JP2023019938A - 遊技機 - Google Patents

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昌範 相坂
Masanori Aisaka
大城 森
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Abstract

【課題】複数の効果音のうち特定効果音について音量を調節しながら、他の効果音については音量を維持することを可能とする。【解決手段】遊技者による入力に基づいて第1音量(全体音量)を設定すると共に、第1音量とは別に第2音量(告知音量)を、遊技者による入力に基づいて設定可能とする。また、予め定められた複数の出力条件の何れかが成立すると、成立した出力条件に対応する効果音を複数の効果音の中からを選択して出力する。そして、複数の出力条件のうちの特定出力条件に対応する特定効果音を出力する場合には、第2音量が設定されていれば第2音量で出力するのに対し、第2音量が設定されていなければ第1音量で出力し、特定効果音を除く複数の効果音の何れかを出力する場合には、第2音量の設定の有無にかかわらず第1音量で出力する。【選択図】図10

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することで遊技を行う遊技機では、スピーカーなどの音出力手段を搭載しているのが一般的であり、効果音や楽曲(BGM)を出力することが可能となっている。こうした遊技機では、予め複数の効果音の音源データが記憶されており、遊技の進行に伴って複数の出力条件の何れかが成立すると、その出力条件に対応する効果音を出力することで演出効果を高めている。
また、スピーカーから出力する効果音やBGMの音量を遊技者が調節することを可能とした遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。最小音量(消音)から最大音量までの複数段階の中から、遊技者による入力に応じて何れかが設定されるので、遊技者の好みに合わせて音量を調節することができる。
特開2016-63902号公報
しかし、上述のように遊技者が音量を調節可能な従来の遊技機では、設定された音量に従って何れの効果音も出力されるため、例えば、複数の効果音のうち特定効果音の音量を小さくしようと遊技者が音量調節(入力)を行うと、他の効果音についても音量が一律に小さくなってしまうという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、複数の効果音のうち特定効果音について音量を調節しながら、他の効果音については音量を維持することが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
音出力手段を搭載し、複数の効果音を出力可能な遊技機において、
遊技者による入力を検知する入力検知手段と、
前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第1音量を設定する第1音量設定手段と、
前記第1音量とは別に、前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第2音量を設定可能な第2音量設定手段と、
予め定められた複数の出力条件の何れかが成立すると、前記複数の効果音の中から該出力条件に対応する前記効果音を選択する効果音選択手段と、
前記効果音選択手段によって選択された前記効果音の出力を制御する出力制御手段と
を備え、
前記出力制御手段は、前記複数の出力条件のうちの特定出力条件に対応する特定効果音を出力する場合に、前記第2音量が設定されていれば該第2音量で出力するのに対し、前記第2音量が設定されていなければ前記第1音量で出力し、前記特定効果音を除く前記複数の効果音の何れかを出力する場合に、前記第2音量の設定の有無にかかわらず前記第1音量で出力する
ことを特徴とする。
上述した本発明の遊技機では、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて発射されて該遊技領域の所定位置に到達した遊技球を検知する球検知手段と、
前記球検知手段での遊技球の検知に基づいて取得される取得情報が特定情報であると、遊技者にとって有利な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と
を備え、
前記取得情報が前記特定情報であることに基づいて前記特定出力条件が成立し、前記効果音選択手段によって前記特定効果音が選択される
こととしてもよい。
こうした本発明の遊技機では、
前記第2音量設定手段は、前記第2音量として消音を設定することが可能である
こととしてもよい。
上述した本発明の遊技機では、
前記特定出力条件が成立すると、前記特定効果音の出力と同期して、遊技者が視覚または触覚によって認識可能な特定演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記特定演出を、前記第2音量の設定の有無にかかわらず同様に実行する
こととしてもよい。
本発明によれば、複数の効果音のうち特定効果音について音量を調節しながら、他の効果音については音量を維持することが可能となる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。 本実施例のパチンコ機1における大当り図柄の種類を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機1における遊技状態の遷移を示す説明図である。 演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。 本実施例の可動役モノ60の移動態様を示した説明図である。 主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。 サブ制御基板220のCPU221が行う本実施例の効果音出力処理を示したフローチャートである。 本実施例のパチンコ機1で行われる告知演出の内容を例示した説明図である。 本実施例の演出表示装置41に表示される全体音量の調節画面を例示した説明図である。 本実施例の演出表示装置41に表示される告知音量の調節画面を例示した説明図である。 効果音出力処理に従って効果音が出力される様子を例示したタイムチャートである。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、「前」および「表」は「遊技機を基準とする前方」、つまり「遊技者に近接する方向(遊技者から見て手前側)」を示し、「後」および「裏」は「遊技機を基準とする後方」、つまり「遊技者から離間する方向(遊技者から見て奥側)」を示す。また、「上」とは遊技者から見て「上」であることを示し、「下」とは遊技者から見て「下」であることを示し、「左」とは遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは遊技者から見て「右」であることを示す。
A.パチンコ機の装置構成 :
A-1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1の前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出した状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述する遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述するセグメント表示部を視認可能である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの右側の周縁部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの左側の周縁部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの上方の左右には一対の上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面側には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、および下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。尚、本実施例の上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6bは、本実施例の「音出力手段」に相当している。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、遊技者による回転操作が可能な発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが作動して、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の手前側の縁部には、遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には、遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。さらに、演出ボタン10aの左方には、遊技者による押下操作が可能な方向ボタン10cが設けられており、方向ボタン10cは、上下左右の4方向にそれぞれ対応する4つのボタン(上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタン)を備えている。これらの演出ボタン10a、ジョグシャトル10b、および方向ボタン10cは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、遊技者は、所定の条件成立時に演出操作部を操作することで、遊技演出に関与することが可能である。尚、本実施例の演出ボタン10aおよび方向ボタン10cは、本発明の「入力検知手段」に相当している。
A-2.遊技盤の構成 :
図2は、本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方へと流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4a(透明板4b)を通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者が視認可能である。
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40は、演出表示装置41を備えている。演出表示装置41は、液晶表示器によって構成されており、その表示画面上には、演出用の種々の画像を表示したり、パチンコ機1に関する情報を表示したりすることが可能である。尚、演出表示装置41の表示内容については別図を用いて後述する。
