JP2014185959A - 分析システム、分析装置、及び載置部 - Google Patents

分析システム、分析装置、及び載置部 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象に対応する領域をより確実に検出できる分析システム、分析装置、及び載置部を提供する。
【解決手段】食品分析システム1は、測定対象食品Xを載置する載置面21が所定の反射スペクトルを有する載置部2と、載置部2からの入射光から複数波長に対応した分光画像を取得し、取得した分光画像から測定対象食品Xに対応する画素である対象物画素を検出する食品分析装置10と、を備えている。この食品分析装置10は、複数波長に対応した分光画像の各画素の光量に基づいて、各画素の分光スペクトルを取得し、分光スペクトルが載置面21の反射スペクトルと略一致する画素を載置面21に対応する背景画素として検出し、背景画素以外の画素を対象物画素として検出する画素検出部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、分析システム、分析装置、及び載置部に関する。
従来、測定対象に含まれる成分を検出する分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1には、近赤外光源による照明下で、食品トレイ(載置部)に載置された食品(対象物)を撮像し、近赤外画像データを取得する近赤外カメラと、取得した近赤外画像データを画像処理・積算処理して食品の総カロリー量を算出する処理手段とを備える携帯電話機(分析装置)が記載されている。この分析装置では、近赤外画像データから食品に含まれる成分毎に吸光度を求め、当該吸光度からカロリー値を算出している。また、吸光度が一定の閾値以下の画素を食品以外の物を撮像した画素として、食品を撮像した画素を判定している。
特開2006−105655号公報
しかしながら、特許文献1に記載の分析装置では、載置部の載置面の反射スペクトルと、対象物の反射スペクトルとが類似する場合、載置面と対象物とを明確に識別できず、測定精度が低下するおそれがあるという課題があった。
本発明は、撮像画像から対象物に対応する領域をより確実に検出できる分析システム、分析装置、及び載置部を提供することを目的とする。
本発明の分析システムは、対象物を載置する載置面を有し、前記載置面が所定の反射スペクトルを有する載置部と、前記載置部からの入射光から複数波長に対応した分光画像を取得し、前記分光画像から前記対象物に対応する画素である対象物画素を検出する分析装置と、を備え、前記分析装置は、前記各波長に対応した分光画像の各画素の光量に基づいて、前記各画素の分光スペクトルを取得し、前記分光スペクトルが前記載置面の前記反射スペクトルである画素を前記載置面に対応する背景画素として検出し、前記背景画素以外の画素を前記対象物画素として検出する画素検出部を備えることを特徴とする。
本発明では、分析システムは、対象物を載置する載置面が所定の反射スペクトルを有するため、取得された分光画像に基づいて各画素の分光スペクトルを取得すると、載置面に対応した画素の分光スペクトルが、上記所定の反射スペクトルと略一致する。すなわち、分光スペクトルが所定の反射スペクトルと略一致する画素は、載置面に対応する画素であり、一致しない画素は、対象物に対応する画素である。
このように、本発明によれば、各画素の分光スペクトルを取得することで対象物と載置面とを区別することができ、測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、各画素の分光スペクトルを取得することで、載置面に対応する背景画素(背景画素領域)と、対象物画素(対象物画素領域)とを容易に判定できる。したがって、対象物に対応した画素を判定するために、分光画像の全ての画素について対象物となる全物質の成分に関する吸光度を算出する等の複雑な演算を実行する必要がなく、処理負荷を低減できる。
本発明の分析システムにおいて、前記所定の反射スペクトルは、所定波長領域における反射率が閾値以下であることが好ましい。
ここで、上記閾値とは、ある波長における背景画素の分光スペクトルの反射率が、対象物に対応した画素の分光スペクトルの反射率よりも小さくなるような値である。
このように、載置面は、所定波長域において反射率が閾値以下となるため、背景画素領域における反射率が、対象物画素領域における反射率よりも小さくなる。したがって、背景画素領域と対象物画素領域との境界が判定しやすくなり、より確実に対象物画素領域と背景画素領域とを分離できる。
本発明の分析システムにおいて、前記分析装置は、前記載置部からの入射光を複数波長の光に分光する分光素子と、分光された各波長の光を撮像し、前記各波長に対応した分光画像を取得する撮像素子と、を備えることが好ましい。
本発明では、分析装置は、入射光を分光する分光素子と、分光素子によって分光された各波長の光を撮像する撮像素子とを備えることにより、簡単な構成で面分光による分光画像を取得でき、当該分光画像に基づいて対象物に対応する対象物画素を判定できる。
本発明の分析システムにおいて、前記分光素子は、波長可変型ファブリーペローエタロン素子であることが好ましい。
波長可変型ファブリーペローエタロン素子は、一対の反射膜を対向配置させ、これらの反射膜間のギャップ寸法を変更することで容易に分光波長を変化させることができる素子である。このような波長可変型ファブリーペローエタロン素子を用いることで、例えばAOTF(Acousto-Optic Tunable Filter:音響光学チューナブルフィルター)やLCTF(Liquid crystal Tunable Filters:液晶チューナブルフィルター)等のような大型の分光素子を用いた分析装置に比べて、小型化が可能となる。
