JP2023009585A5 - - Google Patents

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本発明は、テープタイプ使い捨ておむつ等の連結式使い捨て着用物品に関するものである。
一般的な連結式使い捨て着用物品は、前後方向の中央を含む股間部と、前後方向の中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向の中央より後側に延びる背側部分を有し、少なくとも背側部分は、股間部よりも幅方向左右両側に延び出たウイング部分を有している。また、ウイング部分は腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部を有しているとともに、腹側部分の外面は、連結部が連結されるターゲット部を有している。使用時には、ウイング部分を腰の両側から腹側部分の外面に回して、ウイング部分の連結部をターゲット部に連結する。このような連結式使い捨て着用物品は、乳幼児向けとして用いられる他、介護用途(成人用途)でも使用されている(例えば特許文献1参照)。
一般に、連結式使い捨て着用物品は、パンツタイプ使い捨て着用物品と比べて胴周り方向のフィット性に劣るため、特に背中からの漏れを改善するために、背側部分のウエスト部に幅方向に沿ってウエスト伸縮領域を設けることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載のものでは、背側部分のウエスト部の表面に、前後方向に連続する襞が多数形成されるため、隣接する襞の隙間により通気性は良くなるものの、尿や軟便が襞の間を通過して漏れるおそれがあった。
特開2005-080859号公報 特開2015-202251号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ウエスト伸縮領域と肌との間を通じた漏れを抑制することにある。
上記課題を解決した連結式使い捨て着用物品は以下のとおりである。
<第1の態様>
前後方向の中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向の中央より後側に延びる背側部分とを有し、
前記腹側部分から前記背側部分にわたり内蔵された吸収体と、
前記背側部分の両側部に設けられた、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部と、
前記吸収体よりも後側に延びるエンドフラップとを備え、
前記エンドフラップは、肌接触面を形成する第1シート層と、前記第1シート層の裏面に接合された第2シート層と、前記第2シート層より裏側に積層された弾性フィルムとを備え、
前記第1シート層及び前記第2シート層はそれぞれ不織布であり、
前記弾性フィルムを有する領域は、前記弾性フィルムとともに幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能なウエスト伸縮領域を有し、
前記ウエスト伸縮領域は、前記第1シート層、前記第2シート層及び前記弾性フィルムが重なる襞抑制領域を有し、
少なくとも前記襞抑制領域では、前記第1シート層に、前記第2シート層から離れるように表側に膨らんだ凸部が、幅方向及び前後方向にそれぞれ間隔を空けて千鳥状に配列されるとともに、幅方向及び前後方向に隣接する前記凸部の間に、前記第1シート層と前記第2シート層との接合部が形成されており、
幅方向に隣接する前記凸部の間に位置する間隔部分の最小幅が、その間隔部分の前後両側に位置する前記凸部の全幅の0.1~0.9倍であり、
前記第2シート層は、少なくとも前記襞抑制領域の全体にわたり、前記弾性フィルムに対して接合されている、
ことを特徴とする、連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
本連結式使い捨て着用物品では、自然長の状態でも、襞抑制領域の表面に全く又は殆ど前後方向に直線状に延びる襞が形成されなくなり、装着状態ではより一層形成されなくなる。より詳細には、ウエスト伸縮領域の伸縮に伴い、襞抑制領域では第1シート層における凸部の幅や間隔部分の幅は伸縮するが、従来のように、第1シート層が全体としてうねるように変形して襞が形成されることは全く又は殆どなくなる。つまり、第1シート層に予め第2シート層から離れるように表側に膨らんだ凸部が間隔を空けて千鳥状に配列されることにより、ある程度の伸縮の程度では、第1シート層は全体としてうねるような変形を全く又は殆ど伴わずに幅方向に伸縮でき、その結果として自然長の状態でも襞抑制領域の表面に全く又は殆ど襞が形成されなくなるのである。
一方、第1シート層に予め凸部が形成されているということは、予め襞が形成されているのと似た状態であり、凸部の間の部分を通じて漏れを生ずるおそれはある。しかし、凸部が千鳥状に配置されていることと、幅方向に隣接する凸部の間に位置する間隔部分の最小幅が、その間隔部分の前後両側に位置する凸部の全幅の0.1~0.9倍であることにより、凸部の間の部分は前後方向に沿って直線状に連続するのではなく、網状(波状)に連続するため、排泄物は凸部に衝突せずに後方に移動できないため、凸部が排泄物の移動の障壁となり、漏れ防止が図られる。それでいて、千鳥状に配置された凸部は肌の接触面積を低減するとともに、凸部の間の部分が表面に沿う方向の通気性を向上させる。
なお、本連結式使い捨て着用物品の襞抑制領域において、第2シート層と弾性フィルムとの間に、例えば特許文献1,2記載のものと同様に接合部分と非接合部分とが交互に存在すると、自然長や装着中の収縮状態では非接合部分で第2シート層が弾性フィルムから離れるように膨らんで前後方向に直線状に延びる襞が形成されることになり、第2シート層に一体化された第1シート層も同様に変形し、第1シート層の表面に前後方向に直線状に延びる襞が形成されてしまう(襞を抑制できない)。このため、第2シート層は、少なくとも襞抑制領域の全体にわたり、弾性フィルムに対して接合されている必要がある。
また、これとともに、ウエスト伸縮領域の弾性発現が、糸ゴム等の細長状弾性部材ではなく、弾性フィルムによりなされる点も、襞抑制に好影響を及ぼしていると考えられる。すなわち、細長状の弾性部材の収縮力は線状に集中するのに対し、弾性フィルムの収縮力は面状に分散するため、第2シート層の幅方向の伸縮がその全体にわたり均一化し、それによって第1シート層における凸部の幅や間隔部分の幅の伸縮も均一化し、結果的に、第1シート層の表面に襞が形成されにくくなると考えられる。
<第2の態様>
前記ウエスト伸縮領域は、展開状態における伸長率が130~170%である、
第1の態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
前述の襞抑制領域は、伸長率が高過ぎると襞が形成されやすくなり(とはいえ、従来のものと比べれば格段に襞が形成されにくいものである)、伸長率が低過ぎると伸縮領域を設ける意味が乏しくなる。よって、ウエスト伸縮領域の伸長率は本態様の範囲内であることが好ましい。
<第3の態様>
前記凸部の全幅が3~9mmであり、
前記襞抑制領域における前記凸部が前後方向に並ぶ列は、5~15個の前記凸部を含む、
