JP2023020800A - プラグドア装置及びスイングアーム機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減することができるプラグドア装置を提供する。【解決手段】実施形態のプラグドア装置は、車両の車体に固定される固定ベースと、固定ベースに対して車両の幅方向に移動可能に固定ベースに設けられたスライドベースと、スライドベースに設けられ、車両の乗降口を開閉するドア2を車両の前後方向に移動させるドア駆動機構と、ドア2の車両の幅方向及び車両の前後方向への移動を案内し、ドア2の上部とドア2の下部とを連動して移動させるスイングアーム機構50と、を備える。スイングアーム機構50は、車両の高さ方向に延びるピラー部51と、ピラー部51の長手方向を回転中心としてピラー部51を回転可能に支持する支持部52と、支持部52と噛み合ってピラー部51を車両の車体に固定する固定部53と、を備える。支持部52は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で固定部53と噛み合うことが可能な噛合部71を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、プラグドア装置及びスイングアーム機構に関する。
従来、ドアを鉄道車両の前後方向に移動させながら幅方向に移動させる動作、いわゆるプラグ動作をさせるプラグドア装置が知られている。例えば、特許文献1には、ドアの上部とドアの下部とを連動して移動させるスイングアーム機構について開示されている。
一方、スイングアーム機構を構成するピラーの高さを調整するため、スイングアーム機構に高さ調整機構を別途設けた構成が知られている。例えば、高さ調整機構は、ピラーの一部を雄ねじ構造とし、ダブルナットを設けた構成である。
中国実用新案公告第201687303号明細書
しかし、スイングアーム機構に高さ調整機構を別途設けた場合、部品点数が多くなるため、部品点数を削減する上で改善の余地がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、部品点数を削減することができるプラグドア装置及びスイングアーム機構を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係るプラグドア装置は、車両の車体に固定される固定ベースと、前記固定ベースに対して前記車両の幅方向に移動可能に前記固定ベースに設けられたスライドベースと、前記スライドベースに設けられ、前記車両の乗降口を開閉するドアを前記車両の前後方向に移動させるドア駆動機構と、前記ドアの前記車両の幅方向及び前記車両の前後方向への移動を案内し、前記ドアの上部と前記ドアの下部とを連動して移動させるスイングアーム機構と、を備え、前記スイングアーム機構は、前記車両の高さ方向に延びるピラー部と、前記ピラー部の長手方向を回転中心として前記ピラー部を回転可能に支持する支持部と、前記支持部と噛み合って前記ピラー部を前記車両の車体に固定する固定部と、を備え、前記支持部は、前記長手方向における異なる噛合位置で前記固定部と噛み合うことが可能な噛合部を有する。
この構成によれば、固定部に対する支持部の噛合位置を変更することで、車両の高さ方向におけるピラー部の位置(ピラー部の高さ)を調整することができる。そのため、ピラー部の高さを調整するための調整機構をピラー部に別に設ける必要が無い。すなわち、ピラー部の高さを調整するために、支持部以外の部品は不要である。したがって、部品点数を削減することができる。
(2)上記(1)に記載のプラグドア装置では、前記支持部は、筒形状であり、前記噛合部は、前記支持部の長手方向に平行な外周面に設けられていてもよい。
(3)上記(2)に記載のプラグドア装置では、前記支持部は、内輪、外輪、及び前記内輪と前記外輪との間を転がる転動体を有するベアリングと、前記ベアリングを支持する前記筒形状のホルダと、を備え、前記ピラー部は、前記内輪に固定され、前記ホルダの内周は、前記外輪に固定され、前記噛合部は、前記ホルダの外周面に設けられていてもよい。
(4)上記(2)又は(3)に記載のプラグドア装置では、前記支持部は、前記支持部の外周面における前記噛合部と異なる位置に、工具を嵌めて前記支持部を回転させることが可能な調整溝を有してもよい。
(5)上記(4)に記載のプラグドア装置では、前記固定部は、前記支持部を覆う筒形状であり、前記支持部は、前記固定部の一端又は他端から突出する突出部を有し、前記調整溝は、少なくとも前記突出部に設けられていてもよい。
(6)上記(2)から(5)の何れか一項に記載のプラグドア装置では、前記支持部は、前記支持部の外周面における前記噛合部と異なる位置に、工具を嵌めて前記支持部を回転させることが可能な調整溝を有し、前記固定部には、貫通孔が形成され、前記支持部は、前記貫通孔を介して前記調整溝に嵌まって前記噛合位置を決める位置決め部材を更に有してもよい。
(7)上記(2)から(6)の何れか一項に記載のプラグドア装置では、前記ピラー部は、内管部と、前記内管部を収容する外管部と、を含み、前記内管部と前記外管部とのそれぞれには、前記内管部と前記外管部とが重なる領域に前記ピラー部の長手方向に延びる凸部と前記凸部が嵌まる凹部との一方が形成されてもよい。
(8)上記(1)から(7)の何れか一項に記載のプラグドア装置では、前記ドアの下部と前記ピラー部とを連結する連結部を更に備え、前記連結部は、前記ドアの下部と前記ピラー部の長手方向と平行な第1の軸部とを連結するように延び、前記第1の軸部を中心として回転可能な第1アームと、前記第1の軸部と平行な第2の軸部と前記第1の軸部とを連結するように延び、前記第1の軸部及び前記第2の軸部を中心として回転可能な第2アームと、前記第2の軸部と前記ピラー部とを連結するように延び、前記第2の軸部及び前記ピラー部を中心として回転可能な第3アームと、を含み、前記第3アームは、前記ドアの前記幅方向の移動を制限可能な死点まで移動可能であり、前記連結部は、前記第3アームが前記死点にあるときに前記ドアに作用する外力を前記ピラー部に伝達するように構成され、前記支持部は、前記ピラー部を回転可能に支持するベアリングと、前記ベアリングを支持し、前記外力を受けることが可能なホルダと、を備えてもよい。
(9)上記(1)から(8)の何れか一項に記載のプラグドア装置では、前記ピラー部は、前記ドアの上部と前記ピラー部とを連結する上連結部よりも鉛直方向下側であって前記ドアの下部と前記ピラー部とを連結する下連結部よりも鉛直方向上側の位置に、前記ピラー部との接続箇所を中心として回転可能な関節部分を有してもよい。
(10)上記(1)から(9)の何れか一項に記載のプラグドア装置では、前記噛合部は、雄ねじ又は雌ねじの一方のねじ部であり、前記固定部は、前記雌ねじ又は前記雄ねじの他方のねじ部を有し、前記一方のねじ部は、前記ピラー部の長手方向における異なる噛合位置で前記他方のねじ部と噛み合うことが可能であってもよい。