本発明の分析システムにおいて、前記対象物画素の前記分光スペクトルに基づいて前記対象物に含まれる成分を検出する成分分析手段を備えることが好ましい。
本発明では、より確実に対象物画素領域と背景画素領域とを分離できるので、対象物に含まれる各成分を正確に検出できる。
本発明の分析装置は、載置面に対向して配置され、前記載置面からの入射光から複数波長に対応する分光画像を取得し、前記分光画像から前記対象物に対応する画素である対象物画素を検出する分析装置であって、前記分析装置は、所定の反射スペクトルを有する前記載置面からの入射光から取得された前記分光画像の各画素の光量に基づいて、前記各画素の分光スペクトルを取得し、前記分光スペクトルが前記載置面の前記反射スペクトルである画素を前記載置面に対応する背景画素として検出し、前記背景画素以外の画素を前記対象物画素として検出する画素検出部を備えることを特徴とする。
本発明の分析装置では、上記分析システムと同様に、対象物と載置面とをより確実に区別することができ、測定精度の向上を図ることができる。また、分析における演算処理の負荷を低減でき、これにより高い処理能力を有する演算手段を備える必要がなく、分析装置の製造コストを抑制できる。
本発明の載置部は、対象物を載置する載置面を有する載置部と、前記載置部からの入射光から複数波長の各波長に対応した分光画像を取得し、前記分光画像から各画素の分光スペクトルを取得し、前記対象物に対応した画素を検出する分析装置と、を備える分析システムの前記載置部であって、前記載置面が所定の反射スペクトルを有することを特徴とする。
本発明の載置部では、上記分析システムと同様に、対象物と載置面とをより確実に区別可能とでき、分析システムの測定精度の向上を図ることができる。また、分析装置の分析に係る演算処理の負荷を低減でき、これにより分析装置が高い処理能力を有する演算手段を備える必要がなく、分析システムを設ける際のコストを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る食品分析装置の概略構成を示す図。 波長可変干渉フィルターの概略構成を示す断面図。 食品分析装置の概略構成を示すブロック図。 食品分析装置を用いた成分分析処理を示すフローチャート。 載置部に載置された測定対象食品の一例を示す図。 分光スペクトルの一例を示す図。
以下、本発明の分析システムの一実施形態に係る食品分析システムについて、図面に基づいて説明する。
[食品分析装置の概略構成]
図1は、本実施形態の食品分析システム1の概略構成を示す図である。
[食品分析システムの構成]
食品分析システム1は、図1に示すように、本発明の対象物に相当する測定対象の食品(測定対象食品)Xを載置する載置面21を有する載置部2と、測定対象食品Xからの光について複数波長で分光画像を撮像する本発明の分析装置に相当する食品分析装置10とを備える。
載置部2の載置面21は、所定の反射スペクトルを有する材料で形成されている。なお、所定の反射スペクトルを有する材料で形成する以外にも、屈折率の異なる複数の層を積層形成し、所定の反射スペクトルとなるように構成してもよい。また、特定の反射スペクトルを有する材料の上に屈折率の異なる1以上の層を積層形成し、所定の反射スペクトルとなるように構成してもよい。所定の反射スペクトルについては、後に詳述する。
ここで、本実施形態の食品分析システム1として、ベルトコンベアー等の搬送手段により食品を搬送しながら、当該食品を加工(料理)、袋詰め等行う食品製造工場に設けられ、測定対象食品に含まれる成分を分析するシステムを例示する。
この場合、載置部2は、上記搬送手段又は当該搬送手段により搬送されるトレイ等により構成される。したがって、食品分析装置10により撮像される撮像範囲、食品分析装置10から測定対象食品Xまでの距離は既知であるものとして以下説明する。
食品分析装置10は、載置面21に対向して配置され、撮像モジュール11、温度センサー12、及び制御部13を備えている。この食品分析装置10は、撮像モジュール11で、載置面21及び測定対象食品Xの分光画像を複数波長について撮像し、その分光画像の各画素の光量から、各画素における分光スペクトルを取得する。そして、取得した各画素の分光スペクトルから、測定対象食品Xが撮像された画素を判定する。この判定結果に基づいて、測定対象食品Xが撮像された画素の近赤外領域における分光スペクトルから、測定対象食品Xに含まれる成分含有率、成分含有量、及びカロリーを測定する。以下に、食品分析装置10の各構成について詳細に説明する。
[撮像モジュールの構成]
撮像モジュール11は、光入射部111と、光源部112と、波長可変干渉フィルター5と、撮像部113と、モジュール基板114と、を備えている。
(光入射部の構成)
光入射部111は、複数のレンズにより構成されており、視野角内の測定対象食品Xの虚像を、波長可変干渉フィルター5を介して撮像部113に結像する。これらのレンズとして、テレセントリックレンズを用いることが好ましく、テレセントリックレンズを用いることで、入射光の光軸を主光線に対して平行な方向に揃えることができ、後述する波長可変干渉フィルター5の固定反射膜54や可動反射膜55に対して垂直に入射させることが可能となる。
(光源部の構成)
