JP2023019910A - 操作入力装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】誤検出を低減して高品位な操作入力が可能な操作入力装置を提供する。【解決手段】操作入力装置は、把持部(60)における静電容量を検出する第1の検出手段(63)と、把持部(60)における圧力を検出する第2の検出手段(64)と、第2の検出手段(64)により検出された圧力に基づいて、第1の検出手段(63)の検出敏感度を変更する制御手段(80)とを有する。【選択図】図9
Description
本発明は、操作入力装置および電子機器に関する。
近年、静電容量センサおよび圧力センサを備えた操作入力装置において、ユーザの意図しない操作入力に対する誤検出を防止する技術が知られている。
特許文献1には、タッチセンサ(静電容量センサ)により検出された押圧力が所定の閾値よりも小さいか否かを判定し、通常動作モードと清掃モードとを切り替える制御装置が開示されている。これにより、清掃のために表示ユニットを拭う動作がユーザの意図したスライド動作として誤検出されることを防止することができる。
特許文献2には、タッチセンサ(静電容量センサ)に対するユーザの指の移動速度に基づいて操作入力量を出力する情報入力装置が開示されている。これにより、例えばユーザが同じ移動距離だけ指を移動させる移動操作を行ったとしても、当該操作を素早く行った場合には、ゆっくり行った場合よりも操作入力量の値を大きくすることができる。
しかしながら、特許文献1に開示された制御装置では、押圧力が動作モードの判定トリガーとなるため、撮像装置のグリップ部のようにユーザが常に把持する場所に操作入力装置を搭載した場合、常に押圧力が検出されるため、誤検出を防止することができない。特許文献2に開示された情報入力装置では、撮像装置のグリップ部のように限られたスペースに操作入力装置を搭載した場合、大きい量の操作入力を行いにくい。
そこで本発明は、誤検出を低減して高品位な操作入力が可能な操作入力装置および電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての操作入力装置は、把持部における静電容量を検出する第1の検出手段と、前記把持部における圧力を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段により検出された前記圧力に基づいて、前記第1の検出手段の検出敏感度を変更する制御手段とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、誤検出を低減して高品位な操作入力が可能な操作入力装置および電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1(a)、(b)を参照して、本実施形態における撮像装置(デジタルカメラ)10について説明する。図1(a)、(b)は撮像装置10の外観斜視図であり、図1(a)は前面から見た図、図1(b)が背面から見た図をそれぞれ示す。撮像装置10は、カメラ本体100と、カメラ本体100に対して着脱可能なレンズ装置(交換レンズ)200とを備えて構成されたレンズ交換式カメラである。ただし、本実施形態は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズ装置とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。本実施形態において、互いに直交するX軸およびZ軸を定義し、X軸およびZ軸のそれぞれに対して直交する軸をY軸と定義する。Z軸方向は、撮像装置10の光軸OAに平行な方向である。
図1(b)に示されるように、メイン表示部11は、カメラ本体100の背面に設けられ、画像や各種情報を表示する。メイン表示部11の表示面にタッチパネルを有する構成の場合、表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。サブ表示部12は、シャッタ速度や絞り値(F値)などのカメラ本体100の種々の設定値を表示する。カメラ本体100は覗き込み型ファインダを備え、接眼部20を介して内部のEVF(Electronic View Finder)に表示された映像を視認することができる。接眼検知部22は、接眼部20に対する目の接近(接眼)および離反(離眼)を検知する。
カメラ本体100は、ユーザが各種の操作に用いる操作部材を有する。本実施形態において、カメラ本体100の上面部には、操作部材として、メイン電子ダイヤル31、電源スイッチ32、サブ電子ダイヤル33、動画ボタン36、モード切替スイッチ41、およびシャッタボタン42が配置されている。メイン電子ダイヤル31は、回転操作部材であり、その回転によりシャッタ速度や絞り値等の設定値の変更等の指示が行われる。電源スイッチ32は、カメラ本体100の電源のONおよびOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル33は、回転操作部材であり、その回転により選択枠の移動や画像送り等の指示が行われる。動画ボタン36は、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。モード切替スイッチ41は、各種モードを切り替えるための操作部材である。シャッタボタン42は、被写体側に配置され、撮影指示を行うための操作部材である。
また本実施形態において、カメラ本体100の背面部には、操作部材として、十字キー34、SETボタン35、AEロックボタン37、拡大ボタン38、再生ボタン39、およびメニューボタン40が配置されている。十字キー34は、上下左右の各部分をそれぞれ押し込み可能な十字キー(4方向キー)である。SETボタン35は、押しボタンであり、主に選択項目の決定等に用いられる。AEロックボタン37は、撮影待機状態で押下され、露出状態を固定することができる。拡大ボタン38は、ライブビュー表示において拡大モードのON/OFFを行うための操作部材である。再生ボタン39は、撮影モードと再生モードとを切り替える操作部材である。メニューボタン40は、各種の設定用のメニュー画面をメイン表示部11に表示するための操作部材である。