(11)本発明の態様に係るスイングアーム機構は、車両の乗降口を開閉するドアの前記車両の幅方向及び前記車両の前後方向への移動を案内し、前記ドアの上部と前記ドアの下部とを連動して移動させるスイングアーム機構であって、前記車両の高さ方向に延びるピラー部と、前記ピラー部の長手方向を回転中心として前記ピラー部を回転可能に支持する支持部と、前記支持部と噛み合って前記ピラー部を前記車両の車体に固定する固定部と、を備え、前記支持部は、前記長手方向における異なる噛合位置で前記固定部と噛み合うことが可能な噛合部を有する。
この構成によれば、固定部に対する支持部の噛合位置を変更することで、車両の高さ方向におけるピラー部の位置(ピラー部の高さ)を調整することができる。そのため、ピラー部の高さを調整するための調整機構をピラー部に別に設ける必要が無い。すなわち、ピラー部の高さを調整するために、支持部以外の部品は不要である。したがって、部品点数を削減することができる。
本発明によれば、部品点数を削減することができるプラグドア装置及びスイングアーム機構を提供することができる。
実施形態のプラグドア装置の正面図である。 実施形態のスイングアーム機構の上部を含む周辺の斜視図である。 実施形態のスイングアーム機構の下部を含む周辺の斜視図である。 実施形態のスイングアーム機構の前後方向の一方の斜視図である。 実施形態のスイングアーム機構の下連結部を含む周辺の斜視図である。 実施形態の下連結部をXZ面で切断した断面を含む周辺の斜視図である。 実施形態の支持部及び固定部をXY面で切断した断面を含む図である。 実施形態のピラー部の内管部及び外管部をXZ面で切断した断面を含む図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態では、プラグドア装置として鉄道車両(車両)の乗降口を開閉する両引き分けの一対のドアを備えた例を挙げて説明する。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を意味するのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も含むものとする。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、実施形態のプラグドア装置の正面図である。図2は、実施形態のスイングアーム機構の上部を含む周辺の斜視図である。
図1に示すように、プラグドア装置1は、一対のドア2と、固定ベース3と、スライドベース4と、ドア駆動機構30と、スイングアーム機構50と、を備える。なお、図1及び図2においては、ドア2が全閉位置に位置する状態をそれぞれ示している。
以下の説明では、必要に応じてX,Y,Zの直交座標系を用いて説明する。X方向は、車両の前後方向と一致している。Y方向は、車両の幅方向と一致している。Z方向は、X方向及びY方向に直交する車両の高さ方向(重力方向)を示している。以下の説明では、X方向、Y方向及びZ方向のうち、図中矢印側をプラス(+)側とし、矢印とは反対側をマイナス(-)側として説明する。+Y側は幅方向外側に相当し、-Y側は幅方向内側に相当する。+Z側は重力方向の上側に相当し、-Z側は重力方向の下側に相当する。
プラグドア装置1は、ドア2が全閉位置のとき、車体側壁の外面とドア2の外面とが面一となるようにドア2を支持している。ドア2は、ドアリーフ10と、ドアリーフ10に連結されたドアハンガ11と、を備える。ドア2は、スライドベース4に取り付けられている。ドアハンガ11は、スライドベース4に対して前後方向に移動可能な状態でスライドベース4に支持されている。
固定ベース3は、車両の車体に固定されている。車体は、車両の骨格をなすフレームである。固定ベース3は、車両の乗降口15の上方に設けられている。固定ベース3は、乗降口15の上端縁を跨ぐように前後方向に延びている。固定ベース3の前後方向の両端には、幅方向に延びるレールベース9がそれぞれ連結されている。
スライドベース4は、固定ベース3に設けられている。スライドベース4は、不図示の駆動源(例えばモータ)からの駆動力によって固定ベース3に対して幅方向にスライドすることで、ドア2を幅方向に移動させる。例えば、モータの出力軸は、その出力軸まわりの一方と他方とに回転可能(正逆回転可能)とされる。スライドベース4は、固定ベース3の下方に設けられている。スライドベース4は、乗降口15の上端縁に沿うように前後方向に延びている。スライドベース4の前後方向の両端は、レールベース9に沿って幅方向に移動可能とされている。
ドア駆動機構30は、スライドベース4に設けられている。ドア駆動機構30は、車両の乗降口15を開閉するドア2を車両の前後方向に移動させる。図2に示すように、ドア駆動機構30は、駆動源(不図示)からの駆動力を伝えるモータ出力軸31と、前後方向に沿って延びる無端状のベルト32と、を備える。モータ出力軸31は、高さ方向に沿う軸線まわりで回転するギア33を備える。ギア33に対して前後方向に離間した位置には、ギア33の回転軸線と平行な軸線(高さ方向に沿う軸線)まわりで回転可能なプーリ34が設けられている。
ベルト32は、ギア33とプーリ34とに架け渡されている。ベルト32は、ギア33の回転に連動してギア33及びプーリ34の周りを移動(周回)する。ベルト32には、ドアハンガ11が接続されている。ドアハンガ11は、ベルト32の移動と共に前後方向に移動する。
以下、ドアを前後方向に移動させながら幅方向に移動させる動作、いわゆるプラグ動作の一例について説明する。
一対のドア2のうち-X側のドア2は、ドアハンガ11を介して、ベルト32の-Y側の部分に接続されている。これに対し、+X側のドア2は、ドアハンガ11を介して、ベルト32の+Y側の部分に接続されている。上述の通りベルト32は前後方向において互いに離間した位置にあるギア33とプーリ34とに架け渡されているため、ベルト32の-Y側の部分と+Y側の部分とは前後方向において互いに反対方向に移動する。このため、ベルト32が移動すると、-X側のドア2と、+X側のドア2とは、前後方向においては互いに反対方向に移動する。
一対のドア2は、図2に示す全閉位置(車体側壁の外面とドア2の外面とが面一となる位置)から、不図示の駆動源からの駆動力がベルト32に伝達され、ベルト32に接続されたドアハンガ11が移動することにより、全開位置まで移動する。図2の例では、-X側のドア2は、全閉位置から最初は幅方向外側(具体的には幅方向を含む斜め)に移動し、その後、-X方向へ真っ直ぐ移動することにより全開位置に至る。一方、+X側のドア2は、全閉位置から最初は幅方向外側(具体的には幅方向を含む斜め)に移動し、その後、+X方向へ真っ直ぐ移動することにより全開位置に至る。
