JP2023014651A - 電子機器、電子機器の制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが指の動きに応じて電子機器の作動状態を変更操作する際に、例えば軽微な水濡れ状態で電子機器が使用されるときの水濡れ等の使用環境の影響を受けずに、その変更操作を正確に行うことができる電子機器、電子機器の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。【解決手段】電子機器であるカメラ1000は、ユーザがカメラ1000を操作するに際して、ユーザの指の動きを検出するOTP1と、OTP1で検出された指の動きに応じて、カメラ1000の作動状態を変更する制御を行うシステム制御部50と、カメラ1000を操作するに際して、ユーザがカメラ1000を把持して、カメラ1000に接触した接触部分での表面状態を検出する表面状態検出手段6とを備え、システム制御部50は、表面状態検出手段6で検出された表面状態に応じて、OTP1が指の動きを検出する際の検出条件を変更する制御を行う。【選択図】図10
Description
本発明は、電子機器、電子機器の制御方法およびプログラムに関する。
デジタルカメラ等の撮像装置には、様々な操作に対応した操作部材が設けられている。この操作部材としては、例えば、所定の機能を実行させるための押しボタンや、設定値を変更するためのダイヤル等が一般的に知られている。近年、撮像装置の高機能化、多機能化に伴い操作部材の種類も増加する傾向がある。例えば、表示画面と一体的に設けられたタッチパネルや、操作部材の表面をなぞる指の動きを検知して、所定の機能を実行させるようなタッチ式の操作部材が実用化されている。このような操作部材の中には、機能を発揮する動作原理によっては、撮像装置が使用される使用環境の影響を受けるものがある。例えば特許文献1には、撮像装置の使用環境に応じて、当該撮像装置を取り巻く気体や液体の圧力を検知し、その検知結果に基づいて、操作部を押圧操作するときに想定される力の検知閾値を変更する(制御する)構成が開示されている。
特許文献1に記載の構成では、撮像装置が完全に水没して周囲が水で満たされた状態でないと、前記圧力を検知することができない。このように、特許文献1に記載の構成は、水中いう使用環境に限られており、その使用環境下でないと正確な操作部の操作が不可能となる、すなわち、使用環境によっては操作部の操作に影響が生じるという問題があった。
本発明は、ユーザが指の動きに応じて電子機器の作動状態を変更操作する際に、例えば軽微な水濡れ状態で電子機器が使用されるときの水濡れ等の使用環境の影響を受けずに、その変更操作を正確に行うことができる電子機器を提供することを目的とする。また、これ同様の電子機器の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、ユーザによって操作される電子機器であって、電子機器を操作するに際して、ユーザの指の動きを検出する動き検出手段と、動き検出手段で検出された指の動きに応じて、電子機器の作動状態を変更する制御を行う制御手段と、電子機器を操作するに際して、ユーザが電子機器を把持して、電子機器に接触した接触部分での表面状態を検出する表面状態検出手段と、を備え、制御手段は、表面状態検出手段で検出された表面状態に応じて、動き検出手段が指の動きを検出する際の検出条件を変更する制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが指の動きに応じて電子機器の作動状態を変更操作する際に、例えば軽微な水濡れ状態で電子機器が使用されるときの水濡れ等の使用環境の影響を受けずに、その変更操作を正確に行うことができる。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の各実施の形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は各実施の形態に記載されている構成によって限定されることはない。
<第1実施形態>
以下、図1~図10を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る電子機器を、撮像装置であるデジタル一眼レフカメラ(以下「カメラ」と言う)1000に適用した場合を一例として説明する。
以下、図1~図10を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に係る電子機器を、撮像装置であるデジタル一眼レフカメラ(以下「カメラ」と言う)1000に適用した場合を一例として説明する。
図1(A)、(B)に示すカメラ1000は、撮像部22が内蔵されたカメラ本体100と、少なくとも1つの撮影レンズ155が内蔵され、カメラ本体100に対して交換可能なレンズユニット150とを有する。これにより、カメラ1000は、ユーザによって操作されて、撮影を行うことができる。また、レンズユニット150として、単焦点またはズームレンズ等の様々な種類のものが用意されており、使用目的に適合したレンズユニット150をカメラ本体100に装着することができる。図1(A)に示すように、カメラ本体100は、正面に向かって左側に設けられた第1グリップ部100aと、下側に設けられた第2グリップ部100bを有する。第1グリップ部100aおよび第2グリップ部100bは、それぞれ、前方に突出する。これにより、ユーザは、第1グリップ部100aまたは第2グリップ部100bを片手で安定して容易に把持することができる。そして、ユーザは、第1グリップ部100aを把持することによって、カメラ1000を正位置姿勢で安定させて撮像操作を行うことができる。また、ユーザは、第2グリップ部100bを把持することによって、カメラ1000を縦位置姿勢で安定させて撮像操作を行うことができる。なお、「正位置姿勢」とは、後述する撮像部22において略長方形の撮像領域の長辺を水平方向と略平行にする姿勢をいう。また、「縦位置姿勢」とは、撮像部22の略長方形の撮像領域の短辺を水平方向と略平行にする姿勢をいう。第2グリップ部100bは、カメラ本体100に一体的に形成されていてもよいし、カメラ本体100に着脱可能であってもよい。
