JP2023000091A - 画像評価方法および画像評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分光画像と基準画像とが一致したか否かの判断を迅速かつ正確に行うことができる画像評価方法および画像評価装置を提供すること。【解決手段】対象物を含む分光画像を取得する取得ステップと、前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出する抽出ステップと、前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施する評価ステップと、前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断する判断ステップと、を有することを特徴とする画像評価方法。【選択図】図6
Description
本発明は、画像評価方法および画像評価装置に関する。
例えば、印刷物において、真贋判定の基準となる基準画像と、比較対象である比較画像と、が一致しているか否かを判定する識別装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されている印刷物画像識別装置では、全体積分処理と、ブロック積分処理と、ブロック微分処理と、判定段階と、を順次実行する。
全体積分処理は、比較対象となる画像全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する処理である。ブロック積分処理は、画像全体を複数のブロックに分割し、分割されたそれぞれのブロックごとにブロック内の各画素の画素値を色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出する処理である。ブロック微分処理は、分割されたそれぞれのブロックごとにブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出する処理である。判定段階は、基準画像と披検画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値をそれぞれ比較することによって、基準画像と比較画像が一致しているか否かを判定する処理である。
しかしながら、特許文献1に記載されている識別装置では、ブロックごとによる比較を行っているために、判定する画像がランダムな模様を含んでいる場合、適切に判定することができなかった。
本発明の画像評価方法は、対象物を含む分光画像を取得する取得ステップと、
前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出する抽出ステップと、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施する評価ステップと、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断する判断ステップと、を有することを特徴とする。
前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出する抽出ステップと、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施する評価ステップと、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断する判断ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の画像評価装置は、対象物を含む分光画像と、基準画像と、を比較し、評価する画像評価部を備え、
前記画像評価部は、前記分光画像における反射スペクトルと、前記基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出し、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施し、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断することを特徴とする。
前記画像評価部は、前記分光画像における反射スペクトルと、前記基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出し、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施し、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断することを特徴とする。
<実施形態>
