JP2023022354A - 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法 - Google Patents

検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023022354A
JP2023022354A JP2021127029A JP2021127029A JP2023022354A JP 2023022354 A JP2023022354 A JP 2023022354A JP 2021127029 A JP2021127029 A JP 2021127029A JP 2021127029 A JP2021127029 A JP 2021127029A JP 2023022354 A JP2023022354 A JP 2023022354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
unit
far
expanding
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021127029A
Other languages
English (en)
Inventor
篤 服部
Atsushi Hattori
栄 武藤
Sakae Muto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2021127029A priority Critical patent/JP2023022354A/ja
Publication of JP2023022354A publication Critical patent/JP2023022354A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dicing (AREA)

Abstract

【課題】遠赤外線照射ユニットによるエキスパンドテープの加熱状態を検出する検出ユニット、加熱状態の検出方法及び拡張方法を提供する。【解決手段】被加工物、それが貼着されたエキスパンドテープ及びそれが貼着された環状フレームを有する被加工物ユニットのエキスパンドテープを拡張する拡張ユニット40と、拡張ユニットで拡張されたエキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニット49と、を備える拡張装置4において、遠赤外線照射ユニットの加熱状態を検出する検出ユニット80は、開口部を有する支持フレーム82と、開口部の少なくとも一部を塞ぐように支持枠体に固定される耐熱テープ84と、耐熱テープの裏側に固定された熱電対86と、を備え、耐熱テープを介して熱電対が遠赤外線照射ユニットに対面するよう配置され、遠赤外線照射ユニットの照射によって加熱された耐熱テープの温度を熱電対で測定する。【選択図】図12

Description

本発明は、遠赤外線照射ユニットを備えた拡張装置において、遠赤外線照射ユニットの加熱状態を検出する検出ユニットに関する。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、エキスパンドテープを介してフレームに支持されたウェーハについて、エキスパンドテープを拡張することでウェーハに形成された改質層を起点にチップに分割する分割装置が知られている。
拡張されたエキスパンドテープに弛みが生じると、分割された後の隣接するチップ同士が接触して損傷するおそれがある。そこで、特許文献1では、遠赤外線によってエキスパンドテープを部分的に加熱することで、分割室内の温度上昇を抑えながら冷却雰囲気中でテープの弛みを良好に除去することとしている。
特開2018-113350号公報
特許文献1のような構成において、エキスパンドテープの加熱が不十分である場合には、エキスパンドテープが十分に収縮せず弛みが残ってしまうことが懸念される。他方、エキスパンドテープを過度に加熱してしまうと、エキスパンドテープが溶けることや、変質してしまうことが懸念される。
このように、エキスパンドテープを適正温度で加熱する必要があり、そのためには、加熱されたエキスパンドテープの温度を検出する必要がある。
本発明は、以上の問題点に鑑み、遠赤外線照射ユニットによるエキスパンドテープの加熱状態を検出するための検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
