JP2023020151A - 衛星コンステレーション維持方法、地上設備、コマンド送信方法、および、コマンド送信プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、衛星コンステレーション維持方法、地上設備、コマンド送信方法、および、コマンド送信プログラムに関する。
メガコンステレーション衛星群では、初期整備段階には同一軌道面を飛翔する衛星群を一括して打ち上げることができるので、ロケットの打上げ回数を抑制することにより低コスト化が可能である。なお、法線ベクトルが異なる多数の軌道面の経度方向相対角度を分散させるためには多大な時間と推薬とが通常必要であるため、メガコンステレーションの初期整備段階において軌道面毎に衛星を一括で打上げるのが一般的である。具体例として、SPACE-X社のStarlink(登録商標)では、軌道高度340km近傍の3種類の軌道高度の各々に約2500機の衛星を配備して、合計約7500機のメガコンステレーションを軌道高度340km近傍に形成する計画を発表している。
初期衛星群整備後における衛星故障または寿命完遂等に伴う衛星欠落は、ランダムな軌道面のランダムな軌道位置で発生する。そのため、衛星欠落を補う後継衛星を一括打上げにより軌道投入することができないという課題があった。
本開示は、100機以上の衛星により構成される衛星コンステレーションにおける初期衛星群整備後に衛星故障ないし寿命完遂等に伴い後継衛星を軌道投入する衛星コンステレーション維持方法であって、ランダムな軌道面のランダムな軌道位置に発生する欠落衛星を補充するための後継衛星を、多数の衛星の一括打上げによって低コストで軌道投入する衛星コンステレーション維持方法を提供することを目的とする。
本開示に係る衛星コンステレーション維持方法は、
100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションにおいて、
前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補う方法である。
100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションにおいて、
前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補う方法である。
本開示によれば、100機以上の衛星により構成される衛星コンステレーションにおける初期衛星群整備後に衛星故障ないし寿命完遂等に伴い後継衛星を軌道投入する衛星コンステレーション維持方法であって、ランダムな軌道面のランダムな軌道位置に発生する欠落衛星を補充するための後継衛星を、多数の衛星の一括打上げによって低コストで軌道投入する衛星コンステレーション維持方法を提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。図中の矢印はデータの流れまたは処理の流れを主に示している。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。
また、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、「手段」または「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
また、「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」、「手段」または「サーキットリー」に適宜読み替えてもよい。
実施の形態1.
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の概略を示している。
衛星コンステレーション維持システム100は、本図に示すように、衛星コンステレーション20と、地上設備500とを備える。本明細書では、人工衛星を単に衛星と表記することもある。
なお、本実施の形態は、多数の軌道面に多数の衛星30を飛翔させるメガコンステレーション衛星群が複数存在した場合に、高高度衛星群の欠損を容易に下層衛星群から補充することができる性質に着目したものである。さらに、本実施の形態は、ロケットを打上げて衛星30を軌道投入する場合には最下層衛星群へ軌道投入する手法が飛行安全確保の観点で合理的である性質に着目したものである。本実施の形態では、これらの性質に着目し、複数の軌道高度の衛星群の欠損を低軌道高度から順送りに補充し、最下層の欠損について、新規にロケットを打上げることにより補充衛星を軌道投入する。
図1は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の概略を示している。
衛星コンステレーション維持システム100は、本図に示すように、衛星コンステレーション20と、地上設備500とを備える。本明細書では、人工衛星を単に衛星と表記することもある。
なお、本実施の形態は、多数の軌道面に多数の衛星30を飛翔させるメガコンステレーション衛星群が複数存在した場合に、高高度衛星群の欠損を容易に下層衛星群から補充することができる性質に着目したものである。さらに、本実施の形態は、ロケットを打上げて衛星30を軌道投入する場合には最下層衛星群へ軌道投入する手法が飛行安全確保の観点で合理的である性質に着目したものである。本実施の形態では、これらの性質に着目し、複数の軌道高度の衛星群の欠損を低軌道高度から順送りに補充し、最下層の欠損について、新規にロケットを打上げることにより補充衛星を軌道投入する。
衛星コンステレーション20は、典型的には100機以上の衛星30を備える衛星メガコンステレーションである。衛星コンステレーション20の具体例は[参考文献1]および[参考文献2]に開示されている。メガコンステレーションの具体例は[参考文献3]に開示されている。衛星コンステレーション維持システム100は、これらの参考文献に開示されている機能を適宜備える。