また本実施形態において、グリップ部(把持部)60の内部に、操作入力装置としての静電容量センサ(第1の検出手段)63および圧力センサ(第2の検出手段)64が配置されている(図2参照)。カメラ本体100の前面に備わるグリップ部60は、ユーザがカメラ本体100を構えた際に右手で握りやすい形状とした把持部である。グリップ部60の内部には、ユーザがカメラ本体100を把持する領域に静電容量センサ63および圧力センサ64を備える。静電容量センサ63は、グリップ部60における静電容量を検出する。圧力センサ64は、グリップ部60における圧力を検出する。このような構成により、ユーザのカメラ把持状態や指の動きを検出することができる。
グリップ部60は、第1の領域60a、第2の領域60b、および第3の領域60cの3つの領域が互いに所定の角度をなし、かつ連続した曲面で構成されている。なお、グリップ部60は前記のように3つの領域でなく、2つ以上の領域が互いに所定の角度をなし、かつ連続した曲面で構成されていれば良い。
第1の領域60aは、レンズ装置200の側面と対向するグリップ部60の側面であり、ユーザがグリップ部60を把持した際に指の先端が触れる領域である。第1の領域60aの内部には、第1の静電容量センサ63aおよび第1の圧力センサ64aを備え、ユーザのカメラ把持状態や指の動きを検出することができる。第1の領域60aでは把持している指の本数を検知するため、センサには把持位置を検出可能な静電容量センサや圧力センサを用いるのが好適である。ユーザがグリップ部60を右手の中指、薬指、小指で握ってカメラ本体100を把持した状態にて、右手の人差指で操作可能な位置にシャッタボタン42、メイン電子ダイヤル31が配置されていることが望ましい。
第2の領域60bは、グリップ部60の前面に備わる領域であり、ユーザがグリップ部60を把持した際に指が触れる領域である。第2の領域60bの内部には、第2の静電容量センサ63bおよび第2の圧力センサ64bを備え、ユーザのカメラ把持状態や指の動きを検出することができる。第2の領域60bでは把持している指の本数を検知するため、センサには把持位置を検出可能な静電容量センサや圧力センサを用いることが望ましい。
第3の領域60cは、グリップ部60の側面に備わる領域であり、ユーザがグリップ部60を把持した際に指または手のひら(指の付け根近傍)が触れる領域である。第3の領域60cの内部には、第3の静電容量センサ63cおよび第3の圧力センサ64cを備え、ユーザのカメラ把持状態や指の動きを検出することができる。第3の領域60cでは把持しているか否かを検出すればよいため、センサには電力消費の少ない圧力センサが好適であるが、静電容量センサを使用しても差し支えない。ユーザがカメラ本体100を右手で把持した際には、グリップ部60の第1の領域60a、第2の領域60b、および第3の領域60cが手のひらおよび指に接触することで、カメラ本体100の把持状態が安定する。このとき、左手はレンズ装置200またはカメラ本体100底面(不図示)を支えた状態であることが望ましい。
カメラ本体100の把持が安定した状態において、右手の親指で操作可能な位置には、十字キー34、SETボタン35、再生ボタン39、およびサブ電子ダイヤル33等が配置されている。ユーザがシャッタボタン42を押圧操作する直前(撮影待機状態)において特に使用頻度が高い撮影系の操作部30は、動画ボタン36、AEロックボタン37、拡大ボタン38で、親指で瞬時に操作できることが望ましい。また、頻繁に使用される、メニュー操作を行う十字キー34およびSETボタン35、ならびに画像を再生しメイン表示部11に表示する再生ボタン39は、カメラ本体100の背面から見てメイン表示部11の右下側に配置されることが望ましい。このように操作部30をカメラ本体100に配置することで、右手での操作性が良いカメラ本体100を提供することが可能となる。
記録媒体300(図2参照)を格納したスロットの蓋50は、カメラ本体100の側面部に配置されている。通信端子51は、カメラ本体100がレンズ装置と通信を行う為の通信端子である。端子カバー52は、カメラ本体100の側面部に配置され、外部機器とカメラ本体100とを電気的に接続する接続ケーブル等のコネクタ(不図示)を保護する。
次に、図2を参照して、撮像装置10の内部構成について説明する。図2は、撮像装置10のブロック図である。カメラ本体100はシステム制御部(制御手段)80を備え、レンズ装置200はレンズシステム制御回路203を備え、両者は互いに通信可能である。
まず、カメラ本体100の構成を説明する。接眼検知部22は、赤外線近接センサ等を有し、ファインダの接眼部20に対する接眼および離眼を検知する。システム制御部80は、接眼検知部22による検知状態に応じて、メイン表示部11とEVF21の表示状態と非表示状態とを切り替える。具体的には、少なくとも撮影待機状態で、かつ、自動切替である場合、非接眼中にメイン表示部11の表示がオンとなり、EVF21が非表示となる。また、接眼中にはEVF21の表示がオンとなり、メイン表示部11は非表示となる。
操作部30は、システム制御部80に各種指示を入力する際にユーザが使用し、ユーザ操作を受け付ける入力部としての各種の操作部材を備える。操作部材については図1を参照して説明済みであり、例えば、メニューボタン40の押下によりメニュー画面がメイン表示部11に表示され、ユーザはメニュー画面を見ながら十字キー34やSETボタン35を用いて直感的に設定を行うことができる。また、拡大ボタン38により、拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル31を操作することにより、ライブビュー画像の拡大、縮小の指示を行い、再生モードにて再生画像の拡大指示を行うことができる。
操作部30は、グリップ部60の内部に設けられた静電容量センサ63および圧力センサ64を含む。グリップ部60において、ユーザがカメラ本体100を把持する領域には静電容量センサ63および圧力センサ64が配置され、ユーザによるカメラ本体100の把持状態や指の動きを検出することができる。
システム制御部80は、モード切替スイッチ41からの信号により、動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード、または再生モード等に切り替える。第1シャッタスイッチ43および第2シャッタスイッチ44は、シャッタボタン42の操作によってON/OFFする段階式スイッチである。第1シャッタスイッチ43は、シャッタボタン42の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり、第1シャッタスイッチ信号SW1を発生する。システム制御部80はSW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始させる。第2シャッタスイッチ44は、シャッタボタン42の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタスイッチ信号SW2を発生する。システム制御部80はSW2により、撮像部84からの信号読み出しから撮像された画像を記録媒体300に画像ファイルとして書き込むまでの一連の撮影処理を開始させる。
