JP2023019108A - 建具、建具の取付構造、建具の改修方法 - Google Patents

建具、建具の取付構造、建具の改修方法 Download PDF

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Megumi Koishi
真二 清野
Shinji Kiyono
高宏 有田
Takahiro Arita
瞳 大塚
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Abstract

【課題】下方建材と床仕上げ材との間に隙間が生じる事態を防止すること。【解決手段】左右の新設縦枠11Aの下端部間に新設下枠12Aを備える建具であって、新設下枠12Aは、見込み方向の縁部上面に凹部12aを有したものであり、新設下枠12Aの縁部には、基端縁部が凹部12aに配置され、先端縁部が新設下枠12Aの縁部から外方に突出する状態で床仕上げ材Dの上面を覆うカバー部材30が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、左右の縦枠の下端部間に下枠や沓摺、敷居等の下方建材を備える建具、建具の取付構造、建具の改修方法に関するものである。
枠体の下枠や沓摺等の下方建材は、フローリング等の床仕上げ材に隣接して設けられる場合が多い。下方建材は、床仕上げ材との間に隙間無く接していることが好ましい。しかしながら、下方建材と床仕上げ材との間は、床仕上げ材の加工誤差や施工誤差、あるいは床仕上げ材の収縮等の影響によって見込み方向に隙間が生じ得る。また、床仕上げ材を残して建具を改修する場合、新たに設置する建具の見込み寸法によっては、床仕上げ材に加工誤差や施工誤差等の影響がない状況下であっても床仕上げ材との間に見込み方向に隙間が生じ得る。このため従来では、下方建材の下方隅部に長手に沿って切り欠き部を形成し、この切り欠き部に床仕上げ材の縁部を挿入して取り付けるようにしている。こうした建具の取付構造によれば、床仕上げ材の縁部が下方建材によって覆われるため、外観上、互いの間に見込み方向の隙間が生じる事態を防止することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開平8-100573号公報
ところで、床仕上げ材の加工誤差や施工誤差は、上下方向にも生じ得る。このため、上述した建具の取付構造では、床仕上げ材に形成した切り欠き部に対して床仕上げ材の板厚が小さい場合、あるいは床仕上げ材の縁部が下方建材の長手方向に傾斜している場合、床仕上げ材と床仕上げ材を覆う下方建材との間に上下方向の隙間が生じることとなる。
本発明は、上記実情に鑑みて、下方建材と床仕上げ材との間に隙間が生じる事態を防止することのできる建具、建具の取付構造及び建具の改修方向を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、左右の縦枠の下端部間に下方建材を備える建具であって、前記下方建材は、見込み方向の縁部上面に凹部を有したものであり、前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記下方建材の縁部から外方に突出する状態でカバー部材が設けられていることを特徴とする。
また本発明に係る建具の取付構造は、左右の縦枠の下端部間に配設される下方建材が床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられる建具の取付構造であって、前記下方建材は、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有したものであり、前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記床仕上げ材の上面を覆う状態でカバー部材が設けられていることを特徴とする。
また本発明に係る建具の改修方法は、床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられた下方建材を備える既設の枠体を撤去した後に、新たな枠体を取り付ける建具の改修方法であって、前記新たな枠体として、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有し、前記新たな枠体の左右の縦枠の間にわたって配設される新たな下方建材を備えるものを適用し、前記既設の枠体の下方建材を取り外す工程と、前記既設の枠体の下方建材を取り外した位置に前記新たな下方建材を取り付け、かつ前記新たな下方建材の凹部から前記床仕上げ材の上面に渡ってカバー部材を設ける工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、カバー部材によって下方建材の上面と床仕上げ材の上面との間を覆うことができるため、外観上、下方建材と床仕上げ材との間に見込み方向の隙間が生じる事態を防止することができる。しかも、下方建材とカバー部材とが別部材であるため、床仕上げ材の上面に当接するカバー部材が下方建材に対して適宜上下に移動することで、カバー部材と床仕上げ材との間に上下方向の隙間が生じる事態が招来されることがない。さらに、カバー部材の基端縁部が下方建材に設けた凹部に配置されているため、カバー部材と下方建材との間にも上下方向の隙間が生じるおそれがない。