カメラ本体100は、第1グリップ部100a上に設けられたシャッタボタン103と、第2グリップ部100b上に設けられたシャッタボタン105とを有する。シャッタボタン103およびシャッタボタン105は、それぞれ、撮影開始を指示する際に操作されるボタンであり、後述するスイッチ部70に含まれる。なお、シャッタボタン103は、正位置姿勢で撮影を行う際に主に用いられ、シャッタボタン105は、縦位置姿勢で撮影を行う際に主に用いられる。シャッタボタン103とシャッタボタン105とは、配置箇所が異なること以外は、同じ機能(構成)を有するため、シャッタボタン103について代表的に説明する。シャッタボタン103を半押し(第1ストロークまで押下)すると、第1シャッタスイッチ信号SW1が発生する。そして、第1シャッタスイッチ信号SW1に応答して、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、および、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作が開始される。なお、ユーザは、第1ストロークを解除すればAF処理を停止することができる。さらにシャッタボタン103を全押し(第2ストロークまで押下)すると、第2シャッタスイッチ信号SW2が発生する。これにより、撮像部の信号読み出しから記録媒体に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作が開始される。カメラ1000は、AFのモードとして、静止した被写体の撮像に適するワンショットAFと、動く被写体の撮像に適するサーボAF(コンティニュアスAF)とが選択可能に設定される。ワンショットAFでは、ユーザが任意に選択した焦点検出領域において自動焦点検出が行われる。そして、焦点位置に撮影レンズに含まれるフォーカスレンズを移動させてフォーカスレンズの駆動が停止する。一方、サーボAFでは、焦点位置にフォーカスレンズを移動させた後においても、主たる被写体の動きが検出される。そして、この主被写体の動きが検出されると、焦点検出領域において検出したデフォーカス量に応じてフォーカスレンズを継続的に駆動する。ワンショットAFは、「第1自動焦点検出動作」と呼ばれ、サーボAFは、「第2自動焦点検出動作」と呼ばれることがある。また、カメラ1000は、焦点検出領域を被写体の動きに合わせて自動的に被写体を追尾するように移動させていく追尾AFモードに設定することも可能である。追尾AFモードは、ワンショットAFまたはサーボAFと組み合わせて使用することができる。
図1(B)に示すように、カメラ本体100は、背面側に設けられた電源スイッチ43、ファインダ16、表示部28、AF-ONボタン80aおよびAF-ONボタン80bを有する。電源スイッチ43は、カメラ1000の電源42のオン・オフを切り替える際に用いられる。ファインダ16は、レンズユニット150を介して入射した光学像の焦点および構図を確認する際に用いられる所謂覗き込み型のファインダである。なお、ファインダ16には、光学像や、その他、各種情報も表示可能なファインダ視野内表示器41が設置されている。表示部28は、液晶または有機EL等等のディスプレイで構成され、カメラ1000の撮影画像および各種情報等を表示することができる。また、表示部28には、タッチ操作を受付け可能(タッチ検出可能)なタッチパネル72が設けられている。タッチパネル72は、表示部28に重畳して設けられていてもよいし、表示部28と一体的に設けられていてもよい。AF-ONボタン80a、AF-ONボタン80bは、いずれも、押圧操作されることにより、AF処理を開始させることができる。また、AF-ONボタン80a、AF-ONボタン80bに対する押圧を解除することにより、AF処理を停止させることができる。なお、AF-ONボタン80a、AF-ONボタン80bは、シャッタボタン103およびシャッタボタン105と同様に、スイッチ部70に含まれる。また、本実施形態では、AF-ONボタン80aに、光入力デバイスである光学トラッキングポインタ(以下「OTP」と言う)1が組み込まれ、AF-ONボタン80bには、OTP2が組み込まれている。同様に、シャッタボタン103には、OTP3が組み込まれ、シャッタボタン105には、OTP4が組み込まれている。OTP1~OTP4については、後述する。
図2に示すように、カメラ本体100は、システム制御部50と、レンズユニット150と通信を行うための通信端子10とを有する。レンズユニット150は、カメラ本体100と通信を行うための通信端子66を有する。そして、カメラ本体100にレンズユニット150が取り付けられた状態で、通信端子10と通信端子66とが電気的に接続される。これにより、レンズユニット150は、システム制御部50と通信可能となる。レンズユニット150は、レンズ制御回路201、AF駆動回路202、絞り駆動回路203、絞り204を有する。レンズ制御回路201は、絞り駆動回路203を介して、絞り204を駆動制御する。また、レンズ制御回路201は、AF駆動回路202を介して、撮影レンズ155の位置を光軸900に沿って変位させて焦点を合わせる。
また、カメラ本体100は、測光回路106、測光センサ(AEセンサ)17、クイックリターンミラー12、フォーカシングスクリーン13を有する。測光回路106は、測光センサ17を駆動させることにより、クイックリターンミラー12を介してフォーカシングスクリーン13上に結像した被写体の輝度を測光する。そして、測光回路106は、この測光結果をシステム制御部50に送る。また、ユーザは、ペンタプリズム14およびファインダ16を介してフォーカシングスクリーン13上に結像した光学像を観察することができる。これにより、ユーザは、レンズユニット150を介して得た被写体像における焦点状態および構図を、ファインダ16で確認することができる。カメラ本体100は、焦点検出部(AFセンサ)11、焦点駆動回路102を有する。焦点駆動回路102は、システム制御部50によって制御されて、焦点検出部11を駆動させる。焦点検出部11は、クイックリターンミラー12を介して入射する光学像に応じて、位相差検出方式によってデフォーカス量を求め、当該デフォーカス量をシステム制御部50に出力する。システム制御部50は、デフォーカス量に基づいて、レンズユニット150を制御して、位相差AFを行う。なお、AFを行う際には、位相差AFに限られず、例えば、コントラストAFを用いるようにしてもよい。さらには、位相差AFを行う際、焦点検出部11を用いることなく、撮像部22の撮像面で検出したデフォーカス量に基づいて位相差AFを行うようにしてもよい。この位相差AFは、所謂撮像面位相差AFである。
カメラ本体100は、ミラー駆動回路101を有する。システム制御部50は、ミラー駆動回路101を制御して、露光、ライブビュー撮影、および動画撮影の際にクイックリターンミラー12をアップダウンする。このクイックリターンミラー12は、撮影レンズ155を介して入射した光学像を、アップダウンによって、ファインダ16および撮像部22のいずれかに送るためのミラーである。クイックリターンミラー12は、通常の場合、光学像を反射してファインダ16に導く位置にある。つまり、クイックリターンミラー12は、通常の場合、光路上に位置する(ミラーダウン)。また、クイックリターンミラー12は、撮影を行う場合またはライブビュー表示を行う場合には、撮像部22に光学像を導く位置にある。つまり、クイックリターンミラー12は、跳ね上げられて、光路から退避する(ミラーアップ)。なお、クイックリターンミラー12は、その中央部において光の一部が透過可能であるハーフミラーである。ミラーダウンの際には、光の一部がクイックリターンミラー12を透過する。そして、この透過光は、サブミラー30によって、反射されて焦点検出部11に入射する。
撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDまたはCMOS素子等を有する撮像素子である。撮像部22の撮像可能な領域は、略長方形状である。撮像部22の前側には、シャッタ91が配置されている。システム制御部50は、シャッタ駆動回路92を介して、シャッタ91を駆動する。また、カメラ本体100は、クランプ/CDS回路34、AGC35、A/D変換器23、画像処理部24、メモリ制御部15、D/A変換器19を有する。撮像部22の出力であるアナログ画像信号は、クランプ/CDS回路34およびAGC35を介して、A/D変換器23に送られる。そして、A/D変換器23は、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。画像処理部24は、A/D変換器23からのデジタル画像信号、または、メモリ制御部15からの画像データに対して、所定の画素補間および縮小等のリサイズ処理および色変換処理を行う。また、画像処理部24は、撮像によって得られた画像データを用いて所定の演算処理を行う。そして、システム制御部50は、この演算結果に基づいて、露光制御および測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF処理、AE処理およびEF処理が行われる。さらに、画像処理部24は、撮像によって得られた画像データを用いて所定の演算処理を行い、当該演算結果に基づいてTTL方式のAWB処理を行う。画像処理部24は、画像データを画像として、D/A変換器19を介して、表示部28に表示することができる。また、メモリ制御部15には、インターフェース40を介して、記録媒体200が接続される。
カメラ本体100は、メモリ32を有する。メモリ32には、A/D変換器23でA/D変換されて得られたデジタル画像信号(画像データ)と、表示部28に表示するための表示用画像データとが格納される。メモリ32は、所定枚数の静止画像、所定時間の動画像および音声を格納するための十分な記憶容量を有している。なお、メモリ32は、メモリカード等の着脱可能な記録媒体でもよく、内蔵メモリであってもよい。画像処理部24には、画像データを一時的に記録するためバッファメモリ37が接続されている。なお、システム制御部50は、液晶表示駆動回路107を介して、ファインダ視野外表示装置9に、画像等のカメラ1000に係る各種情報を表示させることもできる。
カメラ本体100は、不揮発性メモリ56を有する。不揮発性メモリ56は、システム制御部50によって電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えば、EEPROMが用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数や、カメラ1000の各部や各手段等をシステム制御部50に実行させるため(カメラの制御方法を実行するため)のプログラム等が記憶される。なお、システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサが内蔵されたコンピュータであり、カメラ1000全体を制御することができる。図2に示すように、システム制御部50には、スイッチセンス回路93を介して、シャッタボタン103、シャッタボタン105、スイッチ部70および電源スイッチ43が接続される。また、システム制御部50には、OTP1~OTP4が接続される。
カメラ本体100は、電源42を有する。電源42は、電源供給回路110を介して、カメラ1000の各部に電力を供給する。図2に示すように、本実施形態では、一例として、電源42は、AC電源(ACアダプタ)80および二次電池81を有する。また、システム制御部50は、バッテリーチェック回路108を介して、二次電池81の残量をチェックすることができる。
次に、OTP1~OTP4について、図3を参照しつつ説明する。なお、図3(A)は、乾燥した状態のユーザの親指301bで操作されている状態を示し、一方、図3(B)は、後述するように濡れている状態のユーザの親指301bで操作されている状態を示す。OTP1~OTP4は、配置箇所が異なること以外は、同じ構成(機能)を有するため、AF-ONボタン80aに組み込まれているOTP1について代表的に説明する。図3(A)に示すように、OTP1は、AF-ONボタン80aの内部に配置されている(図3(B)についても同様)。OTP1は、カメラ1000を操作するに際して、ユーザがOTP1(AF-ONボタン80a)上で親指301bをスライド移動させた(動かした)場合、そのスライド移動(指の動き)を光学的に検出する動き検出手段である。このような検出を「動き検出工程」と言うことがある。OTP1は、発光部801、投光レンズ801a、光学式位置検出素子802、受光レンズ802aを有する。なお、AF-ONボタン80aは、赤外光が透過可能な材料で構成されている。発光部801は、赤外光を矢印Aで示す方向に照射する。この赤外線は、投光レンズ801aを透過して、ユーザの親指301bのAF-ONボタン80aに接触している部分に投光される。親指301bで反射した光は、矢印Bの示す方向に向かう。この反射光は、受光レンズ802aで集光されて、光学式位置検出素子802に結像する。光学式位置検出素子802は、例えばイメージセンサ等の受光素子(撮像部)であり、親指301bの表面の赤外画像を撮像することができる。例えばユーザが手袋等をしていない場合には、親指301bの指紋の赤外画像が得られる。そして、OTP1は、指紋のような特徴的な模様の画像を連続して取得して、経時的な変化を追うことにより、ユーザの親指301bがどの方向に動いたか、すなわち、スライド移動を検出することができる。本実施形態では、一例として、特開平11-345076号公報等に記載の画像処理を用いて、指の移動方向や指の移動量を画像追跡して、指の動きを示す信号を生成するようにしてもよい。以上のような構成のOTP1を用いて動き検出工程を行うことにより、ユーザの指の動きを正確かつ迅速に検出することができる。なお、OTP1は、赤外線式のセンサであるが、これに限定されず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、静電容量方式、電磁誘導方式、画像認識方式、その他の光センサ方式等のセンサであってもよい。
システム制御部50は、OTP1で検出された指の動きに応じて、すなわち、OTP1での検出結果に基づいて、カメラ1000の作動状態(後述する測距点枠305や測距点枠405の位置)を変更する制御(制御工程)を行う制御手段として機能する。具体的には、システム制御部50は、スライド移動する方向(以下「移動方向」と言う)を、上、下、左、右、左上、左下、右上および右下の8方向で求める。移動方向の情報は、システムメモリ(図示せず)に格納される。また、システム制御部50は、スライド移動時の移動量をx軸方向、y軸方向(以下「移動量(x,y)」と言う)の2次元方向で求める。移動量(x,y)の情報は、移動方向の情報と同様に、前記システムメモリに格納される。そして、システム制御部50は、前記システムメモリに格納した移動方向および移動量(x,y)に基づいて、移動後の測距点枠305または測距点枠405の位置を求める。この際、システム制御部50は、移動量(x,y)に対して所定の係数を乗じて、測距点枠移動の敏感度を設定することができる。システム制御部50は、移動後の測距点枠305の位置を表示部28に表示させるか、または、移動後の測距点枠405の位置を、ファインダ内液晶駆動回路111によってファインダ視野内表示器41に表示させる。なお、ファインダ視野内表示器41または表示部28に表示可能でかつ移動可能な表示体であれば、測距点枠305や測距点枠405に限定されない。また、システム制御部50の制御によって変更されるカメラ1000の作動状態としては、測距点枠305や測距点枠405の位置移動に限定されず、例えば、再生された画像を次の再生画像に切り替える切替動作であってもよい。その他、メニュー画面において選択を行うためのカーソルの移動、カメラのシャッタスピード、ISO感度、絞り、および露出補正等の設定値の切り替え動作であってもよい。
