JP7479555B2 - 衝突回避方法および地上設備 - Google Patents

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Description

本発明は、衛星コンステレーションの各人工衛星と飛翔体との衝突を回避するための技術に関するものである。
高度1100キロメートル近傍に、約1600機の人工衛星で構成される衛星コンステレーションが構築される予定である。高度550キロメートル近傍に、約1600機の人工衛星で構成される衛星コンステレーションが構築される予定である。
高度340キロメートル近傍に、軌道高度および軌道傾斜角が異なる3つの人工衛星群で構成される衛星コンステレーションが構築される見込みである。各人工衛星群は約2500機の人工衛星で構成される。つまり、この衛星コンステレーションは、合計約7500機の人工衛星で構成される。
これらの衛星コンステレーションは自動衝突回避運用の機能を有することが報告されている。
高度約1200キロメートルに別の衛星コンステレーションが構築されると仮定する。
この衛星コンステレーションの人工衛星がPMDないしADRによって軌道離脱する場合、その人工衛星が、より低い高度に存在する数千機の人工衛星に衝突するリスクがある。
PMDは、Post Mission Disposalの略称である。
ADRは、Active Debris Removalの略称である。
衝突回避を企図して、軌道離脱する人工衛星が数千機の人工衛星が存在する高度を通過するタイミングを調整する、といったアクティブなデオービット運用が行われると仮定する。さらに、相手方の人工衛星が自動的に回避運用機能を発動すると仮定する。その場合、両方の人工衛星が互いに回避予測と異なる動作をとることになるため、衝突が発生するリスクがある。
ロケットが打ち上げられた場合、高度340キロメートルまたは高度550キロメートルに構築された衛星コンステレーションの人工衛星にロケットが衝突するリスクがある。
特許文献1には、互いに衛星軌道が交差した2つの非静止衛星の衝突を回避しながら、2つの非静止衛星の距離を近づけるための技術が開示されている。
この技術は、衛星コンステレーションの各人工衛星と飛翔体との衝突を回避することを目的とする技術ではない。
特開2006-117180号公報 特表2014-520724号公報 国際公開第2018/222796号 特表2017-526280号公報
本発明は、衛星コンステレーションの各人工衛星と飛翔体との衝突を回避できるようにすることを目的とする。
本発明の衝突回避方法は、第1衛星コンステレーションと、第2衛星コンステレーションと、地上において前記第1衛星コンステレーションを制御する第1地上設備と、地上において前記第2衛星コンステレーションを制御する第2地上設備と、によって実行される。
前記第1衛星コンステレーションは、前記第2衛星コンステレーションの軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
前記第2衛星コンステレーションは、前記第1衛星コンステレーションの軌道高度よりも低い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
前記地上設備が、軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在することを検出した場合に、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する回避行動を指示するための衝突回避コマンドを前記軌道離脱衛星へ送信し、
前記軌道離脱衛星が、前記衝突回避コマンドを受信し、前記衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとり、混雑軌道面を通過するタイミングを遅らせ混雑軌道を回避してアクティブデオービット運用を行い、
前記第2衛星コンステレーションは、前記軌道離脱衛星との衝突を自動的に回避する回避運用機能を具備し、
前記第2地上設備が、前記軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在することを検出しても、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星に対し前記軌道離脱衛星との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを送信せず、
前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星が、前記軌道離脱衛星との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行する。
本発明によれば、第2衛星コンステレーションの各人工衛星と軌道離脱衛星(飛翔体の一例)との衝突を回避することが可能となる。
実施の形態1における衝突回避システム100Aの構成図。 実施の形態1における人工衛星110の構成図。 実施の形態1におけるコンステレーション制御装置200の構成図。 実施の形態1における記憶部290の構成図。 実施の形態1における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態2における衝突回避システム100Bの構成図。 実施の形態2における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態3における衝突回避システム100Cの構成図。 実施の形態3におけるロケット130の構成図。 実施の形態3における打ち上げ制御装置300の構成図。 実施の形態3における記憶部390の構成図。 実施の形態3における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態3における衛星飛翔イメージを示す図。 実施の形態4における衝突回避システム100Dの構成図。 実施の形態4におけるコンステレーション制御装置200の構成図。 実施の形態4における記憶部290の構成図。 実施の形態4における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態5における衝突回避システム100Eの構成図。 実施の形態5における記憶部290の構成図。 実施の形態5における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態5における静止遷移軌道の一例を示す図。 実施の形態5における静止遷移軌道の一例を示す図。 実施の形態6における衝突回避システム100Fの構成図。 実施の形態6におけるロケット130の構成図。 実施の形態6における打ち上げ制御装置300の構成図。 実施の形態6における記憶部390の構成図。 実施の形態6における衝突回避方法のフローチャート。 実施の形態7における衝突回避システム100Gの構成図。 実施の形態7における飛行速度と軌道高度との関係図。 実施の形態8における衝突回避システム100Hの構成図。 実施の形態8におけるコンステレーション制御装置200の構成図。 実施の形態8における記憶部290の構成図。 実施の形態8における衝突回避方法のフローチャート。
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
実施の形態1.
軌道離脱する人工衛星と各人工衛星との衝突を回避するための形態について、図1から図5に基づいて説明する。
***構成の説明***
図1に基づいて、衝突回避システム100Aの構成を説明する。
衝突回避システム100Aは、第1衛星コンステレーション101と第2衛星コンステレーション102と地上設備180とを備える。
第1衛星コンステレーション101は、第2衛星コンステレーション102の軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションである。
第1衛星コンステレーション101は、複数の人工衛星110で構成される。
第1衛星コンステレーション101の軌道から離脱して落下する予定の人工衛星110を、軌道離脱衛星110Xと称する。
第2衛星コンステレーション102は、第1衛星コンステレーション101の軌道高度よりも低い軌道高度に構築される衛星コンステレーションである。
第2衛星コンステレーション102は、複数の人工衛星120で構成される。
地上設備180は、地球109に設けられた設備であり、地上において第1衛星コンステレーション101を制御する。
地上設備180は、通信装置181とコンステレーション制御装置200とを備える。
衝突回避システム100Aにおいて、第1衛星コンステレーション101(の軌道離脱衛星110X)と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120への軌道離脱衛星110Xの衝突が回避される。
図2に基づいて、人工衛星110の構成を説明する。
人工衛星110は、監視装置111と衛星制御装置112と通信装置113と推進装置114と姿勢制御装置115と電源装置116とを備える。
監視装置111は、地球109の対象地域を監視するための装置である。例えば、監視装置111は、可視光学センサ、赤外光学センサまたは合成開口レーダ(SAR)である。監視装置111は監視データを生成する。監視データは、地球の対象地域が映った画像に相当するデータである。
衛星制御装置112は、人工衛星110を制御するコンピュータである。具体的には、衛星制御装置112は、地上設備180から送信される各種コマンドにしたがって、監視装置111と推進装置114と姿勢制御装置115とを制御する。
通信装置113は、地上設備180と通信する装置である。具体的には、通信装置113は、監視データを地上設備180へ送信する。また、通信装置113は、地上設備180から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置114は、人工衛星110に推進力を与える装置であり、人工衛星110の速度を変化させる。具体的には、推進装置114は電気推進機である。例えば、推進装置114は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置115は、人工衛星110の姿勢と人工衛星110の角速度と監視装置111の視線方向(LineOf Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置115は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置115は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置115は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサ等である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロ等である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備180からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置116は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、人工衛星110に搭載される各機器に電力を供給する。