また、本実施例の中央装置40には、可動役モノ60が搭載されている。本実施例の可動役モノ60は、上下方向に移動可能になっており、図2では、可動役モノ60が演出表示装置41の上方に位置した状態が示されている。尚、可動役モノ60の移動態様については別図を用いて後述する。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、内蔵のゲートセンサー27s(図3参照)によって検知されて、下方へと流下していく。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、中第1始動口24が設けられている。中第1始動口24は、上方に向かって開口しており、遊技球の入球可能性が不変(一定)であって、遊技球が常時入球可能になっている。中第1始動口24に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、中第1始動口センサー24s(図3参照)によって検知される。尚、本実施例の中第1始動口24の位置は、本発明の「所定位置」に相当しており、本実施例の中第1始動口センサー24sは、本発明の「検知手段」に相当している。
遊技領域21における普通図柄作動ゲート27の下方には、右第1始動口26が設けられている。右第1始動口26は、上述の中第1始動口24と同様に、上方に向かって開口しており、遊技球の入球可能性が不変(一定)であって、遊技球が常時入球可能になっている。右第1始動口26に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、右第1始動口センサー26s(図3参照)によって検知される。尚、本実施例の右第1始動口26の位置は、本発明の「所定位置」に相当しており、本実施例の右第1始動口センサー26sは、本発明の「検知手段」に相当している。
遊技領域21における中第1始動口24の右方には、前方に向かって略長方形状に大きく開口した大入賞口28が設けられている。大入賞口28は、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29が前方に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、大入賞口センサー28s(図3参照)によって検知される。
遊技領域21における大入賞口28の下方には、第2始動口35および小入賞口37を備えた複合入球ユニット33が設けられている。複合入球ユニット33は、左側に向かって下方に傾斜した傾斜面34を有し、この傾斜面34に第2始動口35および小入賞口37が何れも上方に向かって開口しており、第2始動口35が小入賞口37よりも傾斜面34の上流側に位置している。
第2始動口35は、前後に移動可能な開閉板36を備えており、開閉板36が前進して第2始動口35の開口部を覆った閉鎖状態と、開閉板36が後退して第2始動口35の開口部を覆わない開放状態とに変化可能である。開閉板36は、傾斜面34と平行に左側に向かって下方に傾斜しており、閉鎖状態では開閉板36上の遊技球を左方へと転動させる。開放状態で第2始動口35に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第2始動口センサー35s(図3参照)によって検知される。尚、本実施例の第2始動口35の位置は、本発明の「所定位置」に相当しており、本実施例の第2始動口センサー35sは、本発明の「検知手段」に相当している。
また、上述の第2始動口35と同様に、小入賞口37は、前後に移動可能な開閉板38を備えており、開閉板38が前進し小入賞口37の開口部を覆った閉鎖状態と、開閉板38が後退して小入賞口37の開口部を覆わない開放状態とに変化可能である。開閉板38は、傾斜面34と平行に左側に向かって下方に傾斜しており、閉鎖状態では開閉板38上の遊技球を左方へと転動させる。開放状態で小入賞口37に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、小入賞口センサー37s(図3参照)によって検知される。本実施例の小入賞口37は、第2始動口35よりも傾斜面34の下流側に設けられており、第2始動口35が開放状態であれば、小入賞口37が開放状態であっても、傾斜面34上を転動する遊技球は第2始動口35に入球することになるため、小入賞口37に入球することはない。
遊技領域21における中第1始動口24の下方には、告知ランプ25が設けられている。告知ランプ25は、遊技盤20の盤面に埋め込まれており、後述する所定の条件が成立すると発光して演出に用いられる。
遊技領域21における中第1始動口24の左方には、その他入賞口30が2つ設けられている。その他入賞口30は、上方に向かって開口しており、遊技球の入球可能性に変化がなく、遊技球が常時入球可能である。その他入賞口30に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、その他入賞口センサー30s(図3参照)によって検知される。
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が流下する経路に影響を与える風車型ホイール31や、多数の遊技釘(図2では図示省略)が設けられている。さらに、遊技領域21の最下部には、アウト口32が設けられており、上述した中第1始動口24、右第1始動口26、第2始動口35、大入賞口28、小入賞口37、その他入賞口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口32から遊技盤20の裏面側に排出される。
本実施例のパチンコ機1において、複数の遊技釘の配置などにより、上述した中第1始動口24、その他入賞口30には、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、普通図柄作動ゲート27、右第1始動口26、第2始動口35、大入賞口28、小入賞口37には、中央装置40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が通過または入球可能である。以下では、中央装置40の左方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「左打ち」とも表現し、中央装置40の右方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、中第1始動口24、右第1始動口26、その他入賞口30の何れかに遊技球が入球した場合は、賞球として3個の遊技球が払い出され、第2始動口35に遊技球が入球した場合は、賞球として1個の遊技球が払い出され、大入賞口28、小入賞口37の何れかに遊技球が入球した場合は、賞球として13個の遊技球が払い出される。
さらに、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、複数のLEDの組み合わせによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。尚、セグメント表示部50の表示内容については別図を用いて後述する。
A-3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されている。機能に着目して大別すると、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3におけるRAM203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、中第1始動口24へ入球した遊技球を検知する中第1始動口センサー24sや、右第1始動口26へ入球した遊技球を検知する右第1始動口センサー26s、第2始動口35へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー35s、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球を検知するゲートセンサー27s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、小入賞口37へ入球した遊技球を検知する小入賞口センサー37s、その他入賞口30へ入球した遊技球を検知するその他入賞口センサー30sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、中第1始動口センサー24sや、右第1始動口センサー26s、第2始動口センサー35s、ゲートセンサー27s、大入賞口センサー28s、小入賞口センサー37s、その他入賞口センサー30sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応したコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口35の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉板36を駆動する第2始動口ソレノイド36mや、大入賞口28の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉29を駆動する大入賞口ソレノイド29m、小入賞口37の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉板38を駆動する小入賞口ソレノイド38m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第2始動口ソレノイド36m、大入賞口ソレノイド29m、小入賞口ソレノイド38m、セグメント表示部50に駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228などが接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対して、表示画像や出力音声を指定するコマンドを送信したり、ランプ制御基板226に対して、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a~5c」ともいう)、および告知ランプ25の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技演出を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した音声データを音声ROM236から読み出して、音声データの信号をアンプ基板224に送信することにより、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から音声を出力する。
ランプ制御基板226には、各種ランプ5a~5cと共に、告知ランプ25が接続されている。ランプ制御基板226では、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドで指定された発光パターンに従って各種ランプ5a~5cや告知ランプ25を点灯させたり点滅させたりする。
また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10bや方向ボタン10c(以下「演出操作部10a~10c」ともいう)に対する操作を検知すると、その操作を遊技演出に反映させたり、パチンコ機1に関する情報を表示させたりする。加えて、本実施例の演出ボタン10aおよびジョグシャトル10bには、振動モーターが内蔵されており、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して駆動信号を送信することにより、演出ボタン10aやジョグシャトル10bを振動させることが可能である。