本発明の実施の形態1である建具を示すもので、(a)は要部を模式的に示す斜視図、(b)は要部を模式的に示す分解斜視図である。 実施の形態1において改修対象となる既設の建具の要部を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1である建具の改修方法を順に示すもので、(a)は改修対象となる建具の要部を示す横断面図及び縦断面図、(b)は(a)に示した建具を撤去した状態の横断面図及び縦断面図、(c)は新たな建具を取り付けた状態の横断面図及び縦断面図である。 本発明の実施の形態2である建具の改修方法を順に示すもので、(a)は改修対象となる建具の要部を示す横断面図及び縦断面図、(b)は(a)に示した建具を撤去した状態の横断面図及び縦断面図、(c)は新たな建具を取り付けた状態の横断面図及び縦断面図である。 実施の形態2において改修対象となる既設の建具の要部を模式的に示す斜視図である。 本発明の建具の変形例1を示すもので、(a)は要部を模式的に示す斜視図、(b)は(a)に示した建具の横断面図である。 本発明の実施の形態3である建具を示すもので、(a)は要部を模式的に示す斜視図、(b)は(a)に示した建具の横断面図及び縦断面図である。 本発明の建具の変形例2及び変形例3を示すもので、(a)は変形例2である建具の要部を模式的に示す横断面図及び縦断面図、(b)は変形例3である建具の要部を模式的に示す横断面図及び縦断面図である。 本発明の実施の形態4である建具を示すもので、(a)は要部を模式的に示す斜視図、(b)は要部を模式的に示す縦断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具、建具の取付構造、建具の改修方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である建具に適用する枠体の要部を示すものである。ここで例示する建具は、室内の空間を仕切るように設置される室内用のもので、図2に示す既設の建具を撤去した後の躯体Bに新たな建具として取り付ける場合に好適である。撤去対象となる建具の枠体10B及び新たに設置する建具の枠体10Aは、それぞれ左右の縦枠11B,11Aの上端部間に上枠を備えるとともに、左右の縦枠11B,11Aの下端部間に下枠(下方枠材)12B,12Aを備えるものであるが、図1及び図2においては便宜上、それぞれ一方の縦枠11B,11A及び下枠12B,12Aのみを模式的に示している。さらに、それぞれの枠体の内部に配設される障子については図示を省略しているが、ドアや引き戸等々、任意のものを適用することが可能である。以下、撤去対象となる枠体10Bの構成及び新たに設置する枠体10Aの構成について順次説明する。なお、以下の説明においては便宜上、撤去対象となる枠体10Bの構成要素を説明する場合には既設縦枠等、既設という用語を付与して説明し、新たに設置する枠体10Aの構成要素を説明する場合には新設縦枠等、新設という用語を付与して両者を区別することとする。また、枠体10B,10Aの構成要素を説明する場合には、壁B1や床材B2等の躯体Bに取り付けた状態の姿勢でそれぞれの方向を特定することとする。さらに、左右の縦枠11B,11Aの下端部間に設けられる下方枠材を下枠12B,12Aと称しているが、沓摺や敷居と称されるものと同義である。
図2及び図3(a)に示すように、既設枠体10Bの既設縦枠11Bは、見込み方向に沿った寸法が壁B1の板厚(後述する内装仕上げ材Cを含む壁B1の見込み方向に沿った寸法)よりも小さく構成されたもので、壁B1に設けられた開口の上下に沿う見込み面を覆うように取り付けられている。既設縦枠11Bの両側見付け面には、それぞれ装着溝11aを介して既設ケーシング20Bが設けられている。既設ケーシング20Bは、既設縦枠11Bの見付け面からそれぞれ見込み方向に沿って突出した後、外周側に向けて屈曲するように延在したもので、壁B1の表面を構成するクロス材等の内装仕上げ材Cの端縁部を覆っている。既設下枠12Bは、見込み方向に沿った寸法が既設縦枠11Bよりもわずかに小さく設定されたもので、既設縦枠11Bの内周側となる見込み面に接合する状態で床材B2の上面に取り付けられている。既設下枠12Bの両側には、それぞれフローリング等の床仕上げ材Dが設けられている。既設下枠12Bの両側に設けられた床仕上げ材Dは、既設下枠12Bとの間に見込み方向の隙間がほぼ無い状態で隣接して配設されており、見込み方向に沿った相互間隔が壁B1の板厚よりも小さくなっている。両側の床仕上げ材Dは、上面が互いにほぼ同じ高さで、既設下枠12Bの上面よりもわずかに低くなるように床材B2の上面に設置してある。