本発明の一態様によれば、被加工物と該被加工物が貼着されたエキスパンドテープと該エキスパンドテープが貼着された環状フレームとを有した被加工物ユニットの該エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置において該遠赤外線照射ユニットの加熱状態を検出する検出ユニットであって、開口部を有する支持フレームと、該開口部の少なくとも一部を塞ぐように該支持枠体に固定される耐熱テープと、該耐熱テープの裏側に固定された熱電対と、を備え、該耐熱テープを介して該熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう配置され、該遠赤外線照射ユニットの遠赤外線照射によって加熱された該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する、検出ユニットとする。
また、本発明の一態様によれば、被加工物と該被加工物が貼着されたエキスパンドテープと該エキスパンドテープが貼着された環状フレームとを有した被加工物ユニットの該エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置において該遠赤外線照射ユニットによる加熱状態を検出する検出方法であって、耐熱テープと、該耐熱テープの裏側上に固定されたシート状熱電対と、を備えた検出ユニットを用い、該検出ユニットの該耐熱テープを介して該シート状熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう該検出ユニットを配置し、該検出ユニットに対して該遠赤外線照射ユニットで遠赤外線を照射して該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する、加熱状態の検出方法とする。
また、本発明の一態様によれば、エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置におけるエキスパンドテープの拡張方法であって、耐熱テープと、該耐熱テープの裏側に固定されたシート状熱電対と、を備えた検出ユニットを用い、該検出ユニットの該耐熱テープを介して該シート状熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう該検出ユニットを配置し、該検出ユニットに対して該遠赤外線照射ユニットで遠赤外線を照射して該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する加熱状態検出ステップと、該加熱状態検出ステップで測定された温度に基づいて該遠赤外線照射ユニットの照射条件を設定する設定ステップと、該設定ステップを実施した後、被加工物ユニットのエキスパンドテープを拡張する拡張ステップと、該拡張ステップを実施した後、該設定ステップで設定した照射条件で該遠赤外線照射ユニットで該エキスパンドテープを加熱して収縮させる収縮ステップと、を有するエキスパンドテープの拡張方法とする。
また、本発明の一態様によれば、該遠赤外線照射ユニットは、被加工物ユニットに対して水平面内で回転しつつエキスパンドテープに遠赤外線を照射するものであり、該設定ステップで設定する照射条件は、エキスパンドテープの加熱温度と、遠赤外線照射ユニットの回転速度と、を含む、こととする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明の一態様によれば、遠赤外線照射ユニットで加熱された耐熱テープの温度を熱電対で測定することにより、遠赤外線照射ユニットによるエキスパンドテープの加熱状態を検出できる。そして、これにより、エキスパンドテープの加熱が不十分である場合に、エキスパンドテープが十分に収縮せずに弛みが残ってしまう不具合を防ぐことができる。また、エキスパンドテープを過度に加熱して溶かしてしまうことや、変質してしまう不具合を防ぐことができる。
拡張装置を備える分割装置の構成について示す図。 ウェーハユニットの例について示す図。 拡張装置の構成について説明する図。 (A)は、エキスパンドテープを拡張した様子について示す図。(B)は、チップの間に隙間が形成された状態について示す図。 遠赤外線照射ユニットにより弛み領域を加熱する様子について示す図。 検出ユニットの構成例について示す図。 半径方向において距離が異なるエリアの温度を個別に測定することについて説明する図。 4分の1のサイズの支持フレームを備える検出ユニットの構成例について示す図。 (A)は、フレーム押さえプレートにて検出ユニットを構成する例について示す図。(B)は、フレーム載置プレートにて検出ユニットを構成する例について示す図。 被加工物と同種の板状物を載置した検出ユニットの構成例について示す図。 拡張方法を構成するステップについて示すフローチャート。 加熱状態検出ステップについて説明する図。
以下図面を参照して、本発明の一態様に係る拡張装置の実施形態について説明する。
