JP2023019929A - 画像処理方法、画像処理装置、及び分光カメラ - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、及び分光カメラ Download PDF

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Abstract

【課題】撮像対象の分光反射率特性が不明なものに対しても適切に鏡面反射領域を検出可能な画像処理方法、画像処理装置、及び分光カメラを提供する。【解決手段】一つまたは複数のプロセッサーを用いた画像処理方法であって、当該一つまたは複数のプロセッサーに、撮像対象の複数の波長の分光画像を撮像画像として取得することと、撮像画像の複数の領域の分光スペクトルを分光画像の対応する領域の信号値に基づいて算出することと、分光スペクトルに基づいて明るさ情報と色彩情報とを含む色座標値を領域毎に算出することと、色座標値に基づいて撮像画像内の鏡面反射領域と拡散反射領域と、を特定することと、を実施させる。【選択図】図4

Description

本発明は、撮像画像の鏡面反射成分と拡散反射成分とを分離する画像処理方法、画像処理装置、及び分光カメラに関する。
従来、撮像対象の分析を行う画像分析装置が知られている。このような画像分析装置では、例えば、撮像対象で吸収される特定の吸収波長の光を検出し、当該吸収波長に基づいて撮像対象に含まれる成分等の分析を行うことができる。しかしながら、撮像対象を撮像した撮像画像に、光源の光が鏡面反射した領域が含まれると、その領域の分析を適正に行うことが困難となる。これに対して、鏡面反射成分と、拡散反射成分とを分離する画像処理方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の画像処理方法では、撮像対象の分光反射率特性に基づいて吸収波長を特定しておく。そして、撮像対象のR(赤),G(緑)、B(青)画像から、撮像対象の吸収波長の光に対応する画像を選択し、その画像で所定信号値以上となる領域を正反射領域(鏡面反射領域)として特定する。
特開2000-242791号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像処理方法では、撮像対象の分光反射率特性を予め把握しておく必要がある。よって、撮像対象の分光反射率特性が不明なものに対して鏡面反射領域を検出することができない。
本開示の第一態様に係る画像処理方法は、撮像対象で反射された光を撮像素子により撮像した撮像画像を一つまたは複数のプロセッサーにより処理する画像処理方法であって、前記一つまたは複数のプロセッサーに、互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報と、を含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、を実施させる。
本態様の画像処理方法において、前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、各前記領域の前記色座標値に基づいて、表色座標系における前記領域間の前記色座標値の距離が近い複数のクラスに前記領域を分類して、前記鏡面反射領域が属する前記クラスと、前記拡散反射領域が属する前記クラスとを特定することを含む。
本態様の画像処理方法において、前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、k-means法によるクラスタリングにより前記領域を複数の前記クラスに分類することを含む。
本態様の画像処理方法において、前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、前記色彩情報が所定の第一閾値以下となる前記クラスに属する前記領域を前記鏡面反射領域として特定することを含む。
本態様の画像処理方法において、前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、さらに、前記明るさ情報が所定の第二閾値以上となる前記領域を前記鏡面反射領域として特定することを含む。
本態様の画像処理方法において、前記分光スペクトルを算出することは、前記撮像対象で反射された光に対する複数の前記分光画像と、前記撮像対象に入射する光の光強度を示す基準値とに基づいて、前記分光スペクトルとして、反射率スペクトルを算出することを含む。
本態様の画像処理方法において、前記一つまたは複数のプロセッサーに、前記撮像画像の前記拡散反射領域に基づいて、前記撮像対象を解析することをさらに実施させる。
本態様の第二態様に係る画像処理装置は、撮像対象で反射された光を撮像素子により撮像した撮像画像を処理する一つまたは複数のプロセッサーを備えた画像処理装置であって、前記一つまたは複数のプロセッサーは、互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報と、を含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、を実施するように構成されている。
本態様の第三態様に係る分光カメラは、撮像対象で反射された光から所定の分光波長の光を分光し、かつ、前記分光波長を切り替え可能な分光素子と、前記分光素子により分光された光を撮像する撮像素子と、前記分光素子及び前記撮像素子を制御するとともに、前記撮像素子により撮像された撮像画像を処理する一つまたは複数のプロセッサーと、を備えた分光カメラであって、前記一つまたは複数のプロセッサーは、前記分光素子及び前記撮像素子を制御して、互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報とを含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、を実施するように構成されている。