衛星コンステレーション20は、具体例として、低高度帯衛星群21と中高度帯衛星群22と高高度帯衛星群23とから成る。低高度帯衛星群21と中高度帯衛星群22と高高度帯衛星群23との各々は、典型的には100機以上の衛星30により構成される衛星メガコンステレーションであり、層として捉えることができる。なお、本明細書において衛星コンステレーション20が3層の衛星メガコンステレーションから構成される具体例を説明するが、衛星コンステレーション20は4層以上の衛星メガコンステレーションから構成されてもよい。高高度帯衛星群23が含む各衛星30は、具体例として、地上に存在する利用者に通信サービス等を提供する。中高度帯衛星群22を構成する各衛星30は、高高度帯衛星群23の軌道高度よりも低い軌道高度において待機している。低高度帯衛星群21を構成する各衛星30は、中高度帯衛星群22の軌道高度よりも低い軌道高度において待機している。高高度帯衛星群23は軌道高度が最も高い層に当たり、中高度帯衛星群22は軌道高度が2番目に高い層に当たり、低高度帯衛星群21は軌道高度が最も低い層に当たる。各層において、各層を構成する衛星30の軌道は適宜分散されている。
衛星コンステレーション20は、具体例として、低高度帯衛星群21と中高度帯衛星群22と高高度帯衛星群23とから成る。低高度帯衛星群21と中高度帯衛星群22と高高度帯衛星群23との各々は、典型的には100機以上の衛星30により構成される衛星メガコンステレーションであり、層として捉えることができる。なお、本明細書において衛星コンステレーション20が3層の衛星メガコンステレーションから構成される具体例を説明するが、衛星コンステレーション20は4層以上の衛星メガコンステレーションから構成されてもよい。高高度帯衛星群23が含む各衛星30は、具体例として、地上に存在する利用者に通信サービス等を提供する。中高度帯衛星群22を構成する各衛星30は、高高度帯衛星群23の軌道高度よりも低い軌道高度において待機している。低高度帯衛星群21を構成する各衛星30は、中高度帯衛星群22の軌道高度よりも低い軌道高度において待機している。高高度帯衛星群23は軌道高度が最も高い層に当たり、中高度帯衛星群22は軌道高度が2番目に高い層に当たり、低高度帯衛星群21は軌道高度が最も低い層に当たる。各層において、各層を構成する衛星30の軌道は適宜分散されている。
[参考文献1]
特開2021-054167号公報
[参考文献2]
特開2021-070342号公報
[参考文献3]
国際公開第2021/060492号パンフレット
特開2021-054167号公報
[参考文献2]
特開2021-070342号公報
[参考文献3]
国際公開第2021/060492号パンフレット
地上設備500は、通信装置950と衛星制御装置501とを備え、各衛星30と通信することによって衛星コンステレーション20を制御する。
衛星制御装置501は、各衛星30を制御するための各種コマンドを生成するコンピュータであり、処理回路および入出力インタフェース等のハードウェアを備える。処理回路は各種コマンドを生成する。入出力インタフェースには入力装置および出力装置が接続される。衛星制御装置501は、入出力インタフェースを介して、通信装置950に接続される。
通信装置950は、各衛星30と通信を行う。具体的には、通信装置950は、各種コマンドを各衛星30へ送信する。
衛星制御装置501は、各衛星30を制御するための各種コマンドを生成するコンピュータであり、処理回路および入出力インタフェース等のハードウェアを備える。処理回路は各種コマンドを生成する。入出力インタフェースには入力装置および出力装置が接続される。衛星制御装置501は、入出力インタフェースを介して、通信装置950に接続される。
通信装置950は、各衛星30と通信を行う。具体的には、通信装置950は、各種コマンドを各衛星30へ送信する。
図2は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の構成例を示している。
衛星コンステレーション維持システム100は、コンピュータを備える。図2では、1つのコンピュータの構成を示しているが、実際には、衛星コンステレーション20を構成する複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々にコンピュータが備えられる。そして、複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々に備えられたコンピュータが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現する。以下において、衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現するコンピュータの構成の一例について説明する。
衛星コンステレーション維持システム100は、コンピュータを備える。図2では、1つのコンピュータの構成を示しているが、実際には、衛星コンステレーション20を構成する複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々にコンピュータが備えられる。そして、複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々に備えられたコンピュータが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現する。以下において、衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現するコンピュータの構成の一例について説明する。
衛星コンステレーション維持システム100は、衛星30と地上設備500とを備える。衛星30は、地上設備500の通信装置950と通信する衛星通信装置32を備える。
衛星コンステレーション維持システム100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
衛星コンステレーション維持システム100は、機能要素として、衛星コンステレーション維持部110を備える。衛星コンステレーション維持部110の機能は、ハードウェアあるいはソフトウェアにより実現される。
衛星コンステレーション維持部110は、衛星コンステレーション20を維持するための処理を実行する機能を有する。