衛星制御装置112について補足する。
衛星制御装置112は処理回路を備える。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
図3に基づいて、コンステレーション制御装置200の構成を説明する。
コンステレーション制御装置200は、プロセッサ201とメモリ202と補助記憶装置203と通信インタフェース204と入出力インタフェース205といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
プロセッサ201は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ201は、CPU、DSPまたはGPUである。
ICは、Integrated Circuitの略称である。
CPUは、Central Processing Unitの略称である。
DSPは、Digital Signal Processorの略称である。
GPUは、Graphics Processing Unitの略称である。
メモリ202は揮発性または不揮発性の記憶装置である。メモリ202は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ202はRAMである。メモリ202に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置203に保存される。
RAMは、Random Access Memoryの略称である。
補助記憶装置203は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置203は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。補助記憶装置203に記憶されたデータは必要に応じてメモリ202にロードされる。
ROMは、Read Only Memoryの略称である。
HDDは、Hard Disk Driveの略称である。
通信インタフェース204は、通信装置181が接続されるポートであり、レシーバ及びトランスミッタとして機能する。
入出力インタフェース205は、入力装置および出力装置が接続されるポートである。例えば、入出力インタフェース205はUSB端子であり、入力装置はキーボードおよびマウスであり、出力装置はディスプレイである。
USBは、Universal Serial Busの略称である。
コンステレーション制御装置200は、軌道離脱検出部211と回避行動決定部212と回避行動指示部213といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
補助記憶装置203には、軌道離脱検出部211と回避行動決定部212と回避行動指示部213としてコンピュータを機能させるための衝突回避プログラムが記憶されている。衝突回避プログラムは、メモリ202にロードされて、プロセッサ201によって実行される。
補助記憶装置203には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ202にロードされて、プロセッサ201によって実行される。
プロセッサ201は、OSを実行しながら、衝突回避プログラムを実行する。
OSは、Operating Systemの略称である。
衝突回避プログラムの入出力データは記憶部290に記憶される。
メモリ202は記憶部290として機能する。但し、補助記憶装置203、プロセッサ201内のレジスタおよびプロセッサ201内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ202の代わりに、又は、メモリ202と共に、記憶部290として機能してもよい。
コンステレーション制御装置200は、プロセッサ201を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、プロセッサ201の機能を分担する。
衝突回避プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録(格納)することができる。
図4に基づいて、記憶部290の構成を説明する。
記憶部290には、第1衛星コンステレーションデータ291および第2衛星コンステレーションデータ292などが記憶される。
第1衛星コンステレーションデータ291は、第1衛星コンステレーション101の軌道データであり、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110の軌道データを含む。
第2衛星コンステレーションデータ292は、第2衛星コンステレーション102の軌道データであり、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120の軌道データを含む。
***動作の説明***
衝突回避システム100Aの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図5に基づいて、衝突回避方法を説明する。
軌道離脱して落下する予定の人工衛星110(軌道離脱衛星110X)が第1衛星コンステレーション101に存在すると仮定する。
ステップS111からステップS113は、地上設備180のコンステレーション制御装置200によって実行される。
ステップS111において、軌道離脱検出部211は、第1衛星コンステレーションデータ291に基づいて、軌道離脱して落下する予定の人工衛星110を検出する。
検出される人工衛星110が軌道離脱衛星110Xである。
例えば、軌道離脱検出部211は、軌道離脱衛星110Xを以下のように検出する。
第1衛星コンステレーションデータ291は、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110の軌道データを含む。各人工衛星110の軌道データは、軌道離脱の予定日時を含む。
軌道離脱検出部211は、軌道離脱の予定時刻が検出対象時間帯に含まれる人工衛星110を検出する。検出対象時間帯は、検出対象となる未来の時間帯である。
検出される人工衛星110が軌道離脱衛星110Xである。
ステップS112において、回避行動決定部212は、第1衛星コンステレーションデータ291と第2衛星コンステレーションデータ292とに基づいて、軌道離脱衛星110Xの回避行動を決定する。
この回避行動は、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星110との衝突を回避するための行動である。例えば、回避行動は、軌道離脱の実行日時、軌道離脱時の落下方向および軌道離脱時の落下速度などによって定まる。
例えば、回避行動決定部212は、軌道離脱衛星110Xの回避行動を以下のように決定する。
第2衛星コンステレーションデータ292は、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120の軌道データを含む。
回避行動決定部212は、軌道離脱時間帯の軌道離脱衛星110Xの軌道データと、軌道離脱時間帯の各人工衛星120の軌道データと、を入力として、回避行動決定アルゴリズムを演算する。これにより、回避行動が決定する。
軌道離脱時間帯は、軌道離脱の予定日時を含む時間帯である。
回避行動決定アルゴリズムは、回避行動を決定するためのアルゴリズムである。
ステップS113において、回避行動指示部213は、衝突回避コマンドを生成する。衝突回避コマンドは、回避行動を指示するためのコマンドである。
そして、回避行動指示部213は、入出力インタフェース205を介して通信装置181にアクセスし、通信装置181を用いて衝突回避コマンドを軌道離脱衛星110Xへ送信する。
ステップS121およびステップS122は、軌道離脱衛星110Xによって実行される。
ステップS121において、通信装置113は、衝突回避コマンドを受信する。
ステップS122において、衛星制御装置112は、衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとる。
具体的には、衛星制御装置112は、回避行動をとるために、推進装置114および姿勢制御装置115を制御する。
第2衛星コンステレーション102の動作について説明する。
第2衛星コンステレーション102を制御するための地上設備が存在する。この地上設備を第2地上設備と称する。
第2地上設備は、地上設備180と同様に、コンステレーション制御装置と通信装置とを備える。
第2地上設備のコンステレーション制御装置は、軌道離脱衛星110Xを検出しても、軌道離脱衛星110Xとの衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120へ送信しない。
そのため、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120は、軌道離脱衛星110Xとの衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行する。
***実施例の説明***
実施の形態1において、複数のメガコンステレーション事業者間で衛星コンステレーションの共通データベースが具備される。
そして、高高度から落下する側が衝突回避運用を行う。一方、低軌道の衛星コンステレーションは自動回避運用を行わない。
***実施の形態1の効果***
実施の形態1により、軌道離脱する人工衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
高度500キロメートルから高度800キロメートル程度の低軌道を利用して、多数の事業者が地球観測衛星の運用などを実施している。特に、LST10:30付近は光学衛星のために多用される。また、LST06:00付近は合成開口レーダ衛星のために多用される。そのため、LST10:30付近またはLST06:00付近のドーンダスク軌道には衛星が密集している。
ドーンダスク軌道は、静止軌道と比較して、近傍を通過する衛星同士が接近している。また、超小型衛星などの衛星の中には推進系を具備しない衛星も存在する。そのため、一部の衛星が衝突回避運用を実施し、他の衛星が衝突回避運用を実施しない、という無統制な状況下では、不慮の衝突が発生するリスクがある。
複数の事業者が統制をとって回避行動をとることは現状困難である。そのため、高高度でメガコンステレーションを運用する衛星事業者がPMDないしADRを実施する場合、混雑軌道を回避してアクティブデオービット運用をすることが、衝突回避のためには合理的である。
地球観測衛星が密集するLSTは限定的である。そのため、混雑軌道の回避のためには、混雑軌道面を通過するタイミングを遅らせることが合理的である。
そして、実施の形態1により、合理的な衝突回避が可能である。
実施の形態2.