図1は、拡張装置4を備える分割装置1の構成について示す図である。
図1に示すように、分割装置1は、カセット台20、分割ユニット3、拡張装置4、洗浄ユニット5、UV(紫外線)照射ユニット6、を有して構成される。カセット台20や各種ユニットは、装置台15上に設けられ、ウェーハユニットUが第1~第3搬送ユニット71~73によって、カセット台20や各種ユニットの間で搬送される。
図2は、被加工物の一例であるウェーハ10について示す図である。
ウェーハ10はシリコンウェーハ等であって、格子状に設定された分割予定ライン10sに沿ってダイシング加工が施され、チップ10cに個片化されている。ダイシング加工について、図2は、切削加工がされて分割起点が形成されたウェーハを示すものであるが、この他、レーザ加工によるアブレーション加工や、ウェーハ内部に改質層を形成するSD加工などであってもよい。
各チップ10cの表面には、図示せぬICやLSI等の電子回路が形成される。各チップ10cの裏面にはダイボンディング用のDAF10dが貼着されており、DAF付きチップとしている。
ウェーハ10は、環状フレームFの内側に配設され、DAF10d側に貼着されたエキスパンドテープTを介して環状フレームFに一体的に支持され、ウェーハユニットUを構成する。
エキスパンドテープTは、常温では伸縮性を有し、かつ、所定温度(例えば70℃)以上に加熱されると収縮する性質を有する基材の片面に、粘着層が形成されたものが用いられる。基材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン等の合成樹脂シートが挙げられる。また、粘着層を形成する粘着材は、紫外線の照射を受けることにより硬化する紫外線硬化型の樹脂が用いられる。すなわちエキスパンドテープTは紫外線硬化型の粘着テープである。
図1に示すように、ウェーハユニットUは、カセット21内に、ウェーハ10の上側の表面を露出した状態で収納される。カセット21には、多数のウェーハユニットUが水平な状態で上下方向に積層されて収納される。多数のウェーハユニットUが収納されたカセット21は、カセット台20に着脱可能にセットされる。カセット台20は昇降可能なエレベータ式であり、昇降することによってカセット21内の1つのウェーハユニットUが所定の搬出位置に位置付けられるようになっている。
搬出位置に位置付けられたウェーハユニットUの環状フレームFは第1搬送ユニット71によってY方向奥側に引き出され、一対のY方向に延びる断面L字状の第1ガイドレール75上に架け渡された状態で載置される。第1搬送ユニット71はクランプで環状フレームFを把持し、Y方向に移動することでウェーハユニットUを第1ガイドレール75上に搬送する。第1ガイドレール75はX方向に同期して互いに近付いたり離れたりするように動き、ウェーハユニットUが載置されてから互いに近付くことにより、環状フレームFの端縁に係合してウェーハユニットUを所定の搬送開始位置に位置決めするものである。
第1ガイドレール75で搬送開始位置に位置決めされたウェーハユニットUは、水平旋回するアーム72aの先端に複数の負圧吸着式の吸着パッド72bが取り付けられた第2搬送ユニット72により、中継ステージ77に設けられたもう一方の一対の第2ガイドレール76上に載置される。第2搬送ユニット72では、吸着パッド72bの下面に環状フレームFが吸着保持され、アーム72aが旋回することにより、ウェーハユニットUが第2ガイドレール76上に移される。第2ガイドレール76上でウェーハユニットUはX方向の位置決めがなされ、第1搬送ユニット71と同様の構成の第3搬送ユニット73によって、分割ユニット3に搬送される。
分割ユニット3は、カバー3a内に配設されており、エキスパンドテープTを拡張することで、ダイシング加工されたウェーハ10を個々のチップに分割する。
分割ユニット3によって分割工程を経たウェーハユニットUは、第3搬送ユニット73によって第2ガイドレール76上に引き出され、次いで第2搬送ユニット72によって拡張装置4に搬送される。
拡張装置4において、エキスパンドテープTの弛みが収縮される。テープの弛みが収縮されたウェーハユニットUは、第2搬送ユニット72によって洗浄ユニット5に搬送され、洗浄ユニット5で洗浄、乾燥処理される。
洗浄ユニット5は、図示せぬ回転駆動機構によって回転する負圧吸着式のスピンナテーブル51を備えている。ウェーハユニットUは、エキスパンドテープT側がスピンナテーブル51に吸着、保持され、ウェーハ10が露出した状態とされる。スピンナテーブル51の外周部には、複数のクランプ52が、周方向等分箇所に配設される。これらクランプ52は、スピンナテーブル51が所定回転数で回転した時に、遠心力によって環状フレームFを把持するように作動する。また、洗浄ユニット5は、スピンナテーブル51に保持されたウェーハ10に、洗浄水および乾燥エアを噴出する噴出部(図示略)を有している。洗浄時には、カバー55によりスピンナテーブル51が収容される空間が閉じられる。