また、システム制御部50は、OTP1によって、次の状態を検出する(判断する)ことができる。
・指がまだ接していない状態のOTP1(AF-ONボタン80a)に対し、指が新たにOTP1に接した(タッチした)状態となる、すなわち、タッチの開始状態(以下「タッチダウン(Touch-Down)」と言う)となること。
・OTP1を指でタッチして、その指が静止している状態(以下「タッチオン(Touch-ON)」と言う)であること。なお、タッチダウンが検出されると同時にタッチオンであることも検出される。また、タッチオン状態で所定の時間以内に指をOTP1から離す操作があった場合には、システム制御部50は、タップ操作が行われたと判断する。
・OTP1を指でタッチしつつ、その指を移動させている状態(以下「タッチムーブ(Touch-Move)」と言う)であること。なお、タッチムーブが検出されるのは、タッチオンが検出されている状態である。また、タッチムーブでは、OTP1上における指の上、下、左、右、左上、左下、右上および右下の8方向の移動、または、移動量(x,y)が検出される。タッチオンが検出されても、移動量(x,y)が0であれば、タッチムーブは検出されない。
・OTP1にタッチしていた指をOTP1から離した状態となる、すなわち、タッチの終了状態(以下「タッチアップ(Touch-Up)」と言う)となること。なお、タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常タッチオンの検出が継続される。
・OTP1に指等が何もタッチしていない状態(以下「タッチオフ(Touch-Off)」と言う)であること。なお、タッチしていた全ての指がタッチアップしたことが検出された後には、タッチオフとなる。
・指がまだ接していない状態のOTP1(AF-ONボタン80a)に対し、指が新たにOTP1に接した(タッチした)状態となる、すなわち、タッチの開始状態(以下「タッチダウン(Touch-Down)」と言う)となること。
・OTP1を指でタッチして、その指が静止している状態(以下「タッチオン(Touch-ON)」と言う)であること。なお、タッチダウンが検出されると同時にタッチオンであることも検出される。また、タッチオン状態で所定の時間以内に指をOTP1から離す操作があった場合には、システム制御部50は、タップ操作が行われたと判断する。
・OTP1を指でタッチしつつ、その指を移動させている状態(以下「タッチムーブ(Touch-Move)」と言う)であること。なお、タッチムーブが検出されるのは、タッチオンが検出されている状態である。また、タッチムーブでは、OTP1上における指の上、下、左、右、左上、左下、右上および右下の8方向の移動、または、移動量(x,y)が検出される。タッチオンが検出されても、移動量(x,y)が0であれば、タッチムーブは検出されない。
・OTP1にタッチしていた指をOTP1から離した状態となる、すなわち、タッチの終了状態(以下「タッチアップ(Touch-Up)」と言う)となること。なお、タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常タッチオンの検出が継続される。
・OTP1に指等が何もタッチしていない状態(以下「タッチオフ(Touch-Off)」と言う)であること。なお、タッチしていた全ての指がタッチアップしたことが検出された後には、タッチオフとなる。
次に、カメラ1000を把持した状態で、測距点枠305や測距点枠405を移動させる操作について、図4、図5を参照しつつ説明する。図4に示す状態では、ユーザが右手301で第1グリップ部100aを把持して、OTP1(AF-ONボタン80a)を親指301bで操作している。図4中矢印901は、OTP1を操作する親指301bをスライド移動することによって、システム制御部50がOTP1のタッチムーブを検出した方向を示す。測距点枠405aは、ファインダ視野内表示器41に表示される、移動前の測距点枠405である。測距点枠405bは、移動後の測距点枠405である。矢印902は、タッチムーブによって測距点枠405aが測距点枠405bの位置に移動する際の移動方向を示している。矢印902は、矢印901と同一方向である。図5に示す状態では、測距点枠305aは、表示部28に表示される、移動前の測距点枠305である。そして、測距点枠305bは、移動後の測距点枠305である。矢印903は、タッチムーブによって測距点枠305aが測距点枠305bの位置に移動する際の移動方向を示している。矢印903は、矢印901と同一方向である。
また、図4、図5のいずれの状態でも、AF-ONボタン80aから親指301bを離さずに、AF-ONボタン80aを押圧するかまたは押圧を解除することによって、AF処理のオンとオフとを切り替えることができる。例えば、シャッタボタン103を押圧して、第2自動焦点検出動作であるサーボAFを実行している際に、AF-ONボタン80aに組み込まれたOTP1を操作すれば、サーボAFの実行中に測距点枠405を操作することができる。このように、カメラ1000では、AF-ONボタン80aに親指301bを添えたまま、親指301bをAF-ONボタン80aから移動させずに、AF位置の選択およびAFの開始を容易に行うことができる。
本実施形態では、AF-ONボタン80aの操作によるAF位置の選択およびAFの開始について説明したが、この操作は、他にも適用することができる。例えば、カメラ1000における撮像、再生および設定に係る動作を選択して、当該選択した動作の開始または選択の決定を指示することに適用することができる。また、表示部28に撮像、再生および設定に係る動作を選択するための画面を表示するとともに、当該画面から撮像、再生および設定を選択するためのカーソル(表示体)を表示してもよい。そして、選択部材(ポインティングデバイス)による入力量に応じてカーソルを移動させて、操作部材の操作に応じてカーソルによって選択された動作を実行してもよい。ポインティングデバイスは、操作部材内に配置される。なお、撮像には被写体をフォーカスする動作が含まれ、再生には画像送りおよび画像の拡大縮小が含まれ、設定には少なくともシャッタスピード、ISO感度、絞りおよび露出補正の設定が含まれている。
前述したように、図3(B)は、濡れている状態のユーザの親指301bでAF-ONボタン80aが操作されている状態を示す図である。濡れている状態となる原因としては、例えば、降雨による水滴やユーザ自身の発汗による汗等の液体が挙げられる。この状態では、親指301bとAF-ONボタン80aの間に水の膜301cが存在しており、発光部801からの赤外線は、親指301bと水の膜301cの双方で反射することとなる。そして、光学式位置検出素子802で取得される赤外画像は、親指301bの指紋と水の膜301cとの区別がつかず、特徴点が少ない、すなわち、特徴的な指紋の模様が不鮮明な画像となる。このため、赤外画像を連続的に取得しても、システム制御部50では、各画像から指紋の模様の経時的な変化(動き)が正確に読み取られず、親指301bの移動方向や移動量(x,y)を検出することが困難となるおそれがある。
