記要素の要素情報を取得する第1識別部と、
    前記第1識別部によって識別された前記要素の位置を検出することで、前記要素の位置情報を取得する第1位置取得部と、
    記憶部と、
    を備え、
    前記情報データから取得された前記要素情報及び前記位置情報は、セキュリティー情報として前記記憶部に記憶されることを特徴とする機密情報保護システム。
  10. 請求項9に記載の機密情報保護システムにおいて、
    情報を読み取る読取動作を行う読取部と、
    前記情報の構成単位である要素を認識して前記要素ごとの識別を行うことで、前記情報を構成する前記要素の要素情報を取得する第2識別部と、
    前記第2識別部によって識別された前記要素の位置を検出することで、前記要素の位置情報を取得する第2位置取得部と、
    前記情報が機密情報であるか否かを判断する判断部と、
    を備え、
    前記セキュリティー情報としての前記要素情報及び前記位置情報と、前記読取動作によって取得された前記要素情報及び前記位置情報とが一致した場合に、前記判断部は当該情報が機密情報であると判断することを特徴とする機密情報保護システム。
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