さらに、本実施例のサブ制御基板220には、可動役モノ60を駆動する駆動モーター60mが接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、駆動モーター60mに駆動信号を送信することにより、駆動モーター60mを動作させて可動役モノ60の上下方向の移動を制御する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、その検知信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、払出制御基板240は、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には発射装置ユニット261が接続されている。発射装置ユニット261は、遊技球を発射するための発射モーター262や、遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263などを有している。遊技者が発射ハンドル9に触れていることをタッチスイッチ263で検知すると、発射モーター262の作動が可能となり、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
B.遊技の概要 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル9を回転させると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に向けて発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、所望の領域に遊技球を流下させることができる。例えば、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域に流下させるように遊技球を発射したり(左打ちを行ったり)、中央装置40の右方の領域に流下させるように遊技球を発射したり(右打ちを行ったり)することができる。
前述したように中第1始動口24には、左打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が中第1始動口24に入球して、中第1始動口センサー24sによって検知されると、所定の判定乱数(大当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて「大当り」か「外れ」かを判定する第1大当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)の変動表示を行う。また、右第1始動口26には、右打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が右第1始動口26に入球して、右第1始動口センサー26sによって検知されると、判定乱数を取得して第1大当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第1特図の変動表示を行う。すなわち、中第1始動口24および右第1始動口26の何れに遊技球が入球した場合でも、第1大当り判定を行い、第1特図を変動表示させる。尚、中第1始動口24と右第1始動口26とを合わせて、「第1始動口24,26」と称することがある。
また、第2始動口35には、右打ちされた遊技球が入球可能である。本実施例のパチンコ機1では、第2始動口35への遊技球の入球可能性が異なる遊技状態として「非電サポ状態」または「電サポ状態」に設定され、電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口35への遊技球の入球可能性が高くなる。遊技球が第2始動口35に入球して、第2始動口センサー35sによって検知されると、判定乱数を取得し、その判定乱数に基づいて「大当り」、「小当り」、「外れ」の何れであるかを判定する第2大当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)の変動表示を行う。尚、以下では、第1特図と第2特図とを特に区別する必要がない場合には、単に「特別図柄」と称することがある。また、第1大当り判定と第2大当り判定とを合わせて、「大当り判定」と称することがある。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。前述したようにセグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。図示されるようにセグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52とが設けられており、それぞれ9個のLEDで構成されている。第1特図および第2特図は、対応する表示部51,52で9個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、所定の組み合わせのLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、大当り判定(第1大当り判定または第2大当り判定)の結果が「大当り」であれば、大当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させ、「外れ」であれば、外れ図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させる。また、第2大当り判定の結果が「小当り」であれば、小当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させる。
本実施例のパチンコ機1では、大当り判定の結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が異なる遊技状態として「通常状態」または「確変状態」に設定され、確変状態では、通常状態よりも大当り確率が高くなる。第1特図についての第1大当り判定および第2特図についての第2大当り判定の何れにおいても、例えば、通常状態であれば大当り確率が約300分の1であるのに対して、確変状態であれば大当り確率が約70分の1となる。
また、前述したように本実施例の第1大当り判定には「小当り」が含まれておらず、第1大当り判定の結果が「小当り」となることはない。これに対して、第2大当り判定には「小当り」が含まれており、第2大当り判定の結果が「小当り」となる確率(小当り確率)は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず、約5分の4である。
特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れかで停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、そのまま所定の確定時間が経過するまで維持することで確定表示を行う。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから確定表示が終了するまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」とも表現する。
尚、第1始動口24,26に遊技球が入球しても、第1特図の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、第1始動口24,26への入球で取得した判定乱数の値を第1特図保留として記憶する。その後、第1特図の新たな変動表示の開始条件が満たされると、第1特図保留に基づいて第1大当り判定を行い、第1特図の変動表示を行う。本実施例のパチンコ機1では、このような第1特図保留を、最大4つまで記憶可能である。
同様に、第2始動口35に遊技球が入球しても、第2特図の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、第2始動口35への入球で取得した判定乱数の値を第2特図保留として記憶する。その後、第2特図の新たな変動表示の開始条件が満たされると、第2特図保留に基づいて第2大当り判定を行い、第2特図の変動表示を行う。このような第2特図保留も、最大4つまで記憶可能である。
また、本実施例のパチンコ機1では、第1特図の変動表示と、第2特図の変動表示とを並行して行うこと(いわゆる「同時変動」)が可能となっている。すなわち、第1特図の変動表示中であっても第2特図の変動表示を開始することが可能であり、第2特図の変動表示中であっても第1特図の変動表示を開始することが可能である。
図4に示されるようにセグメント表示部50には、第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)を表示する第1特図保留表示部53と、第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)を表示する第2特図保留表示部54とが設けられており、それぞれ2個のLEDで構成されている。これらの保留表示部53,54では、保留数が0個であればLEDが2個とも消灯し、保留数が1個であれば1個のLEDが点灯し、保留数が2個であれば2個のLEDが点灯し、保留数が3個であれば1個のLEDが点滅し、保留数が4個であれば2個のLEDが点滅する。
第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となる大当り遊技を実行する。大当り遊技では、開放した大入賞口28を、規定個数(例えば9個)の遊技球が入球するか、あるいは所定の開放時間(例えば30秒)が経過したら閉鎖するラウンド遊技が複数回繰り返される。本実施例のパチンコ機1では、複数の大当り図柄が設けられており、停止表示された大当り図柄の種類によって、大当り遊技で行われるラウンド遊技の回数が異なる(例えば、4回、6回、10回)。前述したように大入賞口28に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出されることから、ラウンド遊技の回数(ラウンド回数)が多い大当り遊技であるほど、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。
図4に示されるようにセグメント表示部50には、3個のLEDで構成された右打ち表示部55が設けられている。前述したように大入賞口28には、右打ちされた遊技球が入球可能であり、大当り遊技中は、遊技者にとって右打ちが有利であることから、右打ち表示部55のLEDを点灯させる。
図5は、本実施例のパチンコ機1における大当り図柄の種類を示す説明図である。本実施例のパチンコ機1では、第1特図と第2特図とで停止表示される大当り図柄の種類が異なる。まず、図5(a)に示されるように、第1特図では、大当り図柄Aが30%の確率で停止表示され、大当り図柄Bが50%の確率で停止表示され、大当り図柄Cが20%の確率で停止表示される。そして、大当り図柄A,Cの何れかが停止表示された場合は、ラウンド回数が4回(4R)の大当り遊技を行い、大当り図柄Bが停止表示された場合は、ラウンド回数が6回(6R)の大当り遊技を行う。
また、停止表示された大当り遊技の種類によって、大当り遊技の終了後に設定される遊技状態が異なっている。すなわち、大当り図柄Aであれば、通常状態に設定され、通常状態は非電サポ状態となっている。一方、大当り図柄Bであれば、確変状態であって且つ電サポ状態(確変電サポ状態)に設定され、大当り図柄Cであれば、確変状態であって且つ非電サポ状態(確変非電サポ状態)に設定される。