プロセッサ910は、衛星コンステレーション維持プログラムを実行する装置である。衛星コンステレーション維持プログラムは、衛星コンステレーション維持部110の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash(登録商標))、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、またはDVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記憶媒体であってもよい。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash(登録商標))、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、またはDVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記憶媒体であってもよい。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。衛星コンステレーション維持システム100は、通信装置950を介して、地上設備500と衛星30との通信を行う。
衛星コンステレーション維持プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、衛星コンステレーション維持プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、衛星コンステレーション維持プログラムを実行する。衛星コンステレーション維持プログラムおよびOSは、補助記憶装置に記憶されていてもよい。補助記憶装置に記憶されている衛星コンステレーション維持プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、衛星コンステレーション維持プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
衛星コンステレーション維持システム100は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、衛星コンステレーション維持プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、衛星コンステレーション維持プログラムを実行する装置である。
衛星コンステレーション維持プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
衛星コンステレーション維持プログラムは、衛星コンステレーション維持部110の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させる。また、衛星コンステレーション維持方法は、衛星コンステレーション維持システム100が衛星コンステレーション維持プログラムを実行することにより行われる方法である。
本明細書に記載のいずれのプログラムも、コンピュータ読取可能な記録媒体あるいは記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、本明細書に記載のいずれのプログラムも、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
本明細書に記載のいずれのプログラムも、コンピュータ読取可能な記録媒体あるいは記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、本明細書に記載のいずれのプログラムも、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
図3は、本実施の形態に係る衛星30の構成例を示している。
衛星30は、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とを備える。衛星30は、その他、各種の機能を実現する構成要素を備えるが、図3に関して、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とについて説明する。
衛星制御装置31は、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置31は、地上設備500から送信される各種コマンドに従って、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御する。
衛星通信装置32は、地上設備500と通信する装置である。具体的には、衛星通信装置32は、自衛星に関する各種データを地上設備500へ送信する。また、衛星通信装置32は、地上設備500から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置33は、衛星30に推進力を与える装置であり、衛星30の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は電気推進機である。具体的には、推進装置33は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置34は、衛星30の姿勢と衛星30の角速度と視線方向(Line Of Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備500からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置35は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星30に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星30は、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とを備える。衛星30は、その他、各種の機能を実現する構成要素を備えるが、図3に関して、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とについて説明する。
