JP2023008033A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

Figure 2023008033000001
【課題】主体金具の変形を抑制することのできる点火プラグを提供する。
【解決手段】点火プラグ10は、軸孔200の形成された絶縁碍子20と、絶縁碍子20を外周側から保持するように加締められた主体金具50と、絶縁碍子20の外周面と主体金具50の内周面との間の環状空間SP、に充填されたタルク材TCと、を備える。環状空間SPのうち、軸孔200の中心軸CXに沿って中心電極30側の端部となる位置には、第1環状部材81と、第1環状部材81に対して中心電極30とは反対側から当接している第2環状部材82と、が設けられている。
【選択図】図2

Description

本開示は点火プラグに関する。
例えば車両に搭載される内燃機関には、燃料への点火を行うための点火プラグが設けられる。点火プラグは、中心電極を保持する絶縁碍子と、絶縁碍子を外側から保持する主体金具(ハウジング)と、を備えており、主体金具が内燃機関に対して締結され固定される。主体金具の側面には、点火プラグを内燃機関に取り付ける際、例えばプラグレンチのような工具と嵌合する部分である嵌合部が設けられる。
下記特許文献1に記載されているように、絶縁碍子の外周面と主体金具の内周面との間であって、概ね上記嵌合部の内側となる部分には、環状の空間が形成されており、当該空間には粉末状の滑石であるタルク材が充填されている。タルク材は、内燃機関の動作時において点火プラグの耐衝撃性を高めると共に、内燃機関からのガスが外部に流出してしまうことを防止する役割を果たす。上記空間のうち、点火プラグの中心軸方向に沿った両端部のそれぞれには、タルク材を空間内に保持しておくための環状部材が配置される。
特許第3502936号公報
点火プラグの製造時においては、上記空間内にタルク材及び一対の環状部材を収容した状態で、絶縁碍子に対して主体金具が加締められる。このとき、内側のタルク材は圧縮された状態となる。主体金具は、加圧されたタルク材から、外側へと押し拡げる方向の力を受ける。
近年では、内燃機関の周囲における部品配置の制約等により、点火プラグには小型化が求められている。このため、上記嵌合部における二面幅、すなわち、嵌合部のうち互いに対向する二面間の幅が、従来よりも小さくなってきている。二面幅が小さくなると、嵌合部における肉厚が薄くなるため、タルク材からの力による主体金具の変形が生じやすくなる。
主体金具の嵌合部が変形すると、点火プラグの取り付け時において、工具との嵌合に支障が生じてしまう可能性がある。また、主体金具の変形に伴ってタルク材のシール性能が低下し、内燃機関からのガスがタルク材を通過して外部へと流出してしまう可能性もある。
上記特許文献1では、タルク材が充填されている空間の長さや厚さ等の寸法を規定することで、タルク材からの力による主体金具の変形を抑制し得ることについて記載されている。しかしながら、本発明者らが行った実験等によれば、上記特許文献1に記載されている構成を採用しただけでは、主体金具の変形を十分に抑制することは難しいことが判明している。
本発明者らは、絶縁碍子の形状等によっては、タルク材から力を受けた環状部材が、主体金具に対し外側へと押し拡げる方向の力を加えるため、主体金具を更に変形させてしまう、という新たな知見を得ている。環状部材を介して伝達される力による主体金具の変形を抑制することについては、上記特許文献1では一切考慮されていない。
本開示は、主体金具の変形を抑制することのできる点火プラグを提供することを目的とする。
本開示に係る点火プラグは、軸孔(200)の形成された絶縁碍子(20)と、軸孔の中心軸(CX)に沿った一方側端部となる位置において、絶縁碍子に保持された中心電極(30)と、絶縁碍子を外周側から保持するように加締められた主体金具(50)と、主体金具から伸びており、中心電極と一部が対向する接地電極(60)と、絶縁碍子の外周面と主体金具の内周面との間の環状空間(SP)、に充填されたタルク材(TC)と、を備える。環状空間のうち、中心軸に沿って中心電極側の端部となる位置には、第1環状部材(81)と、第1環状部材に対して中心電極とは反対側から当接している第2環状部材(82)と、が設けられている。
上記構成の点火プラグでは、環状空間のうち、中心軸に沿って中心電極側の端部となる位置に、第1環状部材と第2環状部材とが互いに当接した状態で配置されている。このような構成においては、当該位置に単一の環状部材が配置されている従来の構成に比べて、環状部材から主体金具へと加えられる力が抑制される。その結果、主体金具の変形を従来よりも抑制することができる。
本開示によれば、主体金具の変形を抑制することのできる点火プラグが提供される。