なお、ドアの駆動方式は、ドア駆動機構30が上述のベルト32を備える、いわゆるベルト式に限定されない。例えば、ドアの駆動方式は、ボルトに相当するスクリュー軸をモータで回転させ、ナットに相当するボールナットに取り付けられたドアを開閉する方式である、いわゆるスクリュー式であってもよい。または、ドアの駆動方式は、ラック・アンド・ピニオン機構のピニオンをモータで回転させ、ラックレールに取り付けられたドアを開閉する方式である、いわゆるラック・アンド・ピニオン方式であってもよい。例えば、ドアの駆動方式は、要求仕様に応じて変更することができる。
図1は、実施形態のスイングアーム機構50を含む周辺の正面図である。図2は、実施形態のスイングアーム機構50の上部を含む周辺の斜視図である。図3は、実施形態のスイングアーム機構50の下部を含む周辺の斜視図である。図4は、実施形態のスイングアーム機構50の前後方向の一方の斜視図である。なお、各図においては、スイングアーム機構50の前後方向の一方(-X側)の構成要素の末尾には記号Aを付し、他方(+X側)の構成要素の末尾には記号Bを付しているが、特に区別する必要が無い場合は末尾の記号を省略して説明する。
スイングアーム機構50は、車両の乗降口15を開閉するドア2の車両の幅方向及び車両の前後方向への移動を案内し、ドア2の上部とドア2の下部とを連動して移動させる。
図3に示すように、スイングアーム機構50は、車両の高さ方向に延びるピラー部51と、ピラー部51の長手方向を回転中心としてピラー部51を回転可能に支持する支持部52と、支持部52と噛み合ってピラー部51を車体に固定する固定部53と、を備える。
図1に示すように、ピラー部51は、高さ方向に沿って直線状に延びている。ピラー部51は、前後方向に離間して2本設けられている。ピラー部51は、前後方向において乗降口15よりも外側に配置されている。
図5は、実施形態のスイングアーム機構50の下連結部120を含む周辺の斜視図である。図6は、実施形態の下連結部120をXZ面で切断した断面を含む周辺の斜視図である。
図5に示すように、支持部52は、ピラー部51の長手方向に平行な筒形状である。ピラー部51及び支持部52は、互いに同軸上に配置されている。図6に示すように、支持部52は、ベアリング60と、ベアリング60を支持する筒形状のホルダ70と、を備える。
ベアリング60は、内輪61、外輪62、及び内輪61と外輪62との間を転がる転動体63を有する。ピラー部51の下部は、内輪61に固定されている。ホルダ70の内周は、外輪62に固定されている。外輪62は、ホルダ70の上部の内周面に固定されている。
支持部52は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で固定部53と噛み合うことが可能な噛合部71を有する。固定部53は、支持部52を覆う筒形状である。噛合部71は、支持部52の長手方向に平行な外周面に設けられている。噛合部71は、ホルダ70の外周面に設けられている。噛合部71は、ホルダ70の外周面に形成された雄ねじ71(一方のねじ部の一例)である。固定部53は、雄ねじ71が噛み合う雌ねじ54(他方のねじ部の一例)を有する。雌ねじ54は、固定部53の内周面に形成されている。ホルダ70の外周面に形成された雄ねじ71は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で、固定部53の内周面に形成された雌ねじ54と噛み合うことが可能である。
図7は、実施形態の支持部52及び固定部53をXY面で切断した断面を含む図である。
図7に示すように、支持部52を構成するホルダ70は、ホルダ70の外周面における噛合部71と異なる位置に、工具を嵌めてホルダ70を回転させることが可能な調整溝72を有する。
図5に示すように、支持部52は、固定部53の下端(固定部53の一端の一例)から突出する突出部73を有する。調整溝72は、少なくとも突出部73に設けられている。
調整溝72は、支持部52の長手方向と平行に延びている。図7に示すように、調整溝72は、ホルダ70の外周面に複数(例えば本実施形態では6つ)設けられている。図7の断面視で、複数の調整溝72は、ホルダ70の外周面の周方向に互いに同じ間隔をあけて配置されている。なお、図7の断面視で、ホルダ70の外周面に形成された雄ねじ71は、ホルダ70の外周面の周方向において隣り合う2つの調整溝72の間の部分に相当する。
固定部53には、貫通孔55が形成されている。貫通孔55は、筒形状である固定部53の径方向に開口している。支持部52は、貫通孔55を介して調整溝72に嵌まって噛合位置を決める位置決め部材56を有する。例えば、位置決め部材56は、貫通孔55を介して調整溝72に嵌まることが可能なボルトである。例えば、位置決め部材56が調整溝72に嵌まった状態では、固定部53に対する支持部52の位置(ピラー部51の長手方向を中心としたホルダ70の回転)が拘束される。これにより、固定部53の内周面に形成された雌ねじ54に対して、ホルダ70の外周面に形成された雄ねじ71の噛合位置が決まる。
図8は、実施形態のピラー部51の内管部80及び外管部81をXZ面で切断した断面を含む図である。
図8に示すように、ピラー部51は、内管部80と、内管部80を収容する外管部81と、を含む。内管部80と外管部81とのそれぞれには、内管部80と外管部81とが重なる領域にピラー部51の長手方向に延びる凸部82と凸部82が嵌まる凹部83との一方が形成されている。
内管部80は、ピラー部51の長手方向に延びる円柱状の内柱部80aを有する。内柱部80aの外周面には、ピラー部51の長手方向に延びる凸部82が形成されている。
外管部81は、内柱部80aを収容する円筒状の外筒部81aを有する。外筒部81aの上端側には、凸部82が嵌まる凹部83が形成されている。凹部83は、ピラー部51の長手方向に延びている。凹部83の長手方向の長さは、凸部82の長手方向の長さよりも長い。
内管部80の凸部82が外管部81の凹部83に嵌まった状態では、内管部80及び外管部81は、互いに周方向の移動(ピラー部51の長手方向を回転中心とした回転)が制限される一方で、互いに軸方向の移動(ピラー部51の長手方向の移動)は許容される。
外管部81の下部は、支持部52(図5参照)により支持されている。例えば、支持部52が長手方向における異なる噛合位置で固定部53と噛み合う場合、外管部81は内管部80に対して長手方向における異なる位置で変位する。