この洗浄ユニット5では、ウェーハユニットUを吸着、保持したスピンナテーブル51が所定の洗浄速度で回転し、回転するウェーハ10に上記噴出部から洗浄水が噴出されてウェーハ10が水洗される。所定の水洗時間が経過したら洗浄水の供給が停止されるが、スピンナテーブル51の回転は続行され、ウェーハ10から水分が遠心力で吹き飛ばされるとともに乾燥エアが噴出部から吹き付けられ、ウェーハ10が乾燥処理される。所定の乾燥時間が経過したら、スピンナテーブル51の回転および乾燥エアの噴出が停止される。
ウェーハ10の洗浄、乾燥を終えたら、ウェーハユニットUは、第2搬送ユニット72によって第1ガイドレール75上に載置されてから、第1搬送ユニット71によってUV照射ユニット6に搬送される。
UV照射ユニット6は、図1のカバー6a内に配設されており、図示せぬ複数のUVランプを備えて構成される。第1ガイドレール75上に置かれたウェーハユニットUは、第1搬送ユニット71によりY方向奥側に押されて、カバー6a内に搬送され、UVランプから紫外線(紫外光)が照射され、エキスパンドテープTの、紫外線硬化型樹脂からなる粘着層が硬化する。粘着層を硬化させると、分割された多数のチップ10cをエキスパンドテープTから剥離させやすくなり、後の工程で行われるチップ10cのボンディング作業を円滑に進めることが可能となる。
紫外線照射によりエキスパンドテープTの粘着層が硬化されたら、ウェーハユニットUは第1搬送ユニット71で把持されて第1ガイドレール75上に引き出され、一旦第1ガイドレール75上に載置される。次いで第1搬送ユニット71がやや上昇してからUV照射ユニット6側へ戻り、この第1搬送ユニット71によってウェーハユニットUは押されて、カセット21内に収納される。
次に、図3に示す拡張装置4の構成について説明する。
拡張装置4は、エキスパンドテープを拡張する拡張ユニット40と、拡張ユニット40で拡張されたエキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニット49とを有して構成される。
拡張ユニット40は、水平に配設されるフレーム載置プレート42と、Y軸方向に移動するフレーム押さえプレート41と、負圧吸着式の吸着テーブル48と、円筒状の突き上げ部材43と、を有して構成される。
フレーム載置プレート42は正方形状に構成され、環状フレームFの内径と同等の径の開口部42aを有しており、エアシリンダ44のピストンロッド44aが伸縮することによって昇降する。このフレーム載置プレート42上に、第2搬送ユニット72(図1)によって拡張装置4に搬送されたウェーハユニットUの環状フレームFが載置される。
突き上げ部材43は、フレーム載置プレート42の開口部42aと同心状に配設される筒状の部材にて構成される。この突き上げ部材43は、ウェーハ10の直径よりも広い径寸法を有しており、エアシリンダ46により、軸方向に沿って昇降する。突き上げ部材43の上端縁には、テープ突き上げ時にエキスパンドテープTとの摩擦を緩和する複数のローラー43aが回転自在に取り付けられている。
突き上げ部材43の内側には、円板状の吸着テーブル48が同心状に配設されている。この吸着テーブル48は、多孔質材からなる吸着プレート48pを有し、吸着プレート48pの上面にて、ウェーハ10とほぼ同径で水平な吸着部48aを構成する。
吸着テーブル48は、エアシリンダ47のピストンロッド47aの先端に固定されて昇降するように構成される。吸着テーブル48の吸着プレート48pは、バルブ48bを介して吸引源48cに接続され、吸着部48aに負圧が生じるように構成される。
フレーム押さえプレート41はフレーム載置プレート42とほぼ同寸法の矩形状であって、中央には、フレーム載置プレート42の開口部42aと同寸法の円形状の開口部41aが形成されている。フレーム押さえプレート41は、通常は中継ステージ77(図1)の下方の空間に収容されており、図示せぬエアシリンダによりフレーム載置プレート42の上方に対して進退するように設けられている。フレーム押さえプレート41が進出した時には、図3に示すように、フレーム押さえプレート41は、フレーム載置プレート42の上方において、開口部41a,42aの中心が略一致するように位置付けられる。