図1は、本実施形態に係る点火プラグの内部構成を示す図である。 図2は、図1の一部の構成を拡大して示す図である。 図3は、比較例に係る点火プラグにおいて、環状部材から主体金具へと加えられる力について説明するための図である。 図4は、本実施形態に係る点火プラグにおいて、環状部材から主体金具へと加えられる力について説明するための図である。 図5は、第1環状部材と第2環状部材との間のオーバーラップ幅と、嵌合部における二面幅の膨らみ量との関係を示す図である。 図6は、比較例に係る点火プラグにおいて、環状部材から主体金具へと加えられる力について説明するための図である。 図7は、第1環状部材と第2環状部材との間のオーバーラップ幅と、角度θとの関係を示す図である。 図8は、嵌合部が設けられる位置について説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る点火プラグ10の構成について、図1を参照しながら説明する。尚、図1においては、点火プラグ10を、後述の中心軸CXを含む面で切断した場合の断面が左側部分に示されている。ただし、点火プラグ10を構成する部材のうち中心電極30及び端子金具40については、断面ではなくそれぞれの外観が示されている。
点火プラグ10は、不図示の内燃機関の各気筒に設けられ、当該気筒の燃焼室において混合気への着火を行うための装置である。点火プラグ10は、絶縁碍子20と、中心電極30と、端子金具40と、主体金具50と、接地電極60と、を備えている。
絶縁碍子20は、例えばアルミナ等の絶縁材料により形成された筒状の部材である。絶縁碍子20には軸孔200が形成されている。軸孔200は、絶縁碍子20をその中心軸に沿って貫くように形成された貫通孔である。軸孔200の中心軸は、絶縁碍子20の中心軸と一致している。軸孔200の中心軸のことを、以下では「中心軸CX」とも表記する。絶縁碍子20を、中心軸CXに対し垂直に切断した場合の断面においては、軸孔200の形状は円形となっている。
中心電極30は、軸孔200のうち、中心軸CXに沿った一方側の端部(図1では下方側の端部)となる位置において、絶縁碍子20により保持されている金属製の部材である。中心電極30は棒状の部材であり、その大部分が軸孔200の内側に配置されている。中心電極30の一部は、軸孔200から絶縁碍子20の外側へと突出しており、その突出している部分の先端には放電チップ31が取り付けられている。
端子金具40は、軸孔200のうち、中心軸CXに沿った他方側の端部(図1では上方側の端部)となる位置において、絶縁碍子20の内側でガラス等により保持されている金属製の部材である。端子金具40は棒状の部材であり、その大部分が軸孔200の内側に配置されている。端子金具40の一部は、軸孔200から絶縁碍子20の外側へと突出している。この突出している部分は、不図示の外部電源から電圧が印加される電極端子となっている。
尚、絶縁碍子20のうち、中心軸CXに沿って中心電極30が取り付けられている方のことを、以下では「先端側」とも称する。また、絶縁碍子20のうち、中心軸CXに沿って端子金具40が取り付けられている方のことを、以下では「後端側」とも称する。
軸孔200のうち、端子金具40と中心電極30との間には、抵抗体71が配置されている。抵抗体71は、端子金具40から中心電極30に至る電路の電気抵抗を調整するために配置された部材である。抵抗体71は、粉末状のガラス及びジルコニアに対し所定量のカーボン粉末を添加した材料、により形成されている。抵抗体71の電気抵抗は、上記のカーボン添加量によって調整されている。端子金具40から中心電極30に至る電路に抵抗体71が配置されることで、点火プラグ10の火花放電に伴う電磁ノイズの発生が抑制される。抵抗体71と中心電極30との間は、導電性シール層72を介して電気的に接続されている。同様に、端子金具40と抵抗体71との間は、導電性シール層73を介して電気的に接続されている。導電性シール層72、73は、いずれも、粉末状のガラスに対し銅粉末を添加した材料により形成された、導電性を有する層である。
主体金具50は、絶縁碍子20の一部を外周側から覆うように設けられた筒状の部材である。主体金具50は、その全体が金属により形成されている。後に説明するように、主体金具50は、加締められることで絶縁碍子20に対し固定されており、その状態で絶縁碍子20を保持している。主体金具50は、嵌合部52と、フランジ部55と、挿入部56と、を有している。
嵌合部52は、内燃機関に対する点火プラグ10の取り付け時において、例えばプラグレンチのような工具と嵌合する部分である。中心軸CXに沿って見た場合における嵌合部52の形状は六角形である。本実施形態では、嵌合部52のうち互いに対向する二面間の幅(所謂「二面幅」)が16mmとなっている。尚、中心軸CXに沿って見た場合における嵌合部52はBi-HEX形状であってもよい。
フランジ部55は、内燃機関に点火プラグ10が取り付けられた際、内燃機関の外表面に対しガスケットGKを介して当接する部分である。フランジ部55は、嵌合部52よりも先端側となる位置に設けられており、外周側に向けて突出している。尚、フランジ部55と嵌合部52との間には変形部54が設けられているのであるが、これについては後述する。
