JP2023008352A - 多層配線基板および多層配線基板の製造方法 - Google Patents

多層配線基板および多層配線基板の製造方法 Download PDF

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Rimu Nakagawa
健央 高田
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Abstract

【課題】多層配線基板をキャリア基板を用いて作成する場合、片側のビルドアップ層を最外層まで形成し、ソルダレジスト層と配線層の上方からキャリア基板を貼り付けると、接着性が不十分であったり、キャリア基板を剥離した際に、残渣が残ることがあった。【解決手段】このため、ガラスコア基板1の第1面の上方に第1配線を有し、前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層となる絶縁樹脂層4を設けた。その後、前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板6貼り合わせることとした。その後、ガラスコア基板1の下方に配線及び絶縁樹脂層からなるビルドアップ層を形成し、その後にキャリア基板6を剥離する。その後にさらに上面及び下面にビルドアップ層を形成する。この手法は、キャリア工法およびTGVミドル工法に適用することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、多層配線基板および多層配線基板の製造方法に関する。
近年、電子機器の高機能化および小型化が進む中で、電子機器に搭載される半導体モジュールの高密度化が要求され、多層配線や微細配線を形成する製造工程が検討されている。
特に、最近の多層配線基板においては、ガラスコア基板を採用し、その両面に対称的に導体層、絶縁樹脂層、導体層を順次積層する構造が多用されている。
しかし、ガラスコア基板のコアガラス厚が300μm以上の厚さを有する場合は両面同時に多層化できるが、ガラスコア基板の厚みが100μm程度のガラスとなると製造工程で割れが生じやすい。
このため、特許文献1では、薄いガラスコア基板上に配線を形成する際の割れを防ぐために、支持体としてキャリア基板を用いている。そして、ガラスコア基板の片面ずつ導体層、絶縁樹脂層、導体層を逐次繰り返し形成する工法が開示されている。そして、ガラスコア基板とキャリア基板を接着するために、粘着剤付き剥離層を用いている。
具体的には、厚みのあるガラスコア基板の第1面側に導体層及び絶縁樹脂層、導体層を形成しソルダレジスト層を形成し片面を完成させた後、その上に粘着剤付き剥離層を介してキャリア基板を貼り合せる。
そして、キャリア基板を用いることで基板の機械的強度を向上し、ガラスコア基板の改質および第2面側の配線を形成する。
さらに、第2面が完成した後、キャリア基板を剥離・除去し、薄いガラスコア基板の両面に対称的にビルドアップ層を有する多層基板を形成している。
国際公開第2019/235617号
しかしながら、特許文献1では、キャリア基板を貼り合せる際に、ガラスコア基板とキャリア基板との接着性については検討されていない。そのため、ガラスコア基板とキャリア基板を貼り合わせた後の第2面側の配線の形成に課題が生じることがある。
そこで、本発明では、ガラスコア基板とキャリア基板との接着性を改善する技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、代表的な本発明の多層配線基板の一つは、ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線を有し、前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層を有し、前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を有し、前記ガラスコア基板の第2面の下方に第2配線を有し、前記第2配線の下方に絶縁層を有するものである。