図1は、本発明の画像評価装置の実施形態の機能ブロック図である。図2は、図1に示す分光部の断面図である。図3は、反射スペクトルおよび基準反射スペクトルを示すグラフである。図4は、分光画像および基準画像を示す図である。図5は、特定分光画像および特定基準画像を示す図である。図6は、本発明の画像評価方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明の画像評価装置の実施形態の機能ブロック図である。図2は、図1に示す分光部の断面図である。図3は、反射スペクトルおよび基準反射スペクトルを示すグラフである。図4は、分光画像および基準画像を示す図である。図5は、特定分光画像および特定基準画像を示す図である。図6は、本発明の画像評価方法の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の画像評価装置および画像評価方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.画像評価装置
図1に示す画像評価装置1は、本発明の画像評価方法を実行する装置であり、図4に示すように、撮像対象Xの画像である分光画像Pxが、基準画像Psと一致しているか否かを検査する装置である。具体的には、撮像対象Xで反射した反射光を分光し、複数の波長の光に基づく分光画像、および、分光画像から求められるスペクトルを生成し、これらの情報に基づいて、上記検査を行う装置である。撮像対象Xとしては、特に限定されず、例えば、紙に印刷されたパターンや、模様のある布地やタイル等が挙げられる。
図1に示す画像評価装置1は、本発明の画像評価方法を実行する装置であり、図4に示すように、撮像対象Xの画像である分光画像Pxが、基準画像Psと一致しているか否かを検査する装置である。具体的には、撮像対象Xで反射した反射光を分光し、複数の波長の光に基づく分光画像、および、分光画像から求められるスペクトルを生成し、これらの情報に基づいて、上記検査を行う装置である。撮像対象Xとしては、特に限定されず、例えば、紙に印刷されたパターンや、模様のある布地やタイル等が挙げられる。
画像評価装置1は、分光計測部10と、制御部60と、表示部15と、入力部16と、記憶部17と、を備えている。以下、各部について順次説明する。
1.1.分光計測部
分光計測部10は、光源31と、撮像素子21と、分光部41と、を有している。
分光計測部10は、光源31と、撮像素子21と、分光部41と、を有している。
光源31は、撮像対象Xに光を照射する素子である。撮像対象Xに照射され、反射した光は、反射光として後述する分光部41を経て撮像素子21に入射する。なお、光源31は、画像評価装置1とは別に設けられていてもよい。
光源31としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子、有機EL(Electro Luminescence)素子、キセノンランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。また、光源31には、後述する分光部41において分光可能な波長域全体に光強度を有する光源が好ましく用いられ、具体的には、可視光領域の全体に光強度を有する白色光を出射可能な光源が好ましく用いられる。また、光源31は、白色光以外の波長域の光、例えば赤外光等の可視光以外の光を照射可能な素子であってもよい。
撮像素子21は、撮像対象Xで反射した反射光を撮像する素子である。撮像素子21としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が挙げられる。
分光部41は、入射光から特定波長領域の光を選択的に出射(透過)させる機能を有する光学素子である。分光部41から出射した光は、撮像素子21に入射する。図2に示す分光部41は、出射する光の波長領域、つまり特定波長領域を変更可能な波長可変干渉フィルターである。
波長可変干渉フィルターとしては、例えば、波長可変型のファブリーペローエタロンフィルター、音響光学チューナブルフィルター(AOTF)、リニアバリアブルフィルター(LVF)、液晶チューナブルフィルター(LCTF)等が挙げられる。このうち、波長可変干渉フィルターとしては、波長可変型のファブリーペローエタロンフィルターが好ましく用いられる。波長可変型のファブリーペローエタロンフィルターでは、後述する静電アクチュエーター45等により2つのフィルター(ミラー)間のギャップの大きさを調整することができる。これにより、特定波長領域を変更することができる。
また、ファブリーペローエタロンフィルターは、2つのフィルターによる多重干渉を利用して、特定波長領域の光を取り出す。各フィルターは薄くすることが可能であるため、ファブリーペローエタロンフィルターが適用された分光部41を、十分に薄くすることができる。具体的には、分光部41の厚さを、2.0mm以下に設定することが可能となる。そのため、分光部41、ひいては画像評価装置1の小型化を図ることができる。