一方、既設枠体10Bを撤去した後に取り付けられる新設枠体10Aの新設縦枠11Aは、図1に示すように、既設縦枠11Bと同様、両側見付け面に装着溝11aを介して新設ケーシング20Aが設けられるものである。新設ケーシング20Aは、既設ケーシング20Bと同様、新設縦枠11Aの見付け面に設けた装着溝11aからそれぞれ見込み方向に沿って突出した後、外周側に向けて屈曲するように延在したもので、壁B1の表面を構成するクロス材等の内装仕上げ材Cの端縁部を覆っている。新設縦枠11Aの見込み方向に沿った寸法は、既設縦枠11Bとほぼ同じである。これに対して新設下枠12Aは、見込み方向に沿った寸法が新設縦枠11Aよりも小さく、かつ既設下枠12Bよりも小さく設定してある。この新設下枠12Aには、見込み方向の両側縁部上面にそれぞれ凹部12aが形成してある。凹部12aは、幅の狭い溝状を成すもので、新設下枠12Aの長手に沿った全長に延在し、上面に開口している。新設下枠12Aにおいて両側の凹部12aに挟まれる中央部分12A1は、床材B2の上面に配置した場合に、上面の高さが床仕上げ材Dの上面よりもわずかに高くなるように上下方向の寸法が設定してある。新設下枠12Aにおいて凹部12aよりも外側となる外縁部分12A2は、それぞれ上面の高さが中央部分12A1よりもわずかに低く、床材B2の上面に配置した場合に、床仕上げ材Dとほぼ同じとなるように構成してある。
新設下枠12Aの両側縁部には、長手方向の全長にわたる部分にそれぞれカバー部材30が配設してある。カバー部材30は、薄板状を成すカバー本体部30aと、カバー本体部30aの基端縁部からほぼ直角下向きに屈曲した挿入部30bとを一体に成形したもので、挿入部30bを凹部12aに挿入した場合にカバー本体部30aの先端縁部が新設下枠12Aの縁部から外方に突出するように構成してある。本実施の形態1のカバー部材30は、挿入部30bを介して新設下枠12Aの凹部12aに装着した場合に、一方のカバー部材30の突出縁部から他方のカバー部材30の突出縁部までの見込み方向に沿った寸法が壁B1の板厚よりも大きくなるように構成してある。カバー本体部30aの先端縁部は、先端に向けてわずかに下方となるように湾曲している。カバー本体部30aの中間部下面には、下方に向けて当接リブ30cが設けてある。挿入部30bの両側面には、複数の突条30dがそれぞれ新設下枠12Aの長手に沿って設けてある。突条30dは、挿入部30bの側面から突出するに従って漸次挿入部30bの基端側となるように傾斜している。これらの突条30dは、新設下枠12Aの凹部12aに挿入した際に凹部12aの両側内壁面に圧接されることにより、凹部12aからのカバー部材30の脱落を制限する抜け止めとして機能するものである。
上述した新設縦枠11A、新設ケーシング20A、新設下枠12A、カバー部材30は、いずれも実施の形態1ではアルミニウム合金等の金属によって成形してある。しかしながら、新設縦枠11A、新設ケーシング20A、新設下枠12A、カバー部材30は、必ずしも金属によって成形されている必要はなく、樹脂等、その他の材質によって成形することも可能である。カバー部材30の長手方向両端部には、樹脂製のキャップ部材31が装着してある。キャップ部材31は、カバー部材30の端面が直接新設縦枠11Aの見込み面に当接するのを防止するとともに、カバー部材30と新設ケーシング20Aとの隙間を覆うように機能するものである。
上記のように構成した既設枠体10Bを新設枠体10Aに改修する場合には、図3(a)から図3(b)に示すように、既設縦枠11B、既設ケーシング20B及び既設下枠12Bをそれぞれ躯体Bから取り外す。内装仕上げ材Cについては、既設枠体10Bを取り外す前と同じ状態とする。床仕上げ材Dについても床材B2の上面に設けられたままとする。
