JP2023020440A - カビ臭および/または腐敗臭に対する消臭用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、カビ臭および/または腐敗臭を効果的に低減できる複合繊維を開発することである。【解決手段】本発明に係る消臭用組成物は、銅および/または亜鉛を含むハイドロタルサイトが繊維に定着している複合繊維を含んでなり、カビ臭および/または腐敗臭を低減することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、ハイドロタルサイトと繊維との複合繊維を含む消臭用組成物に関する。
一般に、ハイドロタルサイトは、一般式[M2+ 1-x3+ (OH)][An- x/n・mHO](式中、M2+は2価の金属イオンを、M3+は3価の金属イオンを表し、An- x/nは層間陰イオンを表す。また0<x<1であり、nはAの価数、0≦m<1である)で表される化合物の一つであり、触媒や医薬品、樹脂用添加剤などとして利用されている物質である(特許文献1~3)。
ハイドロタルサイトは、タルクやスメクタイトと同様に層状の結晶構造を有する金属水酸化物であり、ハイドロタルサイトの各々の結晶片は葉片状あるいは鱗状であることが多い。ハイドロタルサイトとしては、ハイドロタルサイトのポリタイプであるmanasseite、水酸化物シートに含まれる金属がマグネシウムと鉄であるpyroauriteやsjgrenite、さらには2価と3価の鉄を水酸化物シートに持つgreen rustなどが知られている。主骨格が複水酸化物なので、層状複水酸化物(LDH:Layered Double Hydroxide)などとも呼ばれる。ハイドロタルサイトは天然にも産出するが産出量が少ないため、主に合成品が用いられており、種々の合成方法が知られている。
特許文献4には、ポリウレタン繊維などにハイドロタルサイトなどの金属水酸化物を担持させた消臭性布帛が提案されており、特許文献5には、ハイドロタルサイトを繊維に定着させる方法などが記載されている。
特開2015-193000号公報 特開2013-085568号公報 特開2009-143798号公報 特開2012-144829号公報 国際公開WO2018/030521
本発明の課題は、不快臭を低減する特性を備えた複合繊維およびそれを含む製品を提供することである。
これに限定されるものではないが、本発明は、以下の発明を包含する。
[1] 銅および/または亜鉛を含むハイドロタルサイトが繊維に定着している複合繊維を含む、カビ臭および/または腐敗臭を低減するための消臭用組成物。
[2] 前記ハイドロタルサイトが、3価の金属イオンとしてアルミニウムを含有する、[1]に記載の消臭用組成物。
[3] 繊維表面の15%以上がハイドロタルサイトによって被覆されている、[1]または[2]に記載の消臭用組成物。
[4] 前記ハイドロタルサイトに含まれる銅と亜鉛のモル比が1:1~1:11である、[1]~[3]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[5] 亜鉛の含有量が1.0重量%以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[6] 銅の含有量が7.0重量%以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[7] 前記複合繊維の固形分濃度0.1%の水性懸濁液を60メッシュ(目開き250μm)の篩で濾過処理したとき、処理前の複合繊維の無機物量(A)に対する濾過後に篩上に残る残渣の無機物量(B)の重量割合であるB/Aが50%以上である、[1]~[6]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[8] シート、パルプモールド、または、顆粒の形態である、[1]~[7]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[9] 不織布または紙である、[1]~[8]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[10] 衛生用品に用いるための、[1]~[9]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[11] 芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、カビ臭に関するジェオスミンおよび2‐メチルイソボルネオ―ルの90%除去時間が10時間以内である、[1]~[10]のいずれかに記載の消臭用組成物。
[12] 芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、腐敗臭に関するカダベリンおよびプトレシンの90%除去時間が10時間以内である、[1]~[11]のいずれかに記載の消臭用組成物。
本発明によれば、不快臭を低減する特性を有する繊維製品の原料として好適に利用可能な、ハイドロタルサイト系化合物と繊維との複合繊維を提供できる。本発明に係る製品は、不快臭を低減する特性を有するため、おむつなどの衛生材料、家庭用消臭剤などの日用品、各種フィルターなどの吸着材料として好適である。
図1は、実施例で用いた合成装置の模式図である。 図2は、サンプル4の電子顕微鏡写真である(左:500倍、右:10000倍)。
本発明は、カビ臭および/または腐敗臭に対する消臭用組成物に関しており、銅および/または亜鉛を含むハイドロタルサイトが繊維に定着している複合繊維を含んでなる。本発明に係る消臭用組成物は、不快臭の低減に有効であり、カビ臭、腐敗臭、排泄臭などを効果的に抑制することができる。
本発明に係る消臭用組成物は、芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、カビ臭に関するジェオスミンおよび/または2-メチルイソボルネオールの90%除去時間が、好ましくは10時間以内、より好ましくは6時間以内、さらに好ましくは4時間以内である。
また、本発明に係る消臭用組成物は、芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、腐敗臭に関するカダベリンおよび/またはプトレシンの90%除去時間が、好ましくは10時間以内、より好ましくは6時間以内、さらに好ましくは4時間以内である。
さらに、本発明に係る消臭用組成物は、芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、排泄臭に関する硫化水素および/またはメチルメルカプタンの90%除去時間が、好ましくは10時間以内、より好ましくは6時間以内、さらに好ましくは4時間以内である。