AEセンサ81は、レンズ装置200を通した被写体の輝度を測光し、測光結果をシステム制御部80に出力する。焦点検出部82は、撮像光学系の焦点状態を検出してシステム制御部80にデフォーカス量の情報を出力する。システム制御部80は当該情報に基づいてレンズ装置200を制御し、位相差AFを行う。焦点検出部82は、専用の位相差センサを有するか、または撮像部84が備える撮像素子(撮像面位相差センサ)を利用して焦点検出を行う。シャッタ83はフォーカルプレーンシャッタであり、システム制御部80の指令により撮像部84の露光時間を制御する装置である。
撮像部84は、撮像光学系を介して結像される光学像を電気信号に光電変換する撮像素子を備える。CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)を用いたイメージセンサが使用される。A/D変換器85は、撮像部84の出力するアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器85の出力データは、画像処理部86およびメモリ制御部87を介して、或いは、メモリ制御部87を介してメモリ88に直接書き込まれる。
画像処理部86は、A/D変換器85からのデータ、またはメモリ制御部87からのデータに対してリサイズ処理や色変換処理等を行い、また、撮像画像のデータを用いて所定の演算処理を行う。演算結果に基づいてシステム制御部80は露光制御、測距制御を行い、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF処理、AWB処理、AE処理、EF処理等が行われる。
メモリ88は、撮像部84によって得られ、A/D変換器85によりデジタルデータに変換された画像データや、メイン表示部11、EVF21に表示するための画像データを格納する。また、システム制御部80の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。また、静電容量センサ63の機能が有効/無効かの情報のモデルデータを記憶する機能も担う。メモリ88は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。またメモリ88は、画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
D/A変換器89は、メモリ88に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換してメイン表示部11、EVF21に供給する。メモリ88に書き込まれた表示用の画像データは、メイン表示部11、EVF21により表示される。メモリ88に蓄積されたデジタル信号を、D/A変換器89においてアナログ変換して、メイン表示部11またはEVF21に逐次転送して表示させることにより、ライブビュー表示が行われる。サブ表示部駆動回路90はシステム制御部80の指令にしたがい、サブ表示部12の画面上にシャッタ速度や絞り値等の設定値を表示させる。
不揮発性メモリ91は、EEPROM等の電気的に消去および記録が可能なメモリであり、システム制御部80の動作用の定数、プログラム等を記憶している。システム制御部80は、例えばCPU(中央演算処理装置)を備え、カメラ本体100の全体を制御する。CPUは不揮発性メモリ91に記録されたプログラムを実行することで各処理を実現する。システムメモリ92は、例えばRAM(ランダム・アクセス・メモリ)が用いられ、システム制御部80の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ91から読み出したプログラム等が展開される。また、静電容量センサ63の有効/無効かの情報を蓄積する機能も担う。システムタイマ93は各種制御に用いる時間や内蔵時計の時間を計測する。
電源制御部94は、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。電源スイッチ32の操作信号をトリガーとして電源制御部94は、その検出結果およびシステム制御部80の指令にしたがい、内部のDC-DCコンバータを制御し、記録媒体300を含む各部への電源供給を行う。電源部95は一次電池または二次電池、ACアダプタ等を備える。
記録媒体I/F(インターフェース)部96は、記録媒体300とシステム制御部80とを接続する。撮像画像データ等を記録する記録媒体300は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。例えば、撮影モード中にユーザが再生ボタン39を押下すると、再生モードに移行し、記録媒体300に記録された画像のうち最新の画像をメイン表示部11に表示させることができる。
通信部97は、映像信号や音声信号の送受信を行う際、ネットワークに接続可能である。通信部97は撮像部84による撮像画像データや記録媒体300に記録された画像データを外部機器へ送信可能であり、また外部機器から画像データや各種情報を受信可能である。
姿勢検知部98は、加速度センサやジャイロセンサ等を備え、重力方向に対するカメラ本体100の姿勢を検知する。例えば、姿勢検知部98で検知された姿勢に基づいて、ユーザがカメラ本体100を横に構えているか、縦に構えているかを判別可能であり、パンニング等の状態や静止状態を検知可能である。
次に、レンズ装置200の構成を説明する。レンズ装置200は、ズームレンズおよびフォーカスレンズ等のレンズユニットを備えるが、図2では1枚のレンズ201として簡略的に示す。レンズ装置200は、カメラ本体100と通信を行う通信端子202を備える。レンズ装置200は、通信端子51、202を介してシステム制御部80と通信可能である。レンズシステム制御回路203は、システム制御部80の指令にしたがって、絞り駆動回路204とAF駆動回路206を制御する。絞り駆動回路204を介して絞り205の制御が行われ、AF駆動回路206を介して、レンズ201内のフォーカスレンズの位置を変位させることで焦点調節制御が行われる。
次に、図3および図4(a)、(b)を参照して、本実施形態のグリップ部60について説明する。図3は、グリップ部60の解斜視図である。図4(a)はグリップ部60の断面模式図、図4(b)は圧力を加えている状態におけるグリップ部60の断面模式図である。