また、代表的な本発明の多層配線基板の製造方法の一つは、ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線を形成する工程、前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層を形成する工程、前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を形成する工程、前記ガラスコア基板の第2面の下方に第2配線を形成する工程、前記第2配線の下方に絶縁層を形成する工程を有するものである。
本発明によれば、ガラスコア基板とキャリア基板との接着性を改善することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施をするための形態における説明により明らかにされる。
図1は、実施形態1に係る多層配線基板の構成を示す断面図である。 図2は、平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を貼付した場合の断面図である。 図3は、ガラスコア基板の下方に絶縁樹脂層を形成した場合の断面図である。 図4は、多層配線基板からキャリア基板を剥離した多層配線基板の断面図である。 図5は、多層配線基板の上面及び下面にビルドアップ層を形成した場合の多層配線基板の断面図である。 図6は、キャリア工法において、第2キャリア基板の上方のガラスコア基板に貫通孔が形成した場合の断面図である。 図7は、貫通電極及び絶縁樹脂層を形成した多層配線基板の断面図である。 図8は、キャリア基板が貼り付けられた多層配線基板の断面図である。 図9は、第2キャリア基板が剥離された多層配線基板の断面図である。 図10は、ガラスコア基板の下方にビルドアップ層を形成した多層配線基板の断面図である。 図11は、キャリア基板が剥離された多層配線基板の断面図である。 図12は、ガラスコア基板の上方及び下方にビルドアップ層が形成された多層配線基板の断面図である。 図13は、TGVミドル工法において、レーザ改質部が形成されたガラスコア基板の断面図である。 図14は、ガラスコア基板の上面に配線が形成された場合の断面図である。 図15は、平坦化された絶縁樹脂層の上方にキャリア基板を貼付した場合の断面図である。 図16は、ガラスコア基板に貫通孔が形成された場合の断面図である。 図17は、ガラスコア基板の下方に貫通電極及びビルドアップ層を形成した多層配線基板の断面図である。 図18は、キャリア基板の剥離後の多層配線基板の断面図である。 図19は、ガラスコア基板の上方及び下方にビルドアップ層が形成された多層配線基板の断面図である。 図20は、従来例によるキャリア基板の貼り付けを説明する断面図である。 図21は、従来例によるキャリア基板の貼り付けた後の断面図である。 図22は、従来例における残渣の発生を説明する断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
なお、本開示において、「面」とは、板状部材の面のみならず、板状部材に含まれる層について、板状部材の面と略平行な層の界面も指すことがある。また、「上面」、「下面」とは、板状部材や板状部材に含まれる層を図示した場合の、図面上の上方又は下方に示される面を意味する。なお、「上面」、「下面」については、「第1面」、「第2面」と称することもある。
また、「側面」とは、板状部材や板状部材に含まれる層における面や層の厚みの部分を意味する。さらに、面の一部及び側面を合わせて「端部」ということがある。
また、「上方」とは、板状部材又は層を水平に載置した場合の垂直上方の方向を意味する。さらに、「上方」及びこれと反対の「下方」については、これらを「Z軸プラス方向」、「Z軸マイナス方向」ということがあり、水平方向については、「X軸方向」、「Y軸方向」ということがある。
また、「平面形状」、「平面視」とは、上方から面又は層を視認した場合の形状を意味する。さらに、「断面形状」、「断面視」とは、板状部材又は層を特定の方向で切断した場合の水平方向から視認した場合の形状を意味する。
さらに、「中心部」とは、面又は層の周辺部ではない中心部を意味する。そして、「中心方向」とは、面又は層の周辺部から面又は層の平面形状における中心に向かう方向を意味する。
<従来例>
まず、図20から図22を参照して、従来例の課題について説明する。
図20は、従来例によるキャリア基板の貼り付けを説明する図である。
