JP2023006933A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の回転数変動を抑制する制御を安定的に行うことのできる、回転電機の制御装置を提供する。【解決手段】回転電機30は、内燃機関20の駆動軸21にトルクを加える可動部31を有している。回転電機30の制御装置10は、単位時間あたりにおける可動部31の回転数に応じて変化する信号、である回転数信号を取得する信号取得部11と、内燃機関20の動作時における振動を抑制するために、可動部31から駆動軸21に加えられる制振トルク、を算出するトルク算出部12と、を備える。トルク算出部12は、回転電機30による内燃機関20のクランキングが行われているときに、信号取得部11によって取得される回転数信号に基づいて制振トルクを算出する。【選択図】図1

Description

本開示は、回転電機の制御装置に関する。
例えば電気自動車等に搭載される発電機には、内燃機関と回転電機とが設けられる。このような発電機において、内燃機関で発生したトルクによって回転電機の可動部が回転すると、回転電機では発電が行われる。その際、回転電機において周期的に脈動するトルクを発生させると、当該トルクにより、内燃機関の回転数の変動を抑制することができる。これにより、回転数の変動に伴って生じる内燃機関等の振動を抑制することが可能となる。
下記特許文献1には、内燃機関の抵抗トルクに応じて回転電機の出力トルクを調整し、これにより振動を抑制することについての記載がある。
特許第3454249号公報
動作中の内燃機関においては、ピストンが上死点に到達したタイミング、もしくはそれに近いタイミングで爆発が生じる。このため、振動を抑制するために回転電機から出力される周期的なトルクは、当該タイミングにおいて最も小さくなることが好ましい。
回転電機の制御装置が上記タイミングを把握するための方法としては、例えば、内燃機関を制御する制御装置(エンジンECU)から、ピストン位置を示す信号等を受信することが考えられる。しかしながら、このような構成においては、例えば車載ネットワークのような通信網を介した制御装置間の通信遅れが生じると、適切なタイミングで回転電機のトルクを変化させることができなくなる可能性がある。また、何らかの原因で通信が途絶した場合には、回転電機によって内燃機関の回転数変動を抑制する制御が一切できなくなってしまう。
本開示は、内燃機関の回転数変動を抑制する制御を安定的に行うことのできる、回転電機の制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る制御装置は、回転電機(30)の制御装置(10)である。回転電機は、内燃機関(20)の駆動軸(21)にトルクを加える可動部(31)を有している。この制御装置は、単位時間あたりにおける可動部の回転数に応じて変化する信号、である回転数信号を取得する信号取得部(11)と、内燃機関の動作時における振動を抑制するために、可動部から駆動軸に加えられる制振トルク、を算出するトルク算出部(12)と、を備える。トルク算出部は、回転電機による内燃機関のクランキングが行われているときに、信号取得部によって取得される回転数信号に基づいて制振トルクを算出する。
このような構成の制御装置では、回転電機による内燃機関のクランキングが行われているとき、すなわち、内燃機関が始動されるよりも前のときにおいて、信号取得部によって回転数信号が取得される。このような回転数信号は、内燃機関のピストンの位置に応じて変動する信号となるので、内燃機関のピストン位置を示す情報を含んでいる。そこで、トルク算出部は、回転数信号に基づいて制振トルクを算出することで、内燃機関のピストン位置に同期した適切な制振トルクを算出することができる。
尚、回転数信号は、内燃機関を制御する制御装置からの通信で取得されるものではなく、例えば、回転電機に設けられたセンサからの信号に基づいて直接的に取得可能なものである。従って、信号取得部は、通信の途絶等の影響を受けることなく、回転数信号を常に安定的に取得することができる。これにより、上記制御装置は、内燃機関の回転数変動を抑制する制御を安定的に行うことができる。
本開示によれば、内燃機関の回転数変動を抑制する制御を安定的に行うことのできる、回転電機の制御装置が提供される。