続いて、図5(b)に示されるように、第2特図では、大当り図柄Dが30%の確率で停止表示され、大当り図柄Eが30%の確率で停止表示され、大当り図柄Fが40%の確率で停止表示される。そして、大当り図柄Dが停止表示された場合は、ラウンド回数が4回(4R)の大当り遊技を行い、大当り図柄Eが停止表示された場合は、ラウンド回数が6回(6R)の大当り遊技を行い、大当り図柄Fが停止表示された場合は、ラウンド回数が10回(10R)の大当り遊技を行う。
また、大当り図柄Dであれば、大当り遊技後の遊技状態が通常状態に設定され、大当り図柄Eであれば、大当り遊技後の遊技状態が確変電サポ状態に設定され、大当り図柄Fであれば、大当り遊技後の遊技状態が確変非電サポ状態に設定される。
一方、第2特図が小当り図柄で停止表示されると、小入賞口37が開放状態となる小当り遊技を実行する。小当り遊技では、開放した大入賞口28を、所定の開放時間(例えば1.6秒)が経過したら閉鎖する。前述したように小入賞口37に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出される。
また、前述したように、中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過可能である。普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球がゲートセンサー27sによって検知されると、所定の判定乱数(普図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて「普図当り」か「外れ」かを判定する普図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて普通図柄の変動表示を行う。
図4に示されるようにセグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、左右2個のLEDで構成されている。普通図柄は、普図表示部56で2個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、一方のLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、普図当り判定の結果が「普図当り」であれば、普図当り図柄に対応する左側のLEDを点灯させ、「外れ」であれば、外れ図柄に対応する右側のLEDを点灯させる。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示されると、第2始動口35が所定時間だけ開放状態となった後に閉鎖状態に戻る普図当り遊技が行われる。
尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過しても、普通図柄の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、取得した判定乱数の値を普図保留として最大4つまで記憶することが可能である。その後、普通図柄の新たな変動表示の開始条件が満たされると、普図保留に基づいて普図当り判定や、普通図柄の変動表示を行う。図4に示されるようにセグメント表示部50には、2個のLEDで構成された普図保留表示部57が設けられており、普図保留の記憶数(普図保留数)は普図保留表示部57に表示される。
本実施例のパチンコ機1では、普図当り判定の結果が「普図当り」となる確率(普図当り確率)が、「非電サポ状態」であるか「電サポ状態」であるかで異なり、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高くなる。例えば、非電サポ状態(通常状態、確変非電サポ状態)であれば、普図当り確率が約100分の40であるのに対して、電サポ状態(確変電サポ状態)であれば、普図当り確率が約100分の99となる。これにより、電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口35が開放状態となる頻度が高くなり、第2始動口35への遊技球の入球可能性が高くなる。尚、本実施例における普通図柄の変動時間は、非電サポ状態であるか電サポ状態であるかにかかわらず、1.5秒である。また、普図当り遊技での第2始動口35の開放時間は、非電サポ状態であるか電サポ状態であるかにかかわらず、1.6秒である。
本実施例のパチンコ機1では、非電サポ状態であるか電サポ状態であるかで第2始動口35への遊技球の入球可能性が異なるのに加えて、前述したように通常状態であるか確変状態であるかで大当り確率が異なり、その組み合わせによって遊技状態が「通常状態」、「確変電サポ状態」、「確変非電サポ状態」の何れかに設定される。そして、遊技状態が遷移すると、遊技の進行態様が変化する。
図6は、本実施例のパチンコ機1における遊技状態の遷移を示す説明図である。まず、通常状態では、非電サポ状態となっており、「左打ち」によって遊技球を中第1始動口24に入球させる遊技が行われる。すなわち、左打ちで中第1始動口24に遊技球が入球すると、第1特図の変動表示が行われ、専ら第1特図が変動表示する第1特図主体の遊技となる。第1特図についての第1大当り判定では、約300分の1の確率で「大当り」と判定され、「小当り」と判定されることはない。そして、第1大当り判定で「大当り」と判定されると、第1特図が大当り図柄で停止表示され、大当り遊技が行われる。以下では、第1特図による大当り遊技を「第1大当り遊技」と呼ぶ。
第1大当り遊技が終了すると、停止表示された大当り図柄の種類に応じて遊技状態が設定される(図5(a)参照)。すなわち、30%の確率で通常状態へと戻り、再び第1特図主体の遊技が行われる。また、50%の確率で確変電サポ状態へと移行し、20%の確率で確変非電サポ状態へと移行する。
確変電サポ状態では、「右打ち」によって遊技球を右第1始動口26、第2始動口35に入球させる遊技が行われ、大当り遊技中と同様に、右打ち表示部55のLEDを点灯させる。右打ちで右第1始動口26に遊技球が入球すると、第1特図の変動表示が行われ、第2始動口35に遊技球が入球すると、第2特図の変動表示が行われる。前述したように第1特図の変動表示と第2特図の変動表示とを並行して行う同時変動が可能であることから、同時変動主体の遊技となる。確変状態であるため、第1特図についての第1大当り判定では、通常状態よりも高い約70分の1の確率で「大当り」と判定され、「小当り」と判定されることはない。そして、第1大当り判定で「大当り」と判定されると、第1特図が大当り図柄で停止表示され、第1大当り遊技が行われる。
一方、同時変動における第2特図についての第2大当り判定では、約70分の1の確率で「大当り」と判定され、約5分の4の確率で「小当り」と判定される。そして、第2大当り判定で「大当り」と判定されると、第2特図が大当り図柄で停止表示され、大当り遊技が行われる。以下では、第2特図による大当り遊技を「第2大当り遊技」と呼ぶ。第2大当り遊技が終了すると、停止表示された大当り図柄の種類に応じて遊技状態が設定され(図5(b)参照)、30%の確率で通常状態へと移行し、第1特図主体の遊技に切り換わる。また、30%の確率で確変電サポ状態へと移行し、40%の確率で確変非電サポ状態へと移行する。
また、第2大当り判定で「小当り」と判定されると、第2特図が小当り図柄で停止表示され、小当り遊技が行われる。小当り遊技では、小入賞口37が開放状態となるものの、前述したように小入賞口37は、第2始動口35よりも傾斜面34の下流側に設けられており、第2始動口35が開放状態であれば、小入賞口37が開放状態であっても、遊技球が小入賞口37に入球することはない。そして、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高く、第2始動口35が頻繁に開放状態になることから、小当り遊技が行われても、小入賞口37への遊技球の入球が困難であり、実質的に遊技者が小当り遊技の利益を受ける(小入賞口37に遊技球を入球させることで賞球を獲得する)ことはできない。尚、小当り遊技の前後で遊技状態が変化することはなく、確変電サポ状態が維持される。
次に、確変非電サポ状態では、基本的には上述の確変電サポ状態と同様に、「右打ち」によって遊技球を右第1始動口26、第2始動口35に入球させる遊技が行われる。そのため、右打ち表示部55のLEDを点灯させ、第1特図の変動表示と第2特図の変動表示とを並行して行う同時変動主体の遊技となる。そして、第1特図についての第1大当り判定で約70分の1の確率で「大当り」と判定されると、第1特図が大当り図柄で停止表示され、第1大当り遊技が行われる。一方、第2特図についての第2大当り判定で約70分の1の確率で「大当り」と判定されると、第2特図が大当り図柄で停止表示され、第2大当り遊技が行われる。
ここで、前述したように非電サポ状態では、電サポ状態よりも第2始動口35への遊技球の入球可能性が低くなっている。ただし、本実施例のパチンコ機1では、非電サポ状態と電サポ状態とを比較すると、普通図柄の変動時間および普図当り遊技での第2始動口35の開放時間は同じであり、普図当り確率が電サポ状態で約100分の99であるのに対して非電サポ状態で約100分の40と低くなっているだけである。このため、非電サポ状態では、電サポ状態に比べて頻度は低いものの、ある程度の頻度(遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合の約100分の40の確率)で第2始動口35が開放状態となり、遊技球が第2始動口35に入球することで第2大当り判定が行われる。
また、第2大当り判定で約5分の4の確率で「小当り」と判定されると、第2特図が小当り図柄で停止表示され、小入賞口37が開放状態となる小当り遊技が行われる。そして、上述のように非電サポ状態では、電サポ状態よりも第2始動口35が開放状態となる頻度が低いため、傾斜面34上を転動する遊技球が閉鎖状態の第2始動口35を通過して開放状態の小入賞口37に入球し易くなる。小当り遊技での小入賞口37の開放時間は、大当り遊技での大入賞口28の開放時間に比べて短いものの、小入賞口37に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出される。
小当り遊技が終了すると、小当り遊技の前後で遊技状態は変化しないので、確変非電サポ状態に戻り、再び第2大当り判定で約5分の4の確率で「小当り」と判定されると、第2特図が小当り図柄で停止表示され、小当り遊技が再開される。こうして小当り遊技が頻繁に繰り返される状態(いわゆる「小当りラッシュ」)が長く継続されることにより、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。このような小当りラッシュは、確変非電サポ状態で第1特図が大当り図柄で停止表示されて第1大当り遊技が行われるか、第2特図が大当り図柄で停止表示されて第2大当り遊技が行われると終了となる。ただし、第1大当り遊技からは20%の確率で確変非電サポ状態に復帰し、第2大当り遊技からは40%の確率で確変非電サポ状態に復帰して、小当りラッシュが再開(継続)されることになる。