図3に示されるように、グリップ部60は、外観面(外側)から順に配置された、弾性部材61、静電容量センサ63、圧力センサ64、およびベース部材65を有する。外観面は、操作入力装置の外観上の外表面である。なお、グリップ部60は、図3に示される構成の順番に限定されるものではないが、静電容量センサ63の検出精度を考慮すると、静電容量センサ63は圧力センサ64よりも外表面に近い位置に配置されることが望ましい。
図4(a)に示されるように、圧力センサ64の両端を固定し、押圧が想定される箇所の圧力センサ64の変形方向に圧力センサ64の変形代となる空間部69を設ける。そして、図4(b)に示されるように、圧力センサ64は、この空間部69内では押圧体70からの圧力を受けた分だけ変形可能である。
弾性部材61は、ベース部材65の外形形状を転写した形状であり、エラストマー等の弾性を有する材料で形成されている。静電容量センサ63には、ポリイミドなどの基材に金属導体パターンが配線されたフレキシブルプリント基板(FPC)を用いても良いし、弾性部材61そのものに金属導体パターンが配線される筐体配線を用いてもよい。
静電容量センサ63は、静電容量の変化を検出することでユーザのカメラ本体100の把持やスライド操作を検出する。ユーザがグリップ部60に触れると、グリップ部60に配置されているFPC上の金属導体パターンが静電容量の変化を検出し、各種操作が可能となる。
圧力センサ64は、タッチ操作やグリップ部60の把持の強度を検出するためのセンサであり、ユーザから受けるグリップ部60への押圧を検出する。そして、グリップ部60に対するタッチ操作や把持によって押圧された場合の押圧の強度を連続的に検出することができる。圧力センサ64としては、ポリイミドなどの基材に金属導体パターンが配線されたFPCを用いても良いし、伸縮可能な繊維質の基材に同じく伸縮可能な伸縮性導体パターンが配線されたものを用いても良い。圧力センサ64は、金属導体パターンに応力を加えた際の歪みに応じて電気抵抗値が変化するピエゾ抵抗効果を利用する。つまり、圧力センサ64に荷重を加えて導体パターンを変形させ、導体の抵抗値の変化を読み取ることで加えた荷重を逆算する。例えば導体の抵抗値に1つあるいは複数の閾値を設け、その閾値を抵抗値が小さくなる方向に跨いだとき、電子機器の電源のON/OFFや機能の呼出等を行うように制御することで、操作入力装置として利用することができる。
また、グリップ部60と略平行に備えられた静電容量センサ63により、グリップ部60に対するユーザの圧力(押圧力)によって操作面が歪んだことによるグリップ部60上のユーザの手と静電容量センサ63との距離を静電容量値から算出する。そして、この距離に基づいて圧力を算出、あるいは距離を圧力と同等に扱うものとしても良い。
なお、圧力センサ64は、グリップ部60に対する圧力(押圧力)を検出可能なものであれば、他の方式のものでも良い。様々な方法、及び様々なセンサ、または複数のセンサの組合せ(例えば加重平均によって)を使用してタッチ操作の強度(圧力)を検出しても良い。
本実施形態において、静電容量センサ63および圧力センサ64はそれぞれ、グリップ部60の第1の領域60aにおいて、第1の静電容量センサ63aおよび第1の圧力センサ64aを構成する。同様に、静電容量センサ63および圧力センサ64はそれぞれ、グリップ部60の第2の領域60bにおいて、第2の静電容量センサ63bおよび第2の圧力センサ64bを構成する。同様に、静電容量センサ63および圧力センサ64はそれぞれ、グリップ部60の第3の領域60cにおいて、第3の静電容量センサ63cおよび第3の圧力センサ64cを構成する。なお、複数の静電容量センサ(63a~63c)および圧力センサ(64a~64c)は、各々が分割されて構成することができ、または、一体で構成されているが、配線された金属導体パターンが分割されて構成されていても良い。
次に、図5乃至図7(a)、(b)を参照して、ユーザがカメラ本体100を把持した状態でグリップ部60の操作が可能な操作入力装置について説明する。図5は、カメラ本体100を把持したユーザの右手71の一例を示す図である。カメラ本体100を把持する右手71は、親指72、人差指73、中指74、薬指75、および小指76で構成されている。ユーザがカメラ本体100を右手71で把持する際、図1を参照して説明したグリップ部60と右手71の接触部で接触する。本実施形態において、接触部は、手のひらの指の付け根の接触部71a、中指の第1の接触部74a、中指の第2の接触部74b、薬指の第1の接触部75a、薬指の第2の接触部75b、小指の第1の接触部76a、小指の第2の接触部76bである。
図6(a)、(b)は、ユーザがカメラ本体100を右手で把持した状態の一例を示す斜視図である。図6(a)はユーザがカメラ本体100を右手で把持した状態の正面斜視図であり、図6(b)はユーザがカメラ本体100を右手で把持した状態の背面斜視図である。
まず、通常のカメラ本体100把持状態では、図6(a)、(b)に示されるように、右手71の中指74、薬指75、小指76をグリップ部60の前面から側面にしっかりと添えて把持し、親指72をカメラ本体100の背面に添え、カメラ本体100を把持する。加えて、ユーザは左手(不図示)をレンズ装置200の下、またはカメラ本体100本体の左側面或いは底面周辺を把持することでさらに安定してカメラ本体100を把持することができる。そして、この状態で右手71の人差指73をシャッタボタン42に添えることで撮影待機状態となり撮影が可能となる。このとき、図6(b)のように右手71はカメラ本体100をしっかりと把持するために隙間なくカメラ本体100と右手71は接触した状態であることが望ましい。
本実施形態では、グリップ部60にカメラ本体100の絞り値、シャッタスピード、ISO感度、および明瞭度等の撮影条件の変更を割り振ることを想定している。ユーザが把持した際、グリップ部60の静電容量センサ63からの静電容量の変化を検知して、ユーザの触れている箇所を特定することができる。そして、圧力センサ64からの出力値によって、グリップ部60に対する押圧力を検知する構成とすることができる。静電容量センサ63と圧力センサ64とを組み合わせることにより、どの位置でどれだけの圧力を受けたかを検出することができる。例えば、同じ圧力を受けた場合でも、位置の違いで、呼び出される機能を異なるものにすることもできる。また、ユーザによるスライド操作、タップ操作、タッチ操作などの各種操作を行うことを可能としている。これらの各種操作に絞り値、シャッタスピード、ISO感度、および明瞭度等を割り振ることで、グリップ部60での操作を可能とする。
