JP2023020819A - 窓貼り用ポリエステルフィルム、及び窓貼り用ポリエステルフィルム積層体 - Google Patents

窓貼り用ポリエステルフィルム、及び窓貼り用ポリエステルフィルム積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】廃棄時に環境へ悪影響を及ぼすことがなく、耐光性に優れた窓貼り用ポリエステルフィルムを提供する。【解決手段】ハロゲン非含有の青色染料、顔料及びベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含む、窓貼り用ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、自動車の窓や建築物の窓等の窓ガラスに貼り合わせて使用する窓貼り用ポリエステルフィルム、及び窓貼り用ポリエステルフィルム積層体に関する。
一般的に自動車の窓や建築物の窓等に対して、プライバシーの保護、意匠性、日照調整、ガラス飛散防止等を目的としてフィルムが貼られることがある。このようなフィルムの材料としては、透明性、耐光性、耐水性、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度に優れているポリエステルが挙げられ、通常、色材を含む透明感を有する着色フィルムとして用いられている。
このようなフィルムとして、例えば特許文献1には、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む透明な第1の外層と、PETと、ピグメントイエロー147、ピグメントレッド177、ピグメントブルー60、ピグメントブラック31、ピグメントレッド149、及びピグメントレッド122から選択される1つ以上の染料を含む染色コア層と、PETを含む透明な第2の外層とを有し、光照射による色材の耐退色性(耐光性)に優れる窓用フィルムが提案されている。
特表2017-509517号公報
ところで、上記用途に用いられる色材として、青色色材が使用されることがある。青色色材としては、耐光性などを向上させるために、構造中にハロゲン基を導入した青色色材を用いることがある。ハロゲン基を導入した色材を用いたフィルムは、廃棄時の環境汚染(環境負荷)の観点で好ましくないため、近年、ハロゲン非含有の青色色材を使用することが望まれている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、ハロゲン非含有の青色色材は耐光性に乏しく、当該青色色材を用いた着色フィルムは、光照射により退色してしまうという問題がある。そのため、紫外線吸収剤の併用により、耐光性を改善する手法が考案されている。
しかしながら、紫外線吸収剤をフィルム中に多量に添加すると、フィルムの機械的強度が低下する、あるいは、屋外での長期間の暴露に伴い、紫外線吸収剤の揮発、フィルム表面へのブリードアウトが発生するなどの課題がある。さらに用途によっては薄膜(例えば、30μm以下)の樹脂フィルムを用いる必要があり、フィルム中に添加できる紫外線吸収剤の量がおのずと制限されて、所望する耐光性を得るのが困難な場合がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、廃棄時に環境へ悪影響を及ぼすことがなく、更に耐光性に優れた窓貼り用ポリエステルフィルムを提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、ハロゲン非含有の青色染料と顔料とを組み合わせて用いるとともに、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含むことにより、廃棄時に環境へ悪影響を及ぼすことがなく、耐光性に優れたポリエステルフィルムが得られることを見出し、以下の本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記[1]~[16]に関する。
[1]ハロゲン非含有の青色染料、顔料及びベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含む、窓貼り用ポリエステルフィルム。
[2]ポリエステル層(A)と、該ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)とを有する、上記[1]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[3]前記ポリエステル層(A)に対する前記ポリエステル層(B)の厚みの比[(B)/(A)]が0.05~0.5である、上記[2]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[4]前記ポリエステル層(A)は、前記ハロゲン非含有の青色染料及び顔料を含み、該ポリエステル層(A)におけるハロゲン非含有の青色染料の含有量が、0.01~2質量%である、上記[2]又は[3]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[5]前記ポリエステル層(A)における前記顔料の含有量が0.001~1.2質量%である、上記[4]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[6]前記ハロゲン非含有の青色染料が、ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料である、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[7]前記ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料が、下記一般式(I)で表される化合物である、上記[6]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
Figure 2023020819000001

(式中、R及びRはそれぞれ独立に置換又は非置換アミノ基を表し、R、R、R~Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、RとRは互いに結合し環を形成していてもよい。)
[8]前記ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料が、下記一般式(III-a)で表される化合物又は下記一般式(IV)で表される化合物である、上記[7]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
Figure 2023020819000002

(式中、X11は置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、または置換又は非置換アラルキル基を表す。)
Figure 2023020819000003

(式中、X21~X24はそれぞれ独立に水素原子、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、または置換又は非置換アラルキル基を表す。)
[9]前記顔料がカーボンブラックである、上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[10]前記顔料がシリカおよび/またはアルミナである、上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[11]赤外線吸収剤として、セシウム酸化タングステン、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物及び六ホウ化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記[1]~[10]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[12]900nm~2500nmにおける平均透過率が70%以下である、上記[11]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
[13]上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルムと、前記窓貼り用ポリエステルフィルムの表面に設けられるハードコート層とを備える、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
[14]上記[1]~[12]のいずれか1つに記載の窓貼り用ポリエステルフィルムと、前記窓貼り用ポリエステルフィルムの表面に設けられる粘着層とを備える、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
[15]前記ハードコート層が設けられる窓貼り用ポリエステルフィルムの面とは反対の面に粘着層を備える、上記[13]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
[16]前記粘着層表面に離型フィルムをさらに備える、上記[14]又は[15]に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
本発明によれば、廃棄時に環境へ悪影響を及ぼすことがなく、耐光性に優れた窓貼り用ポリエステルフィルムを提供することができる。
[窓貼り用ポリエステルフィルム]
本発明の窓貼り用ポリエステルフィルムは、ハロゲン非含有の青色染料、顔料及びベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含む。
本発明によれば、色材としてハロゲン非含有の青色染料を用いているため、窓貼り用ポリエステルフィルム(以下、単に「ポリエステルフィルム」ともいう)を廃棄する際に環境に及ぼす悪影響を少なくすることができる。また、ハロゲン非含有の青色染料と顔料とを組み合わせて用いているため、ヘーズを低く抑えることができるとともに、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含むため、ポリエステルフィルムの耐光性を向上させることが可能になる。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
<ポリエステル>
本発明のポリエステルフィルムは、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含むことを要する。本発明のポリエステルフィルムは、好ましくは、ポリエステル層を積層してなる。
本発明のポリエステルフィルムが備えるポリエステル層の原料となるポリエステルに特に制限はないが、ジカルボン酸とジオールとの重縮合ポリマーであることが好ましい。上記ジカルボン酸としては芳香族ジカルボン酸が好ましく、上記ジオールとしては脂肪族ジオールが好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル-ジカルボン酸、ジフェニルスルホン-ジカルボン酸、ジフェニルケトン-ジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸及び2,7-ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及び4,4’-ビフェニルジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール及びジエチレングリコール等の直鎖又は分岐構造を有する脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド、スピログリコール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、ノルボルネンジメタノール及びトリシクロデカンジメタノール等の脂環式ジオールが挙げられる。これらの中では、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールが好ましく、エチレングリコールがより好ましい。
上記ポリエステルとしては、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸に由来する構成単位であり、且つジオール単位の50モル%以上がエチレングリコールに由来する構成単位であるポリエステル、すなわち、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートであれば、ポリエステルが非晶質になりにくく、透明性及び耐光性が良好になる。
ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートを使用する場合、ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート単体で構成されてもよいが、ポリエチレンテレフタレートに加えて、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステルを含んでいてもよい。
本発明においては、ポリエステル全量中のポリエチレンテレフタレートの量は80~100質量%であることが好ましく、90~100質量%であることがより好ましい。
上記ポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸及びエチレングリコールに由来の構成単位のみからなるものが好ましいが、テレフタル酸及びエチレングリコール以外の二官能性化合物由来の構成単位を含むものであってもよい。
前記二官能性化合物としては、テレフタル酸及びエチレングリコール以外の前記芳香族ジカルボン酸及び脂肪族ジオール、並びに芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジオール以外の二官能性化合物が挙げられる。
前記二官能性化合物としては、直鎖又は分岐の脂肪族二官能性化合物が挙げられ、具体的には、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;10-ヒドロキシオクタデカノイル酸、乳酸、α-ヒドロキシアクリル酸、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸及びヒドロキシブチル酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
また、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸及びトリシクロデカンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;ヒドロキシメチルシクロヘキサンカルボン酸、ヒドロキシメチルノルボルネンカルボン酸及びヒドロキシメチルトリシクロデカンカルボン酸等の脂環式ヒドロキシカルボン酸等の脂環式二官能性化合物も挙げられる。
更に、例えば、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシトルイル酸、ヒドロキシナフト酸、3-(ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、ヒドロキシフェニル酢酸及び3-ヒドロキシ-3-フェニルプロピオン酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸;並びにビスフェノール化合物及びヒドロキノン化合物等の芳香族ジオールも挙げられる。
前記二官能性化合物由来の構成単位は、ポリエステルを構成する全構成単位の総モルに対して、20モル%以下であることが好ましく、10モル%以下であることがより好ましい。
上記ポリエチレンテレフタレートが、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む場合、その芳香族ジカルボン酸は、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及び4,4’-ビフェニルジカルボン酸から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。これらはコストが低く、また、これらのうち1種を含む共重合ポリエステルは製造が容易である。
ポリエチレンテレフタレートがこれら芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む場合、その芳香族ジカルボン酸由来の構成の割合は、ジカルボン酸単位の1~20モル%であることが好ましく、1~10モル%であることがより好ましい。
本発明において用いるポリエステルの極限粘度は、特に限定されないが、製膜性、生産性などの観点から、0.45~1.0dl/gが好ましく、0.5~0.9dl/gがより好ましい。
本発明のポリエステルフィルム中におけるポリエステルの量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。ポリエステルの量が前記下限値以上であるとポリエステルフィルムの透明性を確保することができる。
上記したとおり、本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル層を積層してなることが好ましく、以下に示す通り、ポリエステル層(A)と、該ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)とを有することがより好ましい。
<<ポリエステル層(A)>>
<ハロゲン非含有の青色染料>
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル層(A)にハロゲン非含有の青色染料を含有することが好ましい。本発明においては、ハロゲン非含有の青色染料を用いるため、ポリエステルフィルムを廃棄する場合において環境に与える悪影響を小さくすることができる。
また、本発明においては、ポリエステル層(A)において、ハロゲン非含有の青色染料と後述する顔料とを併用するため、ポリエステルフィルムのヘーズを抑えつつ、ポリエステル層(A)の優れた耐光性を得ることができる。該ハロゲン非含有の青色染料は、ポリエステルフィルムの透明性にも悪影響を与えない。
ハロゲン非含有の青色染料と顔料とを併用することにより、耐光性が向上する理由については定かではないが、ハロゲン非含有の青色染料と顔料とのなじみが極めて良好であり、ポリエステル層(A)中にハロゲン非含有の青色染料と顔料とが近接して存在することにより、顔料が低濃度であってもポリエステルフィルムのヘーズを抑えつつ、ハロゲン非含有の青色染料への光照射量を抑制でき、効果的に耐光性が発現するのではないかと推測される。
ハロゲン非含有の青色染料としては、アントラキノン系、アゾ系、フタロシアニン系青色染料が挙げられるが、染色性・堅牢性の観点から、ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料が好ましい。
本発明に用いるハロゲン非含有アントラキノン系青色染料に特に制限はないが、例えば下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2023020819000004