図20は、ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線が形成され、多層配線が完成したのちに、その上方からキャリア基板6を貼付する工程を説明する断面図である。図20に示すように、ガラスコア基板1には、第1配線30が形成されており、ガラスコア基板1の第1面である上面には、絶縁樹脂層3及び第1配線30が形成されている。また、絶縁樹脂層3の上面には、第1配線30及びソルダレジスト層12が形成されている。
従来例においては、第2キャリア基板13の上方に形成する多層配線を最外層まで形成している。このため、最外層の第1配線30とソルダレジスト層12は平坦化されておらず、凹凸を有する断面形状となっている。
なお、コアガラス基板の下面には、第2キャリアガラスが形成されている。
一方、キャリア基板6は、下方に剥離層5を備えており、剥離層5は剥離層の上面及び下面に粘着剤11を備えている。
図21は、図20で説明したガラスコア基板1を含む多層配線基板にキャリア基板6を貼り付けた場合の断面図である。
図21においては、ガラスコア基板1の第一面の上方に多層配線が完成した後に、キャリア基板6を貼付するため、凹形状を有するソルダレジスト層12の上に、粘着剤付き剥離層、キャリア基板6の順で構成されている。
従来例の場合は、以下に説明する様に2つの課題が存在する。
第1の課題は、ソルダレジスト層12の上面に粘着剤付き剥離層を貼り付けると、剥離層5がソルダレジスト層12が有する凹形状を拾い、粘着剤付き剥離層の接着性が低下するため、多層配線基板とキャリア基板6の密着性が悪くなる。その結果、後の工程において、ガラスコア基板1の下方に第2配線を形成する際に支障が生じる。
次に、第2の課題については、図22を参照して説明する。
図22は、従来例において、粘着剤の残渣が配線上に残存する状況を説明する図である。従来例においては、第1配線30の上に直接粘着剤付き剥離層を貼り付けるため、後の工程で粘着剤付き剥離層を剥離した際に、図22に示すように、第1配線30上に粘着剤11が残留し、接続不良の原因となる。
このため、上記の第1の課題及び第2の課題は、いずれも微細な配線形成の障害となって、製品の歩留まりに悪影響を及ぼすこととなる。
<実施形態1>
次に、図1から図5を参照して、本開示の実施形態に係る多層配線基板とその製造方法について説明する。
図1は、本開示の実施形態1に係る多層配線基板101の構成の一例を示す断面図である。図1に示すように、多層配線基板101は、ガラスコア基板1の第1面の上方に絶縁樹脂層3、絶縁樹脂層4が形成されている。そして、第1配線30は、ガラスコア基板1、絶縁樹脂層3及び絶縁樹脂層4の内部に形成され、多層の配線構造を有している。
そして、絶縁樹脂層4は、第1配線30の上方に形成され、最表面が平坦であることから、平坦化された絶縁層を形成している。
なお、ガラスコア基板1には、貫通電極33が形成されている。
このため、図1の多層配線基板101は、ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線30を有し、前記第1配線30の上方に平坦化された絶縁樹脂層を有したものとなる。
なお、実施形態1において、ガラスコア基板1の第1面の上方に形成される第1配線30と絶縁樹脂層(以下、「ビルドアップ層」いうことがある。)の数は任意でよい。
また、ガラスコア基板の下方には、第2キャリア基板を備えていてもよい。
なお、図1の多層配線基板101は、における絶縁樹脂層3,4及び第1配線30からなるビルドアップ層は、例えば、以下のような(1)から(7)の周知のプロセス技術を繰り返すことによって、ガラスコア基板1の上方に任意の数だけ形成することができる。
(1)絶縁樹脂層に対するレーザ加工等によるブラインドビアの形成。
(2)デスミア処理によるレーザにより発生した残差物の除去。
(3)スパッタ法および無電解めっき法により銅被膜のシード層の形成。
(4)シード層上へのレジスト膜の形成とパターンの描画、その後の現像処理。
(5)シード層に給電し、電解銅めっき層を形成。
(6)レジストパターンの溶解剥離、シード層除去による配線パターンの形成。
(7)絶縁樹脂層、もしくはソルダレジスト層の形成。