図3に示すように、遠赤外線照射ユニット49は、吸着テーブル48の上方に配設されている。この遠赤外線照射ユニット49は、上下方向に延び、図示せぬエアシリンダで上下方向に伸縮するロッド49aと、ロッド49aの下端に固定され、水平面内において回転駆動されるフランジ部49bと、フランジ部49bの下面の外周縁部に固定され、90度間隔で4か所に配置された加熱体49cと、を有する。加熱体49cは、例えば遠赤外線を下方に向けて照射して加熱する形式のものが好適に用いられる。なお、加熱体49cは、は、フランジ部49bの外周縁に沿って環状に設けられるものであってもよい。
次に、拡張装置4によるエキスパンドテープTの収縮処理について説明する。
図3に示すように、まず、第2搬送ユニット72(図1)からウェーハユニットUの環状フレームFがフレーム載置プレート42に載置され、ウェーハ10が吸着テーブル48と同心状に位置付けられる。次いで、フレーム押さえプレート41がフレーム載置プレート42の上方に位置付けられるとともに、フレーム載置プレート42が上昇し、環状フレームFがフレーム押さえプレート41とフレーム載置プレート42に挟まれて固定される。
次に、図4(A)に示すように、突き上げ部材43と吸着テーブル48が同期して上昇し、これによってウェーハ10がエキスパンドテープTとともに所定の拡張位置まで突き上げられる。なお、この時のエキスパンドテープTの拡張は突き上げ部材43のみを上昇させて行ってもよい。
拡張位置まで突き上げられたエキスパンドテープTは、放射方向に引っ張られる力を受け、ウェーハ10とともに拡張させられる。続いて吸着部48aに負圧を生じさせてエキスパンドテープTを吸着保持することで、拡張状態のウェーハ10がエキスパンドテープTを介して吸着部48aに吸着保持される。拡張したウェーハ10は、各チップ10c同士が離れ合い、各チップ10cの間に隙間が形成される。
次に、図4(B)に示すように突き上げ部材43が下降してエキスパンドテープTから離れ、また、吸着テーブル48が、環状フレームFを保持している吸着部48aの上面が環状フレームFとほぼ同じ高さ位置になるまで下降する。これにより、ウェーハ10の周囲に、エキスパンドテープTが弛んだ弛み領域Taが形成される。
次いで、図5に示すように遠赤外線照射ユニット49を下降させて加熱体49cを弛み領域Taの直上に近接させ、該加熱体49cを発熱させて弛み領域Taを加熱する。この際、フランジ部49bは所定の速度で90度回転駆動され、4箇所に設けられた加熱体49cにより、弛み領域Taの全周が加熱される。
このようにして遠赤外線照射ユニット49により加熱された弛み領域Taは、収縮して弛みが解消される。ここで、弛み領域Taの加熱は、拡張されたエキスパンドテープTを吸着テーブル48の吸着部48aに吸着して保持した状態のまま行われる。したがって、エキスパンドテープTの、吸着部48aに保持されている部分、すなわち弛み領域Taの内側のウェーハ10が貼着されている円形部分は収縮が生じない。このため、エキスパンドテープTの拡張によって分割されたDAF付きチップ10cの間隔が確保され、隣り合うチップ10c同士の接触が生じない。
エキスパンドテープTの弛み領域Taが十分に収縮する所定加熱時間が経過したら、加熱体49cの発熱を停止し、遠赤外線照射ユニット49を上昇させてエキスパンドテープTから退避させ、また、バルブ48bを閉じて吸引を停止する。吸引が停止しても弛み領域Taが収縮しているので、エキスパンドテープTの吸着部48aに保持されていた拡張部分、およびウェーハ10は、そのまま拡張状態が保持される。
そして、フレーム載置プレート42が下降するとともに、フレーム押さえプレート41が中継ステージ77(図1)の下方の空間に退避し、エキスパンドテープTの収縮処理が終了する。
次に、図6に示すエキスパンドテープの加熱状態を検出するための検出ユニット80の構成について説明する。
図6に示すように、検出ユニット80は、開口部82aを有する支持フレーム82と、開口部82aの少なくとも一部を塞ぐように支持フレーム82に固定される耐熱テープ84と、耐熱テープ84の裏側に固定されるシート状の熱電対86と、を有して構成される。
この例の検出ユニット80は、図1に示すウェーハユニットUと同様に拡張装置4にセットされ、遠赤外線照射ユニット49により加熱されるものであり、ウェーハユニットUが加熱される状況と同じ状況で、遠赤外線照射ユニット49による加熱状態の検出を可能とするものである。
図6に示すように、支持フレーム82は、開口部82aを有する円環状のフレームにて構成され、ウェーハユニットU(図2)の環状フレームと同一の形態としている。なお、完全に同一とする必要はなく、図3に示すフレーム押さえプレート41とフレーム載置プレート42にて挟まれて固定されるものであればよく、特に形状を限定するものではない。