図7(a)はユーザがカメラ本体100を右手71で把持した状態を示す上面図であり、図7(b)は中指74をグリップ部60の第1の領域60aに対してスライド操作させた状態を示す上面図である。この状態では、中指74の第1の接触部74aが第1の領域60aに接触し、中指74の第2の接触部74bが第2の領域60bに接触し、手のひらの付け根の接触部71aが第3の領域60cに接触した状態となっている。第1の接触部74aが第1の領域60a内で移動することで、内部に備えられた第1の静電容量センサ63aにより静電容量の変化が検知され、スライド操作が実行される。このとき、中指74の第1の接触部74aのスライド操作につられて第2の接触部74bも第2の領域60b内で移動するため、内部の第2の静電容量センサ63bにより静電容量の変化が検知され、意図しないスライド操作が実行されてしまう可能性がある。
なお、前述のスライド操作は、図7(a)、(b)中のZ軸方向に中指74を動かすことで操作が行われる。またスライド操作は、中指74だけでなく、薬指75、小指76でも同様のことが言える。前述のとおり、本実施形態において、グリップ部60を把持している状態で、絞り値、シャッタスピード、ISO感度、および明瞭度等の撮影パラメータの設定を変更することが可能である。
第1シャッタスイッチ43をONし、第1シャッタスイッチ信号SW1を発生させると、上述したようにAE(自動露出)処理を開始する。しかし、ユーザの意図した露出とは異なるため露出を変更したい場合、従来構成では、第1シャッタスイッチ43から指を離してONからOFFに切り替えた後、露出の調整を行い、再度、第1シャッタスイッチ43をONし撮影準備動作に戻る必要がある。このため、被写体を決定し実際に撮影されるまでのタイムラグが大きく、撮影が失敗する可能性や撮影機会を逃してしまう可能性があった。
一方、本実施形態の操作入力装置では、グリップ部60から把持している指を離すことなく撮影パラメータの変更ができるため、従来構成と比べて前述のタイムラグを小さくすることができ、操作性を向上させることが可能となる。
ところで、グリップ部60に静電容量センサ63または圧力センサ64を備えたことで、意図しないスライド操作、タップ操作、タッチ操作などを検知してしまう懸念もある。ユーザが撮影のためシャッタボタン42を押す動作に入ると、カメラ本体100に不要な振動が発生しないようにするため、グリップ部60を把持している中指74、薬指75、小指76に更に力を入れて握り込む。このとき、指がグリップ部60上を移動するとスライド操作と誤検知される可能性がある。また、カメラ本体100を持ち上げる動作や手から離す動作においても、一時的に指がグリップ部60上を移動した際にスライド操作と誤検知される可能性がある。なお、グリップ部60には静電容量センサ63に加えて圧力センサ64が設けられているため、ユーザがグリップ部60を把持するための押圧力も圧力センサ64で検知可能である。
また、本実施形態の目的の一つとして、操作入力装置の操作感の向上が挙げられる。グリップ部60への意図しないタッチ操作で静電容量センサ63が反応してしまうと、操作感が損なわれる。このため本実施形態において、圧力センサ64で検出する圧力値が所定の閾値を超えると静電容量センサ63は反応するようになる。圧力値が所定の閾値を超えないと静電容量センサ63は検知しないため、静電容量センサ63だけではスライド操作はできない構成となっている。スライド操作は、図7(a)、(b)中のZ軸方向に中指74を動かすことで操作を行うが、グリップ部60の把持力(圧力値)の違いでスライド操作時の中指74の移動にも差が生じる。
次に、図8乃至図10(a)、(b)を参照して、本実施形態における代表的な特徴について説明する。図8は、グリップ部60の第1の領域60aにおける静電容量センサ63の電極配線63dのパターンとグリップ部60の把持力(圧力値)との関係を示す概略図である。
グリップ部60の第1の領域60aには、静電容量センサ63の電極配線63dがグリップ部60の長手方向と平行に配線されている。これにより、電極配線63dと直交する方向のスライド操作を検知することが可能である。前述のとおり、グリップ部60に設けられる圧力センサ64でグリップ部60の把持力を検知できる。本実施形態では、把持力に応じて静電容量センサ63の検出敏感度、または、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量をシチュエーションに応じて相対的に変化させることで、操作入力装置の操作性を向上させている。図8の例では、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量は、上から順に、グリップ部60の第1の領域60aに対して1/3、1/2、および領域全域となっている。
以下、図9(a)、(b)を参照して、具体例を説明する。図9(a)、(b)は、グリップ部60の把持力と静電容量センサ63との関係を示す図である。図9(a)はグリップ部60の把持力と静電容量センサ63の検出敏感度との関係を示し、図9(b)はグリップ部60の把持力と撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量との関係を示す。
本実施形態において、システム制御部80は、圧力センサ64により検出された圧力に基づいて、静電容量センサ63の検出敏感度、または所定の動作の実行に必要な静電容量センサ63の検出量を変更する。ここで、所定の動作の実行に必要な静電容量センサ63の検出量とは、例えば、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量(スライド操作量)であるが、これに限定されるものではない。
図9(a)、(b)における状態(1)の範囲は、グリップ部60の非接触状態から圧力センサ64の圧力値(把持力)が所定の閾値以下の場合である。前述のとおり、グリップ部60への意図しないタッチ操作で静電容量センサ63が反応してしまうと、操作感が損なわれる。このため本実施形態において、圧力センサ64で検出する圧力値が所定の閾値を超えると、静電容量センサ63は反応するようになっている。状態(1)においては、圧力値が閾値を超えていないため静電容量センサ63は検知せず、静電容量センサ63だけではスライド操作はできないスライド操作非検出状態となっている。すなわちシステム制御部80は、圧力が所定の閾値よりも小さい場合、静電容量センサ63の検出値を用いない。