光源部112は、載置面21に対向する位置に配置され、測定対象食品Xを照明する。後述するように、食品分析装置10は、載置部2からの入射光の分光スペクトルに基づいて測定対象食品Xに対応する領域(測定対象画素領域)の検出及び成分分析を行う。したがって、光源部112は、測定対象画素領域の検出及び成分分析に必要な波長域の分光スペクトルを取得可能とする発光波長域の光源を備えている。
例えば、本実施形態の食品分析装置10は、後述するように、近赤外領域の分光スペクトルに基づいて成分分析を行うので、光源部112は、少なくとも近赤外領域に発光波長域を有する。また、例えば、本実施形態では載置面21の反射スペクトルの特徴が可視領域に現れるので、光源部112は、少なくとも近赤外領域及び可視領域に発光波長域を有する。
(波長可変干渉フィルターの構成)
波長可変干渉フィルター5は、本発明における分光素子を構成する波長可変型ファブリーペローエタロン素子である。
図2は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す断面図である。
この波長可変干渉フィルター5は、厚み寸法が例えば500μm程度に形成される固定基板51と、厚み寸法が例えば200μm程度に形成される可動基板52を備え、これらの固定基板51及び可動基板52が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53により接合されることで、一体的に構成されている。このような波長可変干渉フィルター5を用いることで、例えば分光素子としてAOTFやLCTFを用いる場合等に比べて、装置の小型化を促進でき、食品のカロリーを算出可能な携帯型の食品分析装置10を構成することができる。
固定基板51は、エッチングにより形成された電極配置溝511及び反射膜設置部512を備えている。そして、電極配置溝511には、固定電極561が設けられ、反射膜設置部512には、固定反射膜54が設けられている。
固定電極561は、電極配置溝511において、例えば反射膜設置部512を囲う環状に形成されている。
この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよい。さらに、誘電体多層膜上に金属膜(又は合金膜)を積層した反射膜や、金属膜(又は合金膜)上に誘電体多層膜を積層した反射膜、単層の屈折層(TiOやSiO等)と金属膜(又は合金膜)とを積層した反射膜などを用いてもよい。
可動基板52は、図2に示すように、可動部521と、可動部521の外に設けられ、可動部521を保持する保持部522とを備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも反射膜設置部512の外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521には、可動電極562及び可動反射膜55が設けられている。
可動電極562は、固定電極561に対向する位置に設けられている。また、可動反射膜55は、固定反射膜54に対向する位置に、反射膜間ギャップG1を介して配置されている。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。これにより、固定反射膜54及び可動反射膜55の平行度を維持した状態で、反射膜間ギャップG1のギャップ寸法を変更することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、平面中心点を中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
以上のような波長可変干渉フィルター5では、固定電極561及び可動電極562により静電アクチュエーター56が構成されており、これらの電極561,562がモジュール基板114(ドライバー)を介して制御部13に接続されている。そして、制御部13の制御の下、電圧制御回路から静電アクチュエーター56に電圧が印加されることで、電圧に応じた静電引力が電極561,562間に作用し、反射膜間ギャップG1のギャップ寸法が変更される。これにより、波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長を変化させることが可能となる。
(撮像部の構成)
図1に戻り、撮像部113は、本発明の撮像素子であり、波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光し、撮像画像(分光画像)に基づいた画像信号を出力する。このような撮像部113としては、例えばCCD(Charge-Coupled device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ等を用いることができる。
そして、撮像部113は、分光画像の画像信号を、制御部13に出力する。
また、本実施形態では、分光素子として、波長可変型ファブリーペローエタロン素子である波長可変干渉フィルター5を用いる。このような波長可変干渉フィルター5では、固定反射膜54及び可動反射膜55が対向する光干渉領域に入射した光を一括して分光する、いわゆる面分光が可能となる。したがって、面分光された光を撮像部113の画素単位で受光することで、一度の撮像処理で、1つの波長に対する分光画像を取得することができる。
(モジュール基板の構成)
モジュール基板114は、光源部112、撮像部113、及び波長可変干渉フィルター5を駆動制御するドライバー(制御回路)を備え、制御部13からの指令を受けて撮像モジュールの各構成を制御する。