支持フレーム82の開口部82aは、耐熱テープ84によって略半分の領域が塞がれる。なお、耐熱テープ84は熱電対86を固定するためのものであり、熱電対86の配置に応じて適宜設けられればよい。また、開口部82aの全てを耐熱テープ84で覆いつつ、耐熱テープ84の裏側の一部に熱電対86が設けられることとしてもよい。
耐熱テープ84は、遠赤外線照射ユニット49(図3)によって加熱されるものであり、耐熱性を有するものが採用され、裏面84a(下面)に固定される熱電対86を保護する機能も果たす。
なお、図6の例では、耐熱テープ84の裏面84a側に熱電対86を固定する構成としたが、もう一枚の耐熱テープを用い、熱電対86を両側から耐熱テープで挟み込んで固定することとしてもよい。
熱電対86は、その先端に測温接点86aを有する細長いシート状の形態にて構成され、複数の測温接点86aは、支持フレーム82の半径方向においてそれぞれ中心からの距離が異なる箇所を測定できるように配設される。測温接点86aは、主に図4(B)に示す弛み領域Taの温度を測定できるように配置される。
例えば、図7の例のように、長さの異なる6本の熱電対86を用いる構成とし、それぞれ半径方向において距離が異なるエリア91a~91fの温度を個別に測定することする。各エリア91a~91fは、主に図4(B)に示す弛み領域Taに対応するものである。
図6に示すように、熱電対86の基端部86bは、支持フレーム82に架設された固定枠82bに固定されるとともに、コントローラ100に接続され、コントローラ100では各熱電対86により検出される耐熱テープ84の温度が記録される。
図6に示す例では、合計12箇所に熱電対86が設けられ、約180度の範囲で温度を検出できるようにしている。この他、図7に示すように6箇所に熱電対86が設けられ、約90度の範囲で温度を検出できるようにしてもよい。この場合、例えば図8に示す検出ユニット80Aに示すように、4分の1のサイズの支持フレーム82Aを利用する構成とすることもできる。なお、図8の構成は、上述したように、4箇所に設けられる加熱体49c(図12)が90度だけ移動して加熱を行う構成に好適に採用できる。
また、以上の例の検出ユニット80は、図1に示すウェーハユニットUと同様に拡張装置4にセットされ、遠赤外線照射ユニット49により加熱されるものとしたが、この他、例えば、図3に示す拡張装置4の構成において、図9(A)に示すように、フレーム押さえプレート41の開口部41aを耐熱テープ84mで仮に塞ぎ、耐熱テープ84mの裏に熱電対86mを配置することで、耐熱テープ84mの温度を検出することとしてもよい。
あるいは、図9(B)に示すように、ベースプレート90に半円状の吸着テーブル92と、吸着テーブル92の円弧部分の外側に沿ってローラー94を設けるとともに、図6に示す支持フレーム82を半分に構成した検出ユニット80Bをベースプレート90と一体化したユニットを構成し、当該ユニットをフレーム載置プレート42(図1)に載置することとしてもよい。この例では、被加工物と同種の板状物85を耐熱テープに貼着することとし、ウェーハユニットが実際に加熱される状況をより正確に再現することしている。また、吸着テーブルと円筒状の突き上げ部材が取り付けられるベース部に当該ユニットを固定してもよく、この場合、図3に示す吸着テーブル48と、円筒状の突き上げ部材43は適宜取り外される。
なお、図9(A)(B)の構成では、遠赤外線照射ユニット49(図3)に対する熱電対の水平方向の位置決めを正確に行うことができる。また、図9(B)の構成を利用する場合には、遠赤外線照射ユニット49(図3)に対する板状物85の上下方向の距離は、図3に示すように、実際にウェーハ10を貼着してエキスパンドテープTが加熱される際の遠赤外線照射ユニット49に対するウェーハ10の上下方向の距離と同じになるように遠赤外線照射ユニット49等の上下方向の位置が調整される。
さらに、図10に示すように、検出ユニット80において、被加工物と同種の板状物85(ウェーハ10の半分)を耐熱テープ84の上に載置し、ウェーハユニットについて実際に加熱が行われる際の状況をより正確に再現することとしてもよい。
次に、以上の検出ユニットを用いたエキスパンドテープの拡張方法について説明する。図11は、この拡張方法を構成するステップについて示すフローチャートである。
<加熱状態検出ステップ>
図12に示すように、耐熱テープ84を介して熱電対86が遠赤外線照射ユニット49に対面するよう検出ユニット80を配置し、検出ユニット80に対して遠赤外線照射ユニット49で遠赤外線を照射して耐熱テープ84の温度を熱電対86で測定するステップである。
これにより、例えば、図7の例のように、各熱電対86において、それぞれ半径方向において距離が異なるエリア91a~91fの温度を個別に測定することができる。