挿入部56は、フランジ部55よりも更に先端側の部分であって、内燃機関に形成された不図示の挿入孔へと挿入される部分である。挿入部56の外周面には雄螺子561が形成されている。点火プラグ10が内燃機関に取り付けられる際には、嵌合部52が工具から受ける力により中心軸CXの周りに回転する。これにより、上記挿入孔の内周面に形成された雌螺子と、挿入部56の雄螺子561とが互いに螺合する。これにより、内燃機関に対して点火プラグ10が締結固定される。点火プラグ10が内燃機関に取り付けられた状態においては、主体金具50の電位は、内燃機関と同じ接地電位となる。
接地電極60は、主体金具50のうち先端側の端部から、更に先端側へと伸びるように形成された金属製の部材である。接地電極60は屈曲しており、その一部が、中心軸CXに沿って中心電極30の放電チップ31と対向した状態となっている。接地電極60のうち放電チップ31と対向する部分には、接地側チップ61が取り付けられている。接地側チップ61と放電チップ31との間に形成された隙間が、放電ギャップとなっている。
図1に示されるように、嵌合部52の内側においては、絶縁碍子20の外周面と主体金具50の内周面との間に環状空間SPが形成されている。環状空間SPは、中心軸CXを囲むように形成された環状の空間である。環状空間SPのうち先端側の端部は、絶縁碍子20の外周面に形成された突出部211(図2を参照)により区画されている。環状空間SPのうち後端側の端部は、主体金具50の加締め部51により区画されている。加締め部51は、主体金具50のうち嵌合部52よりも後端側の部分であって、加締められた際に内周側へと変形する部分である。
環状空間SPには、粉末状の滑石であるタルク材TCが充填されている。タルク材TCは、内燃機関に取り付けられた状態における点火プラグ10の耐衝撃性を高めると共に、内燃機関からのガスが後端側へと流出してしまうことを防止する役割を果たすものである。
環状空間SPのうち、中心軸CXに沿って後端側(つまり中心電極30とは反対側)の端部となる位置には、環状部材90が配置されている。また、環状空間SPのうち、中心軸CXに沿って先端側(つまり中心電極30側)の端部となる位置には、第1環状部材81及び第2環状部材82が、互いに当接した状態で配置されている。環状部材90、第1環状部材81、及び第2環状部材82は、いずれも、中心軸CXを囲むように形成された円環状の部材であって、例えば炭素鋼のような硬質の金属材料によって形成されている。中心軸CXを含む面に沿って切断した場合における環状部材90、第1環状部材81、及び第2環状部材82のそれぞれの断面形状は、いずれも円形となっている。
このように、本実施形態では、タルク材TCの後端側には単一の環状部材90が配置されている一方で、タルク材TCの先端側には、単一ではなく複数の環状部材(第1環状部材81及び第2環状部材82)が配置されている。その理由については後に説明する。
主体金具50を絶縁碍子20に対し固定する方法について説明する。先ず、主体金具50に対し、その後端側から絶縁碍子20が挿入される。このとき、主体金具50の加締め部51は図1のように変形しておらず、後端側に向けて概ね直線状に伸びている。つまり、環状空間SPは、その後端側の部分が外部に向けて開放された状態となっている。
主体金具50のうち挿入部56の内周面には、内側に向けて突出する突起562が形成されている。主体金具50の内側に挿入された絶縁碍子20は、その外周面に形成された段差部分を突起562に当接させた状態で停止する。その後、環状空間SPには、第1環状部材81、第2環状部材82、タルク材TC、及び環状部材90が、この順で配置される。
続いて、フランジ部55の底面(ガスケットGKが当接する面)と、加締め部51の先端との間に、中心軸CXに沿ってこれらを圧縮する方向の力が加えられる。当該力によって、加締め部51は加締められて変形し、図1に示されるように内周側に向かうよう変位する。
また、嵌合部52とフランジ部55との間に形成された変形部54は、比較的薄肉となっているので、上記の力によって座屈する。これにより、加締め部51から突起562までの距離が短くなるので、タルク材TCを介した力によって絶縁碍子20は突起562に対し強く押し付けられた状態となる。以上のような方法で、主体金具50は、絶縁碍子20を外周側から保持するように加締められた状態となり、絶縁碍子20に対して固定される。
主体金具50が加締められた後の図1の状態においては、タルク材TCには圧縮力が加えられている。この状態におけるタルク材TCは、内燃機関からの振動を吸収するばねとして機能するため、点火プラグ10の耐衝撃性を高める機能を発揮する。また、タルク材TCは、圧縮されることによって緻密となるため、内燃機関からのガスが後端側へと流出してしまうことを防止するためのシール材としての機能をも発揮する。
第1環状部材81や第2環状部材82、及びその近傍の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、図1の一部を拡大して示す図である。図2において符号「210」が付されているのは、絶縁碍子20の外周面である。当該外周面のことを、以下では「外周面210」とも称する。
