JP2023012815A - 形状凍結性に優れた自動車シート用部品及びその製造方法 - Google Patents

形状凍結性に優れた自動車シート用部品及びその製造方法 Download PDF

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Tomomi Hirohashi
裕信 山本
Hironobu Yamamoto
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Eiji Iizuka
剛史 小川
Takashi Ogawa
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Abstract

Figure 2023012815000001
【課題】プレス成形における離型時の変形量を低減できる形状凍結性に優れた自動車シート用部品を提供する。
【解決手段】本開示の一態様は、自動車シートのフレームに用いられる金属製の形状凍結性に優れた自動車シート用部品である。自動車シート用部品は、幅方向における第1端部及び第2端部のうち第1端部が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体と、第1端部から本体の板面と交差する方向に突出する第1フランジと、第2端部から本体の板面と交差する方向に突出すると共に、第1フランジと対向する第2フランジと、を備える。第1フランジは、本体の長手方向に沿って設けられた凹凸部を有する。
【選択図】図2

Description

本開示は、形状凍結性に優れた自動車シート用部品及びその製造方法に関する。
自動車シートのフレームにおいて、幅方向の両側にフランジが設けられたパネル状のシート用部品が使用される(特許文献1参照)。この部品は、シートの形状に合わせて弓なりに湾曲している。
特開2015-3599号公報
上述のシート用部品は、金型を用いた金属板のプレスによって成形される。このプレスによって、2つのフランジのうち湾曲外側のフランジは圧縮され、湾曲内側のフランジは伸張される。そのため、プレス完了後に金型が外されると、湾曲外側のフランジが応力によって伸びようとすると共に、湾曲内側のフランジが応力によって縮もうとする。これらの応力によってシート用部品がねじれることで、金型形状からのずれが発生する。
このような形状のずれを許容値に収めるためには、離型時のシート用部品の変形を見込んだ形状の金型を用意する必要がある。そのため、シート用部品の変形量が大きい(つまり形状凍結性が悪い)と、適切な見込み形状の金型を得るまでの工数が大きくなる。
本開示の一局面は、プレス成形における離型時の変形量を低減できる形状凍結性に優れた自動車シート用部品を提供することを目的としている。
本開示の一態様は、自動車シート(100)のフレーム(104)に用いられる金属製の形状凍結性に優れた自動車シート用部品(1)である。自動車シート用部品(1)は、幅方向における第1端部(21)及び第2端部(22)のうち第1端部(21)が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体(2)と、第1端部(21)から本体(2)の板面と交差する方向に突出する第1フランジ(3)と、第2端部(22)から本体(2)の板面と交差する方向に突出すると共に、第1フランジ(3)と対向する第2フランジ(4)と、を備える。第1フランジ(3)は、本体(2)の長手方向に沿って設けられた凹凸部(31)を有する。
このような構成によれば、第1フランジ(3)の本体(2)の長手方向に沿った長さが凹凸部(31)によって増加する。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ(3)の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品(1)の変形量が低減される。つまり、形状凍結性に優れた自動車シート用部品(1)が得られる。
本開示の一態様では、凹凸部(31)は、少なくとも1つの凹部(31B)又は少なくとも1つの凸部(31C)を含んでもよい。少なくとも1つの凹部(31B)又は少なくとも1つの凸部(31C)は、第1フランジ(3)の本体(2)とは反対側の端面(32)まで到達してもよい。このような構成によれば、プレス金型のうち凹凸部(31)を形成するための部位を第1フランジ(3)から容易に離型できる。そのため、自動車シート用部品(1)の製造効率を高められる。
本開示の一態様では、凹凸部(31)は、基準壁(31A)と、基準壁(31A)よりも本体(2)の幅方向内側に凹んだ少なくとも1つの凹部(31B)と、を含んでもよい。このような構成によれば、第1フランジ(3)の外寸の調整が容易となる。
本開示の一態様では、少なくとも1つの凹部(31B)の本体(2)の長手方向に沿った幅は、第1端部(21)に近づくに連れて小さくなってもよい。このような構成によれば、凹部(31B)のうち、本体(2)に近い領域におけるプレス時の変形量を低減できる。その結果、成形時の不具合の発生を抑制できる。