軌道離脱する人工衛星と各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1と異なる点を図6および図7に基づいて説明する。
***構成の説明***
図6に基づいて、衝突回避システム100Bの構成を説明する。
衝突回避システム100Bは、第1衛星コンステレーション101と第2衛星コンステレーション102と地上設備180とを備える。
第1衛星コンステレーション101は、第2衛星コンステレーション102の軌道高度よりも低い軌道高度に構築される衛星コンステレーションである。
第1衛星コンステレーション101は、複数の人工衛星110で構成される。
第2衛星コンステレーション102は、第1衛星コンステレーション101の軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションである。
第2衛星コンステレーション102は、複数の人工衛星120で構成される。
第2衛星コンステレーション102の軌道から離脱して落下する予定の人工衛星120を、軌道離脱衛星120Xと称する。
衝突回避システム100Bにおいて、第1衛星コンステレーション101と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110への軌道離脱衛星120Xの衝突が回避される。
人工衛星110の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図2参照)。
コンステレーション制御装置200の構成は、実施の形態1における構成と同じである(図3および図4を参照)。
***動作の説明***
衝突回避システム100Bの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図7に基づいて、衝突回避方法を説明する。
軌道離脱して落下する予定の人工衛星110(軌道離脱衛星120X)が第2衛星コンステレーション102に存在すると仮定する。
ステップS211からステップS213は、地上設備180のコンステレーション制御装置200によって実行される。
ステップS211において、軌道離脱検出部211は、第2衛星コンステレーションデータ292に基づいて、軌道離脱して落下する予定の人工衛星120を検出する。
検出される人工衛星120が軌道離脱衛星120Xである。
例えば、軌道離脱検出部211は、軌道離脱衛星120Xを以下のように検出する。
第2衛星コンステレーションデータ292は、第2衛星コンステレーション102の各人工衛星120の軌道データを含む。各人工衛星120の軌道データは、軌道離脱の予定日時を含む。
軌道離脱検出部211は、軌道離脱の予定時刻が検出対象時間帯に含まれる人工衛星120を検出する。検出対象時間帯は、検出対象となる未来の時間帯である。
検出される人工衛星120が軌道離脱衛星120Xである。
ステップS212において、回避行動決定部212は、第1衛星コンステレーションデータ291と第2衛星コンステレーションデータ292とに基づいて、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110の回避行動を決定する。
この回避行動は、軌道離脱衛星120Xとの衝突を回避するための行動である。例えば、回避行動は、加速または減速を行う時間帯、加速または減速の大きさ、加速または減速の方向などによって定まる。
例えば、回避行動決定部212は、各人工衛星110の回避行動を以下のように決定する。
第1衛星コンステレーションデータ291は、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110の軌道データを含む。
回避行動決定部212は、軌道離脱時間帯の軌道離脱衛星120Xの軌道データと、軌道離脱時間帯の各人工衛星110の軌道データと、を入力として、回避行動決定アルゴリズムを演算する。これにより、回避行動が決定する。
軌道離脱時間帯は、軌道離脱の予定日時を含む時間帯である。
回避行動決定アルゴリズムは、回避行動を決定するためのアルゴリズムである。
ステップS213において、回避行動指示部213は、各人工衛星110に対する衝突回避コマンドを生成する。衝突回避コマンドは、回避行動を指示するためのコマンドである。
そして、回避行動指示部213は、入出力インタフェース205を介して通信装置181にアクセスし、通信装置181を用いて各衝突回避コマンドを各人工衛星110へ送信する。
ステップS221およびステップS222は、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110によって実行される。
ステップS221において、通信装置113は、衝突回避コマンドを受信する。
ステップS222において、衛星制御装置112は、衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとる。
具体的には、衛星制御装置112は、回避行動をとるために、推進装置114および姿勢制御装置115を制御する。
第2衛星コンステレーション102の動作について説明する。
第2衛星コンステレーション102を制御するための地上設備が存在する。この地上設備を第2地上設備と称する。
第2地上設備は、地上設備180(図1参照)と同様に、コンステレーション制御装置と通信装置とを備える。
第2地上設備のコンステレーション制御装置は、軌道離脱衛星120Xを検出しても、人工衛星110の各人工衛星110との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを軌道離脱衛星120Xへ送信しない。
そのため、軌道離脱衛星120Xは、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに軌道離脱を行う。
***実施例の説明***
実施の形態2において、複数のメガコンステレーション事業者間で、衛星コンステレーションの共通データベースが具備される。
そして、低高度に構築された衛星コンステレーション側が衝突回避運用を行う。一方、高高度から落下する側は自動回避運用を行わない。
***実施の形態2の効果***
実施の形態2により、軌道離脱する人工衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
軌道高度340キロメートル近傍には、特定のメガコンステレーション事業者のみが利用する高度帯が存在する。この高度帯では、単一事業者が全衛星の統制をとって衝突回避運用を行うことが可能である。一方、高高度を利用するメガコンステレーション事業者がアクティブデオービット運用をする場合、天空に網羅的に配備された数千機の衛星が存在する軌道高度をデオービット衛星が通過することは至難である。この場合、低軌道側が回避運用を行うことが合理的である。
そして、実施の形態2により、合理的な衝突回避が可能である。
実施の形態3.
ロケットと各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1および実施の形態2と異なる点を図8から図13に基づいて説明する。
***構成の説明***
図8に基づいて、衝突回避システム100Cの構成を説明する。
衝突回避システム100Cは、衛星コンステレーション103とロケット130と地上設備190とを備える。
衛星コンステレーション103は、宇宙に構築された衛星コンステレーションである。具体的には、衛星コンステレーション103は、ロケット130が通過する軌道高度に構築されている。
衛星コンステレーション103は、複数の人工衛星110で構成される。
ロケット130は、宇宙へ打ち上げられて衛星コンステレーション103の軌道高度を通過する。
地上設備190は、地球109に設けられた設備であり、地上においてロケット130の打ち上げを制御する。
地上設備190は、打ち上げ制御装置300を備える。
衝突回避システム100Cにおいて、ロケット130と地上設備190とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110へのロケット130の衝突が回避される。
図9に基づいて、ロケット130の構成を説明する。
ロケット130は、ロケット制御装置131と通信装置132と推進装置133と姿勢制御装置134と電源装置135とを備える。
ロケット制御装置131は、ロケット130を制御するコンピュータである。具体的には、ロケット制御装置131は、地上設備190から送信される各種コマンドにしたがって、推進装置133および姿勢制御装置134を制御する。また、ロケット制御装置131は、地上設備190によって設定された打ち上げスケジュールにしたがって飛行するために、推進装置133および姿勢制御装置134を制御する。
通信装置132は、地上設備190と通信する装置である。具体的には、通信装置132は、各種コマンドおよび打ち上げスケジュールを地上設備190から受信する。
推進装置133は、ロケット130に推進力を与える装置である。具体的には、推進装置133は、個体燃料推進機および電気推進機である。
姿勢制御装置134は、ロケット130の姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置134は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置134は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置134は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。
電源装置135は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置などを備え、ロケット130に搭載される各機器に電力を供給する。
ロケット制御装置131について補足する。
ロケット制御装置131は処理回路を備える。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
図10に基づいて、打ち上げ制御装置300の構成を説明する。
打ち上げ制御装置300は、プロセッサ301とメモリ302と補助記憶装置303と通信装置304と入出力インタフェース305といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