衛星制御装置31は、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置31は、地上設備500から送信される各種コマンドに従って、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御する。
衛星通信装置32は、地上設備500と通信する装置である。具体的には、衛星通信装置32は、自衛星に関する各種データを地上設備500へ送信する。また、衛星通信装置32は、地上設備500から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置33は、衛星30に推進力を与える装置であり、衛星30の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は電気推進機である。具体的には、推進装置33は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置34は、衛星30の姿勢と衛星30の角速度と視線方向(Line Of Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備500からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置35は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星30に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星制御装置31に備わる処理回路について説明する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはこれらの組み合わせである。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはこれらの組み合わせである。
図4は、本実施の形態に係る地上設備500の構成例を示している。
地上設備500は、全ての軌道面の多数の衛星30をプログラム制御する。地上設備500は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでもよい。
地上設備500は、全ての軌道面の多数の衛星30をプログラム制御する。地上設備500は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでもよい。
地上設備500は、各衛星30と通信することによって衛星コンステレーション20を形成する。地上設備500は、衛星コンステレーション維持システム100に備えられる。地上設備500は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。地上設備500のハードウェアについては、図2に示す衛星コンステレーション維持システム100で説明したものと同様である。図2および図4では、地上設備500に備えられるハードウェアについて説明した。しかし、同様の機能を有するハードウェアは、衛星30および地上設備500以外の、システム、衛星、装置、あるいは設備に備えられていてもよい。
地上設備500は、機能要素として、軌道制御コマンド生成部510と、衛星解析部520とを備える。軌道制御コマンド生成部510および衛星解析部520の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせにより実現される。
通信装置950は、衛星コンステレーション20を構成する衛星群の各衛星30を追跡管制する信号を送受信する。また、通信装置950は、軌道制御コマンド51を各衛星30に送信する。
衛星解析部520は、衛星コンステレーション20の状態と、衛星30の状態等を解析する。具体例として、衛星解析部520は、低高度帯衛星群21を構成する衛星30が欠落しているかを判定し、また、低高度帯衛星群21を構成する衛星30が正常であるか否かを判定する。
軌道制御コマンド生成部510は、衛星30に送信する軌道制御コマンド51を生成する。具体的には、軌道制御コマンド生成部510は、衛星コンステレーション維持方法を実現するための処理を実行することを指示するコマンドを衛星30に適宜送信する。なお、軌道制御コマンド生成部510がコマンドを送信する方法はコマンド送信方法に相当する。軌道制御コマンド生成部510にコマンドを送信させるプログラムはコマンド送信プログラムに相当する。コマンド送信プログラムは衛星コンステレーション維持プログラムの一部であってもよい。地上設備500が備えるコンピュータがコマンド送信プログラムを実行する。コマンド送信プログラムは、地上設備500に、衛星コンステレーション維持方法を実現するためのコマンドを衛星30に適宜送信させる。
このようにして軌道制御コマンド生成部510および衛星解析部520は、衛星コンステレーション維持部110の機能を実現する。すなわち、軌道制御コマンド生成部510および衛星解析部520は、衛星コンステレーション維持部110の機能の具体例に相当する。
このようにして軌道制御コマンド生成部510および衛星解析部520は、衛星コンステレーション維持部110の機能を実現する。すなわち、軌道制御コマンド生成部510および衛星解析部520は、衛星コンステレーション維持部110の機能の具体例に相当する。
図5は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の機能構成例を示す図である。
衛星30は、さらに、衛星コンステレーション20を形成する衛星コンステレーション維持部110bを備える。そして、複数の衛星の各衛星30の衛星コンステレーション維持部110bと、地上設備500の各々に備えられた衛星コンステレーション維持部110とが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現する。なお、衛星30の衛星コンステレーション維持部110bは、衛星制御装置31に備えられていてもよい。