尚、前述したように通常状態では、「左打ち」を行うようになっているが、通常状態であっても「右打ち」が可能であり、第2始動口35への遊技球の入球によって高い確率(約5分の4)で小当り遊技が行われると、非電サポ状態であるので小当り遊技で開放状態となった小入賞口37に遊技球が入球し得る(前述の小当りラッシュと同様の状態となる)。そこで、本実施例のパチンコ機1では、通常状態での右打ちを抑制するために、通常状態では第2特図の変動時間を極めて長く設定するようになっている。これにより、通常状態で右打ちによって遊技球が第2始動口35に入球しても、第2特図がなかなか停止表示されずに小当り遊技が行われないので、通常状態で右打ちが行われることを抑制することができる。また、通常状態で右打ちが行われると、演出表示装置41での表示や、各種スピーカー6a,6bからの音声などによって、左打ちを促す警告を行うようになっている。
また、前述した特別図柄(第1特図および第2特図)の変動表示と連動して、演出表示装置41では、演出用の種々の画像が表示される。図7は、演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の図柄として3つの装飾図柄41a,41b,41cや、その背景となる背景画像41d(図7の例では自動車の画像)などを表示可能である。セグメント表示部50の第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52で特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置41においても、装飾図柄41a,41b,41cが複数の数字(例えば「1」~「9」の9つの数字)を順番に次々と切り換えて変動表示する演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。このような装飾図柄は、数字以外にも、文字、図形、記号等を意匠化した図柄であってもよく、遊技者が種類を識別できる形態であればよい。
図7(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。図示されるように本実施例の3つの装飾図柄41a,41b,41cは、横方向に並んでおり、各々が上から下へと縦スクロールすることで変動表示を行うようになっている。そして、変動表示の開始後、まず初めに左装飾図柄41aが「1」~「9」の何れかで停止表示され、次に右装飾図柄41cが停止表示され、最後に中装飾図柄41bが停止表示される。このとき、3つの装飾図柄41a,41b,41cは、特別図柄(第1特図または第2特図)が大当り図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃った組み合わせ(ゾロ目)で停止表示される。また、特別図柄が小当り図柄で停止表示される場合は、予め定められた特殊な組み合わせ(特殊目、例えば「2-4-6」)で停止表示される。さらに、特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、特殊目を除く同じ数字で揃わない組み合わせ(バラケ目)で停止表示される。
こうして演出表示装置41における装飾図柄41a,41b,41cの表示内容を、特別図柄の表示内容と対応させることにより、図7(b)に示されるように3つの装飾図柄のうち2つが停止表示されたときに同じ数字であると、最後に停止表示される装飾図柄も同じ数字で揃うのではないかと、遊技者は装飾図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように2つの装飾図柄が同じ図柄で停止表示された状態で最後の装飾図柄を変動表示させながら行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、リーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。また、こうしたリーチ演出には、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ演出)と、ノーマルリーチ演出よりも長期間に亘るリーチ演出(スーパーリーチ演出)とがあり、スーパーリーチ演出に発展することによって、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示される可能性(大当り信頼度)が高まる。
尚、本実施例のパチンコ機1では、前述したように第1特図の変動表示と第2特図の変動表示とを並行して行う同時変動が可能であることから、左打ち時(通常状態)であれば、第1特図の変動表示に対応して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行い、右打ち時(確変電サポ状態、確変非電サポ状態)であれば、第2特図の変動表示に対応して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行うようになっている。これに限られず、第1特図に対応する装飾図柄41a,41b,41cと、第2特図に対応する装飾図柄41a,41b,41cとを、別々に演出表示装置41の画面上に表示してもよい。
また、演出表示装置41の表示画面の下部には、第1特図保留数を示すための第1保留表示領域41eと、第2特図保留数を示すための第2保留表示領域41fとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留数と同数の保留シンボル(図中の小円形)を第1保留表示領域41eに表示し、第2特図保留数と同数の保留シンボルを第2保留表示領域41fに表示する。図7の例では、第1特図保留数および第2特図保留数が共に4個であることを示している。尚、当然ながら、演出表示装置41に示される保留数は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54に示される保留数と一致する。
さらに、前述したように本実施例の中央装置40には可動役モノ60が搭載されており、演出表示装置41での装飾図柄41a,41b,41cの変動表示に伴って、可動役モノ60を移動させる演出を実行可能となっている。図8は、本実施例の可動役モノ60の移動態様を示した説明図である。本実施例の可動役モノ60は、図中に破線で示すように、基本的には演出表示装置41の上方に位置した上方配置となっている。
ただし、演出表示装置41の画面は可動役モノ60よりも後方に配置されており、駆動モーター60mの駆動によって可動役モノ60が下方に移動すると、演出表示装置41の前面に位置した下方配置となる。そして、本実施例のパチンコ機1では、大当り遊技の発生が確定する演出(告知演出)の一つとして、可動役モノ60を下方配置へと移動させるようになっており、告知演出の終了後は、可動役モノ60を上方配置へと移動させて元に戻す。
C.本実施例のパチンコ機の制御内容 :
C-1.遊技制御処理 :
図9は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。主制御基板200のCPU201は、所定周期で(例えば、4msec毎に)発生するタイマ割り込みに基づいて図9の遊技制御処理を実行する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を開始すると、まず、出力処理(S10)を行う。本実施例の主制御基板200では、後述する各処理においてサブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドを、RAM203に確保された出力バッファに一旦記憶するようになっており、出力処理(S10)では、出力バッファに記憶されている各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われ、払出制御基板240では、遊技球の払い出しが行われることになる。
主制御基板200のCPU201は、出力処理(S10)に続いて、入力処理(S20)を行う。前述したように、中第1始動口24、右第1始動口26、第2始動口35、大入賞口28、小入賞口37、その他入賞口30の何れかに遊技球が入球すると、賞球として遊技球を払い出すようになっている。そこで、入力処理(S20)では、賞球の払い出しを伴う入球を検知する各種センサー(中第1始動口センサー24s、右第1始動口センサー26s、第2始動口センサー35s、大入賞口センサー28s、小入賞口センサー37s、その他入賞口センサー30sなど)について、遊技球を検知したか否かを判断する。そして、遊技球を検知した場合は、遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを、上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは、次回の出力処理(S10)で払出制御基板240に向けて送信される。払出コマンドを受信した払出制御基板240は、前述したように遊技球の入球が中第1始動口24、右第1始動口26、その他入賞口30の何れかであれば、3個の遊技球を払い出し、第2始動口35であれば、1個の遊技球を払い出し、大入賞口28、小入賞口37の何れかであれば、13個の遊技球を払い出す。
入力処理(S20)を終了すると、次に、乱数更新処理(S30)を行う。前述したように、特別図柄の大当り判定や普図当り判定は、所定の判定乱数の値に基づいて行われる。また、これ以外にも、後述する各種の決定が専用の乱数の値に基づいて行われる。乱数更新処理(S30)では、これらの乱数の更新を行う。尚、乱数の更新は、遊技制御処理の中の乱数更新処理(S30)においてだけでなく、遊技制御処理を一旦終了してから次回の遊技制御処理を開始する(タイマ割り込みが発生する)までの間に行うこととしてもよい。また、乱数更新のための専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新してもよい。
乱数更新処理(S30)を終了したら、ゲートセンサー検知処理(S40)を行う。ゲートセンサー検知処理(S40)では、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球をゲートセンサー27sで検知すると、普図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、普図当り判定乱数などを取得し、取得した乱数値を普図保留としてRAM203に記憶する。
ゲートセンサー検知処理(S40)に続いて、始動口センサー検知処理(S50)を行う。始動口センサー検知処理(S50)では、中第1始動口24に入球した遊技球を中第1始動口センサー24sで検知するか、右第1始動口26に入球した遊技球を右第1始動口センサー26sで検知すると、第1特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第1特図保留としてRAM203に記憶する。また、第2始動口35に入球した遊技球を第2始動口センサー35sで検知すると、第2特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第2特図保留としてRAM203に記憶する。ここで、判定乱数としては、大当り判定を行うための大当り判定乱数や、大当りの場合に停止表示する特別図柄の大当り図柄の種類を決定するための図柄決定乱数や、特別図柄の変動表示の開始から停止表示までの変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数などを取得する。