本発明に係る消臭用組成物は、銅および/または亜鉛を含むハイドロタルサイトが繊維に定着している複合繊維を含んでなるが、消臭活性の観点から、銅の含有量は、0.1~7.0%が好ましく、0.1~6.9%、0.15~6.8%、0.2~6.7%などとしてもよい。亜鉛の含量は、消臭活性の観点から、0.1~5.0%が好ましく、0.2~4.8%、0.5~4.7%、1.0~4.5%などとしてもよい。
本発明に係る消臭用組成物は、消臭用途に用いられるものであるが、抗菌、抗ウイルス、抗アレルゲン効果が求められる製品に用いてもよい。アレルゲン物質とは、アレルギーの原因によくなり得る物質のことであり、例えば、アレルギー疾患を持っている人の抗体と特異的に反応する抗原が挙げられる。代表的なアレルゲン物質として、花粉症の原因となる花粉(スギ、ヒノキなど)、通年性アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎の原因となるダニや室内塵(ハウスダスト)などが挙げられる。
ハイドロタルサイトと繊維の複合繊維
一般に、ハイドロタルサイト(HT)は、[M2+ 1-x3+ (OH)][An- x/n・mHO](式中、M2+は2価の金属イオンを、M3+は3価の金属イオンを表し、An- x/nは層間陰イオンを表す。また0<x<1であり、nはAの価数、0≦m<1である)という一般式で示される。ここで、2価の金属イオンであるM2+は、例えば、Mg2+、Co2+、Ni2+、Zn2+、Fe2+、Ca2+、Ba2+、Cu2+、Mn2+など、3価の金属イオンであるM3+は、例えば、Al3+、Fe3+、Cr3+、Ga3+など、層間陰イオンであるAn-は、例えば、OH、Cl、CO 、SO などのn価の陰イオンを挙げることができ、xは一般に0.2~0.33の範囲である。このうち、2価の金属イオンとしては、Mg2+、Zn2+、Fe2+、Mn2+が好ましい。結晶構造は、正の電荷をもつ正八面体のbrucite単位が並んだ二次元基本層と負の電荷を持つ中間層からなる積層構造をとっている。本発明に係るハイドロタルサイトは、銅および亜鉛を含んでおり、好ましい態様において、ハイドロタルサイト中の銅の含有量が10~40重量%である。
ハイドロタルサイトは、その陰イオン交換機能を生かした様々な用途への展開、例えば、イオン交換材、吸着剤、脱臭剤等の用途に使用されてきた。また、その他、構成する金属イオンの組み合わせを生かし、各構成金属イオンが良好な混合状態にあるハイドロタルサイトを加熱脱水し、または、さらに加熱焼成することにより、均一な組成の複合酸化物を容易に得られ、触媒用途等に使用する例なども見られる。
本発明においては、繊維の存在下で溶液中においてハイドロタルサイトを合成することによって、ハイドロタルサイトと繊維の複合繊維複合繊維を製造できる。
本発明の複合繊維中に占めるハイドロタルサイトの比率は、10%以上とすることが可能であり、20%以上とすることもでき、好ましくは40%以上とすることもできる。ハイドロタルサイトと繊維との複合繊維の灰分は、JIS P 8251:2003に従って測定することができる。本発明において、ハイドロタルサイトと繊維との複合繊維の分灰分は10%以上とすることが可能であり、20%以上とすることもでき、好ましくは40%以上とすることができる。また、本発明のハイドロタルサイトと繊維との複合繊維は、灰分中、マグネシウム、鉄、マンガンまたは亜鉛を10%以上含むことが好ましく、40%以上含むことがより好ましい。灰分中のマグネシウムまたは亜鉛の含有量は、蛍光X線分析により定量することができる。
本発明は、ハイドロタルサイトと繊維の複合繊維に関するが、好ましい態様において、繊維表面の15%以上がハイドロタルサイトによって被覆されている。好ましい態様において本発明の複合繊維は、ハイドロタルサイトによる繊維の被覆率(面積率)が25%以上であり、より好ましくは40%以上であるが、本発明によれば被覆率が60%以上や80%以上の複合繊維を製造することも可能である。また、本発明に係るハイドロタルサイトと繊維の複合繊維は、好ましい態様において、ハイドロタルサイトが繊維の外表面やルーメンの内側に定着するだけでなく、ミクロフィブリルの内側にも生成することが電子顕微鏡観察の結果から明らかとなっている。
無機粒子との複合繊維は、繊維表面の15%以上が無機粒子で被覆されるような量で使用することが好ましいが、例えば、繊維と無機粒子の重量比を、5/95~95/5とすることができ、10/90~90/10、20/80~80/20、30/70~70/30、40/60~60/40としてもよい。
本発明によってハイドロタルサイトと繊維を複合繊維化しておくと、単にハイドロタルサイトを繊維と混合した場合と比較して、ハイドロタルサイトが製品に歩留り易いだけでなく、凝集せずに均一に分散した製品を得ることができる。すなわち、本発明によれば、ハイドロタルサイトと繊維の複合繊維の製品への歩留り(投入したハイドロタルサイトが製品中に残る重量割合)を65%以上とすることが可能であり、70%以上や85%以上とすることもできる。
ハイドロタルサイトの合成方法は公知の方法によることができる。例えば、反応容器内に中間層を構成する炭酸イオンを含む炭酸塩水溶液とアルカリ溶液(水酸化ナトリウムなど)に繊維を浸漬し、次いで、酸溶液(基本層を構成する二価金属イオン及び三価金属イオンとを含む金属塩水溶液)を添加し、温度、pHなどを制御して共沈反応により、ハイドロタルサイトを合成する。また、反応容器内において、酸溶液(基本層を構成する二価金属イオン及び三価金属イオンを含む金属塩水溶液)に繊維を浸漬し、次いで、中間層を構成する炭酸イオンを含む炭酸塩水溶液とアルカリ溶液(水酸化ナトリウム等)を滴下し、温度、pH等を制御して共沈反応により、ハイドロタルサイトを合成することもできる。常圧での反応が一般的ではるが、それ以外にも、オートクレーブなどを使用しての水熱反応により得る方法もある(特開昭60-6619号公報)。
本発明においては、基本層を構成する二価金属イオンの供給源として、マグネシウム、亜鉛、バリウム、カルシウム、鉄、銅、コバルト、ニッケル、マンガンの各種塩化物、硫化物、硝酸化物、硫酸化物を用いることができる。また、基本層を構成する三価金属イオンの供給源として、アルミニウム、鉄、クロム、ガリウムの各種塩化物、硫化物、硝酸化物、硫酸化物を用いることができる。
本発明においては、懸濁液の調製などに水を使用するが、この水としては、通常の水道水、工業用水、地下水、井戸水などを用いることができる他、イオン交換水や蒸留水、超純水、工業廃水、製造工程中に得られる水を好適に用いることできる。