図2には、波長可変干渉フィルターとして波長可変型のファブリーペローエタロンフィルターが適用された分光部41を示している。
図2に示す分光部41は、図2の上下に延在する光軸OAを有し、光軸OAに対して交差する方向に広がる板状の部材である。このような分光部41は、固定基板410と、可動基板420と、固定反射膜411と、可動反射膜421と、固定電極412と可動電極422と、接合膜414と、を備えている。固定基板410および可動基板420は、互いに積層された状態で、接合膜414を介して一体的に接合されている。
固定基板410は、光軸OA上の位置からの平面視において、中央部に位置する反射膜設置部415と、その周りを取り囲む溝413と、を有している。固定基板410のうち、反射膜設置部415に対応する部分の光軸OAに沿った長さ、つまり厚さは、溝413に対応する部分よりも厚くなっている。反射膜設置部415の可動基板420側の面には、固定反射膜411が設けられている。固定反射膜411は、ファブリーペローエタロンフィルターの光学要素の1つである固定光学ミラーとして機能する。
可動基板420は、光軸OA上の位置からの平面視において、中央部に位置する反射膜設置部425と、その周りを取り囲む溝423と、を有している。可動基板420のうち、反射膜設置部425に対応する部分の光軸OAに沿った長さ、つまり厚さは、溝423に対応する部分よりも厚くなっている。そして、反射膜設置部425の固定基板410側の面には、可動反射膜421が設けられている。可動反射膜421も、ファブリーペローエタロンフィルターの光学要素の1つである可動光学ミラーとして機能する。
固定基板410が有する溝413の可動基板420側の面には、固定電極412が設けられている。また、可動基板420が有する溝423の固定基板410側の面には、可動電極422が設けられている。固定電極412および可動電極422は、これらの間に電圧が印加されることにより、静電引力を生じさせ、固定反射膜411と可動反射膜421との間のギャップの大きさを調整する。これにより、固定電極412および可動電極422は、静電アクチュエーター45を構成する。また、可動電極422が溝423に対応する位置に設けられているため、静電引力が生じたときの可動反射膜421の変位量を大きくすることができる。
なお、固定基板410の厚さおよび可動基板420の厚さは、0.1mm以上1.0mm以下程度であるのが好ましい。このような厚さであれば、分光部41全体の厚さを2.0mm以下に抑えることが可能である。これにより、分光計測部10の小型化を実現することができる。
ここで、固定反射膜411と可動反射膜421とは、ギャップを介して対向配置されている。また、固定電極412と可動電極422とも、ギャップを介して対向配置されている。前述したように、固定電極412および可動電極422は、固定反射膜411と可動反射膜421との間のギャップの大きさを調整する静電アクチュエーター45を構成する。具体的には、固定電極412と可動電極422との間に電圧を印加すると、静電引力が生じ、可動基板420に撓みが生じる。その結果、固定反射膜411と可動反射膜421との間のギャップの大きさ、すなわち距離を変化させることができる。そして、このギャップの大きさを適宜設定することにより、光軸OAに沿って分光部41を透過する光の波長領域を選択することができる。つまり、特定波長領域を変更することができる。また、固定反射膜411および可動反射膜421の構成を変えることにより、透過する光の半値幅、すなわちファブリーペローエタロンフィルターの分解能を制御することもできる。
固定基板410および可動基板420の各構成材料としては、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス、水晶等が挙げられる。
接合膜414は、固定基板410と可動基板420とを接合している。接合膜414としては、特に限定されないが、一例として、シロキサンを主材料とするプラズマ重合膜が挙げられる。
固定反射膜411および可動反射膜421としては、それぞれ、例えば、Ag、Ag合金等の金属膜の他、高屈折層と低屈折層とを備える誘電体多層膜等が挙げられる。
固定電極412および可動電極422の各構成材料としては、例えば、各種導電性材料が挙げられる。
図1に示す分光計測部10は、さらに、分光部側光学系81および撮像素子側光学系83を有している。
分光部側光学系81は、撮像対象Xと分光部41との間に配置されている。図1に示す分光部側光学系81は、入射光学系としての入射レンズ811と、投射レンズ812と、を備えている。このような分光部側光学系81は、撮像対象Xで反射した反射光を分光部41に導く。
撮像素子側光学系83は、分光部41と撮像素子21との間に配置されている。図1に示す撮像素子側光学系83は、入出射レンズ831を備えている。このような撮像素子側光学系83は、分光部41から出射した出射光を撮像素子21に導く。