本発明の第一実施形態に係る分光カメラの概略構成を示す図。 本実施形態の分光デバイスの概略断面図。 本実施形態の制御部の概略構成を示す機能ブロック図。 本実施形態の画像処理方法を示すフローチャート。 ステップS1により得られた撮像画像を示す図。 図5の範囲A1における反射率スペクトルを示す図。 図5の範囲A2における反射率スペクトルを示す図。 基準値の反射率スペクトルの一例を示す図。 色座標値をLab表色座標にプロットした一例を示す図。 第二実施形態における画像処理システムの一例を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態の分光カメラについて説明する。
(分光カメラの概略構成)
図1は、本実施形態に係る分光カメラ1の概略構成を示す図である。
本実施形態の分光カメラ1は、例えば、スマートフォン等の携帯型の端末装置や、ドローン等の小型飛翔体等に搭載することができる。
分光カメラ1は、図1に示すように、フィルターユニット2と、撮像ユニット3と、これらのフィルターユニット2及び撮像ユニット3を収納するカメラケース100と、を備えている。カメラケース100には、図示略のレンズユニットが着脱可能であり、分光カメラ1は、レンズユニットを介して入射した入射光を、フィルターユニット2に設けられた分光デバイス210に導き、分光デバイス210で分光された所定波長の光を撮像ユニット3に設けられた撮像部310で撮像する。これにより、分光カメラ1は、撮像対象Wに対する前記所定波長の分光画像を撮像することができる。
ここで、分光カメラ1で撮像対象Wを撮像する際に、撮像対象Wからの入射光が入射する方向をZ方向とし、Z方向に直交する一方向をX方向とし、Z方向及びX方向に直交する方向をY方向とする。
以下、このような分光カメラ1の各構成について、詳細に説明する。
(フィルターユニットの概略構成)
フィルターユニット2は、分光デバイス210と、分光デバイス210が組み込まれたフィルター基板220とを備える。
分光デバイス210は、Z方向に沿って入射した入射光から所定の波長の光を分光する。
図2は、本実施形態の分光デバイス210の概略断面図である。
分光デバイス210は、図2に示すように、本開示の分光素子である干渉フィルター230と、パッケージ筐体240とを備える。
干渉フィルター230は、本開示の分光素子であり、第一基板231、及び第二基板232を含んで構成されている。
第一基板231及び第二基板232は、分光カメラ1で撮像する分光画像の波長、つまり、分光デバイス210で分光する分光波長に対して透光性を有する基板である。例えば、可視光域の所定波長の分光画像を撮像する場合、分光デバイス210は、入射光から可視光域の所定波長の光を分光して透過させる。この場合、第一基板231及び第二基板232は、石英ガラス等の可視光を透過可能な基板により構成されていればよい。また、例えば近赤外域の所定波長の分光画像を撮像する場合、分光デバイス210は入射光から近赤外域の所定波長の光を分光して透過させる。よって、第一基板231及び第二基板232として、シリコン等の近赤外光を透過可能な基板により構成されていればよい。
これらの第一基板231及び第二基板232は、図示略の接合層を介して接合されている。
そして、図2に示すように、第一基板231の第二基板232に対向する面には、第一反射膜233Aと、静電アクチュエーター234を構成する第一電極234Aとが設けられている。
第二基板232の第一基板231に対向する面には、第二反射膜233Bと、静電アクチュエーター234を構成する第二電極234Bと、が設けられている。
第一基板231の第二基板232に対向する面は、例えばエッチング等によって凹部が形成されている。これにより、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bが所定の第一ギャップG1を介して対向し、第一電極234A及び第二電極234Bが、所定の第二ギャップG2を介して対向する。
一方、第二基板232の第一基板231とは反対側の面には、図2に示すように、例えば円環状の凹部が形成されることで、基板中央部の可動部232Aと可動部232Aを保持するダイアフラム部232Bとが構成される。可動部232Aの第一基板231に対向する面には、第二反射膜233Bが設けられている。なお、第二電極234Bは、可動部232Aに設けられてもよく、ダイアフラム部232Bに設けられてもよく、可動部232Aからダイアフラム部232Bに亘って設けられてもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、第一基板231は、第二基板232の外周縁よりも外側に突出する第一突出部231Cを有する。同様に、第二基板232は、第一基板231の外周縁よりも外側に突出する第二突出部232Cを有する。
図示は省略するが、第一突出部231Cには、第一電極234Aに接続される電極端子部が設けられ、第二突出部232Cには、第二電極234Bに接続される電極端子部が設けられている。なお、第一突出部231Cに、第一電極234Aに接続される電極端子部、及び第二電極234Bに接続される電極端子部の双方が設けられる構成としてもよく、第二突出部232Cに、第一電極234Aに接続される電極端子部、及び第二電極234Bに接続される電極端子部の双方が設けられる構成としてもよい。