(式中、R及びRはそれぞれ独立に置換又は非置換アミノ基を表し、R、R、R~Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基であり、RとRは互いに結合し環を形成していてもよい。)
及びRはそれぞれ独立に置換または非置換アミノ基を表し、置換アミノ基の置換基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ドデシル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、ベンジル基、2-フェネチル基、テトラヒドロフルフリル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等の炭素数2~20のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;置換又は非置換のアリール基で置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基等を有するもの、具体的にはフェニル基、m-メチルフェニル基、p-メトキシフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、2,6-ジエチル-4-メチルフェニル基、p-シアノフェニル基、p-カルボキシフェニル基、p-ヒドロキシフェニル基、p-メルカプトフェニル基、p-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル基、p-ニトロフェニル基、p-アセチルフェニル基、1-ナフチル基等の置換又は非置換アリール基;ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピラニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等の置換又は非置換のヘテロ環基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、p-メチルベンゾイル基、1-ナフトイル基、チエノイル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アシル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基、p-メチルフェニルスルホニル基、p-メトキシフェニルスルホニル基、1-ナフチルスルホニル基等の置換又は非置換アリールスルホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基、p-メチルフェニルオキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アリールオキシカルボニル基;シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のシクロアルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換アミノ基はこれらの置換基を1個或いは2個有することができる。また、アミノ基の窒素原子と2個の置換基が一緒になって5員環或いは6員環を形成しても良く、環としてはモルホリン環、チオモルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、下記構造(II-a)~(II-d)で表される環等が挙げられ、これらの環は置換基を有することもできる。
Figure 2023020819000005

(前記構造(II-a)~(II-d)において、*はアントラキノン骨格との結合部分を示す。)
、R、R~Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、上記置換基は、具体的には、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、シアノ基、チオシアノ基、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルケニル基、置換又は非置換アリール基、置換又は非置換ヘテロ環基、置換又は非置換アミノ基、置換又は非置換アルコキシ基、置換又は非置換シクロアルキルオキシ基、置換又は非置換アルケニルオキシ基、置換又は非置換アリールオキシ基、置換又は非置換ヘテロ環オキシ基、置換又は非置換アシルオキシ基、置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基、置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基、置換又は非置換アルコキシカルボニルオキシ基、置換又は非置換アリールオキシカルボニルオキシ基、置換又は非置換アルコキシカルボニル基、置換又は非置換シクロアルキルオキシカルボニル基、置換又は非置換アルケニルオキシカルボニル基、置換又は非置換アリールオキシカルボニル基、置換又は非置換ヘテロ環オキシカルボニル基、置換又は非置換カルバモイル基、置換又は非置換スルファモイル基、置換又は非置換アシル基、置換又は非置換アルキルスルホニル基、置換又は非置換アリールスルホニル基、置換又は非置換アルキルチオ基、置換又は非置換シクロアルキルチオ基、置換又は非置換アリールチオ基、置換又は非置換ヘテロ環チオ基、置換又は非置換アルコキシスルホニル基、置換又は非置換シクロアルキルオキシスルホニル基、置換又は非置換アルケニルオキシスルホニル基、置換又は非置換アリールオキシスルホニル基、置換又は非置換ヘテロ環オキシスルホニル基を表す。R2とR3は互いに結合し環を形成していてもよい。
非置換アルキル基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、i-プロピル基、n-プロピル基、i-ブチル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基等が挙げられる。
置換アルキル基としては2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシエチル基等のヒドロキシ基置換アルキル基;カルボキシメチル基、2-カルボキシエチル基等のカルボキシル基置換アルキル基;2-シアノエチル基等のシアノ基置換アルキル基;2-アミノエチル基、2-(N-メチルアミノ)エチル基、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル基等の置換又は非置換アミノ基置換アルキル基;カルバモイルメチル基、N,N-ジメチルカルバモイルエチル基等の置換又は非置換カルバモイル基置換アルキル基;2-フェニルエチル基、2-(p-メチルフェニル)エチル基等の置換又は非置換アリール基置換アルキル基;2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基等の置換又は非置換アルコキシ基置換アルキル基;2-フェノキシエチル基、2-(p-メチルフェノキシ)エチル基等の置換又は非置換アリールオキシ基置換アルキル基;2-アセトキシエチル基等の置換又は非置換アシルオキシ基置換アルキル基;シクロヘキシルオキシメチル基等のシクロアルキルオキシ基置換アルキル基;2-メチルチオエチル基、3-エチルチオプロピル基等のアルキルチオ基置換アルキル基;フェニルチオメチル基、2-(p-メチルフェニルチオ)エチル基等の置換又は非置換アリールチオ基置換アルキル基;シクロヘキシルチオメチル基等のシクロアルキルチオ基置換アルキル基;2-(2-メルカプトベンゾチアゾリル)エチル基等のヘテロ環チオ基置換アルキル基;メトキシカルボニルメチル基、2-エトキシカルボニルエチル基、2-(2-メトキシエトキシ)カルボニルエチル基等の置換又は非置換アルコキシカルボニル基置換アルキル基;2-フェノキシカルボニルエチル基、2-(p-メトキシフェノキシ)カルボニルエチル基等の置換又は非置換アリールオキシカルボニル基置換アルキル基;2-シクロヘキシルオキシカルボニルエチル基等のシクロアルキルオキシカルボニル基置換アルキル基;2-カルボキシエチル基等のカルボキシル基置換アルキル基;2-メルカプトエチル基等のメルカプト基置換アルキル基等が挙げられる。
置換又は非置換シクロアルキル基としては炭素数4~7のもの、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
置換又は非置換アルケニル基としては炭素数が2~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のもの、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等が挙げられる。
置換又は非置換アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換ヘテロ環基としてはピリジル基、キノリル基、フリル基、ピラニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換アミノ基の置換基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ドデシル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、ベンジル基、2-フェネチル基、テトラヒドロフルフリル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等の炭素数2~20のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;置換又は非置換のアリール基で置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基等を有するもの、具体的にはフェニル基、m-メチルフェニル基、p-メトキシフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、2,6-ジエチル-4-メチルフェニル基、p-シアノフェニル基、p-カルボキシフェニル基、p-ヒドロキシフェニル基、p-メルカプトフェニル基、p-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル基、p-ニトロフェニル基、p-アセチルフェニル基、1-ナフチル基等の置換又は非置換アリール基;ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピラニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等の置換又は非置換のヘテロ環基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、p-メチルベンゾイル基、1-ナフトイル基、チエノイル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アシル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基、p-メチルフェニルスルホニル基、p-メトキシフェニルスルホニル基、1-ナフチルスルホニル基等の置換又は非置換アリールスルホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基、p-メチルフェニルオキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アリールオキシカルボニル基;シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のシクロアルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換アミノ基はこれらの置換基を1個或いは2個有することができる。また、アミノ基の窒素原子と2個の置換基が一緒になって5員環或いは6員環を形成しても良く、環としてはモルホリン環、チオモルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、下記構造(II-a)~(II-d)で表される環等が挙げられ、これらの環は置換基を有することもできる。
Figure 2023020819000006