本発明においては、層間陰イオンとして陰イオンとして炭酸イオン、硝酸イオン、塩化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオンなどを用いることができる。炭酸イオンを層間陰イオンとする場合、炭酸ナトリウムが供給源として使用される。ただし炭酸ナトリウムは、二酸化炭素(炭酸ガス)を含む気体で代替可能で、実質的に純粋な二酸化炭素ガスや、他のガスとの混合物であってもよい。例えば、製紙工場の焼却炉、石炭ボイラー、重油ボイラーなどから排出される排ガスを二酸化炭素含有気体として好適に用いることができる。その他にも、石灰焼成工程から発生する二酸化炭素を用いて炭酸化反応を行うこともできる。
本発明の複合繊維を製造する際には、さらに公知の各種助剤を添加することができる。例えば、キレート剤を中和反応に添加することができ、具体的には、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などのポリヒドロキシカルボン酸、シュウ酸などのジカルボン酸、グルコン酸などの糖酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそれらのアルカリ金属塩、ヘキサメタリン酸、トリポリリン酸などのポリリン酸のアルカリ金属塩、グルタミン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸およびこれらのアルカリ金属塩、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸アリルなどのケトン類、ショ糖などの糖類、ソルビトールなどのポリオールが挙げられる。また、表面処理剤としてパルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、アビエチン酸等の樹脂酸、それらの塩やエステルおよびエーテル、アルコール系活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル類、アミド系やアミン系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム、長鎖アルキルアミノ酸、アミンオキサイド、アルキルアミン、第四級アンモニウム塩、アミノカルボン酸、ホスホン酸、多価カルボン酸、縮合リン酸などを添加することができる。また、必要に応じ分散剤を用いることもできる。この分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アクリル酸-マレイン酸共重合体アンモニウム塩、メタクリル酸-ナフトキシポリエチレングリコールアクリレート共重合体、メタクリル酸-ポリエチレングリコールモノメタクリレート共重合体アンモニウム塩、ポリエチレングリコールモノアクリレートなどがある。これらを単独または複数組み合わせて使用することができる。また、添加のタイミングは中和反応の前でも後でも良い。このような添加剤は、ハイドロタルサイトに対して、好ましくは0.001~20%、より好ましくは0.1~10%の量で添加することができる。
(反応条件)
本発明において合成反応の温度は、例えば、30~100℃とすることができるが、30~80℃が好ましく、30~50℃がより好ましく、30~40℃とすると特に好ましい。温度が高すぎたり低すぎたりすると、反応効率が低下しコストが高くなる傾向がある。また、合成反応の温度を変えることで、銅を含有する複合繊維の色を調整することができる。
また、本発明において中和反応はバッチ反応とすることもでき、連続反応とすることもできる。一般に、中和反応後の残存物を排出する便利さから、バッチ反応工程を行うことが好ましい。反応のスケールは特に制限されないが、100L以下のスケールで反応させてもよいし、100L超のスケールで反応させてもよい。反応容器の大きさは、例えば、10L~100L程度とすることもできるし、100L~1000L程度としてもよい。
さらに、中和反応は、反応懸濁液のpHをモニターすることにより制御することができ、反応液のpHプロファイルに応じて、例えばpH9未満、好ましくはpH8未満、より好ましくはpH7のあたりに到達するまで炭酸化反応を行うことができる。
一方、反応液の電導度をモニターすることにより中和反応を制御することも出来る。電導度が100mS/cm以下に低下するまで炭酸化反応を行うことが好ましい。
さらにまた、合成反応は、反応時間によって制御することができ、具体的には、反応物が反応槽に滞留する時間を調整して制御することができる。その他、本発明においては、反応槽の反応液を攪拌する事や、中和反応を多段反応とすることによって反応を制御することもできる。
本発明においては、反応生成物である複合繊維が懸濁液として得られるため、必要に応じて、貯蔵タンクへの貯蔵や、濃縮、脱水、粉砕、分級、熟成、分散などの処理を行うことができる。これらは公知の工程によることができ、用途やエネルギー効率などを考慮して適宜決定すればよい。例えば濃縮・脱水処理は、遠心脱水機、沈降濃縮機などを用いて行われる。この遠心脱水機の例としては、デカンター、スクリューデカンターなどが挙げられる。濾過機や脱水機を用いる場合についてもその種類に特に制限はなく、一般的なものを使用することができるが、例えば、フィルタープレス、ドラムフィルター、ベルトプレス、チューブプレス等の加圧型脱水機、オリバーフィルター等の真空ドラム脱水機などを好適に用いて炭酸カルシウムケーキとすることができる。粉砕の方法としては、ボールミル、サンドグラインダーミル、インパクトミル、高圧ホモジナイザー、低圧ホモジナイザー、ダイノーミル、超音波ミル、カンダグラインダ、アトライタ、石臼型ミル、振動ミル、カッターミル、ジェットミル、離解機、叩解機、短軸押出機、2軸押出機、超音波攪拌機、家庭用ジューサーミキサー等が挙げられる。分級の方法としては、メッシュ等の篩、アウトワード型もしくはインワード型のスリットもしくは丸穴スクリーン、振動スクリーン、重量異物クリーナー、軽量異物クリーナー、リバースクリーナー、篩分け試験機等が挙げられる。分散の方法としては、高速ディスパーザー、低速ニーダーなどが挙げられる。
本発明によって得られた複合繊維は、完全に脱水せずに懸濁液の状態で填料や顔料に配合することもできるが、乾燥して粉体とすることもできる。この場合の乾燥機についても特に制限はないが、例えば、気流乾燥機、バンド乾燥機、噴霧乾燥機などを好適に使用することができる。
発明によって得られる複合繊維は、希塩酸や希硝酸などの弱酸で処理する事で、塩化物イオンや硝酸物イオンなどを層間イオンとしてインターカレーションする事が可能である。インターカレーションする化合物としては、アニオン性物質が挙げられるが、例えば、銅または銀のチオスルファト錯体等が挙げられる。インターカレーションする方法としては、公知の方法によることができるが、ハイドロタルサイトと繊維の複合繊維に、アニオン性物質を含む溶液を添加し、混合することができる。