第1又は2の態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
凸部の寸法や数は適宜定めることができるが、通常の場合、襞抑制効果や漏れ防止性の観点から本態様の範囲内であると好ましい。
<第4の態様>
前記凸部の高さは、前記吸収体の厚みの0.20~0.65倍である、
第1~3のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
使い捨て着用物品は、吸収体を有する部分が最も厚みがある部分であるのに対して、エンドフラップは吸収体を有しないために薄く、着用中に身体表面との間に隙間を生じやすい部分である。よって、本態様のように、第1シート層の凸部の高さが吸収体の厚みを基準として十分に高いことにより、エンドフラップのクッション性(厚み方向の圧縮復元性)が向上し、エンドフラップの表面が身体表面に接触しやすいものとなる。
<第5の態様>
前記第1シート層は、繊度1~3dtex、目付け18~30g/m、厚み0.3~1.4mmの短繊維不織布であり、
前記第2シート層は、繊度2~6dtex、目付け17~30g/m、厚み0.2~4mmの短繊維不織布である、
第1~4のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
第1シート層及び第2シート層の素材は適宜定めることができるが、本態様の不織布の組合せであると、第1シート層の凸部の形状維持性が良好であるとともに、第1シート層は全体としてうねるような変形を全く又は殆ど伴わずに幅方向に伸縮しやすくなるため好ましい。
<第6の態様>
前記吸収体を包む包装シートと、前記包装シートのうち前記吸収体の裏側に位置する部分のさらに裏側に配置された液不透過性シートと、前記液不透過性シートの裏面を覆うとともに物品の外面を形成する外装不織布とを備え、
前記包装シートは、前記エンドフラップの前後方向の中間まで延びており、
前記第1シート層、前記第2シート層、前記液不透過性シート及び前記外装不織布は、物品全長にわたり延びており、
前記襞抑制領域は、前記第1シート層及び前記外装不織布の間に、前記第2シート層、前記包装シート、前記弾性フィルム、前記液不透過性シート及びこれらを接着するホットメルト接着剤のみを有する第1領域と、前記第1シート層及び前記外装不織布の間に、前記第2シート層、前記弾性フィルム、前記液不透過性シート及びこれらを接着するホットメルト接着剤のみを有する第2領域とからなり、
前記弾性フィルムは、前記第1領域における、前記液不透過性シートと、前記包装シートのうち前記吸収体の裏側に位置する部分との間から、前記第2領域における前記第2シート層と前記液不透過性シートとの間にわたり延びている、
第1~5のいずれか1つの態様の連結式使い捨て着用物品。
(作用効果)
本態様のように、襞抑制領域における弾性フィルム以外のシートの積層数が少ないと、製造コストの削減という点では好ましい。単にシートの積層数を低減するだけでは、襞抑制領域が低剛性となるため、第1領域及び第2領域の境界や、エンドフラップの前端で屈曲しやすくなるが、前述のように第1シート層に凸部が形成されるとともに、第1シート層及び第2シート層の接合部が形成されていると、それが無い場合と比べて襞抑制領域の剛性が高くなり、第1領域及び第2領域の境界や、エンドフラップの前端での屈曲は発生しにくくなる。
本発明によれば、通気性を確保しつつ、ウエスト伸縮領域と肌との間を通じた漏れを抑制することできる、等の利点がもたらされる。
テープタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 テープタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3-3線断面図である。 図1の4-4線断面図である。 図1の5-5線断面図である。 図1の6-6線断面図である。 図1の7-7線断面図である。 展開状態のトップシート及び中間シートを示す平面図である。 図8の要部を示す平面図である。 他の例の要部を示す平面図である。 他の例の要部を示す平面図である。 図11の、(a)1-1線断面図、(b)2-2線断面図、()9-9線断面図である。 自然長状態のサンプルの内面要部を示す平面図である。 自然長状態のサンプルの外面要部を示す平面図である。 自然長状態の市販製品の内面要部を示す平面図である。 自然長状態の市販製品の外面要部を示す平面図である。
図1~図7はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xは連結テープ13を除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示しており、断面図における点模様部分はその表側及び裏側に位置する各構成部材を接合する接合手段としてのホットメルト接着剤を示している。ホットメルト接着剤は、スロット塗布、連続線状又は点線状のビード塗布、スパイラル状、Z状等のスプレー塗布、又はパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤の転写)等、公知の手法により塗布することができる。これに代えて又はこれとともに、弾性部材の固定部分では、ホットメルト接着剤を弾性部材の外周面に塗布し、弾性部材を隣接部材に固定することができる。ホットメルト接着剤としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在するが、特に限定無く使用できる。各構成部材を接合する接合手段としてはヒートシールや超音波シール等の素材溶着による手段を用いることもできる。
このテープタイプ使い捨ておむつは、前後方向LDの中央より前側に延びる腹側部分Fと、前後方向LDの中央より後側に延びる背側部分Bとを有している。符号Mは前後方向LDの中央を含む範囲として定まる股間部を示しており、吸収体56が前後方向LDの中間に括れ部を有する場合にはその括れ部を有する前後方向LDの範囲を意味し、吸収体56が括れ部を有しないが、図示例のように展開状態における製品外形が括れ部を有する場合には、この外形の括れ部を有する前後方向LDの範囲を意味し、いずれの括れ部も有しない場合には製品を前後方向LDに三等分したときの中間の領域を意味する。また、このテープタイプ使い捨ておむつは、腹側部分Fから背側部分Bにわたり内蔵された吸収体56と、吸収体56の表側を覆う液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を覆う液不透過性シート11と、液不透過性シート11の裏側を覆い、製品外面を構成する外装不織布12とを有するものである。
以下、各部の素材及び特徴部分について順に説明する。
(吸収体)