(前記構造(II-a)~(II-d)において、*はアントラキノン骨格との結合部分を示す。)
置換又は非置換アルコキシ基として、非置換のアルコキシ基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、i-プロポキシ基、n-プロポキシ基、i-ブトキシ基、n-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、n-デシルオキシ基、n-ドデシルオキシ基等が挙げられ、置換アルコキシ基としては、置換アルコキシ基全体の炭素数として1~20であることが好ましく、2-ヒドロキシエトキシ基、2-ヒドロキシプロポキシ基、3-ヒドロキシプロポキシ基、4-ヒドロキシブトキシ基等のヒドロキシ置換アルコキシ基;ベンジルオキシ基、2-フェニルエトキシ基等のフェニル置換アルコキシ基;2-メトキシエトキシ基、2-エトキシエトキシ基、2-(n)プロポキシエトキシ基、2-(iso)プロポキシエトキシ基、3-メトキシプロポキシ基、4-メトキシブトキシ基、3-メトキシブトキシ基、2,3-ジメトキシプロポキシ基、2,2-ジメトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基;2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ基、2-(2-エトキシエトキシ)エトキシ基,2-(2-(n)プロポキシエトキシ)エトキシ基,2-(2-(n)ブトキシエトキシ)エトキシ基、2-{2-(2-エチルヘキシルオキシ)エトキシ}エトキシ基等のアルコキシアルコキシ置換アルコキシ基;2-フェネチルオキシエトキシ基、2-ベンジルオキシエトキシ基等のアラルキルオキシ置換アルコキシ基;2-アセチルオキシエトキシ基、2-プロピオニルオキシエトキシ基等のアシルオキシ置換アルコキシ基;2-メトキシカルボニルエトキシ基、2-エトキシカルボニルエトキシ基等のアルコキシカルボニル置換アルコキシ基;フルフリルオキシ基、テトラヒドロフルフリルオキシ基等のヘテロ環置換アルコキシ基;2-アリルオキシエトキシ基等のアルケニルオキシ置換アルコキシ基;2-フェノキシエトキシ基等のアリールオキシ置換アルコキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換シクロアルキルオキシ基としては、炭素数4~7のもの、例えばシクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換アルケニルオキシ基としては、炭素数が2~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のもの、例えばビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基、ペンテニルオキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換アリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフトキシ基が挙げられ、それらの置換基としてはニトロ基;ヒドロキシ基;メルカプト基;カルボキシル基;シアノ基;チオシアノ基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基;ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換ヘテロ環オキシ基としてはピリジルオキシ基、キノリルオキシ基、フリルオキシ基、ピラニルオキシ基、ピローリルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、チエニルオキシ基、チアゾリルオキシ基、イソチアゾリルオキシ基、イソオキサゾリルオキシ基、ピリミジルオキシ基、トリアジニルオキシ基、ベンゾチアゾリルオキシ基、ベンゾオキサゾリルオキシ基等が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換アシルオキシ基としてはアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p-メチルベンゾイルオキシ基、1-ナフトイルオキシ基、チエノイルオキシ基等の炭素数1~20のものが挙げられる。
置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基としてはメチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、ブチルスルホニルオキシ基、ペンチルスルホニルオキシ基、ヘキシルスルホニルオキシ基、2-エチルヘキシルスルホニルオキシ基、n-オクチルスルホニルオキシ基、n-デシルスルホニルオキシ基、n-ドデシルスルホニルオキシ基、2-メトキシエトキシスルホニルオキシ基等の炭素数1~20のものが挙げられる。
置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基としてはフェニルスルホニルオキシ基、p-メチルフェニルスルホニルオキシ基、p-メトキシフェニルスルホニルオキシ基、1-ナフチルスルホニルオキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換アルコキシカルボニルオキシ基としてはメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基、ブトキシカルボニルオキシ基、ペンチルオキシカルボニルオキシ基、ヘキシルオキシカルボニルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ基、n-オクチルオキシカルボニルオキシ基、n-デシルオキシカルボニルオキシ基、n-ドデシルオキシカルボニルオキシ基、2-メトキシエトキシカルボニルオキシ基等の炭素数1~20のものが挙げられる。
置換又は非置換アリールオキシカルボニルオキシ基としてはフェノキシカルボニルオキシ基、p-メチルフェノキシカルボニルオキシ基、p-メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、1-ナフトキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換アルコキシカルボニル基として、非置換のアルコキシカルボニル基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシカルボニル基を有するもの、具体的にはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基、n-ドデシルオキシカルボニル基等が挙げられ、置換アルコキシカルボニル基としては、置換アルコキシ基全体の炭素数として1~20であるのが好ましく、2-ヒドロキシエトキシカルボニル基、2-ヒドロキシプロポキシカルボニル基、3-ヒドロキシプロポキシカルボニル基、4-ヒドロキシブトキシカルボニル基等のヒドロキシ置換アルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基、2-フェニルエトキシカルボニル基等のフェニル置換アルコキシカルボニル基;2-メトキシエトキシカルボニル基、2-エトキシエトキシカルボニル基、2-(n)プロポキシエトキシカルボニル基、2-(iso)プロポキシエトキシカルボニル基、3-メトキシプロポキシカルボニル基、4-メトキシブトキシカルボニル基、3-メトキシブトキシカルボニル基、2,3-ジメトキシプロポキシカルボニル基、2,2-ジメトキシエトキシカルボニル基等のアルコキシ置換アルコキシカルボニル基;2-(2-メトキシエトキシ)エトキシカルボニル基、2-(2-エトキシエトキシ)エトキシカルボニル基,2-(2-(n)プロポキシエトキシ)エトキシカルボニル基,2-(2-(n)ブトキシエトキシ)エトキシカルボニル基、2-{2-(2-エチルヘキシルオキシ)エトキシ}エトキシカルボニル基等のアルコキシアルコキシ置換アルコキシカルボニル基;2-フェネチルオキシエトキシカルボニル基、2-ベンジルオキシエトキシカルボニル基等のアラルキルオキシ置換アルコキシカルボニル基;2-アセチルオキシエトキシカルボニル基、2-プロピオニルオキシエトキシカルボニル基等のアシルオキシ置換アルコキシカルボニル基;2-メトキシカルボニルエトキシカルボニル基、2-エトキシカルボニルエトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル置換アルコキシカルボニル基;フルフリルオキシカルボニル基、テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル基等のヘテロ環置換アルコキシカルボニル基;2-アリルオキシエトキシカルボニル基等のアルケニルオキシ置換アルコキシカルボニル基;2-フェノキシエトキシカルボニル基等のアリールオキシ置換アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
置換又は非置換シクロアルキルオキシカルボニル基としては炭素数4~7のもの、例えばシクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換又は非置換アルケニルオキシカルボニル基としては炭素数が2~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のもの、例えばビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、プロペニルオキシカルボニル基、ブテニルオキシカルボニル基、ペンテニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換又は非置換アリールオキシカルボニル基としてはフェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基が挙げられ、それらの置換基としてはニトロ基;ヒドロキシ基;メルカプト基;カルボキシル基;シアノ基;チオシアノ基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換ヘテロ環オキシカルボニル基としてはピリジルオキシカルボニル基、キノリルオキシカルボニル基、フリルオキシカルボニル基、ピラニルオキシカルボニル基、ピローリルオキシカルボニル基、イミダゾリルオキシカルボニル基、オキサゾリルオキシカルボニル基、ピラゾリルオキシカルボニル基、チエニルオキシカルボニル基、チアゾリルオキシカルボニル基、イソチアゾリルオキシカルボニル基、イソオキサゾリルオキシカルボニル基、ピリミジルオキシカルボニル基、トリアジニルオキシカルボニル基、ベンゾチアゾリルオキシカルボニル基、ベンゾオキサゾリルオキシカルボニル基等が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換カルバモイル基の置換基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ドデシル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、ベンジル基、2-フェネチル基、テトラヒドロフルフリル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等の炭素数2~20のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;置換又は非置換のアリール基で置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基等を有するもの、具体的にはフェニル基、m-メチルフェニル基、p-メトキシフェニル基、p-シアノフェニル基、p-カルボキシフェニル基、p-ヒドロキシフェニル基、p-メルカプトフェニル基、p-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル基、p-ニトロフェニル基、p-アセチルフェニル基、1-ナフチル基等の置換又は非置換アリール基;ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピラニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等の置換又は非置換のヘテロ環基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、p-メチルベンゾイル基、1-ナフトイル基、チエノイル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アシル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基、p-メチルフェニルスルホニル基、p-メトキシフェニルスルホニル基、1-ナフチルスルホニル基等の置換又は非置換アリールスルホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基、p-メチルフェニルオキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アリールオキシカルボニル基;シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のシクロアルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。置換カルバモイル基はこれらの置換基を1個或いは2個有することが出来る。また、カルバモイル基の窒素原子と2個の置換基とが一緒になって5員環或いは6員環を形成しても良く、環としてはモルホリン環、チオモルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、下記構造(II-a)~(II-d)で表される環等が挙げられ、これらの環は置換基を有することもできる。
Figure 2023020819000007
置換スルファモイル基の置換基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ドデシル基、2-ヒドロキシエチル基、2-メトキシエチル基、2-(2-メトキシエトキシ)エチル基、ベンジル基、2-フェネチル基、テトラヒドロフルフリル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等の炭素数2~20のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;置換又は非置換のアリール基で置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基等を有するもの、具体的にはフェニル基、m-メチルフェニル基、p-メトキシフェニル基、p-シアノフェニル基、p-カルボキシフェニル基、p-ヒドロキシフェニル基、p-メルカプトフェニル基、p-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル基、p-ニトロフェニル基、p-アセチルフェニル基、1-ナフチル基等の置換又は非置換アリール基;ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピラニル基、ピローリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、ピラゾリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリミジル基、トリアジニル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基等の置換又は非置換のヘテロ環基;ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、p-メチルベンゾイル基、1-ナフトイル基、チエノイル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アシル基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、2-メトキシエチルスルホニル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル基、p-メチルフェニルスルホニル基、p-メトキシフェニルスルホニル基、1-ナフチルスルホニル基等の置換又は非置換アリールスルホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アルコキシカルボニル基;フェニルオキシカルボニル基、p-メチルフェニルオキシカルボニル基、1-ナフチルオキシカルボニル基等の置換又は非置換アリールオキシカルボニル基;シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基等のシクロアルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。置換スルファモイル基はこれらの置換基を1個或いは2個有することが出来る。また、スルファモイル基の窒素原子と2個の置換基が一緒になって5員環或いは6員環を形成しても良く、環としてはモルホリン環、チオモルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、下記構造(II-a)~(II-d)で表される環等が挙げられ、これらの環は置換基を有することもできる。
Figure 2023020819000008
置換又は非置換アシル基としてはホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、p-メチルベンゾイル基、1-ナフトイル基、チエノイル基等の炭素数1~20の置換又は非置換アシル基等が挙げられる。
置換又は非置換アルキルスルホニル基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキルキスルホニル基、具体的にはメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、i-プロピルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、i-ブチルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、2-エチルヘキシルスルホニル基、n-オクチルスルホニル基、n-デシルスルホニル基、n-ドデシルスルホニル基等が挙げられ、これらはヒドロキシ基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。
置換又は非置換アリールスルホニル基としてはフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換アルキルチオ基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキルキチオ基、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、i-プロピルチオ基、n-プロピルチオ基、i-ブチルチオ基、n-ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、n-オクチルチオ基、n-デシルチオ基、n-ドデシルチオ基等が挙げられ、これらはヒドロキシ基、アルコキシ基等の置換基を有していても良い。
置換又は非置換シクロアルキルチオ基としては炭素数4~7のもの、例えばシクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、シクロヘプチルチオ基等が挙げられる。
置換又は非置換アリールチオ基としてはフェニルチオ基、ナフチルチオ基が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換ヘテロ環チオ基としてはピリジルチオ基、キノリルチオ基、フリルチオ基、ピラニルチオ基、ピローリルチオ基、イミダゾリルチオ基、オキサゾリルチオ基、ピラゾリルチオ基、チエニルチオ基、チアゾリルチオ基、イソチアゾリルチオ基、イソオキサゾリルチオ基、ピリミジルチオ基、トリアジニルチオ基、ベンゾチアゾリルチオ基、ベンゾオキサゾリルチオ基等が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換アルコキシスルホニル基として、非置換のアルコキシスルホニル基としては炭素数1~20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシスルホニル基を有するもの、具体的にはメトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、i-プロポキシスルホニル基、n-プロポキシスルホニル基、i-ブトキシスルホニル基、n-ブトキシスルホニル基、ペンチルオキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、2-エチルヘキシルオキシスルホニル基、n-オクチルオキシスルホニル基、n-デシルオキシスルホニル基、n-ドデシルオキシスルホニル基等が挙げられ、置換アルコキシスルホニル基としては、置換アルコキシ基全体の炭素数として1~20であることが好ましく、2-ヒドロキシエトキシスルホニル基、2-ヒドロキシプロポキシスルホニル基、3-ヒドロキシプロポキシスルホニル基、4-ヒドロキシブトキシスルホニル基等のヒドロキシ置換アルコキシスルホニル基;ベンジルオキシスルホニル基、2-フェニルエトキシスルホニル基等のフェニル置換アルコキシスルホニル基;2-メトキシエトキシスルホニル基、2-エトキシエトキシスルホニル基、2-(n)プロポキシエトキシスルホニル基、2-(iso)プロポキシエトキシスルホニル基、3-メトキシプロポキシスルホニル基、4-メトキシブトキシスルホニル基、3-メトキシブトキシスルホニル基、2,3-ジメトキシプロポキシスルホニル基、2,2-ジメトキシエトキシスルホニル基等のアルコキシ置換アルコキシスルホニル基;2-(2-メトキシエトキシ)エトキシスルホニル基、2-(2-エトキシエトキシ)エトキシスルホニル基,2-(2-(n)プロポキシエトキシ)エトキシスルホニル基,2-(2-(n)ブトキシエトキシ)エトキシスルホニル基、2-{2-(2-エチルヘキシルオキシ)エトキシ}エトキシスルホニル基等のアルコキシアルコキシ置換アルコキシスルホニル基;2-フェネチルオキシエトキシスルホニル基、2-ベンジルオキシエトキシスルホニル基等のアラルキルオキシ置換アルコキシスルホニル基;2-アセチルオキシエトキシスルホニル基、2-プロピオニルオキシエトキシスルホニル基等のアシルオキシ置換アルコキシスルホニル基;2-メトキシカルボニルエトキシスルホニル基、2-エトキシカルボニルエトキシスルホニル基等のアルコキシカルボニル置換アルコキシスルホニル基;フルフリルオキシスルホニル基、テトラヒドロフルフリルオキシスルホニル基等のヘテロ環置換アルコキシスルホニル基;2-アリルオキシエトキシスルホニル基等のアルケニルオキシ置換アルコキシスルホニル基;2-フェノキシエトキシスルホニル基等のアリールオキシ置換アルコキシスルホニル基等が挙げられる。
置換又は非置換シクロアルキルオキシスルホニル基としては炭素数4~7のもの、例えばシクロペンチルオキシスルホニル基、シクロヘキシルオキシスルホニル基、シクロヘプチルオキシスルホニル基等が挙げられる。
置換又は非置換アルケニルオキシスルホニル基としては炭素数が2~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のもの、例えばビニルオキシスルホニル基、アリルオキシスルホニル基、プロペニルオキシスルホニル基、ブテニルオキシスルホニル基、ペンテニルオキシスルホニル基等が挙げられる。
置換又は非置換アリールオキシスルホニル基としてはフェノキシスルホニル基、ナフトキシスルホニル基が挙げられ、それらの置換基としてはニトロ基;ヒドロキシ基;メルカプト基;カルボキシル基;シアノ基;チオシアノ基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基;炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
置換又は非置換ヘテロ環オキシスルホニル基としてはピリジルオキシスルホニル基、キノリルオキシスルホニル基、フリルオキシスルホニル基、ピラニルオキシスルホニル基、ピローリルオキシスルホニル基、イミダゾリルオキシスルホニル基、オキサゾリルオキシスルホニル基、ピラゾリルオキシスルホニル基、チエニルオキシスルホニル基、チアゾリルオキシスルホニル基、イソチアゾリルオキシスルホニル基、イソオキサゾリルオキシスルホニル基、ピリミジルオキシスルホニル基、トリアジニルオキシスルホニル基、ベンゾチアゾリルオキシスルホニル基、ベンゾオキサゾリルオキシスルホニル基等が挙げられ、それらの置換基として炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数1~10の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルコキシ基、ヒドロキシエチル基,メトキシエチル基等の置換アルキル基が挙げられる。
、R、R~Rはそれぞれ水素原子を示す、またはR~Rはそれぞれ水素原子を示し、かつRとRは置換基であり、互いに結合し環を形成していることが好ましい。置換基の具体例については、上述のとおりである。
また、RとRが互いに結合し環を形成する例としては下記一般式(III)で表される構造の化合物等が挙げられる。
Figure 2023020819000009