また、本発明によって得られる複合繊維は、公知の方法によって改質することが可能である。例えば、ある態様においては、その表面を疎水化し、樹脂などとの混和性を高めたりすることが可能である。
(繊維)
本発明においては、ハイドロタルサイトと繊維とを複合繊維化する。複合繊維を構成する繊維は特に制限されないが、例えば、セルロースなどの天然繊維はもちろん、石油などの原料から人工的に合成される合成繊維、さらには、レーヨンやリヨセルなどの再生繊維(半合成繊維)、さらにはセラミックをはじめとする無機繊維などを制限なく使用することができる。天然繊維としては上記の他にウールや絹糸やコラーゲン繊維等の蛋白系繊維、キチン・キトサン繊維やアルギン酸繊維等の複合糖鎖系繊維等が挙げられる。
セルロース系の原料としては、パルプ繊維(木材パルプや非木材パルプ)、バクテリアセルロースが例示され、木材パルプは、木材原料をパルプ化して製造すればよい。木材原料としては、アカマツ、クロマツ、トドマツ、エゾマツ、ベニマツ、カラマツ、モミ、ツガ、スギ、ヒノキ、カラマツ、シラベ、トウヒ、ヒバ、ダグラスファー、ヘムロック、ホワイトファー、スプルース、バルサムファー、シーダ、パイン、メルクシマツ、ラジアータパイン等の針葉樹、及びこれらの混合材、ブナ、カバ、ハンノキ、ナラ、タブ、シイ、シラカバ、ハコヤナギ、ポプラ、タモ、ドロヤナギ、ユーカリ、マングローブ、ラワン、アカシア等の広葉樹及びこれらの混合材が例示される。
木材原料をパルプ化する方法は、特に限定されず、製紙業界で一般に用いられるパルプ化法が例示される。木材パルプはパルプ化法により分類でき、例えば、クラフト法、サルファイト法、ソーダ法、ポリサルファイド法等の方法により蒸解した化学パルプ;リファイナー、グラインダー等の機械力によってパルプ化して得られる機械パルプ;薬品による前処理の後、機械力によるパルプ化を行って得られるセミケミカルパルプ;古紙パルプ;脱墨パルプ等が挙げられる。木材パルプは、未晒(漂白前)の状態であってもよいし、晒(漂白後)の状態であってもよい。
非木材由来の原料としては、綿、ヘンプ、サイザル麻、マニラ麻、亜麻、藁、竹、バガス、ケナフ、サトウキビ、トウモロコシ、稲わら、楮(こうぞ)、みつまた等が例示される。
パルプ繊維は、未叩解及び叩解のいずれでもよく、複合繊維シートの物性に応じて選択すればよいが、叩解を行う方が好ましい。これにより、シート強度の向上並びに炭酸カルシウムの定着促進が期待できる。
合成繊維としてはポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル、ナイロン、アクリル、ビニロン、セラミックス繊維など、半合繊維としてはレーヨン、アセテートなどが挙げられ、無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、各種金属繊維などが挙げられる。
また、これらセルロース原料はさらに処理を施すことで粉末セルロース、酸化セルロースなどの化学変性セルロース、およびセルロースナノファイバー:CNF(ミクロフィブリル化セルロース:MFC、TEMPO酸化CNF、リン酸エステル化CNF、カルボキシメチル化CNF、機械粉砕CNFなど)として使用することもできる。本発明で用いる粉末セルロースとしては、例えば、精選パルプを酸加水分解した後に得られる未分解残渣を精製・乾燥し、粉砕・篩い分けするといった方法により製造される棒軸状である一定の粒径分布を有する結晶性セルロース粉末を用いてもよいし、KCフロック(日本製紙製)、セオラス(旭化成ケミカルズ製)、アビセル(FMC社製)などの市販品を用いてもよい。粉末セルロースにおけるセルロースの重合度は好ましくは100~1500程度であり、X線回折法による粉末セルロースの結晶化度は好ましくは70~90%であり、レーザー回折式粒度分布測定装置による体積平均粒子径は好ましくは1μm以上100μm以下である。本発明で用いる酸化セルロースは、例えばN-オキシル化合物、及び、臭化物、ヨウ化物若しくはこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で酸化剤を用いて水中で酸化することで得ることができる。セルロースナノファイバーとしては、上記セルロース原料を解繊する方法が用いられる。解繊方法としては、例えばセルロースや酸化セルロース等の化学変性セルロースの水懸濁液等を、リファイナー、高圧ホモジナイザー、グラインダー、一軸または多軸混練機、ビーズミル等による機械的な磨砕、ないし叩解することにより解繊する方法を使用することができる。上記方法を1種または複数種類組み合わせてセルロースナノファイバーを製造してもよい。製造したセルロースナノファイバーの繊維径は電子顕微鏡観察などで確認することができ、例えば5nm~1000nm、好ましくは5nm~500nm、より好ましくは5nm~300nmの範囲にある。このセルロースナノファイバーを製造する際、セルロースを解繊及び/又は微細化する前及び/又は後に、任意の化合物をさらに添加してセルロースナノファイバーと反応させ、水酸基が修飾されたものにすることもできる。修飾する官能基としては、アセチル基、エステル基、エーテル基、ケトン基、ホルミル基、ベンゾイル基、アセタール、ヘミアセタール、オキシム、イソニトリル、アレン、チオール基、ウレア基、シアノ基、ニトロ基、アゾ基、アリール基、アラルキル基、アミノ基、アミド基、イミド基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオニル基、プロピオロイル基、ブチリル基、2-ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、フロイル基、シンナモイル基等のアシル基、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアノイル基等のイソシアネート基、メチル基、エチル基、プロピル基、2-プロピル基、ブチル基、2-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基等のアルキル基、オキシラン基、オキセタン基、オキシル基、チイラン基、チエタン基等が挙げられる。これらの置換基の中の水素が水酸基、カルボキシル基等の官能基で置換されても構わない。また、アルキル基の一部が不飽和結合になっていても構わない。これらの官能基を導入するために使用する化合物としては特に限定されず、例えば、リン酸由来の基を有する化合物、カルボン酸由来の基を有する化合物、硫酸由来の基を有する化合物、スルホン酸由来の基を有する化合物、アルキル基を有する化合物、アミン由来の基を有する化合物等が挙げられる。