図1は、本実施形態に係る制御装置を含む、発電機の全体構成を模式的に示す図である。 図2は、回転電機の回転数を目標回転数に保つために実行される制御、について説明するためのブロック図である。 図3は、内燃機関の動作時におけるトルクの脈動を示す図である。 図4は、内燃機関が始動される前後の期間における、回転数及びトルクの時間変化を示す図である。 図5は、制振トルクの位相を補正する方法について説明するための図である。 図6は、制振トルクの位相を補正する方法について説明するための図である。 図7は、図1の制御装置により実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る制御装置10は、発電機PGに搭載される装置であって、発電機PGに設けられた回転電機30の動作等を制御するための装置として構成されている。制御装置10の説明に先立ち、発電機PGの構成について先ず説明する。
発電機PGは、例えば電気自動車のような車両に搭載され、当該車両の走行に必要な電力を発生させる装置である。このような構成の車両としては、例えば、シリーズ式のハイブリッド車両等を挙げることができる。尚、発電機PGは、上記のように車両に搭載される発電機であってもよいが、例えば建物に設置される定置型の発電機であってもよい。図1に示されるように、発電機PGは、内燃機関20と、回転電機30と、インバータ40と、蓄電池50と、インバータ60と、を備えている。
内燃機関20は、燃料を燃焼させてトルク(駆動軸21の回転力)を発生させる装置であって、所謂レシプロエンジンである。内燃機関20には、不図示の気筒が4つ設けられている。それぞれの気筒の内部には、上下に往復運動するピストンが配置されている。当該ピストンの上下運動は駆動軸21の回転運動に変換される。駆動軸21は「クランクシャフト」とも称されるものである。尚、内燃機関20に設けられる気筒の数は、4とは異なっていてもよい。
回転電機30は、内燃機関20から受けるトルクによって発電を行う装置であって、「モータージェネレータ」とも称されるものである。回転電機30は可動部31を有している。内燃機関20から受けるトルクによって可動部31が回転すると、回転電機30では三相の交流電力が生じる。当該電力はインバータ40へと供給される。本実施形態では、内燃機関20の駆動軸21と、回転電機30の可動部31とが、直接的に連結されている。つまり、可動部31が駆動軸21に対して固定されている。本実施形態では、回転電機30はアウターローター構造を有しているのであるが、他の構造を有していてもよい。
ここでいう「可動部31が駆動軸21に対して固定されている」というのは、駆動軸21と可動部31との間に、例えば回転速度を安定させるためのフライホイールや、回転速度の脈動を低減させるためのダンパー、もしくは、回転速度を変化させるためのギヤ等が介在していないことを意味している。このため、単位時間あたりにおける駆動軸21の回転数と、単位時間あたりにおける可動部31の回転数とは、常に互いに一致する。尚、これらの回転数が互いに一致するのであれば、駆動軸21と可動部31との間には、両者間の結合を一時的に解除するためのクラッチが設けられていてもよい。このような態様も、「可動部31が駆動軸21に対して固定されている」構成に含まれる。以下の説明においては、単位時間あたりにおける回転数のことを、単に「回転数」と表記することがある。
回転電機30は、上記のように内燃機関20からのトルクを受けることにより動作するものではあるが、外部から電力の供給を受けて可動部31を回転させることもできる。この場合、可動部31は、内燃機関20の駆動軸21に対してトルクを加えることとなる。内燃機関20の始動時においては、回転電機30によって内燃機関20の駆動軸21を回転させる動作、すなわち、所謂「クランキング」が行われる。
本実施形態に係る回転電機30は、内燃機関20が始動された後、つまり、内燃機関20からのトルクを受けて可動部31が回転しているときにおいて、可動部31に脈動するトルクを発生させることで、可動部31及び駆動軸21の回転数の変動を抑制することも可能となっている。これにより、内燃機関20の動作時における振動が抑制される。回転電機30において上記のように発生させるトルクのことを、以下では「制振トルク」とも称する。制振トルクは、内燃機関20の動作時における振動を抑制するために、回転電機30の可動部31から内燃機関20の駆動軸21に加えられるトルク、ということができる。制振トルクがどのように算出され出力されるのかについては、後に説明する。
可動部31の近傍には、可動部31の回転数を検知するための回転数センサ32が設けられている。回転数センサ32は、例えば回転電機30に設けられたレゾルバであるが、その他のセンサであってもよい。可動部31の回転数を示す信号は、回転数センサ32から制御装置10へと入力される。