(式中、X及びX~Xは、それぞれ式(I)のR及びR~Rと同義である。X及びX10は酸素原子、硫黄原子あるいはNHを表し、X11は置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、置換又は非置換アラルキル基を表す。)
式(III)のX11における置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、置換又は非置換アリール基については、R~Rにおいて説明したとおりである。置換又は非置換アラルキル基におけるアラルキル基としては、炭素数7~20のアラルキル基が挙げられる。アラルキル基に置換してもよい基としては、炭素数1~15のアルキル基、炭素数1~15のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ハロゲン原子、スルホ基及びカルボキシ基などが挙げられる。アラルキル基の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、α-メチルベンジル基、α-メチルフェニルエチル基、β-メチルフェニルエチル基、フルオレニル基等が挙げられる。
また、上記一般式(III)で表される化合物の中でも、下記一般式(III-a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2023020819000010

(式中、X11は上記のとおりである。)
11は好ましくは炭素数1~20であり、より好ましくは炭素数2~10、さらに好ましくは炭素数2~6である。特に、X11は炭素数2~6であり、かつ置換又は非置換のアルキル基であることが好ましく、堅牢性の観点からX11が2-メトキシエチル基、3-メトキシプロピル基等のアルコキシ基置換アルキル基であることがより好ましい。
本発明に用いるハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料は、下記一般式(IV)で表される化合物も好ましい。
Figure 2023020819000011

(式中、X21~X24はそれぞれ独立に水素原子、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、置換又は非置換アラルキル基を表す。)
一般式(IV)のX21~X24における置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、置換又は非置換アリール基については、R~Rにおいて説明したとおりであり、置換又は非置換アラルキル基はX11において説明したとおりである。
前記一般式(IV)において、X21~X24それぞれは、水素原子以外の場合、炭素数が好ましくは1~20であり、より好ましくは6~15であり、さらに好ましくは8~14である。
前記一般式(IV)で表される化合物の中でも、X21及びX23が水素原子である下記一般式(IV-a)で表される化合物が好ましく、堅牢性の観点から、中でもX22及びX24それぞれがフェニル基、及び、置換又は非置換アリール基から選択される化合物がより好ましく、X22及びX24それぞれが、2,4,6-トリメチルフェニル基、及び、2,6-ジエチル-4-メチルフェニル基から選択されるいずれかであることがさらに好ましい。
Figure 2023020819000012

(式中、X22及びX24はそれぞれ上記のとおりである。)
更に本発明に用いるハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料は、下記一般式(V)で表される化合物も好ましい。
Figure 2023020819000013

(式中、X27、X28は、それぞれ独立に水素原子、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、置換又は非置換アラルキル基を表す。Y及びYは、一方がヒドロキシ基、他方がニトロ基(-NO)又はアミノ基(-NH)であるか、あるいは、両方が水素原子である。)
一般式(V)のX27、X28における置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、置換又は非置換アリール基については、R~Rにおいて説明したとおりであり、置換又は非置換アラルキル基はX11において説明したとおりである。
27及びX28それぞれは、水素原子以外の場合、炭素数が好ましくは1~20であり、より好ましくは4~15であり、さらに好ましくは6~14である。
上記一般式(V)で表される化合物の中でも、下記一般式(V-a)~(V-c)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2023020819000014

