JP2023112710A - 衛星見守りシステム、見守り衛星、見守りセンター、インフラストラクチャ衛星、および、衛星情報伝送方法 - Google Patents

衛星見守りシステム、見守り衛星、見守りセンター、インフラストラクチャ衛星、および、衛星情報伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】捕獲後に回転を抑止するとともに、捕獲後に姿勢変更あるいは回転動作を可能とする衛星見守りシステムを提供することを目的とする。【解決手段】見守り衛星群は、宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星521から構成される。見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。見守り衛星521は、捕獲後にインフラストラクチャ衛星511と見守り衛星521とが結合した飛翔体600の重心C回りに任意の方向に回転できる。【選択図】図4

Description

本開示は、衛星見守りシステム、見守り衛星、見守りセンター、インフラストラクチャ衛星、および、衛星情報伝送方法に関する。
通信衛星を経由する遠距離あるいは辺境地域との情報授受、気象衛星ひまわりの画像を使った天気予報、および、準天頂測位衛星による地理空間情報の活用といった、衛星を使った社会インフラストラクチャは社会生活に定着している。これらの実用衛星群が社会生活に不可欠なクリティカルインフラストラクチャとなっている。
クリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星を監視し、必要であればインフラストラクチャ衛星を捕獲した上で軌道上サービスを実施することが期待される。
インフラストラクチャ衛星511を捕獲した上で実施される軌道上サービスには、故障した場合の検査ないし修理サービスがある。また、燃料枯渇により軌道制御不能であるが、他の機能性能が健全である場合の燃料補給、ないし移動サービスがある。また、自力で軌道離脱できなくなった場合の能動的軌道離脱(ADR)サービスがある。ADRは、Active Debris Removalの略語である。
特許文献1には、タンブルあるいは回転しているスペースデブリを捕獲する技術が開示されている。
特開2012-236591号公報
捕獲する対象のインフラストラクチャ衛星が故障といった原因で回転している場合は、捕獲して回転を抑止する必要がある。
また、宇宙空間では太陽光入射がある側は温度上昇し過ぎるリスクがある。太陽光入射がない側は温度が低下し過ぎるリスクがある。このため、適切な方向から太陽光を入射させるための姿勢変更あるいは回転動作が必要となる。
特許文献1には、ロープ状の物体でデブリを捕獲し、捕獲したデブリを牽引する牽引人工衛星が開示されている。しかし、捕獲後に回転を抑止すること、および、捕獲後に適切な方向から太陽光を入射させるための姿勢変更あるいは回転動作については対処できないという課題がある。
本開示は、主に、捕獲後に回転を抑止するとともに、捕獲後に姿勢変更あるいは回転動作を可能とする衛星見守りシステムを提供することを目的とする。
本開示に係る衛星見守りシステムは、宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
を備えた衛星見守りシステムにおいて、
前記見守り衛星群は、
前記インフラストラクチャ衛星を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う見守り衛星を含み、
前記軌道上サービスを行う見守り衛星は、
前記インフラストラクチャ衛星を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記インフラストラクチャ衛星と見守り衛星とが結合した飛翔体の重心回りに任意の方向に回転できる見守り衛星である。
本開示に係る衛星見守りシステムでは、見守り衛星がインフラストラクチャ衛星を捕獲後に、インフラストラクチャ衛星の回転を抑止するとともに、適切な方向から太陽光を入射させるための姿勢変更あるいは回転動作を行うことができるという効果がある。
実施の形態1に係る衛星見守りシステムの全体構成例を示す図。 実施の形態1に係る見守りセンターの構成例を示す図。 実施の形態1に係る宇宙物体の一例である衛星の構成例を示す図。 実施の形態1に係る見守り衛星によるインフラストラクチャ衛星の捕獲後の態様例1を示す図。 実施の形態1に係る見守り衛星によるインフラストラクチャ衛星の捕獲後の態様例2の3面模式図を示す図。 実施の形態1に係る見守り衛星によるインフラストラクチャ衛星の捕獲後の態様例2の2面模式図を示す図。 実施の形態1に係る見守り衛星による宇宙物体の捕獲後の態様例3を示す図。 実施の形態1に係る見守り衛星による宇宙物体の捕獲後の態様例4を示す図。 実施の形態1に係る探査衛星ないし輸送機による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例5を示す図。 実施の形態1に係る探査衛星ないし輸送機による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例6を示す図。
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。また、以下の図面では各構成の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合がある。それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、あるいは部品といった構成の配置および向きを限定するものではない。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る衛星見守りシステム500の全体構成例を示す図である。