本実施形態では、波長可変干渉フィルター5及び撮像部113は、モジュール基板114を挟んで配置され、当該モジュール基板114に固定されている。波長可変干渉フィルターを透過した光は、モジュール基板114に設けられた光通過孔114Aを通過して撮像部113に受光される。このような構成では、波長可変干渉フィルター5及び撮像部113の近接配置が可能となり、食品分析装置10の小型化、薄型化を図ることができる。
[温度センサーの構成]
温度センサー12は、検査対象物の温度を検出する。この温度センサー12としては、例えばサーモパイルアレイや、非接触型ボロメーター等を用いることができる。
[制御部の構成]
図3は、本実施形態の食品分析装置10の概略構成を示すブロック図である。
制御部13は、記憶部14及び演算部15を備える。
記憶部14は、例えばメモリーやハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14は、食品分析装置10の全体動作を制御するためのOS(Operating System)や、各種プログラム、各種データを記憶する。
そして、記憶部14は、前記データとして、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56を駆動させるためのV−λデータ等が記憶される。
また、記憶部14には、分析対象となる栄養素の各成分に対する吸光スペクトルから抽出された特徴量(特定波長における吸光度)と、成分含有率との相関を示す相関データ(例えば検量線等)が記憶される。
さらに、記憶部14には、載置面21の反射スペクトルが記憶されている。さらにまた、記憶部14には、温度に対する各成分の吸光スペクトルの補正値が記憶されている。
演算部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路や記憶回路に
より構成されている。この制御部13は、記憶部14に記憶された各種プログラムを読み込み、実行することで、図3に示すように、モジュール制御手段151、スペクトル取得手段152、領域判定手段153、補正手段154、及び成分分析手段155として機能する。
モジュール制御手段151は、撮像モジュール11を制御する。つまり、撮像モジュール11を制御して、記憶部14に記憶されたV−λデータに基づいて、静電アクチュエーター56を制御し、所定波長間隔毎の分光画像を取得する。
スペクトル取得手段152は、撮像モジュール11により得られる各波長に対する分光画像に基づいて、分光画像の各画素における分光スペクトルを取得する。
領域判定手段153は、各画素の分光スペクトルに基づいて、撮像画像の各画素のうち、測定対象食品Xに対応した画素領域を判定する。なお、スペクトル取得手段152及び領域判定手段153は、本発明の画素検出部を構成する。
補正手段154は、温度センサー12により検出された測定対象食品Xの温度を検出し、各成分を判定するための吸光スペクトルを補正する。
成分分析手段155は、含有率分析手段155A、質量推定手段155B、及び成分算出手段155Cを備えている。
含有率分析手段155Aは、各画素の分光スペクトルから、食品に含まれる成分を分析し、その含有率を分析する。
質量推定手段155Bは、撮像画像に基づいて、測定対象食品Xの体積を推算し、推算した体積に基づいて質量を推算する。なお、本実施形態では、質量推定手段155Bにより、質量を推算する例を示すが、例えば、食品分析装置10の一部にデジタル秤等が設けられ、デジタル秤により計測された質量を取得する構成としてもよい。
成分算出手段155Cは、食品に含まれる各成分の含有量、及び当該食品のカロリーを算出する。
なお、演算部15の各構成の詳細な処理内容については後述する。
[食品分析システムによる食品の成分分析処理]
次に、上述したような食品分析システム1による成分分析処理について、図面に基づいて以下に説明する。
図4は、食品分析装置10による成分分析処理のフローチャートである。
また、図5は、食品分析装置10側から見た、測定対象食品X、及び測定対象食品Xが載置された載置面21の一例を示す平面図である。図5に示すように、二つの測定対象食品X1,X2が載置面21に載置されている。
なお、図5のグレーで示す領域は、載置面21が露出した領域(以下、背景領域とも称する)60である。また、図5の破線で示す各格子は、食品分析装置10の撮像部113の各撮像画素の撮像対象領域61を示す。すなわち、最も外側の破線で囲まれる領域が、食品分析装置10の測定領域62を示し、当該測定領域62は、背景領域60(すなわち、載置面21)よりも小さくなっている。この測定領域62は、撮像モジュール11により撮像される撮像範囲であり、背景領域60内に測定領域62が含まれ、かつ、測定対象食品X1,X2の周囲に載置面21が映り込むように、食品分析装置10の位置、光入射部111の視野角、及び撮像モジュール11の拡大縮小率等が設定されている。
そして、図示しないセンサー等で測定対象食品X1,X2が測定領域62に配置されたことを検出し、分光画像の撮像を開始する。
本実施形態では、撮像モジュール11は、載置面21に載置された二つの測定対象食品X1,X2が測定領域62に配置されると、これらを撮像して分光画像を取得する。すなわち、まず、図4に示すように、モジュール制御手段151は、記憶部14からV-λデータを読み込み、波長可変干渉フィルター5の静電アクチュエーター56に印加する電圧を順次切り替え、波長可変干渉フィルター5を透過する光の波長を所定間隔(例えば10nm)で切り替える。また、モジュール制御手段151は、撮像部113を駆動させて、波長可変干渉フィルター5を透過した各波長の光を撮像する。これにより、測定対象食品X1,X2及び背景領域60の各波長に対する分光画像が得られる(ステップS1)。