インバータ40は、回転電機30で生じた交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力を蓄電池50に供給する電力変換器である。インバータ40は、蓄電池50から直流電力を交流電力に変換し、当該交流電力を回転電機30に供給することもできる。このように、インバータ40は双方向の電力変換器として構成されている。インバータ40の動作は制御装置10により制御される。制御装置10は、インバータ40の動作を制御することにより、回転電機30のトルクや回転数等を調整することができる。
蓄電池50は、発電機PGから外部に出力される電力を一時的に蓄えておくためのものであり、例えばリチウムイオンバッテリーである。回転電機30で生じた交流電力は、上記のようにインバータ40によって直流電力に変換された後、蓄電池50に供給され蓄えられる。また、蓄電池50に蓄えられた電力の一部は、インバータ40を介して回転電機30に供給され、回転電機30で制振トルクを発生させるための電力として使用されることもある。尚、制振トルクは、蓄電池50からの電力を用いずに、回転電機30で生じる回生電力をインバータ40で調整することにより発生させてもよい。制御装置10は、蓄電池50に搭載された不図示の制御装置との間で通信を行うことで、蓄電池50の状態を取得することができる。
インバータ60は、蓄電池50に蓄えられた電力を交流電力に変換し、外部へと出力するための電力変換器である。例えば、発電機PGが電動車両に搭載されている場合には、インバータ60から出力された電力は、当該電動車両に搭載された走行用の回転電機(不図示)へと供給されることとなる。この場合、電動車両の制動時に生じた回生電力が、インバータ60を介して蓄電池50へと供給される構成としてもよい。インバータ60の動作は制御装置10により制御される。
引き続き図1を参照しながら、制御装置10の構成について説明する。先に述べたように、制御装置10は、発電機PGに設けられた回転電機30の動作等を制御するための装置として構成されている。制御装置10は、CPU、ROM等を有するコンピュータシステムとして構成されている。制御装置10は、その機能を模式的に表現したブロックとして、信号取得部11と、トルク算出部12と、トルク調整部13と、情報取得部14と、を備えている。
信号取得部11は、可動部31の回転数に応じて変化する信号を、回転数センサ32から取得する処理を行う部分である。当該信号のことを、以下では「回転数信号」とも称する。本実施形態では、駆動軸21と可動部31とが直接的に連結されているので、回転数信号は、駆動軸21の回転数に応じて変化する信号ということもできる。
トルク算出部12は、先に述べた制振トルクを算出する処理を行う部分である。トルク算出部12は、内燃機関20の動作時における振動を抑制するために出力すべき制振トルクの大きさを、後に説明する方法によって算出する。
トルク調整部13は、可動部31のトルク、すなわち、回転電機30から実際に出力されるトルクを調整する処理を行う部分である。トルク調整部13は、可動部31の回転数が所定の目標値に一致するよう、インバータ40の動作を制御し、これにより可動部31のトルクを調整する。また、トルク調整部13により調整される可動部31のトルクには、トルク算出部によって算出された制振トルクが重畳される。つまり、トルク調整部13は、回転電機30から実際に出力されるトルクが、可動部31の回転数を所定の目標値に一致させるために必要なトルクに対し、制振トルクを重畳させたトルクとなるように、インバータ40の動作を制御する。
情報取得部14は、内燃機関20の制御を司る不図示の制御装置と通信を行うことにより、内燃機関20の進角量又は遅角量を示す情報を取得する処理を行う部分である。「内燃機関20の進角量又は遅角量を示す情報」とは、内燃機関20の気筒においてピストンが上死点に到達したタイミングと、当該気筒において点火が行われるタイミングと、の差を、クランク角度の変化量で表した情報である。当該情報のことを、以下では「角度情報」とも称する。
尚、情報取得部14による角度情報の取得は、上記とは異なる態様で行われてもよい。例えば、内燃機関20の動作状態(例えば回転数)と、内燃機関20の進角量又は遅角量との対応関係を示すマップを情報取得部14が予め記憶しておき、当該マップを参照することで、情報取得部14が角度情報を取得することとしてもよい。