衛星見守りシステム500は、クリティカルインフラストラクチャ51を監視する見守り衛星群52と、見守りセンター53を備える。衛星見守りシステム500は、見守り衛星群52と見守りセンター53に加え、クリティカルインフラストラクチャ51を備えるとしてもよい。見守り衛星521は、監視衛星あるいは監視装置ともいう。
クリティカルインフラストラクチャ51は、宇宙空間におけるインフラストラクチャである。クリティカルインフラストラクチャ51は、社会インフラストラクチャを形成してサービス運用する衛星群により構成される。具体的には、クリティカルインフラストラクチャ51は、通信衛星を経由する遠距離あるいは辺境地域との情報授受、気象衛星ひまわりの画像を使った天気予報、あるいは、準天頂測位衛星による地理空間情報の活用といった社会インフラストラクチャを構成する衛星群により形成される。
また、クリティカルインフラストラクチャ51を構成する衛星を、インフラストラクチャ衛星511という。また、インフラストラクチャ衛星511は、クリティカルインフラストラクチャ構成衛星ともいう。
見守り衛星群52は、宇宙空間を飛翔し、クリティカルインフラストラクチャ51を構成するインフラストラクチャ衛星511を監視し、軌道上サービスを実施する見守り衛星521から構成される。
見守りセンター53は、地上に設置され、見守り衛星群52の見守り衛星521との間で情報授受を実施する。例えば、見守りセンター53は、見守り衛星521に対してコマンドを送信する。
見守り衛星群52の見守り衛星521と見守りセンター53とは、インフラストラクチャ衛星511に具備された通信装置を経由して情報授受を実施してもよい。
クリティカルインフラストラクチャ51を構成する衛星群は、見守りセンター53と通信する通信装置を具備する衛星をインフラストラクチャ衛星511として含む。
インフラストラクチャ衛星511には、通信衛星401と、データ中継衛星402と、気象衛星403と、観測衛星404と、第1観測監視衛星405と、測位衛星406と、第2観測監視衛星407と、宇宙基地408と、月惑星探査衛星409と、探査衛星410と、輸送機411との全てまたは一部が含まれる。探査衛星410は、月以外のその他の惑星あるいは資源を探査する探査衛星である。輸送機411は、インフラストラクチャ衛星511に必要な燃料あるいは物資を輸送する。
第1観測監視衛星405は、例えば、静止軌道、モルニヤ軌道といった高い軌道に配備され、地上の広範囲な観測または監視などを行う衛星である。
第2観測監視衛星407は、例えば、大規模災害、その他の重要な各種画像情報を集めるための観測または監視衛星である。
また、クリティカルインフラストラクチャ51に対応するインフラストラクチャ毎地上設備54が地上に設置されている。
インフラストラクチャ衛星511を捕獲した上で実施される軌道上サービスには、故障した場合の検査ないし修理サービスがある。また、燃料枯渇により軌道制御不能であるが、他の機能性能が健全である場合の燃料補給、ないし移動サービスがある。また、自力で軌道離脱できなくなった場合の能動的軌道離脱(ADR)サービスがある。
捕獲する対象のインフラストラクチャ衛星511が故障といった原因で回転している場合は、捕獲して回転を抑止する必要がある。また、宇宙空間では太陽光入射がある側は温度上昇し過ぎるリスクがある。太陽光入射がない側は温度が低下し過ぎるリスクがある。このため、見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511の捕獲後に、適切な方向から太陽光を入射させるための姿勢変更あるいは回転動作が必要となる。
見守り衛星521には、光学見守り衛星421と、電波見守り衛星423と、赤外見守り衛星422と、サービス衛星424と、デブリ除去衛星425との全てまたは一部が含まれる。
光学見守り衛星421は、光学系を用いてインフラストラクチャ衛星511を監視する。
電波見守り衛星423は、電波を用いてインフラストラクチャ衛星511を監視する。
赤外見守り衛星422は、赤外線検知を用いてインフラストラクチャ衛星511を監視する。
サービス衛星424は、インフラストラクチャ衛星511に対して軌道上サービスを実施する。
デブリ除去衛星425は、デブリを除去する。
本実施の形態では、見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
また、本実施の形態では、見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511の危険因子となる宇宙物体を捕獲し、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
軌道上サービスには、捕獲と、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)と、レーザ照射との全てまたは一部が含まれている。
例えば、見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511にレーザ照射して測距ないし外的刺激付与する軌道上サービスを行う。
また、見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星の危険因子となる宇宙物体に、レーザ照射して測距ないし外的刺激付与する軌道上サービスを行う。
見守り衛星群52による見守りサービスは、目、耳、手、および口の役割とのアナロジーで考えると分かりやすい。クリティカルインフラストラクチャ51を目で視覚的に見守る目的を衛星で実現するには、光学望遠鏡あるいはレーダ画像により視覚的にデブリといった不審物体を監視する方法が有効である。また、赤外線検知により異常な温度環境を監視する方法も有効である。