図2に示すように、ピラー部51の上端部は、上部ブラケット40を介して車体上部に取り付けられている。図3に示すようにピラー部51の下端部は、下部ブラケット41を介して車体下部に取り付けられている。ピラー部51は、各ブラケット40,41に対して、高さ方向に延びる軸線回りに回転可能に支持されている。なお、固定部53は、下部ブラケット41において支持部52と噛み合う部分(支持部52を覆う筒形状の部分)に相当する。
図4に示すように、下部ブラケット41には、下部ブラケット41を車体下部に固定するためのボルトが通るボルト孔42が形成されている。ボルト孔42は、車両の高さ方向に間隔をあけて複数(例えば本実施形態では3つ)配置されている。例えば、ボルト孔42は、車両の幅方向に長手を有する長孔形状であってもよい。これにより、車体下部に対して下部ブラケット41を車両の幅方向に位置決めすることができる。
プラグドア装置は、ドア2の上部とピラー部51の上部とを連結する上連結部110(図2参照)と、ドア2の下部とピラー部51の下部とを連結する下連結部120(図3参照、ドアの下部とピラー部51とを連結する連結部の一例)と、を備える。
図2に示すように、上連結部110は、ピラー部51の上部に対して回転不能な状態で取り付けられている。上連結部110は、ドア2の上部を支持するとともにピラー部51を回転中心として一体に回転する。図4に示すように、上連結部110は、ピラー部51と同軸に配置されるアーム基部111と、アーム基部111からドア2の上端に向けて延びる上部アーム112と、を備える。例えば、アーム基部111及び上部アーム112は、同一の部材により一体に形成されていてもよい。
アーム基部111は、ピラー部51と同軸の環状である。アーム基部111は、上部ブラケット40においてピラー部51に接続された部分の下方近傍に配置されている。アーム基部111は、ピラー部51の周囲を囲んでいる。例えば、アーム基部111の内周とピラー部51との間には、ピラー部51を回転可能に支持する軸受が設けられていてもよい。
上部アーム112は、アーム基部111から径方向外方(アーム基部111の中心軸線と直交する方向の外方)に向けて延びている。上部アーム112は、アーム基部111から径方向外方に向かって一様の幅で延びる第1延在部113と、第1延在部113の先端から上方に延びる第2延在部114と、第2延在部114の先端から径方向外方(具体的には、高さ方向から見て第1延在部113の延長線上に沿う径方向外方)に向かうに従って徐々に先細りとなる第3延在部115と、を備える。図2に示すように、スライドベース4には、上部アーム112の前後方向への移動を案内するガイド部材20が設けられている。図4に示すように、第3延在部115は、ガイド部材20のレールに沿って転がる回転体116を有してもよい。
図5に示すように、下連結部120は、ドア2の下部とピラー部51の長手方向と平行な第1の軸部124とを連結するように延び、第1の軸部124を中心として回転可能な第1アーム121と、第1の軸部124と平行な第2の軸部125と第1の軸部124とを連結するように延び、第1の軸部124及び第2の軸部125を中心として回転可能な第2アーム122と、第2の軸部125とピラー部51とを連結するように延び、第2の軸部125及びピラー部51を中心として回転可能な第3アーム123と、を含む。
第1アーム121は、ドア2の下部と第1の軸部124とを連結するように湾曲して延びている。図5の例では、第1アーム121は、ドア2の下部から幅方向内側に向かって延びた後に湾曲して前後方向の一方(+X側)に向かって延びている。第1アーム121においてドア2とは反対側の部分は、第1の軸部124に対して回転可能に連結されている。
なお、第1アーム121においてドア2とは反対側の部分は、ピラー部51の長手方向と平行な他の軸部126に対して回転可能に連結されていてもよい。例えば、他の軸部126は、下部ブラケット41からピラー部51よりも幅方向外側に向けて延びる軸支部43の先端側に設けられていてもよい。
第2アーム122は、第1の軸部124と第2の軸部125とを連結するように湾曲して延びている。図5の例では、第2アーム122は、ピラー部51の径方向外方に向かって湾曲する湾曲形状である。第2アーム122において第1の軸部124側の部分は、ピラー部51の長手方向両側から第1アーム121で挟まれている。第1アーム121及び第2アーム122は、第1の軸部124を中心として互いに回転可能に連結されている。
図5の例では、第2アーム122には、高さ方向に膨出する膨出部122aが設けられている。膨出部122aには、軽量化のために肉抜き部122bが形成されている。なお、膨出部122aには肉抜き部122bが形成されていなくてもよい。また、第2アーム122には膨出部122aが設けられていなくてもよい。
第3アーム123は、ピラー部51の下部に対してピラー部51の長手方向を中心として回転不能な状態で取り付けられている。第3アーム123は、下部ブラケット41においてピラー部51が接続された部分(固定部53)の上方近傍で接続されている。
第3アーム123は、ピラー部51から径方向外方(ピラー部51の中心軸線と直交する方向の外方)に向けて延びている。第3アーム123の先端側は、第2の軸部125に対して回転可能に連結されている。第2アーム122において第2の軸部125側の部分は、ピラー部51の長手方向両側から第3アーム123で挟まれている。第2アーム122及び第3アーム123は、第2の軸部125を中心として互いに回転可能に連結されている。
図3に示すように、ドア2の下端側の部分には、第1アーム121の前後方向への移動を案内する下部ガイドレール90が設けられている。下部ガイドレール90は、前後方向に延びている。
図5に示すように、第1アーム121は、下部ガイドレール90に沿って転がるローラ101,102,103を備える。ローラ101,102,103は、第1アーム121においてドア2側の部分に複数(例えば本実施形態では3つ)取り付けられている。各ローラ101,102,103は、第1アーム121においてドア2側の部分に対して、高さ方向に延びる軸線回りに回転可能な状態で取り付けられている。各ローラ101,102,103は、第1アーム121においてドア2側の部分よりも上側に配置されている。3つのローラ101,102,103のうち1つ(符号101)は、幅方向において下部ガイドレール90の外側に配置された外側ローラ101である。3つのローラ101,102,103のうち残りの2つ(符号102,103)は、幅方向において下部ガイドレール90の内側に配置された内側ローラ102,103である。
下部ガイドレール90は、1つの外側ローラ101と2つの内側ローラ102,103とにより挟まれている。下部ガイドレール90は、外側ローラ101を案内する第1ガイド面91(+Y側の外壁面)と、内側ローラ102,103を案内する第2ガイド面92(-Y側の内壁面)と、を有する。