吸収体56の形状は図示例のような矩形とするほか、前後方向の中間に脚周りに沿う括れ部を有する形状(砂時計のような形状)とすることができる。符号56xは、吸収体56の全幅を示している。吸収体56は、排泄液を吸収し、保持する部分であり、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100~300g/m程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30~120g/m程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1~16dtex、好ましくは1~10dtex、さらに好ましくは1~5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801-1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概にはいえないが、通常の場合、50~350g/mとすることができる。
(包装シート)
高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを防止するため、あるいは吸収体56の形状維持性を高めるために、吸収体56は包装シート58で包んでなる吸収要素50として内蔵させることができる。包装シート58としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5~40g/m、特に10~30g/mのものが望ましい。
この包装シート58は、図3に示すように、一枚で吸収体56の全体を包む構造とするほか、上下2枚等の複数枚のシートで吸収体56の全体を包むようにしてもよい。包装シート58は省略することもできる。
(トップシート)
トップシート30は液透過性を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、有孔プラスチックシートなどを用いることができる。
トップシート30は、前後方向LDでは製品前端から後端まで延び、幅方向WDでは吸収体56よりも側方に延びているが、例えば後述する起き上がりギャザー60の起点が吸収体56の側縁よりも幅方向WDの中央側に位置する場合等、必要に応じて、トップシート30の幅を吸収体56の全幅より短くする等、適宜の変形が可能である。
(中間シート)
トップシート30を透過した液の逆戻りを防止するために、トップシート30の裏側に隣接して中間シート40を設けることができる。後述する第2シート層72を中間シート40で形成しない場合には、中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、各種の不織布を好適に用いることができ、特に嵩高なエアスルー不織布を好適に用いることができる。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは17~80g/mが好ましく、25~60g/mがより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.0~10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示例の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。また、中間シート40は、おむつの全長にわたり設けてもよいが、図示例のように排泄位置を含む中間部分にのみ設けてもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11は、特に限定されるものではないが、透湿性を有するものが好ましい。液不透過性シート11としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを好適に用いることができる。また、液不透過性シート11としては、不織布を基材として防水性を高めたものも用いることができる。
液不透過性シート11は、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56と同じか又はより広範囲にわたり延びていることが望ましいが、他の遮水手段が存在する場合等、必要に応じて、前後方向LD及び幅方向WDにおいて吸収体56の端部を覆わない構造とすることもできる。
(外装不織布)
外装不織布12は液不透過性シート11の裏側全体を覆い、製品外面を布のような外観とするものである。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その構成繊維の繊度が1.6~2.3dtex、目付けが15~25g/m、かつ厚みが0.3~0.8mmの不織布であると好ましい。
(起き上がりギャザー)
トップシート30上を伝わって横方向に移動する排泄物を阻止し、いわゆる横漏れを防止するために、表面の幅方向WDの両側には、排泄物の遮断位置に沿って表面から起き上がる起き上がりギャザー60が設けられていると好ましい。
より詳細には、この起き上がりギャザー60は、サイドフラップSFを含む領域に固定された付根部65と、付根部65から延び出た主部66と、主部66における前端部及び後端部がそれぞれ倒伏状態で固定されて形成された前倒伏部67f及び後倒伏部67bと、主部66における前倒伏部67f及び後倒伏部67b間の部分が非固定とされて形成された起き上がり部68とを有している。また、起き上がり部68の少なくとも先端部には、ギャザー弾性部材63が取り付けられている。
図示例の起き上がりギャザー60の各部は、ギャザーシート62により形成されており、このギャザーシート62が、主部66の先端(付根部65側と反対側の端)で二つ折りされることにより、先端側に二層構造の部分が形成されており、ギャザー弾性部材63は、この二層構造の部分の層間に挟まれている。ギャザー弾性部材63は起き上がり部68にのみ設けることもできるが、図示例のように、前倒伏部67fにおける後端部から後倒伏部67bにおける前端部まで固定されていると、ギャザー弾性部材63の収縮力が起き上がり部68の全体にわたり作用するだけでなく、前倒伏部67f及び後倒伏部67bの端部まで作用するため好ましい。
ギャザーシート62の内面は、トップシート30の側部上に幅方向WDの接合始端を有し、この接合始端から幅方向外側の部分は各サイドフラップSFの内面、つまり図示例では液不透過性シート11の側部及びその幅方向外側に位置する外装不織布12の側部にホットメルト接着剤などにより接合されている。
起き上がりギャザー60の接合始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部ではトップシート30上に固定されているものの、その間の起き上がり部68は非固定の自由部分である。このため、起き上がり部68がギャザー弾性部材63の収縮力により起き上がり、身体表面に密着するようになる。また、起き上がり部68がギャザー弾性部材63の収縮力により前後方向に収縮するのにともない、前倒伏部67f及び後倒伏部67bを有する部分が互いに近づくように変形する。
図示しないが、よく知られているように、起き上がりギャザー60の主部66を、幅方向外側の部分から幅方向内側に延在する基端側部分とこの基端側部分の幅方向中央側の端縁から身体側に折り返され幅方向外側に延在する先端側部分とを有する二つ折りした状態で、主部66の前後方向両端部を固定して倒伏部を形成することもできる。