圧力センサ64の圧力値が状態(2)を超えると、カメラ本体100は静電容量センサから検出する静電容量値をスライド操作の信号として検出する。このとき、静電容量センサ63の検出敏感度は一番大きくなる。
次に、圧力値が状態(2)の閾値を超える範囲において、グリップ部60を把持する力と静電容量センサ63の検出敏感度との関係について説明する。まず、グリップ部60を把持する力が強くなると、スライド操作を行う中指74にも同時に力が入るため、スライド操作のための中指74の動作にも力が必要であり、また、スライド操作可能な移動距離も小さくなる。
また、SW1の状態の際は、カメラ本体100に不要な振動が発生しないようにするため、グリップ部60を把持している中指、薬指、小指に更に力を入れて握り込んでいる。このとき、露出は基本的には適正に近い状態となっていると想定されるため、撮影パラメータを大きく変更することは少ない。また、意図せず撮影パラメータが大きく変更されることは避けたい。
このため、グリップ部60を把持する力が強い場合、図9(a)に示されるように、スライド操作を検出する静電容量センサ63の検出敏感度を低くする。または、図8、図9(b)に示されるように、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量を大きくする。これにより、撮影パラメータを細かく補正することができるようになり、また、SW1状態でも、細かい送り量で撮影パラメータを補正することが可能となる。
一方、グリップ部60を把持する力が弱い場合、スライド操作を行う中指74に加わる力も弱くなるため、中指74はより動かしやすくなり、スライド操作のための移動距離も大きく取ることができる。加えて、前述の撮影待機状態では、左手(不図示)でレンズ装置200の下、またはカメラ本体100の左側面或いは底面周辺を支えるように把持しているため、右手71の中指74、薬指75、小指76はグリップ部60を添える程度に軽く把持している。撮影待機状態においては、被写体の状況に応じて自分の好みに露出を補正するため、絞り値、シャッタスピード、ISO感度、明瞭度等の撮影パラメータを大きく変更することが考えられる。
このため、グリップ部60を把持する力が弱い場合には、図9(a)に示されるように、スライド操作を検出する静電容量センサ63の検出敏感度を高くする。または、図8、図9(b)に示されるように、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量を小さくする。これにより、撮影パラメータを粗く補正することができるようになり、また、撮影待機状態でも、粗い送り量で撮影パラメータを補正することが可能となる。
状態(2)から撮影待機状態、第1シャッタスイッチ信号SW1が発生する撮影状態(3)へと圧力センサ64の検出値が大きくなるに従い、静電容量センサ63の検出敏感度は小さくなる。または、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量(静電容量センサ63の検出量)は大きくなる。すなわちシステム制御部80は、圧力が第1の圧力である場合、検出敏感度を第1の検出敏感度に制御し、圧力が第1の圧力よりも大きい第2の圧力である場合、検出敏感度を第1の検出敏感度よりも小さい第2の検出敏感度に制御する。またシステム制御部80は、圧力が第1の圧力である場合、静電容量センサ63の検出量を第1の検出量に制御し、圧力が第1の圧力よりも大きい第2の圧力である場合、検出量を第1の検出量よりも大きい第2の検出量に制御する。本実施形態において、静電容量および圧力は、静電容量センサ63および圧力センサ64によりそれぞれ略同時に検出される。
なお、非撮影状態で、片手でグリップ部60を把持しカメラ本体100を支えている状態においては、ユーザが意識的に撮影パラメータを変更する可能性が少ないため、撮影パラメータが簡単に変わらないようにしている。右手のみでグリップ部60を把持している状態と、右手でグリップ部60を把持し左手(不図示)でレンズ装置200の下、またはカメラ本体100本体の左側面或いは底面周辺を支えるように把持している状態では、状況が異なる。すなわち、これらの2つの状態では、グリップ部60の圧力センサ64に加わる圧力値やグリップ部60を把持している各指の圧力分布に差が生じる。この差から片手でカメラ本体100を把持している状態という事を検知し、片手で把持している場合には、撮影パラメータを変更できなくすることも可能である。
また、状態(2)のスライド操作の無効と有効の切り替わりついては、圧力センサ64の圧力値の増加に応じて徐々に静電容量センサ63の検出敏感度が大きくなることが望ましい。すなわちシステム制御部80は、圧力が所定の閾値を超えた場合、静電容量センサ63の検出敏感度を徐々に増加させることが望ましい。これにより、スライド操作の無効と有効が急に切り替わることがなく操作性が向上する。そして、ユーザの手の大きさ、指の長さや把持する力の大きさには個人差があるため、ユーザ毎に図9(a)、(b)中の状態(1)~(3)の圧力値のキャリブレーションを行う構成としてもよい。これにより、個人差が解消され、操作性を更に向上させることができる。
図9(a)、(b)に示されるように、圧力センサ64の圧力値の検出値と静電容量センサ63の検出敏感度、または撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量の関係は略線形性を有しているが、これに限定されるものではない。本実施形態の変形例として、図10(a)、(b)に示されるように、圧力値の検出値に対して静電容量センサ63の検出敏感度、または撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量は階段状となってもよい。なお、前述したスライド操作は、中指74に限定されるものではなく、薬指75、小指76でも同様のことが言える。
次に、図11を参照して、本実施形態における制御方法、すなわちユーザがカメラ本体100のグリップ部60を把持してからスライド操作を行うまでの一連の操作について説明する。図11は、本実施形態における制御方法のフローチャートである。図11のフローチャートは、システム制御部80が各処理ブロックを制御して実行する処理手順を示し、システム制御部80は、システムメモリ92に格納されているプログラムを展開して実行することにより実現される。ここでは、所定のアプリケーションが起動した状態から処理を開始するものとする。