プロセッサ301は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ301は、CPU、DSPまたはGPUである。
メモリ302は揮発性または不揮発性の記憶装置である。メモリ302は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ302はRAMである。メモリ302に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置303に保存される。
補助記憶装置303は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置303は、ROM、HDDまたはフラッシュメモリである。補助記憶装置303に記憶されたデータは必要に応じてメモリ302にロードされる。
通信装置304は、レシーバ及びトランスミッタである。例えば、通信装置304は通信チップまたはNICである。
NICは、Network Interface Cardの略称である。
入出力インタフェース305は、入力装置および出力装置が接続されるポートである。例えば、入出力インタフェース305はUSB端子であり、入力装置はキーボードおよびマウスであり、出力装置はディスプレイである。
打ち上げ制御装置300は、スケジュール決定部311とスケジュール設定部312といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
補助記憶装置303には、スケジュール決定部311とスケジュール設定部312としてコンピュータを機能させるための衝突回避プログラムが記憶されている。衝突回避プログラムは、メモリ302にロードされて、プロセッサ301によって実行される。
補助記憶装置303には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ302にロードされて、プロセッサ301によって実行される。
プロセッサ301は、OSを実行しながら、衝突回避プログラムを実行する。
衝突回避プログラムの入出力データは記憶部390に記憶される。
メモリ302は記憶部390として機能する。但し、補助記憶装置303、プロセッサ301内のレジスタおよびプロセッサ301内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ302の代わりに、又は、メモリ302と共に、記憶部390として機能してもよい。
打ち上げ制御装置300は、プロセッサ301を代替する複数のプロセッサを備えてもよい。複数のプロセッサは、プロセッサ301の機能を分担する。
衝突回避プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録(格納)することができる。
図11に基づいて、記憶部390の構成を説明する。
記憶部390には、目標軌道データ391および衛星コンステレーションデータ392などが記憶される。
目標軌道データ391は、ロケット130が投入される軌道のデータである。ロケット130が投入される軌道を、目標軌道と称する。
衛星コンステレーションデータ392は、衛星コンステレーション103の軌道データであり、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の軌道データを含む。
***動作の説明***
衝突回避システム100Cの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図12に基づいて、衝突回避方法を説明する。
ロケット130が宇宙へ打ち上げられる予定があると仮定する。
ステップS311およびステップS312は、地上設備190の打ち上げ制御装置300によって実行される。
ステップS311において、スケジュール決定部311は、目標軌道データ391と衛星コンステレーションデータ392とに基づいて、ロケット130の打ち上げスケジュールを決定する。
この打ち上げスケジュールは、衛星コンステレーション103の各人工衛星110との衝突を回避するためのスケジュールである。例えば、打ち上げスケジュールは、打ち上げ日時、飛行中の各時刻における加速度、飛行中の各時刻における姿勢角などによって定まる。
例えば、スケジュール決定部311は、ロケット130の打ち上げスケジュールを以下のように決定する。
衛星コンステレーションデータ392は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の軌道データを含む。
スケジュール決定部311は、ロケット130の目標軌道データ391と、各人工衛星110の軌道データと、を入力として、スケジュール決定アルゴリズムを演算する。これにより、打ち上げスケジュールが決定する。
ステップS312において、スケジュール設定部312は、ロケット130の通信装置132と通信することによって、ロケット制御装置131に打ち上げスケジュールを設定する。
ステップS321は、ロケット130によって実行される。
ステップS321において、ロケット制御装置131は、打ち上げスケジュールに従って、ロケット130を飛行させる。
具体的には、ロケット制御装置131は、打ち上げスケジュールに従ってロケット130を飛行させるために、推進装置133および姿勢制御装置134を制御する。
これにより、ロケット130は、打ち上げスケジュールに従って飛行する。
衛星コンステレーション103の動作について説明する。
衛星コンステレーション103を制御するための地上設備が存在する。この地上設備をコンステレーション地上設備と称する。
コンステレーション地上設備は、地上設備180(図1参照)と同様に、コンステレーション制御装置と通信装置とを備える。
コンステレーション制御装置は、打ち上げ予定のロケット130を検出しても、ロケット130との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを衛星コンステレーション103の各人工衛星110へ送信しない。
そのため、衛星コンステレーション103の各人工衛星110は、ロケット130との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行する。
***実施例の説明***
実施の形態3において、ロケット打上げ事業者とメガコンステレーション事業者との間で共通データベースが具備される。
そして、ロケット打上げ事業者側が衝突回避運用を行う。一方、低軌道の衛星コンステレーションは自動回避運用を行わない。
図13に、高度340キロメートル近傍の衛星飛翔イメージを示す。曲線は軌道を表す。星印は人工衛星を表す。円はロンチウィンドウを表す。
軌道高度約340キロメートルに40の軌道面があり、1軌道面当たり60機の衛星が存在し、合計2400機の衛星コンステレーションが運用される場合を想定する。
衛星速度は約7.7キロメートル/秒である。軌道一周が約42000キロメートルであり、1軌道面当たり衛星数が60機であるため、同一軌道面の衛星間距離は約700キロメートルである。そのため、ある衛星が通過してから次の衛星が再訪するまでの待ち時間は約90秒である。また、24時間に40の軌道面のそれぞれが2回再訪するため、隣接する軌道面が再訪するまでの時間は約18分である。
高度340キロメートル近傍に、軌道高度が異なる3つの人工衛星群で構成される衛星コンステレーションが構築されると仮定する。各人工衛星群は約2500機の人工衛星で構成される。つまり、この衛星コンステレーションでは合計約7500機の衛星が飛翔する。この場合、3つの軌道面は基本的に同期せずに回転することになる。
さらに、赤道付近のギアナから打ち上げられるロケットが、高度約340キロメートルよりも高い上空に打上げられると仮定する。この場合には、この衛星コンステレーションと衝突せずにロケットを打上げることが可能なロンチウィンドウは、ある軌道面が通り過ぎてから次の軌道面が横切るまでの数分の間隙のみに限定される。ロケットの打上げ軌道が軌道面と重なる場合には、衛星間のインターバルが約90秒しかないので、衝突のリスクが高い。なお、軌道高度毎に軌道面の回転速度が異なるので、ある軌道面が通り過ぎてから次の軌道面が横切るまでのインターバルはランダムに変動する。
北緯約30度に位置する種子島からロケットが打ち上げられると仮定する。この場合、衛星コンステレーションの軌道傾斜角に依存して、ロンチウィンドウが狭域となる。軌道傾斜角約30度の衛星コンステレーションが存在した場合、現実的には衝突回避が困難となる。
このような限定されたロンチウィンドウにおいて衝突を回避するためには、メガコンステレーション事業者が保有する衛星軌道情報と、ロケット打上げ事業者が保有するロケット打上げ計画情報と、を共有してどちらかが回避運用をする必要がある。
地上基地からロケットが打ち上げられる場合、地球固定座標において射場の位置座標は確定する。しかし、地球固定座標において軌道面と衛星位置は時々刻々と変動する。そのため、共有される情報は時間と位置座標との関数となる。
ロケットが移動体から発射される場合(海上打上げなど)は、射場の位置座標も時間変動パラメータとして管理される。
衛星コンステレーション事業者とロケット打上げ事業者との双方が自律的衝突回避機能を具備し、双方が独立に自律的衝突回避運用を実施した場合、衝突するリスクが新たに発生する。
そこで、実施の形態3では、時間と位置座標との情報が共有される。そして、片方の事業者(ロケット打上げ事業者)のみが衝突回避措置を行使する。その他の事業者(衛星コンステレーション事業者)は計画通りの運用をする。これにより、確実に衝突回避が実現される。
***実施の形態3の効果***
実施の形態3により、ロケットと各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
軌道高度340キロメートル近傍に数千機の衛星によるメガコンステレーションが構築された場合、打ち上げられたロケットが衝突するリスクがある。
この軌道高度帯では、単一事業者が数千機の衛星を同期させて運用することが想定される。そのため、ロケットが同一軌道面の衛星間の間隙および隣接軌道間の間隙を縫うことによって衝突を回避することが可能である。
したがって、実施の形態3により、ロケットと各人工衛星との衝突を回避することが可能である。
実施の形態4.