図1の多層配線基板101は、多層配線基板101の最外層は絶縁樹脂層4となっている。このため、第1配線30を被覆している絶縁樹脂層4によって、多層配線基板101の最上面は平坦化されている。
図2は、上記の平坦化された絶縁層である絶縁樹脂層4の上方に剥離層5が設けられたキャリア基板6を貼付した場合の多層配線基板102の断面図である。
この場合、絶縁樹脂層4は、その表面が平坦であるため、キャリア基板6が強固に多層配線基板101に接着している。
図3は、図2で得られた多層配線基板102について、ガラスコア基板1の第2面の下方に絶縁樹脂層7、絶縁樹脂層8が形成した断面図である。そして、第2配線31は、ガラスコア基板1、絶縁樹脂層7及び絶縁樹脂層8の内部に形成され、多層の配線基板を構成している。
そして、絶縁樹脂層8、第2配線31がガラスコア基板1の下方に形成されている。
このため、図3の多層配線基板103は、ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線を有し、前記第1配線の上方に平坦化された絶縁樹脂層を有し、前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を有し、前記ガラスコア基板の第2面の下方に第2配線を有し、前記第2配線の下方に絶縁層を有する多層配線基板となっている。
そして、絶縁樹脂層4は、その表面が平坦であってキャリア基板6が強固に多層配線基板に接着していることから、ガラスコア基板1の下方に形成される絶縁樹脂層8、第2配線31は、精度高く形成することができる。
なお、図3の多層配線基板103において、ガラスコア基板1の第1面の下方に形成される第2配線と絶縁樹脂層(以下、「ビルドアップ層」いうことがある。)の数は任意でよい。また、ビルドアップ層の形成方法は、図1の説明で記載したのと同様の製造方法を用いることができる。
図4は、図3の多層配線基板103から剥離層5を剥離することによってキャリア基板6を取り除いた多層配線基板104の断面図である。
図4の多層配線基板104においては、平坦化された絶縁層である絶縁樹脂層4の表面が平坦であるため、キャリア基板6を取り除いた後に、剥離層5が絶縁樹脂層4上の凹凸部に残存することはない。
図5は、図4の多層配線基板104の上面に第1配線及び絶縁樹脂層9を形成し、下面に第2配線及び絶縁樹脂層10を、さらなるビルドアップ層として形成した多層配線基板105の断面図である。
図5におけるビルドアップの数は任意でよい。また、ビルドアップ層の形成方法は、図1の説明で記載したのと同様の製造方法を用いることができる。
さらに、ガラスコア基板1の上方及び下方に同様のプロセス技術を用いてビルドアップ層を形成する場合には、ガラスコア基板1の上方及び下方へのビルドアップ層の形成を片側づつ行ってもよいし、ガラスコア基板1の上方及び下方への製造工程を同時に実施してもよい。
ガラスコア基板1の上方及び下方への製造工程を同時に実施すれば、多層配線基板の製造プロセスが簡略化することが可能であり、コスト圧縮の効果を見込むことができる。
<実施例1>
次に、図6から図12を参照して、本発明をキャリア工法による多層配線基板の製造に適用した場合の実施例について説明する。
なお、本開示において「キャリア工法」とは、支持体であるキャリア基板上にガラスコア基板を張り付け、当該ガラスコア基板に貫通孔や多層配線を形成し、その後にキャリア基板を剥離する工程を有する多層配線基板の製造方法を意味する。
(ガラスコア基板1)
図6は、第2キャリア基板13の上方のガラスコア基板1に貫通孔15が形成された断面図である。
図6において、ガラスコア基板1は厚さ100μm程度の無アルカリガラスであり、貫通孔15を有している。また、ガラスコア基板1は、剥離層5を介して、支持体である第2キャリア基板13に接着されている。
そして、次の工程に進むにあたり、ガラスコア基板1は、超音波洗浄などで表面の汚染物が除去される。
(配線の形成)
次に、図7を参照して、配線及び絶縁樹脂層からなるビルドアップ層の形成工程について説明する。
図7は、貫通孔に貫通電極33を形成し、さらに、絶縁樹脂層3、絶縁樹脂層4を形成した多層配線基板107の断面図である。