絶縁碍子20のうち、環状空間SPの先端側における端部の近傍となる位置には、突出部211が形成されている。突出部211は、中心軸CXに沿って先端側(つまり中心電極30側)に行くほど外周面210の径が大きくなるよう突出した部分である。図2の断面において、突出部211の外周面を示す線は、先端側に向けて突出する円弧状の曲線となっている。突出部211は、第1環状部材81を先端側から支持している。突出部211よりも後端側においては、絶縁碍子20の外周面210を示す線は、中心軸CXと平行に伸びる直線となっている。
第1環状部材81は、第2環状部材82よりも先端側となる位置に配置されている。第1環状部材81の中心径CD1は、第2環状部材82の中心径CD2よりも大きい。中心径CD1は、図2における第1環状部材81の断面の中心から中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。また、中心径CD2は、図2の断面における第2環状部材82の断面の中心から中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。
図2において符号「520」が付されているのは、主体金具50の内周面である。当該内周面のことを、以下では「内周面520」とも称する。図2の断面において、主体金具50の内周面520を示す線は、中心軸CXと平行に伸びる直線となっている。
図2に示される「T」は、外周面210から内周面520までの、中心軸CXに対し垂直な方向に沿った距離、すなわち、環状空間SPのうち突出部211とは異なる部分における幅寸法である。図2に示される「t」は、突出部211の先端から内周面520までの、中心軸CXに対し垂直な方向に沿った距離、すなわち、突出部211の先端側に形成された隙間の幅寸法である。
図2において、第1環状部材81の断面形状の直径SD1は、上記のTよりも小さく、且つ、上記のtよりも大きい。また、第1環状部材81は、突出部211の外周面と、主体金具50の内周面520と、の両方に対して当接している。このような構成により、第1環状部材81と内周面520との間からタルク材TCが漏出してしまうことは無い。また、突出部211の先端側に形成された隙間に、第1環状部材81が入り込んでしまうことも無い。
第2環状部材82は、第1環状部材81に対して、中心電極30とは反対側から(すなわち後端側から)当接した状態となっている。図2において、第2環状部材82の断面形状の直径SD2は、第1環状部材81の断面形状の直径SD1よりも小さい。しかしながら、後に説明するオーバーラップ幅OLが所定の範囲に収まるのであれば、直径SD2が直径SD1より大きくてもよく、直径SD2と直径SD1とが互いに等しくてもよい。
第2環状部材82は、第1環状部材81と外周面210との両方に対して当接している。尚、外周面210のうち第2環状部材が当接している部分は、突出部211が形成されていない範囲であってもよく、突出部211が形成されている範囲であってもよい。
図2に示される「ID1」は、第1環状部材81の内径を表している。以下では、当該内径のことを「内径ID1」とも称する。内径ID1は、第1環状部材81のうち最も内周側の位置から、中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。
図2に示される「OD1」は、第1環状部材81の外径を表している。以下では、当該外径のことを「外径OD1」とも称する。外径OD1は、第1環状部材81のうち最も外周側の位置から、中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。本実施形態では、外径OD1は、内周面520の内径に等しい。
図2に示される「ID2」は、第2環状部材82の内径を表している。以下では、当該内径のことを「内径ID2」とも称する。内径ID2は、第2環状部材82のうち最も内周側の位置から、中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。本実施形態では、内径ID2は、外周面210のうち突出部211が形成されていない部分の外径に等しい。
図2に示される「OD2」は、第2環状部材82の外径を表している。以下では、当該外径のことを「外径OD2」とも称する。外径OD2は、第2環状部材82のうち最も外周側の位置から、中心軸CXまでの距離の2倍に等しい寸法、ということもできる。
本実施形態では、第1環状部材81の内径ID1よりも、第2環状部材82の外径OD2の方が大きくなっている。このため、中心軸CXに沿って見た場合においては、第1環状部材81の一部と第2環状部材82の一部とが、互いにオーバーラップした状態となっている。図2に示されるオーバーラップ幅OLは、上記のようにオーバーラップした部分の、中心軸CXに対し垂直に沿った方向の幅である。オーバーラップ幅OLは、中心軸CXを含む面に沿って点火プラグ10を切断した場合の断面において、第1環状部材81のうち最も内周側の位置から、第2環状部材82のうち最も外周側の位置までの、中心軸CXに対し垂直な方向に沿った距離、ということもできる。オーバーラップ幅OLは、外径OD2から内径ID1を差し引いた寸法の1/2に等しい。また、本実施形態の構成においては、オーバーラップ幅OLは、(SD2-(T-SD1))の式で算出される値にも等しい。
