JP2023021541A - 板状材の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表側から見て板状材と着色層を介して箔が見える部分を有するように板状材を加工する方法であって、デザイン性が極力損なわれないようにしつつ、製品を短納期で製造し得るとともに小ロットの製品にも容易に対応可能となる板状材の加工方法を提供する。【解決手段】板状材に着色層を形成する着色層形成処理と、箔付着層を形成する箔付着層形成処理と、箔付着層が形成された領域に箔を付着させる箔付着処理と、の各処理を含む方法であって、着色層形成処理および箔付着層形成処理は、セットされた板状材に対しインクを塗布するヘッド部を走査して印刷を行う同じ印刷装置によって、連続的に実施される処理であり、着色層形成処理は、印刷装置にセットされた板状材に対し着色層を形成する処理であり、箔付着層形成処理は、当該印刷装置にセットされたままの板状材に対し箔付着層を形成する処理である板状材の加工方法とする。【選択図】図4

Description

本発明は、印刷装置を用いて行う板状材の加工方法に関する。
従来、アクリル板等の板状材の加工方法として、板状材の裏側に箔を付着させてデザイン性を向上させる方法が利用されている。箔を用いることによりメタリックな質感を表現することができ、デザインの幅を広げることも可能となる。
例えば特許文献1によれば、遊戯球または遊戯メダルを投入してプレイを行う遊技機の表面に装着される箔押層付のアクリル板10であって、ゲームの進行状況に応じて電照表示される遊戯盤面の箔押層付のアクリル板10が、図形の形成された光を透過させない平面箔部30と、同じく光を透過させない凸凹箔部40とからなり、該2層からなる箔押層を熱転写によりアクリル板の裏面24に同時に印刷して形成したものが開示されている。
特開2013-236673号公報
板状材に箔を付着させてデザイン性を向上させる方法については、当該板状材に着色層を設ける処理も行うようにし、表側から見て板状材と着色層を介して箔が見える部分を有するように板状材を加工することが考えられる。これにより、デザインの幅が更に広がるとともに、デザイン性をより一層向上させることが可能となる。
但しこの方法においては、着色層の領域と箔を付着させる領域の相対的な位置関係の精度が十分に確保されなければ、デザイン性が損なわれてしまう虞がある。特に、着色層とそれ以外の境界(着色層の縁)と、箔を付着させる領域とそれ以外の領域の境界(箔の縁)とを表側から見て一致させる箇所がある場合、上記の精度が十分に確保されていないと、これらの境界同士がずれて見えてしまい、見る者に違和感を与えてしまう虞がある。
また近年、製品のライフサイクルの短縮やデザイン需要の多様化等が著しく、製品を短納期で製造し得るとともに、小ロットの製品にも容易に対応できることが重要となっている。
本発明は上述した問題点に鑑み、表側から見て板状材と着色層を介して箔が見える部分を有するように板状材を加工する方法であって、デザイン性が極力損なわれないようにしつつ、製品を短納期で製造し得るとともに、小ロットの製品にも容易に対応可能となる板状材の加工方法の提供を目的とする。
本発明に係る板状材の加工方法は、透光性を有する板状材の裏側に、透光性を有する着色層を形成する着色層形成処理と、前記着色層形成処理を施した前記板状材の裏側に、箔付着層を形成する箔付着層形成処理と、前記箔付着層形成処理を施した前記板状材の裏側における、前記箔付着層が形成された領域に箔を付着させる箔付着処理と、の各処理を含み、表側から見て前記板状材と前記着色層を介して前記箔が見える部分を有するように、前記板状材を加工する方法であって、前記着色層形成処理および前記箔付着層形成処理は、セットされた前記板状材に対しインクを塗布するヘッド部を走査して印刷を行う同じ印刷装置によって、連続的に実施される処理であり、前記着色層形成処理は、前記印刷装置にセットされた前記板状材に対し、前記ヘッド部が着色層形成用のインクを塗布して前記着色層を形成する処理であり、前記箔付着層形成処理は、前記印刷装置にセットされたままの前記板状材に対し、前記ヘッド部が箔付着層形成用のインクを塗布して前記箔付着層を形成する処理である方法とする。