また、耳で聴覚的に見守る見守りサービスには、音波の伝播しない宇宙空間における電波の監視という目的がある。クリティカルインフラストラクチャ51を耳で聴覚的に見守る目的を衛星で実現するには、周辺を飛び交う電波を受信して誤動作の原因になる電波状況を監視する方法が有効である。
また、見守りの延長サービスとして、手で操作する役割とのアナロジーとして軌道上サービスがあげられる。軌道上サービスとしては、故障衛星の捕獲、検査、および修理といったサービスがある。また、燃料不足に陥った衛星への燃料補給、サービスの位置を移動する移動サービス、および寿命完遂後に自力で軌道離脱できない衛星の能動的軌道離脱といったサービスも含まれる。また、レーザを照射して、デブリといった不審物体との距離を監視するサービスも含まれる。
このように、目、耳、あるいは手の役割を、見守り衛星521が実現することが期待されている。
しかし、口の役割、すなわち見守り情報590を伝達する通信手段には制約があり、工夫が必要となる。
本実施の形態では、口の役割を担う見守り衛星521、すなわち見守り情報590を伝達する見守り衛星521として、インフラストラクチャ衛星511を用いる。
見守り衛星521には、口の役割を担う見守り衛星521としてインフラストラクチャ衛星511が含まれる。また、インフラストラクチャ衛星511には、口の役割を担う見守り衛星521が含まれる。つまり、衛星見守りシステム500には、見守り衛星521であり、かつ、インフラストラクチャ衛星511である衛星が存在する。ここでは、このような衛星は、主に、口の役割を担うインフラストラクチャ衛星511であると説明したが、目、耳、および手の役割を担う衛星であってもよい。
図1に示すように、遠距離の通信を実施する見守り衛星521には、第1の衛星群601における通信衛星401およびデータ中継衛星402が含まれる。また、第2の衛星群602における通信衛星401が含まれる。また、第3の衛星群603における月惑星探査衛星409が含まれる。
近距離の通信を実施する見守り衛星521には、第1の衛星群601における気象衛星403、測位衛星406、および観測衛星404が含まれる。
図1に示すように、衛星見守りシステム500は、第1の衛星群601と、第2の衛星群602と、第3の衛星群603と、見守りセンター53を備える。
第1の衛星群601は、静止軌道(GEO:Geostationary Earth Orbit)近傍または準天頂軌道(QZO:Quasi-Zenith Orbit)近傍を飛翔する衛星群により構成される。
第1の衛星群601には、インフラストラクチャ衛星511として、通信衛星401と、データ中継衛星402と、気象衛星403と、観測衛星404と、第1観測監視衛星405と、測位衛星406とが含まれる。
また、第1の衛星群601には、見守り衛星521として、通信衛星401と、データ中継衛星402と、気象衛星403と、観測衛星404と、測位衛星406とが含まれる。また、第1の衛星群601には、見守り衛星521として、光学見守り衛星421と、電波見守り衛星423と、赤外見守り衛星422と、サービス衛星424と、デブリ除去衛星425との全てまたは一部が含まれる。
第2の衛星群602は、中高度地球周回軌道(MEO:Medium Earth Orbit)近傍または低高度地球周回軌道(LEO:Low Earth Orbit)近傍を飛翔する衛星群により構成される。
第2の衛星群602には、インフラストラクチャ衛星511として、観測衛星404と、第1観測監視衛星405と、測位衛星406と、第2観測監視衛星407と、宇宙基地408とが含まれる。
また、第2の衛星群602には、見守り衛星521として、通信衛星401が含まれる。また、第2の衛星群602には、見守り衛星521として、光学見守り衛星421と、電波見守り衛星423と、赤外見守り衛星422と、サービス衛星424と、デブリ除去衛星425との全てまたは一部が含まれる。
第3の衛星群603は、月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成される。
第3の衛星群603には、インフラストラクチャ衛星511として、月惑星探査衛星409と、探査衛星410と、輸送機411との全てまたは一部が含まれる。なお輸送機411は、第1の衛星群601あるいは第2の衛星群602に含まれる場合もある。
また、第3の衛星群603には、見守り衛星521として、月惑星探査衛星409と、ゲートウェイ419とが含まれる。ゲートウェイ419は、月近傍の衛星である。ゲートウェイ419は、国際協力による構築が計画されている衛星である。
また、第3の衛星群603には、見守り衛星521として、光学見守り衛星421と、電波見守り衛星423と、サービス衛星424と、デブリ除去衛星425との全てまたは一部が含まれる。
図2は、本実施の形態に係る見守りセンター53の構成例である。
見守りセンター53は、地上に設置された地上設備701ともいう。ここでは、地上設備701として説明する。
地上設備701とは、コンピュータを備える。
地上設備701は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
地上設備701は、機能要素の一例として、見守り管理部710と記憶部720を備える。記憶部720には、見守り情報590が記憶されている。
見守り管理部710の機能は、ソフトウェアにより実現される。記憶部720は、メモリ921に備えられる。あるいは、記憶部720は、補助記憶装置922に備えられていてもよい。また、記憶部720は、メモリ921と補助記憶装置922に分けられて備えられてもよい。