(式中、X31~X34は、それぞれ独立に水素原子、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、置換又は非置換アラルキル基を表す。)
一般式(V-a)~(V-c)のX31~X34における置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、置換又は非置換アリール基については、R、R、R~Rにおいて説明したとおりであり、置換又は非置換アラルキル基はX11において説明したとおりである。
前記一般式(V-a)~(V-c)において、X31~X34それぞれは、水素原子以外の場合、炭素数が好ましくは1~20であり、より好ましくは4~15であり、さらに好ましくは6~14である。
前記一般式(V-a)~(V-c)で表される化合物の中でも、耐光性を向上させる観点から、一般式(V-a)で示される化合物においては、X31が4-(2-エトキシエトキシ)フェニル基、X32が水素原子である化合物、X31が4-ヒドロキシフェノキシ基、X32が水素原子である化合物、又はX31が4-メトキシフェノキシ基、X32が水素原子である化合物が好ましい。また、一般式(V-b)で示される化合物においては、X33が2-ヒドロキシエチルフェニル基である化合物や、X33がフェニル基である化合物も好ましい。更に一般式(V-c)で示される化合物においては、X34がフェニル基である化合物も好ましい。
ただし、本発明では、ハロゲン非含有アントラキノン系青色染料として、一般式(I)および一般式(V)で表される化合物以外も使用可能である。
ハロゲン非含有アントラキノン系青色染料の具体例としては、Disperse Blue 3、Disperse Blue 5、Disperse Blue 14、Disperse Blue 26、Disperse Blue 28、Disperse Blue 35、Disperse Blue 334、Disperse Blue 359、Disperse Blue 60、Disperse Blue 72、Disperse Blue 73、Disperse Blue 77、Disperse Blue 214、Disperse Blue 167、Disperse Blue 54、Solvent Blue 101、Solvent Blue 102、Solvent Blue 104、Solvent Blue 122、Solvent Blue 35、Solvent Blue 36、Solvent Blue 59、Solvent Blue 63、Solvent Blue 68、Solvent Blue 78、Solvent Blue 97などが挙げられる。
これらの中では、好ましい化合物として、上記した一般式(III-a)で示される化合物を含む染料として、Disperse Blue 60が挙げられる。また、上記した一般式(IV)で示される化合物を含む染料として、Solvent Blue 104、Solvent Blue 97が挙げられる。また、上記した一般式(V)で示される化合物を含む染料として、Disperse Blue 214、Disperse Blue 167、Disperse Blue 54が挙げられる。
上記した染料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル層(A)中のハロゲン非含有の青色染料の含有量は、0.01~2質量%であることが好ましく、0.02~1.5質量%であることがより好ましく、0.05~1質量%であることが更に好ましい。ハロゲン非含有の青色染料の含有量が前記下限値以上であるとポリエステルフィルムに意匠性を十分に付与することができる。一方、ハロゲン非含有の青色染料の含有量が前記上限値以下であると、ポリエステルフィルムのヘーズを低く抑えることができる。
ポリエステルフィルム中のハロゲン非含有の青色染料の含有量は、0.01~2質量%であることが好ましく、0.02~1.5質量%であることがより好ましく、0.05~1質量%であることが更に好ましい。
<その他の色材>
本発明においては、前記ハロゲン非含有の青色染料以外の色材であって、ハロゲン非含有のその他の色材を用いてもよい。その他の色材としては、ポリエステルに溶解するものであり、且つポリエステルの成型温度で分解が少ないものが好ましい。このような色材は、化学構造的には、ペリノン系、ペリレン系、アゾメチン系、複素環系染料等が好ましく挙げられる。これらの染料は、たとえばスモーク調やブラウン調に調色するために、適宜選択して数種混合して使用することができる。
ポリエステルフィルム中のその他の色材の含有量は、通常0.01~5質量%であることが好ましく、0.05~2質量%であることがより好ましい。
<顔料>
本発明におけるポリエステル層(A)が上記ハロゲン非含有の青色染料を含有する場合には、当該染料とともに、顔料を含有することが好ましい。本発明においては、顔料を用いることによりポリエステルフィルムに遮光性を付与することが可能になる。また、顔料と前記ハロゲン非含有の青色染料とを併用することにより、ポリエステルフィルムのヘーズを低く抑えることができ、さらには、ポリエステルフィルムの耐光性も良好となる。
ポリエステル層(A)に用いる顔料としては、ポリエステルフィルムの遮光性の観点から、隠ぺい力の高い黒色顔料及び白色顔料が好適に挙げられる。特に、隠ぺい力の高い黒色顔料を用いることにより、少量でもポリエステルフィルムの遮光性を向上でき、且つ少量であれば、ポリエステルフィルムのヘーズを低く抑えることができる。
顔料としては有機顔料、無機顔料等が挙げられるが、遮光性や安定性の観点から、炭素系の黒色顔料であるカーボンブラックやカーボンナノチューブが好ましく、カーボンブラックがより好ましい。
本発明において用いることができるカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等を用いることができる。
本発明に用いるカーボンブラックの平均一次粒子径は、5~100nmであることが好ましく、10~50nmであることがより好ましく、15~40nmであることが更に好ましい。
カーボンブラックの平均一次粒子径が前記上限値以下であると、フィルムのヘーズを低く抑えることができ、フィルムの透明性が向上する。一方、カーボンブラック粒子は、微細な一次粒子が凝集して凝集体として存在することがあるが、この凝集体をポリエステル中に存在させて二軸延伸を施すと、フィルムにかかる延伸応力がこの凝集体にも作用して、分散する現象が見られる。平均一次粒子径が前記下限値以上であると、この一次粒子間の凝集力が強くなりすぎず、フィルムを延伸する際の延伸応力で凝集体が分散しやすくなる。
なお、本発明において、平均一次粒子径は、単体であるいはポリエステル中に存在するカーボンブラックの粒子を、電子顕微鏡で観察して測定した粒子径であり、粒子が凝集体として存在している場合には、これを構成する一次粒子の粒子径を指す。例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)、又は走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して、その電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定することができる。個々のカーボンブラック粒子の粒子径を、同じ面積となる円の直径に換算した面積円相当径として、複数個のカーボンブラック粒子についてそれぞれ粒子径を求めた後、下式の計算式の通り個数平均値を計算し平均粒子径を求める。
個々のカーボンブラック粒子の粒子径:
,X,X,X,・・・,X,・・・X 平均粒子径=ΣX/m
白色顔料としては、例えば、無機酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機白色顔料が挙げられ、無機酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ等が挙げられる。これらの中でも、白色度が高く且つ遮光性を向上させることができる観点から、無機酸化物が好ましく、シリカ及び/又はアルミナが好ましい。
シリカ及び/又はアルミナを用いる場合、ポリエステル層(A)中におけるシリカ及びアルミナの平均粒径は、0.01~3μmであることが好ましく、0.05~2.5μmであることがより好ましく、0.1~1μmであることが更に好ましい。シリカ及び/又はアルミナは、ポリエステル層(A)中における平均粒径が上記上限値以下であると、ポリエステル層(A)への分散性が向上し、ポリエステルフィルムのヘーズが良好となる。また、下限値以上とすると、遮光性を確保しやすくなる。
なお、粒径の測定方法については、カーボンブラックにおける粒径の測定方法と同様の方法で行うことができる。
ポリエステル層(A)中のカーボンブラックの含有量は、0.001~1.2質量%であることが好ましく、0.005~0.5質量%であることがより好ましく、0.01~0.3質量%であることが更に好ましく、0.02~0.1質量%であることがより更に好ましくい。
ポリエステル層(A)中のシリカ及び/又はアルミナの含有量は、0.001~1.2質量%であることが好ましく、0.005~0.5質量%であることがより好ましく、0.01~0.3質量%であることが更に好ましく、0.02~0.1質量%であることがより更に好ましい。なお、シリカとアルミナとの双方を含む場合には、合計含有量が上記範囲を満たすものとする。
ポリエステル層(A)中に含まれる顔料の合計含有量は、0.001~1.2質量%であることが好ましく、0.005~0.5質量%であることがより好ましく、0.01~0.3質量%であることが更に好ましく、0.02~0.15質量%であることが殊更に好ましい。
本発明においては顔料と前記青色染料とを組み合わせて用いているため、上記のとおり顔料を少ない量としても、ポリエステルフィルムに遮光性を付与しつつ、ヘーズを低くすることが可能になる。また、ポリエステル層(A)の耐光性も良好となる。
ポリエステルフィルム中の顔料の含有量は、0.001~1.2質量%であることが好ましく、0.0015~0.5質量%であることがより好ましく、0.01~0.3質量%であることが更に好ましく、0.02~0.1質量%であることがより更に好ましい。
本発明のポリエステルフィルムには、赤外線吸収剤を配合することが可能である。赤外線吸収剤としては一般に知られている無機酸化物を用いることができ、例えばセシウム酸化タングステン、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物及び六ホウ化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。中でも、その用途・特徴からヘーズ上昇への影響が小さいセシウム酸化タングステンが好ましい。該赤外線吸収剤は、ポリエステル層(A)に含まれることが好ましい。
赤外線吸収剤の含有量は、所望の透過率に応じて調整することができる。ポリエステルフィルムの生産性や、遮熱性能と経済性との両立という観点から、ポリエステルフィルム中0.3~2.0質量%であることが好ましく、0.4~1.0質量%であることがより好ましいが、本発明の範囲を限定するものではない。
<層構成>
本発明のポリエステルフィルムが、ポリエステル層を積層してなるポリエステルフィルムである場合には、上記ポリエステル層(A)を有するものであれば特に制限されない。例えば、本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル層(A)と、該ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)とを有することが好ましく、ポリエステル層(A)の両面にポリエステル層(B)を設けることがより好ましい。ポリエステルフィルムがポリエステル層(B)をさらに有することで、紫外線吸収剤のブリードアウトを抑制することができ、さらには、ポリエステル層(A)を保護して耐久性なども向上する。
ポリエステル層(B)に使用されるポリエステルの詳細な説明は、上記した通りであり、その説明は省略する。ポリエステル層(B)に使用するポリエステルは、ポリエステル層(A)に使用するポリエステルと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ポリエステル層(B)には微粒子を配合することが好ましい。微粒子を配合することによりポリエステルフィルムの表面の滑り性を向上させることができる。
前記ポリエステル層(B)に配合する微粒子としては、シリカ、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、カオリン、及び有機高分子粒子等が挙げられるが、表面の滑り性を効果的に向上する観点、及び製造コストの観点からシリカが好ましい。
ポリエステル層(B)における微粒子の平均粒子径は、0.01~5μmであることが好ましく、0.1~3μmであることがより好ましい。
なお、微粒子の平均粒子径は、微粒子が粉体の場合には、遠心沈降式粒度分布測定装置(SA-CP3型,株式会社 島津製作所製)を用いて粉体を測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径(d50)を平均粒子径とすることができる。フィルム又は樹脂チップ中の微粒子の平均粒子径は、例えば走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「SU8220」)を用いてフィルム又は樹脂チップを観察し、得られる画像データから粒子1個の大きさを測定し、10点(10個の粒子)の平均値を平均粒子径とする。その際、非球状粒子の場合は、最長径と最短径の平均値を各粒子の直径として測定した。
前記ポリエステル層(B)に微粒子を配合する場合、その配合量は、ポリエステル層(B)を構成する材料の全量中に、0.001~0.5質量%であることが好ましく、0.01~0.4質量%であることがより好ましい。ポリエステル層(B)中の微粒子の量が前記範囲内であると、滑り性を向上させることができると共に、ポリエステルフィルムのヘーズを低く抑えることができる。
なお、ポリエステル層(A)及びポリエステル層(B)それぞれには、上述の染料、顔料、微粒子以外にも、必要に応じて従来公知の酸化防止剤、熱安定性剤、潤滑剤等が配合されてもよい。
<ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステル>
本発明のポリエステルフィルムは、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含むことを要する。ポリエステルフィルムが積層構造を有する場合には、積層構造を構成するポリエステル層の何れかに、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含有する必要がある。
当該ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルは、紫外線吸収剤であり、ポリエステルフィルムにさらに高度なレベルの耐光性を付与する。