このような分光部側光学系81および撮像素子側光学系83のうちの少なくとも1つを分光計測部10に設けることにより、撮像対象Xで反射した反射光の、撮像素子21による集光率を高めることができる。
なお、分光部側光学系81および撮像素子側光学系83の少なくとも一方は、撮像素子21による集光率に応じて省略されていてもよい。
また、分光部側光学系81は、図1に示す位置の他、分光部41と撮像素子側光学系83との間に配置されていてもよい。
以上、分光計測部10について説明したが、分光部41の位置は図1に示す位置に限定されない。具体的には、図1に示す分光計測部10では、撮像対象Xと撮像素子21との間に分光部41が配置されているが、分光部41は、撮像対象Xと光源31との間に配置されていてもよい。
1.2.表示部
表示部15は、撮像素子21で撮像された分光画像を可視化した画像、および、その他の任意の情報を表示する。表示部15としては、例えば、液晶表示素子、有機EL表示素子等が用いられる。
表示部15は、撮像素子21で撮像された分光画像を可視化した画像、および、その他の任意の情報を表示する。表示部15としては、例えば、液晶表示素子、有機EL表示素子等が用いられる。
1.3.入力部
入力部16は、画像評価装置1のユーザーにより、制御部60の作動に必要なデータの入力を受け付ける。
入力部16は、画像評価装置1のユーザーにより、制御部60の作動に必要なデータの入力を受け付ける。
入力部16としては、例えば、タッチパネル、スライドパッド、キーボード、マウス等が用いられる。なお、入力部16は、表示部15と組み合わされ、表示部15と一体になっていてもよい。
1.4.記憶部
記憶部17は、制御部60の各機能部の作動に必要なプログラムおよびデータ、分光計測部10で取得されたデータ、表示部15に表示させるのに必要なデータ、入力部16で入力されたデータ等の各種情報を記憶する。
記憶部17は、制御部60の各機能部の作動に必要なプログラムおよびデータ、分光計測部10で取得されたデータ、表示部15に表示させるのに必要なデータ、入力部16で入力されたデータ等の各種情報を記憶する。
記憶部17には、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリーが用いられる。
1.5.制御部
図1に示す制御部60は、光源制御部601と、分光制御部602と、画像生成部603と、画像評価部604と、表示制御部605と、を有している。これらの各機能部の作動は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサー、メモリーおよび外部インターフェース等のハードウェアの組み合わせにより実現される。例えば、制御部60は、記憶部17に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、各機能部を作動させ、その機能を実現する。
図1に示す制御部60は、光源制御部601と、分光制御部602と、画像生成部603と、画像評価部604と、表示制御部605と、を有している。これらの各機能部の作動は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサー、メモリーおよび外部インターフェース等のハードウェアの組み合わせにより実現される。例えば、制御部60は、記憶部17に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、各機能部を作動させ、その機能を実現する。
光源制御部601は、入力部16に入力された情報、記憶部17に記憶されている情報等に基づいて、光源31の点灯、消灯、出射光の波長、強度等を制御する。
分光制御部602は、記憶部17に記憶されている情報に基づき、分光部41から出射される光の特定波長領域に対応する駆動電圧を取得する。そして、取得した駆動電圧を分光部41の静電アクチュエーター45に印加させるための制御信号を出力する。これにより、分光制御部602は、分光部41の作動を制御して、分光部41から出射される光の特定波長領域を制御することができる。
画像生成部603は、分光計測部10の作動を制御し、分光部41を介して撮像素子21に入射する光を撮像させる。そして、撮像素子21から得られた撮像データに基づいて分光画像を生成する。また、生成した分光画像を、記憶部17に記憶させる。分光画像は撮像対象Xで反射した反射光から、複数の波長が選択され、各波長における分光画像を含んでいる。なお、画像生成部603は、分光画像を記憶部17に記憶させる際に、かかる分光画像が生成されたときの特定波長領域も、併せて記憶部17に記憶させる。
なお、画像生成部603は、分光画像とともに、分光画像を可視化してなる可視化画像を記憶部17に記憶させるようにしてもよいし、そのまま表示部15に表示させるようにしてもよい。