既設枠体10Bを取り外した後には、図3(c)に示すように、既設縦枠11Bを取り外した位置に新設縦枠11A及び新設下枠12Aを取り付ける。図には明示していないが、本実施の形態1では、予め左右の新設縦枠11Aの上端部間に新設上枠を連結した状態とし、これら左右の新設縦枠11A及び新設上枠を同時に取り付けた後に新設下枠12Aを取り付けるようにしている。新設縦枠11Aに対しては、内装仕上げ材Cの端縁部を覆い隠すように、両側見付け面に設けた装着溝11aを介して新設ケーシング20Aを装着する。新設ケーシング20Aにおいて新設縦枠11Aの見込み面から突出する部分は、その下面が床仕上げ材Dの上面に当接した状態となる。
一方、新設下枠12Aについては、見込み方向に沿った寸法が既設下枠12Bよりも小さいため、床仕上げ材Dの相互間の隙間を介して床材B2の上面に容易に配置することが可能である。しかも、新設下枠12Aの両側縁部にカバー部材30が設けてあるため、新設下枠12Aとそれぞれの床仕上げ材Dとの間に生じる見込み方向の隙間が覆われた状態となる。このため、外観上においては新設下枠12Aと床仕上げ材Dとの間の見込み方向の隙間を視認することが困難となり、外観品質の点で好ましいものとなる。加えて、カバー部材30は、新設下枠12Aと別部材であり、凹部12aに対する挿入部30bの挿入量を調整することで新設下枠12Aに対して上下に移動可能である。従って、床仕上げ材Dの上面に対してカバー部材30の先端縁部を確実に当接させることが可能となり、互いの間に上下方向の隙間が生じる事態を防止することができる。さらに、カバー部材30の基端縁部は、新設下枠12Aにおいて中央部分12A1よりも高さの低い凹部12aに配置されているため、新設下枠12Aに対してカバー部材30の位置が上下に変化したり、傾斜してもカバー部材30と新設下枠12Aとの間に上下方向の隙間が生じるおそれもない。新設下枠12Aの外縁部分12A2とカバー部材30のカバー本体部30aとの間に上下方向の隙間が生じた場合には、スペーサ部材(図示せず)を介在させることが好ましい。なお、カバー部材30を新設下枠12Aに装着するタイミングとしては、予め新設下枠12Aに装着した状態で新設下枠12Aとともに躯体Bに取り付けても良いし、新設下枠12Aのみを躯体Bに取り付けた後に装着するようにしても構わない。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1では、既設縦枠11Bに既設ケーシング20Bが装着された既設枠体10Bを撤去した後に、新設枠体10Aを取り付けるようにした改修方法について例示しているが、以下に示すように、本発明はこれに限らない。
図4は、本発明の実施の形態2である建具の改修方法を模式的に示すものである。実施の形態2の改修方法では、図4及び図5に示すように、撤去対象となる既設枠体110Bとして、見込み方向に沿った寸法が壁B1の板厚よりも大きな既設縦枠111Bを備えたものを適用している。この既設縦枠111Bには、既設ケーシングは設けられていない。また、既設下枠(下方枠材)112Bは、見込み方向に沿った寸法が既設縦枠111Bよりもわずかに小さく、かつ壁B1の板厚よりも大きく設定されている。
このような既設枠体110Bが取り付けられていた場合には、図4(b)に示すように、既設下枠112Bに隣接して設けられている床仕上げ材Dの相互間隔が壁B1の板厚よりも大きなものとなる。しかしながら、この既設枠体110Bを改修する場合にも、実施の形態1で示した新設枠体10Aをそのまま適用することが可能である。すなわち、図4(c)に示すように、既設縦枠111Bを取り外した位置に新設縦枠11Aを取り付けた後、両側見付け面に設けた装着溝11aを介して新設ケーシング20Aを装着すれば、既設縦枠111Bを取り外した部分が新設縦枠11A及び新設ケーシング20Aによって覆われることになる。さらに、既設下枠112Bを取り外した位置に新設下枠12Aを取り付ければ、カバー部材30によって、新設下枠12Aとそれぞれの床仕上げ材Dとの間に生じる見込み方向の隙間が覆われた状態となる。これらの結果、外観上においては新設下枠12Aと床仕上げ材Dとの間の見込み方向の隙間を視認することが困難になるとともに、上下方向に隙間が生じないため、外観品質の点で好ましいものとなる。この実施の形態2において実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
なお、上述した実施の形態1及び実施の形態2においては、新設ケーシング20Aとして、新設縦枠11Aの見付け面に設けた装着溝11aからそれぞれ見込み方向に沿って突出した後、外周側に向けて屈曲するように延在したものを例示しているが、新設ケーシング20Aの形状はこれに限定されない。例えば、図6に示す変形例1の建具では、新設縦枠11Aの見込み方向に沿った寸法が壁B1の板厚よりも大きく設定されており、見付け面に設けた装着溝11aに実施の形態1等とは異なる形状の新設ケーシング120Aが装着してある。すなわち、変形例1に示す建具の新設枠体110Aでは、新設縦枠11Aの装着溝11aからそれぞれ見込み方向に沿って突出した後、外周側に向けて屈曲し、さらに内装仕上げ材Cに向けて屈曲した新設ケーシング120Aを適用している。この変形例1において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