これらの電極端子部は、例えばワイヤボンディング等により、パッケージ筐体240に設けられる配線部に接続される。
このような構成の干渉フィルター230では、静電アクチュエーター234がギャップ変更部として機能し、電圧が印加されることで静電引力によりダイアフラム部232Bを撓ませて、可動部232AをZ方向に変位させる。これにより、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bの間の第一ギャップG1の寸法が変化し、干渉フィルター230を透過する光の波長が変化する。なお、可動部232Aの厚みがダイアフラム部232Bの厚みよりも厚いため、可動部232Aの撓み、つまり、第二反射膜233Bの撓みは抑制される。
パッケージ筐体240は、内部空間が減圧環境に維持された箱状の筐体であり、内部に干渉フィルター230を収納する。
このパッケージ筐体240は、例えば、図2に示すように、台座241と、リッド242と、を備えて構成され、台座241及びリッド242が接合されることで、内部に収容空間が形成される。
台座241は、例えばセラミック等により構成され、ベース部241A及び側壁部241Bを備える。
ベース部241Aは、Z方向に直交するXY平面において、例えば矩形状の外形を有する平板状に構成されており、このベース部241Aの外周部から筒状の側壁部241Bがリッド242に向かって立ち上がる。
ベース部241Aには、Z方向に沿って貫通する開口部241Cを有する。この開口部241Cは、パッケージ筐体240に干渉フィルター230を収容した状態で、Z方向から見た平面視において第一反射膜233A及び第二反射膜233Bと重なる。
また、ベース部241Aのリッド242とは反対側の面には、開口部241Cを覆うガラス基板241Dが接合されている。
さらに、ベース部241Aのリッド242に対向する内面には、干渉フィルター230の第一電極234A及び第二電極234Bに接続される、図示略の配線部が設けられている。この配線部は、例えば貫通電極によってベース部241Aの外面の図示略の外部端子部に接続され、当該外部端子を介してフィルター基板220に設けられた図示略の回路部に接続される。
側壁部241Bは、ベース部241Aの縁部から立ち上がる枠状に形成されており、ベース部241Aとは反対側の端面が、Z方向に直交する平坦面となり、リッド242が接合される。リッド242は、例えば、平面視において矩形状の外形を有する透明部材であり、例えばガラス等により構成される。
(フィルター基板の概略構成)
フィルター基板220は、パッケージ筐体240が固定される基板である。
フィルター基板220は、Z方向から平面視で、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bと重なる位置に、Z方向に沿った貫通孔が設けられている。これにより、干渉フィルター230により分光された光が、貫通孔を通過して、撮像ユニット3に設けられた撮像部310に受光され、分光画像が撮像される。
また、図示は省略するが、フィルター基板220には、パッケージ筐体240に設けられた外部端子部と接続される回路部が設けられている。この回路部には、干渉フィルター230を制御する各種回路が設けられている。各種回路としては、例えば、干渉フィルター230の静電アクチュエーター234に印加する電圧を演算するマイコン、マイコンの指令により静電アクチュエーター234に電圧を印加する電圧制御回路等が挙げられる。
具体的には、マイコンは、例えばメモリー等の記憶部を備え、静電アクチュエーター234を制御するための駆動データを記憶する。駆動データとしては、例えば、干渉フィルター230を透過させる分光波長に対する駆動電圧を記録したV-λデータ等が挙げられる。また、干渉フィルター230に、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bの静電容量を検出する容量検出電極が設けられている場合では、分光波長に対する静電容量を記録したC-λデータ等を記憶してもよい。そして、マイコンは、例えば撮像ユニット3からの指令に基づいて、電圧制御回路に目標とする分光波長に対応する駆動電圧を出力する。
電圧制御回路は、マイコンから入力された指令に基づいて、静電アクチュエーター234に駆動電圧を印加する。また、干渉フィルター230に、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bの静電容量を検出する容量検出電極が設けられている場合では、検出された静電容量に基づいて、静電アクチュエーター234に印加する電圧をフィードバック制御してもよい。
(撮像ユニット3の構成)
撮像ユニット3は、撮像部310と、撮像部310が固定される撮像基板320とを備える。
撮像部310は、例えばCCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子を含んで構成され、入射光を受光して画素毎の受光信号を出力する。ここで、本実施形態では、Z方向から見た際に、撮像部310の光受光面は、第一反射膜233A及び第二反射膜233Bと重なり、干渉フィルター230を透過した所定の分光波長の光を受光することで、分光画像を撮像する。
撮像基板320には、フィルターユニット2や撮像ユニット3を含む分光カメラ1全体の動作を制御する制御部400が設けられている。
図3は、本実施形態の制御部400の概略構成を示す機能ブロック図である。
制御部400は、コンピューターの基本構成を備え、例えばメモリー等の記憶回路により構成される記憶部410と、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路により構成される一つまたは複数のプロセッサー420とを備える。