図2を参照しながら、回転電機30のトルクを調整するために、トルク調整部13等によって行われる処理の概要について説明する。
回転数センサ32からの回転数信号は、演算ブロック109によって実際の回転数に変換された後、減算器101に入力される。減算器101では、可動部31の回転数の目標値、である目標回転数から、実際の回転数を減算する処理が行われる。目標回転数と実際の回転数との差は、PI演算器102によって、回転電機30のトルク指令値に変換される。トルク指令値は、後述の加算器103を介して、ベクトル制御系を示す演算ブロック105へと入力される。トルク指令値は、演算ブロック105において、u相、v相、w相のそれぞれの電流値についての指令値(Vu,Vv,Vw)に変換され、当該指令値がインバータ40へと入力される。インバータ40からは、それぞれの指令値に基づいて、u相、v相、w相からなる各相の電流(Iu,Iv,Iw)が回転電機30へと供給され、回転電機30を動作させる。v相の電流Iv及びw相の電流Iwは、それぞれ、電流センサ107、108によって測定され、演算ブロック105へとフィードバックされる。
以上のような制御が行われることで、回転電機30のトルクは、目標回転数に概ね一致するように調整される。ただし、回転電機30の可動部31は、内燃機関20の駆動軸21に連結されている。このため、可動部31の回転数は、正確には一定とはならず、内燃機関20からのトルクの影響を受けて変動することとなる。
そこで、本実施形態の制御装置10は、上記のような回転数の変動を抑制するためのトルクとして、制振トルクを重畳的に加えることとしている。トルク算出部12で算出された制振トルクは、図2の演算ブロック104から加算器103に入力され、PI演算器102から出力されるトルク指令値に対して加算される。これにより、制振トルクは、可動部31の回転数を所定の目標値に一致させるために必要なトルクに対し、重畳されることとなる。
内燃機関20のトルクについて、図3を参照しながら説明する。図3では、内燃機関20のクランク角(横軸)が変化した場合における、内燃機関20の各種トルク(縦軸)の変化の例が示されている。図3の線L1で示されるトルクは、内燃機関20の各気筒における燃料の爆発に起因して生じるトルクである。線L1で示されるトルクのことを、以下では「筒内圧トルク」とも称する。
図3の線L2で示されるトルクは、内燃機関20の各気筒でピストンが上下動する際の慣性力に起因して生じるトルクである。線L2で示されるトルクのことを、以下では「往復質量慣性トルク」とも称する。図3の線L3で示されるトルクは、線L1で示される筒内圧トルクと、線L2で示される往復質量慣性トルクと、を合算したトルクである。
図3におけるd1、d2、d3、d4は、いずれも、各気筒でピストンが上死点に到達したタイミングのクランク角を表している。d1等で示される各タイミングの直後に燃料の爆発が生じるので、線L3で示される内燃機関20のトルクは、d1等の各タイミングとほぼ同じタイミングで最大となる。従って、線L3で示される内燃機関20のトルクが最大となるタイミングで、脈動する制振トルクが最小となるように、トルク算出部12による制振トルクの算出が行われることが好ましい。制振トルクをこのように脈動するトルクとして算出するためには、各気筒でピストンが上死点に到達するd1等のタイミングを、制御装置10が何らかの方法で把握する必要がある。
各気筒でピストンが上死点に到達するd1等のタイミングは、例えば、エンジンECUのような、内燃機関20の動作を司る制御装置から通信により取得することができる。しかしながら、そのような方法でタイミングを取得する構成とした場合には、例えば車載ネットワークのような通信網を介した制御装置間の通信遅れが生じると、回転電機30から適切に制振トルクを出力することができなくなる可能性がある。また、何らかの原因で通信が途絶した場合には、回転電機30によって内燃機関20の回転数変動を抑制する制御が一切できなくなってしまう。
そこで、本実施形態に係る制御装置10では、エンジンECUからの通信によって得られる情報を用いることなく、回転数センサ32からの回転数信号を用いることにより、制振トルクを適切なタイミング(位相)で変化するように脈動させることとしている。