リン酸基を有する化合物としては特に限定されないが、リン酸、リン酸のリチウム塩であるリン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸リチウム、ポリリン酸リチウムが挙げられる。更にリン酸のナトリウム塩であるリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムが挙げられる。更にリン酸のカリウム塩であるリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸カリウムが挙げられる。更にリン酸のアンモニウム塩であるリン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。これらのうち、リン酸基導入の効率が高く、工業的に適用しやすい観点から、リン酸、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩が好ましく、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムがより好ましいが、特に限定されない。カルボキシル基を有する化合物としては特に限定されないが、マレイン酸、コハク酸、フタル酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、イタコン酸等のジカルボン酸化合物やクエン酸、アコニット酸などトリカルボン酸化合物が挙げられる。カルボキシル基を有する化合物の酸無水物としては特に限定されないが、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水イタコン酸等のジカルボン酸化合物の酸無水物が挙げられる。カルボキシル基を有する化合物の誘導体としては特に限定されないが、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物のイミド化物、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の誘導体が挙げられる。カルボキシル基を有する化合物の酸無水物のイミド化物としては特に限定されないが、マレイミド、コハク酸イミド、フタル酸イミド等のジカルボン酸化合物のイミド化物が挙げられる。カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の誘導体としては特に限定されない。例えば、ジメチルマレイン酸無水物、ジエチルマレイン酸無水物、ジフェニルマレイン酸無水物等の、カルボキシル基を有する化合物の酸無水物の少なくとも一部の水素原子が置換基(例えば、アルキル基、フェニル基等)で置換されたものが挙げられる。上記カルボン酸由来の基を有する化合物のうち、工業的に適用しやすく、ガス化しやすいことから、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸が好ましいが、特に限定されない。また、化学的に結合させなくても、修飾する化合物がセルロースナノファイバーに物理的に吸着する形でセルロースナノファイバーを修飾してもよい。物理的に吸着する化合物としては界面活性剤等が挙げられ、アニオン性、カチオン性、ノニオン性いずれを用いてもよい。セルロースを解繊及び/又は粉砕する前に上記の修飾を行った場合、解繊及び/又は粉砕後にこれらの官能基を脱離させ、元の水酸基に戻すこともできる。以上のような修飾を施すことで、セルロースナノファイバーの解繊を促進したり、セルロースナノファイバーを使用する際に種々の物質と混合しやすくしたりすることができる。
以上に示した繊維は単独で用いても良いし、複数を混合しても良い。中でも、木材パルプを含むか、若しくは、木材パルプと非木材パルプ及び/又は合成繊維との組み合わせを含むことが好ましく、木材パルプのみであることがより好ましい。
好ましい態様において、本発明の複合繊維を構成する繊維はパルプ繊維である。また、例えば、製紙工場の排水から回収された繊維状物質を本発明で用いてもよい。このような物質を反応槽に供給することにより、種々の複合粒子を合成することができ、また、形状的にも繊維状粒子などを合成することができる。
複合化する繊維の繊維長は特に制限されないが、例えば、平均繊維長が0.1μm~15mm程度とすることができ、10μm~12mm、50μm~10mm、200μm~8mmなどとしてもよい。このうち、本発明においては、平均繊維長が50μmより長いことが脱水やシート化が容易なため好ましい。平均繊維長が1mmより長いことが通常の抄紙工程で使用する脱水およびもしくは抄紙用のワイヤー(フィルター)のメッシュを使用して脱水やシート化が可能なためさらに好ましい。
複合化する繊維の繊維径は特に制限されないが、例えば、平均繊維径が1nm~100μm程度とすることができ、10nm~100μm、0.15μm~100μm、1μm~90μm、3~50μm、5~30μmなどとしてもよい。このうち、本発明においては、平均繊維径が500nmより高いことが水やシート化が容易なため好ましい。平均繊維径が20μmより大きいことが通常の抄紙工程で使用する脱水およびもしくは抄紙用のワイヤー(フィルター)のメッシュを使用して脱水やシート化が可能なためさらに好ましい。
複合繊維を含む製品
本発明に係る複合繊維を用いて、適宜、成形物(体)などの製品を製造することも可能である。例えば、本発明によって得られた複合繊維をシート化すると、高灰分のシートを容易に得ることができる。シート製造に用いる抄紙機(抄造機)としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、ギャップフォーマ、ハイブリッドフォーマ、多層抄紙機、これらの機器の抄紙方式を組合せた公知の抄造機などが挙げられる。抄紙機におけるプレス線圧、後段でカレンダー処理を行う場合のカレンダー線圧は、いずれも操業性や複合繊維シートの性能に支障を来さない範囲内で定めることができる。また、形成されたシートに対して含浸や塗布により澱粉や各種ポリマー、顔料およびそれらの混合物を付与しても良い。
シート化の際には湿潤および/または乾燥紙力剤(紙力増強剤)を添加することができる。これにより、複合繊維シートの強度を向上させることができる。紙力剤としては例えば、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリアミン、エピクロロヒドリン樹脂、植物性ガム、ラテックス、ポリエチレンイミン、グリオキサール、ガム、マンノガラクタンポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアミン、ポリビニルアルコール等の樹脂;上記樹脂から選ばれる2種以上からなる複合ポリマー又は共重合ポリマー;澱粉及び加工澱粉;カルボキシメチルセルロース、グアーガム、尿素樹脂等が挙げられる。紙力剤の添加量は特に限定されない。