ギャザーシート62の種類は特に限定されないが、通常の場合、液遮断性を確保するために撥水性のものが用いられる。特に、肌触り及び液遮断性を両立できる点で、スパンボンド層間にメルトブローン層を有する不織布(SMS不織布、SMMS不織布、SSMS不織布、SSMMS不織布)が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
ギャザー弾性部材63としては糸ゴム(太さ420~1120dtex程度のスパンデックス糸ゴム)等を用いることができる。ギャザー弾性部材63は、図1及び図3に示すように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることができる。展開状態におけるギャザー弾性部材63の伸長率は適宜定めることができるが、例えば230~320%程度とすることができる。
(サイドフラップ)
図示例のテープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の両方の側縁よりも側方にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のサイドフラップSFを有している。サイドフラップSFは、図示例のように、吸収体56を有する部分から連続する素材(外装不織布12等)からなるものであっても、他の素材を取り付けて形成してもよい。
(平面ギャザー)
各サイドフラップSFには、糸ゴム等の細長状弾性部材からなるサイド弾性部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップSFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。サイド弾性部材64は、図示例のように、ギャザーシート62の接合部分のうち接合始端近傍の幅方向外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に設けるほか、サイドフラップSFにおける液不透過性シート11と外装不織布12との間に設けることもできる。サイド弾性部材64は、図1及び図3に示すように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
平面ギャザーは、サイド弾性部材64の収縮力が作用する部分(図中ではサイド弾性部材64が図示された部分)である。よって、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材64が存在する形態の他、平面ギャザーよりも前側、後側又はその両側にわたりサイド弾性部材64が存在しているが、平面ギャザーの部位以外ではサイド弾性部材64が一か所又は多数個所で細かく切断されていたり、サイド弾性部材64を挟むシートに固定されていなかったり、あるいはその両方であったりすることにより、平面ギャザー以外の部位に収縮力が作用せず(実質的には、弾性部材を設けないことに等しい)に、平面ギャザーの部位にのみサイド弾性部材64の収縮力が作用する構造も含まれる。
(ウイング部分)
本テープタイプ使い捨ておむつでは、背側部分Bは股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。同様に、腹側部分Fも股間部Mよりも幅方向WD外側に延び出たウイング部分WPを有している。これらウイング部分WPは、図示例のように、それ以外の部分と別のシート状部材14,15により形成することができる。また、図示しないがサイドフラップSFを有する構造において、サイドフラップSFの側部における前後方向LDの中間を切断することにより、股間部Mの側縁からウイング部分の下縁までの凹状縁を形成し、その結果としてウイング部分WPを形成することもできる。
図示例のように、背側部分Bにおけるウイング部分WPを、それ以外の部分と別のシート状部材15により形成する場合、シート状部材15として、弾性フィルムの表裏両面を繊維堆積層又は不織布層で被覆し、幅方向WDに伸縮可能にした伸縮シートを用いることができる。この場合、ウイング部分WPのシート状部材15の伸長に要する応力が、後述するウエスト伸縮領域79の伸長に要する応力よりも大きくなるように設定することが好ましい。
(連結部)
図示例では、背側部分Bにおけるウイング部分WPには連結テープ13がそれぞれ設けられており、この連結テープ13に腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結部13Aが設けられている。おむつの装着に際しては、連結テープ13を腰の両側から腹側部分Fの外面に回して、連結テープ13の連結部13Aを腹側部分F外面の適所に連結する。図示しないが、背側部分Bにおけるウイング部分WPの幅方向WDの寸法を十分に長くとり、ウイング部分WPの内面に直に連結部13Aを設けることもできる。
連結テープ13は、図1、図2及び図5に示すように、ウイング部分WPに固定された基端部13C、及びこの基端部13Cから延び出た本体部13Bをなすシート13Sと、このシート13Sにおける本体部13Bの幅方向WDの中間部に設けられた、腹側部分Fに対する連結部13Aとを有している。本体部13Bにおける、連結部13Aより基端部13C側が腹側部分Fと連結されない非連結部となり、反対側が摘み部となっている。これら非連結部及び摘み部は、本体部13Bをなすシート13Sのみからなっている。
連結部13Aは、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)からなる。フック材は、その連結面に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、レ字状、J字状、マッシュルーム状、T字状、ダブルJ字状(J字状のものを背合わせに結合した形状のもの)等が存在するが、いずれの形状であっても良い。
また、基端部13Cから本体部13Bまでを形成するシート13Sとしては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができる。
図示例の連結部13Aは、ウイング部分WPから突出する連結テープ13のシート13S上に設けられているが、ウイング部分WPに直接に設けてもよい。
(ターゲットシート)
腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所には、ターゲットシート12Tが設けられている。
ターゲットシート12Tの素材は特に限定されるものではないが、連結部13Aがフック材の場合、例えば間欠的なパターンの超音波溶着により部分的に繊維相互が溶着された長繊維不織布を用いることができる。この場合、長繊維不織布は、構成繊維の繊度が5~10dtex、目付けが25~40g/m、かつ厚みが0.3~0.8mmの不織布であると好ましい。
また、連結部13Aがフック材の場合、ターゲットシート12Tとして、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなる基材の表面に多数設けられたものを用いることもできる。この具体例は、基材の少なくとも外面にループパイル繊維糸が縫い出された複合的なシート材である。このシート材は、基材の外面、すなわち使い捨ておむつの外面側には、ループパイル繊維糸が緯方向に間隔を置いて突出され、基材の裏側(着用者側)には、パイル繊維糸が相互に組み合わされ、パイル繊維糸の交差部列が形成されたものである。