本開示の別の態様は、自動車シート(100)のフレーム(104)に用いられる金属製の自動車シート用部品(1)の製造方法である。自動車シート用部品の製造方法は、帯板状の本体(2)が形成されるように、金型を用いたプレスにより第1端部(21)及び第2端部(22)において金属製の板材を曲げる工程と、第1端部(21)において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、第1フランジ(3)を成形する工程と、第2端部(22)において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、第2フランジ(4)を成形する工程と、を備える。
本体(2)は、幅方向における第1端部(21)及び第2端部(22)のうち第1端部(21)が膨出する向きに湾曲する。第1フランジ(3)は、第1端部(21)から本体(2)の板面と交差する方向に突出する。第2フランジ(4)は、第2端部(22)から本体(2)の板面と交差する方向に突出すると共に、第1フランジ(3)と対向する。
曲げる工程では、第1端部(21)において曲げられる部位に本体(2)の長手方向に沿って凹凸部(31)を形成する。
このような構成によれば、第1フランジ(3)の成形加工前に、第1フランジ(3)に加工される部位の本体(2)の長手方向に沿った長さが凹凸部(31)によって増加される。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ(3)の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品(1)の変形量が低減される。つまり、形状凍結性に優れた自動車シート用部品(1)が得られる。
本開示の別の態様は、自動車シート(100)のフレーム(104)に用いられる金属製の自動車シート用部品(1)の製造方法である。自動車シート用部品の製造方法は、帯板状の本体(2)が形成されるように、金型を用いたプレスにより第1端部(21)及び第2端部(22)において金属製の板材を曲げる工程と、第1端部(21)において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、第1フランジ(3)を成形する工程と、第2端部(22)において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、第2フランジ(4)を成形する工程と、を備える。
本体(2)は、幅方向における第1端部(21)及び第2端部(22)のうち第1端部(21)が膨出する向きに湾曲する。第1フランジ(3)は、第1端部(21)から本体(2)の板面と交差する方向に突出する。第2フランジ(4)は、第2端部(22)から本体(2)の板面と交差する方向に突出すると共に、第1フランジ(3)と対向する。
第1フランジ(3)を成形する工程では、本体(2)の長手方向に沿って凹凸部(31)を形成しつつ第1フランジ(3)を成形する。
このような構成によれば、第1フランジ(3)の成形加工時に、第1フランジ(3)の本体(2)の長手方向に沿った長さが凹凸部(31)によって増加される。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ(3)の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品(1)の変形量が低減される。つまり、形状凍結性に優れた自動車シート用部品(1)が得られる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
図1は、実施形態の自動車シートを示す模式的な斜視図である。 図2A及び図2Bは、実施形態の自動車シート用部品を示す模式的な斜視図である。 図3は、図2AのIII-III線での模式的な断面図である。 図4Aは、図2Aの凹凸部の模式的な平面図であり、図4Bは、図4Aの凹凸部の模式的な正面図である。 図5は、実施形態の自動車シート用部品の製造方法のフロー図である。 図6Aは、本体成形工程を示す模式図であり、図6Bは、曲げ工程を示す模式図であり、図6Cは、第1フランジ成形工程を示す模式図であり、図6D及び図6Eは、第2フランジ成形工程を示す模式図である。 図7Aは、図4Aとは異なる実施形態における凹凸部の模式的な平面図であり、図7Bは、図7Aの凹凸部の模式的な正面図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す自動車シート100は、シートクッション101と、シートバック102と、クッションフレーム103と、バックフレーム104と、リクライナ105と、を備える。
自動車シート100は、乗用車の座席シートとして使用される。なお、以下の説明及び各図面における方向は、自動車シート100を自動車に組み付けた状態における方向を意味する。本実施形態では、シート幅方向は、自動車の左右方向に一致し、シート前方は、自動車の前方に一致する。
シートクッション101は、着席者の臀部を支持するための部位である。シートバック102は、着席者の背部を支持するための部位である。クッションフレーム103は、シートクッション101を支持する。バックフレーム104は、シートバック102を支持する。