画像評価部604は、取得部604Aと、抽出部604Bと、評価部604Cと、判断部604Dと、色検査部604Eと、を有する。
取得部604Aは、対象物である撮像対象Xを含む分光画像Pxを取得する。
抽出部604Bは、分光画像Pxにおける反射スペクトルと、基準画像Psの基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、反射スペクトルから特定の波長を抽出する。図3に示すグラフは、縦軸が反射強度、横軸が波長で表されるグラフであり、分光画像Pxにおける反射スペクトルを実線で示し、基準画像Psの基準反射スペクトルを破線で示している。本実施形態では、抽出部604Bは、前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差が最も大きくなる波長λを抽出する。
抽出部604Bは、分光画像Pxにおける反射スペクトルと、基準画像Psの基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、反射スペクトルから特定の波長を抽出する。図3に示すグラフは、縦軸が反射強度、横軸が波長で表されるグラフであり、分光画像Pxにおける反射スペクトルを実線で示し、基準画像Psの基準反射スペクトルを破線で示している。本実施形態では、抽出部604Bは、前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差が最も大きくなる波長λを抽出する。
なお、この構成に限定されず、例えば、波長λを中心とした±50nmの波長域における任意の波長を抽出する構成であってもよい。
評価部604Cは、特定した波長λにおける特定分光画像Px’と、波長λにおける特定基準画像Ps’と、を用いて画像構造評価を実施する(図5参照)。
画像構造評価とは、本明細書では、画像同士を数値で比較する客観評価のことを言い、圧縮符号化により生じたノイズをSNR(Signal to Noise Ratio)、PSNR(Peak Signal to Noise Ratio)、SSIM(Structual SIMilarity)等の手法で定量的に表し、画像同士の一致度を算出することを言う。
以下、SSIMを用いて画像構造評価を行う場合を説明する。
画像同士の一致度(SSIM)は、下記式(1)によって表すことができる。
画像同士の一致度(SSIM)は、下記式(1)によって表すことができる。
μxは、反射画像の平均値、σxは、測定反射画像の標準偏差、μyは、学習反射画像の平均値、σyは、学習反射画像の標準偏差、σxyは、測定反射画像と学習反射画像の共分散である。C1とC2とは、定数であり、一般にC1=(0.01*255)^2、C2=(0.03*255)^2を用いる。
なお、SSIMの画像処理の範囲は、画面全体もしくは設定したカーネルサイズでマトリクスに分割し、各ブロックのSSIMの最小値から計算しても良い。
判断部604Dは、画像構造評価の結果に基づいて分光画像Pxと基準画像Psとが一致したか否かを判断する判断ステップを実行する。算出したSSIM値が、閾値以下であれば、分光画像Pxと基準画像Psとのパターンが異なると判定する。一方、SSIM値が閾値以上であれば、分光画像Pxと基準画像Psとが一致していると判断する。
なお、SSIM値が閾値以上の場合、他の分光画像Px同士でのSSIMを計算し、例えば波長間の最小のSSIMを使って、判定を行うことができる。また、SSIM値に対して波長の重み付けを行ってから処理してもよい。求めたSSIM値がこれまで学習したデータに対して大きければ、最大値としてその値とその時の学習データの名前データを格納しておく。このようなSSIM値の計算、比較を、全学習データに対して行う。
色検査部604Eは、SSIM値が閾値以上の分光画像Pxの色検査を行う。色検査部604Eは、分光画像Pxの全面平均のLab同士で色差を計算し、基準色との色差が閾値以下であれば、良品と判定し、閾値以上であれば不良品と判定する。このとき、一致した模様パターンを出力してもよい。
表示制御部605は、分光画像や各種情報等を可視化画像として表示部15に表示させる。
2.画像評価方法
次に、図6に示すフローチャートに基づいて、本発明の画像評価方法の一例を説明する。
次に、図6に示すフローチャートに基づいて、本発明の画像評価方法の一例を説明する。
まず、ステップS101において、分光画像Pxを測定する。すなわち、対象物である撮像対象Xを撮像して、分光画像Pxを取得する。ステップS101が、取得ステップである。
次いで、ステップS102において、ステップS101で取得した分光画像Pxの畳み込み平均を求める。すなわち、分光画像Pxの各画素において、複数の画素を1つの画素とみなす平均化処理を実行する。これにより、分光画像Pxの画素数を少なくすることができ、後述する処理を簡単かつ迅速に行うことができる。なお、本ステップでは、基準画像Psの平均化処理を実行してもよい。