さらに、連結部13Aがフック材であり、腹側部分Fにおける連結テープ13の連結箇所が不織布からなる場合(例えば図示例のように外装不織布12を有する場合)には、外装不織布12の内側に、目盛等の連結位置が印刷等されたプラスチックシート、紙、不織布等のターゲットシート12Tを配置することができる。この場合、使用者は外装不織布12を介して透視されるターゲットシート12Tの位置で、外装不織布12の繊維に連結部13Aのフック材を絡めることにより連結を行うことができる。
一方、連結部13Aが粘着材層の場合には、ターゲットシート12Tとして、粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムの表面に剥離処理を施したものを用いることができる。
(エンドフラップ)
本テープタイプ使い捨ておむつは、吸収体56の前側及び後側にそれぞれ延出する、吸収体56を有しない一対のエンドフラップEFを有している。エンドフラップEFの構成材はおむつの構造によって変化する。例えば、エンドフラップEFは、トップシート30、中間シート40、包装シート58、ギャザーシート62、液不透過性シート11及び外装不織布12のうち、吸収体56の前側及び後側に延びて積層され、かつ互いに接合された部分により形成することができる。図示例と異なり、外装不織布12を備えない場合等には、トップシート30、中間シート40、包装シート58及び液不透過性シート11によりエンドフラップEFが形成される。また、エンドフラップEFを形成するための専用のシートを、吸収体56の前側又は後側に継ぎ足して、エンドフラップEFを形成してもよい。
背側部分BにおけるエンドフラップEFの前後方向LDの寸法は、連結テープ13の基端部13Cの前後方向LDの寸法よりも長いことが好ましい。通常の場合、エンドフラップEFの前後方向LDの寸法は、おむつ全体の前後方向LDの寸法Lの20~25%程度とするのが好ましい。一例として、乳幼児用おむつにおけるエンドフラップEFの前後方向LDの寸法は、80~120mm程度とすることができる。
(ウエスト伸縮領域)
図1、図6~図8に示すように、エンドフラップEFは、肌接触面を形成する第1シート層71と、第1シート層71の裏面に接合された第2シート層72と、第2シート層72より裏側に積層された弾性フィルム70とを備えており、この弾性フィルム70を有する領域は、弾性フィルム70とともに幅方向WDに収縮しているとともに、幅方向WDに伸長可能なウエスト伸縮領域79を有している。弾性フィルム70を有する部分は、その全体がウエスト伸縮領域79となっていても、一部のみがウエスト伸縮領域79となっていてもよい。すなわち、弾性フィルム70を有する部分は、その一部(例えば弾性フィルム70の幅方向WDの両端部に位置する部分)の伸縮性が殆ど又は全くなくてもよい。
ウエスト伸縮領域79はエンドフラップEFに設けられる限り、その寸法・配置は適宜定めることができる。ウエスト伸縮領域79の前端は吸収体56の後端と同じ位置か、又は吸収体56の後端と包装シート58の後端との間に位置していてもよいし、包装シート58の後端と製品後端(後側のウエストの縁)との間に位置していてもよいし、反対に吸収体56の後端より前側に位置していてもよい。また、ウエスト伸縮領域79の後端は製品後端(後側のウエストの縁)に一致していてもよいし、前側に10~20mm程度離れていてもよい。
ウエスト伸縮領域79の幅は吸収体56の幅と同程度以上あることが望ましいが、これに限定されるものではない。例えば、ウエスト伸縮領域79は、吸収体56の側縁から幅方向WDの中央側に10mm離れた位置よりも外側まで延びていることが好ましい。したがって、図示しないが、ウエスト伸縮領域79はウイング部分WP近くまで延びていてもよいし、ウイング部分WP内まで延びていてもよい。
ウエスト伸縮領域79の展開状態における伸長率は適宜定めればよく、例えば120~220%程度とすることができる。
弾性フィルム70は特に限定されるものではなく、それ自体弾性を有するものであれば特に限定なく用いることができ、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー及びポリウレタン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーの1種又は2種以上のブレンド物を、Tダイ法やインフレーション法などの押出成形によりフィルム状に加工したものを用いることができる。また、弾性フィルム70としては、無孔のものの他、通気のために多数の孔やスリットが形成されたものも用いることができる。特に、伸縮方向における引張強度が8~25N/35mm、伸縮方向と直交する方向における引張強度が5~20N/35mm、伸縮方向における引張伸度が450~1050%、及び伸縮方向と直交する方向における引張伸度が450~1400%の弾性フィルム70であると好ましい。なお、引張強度及び引張伸度(破断伸び)は、引張試験機(例えばSHIMADZU社製のAUTOGRAPH AGS-G100N)を用い、試験片を幅35mm×長さ80mmの長方形状とした以外は、JIS K7127:1999「プラスチック-引張特性の試験方法-」に準じて、初期チャック間隔を50mmとし、引張速度を300mm/minとして測定される値を意味する。弾性フィルム70の厚みは特に限定されないが、20~40μm程度であるのが好ましい。また、弾性フィルム70の目付は特に限定されないが、30~45g/m程度であるのが好ましく、特に30~35g/m程度であるのが好ましい。
第1シート層71及び第2シート層72は、不織布である限り特に限定されず、例えばエンドフラップEFの構成部材により形成することができる。すなわち、図示例のように、第1シート層71はトップシート30のうちエンドフラップEFに位置する部分により形成し、第2シート層72は中間シート40のうちエンドフラップEFに位置する部分により形成することができる。もちろん、第1シート層71及び第2シート層72として、トップシート30及び中間シート40とは別に、それぞれ専用のシート設けることもできるし、いずれか一方をエンドフラップEFの構成部材により形成することもできる。また、第1シート層71及び第2シート層72は、図示例のように別々の二枚のシートであってもよいし、図示しないが、二つ折りされた一枚のシートにおける折目の一方側の部分及び他方側の部分であってもよい。
第1シート層71及び第2シート層72の素材は適宜定めることができるが、第1シート層71は、繊度1~3dtex、目付け18~30g/m、厚み0.3~1.4mmの短繊維不織布であると好ましい。また、第2シート層72は、繊度2~6dtex、目付け17~30g/m、厚み0.2~4mmの短繊維不織布であると好ましい。これらの不織布の組合せであると、後述する第1シート層71の凸部31の形状維持性が良好であるとともに、第1シート層71は全体としてうねるような変形を全く又は殆ど伴わずに幅方向WDに伸縮しやすくなる。