図2に示される一点鎖線DL1は、第1環状部材81の断面の中心と、第2環状部材82の断面の中心と、の両方を通る仮想的な線である。また、図2に示される一点鎖線CX’は、図2において不図示の中心軸CXと平行な直線である。図2に示される角度θは、一点鎖線DL1と一点鎖線CX’との間の角度である。角度θは、第1環状部材81の断面の中心と第2環状部材82の断面の中心とを結ぶ直線と、中心軸CXとの間の角度、ということもできる。
図2に示される断面は、嵌合部52のうち互いに対向する二面のそれぞれに対し垂直であり、且つ中心軸CXを含む面で、点火プラグ10を切断した場合の断面である。また、図2に示される点線DL52は、六角形である嵌合部52の頂点を通り、且つ中心軸CXを含む面で、点火プラグ10を切断した場合の断面における、嵌合部52の外形を表している。
主体金具50のうち、嵌合部52に対し先端側において隣り合う部分、すなわち、図2において符号「53」が付されている部分では、中心軸CXに沿って先端側に行くほど、主体金具50の外周面の径が次第に小さくなっている。当該部分のことを、以下では「縮小部53」とも称する。図2に示される点線DL13は、縮小部53のうち、中心軸CXに沿って最も後端側となる六角頂部の位置を示すもの、すなわち、上記の点線DL52で示される断面において、縮小部53のうち最も後端側となる部分の位置を示すものとなっている。また、図2に示される点線DL13’は、縮小部53のうち、中心軸CXに沿って最も後端側となる六角平面部の位置を示すもの、すなわち、図2の断面において、縮小部53のうち最も後端側となる部分の位置を示すものとなっている。
縮小部53は、図2に示される点線DL11の位置まで続いている。点線DL11よりも更に先端側の部分では、中心軸CXに沿って先端側に行くほど、主体金具50の外周面の径が次第に大きくなっており、図1に示される変形部54へと繋がっている。点線DL11は、縮小部53のうち、中心軸CXに沿って最も先端側となる部分の位置を示すもの、ということができる。図2の断面において、点線DL11から点線DL12までの範囲においては、縮小部53の外周面を示す線は円弧状の曲線となっている。点線DL12から点線DL13までの範囲においては、縮小部53の外周面を示す線は直線となっている。
本実施形態において、タルク材TCの先端側に2つの環状部材(第1環状部材81及び第2環状部材82)を配置したことの利点を説明するために、従来と同様の比較例について先ず説明する。図3に示されるように、この比較例では、タルク材TCの先端側に単一の環状部材80のみが配置されている。この比較例のその他の構成については、図2等に示される本実施形態の構成と同じである。
図3(A)には、主体金具50が加締められた直後における状態が示されている。先に述べたように、主体金具50が加締められると、タルク材TCには圧縮力が加えられる。このため、環状部材80は、タルク材TCから先端側に向かうような方向の力を受ける。図3(A)では、環状部材80がタルク材TCから受ける力が、複数の矢印AR1で示されている。
環状部材80は、タルク材TCからの力により、突出部211に対し押し付けられる。このため、突出部211は、環状部材80から概ね先端側へと向かう方向の力を受ける。図3(A)の矢印AR2は、突出部211が環状部材80から受ける力を表している。
タルク材TCは、環状部材80と突出部211との間にも入り込んでいる。環状部材80は、先端側に向かうような方向の力に加えて、上記のように入り込んだタルク材TCから、外側の主体金具50へと向かう方向の力を受けることとなる。このため、主体金具50の内周面520は、環状部材80から概ね外周側へと向かう方向の力を受ける。図3(A)の矢印AR3は、内周面520が環状部材80から受ける力を表している。
突出部211は、中心軸CXに沿って先端側に行くほど外周面210の径が大きくなるように傾斜している。このため、突出部211に押し付けられた環状部材80は、突出部211に沿って外側に移動しようとするので、主体金具50の内周面520に対し更に強く押し付けられる。矢印AR3で示される当該力の方向は、突出部211のうち、環状部材80が当接している部分に接する接線(不図示)の方向に概ね等しい。
以上のように、タルク材TCから力を受けた環状部材80は、主体金具50に対し外側へと押し拡げる方向の力を加える。この比較例においては、主体金具50のうち環状部材80から力を受ける部分の近傍に、縮小部53、すなわち、主体金具50の肉厚が薄い部分が存在している。この点は本実施形態でも同様である。このため、加締めによる矢印AR3の力が大きくなると、図3(B)に示されるように、主体金具50が変形してしまう可能性がある。同図に示される例では、嵌合部52の外周面が、外側に向けて僅かに膨らむように変形している。尚、図3(B)においては、変形する前における当初の主体金具50の形状が点線で示されている。