ロケットと各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1から実施の形態3と異なる点を図14から図17に基づいて説明する。
***構成の説明***
図14に基づいて、衝突回避システム100Dの構成を説明する。
衝突回避システム100Dは、衛星コンステレーション103とロケット130と地上設備180とを備える。
地上設備180は、地球109に設けられた設備であり、地上において衛星コンステレーション103を制御する。
衝突回避システム100Dにおいて、衛星コンステレーション103と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110へのロケット130の衝突が回避される。
人工衛星110の構成は、実施の形態1における構成(図2参照)と同じである。
図15に基づいて、コンステレーション制御装置200の構成を説明する。
コンステレーション制御装置200は、回避行動決定部212と回避行動指示部213といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
衝突回避プログラムは、回避行動決定部212と回避行動指示部213としてコンピュータを機能させる。
図16に基づいて、記憶部290の構成を説明する。
記憶部290には、衛星コンステレーションデータ293および打ち上げスケジュール294などが記憶される。
衛星コンステレーションデータ293は、第1衛星コンステレーション101の軌道データであり、第1衛星コンステレーション101の各人工衛星110の軌道データを含む。
打ち上げスケジュール294は、ロケット130の打ち上げスケジュールである。例えば、打ち上げスケジュールは、打ち上げ日時、飛行中の各時刻における加速度、飛行中の各時刻における姿勢角などによって定まる。
***動作の説明***
衝突回避システム100Dの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図17に基づいて、衝突回避方法を説明する。
ロケット130が宇宙へ打ち上げられる予定があると仮定する。
ステップS411およびステップS412は、地上設備180のコンステレーション制御装置200によって実行される。
ステップS411において、回避行動決定部212は、衛星コンステレーションデータ293と打ち上げスケジュール294とに基づいて、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の回避行動を決定する。
この回避行動は、ロケット130との衝突を回避するための行動である。例えば、回避行動は、加速または減速を行う時間帯、加速または減速の大きさ、加速または減速の方向などによって定まる。
例えば、回避行動決定部212は、各人工衛星110の回避行動を以下のように決定する。
衛星コンステレーションデータ293は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の軌道データを含む。
回避行動決定部212は、ロケット130の打ち上げスケジュール294と、ロケット通過時間帯の各人工衛星110の軌道データと、を入力として、回避行動決定アルゴリズムを演算する。これにより、回避行動が決定する。
ロケット通過時間帯は、ロケット130が衛星コンステレーション103の軌道高度を通過する時間帯である。ロケット通過時間帯は、打ち上げスケジュール294を用いて算出される。
回避行動決定アルゴリズムは、回避行動を決定するためのアルゴリズムである。
ステップS412において、回避行動指示部213は、各人工衛星110に対する衝突回避コマンドを生成する。衝突回避コマンドは、回避行動を指示するためのコマンドである。
そして、回避行動指示部213は、入出力インタフェース205を介して通信装置181にアクセスし、通信装置181を用いて各衝突回避コマンドを各人工衛星110へ送信する。
ステップ421およびステップS422は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110によって実行される。
ステップS421において、通信装置113は、衝突回避コマンドを受信する。
ステップS422において、衛星制御装置112は、衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとる。
具体的には、衛星制御装置112は、回避行動をとるために、推進装置114および姿勢制御装置115を制御する。
ロケット130の動作について説明する。
ロケット130の打ち上げを制御するための地上設備が存在する。この地上設備を打ち上げ地上設備と称する。
打ち上げ地上設備は、地上設備190(図8参照)と同様に、打ち上げ制御装置を備える。
打ち上げ制御装置は、衛星コンステレーション103が存在しても、ロケット130の打ち上げスケジュール294を変更しない。
そのため、ロケット130は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110との衝突を回避する行動をとらずに、打ち上げスケジュール294の通りに飛行する。
***実施例の説明***
実施の形態4において、ロケット打上げ事業者とメガコンステレーション事業者との間で共通データベースが具備される。
そして、低高度に構築された衛星コンステレーション側が衝突回避運用を行う。一方、ロケット打上げ事業者は予め通達した時刻通りに打上げを実施する。
***実施の形態4の効果***
実施の形態4により、ロケットと各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
特定の惑星にランデブする人工衛星を惑星探査衛星と称する。惑星探査衛星を打ち上げるためのタイミングの制約は厳しい。そして、打上げ予定軌道上に低軌道のメガコンステレーションの軌道面があると、衝突のリスクがある。
メガコンステレーション側が予めこの状況を把握し、全衛星の高度を同時に変更すれば、地球自転と軌道面との相対回転レートが変わるので、所望する打上げタイミングで衝突が回避される打上げが可能となる。
したがって、実施の形態4により、ロケットと各人工衛星との衝突を回避することが可能である。
実施の形態5.
静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1から実施の形態4と異なる点を図18から図22に基づいて説明する。
***構成の説明***
図18に基づいて、衝突回避システム100Eの構成を説明する。
衝突回避システム100Eは、衛星コンステレーション103とロケット130と地上設備180とを備える。
地上設備180は、地球109に設けられた設備であり、地上において衛星コンステレーション103を制御する。
ロケット130は、静止衛星140を静止遷移軌道104に投入するためのロケットである。
静止遷移軌道104の近地点高度は、衛星コンステレーション103が構築された軌道高度よりも高い。
衝突回避システム100Eにおいて、衛星コンステレーション103と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110への静止衛星140の衝突が回避される。
人工衛星110の構成は、実施の形態1における構成(図2参照)と同じである。
コンステレーション制御装置200の構成は、実施の形態4における構成(図15参照)と同じである。
図19に基づいて、記憶部290の構成を説明する。
記憶部290には、衛星コンステレーションデータ293および静止遷移スケジュールタ295などが記憶される。
静止遷移スケジュールタ295は、静止衛星140が静止軌道に投入されるまでのスケジュールであり、静止衛星140が静止遷移軌道104を飛行するスケジュール示す。
***動作の説明***
衝突回避システム100Eの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図20に基づいて、衝突回避方法を説明する。
ロケット130が宇宙へ打ち上げられる予定があると仮定する。
ステップS511およびステップS512は、地上設備180のコンステレーション制御装置200によって実行される。
ステップS511において、回避行動決定部212は、衛星コンステレーションデータ293と静止遷移スケジュールタ295とに基づいて、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の回避行動を決定する。
この回避行動は、静止遷移軌道104での静止衛星140との衝突を回避するための行動である。例えば、回避行動は、加速または減速を行う時間帯、加速または減速の大きさ、加速または減速の方向などによって定まる。
例えば、回避行動決定部212は、各人工衛星110の回避行動を以下のように決定する。
衛星コンステレーションデータ293は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の軌道データを含む。
回避行動決定部212は、静止衛星140の静止遷移スケジュールタ295と、衛星通過時間帯の各人工衛星110の軌道データと、を入力として、回避行動決定アルゴリズムを演算する。これにより、回避行動が決定する。
衛星通過時間帯は、静止衛星140が衛星コンステレーション103の軌道高度を通過する時間帯である。衛星通過時間帯は、静止遷移スケジュールタ295を用いて算出される。
回避行動決定アルゴリズムは、回避行動を決定するためのアルゴリズムである。
ステップS512において、回避行動指示部213は、各人工衛星110に対する衝突回避コマンドを生成する。衝突回避コマンドは、回避行動を指示するためのコマンドである。
そして、回避行動指示部213は、入出力インタフェース205を介して通信装置181にアクセスし、通信装置181を用いて各衝突回避コマンドを各人工衛星110へ送信する。
ステップ521およびステップS522は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110によって実行される。
ステップS521において、通信装置113は、衝突回避コマンドを受信する。
ステップS522において、衛星制御装置112は、衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとる。
具体的には、衛星制御装置112は、回避行動をとるために、推進装置114および姿勢制御装置115を制御する。
静止衛星140の動作について説明する。
ロケット130の打ち上げを制御するための地上設備が存在する。この地上設備を打ち上げ地上設備と称する。
打ち上げ地上設備は、地上設備190(図8参照)と同様に、打ち上げ制御装置を備える。
打ち上げ制御装置は、衛星コンステレーション103が存在しても、静止衛星140の静止遷移スケジュールタ295を変更しない。
そのため、静止衛星140は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110との衝突を回避する行動をとらずに、静止遷移スケジュールタ295の通りに静止遷移軌道104を飛行する。
***実施例の説明***
実施の形態5において、静止軌道投入事業者とメガコンステレーション事業者との間で共通データベースが具備される。
そして、低高度に構築された衛星コンステレーション側が衝突回避運用を行う。一方、静止軌道投入事業者は予め通達した時刻通りに打上げを実施する。
***実施の形態5の効果***
実施の形態5により、静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
図21に、静止遷移軌道(GTO:Geostationary Transfer Orbit)の一例を示す。実線の楕円は静止遷移軌道を表す。実線の円は静止軌道を表す。破線の円は衛星コンステレーションの軌道を表す。星印は、衝突リスクがある地点を表す。黒丸は静止遷移軌道の遠地点または近地点を表す
図22に、静止遷移軌道の一例を示す。地球109を覆う網目状の曲線は衛星コンステレーションの軌道を表す。地球109の一周する円は静止軌道を表す。地球109から静止軌道までの円弧は静止遷移軌道を表す。星印は静止遷移軌道の遠地点を表す。
一般的に、静止軌道衛星は、アポジキックモータと呼ばれる推進装置を具備する。そして、静止軌道衛星は、ロケットで静止遷移軌道に投入される。その後、静止軌道衛星は、遠地点(アポジ)においてアポジキックモータを動作させることにより、近地点(ペリジ)の軌道高度を上昇させる。これにより、静止軌道衛星は静止軌道に到達する。この場合、赤道上空の340キロメートルの高度を超える軌道遷移(Orbit Raising)が、衛星側で実施されることとなる。
静止遷移軌道でアポジキックモータを動作させるタイミングは、目標とする静止化位置などの制約があるため、自由に選べるとは限らない。
そこで、静止軌道投入事業者とメガコンステレーション事業者との間で共通データベースが具備される。そして、衛星コンステレーション事業者側が衝突回避運用を実施することにより、衝突可否が可能となる。
したがって、実施の形態5により、静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能である。
実施の形態6.