各ローラ101,102,103は、ドア2のプラグ動作に伴って下部ガイドレール90のガイド面91,92(+Y側の外壁面又は-Y側の内壁面)に沿って移動する。
例えば、ドア2が全閉位置から幅方向外側(具体的には幅方向を含む斜め)に移動したとき、外側ローラ101は、下部ガイドレール90の第1ガイド面91(+Y側の外壁面)によって+Y側へ押される。すると、一方の下連結部120Aにおける第1アーム121は+Y側へ引かれ、第2アーム122も+Y側へ引かれる。これにより、第3アーム123は、第2アーム122により引かれ、下面視でピラー部51Aを回転中心として時計回り(図3の矢印E1方向)に回転する。このとき、他方の下連結部120Bにおける第1アーム121は+Y側へ引かれ、第2アーム122も+Y側へ引かれる。これにより、第3アーム123は、第2アーム122により引かれ、下面視でピラー部51Aを回転中心として反時計回り(図3の矢印E2方向)に回転する。
その後、ドア2が前後方向の外側へ真っ直ぐ移動したとき、2つの第1アーム121のそれぞれが有するローラ101,102,103は、下部ガイドレール90のガイド面91,92に沿って転がる。これにより、ドア2は、ローラ101,102,103及び第1アーム121に対して前後方向の外側へ移動し、全開位置に至る。
例えば、ドア2が全開位置から前後方向の内側へ真っ直ぐ移動したとき、2つの第1アーム121のそれぞれが有するローラ101,102,103は、下部ガイドレール90のガイド面91,92に沿って転がる。その後、ドア2が幅方向内側(具体的には幅方向を含む斜め)に移動したとき、内側ローラ102,103は、下部ガイドレール90の第2ガイド面92(-Y側の内壁面)によって-Y側へ押される。すると、一方の下連結部120Aにおける第3アーム123は、第2アーム122により押され、下面視でピラー部51Aを回転中心として反時計回り(図3の矢印E1方向とは反対方向)に回転する。
このとき、他方の下連結部120Bにおける第3アーム123は、第2アーム122により押され、下面視でピラー部51Bを回転中心として時計回り(図3の矢印E2方向とは反対方向)に回転する。これにより、ドア2は、第3アーム123の回転に伴って-Y側へ移動し、全閉位置に至る。
第3アーム123は、ドア2の幅方向の移動を制限可能な死点まで移動可能である。ここで、死点は、第1アーム121、第2アーム122及び第3アーム123を有する下連結部120(いわゆるリンク機構)が完全に折れ曲がっている状態の位置(図5に示す位置)を意味する。下連結部120は、第3アーム123が死点にあるときにドア2に作用する外力をピラー部51に伝達するように構成されている。第3アーム123が死点にあるとき、第1の軸部124及び第2の軸部125は、ピラー部51を介して互いに反対側に配置される。第3アーム123が死点にあるときにドア2はロック状態にある。図6に示すように、支持部52は、ピラー部51を回転可能に支持するベアリング60と、ベアリング60を支持するホルダ70と、を備える。ホルダ70は、第3アーム123が死点にあるときにドア2に作用する外力を受けることが可能である。
例えば、第3アーム123が死点にあるときにドア2に作用する外力(例えば幅方向の一方側、幅方向を含む斜めからの外力)は、第1アーム121、第2アーム122及び第3アーム123を介してピラー部51に伝達される。ピラー部51に伝達された外力は、ベアリング60の内輪61、転動体63及び外輪62を介してホルダ70に伝達される。
このようにして、ホルダ70は、第3アーム123が死点にあるときにドア2に作用する外力を受ける。なお、ホルダ70に伝達された外力は、固定部53を介して車体側に伝達される。
図5に示すように、ピラー部51は、ドア2の上部とピラー部51とを連結する上連結部110よりも鉛直方向下側であってドア2の下部とピラー部51とを連結する下連結部120よりも鉛直方向上側の位置に、ピラー部51との接続箇所を中心として回転可能な関節部分85を有する。関節部分85は、ピラー部51の軸線に対して互いに交差する2つのピン86,87を有する。例えば、関節部分85は、ユニバーサルジョイントである。
なお、関節部分85は、ユニバーサルジョイントに限らず、球面軸受であってもよい。例えば、関節部分85は、ユニバーサルジョイント及び球面軸受の少なくとも一方を含んでいてもよい。例えば、関節部分85の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
以下、スイングアーム機構50を構成するピラー部51の高さを調整する方法の一例を説明する。
例えば、先ず、工具を調整溝72に嵌める。具体的に、固定部53の下端から下方に突出する突出部73に設けられた調整溝72に対して工具(例えばJスパナ)を嵌める。次に、工具により突出部73(ホルダ70)を回転させる。ホルダ70を回転させると、ホルダ70は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で固定部53と噛み合う。
なお、ホルダ70を回転させるための工具は、Jスパナの例に限らない。例えば、調整溝72に対してフックレンチを嵌めることにより、ホルダ70を回転させてもよい。例えば、ホルダ70(例えば、噛合部71とは異なる部分)をアジャスタブルレンチで挟むことにより、ホルダ70を回転させてもよい。例えば、ホルダ70に穴がある場合は、ドライバーを穴に嵌めることにより、ホルダ70を回転させてもよい。例えば、ホルダ70に六角穴がある場合は、六角レンチを六角穴に嵌めることにより、ホルダ70を回転させてもよい。例えば、ホルダ70を回転させるための工具の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、ホルダ70を図5の矢印R方向に回転させると、ホルダ70はピラー部51の長手方向の一方に移動し、第1の噛合位置で固定部53と噛み合う。ピラー部51の下部は、ベアリング60を介してホルダ70に支持されているため、ホルダ70の移動に連動してピラー部51の長手方向の一方(車両の高さ方向の一方)に移動する。これと逆に、ホルダ70を図5の矢印R方向とは反対方向に回転させると、ホルダ70はピラー部51の長手方向の他方に移動し、第1の噛合位置とは異なる第2の噛合位置で固定部53と噛み合う。ピラー部51の下部は、ホルダ70の移動に連動してピラー部51の長手方向の他方(車両の高さ方向の他方)に移動する。このようにホルダ70を回転させることにより、ピラー部51の高さを調整することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るプラグドア装置1は、車両の車体に固定される固定ベース3と、固定ベース3に対して車両の幅方向に移動可能に固定ベース3に設けられたスライドベース4と、スライドベース4に設けられ、車両の乗降口15を開閉するドア2を車両の前後方向に移動させるドア駆動機構30と、ドア2の車両の幅方向及び車両の前後方向への移動を案内し、ドア2の上部とドア2の下部とを連動して移動させるスイングアーム機構50と、を備える。スイングアーム機構50は、車両の高さ方向に延びるピラー部51と、ピラー部51の長手方向を回転中心としてピラー部51を回転可能に支持する支持部52と、支持部52と噛み合ってピラー部51を車両の車体に固定する固定部53と、を備える。支持部52は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で固定部53と噛み合うことが可能な噛合部71を有する。