(実施の形態3)
上述した実施の形態1、実施の形態2、変形例1では、新たに設置する新設枠体10A,110Aとして、新設縦枠11Aに新設ケーシング20A,120Aが装着されたものを適用しているため、内装仕上げ材Cの小口端面が外部に露出する事態を防止することが可能となるが、本発明は必ずしも新設縦枠11Aが新設ケーシング20A,120Aを備えている必要はない。
図7は、本発明の実施の形態3である建具に適用する枠体の要部を示すものである。ここで例示する建具は、実施の形態1と同様、室内の空間を仕切るように設置される室内用のもので、既設の建具を撤去した後の躯体Bに新たな建具として取り付ける場合に好適である。改修対象としては、実施の形態1で示した既設ケーシング20Bを備える既設枠体10B及び実施の形態2で示した既設ケーシング20Bを備えていない既設枠体110Bのいずれであっても良い。
新設枠体210Aの新設縦枠211Aは、見込み方向に沿った寸法を壁B1の板厚よりも大きく設定したものである。この新設縦枠211Aには、新設ケーシング20Aに代えて両側縁部に小口隠し材40が設けてある。小口隠し材40は、新設縦枠211Aの見付け面を覆う見付けカバー部40aと、新設縦枠211Aの外周側となる見込み面を覆う見込みカバー部40bとを有したものである。見込みカバー部40bの寸法は、見付けカバー部40aを新設縦枠211Aの見付け面に当接させた場合に見込みカバー部40bの端面が内装仕上げ材Cの表面に当接するように設定してある。新設下枠12A及びカバー部材30については、実施の形態1で示したものをそのまま適用している。新設下枠12Aの見込み方向に沿った寸法が、新設縦枠211A及び既設下枠112Bよりも小さく設定してあるのも実施の形態1と同様である。
上記のように構成した新設枠体210Aにおいても、新設縦枠211Aを取り付けた後にその両側縁部に小口隠し材40を装着すれば、内装仕上げ材Cの小口端面が外部に露出する事態を防止することが可能となり、外観品質が損なわれる事態を防止することができる。
なお、小口隠し材40の構成は、上述した実施の形態3のものに限らない。例えば、図8(a)に示す変形例2のように、新設縦枠211Aの外周側となる見込み面を覆う外周カバー部50aと、内装仕上げ材Cの表面を覆う内装カバー部50bとを備えた小口隠し材50を適用しても良いし、図8(b)に示す変形例3のように、実施の形態3の小口隠し材40と、変形例2の小口隠し材50とを併用することも可能である。この実施の形態3、変形例2、変形例3において、実施の形態1と同様の構成については同一の符号が付してある。
(実施の形態4)
上述した実施の形態1~実施の形態3及び変形例1~変形例3では、新設下枠12Aの両側縁部にそれぞれカバー部材30を装着した新設枠体10A,110A,210Aを例示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図9に示す実施の形態4のように、段差を有した床材B3,B4の境界部分に新設下枠12Aを取り付ける場合には、床仕上げ材Dに隣接する一方の縁部にのみカバー部材30を装着すれば良い。新設下枠12Aの他方の縁部に設けた凹部12aには、中央部分12A1と外縁部分12A2及び凹部12aとの段差をなくすように、溝塞ぎ材32を装着するようにしている。
なお、上述した実施の形態1~実施の形態4及び変形例1~変形例3では、既設の建具を改修する場合に適用する新設建具を例示しているが、本発明は必ずしもこれに限定されず、躯体Bに最初に取り付ける新規の建具としても用いることは可能である。
また、上述した実施の形態1~実施の形態4及び変形例1~変形例3では、新設下枠12Aの見込み方向に沿った寸法が、新設縦枠11A,211Aよりも小さいものを適用しているが、本発明は必ずしもこれに限らない。
さらに、上述した実施の形態1~実施の形態4及び変形例1~変形例3では、カバー部材が配置される凹部として溝状のものを例示するとともに、カバー部材として溝状の凹部に挿入される挿入部を有したものを例示しているが、必ずしもこれらに限定されない。例えば、カバー部材としてカバー本体部30aのみを有したものを適用し、かつ外縁部分12A2を下方枠材の凹部として用いるようにすることも可能である。