スペクトル取得手段152は、所定波長間隔(例えば10nm間隔)となる各分光画像の各画素の光量を取得し、各画素における分光スペクトルを取得する(ステップS2)。
領域判定手段153は、各画素における分光スペクトルに基づいて、測定対象食品X1,X2を撮像した画素と、それ以外の画素とを判定し、測定対象食品X1,X2が撮像された画素を含む領域(食品画素領域)をそれぞれ検出する(ステップS3)。
具体的には、領域判定手段153は、記憶部14に記憶されている載置面21の反射スペクトルを読み出す。そして、各画素の分光スペクトルから、載置面21の反射スペクトルと一致する分光スペクトルが測定された画素からなる領域(背景画素領域)を検出する。なお、ここで述べる「載置面21の反射スペクトル及び分光スペクトが一致する」とは、反射スペクトルの各波長に対する光量と、測定された各画素の分光スペクトルの各波長に対する光量との差が、予め設定された閾値以内となるものを含み、必ずしも完全に一致していなくてもよい。
また、領域判定手段153は、背景画素領域以外の画素を含む領域を食品画素領域と判定(検出)する。
また、本実施形態のように、複数の食品を同時に測定する場合、領域判定手段153は、食品画素領域を検出するとともに、複数の食品が載置されていることを検出して、それぞれの食品に対応する食品画素領域を区別する。それぞれの食品に対応する食品画素領域の区別は、食品画素領域のうち、背景画素領域によって分離された領域をそれぞれ異なる食品に対応する食品画素領域として区別することで行う。
図6は、測定対象食品X1,X2及び背景領域60のそれぞれの反射スペクトルの一例を示す図である。図6では、横軸に波長、縦軸に各波長の反射光量値を所定の反射光量値で正規化した反射率を示す。図6に示すように、背景領域60は、可視領域にピークを有し、近赤外領域では閾値よりも小さい反射率を示す反射スペクトルを有する。このように、背景領域60の反射スペクトルは、測定対象食品X1,X2とは明らかに異なる特徴を有するスペクトルとすることが好ましい。
本実施形態では、上述のように、食品製造工場において測定対象となる食品の成分を分析する食品分析システム1を例示している。このような場合、測定対象食品X1,X2は、予め測定することが定められている特定の食品である。このような測定対象食品X1,X2の反射率は、個々の差があるものの大差はなく、また既知の値である。したがって、測定対象食品X1,X2の反射率は予測でき、この予測値よりも小さい閾値を設定することで、背景画素領域と食品画素領域との境界をより明確にでき、背景画素領域と食品画素領域とをより確実かつ容易に区別できる。
次に、補正手段154は、温度センサー12により検出される測定対象の食品の温度分布から、食品画素領域に対応した食品の各点の温度を検出し、各成分における特徴量が得られる波長(吸収波長)を補正する(ステップS4)。ここで、各成分とは、食品分析装置10により分析を実施する対象となる成分であり、例えば、水、糖質、脂質、蛋白質等が挙げられる。
具体的には、補正手段154は、各成分の吸光スペクトルに対して、記憶部14に記憶された補正データの補正値をかけあわせる。
例えば、基準温度Tにおいて、成分Aの含有率によって波長λA0の吸光度が変化する場合、基準温度Tにおける成分Aの特徴量は、波長λA0の吸光度となる。しかしながら、温度Tでは、成分Aの含有率によって波長λA1の吸光度が変化する場合があり、この場合、温度Tにおける成分Aの特徴量は、波長λA1の吸光度となる。特に、水は、温度変化による吸光スペクトルの変化が大きいことが知られており、各成分の分析を行う上で、特徴量が検出される波長を補正する必要がある。
本実施形態の補正手段154は、記憶部14に記憶される各成分の各温度に対する補正値を読み出し、波長λA0に補正値を掛けあわせ、温度Tに対して特徴量が検出される波長λA1を算出する。
次に、成分分析手段155の含有率分析手段155Aは、ステップS2により得られた食品画素領域の各画素に対する分光スペクトルに基づいて、食品画素領域の各画素に対応する測定対象の各成分(水、糖質、脂質、蛋白質等)の含有率を算出する(ステップS5)。
より具体的には、水の含有率を算出する場合、含有率分析手段155Aは、食品画素領域ごとに、各画素における、水の吸光スペクトル波長λaqに対する光量Iλaqを取得し、以下の式(1)に基づいて水の吸光度Aλaqを算出する。なお、Iは、キャリブレーション時に得られる基本受光量であり、例えば撮像モジュール11を用いて、白色板等の基準物に対する各波長に対する光量を予め測定しておくことで得られる。
λaq=−log(Iλaq/I) …(1)
そして、含有率分析手段155Aは、算出された吸光度Aλaqと、記憶部14に記憶された相関データとに基づいて、水の含有率を分析する。この水の含有率の分析方法としては、従来用いられているケモメトリックス法により行うことができる。ケモメトリックス法としては、例えば、重回帰分析、主成分回帰分析、部分最小二乗法等の方法を用いることができる。なお、これらのケモメトリックス法を用いた各分析手法については、従来用いられている技術であるため、ここでの説明は省略する。
また、測定対象食品X1,X2を構成する他の成分(糖質、脂質、蛋白質等)の含有率を算出する場合、含有率分析手段155Aは、水の場合と同様に、各成分の吸光スペクトル波長λに対する光量Iλから、吸光度Aλを算出し、算出された吸光度Aλと相関データとに基づいて、各成分の含有率を分析する。