リクライナ105は、バックフレーム104をシートクッション101に連結する。バックフレーム104は、リクライナ105によってシートクッション101に対してシート前後方向に揺動する。
バックフレーム104は、第1サイドフレーム104Aと、第2サイドフレーム104Bと、アッパフレーム104Cとを有する。第1サイドフレーム104A及び第2サイドフレーム104Bは、上下方向に延伸すると共に、シート幅方向に互いに離れて配置されている。アッパフレーム104Cは、第1サイドフレーム104Aと第2サイドフレーム104Bとをシート幅方向に連結している。
第1サイドフレーム104Aは、図2A,2Bに示す金属製の自動車シート用部品1を有する。
<自動車シート用部品>
自動車シート用部品1は、第1サイドフレーム104Aの本体部分を構成する帯状のパネルである。
自動車シート用部品1の長手方向における第1端部1Aには、リクライナ105が取り付けられる。自動車シート用部品1の長手方向における第2端部1Bは、アッパフレーム104Cに固定される。自動車シート用部品1は、本体2と、第1フランジ3と、第2フランジ4とを備える。
<本体>
本体2は、厚み方向から視て弓なりに湾曲した帯板状の部位である。本体2は、幅方向(つまり長手方向と直交する方向)における第1端部21と第2端部22とを有する。
本体2は、第1端部21が膨出する向きに湾曲している。つまり、本体2の第1端部21は湾曲の外側、第2端部22は湾曲の内側に配置されている。そのため、第1端部21は、第2端部22から離れる方向に凸となるように湾曲している。
<第1フランジ及び第2フランジ>
第1フランジ3は、本体2の第1端部21から本体2の板面と交差する方向(つまり本体2の厚み方向)に突出する板状の部位である。第1フランジ3は、本体2を構成する金属板をプレス成形により第1端部21で曲げることで形成されている。
第2フランジ4は、本体2の第2端部22から本体2の板面と交差する方向に突出すると共に、本体2の幅方向において第1フランジ3と対向する板状の部位である。第2フランジ4は、本体2を構成する金属板をプレス成形により第2端部22で曲げることで形成されている。
図3に示すように、自動車シート用部品1の長手方向と直交する断面は、C字状の開断面である。第1フランジ3の先端部3A(つまり、本体2とは反対側の端部)及び第2フランジ4の先端部4Aは、それぞれ、自動車シート用部品1の幅方向内側に向かって湾曲している。
図2A,2Bに示すように、第1フランジ3は、本体2の長手方向に沿って設けられた凹凸部31を有する。凹凸部31によって、第1フランジ3の本体2の長手方向に沿った長さ及び表面積が増大される。
図4A,4Bに示すように、本実施形態では、凹凸部31は、本体2の長手方向に沿って並置された複数の凹部31Bによって構成されている。具体的には、凹凸部31は、第1フランジ3の外形を決める基準壁31Aと、基準壁31Aよりも本体2の幅方向内側に凹んだビード状の凹部31Bとを含む。
なお、図4Aは、第1フランジ3を本体2の幅方向における外側(つまり第2フランジ4とは反対側)から視た模式図であり、図4Bは、第1フランジ3を先端部3A側から視た模式図である。
凹部31Bは、第1フランジ3の本体2とは反対側の端面32(つまり、先端部3Aの端面)まで到達している。つまり、端面32は、部分的に本体2の幅方向内側に向かって曲がっている。
また、凹部31Bの本体2の長手方向に沿った幅Wは、本体2の第1端部21に近づくに連れて小さくなっている。つまり、凹部31Bの端面32における幅は、凹部31Bの本体2に最も近い部分の幅よりも大きい。なお、本実施形態では、凹部31Bの幅は連続的に変化しているが、凹部31Bの幅は断続的に変化してもよい。
本実施形態では、同一形状の複数の凹部31Bが等間隔で配置されている。ただし、複数の凹部31Bの形状は必ずしも同一でなくてもよい。また、複数の凹部31Bの間隔は全て等しくなくてもよい。
本実施形態では、凹部31Bの第1フランジ3の突出方向(つまり、本体2の長手方向と直交する方向)における長さL1は、第1フランジ3の突出長さL2の1/2以上である。ただし、凹部31Bの長さLは、第1フランジ3の突出長さL2の1/2未満であってもよい。
本実施形態では、凹部31Bの最大深さDは、第1フランジ3の端面32における厚みの1/2以上である。ただし、凹部31Bの最大深さDは、第1フランジ3の端面32における厚みの1/2未満であってもよい。
[1-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)第1フランジ3の本体2の長手方向に沿った長さが凹凸部31によって増加する。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ3の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品1の変形量が低減される。つまり、形状凍結性に優れた自動車シート用部品1が得られる。
(1b)凹部31Bが第1フランジ3の端面32まで到達していることで、プレス金型のうち凹凸部31を形成するための部位を第1フランジ3から容易に離型できる。そのため、自動車シート用部品1の製造効率を高められる。