また、第1特図保留や第2特図保留の記憶に伴って、特図保留(第1特図保留または第2特図保留)の追加を示す保留追加コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。この保留追加コマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信され、サブ制御基板220のCPU221は、保留追加コマンドを受信すると、演出表示装置41の第1保留表示領域41eまたは第2保留表示領域41fに保留シンボルを追加する。
始動口センサー検知処理(S50)を終了すると、次に、普通動作処理(S60)を行う。普通動作処理(S60)では、主に次のような処理を行う。まず、普通図柄の変動表示中または普図当り遊技の実行中であるか否かを判断する。普通図柄の変動表示中および普図当り遊技の実行中の何れでもない場合は、普通図柄の停止表示から所定の確定時間が経過していることを確認した後、普図保留数が「0」であるか否かを判断する。普図保留数が「0」でなければ(普図保留が記憶されていれば)、最先に記憶された普図保留を読み出し、その読み出した普図保留(普図当り判定乱数の値)に基づいて普図当り判定を行う。この普図当り判定では、普図保留として読み出した普図当り判定乱数の値が所定の当り値であれば、普図当りと判定し、当り値以外の外れ値であれば、外れと判定する。尚、前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高く(当り値が多く)設定され、非電サポ状態では普図当り確率が100分の40に設定されるのに対して、電サポ状態では普図当り確率が100分の99に設定される。
そして、普図当り判定の結果に基づき、普通図柄を普図当り図柄で停止表示するか、外れ図柄で停止表示するかを決定する。さらに普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始すると共に、普図保留数から「1」を減算する。尚、本実施例における普通図柄の変動時間は、前述したように非電サポ状態であるか電サポ状態であるかにかかわらず、1.5秒に設定される。
普通図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断して、変動時間が経過すると、決定しておいた普図当り図柄または外れ図柄で普通図柄を停止表示する。そして、確定時間の経過を待って、停止表示された普通図柄が外れ図柄である場合は、再び普通図柄の変動表示を開始する処理を行う。一方、停止表示された普通図柄が普図当り図柄である場合は、普図当り遊技を開始する。
普図当り遊技中は、第2始動口ソレノイド36mを駆動して第2始動口35を開放状態とした後、開放時間が経過したら閉鎖状態に戻す処理を行う。本実施例の普図当り遊技における第2始動口35の開放時間は、前述したように非電サポ状態であるか電サポ状態であるかにかかわらず、1.6秒に設定される。
普通動作処理(S60)を終了したら、続いて、特別動作処理(S70)を行う。特別動作処理(S70)では、主に次のような処理を行う。まず、第1特図についての処理として、第1特図の変動表示中、第1特図の確定表示中、第1大当り遊技中、第2大当り遊技中、小当り遊技中の何れかであるか否かを判断する。これらの何れでもない場合は、第1特図保留数が「0」であるか否かを判断し、第1特図保留数が「0」でなければ、第1特図保留として最先に記憶された各種の判定乱数(大当り判定乱数、図柄決定乱数、変動パターン決定乱数)の値を読み出す。
そして、第1特図保留として読み出した大当り判定乱数の値に基づいて第1大当り判定を行う。第1大当り判定では、読み出した大当り判定乱数の値が「大当り」に対応する値(大当り値)であれば、大当りと判定し、「外れ」に対応する値(外れ値)であれば、外れと判定する。前述したように確変状態では、通常状態よりも大当り確率が高く(大当り値が多く)設定され、通常状態であれば大当り確率が約300分の1に設定されるのに対して、確変状態であれば大当り確率が約70分の1に設定される。尚、前述したように第1大当り判定では、小当りと判定することはない。また、同時変動が可能であることから、第2特図の変動表示中であっても第1大当り判定を行うものの、変動表示中の第2特図で大当り図柄が停止表示される場合は、第1大当り判定で大当りと判定することはなく、外れと判定するようになっている。
続いて、第2特図についての処理として、第2特図の変動表示中、第2特図の確定表示中、第2大当り遊技中、小当り遊技中、第1大当り遊技中の何れかであるか否かを判断する。これらの何れでもない場合は、第2特図保留数が「0」であるか否かを判断し、第2特図保留数が「0」でなければ、第2特図保留として最先に記憶された各種の判定乱数(大当り判定乱数、図柄決定乱数、変動パターン決定乱数)の値を読み出す。
そして、第2特図保留として読み出した大当り判定乱数の値に基づいて第2大当り判定を行う。第2大当り判定では、読み出した大当り判定乱数の値が「大当り」に対応する値(大当り値)であれば、大当りと判定し、「小当り」に対応する値(小当り値)であれば、小当りと判定し、「外れ」に対応する値(外れ値)であれば、外れと判定する。前述したように確変状態では、通常状態よりも大当り確率が高く(大当り値が多く)設定され、通常状態であれば大当り確率が約300分の1に設定されるのに対して、確変状態であれば大当り確率が約70分の1に設定される。また、小当り確率は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず、約5分の4に設定される。尚、同時変動が可能であることから、第1特図の変動表示中であっても第2大当り判定を行うものの、変動表示中の第1特図で大当り図柄が停止表示される場合は、第2大当り判定で大当りと判定することはなく、小当りまたは外れと判定するようになっている。加えて、本実施例の大当り判定乱数の値は、本発明の「取得情報」に相当しており、本実施例の大当り値および小当り値は、本発明の「特定情報」に相当している。
そして、大当り判定(第1大当り判定または第2大当り判定)の結果が「大当り」であれば、停止表示する大当り図柄を決定する。前述したように大当り図柄は複数設けられており、第1特図保留または第2特図保留として読み出した図柄決定乱数の値に基づいて何れかの大当り図柄を、停止表示する図柄(停止図柄)として決定する。すなわち、図5を用いて前述したように、第1特図では大当り図柄A~Cの何れかを停止図柄として決定し、第2特図では大当り図柄D~Fの何れかを停止図柄として決定する。一方、大当り判定の結果が「外れ」であれば、停止図柄として外れ図柄を決定する。また、第2大当り判定の結果が「小当り」であれば、停止図柄として小当り図柄を決定する。
こうして特別図柄の停止図柄を決定したら、特別図柄の変動パターンを決定する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)を識別するためのものであり、予め用意された複数の変動パターンは、それぞれ設定されている変動時間が異なっている。変動パターンの決定は、第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン決定乱数の値に基づいて行われ、大当り判定の結果や、現在の遊技状態、特別図柄の種類、第1特図保留数および第2特図保留数などに応じて、決定される変動パターンの傾向が異なる。例えば、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて変動時間が短めの変動パターンが決定され易くなっている。また、大当り判定の結果が大当りの場合は、前述したリーチ演出などが行われることが多く、その実行時間の確保を容易とするために、大当り判定の結果が外れの場合に比べて変動時間が長めの変動パターンが決定され易くなっている。
尚、前述したように通常状態での右打ちを抑制するために、通常状態で第2始動口35に遊技球が入球したことに基づく第2特図の変動パターンの決定では、非常に長い変動時間(例えば15分)の変動パターンが決定されるようになっている。
変動パターンを決定すると、特別図柄の変動表示を開始すると共に、第1特図であれば第1特図保留数から「1」を減算し、第2特図であれば第2特図保留数から「1」を減算する。また、特別図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドや、停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、これらのコマンドを受信することで、特別図柄の変動表示に合わせて演出表示装置41で図柄変動演出を実行すると共に、演出表示装置41の第1保留表示領域41eまたは第2保留表示領域41fに表示中の保留シンボルを1つ削除する。尚、サブ制御基板220のCPU221は、受信した停止図柄指定コマンドに基づいて、大当り判定の結果(大当り、小当り、外れの何れであるか)を把握することが可能である。
特別図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断する。前述したように特別図柄の変動時間は、変動パターンに設定されており、変動時間が経過すると、決定しておいた停止図柄(大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れか)で特別図柄を停止表示する。また、停止表示した特別図柄を確定表示しておく時間(確定時間)を設定する。さらに、特別図柄の停止表示を示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。サブ制御基板220のCPU221は、変動停止コマンドを受信すると、演出表示装置41での図柄変動演出を終了する。
特別図柄の確定表示中は、確定時間が経過したか否かを判断し、確定時間が経過したら、確定表示された特別図柄が大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れであるかを判断する。その結果、確定表示された特別図柄が外れ図柄であった場合は、再び特別図柄の変動表示を開始する処理を行う。
これに対して、確定表示された特別図柄が小当り図柄であった場合は、小当り遊技における小入賞口37の開放パターン(開放時間など)を設定して、小当り遊技を開始する。また、小当り遊技の開始を示す小当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
一方、確定表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(ラウンド回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定して、大当り遊技を開始する。前述したように停止表示(確定表示)された大当り図柄の種類に応じてラウンド回数が異なっている。また、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。尚、本実施例の大当り遊技および小当り遊技は、本発明の「特定遊技」に相当しており、本実施例の主制御基板200のCPU201は、本発明の「特定遊技実行手段」に相当している。
小当り遊技中は、小入賞口ソレノイド38mを制御して、設定された開放パターンに従って小入賞口37を開放状態とした後に閉鎖状態に戻す。こうして小入賞口37の開閉動作が終了したら、小当り遊技を終了する。また、小当り遊技の終了を示す小当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