衛星30は、さらに、衛星コンステレーション20を形成する衛星コンステレーション維持部110bを備える。そして、複数の衛星の各衛星30の衛星コンステレーション維持部110bと、地上設備500の各々に備えられた衛星コンステレーション維持部110とが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション維持システム100の機能を実現する。なお、衛星30の衛星コンステレーション維持部110bは、衛星制御装置31に備えられていてもよい。
***動作の説明***
図6に示すように、3層以上の衛星群から成る衛星コンステレーション20が形成されている場合において、各層が形成されている高度帯を新規に打上げたロケットが通過することには、ロケットと衛星コンステレーション20を構成する衛星30との衝突リスクがある。図6に示す危険領域は衝突リスクがある領域である。
そこで、衛星コンステレーション維持システム100では、図7に示すように、衛星コンステレーション20が形成された後において、衛星コンステレーション20の最下層に対してのみ、ロケット打上げにより衛星30を軌道投入する。このとき、軌道投入する衛星30の数はいくつであってもよい。
図6に示すように、3層以上の衛星群から成る衛星コンステレーション20が形成されている場合において、各層が形成されている高度帯を新規に打上げたロケットが通過することには、ロケットと衛星コンステレーション20を構成する衛星30との衝突リスクがある。図6に示す危険領域は衝突リスクがある領域である。
そこで、衛星コンステレーション維持システム100では、図7に示すように、衛星コンステレーション20が形成された後において、衛星コンステレーション20の最下層に対してのみ、ロケット打上げにより衛星30を軌道投入する。このとき、軌道投入する衛星30の数はいくつであってもよい。
ここで、ロケット打上げによって最下層に衛星30を軌道投入する手法について説明する。この際、ロケット打上げによって最下層よりも低い軌道高度に衛星30を軌道投入し、軌道投入された各衛星30が、軌道高度を上昇させて最下層に属する衛星30となる。
図8は、打上げられたロケットから衛星30を分離する様子の具体例を示している。本図を用いてロケットから衛星30を分離する手順を説明する。
まず、ロケットは、ロケットの打上げ後しばらくの間、衛星搭載部が飛翔方向前方に位置する向きで飛翔する。ここで、衛星搭載部はロケットの打上げ時においてフェアリングで覆われており、衛星搭載部には分離衛星群として複数の衛星30が搭載されている。
次に、ロケットはある時点においてフェアリングを開頭する。
次に、ロケットは、衛星搭載部が飛翔方向後方に位置するようロケットの向き変更する。
次に、ロケットは、衛星搭載部に搭載されている衛星30を1つずつ分離する。この際、ロケットは、飛翔方向後方の方向における先頭に存在する衛星30を順に分離する。また、ロケットは、ロケットの軌道高度を考慮して衛星30を分離するか否かを決定してもよい。
まず、ロケットは、ロケットの打上げ後しばらくの間、衛星搭載部が飛翔方向前方に位置する向きで飛翔する。ここで、衛星搭載部はロケットの打上げ時においてフェアリングで覆われており、衛星搭載部には分離衛星群として複数の衛星30が搭載されている。
次に、ロケットはある時点においてフェアリングを開頭する。
次に、ロケットは、衛星搭載部が飛翔方向後方に位置するようロケットの向き変更する。
次に、ロケットは、衛星搭載部に搭載されている衛星30を1つずつ分離する。この際、ロケットは、飛翔方向後方の方向における先頭に存在する衛星30を順に分離する。また、ロケットは、ロケットの軌道高度を考慮して衛星30を分離するか否かを決定してもよい。
図9は、各衛星30がロケットから分離された後の様子を示している。各衛星30がロケットから分離された時点において、各衛星30の軌道高度が互いに異なるため、各衛星30の軌道面の公転周期は互いに異なる。また、各衛星30は所定の軌道高度まで上昇するが、各衛星30が所定の軌道高度に達するまでの間に軌道面の相対角度が変わる。各衛星30はこのような性質を適宜利用して相対角度を調整する。
なお、ロケットを打上げて衛星コンステレーション20の最下層を構成する衛星30の少なくとも一部を軌道投入する方法は、ロケット打上げ方法に相当する。ロケットは、具体例として多数の衛星30を搭載することができる大型ロケットである。多数の衛星30は、具体例として40機以上の衛星30である。
衛星コンステレーション20を構成する層のうち最も低い層の軌道高度よりも低い軌道高度にロケットを打上げることにより衛星30を軌道投入し、軌道投入された各衛星30が、軌道高度を上昇させて最も低い層に属する衛星30となることにより最も低い層に衛星30を補充する方法は、衛星コンステレーション維持方法に相当する。
なお、ロケットを打上げて衛星コンステレーション20の最下層を構成する衛星30の少なくとも一部を軌道投入する方法は、ロケット打上げ方法に相当する。ロケットは、具体例として多数の衛星30を搭載することができる大型ロケットである。多数の衛星30は、具体例として40機以上の衛星30である。
衛星コンステレーション20を構成する層のうち最も低い層の軌道高度よりも低い軌道高度にロケットを打上げることにより衛星30を軌道投入し、軌道投入された各衛星30が、軌道高度を上昇させて最も低い層に属する衛星30となることにより最も低い層に衛星30を補充する方法は、衛星コンステレーション維持方法に相当する。
なお、隣接軌道間の移動については、衛星30毎に軌道高度を変えることにより、公転周期が異なる効果を使って所望の軌道まで移動することが可能である。
衛星30が欠落した軌道面がランダムであっても、隣接軌道の複数の欠落箇所に代替衛星を一括打上げすることは合理的である。また、軌道面内の衛星30の欠落位置がランダムであっても、軌道面内の位相調整により、軌道面内の衛星30の順番に拘らずに軌道投入が容易な位置に衛星30を軌道投入してもよいし、所望の軌道位置に衛星30を軌道投入してもよい。