また、填料の繊維への定着を促したり、填料や繊維の歩留を向上させたりするために、高分子ポリマーや無機物を添加することもできる。例えば凝結剤として、ポリエチレンイミンおよび第三級および/または四級アンモニウム基を含む改質ポリエチレンイミン、ポリアルキレンイミン、ジシアンジアミドポリマー、ポリアミン、ポリアミン/エピクロヒドリン重合体、並びにジアルキルジアリル第四級アンモニウムモノマー、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドとアクリルアミドの重合体、モノアミン類とエピハロヒドリンからなる重合体、ポリビニルアミン及びビニルアミン部を持つ重合体やこれらの混合物などのカチオン性のポリマーに加え、前記ポリマーの分子内にカルボキシル基やスルホン基などのアニオン基を共重合したカチオンリッチな両イオン性ポリマー、カチオン性ポリマーとアニオン性または両イオン性ポリマーとの混合物などを用いることができる。また歩留剤として、カチオン性またはアニオン性、両性ポリアクリルアミド系物質を用いることができる。また、これらに加えて少なくとも一種以上のカチオンやアニオン性のポリマーを併用する、いわゆるデュアルポリマーと呼ばれる歩留りシステムを適用することもでき、少なくとも一種類以上のアニオン性のベントナイトやコロイダルシリカ、ポリ珪酸、ポリ珪酸もしくはポリ珪酸塩ミクロゲルおよびこれらのアルミニウム改質物などの無機微粒子や、アクリルアミドが架橋重合したいわゆるマイクロポリマーといわれる粒径100μm以下の有機系の微粒子を一種以上併用する多成分歩留りシステムであってもよい。特に単独または組合せで使用するポリアクリルアミド系物質が、極限粘度法による重量平均分子量が200万ダルトン以上である場合、良好な歩留りを得ることができ、好ましくは、500万ダルトン以上であり、更に好ましくは1000万ダルトン以上3000万ダルトン未満の上記アクリルアミド系物質である場合に非常に高い歩留りを得ることが出来る。このポリアクリルアミド系物質の形態はエマルジョン型でも溶液型であっても構わない。この具体的な組成としては、該物質中にアクリルアミドモノマーユニットを構造単位として含むものであれば特に限定はないが、例えば、アクリル酸エステルの4級アンモニウム塩とアクリルアミドとの共重合物、あるいはアクリルアミドとアクリル酸エステルを共重合させた後、4級化したアンモニウム塩が挙げられる。該カチオン性ポリアクリルアミド系物質のカチオン電荷密度は特には限定されない。
その他、目的に応じて、濾水性向上剤、内添サイズ剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、嵩高剤、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカなどの無機粒子(いわゆる填料)等が挙げられる。各添加材の使用量は特に限定されない。
シート化以外の成形法を用いることも可能であり、例えば、パルプモールドと呼ばれるように鋳型に原料を流し込んで吸引脱水・乾燥させる方法や、樹脂や金属などの成形物の表面に塗り広げて乾燥後、基材から剥離する方法などによって、種々の形状を有する成形物を得ることができる。また、樹脂を混ぜてプラスチック様に成形することもできるし、シリカやアルミナ等の鉱物を添加し、焼成することでセラミック様に成形することもできる。以上に示した配合・乾燥・成形において、1種類の複合繊維のみを用いることもできるし、2種類以上の複合繊維を混合して用いることもできる。2種類以上の複合繊維を用いる場合は、予めそれらを混合したものを用いることもできるし、それぞれを配合・乾燥・成形したものを後から混合することもできる。
本発明に係る複合繊維を用いて、成形物(体)を製造する際は、ポリマーなどの各種有機物や顔料などの各種無機物、パルプ繊維などの各種繊維を付与しても良い。また、複合繊維の成形物に後からポリマーなどの各種有機物や顔料などの各種無機物、パルプ繊維などの各種繊維を付与しても良い。
本発明によって得られた複合繊維は、種々の用途に用いることができ、例えば、紙、不織布、繊維、セルロース系複合材料、フィルター材料、塗料、プラスチックやその他の樹脂、ゴム、エラストマー、セラミック、ガラス、タイヤ、建築材料(アスファルト、アスベスト、セメント、ボード、コンクリート、れんが、タイル、合板、繊維板など)、各種担体(触媒担体、医薬担体、農薬担体、微生物担体など)、吸着剤(不純物除去、消臭、除湿など)、しわ防止剤、粘土、研磨材、改質剤、補修材、断熱材、防湿材、撥水材、耐水材、遮光材、シーラント、シールド材、防虫剤、接着剤、インキ、化粧料、医用材料、ペースト材料、食品添加剤、錠剤賦形剤、分散剤、保形剤、保水剤、濾過助材、精油材、油処理剤、油改質剤、電波吸収材、絶縁材、遮音材、防振材、半導体封止材、放射線遮断材、化粧品、肥料、飼料、香料、塗料・接着剤・樹脂用添加剤、変色防止剤、導電材、伝熱材、衛生用品(使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド、母乳パッド)等のあらゆる用途に広く使用することができる。また、前記用途における各種充填剤、コーティング剤などに用いることができる。このうち、吸着剤(不純物除去、消臭、除湿など)や、衛生用品(マスク、ワイパー用シート、介護用シーツ、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁者用パッド、母乳パッド、ペットトイレ)、フィルター、紙、段ボール、不織布、包装材が好ましい。なお、不織布は繊維同士が熱などによって融着している点で紙と区別することができる。
本発明の複合繊維は、製紙用途に適用してもよく、例えば、印刷用紙、新聞紙、インクジェット用紙、PPC用紙、クラフト紙、上質紙、コート紙、微塗工紙、包装紙、薄葉紙、色上質紙、キャストコート紙、ノンカーボン紙、ラベル用紙、感熱紙、各種ファンシーペーパー、水溶紙、剥離紙、工程紙、壁紙用原紙、不燃紙、難燃紙、積層板原紙、プリンテッドエレクトロニクス用紙、バッテリー用セパレータ、クッション紙、トレーシングペーパー、含浸紙、ODP用紙、建材用紙、化粧材用紙、封筒用紙、テープ用紙、熱交換用紙、化繊紙、減菌紙、耐水紙、耐油紙、耐熱紙、光触媒紙、化粧紙(脂取り紙など)、各種衛生紙(トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ワイパー、おむつ、生理用品等)、たばこ用紙、板紙(ライナー、中芯原紙、白板紙など)、紙皿原紙、カップ原紙、ベーキング用紙、研磨紙、合成紙などが挙げられる。
以下、具体的な実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実験例に限定されるものではない。また、本明細書において特に記載しない限り、濃度や部等は重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