記憶部410には、分光カメラ1の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶される。
プロセッサー420は、記憶部410に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、分光カメラ1の動作を制御したり、撮像画像の画像処理を行ったりする。
具体的には、プロセッサー420は、図3に示すように、画像取得部421、スペクトル算出部422、色座標値算出部423、領域特定部424、及び解析部425として機能する。
画像取得部421は、干渉フィルター230及び撮像部310を制御して、撮像対象Wを撮像し、撮像画像を取得する。本実施形態の撮像画像には複数の分光画像が含まれ、画像取得部421は、分光波長が異なる複数の分光画像を撮像する。
スペクトル算出部422は、撮像画像を複数の領域に分割した際の各々の領域における分光スペクトルを算出する。例えば、本実施形態では、撮像画像における画素毎の分光スペクトルを算出する。すなわち、各分光画像の画素(i,j)に対する信号値に基づいて、その画素(i,j)における分光スペクトルを算出する。
なお、本実施形態では、撮像画像を分割した領域として、画素を例示するが、これに限定されず、複数の画素を含む領域に分割してもよい。例えば、画素(i,j)、画素(i+1,j)、画素(i,j+1)、及び画素(i+1,j+1)の4つの画素を領域(m、n)として、撮像画像を複数の領域に分割するなどとしてもよい。この場合、例えば、各画素の信号値の平均を用いて、各領域における分光スペクトルを算出すればよい。
より具体的には、スペクトル算出部422は、分光スペクトルとして、反射率スペクトルを算出する。すなわち、スペクトル算出部422は、撮像対象Wの撮像により得られる各画素の信号値を、撮像対象Wに入射する光源U(図1参照)の光強度である基準値で除算して反射率を算出し、各画素に対する反射率スペクトル(波長毎の反射率)を算出する。
なお、基準値は、所定の参照体に対する分光画像を撮像することで測定することができる。参照体としては、反射率が既知である撮像対象Wを用いることが好ましく、例えば白色基準体等を用いる。この場合、撮像画像の全体が白色基準体に含まれるように、白色基準体を撮像し、各画素における基準値を取得する。これにより、撮像対象Wに入射する光の波長毎の光強度のばらつきの影響を抑制でき、かつ、撮像部310の各画素の撮像感度のばらつきの影響も抑制することができる。
なお、参照体としては、反射率が既知となる他の色の参照体であってもよく、この場合、当該参照体を撮像した各分光画像の信号値と既知の反射率とを用いることで、撮像対象Wに入射する光の波長毎の光強度を算出することができる。さらに、反射率が既知の参照体がない場合でも、例えば白色タイルや白色紙面等、各分光波長に対して反射率が極めて高い対象物を参照体として用いて、各画素における基準値を取得してもよい。
本実施形態では、参照体で反射された光の分光画像を取得することで、基準値を取得する例を示すが、記憶部410に予め基準値を記憶しておいてもよい。例えば、外光が存在しない暗空間において光源Uのみの光を用いて撮像対象Wを撮像する場合では、光源Uの発光スペクトルを基準値として記憶部410に記憶しておいてもよい。また、撮像部310の各画素の撮像感度を予め測定しておき、光源Uの発光スペクトルに撮像感度を掛け合わせた、画素毎の基準値を記憶しておいてもよい。
色座標値算出部423は、各画素に対して算出された分光スペクトルに基づいて、各画素の色座標値を算出する。算出される色座標値は、明るさを示す明るさ情報、及び色彩を示す色彩情報を有する表色座標系の色座標値であり、例えば、明るさ情報としてL*値、色彩情報としてa*値及びb*値を有するLab表色系のL*a*b*値、明るさ情報としてY値、色彩情報してX値及びZ値を有するXYZ表色系のXYZ値等が挙げられる。
領域特定部424は、撮像画像の各画素に対して算出された色座標値に基づいて、撮像画像内における鏡面反射領域(鏡面反射画素)と、拡散反射領域(拡散反射画素)とを特定する。鏡面反射画素は、撮像対象Wで反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す画素であり、拡散反射画素は、鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す画素である。
解析部425は、撮像画像のうちの拡散反射領域に基づいて、撮像対象Wの解析処理を実施する。すなわち、解析処理において、鏡面反射領域は除外される。なお、解析処理としては、例えば、分光スペクトルに基づいた、撮像対象Wに含まれる成分の解析、撮像対象Wの種類の分析、撮像対象Wに付着する異物等の検出等が挙げられる。
(画像処理方法)
次に、本実施形態における分光カメラ1による画像処理方法について説明する。
本実施形態の分光カメラ1は、撮像対象Wにおける分光画像を撮像し、当該分光画像に基づいて、撮像対象Wの解析処理を実施する。
図4は、本実施形態の画像処理方法を示すフローチャートである。
分光カメラ1において、ユーザーにより、撮像対象Wの解析処理を実施する旨の入力操作が実施されると、画像取得部421は、撮像対象Wに対する撮像画像を撮像する(ステップS1:画像取得ステップ)。
すなわち、画像取得部421は、干渉フィルター230の静電アクチュエーター234に印加する電圧を順次切り替えて、干渉フィルター230を透過させる光の波長を順次切り替える。そして、画像取得部421は干渉フィルター230を透過させる光の波長が切り替わる毎に、撮像部310により撮像処理を実施させる。これにより、互いに異なる複数の分光波長に対する分光画像が撮像画像として取得される。