また、低分子量タイプの紫外線吸収剤を添加して使用する場合と比較し、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを使用することで、少量の使用量で優れた耐光性を有することができる。そのため、ハロゲン非含有青色染料及び顔料が併用される状況下であっても、これらの成分に影響を与えることなく、それでいて、ポリエステルフィルム中で、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステル自体も分解しにくく、長期間安定した耐光性を発現することができる。
ハロゲン非含有青色染料及び顔料が併用されるポリエステルフィルム中において、ベンゾトリアゾール骨格を有する紫外線吸収剤を単に混合して用いるのではなく、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを用いることにより、前記共重合ポリエステルがフィルム構成樹脂に高い親和性を示し、均一に分散することが可能となる。したがって、本発明のポリエステルフィルムの面積がより広くなっても、フィルムの場所に関わらず安定した耐光性を発現できる。
本発明のポリエステルフィルムは、紫外線吸収剤成分のフィルム表面へのブリードアウトのリスクを大幅に低減できるだけではなく、紫外線吸収剤成分の添加量が少なくできる。その結果、色材としてのハロゲン非含有青色染料の添加量調整がしやすくなり、フィルムの色調を濃い方向に調整しやすくなる利点を有する。
上記共重合ポリエステルを構成するポリエステルに特に制限はないが、ジカルボン酸とジオールとの重縮合ポリマーであることが好ましく、ジカルボン酸としては芳香族ジカルボン酸が好ましく、ジオールとしてはベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物を必須成分として、さらに他の脂肪族ジオールを併用してもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル-ジカルボン酸、ジフェニルスルホン-ジカルボン酸、ジフェニルケトン-ジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸及び2,7-ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、及び4,4’-ビフェニルジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
ジオール成分としては、ベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物を含む必要がある。ベンゾトリアゾール基を有するジオール化合物は、ベンゾトリアゾール基を有する限り特に限定されないが、たとえば、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール]を挙げることができる。
その他の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール及びジエチレングリコール等の直鎖又は分岐構造を有する脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド、スピログリコール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、ノルボルネンジメタノール及びトリシクロデカンジメタノール等の脂環式ジオールが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、あるいは必要に応じて2種類以上併用してもよい。
ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルの製造方法は、特に制限されるものではなく、従来から公知の方法により製造することができる。また、ベンゾトリアゾール化合物の添加するタイミングは特に限定されるわけではなく、ジカルボン酸とジオールとの重縮合する際、任意の段階で添加することができる。
本発明では、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良好であり、かつガラス転移点が近く、フィルム成形加工適性が良好である点から、ポリブチレンテレフタレート(PBT)骨格にベンゾトリアゾール基を付加した共重合ポリエステルを用いるのがよい。
前記ポリエステル層中にベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを配合する場合、その配合量は、当該共重合ポリエステルを含む層を構成するポリエステル層の全量中に、0.1~10質量%であることが好ましく、0.5~9質量%であることがより好ましく、1~9質量%であることがさらに好ましい。
また、ポリエステルフィルム中におけるベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルの配合量はフィルム全体中で、0.1~3質量%であることが好ましく、より好ましくは0.2~2質量%、さらに好ましくは0.2~0.7質量%、よりさらに好ましくは0.2~0.5質量%である。ポリエステルフィルム中のベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルの量が上記範囲内にあると、フィルムの耐光性をより向上させることができる。
<厚み>
上記したとおり、本発明のポリエステルフィルムがポリエステル層を積層してなるポリエステルフィルムである場合には、ポリエステル層(A)を有するものであれば特に制限されず、ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)を有することが好ましい。本発明のポリエステルフィルムが3層以上のポリエステル層を備える場合には、ポリエステル層(B)を最外層として、ポリエステル層(A)を中間層として備えることが好ましい。
上記ポリエステル層(A)の厚みに特に制限はないが、5~50μmであることが好ましく、10~40μmであることがより好ましく、15~35μmであることが更に好ましい。
また、高い透明性を確保し、かつポリエステルフィルム全体の濁りを抑えるために、最外層を構成するポリエステル層(B)はできるだけ薄いことが好ましいが、中間層であるポリエステル層(A)中の紫外線吸収剤成分がブリードアウトすることを防止する観点から一定の厚さを有していることが好ましい。これらを勘案すると、ポリエステル層(B)の厚みは通常片側0.5~8μmであることが好ましく、1.0~5μmであることがより好ましい。
前記ポリエステル層(A)に対する前記ポリエステル層(B)の厚みの比[(B)/(A)]は0.05~0.5であることが好ましい。前記厚みの比が前記範囲内であると、ポリエステルフィルムの透明性を維持しつつ、ポリエステル層(A)からの紫外線吸収剤成分のブリードアウトを効果的に抑制することができる。この観点から、前記厚みの比[(B)/(A)]は、0.07~0.4であることがより好ましく、0.08~0.3であることが更に好ましい。
なお、本発明のポリエステルフィルムが3層構造、たとえばポリエステル層(B)を最外層として、ポリエステル層(A)を中間層として備える場合には、最外層となるポリエステル層(B)のそれぞれの厚みが、上記比率を満たすものとする。
<易接着層>
本発明のポリエステルフィルムは、最表面に易接着層を有してもよい。易接着層を設けることで、ポリエステルフィルムに機能層などを接着させやすくなる。易接着層は、たとえば、ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)が設けられている場合には、ポリエステル(B)が設けられる側とは反対の面に設けられることが好ましい。易接着層は、バインダー樹脂及び架橋剤を含む易接着層組成物から形成される。ポリエステル層(B)がポリエステル層(A)の両面に設けられる場合、易接着層は、ポリエステル層(B)の両方の表面に設けられてもよいが、少なくともポリエステル層(B)の片方の表面に設けられればよい。
バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のポリビニル系樹脂、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。これらの中でも、機能層などとの密着性向上の観点からは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂を使用することが好ましい。
架橋剤としては、種々公知の架橋剤が使用でき、例えば、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物、カルボジイミド系化合物、シランカップリング化合物等が挙げられる。これらの中でも、耐久密着性が向上するという観点から、オキサゾリン化合物が好適に用いられる。また、易接着層の耐久性や塗布性向上という観点からはメラミン化合物が好適に用いられる。
易接着層組成物には、耐ブロッキング性、滑り性改良を目的として粒子を配合してもよい。粒子の具体例としてはシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、有機高分子粒子等が挙げられる。その中でも透明性の観点からシリカが好ましい。粒子の平均粒子径は、ポリエステルフィルムの透明性、及び滑り性を良好にする観点から、好ましくは0.005~1μm、より好ましくは0.01~0.5μmさらに好ましくは0.01~0.2μmの範囲内である。なお、平均粒子径とは、遠心沈降式粒度分布測定装置を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%(D50)の値である。
また、易接着層組成物には、架橋を促進するための成分、例えば架橋触媒などが配合されていてもよい。
易接着層組成物は、一般的に、水、有機溶剤、又はこれらの混合液により希釈されていることが好ましい。易接着層は、易接着層組成物の希釈液を、ポリエステルフィルムの最表面に塗布液としてコーティングして、乾燥することにより形成するとよい。コーティングは、従来公知の方法で行うことができる。
易接着層の厚さは、通常0.003~1μmの範囲であり、好ましくは0.005~0.6μm、さらに好ましくは0.01~0.4μmの範囲である。厚さを0.003μm以上とすることで、十分な接着性を確保できる。また1μm以下とすることで、外観の悪化や、ブロッキングなどを生じにくくする。
<可視光線透過率>
本発明のポリエステルフィルムの可視光線透過率は、2~80%であることが好ましく、20~75%であることがより好ましく、30~70%であることが更に好ましく、40~65%であることがよりさらに好ましく、43~60%であることが特に好ましい。ポリエステルフィルムの可視光線透過率が前記下限値以上であると、適度な遮光性を有するようになるため窓貼り用フィルムとして暗くなりすぎることがない。一方、可視光線透過率が前記上限値以下であると明る過ぎないため好ましい。
可視光線透過率は、ハロゲン非含有の青色染料及び顔料の量を調整することにより前記範囲に調整することができる。
<ヘーズ>
本発明のポリエステルフィルムは、ヘーズが5%以下であることが好ましく、5.0%以下であることがより好ましく、4%以下であることがさらに好ましく、4.0%以下であることがよりさらに好ましく、3.5%以下であることが特に好ましく、その中でも特に3.2%以下がよい。ヘーズが前記上限値以下であると、ポリエステルフィルム越しに見た視界に濁りが生じにくくなり、十分な透明性を確保することができる。
なお、ヘーズはハロゲン非含有の青色染料及び顔料の量を調整することにより前記範囲に調整することができる。
<紫外線吸収剤のブリードアウト性>
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルム中に含まれる紫外線吸収剤のブリードアウトを効果的に抑制することができる。ポリエステルフィルムにおける、紫外線吸収剤のブリードアウトは、実施例に記載の方法により測定することができる。
<赤外線透過率>
本発明のポリエステルフィルムが赤外線吸収剤を含む態様においては、本発明のポリエステルフィルムの900~2500nmにおける光線平均透過率が、70%以下であることが好ましく、65%以下であることがより好ましく、60%以下であることがさらに好ましく、58%以下であることがよりさらに好ましい。ポリエステルフィルムの900~2500nmにおける光線平均透過率が前記上限値以下であれば、近赤外線の透過率を有意に下げることができる。
上述したとおり、本発明のポリエステルフィルムは、可視光線透過率に優れると共に、ベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含むことにより、紫外線吸収剤のブリードアウトを抑制しながら、紫外線の透過率を下げることができる。本発明のポリエステルフィルムが赤外線吸収剤をさらに含む本態様においては、可視光線の透過率を下げることなく、紫外線と赤外線との透過率を下げることが可能となるため、遮熱性が必要とされる場面においても好適に用いることができる。
<窓貼り用ポリエステルフィルムの製造方法>
次に本発明の窓貼り用ポリエステルフィルムの製造方法について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。
まず、前記ポリエステルに対して、前記ハロゲン非含有の青色染料及び前記顔料を添加する。添加する方法に特に制限はないが、前記ハロゲン非含有の青色染料や前記顔料のマスターバッチを作成し、フィルムの溶融成型時にこれらのマスターバッチを添加することが好ましい。またこれらの溶融成型の際には、ポリエステルに分散良く混練りしながら行うために、特に二軸押出機を用いることが好ましい。
本発明の窓貼り用ポリエステルフィルムがポリエステル層(A)及びポリエステル層(B)を有する場合、原料を複数台の押出機にそれぞれ投入し、複数層のマルチマニホールドダイ又はフィ-ドブロックを用い、それぞれのポリエステルを積層して口金から複数層の溶融シートを押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法及び/又は液体塗布密着法を採用することが好ましい。
次いで、得られた未延伸フィルムは二軸方向に延伸して二軸配向させる。すなわち、前記の未延伸シートを長手方向にロール延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~110℃であり、延伸倍率は、通常2.5~7倍、好ましくは3~6倍である。
その後、幅方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~115℃であり、延伸倍率は、通常3~7倍、好ましくは3.5~6倍である。そして、引き続き、170~250℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸フィルムを得る。
なお、フィルムの長手方向とは、フィルムの製造工程でフィルムが進行する方向、すなわちフィルムロールの巻き方向をいう。幅方向とは、フィルム面に平行かつ長手方向と直交する方向をいい、すなわち、フィルムロール状としたときロールの中心軸と平行な方向である。
上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10~40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前又は後に再度長手及び/又は幅方向に延伸してもよい。