第1シート層71及び第2シート層72は、後述する襞抑制領域90の全体にわたり設けられる限り、ウエスト伸縮領域79の外側まで延びていてもよいし、ウエスト伸縮領域79に一致していてもよいし、前後方向LD及び幅方向WDの少なくとも一方においてウエスト伸縮領域79の周縁より内側に位置していてもよい。例えば、図示例のように、第1シート層71を形成するトップシート30及び第2シート層72を形成する中間シート40は、ウエスト伸縮領域79の前後両側にわたり延びており、第1シート層71を形成するトップシート30はウエスト伸縮領域79の幅方向WDの両側にわたり延びているものの、第2シート層72を形成する中間シート40の両側縁はウエスト伸縮領域79の両側縁よりも幅方向WDの中央側に位置していてもよい。
(襞抑制領域)
ウエスト伸縮領域79は、第1シート層71、第2シート層72及び弾性フィルム70が重なる襞抑制領域90を有する。この襞抑制領域90は、図8及び図9に示すように、第1シート層71に、第2シート層72から離れるように表側に膨らんだ凸部31が、幅方向WD及び前後方向LDにそれぞれ間隔を空けて千鳥状に配列されるとともに、幅方向WD及び前後方向LDに隣接する凸部31の間に、第1シート層71と第2シート層72との接合部80が形成された領域であり、幅方向WDに隣接する凸部31の間に位置する間隔部分32の最小幅32xは、その間隔部分32の前後両側に位置する凸部31の全幅31cの0.1~0.9倍となっている。また、第2シート層72は、少なくとも襞抑制領域90の全体にわたり、弾性フィルム70に対して接合されている。
このようなウエスト伸縮領域79は、図1~図9の構造を採用したサンプルの自然長状態における表面の写真(図13)及び裏面の写真(図14)からも分かるように、ウエスト伸縮領域79の裏面には襞Gが形成されるものの、襞抑制領域90の表面には全く又は殆ど前後方向LDに直線状に延びる襞が形成されなくなる。より詳細には、ウエスト伸縮領域79の伸縮に伴い、襞抑制領域90では第1シート層71における凸部31の幅や間隔部分32の幅は伸縮するが、従来のように、第1シート層71が全体としてうねるように変形して襞が形成されることは全く又は殆どなくなる。つまり、第1シート層71に予め第2シート層72から離れるように表側に膨らんだ凸部31が間隔を空けて千鳥状に配列されることにより、ある程度の伸縮の程度では、第1シート層71は全体としてうねるような変形を全く又は殆ど伴わずに幅方向WDに伸縮でき、その結果として自然長の状態でも襞抑制領域90の表面に全く又は殆ど襞が形成されなくなるのである。これに対して、従来のものでは、市販製品の自然長状態における表面の写真(図15)及び裏面の写真(図16)からも分かるように、ウエスト伸縮領域79の表面にはっきりと襞が形成される。
一方、第1シート層71に予め凸部31が形成されているということは、凸部31の間の部分を通じて漏れを生ずるおそれがあるという点では、予め襞が形成されているのと似た状態である。しかし、凸部31が千鳥状に配置されていることと、幅方向WDに隣接する凸部31の間に位置する間隔部分32の最小幅32xが、その間隔部分32の前後両側に位置する凸部31の全幅31cの0.1~0.9倍であることにより、凸部31の間の部分は前後方向LDに沿って直線状に連続するのではなく、網状(波状)に連続するため、排泄物は凸部31に衝突せずには後方に移動できないため、凸部31が排泄物の移動の障壁となり、漏れ防止が図られる。それでいて、千鳥状に配置された凸部31は肌の接触面積を低減するとともに、凸部31の間の凹部が表面に沿う方向の通気性を向上させる。なお、このような観点から、幅方向WDに隣接する凸部31の間に位置する間隔部分32の最小幅32xは、その間隔部分32の前後両側に位置する凸部31の全幅31cの0.5~0.9倍であるとより好ましく、0.7~0.9倍であると特に好ましい。
また、襞抑制領域90においては、第2シート層72は、少なくとも襞抑制領域90の全体にわたり、弾性フィルム70に対して接合されている必要がある。この第2シート層72及び弾性フィルム70間の接合は、全体として直接又は他の層を介して間接的になされていてもよいし、図示例のように一部では直接になされるが他の部位では他の層を介して間接的になされていてもよい(特に図7参照)。また、襞抑制領域90の全体にわたり接合されていることは、ウエスト伸縮領域79の収縮時に第2シート層72と弾性フィルム70との間に浮きを生じないように実質的に連続的に接合されていることを意味する。したがって、例えば、弾性フィルム70と第2シート層72との間に位置する層間の全体にわたり微細網状(ファイバーパターンともいわれる)に塗布されたホットメルト接着剤HM1及び連続面状に塗布されたホットメルト接着剤HM2を介して接合することもできる。微細網状に塗布されたホットメルト接着剤HM1による接合部分では、微視的にはホットメルト接着剤が存在しない通気孔又は通液孔が点在するが、ウエスト伸縮領域79の収縮時に第2シート層72と弾性フィルム70との間に浮きは生じない。微細網状にホットメルト接着剤を塗布するには、スパイラル状、Z状等のスプレー塗布を用いることができ、連続面状にホットメルト接着剤を塗布するには、スロット塗布等を用いることができる。
より具体的に、図示例の襞抑制領域90は、第1シート層71及び外装不織布12の間に、第2シート層72、包装シート58、弾性フィルム70、液不透過性シート11及びこれらを接着するホットメルト接着剤HM1,HM2のみを有する第1領域91と、第1シート層71及び外装不織布12の間に、第2シート層72、弾性フィルム70、液不透過性シート11及びこれらを接着するホットメルト接着剤HM1,HM2のみを有する(包装シート58を有しない)第2領域92とからなっており、弾性フィルム70は、第1領域91における、液不透過性シート11と、包装シート58のうち吸収体56の裏側に位置する部分との間から、第2領域92における第2シート層72と液不透過性シート11との間にわたり延びている。このような積層構造の場合、第2シート層72の裏面の全体にわたり、微細網状のホットメルト接着剤HM1及び連続面状のホットメルト接着剤HM2を介して、第1領域91における包装シート58の上面及び第2領域92の弾性フィルム70の上面に接着するとともに、第1領域91における包装シート58の上部及び下部の対向面同士を、その全体にわたり微細網状のホットメルト接着剤HM1を介して接着し、第1領域91における包装シート58の下部の裏面と第1領域91の弾性フィルム70の上面とを、その全体にわたり微細網状のホットメルト接着剤HM1を介して接着することができる。なお、図示例のように、襞抑制領域90における弾性フィルム70以外のシートの積層数が少ないと、製造コストの削減という点では好ましい。単にシートの積層数を低減するだけでは、襞抑制領域90が低剛性となるため、第1領域91及び第2領域92の境界や、エンドフラップEFの前端で屈曲しやすくなるが、前述のように第1シート層71に凸部31が形成されるとともに、第1シート層71及び第2シート層72の接合部80が形成されていると、それが無い場合と比べて襞抑制領域90の剛性が高くなり、第1領域91及び第2領域92の境界や、エンドフラップEFの前端での屈曲は発生しにくくなる。