図5は、ステップS1により得られた撮像画像の一例を示す図である。
ステップS1では、図5に示すように、複数の分光画像に対応するそれぞれの分光画像が撮像画像として撮像される。
なお、撮像する分光画像の波長としては、解析処理の解析内容により適宜設定することができる。例えば、本実施形態では、可視光域の分光スペクトルに基づいて撮像対象Wの色を解析する。この場合、例えば400nmから700nmの可視光域において所定波長間隔となる複数の分光波長の分光画像を取得すればよい。また、撮像対象Wに含まれる成分を解析する場合では、解析対象の成分を検出可能な波長域を選択すればよく、例えば、近赤外域から赤外域の所定波長間隔となる複数の分光波長の分光画像を取得すればよい。
次に、画像取得部421は、基準値を取得する(ステップS2)。
具体的には、画像取得部421は、ユーザーに、白色基準物等の参照体に対して撮像処理を実施する旨の要求情報を、例えば図示略のディスプレイに表示させたり、図示略の音声出力部から音声出力させたりする。そして、ユーザーが白色基準物に対する撮像処理を実施することで、画像取得部421は、白色基準物に対して、ステップS1と同様の処理を実施して、複数の分光画像を取得する。
この後、スペクトル算出部422は、ステップS1で得られた撮像対象Wに対する複数の分光画像、及びステップS2で得られた基準値に基づき、撮像画像の各画素の分光スペクトルとして、反射率スペクトルを算出する(ステップS3:スペクトル算出ステップ)。ステップS3により、光源Uの各波長に対する光強度のばらつきや、撮像部310の画素毎の撮像感度のばらつきの影響を抑制することができる。
図6は、図5の範囲A1における反射率スペクトルを示す図であり、図7は、図5の範囲A2における反射率スペクトルを示す図である。また、図8は、基準値であり、例えば各波長に対する反射率が極めて高い白色基準物を撮像した撮像画像の1つの画素位置における反射率スペクトルを示している。図8に示すように、基準値は、波長によらず略一定の値となり、本実施形態のように、白色基準物を用いる場合では、反射率は、各波長においてほぼ100%となる。撮像対象Wの撮像画像では、例えば、鏡面感謝成分が支配的となる範囲A1では、基準値と同様、各波長の反射率が高い値を示す。一方、拡散反射成分が支配的となる範囲A2では、撮像対象Wに応じた吸光波長の光が吸収されることで、図7に示すように一部の波長において反射率が低くなる。
次に、色座標値算出部423は、算出された各画素の反射率から、当該画素における色座標値を算出する(ステップS4:色座標値算出ステップ)。例えば本実施形態では、ステップS3で得られた反射率スペクトル等を用いて、Lab表色系におけるL*a*b*値を算出する。
この後、領域特定部424は、撮像画像の各画素が、鏡面反射画素であるか、拡散反射画素であるかを特定する領域特定ステップを実施する。
領域特定ステップでは、まず、領域特定部424は、各画素を色座標値に基づいてクラスタリングし、複数のクラスに分類する(ステップS5)。ここで、通常は、撮像画像において、どの部分で鏡面反射が多く、どの部分で拡散反射が多いかは不明である。したがって、クラスタリングするクラスの数と、各画素のクラスへの分類を同時に行うことが好ましい。このようなクラスタリングとして、本実施形態では、領域特定部424は、k-means法を用いたクラスタリングを行う。すなわち、クラスの数を予めk個として設定して分割し、複数の画素からk個の種子点となる画素をランダムに選択し、種子点に最も距離が近い画素を当該種子点のクラスに分類する。各クラスの色座標値の重心を求め直して、その位置に種子点を移動させる。以降、kの値を変えながら、これを繰り返すことで、クラス数kと、各画素が属する最適なクラスを求める。
図9は、色座標値をLab表色座標にプロットした図である。
上記のようなクラスタリング処理により例えば図9に示すように、各画素がクラスに分類される。
そして、領域特定部424は、鏡面反射成分が支配的となる鏡面反射画素と、拡散反射成分が支配的となる拡散反射画素とを特定する(ステップS6)。
光源Uとして白色光や自然光を用いる場合では、光源Uのスペクトルには色情報がない。つまり、各波長に対する反射率が略一定となる。したがって、鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多くなる鏡面反射画素では、図9のクラスC1のように、色彩情報であるa*値及びb*値が小さくなる。一方、拡散反射成分が鏡面反射成分よりも多くなる拡散反射画素では、図9のクラスC2,C3のように、色彩情報であるa*値及びb*値の値が大きくなる。
したがって、領域特定部424は、複数のクラスのうち、a*値及びb*値が第一閾値K1以下となるクラスを鏡面反射画素が属するクラスとして特定する。つまり、図9に示すようなLab表色系において、L軸を中心として第一閾値K1の範囲の画素が属するクラスが、鏡面反射画素の属するクラスとして特定される。
より好ましくは、領域特定部424は、a*値及びb*値が第一閾値K1以下となるクラスに属する画素のうち、L*値が第二閾値K2以上となる画素を鏡面反射画素として特定する。これにより、撮像対象Wの色がグレーである場合でも、鏡面反射画素を適切に特定できる。なお、クラスタリングにおいて、明るさ情報が第二閾値以上のクラスと、第二閾値未満のクラスとに分割されている場合は、当該第二閾値K2以上のクラスを鏡面反射画素が属するクラスとして特定し、当該第二閾値K2未満のクラスを拡散反射画素が属するクラスとして特定すればよい。