次いで、ステップS103において、平均化処理がなされた分光画像Pxにおける反射スペクトルと、平均化処理がなされた基準画像Psの基準反射スペクトルとのスペクトル強度差が最も大きい波長λを抽出し、波長λを記憶部17に記憶する。
次いで、ステップS104において、上述したように、SSIM値を算出し、ステップS105において、算出したSSIM値が閾値以上であるか否かを判断する。ステップS105において、算出したSSIM値が閾値以上である場合、ステップS107において、分光SSIMを実施する。すなわち、他の分光画像同士でのSSIM値を計算する。この際、例えば波長間の最小のSSIM値を用いて分光画像同士でのSSIM値を計算する。次いで、ステップS108において、ステップS107で求めたSSIM値が、他の画像のSSIM値と比べて最大値であるか否かを判断する。一方、ステップS105において、算出したSSIM値が閾値未満である場合、ステップS106において、異なるサンプルと判定する。すなわち、分光画像Pxが基準画像Psとは異なる画像であると判断する。
ステップS108において、ステップS107で求めたSSIM値が、他の画像のSSIM値と比べて最大値であると判断した場合、ステップS109において、ステップS107で求めたSSIM値のデータを格納し、すなわち、記憶部17に記憶し、ステップS110に移行する。一方、ステップS108において、ステップS107で求めたSSIM値が、他の画像のSSIM値と比べて最大値ではないと判断した場合、ステップS110に移行する。
ステップS110では、学習データを全て確認したか否かを判断する。すなわち、記憶されている全てのデータと、評価を実施中のデータとの比較が完了したか否かを判断する。ステップS110において、学習データを全て確認したと判断した場合、ステップS111に移行し、学習データを全て確認していないと判断した場合、ステップS102に戻る。
ステップS111では、評価中のSSIM値が閾値以上であると判断した場合、ステップS112において、平均Labとの色差ΔEの算出を行う。すなわち、SSIMの最大値が閾値以上であれば、色検査を行う。全面平均のLab同士で色差を計算し、色差ΔEが閾値以下であれば、良品と判定し、閾値以上であれば不良品と判定する。一方、ステップS111において、評価中のSSIM値が閾値未満であると判断した場合、ステップS113において、学習されたパターンに該当するものが無いという結果を出力、すなわち、表示部15に表示させる。
ステップS114では、色差ΔEが閾値以下であるか否かを判断する。ステップS114において、色差ΔEが閾値以下であると判断した場合、ステップS115において、良品判定とし、一致したパターンも全て出力、すなわち、表示部15に表示する(表示ステップ)。ステップS114において、色差ΔEが閾値超であると判断した場合、ステップS116において、不良品判定とし、一致したパターンも全て出力、すなわち、表示部15に表示する。
このように、画像評価方法は、特定の波長の分光画像が一致と判定された基準画像Psが複数ある場合には、基準画像Psの一覧を表示する表示ステップを有する。これにより、例えば、ユーザーが、基準画像Psの一覧から所望の基準画像Psを選択することができ、例えば、以降の判断に用いることができる。
以上説明したように、本発明の画像評価方法は、対象物である撮像対象Xを含む分光画像Pxを取得する取得ステップと、分光画像Pxにおける反射スペクトルと、基準画像Psの基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、反射スペクトルから特定の波長を抽出する抽出ステップと、特定の波長における特定分光画像Px’と、特定の波長における特定基準画像Ps’と、を用いて画像構造評価を実施する評価ステップと、画像構造評価の結果に基づいて分光画像Pxと基準画像Psとが一致したか否かを判断する判断ステップと、を有する。これにより、木目やマーブル模様のような切り出し位置によって模様が変わる測定対象であっても、正確な判断を行うことができる。また、RGB画像同士の画像構造評価を行う場合に比べ、分光画像同士で画像構造評価を行う分、分光画像Pxと基準画像Psとが一致したか否かの判断を迅速かつ正確に行うことができる。
また、画像評価方法は、取得ステップと抽出ステップとの間に、取得した前記分光画像の画素において、複数の画素を1つの画素とみなす平均化処理を実行する処理ステップを有する。これにより、処理をより迅速に行うことができる。
また、特定の波長は、反射強度差が最大となる波長λである。このように、厳しい設定で上記判断を行うことにより、より正確な判定結果を得ることができる。