当該方法によれば、表側から見て板状材と着色層を介して箔が見える部分を有するように板状材を加工する方法であって、デザイン性が極力損なわれないようにしつつ、製品を短納期で製造し得るとともに、小ロットの製品にも容易に対応可能となる。
上記方法としてより具体的には、前記印刷装置は、セットされた前記板状材に対し、画像データに基づいてインクを塗布するヘッド部を走査して印刷を行う装置であって、前記着色層形成処理は、前記印刷装置にセットされた前記板状材に対し、着色層形成用の画像データに基づいて、前記ヘッド部が前記着色層形成用のインクを塗布する処理であり、前記箔付着層形成処理は、前記印刷装置にセットされたままの前記板状材に対し、箔付着層形成用の画像データに基づいて、前記ヘッド部が前記箔付着層形成用のインクを塗布する処理であり、前記着色層形成用の画像データにおける着色層の有無の境界の少なくとも一部を、前記箔付着層形成用の画像データにおける箔付着層の有無の境界と一致させた方法としても良い。
上記方法としてより具体的には、前記箔付着処理は、箔付着層形成処理を施した後の前記板状材の裏側に箔フィルムを乗せておき、当該箔フィルムを上からローラーを回転させながら押し付けることにより、前記箔付着層が形成された領域に箔を付着させる処理である方法としても良い。また上記方法としてより具体的には、前記板状材は、透明なアクリル板である方法としても良い。
本発明に係る板状材の加工方法によれば、表側から見て板状材と着色層を介して箔が見える部分を有するように板状材を加工する方法であって、デザイン性が極力損なわれないようにしつつ、製品を短納期で製造し得るとともに、小ロットの製品にも容易に対応することが可能となる。
本実施形態に関する板状装飾物Zの概略的な外観図である。 板状装飾物Zの各領域における積層構造に関する説明図である。 本実施形態に関する印刷装置10の概略的な構成図である。 本実施形態に係る板状材の加工方法のフローチャートである。 着色層用画像データに関する説明図である。 箔付着層用画像データに関する説明図である。 箔付着処理に関する説明図である。 箔付着処理に関する説明図である。
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。
図1は、本実施形態に係る板状材の加工方法を実施して得られる板状装飾物Z(板状体の一形態)について、表側から見た概略的な外観図を例示している。板状装飾物Zは、透明または半透明である板状材Bsの裏側に、着色層、箔層、およびカバー層が設けられている。本実施形態の例における板状材Bsは、一例として透明なアクリル板が採用されており、外縁が矩形状となっている。
図1に示すように板状装飾物Zは、それぞれ厚み方向の積層構造が異なる領域として、領域Ea、領域Eb、領域Ec、および領域Ed(Ed1~Ed4)を有する。図2は、これらの領域における積層構造を概略的に示している。
図2(a)は、領域Eaにおける積層構造を示している。本図に示すように領域Eaでは、表側から順に板状材Bsとカバー層Lxが積層されている。カバー層Lxは、本実施形態の例では白色で光を殆ど通さない材質で形成されており、板状装飾物Zの裏側を保護するカバーとしての役割を果たす。領域Eaを表側から見ると、透明な板状材Bsを透過してカバー層Lxが見えることになる。
図2(b)は、領域Ebにおける積層構造を示している。本図に示すように領域Ebでは、表側から順に板状材Bs、着色層Lc、およびカバー層Lxが積層されている。着色層Lcは、透明度の高い着色された層であり、フルカラーで模様や図柄等を表現することが可能となっている。領域Ebを表側から見ると、透明な板状材Bsを透過して着色層Lcとカバー層Lxが見え、着色層Lcの色が普通に見えることになる。
図2(c)は、領域Ecにおける積層構造を示している。本図に示すように領域Ecでは、表側から順に板状材Bs、箔層Lf、およびカバー層Lxが積層されている。箔層Lfは、メタリックで光沢のある箔で形成された層であり、光を殆ど通さない。領域Ecを表側から見ると、透明な板状材Bsを透過して箔層Lfが見えることになる。
図2(d)は、領域Ed(Ed1~Ed4)における積層構造を示している。本図に示すように領域Edでは、表側から順に板状材Bs、着色層Lc、箔層Lf、およびカバー層Lxが積層されている。領域Edを表側から見ると、透明な板状材Bsを透過して着色層Lcと箔層Lfが見え、着色層Lcの色がメタリックな質感で見えることになる。なお、箔層Lfの表側には後述する箔付着層Lpが存在しているが、視覚的に殆ど影響がないため図2(c)および(d)では図示を省略している。