そこで、カメラ1000では、このような不具合を低減可能に構成されている。以下、この構成および作用について説明する。
図6に示すように、カメラ本体100は、表面状態検出手段6としての電極群500を有する。表面状態検出手段6は、カメラ1000を操作するに際して、ユーザがカメラ1000を把持して、カメラ1000に接触した接触部分での表面状態の検出(表面状態検出工程)を行う。以下では、ユーザがカメラ1000に接触した接触部分での表面状態を、単に「接触部分での表面状態」または「表面状態」と言うことがある。本実施形態では、電極群500は、カメラ本体100の第1グリップ部100aに設けられている。電極群500は、第1グリップ部100aの側面に設けられたグリップ電極501aと、第1グリップ部100aの前面に設けられたグリップ電極501b、グリップ電極501c、グリップ電極501dとを有する。グリップ電極501a~グリップ電極501dは、それぞれ、スイッチセンス回路93に電気的に接続されている。グリップ電極501aは、カメラ本体100の上下方向(高さ方向)に沿って帯状に形成されているが、形状については、帯状に限定されない。グリップ電極501b~グリップ電極501dは、カメラ本体100の上下方向に沿って間隔を置いて配置されている。また、グリップ電極501b~グリップ電極501dは、それぞれ、円形に形成されているが、形状については、円形に限定されない。なお、グリップ電極の配置数は、4つであるが、これに限定されず、2つ以上であればよい。
ユーザが右手で第1グリップ部100aを把持した際には、母指球(親指の付け根)がグリップ電極501aに接触し、中指の指先がグリップ電極501bに接触し、薬指の指先がグリップ電極501cに接触し、小指の指先がグリップ電極501dに接触する。これにより、母指球とグリップ電極501aとの間の接触抵抗と、中指とグリップ電極501bとの間の接触抵抗と、薬指とグリップ電極501cとの間の接触抵抗と、小指とグリップ電極501dとの間の接触抵抗とを検出することができる。そして、これらの接触抵抗のうちの、例えば最大値、最小値、平均値等が、接触部分での表面状態を数値化したものとして、後述するシステム制御部50での制御に用いられる。このように、カメラ本体100では、電極群500により、ユーザの接触部分(指)とカメラ本体100(カメラ1000)との間での接触抵抗を表面状態として検出することができ、さらに、その接触抵抗をシステム制御部50での制御に用いることができる。
また、表面状態検出手段6の他の構成例として、図7示す構成がある。図7に示す構成では、表面状態検出手段6としての電極群500がAF-ONボタン80a上に設けられている。この電極群500は、互いに離間して配置されたボタン電極502aとボタン電極502bとを有する。ボタン電極502a、ボタン電極502bは、それぞれ、スイッチセンス回路93に電気的に接続されている。また、ボタン電極502a、ボタン電極502bは、それぞれ、線状に形成されているが、形状については、線状に限定されない。このような構成の電極群500により、AF-ONボタン80a(OTP1)を直に操作する親指301bでの接触抵抗を検出することができる。これにより、OTP1の作動に影響する親指301bの表面状態を正確に検出することができる。なお、ボタン電極502a、ボタン電極502bは、それぞれ、ITO膜等の透明な電極で構成されているのが好ましい。これにより、親指301bへの赤外線の入射と親指301bで反射した赤外線の出射とがボタン電極502aやボタン電極502bで妨げられるのを防止することができる。また、例えば、OTP1に代えて、AF-ONボタン80aに静電容量式の検出センサを設けてもよい。この場合、静電容量式の検出センサをボタン電極502a、ボタン電極502bに電気的に接続すると、ユーザの親指301bの図7中の左右の動きを検出することができる。また、ボタン電極の配置数をさらに増加させることにより、左右方向と異なる他の方向の親指301bの移動の検出も可能となる。
ところで、筋肉は、運動状態によって筋繊維中の水分量が変化するため、接触抵抗が安定しないおそれがある。また、ユーザの生理状態によっても、筋繊維中の水分量が変化する場合もある。一方で、人間の指は、前腕や手の平の筋肉が収縮して腱を引張ることによって、曲げられたり伸ばされたりする構造となっており、指自体に筋肉が存在しない。このため、指での接触抵抗は、ユーザの運動状態や生理状態の影響を受けづらい。従って、指での接触抵抗を検出することは、表面状態を正確に検出する上で好ましい。
本実施形態では、一例として、中指、薬指、小指が濡れていれば、親指301bも必然的に濡れているものとする。前述した水濡れ状態では、ユーザの右手301と電極群500との間に水が存在しており、乾燥している状態と比較して、接触抵抗が大きく低下する。これにより、接触抵抗の変化を検出することにより、表面状態を正確に検出することが可能となる。また、表面状態には、接触部分が水(液体)で濡れた濡れ状態と、接触部分が濡れ状態よりも乾燥した乾燥状態と、接触部分が素手の一部である素手状態と、接触部分が手袋の一部である手袋状態とがあり、これらの組み合わせが考えられる。
次に、表面状態と接触抵抗との関係について、図8を参照しつつ説明する。なお、図8は、表面状態と接触抵抗との関係の傾向(一例)を示し、例えば手袋材質等の諸条件によっては、この傾向が変化する場合もある。図8では、矢印が向く方向に接触抵抗が増大することを示す。
濡れ状態でかつ素手状態では、接触抵抗(抵抗値)は、抵抗値R1以下の比較的小さい値となる。これは、水自体の電気抵抗が比較的低いためである。濡れ状態でかつ手袋状態では、接触抵抗は、抵抗値R1よりも大きく、抵抗値R2以下の値となる。接触抵抗が抵抗値R1より大きく理由は、手袋を構成する絶縁性の繊維によって接触抵抗が影響を受けるからである。乾燥状態でかつ素手状態では、接触抵抗は、抵抗値R2よりも大きく、抵抗値R3以下となる。この乾燥状態でかつ素手状態は、カメラ1000が通常の環境下で使用される使用状態である。乾燥状態でかつ手袋状態では、接触抵抗は、抵抗値R3よりも大きい値となる。抵抗値R1~抵抗値R3は、それぞれ、実験またはシミュレーション等によって求められ、前記システムメモリに予め記憶されている。このように、電極群500は、接触抵抗に基づいて、濡れ状態および乾燥状態と素手状態および手袋状態との組み合わせ状態を検出することができる。