ガラスコア基板1の上面である第1面(第2キャリア基板13と接着された面とは反対の面)にスパッタ法などにより、シード層となる金属膜を(10nm以上1000nm以下の範囲で)形成する。金属膜の材料は、例えば、Ti、Cu、無電解Ni等から少なくとも1層以上の金属層が貫通孔の側面に形成される。
次に、シード層となる金属膜の上面にフォトレジストパターンが形成される。例えば、昭和電工マテリアルズ社製のドライフォトレジスト(RD1225)を用いて、第1面側にラミネート処理を施し、所望のパターンを描画後、現像することにより、シード層を所望のパターンに露出させることができる。
次に、シード層に給電し、2μm以上10μm以下の厚さで電解銅めっきを行う。めっき後に不要なったドライフィルムレジストを溶解剥離し、シード層をエッチング除去することによって第1配線30を形成することができる。
(絶縁樹脂層の形成)
続いて、絶縁樹脂層の形成工程について説明する。
第1配線30上に、絶縁樹脂層4として味の素ファインテクノ社製の絶縁樹脂(ABF-GXT31、32.5μm厚)をラミネートし、絶縁樹脂層4の中に第1配線30が確実に埋没するように処理する。ラミネートは真空プレスラミネート装置にて行い、100℃の加熱と20kgf/cmの1stプレス、100℃の加熱と12kgf/cmの2ndプレスをすることが望ましい。
こうした工程を経ることにより、絶縁樹脂層の内部に配線が形成されていても、絶縁樹脂層の表面は、うねり量を1.0μm以下に平坦化することができる。
その後のビルドアップ層の形成は、実施形態1において説明したビルドアップ層の形成と同様なので、その説明は省略する。
無電解めっき法により銅被膜の厚さは100nm以上1000nmの範囲であることが望ましい。また、シード層に給電して形成する電解銅メッキの厚さは2μm以上10μm以下であることが望ましい。
(キャリア基板の接着)
次に、図8を参照して、キャリア基板6の接着について説明する。
図8は、キャリア基板6が貼り付けられた多層配線基板108の断面図である。
キャリア基板6は、絶縁樹脂層4と接着される面には、粘着剤付きの剥離層5が設けられていてもよい。粘着剤付き剥離層としては、例えば、日東電工社製の粘着剤付きシート(リバアルファ、No.31950E)を用いることができる。ただし、粘着剤付き剥離層はこれに限定されるものではない。
キャリア基板6が接着される絶縁樹脂層4はうねり量が1.0μm以下に平坦化されているため、キャリア基板6は強固に接着することができる。
なお、キャリア基板6の厚さは、薄板化後の搬送性に鑑み0.7mm以上1.5mm以下の範囲が望ましいが、ガラスコア基板1の厚さに応じて適宜設定してもよい。
また、キャリア基板6は、ガラスキャリアに限定されるものではなく、キャリア基板は金属製や樹脂製などでも良い。
(第2キャリア基板の剥離)
次に、図9を参照して、第2キャリア基板13の剥離について説明する。
図9は、第2キャリア基板13が剥離された多層配線基板109の断面図である。
第2キャリア基板は、粘着剤付き剥離層5の粘着剤層を起点とし、取り外すことができる。剥離にはレーザー照射や加熱により粘着力を低下させる方法、また、物理的な力をかける方法を用いてもよい。
なお、ガラスコア基板1に接着された第2キャリア基板13は物理的に剥離された後、デスミア処理が実施され、ガラスコア基板1と第2キャリア基板13の接着のために用いた接着剤残渣物が除去されることが望ましい。
(第2配線、絶縁樹脂層の形成)
次に、図10を参照して、第2配線および絶縁樹脂層の形成について説明する。
ガラスコア基板1の第1面とは反対側の面(第2面:第2キャリア基板13が接着されていた面)に、第1面の場合と同様の手法によって、第2配線、及び絶縁樹脂層を形成することができる。
配線や絶縁樹脂の材料、層数等は、本内容に限られたものだけではなく、必要に応じて積層数を設定してもよい。第1配線、並びに第2配線については、少なくとも一層以上積層されており、必要に応じて積層数を設定してもよい。また、外部接続端子などの必要がある場合、開口部を設けてもよい。
(キャリア基板の剥離)
次に、図11を参照して、キャリア基板6の剥離について説明する。
図11は、キャリア基板6が剥離された多層配線基板111の断面図である。
粘着剤付き剥離層5の粘着剤層を起点とし、キャリア基板6を取り外す。剥離にはレーザー照射や加熱により粘着力を低下させる方法、また、物理的な力をかける方法を用いてよい。