襞抑制領域90は、伸長率が高過ぎると襞が形成されやすくなるため、ウエスト伸縮領域79は、展開状態における伸長率が130~170%であると好ましく、130~150%であるとより好ましい。なお、図13及び図14に示すサンプルのウエスト伸縮領域79は、展開状態における伸長率が140%のものである。
第1シート層71に形成される凸部31は、図12に示すように、第2シート層72から離れるように表側に膨らんでいればよい。このような凸部31は、エンボス加工を用いて第1シート層71を裏側から表側に押し出すことにより形成することができる。凸部31の形状は、円形ドーム状とするのが好ましいが、楕円ドーム状や、多角形ドーム状とする等、適宜の形状とすることができる。
凸部31の寸法等は適宜定めることができるが、図9~図11に示すように、凸部31の全長(前後方向LDの寸法)31mは、凸部31の前後方向LDの一方側に位置する接合部80(後述する)と他方側に位置する接合部80との中心間隔80y以下とされ、その下限は0.9倍程度であるのが好ましく、乳幼児用途の場合3~9mm程度とすることが好ましい。同様に、凸部31の全幅(幅方向WDの寸法)31cは、凸部31の幅方向WDの一方側に位置する接合部80と他方側に位置する接合部80との中心間隔80x以下とされ、その下限は0.9倍程度であるのが好ましく、乳幼児用途の場合3~9mm程度とすることが好ましい。幅方向WDに隣接する凸部31の間に位置する間隔部分32の前後方向LDの最小長32yは、最小幅32xの0.8~1.2倍程度とすることができる。
凸部31の配置間隔は適宜定めることができる。一例としては、幅方向WDに隣接する凸部31の前後方向LD列の幅方向WD中心間隔31xは3~10mm程度、前後方向LDに隣接する凸部31の幅方向WD列の前後方向LD中心間隔31yは3~10mm程度とすることができる。特に、凸部31の前後方向LD列は、襞抑制領域90内に5~15個の凸部31を含むと、襞抑制効果や漏れ防止性の観点からは好ましい。
また、凸部31の高さ31z(図12参照)は、吸収体56の厚みの0.20~0.65倍であると好ましい。このように、第1シート層71の凸部31の高さ31zが吸収体56の厚みを基準として十分に高いことにより、エンドフラップEFのクッション性(厚み方向の圧縮復元性)が向上し、エンドフラップEFの表面が身体表面に接触しやすいものとなる。なお、凸部31の高さ31zは見かけ(外力を加えていない状態)の高さを意味し、株式会社キーエンスのデジタルマイクロスコープVHS-1000により測定することができる。
第1シート層71及び第2シート層72が接合された接合部80は、超音波シールやヒートシールのような第1シート層71及び第2シート層72の溶着により形成することができる他、ホットメルト接着剤により形成することもできる。
接合部80は、幅方向WD及び前後方向LDに隣接する凸部31の間に設けられる限り、凸部31の間一か所あたり複数個の接合部80を間隔を空けて設ける他、凸部31の間一か所あたり一つの接合部80を設けるだけでもよい。また、凸部31の間一か所あたり複数個の接合部80を設ける場合、それら接合部80は一列に配列されていてもよいし、図9及び図11に示す例のように行列状に配列されていても、図10に示す例のように千鳥状に配列されていてもよい。各接合部80の形状は、図示例のような円形の他、楕円形、多角形、雲形、星形、ひょうたん形等、適宜の形状を採用することができる。
接合部80の寸法は適宜定めることができるが、接合部80の全長(前後方向LDの寸法)80mは、前後方向LDに隣接する凸部31の幅方向列の前後方向LDの中心間隔31yの0.1~0.4倍(乳幼児用途の場合例えば0.5~3mm)程度であるのが好ましい。また、接合部80の全幅(幅方向WDの寸法)80cは、幅方向WDに隣接する凸部31の前後方向列の幅方向WDの中心間隔31xの0.1~0.4倍(乳幼児用途の場合例えば0.5~3mm)程度であるのが好ましい。
図11に示す例のように、接合部80の幅方向WDの間隔部分では第1シート層71及び第2シート層72が接合されずに第1シート層71がその前後方向LDの両側よりも圧縮された圧縮部81とされていてもよい。圧縮部81においては第1シート層71が圧縮される限り、第2シート層72は第1シート層71と一体的に圧縮されていても、圧縮されていなくても良い。
凸部31及び接合部80は襞抑制領域90(図8の斜線部分)の全体にわたり設けられる限り、同様の構造や配列で襞抑制領域90外まで設けられていてもよい。例えば、図示例のように第1シート層71を形成するトップシート30及び第2シート層72を形成する中間シート40が前後方向LDにおいて襞抑制領域90外まで(図示例では製品の前後方向LDの全体にわたり)延びている場合、凸部31及び接合部80はトップシート30及び中間シート40が重なる領域の前後方向LDの全体にわたり設けられていてもよい。
凸部31及び接合部80が配列された領域は、ウエスト伸縮領域79を含むより大きな領域であってもよいし、ウエスト伸縮領域79に一致する領域であってもよい。また、凸部31及び接合部80はウエスト伸縮領域79の一部(例えばウエスト伸縮領域79の幅方向WDの両端部を除いた中間部)にしか設けられていなくてもよい。
(不織布)
上記説明における不織布としては、部位や目的に応じて公知の不織布を適宜使用することができる。不織布の構成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維(単成分繊維の他、芯鞘等の複合繊維も含む)の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等、特に限定なく選択することができ、これらを混合して用いることもできる。不織布の柔軟性を高めるために、構成繊維を捲縮繊維とするのは好ましい。また、不織布の構成繊維は、親水性繊維(親水化剤により親水性となったものを含む)であっても、疎水性繊維若しくは撥水性繊維(撥水剤により撥水性となった撥水性繊維を含む)であってもよい。また、不織布は一般に繊維の長さや、シート形成方法、繊維結合方法、積層構造により、短繊維不織布、長繊維不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド(エアスルー)不織布、ニードルパンチ不織布、ポイントボンド不織布、積層不織布(スパンボンド層間にメルトブローン層を挟んだSMS不織布、SMMS不織布等を含む)等に分類されるが、これらのどの不織布も用いることができる。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前後方向」とは図中に符号LDで示す方向(縦方向)を意味し、「幅方向」とは図中にWDで示す方向(左右方向)を意味し、前後方向と幅方向とは直交するものである。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造設備における流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味し、製品の部分によっていずれか一方が前後方向となるものであり、他方が幅方向となるものである。不織布のMD方向は、不織布の繊維配向の方向である。繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「表側」とは、着用した際に着用者の肌に近い方を意味し、「裏側」とは、着用した際に着用者の肌から遠い方を意味する。