また、同一の光源Uを用いて複数回の撮像画像の解析を行う場合等では、得られた撮像画像の各画素の色座標値が、クラスタリングにより得られた各クラスの代表値のうち、いずれのクラスの代表値に最も近いかを判定してもよい。すなわち、初回の撮像画像に基づいて、鏡面反射画素を含むクラスを鏡面反射クラスとして特定する。新たに得られた撮像画像の各画素の色座標値と、うち各クラスの代表値との距離を算出し、最も距離が近いクラスにその画素を分類する。このような処理により、2回目以降のクラスタリングの処理を省略してもよい。なお、初回の撮像画像に基づくクラスタリングの結果を利用する場合を説明したが、複数回の撮像画像に基づいて、クラスタリングを行う機械学習を行ってもよい。この場合、鏡面反射クラスに属する画素をより精度よく特定することができる。
なお、代表値としては、クラスに属する画素の色座標値の重心値であってもよく、平均値や中央値であってもよい。
この後、解析部425は、撮像画像から、ステップS6によって特定された、鏡面反射画素を除外して、撮像画像の解析処理を実施する(ステップS7:画像解析ステップ)。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の分光カメラ1は、撮像対象Wで反射された光から所定の分光波長の光を分光し、かつ、分光波長を切り替え可能な干渉フィルター230と、干渉フィルター230により分光された光を撮像する撮像部310と、干渉フィルター230及び撮像部310を制御するとともに、撮像部310により撮像された撮像画像を処理する制御部400と、を備える。そして、制御部400のプロセッサー420は記憶部410に記憶されたプログラムを読み込み実行することで、画像取得部421、スペクトル算出部422、色座標値算出部423、及び領域特定部424として機能する。
すなわち、画像取得部421は、撮像対象に対する複数の分光波長の分光画像を撮像し、各分光画像を撮像画像として取得する。スペクトル算出部422は、撮像画像の各画素の分光スペクトルを、対応する画素の信号値に基づいて算出する。色座標値算出部423は、分光スペクトルに基づいて、明るさ情報と、色彩情報とを含む色座標値を、画素毎に算出する。領域特定部424は、各画素の色座標値に基づいて、撮像画像内での鏡面反射画素と、拡散反射画素とを特定する。
そして、本実施形態の画像処理方法では、制御部400は、ステップS1により、画像取得部421が、撮像対象Wに対する複数の分光波長の分光画像を撮像し、各分光画像を撮像画像として取得する。ステップS3により、スペクトル算出部422が、撮像画像の各画素の分光スペクトルを、対応する画素の信号値に基づいて算出する。ステップS4により、色座標値算出部423が、分光スペクトルに基づいて、明るさ情報と、色彩情報とを含む色座標値を、画素毎に算出する。ステップS5及びステップS6により、領域特定部424が、各画素の色座標値に基づいて、撮像画像内での鏡面反射画素と、拡散反射画素とを特定する。
このような本実施形態では、撮像画像の各画素の色座標値に基づいて、撮像画像の鏡面反射画素と拡散反射画素とを特定する。つまり、鏡面反射成分が、拡散反射成分よりも多い画素では、色座標値における色彩情報が小さくなり、明るさ情報が大きくなる。したがって、領域特定部424は、色彩情報及び明るさ情報に基づいて、撮像画像の色座標値に基づいて、適切に鏡面反射画素を特定することができる。これにより、撮像対象Wの色が不明な場合、つまり、撮像対象Wにおける吸光波長が不明である場合でも、機械学習等を行うことなく、撮像画像における鏡面反射画素と、拡散反射画素とを容易に特定することができる。
本実施形態では、ステップS5において、領域特定部424は、各画素の色座標値に基づいて、表色座標系における画素間の色座標値の距離が近い複数のクラスに、各画素を分類して、鏡面反射領域が属するクラスと、拡散反射領域が属するクラスとを特定する。
このように、複数の画素の色座標値に基づいて、各画素をクラスに分類することで、例えば個々の画素毎に鏡面反射画素か否かを判定する場合に比べて処理の短縮化を図れる。例えば、同一環境で複数回の撮像を行う場合等では、複数の撮像画像に基づいたクラスタリングを行うことで、鏡面反射クラスの学習を行うことができ、色座標値に基づいて、即座に鏡面反射画素か拡散反射画素かの特定を実施できる。
本実施形態では、ステップS5において、領域特定部424は、k-means法によるクラスタリングにより各画素を複数のクラスに分類する。
これにより、最適なクラス数を自動で設定することができる。
本実施形態では、ステップS6において、領域特定部424は、色彩情報が第一閾値K1以下となるクラスに属する画素を鏡面反射領域として特定する。
鏡面反射成分が支配的となる部分は、色情報を有さない光源Uの光がそのまま撮像部310に入射した部分となる。したがって、本実施形態のように、色彩情報が第一閾値K1以下となるクラスを特定することで、容易に鏡面反射画素を特定することができる。
本実施形態では、ステップS6において、前記領域特定ステップは、さらに、明るさ情報が第二閾値K2以上となる画素を鏡面反射領域として特定する。
クラスタリングによって、色座標値が近い画素をまとめた場合でも、同一クラスにおいて、明るさ情報が異なる場合がある。特に、撮像対象Wの色がグレーの場合等では、拡散反射画素が含まれる可能性がある。これに対して、本実施形態では、明るさ情報であるL*値が第二閾値K2以上となる画素を鏡面反射画素として特定する。これにより、鏡面反射画素を適切に判定することができる。
本実施形態では、ステップS3において、スペクトル算出部422は、撮像対象Wで反射された光に対する複数の分光画像と、撮像対象Wに入射する光の光強度を示す基準値とに基づいて、反射率スペクトルを算出する。