大当り遊技中は、大入賞口ソレノイド29mを駆動して大入賞口28を開放状態とすることでラウンド遊技を開始する。その後、大入賞口28に規定個数の遊技球が入球するか、あるいは開放時間が経過すると、大入賞口28を閉鎖状態としてラウンド遊技を終了し、閉鎖時間の経過を待って次のラウンド遊技を開始する。そして、設定されたラウンド回数を全て消化したら、大当り遊技を終了する。また、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
さらに、停止表示(確定表示)された大当り図柄の種類に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態を、通常状態、確変電サポ状態、確変非電サポ状態の何れかに設定する。また、遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。サブ制御基板220のCPU221は、受信した遊技状態指定コマンドに基づいて、現在の遊技状態を把握することが可能である。
こうして特別動作処理(S70)を終了したら、図9の遊技制御処理を一旦終了し、4msec毎のタイマ割り込みが発生すると、再び図9の遊技制御処理を実行する。主制御基板200のCPU201は、以上のような遊技制御処理を繰り返し行うことによって、パチンコ機1での遊技を進行させる。また、主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を実行する中で各種コマンドをサブ制御基板220に向けて送信する。そして、サブ制御基板220のCPU221は、受信したコマンドに基づいて具体的な演出の内容を決定し、演出表示装置41、各種スピーカー6a,6b、各種ランプ5a~5c、告知ランプ25、演出操作部10a~10c、可動役モノ60を用いた様々な遊技演出を実行している。特に、本実施例のパチンコ機1では、遊技の進行に伴って各種スピーカー6a,6bから種々の効果音を出力することが可能であると共に、各種スピーカー6a,6bからの出力音量を遊技者が調節可能となっている。以下では、効果音を出力するためにサブ制御基板220のCPU221が実行する処理(効果音出力処理)について説明する。
C-2.効果音出力処理 :
図10は、サブ制御基板220のCPU221が行う本実施例の効果音出力処理を示したフローチャートである。この効果音出力処理は、所定周期で発生するタイマ割り込みに基づいて開始される。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
サブ制御基板220のCPU221は、効果音出力処理を開始すると、まず、効果音の出力条件が成立したか否かを判断する(S100)。本実施例のパチンコ機1では、予め複数の効果音の音源データが音声ROM236に記憶されている。各効果音には出力条件が対応付けられており、遊技の進行に伴って複数の出力条件の何れかが成立すると、その成立した出力条件に対応する効果音を出力する。例えば、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展したり、大当り信頼度の上昇を示唆する予告演出が発生したりするなどのチャンスアップの際に、対応する効果音を出力することで演出効果を高めている。そして、何れの出力条件も成立していない場合は(S100:no)、そのまま図10の効果音出力処理を一旦終了する。その後、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図10の効果音出力処理を実行する。
これに対して、何れかの出力条件が成立した場合は(S100:yes)、成立した出力条件に対応する効果音を選択する(S101)。続いて、選択された効果音が特定効果音であるか否かを判断する(S102)。本実施例のパチンコ機1では、特定効果音として、大当り遊技または小当り遊技の発生が確定する告知演出で出力される効果音が設定されている。尚、本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「効果音選択手段」に相当している。また、本実施例の大当り判定の結果が「大当り」または「小当り」であることは、本発明の「特定出力条件」に相当している。
図11は、本実施例のパチンコ機1で行われる告知演出の内容を例示した説明図である。まず、図11(a)に示した大当り告知演出は、通常状態または確変電サポ状態で行われることがあり、大当り遊技(第1大当り遊技または第2大当り遊技)の発生が確定する演出である。大当り告知演出では、演出表示装置41の表示などで遊技者に演出ボタン10aの押下を促し、演出ボタン10aが押下されると、演出ボタン10aを振動させると共に、可動役モノ60を下方配置へと移動させる。さらに、効果音「ピュインピュイン」を出力するようになっている。
また、図11(b)に示した小当り告知演出は、確変非電サポ状態で行われることがあり、小当り遊技の発生が確定する演出である。小当り告知演出では、中第1始動口24の下方に設けられた告知ランプ25を点灯させると共に、効果音「ピローン」を出力するようになっている。尚、本実施例の演出ボタン10aの振動や、可動役モノ60の作動、告知ランプ25の点灯は、本発明の「特定演出」に相当しており、本発明のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「演出実行手段」に相当している。
図10の効果音出力処理では、S102の判断において、選択された効果音が特定効果音ではない場合は(S102:no)、効果音の出力音量として「全体音量」を指定する(S103)。この全体音量は、遊技者が調節可能となっている。本実施例のパチンコ機1では、演出表示装置41で図柄変動演出が行われないまま所定時間が経過すると、演出表示装置41の表示がデモ画面に切り換わり、そのデモ画面中に遊技者が演出ボタン10aを操作することで、遊技カスタマイズ機能として演出表示装置41に全体音量の調節画面が表示される。
図12は、本実施例の演出表示装置41に表示される全体音量の調節画面を例示した説明図である。演出表示装置41の表示が全体音量の調節画面に切り換わると、遊技者に全体音量の調節が可能であることを報知する表示(図中の「全体音量を調節できます」)と共に、最小の「1」から最大の「5」までの5段階の音量レベルが表示される。尚、全体音量の調節は、段階的なものに限られず、連続的なものであってもよい。
図12の例では、縦長の5本のバー表示の長さが音量レベルの大きさに対応しており、中間の「3」が選択されている状態が示されている。また、方向ボタン10cの上ボタンまたは下ボタンの操作によって全体音量が変更されることや、演出ボタン10aの操作によって全体音量が決定されることが合わせて表示される。
サブ制御基板220のCPU221は、全体音量の調節画面で遊技者によって行われた方向ボタン10cや演出ボタン10aの操作に基づいて、全体音量を設定する。こうして設定された全体音量は、効果音の出力だけでなく、楽曲(BGM)の出力にも適用される。尚、全体音量の初期値は音量レベル「3」になっており、遊技者が全体音量の調節を行わなければ、全体音量は初期値のままである。また、本実施例の全体音量は、本発明の「第1音量」に相当しており、本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「第1音量設定手段」に相当している。
図10の効果音出力処理では、S103の処理で出力音量として「全体音量」を指定すると、全体音量に従って各種スピーカー6a,6bから効果音を出力して(S104)、図10の効果音出力処理を終了する。そして、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図10の効果音出力処理を実行する。尚、本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「出力制御手段」に相当している。
一方、S102の判断において、選択された効果音が特定効果音である場合は(S102:yes)、次に、特定効果音(告知演出で出力される効果音)用の「告知音量」が設定されているか否かを判断する(S105)。告知音量は、全体音量とは別に、遊技者が調節可能となっている。本実施例のパチンコ機1では、前述した全体音量の調節画面で全体音量の調節が終了すると、続いて、演出表示装置41に告知音量の調節画面が表示される。
図13は、本実施例の演出表示装置41に表示される告知音量の調節画面を例示した説明図である。演出表示装置41の表示が告知音量の調節画面に切り換わると、遊技者に告知音量の調節が可能であることを報知する表示(図中の「告知音量を調節できます」)と共に、前述の全体音量の調節画面と同様に「1」から「5」までの5段階の音量レベルが表示される。さらに、全体音量の調節画面にはない「消音」が追加される。
図13の例では、「消音」が選択されている状態が示されている。また、方向ボタン10cの上ボタンまたは下ボタンの操作によって告知音量が変更されることや、演出ボタン10aの操作によって告知音量が決定されることが合わせて表示される。サブ制御基板220のCPU221は、告知音量の調節画面で遊技者によって行われた方向ボタン10cや演出ボタン10aの操作に基づいて、告知音量を設定する。告知音量の初期値は全体音量と同じになっており、遊技者が告知音量の調節を行わなければ、告知音量は設定されないことになる。また、告知音量は、全体音量に対して小さくすることも可能であるし、大きくすることも可能である。尚、本実施例の告知音量は、本発明の「第2音量」に相当しており、本実施例のサブ制御基板220のCPU221は、本発明の「第2音量設定手段」に相当している。
図10の効果音出力処理では、S105の判断において、「告知音量」が設定されていない(遊技者が告知音量の調節を行っていない)場合は(S105:no)、特定効果音の出力音量として「全体音量」を指定し(S103)、全体音量に従って各種スピーカー6a,6bから特定効果音を出すると(S104)、図10の効果音出力処理を終了する。
これに対して、「告知音量」が設定されている(遊技者が告知音量の調節を行った)場合は(S105:yes)、特定効果音の出力音量として「告知音量」を指定し(S106)、告知音量に従って各種スピーカー6a,6bから特定効果音を出力すると(S104)、図10の効果音出力処理を終了する。尚、告知音量が消音に調節されている場合は、特定効果音が選択されても、各種スピーカー6a,6bから特定効果音が出力されることはない。また、本実施例の特定効果音には、前述したように告知演出で出力される効果音が設定されているが、効果音以外の告知演出の内容(演出ボタン10aの振動や、可動役モノ60の作動、告知ランプ25の点灯など)については、告知音量が設定されているか否かにかかわらず、同様に実行される。
図14は、上述した効果音出力処理に従って効果音が出力される様子を例示したタイムチャートである。ここでは、全体音量が音量レベル「3」に設定されており、告知音量が「消音」に設定されているものとする。まず、音声出力について、図中の二点鎖線は楽曲(BGM)の出力を表しており、楽曲の出力にも全体音量が適用されるので、音量レベル「3」で楽曲が出力される。また、図中の実線は効果音の出力を表しており、特定効果音ではない効果音Aや効果音Bについては、全体音量に従って音量レベル「3」で出力される。