このような主体金具50の変形が生じると、内燃機関に対する点火プラグ10の取り付け時において、嵌合部52に対して工具を嵌合させることができなくなる等、工具との嵌合に支障が生じてしまう可能性がある。また、主体金具50の変形に伴ってタルク材TCが緩んでしまうので、タルク材TCのシール性能が低下し、内燃機関からのガスがタルク材TCを通過して外部へと流出してしまう可能性もある。
そこで、本実施形態では、タルク材TCの下方側に第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねて配置することで、加締めの際における主体金具50の変形を抑制することとしている。図4には、本実施形態に係る主体金具50が加締められた直後における状態が、図3(A)と同様の方法により描かれている。
本実施形態においても図5の比較例と同様に、主体金具50が加締められると、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれは、タルク材TCから先端側に向かう力(矢印AR1)を受ける。当該力によって、第1環状部材81は突出部211に押し付けられる。
図4に示されるように、本実施形態の構成においては、第1環状部材81に対し、後端側且つ内周側から第2環状部材82が当接している。このため、環状空間SPのうち第1環状部材81の内周側の部分(図4において符号「SP0」が付されている部分)は、第2環状部材82によって後端側から塞がれているので、この部分にはタルク材TCが入り込んでいない。このため、第2環状部材82が、外周側に向かってタルク材TCから受ける力の大きさは、図3(A)の比較例の場合に比べると小さくなっている。その結果、内周面520が第1環状部材81から受ける力(矢印AR3)も、図3(A)の比較例の場合に比べると小さくなっている。
尚、本実施形態においては、第1環状部材81が、後端側にある第2環状部材82からの力によって、突出部211に対してより強く押し付けられた状態となる。このため、突出部211が第1環状部材81から受ける力(矢印AR2)については、図3(A)の比較例の場合に比べると大きくなっている。
このように、本実施形態においては、タルク材TCの下方側に第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねて配置することで、矢印AR2及び矢印AR3で示されるそれぞれの力のバランスを変化させている。その結果、内周面520が第1環状部材81から受ける力を従来よりも抑制し、主体金具50の変形を従来に比べて抑制することが可能となっている。
内周面520が第1環状部材81から受ける力の大きさは、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれの形状に応じて変化する。本発明者らは、様々な形状について実験等を行った結果、先に述べたオーバーラップ幅OL(図2を参照)に応じて、当該力が変化するという知見を得ている。
図5には、オーバーラップ幅OL(横軸)と、二面幅の膨らみ量(縦軸)との関係が示されている。「二面幅の膨らみ量」とは、主体金具50を加締めて絶縁碍子20に固定した際における、嵌合部52の二面幅の増加量である。図5のデータは、第1環状部材81の直径SD1を1mmに固定した上で、第2環状部材82の直径SD2を様々な値に変化させながら、嵌合部52の二面幅の増加量をプロットしたものである。尚、それぞれの測定はいずれも、第1環状部材81が主体金具50の内周面520に当接しており、第2環状部材82が絶縁碍子20の外周面210に当接しているという条件で行われている。
図5の線16は、嵌合部52の当初の二面幅が16mmのサンプルにおける、二面幅の膨らみ量の測定値を表している。また、図5の「dW1」は、嵌合部52の当初の二面幅が16mmのサンプルについて、図3と同様の比較例の構成とした場合における、二面幅の膨らみ量の値を表している。図5に示されるように、オーバーラップ幅OLが0.06mmから0.88mmの範囲においては、二面幅の膨らみ量は、従来の値(dW1)以下に収まっている。オーバーラップ幅OLが0.06mmの場合、及び、オーバーラップ幅OLが0.88mmの場合には、いずれも、二面幅の膨らみ量は概ね従来と同じ値(dW1)となっている。
図5の線14は、嵌合部52の当初の二面幅が14mmのサンプルにおける、二面幅の膨らみ量の測定値を表している。また、図5の「dW2」は、嵌合部52の当初の二面幅が14mmのサンプルについて、図3と同様の比較例の構成とした場合における、二面幅の膨らみ量の値を表している。この場合についても、オーバーラップ幅OLが0.06mmから0.88mmの範囲においては、二面幅の膨らみ量は、従来の値(dW2)以下に収まっている。オーバーラップ幅OLが0.06mmの場合、及び、オーバーラップ幅OLが0.88mmの場合には、いずれも、二面幅の膨らみ量は概ね従来と同じ値(dW2)となっている。