静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1から実施の形態5と異なる点を図23から図27に基づいて説明する。
***構成の説明***
図23に基づいて、衝突回避システム100Fの構成を説明する。
衝突回避システム100Fは、衛星コンステレーション103とロケット130と地上設備190とを備える。
地上設備190は、地球109に設けられた設備であり、地上においてロケット130の打ち上げを制御する。
ロケット130は、静止衛星140を静止遷移軌道104に投入するためのロケットである。
衝突回避システム100Fにおいて、ロケット130と地上設備190とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110への静止衛星140の衝突が回避される。
図24に基づいて、ロケット130の構成を説明する。
ロケット130は、
ロケット130の構成は、実施の形態3で説明した要素(図9参照)に加えて、衛星投入装置139を備える。
ロケット制御装置131は、さらに、衛星投入装置139を制御する。
衛星投入装置139は、ロケット130に搭載された静止衛星140を静止遷移軌道104に投入するための装置である。具体的には、衛星投入装置139は、投入地点まで静止衛星140を保持し、投入地点で静止衛星140を切り離す。
図25に基づいて、打ち上げ制御装置300の構成を説明する。
打ち上げ制御装置300は、静止遷移軌道決定部321と軌道パラメータ設定部322といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアによって実現される。
衝突回避プログラムは、静止遷移軌道決定部321と軌道パラメータ設定部322としてコンピュータを機能させる。
図26に基づいて、記憶部390の構成を説明する。
記憶部390には、静止軌道データ393および衛星コンステレーションデータ392などが記憶される。
静止軌道データ393は、静止衛星140が周回する予定の静止軌道を示す。
***動作の説明***
衝突回避システム100Fの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
図27に基づいて、衝突回避方法を説明する。
ロケット130が宇宙へ打ち上げられる予定があると仮定する。
ステップS611およびステップS612は、地上設備190の打ち上げ制御装置300によって実行される。
ステップS611において、静止遷移軌道決定部321は、静止軌道データ393と衛星コンステレーションデータ392とに基づいて、静止遷移軌道104を決定する。
例えば、静止遷移軌道決定部321は、静止遷移軌道104を以下のように決定する。 衛星コンステレーションデータ392は、衛星コンステレーション103が構築された軌道高度を示す。
静止遷移軌道決定部321は、静止軌道データ393と衛星コンステレーションデータ392とを入力として、静止遷移軌道決定アルゴリズムを演算する。これにより、静止遷移軌道104が決定される。
静止遷移軌道104の近地点高度は、衛星コンステレーション103が構築される軌道高度よりも高い。
ステップS612において、軌道パラメータ設定部322は、ロケット130の通信装置132と通信することによって、ロケット制御装置131に軌道パラメータを設定する。
この軌道パラメータは、静止遷移軌道104を指定するためのパラメータである。
ステップS621は、ロケット130によって実行される。
ステップS621において、ロケット制御装置131は、軌道パラメータによって指定される静止遷移軌道104に静止衛星140を投入する。
具体的には、ロケット制御装置131は、静止衛星140の投入地点までロケット130を飛行させるために、推進装置133および姿勢制御装置134を制御する。そして、ロケット制御装置131は、投入地点で静止衛星140を切り離すために、衛星投入装置139を制御する。
これにより、静止衛星140は、静止遷移軌道104に投入される。その後、静止衛星140は、静止遷移軌道104から静止軌道へ遷移する。
衛星コンステレーション103の動作について説明する。
衛星コンステレーション103を制御するための地上設備が存在する。この地上設備をコンステレーション地上設備と称する。
コンステレーション地上設備は、地上設備180(図1参照)と同様に、コンステレーション制御装置と通信装置とを備える。
コンステレーション制御装置は、打ち上げ予定のロケット130を検出しても、静止衛星140との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを衛星コンステレーション103の各人工衛星110へ送信しない。
そのため、衛星コンステレーション103の各人工衛星110は、静止衛星140との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行する。
***実施例の説明***
実施の形態6において、ロケット打上げによって静止衛星が投入される静止遷移軌道の近地点高度として、メガコンステレーションが構築される軌道高度よりも高く高度が設定される。つまり、ロケット側が衝突回避を行う。
***実施の形態6の効果***
実施の形態6により、静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
従来の静止遷移軌道の近地点高度は、メガコンステレーションが構築される軌道高度より低い。そして、赤道上空で静止衛星がメガコンステレーションの軌道面を斜めに通過するため、衝突リスクが高い。
そこで、実施の形態6では、ロケットにより静止衛星がより高い高度に投入される。そのため、静止衛星が危険高度を通過するときの斜度が小さい。そして、静止衛星は危険高度を短時間で通り抜ける。
したがって、実施の形態6により、静止遷移軌道での静止衛星と各人工衛星との衝突を回避することが可能である。
実施の形態7.