前述の方法で得られたポリエステルフィルムの表面には必要に応じてコーティングを施すことができ、コーティングにより、上記した易接着層を形成するとよい。コーティングは、インラインあるいはオフラインあるいはそれらを両方組み合わせたコーティングを行うことができるが、インラインで行うことが好ましい。インラインで行うコーティングでは、縦延伸が終了した段階で主として水で希釈した塗布液を塗布した後、テンター内で乾燥、予熱、横延伸を行い、さらに熱固定を行う一連のプロセスを用いることができる。
[窓貼り用ポリエステルフィルム積層体]
本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、ポリエステルフィルムに様々な機能を付与するために、上記ポリエステルフィルムの少なくとも一方の表面に機能層が設けられるものであり、好ましくは機能層として粘着層が設けられる。すなわち、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、上記ポリエステルフィルムと、ポリエステルフィルムの表面に設けられた粘着層とを備えることが好ましい。窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は粘着層を備えることで、窓貼り用ポリエステルフィルムを容易に窓ガラスに接着できる。
粘着層としては、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の各種粘着剤によって構成されればよい。これらの中でも、接着力、被着体への耐汚染性、及びコストの観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。
粘着層の厚みは、1~100μmであることが好ましく、5~75μmであることがより好ましく、15~50μmであることが更に好ましい。粘着層の厚みが前記範囲内であると、粘着層の強度を十分に維持しつつ、透明性を確保することができる。
一方、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体においては、使用するポリエステルフィルムは、1枚でもよいし、粘着層を介してポリエステルフィルム同士を貼り合わせた、複数のポリエステルフィルムを有する構成であってもよい。貼り合わせ構成においては同じ色調を有するポリエステルフィルム同士を貼り合わせてもよいし、異なる色調のポリエステルフィルム同士を貼り合わせてもよい。その場合、得られる窓貼り用ポリエステルフィルム積層体の品揃え(色目のラインナップ)が増える利点を有する。
また、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体では、ポリエステルフィルムの表面に機能層としてハードコート層が設けられてもよい。ハードコート層が設けられることで、ポリエステルフィルムの表面が傷付けられることを防止できる。
ハードコート層は公知のハードコート剤を硬化して形成される硬化物層が好ましい。ハードコート剤としては、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物などを使用すればよい。なお、活性エネルギー線とは、紫外線や電子線等の活性線を意味する。
ハードコート剤は、活性エネルギー線の照射により硬化物を形成する重合性モノマーや重合性オリゴマー等を含むとよく、例えば、(メタ)アクリレートモノマー又は(メタ)アクリレートオリゴマーの少なくともいずれかを含むとよい。より具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等を含むとよい。
ハードコート剤は、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤、滑剤、可塑剤、有機粒子、無機粒子、防汚剤、酸化防止剤、触媒等の添加剤を含有してもよい。
ハードコート層の厚さは、特に限定されないが、例えば0.5~15μm、好ましくは1~10μmの範囲である。
本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体において、ハードコート層を設ける場合には、ポリエステルフィルムの一方の表面に粘着層が設けられ、他方の面にハードコート層が設けられることが好ましい。すなわち、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、前記ハードコート層が設けられる窓貼り用ポリエステルフィルムの面とは反対の面に前記粘着層を備えることが好ましい。このような構成を有することで、粘着層を介して窓ガラスに接着されたポリエステルフィルムの表面に傷が付くのを、ハードコート層により防止することができる。
粘着層、ハードコート層などの機能層が設けられる場合、その機能層が設けられる、ポリエステルフィルムの表面には、密着性を向上させるために、コロナ放電処理を施したり、上記した易接着層を設けたりしてもよい。また、ハードコート層を設ける場合には、接着性向上の観点から、ハードコート層を設ける、ポリエステルフィルムの表面に上記した易接着層が設けられることが好ましい。
窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、粘着層を有する場合、粘着層の表面に積層される離型フィルムをさらに有してもよい。窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、離型フィルムを有することで、窓ガラスに貼り合わせる前においては粘着層を保護することができる。また、離型フィルムは、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体を窓ガラスに貼り合わせる際に剥離して、露出された粘着層により、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体を窓ガラスに貼り合わせるとよい。
離型フィルムとしては、シリコーン系剥離剤、又は長鎖アルキル系樹脂、オレフィン系樹脂などの非シリコーン系剥離剤等の剥離剤で表面処理したフィルムが挙げられる。
本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム及び窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、自動車などの各種車両、建築物などの窓ガラスに貼り合わせて使用するものである。本発明の窓貼り用ポリエステルフィルム及び窓貼り用ポリエステルフィルム積層体は、耐光性が良好で、長期間使用後でも、退色を少なくすることができる。また、青色染料としてハロゲン非含有のものを使用するので、廃棄時に環境へ悪影響を及ぼすこともない。さらに、赤外線吸収剤を含むことも可能であり、遮熱性が必要とされる場面においても好適に用いることができる。
<語句の説明など>
一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格;JIS K 6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、本明細書において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[評価方法]
実施例及び比較例で得られたポリエステルフィルムを、それぞれ下記の方法にしたがって評価した。
(1)可視光線透過率
分光式測色計SE-2000(日本電色株式会社製)を用いて各波長の光線透過率を測定し、JIS-A 5759:2016に従って可視光線透過率を算出した。
(2)フィルムの濁度(ヘーズ)
JIS K 7136:2000に準じ、濁度計NDH300A(日本電色社製)を用いてポリエステルフィルムの濁度(ヘーズ)を測定した。
(3)ポリエステルフィルムの厚み及び各層の厚み
ポリエステルフィルムの小片をエポキシ樹脂で包埋し、厚み方向の断面を観察できるようにミクロトームで切片を切り出して、これを透過型電子顕微鏡写真にて観測した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に、明暗によって積層界面が観察される。その界面とフィルム表面までの距離を透過型電子顕微鏡の写真により測定し、測定した全ての値から計算される平均値を厚みとした。
(4)色差(耐光性)
色彩色差計(日本電色工業株式会社製 SE6000型 C光源使用)を用いて試験前のポリエステルフィルムを測定し、JIS Z 8781-4:2013に準拠してL,a,bを算出した。
その後、メタルウェザー試験機(ダイプラ・ウィンテス株式会社製 KW-R5TP-A型)によりポリエステルフィルムに下記条件にてUV光を照射した。
試験後のポリエステルフィルムについても、試験前と同様の方法でL,a,bを算出し、下記式を用いて試験前後での色差ΔE abを算出した。
ΔE abが小さいほど、UV光照射による色変化(退色)が少なく、耐光性に優れることがわかる。
<測定条件>
照度140mW/cm、照射時間32時間(LIGHT(50℃、50%RH))
式:ΔE ab=[(ΔL)+(Δa)+(Δb)]1/2
上記測定条件は、通常の屋外暴露で約9か月間に相当する。
(5)赤外線(900~2500nm)平均透過率
日本分光社製の分光光度計(V-670)を用いて分光光線透過率を測定し、900~2500nmの波長領域における透過率を平均し、平均透過率を算出した。
(6)紫外線吸収剤のブリードアウト性
上記(4)項の耐光性試験後のフィルムを用いた。
X線光電子分光測定装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製 K-Alpha)を用い、以下の条件で、N元素量を測定し、紫外線吸収剤のブリードアウト性を以下の判定基準に沿って評価した。
励起X線:monochromated Al Kα
X線形:楕円(長軸長:400μm)
光電子脱出角度:90度(試料表面と検出器のなす角)
エネルギー補正:C1S メインピークの結合エネルギー値を284.8eVに合わせた。
(判定基準)
〇:N元素の検出量が0.1ppm未満
×:N元素の検出量が0.1ppm以上
(7)ポリエステルの極限粘度
ポリエステルに非相溶な成分を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノールとテトラクロロエタンの混合溶媒〔フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)〕100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(8)微粒子の平均粒子径
株式会社島津製作所製の遠心沈降式粒度分布測定装置(SA-CP3型)を用いて微粒子を測定した等価球形分布における、積算体積分率50%の粒子径を平均粒子径とした。
[原料]
<ポリエステルA>
極限粘度が0.63dl/gであるポリエチレンテレフタレートモノポリマー。
<ポリエステルB>
平均粒子径が2.3μmである非晶質シリカ粒子を0.6質量%含有する、極限粘度が0.61dl/gであるポリエチレンテレフタレートモノポリマー。
<ポリエステルC>
ポリエステルCは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを溶融混合してチップ化したポリエステルである。より具体的にポリエステルCは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを90:10の割合(質量比)で混合したものである。
ポリエステルC中の色材の含有量は、Disperse Blue 60が4.5質量%、Solvent Brown 53が1.5質量%であり、カーボンブラック(平均一次粒子径30nm)の含有量が0.8質量%であり、その他Solvent Red 52も含有されている。
なお、ポリエステルCに用いたDisperse Blue 60は、ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料であり、構造式は下記のとおりである。
Figure 2023020819000015
<ポリエステルD>
ポリエステルDは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを溶融混合してチップ化したものである。より具体的にポリエステルDは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを85:15の割合(質量比)で混合したものである。
ポリエステルD中の色材の含有量は、Disperse Blue 60が7質量%、Solvent Brown 53が6質量%、その他Solvent Red 52である。
<ポリエステルE>
ポリエステルEは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを溶融混合してチップ化したポリエステルである。より具体的にポリエステルEは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを90:10の割合(質量比)で混合したものである。
ポリエステルE中の色材の含有量は、Disperse Blue 60が4.5質量%、Solvent Brown 53が1.5質量%であり、シリカ(平均粒子径2.3μm)の含有量が0.6質量%であり、その他Solvent Red 52も含有されている。
<ポリエステルF>
ポリエステルFは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを溶融混合してチップ化したポリエステルである。より具体的にポリエステルFは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを90:10の割合(質量比)で混合したものである。
ポリエステルF中の色材の含有量は、Disperse Blue 60が4.5質量%、Solvent Brown 53が1.5質量%であり、アルミナ(平均粒子径0.05μm)の含有量が0.8質量%であり、その他Solvent Red 52も含有されている。
<ポリエステルG>
ポリエステルGは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを溶融混合してチップ化したポリエステルである。より具体的にポリエステルGは、ポリエチレンテレフタレートと色材とを90:10の割合(質量比)で混合したものである。
ポリエステルG中の色材の含有量は、Solvent Blue 97が4.0質量%、Solvent Blue 104が2.0質量%、カーボンブラック(平均一次粒子径30nm)の含有量が0.8質量%であり、その他、Solvent Red 179,Solvent Green 3も含有されている。
なお、ポリエステルGに用いた、Solvent Blue 97およびSolvent Blue 104は、ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料であり、構造式は下記のとおりである。
Figure 2023020819000016