この構成によれば、固定部53に対する支持部52の噛合位置を変更することで、車両の高さ方向におけるピラー部51の位置(ピラー部51の高さ)を調整することができる。そのため、ピラー部51の高さを調整するための調整機構をピラー部51に別に設ける必要が無い。すなわち、ピラー部51の高さを調整するために、支持部52以外の部品は不要である。したがって、部品点数を削減することができる。
本実施形態に係る支持部52は、筒形状である。噛合部71は、支持部52の長手方向に平行な外周面に設けられている。
この構成によれば、噛合部71が支持部52の長手方向の端部に設けられている場合と比較して、車両の高さ方向の小型化を実現することができる。加えて、噛合部71が支持部52の長手方向に平行な外周面に設けられていることで、支持部52の内周面側(ピラー部51を回転可能に支持する側)の機能を損ねにくい。
本実施形態に係る支持部52は、内輪61、外輪62、及び内輪61と外輪62との間を転がる転動体63を有するベアリング60と、ベアリング60を支持する筒形状のホルダ70と、を備える。ピラー部51は、内輪61に固定されている。ホルダ70の内周は、外輪62に固定されている。噛合部71は、ホルダ70の外周面に設けられている。
この構成によれば、噛合部71がホルダ70の外周面に設けられていることで、ベアリング60に噛合部71を設ける必要が無い。そのため、ベアリング60の機能を損ねにくい。加えて、ベアリング60の加工負担を軽減することができる。
本実施形態に係る支持部52は、支持部52の外周面における噛合部71と異なる位置に、工具を嵌めて支持部52を回転させることが可能な調整溝72を有する。
この構成によれば、調整溝72に工具を嵌めることでピラー部51の高さ調整ができるため、工具を噛合部71に当てる必要が無い。したがって、噛合部71が調整によって潰れることを回避することができる。
本実施形態に係る固定部53は、支持部52を覆う筒形状である。支持部52は、固定部53の一端から突出する突出部73を有する。調整溝72は、少なくとも突出部73に設けられている。
この構成によれば、支持部52が固定部53の一端又は他端から突出していない場合と比較して、調整溝72に工具を嵌め易いため、ピラー部51の高さ調整を容易に行うことができる。
本実施形態に係る固定部53には、貫通孔55が形成されている。支持部52は、貫通孔55を介して調整溝72に嵌まって噛合位置を決める位置決め部材56を有する。
この構成によれば、位置決め用の構造を調整溝72とは別に設ける必要が無いため、加工負担を軽減することができる。
本実施形態に係るピラー部51は、内管部80と、内管部80を収容する外管部81と、を含む。内管部80と外管部81とのそれぞれには、内管部80と外管部81とが重なる領域にピラー部51の長手方向に延びる凸部82と凸部82が嵌まる凹部83との一方が形成されている。
この構成によれば、ドア2の上部及び下部に対するピラー部51の連結位置を変化させることなく、ピラー部51の高さ調整ができるため、調整負担を軽減することができる。
本実施形態に係るプラグドア装置1は、ドア2の下部とピラー部51とを連結する下連結部120を備える。下連結部120は、ドア2の下部とピラー部51の長手方向と平行な第1の軸部124とを連結するように延び、第1の軸部124を中心として回転可能な第1アーム121と、第1の軸部124と平行な第2の軸部125と第1の軸部124とを連結するように延び、第1の軸部124及び第2の軸部125を中心として回転可能な第2アーム122と、第2の軸部125とピラー部51とを連結するように延び、第2の軸部125及びピラー部51を中心として回転可能な第3アーム123と、を含む。第3アーム123は、ドア2の幅方向の移動を制限可能な死点まで移動可能である。下連結部120は、第3アーム123が死点にあるときにドア2に作用する外力をピラー部51に伝達するように構成されている。支持部52は、ピラー部51を回転可能に支持するベアリング60と、ベアリング60を支持し、前記外力を受けることが可能なホルダ70と、を備える。
この構成によれば、第3アーム123が死点にあるときにドア2に外力が作用した際、下連結部120及びピラー部51を通じてベアリング60にかかる負荷を、ベアリング60だけでなく、ホルダ70でも受けることができる。したがって、支持部52の剛性向上にも貢献することができる。
本実施形態に係るピラー部51は、ドア2の上部とピラー部51とを連結する上連結部110よりも鉛直方向下側であってドア2の下部とピラー部51とを連結する下連結部120よりも鉛直方向上側の位置に、ピラー部51との接続箇所を中心として回転可能な関節部分85を有する。
この構成によれば、関節部分85により、ドア2の上部及び下部に対するピラー部51の位置ずれを吸収しつつ、かつ、各連結部が斜めにずれて、ピラー部51とドア2の上部又は下部との力の伝達に支障が生じることを抑制できる。
本実施形態に係る噛合部71は、雄ねじ71である。固定部53は、雌ねじ54を有する。雄ねじ71は、ピラー部51の長手方向における異なる噛合位置で雌ねじ54と噛み合うことが可能である。