なお、電極群500で検出される表面状態は、上記4つの状態に限定されず、例えば、濡れ状態および乾燥状態の2つの状態であってもよい。また、手袋を構成する材料(素材)によっても、表面状態を分けることができる。この場合、例えば、アクリル等の化学繊維で構成された手袋、本革や合成皮革等の皮革で構成された手袋、コットン等の植物性繊維で構成された手袋、ウール等の動物性繊維で構成された手袋、ウレタンゴム等のゴム材料で構成された手袋の各状態等が挙げられる。水濡れの程度によっても、表面状態を分けることができる。この場合、例えば、中指から小指のうち、親指に最も近い中指が、親指から最も遠い小指よりも濡れている状態、または、その反対に、中指が小指よりも乾燥している状態等が挙げられる。そして、前記と同様に、各状態での接触抵抗を求め、不揮発性メモリ56に予め記憶させておく。カメラ1000は、各状態を適宜選択または組み合わせて、必要に応じた表面状態の検出が可能に構成されていてもよい。
前述したように、抵抗値R1~抵抗値R3は、それぞれ、実験またはシミュレーション等によって求められる。ここでは、抵抗値R1~抵抗値R3を求める具体的な方法について、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、抵抗値R1~抵抗値R3は、AF-ONボタン80aを操作する以前に求められる。
システム制御部50は、ステップS900を実行する。ステップS900では、抵抗値R1~抵抗値R3を設定するキャリブレーションを開始する。このキャリブレーションの開始は、ユーザが所定の操作を行うことで実行される。次いで、ユーザが乾燥状態でかつ素手状態で第1グリップ部100aを把持した状態として、システム制御部50がステップS901を実行する。ステップS901では、当該把持状態での接触抵抗が電極群500によって検出される。次いで、システム制御部50は、ステップS902を実行する。ステップS902では、ステップS901での検出結果に基づいて、抵抗値R1、抵抗値R2、抵抗値R3が設定される。具体的には、当該把持状態での接触抵抗を基準値として、当該基準値と抵抗値R1との第1差分、当該基準値と抵抗値R2との第2差分、当該基準値と抵抗値R3との第3差分が、それぞれ、予め実験等によって求められている。そして、基準値に第1差分を減じたものを抵抗値R1として設定し、基準値に第2差分を減じたものを抵抗値R2して設定し、基準値に第3差分を加えたものを抵抗値R3として設定することができる。次いで、システム制御部50は、ステップS903を実行する。ステップS903では、キャリブレーションを終了して、ステップS902で求められた抵抗値R1、抵抗値R2、抵抗値R3を前記システムメモリに記憶される。なお、基準値としては、乾燥状態でかつ素手状態での接触抵抗が用いられるのに限定されない。例えば、濡れ状態でかつ素手状態での接触抵抗、濡れ状態でかつ手袋状態での接触抵抗、乾燥状態でかつ手袋状態での接触抵抗、その他の状態等での接触抵抗が用いられてもよい。また、OTP1に代えて、AF-ONボタン80aに静電容量式の検出センサを設けた場合ついて、先で述べた。この場合、図9に示すフローチャート中の「抵抗値」を「静電容量値」と置き換えることができる。
前述したように、OTP1により、タッチムーブ、すなわち、OTP1上での親指301bの動きが検出される。システム制御部50は、親指301bの動きが検出される際、その検出条件としての検出閾値を調整することができる。検出閾値の調整は、濡れ状態、乾燥状態、素手状態および手袋状態に応じて行われる。
例えば濡れ状態でかつ素手状態であっても(図3(b)参照)、検出閾値を低く設定した場合には、光学式位置検出素子802は、特徴的な指紋の模様が鮮明に写り込まれた赤外画像を取得することができる。そして、経時的に得られた複数の赤外画像に基づいて、タッチムーブ、すなわち、親指301bの移動方向および移動量(x,y)を正確に検出することができる。一方、検出閾値を低く設定したまま、乾燥状態でかつ素手状態でAF-ONボタン80aに触れた場合には(図3(a)参照)、タッチムーブとしていなくても、赤外画像に、外乱等に起因した僅かな変化が生じたならば、タッチムーブが検出されるおそれがある。なお、外乱には、画像ノイズや環境光等がある。このように検出閾値を予め低く設定した場合には、濡れ状態でのタッチムーブを検出することが可能となるが、乾燥状態でのタッチムーブ検出に誤作動するおそれが生じる。また、手袋状態では、手袋の素材等自体が視認可能な特徴点を有するため、濡れ状態、乾燥状態に関わらず、検出閾値を高くに設定しておけば、光学式位置検出素子802は、当該特徴点が鮮明に写り込まれた赤外画像を取得することができる。これにより、タッチムーブを検出することができる。しかしながら、検出閾値を低く設定してしまうと、赤外画像での手袋の特徴点が不鮮明となり、結果、タッチムーブ検出が困難となるおそれがある。
そこで、システム制御部50は、表面状態、すなわち、電極群500で検出された接触抵抗に応じて、OTP1が親指301bの動きを検出する際の検出閾値を変更する制御(制御工程)を行うことができる。ここでは、表面状態を検出してから、検出閾値を変更し、親指301bの移動方向および移動量(x,y)を検出するまでの動作フローについて、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
システム制御部50は、ステップS1000を実行する。ステップS1000では、動作フローを開始する。次いで、システム制御部50は、電極群500を通電状態として、ステップS1001を実行する。ステップS1001では、接触抵抗(抵抗値)の測定が行われる。次いで、システム制御部50は、ステップS1002を実行する。ステップS1002では、ステップS1001での測定結果が抵抗値R1以下か否かが判断される。システム制御部50は、ステップS1002での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R1以下と判断した場合には、ステップS1003、S1004を順に実行する。また、1002での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R1以下ではない判断した場合には、ステップS1010を実行する。ステップS1003では、表面状態が素手状態でかつ濡れ状態と判断する。ステップS1004では、検出閾値を、素手状態でかつ濡れ状態での親指301bの移動検出に適した第1閾値V1に設定する。
ステップS1002実行後のステップS1010では、ステップS1001での測定結果が抵抗値R2以下か否かが判断される。システム制御部50は、ステップS1010での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R2以下と判断した場合には、ステップS1011、S1012を順に実行する。また、ステップS1010での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R2以下ではない判断した場合には、ステップS1020を実行する。ステップS1011では、表面状態が手袋状態でかつ濡れ状態と判断する。ステップS1012では、検出閾値を、手袋状態でかつ濡れ状態での親指301bの移動検出に適した第2閾値V2に設定する。