地上設備701は、インフラストラクチャ衛星511を介して、見守り衛星521との間で見守り情報590の授受を実施する。見守り管理部710は、見守り衛星521との間で授受された見守り情報590を用いて、クリティカルインフラストラクチャ51の故障あるいは喪失のリスクに対処する機能を実現する。例えば、見守り管理部710は、クリティカルインフラストラクチャ51における、危険の警告、危険の予防、あるいは危険の回避といった機能を実現する。
プロセッサ910は、見守り管理プログラムを実行する装置である。見守り管理プログラムは、地上設備701および衛星見守りシステム500の各構成要素の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、あるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェース930は、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器941のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNIC(Network Interface Card)である。
見守り管理プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、見守り管理プログラムだけでなく、OS(Operating System)も記憶されている。プロセッサ910は、OSを実行しながら、見守り管理プログラムを実行する。見守り管理プログラムおよびOSは、補助記憶装置に記憶されていてもよい。補助記憶装置に記憶されている見守り管理プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、見守り管理プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
地上設備701は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、見守り管理プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、見守り管理プログラムを実行する装置である。
見守り管理プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
見守り管理部710の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。また見守り管理処理の「処理」を「プログラム」、「プログラムプロダクト」または「プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記憶媒体」に読み替えてもよい。
見守り管理プログラムは、見守り管理部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させる。また、見守り管理方法は、地上設備701が見守り管理プログラムを実行することにより行われる方法である。
見守り管理プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体あるいは記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、見守り管理プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、プロセッサは電子回路で代替されてもよい。プロセッサと電子回路の各々は、プロセッシングサーキットリとも呼ばれる。つまり、衛星見守りシステム500の各装置の機能は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
なお、インフラストラクチャ毎地上設備54の構成についても地上設備701と同様である。
図3は、本実施の形態に係る宇宙物体の一例である衛星300の構成例である。
衛星300には、インフラストラクチャ衛星511、見守り衛星521、および、その他の衛星見守りシステム500を構成する衛星が含まれる。ここでは衛星300の基本的な構成例について説明する。衛星300のミッションあるいは機能によって、衛星300に搭載される機器は適宜選択される。
衛星300は、例えば、衛星通信装置31と、監視装置32と、推進装置33と、姿勢制御装置34と、衛星制御装置35と、電源装置36とを備える。
衛星通信装置31は、地上設備と通信するための通信装置である。例えば、衛星通信装置31は、地上設備から各種コマンドを受信する。また、例えば、衛星通信装置31は、監視装置32によって得られる監視データを地上設備に送信する。
監視装置32は、地球あるいは宇宙物体といった監視対象を監視するための装置であり、監視データを生成する。監視装置32は、赤外線を利用する赤外監視装置、あるいは、カメラといった装置である。
推進装置33は、衛星300に推進力を与える装置であり、衛星300の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は電気推進機である。例えば、推進装置33は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置34は、衛星300の姿勢と衛星300の角速度といった姿勢要素を制御するための装置である。
姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサなどである。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロである。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