これにより、光源Uの各波長の光量のばらつきの影響を抑制した、精度の高い反射率を算出することができ、鏡面反射画素を適切に特定できる。
また、本実施形態では、白色基準物を撮像した撮像画像に基づいて基準値を取得する。つまり、撮像画像の全画素において白色基準物の反射光が受光されるように、基準値を測定する。この場合、撮像部310の画素毎の受光感度(撮像感度)のばらつきの影響も抑制することができる。
本実施形態では、ステップS7において、解析部425は、撮像画像の拡散反射領域に基づいて、撮像対象を解析する。
すなわち、解析部425は、撮像対象Wの吸光波長が不明となる鏡面反射画素を除外して、撮像対象Wの解析を行う。これにより、鏡面反射画素に基づいた解析精度の低下を抑制でき、精度の高い解析処理を行うことができる。
[第二実施形態]
上記第一実施形態では、分光カメラ1が、撮像画像から鏡面反射画素を特定する画像処理装置として機能する例を示した。これに対して、画像処理装置としては、分光カメラ1に接続された端末装置であってもよい。第二実施形態では、端末装置が画像処理装置として機能する例を説明する。
図10は、第二実施形態における画像処理システムの一例を示す図である。
本実施形態では、分光カメラ1Aと、端末装置1Bとを備えた画像処理システムである。
分光カメラ1Aは、第一実施形態と略同様の構成を有し、干渉フィルター230を含むフィルターユニット2と、干渉フィルター230を透過した光を撮像する撮像ユニット3とを備える。なお、本実施形態の分光カメラ1Aは、撮像画像から鏡面反射画素と拡散反射画素とを特定する手段を有さず、端末装置1Bの制御の元、撮像対象Wに対する複数の分光波長の分光画像を撮像する。
一方、端末装置1Bは、例えばパーソナルコンピューターやスマートフォン等の一般的なコンピューターにより構成された画像処理装置であり、例えばメモリー等の記憶回路により構成される記憶部510と、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路により構成されるプロセッサー520とを備える。
そして、本実施形態では、端末装置1Bのプロセッサー520は、記憶部510に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図10に示すように、画像取得部421、スペクトル算出部422、色座標値算出部423、領域特定部424、及び解析部425として機能する。
ここで、本実施形態の画像取得部421は、ユーザーによる入力操作に基づいて、分光カメラ1Aに撮像指令を出力し、分光カメラ1Aで複数の分光波長の分光画像を撮像させ、分光カメラ1Aから送信されたこれらの分光画像を撮像画像として取得する。
その他の機能構成に関しては、第一実施形態と同様である。
以上のような本実施形態では、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、本実施形態では、分光カメラ1Aとして、複数の分光波長に対応する分光画像を撮像できればよく、撮像基板に高度な画像処理を行うための高性能なCPU等を搭載していなくてもよい。
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(変形例1)
例えば、上記第一実施形態において、分光素子として干渉フィルター230を用いる例を示したが、これに限定されない。分光素子としては、入射光から所定の分光波長の光を分離し、かつ、分光波長を変更可能な素子であれば、いかなる素子を用いてもよい。このような素子としては、例えば、AOTF(Acousto-Optic Tunable Filter)、LCTF(Liquid crystal tunable filter)等を例示することができる。
(変形例2)
上記実施形態において、制御部400が、解析部425として機能する例を示したが、解析部425は必須ではなく、撮像画像における鏡面反射画素と、拡散反射画素とを特定可能であればよい。
(変形例3)
上記実施形態では、ステップS2において、白色基準物を撮像することで基準値を取得する例を示したが、これに限定されない。
例えば、撮像環境で、光源Uの光量に変化がない場合等では、予めステップS2の処理を実施しておき、得られた基準値、つまり、白色基準物に対する各波長の分光画像を記憶部410に記憶してもよい。この場合は、ステップS2の処理を省略でき、ステップS3において、記憶部410に記憶された基準値を読み込み、反射率を算出すればよい。
(変形例4)
また、上記実施形態では、ステップS1の後にステップS2を実施したが、ステップS2を実施した後にステップS1を実施してもよい。
(変形例5)
上記実施形態では、領域特定部424は、非階層クラスタリングの手法であるk-means法により、クラスタリングを実施したが、これに限定されず、例えば、階層型クラスタリングを用いてもよい。
(変形例6)
また、各画素をクラスタリングにより複数のクラスに分類する例を示したが、これに限定されない。領域特定部424は、各画素の色座標値の色彩情報(a*値、b*値)が、第一閾値K1以下か否か、明るさ情報(L*値)が第二閾値以上か否かに基づいて、画素毎に、鏡面反射画素と拡散反射画素とを特定してもよい。
(変形例7)
上記実施形態では、スペクトル算出部422が、各画素(各領域)の分光スペクトルとして、反射率スペクトルを算出したが、これに限定されない。例えば、各画素の各波長に対する光吸収率を示す吸光スペクトルであってもよい。また、光源Uの各波長の光の発光量が同一であり、撮像部310の撮像感度も一定である場合では、複数の分光画像の各画素の信号値をそのまま分光スペクトルとしてもよい。