実験1.複合繊維の合成と評価
1-1.複合繊維の合成
銅亜鉛系又はマグネシウム系のハイドロタルサイト化合物(HT)を合成するため、表1の水溶液を準備した。薬品は、NaOH(富士フイルム和光純薬)NaCO(富士フイルム和光純薬)、Al(SO(富士フイルム和光純薬)、CuSO・5HO(富士フイルム和光純薬)、ZnSO・7HO(富士フイルム和光純薬)およびMgSO・7HO(富士フイルム和光純薬)を使用した。
Figure 2023020440000002
(1)複合繊維a
亜鉛系ハイドロタルサイト化合物(ZnAl(OH)16CO・4HO)とパルプ繊維の複合繊維に銅イオンを吸着した複合繊維を合成した。
複合化する繊維として、セルロース繊維を使用した。具体的には、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP、日本製紙製)を、シングルディスクリファイナー(SDR)を用いてカナダ標準濾水度を600mlに調整したパルプ繊維を用いた。
アルカリ溶液(A溶液)にセルロース繊維を添加し、セルロース繊維を含む水性懸濁液を準備した(パルプ繊維濃度:2.5%、pH:12.5)。この水性懸濁液(パルプ固形分100g)を10L容の反応容器に入れ、図1に示すような装置を用いて、水性懸濁液を撹拌しながら、酸溶液としてB溶液(2種類の試薬の混合酸溶液)を滴下してハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維を合成した。反応温度は50℃、滴下速度は5~15ml/minであり、反応液のpHが約7になった段階で滴下を停止した。滴下終了後、30分間、反応液を撹拌し、10倍量の水を用いて水洗して塩を除去して複合繊維(白色)を得た。
次に、複合繊維の固形分に対して銅が2.0%になるように、複合繊維の水性スラリー(濃度:1.5重量%)に硫酸銅水溶液(0.1mol/L)を添加した後、30分間、50℃の条件で攪拌し、銅イオンを吸着した複合繊維(青色)を調製した。
(2)複合繊維b
反応温度を60℃とし、酸溶液としてC溶液(3種類の試薬の混合酸溶液)を使用した以外は、複合繊維aと同様の方法で、ハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維(薄茶色)を合成した。
(3)複合繊維c
反応温度を30℃としたこと以外は、複合繊維bと同様の方法で、ハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維(青色)を合成した。
(4)複合繊維d
酸溶液としてD溶液(3種類の試薬の混合酸溶液)を使用したことと、反応温度を50℃としたこと以外は、複合繊維aと同様の方法で、ハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維(緑色)を合成した(図2)。
(5)複合繊維e
反応温度を30℃としたこと以外は、複合繊維dと同様の方法で、ハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維(青色)を合成した。
(6)複合繊維f(比較例)
マグネシウム系ハイドロタルサイト化合物(MgAl(OH)16CO・4HO)とパルプ繊維の複合繊維を合成した。具体的には、酸溶液としてE溶液(2種類の試薬の混合酸溶液)を使用した以外は、複合繊維aと同様の方法で、ハイドロタルサイト微粒子と繊維との複合繊維を合成した。
(7)銅亜鉛系ハイドロタルサイト(CuZnHT、比較例)
アルカリ溶液(A溶液)を10L容の反応容器に入れ、図1に示すような装置を用いて、撹拌しながら、酸溶液としてC溶液(3種類の試薬の混合酸溶液)を滴下して銅亜鉛系ハイドロタルサイト化合物を合成した。反応温度は30℃、滴下速度は5~15ml/minであり、反応液のpHが約7になった段階で滴下を停止した。滴下終了後、30分間、反応液を撹拌し、10倍量の水を用いて水洗して塩を除去して銅亜鉛系ハイドロタルサイト化合物(青色)を得た。
1-2.複合繊維の評価
(1)電子顕微鏡による観察
電子顕微鏡(SEM)を用いて複合繊維を観察し、ハイドロタルサイトの微粒子がパルプ繊維表面に定着していることを確認した。実施例に係る複合繊維は、微粒子によるパルプ繊維の被覆率が70~90%であり、微粒子の粒子径は100~1000nm(平均粒子径:約200nm)であった。
(2)ハイドロタルサイトの重量割合
ハイドロタルサイトの重量割合を、灰分に基づいて算出した。複合繊維を525℃で約2時間加熱した後、残った灰の重量と元の固形分との比率から算出した(JIS P 8251:2003)。ただし、525℃での灰化処理によって、ハイドロタルサイトの脱炭酸や層間水の離脱による重量減少が生じるため、灰化処理後の実測重量から重量減少分を踏まえて、複合繊維に含まれる無機粒子の重量割合を算出した。
(3)濾過処理をしても繊維に定着している無機分率(%)
濾過処理前のサンプルの無機物量(A)と濾過後に篩上に残る残渣の無機物量(B)を測定し、下記の式により、繊維に定着している無機分率(B/A)を算出した。
・濾過処理前の複合繊維の無機物量(A): 複合繊維スラリー(固形分換算で3g)を濾紙で吸引濾過した後、残渣をオーブンで乾燥し(105℃、2時間)、灰分を測定することによって測定した。
・濾過後に篩上に残る残渣の無機物量(B): 複合体サンプル(固形分換算で1g)を固形分濃度が0.1%となるように水で希釈し、懸濁液0.2リットルを、60メッシュ(目開き250μm)の篩ですべて濾過し、0.6リットルの水で洗浄した。次いで、濾過後の篩残渣について、灰分を測定して無機粒子の重量比率(B)を測定した。
Figure 2023020440000003
実験2.サンプルの製造と評価
2-1.サンプルの製造
(1)サンプル1~3、11
実験1で合成した複合繊維a~c、fから、シート(紙)を製造した。具体的には、複合繊維の水性懸濁液(濃度1.0重量%)を準備し、JIS P 8222:1998に準じて手抄きシートを作製した(坪量:50g/m)。
(2)サンプル4、5
実験1で合成した複合繊維d、eから、シートを製造した。具体的には、60重量%の複合繊維と40重量%のPET繊維(帝人フロンティア製、エコペット)を繊維長5mmに裁断したものを含む水性懸濁液(濃度1.0重量%)を準備し、JIS P 8222:1998に準じて80メッシュのワイヤーを用いて手抄きシートを作製した(坪量:30g/m)。
(3)サンプル6