衛星制御装置35は、衛星300の各装置を制御するコンピュータであり、処理回路を備える。例えば、衛星制御装置35は、地上設備から送信される各種コマンドにしたがって、各装置を制御する。
電源装置36は、太陽電池パドル、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、衛星300の各装置に電力を供給する。
<見守り衛星521によるインフラストラクチャ衛星511の捕獲後の態様例1>
図4は、本実施の形態に係る見守り衛星521によるインフラストラクチャ衛星511の捕獲後の態様例1を示す図である。
見守り衛星521は、図3の構成に加えて捕獲装置37を備える。
見守り衛星521は、捕獲装置37によりインフラストラクチャ衛星511を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
軌道上サービスを行う見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。見守り衛星521は、捕獲後にインフラストラクチャ衛星511と見守り衛星521とが結合した飛翔体600の重心回りに任意の方向に回転できる。
図4では、インフラストラクチャ衛星511を捕獲した状態の飛翔体600において、重心C回りに進行方向(+Z)に対して反転する手順の例を示している。
本実施の形態の態様例1では、見守り衛星521の捕獲装置37は、複数のスラスタのうち最大噴射能力を持つスラスタ33aの噴射口と逆方向に配置される。また、捕獲装置37は、最大噴射能力を持つスラスタ33aの噴射方向と直交する軸の正方向と負方向に噴射口を持つスラスタ33b,33cを具備する。
直交方向に配置したスラスタ33b,33cの噴射により、衛星捕獲状態の見守り衛星521の重心周りにトルクが付与される。また、最大噴射能力を持つスラスタ33aの噴射ベクトルは、衛星捕獲状態の見守り衛星521の重心を通り、かつ、飛翔方向逆方向とする。
例えば、見守り衛星521は、最大噴射能力を持つスラスタ33aにより、衛星捕獲状態の見守り衛星521を減速させて大気圏突入させる。この大気圏突入のために、当該スラスタ33aの噴射ベクトルが、衛星捕獲状態の見守り衛星521の重心Cを通り、かつ、噴射ベクトルの向きが飛翔方向を逆方向とするような姿勢で、見守り衛星521を飛翔させる必要がある。
しかしながら、衛星捕獲後の見守り衛星521は、衛星の初期姿勢と運動状態、および、捕獲装置のアクセス可能位置に依存して、姿勢と運動状態が決まる。このため、所望の姿勢となるまで、衛星捕獲状態の見守り衛星521の姿勢を変更する必要がある。また、大型衛星を捕獲した場合の重心位置によっては、見守り衛星521単体の姿勢制御方法では姿勢変更が困難となる可能性がある。
本実施の形態の態様例1では、重心から離れたスラスタの併進力を重心周りのトルクとして活用して、衛星捕獲状態の見守り衛星521の姿勢を変更する。
見守り衛星521では、Z軸上で捕獲装置37と最大噴射能力を持つスラスタ33aが反対側に配置される。衛星捕獲状態の見守り衛星521に対し、Z軸と直交する+X方向スラスタ33bにより重心周りの回転トルクが付与される。次に、衛星捕獲状態の見守り衛星521に対し、見守り衛星521が所望の位置で停止するように、-X方向スラスタ33cにより反対方向の回転トルクが付与される。反対方向の回転トルクがブレーキとなり、衛星捕獲状態の見守り衛星521が停止する。
なお、「最大噴射能力を持つスラスタ」は、軌道高度を低下させるための減速手段の総称として使ったものであり、複数のスラスタで構成してもよい。複数スラスタで実現する場合は、位置に対して、同時噴射した合ベクトルが衛星捕獲状態の見守り衛星521の重心を通り、飛翔反対方向とする。この際複数のベクトルにより重心周りの回転トルクが生じないよう配置と噴射量のバランスを調整する。
本実施の形態に係る態様例1によれば、捕獲する対象のインフラストラクチャ衛星が故障などの原因で回転している場合に、捕獲して回転を抑止することができる。
宇宙空間では太陽光入射がある側は温度上昇し過ぎるリスクがある。また、太陽光入射がない側は温度が低下し過ぎるリスクがある。本実施の形態に係る態様例1によれば、適切な方向からの太陽光入射となるような姿勢変更、あるいは回転動作をすることができる。
<見守り衛星によるインフラストラクチャ衛星の捕獲後の態様例2>
図5は、本実施の形態に係る見守り衛星521によるインフラストラクチャ衛星511の捕獲後の態様例2の3面模式図を示す図である。
図6は、本実施の形態に係る見守り衛星521によるインフラストラクチャ衛星511の捕獲後の態様例2の2面模式図を示す図である。
見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
軌道上サービスを行う見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。見守り衛星521は、捕獲後にインフラストラクチャ衛星511と見守り衛星521とが結合した飛翔体600の重心位置Cが、飛翔体600の進行方向ベクトルの直線上となる。
図5および図6において、飛翔体600は、見守り衛星521によるインフラストラクチャ衛星511の捕獲後に、見守り衛星521とインフラストラクチャ衛星511が結合した状態である。本実施の形態では、飛翔体600の重心位置Cが、飛翔体600の進行方向ベクトルの直線上となっている。
飛翔体600が移動する場合は、進行方向に推進装置33を動作させて、推進装置33の推進ベクトルが捕獲した状態における重心Cを通り、所望の進行方向と一致するように制御する必要がある。
例えば、見守りセンター53は、飛翔体600の重心位置Cが、推進装置33の推進ベクトルの直線上となるように推進装置33を制御する制御コマンドを見守り衛星521に送信する。