また、画像評価方法では、画像構造評価として、SSIMを用いる。これにより、より客観的かつ正確な判断を行うことができる。
また、画像評価装置1は、対象物である撮像対象Xを含む分光画像Pxと、基準画像Psと、を比較し、評価する画像評価部604を備え、画像評価部604は、分光画像Pxにおける反射スペクトルと、基準画像Psの基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、反射スペクトルから特定の波長λを抽出し、特定の波長λにおける特定分光画像Px’と、特定の波長λにおける特定基準画像Ps’と、を用いて画像構造評価を実施し、画像構造評価の結果に基づいて分光画像Pxと基準画像Psとが一致したか否かを判断する。これにより、木目やマーブル模様のような切り出し位置によって模様が変わる測定対象であっても、正確な判断を行うことができる。また、RGB画像同士の画像構造評価を行う場合に比べ、分光画像同士で画像構造評価を行う分、分光画像Pxと基準画像Psとが一致したか否かの判断を迅速かつ正確に行うことができる。
以上、本発明の画像評価方法および画像評価装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、画像評価方法および画像評価装置の各ステップ、各構造物は、同様の機能を発揮し得る任意のステップ、構造物と置換することができる。また、任意のステップ、構造物が付加されていてもよい。また、本発明は、各実施形態の特徴を組み合わせたものであってもよい。
1…画像評価装置、10…分光計測部、15…表示部、16…入力部、17…記憶部、21…撮像素子、31…光源、41…分光部、45…静電アクチュエーター、60…制御部、81…分光部側光学系、83…撮像素子側光学系、410…固定基板、411…固定反射膜、412…固定電極、413…溝、414…接合膜、415…反射膜設置部、420…可動基板、421…可動反射膜、422…可動電極、423…溝、425…反射膜設置部、601…光源制御部、602…分光制御部、603…画像生成部、604…画像評価部、604A…取得部、604B…抽出部、604C…評価部、604D…判断部、604E…色検査部、605…表示制御部、811…入射レンズ、812…投射レンズ、831…入出射レンズ、OA…光軸、Ps…基準画像、Ps’…特定基準画像、Px…分光画像、Px’…特定分光画像、X…撮像対象
Claims (6)
- 対象物を含む分光画像を取得する取得ステップと、
前記分光画像における反射スペクトルと、基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出する抽出ステップと、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施する評価ステップと、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断する判断ステップと、を有することを特徴とする画像評価方法。 - 前記取得ステップと前記抽出ステップとの間に、取得した前記分光画像の画素において、複数の画素を1つの画素とみなす平均化処理を実行する処理ステップを有する請求項1に記載の画像評価方法。
- 前記特定の波長は、前記反射強度差が最大となる波長λである請求項1または2に記載の画像評価方法。
- 前記画像構造評価として、SSIMを用いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像評価方法。
- 前記特定の波長の分光画像が一致と判定された前記基準画像が複数ある場合には、前記基準画像の一覧を表示する表示ステップを有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像評価方法。
- 対象物を含む分光画像と、基準画像と、を比較し、評価する画像評価部を備え、
前記画像評価部は、前記分光画像における反射スペクトルと、前記基準画像の基準反射スペクトルとの反射強度差に基づいて、前記反射スペクトルから特定の波長を抽出し、
前記特定の波長における特定分光画像と、前記特定の波長における特定基準画像と、を用いて画像構造評価を実施し、
前記画像構造評価の結果に基づいて前記分光画像と前記基準画像とが一致したか否かを判断することを特徴とする画像評価装置。
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JP2021100709A JP2023000091A (ja) | 2021-06-17 | 2021-06-17 | 画像評価方法および画像評価装置 |
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2021
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