オーバーラップ幅OLが0.06mmよりも小さくなった場合には、二面幅の膨らみ量は従来よりも大きくなってしまう。その理由は以下のように考えられる。この場合、図6(A)に示されるように、第2環状部材82は、第1環状部材81と突出部211との間に深く入り込んだ状態となる。これより、第1環状部材81が第2環状部材82から受ける力は、矢印AR10で示されるように、中心軸CXに対し垂直な方向の成分が大きくなる。その結果、第1環状部材81は、矢印AR3の力によって内周面520に対して強く押し付けられるようになり、二面幅の膨らみ量を増加させてしまうと考えられる。
オーバーラップ幅OLが0.88mmよりも大きくなった場合にも、二面幅の膨らみ量は従来よりも大きくなってしまう。その理由は以下のように考えられる。この場合、図6(B)に示されるように、第2環状部材82と外周面210との間の隙間が広くなり、当該隙間にタルク材TCが充填された状態となる。これより、第2環状部材82は、上記隙間に入り込んだタルク材TCから、外側の主体金具50へと向かう方向の力を受けることとなる。当該力は、第1環状部材81を介して内周面520に伝達され、二面幅の膨らみ量を増加させてしまうと考えられる。
以上のように、オーバーラップ幅OLが0.06mmから0.88mmまでの範囲内となるよう、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれの形状を調整すれば、嵌合部52の変形を従来よりも抑制することができる。オーバーラップ幅OLについての上記範囲は、第1環状部材81の直径SD1を、1mmとは異なる大きさとした場合についても同じであることが確認されている。また、第1環状部材81及び第2環状部材82のうちの少なくとも一方の断面形状が、円形ではない場合についても同様である。
尚、本実施形態のように、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれの断面形状が円形である場合には、オーバーラップ幅OLの上記範囲を、図2に示される角度θについての範囲として表現することも可能である。図7には、オーバーラップ幅OL(横軸)と角度θ(縦軸)との関係が示されている。オーバーラップ幅OLが0.06mmとなっている構成は、角度θが77度となっている構成に相当する。また、オーバーラップ幅OLが0.88mmとなっている構成は、角度θが13度となっている構成に相当する。従って、角度θが13度から77度までの範囲内となるよう、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれの形状を調整すれば、嵌合部52の変形を従来よりも抑制することができる。
尚、嵌合部52の二面幅が16mmよりも大きい場合には、嵌合部52やその近傍部分の剛性が高くなるので、本実施形態のように第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねた構成を採用することの効果は小さくなる。一方、嵌合部52の二面幅が16mm以下の場合には、小型化の代償として、嵌合部52やその近傍部分の剛性が低くなるので、本実施形態の構成を採用することの効果は大きくなる。このように、本実施形態の構成は、嵌合部52の二面幅が16mm以下の点火プラグ10に採用することが好ましい。
図8は、本実施形態に係る点火プラグ10の断面を、図2と同じ視点で描いたものである。図8に示される一点鎖線DL21は、突出部211のうち、第1環状部材81が当接している部分に接する接線、を表している。
主体金具50が加締められた際には、第1環状部材81は、突出部211の外周面に沿って広がろうとする。このため、第1環状部材81から内周面520に対して加えられる力の方向は、接線である一点鎖線DL21に沿った方向となる。
仮に、縮小部53の全体が一点鎖線DL21よりも先端側にある場合には、一点鎖線DL21に沿った力は、その大部分が、主体金具50のうち剛性の高い部分(嵌合部52)に加えられるので、嵌合部52を含む主体金具50の変形は生じにくい。この場合、本実施形態のように第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねた構成を採用することの効果は小さい。
一方、本実施形態では図8のように、縮小部53の少なくとも一部が一点鎖線DL21よりも後端側にある。換言すれば、本実施形態の嵌合部52は、一点鎖線DL21よりも後端側となる位置に形成されている。このような構成においては、一点鎖線DL21に沿った力は、主体金具50のうち剛性の低い部分(縮小部53)に加えられるので、当該部分が変形しやすく、その影響により嵌合部52も変形しやすい。従って、このような構成においては、本実施形態のように第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねた構成を採用することの効果は大きい。