以上のように、本発明に係る建具は、左右の縦枠の下端部間に下方建材を備える建具であって、前記下方建材は、見込み方向の縁部上面に凹部を有したものであり、前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記下方建材の縁部から外方に突出する状態でカバー部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、カバー部材によって下方建材の上面と床仕上げ材の上面との間を覆うことができるため、外観上、下方建材と床仕上げ材との間に見込み方向の隙間が生じる事態を防止することができる。しかも、下方建材とカバー部材とが別部材であるため、床仕上げ材の上面に当接するカバー部材が下方建材に対して適宜上下に移動することで、カバー部材と床仕上げ材との間に上下方向の隙間が生じる事態が招来されることがない。さらに、カバー部材の基端縁部が下方建材に設けた凹部に配置されているため、カバー部材と下方建材との間にも上下方向の隙間が生じるおそれがない。
また本発明は、上述した建具において、前記下方建材には、見込み方向の両側縁部にそれぞれ前記凹部が設けられ、前記カバー部材は、前記下方建材の両側縁部にそれぞれ設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、両側に床仕上げ材がある場合にも、それぞれの床仕上げ材に対して隙間が生じない状態で床仕上げ材の相互間に下方建材を設けることが可能となる。
また本発明は、上述した建具において、前記凹部は、前記下方建材の長手に沿い、かつ上方に開口する溝状を成し、前記カバー部材は、前記下方建材の縁部から突出するように配設されるカバー本体部と、前記カバー本体部の基端縁部から屈曲する方向に延在し、前記下方建材の前記凹部に対して上下に移動可能となる状態で挿入される挿入部とを有していることを特徴としている。
この発明によれば、カバー部材としてカバー本体部の基端縁部に屈曲する方向に延在した挿入部を有したものを適用しているため、この挿入部の幅の分だけ下方建材に対するカバー部材の許容移動範囲、つまり下方建材との間に上下方向の隙間を生じることなく移動できる範囲を増やすことが可能となる。
また本発明は、上述した建具において、前記下方建材は、見込み方向に沿った寸法が前記縦枠よりも小さく構成されていることを特徴としている。
この発明によれば、床仕上げ材が先に設けられている場合にも下方建材との干渉を招来するおそれがない。
また本発明に係る建具の取付構造は、左右の縦枠の下端部間に配設される下方建材が床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられる建具の取付構造であって、前記下方建材は、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有したものであり、前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記床仕上げ材の上面を覆う状態でカバー部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、カバー部材によって下方建材の上面と床仕上げ材の上面との間を覆うことができるため、外観上、下方建材と床仕上げ材との間に見込み方向の隙間が生じる事態を防止することができる。しかも、下方建材とカバー部材とが別部材であるため、床仕上げ材の上面に当接するカバー部材が下方建材に対して適宜上下に移動することで、カバー部材と床仕上げ材との間に上下方向の隙間が生じる事態が招来されることがない。さらに、カバー部材の基端縁部が下方建材に設けた凹部に配置されているため、カバー部材と下方建材との間にも上下方向の隙間が生じるおそれがない。
また本発明は、上述した建具の取付構造において、前記下方建材は、見込み方向の両側縁部にそれぞれ前記凹部を有し、前記床仕上げ材の相互間に構成される隙間に取り付けられ、前記下方建材の両側縁部からそれぞれの前記床仕上げ材の上面に渡って前記カバー部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、両側に床仕上げ材がある場合にも、それぞれの床仕上げ材に対して隙間が生じない状態で床仕上げ材の相互間に下方建材を設けることが可能となる。
また本発明は、上述した建具の取付構造において、前記下方建材は、見込み方向に沿った寸法が前記縦枠よりも小さく構成されていることを特徴としている。
この発明によれば、床仕上げ材が先に設けられている場合にも下方建材との干渉を招来するおそれがない。