ステップS1010実行後のステップS1020では、ステップS1001での測定結果が抵抗値R3以下か否かが判断される。システム制御部50は、ステップS1020での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R3以下と判断した場合には、ステップS1021、S1022を順に実行する。また、ステップS1020での判断の結果、ステップS1001での測定結果が抵抗値R3以下ではない判断した場合には、ステップS1030、S1031を順に実行する。ステップS1021では、表面状態が素手状態でかつ乾燥状態と判断する。ステップS1022では、検出閾値を、素手状態でかつ乾燥状態での親指301bの移動検出に適した第3閾値V3に設定する。
ステップS1020実行後のステップS1030では、表面状態が手袋状態でかつ乾燥状態と判断する。ステップS1031では、検出閾値を、手袋状態でかつ乾燥状態での親指301bの移動検出に適した第4閾値V4に設定する。ステップS1004、S1012、S1022、S1031実行後は、いずれも、システム制御部50は、ステップS1005、ステップS1006を順に実行する。ステップS1005では、ステップS1005実行前のステップでの検出条件下で、親指301bの移動方向および移動量(x,y)が測定される。例えば、ステップの実行順番がステップS1004、ステップS1005の場合、ステップS1005では、ステップS1004で検出閾値が第1閾値V1に設定された状態で、親指301bの移動方向および移動量(x,y)が検出される。ステップS1006では、動作フローを終了する。
以上のように、システム制御部50は、濡れ状態、乾燥状態、素手状態、手袋状態に応じて、親指301bの動きを検出する際の検出閾値を調整することができる。そして、システム制御部50は、濡れ状態が検出された場合には、検出閾値を低下させ、乾燥状態が検出された場合には、検出閾値を上昇させる。また、システム制御部50は、素手状態が検出された場合には、検出閾値を低下させ、手袋状態が検出された場合には、検出閾値を上昇させる。また、ユーザは、OTP1上で親指301bをスライド移動させて、表示部28内の測距点枠305を移動させたり、ファインダ視野内表示器41内の測距点枠405を移動させたりする場合がある。その際に、前記のようにシステム制御部50で検出閾値を調整することにより、カメラ1000の使用環境に関わらず(例えば軽微な水濡れ等の使用環境の影響を受けずに)、測距点枠305や測距点枠405の位置変更操作を正確に行うことができる。
<第2実施形態>
以下、図11、図12を参照して、第2実施形態について説明する。第1実施形態でも述べたように、動き検出手段であるOTP1は、親指301bの赤外画像を撮像する光学式位置検出素子802(撮像部)を有する。本実施形態では、表面状態検出手段6は、電極群500から得られる接触部分での接触抵抗を用いるのではなく、接触部分の画像を用いて、表面状態を検出する。光学式位置検出素子802は、表面状態検出手段6での撮像に兼用される。これにより、電極群500を省略して部品点数を削減することができ、よって、カメラ本体100の小型化やカメラ本体100の製造時の低コスト化を図ることができる。
以下、図11、図12を参照して、第2実施形態について説明する。第1実施形態でも述べたように、動き検出手段であるOTP1は、親指301bの赤外画像を撮像する光学式位置検出素子802(撮像部)を有する。本実施形態では、表面状態検出手段6は、電極群500から得られる接触部分での接触抵抗を用いるのではなく、接触部分の画像を用いて、表面状態を検出する。光学式位置検出素子802は、表面状態検出手段6での撮像に兼用される。これにより、電極群500を省略して部品点数を削減することができ、よって、カメラ本体100の小型化やカメラ本体100の製造時の低コスト化を図ることができる。
OTP1上での親指301bの赤外画像を予め光学式位置検出素子802で撮像し、前記システムメモリに記憶しておく。この赤外画像としては、素手状態でかつ乾燥状態での親指301bの赤外画像、手袋状態でかつ乾燥状態での親指301bの赤外画像、素手状態でかつ濡れ状態での親指301bの赤外画像、手袋状態でかつ濡れ状態での親指301bの赤外画像がある。そして、これからOTP1上でスライド移動するであろう親指301bの表面状態を、各赤外画像に基づいて、正確に検出することができる。
ここでは、まず、上記4つの状態の親指301bの赤外画像を記録するキャリブレーションについて、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。システム制御部50は、ステップS1100を実行する。ステップS1100では、各赤外画像を記録するキャリブレーションを開始する。このキャリブレーションの開始は、ユーザが所定の操作を行うことで実行される。次いで、ユーザが素手状態でかつ乾燥状態の親指301bをAF-ONボタン80aに接触させた状態として、システム制御部50がステップS1101を実行する。ステップS1101では、素手状態でかつ乾燥状態での親指301bの赤外画像が撮像されて、記憶される。なお、ステップS1101が実行される際、表示部28には、素手状態でかつ乾燥状態の親指301bをAF-ONボタン80aの上に添える旨を報知するガイダンスが表示される。
次いで、ユーザが手袋状態でかつ乾燥状態の親指301bをAF-ONボタン80aに接触させた状態として、システム制御部50がステップS1102を実行する。ステップS1102では、手袋状態でかつ乾燥状態での親指301bの赤外画像が撮像されて、記憶される。なお、ステップS1102が実行される際、表示部28には、手袋状態でかつ乾燥状態の親指301bをAF-ONボタン80aの上に添える旨を報知するガイダンスが表示される。次いで、ユーザが素手状態でかつ濡れ状態の親指301bをAF-ONボタン80aに接触させた状態として、システム制御部50がステップS1103を実行する。ステップS1103では、素手状態でかつ濡れ状態での親指301bの赤外画像が撮像されて、記憶される。なお、ステップS1103が実行される際、表示部28には、素手状態でかつ濡れ状態の親指301bをAF-ONボタン80aの上に添える旨を報知するガイダンスが表示される。次いで、ユーザが手袋状態でかつ濡れ状態の親指301bをAF-ONボタン80aに接触させた状態として、システム制御部50がステップS1104を実行する。ステップS1104では、手袋状態でかつ濡れ状態での親指301bの赤外画像が撮像されて、記憶される。なお、ステップS1104が実行される際、表示部28には、手袋状態でかつ濡れ状態の親指301bをAF-ONボタン80aの上に添える旨を報知するガイダンスが表示される。
次いで、システム制御部50は、ステップS1105を実行する。ステップS1105では、キャリブレーションを終了する。なお、赤外画像は、これら4種類に限定されず、例えば、素材等が異なる複数種の手袋を用意して、手袋毎に乾燥状態と濡れ状態とに分けて赤外画像を撮像してもよい。ステップS1101~ステップS1104の順番は、図11に示すフローチャートでの順番に限定されず、任意とすることができる。
次に、検出閾値を設定するまでの動作フローについて、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。システム制御部50は、ステップS1200を実行する。ステップS1200では、動作フローを開始する。次いで、システム制御部50は、ユーザが親指301bをAF-ONボタン80aに接触させた状態として、システム制御部50がステップS1201を実行する。ステップS1201では、光学式位置検出素子802(OTP1)により、親指301bの赤外画像が撮像される。次いで、システム制御部50は、ステップS1202を実行する。ステップS1202では、ステップS1201で撮像された赤外画像と、前記システムメモリに予め記憶されている4種類の赤外画像とが比較される。