(1c)基準壁31Aよりも内側に凹んだ凹部31Bによって凹凸部31を構成することで、第1フランジ3の外寸の調整が容易となる。
(1d)凹部31Bの幅が本体2の第1端部21に近づくに連れて小さくなることで、凹部31Bのうち、本体2に近い領域におけるプレス時の変形量を低減できる。その結果、成形時の不具合の発生を抑制できる。
[2.第2実施形態]
[2-1.構成]
図5に示す自動車シート用部品の製造方法は、本体成形工程S10と、曲げ工程S20と、第1フランジ成形工程S30と、第2フランジ成形工程S40とを備える。この製造方法により、図2Aの自動車シート用部品1が得られる。
<本体成形工程>
本工程では、図6Aに示すように、素材となる金属製の板材Mを第1ダイD1と第1パンチP1とを用いて厚み方向にプレスする。これにより、自動車シート用部品1の本体2に相当する部位に凹凸形状を形成する。
<曲げ工程>
本工程では、図6Bに示すように、第2ダイD2と第2パンチP2とを用いたプレスにより、本体2の第1端部21及び第2端部22に相当する部位において本体成形工程S10後の板材Mを曲げる。これにより、第1端部21が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体2が形成される。
また、本工程において、第1端部21において曲げられる第1部位M1(つまり、第1フランジ3に加工される部位)に本体2の長手方向に沿って凹凸部31を形成する。凹凸部31は、第2ダイD2及び第2パンチP2に凹凸部31の形状に対応した凹凸を設けることで、板材Mの曲げと同時に形成することができる。
<第1フランジ成形工程>
本工程では、図6Cに示すように、板材Mのうち第1端部21において曲げられた第1部位M1に対して、第3ダイD3と第3パンチP3とを用いたプレスを行う。
これにより、凹凸部31が形成された第1部位M1の先端部がプレスにより内側に曲げられ、俯角部(つまりアンダーカット部)である第1フランジ3の先端部3Aが形成される。その結果、第1端部21から本体2の板面と交差する方向に突出する第1フランジ3が形成される。
<第2フランジ成形工程>
本工程では、図6Dに示すように、板材Mのうち第2端部22において曲げられた第2部位M2に対して、第4ダイD4と第4パンチP4とを用いたプレスを行う。これにより、第2部位M2の本体2に対する曲がり角度が調整される。
本工程では、さらに図6Eに示すように、曲がり角度調整後の第2部位M2に対して、第5ダイD5と第5パンチP5とを用いたプレスを行う。これにより、第2部位M2の先端部がプレスにより内側に曲げられ、俯角部である第2フランジ4の先端部4Aが形成される。その結果、第2端部22から本体2の板面と交差する方向に突出する第2フランジ4が形成される。
なお、第2フランジ成形工程S40は、第1フランジ成形工程S30よりも先に行われてもよい。
[2-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)第1フランジ3の成形加工前に、第1フランジ3に加工される第1部位M1の本体2の長手方向に沿った長さが凹凸部31によって増加される。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ3の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品1の変形量が低減される。つまり、形状凍結性に優れた自動車シート用部品1が得られる。
[3.第3実施形態]
[3-1.構成]
本実施形態の自動車シート用部品の製造方法は、第2実施形態の自動車シート用部品の製造方法と同様に、図5に示す本体成形工程S10と、曲げ工程S20と、第1フランジ成形工程S30と、第2フランジ成形工程S40とを備える。
本実施形態の製造方法は、曲げ工程S20で凹凸部31を形成する替わりに、第1フランジ成形工程S30において凹凸部31を形成する点を除いて、第2実施形態の製造方法と同様である。
本実施形態では、第1フランジ成形工程S30において、本体2の長手方向に沿って凹凸部31を形成しつつ第1フランジ3を成形する。凹凸部31は、図6Cの第3ダイD3及び第3パンチP3に凹凸部31の形状に対応した凹凸を設けることで、第1部位M1の曲げと同時に形成することができる。
[3-2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)第1フランジ3の成形加工時に、第1フランジ3の本体2の長手方向に沿った長さが凹凸部31によって増加される。そのため、プレス成形時に発生する第1フランジ3の圧縮応力を低減できる。その結果、プレス成形における離型時の自動車シート用部品1の変形量が低減される。つまり形状凍結性に優れた自動車シート用部品1が得られる。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(4a)上記実施形態の自動車シート用部品において、第1フランジの凹凸部を構成する凹部の幅は、必ずしも第1端部に近づくに連れて小さくならなくてもよい。例えば、凹部の幅は一定であってもよい。