1,1A…分光カメラ、1B…端末装置(画像処理装置)、2…フィルターユニット、3…撮像ユニット、230…干渉フィルター(分光素子)、310…撮像部、400…制御部、410,510…記憶部、420,520…プロセッサー、421…画像取得部、422…スペクトル算出部、423…色座標値算出部、424…領域特定部、425…解析部。

Claims (9)

  1. 撮像対象で反射された光を撮像素子により撮像した撮像画像を一つまたは複数のプロセッサーにより処理する画像処理方法であって、
    前記一つまたは複数のプロセッサーに、
    互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、
    前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、
    前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報と、を含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、
    前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、
    を実施させる、画像処理方法。
  2. 前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、各前記領域の前記色座標値に基づいて、表色座標系における前記領域間の前記色座標値の距離が近い複数のクラスに前記領域を分類して、前記鏡面反射領域が属する前記クラスと、前記拡散反射領域が属する前記クラスとを特定することを含む、
    請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、k-means法によるクラスタリングにより前記領域を複数の前記クラスに分類することを含む、
    請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、前記色彩情報が所定の第一閾値以下となる前記クラスに属する前記領域を前記鏡面反射領域として特定することを含む、
    請求項2または請求項3に記載の画像処理方法。
  5. 前記鏡面反射領域と前記拡散反射領域とを特定することは、さらに、前記明るさ情報が所定の第二閾値以上となる前記領域を前記鏡面反射領域として特定することを含む、
    請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記分光スペクトルを算出することは、前記撮像対象で反射された光に対する複数の前記分光画像と、前記撮像対象に入射する光の光強度を示す基準値とに基づいて、前記分光スペクトルとして、反射率スペクトルを算出することを含む、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  7. 前記一つまたは複数のプロセッサーに、前記撮像画像の前記拡散反射領域に基づいて、前記撮像対象を解析することをさらに実施させる、
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  8. 撮像対象で反射された光を撮像素子により撮像した撮像画像を処理する一つまたは複数のプロセッサーを備えた画像処理装置であって、
    前記一つまたは複数のプロセッサーは、
    互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、
    前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、
    前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報と、を含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、
    前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、
    を実施するように構成されている、画像処理装置。
  9. 撮像対象で反射された光から所定の分光波長の光を分光し、かつ、前記分光波長を切り替え可能な分光素子と、
    前記分光素子により分光された光を撮像する撮像素子と、
    前記分光素子及び前記撮像素子を制御するとともに、前記撮像素子により撮像された撮像画像を処理する一つまたは複数のプロセッサーと、を備えた分光カメラであって、
    前記一つまたは複数のプロセッサーは、
    前記分光素子及び前記撮像素子を制御して、互いに異なる複数の波長の分光画像を含む前記撮像画像を取得することと、
    前記撮像画像を複数の領域に分割した場合の各前記領域の分光スペクトルを、複数の前記分光画像の対応する前記領域の信号値に基づいて算出することと、
    前記分光スペクトルに基づいて、少なくとも明るさに関する明るさ情報と、色彩に関する色彩情報とを含む色座標値を、前記領域毎に算出することと、
    前記色座標値に基づいて、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも多いことを示す前記撮像画像内の鏡面反射領域と、前記撮像対象で反射される光のうち鏡面反射成分が拡散反射成分よりも少ないことを示す前記撮像画像内の拡散反射領域と、を特定することと、
    を実施するように構成されている、分光カメラ。
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