ロケットと各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1から実施の形態6と異なる点を図28および図29に基づいて説明する。
***構成の説明***
図28に基づいて、衝突回避システム100Gの構成を説明する。
衝突回避システム100Gは、衛星コンステレーション103とロケット130と地上設備180とを備える。
地上設備180は、地球109に設けられた設備であり、地上において衛星コンステレーション103を制御する。
衝突回避システム100Gにおいて、衛星コンステレーション103と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110へのロケット130の衝突が回避される。
人工衛星110の構成は、実施の形態1における構成(図2参照)と同じである。
コンステレーション制御装置200の構成は、実施の形態4における構成(図15および図16を参照)と同じである。
***動作の説明***
衝突回避システム100Gの動作の手順は衝突回避方法に相当する。
衝突回避方法は、実施の形態4における手順(図17参照)と同じである。
但し、各人工衛星110の回避行動は、以下のような特徴を有する。
第1の特徴は、衛星コンステレーション103の全ての人工衛星110が同時に速度を変化することである。
第2の特徴は、速度を2回変化させることである。
1回目の速度変化によって、衛星コンステレーション103の全ての人工衛星110が、軌道高度を同時に変化させる。
2回目の速度変化によって、衛星コンステレーション103の全ての人工衛星110が、軌道高度を同時に戻す。
図29に基づいて、人工衛星110の速度と人工衛星110の軌道高度との関係を説明する。
人工衛星110の飛行速度が増速すると、人工衛星110の高度が上昇する。そして、人工衛星110の高度が上昇すると、人工衛星110の対地速度が減速する。
人工衛星110の飛行速度が減速すると、人工衛星110の高度が下降する。そして、人工衛星110の高度が下降すると、人工衛星110の対地速度が増速する。
***実施例の説明***
実施の形態7において、メガコンステレーション事業者が多数の衛星を近傍軌道高度で連携させて運用する。そして、全ての衛星が推進装置を具備し、推進装置によって同時に増速ないし減速する。
***実施の形態7の効果***
実施の形態7により、ロケットと各人工衛星との衝突を回避するが可能となる。
特定の小惑星へのランデブを目的とする衛星を惑星探査衛星と称する。ロンチウィンドウの制約が厳しく、惑星探査衛星の打上げ計画軌道上にメガコンステレーションの軌道面がある場合、衝突リスクがある。メガコンステレーション事業者が予めこの状況を把握している場合、次のような運用が可能である。運用する全ての衛星が推進装置によって同時に増速すれば、全ての衛星の軌道高度が上昇し、全ての衛星の対地速度が低下する。これに伴って、軌道面と地球自転との相対回転速度が変わる。これにより、打上げ計画軌道上においてメガコンステレーションの軌道面が再訪するタイミングを遅らせることができる。結果として、ロンチウィンドウの制約に適合して且つ安全な打上げが可能になる。打上げ完了後、全ての衛星が減速して、全ての衛星の軌道高度が所定の高度に復帰する。
メガコンステレーション事業者が同一軌道面上の前後の衛星、及び、隣接軌道面間の衛星を通信によって連携させてサービスを実施する場合がある。この場合、一部の衛星のみが衝突回避運用を行うと、連携サービスに支障をきたしてしまう。
実施の形態7によれば、全衛星の相対関係が維持されたまま全衛星が同期して軌道高度を変更するので、連携サービスに支障をきたさずに衝突回避を実現することが可能となる。
実施の形態8.
スペースデブリと各人工衛星との衝突を回避するための形態について、主に実施の形態1から実施の形態7と異なる点を図30から図33に基づいて説明する。
***構成の説明***
図30に基づいて、衝突回避システム100Hの構成を説明する。
衝突回避システム100Hは、衛星コンステレーション103と地上設備180とを備える。
地上設備180は、地球109に設けられた設備であり、地上において衛星コンステレーション103を制御する。
衝突回避システム100Hにおいて、衛星コンステレーション103と地上設備180とによって、衝突回避方法が実行される。
この衝突回避方法によって、衛星コンステレーション103の各人工衛星110へのデブリ105の衝突が回避される。
人工衛星110の構成は、実施の形態1における構成(図2参照)と同じである。
図31に基づいて、コンステレーション制御装置200の構成を説明する。
コンステレーション制御装置200は、衝突警報受付部221と対象衛星群検出部222と回避行動決定部223と回避行動指示部224といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアによって実現される。
衝突回避プログラムは、衝突警報受付部221と対象衛星群検出部222と回避行動決定部223と回避行動指示部224としてコンピュータを機能させる。
図32に基づいて、記憶部290の構成を説明する。
記憶部290には、衛星コンステレーションデータ293および衝突警報データ296などが記憶される。
衝突警報データ296は、衝突警報システムから発令された衝突警報の内容を示す。具体的には、衝突警報データ296は、衝突予測時間帯および衝突予測領域などを示す。
衝突予測時間帯は、デブリ105が人工衛星110と衝突することが予測される時間帯である。
衝突予測領域は、デブリ105が人工衛星110と衝突することが予測される領域である。
***動作の説明***
図33に基づいて、衝突回避方法を説明する。
衝突警報が発令されたものと仮定する。
ステップS811からステップS814は、地上設備180のコンステレーション制御装置200によって実行される。
ステップS811において、衝突警報受付部221は、衝突警報データ296を受け付ける。
そして、衝突警報受付部221は、衝突警報データ296を記憶部290に記憶する。
ステップS812において、対象衛星群検出部222は、衛星コンステレーションデータ293と衝突警報データ296とに基づいて、対象衛星群を検出する。
対象衛星群は、1つ以上の対象衛星である。
対象衛星は、デブリ105と衝突する可能性がある人工衛星110である。具体的には、対象衛星は、衝突予測時間帯に衝突予測領域を通過する人工衛星110である。
例えば、対象衛星群検出部222は、対象衛星群を以下のように検出する。
衛星コンステレーションデータ293は、衛星コンステレーション103の各人工衛星110の軌道データを含む。各人工衛星110の軌道データは、各人工衛星110が各時刻に通過する地点を示す。
対象衛星群検出部222は、衛星コンステレーションデータ293と衝突警報データ296とを入力として、対象衛星群検出アルゴリズムを演算する。これにより、対象衛星群が検出される。
対象衛星群検出アルゴリズムは、対象衛星群を検出するためのアルゴリズムである。
ステップS813において、回避行動決定部223は、各対象衛星の軌道データと衝突警報データ296とに基づいて、各対象衛星の回避行動を決定する。
この回避行動は、デブリ105との衝突を回避するための行動である。例えば、回避行動は、加速または減速を行う時間帯、加速または減速の大きさ、加速または減速の方向などによって定まる。
各対象衛星の回避行動は、以下のような特徴を有する。
第1の特徴は、全ての対象衛星が同時に速度を変化することである。
第2の特徴は、速度を2回変化させることである。
1回目の速度変化によって、全ての対象衛星が、軌道高度を同時に変化させる。
2回目の速度変化によって、全ての対象衛星が、軌道高度を同時に戻す。
例えば、回避行動決定部223は、各対象衛星の回避行動を以下のように決定する。
回避行動決定部223は、各対象衛星の軌道データと衝突警報データ296とを入力として、回避行動決定アルゴリズムを演算する。これにより、回避行動が決定する。
回避行動決定アルゴリズムは、回避行動を決定するためのアルゴリズムである。
ステップS814において、回避行動指示部224は、各対象衛星に対する衝突回避コマンドを生成する。衝突回避コマンドは、回避行動を指示するためのコマンドである。
そして、回避行動指示部224は、入出力インタフェース205を介して通信装置181にアクセスし、通信装置181を用いて各衝突回避コマンドを各対象衛星へ送信する。
ステップ821およびステップS822は、衛星コンステレーション103の各対象衛星によって実行される。
ステップS821において、通信装置113は、衝突回避コマンドを受信する。
ステップS822において、衛星制御装置112は、衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとる。
具体的には、衛星制御装置112は、回避行動をとるために、推進装置114および姿勢制御装置115を制御する。
***実施例の説明***
実施の形態8において、衝突警報が発令された危険領域を衝突予測時間帯に通過する衛星が多数機存在する場合、危険領域の近傍衛星群が推進装置によって同時に増速ないし減速する。
***実施の形態8の効果***
実施の形態8により、スペースデブリと各人工衛星との衝突を回避することが可能となる。
低軌道の衛星コンステレーションが存在し、密集して同位相で飛翔する複数の衛星のうちの1機の衛星だけが独自に衝突回避運用を行う場合、その衛星が近傍を飛翔する別の衛星に衝突するリスクがある。
複数の衛星が無統制に個々独立に衝突回避運用を行う場合、回避行動した衛星同士が衝突するリスクがある。
一方、同位相の軌道面で運用される全衛星が同時に増速すれば、その軌道面の全衛星は衝突することなく軌道高度を変更できる。
同一軌道面で衝突リスクのある側の複数機が同時に増速することにより、回避行動を実現できる。また、回避行動に伴う新たな衝突リスクは、前後の衛星との衝突を配慮するだけでなくなる。
衝突警報が発令された時間帯に無事に衝突が回避された後、複数機が同時に減速して元の運用状態に復帰すればよい。
このように、実施の形態8により、スペースデブリと各人工衛星との衝突を回避することが可能である。
***実施の形態の補足***
各実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。各実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
コンステレーション制御装置200または打ち上げ制御装置300の要素である「部」は、「処理」または「工程」と読み替えてもよい。