なお、図7の例では、加熱体49cが位置A1から位置A2,A3の順に移動して、耐熱テープ84が加熱される。
<設定ステップ>
加熱状態検出ステップで測定された温度に基づいて遠赤外線照射ユニット49の照射条件を設定するステップである。
例えば、測定された温度が低すぎて図4(B)に示すエキスパンドテープTの弛み領域Taが十分に加熱されず、収縮されないと考えられる場合には、遠赤外線照射ユニット49の加熱体49cの出力をより高く設定し、加熱温度が高くなるように設定するものである。あるいは、加熱時間を長くするために、フランジ部49bの回転速度を遅くするように設定するものである。
このように、照射条件としては、例えば、エキスパンドテープの加熱温度や、遠赤外線照射ユニットの回転速度などである。
<拡張ステップ>
設定ステップを実施した後、図4(A)に示すように、ウェーハユニットUのエキスパンドテープTを拡張するステップである。
具体的には、上述したように、図4(A)のようにしてエキスパンドテープTを拡張し、チップ10c同士の間に隙間が形成された状態とする。拡張後には、図4(B)に示すように、ウェーハ10の周囲においてエキスパンドテープTが弛むことにより、弛み領域Taが形成れる。
<収縮ステップ>
拡張ステップを実施した後、図5に示すように、設定ステップで設定した照射条件で遠赤外線照射ユニット49でエキスパンドテープTを加熱して収縮させるステップである。
これにより、弛み領域Taが解消され、チップ10c同士の間に形成された隙間を維持しながらウェーハユニットUを搬出することができる。
以上のように、本発明によれば、遠赤外線照射ユニットで加熱された耐熱テープの温度を熱電対で測定することにより、遠赤外線照射ユニットによるエキスパンドテープの加熱状態を検出できる。そして、これにより、エキスパンドテープの加熱が不十分である場合に、エキスパンドテープが十分に収縮せずに弛みが残ってしまう不具合を防ぐことができる。また、エキスパンドテープを過度に加熱して溶かしてしまうことや、変質してしまう不具合を防ぐことができる。
1 分割装置
3 分割ユニット
4 拡張装置
10 ウェーハ
10c チップ
10s 分割予定ライン
40 拡張ユニット
41 フレーム押さえプレート
42 フレーム載置プレート
42a 開口部
43 突き上げ部材
43a ローラー
44 エアシリンダ
44a ピストンロッド
46 エアシリンダ
47 エアシリンダ
47a ピストンロッド
48 吸着テーブル
48a 吸着部
48b バルブ
48c 吸引源
48p 吸着プレート
49 遠赤外線照射ユニット
49a ロッド
49b フランジ部
49c 加熱体
80 検出ユニット
82 支持フレーム
82a 開口部
82b 固定枠
84 耐熱テープ
84a 裏面
85 板状物
86 熱電対
86a 測温接点
100 コントローラ
F 環状フレーム
T エキスパンドテープ
Ta 弛み領域
U ウェーハユニット

Claims (4)

  1. 被加工物と該被加工物が貼着されたエキスパンドテープと該エキスパンドテープが貼着された環状フレームとを有した被加工物ユニットの該エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置において該遠赤外線照射ユニットの加熱状態を検出する検出ユニットであって、
    開口部を有する支持フレームと、
    該開口部の少なくとも一部を塞ぐように該支持枠体に固定される耐熱テープと、
    該耐熱テープの裏側に固定された熱電対と、を備え、
    該耐熱テープを介して該熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう配置され、該遠赤外線照射ユニットの遠赤外線照射によって加熱された該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する、検出ユニット。
  2. 被加工物と該被加工物が貼着されたエキスパンドテープと該エキスパンドテープが貼着された環状フレームとを有した被加工物ユニットの該エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置において該遠赤外線照射ユニットによる加熱状態を検出する検出方法であって、
    耐熱テープと、該耐熱テープの裏側上に固定されたシート状熱電対と、を備えた検出ユニットを用い、