現実的には、非協力的ターゲットの捕獲後重心は、都合よく固定スラスタの推進ベクトルの延長上に来るとは限らない。よって、見守り衛星521は、複数の推進装置33を制御して重心方向に向かって推進ベクトルを制御するのが現実的である。
通常、衛星捕獲後に、飛翔体の重心位置が遠くなり、推進装置の制御が困難となることが想定される。本実施の形態に係る態様例2によれば、衛星捕獲後における飛翔体の重心位置が遠くなった場合でも、推進装置を制御し易くなり、移動が容易となる。
<見守り衛星による宇宙物体の捕獲後の態様例3>
図7は、本実施の形態に係る見守り衛星521による宇宙物体400の捕獲後の態様例3を示す図である。
見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511の危険因子となる宇宙物体400を捕獲し、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
軌道上サービスを行う見守り衛星521は、宇宙物体400を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。見守り衛星521は、捕獲後に宇宙物体400と見守り衛星521とが結合した飛翔体600の重心回りに任意の方向に回転できる。
なお、本態様例3は、態様例1におけるインフラストラクチャ衛星511を宇宙物体400に替えた場合と同様である。また、効果についても態様例1と同様である。
本実施の形態に係る態様例3によれば、インフラストラクチャ衛星に対してデブリ接近といった危険要因が発見される場合がある。本実施の形態に係る態様例3によれば、危険要因を捕獲して移動あるいは除去する場合に、態様例1と同様に回転ないし推進方向を制御することができる。
<見守り衛星による宇宙物体の捕獲後の態様例4>
図8は、本実施の形態に係る見守り衛星521による宇宙物体400の捕獲後の態様例4を示す図である。
見守り衛星521は、インフラストラクチャ衛星511の危険因子となる宇宙物体400を捕獲し、移動と、軌道離脱(ADR)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う。
軌道上サービスを行う見守り衛星521は、宇宙物体400を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。見守り衛星521は、捕獲後に宇宙物体400と見守り衛星521とが結合した飛翔体600の重心位置Cが、飛翔体600の進行方向ベクトルの直線上となる見守り衛星521である。
なお、本態様例4は、態様例2におけるインフラストラクチャ衛星511を宇宙物体400に替えた場合と同様である。
本実施の形態に係る態様例4によれば、態様例2と同様に、衛星捕獲後における飛翔体の重心位置が遠くなった場合でも、推進装置を制御し易くなり、移動が容易となる。
<探査衛星410ないし輸送機411による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例5>
図9は、本実施の形態に係る探査衛星410ないし輸送機411による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例5を示す図である。
第3の衛星群603に含まれるインフラストラクチャ衛星511には、探査衛星410が含まれる。また、輸送機411も第3の衛星群603に含まれるインフラストラクチャ衛星511に含めてもよい。
探査衛星410ないし輸送機411は、第3の衛星群603に含まれ、宇宙物体ないし資源の捕獲を伴う軌道上サービスを行う。探査衛星410ないし輸送機411は、宇宙物体ないし資源を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。探査衛星410ないし輸送機411は、捕獲後に宇宙物体ないし資源と、探査衛星410ないし輸送機411が結合した飛翔体600の重心回りに任意の方向に回転できる。
このとき、衛星情報伝送方法により、探査衛星410ないし輸送機411とインフラストラクチャ毎地上設備54(地上設備の例)との間で衛星情報が授受される。この衛星情報伝送方法では、月惑星探査衛星409ないしゲートウェイ419経由で、探査衛星410ないし輸送機411とインフラストラクチャ毎地上設備54の間の情報授受を行う。
態様例5は、態様例3の見守り衛星521を探査衛星410ないし輸送機411に替え、インフラストラクチャ衛星511の危険因子となる宇宙物体400を宇宙物体ないし資源に替えた場合と同様である。
<探査衛星410ないし輸送機411による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例6>
図10は、本実施の形態に係る探査衛星410ないし輸送機411による宇宙物体ないし資源の捕獲後の態様例6を示す図である。
第3の衛星群603に含まれるインフラストラクチャ衛星511には、探査衛星410が含まれる。また、輸送機411も第3の衛星群603に含まれるインフラストラクチャ衛星511に含めてもよい。
探査衛星410ないし輸送機411は、第3の衛星群603に含まれ、宇宙物体ないし資源の捕獲を伴う軌道上サービスを行う。探査衛星410ないし輸送機411は、宇宙物体ないし資源を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置37と、推進装置33とを具備する。探査衛星410ないし輸送機411は、探査衛星410ないし輸送機411は、捕獲後に宇宙物体ないし資源と、探査衛星410ないし輸送機411が結合した飛翔体600の重心位置Cが、飛翔体600の進行方向ベクトルの直線上となる。