なお本実施形態の例では、カバー層Lxを板状装飾物Zの裏側全体を覆うように設けているが、カバー層Lxの設置を省略することも可能である。またカバー層Lxは、箔を保護するように、箔層Lfの裏側のみに設けるようにしても良い。このようにした場合、板状装飾物Zは、箔層Lfを設けた領域を除いて厚み方向に透き通って見えるようになる。
上述したように、板状装飾物Zは表側からの見え方の異なる各領域Ea~Edを有しており、非常に幅広いデザイン表現が可能となっている。特に、箔層Lfを配置することでメタリックな質感が表現可能となっており、更に箔層Lfの表側に着色層Lcを配置することで、このメタリックな質感に色合いを加えた表現も可能となっている。
ここで板状装飾物Zは、板状材Bsの裏側に着色層Lcを形成する着色層形成処理と、着色層形成処理を施した板状材Bsの裏側に箔付着層Lpを形成する箔付着層形成処理と、箔付着層形成処理を施した板状材Bsの裏側における箔付着層Lpが形成された領域に箔を付着させる箔付着処理と、を含む複数の処理を施して形成される(図4を参照)。また、着色層形成処理および箔付着層形成処理は、同じ印刷装置によって連続的に実施される。この印刷装置の一例(印刷装置10)の構成について、図3を参照しながら以下に説明する。
図3に示すように印刷装置10は、板状材セット部11、インク供給部12、ヘッド部13、および制御部14を有している。印刷装置10は、セットされた板状材Bsに対しインクを塗布するヘッド部13を走査して印刷を行う装置であり、その基本的な構成や動作原理は、既存のUVインクジェットプリンターと同様である。
板状材セット部11は、板状材Bsをセットすることが可能な部分である。本実施形態の例における板状材セット部11は、板状材Bsを寝かして乗せることによりセットすることが可能であり、前後方向(印刷時の副走査方向)に当該セットされた板状材Bsを移動させることができる。なお、板状材セット部11にセットされた板状材Bsは、前後方向以外の方向には動かないように位置が規制される。
インク供給部12は、ヘッド部13へインクを供給する役割を果たし、着色層形成用インク保持部12aと、箔付着層形成用インク保持部12bとを有する。
着色層形成用インク保持部12aは、着色層Lcの形成に用いられる着色層形成用インクを保持する部分である。着色層形成用インクは、UV光(紫外線)を照射させることにより硬化・定着するUV硬化インクであり、例えばC(Cyan)M(Magenta)Y(Yellow)K(Key plate)の各色が設けられ、これらを用いてフルカラーで着色層Lcを形成することが可能となる。
箔付着層形成用インク保持部12bは、箔付着層Lpの形成に用いられる箔付着層形成用インクを保持する部分である。箔付着層形成用インクは、後述する箔付着層形成処理が行われた際に箔と接着する透明なインクであり、既存のプライマーと同等或いはこれに準じた成分を有している。上述した各インク保持部12a,12bは、適宜新しいものに交換可能なカートリッジ型となっていても良い。
ヘッド部13は、前後方向と直交する左右方向(印刷時の主走査方向)に可動である。セットされた板状材Bsに対し、ヘッド部13が走査しながらインク供給部12から供給されたインクを吐出することにより印刷が実現される。
制御部14は、印刷装置10が適切に動作するように印刷装置10の各部を制御する。また制御部14は、外部機器から画像データを受信して、当該画像データに基づいた印刷を可能とする。
次に、板状装飾物Zを形成するための板状材の加工方法について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
本図に示すように、着色層Lcの形成情報(板状材Bsのどの位置に何色の着色層Lcを形成するか)を表す着色層用画像データを作成する処理(着色層用画像データ作成処理)が行われる(ステップS1)。この処理は、グラフィック用ソフトウェアがインストールされたパソコン等を用いて、デザイン担当者によって実行可能である。