    該検出ユニットの該耐熱テープを介して該シート状熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう該検出ユニットを配置し、該検出ユニットに対して該遠赤外線照射ユニットで遠赤外線を照射して該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する、加熱状態の検出方法。
  3. エキスパンドテープを拡張する拡張ユニットと、該拡張ユニットで拡張された該エキスパンドテープに遠赤外線を照射し加熱して収縮させる遠赤外線照射ユニットと、を備えた拡張装置におけるエキスパンドテープの拡張方法であって、
    耐熱テープと、該耐熱テープの裏側に固定されたシート状熱電対と、を備えた検出ユニットを用い、該検出ユニットの該耐熱テープを介して該シート状熱電対が該遠赤外線照射ユニットに対面するよう該検出ユニットを配置し、該検出ユニットに対して該遠赤外線照射ユニットで遠赤外線を照射して該耐熱テープの温度を該シート状熱電対で測定する加熱状態検出ステップと、
    該加熱状態検出ステップで測定された温度に基づいて該遠赤外線照射ユニットの照射条件を設定する設定ステップと、
    該設定ステップを実施した後、被加工物ユニットのエキスパンドテープを拡張する拡張ステップと、
    該拡張ステップを実施した後、該設定ステップで設定した照射条件で該遠赤外線照射ユニットで該エキスパンドテープを加熱して収縮させる収縮ステップと、を有するエキスパンドテープの拡張方法。
  4. 該遠赤外線照射ユニットは、被加工物ユニットに対して水平面内で回転しつつエキスパンドテープに遠赤外線を照射するものであり、
    該設定ステップで設定する照射条件は、エキスパンドテープの加熱温度と、遠赤外線照射ユニットの回転速度と、を含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載のエキスパンドテープの拡張方法。
JP2021127029A 2021-08-03 2021-08-03 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法 Pending JP2023022354A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021127029A JP2023022354A (ja) 2021-08-03 2021-08-03 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021127029A JP2023022354A (ja) 2021-08-03 2021-08-03 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023022354A true JP2023022354A (ja) 2023-02-15

Family

ID=85201793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021127029A Pending JP2023022354A (ja) 2021-08-03 2021-08-03 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023022354A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6562170B2 (ja) ワーク分割装置
JP5791866B2 (ja) ワーク分割装置
JP5253996B2 (ja) ワーク分割方法およびテープ拡張装置
TWI602230B (zh) Wafer processing methods
JP6901909B2 (ja) エキスパンド方法及びエキスパンド装置
JP7030469B2 (ja) テープ拡張装置及びテープ拡張方法
JP6298635B2 (ja) 分割装置及び被加工物の分割方法
JP4643514B2 (ja) 貼替装置および貼替方法
JP4632313B2 (ja) 貼替装置および貼替方法
TWI815909B (zh) 膠膜擴張裝置
JP2023022354A (ja) 検出ユニット、加熱状態の検出方法、及び、エキスパンドテープの拡張方法
JP7115862B2 (ja) 分割装置及び分割方法
JP6966892B2 (ja) 分割装置
TWI718326B (zh) 晶片間隔維持方法
TWI819486B (zh) 擴展裝置
TW202141607A (zh) 晶圓之加工方法
KR20160030363A (ko) 보호 피막의 피복 방법
JP2020027810A (ja) テープ剥離方法
KR20190008471A (ko) 냉각/가열 복합 장치, 이를 구비하는 접착 필름 절단 어셈블리 및 접착 필름 절단 장비