まずステップS101において、ユーザがカメラ本体100の電源スイッチ32をONにすると、電源部95から電力が各ユニットに供給される。続いてステップS102において、システム制御部80は、グリップ部60の静電容量センサ63をOFF、圧力センサ64をONにする。このとき静電容量センサ63は、機能を無効にさせた状態、すなわち静電容量の変化を検知してもそれによるシステム制御部80の制御が行われない状態になっている。システム制御部80の制御が行われないため、省電力化につながる。一方、圧力センサ64は、常に機能を有効にさせた状態となっている。圧力センサ64は、静電容量センサ63に比べて消費電力が小さいため、常に機能を有効にさせていても電源部95の電力を浪費することがない。
続いてステップS103において、ユーザがカメラ本体100を把持した際に、システム制御部80は、圧力センサ64により検出された圧力値が閾値を超えたか否かを判定する。圧力センサ64により検出された圧力値が閾値を超えた場合、圧力センサ64はシステム制御部80に把持情報を送信し、ステップS104に移行する。一方、圧力値が閾値を超えていない場合、ステップS105に移行する。
ステップS104において、システム制御部80は、圧力センサ64により検出された圧力値を検出したことを受けて、静電容量センサ63をONにして静電容量センサ63の機能を有効にし、ステップS105に移行する。ステップS105において、ユーザがカメラ本体100を把持した状態のまま、グリップ部60の操作をする。
続いてステップS106において、システム制御部80は、ユーザの手がカメラ本体100のグリップ部60から離れたか否かを判定する。すなわちシステム制御部80は、ユーザのグリップ部60の操作が終了してカメラ本体100から手を離した際、またはグリップ部60を握り直した際に、機能が有効な状態の静電容量センサ63の静電容量の変化が検出されないか否かを判定する。ユーザの手がグリップ部60から離れた場合、ステップS102に戻る。一方、ユーザの手がグリップ部60から離れていない場合、ステップS107に移行する。
ステップS107において、システム制御部80は、カメラ本体100の電源スイッチ32がOFFになったか否かを判定する。電源スイッチ32がOFFになった場合、本フローを終了する。一方、電源スイッチ32がOFFになっていない場合、ステップS105に戻る。
次に、図12を参照して、本実施形態のユーザの手の大きさ、指の長さ、または把持する力の大きさによるスライド操作可能な圧力値の判定方法について説明する。図12は、システム制御部80、メモリ88、およびシステムメモリ92のブロック図である。
ユーザによって、手の大きさ、指の長さ、および把持する力は異なるため、スライド操作を検出するための圧力センサ64の圧力値の閾値は、各ユーザに応じて異なる。圧力センサ64の閾値は、カメラ本体100による機械学習により、ユーザ個人の把持方法に合わせて最適化しても良い。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシンなどが挙げられる。また、ニューラルネットワークを利用して、学習するための特徴量、結合重み付け係数を自ら生成する深層学習(ディープラーニング)も挙げられる。適宜、上記アルゴリズムのうち利用できるものを用いて本実施形態に適用することができる。
システムメモリ92の蓄積領域92aは、有限バッファなどで構成される。メモリ88の記憶領域88aは、モデルデータとそれに準ずるルールベースを記憶している。蓄積領域92aおよび記憶領域88aは、判定部80cが信号のパターンマッチングを行う際に参照される。
システム制御部80の演算部80aは、グリップ部60の静電容量センサ63から出力された信号に対して絶対変位量を演算し、システム制御部80の制御部80bへ出力する。システム制御部80の制御部80bは、演算部80aから閾値を上回る信号が出力された場合のみ、グリップ部60の圧力センサ64および静電容量センサ63から出力された信号を蓄積させる制御を行う。システム制御部80の判定部80cは、蓄積領域92aに蓄積された信号と記憶領域88aに記憶された信号のパターンマッチングを行い、ルールベースに基づいて蓄積領域92aに蓄積された信号を「センサの機能を有効」または「センサの機能を無効」に分類する。「センサの機能を無効」と分類された場合、静電容量センサ63の状態を変更するためにパラメータ制御部80eに出力する。
パラメータ制御部80eは、判定部80cからの分類結果に基づいて静電容量センサ63の状態を変更する。学習部80dは、蓄積領域92aに蓄積された信号と記憶領域88aに記憶された信号とのパターンマッチングが判定部80cで行われた後、その分類結果が誤っていると判定された場合、蓄積領域92aに蓄積された信号を正しいモデルデータに学習する。そして学習部80dは、記憶領域88aに記憶された学習モデルを更新する。分類結果の正誤判定はユーザの操作検知により行う。なお学習部80dは、本実施形態に必須ものではなく、学習部80dを設けなくても良い。
また学習部80dは、誤差検出部と更新部とを備えてもよい。誤差検出部は、入力層に入力される入力データに応じてニューラルネットワークの出力層から出力される出力データと、モデルデータとの誤差を得る。誤差検出部は、損失関数を用いて、ニューラルネットワークからの出力データとモデルデータとの誤差を計算するようにしてもよい。更新部は、誤差検出部で得られた誤差に基づいて、その誤差が小さくなるように、ニューラルネットワークのノード間の結合重み付け係数等を更新する。この更新部は、例えば、誤差逆伝播法を用いて、結合重み付け係数等を更新する。誤差逆伝播法は、上記の誤差が小さくなるように、各ニューラルネットワークのノード間の結合重み付け係数等を調整する手法である。
ユーザはグリップ部60を把持した状態で指先をスライド操作させるため、指先以外の静電容量センサ63は誤操作となりうるため、指先の静電容量センサ63のみの機能を有効にさせている。一方、ユーザによって、手の大きさ、指の長さや把持する力は異なるため、スライド操作を検知するための圧力センサ64の圧力値の閾値は異なる。これらのスライド操作を検知するための圧力センサ64の圧力値の閾値を、カメラ本体100を把持しているユーザが通常と同じかどうか、通常と持ち方が異なるか否かを制御部80cで判定する。また、学習部80dを含むことで、パターンマッチングに適用されないユーザ個々のクセや好みにも対応可能となり、使用していくにつれて分類精度が向上し、静電容量センサ63の切り替えが高速化され、誤動作なくユーザが指先でスライド操作ができるようになる。