そして、含有率分析手段155Aは、各成分に対して、食品画素領域ごとに、各画素における含有率の平均値を算出し、1つの食品全体における成分含有率とする。
なお、食品全体の成分含有率としては、検出された食品画素領域から、複数個の画素をピックアップし、これらの画素に対して分析された成分含有率を平均してもよい。
次に、質量推定手段155Bは、測定対象の食品の質量を推算する(ステップS6)。
質量推定手段155Bは、まず、取得した撮像画像と、既知の情報である測定対象食品X1,X2までの距離及び撮像モジュール11の拡大縮小率等とを用いて食品の体積を推算する。
そして、質量推定手段155Bは、ステップS5により分析された各成分の含有率、及び推算された体積から食品の質量を推算する。
なお、例えばスケールやマーカー等のサイズ基準物を載置面21に配置又は形成し、食品とともに撮像して体積を推算してもよい。このサイズ基準物は、例えば全波長域で閾値以上の反射率を有する等、載置面21とは異なる反射スペクトルを有することが好ましい。
また、サイズ基準物としてサイズが既知である皿を用い、当該皿に測定対象の食品に載置した状態で撮像してもよい。
また、サイズ基準物を用いた体積の推算に限定されず、例えば、画像処理により検査対象物の体積を推算してもよい。例えば、検査対象物を異なる角度から撮像した撮像画像を用い、3次元分析処理により検査対象物の体積を求める処理を行ってもよい。
また、食品の質量の測定としては、上記のように、撮像画像に基づいて推算する構成の他、ユーザーの操作により入力された質量を取得する処理をしてもよい。また、食品分析装置10に、デジタル秤等の質量計測手段が設けられる構成としてもよい。この場合、質量計測手段により計測された正確な質量を取得することができる。
この後、成分算出手段155Cは、ステップS6で推算した質量と、ステップS5により分析された各成分の含有率とに基づいて、各成分の含有量を算出する(ステップS7)。
また、成分算出手段155Cは、算出された脂質、糖質、タンパク質の含有量から、式(2)に基づいて、食品のカロリーを算出する(ステップS8)。
カロリー(kcal)=脂質量(g)×9+タンパク質量(g)×4+糖質量(g)×4 …(2)
食品分析装置10は、食品の成分分析結果(各成分の含有率、含有量、カロリー)を記憶部14に記憶し、必要に応じて図示しない表示部に表示させたり、外部装置に出力する。
[実施形態の作用効果]
本実施形態の食品分析システム1では、測定対象食品Xを載置する載置面21が所定の反射スペクトルを有する載置部2と、食品分析装置10とを備えている。そして、食品分析装置10が、撮像モジュール11により、載置面21に載置された測定対象食品Xの各波長の分光画像を撮像して、スペクトル取得手段152は、その分光画像の各画素の光量から、当該各画素のそれぞれにおける分光スペクトルを取得する。また、領域判定手段153は、これらの画素から、上記所定の反射スペクトルを検出して、背景画素領域と食品画素領域とを判定する。
また、背景領域60における上記所定の反射スペクトル(背景画素領域の分光スペクトル)は、測定対象食品Xの反射スペクトルとは異なる波長域にピークを有する。
これにより、背景領域60に対応する背景画素領域の分光スペクトル(すなわち、背景領域60からの入射光を分光測定したときの分光スペクトル)を、食品画素領域の分光スペクトル(すなわち、測定対象食品X1,X2からの入射光を分光測定したときの分光スペクトル)とは異なる特徴を有するスペクトルとすることができ、より確実に食品画素領域と背景画素領域とを分離できる。
特に、本実施形態では、背景領域60(載置面21)における上記所定の反射スペクトルは、成分の分析に使用する波長域(所定波長域)以外の波長域(本実施形態では可視領域)においてピークを有し、成分の分析に使用する所定波長域(本実施形態では近赤外領域)では閾値よりも小さい反射率を示すスペクトルである。
これにより、分光測定の測定結果である背景画素領域の分光スペクトルと、食品画素領域の分光スペクトルとの差異をより明確にでき、より確実に食品画素領域と背景画素領域とを分離できる。
また、本実施形態では、食品の成分分析を行う際に上記所定波長域である近赤外領域の吸光度を算出している。このような本実施形態において、所定波長域における背景領域60からの入射光の光量を低減でき、当該入射光による分析への影響を抑制できるので、高精度の成分分析を実施できる。
また、本実施形態では、食品分析装置10は、分光画像の全ての画素について、吸光度を算出する等の複雑な演算を実行することなく、所定の反射スペクトルを有する画素を検出することで、背景画素領域と食品画素領域とを判定でき、精度良く食品画素領域を検出できる。したがって、食品分析装置10は、食品分析における演算処理の負荷を低減でき、迅速な食品の成分分析を行うことができる。特に、工場等において測定対象食品の品質を検察する際に上記のような食品分析システム1を用いることで、ベルトコンベアー等で搬送される食品を短時間に検査することができ、生産効率を向上できる。
また、演算処理の負荷を低減できるので、食品分析装置10が、高い処理能力を有する演算手段を備える必要がなく、コストを抑制できる。
また、所定の反射スペクトルを検知した画素は、背景領域60を撮像した画素なので、当該画素を除く画素を食品画素領域と判定することにより、食品画素領域と背景画素領域とを高精度に分離することができ、食品画素領域を正確に検出できる。
また、食品画素領域を正確に検出できるので、測定対象食品Xに含まれる各成分を正確に検出できる。