このとき、衛星情報伝送方法により、探査衛星410ないし輸送機411とインフラストラクチャ毎地上設備54(地上設備の例)との間で衛星情報が授受される。この衛星情報伝送方法では、月惑星探査衛星409ないしゲートウェイ419経由で、探査衛星410ないし輸送機411とインフラストラクチャ毎地上設備54の間の情報授受を行う。
態様例6は、態様例4の見守り衛星521を探査衛星410ないし輸送機411に替え、インフラストラクチャ衛星511の危険因子となる宇宙物体400を宇宙物体ないし資源に替えた場合と同様である。
探査衛星では、ARM構想のように、惑星を捕獲または操作して移動する、あるいは、宇宙資源を採掘して輸送する、といった軌道上サービス構想がある。ARMは、Asteroid Return Missionnの略語である。本実施の形態の態様例5,6によれば、見守り衛星の軌道上サービスと同様に、上記の軌道上サービス構想を確実に実施することができる。
***補足説明***
見守り衛星がインフラストラクチャ衛星を捕獲する前段階において、見守り衛星がインフラストラクチャ衛星を識別して、接近する段階がある。この段階において、見守り衛星がインフラストラクチャ衛星にレーザを照射して測距するのが有効である。さらに、レーザ照射による外的刺激により外力を与える効果があるので、軽量な物体の移動、微小量の移動、あるいは回転抑止といった制御ができるという効果がある。
軌道上サービスでは、見守り衛星によりインフラストラクチャ衛星の状況を監視して、臨機応変な対応が必要となる。このため、地上設備からのコマンド送信が必要不可欠となる。
見守り衛星と地上設備の間で情報授受する通信回線が常時利用できる必要がある。軌道上で通信する許可がない場所で軌道上サービスを実施する場合は、通信許可を持つインフラストラクチャ衛星を経由して見守り衛星と地上設備間の情報授受することにより、常時通信環境を整備できるという効果がある。
以上の実施の形態1では、衛星見守りシステム、インフラストラクチャ衛星、見守り衛星、地上設備、および、見守りセンターといった各システムおよび各装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、各システムおよび各装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。各システムおよび各装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、各システムおよび各装置は、1つの装置でも、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
また、実施の形態1のうち、複数の部分あるいは実施例を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分あるいは実施例を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
300 衛星、31 衛星通信装置、32 監視装置、33 推進装置、33a,33b,33c スラスタ、34 姿勢制御装置、35 衛星制御装置、36 電源装置、37 捕獲装置、371 太陽光パドル、400 宇宙物体、401 通信衛星、402 データ中継衛星、403 気象衛星、404 観測衛星、405 第1観測監視衛星、406 測位衛星、407 第2観測監視衛星、408 宇宙基地、409 月惑星探査衛星、410 探査衛星、411 輸送機、419 ゲートウェイ、421 光学見守り衛星、422 赤外見守り衛星、423 電波見守り衛星、424 サービス衛星、425 デブリ除去衛星、51 クリティカルインフラストラクチャ、511 インフラストラクチャ衛星、52 見守り衛星群、521,521a,521b,521c 見守り衛星、53 見守りセンター、54 インフラストラクチャ毎地上設備、55 ゲートウェイ地上設備、590 見守り情報、600 飛翔体、601 第1の衛星群、602 第2の衛星群、603 第3の衛星群、500 衛星見守りシステム、701 地上設備、710 見守り管理部、720 記憶部、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置。

Claims (13)

  1. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR:Active Debris Removal)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う見守り衛星を含み、
    前記軌道上サービスを行う見守り衛星は、
    前記インフラストラクチャ衛星を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記インフラストラクチャ衛星と見守り衛星とが結合した飛翔体の重心回りに任意の方向に回転できる見守り衛星であることを特徴とする衛星見守りシステム。
  2. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星を捕獲し、検査と、修理と、燃料補給と、移動と、軌道離脱(ADR:Active Debris Removal)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う見守り衛星を含み、
    前記軌道上サービスを行う見守り衛星は、
    前記インフラストラクチャ衛星を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記インフラストラクチャ衛星と見守り衛星とが結合した飛翔体の重心位置が、前記飛翔体の進行方向ベクトルの直線上となる見守り衛星であることを特徴とする衛星見守りシステム。