制振トルクの算出及び出力が行われるタイミングについて、図4を参照しながら説明する。図4(A)は、可動部31における回転数の時間変化の例を示すグラフである。この例では、時刻t2までの期間において、回転電機30によるクランキングが行われ、時刻t2において内燃機関20が始動されている。クランキングが行われている期間のうち、時刻t1までの期間では、可動部31の回転数は時間の経過と共に上昇して行き、時刻t1において、所定の目標回転数Rtに到達している。時刻t1以降の期間においては、可動部31の回転数は目標回転数Rtに維持されている。尚、図4の例では、時刻t2以降においても目標回転数Rtが一定となっているが、内燃機関20が始動された後においては、目標回転数Rtは適宜変更されてもよい。
図4(B)の線L11は、回転電機30で発生するトルクの時間変化の例を示すグラフである。また、図4(B)の線L12は、内燃機関20で発生するトルクの時間変化の例を示すグラフである。線L12に示されるように、内燃機関20が始動される時刻t2よりも前の期間においては、内燃機関20で発生するトルクは0である。時刻t2以降においては、内燃機関20では正方向のトルクが発生している。
線L11に示されるように、時刻t2までの期間においてクランキングが行われているときには、回転電機30では正方向のトルクが発生している。当該トルクは、クランキングが開始された直後において急激に上昇し低下した後、可動部31の回転数を目標回転数Rtに維持するために必要な正値に保たれている。
時刻t2において内燃機関20で点火が行われ、内燃機関20が始動された後は、回転電機30では負方向のトルクが発生している。当該トルクは、駆動軸21や可動部31の回転数を目標回転数Rtに維持するために必要な、内燃機関20のトルクに抗するトルクである。尚、図4(B)においては、時刻t2以降の線L11が直線状に描かれているのであるが、実際のトルクの変化は、制振トルクが重畳される影響により脈動する波形となる。
本実施形態では、内燃機関20が始動される時刻t2までの期間、すなわちクランキングが行われる期間に、トルク算出部12による制振トルクの算出が行われる。当該期間においては、制振トルクは算出されるだけであり実際には出力されない。つまり、当該期間においては、可動部31の回転数を目標回転数Rtに維持するために必要なトルクのみが回転電機30から出力されるが、当該トルクには制振トルクは重畳されない。
トルク調整部13は、時刻t2から、回転電機30から出力されるトルクに制振トルクを重畳させ始める。当該制振トルクは、図3の線L3(線L2でもよい)で示される内燃機関20のトルクが最大となるタイミングで、制振トルクの値が最小となるような波形のトルクとして、時刻t2までの期間において予め準備されていたものである。このため、内燃機関20が始動された直後のタイミング(時刻t2)から、内燃機関20の動作時における振動を適切に抑制することができる。
時刻t2までの期間において、トルク算出部12が制振トルクを算出する方法について、図5を参照しながら説明する。図5(A)には、内燃機関20における往復質量慣性トルクの変化の例が示されている。図5(B)には、可動部31における回転数の変化の例が示されている。図5(C)には、回転電機30で生じるトルクの変化の例が示されている。図5(D)には、トルク算出部12で算出された制振トルクの変化の例が示されている。図5に示される各グラフはいずれも、内燃機関20が始動されるよりも前の期間における、各パラメータの時間変化の例を表している。従って、図5(D)の制振トルクは、準備されるだけであって実際には未だ出力されないものである。
内燃機関20が始動されるよりも前の期間においては、内燃機関20では、図3の線L1に示される筒内圧トルクは発生せず、図3の線L2や図5(A)に示される往復質量慣性トルクのみが発生する。両図に示されるように、往復質量慣性トルクは時間の経過と共に正弦波状に変化する。
図5においては、各気筒でピストンが上死点に到達するタイミングが、時刻t10、t20、t30、t40として示されている。図5(A)に示されるように、往復質量慣性トルクはその性質上、ピストンが上死点に到達するタイミング(時刻t10等)のそれぞれにおいて0となり、当該タイミングで正方向から負方向へと切り替わるように変化する。
クランキングが行われている期間、具体的には、図4(A)における時刻t1以降の期間においては、制御装置10は、可動部31の回転数が一定の目標回転数Rtに一致するように、インバータ40を介して回転電機30の動作を制御しようとする。しかしながら、図5(A)のように変動する往復質量慣性トルクの影響を受けることにより、可動部31の回転数は、図5(B)のように脈動してしまう。可動部31の回転数は、往復質量慣性トルクと同様に正弦波状に変化する。