図1に示す内容の板状装飾物Zを形成するためには、図5に示す内容の着色層用画像データを作成すれば良い。図5に示す矩形状の枠は板状材Bsの外縁に対応し、その内側には着色層Lcの有無の境界B1(着色層Lcの縁)が存在する。境界B1の内側(着色部分)は、着色層Lcを形成する領域に対応し、この部分はフルカラーで模様や図柄等を自在に表現することができる。作成された着色層用画像データは、例えばネットワークを介した情報通信によって印刷装置10に送られる。
また更に、箔付着層Lpの形成情報(板状材Bsのどの位置に箔付着層Lpを形成するかを特定する情報)を表す箔付着層用画像データを作成する処理(箔付着層用画像データ作成処理)が行われる(ステップS2)。この処理は、グラフィック用ソフトウェアがインストールされたパソコン等を用いて、デザイン担当者によって実行可能である。なお、着色層用の画像データおよび箔付着層用の画像データの何れか一方の作成は、他方の画像データを流用して作成しても良い。
図1に示す内容の板状装飾物Zを形成するためには、図6に示す内容の箔付着層用画像データを作成すれば良い。図6に示す矩形状の枠は板状材Bsの外縁に対応し、その内側には箔付着層Lpの有無の境界B2(箔付着層Lpの縁)が存在する。境界B2の内側(着色部分)は、箔付着層Lpを形成する領域に対応する。作成された箔付着層用画像データは、例えばネットワークを介した情報通信によって印刷装置10に送られる。
ここで図5および図6に示す各境界B1,B2のうち、太線で示す部分は同じ位置に存在する。このように本実施形態では、境界B1の少なくとも一部を境界B2と一致させている。これにより、製造後の板状装飾物Zを表側から見ると着色層Lcと箔層Lfの輪郭同士がぴったり重なり、あたかも色付きの箔が使用されたように見せることができ、デザイン性に優れた板状装飾物Zが実現される。
但しこの場合、これらの境界B1,B2における一致させようとする部分については、着色層Lcまたは箔付着層Lpの形成(印刷)に少しでも位置ズレが生じると、製造後の板状装飾物Zにおいて、この位置ズレに起因する着色層Lcの縁と箔層Lfの縁とのズレが目立ってしまう虞がある。しかし本実施形態では、同じ印刷装置10によって着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)が連続的に実施されるため、このような位置ずれは極力抑えられる。この点については、改めて詳細に説明する。
また作業者によって、板状材Bsを印刷装置10(板状材セット部11)にセットする処理(板状材セット処理)が行われる(ステップS3)。これにより印刷装置10は、板状材Bsに対する印刷(着色層Lcおよび箔付着層Lpの形成)を行うことが可能となる。
板状材Bsがセットされた後、印刷装置10によって、着色層用画像データに基づいて着色層Lcを形成する処理(着色層形成処理)が行われる(ステップS4)。より具体的に説明すると、印刷装置10において、着色層形成用インク保持部12aからヘッド部13へ着色層形成用インクが供給され、このインクを用いて着色層用画像データの内容が板状材Bsに印刷される。
続いて印刷装置10によって、箔付着層用画像データに基づいて箔付着層Lpを形成する処理(箔付着層形成処理)が行われる(ステップS5)。より具体的に説明すると、印刷装置10において、箔付着層形成用インク保持部12bからヘッド部13へ箔付着層形成用インクが供給され、このインクを用いて箔付着層用画像データの内容が板状材Bsに印刷される。
着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)は、同じ印刷装置10によって自動的かつ連続的に行われる。例えば印刷装置10は、板状材Bsを前方へ(副走査方向へ)移動させながら着色層形成処理を行い、これが完了すると、その位置から板状材Bsを後方へ(副走査方向へ)移動させながら箔付着層形成処理を行う。なお印刷装置10は、板状材Bsを前方へ(副走査方向へ)移動させながら着色層形成処理を行い、これが完了すると、その位置から板状材Bsを後方へ移動させて元の位置へ一旦戻した上で、板状材Bsを前方へ(副走査方向へ)移動させながら箔付着層形成処理を行うようにしても良い。
次に、板状材Bsにおける箔付着層Lpが形成された領域に箔を付着させる処理(箔付着処理)が行われる(ステップS6)。この箔付着処理は、箔付着層形成処理を施した後の板状材Bsの裏側に箔フィルムを乗せておき、当該箔フィルムを上からローラーを回転させながら押し付けることにより、箔付着層Lpが形成された領域に箔を付着させる処理である。