衛星30が欠落した軌道面がランダムであっても、隣接軌道の複数の欠落箇所に代替衛星を一括打上げすることは合理的である。また、軌道面内の衛星30の欠落位置がランダムであっても、軌道面内の位相調整により、軌道面内の衛星30の順番に拘らずに軌道投入が容易な位置に衛星30を軌道投入してもよいし、所望の軌道位置に衛星30を軌道投入してもよい。
図10を用いて、高高度帯衛星群23において欠落衛星が発生した場合における衛星コンステレーション維持システム100の動作を説明する。なお、欠落衛星は故障または寿命完遂等に伴って発生する。まず、中高度帯衛星群22に属する衛星30のうち、欠落衛星が飛翔していた位置に相対的に近い位置を飛翔している衛星30が補充衛星として選択される。次に、選択された補充衛星は、軌道高度を高高度帯衛星群23の軌道高度まで上げ、適宜軌道を調整して欠落衛星を補充する。ここで、選択された補充衛星は中高度帯衛星群22に属する衛星30ではなくなったので、中高度帯衛星群22において欠落衛星が発生した。次に、同様にして、低高度帯衛星群21に属する衛星30は、補充衛星として、中高度帯衛星群22において発生した欠落衛星を補充する。このように、衛星コンステレーション維持システム100では、高高度帯衛星群23への軌道投入はバケツリレー方式で下層から中層へ、中層から高層へと高度を順送りに衛星を補充することにより衛星コンステレーション20を維持する。なお、複数の層の各々に属する衛星30が同時に軌道高度を上昇させる等、1段階高い層において欠落衛星が発生することを待たずに補充衛星が軌道高度を上昇させてもよい。
衛星コンステレーション20を構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星30である補充衛星が軌道高度を欠落層の軌道高度まで上昇させて衛星欠落を補う方法は、衛星コンステレーション維持方法に相当する。また、衛星コンステレーション維持方法において、欠落層の軌道高度よりも軌道高度が低い層の各々において、いずれかの衛星30が補充衛星として選択され、選択された補充衛星は、補充衛星が属する層よりも1段階高い層の軌道高度まで軌道高度を上昇させてもよい。
衛星コンステレーション20を構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星30である補充衛星が軌道高度を欠落層の軌道高度まで上昇させて衛星欠落を補う方法は、衛星コンステレーション維持方法に相当する。また、衛星コンステレーション維持方法において、欠落層の軌道高度よりも軌道高度が低い層の各々において、いずれかの衛星30が補充衛星として選択され、選択された補充衛星は、補充衛星が属する層よりも1段階高い層の軌道高度まで軌道高度を上昇させてもよい。
***実施の形態1の効果の説明***
以上のように、本実施の形態によれば、ランダムな軌道面で衛星30の欠落が発生した場合であっても、衛星30の欠落が発生した軌道面が属する層よりも低層に多数の軌道面の衛星群が分散配備されて飛翔している。そのため、本実施の形態によれば、低層に属する衛星30が軌道高度を上昇して欠落した衛星30を補充することができ、また、補充用の衛星30として、衛星30が欠落した位置等を考慮して最適な近傍軌道面の衛星30を選択することができる。
また、本実施の形態では、複数の軌道高度を飛翔する衛星群でランダムかつ順次発生する欠損を、まとめて最下層からロケット打上げして補充していく。そのため、本実施の形態によれば、ロケットの打上げによって多数の衛星30を一括で打上げることができるので、衛星30の補充に要するコストを低くすることができる。さらに、本実施の形態によれば、Starlink(登録商標)のような計画において後継機を合理的に補充することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ランダムな軌道面で衛星30の欠落が発生した場合であっても、衛星30の欠落が発生した軌道面が属する層よりも低層に多数の軌道面の衛星群が分散配備されて飛翔している。そのため、本実施の形態によれば、低層に属する衛星30が軌道高度を上昇して欠落した衛星30を補充することができ、また、補充用の衛星30として、衛星30が欠落した位置等を考慮して最適な近傍軌道面の衛星30を選択することができる。
また、本実施の形態では、複数の軌道高度を飛翔する衛星群でランダムかつ順次発生する欠損を、まとめて最下層からロケット打上げして補充していく。そのため、本実施の形態によれば、ロケットの打上げによって多数の衛星30を一括で打上げることができるので、衛星30の補充に要するコストを低くすることができる。さらに、本実施の形態によれば、Starlink(登録商標)のような計画において後継機を合理的に補充することができる。
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、衛星コンステレーション維持部110の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、衛星コンステレーション維持部110の機能がハードウェアで実現されてもよい。図11は、本変形例を示している。
<変形例1>
本実施の形態では、衛星コンステレーション維持部110の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、衛星コンステレーション維持部110の機能がハードウェアで実現されてもよい。図11は、本変形例を示している。
地上設備500は、プロセッサ910に替えて電子回路909を備える。
電子回路909は、衛星コンステレーション維持部110の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC、または、FPGAである。
衛星コンステレーション維持部110の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、衛星コンステレーション維持部110の一部の機能が電子回路909で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