本実施形態では、食品の温度分布を計測する温度センサー12を備え、温度分布に基づいて水の吸収スペクトルを補正する。一般に水の吸収スペクトルは温度の影響を受けて変動しやすい。これに対して、本実施形態では、このような温度変化がある場合でも、吸収スペクトルを適切に補正することができる。
本実施形態では、分光素子として波長可変型ファブリーペローエタロン素子である波長可変干渉フィルター5を用いている。波長可変干渉フィルター5は、固定反射膜54を有する固定基板51と、可動反射膜55を有する可動基板52を対向配置させて、静電アクチュエーター56により反射膜間のギャップ寸法を変化させることで、ギャップ寸法に応じた波長の光を透過させる。このような波長可変干渉フィルター5は、各基板51,52を例えば1〜2mm程度の厚みで形成することができ、小型化及び薄型化に適している。したがって、分光素子として波長可変干渉フィルター5を用いることで、例えばAOTFやLCTF等の分光素子を用いる場合に比べて、食品分析装置10の小型化、薄型化を図ることできる。
また、このような波長可変干渉フィルター5では、固定反射膜54及び可動反射膜55が対向する光干渉領域に入射した光を一括して分光する、いわゆる面分光が可能となる。このため、例えば、光干渉領域中の所定の一点に対して分光処理を実施するフィルター等を用いる場合に比べて、迅速かつ容易に各波長に対する分光画像を取得することができる。
本実施形態では、食品に含まれる各成分の含有量に加え、食品のカロリーを算出する。上述したように、本実施形態では、分光画像内の食品画素領域を正確に検出することができ、かつ、この食品画素領域内の各画素の分光スペクトルに基づいて、食品の正確な成分含有量を算出できる。したがって、このような成分含有量に基づいて正確なカロリーを算出することができる。これにより、正確なカロリーに基づいたユーザーの健康管理を促進できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、載置面21(背景領域60)は、図6に示すように、所定波長にピークを有する所定の反射スペクトルを有する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、所定の反射スペクトルとしては、全波長において反射率が上記閾値以下のスペクトルであってもよい。上記スペクトルを示す載置面21としては、少なくとも表面が高い吸光性を有する素材で形成されているものを例示できる。
このように、背景画素領域における全波長域の反射率(反射光量値)を上記閾値以下とすることにより、分光測定の測定結果である背景画素領域の分光スペクトルと食品画素領域の分光スペクトルとを異なる特徴を有するスペクトルとすることができる。したがって、食品画素領域と背景画素領域とを分離でき、精度良く食品画素領域を検出できる。
また、測定対象の成分の分析に使用する波長域にピーク波長を有する反射スペクトルの載置部を用いてもよい。このような構成で分光測定を実施すると、測定対象に当該成分が含まれている場合、測定結果である食品画素領域の分光スペクトルは当該成分による吸光により所定波長において光量が小さくなる。一方、測定結果である背景画素領域の分光スペクトルはこのような光量の減少はなく、載置面21に応じたピークを有する。このため、分光測定の測定結果である背景画素領域の分光スペクトルと、食品画素領域の分光スペクトルとのスペクトル形状を大きく異なる形状とでき、より高精度に食品画素領域を検出できる。また、測定対象の成分の分析に使用する波長域のみの分光測定を行えばよく、分光測定の測定時間の短縮及び処理負荷の低減を図ることができる。
さらに、載置面21の反射スペクトルを測定対象の成分の吸光波長にピーク波長を有するように載置面21を構成することにより、測定結果である食品画素領域の分光スペクトルは上述のように所定波長において光量が小さくなる一方で、背景画素領域の分光スペクトルは当該所定波長にピークを有することとなる。
したがって、測定結果である背景画素領域の分光スペクトル、と食品画素領域の分光スペクトルとのスペクトル形状とをより一層異なる形状とでき、より高精度に食品画素領域を検出できる。
上記実施形態では、近赤外領域に特徴量を有する成分の分析を実施したが、可視領域に対して特徴量を有する成分の分析を実施してもよい。
また、波長可変干渉フィルター5を紫外域の光をも分光可能な構成とし、さらに紫外域に対して特徴量を有する成分に対する分析や、紫外光に反応する物質の検出や、当該物質の分布状態の分析等を実施してもよい。
上記実施形態では、波長可変干渉フィルター5がモジュール基板114に固定される構成を示したが、これに限定されず、例えば波長可変干渉フィルター5がパッケージに格納されており、このパッケージをモジュール基板114に固定する構成などとしてもよい。また、波長可変干渉フィルター5が、モジュール基板114以外の基板や、装置筐体に設けられた固定部に固定されていてもよい。
上記実施形態では、図示しないセンサー等により、測定対象食品X1,X2が所定位置に配置されたことを検出して、分光画像の撮像を開始する構成としたが、これに限定さない。例えば、測定対象食品X1,X2の所定位置への配置をユーザーが判断し、当該ユーザーの測定開始指示に応じて撮像モジュール11による撮像を開始してもよい。
波長可変干渉フィルター5は、電圧印加により反射膜間ギャップG1のギャップ量を変動させる静電アクチュエーター56を備える構成としたが、これに限定されない。
例えば、固定電極561の代わりに、第一誘電コイルを配置し、可動電極562の代わりに第二誘電コイル又は永久磁石を配置した誘電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。