(4b)上記実施形態の自動車シート用部品において、図7A,7Bに示すように、第1フランジ3の凹凸部31は、基準壁31Aと、基準壁31Aよりも本体2の幅方向外側に膨らんだビード状の凸部31Cとを含んでもよい。
(4c)上記実施形態の自動車シート用部品において、凹凸部を構成する凹部又は凸部は、必ずしも第1フランジの端面まで到達しなくてもよい。つまり、凹部又は凸部は、第1フランジの端面から離れた位置に設けられてもよい。
(4d)上記実施形態の自動車シート用部品は、バックフレームにおいて、サイドフレーム以外の部品としても使用できる。また、上記実施形態の自動車シート用部品は、バックフレーム以外の自動車シートのフレーム(例えば、クッションフレーム)にも使用できる。
(4e)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1…自動車シート用部品、1A…第1端部、1B…第2端部、2…本体、
3…第1フランジ、3A…先端部、4…第2フランジ、4A…先端部、
21…第1端部、22…第2端部、31…凹凸部、31A…基準壁、31B…凹部、
31C…凸部、32…端面、100…自動車シート、101…シートクッション、
102…シートバック、103…クッションフレーム、104…バックフレーム、
104A…第1サイドフレーム、104B…第2サイドフレーム、
104C…アッパフレーム、105…リクライナ。

Claims (6)

  1. 自動車シートのフレームに用いられる金属製の形状凍結性に優れた自動車シート用部品であって、
    幅方向における第1端部及び第2端部のうち前記第1端部が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体と、
    前記第1端部から前記本体の板面と交差する方向に突出する第1フランジと、
    前記第2端部から前記本体の板面と交差する方向に突出すると共に、前記第1フランジと対向する第2フランジと、
    を備え、
    前記第1フランジは、前記本体の長手方向に沿って設けられた凹凸部を有する、自動車シート用部品。
  2. 請求項1に記載の自動車シート用部品であって、
    前記凹凸部は、少なくとも1つの凹部又は少なくとも1つの凸部を含み、
    前記少なくとも1つの凹部又は前記少なくとも1つの凸部は、前記第1フランジの前記本体とは反対側の端面まで到達する、自動車シート用部品。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動車シート用部品であって、
    前記凹凸部は、
    基準壁と、
    前記基準壁よりも前記本体の幅方向内側に凹んだ少なくとも1つの凹部と、
    を含む、自動車シート用部品。
  4. 請求項3に記載の自動車シート用部品であって、
    前記少なくとも1つの凹部の前記本体の長手方向に沿った幅は、前記第1端部に近づくに連れて小さくなる、自動車シート用部品。
  5. 自動車シートのフレームに用いられる金属製の自動車シート用部品の製造方法であって、
    幅方向における第1端部及び第2端部のうち前記第1端部が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体が形成されるように、金型を用いたプレスにより前記第1端部及び前記第2端部において金属製の板材を曲げる工程と、
    前記第1端部において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、前記第1端部から前記本体の板面と交差する方向に突出する第1フランジを成形する工程と、
    前記第2端部において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、前記第2端部から前記本体の板面と交差する方向に突出すると共に、前記第1フランジと対向する第2フランジを成形する工程と、
    を備え、
    前記曲げる工程では、前記第1端部において曲げられる部位に前記本体の長手方向に沿って凹凸部を形成する、自動車シート用部品の製造方法。
  6. 自動車シートのフレームに用いられる金属製の自動車シート用部品の製造方法であって、
    幅方向における第1端部及び第2端部のうち前記第1端部が膨出する向きに湾曲した帯板状の本体が形成されるように、金型を用いたプレスにより前記第1端部及び前記第2端部において金属製の板材を曲げる工程と、
    前記第1端部において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、前記第1端部から前記本体の板面と交差する方向に突出する第1フランジを成形する工程と、
    前記第2端部において曲げられた部位に対する金型を用いたプレスにより、前記第2端部から前記本体の板面と交差する方向に突出すると共に、前記第1フランジと対向する第2フランジを成形する工程と、
    を備え、
    前記第1フランジを成形する工程では、前記本体の長手方向に沿って凹凸部を形成しつつ前記第1フランジを成形する、自動車シート用部品の製造方法。
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