図8の一点鎖線DL22は、突出部211のうち最も外周側となる点における接線、すなわち、突出部211の形状を更に外周側まで延長した場合における仮想的な直線を表している。本実施形態では、縮小部53の少なくとも一部が一点鎖線DL22よりも後端側にある。この場合、第1環状部材81が、突出部211のどの位置に接したとしても、縮小部53の少なくとも一部は、常に一点鎖線DL21よりも後端側に位置することとなる。従って、上記のように、本実施形態のように第1環状部材81及び第2環状部材82を重ねた構成を採用することの効果が大きくなる。
以上においては、第1環状部材81及び第2環状部材82のそれぞれの断面形状が、いずれも円形である場合の例について説明した。しかしながら、それぞれの断面形状の少なくとも一方が、円形以外の形状であってもよい。この場合であっても、第1環状部材81の内径よりも、第2環状部材82の外径の方を大きくし、オーバーラップ幅OLを0.06mmから0.88mmまでの範囲内に抑えることで、嵌合部52の変形を抑制することができる。
また、以上においては、第1環状部材81の中心径CD1が、第2環状部材82の中心径CD2よりも大きい場合の例について説明した。しかしながら、このような構成に限定する必要は無く、第1環状部材81の中心径CD1が、第2環状部材82の中心径CD2よりも小さい構成としてもよい。このような構成においても、内周面520が第2環状部材82から受ける力を変化させ、嵌合部52の変形を抑制することは可能である。
タルク材TCの下方側に配置される複数の環状部材は、第1環状部材81及び第2環状部材82に加えて、さらに別の環状部材を含んでいてもよい。つまり、タルク材TCの下方側に、3つ以上の環状部材が配置されているような構成としてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:点火プラグ
20:絶縁碍子
30:中心電極
50:主体金具
60:接地電極
81:第1環状部材
82:第2環状部材
200:軸孔
SP:環状空間
TC:タルク材
CX:中心軸

Claims (7)

  1. 軸孔(200)の形成された絶縁碍子(20)と、
    前記軸孔の中心軸(CX)に沿った一方側端部となる位置において、前記絶縁碍子に保持された中心電極(30)と、
    前記絶縁碍子を外周側から保持するように加締められた主体金具(50)と、
    前記主体金具から伸びており、前記中心電極と一部が対向する接地電極(60)と、
    前記絶縁碍子の外周面と前記主体金具の内周面との間の環状空間(SP)、に充填されたタルク材(TC)と、を備え、
    前記環状空間のうち、前記中心軸に沿って前記中心電極側の端部となる位置には、
    第1環状部材(81)と、
    前記第1環状部材に対して前記中心電極とは反対側から当接している第2環状部材(82)と、が設けられている点火プラグ。
  2. 前記第1環状部材の中心径(CD1)は、前記第2環状部材の中心径(CD2)よりも大きい、請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 前記第1環状部材の内径(ID1)よりも、前記第2環状部材の外径(OD2)の方が大きい、請求項1又は2に記載の点火プラグ。
  4. 前記中心軸を含む面に沿って切断した場合の断面において、
    前記第1環状部材のうち最も内周側の位置から、前記第2環状部材のうち最も外周側の位置までの、前記中心軸に対し垂直な方向に沿った距離(OL)が、0.06mmから0.88mmまでの範囲内である、請求項3に記載の点火プラグ。
  5. 前記中心軸を含む面に沿って切断した場合の断面において、
    前記第1環状部材の断面形状、及び前記第2環状部材の断面形状はいずれも円形であり、
    前記第1環状部材の断面の中心と前記第2環状部材の断面の中心とを結ぶ直線と、前記中心軸との間の角度(θ)が、13度から77度までの範囲内である、請求項3に記載の点火プラグ。
  6. 前記主体金具は、
    前記環状空間の外周側であって、点火プラグの取り付け時において工具と嵌合する部分である嵌合部(52)を有しており、
    前記嵌合部のうち互いに対向する二面間の幅が16mm以下である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  7. 前記主体金具は、
    前記環状空間の外周側であって、点火プラグの取り付け時において工具と嵌合する部分である嵌合部を有しており、
    前記絶縁碍子には、前記中心軸に沿って前記中心電極側に行くほど外周面の径が大きくなるよう突出した部分であって、前記第1環状部材を前記中心電極側から支持する突出部(211)、が形成されており、
    前記中心軸を含む面に沿って切断した場合の断面において、
    前記嵌合部は、
    前記突出部のうち、前記第1環状部材が当接している部分に接する接線(DL21)よりも、前記中心電極とは反対側となる位置に形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の点火プラグ。
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