以上、本実施形態の操作入力装置をデジタルカメラに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操作入力装置をデジタルカメラ以外の撮像装置や、撮像装置以外の電子機器にも適用可能である。
次に、図13乃至図16を参照して、本実施形態の操作入力装置をデジタルカメラ以外の電子機器に適用した場合の構成例について説明する。図13(a)は、電子機器としてのビデオカメラ101の外観斜視図である。図13(b)は、ビデオカメラ101を右手で把持した状態を示す斜視図である。図13(a)中のハッチング部101aは、ビデオカメラ101に本実施形態の操作入力装置を適用したときの検出範囲を示し、図13(b)に示される親指以外の指により操作が可能である。操作を行うことで動画撮影中にズーム切替やシャッタスピードの変更などの撮影パラメータの変更に用いることができる。また、従来搭載されている機械的な操作部に対してフラットな表面形状にすることができ、確実なグリップを実現することが可能となる。
図14(a)、(c)は、電子機器としてのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)102の外観斜視図である。図14(b)、(d)は、HMD102を右手で把持した状態を示す斜視図である。図14(a)、(c)中のハッチング部102aは、HMD102に本発明の操作入力装置を適用したときの検出範囲を示している。HMD102被った状態で操作を行う場合、ユーザは操作部を目視で確認することが難しく、機械的な操作部を用いた簡単な操作しか行うことができない。本実施形態の操作入力装置を適用することで検出範囲内の任意の場所で操作が可能となり、一般的なタッチパネルで行える直感的な操作が可能となる。
図15(a)は、電子機器としてのHMDコントローラ(HMDに付属するコントローラ)103の外観斜視図である。図15(b)は、HMDコントローラ103を右手で把持した状態を示す斜視図である。図15(a)中のハッチング部103aは、HMDコントローラ103に本実施形態の操作入力装置を適用したときの検出範囲を示している。HMDコントローラ103に適用することで、従来のコントローラに対して入力機能を拡張することができる。
図16(a)、(c)は、電子機器としてのゲームコントローラ104の外観斜視図である。図16(b)、(d)は、ゲームコントローラ104を右手で把持した状態を示す斜視図である。図16(a)、(c)中のハッチング部104aは、ゲームコントローラ104に本実施形態の操作入力装置を適用したときの検出範囲を示している。操作入力装置をゲームコントローラ104に適用することで、従来のコントローラに対して入力機能を拡張することができる。
本実施形態によれば、ユーザによる把持部の押圧力に基づいて静電容量センサの検出敏感度または撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量を変更するため、ユーザの意図しない誤動作を低減しつつ操作性を向上させることができる。このため本実施形態によれば、誤検出を低減して高品位な操作入力が可能な操作入力装置および電子機器を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
63 静電容量センサ(第1の検出手段)
64 圧力センサ(第2の検出手段)
80 システム制御部(制御手段)
64 圧力センサ(第2の検出手段)
80 システム制御部(制御手段)
Claims (11)
- 把持部における静電容量を検出する第1の検出手段と、
前記把持部における圧力を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段により検出された前記圧力に基づいて、前記第1の検出手段の検出敏感度を変更する制御手段と、を有することを特徴とする操作入力装置。 - 前記制御手段は、前記圧力が所定の閾値よりも小さい場合、前記第1の検出手段の検出値を用いないことを特徴とする請求項1に記載の操作入力装置。
- 前記制御手段は、前記圧力が所定の閾値を超えた場合、前記第1の検出手段の前記検出敏感度を徐々に増加させることを特徴とする請求項1または2に記載の操作入力装置。
- 前記制御手段は、
前記圧力が第1の圧力である場合、前記検出敏感度を第1の検出敏感度に制御し、
前記圧力が前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力である場合、前記検出敏感度を前記第1の検出敏感度よりも小さい第2の検出敏感度に制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の操作入力装置。 - 前記静電容量および前記圧力は、前記第1の検出手段および前記第2の検出手段によりそれぞれ同時に検出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の操作入力装置。
- 前記第1の検出手段は、前記第2の検出手段よりも前記把持部の表面に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の操作入力装置。
- 把持部における静電容量を検出する第1の検出手段と、
前記把持部における圧力を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段により検出された前記圧力に基づいて、所定の動作の実行に必要な前記第1の検出手段の検出量を変更する制御手段と、を有することを特徴とする操作入力装置。 - 前記制御手段は、
前記圧力が第1の圧力である場合、前記検出量を第1の検出量に制御し、
前記圧力が前記第1の圧力よりも大きい第2の圧力である場合、前記検出量を前記第1の検出量よりも大きい第2の検出量に制御することを特徴とする請求項7に記載の操作入力装置。 - 前記検出量は、撮影パラメータを1ステップ変更するために必要な指の移動量であることを特徴とする請求項7または8に記載の操作入力装置。
- 前記第1の検出手段は、静電容量センサであり、
前記第2の検出手段は、圧力センサであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の操作入力装置。 - 把持部と、
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の操作入力装置と、を有することを特徴とする電子機器。
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