この構成によれば、ピラー部51の高さ調整を雄ねじ・雌ねじ構造により実現することができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上述した実施形態では、噛合部は、支持部の長手方向に平行な外周面に設けられている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、噛合部は、支持部の長手方向に平行な内周面に設けられていてもよい。例えば、噛合部の設置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、支持部は、内輪、外輪、及び内輪と外輪との間を転がる転動体を有するベアリングと、ベアリングを支持する筒形状のホルダと、を備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、支持部は、ホルダを備えていなくてもよい。例えば、支持部の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、噛合部は、ホルダの外周面に設けられている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、支持部がホルダを有しない場合、噛合部は、ベアリングの外輪の外周面に設けられていてもよい。例えば、噛合部の設置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、支持部は、支持部の外周面における噛合部と異なる位置に、工具を嵌めて支持部を回転させることが可能な調整溝を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、支持部は、調整溝を有しなくてもよい。例えば、支持部を工具で挟むことにより、支持部を回転させてもよい。例えば、支持部に穴がある場合は、ドライバーを穴に突っ込むことにより、支持部を回転させてもよい。例えば、支持部を回転させるための態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、支持部は、固定部の一端から突出する突出部を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、支持部は、固定部の他端から突出する他の突出部を有していてもよい。例えば、支持部は、固定部の一端又は他端から突出する突出部を有していてもよい。例えば、突出部の態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、調整溝は、少なくとも突出部に設けられている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、調整溝は、突出部に設けられていなくてもよい。例えば、調整溝は、支持部の底面に設けられていてもよい。例えば、支持部の底面に調整溝として六角穴がある場合は、六角レンチを六角穴に嵌めることにより、支持部を回転させてもよい。例えば、調整溝の設置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、固定部には、貫通孔が形成され、支持部は、貫通孔を介して調整溝に嵌まって噛合位置を決める位置決め部材を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、固定部には、貫通孔が形成されていなくてもよい。例えば、支持部は、貫通孔を介して調整溝に嵌まって噛合位置を決める位置決め部材を有しなくてもよい。例えば、位置決め用の構造が調整溝とは別に設けられていてもよい。例えば、噛合位置を決めるための構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、ピラー部は、内管部と、内管部を収容する外管部と、を含む例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ピラー部は、内管部と、内管部を収容する外管部と、を含んでいなくてもよい。例えば、ピラー部は、車両の高さ方向に延びる単一の部材であってもよい。例えば、ピラー部の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、内管部と外管部とのそれぞれには、内管部と外管部とが重なる領域にピラー部の長手方向に延びる凸部と凸部が嵌まる凹部との一方が形成されている例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、内管部と外管部とのそれぞれには、内管部と外管部とが重なる領域にピラー部の長手方向に延びる凸部と凸部が嵌まる凹部との一方が形成されていなくてもよい。例えば、内管部と外管部とのそれぞれには、内管部と外管部とが重なる領域にピラー部の長手方向に間隔をあけて配置された複数の凸部と複数の凸部が嵌まる凹部との一方が形成されていてもよい。例えば、凸部と凸部が嵌まる凹部との構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、ドアの下部とピラー部とを連結する下連結部を備え、下連結部は、第1アーム、第2アーム及び第3アームを有するリンク機構である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、下連結部は、2つのアーム、又は4つ以上のアームを有するリンク機構であってもよい。例えば、下連結部は、リンク機構でなくてもよい。例えば、下連結部は、単一のアームで構成されていてもよい。例えば、下連結部の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、下連結部が第1アーム、第2アーム及び第3アームを有するリンク機構である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ドアの上部とピラー部とを連結する上連結部が、第1アーム、第2アーム及び第3アームを有するリンク機構であってもよい。例えば、各連結部の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、ピラー部は、ドアの上部とピラー部とを連結する上連結部よりも鉛直方向下側であってドアの下部とピラー部とを連結する下連結部よりも鉛直方向上側の位置に、ピラー部との接続箇所を中心として回転可能な関節部分を有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ピラー部は、関節部分を有しなくてもよい。例えば、ピラー部は、上連結部と下連結部との間を車両の高さ方向に延びる単一の部材であってもよい。例えば、ピラー部の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
上述した実施形態では、噛合部は、雄ねじであり、固定部は、雌ねじを有する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、噛合部は、雌ねじであり、固定部は、雄ねじを有してもよい。例えば、噛合部は、雄ねじ又は雌ねじの一方のねじ部であり、固定部は、雌ねじ又は雄ねじの他方のねじ部を有し、一方のねじ部は、ピラー部の長手方向における異なる噛合位置で他方のねじ部と噛み合うことが可能であってもよい。例えば、噛合部及び固定部の構成態様(雄ねじ又は雌ねじの設置態様)は、要求仕様に応じて変更することができる。