(ビルドアップ層の形成)
次に、図12を参照して、ビルドアップ層の形成について説明する。
図11は、ガラスコア基板1の上方及び下方にビルドアップ層が形成された多層配線基板112の断面図である。
図10によって最外層となった、絶縁樹脂層4及び絶縁樹脂層8に対しても、実施形態1において説明したビルドアップ層の形成と同様の周知技術を用いて任意の数のビルドアップ層を形成することができる。
また、絶縁樹脂層4及び絶縁樹脂層8に対するビルドアップ層の形成は、同時に行ってもよい。つまり、第1面側の処理と第2面側の処理を同時に行うことにより、製造プロセスの効率化を図ることができる。
<実施例2>
次に、図13から図19を参照して、本発明をTGVミドル工法による多層配線基板の製造に適用した場合の実施例について説明する。
なお、本開示において、「TGVミドル工法」とは、改質領域を設けたガラスコア基板の一方の面に多層配線を形成した後、他方の面からエッチングを施し、ガラスコア基板の薄化と貫通孔の形成を同時に行う工程を有する多層配線基板の製造方法を意味する。
(ガラスコア基板1)
図13は、TGVミドル工法において、レーザ改質部21が形成されたガラスコア基板20の断面図である。
図13において、ガラスコア基板20は厚さ500μm程度の無アルカリガラスであり、超音波洗浄などで表面の汚染物を除去されている。
ガラス基板に対し、第1面側からレーザを照射し、貫通孔の起点となるレーザ改質部21を形成する。レーザ改質部21は、第1面から下方、例えば垂直方向に延在し、下端がガラス基板の内部に留まるように形成する。
(配線の形成)
次に、図14を参照して、配線の形成工程について説明する。
図14は、ガラスコア基板20の上面に第1配線30が形成された断面図である。
ガラスコア基板20の第一面にスパッタ法などにより、耐フッ酸金属膜を(10nm以上500nm以下の範囲で)形成する。その後、耐フッ酸金属膜上にスパッタ法および無電解めっき法などにより、銅被膜を(100nm以上500nm以下の範囲で)成膜する。これら2層がガラス基板の第一面の上のシード層となる。
なお、耐フッ酸金属膜の材料は、例えばクロム、ニッケル、ニッケルクロムから適宜選定することができる。
その後シード層の上方にフォトレジストパターンを形成する。例えば、昭和電工マテリアルズ社製のドライフォトレジスト(RD1225)を用いて、第1面側をラミネート処理し、パターンを描画後、現像することにより、シード層を露出させることができる。
その後、シード層に給電し、(2μm以上10μm以下の厚さの)電解銅めっきを行う。めっき後に不要なったドライフィルムレジストを溶解剥離し、シード層をエッチングすることによって第1配線30を形成することができる。
(第一絶縁樹脂層、粘着剤付き剥離層、支持体の準備)
次に、図15を参照して、キャリア基板6の接着について説明する。
図15は、平坦化された絶縁樹脂層の上方にキャリア基板6を貼付した場合の断面図である。
第1配線30上に、絶縁樹脂層4として味の素ファインテクノ社製の絶縁樹脂(ABF-GXT31、32.5μm厚)をラミネートし、第1配線30を絶縁樹脂層4の中に埋没する。
ラミネートは真空プレスラミネート装置にて行い、100℃の加熱と20kgf/cmの1stプレス、100℃の加熱と12kgf/cmの2ndプレスをすることが望ましい。
キャリア基板6は、絶縁樹脂層4と接着される面には、粘着剤付きの剥離層5が設けられていてもよい。粘着剤付き剥離層5としては、例えば、日東電工社製の粘着剤付きシート(リバアルファ、No.31950E)を用いることができる。ただし、粘着剤付き剥離層はこれに限定されるものではない。
なお、ガラスキャリアの厚さは、薄板化後の搬送性を鑑み0.7mm以上1.5mm以下の範囲が望ましが、ガラス基板の厚さによってガラスキャリアの厚さは適宜設定してもよい。
また、キャリア基板6はガラスキャリアに限定されるものではなく、キャリア基板は金属製や樹脂製などでも良い。
(ガラスコア基板の貫通孔の形成)
次に、図16を参照して、ガラスコア基板20の貫通孔22の形成について説明する。
図16は、ガラスコア基板に貫通孔が形成された多層配線基板116の断面図である。