Solvent Blue 97
Figure 2023020819000017

Solvent Blue 104
<ポリエステルH>
2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール](大和化成社製:DAINSORB T-33)を含む、ポリブチレンテレフタレート(UVAPBT,大和化成社製)を使用した。
<ポリエステルI>
ポリエステルAに対して紫外線吸収剤(東京インキ社製 チヌビン1577)を5.0質量%含むポリエステルIを得た。
<ポリエステルJ>
2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(2-ヒドロキシエチル)フェノール](大和化成社製:DAINSORB T-33)に由来の単位を30質量%含む、ベンゾトリアゾール基を含む共重合ポリブチレンテレフタレート(UVAPBT,大和化成社製)を使用した。
<ポリエステルK>
ポリエステルKは、ポリエチレンテレフタレートにセシウム酸化タングステンを10質量%の割合で溶融混錬して、チップ化したポリエステルKを得た。
[実施例1]
ポリエステルA、C、Jの各チップを94:4:2の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
それぞれの押出機はいずれもベント付きの異方向二軸押出機であり、レジンは乾燥することなしに290℃の溶融温度で押出しを行い、その後、溶融ポリマーをフィードブロック内で合流して積層した。
次いで、静電印加密着法を用いて表面温度を25℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して、2種3層構成の積層未延伸シートを得た。得られたシートを85℃、3.3倍で長手方向に延伸した。
その後、フィルムをテンターに導き110℃、4.2倍で横方向に延伸した後、235℃にて熱固定を行い、さらに幅方向に200℃で5%弛緩処理を行って、ポリエステルフィルムを作成した。
得られたポリエステルフィルムの各層の厚みは、表層であるポリエステル層(B)がそれぞれ2μm、中間層であるポリエステル層(A)が21μmであり、総厚みは25μmであった。
得られたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
ポリエステルA、Cの各チップを96:4の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、B、Jの各チップを70:22:8の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
ポリエステルA、C、J、Kの各チップを91:2:2:5の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
ポリエステルA、Dの各チップを96:4の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[比較例2]
ポリエステルA、Eの各チップを96:4の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[比較例3]
ポリエステルA、F、Iの各チップを75:5:20の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[比較例4]
ポリエステルA、Fの各チップを95:5の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルB、Iの各チップを22:78の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
[比較例5]
ポリエステルA、G、Hの各チップを94.2:5.5:0.3の質量割合でブレンドしたものを、ポリエステル層(A)用レジンとして中間層用押出機に投入した。
これとは別にポリエステルA、Bの各チップを78:22の質量割合でブレンドしたものをポリエステル層(B)用レジンとして表層用押出機に投入した。
上記以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特性を表1に示す。
Figure 2023020819000018
Figure 2023020819000019
表2の結果から明らかなように、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルムは紫外線吸収剤の含有量が少ないにも関わらず、耐光性に優れていることが分かる。また、本発明の窓貼り用ポリエステルフィルムは、ハロゲン非含有の青色染料を用いているため、廃棄時に環境へ与える悪影響が小さい。
また、実施例1~3は、比較例1~2と比較すると、紫外線吸収剤成分を併用していても、青色染料の発色を阻害せず、それでいて、色差(耐光性)が改善されており、ハロゲン非含有の青色色材と顔料を併用していても、実用性に耐えうる効果が示されている。
さらに実施例1~3は紫外線吸収剤成分のブリードアウトも少なく、過酷な使用環境下においても良好な耐光性を示すことがわかった。とくに、夏場の日差しが強い時のように、高度なレベルの耐光性が必要とされる場面で好適に用いることができる。加えて、実施例3は赤外線吸収剤を含んでおり、遮熱性が必要とされる場面においても好適に用いることができるため、より工業的利用価値の高い窓貼り用ポリエステルフィルムの提供が可能となる。

Claims (16)

  1. ハロゲン非含有の青色染料、顔料及びベンゾトリアゾール基を有する共重合ポリエステルを含む、窓貼り用ポリエステルフィルム。
  2. ポリエステル層(A)と、該ポリエステル層(A)の少なくとも一方の面にポリエステル層(B)とを有する、請求項1に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  3. 前記ポリエステル層(A)に対する前記ポリエステル層(B)の厚みの比[(B)/(A)]が0.05~0.5である、請求項2に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  4. 前記ポリエステル層(A)は、前記ハロゲン非含有の青色染料及び顔料を含み、該ポリエステル層(A)におけるハロゲン非含有の青色染料の含有量が、0.01~2質量%である、請求項2又は3に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  5. 前記ポリエステル層(A)における前記顔料の含有量が0.001~1.2質量%である、請求項4に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  6. 前記ハロゲン非含有の青色染料が、ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料である、請求項1~5のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  7. 前記ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料が、下記一般式(I)で表される化合物である、請求項6に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
    Figure 2023020819000020

    (式中、R及びRはそれぞれ独立に置換又は非置換アミノ基を表し、R、R、R~Rはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、RとRは互いに結合し環を形成していてもよい。)
  8. 前記ハロゲン非含有のアントラキノン系青色染料が、下記一般式(III-a)で表される化合物又は下記一般式(IV)で表される化合物である、請求項7に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
    Figure 2023020819000021

    (式中、X11は置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、または置換又は非置換アラルキル基を表す。)
    Figure 2023020819000022

    (式中、X21~X24はそれぞれ独立に水素原子、置換又は非置換アルキル基、置換又は非置換シクロアルキル基、置換又は非置換アルコキシ基、フェニル基、置換又は非置換アリール基、または置換又は非置換アラルキル基を表す。)
  9. 前記顔料がカーボンブラックである、請求項1~8のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  10. 前記顔料がシリカおよび/またはアルミナである、請求項1~8のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  11. 赤外線吸収剤として、セシウム酸化タングステン、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物及び六ホウ化ランタンからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  12. 900nm~2500nmにおける平均透過率が70%以下である、請求項11に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルムと、前記窓貼り用ポリエステルフィルムの表面に設けられるハードコート層とを備える、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
  14. 請求項1~12のいずれか1項に記載の窓貼り用ポリエステルフィルムと、前記窓貼り用ポリエステルフィルムの表面に設けられる粘着層とを備える、窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
  15. 前記ハードコート層が設けられる窓貼り用ポリエステルフィルムの面とは反対の面に粘着層を備える、請求項13に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
  16. 前記粘着層表面に離型フィルムをさらに備える、請求項14又は15に記載の窓貼り用ポリエステルフィルム積層体。
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