実験1で合成した複合繊維aから、顆粒を製造した。具体的には、複合繊維a(含水率:約70%)をプロシェアミキサー(WB型、大平洋機工)に投入し、常温で攪拌した。続いて、プロシェアミキサー内に蒸気を投入して装置内の温度を80℃以上とし、攪拌しながら乾燥した。含水率が約10%になるまで乾燥してから、水を加えながら造粒した(造粒後の仕上がり粒径:約0.5mm、造粒後の含水率:約50%)。目開き0.5mmの篩を用いて、最終的に、粒径が0.5mm以下の顆粒状の固形物を製造した。
(4)サンプル7
実験1で合成した複合繊維aから、フレーク状の固形物を製造した。具体的には、複合繊維a(含水率:約70%)をスクリュープレス(SHX型、富国工業)に投入し、回転数9rpmの条件で処理して含水率が50%になるまで脱水した後、一軸のロータリー粉砕機(富国工業)に1回通して粉砕した(粉砕後の平均粒径:10mm以下)。その後、粉砕後のサンプルに3%程度含まれていた粗大物を10ミリメッシュの篩を用いて除去し、粒径が1~10mmのフレーク状の固形物を最終的に得た。
(5)サンプル8
実験1で合成した複合繊維aから、ペレット状の固形物を製造した。具体的には、複合繊維aをディスクペレッター(F-5/11-175D、ダルトン)に投入し、粒径φ5mm、長さ0.5~2mmのペレット状の固形物を得た。
(6)サンプル9(比較例)
セルロース繊維のみから手抄きシート(紙)を作製した。具体的には、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP、日本製紙製)を、シングルディスクリファイナー(SDR)を用いてカナダ標準濾水度を600mlに調整したパルプ繊維を含む水性懸濁液(濃度1.0重量%)を準備し、JIS P 8222:1998に準じて手抄きシートを製造した(坪量:50g/m)。
(7)サンプル10(比較例)
セルロース繊維と化学繊維から手抄きシートを作製した。具体的には、60重量%のパルプ繊維(NBKP、日本製紙製)と40重量%のPET繊維(帝人フロンティア製、エコペット)を繊維長5mmに裁断したものを含む水性懸濁液(濃度1.0重量%)を準備し、JIS P 8222:1998に準じて80メッシュのワイヤーを用いて手抄きシートを作製した(坪量:30g/m)。
(8)サンプル12~14(比較例)
原料としてパルプ繊維(NBKP、日本製紙製)を使用した以外は、それぞれサンプル7~9と同様の方法で、固形物を製造した(サンプル12:顆粒、サンプル13:フレーク、サンプル14:ペレット)。
(9)サンプル15(比較例)
実験1で合成した銅亜鉛系ハイドロタルサイト(CuZnHT)を内添したシート(紙)を製造した。具体的には、95重量%のパルプ繊維(NBKP、日本製紙製)と5重量%の銅亜鉛系ハイドロタルサイト化合物を含む水性懸濁液(濃度1.0重量%)を準備し、JIS P 8222:1998に準じて手抄きシートを作製した(坪量:50g/m)。
2-2.サンプルの評価
(1)ハイドロタルサイト(無機粒子)の重量割合
各サンプルにおけるハイドロタルサイト(無機粒子)の重量割合は、実験1と同様にして測定した。
(2)金属の含有量
Cu、ZnまたはMgの重量割合は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX-7000、島津製作所)を用いて、525℃で約2時間加熱した灰中に含まれるCu、ZnまたはMgを定量し、得られた定量値と灰分の値から、複合繊維およびサンプル中に含まれるCu、ZnまたはMgの重量割合(%)を算出した。
(3)消臭特性の評価
各サンプルの消臭特性を、芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(一般消費者用 芳香・消臭・脱臭剤の自主基準、II-2、化学的消臭)に基づいて評価した(消臭試験に供したサンプルの量:1.0g)。
消臭試験は、10Lの試験容器において実施し、悪臭物質の90%除去時間を測定した。カビ臭(ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール)、腐敗臭(カダベリン、プトレシン)は嗅覚測定法により定量した。排泄臭(硫化水素、メチルメルカプタン)は検知管法により定量した。
Figure 2023020440000004
表から明らかなように、実施例のサンプルは、カビ臭、腐敗臭、排泄臭に対して高い消臭効果を有することがわかった。特に、実施例のサンプルは悪臭物質の90%除去時間が3時間以内となり、優れた消臭効果を有する事がわかった。
一方で、比較例のサンプル9~14においては、カビ臭、腐敗臭、排泄臭に対する消臭効果の確認はできなかった。また、比較例のサンプル15では、悪臭物質の90%除去時間が本発明の実施例(サンプル1~8)よりも長くなった。

Claims (12)

  1. 銅および/または亜鉛を含むハイドロタルサイトが繊維に定着している複合繊維を含む、カビ臭および/または腐敗臭を低減するための消臭用組成物。
  2. 前記ハイドロタルサイトが、3価の金属イオンとしてアルミニウムを含有する、請求項1に記載の消臭用組成物。
  3. 繊維表面の15%以上がハイドロタルサイトによって被覆されている、請求項1または2に記載の消臭用組成物。
  4. 前記ハイドロタルサイトに含まれる銅と亜鉛のモル比が1:1~1:11である、請求項1~3のいずれかに記載の消臭用組成物。
  5. 亜鉛の含有量が1.0重量%以上である、請求項1~4のいずれかに記載の消臭用組成物。
  6. 銅の含有量が7.0重量%以下である、請求項1~5のいずれかに記載の消臭用組成物。
  7. 前記複合繊維の固形分濃度0.1%の水性懸濁液を60メッシュ(目開き250μm)の篩で濾過処理したとき、処理前の複合繊維の無機物量(A)に対する濾過後に篩上に残る残渣の無機物量(B)の重量割合であるB/Aが50%以上である、請求項1~6のいずれかに記載の消臭用組成物。
  8. シート、パルプモールド、または、顆粒の形態である、請求項1~7のいずれかに記載の消臭用組成物。
  9. 不織布または紙である、請求項1~8のいずれかに記載の消臭用組成物。
  10. 衛生用品に用いるための、請求項1~9のいずれかに記載の消臭用組成物。
  11. 芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、カビ臭に関するジェオスミンおよび2‐メチルイソボルネオ―ルの90%除去時間が10時間以内である、請求項1~10のいずれかに記載の消臭用組成物。
  12. 芳香消臭脱臭剤協議会が定める消臭剤効力試験方法(化学的消臭)に基づいて10Lの試験容器で試験した場合に、腐敗臭に関するカダベリンおよびプトレシンの90%除去時間が10時間以内である、請求項1~11のいずれかに記載の消臭用組成物。
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