更に、静電アクチュエーター56の代わりに圧電アクチュエーターを用いる構成としてもよい。この場合、例えば保持部522に下部電極層、圧電膜、及び上部電極層を積層配置させ、下部電極層及び上部電極層の間に印加する電圧を入力値として可変させることで、圧電膜を伸縮させて保持部522を撓ませることができる。
上記実施形態では、温度センサー12を備え、補正手段154は、検出された温度に基づいて、分析対象の成分の特徴量を取得可能な波長を補正し、測定対象波長とした。
これに対して、温度センサー12が設けられない構成などとしてもよい。この場合でも、温度による吸光スペクトルの変化が小さい成分に対しては、誤差の少ない成分分析を実施することができる。
上記実施形態では、分光素子として波長可変干渉フィルター5が用いられる例を示したが、AOTFやLCTFを用いてもよい。
また、複数の波長に対する分光画像を順次撮像する構成に限定されず、複数の波長に対する分光画像を同時に撮像する構成としてもよい。例えばクロスダイクロイックプリズム及び複数の撮像素子を備え、入射光を複数波長に分光するとともに、分光された各光をそれぞれ複数の撮像素子で同時に撮像する。
また、面分光が可能な分光素子に限られず、所定の一点に対する分光のみを行う分光素子を用いてもよい。この場合、例えば分光素子において入射光を分光させる分光測定点を透過した光が撮像素子を構成する各画素のうち、分光測定点に対向する画素に入射し、当該画素における光量が検出される。したがって、例えば、分光素子を移動させて前記分光測定点を移動させることで、各画素に対する光量を検出でき、これらの各画素の光量から分光画像を取得することが可能となる。
上記実施形態では、成分分析手段155は、食品のカロリーを算出する例を示したが、カロリーの算出を行わない構成としてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
5…波長可変干渉フィルター、2…載置部、21…載置面、10…食品分析装置、113…撮像部、152…スペクトル取得手段、153…領域判定手段、155…成分分析手段。

Claims (7)

  1. 対象物を載置する載置面を有し、前記載置面が所定の反射スペクトルを有する載置部と、
    前記載置部からの入射光から複数波長に対応した分光画像を取得し、前記分光画像から前記対象物に対応する画素である対象物画素を検出する分析装置と、を備え、
    前記分析装置は、前記各波長に対応した分光画像の各画素の光量に基づいて、前記各画素の分光スペクトルを取得し、前記分光スペクトルが前記載置面の前記反射スペクトルである画素を前記載置面に対応する背景画素として検出し、前記背景画素以外の画素を前記対象物画素として検出する画素検出部を備える
    ことを特徴とする分析システム。
  2. 請求項1に記載の分析システムにおいて、
    前記所定の反射スペクトルは、所定波長領域における反射率が閾値以下である
    ことを特徴とする分析システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の分析システムにおいて、
    前記分析装置は、
    前記載置部からの入射光を複数波長の光に分光する分光素子と、
    分光された各波長の光を撮像し、前記各波長に対応した分光画像を取得する撮像素子と、を備える
    ことを特徴とする分析システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の分析システムにおいて、
    前記分光素子は、波長可変型ファブリーペローエタロン素子である
    ことを特徴とする分析システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の分析システムにおいて、
    前記対象物画素の前記分光スペクトルに基づいて前記対象物に含まれる成分を検出する成分分析手段を備える
    ことを特徴とする分析システム。
  6. 載置面に対向して配置され、前記載置面からの入射光から複数波長に対応する分光画像を取得し、前記分光画像から前記対象物に対応する画素である対象物画素を検出する分析装置であって、
    前記分析装置は、所定の反射スペクトルを有する前記載置面からの入射光から取得された前記分光画像の各画素の光量に基づいて、前記各画素の分光スペクトルを取得し、前記分光スペクトルが前記載置面の前記反射スペクトルである画素を前記載置面に対応する背景画素として検出し、前記背景画素以外の画素を前記対象物画素として検出する画素検出部を備える
    ことを特徴とする分析装置。
  7. 対象物を載置する載置面を有する載置部と、
    前記載置部からの入射光から複数波長に対応した分光画像を取得し、前記分光画像から各画素の分光スペクトルを取得し、前記対象物に対応した画素を検出する分析装置と、を備える分析システムの前記載置部であって、
    前記載置面が所定の反射スペクトルを有する
    ことを特徴とする載置部。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106535384A (zh) * 2016-12-23 2017-03-22 成都光数云联科技有限公司 具有分析系统的微波炉
WO2023163207A1 (ja) * 2022-02-28 2023-08-31 国立大学法人九州大学 粒子の質量の非接触測定方法及び装置

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