また本発明に係る建具の改修方法は、床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられた下方建材を備える既設の枠体を撤去した後に、新たな枠体を取り付ける建具の改修方法であって、前記新たな枠体として、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有し、前記新たな枠体の左右の縦枠の間にわたって配設される新たな下方建材を備えるものを適用し、前記既設の枠体の下方建材を取り外す工程と、前記既設の枠体の下方建材を取り外した位置に前記新たな下方建材を取り付け、かつ前記新たな下方建材の凹部から前記床仕上げ材の上面に渡ってカバー部材を設ける工程とを含むことを特徴としている。
この発明によれば、カバー部材によって新たな下方建材の上面と床仕上げ材の上面との間を覆うことができるため、外観上、新たな下方建材と床仕上げ材との間に見込み方向の隙間が生じる事態を防止することができる。しかも、新たな下方建材とカバー部材とが別部材であるため、床仕上げ材の上面に当接するカバー部材が新たな下方建材に対して適宜上下に移動することで、カバー部材と床仕上げ材との間に上下方向の隙間が生じる事態が招来されることがない。さらに、カバー部材の基端縁部が新たな下方建材に設けた凹部に配置されているため、カバー部材と新たな下方建材との間にも上下方向の隙間が生じるおそれがない。
10A,110A,210A 新設枠体、10B,110B 既設枠体、12B,112B 既設下枠、11A,211A 新設縦枠、12A 新設下枠、12a 凹部、30 カバー部材、30a カバー本体部、30b 挿入部、D 床仕上げ材

Claims (8)

  1. 左右の縦枠の下端部間に下方建材を備える建具であって、
    前記下方建材は、見込み方向の縁部上面に凹部を有したものであり、
    前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記下方建材の縁部から外方に突出する状態でカバー部材が設けられていることを特徴とする建具。
  2. 前記下方建材には、見込み方向の両側縁部にそれぞれ前記凹部が設けられ、
    前記カバー部材は、前記下方建材の両側縁部にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  3. 前記凹部は、前記下方建材の長手に沿い、かつ上方に開口する溝状を成し、
    前記カバー部材は、前記下方建材の縁部から突出するように配設されるカバー本体部と、前記カバー本体部の基端縁部から屈曲する方向に延在し、前記下方建材の前記凹部に対して上下に移動可能となる状態で挿入される挿入部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  4. 前記下方建材は、見込み方向に沿った寸法が前記縦枠よりも小さく構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
  5. 左右の縦枠の下端部間に配設される下方建材が床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられる建具の取付構造であって、
    前記下方建材は、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有したものであり、
    前記下方建材の縁部には、基端縁部が前記凹部に配置され、先端縁部が前記床仕上げ材の上面を覆う状態でカバー部材が設けられていることを特徴とする建具の取付構造。
  6. 前記下方建材は、見込み方向の両側縁部にそれぞれ前記凹部を有し、前記床仕上げ材の相互間に構成される隙間に取り付けられ、
    前記下方建材の両側縁部からそれぞれの前記床仕上げ材の上面に渡って前記カバー部材が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の建具の取付構造。
  7. 前記下方建材は、見込み方向に沿った寸法が前記縦枠よりも小さく構成されていることを特徴とする請求項5に記載の建具の取付構造。
  8. 床仕上げ材の縁部に隣接して取り付けられた下方建材を備える既設の枠体を撤去した後に、新たな枠体を取り付ける建具の改修方法であって、
    前記新たな枠体として、前記床仕上げ材に近接する縁部上面に凹部を有し、前記新たな枠体の左右の縦枠の間にわたって配設される新たな下方建材を備えるものを適用し、
    前記既設の枠体の下方建材を取り外す工程と、
    前記既設の枠体の下方建材を取り外した位置に前記新たな下方建材を取り付け、かつ前記新たな下方建材の凹部から前記床仕上げ材の上面に渡ってカバー部材を設ける工程と
    を含むことを特徴とする建具の改修方法。
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