電子回路909は、衛星コンステレーション維持部110の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC、または、FPGAである。
衛星コンステレーション維持部110の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、衛星コンステレーション維持部110の一部の機能が電子回路909で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
プロセッサ910と電子回路909とメモリ921と補助記憶装置922とを総称して、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、衛星コンステレーション維持システム100において、衛星コンステレーション維持部110の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
***他の実施の形態***
実施の形態1について説明したが、本実施の形態のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、本実施の形態を部分的に実施しても構わない。その他、本実施の形態は、必要に応じて種々の変更がなされても構わず、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施されても構わない。
なお、前述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示と、その適用物と、用途の範囲とを制限することを意図するものではない。説明した手順は、適宜変更されてもよい。
実施の形態1について説明したが、本実施の形態のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、本実施の形態を部分的に実施しても構わない。その他、本実施の形態は、必要に応じて種々の変更がなされても構わず、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施されても構わない。
なお、前述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示と、その適用物と、用途の範囲とを制限することを意図するものではない。説明した手順は、適宜変更されてもよい。
20 衛星コンステレーション、21 低高度帯衛星群、22 中高度帯衛星群、23 高高度帯衛星群、30 衛星、31 衛星制御装置、32 衛星通信装置、33 推進装置、34 姿勢制御装置、35 電源装置、51 軌道制御コマンド、100 衛星コンステレーション維持システム、110,110b 衛星コンステレーション維持部、500 地上設備、501 衛星制御装置、510 軌道制御コマンド生成部、520 衛星解析部、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、950 通信装置。
Claims (6)
- 100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションにおいて、
前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補う衛星コンステレーション維持方法。 - 前記欠落層の軌道高度よりも軌道高度が低い層の各々において、いずれかの衛星が補充衛星として選択され、選択された補充衛星は、補充衛星が属する層よりも1段階高い層の軌道高度まで軌道高度を上昇させる請求項1に記載の衛星コンステレーション維持方法。
- 前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最も低い層の軌道高度よりも低い軌道高度にロケットを打上げることにより衛星を軌道投入し、軌道投入された各衛星が、軌道高度を上昇させて前記最も低い層に属する衛星となることにより前記最も低い層に衛星を補充する請求項1または2に記載の衛星コンステレーション維持方法。
- 100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションを構成する衛星と通信する地上設備であって、
前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補うことを指示するコマンドを前記補充衛星に送信する地上設備。 - 100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションを構成する衛星と通信する地上設備が実行するコマンド送信方法であって、
前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補うことを指示するコマンドを前記補充衛星に送信するコマンド送信方法。 - 100機以上の衛星により構成され、かつ、3層以上の衛星群から成る衛星メガコンステレーションを構成する衛星と通信する地上設備が備えるコンピュータが実行するコマンド送信プログラムであって、
前記地上設備に、前記衛星メガコンステレーションを構成する層のうち最下層ではない層である欠落層において衛星欠落が発生した場合に、前記欠落層よりも軌道高度が1段階低い層に属する衛星である補充衛星が軌道高度を前記欠落層の軌道高度まで上昇させて前記衛星欠落を補うことを指示するコマンドを前記補充衛星に送信させるコマンド送信プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021125360A JP2023020151A (ja) | 2021-07-30 | 2021-07-30 | 衛星コンステレーション維持方法、地上設備、コマンド送信方法、および、コマンド送信プログラム |
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- 2021-07-30 JP JP2021125360A patent/JP2023020151A/ja active Pending
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