次いで、システム制御部50は、ステップS1203を実行する。ステップS1203では、ステップS1201で撮像された赤外画像が、前記4種類の赤外画像の中で最も近い赤外画像が決され、当該赤外画像に基づいて、親指301bの表面状態が判断される。次いで、システム制御部50は、ステップS1204を実行する。ステップS1204では、ステップS1203での判断結果に基づいて、検出閾値が設定される。この設定される検出閾値は、表面状態に応じた第1閾値V1~第4閾値V4のいずれかである。次いで、システム制御部50は、ステップS1205を実行する。ステップS1205では、動作フローを終了する。なお、OTP1の作動が続く限り、ステップS1201~ステップS1204のフローが繰り返される。このような制御により、本実施形態でも、カメラ1000の使用環境に関わらず、測距点枠305や測距点枠405の位置変更操作を正確に行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。本発明は、上述の各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークや記憶媒体を介してシステムや装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1~4 光学トラッキングポインタ(OTP)
6 表面状態検出手段
50 システム制御部
500 電極群
501a、501b、501c、501d グリップ電極
502a、502b ボタン電極
802 光学式位置検出素子
1000 デジタル一眼レフカメラ(カメラ)
6 表面状態検出手段
50 システム制御部
500 電極群
501a、501b、501c、501d グリップ電極
502a、502b ボタン電極
802 光学式位置検出素子
1000 デジタル一眼レフカメラ(カメラ)
Claims (12)
- ユーザによって操作される電子機器であって、
前記電子機器を操作するに際して、前記ユーザの指の動きを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段で検出された前記指の動きに応じて、前記電子機器の作動状態を変更する制御を行う制御手段と、
前記電子機器を操作するに際して、前記ユーザが前記電子機器を把持して、該電子機器に接触した接触部分での表面状態を検出する表面状態検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記表面状態検出手段で検出された前記表面状態に応じて、前記動き検出手段が前記指の動きを検出する際の検出条件を変更する制御を行うことを特徴とする電子機器。 - 前記表面状態検出手段は、前記表面状態として、前記接触部分が液体で濡れた濡れ状態と、前記接触部分が前記濡れ状態よりも乾燥した乾燥状態とを検出するものであり、
前記制御手段は、前記濡れ状態と前記乾燥状態とに応じて、前記検出条件としての、前記指の動きを検出する検出閾値を調整することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記表面状態検出手段で前記濡れ状態が検出された場合には、前記検出閾値を低下させ、前記表面状態検出手段で前記乾燥状態が検出された場合には、前記検出閾値を上昇させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
- 前記表面状態検出手段は、前記表面状態として、前記接触部分が素手の一部である素手状態と、前記接触部分が手袋の一部である手袋状態とを検出するものであり、
前記制御手段は、前記素手状態と前記手袋状態とに応じて、前記検出条件としての、前記指の動きを検出する検出閾値を調整することを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか1項に記載の電子機器。 - 前記制御手段は、前記表面状態検出手段で前記素手状態が検出された場合には、前記検出閾値を低下させ、前記表面状態検出手段で前記手袋状態が検出された場合には、前記検出閾値を上昇させることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
- 前記表面状態検出手段は、前記表面状態として、前記接触部分と前記電子機器との間での接触抵抗を検出することを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか1項に記載の電子機器。
- 前記表面状態検出手段は、前記ユーザの手が接触する複数の電極を有することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
- 前記表面状態検出手段は、前記表面状態として、前記接触部分の画像を撮像することを特徴とする請求項1乃至7のうちの何れか1項に記載の電子機器。
- 前記動き検出手段は、前記ユーザの指の画像を撮像する撮像部を有し、
前記撮像部は、前記表面状態検出手段での撮像に兼用されることを特徴とする請求項8に記載の電子機器。 - 前記動き検出手段は、前記指の動きを光学的に検出するものであることを特徴とする請求項1乃至9のうちの何れか1項に記載の電子機器。
- ユーザによって操作される電子機器を制御する方法であって、
前記電子機器を操作するに際して、前記ユーザの指の動きを検出する動き検出工程と、
前記動き検出工程で検出された前記指の動きに応じて、前記電子機器の作動状態を変更する制御を行う制御工程と、
前記電子機器を操作するに際して、前記ユーザが前記電子機器を把持して、該電子機器に接触した接触部分での表面状態を検出する表面状態検出工程と、を有し、
前記制御工程では、前記表面状態検出工程で検出された前記表面状態に応じて、前記動き検出工程で前記指の動きを検出する際の検出条件を変更する制御が行われることを特徴とする電子機器の制御方法。 - 請求項1乃至10のうちの何れか1項に記載の電子機器の各手段をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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JP2021118719A Pending JP2023014651A (ja) | 2021-07-19 | 2021-07-19 | 電子機器、電子機器の制御方法およびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023014651A (ja) |
-
2021
- 2021-07-19 JP JP2021118719A patent/JP2023014651A/ja active Pending
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