  3. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星の危険因子となる宇宙物体を捕獲し、移動と、軌道離脱(ADR:Active Debris Removal)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う見守り衛星を含み、
    前記軌道上サービスを行う見守り衛星は、
    前記宇宙物体を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記宇宙物体と見守り衛星とが結合した飛翔体の重心回りに任意の方向に回転できる見守り衛星であることを特徴とする衛星見守りシステム。
  4. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星の危険因子となる宇宙物体を捕獲し、移動と、軌道離脱(ADR:Active Debris Removal)との全てまたは一部を実施する軌道上サービスを行う見守り衛星を含み、
    前記軌道上サービスを行う見守り衛星は、
    前記宇宙物体を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、
    捕獲後に前記宇宙物体と見守り衛星とが結合した飛翔体の重心位置が、前記飛翔体の進行方向ベクトルの直線上となる見守り衛星であることを特徴とする衛星見守りシステム。
  5. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星にレーザ照射して測距ないし外的刺激付与する軌道上サービスを行う見守り衛星を含むことを特徴とする衛星見守りシステム。
  6. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群は、
    前記インフラストラクチャ衛星の危険因子となる宇宙物体に、レーザ照射して測距ないし外的刺激付与する軌道上サービスを行う見守り衛星を含むことを特徴とする衛星見守りシステム。
  7. 宇宙空間におけるインフラストラクチャであるクリティカルインフラストラクチャを構成するインフラストラクチャ衛星と、
    宇宙空間を飛翔して前記クリティカルインフラストラクチャを監視し、軌道上サービスを行う見守り衛星から構成される見守り衛星群と、
    地上に設置され、前記見守り衛星群の各見守り衛星と情報授受する見守りセンターと
    を備えた衛星見守りシステムにおいて、
    前記見守り衛星群と前記見守りセンターの情報授受を、前記インフラストラクチャ衛星が具備する通信装置を経由して実施する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の衛星見守りシステム。
  8. 静止軌道(GEO:Geostationary Earth Orbit)または準天頂軌道(QZO:Quasi-Zenith Orbit)を飛翔する衛星群により構成された第1の衛星群と、
    中高度地球周回軌道(MEO:Medium Earth Orbit)または低高度地球周回軌道(LEO:Low Earth Orbit)を飛翔する衛星群により構成された第2の衛星群と、
    月と地球の間の空間であるシスルナ空間または月以遠を飛翔する衛星群により構成された第3の衛星群と、
    前記見守りセンターと
    を備えた請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の衛星見守りシステム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の衛星見守りシステムに含まれる見守り衛星であって、
    前記見守り衛星は、前記インフラストラクチャ衛星または前記インフラストラクチャ衛星の危険因子となる宇宙物体に、前記軌道上サービスを実施することを特徴とする見守り衛星。
  10. 請求項9に記載の見守り衛星に対してコマンド送信することを特徴とする見守りセンター。
  11. 請求項8に記載の衛星見守りシステムに含まれる第3の衛星群に含まれるインフラストラクチャ衛星であって、
    前記インフラストラクチャ衛星は、
    前記第3の衛星群に含まれ、宇宙物体ないし資源の捕獲を伴う軌道上サービスを行う探査衛星ないし輸送機であって、前記宇宙物体ないし資源を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記宇宙物体ないし資源と探査衛星ないし輸送機が結合した飛翔体の重心回りに任意の方向に回転できる探査衛星ないし輸送機であることを特徴とするインフラストラクチャ衛星。
  12. 請求項8に記載の衛星見守りシステムに含まれる第3の衛星群に含まれるインフラストラクチャ衛星であって、
    前記インフラストラクチャ衛星は、
    前記第3の衛星群に含まれ、宇宙物体ないし資源の捕獲を伴う軌道上サービスを行う探査衛星ないし輸送機であって、前記宇宙物体ないし資源を6自由度拘束して捕獲する捕獲装置と、推進装置とを具備し、捕獲後に前記宇宙物体ないし資源とインフラストラクチャ衛星が結合した飛翔体の重心位置が、前記飛翔体の進行方向ベクトルの直線上となる探査衛星ないし輸送機であることを特徴とするインフラストラクチャ衛星。
  13. 請求項11または請求項12に記載のインフラストラクチャ衛星である探査衛星ないし輸送機と、地上設備との間で衛星情報を授受する方法であって、
    月惑星探査衛星ないしゲートウェイ経由で前記探査衛星ないし輸送機と前記地上設備の間の情報授受を行うことを特徴とする衛星情報伝送方法。
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