より具体的に説明すると、板状材Bsの縁近傍に箔フィルムFSの縁を両面テープ等で仮止めしておき、図7に例示するように、箔フィルムFSを反対側へ引っ張りながら当該仮止めした箇所を先頭にして、板状材Bsをラミネート機のローラーRLの下側に挿入させる。板状材Bsが図7の左側へ搬送される過程で、ローラーRLが箔フィルムFS全体を板状材Bsに向けて押し付けることにより、板状材Bsにおける箔付着層Lpが形成された領域に箔が付着し、この箔が箔層Lfとなる。その後、図8に例示するように、箔フィルムFSを剥がすと、箔付着層Lpが形成された領域にだけ箔(箔層Lf)が残存し、不要な箔フィルムFSは除去される。
箔付着処理が行われた後、板状装飾物Zを仕上げるために必要な仕上げ処理が行われる(ステップS7)。本実施形態の例では、仕上げ処理の一つとして、板状装飾物Zの裏側を保護するカバー層Lxを設けるための処理が行われる。板状装飾物Zにカバー層Lxを設けない場合には、この処理は省略される。
上述したように印刷装置10は、セットされた板状材Bsに対し、画像データに基づいてインクを塗布するヘッド部13を走査して印刷を行う装置である。また、着色層形成処理(ステップS4)および箔付着層形成処理(ステップS5)は、印刷装置10によって連続的に実施される処理である。
着色層形成処理(ステップS4)は、印刷装置10にセットされた板状材Bsに対し、着色層形成用の画像データに基づいて、ヘッド部13が着色層形成用のインクを塗布する処理であり、箔付着層形成処理(ステップS5)は、印刷装置10にセットされたままの板状材Bsに対し、箔付着層形成用の画像データに基づいて、ヘッド部13が箔付着層形成用のインクを塗布する処理である。
このように本実施形態の板状材の加工方法によれば、セットされた板状材Bsに対し同じ印刷装置10によって着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)が連続的に実施されるため、これらの処理が別の装置で行われる場合に比べて板状材Bsを次の装置にセットする時間等を削減することができ、板状装飾物Zを短納期で製造することが可能となる。
また本実施形態では、着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)が画像データに基づいてヘッド部13を走査してなされる印刷の手法で行われる。そのため、例えばこれらの処理の一方または両方をシルクスクリーン印刷等で行う場合に比べ、画像データを変更するだけで様々なデザインに対応可能であり、小ロットの製品にも容易に対応可能である。
なお仮に、着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)を別々の装置で行うとすると、それぞれの装置で板状材Bsをセットする際にそのセットされる位置に僅かなバラつきが生じたり、装置ごとにヘッド部13の特性や動作に僅かな違いがあったりする可能性がある。そのため、着色層Lcの領域と箔付着層Lpの領域の表側から見た相対的な位置関係の精度が十分に確保されず、デザイン性が損なわれてしまう虞がある。
この点について本実施形態では、セットされた板状材Bsに対し同じ印刷装置10によって着色層形成処理(ステップS4)と箔付着層形成処理(ステップS5)が連続的に実施されるため、着色層Lcの領域と箔付着層Lpの領域の表側から見た相対的な位置関係の精度は十分に確保される。特に、先述した境界B1,B2における一致させようとする部分については、着色層Lcまたは箔付着層Lpの形成(印刷)に少しでも位置ズレが生じると、製造後の板状装飾物Zにおいて、この位置ズレに起因する着色層Lcの縁と箔層Lfの縁とのズレが目立ってしまいデザイン性が損なわれる虞があるが、本実施形態では当該位置関係の精度が十分に確保されるため、このような問題は極力抑えられる。
以上に説明したとおり本実施形態に係る板状材の加工方法は、透光性を有する板状材Bsの裏側に、透光性を有する着色層Lcを形成する着色層形成処理(ステップS4)と、着色層形成処理を施した板状材Bsの裏側に、箔付着層Lpを形成する箔付着層形成処理(ステップS5)と、箔付着層形成処理を施した板状材Bsの裏側における、箔付着層Lpが形成された領域に箔を付着させる箔付着処理(ステップS6)と、の各処理を含み、表側から見て板状材Bsと着色層Lcを介して当該箔が見える部分を有するように、板状材Bsを加工する方法である。