第1面と反対側のガラスコア基板20下面から、フッ化水素溶液でエッチングを行う。そうすると、レーザ改質部が形成されていない部分のガラスはフッ化水素溶液によってエッチングされ、ガラス基板の第一面と平行に薄板化される。フッ化水素溶液がレーザ改質部に接触すると、レーザ改質部が優先的に溶解され、貫通孔が形成される。これによって、ガラスコア基板20は、貫通孔の形成と共に薄板化することができる。すなわち、薄板化と貫通孔の形成とが、一つのエッチング処理で行われる。そして、薄板化したガラスコア基板20の下面が、配線が形成される第2面となる。
フッ化水素溶液によるエッチング量は、ガラスデバイスの厚さに応じて適宜設定することができる。例えば、ガラス基板の厚さが400μmの場合、そのエッチング量は100μm以上350μm以下の範囲であることが望ましい。そして、薄板化後のガラス基板の厚さは、50μm以上300μm以下が好ましい。
(第2配線層、絶縁樹脂層の形成)
次に、図17を参照して、第2配線及び絶縁樹脂層の形成について説明する。
図17は、ガラスコア基板20の下方に貫通電極及びビルドアップ層を形成した多層配線基板117の断面図である。
ガラスコア基板20の第1面とは反対側の面(第2面)に、第1面の場合と同様の手法によって、第2配線31、及び絶縁樹脂層(7,8)を形成することができる。具体的には、スパッタ法などにより、シード層となる金属膜を(10nm以上1000nm以下の範囲で)形成する。次に、ドライフィルムレジストでパターン形成した後に、シード層に給電し、(2μm以上10μm以下の厚さの)電解めっきを施す。その後、不要となったドライフィルムレジストを溶解剥離して貫通電極33を形成する。その後、不要となったシード層を除去し、絶縁樹脂をラミネートすることで、第2配線及び絶縁樹脂層からなるビルドアップ層を形成する。
ここで、第2面の給電用のシード層は、その後の工程でフッ化水素溶液によるエッチング処理がないことから、耐フッ酸金属と異なる材料からなる金属層で形成してもよい。耐フッ酸金属と異なる材料としては、Ti、Cu、無電解Ni等が例示され、そのような材料からなる、少なくとも1層以上の金属層が少なくとも貫通孔の側面に形成される。
選択する材料、層数等は、本内容に限られたものだけではなく、必要に応じて積層数を設定してもよい。また第1配線、並びに第2配線については、少なくとも一層以上積層されており、必要に応じて積層数を設定してもよい。また、外部接続端子などの必要がある場合、開口部を設けてもよい。
(キャリア基板の剥離)
次に、図18を参照して、キャリア基板6の剥離について説明する。
図18は、キャリア基板6の剥離後の多層配線基板118の断面図である。
キャリア基板6は、粘着剤付き剥離層の粘着剤層を起点とし、剥離することができる。剥離にはレーザー照射や加熱により粘着力を低下させる方法、また、物理的な力をかける方法を用いることができる。
(ビルドアップ層の形成)
次に、図19を参照して、ビルドアップ層の形成について説明する。
図19は、キャリア基板剥離後に、ガラスコア基板20の上方及び下方にビルドアップ層を形成した多層配線基板119の断面図である。
図18によって最外層となった、絶縁樹脂層4及び絶縁樹脂層8に対しても、実施形態1において説明したビルドアップ層の形成と同様の周知技術を用いて任意の数のビルドアップ層を形成することができる。
具体的なビルドアップ層の形成は、実施形態1において説明したビルドアップ層の形成と同様なので、その説明は省略する。
無電解めっき法により銅被膜の厚さは100nm以上1000nmの範囲であることが望ましい。また、シード層に給電して形成する電解銅メッキの厚さは2μm以上10μm以下であることが望ましい。
また、絶縁樹脂層4及び絶縁樹脂層8に対するビルドアップ層の形成は、同時に行ってもよい。つまり、第1面側の処理と第2面側の処理を同時に行うことにより、製造プロセスの効率化を図ることができる。
<比較例>
本開示において、従来例として説明した図20及び図21の製造方法によって製造した多層配線基板200を比較例1とし、実施例1及び実施例2について、剥離層が貼り付けられる前の多層配線基板の最外層のうねり量、導通性について評価判定を行ったところ、以下の表1の通りとなった。
Figure 2023008352000002