そして、図示した例では、確変非電サポ状態で前述の小当りラッシュとなり、小当り告知演出が繰り返されるようになっている。小当り告知演出では、告知ランプ25の点灯と共に、効果音(小当り告知音)の出力が行われる。ただし、小当り告知音は、前述したように特定効果音に設定されているため、全体音量ではなく、告知音量に従って消音されることになる。尚、小当り告知演出では、小当り告知音が消音されるか否かにかかわらず、告知ランプ25が同様に点灯する。
以上に説明したように本実施例のパチンコ機1では、全体音量の調節画面で行われた遊技者による方向ボタン10cや演出ボタン10aの操作に基づいて全体音量を設定するだけでなく、告知音量の調節画面で行われた遊技者による方向ボタン10cや演出ボタン10aの操作に基づいて告知音量を設定可能となっている。そして、複数の効果音のうち特定効果音(告知演出の効果音)を出力する場合は、告知音量が設定されていれば告知音量に従って出力するのに対し、告知音量が設定されていなければ全体音量に従って出力し、特定効果音を除く他の効果音を出力する場合は、告知音量の設定の有無にかかわらず全体音量に従って出力するようになっている。このようにすれば、遊技者が自らの操作によって、複数の効果音について全体音量で一律に調節するだけでなく、全体音量とは独立して告知音量を調節することができるので、特定効果音について告知音量で個別に調節しながら、他の効果音については全体音量に維持することが可能となる。
特に、本実施例のパチンコ機1では、特定効果音として告知演出の効果音が設定されており、特定効果音についての告知音量を遊技者が調節して小さくしておけば、大当り遊技または小当り遊技の発生を周囲に気付かれ難くすることができる。また、楽曲(BGM)については全体音量が適用されるため、小当りラッシュで小当り遊技が繰り返される場合でも、特定効果音(小当り告知音)でBGMが打ち消され難く、遊技者はBGMをしっかりと聞きながら、遊技を長く楽しむことが可能となる。これとは逆に、告知音量を遊技者が調節して大きくしておけば、大当り遊技または小当り遊技の発生を周囲にアピールすることも可能である。
また、本実施例のパチンコ機1では、遊技者が告知音量を調節して「消音」にすることが可能となっている。このため、複数の効果音のうち特定効果音(告知演出の効果音)については消音しながら、他の効果音については消音することなく、全体音量で出力することができる。
また、本実施例のパチンコ機1では、大当り告知演出で効果音(大当り告知音)の出力と共に演出ボタン10aの振動や可動役モノ60の作動を実行し、小当り告知演出で効果音(小当り告知音)の出力と共に告知ランプ25の点灯を実行するようになっている。そして、これらの告知演出における効果音以外の内容については、告知音量が設定されているか否かにかかわらず、同様に実行するようになっている。このようにすれば、特定効果音(大当り告知音および小当り告知音)についての告知音量を遊技者が調節して小さく(消音)していても、告知音量を調節していない(告知音量が設定されていない)場合と同様に、演出ボタン10aの振動や、可動役モノ60の作動、告知ランプ25の点灯などが特定効果音の出力と同期して行われることから、特定効果音以外の内容から遊技者は告知演出を把握することが可能となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例では、特定効果音として告知演出の効果音(大当り告知音および小当り告知音)が設定されていた。しかし、特定効果音は、これに限られず、他の例として、遊技の進行に伴って出力される頻度が比較的に高い効果音(高頻度効果音)を設定しておいてもよい。そして、高頻度効果音(例えば、遊技球が所定領域を通過した際の通過音など)用の音量を、全体音量とは別に遊技者が調節可能としてもよい。こうすれば、遊技者が頻出する高頻度効果音を煩わしく感じる場合に、高頻度効果音については音量を小さくしながら、他の効果音については全体音量に維持することが可能となる。
また、前述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1~A4>
上述した実施例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1~A4として捉えることができる。
<遊技機A1>
音出力手段を搭載し、複数の効果音を出力可能な遊技機において、
遊技者による入力を検知する入力検知手段と、
前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第1音量を設定する第1音量設定手段と、
前記第1音量とは別に、前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第2音量を設定可能な第2音量設定手段と、
予め定められた複数の出力条件の何れかが成立すると、前記複数の効果音の中から該出力条件に対応する前記効果音を選択する効果音選択手段と、
前記効果音選択手段によって選択された前記効果音の出力を制御する出力制御手段と
を備え、
前記出力制御手段は、前記複数の出力条件のうちの特定出力条件に対応する特定効果音を出力する場合に、前記第2音量が設定されていれば該第2音量で出力するのに対し、前記第2音量が設定されていなければ前記第1音量で出力し、前記特定効果音を除く前記複数の効果音の何れかを出力する場合に、前記第2音量の設定の有無にかかわらず前記第1音量で出力する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A1では、遊技者が自らの入力によって、複数の効果音について第1音量で一律に調節するだけでなく、第1音量とは独立して第2音量を調節することができるので、特定効果音について第2音量で個別に調節しながら、他の効果音については第1音量に維持することが可能となる。
<遊技機A2>
遊技機A1において、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて発射されて該遊技領域の所定位置に到達した遊技球を検知する球検知手段と、
前記球検知手段での遊技球の検知に基づいて取得される取得情報が特定情報であると、遊技者にとって有利な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と
を備え、
前記取得情報が前記特定情報であることに基づいて前記特定出力条件が成立し、前記効果音選択手段によって前記特定効果音が選択される
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A2では、特定遊技の発生を周囲に気付かれたくない遊技者は、特定効果音についての第2音量を入力で調節して小さくしておけば、特定遊技の発生(特定出力条件の成立)を周囲に気付かれ難くすることができる。逆に、第2音量を大きくしておけば、特定遊技の発生を周囲にアピールすることも可能である。
<遊技機A3>
遊技機A1または遊技機A2において、
前記第2音量設定手段は、前記第2音量として消音を設定することが可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A3では、複数の効果音のうち特定効果音については消音しながら、他の効果音については消音することなく、第1音量で出力することができる。
<遊技機A4>
遊技機A3において、
前記特定出力条件が成立すると、前記特定効果音の出力と同期して、遊技者が視覚または触覚によって認識可能な特定演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記特定演出を、前記第2音量の設定の有無にかかわらず同様に実行する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A4では、特定効果音についての第2音量を遊技者が調節して小さく(消音)していても、第2音量を小さくしていない場合と同様に、特定演出が特定効果音の出力と同期して行なわれることから、遊技者は特定演出から特定出力条件の成立を把握することが可能となる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、 6a…上部スピーカー(音出力手段)、
6b…下部スピーカー(音出力手段)、 10a…演出ボタン(入力検知手段)、
10b…ジョグシャトル、 10c…方向ボタン(入力検知手段)、
20…遊技盤、 21…遊技領域、 24…中第1始動口、
24s…中第1始動口センサー(球検知手段)、 25…告知ランプ、
26…右第1始動口、 26s…右第1始動口センサー(球検知手段)、
35…第2始動口、 35s…第2始動口センサー(球検知手段)、
27…普通図柄作動ゲート、 28…大入賞口、 30…その他入賞口、
40…中央装置、 41…演出表示装置、 60…可動役モノ、
200…主制御基板、 201…CPU(特定遊技実行手段)、
220…サブ制御基板、 221…CPU(第1音量設定手段、第2音量設定手段、効果音設定手段、出力制御手段、演出実行手段)。

Claims (4)

  1. 音出力手段を搭載し、複数の効果音を出力可能な遊技機において、
    遊技者による入力を検知する入力検知手段と、
    前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第1音量を設定する第1音量設定手段と、
    前記第1音量とは別に、前記入力検知手段で検知された前記入力に基づいて、第2音量を設定可能な第2音量設定手段と、
    予め定められた複数の出力条件の何れかが成立すると、前記複数の効果音の中から該出力条件に対応する前記効果音を選択する効果音選択手段と、
    前記効果音選択手段によって選択された前記効果音の出力を制御する出力制御手段と
    を備え、
    前記出力制御手段は、前記複数の出力条件のうちの特定出力条件に対応する特定効果音を出力する場合に、前記第2音量が設定されていれば該第2音量で出力するのに対し、前記第2音量が設定されていなければ前記第1音量で出力し、前記特定効果音を除く前記複数の効果音の何れかを出力する場合に、前記第2音量の設定の有無にかかわらず前記第1音量で出力する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    遊技盤に形成された遊技領域に向けて発射されて該遊技領域の所定位置に到達した遊技球を検知する球検知手段と、
    前記球検知手段での遊技球の検知に基づいて取得される取得情報が特定情報であると、遊技者にとって有利な特定遊技を実行する特定遊技実行手段と
    を備え、
    前記取得情報が前記特定情報であることに基づいて前記特定出力条件が成立し、前記効果音選択手段によって前記特定効果音が選択される
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    前記第2音量設定手段は、前記第2音量として消音を設定することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機において、
    前記特定出力条件が成立すると、前記特定効果音の出力と同期して、遊技者が視覚または触覚によって認識可能な特定演出を実行する演出実行手段を備え、
    前記演出実行手段は、前記特定演出を、前記第2音量の設定の有無にかかわらず同様に実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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