更に本実施形態に係る板状材の加工方法において、着色層形成処理および箔付着層形成処理は、セットされた板状材Bsに対しインクを塗布するヘッド部13を走査して印刷を行う同じ印刷装置10によって、連続的に実施される処理である。また、着色層形成処理は、印刷装置10にセットされた板状材Bsに対し、ヘッド部13が着色層形成用のインクを塗布して着色層Lcを形成する処理であり、箔付着層形成処理は、印刷装置10にセットされたままの板状材Bsに対し、ヘッド部13が箔付着層形成用のインクを塗布して箔付着層Lpを形成する処理である。そのため本実施形態に係る板状材の加工方法によれば、デザイン性が極力損なわれないようにしつつ、製品(板状装飾物Z)を短納期で製造し得るとともに、小ロットの製品にも容易に対応可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は上記実施形態に限られず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、印刷装置を用いて行う板状材の加工方法に利用可能である。
10 印刷装置
11 板状材セット部
12 インク供給部
12a 着色層形成用インク保持部
12b 箔付着層形成用インク保持部
13 ヘッド部
14 制御部
B1 着色層の有無の境界
B2 箔付着層の有無の境界
Bs 板状材
FS 箔フィルム
Lc 着色層
Lf 箔層
Lp 箔付着層
Lx カバー層
RL ローラー
Z 板状装飾物

Claims (4)

  1. 透光性を有する板状材の裏側に、透光性を有する着色層を形成する着色層形成処理と、
    前記着色層形成処理を施した前記板状材の裏側に、箔付着層を形成する箔付着層形成処理と、
    前記箔付着層形成処理を施した前記板状材の裏側における、前記箔付着層が形成された領域に箔を付着させる箔付着処理と、の各処理を含み、
    表側から見て前記板状材と前記着色層を介して前記箔が見える部分を有するように、前記板状材を加工する方法であって、
    前記着色層形成処理および前記箔付着層形成処理は、
    セットされた前記板状材に対しインクを塗布するヘッド部を走査して印刷を行う同じ印刷装置によって、連続的に実施される処理であり、
    前記着色層形成処理は、
    前記印刷装置にセットされた前記板状材に対し、前記ヘッド部が着色層形成用のインクを塗布して前記着色層を形成する処理であり、
    前記箔付着層形成処理は、
    前記印刷装置にセットされたままの前記板状材に対し、前記ヘッド部が箔付着層形成用のインクを塗布して前記箔付着層を形成する処理であることを特徴とする板状材の加工方法。
  2. 前記印刷装置は、セットされた前記板状材に対し、画像データに基づいてインクを塗布するヘッド部を走査して印刷を行う装置であって、
    前記着色層形成処理は、
    前記印刷装置にセットされた前記板状材に対し、着色層形成用の画像データに基づいて、前記ヘッド部が前記着色層形成用のインクを塗布する処理であり、
    前記箔付着層形成処理は、
    前記印刷装置にセットされたままの前記板状材に対し、箔付着層形成用の画像データに基づいて、前記ヘッド部が前記箔付着層形成用のインクを塗布する処理であり、
    前記着色層形成用の画像データにおける着色層の有無の境界の少なくとも一部を、前記箔付着層形成用の画像データにおける箔付着層の有無の境界と一致させたことを特徴とする請求項1に記載の板状材の加工方法。
  3. 前記箔付着処理は、
    箔付着層形成処理を施した後の前記板状材の裏側に箔フィルムを乗せておき、当該箔フィルムを上からローラーを回転させながら押し付けることにより、前記箔付着層が形成された領域に箔を付着させる処理であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の板状材の加工方法。
  4. 前記板状材は、透明なアクリル板であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の板状材の加工方法。
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