なお、うねり量の評価方法は、触針式による3次元形状測定装置(小坂研究所社製SurfcorderET4000AK)を用いて厚みを測定した。まら粘着剤付き剥離層及び支持体を貼り合せる前の基板の、
(厚みの最大値―厚みの最小値)=うねり量
とした。
また、導通の測定については、貫通電極の導通検査により、導通の有無を調べた。
以上のことから、うねり量が少ない実施例1及び実施例2において、導通性の観点から優れた効果を確認することができた。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1:ガラスコア基板
3:絶縁樹脂層
4:絶縁樹脂層
5:剥離層
6:キャリア基板
7:絶縁樹脂層
8:絶縁樹脂層
9:絶縁樹脂層
10:絶縁樹脂層
11:粘着剤
12:ソルダレジスト層
13:第2キャリア基板
15:貫通孔
20:ガラスコア基板
22:貫通孔
30:第1配線
31:第2配線
33:貫通電極

Claims (8)

  1. ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線を有し、
    前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層を有し、
    前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を有し、
    前記ガラスコア基板の第2面の下方に第2配線を有し、
    前記第2配線の下方に絶縁層を有する
    多層配線基板。
  2. 請求項1に記載の多層配線基板において、
    前記平坦化された絶縁層と前記キャリア基板との間には、剥離層を有する
    ことを特徴とする多層配線基板。
  3. ガラスコア基板の第1面の上方に第1配線を形成する工程、
    前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層を形成する工程、
    前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を形成する工程、
    前記ガラスコア基板の第2面の下方に第2配線を形成する工程、
    前記第2配線の下方に絶縁層を形成する工程、
    を備える多層配線基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記キャリア基板は、剥離層を介して前記平坦化された絶縁層に接着される
    ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記第1配線の上方に平坦化された絶縁層を形成する工程の後に、
    前記平坦化された絶縁層をラミネート・プレス工程を備える
    ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記第2配線の下方に絶縁層を形成する工程の後に、
    前記キャリア基板を剥離する工程を備え、
    前記剥離する工程の後に、前記平坦化された絶縁層の上方及び前記絶縁層の下方にビルドアップ層を形成する工程を備える
    ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  7. 請求項3から6のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記ガラスコア基板は、貫通孔を有するとともに、前記ガラスコア基板の下方には、第2キャリア基板が貼布されており、
    前記第2配線の下方に絶縁層を形成する工程の後に、前記第2キャリア基板を剥離する工程を備える
    ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  8. 請求項3から6のいずれか一項に記載の多層配線基板の製造方法において、
    前記ガラスコア基板はレーザー改質された箇所を有し、前記平坦化された絶縁層の上方にキャリア基板を形成する工程の後に、
    前記ガラスコア基板の前記第2面をエッチングする薄膜化工程を備える
    ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
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