・「表面」とは部材の、着用した際に着用者の肌に近い方の面を意味し、「裏面」とは部材の、着用した際に着用者の肌から遠い方の面を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。例えば、伸長率が200%とは、伸長倍率が2倍であることと同義である。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿(尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したもの)49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter-MAX ME-500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、吸収体56、吸収要素50等の厚い部材の「厚み」は、株式会社尾崎製作所の厚み測定器(ピーコック、ダイヤルシックネスゲージ、型式G-30(測定範囲:0~10mm、測定面の寸法形状:直径60mmの円形端子、測定力約1.7N)を用い、試料と厚み測定器を水平にして、測定する。それ以外の薄い素材、例えば不織布等の厚みは、自動厚み測定器(KES-G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm、及び加圧面積:2cmの条件下で自動測定する。有孔不織布等の孔を有するシートの厚みは、孔及びその縁以外の部分で測定する。
・吸水量は、JIS K7223-1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224-1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・不織布の繊維配向の方向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「展開状態」とは、収縮(弾性部材による収縮等、あらゆる収縮を含む)や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、上記例のテープタイプ使い捨ておむつのような連結式使い捨て着用物品に適用できるものである。
11…液不透過性シート、12…外装不織布、12T…ターゲットシート、13…連結テープ、13A…連結部、13B…本体部、13C…基端部、30…トップシート、31…凸部、32…間隔部分、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…起き上がりギャザー、62…ギャザーシート、63…ギャザー弾性部材、65…付根部、66…主部、67b…後倒伏部、67f…前倒伏部、68…起き上がり部、70…弾性フィルム、71…第1シート層、72…第2シート層、79…ウエスト伸縮領域、80…接合部、90…襞抑制領域、B…背側部分、EF…エンドフラップ、F…腹側部分、LD…前後方向、SF…サイドフラップ、WD…幅方向、WP…ウイング部分。

Claims (6)

  1. 前後方向の中央より前側に延びる腹側部分と、前後方向の中央より後側に延びる背側部分とを有し、
    前記腹側部分から前記背側部分にわたり内蔵された吸収体と、
    前記背側部分の両側部に設けられた、前記腹側部分の外面に着脱可能に連結される連結部と、
    前記吸収体よりも後側に延びるエンドフラップとを備え、
    前記エンドフラップは、肌接触面を形成する第1シート層と、前記第1シート層の裏面に接合された第2シート層と、前記第2シート層より裏側に積層された弾性フィルムとを備え、
    前記第1シート層及び前記第2シート層はそれぞれ不織布であり、
    前記弾性フィルムを有する領域は、前記弾性フィルムとともに幅方向に収縮しているとともに、幅方向に伸長可能なウエスト伸縮領域を有し、
    前記ウエスト伸縮領域は、前記第1シート層、前記第2シート層及び前記弾性フィルムが重なる襞抑制領域を有し、
    少なくとも前記襞抑制領域では、前記第1シート層に、前記第2シート層から離れるように表側に膨らんだ凸部が、幅方向及び前後方向にそれぞれ間隔を空けて千鳥状に配列されるとともに、幅方向及び前後方向に隣接する前記凸部の間に、前記第1シート層と前記第2シート層との接合部が形成されており、
    幅方向に隣接する前記凸部の間に位置する間隔部分の最小幅が、その間隔部分の前後両側に位置する前記凸部の全幅の0.1~0.9倍であり、
    前記第2シート層は、少なくとも前記襞抑制領域の全体にわたり、前記弾性フィルムに対して接合されている、
    ことを特徴とする、連結式使い捨て着用物品。
  2. 前記ウエスト伸縮領域は、展開状態における伸長率が130~170%である、
    請求項1記載の連結式使い捨て着用物品。
  3. 前記凸部の全幅が3~9mmであり、
    前記襞抑制領域における前記凸部が前後方向に並ぶ列は、5~15個の前記凸部を含む、
    請求項1又は2記載の連結式使い捨て着用物品。
  4. 前記凸部の高さは、前記吸収体の厚みの0.20~0.65倍である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。
  5. 前記第1シート層は、繊度1~3dtex、目付け18~30g/m、厚み0.3~1.4mmの短繊維不織布であり、
    前記第2シート層は、繊度2~6dtex、目付け17~30g/m、厚み0.2~4mmの短繊維不織布である、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。
  6. 前記吸収体を包む包装シートと、前記包装シートのうち前記吸収体の裏側に位置する部分のさらに裏側に配置された液不透過性シートと、前記液不透過性シートの裏面を覆うとともに物品の外面を形成する外装不織布とを備え、
    前記包装シートは、前記エンドフラップの前後方向の中間まで延びており、
    前記第1シート層、前記第2シート層、前記液不透過性シート及び前記外装不織布は、物品全長にわたり延びており、
    前記襞抑制領域は、前記第1シート層及び前記外装不織布の間に、前記第2シート層、前記包装シート、前記弾性フィルム、前記液不透過性シート及びこれらを接着するホットメルト接着剤のみを有する第1領域と、前記第1シート層及び前記外装不織布の間に、前記第2シート層、前記弾性フィルム、前記液不透過性シート及びこれらを接着するホットメルト接着剤のみを有する第2領域とからなり、
    前記弾性フィルムは、前記第1領域における、前記液不透過性シートと、前記包装シートのうち前記吸収体の裏側に位置する部分との間から、前記第2領域における前記第2シート層と前記液不透過性シートとの間にわたり延びている、
    請求項1~5のいずれか1項に記載の連結式使い捨て着用物品。
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