100A~100F 衝突回避システム、101 第1衛星コンステレーション、102 第2衛星コンステレーション、103 衛星コンステレーション、104 静止遷移軌道、105 デブリ、109 地球、110 人工衛星、110X 軌道離脱衛星、111 監視装置、112 衛星制御装置、113 通信装置、114 推進装置、115 姿勢制御装置、116 電源装置、120 人工衛星、120X 軌道離脱衛星、130 ロケット、131 ロケット制御装置、132 通信装置、133 推進装置、134 姿勢制御装置、135 電源装置、139 衛星投入装置、140 静止衛星、180 地上設備、181 通信装置、190 地上設備、200 コンステレーション制御装置、201 プロセッサ、202 メモリ、203 補助記憶装置、204 通信インタフェース、205 入出力インタフェース、211 軌道離脱検出部、212 回避行動決定部、213 回避行動指示部、221 衝突警報受付部、222 対象衛星群検出部、223 回避行動決定部、224 回避行動指示部、290 記憶部、291 第1衛星コンステレーションデータ、292 第2衛星コンステレーションデータ、293 衛星コンステレーションデータ、294 打ち上げスケジュール、295 静止遷移スケジュールタ、296 衝突警報データ、300 打ち上げ制御装置、301 プロセッサ、302 メモリ、303 補助記憶装置、304 通信装置、305 入出力インタフェース、311 スケジュール決定部、312 スケジュール設定部、321 静止遷移軌道決定部、322 軌道パラメータ設定部、390 記憶部、391 目標軌道データ、392 衛星コンステレーションデータ、393 静止軌道データ。

Claims (9)

  1. 第1衛星コンステレーションと、第2衛星コンステレーションと、地上において前記第1衛星コンステレーションを制御する第1地上設備と、地上において前記第2衛星コンステレーションを制御する第2地上設備と、によって実行される衝突回避方法であって、
    前記第1衛星コンステレーションは、前記第2衛星コンステレーションの軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
    前記第2衛星コンステレーションは、前記第1衛星コンステレーションの軌道高度よりも低い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
    前記第1地上設備が、軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在することを検出した場合に、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する回避行動を指示するための衝突回避コマンドを前記軌道離脱衛星へ送信し、
    前記軌道離脱衛星が、前記衝突回避コマンドを受信し、前記衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとり、混雑軌道面を通過するタイミングを遅らせ混雑軌道を回避してアクティブデオービット運用を行い、
    前記第2衛星コンステレーションは、前記軌道離脱衛星との衝突を自動的に回避する回避運用機能を具備し、
    前記第2地上設備が、前記軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在することを検出しても、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星に対し前記軌道離脱衛星との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを送信せず、
    前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星が、前記軌道離脱衛星との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行する
    衝突回避方法。
  2. 第1衛星コンステレーションと、地上において前記第1衛星コンステレーションを制御する地上設備と、によって実行される衝突回避方法であって、
    前記第1衛星コンステレーションは、第2衛星コンステレーションの軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
    前記地上設備が、軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在する場合に、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する回避行動を指示するための衝突回避コマンドを前記軌道離脱衛星へ送信し、
    前記軌道離脱衛星が、前記衝突回避コマンドを受信し、前記衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとり、
    前記第2衛星コンステレーションは、前記軌道離脱衛星との衝突を自動的に回避する回避運用機能を具備し、
    前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星が、前記軌道離脱衛星との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに飛行し、
    複数のメガコンステレーション事業者間で衛星コンステレーションの共通データベースが具備されて、前記第2衛星コンステレーションの前記軌道高度よりも高い前記第1衛星コンステレーションの前記軌道高度から落下する前記軌道離脱衛星が衝突回避運用を行い、前記第1衛星コンステレーションよりも軌道高度が低い前記第2衛星コンステレーションは自動回避運用を行わないことにより、前記軌道離脱衛星と前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星の衝突を回避する
    衝突回避方法。
  3. 前記第2衛星コンステレーションは、人工衛星が密集しているLST10:30付近またはLST06:00付近のドーンダスク軌道に構築される
    請求項1または請求項2に記載の衝突回避方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の衝突回避方法のための地上設備であり、
    軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第1衛星コンステレーションに存在することを検出した場合に、前記第2衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する回避行動を指示するための衝突回避コマンドを前記軌道離脱衛星へ送信するコンステレーション制御装置
    を備える地上設備。
  5. 第1衛星コンステレーションと、第2衛星コンステレーションと、地上において前記第1衛星コンステレーションを制御する第1地上設備と、地上において前記第2衛星コンステレーションを制御する第2地上設備と、によって実行される衝突回避方法であって、
    前記第1衛星コンステレーションは、第2衛星コンステレーションの軌道高度よりも低い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
    前記第2衛星コンステレーションは、前記第1衛星コンステレーションの軌道高度よりも高い軌道高度に構築される衛星コンステレーションであり、
    前記第1地上設備が、軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第2衛星コンステレーションに存在することを検出した場合に、前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星が前記軌道離脱衛星と衝突することを回避するために、前記第1衛星コンステレーションの軌道データを含む第1衛星コンステレーションデータと第2衛星コンステレーションの軌道データを含む第2衛星コンステレーションデータに基づいて、加速または減速を行う時間帯、加速または減速の大きさ、加速または減速の方向によって定まる回避行動を決定し、前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星に対して、前記回避行動を指示するための衝突回避コマンドを送信し、
    前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星が、前記第1地上設備によって送信された衝突回避コマンドを受信し、受信した衝突回避コマンドによって指示された回避行動をとり、
    前記軌道離脱衛星が、軌道離脱したときに通過する衛星コンステレーションの軌道高度を通過するタイミングを調整するアクティブなデオービット運用のための機能を具備し、
    前記第2地上設備が、前記軌道離脱衛星が前記第2衛星コンステレーションに存在することを検出しても、前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する行動を指示するためのコマンドを前記軌道離脱衛星へ送信せず、
    前記軌道離脱衛星が、前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星との衝突を回避する行動をとらずに、予定通りに軌道離脱を行う
    衝突回避方法。
  6. 複数のメガコンステレーション事業者間で衛星コンステレーションの共通データベースが具備されて、前記第2衛星コンステレーションの前記軌道高度よりも低い前記軌道高度に構築された前記第1衛星コンステレーションが衝突回避運用を行い、前記第1衛星コンステレーションの前記軌道高度よりも高い前記第2衛星コンステレーションの前記軌道高度から落下する前記軌道離脱衛星は自動回避運用を行わないことにより、前記軌道離脱衛星と前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星の衝突を回避する
    請求項5記載の衝突回避方法。
  7. 前記第1衛星コンステレーションは、特定のメガコンステレーション事業者のみが利用する軌道高度340キロメートル近傍の高度帯の前記軌道高度に構築され、天空に網羅的に配備された千機以上の人工衛星で構成され、前記特定のメガコンステレーション事業者により前記千機以上の人工衛星の全ての統制をとって衝突回避運用を行う
    請求項5または請求項6に記載の衝突回避方法。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の衝突回避方法のための地上設備であり、
    軌道離脱して落下する予定の人工衛星である軌道離脱衛星が前記第2衛星コンステレーションに存在することを検出した場合に、前記第1衛星コンステレーションの各人工衛星に対して、前記軌道離脱衛星との衝突を回避する回避行動を指示するための衝突回避コマンドを送信するコンステレーション制御装置
    を備える地上設備。
  9. 前記第1衛星コンステレーションと前記第2衛星コンステレーションの少なくとも一方の衛星コンステレーションの軌道高度を通過する予定のロケットが打ち上げられる場合に、前記衛星コンステレーションの各人工衛星に対して、前記衛星コンステレーションの全ての人工衛星に同時に速度を変化させるための衝突回避コマンドを送信するコンステレーション制御装置を備える
    請求項4または請求項8に記載の地上設備。
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