例えば、上述した実施形態では、プラグドア装置が鉄道車両の乗降口を開閉する両引き分けの一対のドアを備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、プラグドア装置は、鉄道車両以外の車両に設けられてもよい。例えば、プラグドア装置は、片引きのドアを備えていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは可能である。また、上述した各変形例を組み合わせても構わない。
本明細書で開示した実施形態のうち、複数の物体で構成されているものは、当該複数の物体を一体化してもよく、逆に一つの物体で構成されているものを複数の物体に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成できるように構成されていればよい。
1…プラグドア装置、2…ドア、3…固定ベース、4…スライドベース、15…乗降口、30…ドア駆動機構、50…スイングアーム機構、51…ピラー部、52…支持部、53…固定部、54…雌ねじ(他方のねじ部)、55…貫通孔、56…位置決め部材、60…ベアリング、61…内輪、62…外輪、63…転動体、70…ホルダ、71…雄ねじ(噛合部、一方のねじ部)、72…調整溝、73…突出部、80…内管部、81…外管部、82…凸部、83…凹部、85…関節部分、110…上連結部、120…下連結部(連結部)、121…第1アーム、122…第2アーム、123…第3アーム、124…第1の軸部、125…第2の軸部

Claims (11)

  1. 車両の車体に固定される固定ベースと、
    前記固定ベースに対して前記車両の幅方向に移動可能に前記固定ベースに設けられたスライドベースと、
    前記スライドベースに設けられ、前記車両の乗降口を開閉するドアを前記車両の前後方向に移動させるドア駆動機構と、
    前記ドアの前記車両の幅方向及び前記車両の前後方向への移動を案内し、前記ドアの上部と前記ドアの下部とを連動して移動させるスイングアーム機構と、を備え、
    前記スイングアーム機構は、
    前記車両の高さ方向に延びるピラー部と、
    前記ピラー部の長手方向を回転中心として前記ピラー部を回転可能に支持する支持部と、
    前記支持部と噛み合って前記ピラー部を前記車両の車体に固定する固定部と、を備え、
    前記支持部は、前記長手方向における異なる噛合位置で前記固定部と噛み合うことが可能な噛合部を有する
    プラグドア装置。
  2. 前記支持部は、筒形状であり、
    前記噛合部は、前記支持部の長手方向に平行な外周面に設けられている
    請求項1に記載のプラグドア装置。
  3. 前記支持部は、
    内輪、外輪、及び前記内輪と前記外輪との間を転がる転動体を有するベアリングと、
    前記ベアリングを支持する前記筒形状のホルダと、を備え、
    前記ピラー部は、前記内輪に固定され、
    前記ホルダの内周は、前記外輪に固定され、
    前記噛合部は、前記ホルダの外周面に設けられている
    請求項2に記載のプラグドア装置。
  4. 前記支持部は、前記支持部の外周面における前記噛合部と異なる位置に、工具を嵌めて前記支持部を回転させることが可能な調整溝を有する
    請求項2又は3に記載のプラグドア装置。
  5. 前記固定部は、前記支持部を覆う筒形状であり、
    前記支持部は、前記固定部の一端又は他端から突出する突出部を有し、
    前記調整溝は、少なくとも前記突出部に設けられている
    請求項4に記載のプラグドア装置。
  6. 前記支持部は、前記支持部の外周面における前記噛合部と異なる位置に、工具を嵌めて前記支持部を回転させることが可能な調整溝を有し、
    前記固定部には、貫通孔が形成され、
    前記支持部は、前記貫通孔を介して前記調整溝に嵌まって前記噛合位置を決める位置決め部材を更に有する
    請求項2から5の何れか一項に記載のプラグドア装置。
  7. 前記ピラー部は、内管部と、前記内管部を収容する外管部と、を含み、
    前記内管部と前記外管部とのそれぞれには、前記内管部と前記外管部とが重なる領域に前記ピラー部の長手方向に延びる凸部と前記凸部が嵌まる凹部との一方が形成される
    請求項2から6の何れか一項に記載のプラグドア装置。
  8. 前記ドアの下部と前記ピラー部とを連結する連結部を更に備え、
    前記連結部は、
    前記ドアの下部と前記ピラー部の長手方向と平行な第1の軸部とを連結するように延び、前記第1の軸部を中心として回転可能な第1アームと、
    前記第1の軸部と平行な第2の軸部と前記第1の軸部とを連結するように延び、前記第1の軸部及び前記第2の軸部を中心として回転可能な第2アームと、
    前記第2の軸部と前記ピラー部とを連結するように延び、前記第2の軸部及び前記ピラー部を中心として回転可能な第3アームと、を含み、
    前記第3アームは、前記ドアの前記幅方向の移動を制限可能な死点まで移動可能であり、
    前記連結部は、前記第3アームが前記死点にあるときに前記ドアに作用する外力を前記ピラー部に伝達するように構成され、
    前記支持部は、
    前記ピラー部を回転可能に支持するベアリングと、
    前記ベアリングを支持し、前記外力を受けることが可能なホルダと、を備える
    請求項1から7の何れか一項に記載のプラグドア装置。
  9. 前記ピラー部は、前記ドアの上部と前記ピラー部とを連結する上連結部よりも鉛直方向下側であって前記ドアの下部と前記ピラー部とを連結する下連結部よりも鉛直方向上側の位置に、前記ピラー部との接続箇所を中心として回転可能な関節部分を有する
    請求項1から8の何れか一項に記載のプラグドア装置。
  10. 前記噛合部は、雄ねじ又は雌ねじの一方のねじ部であり、
    前記固定部は、前記雌ねじ又は前記雄ねじの他方のねじ部を有し、
    前記一方のねじ部は、前記ピラー部の長手方向における異なる噛合位置で前記他方のねじ部と噛み合うことが可能である
    請求項1から9の何れか一項に記載のプラグドア装置。
  11. 車両の乗降口を開閉するドアの前記車両の幅方向及び前記車両の前後方向への移動を案内し、前記ドアの上部と前記ドアの下部とを連動して移動させるスイングアーム機構であって、
    前記車両の高さ方向に延びるピラー部と、
    前記ピラー部の長手方向を回転中心として前記ピラー部を回転可能に支持する支持部と、
    前記支持部と噛み合って前記ピラー部を前記車両の車体に固定する固定部と、を備え、
    前記支持部は、前記長手方向における異なる噛合位置で前記固定部と噛み合うことが可能な噛合部を有する
    スイングアーム機構。
JP2021156647A 2021-07-29 2021-09-27 プラグドア装置及びスイングアーム機構 Pending JP2023020800A (ja)

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