ただし、当該回転数の位相は、往復質量慣性トルクの位相から1/4周期だけ遅れた位相となる。従って、可動部31の回転数は、ピストンが上死点に到達するタイミング(時刻t10等)のそれぞれにおいて最大値となるように変化する。このとき、回転電機30で生じるトルクは、制御装置10による制御が行われる結果として図5(C)のように変化している。回転電機30で生じるトルクは、往復質量慣性トルクと同様に正弦波状に変化する。また、当該トルクの位相は、往復質量慣性トルクの位相と同じ位相となる。
図5(B)に示される可動部31の回転数の変化、すなわち、信号取得部11で取得される回転数信号は、上記のように、図5(A)に示される往復質量慣性トルクの影響を受けている。その結果として、回転数信号は、内燃機関20のピストンの位置に応じて変動する信号となっており、内燃機関20のピストン位置を示す情報を含んでいる。そこで、トルク算出部12は、図5(B)のように変化する回転数信号に基づいて、内燃機関20のピストン位置に同期した適切な制振トルクを算出する。
具体的な算出方法は以下の通りである。トルク算出部12は、以下の式(1)を用いて、時間と共に変化する制振トルクを算出する。
制振トルク=A×sin(ω×t+φ+θ)・・・・(1)
式(1)の「A」は制振トルクの振幅である。トルク算出部12は、例えば、可動部31の回転数と当該振幅との対応関係を示すマップを参照することにより、制振トルクの振幅Aを決定する。
式(1)の「ω」は、制振トルクの変化における角速度である。トルク算出部12は、例えば、以下の式(2)を用いて角速度ωを算出する。
ω=RR×n/2・・・・(2)
式(2)の「RR」は、可動部31の回転数を、ラジアン/秒の単位で表した数値である。式(2)の「n」は、内燃機関20が有する気筒の数である。本実施形態ではn=4である。
式(1)の「t」は、特定の時刻(例えば、クランキングが開始された時刻)からの経過時間(秒)である。トルク算出部12は、現在の時刻に合わせてtを更新しながら、制振トルクの値を常に最新値となるよう算出し続ける。
式(1)の「φ」は、制振トルクの位相を補正するためのパラメータである。トルク算出部12は、このφの値を調整することで、制振トルクの値が最小となるタイミングを、各気筒でピストンが上死点に到達するタイミング(時刻t10等)に近づける。トルク算出部12は、このような方法で制振トルクを補正し、理想的な制振トルクへと近づけて行く。
図4(D)に示される例では、ピストンが上死点に到達する時刻t10よりも前の時刻t9において、制振トルクの値が最小となっている。このため、トルク算出部12は、時刻t9から時刻t10までの期間Δt1が短くなるように、式(1)のφを例えば所定量だけ減少させる。当該処理は、例えば、時刻t10の直後に行われる。
その結果、次に制振トルクの値が最小になる時刻t19から、ピストンが上死点に到達する時刻t20までの期間Δt2は、Δt1よりも短くなっている。トルク算出部12は、期間Δt2が更に短くなるように、式(1)のφを再び所定量だけ減少させる。これにより、次に制振トルクの値が最小になる時刻t29から、ピストンが上死点に到達する時刻t30までの期間Δt3は、Δt2よりも更に短くなっている。トルク算出部12は、このようにφの値を調整する処理を繰り返していくことで、制振トルクの値が最小となるタイミングを、ピストンが上死点に到達するタイミングに近づけていく。クランキングが終了するまでには、制振トルクの値が最小となるタイミングと、ピストンが上死点に到達するタイミングと、が互いに概ね一致した状態としておくことができる。
式(1)の「θ」は、内燃機関20の進角量又は遅角量である。内燃機関20の気筒においてピストンが上死点に到達したタイミングよりも後に、当該気筒において点火が行われる場合、すなわち点火タイミングが遅角している場合には、当該遅角の程度に応じてθの値が負値とされる。逆に、点火タイミングが進角している場合には、当該進角の程度に応じてθの値が正値とされる。θの値は、情報取得部14で取得された角度情報に基づいて設定される。ただし、本実施形態では、制振トルクが実際に出力されるよりも前の期間においては、θの値は0とされる。
式(1)のφを設定するための具体的な方法の例について説明する。図6に示される線L21は、可動部31における回転数の変化、すなわち図5(B)に示される回転数の変化を、正規化して示したグラフである。ここでいう「正規化」とは、可動部31における回転数の変化のグラフにおいて、その位相を維持したまま、その振幅が±1であり且つ中心値が0となるように調整することを意味する。可動部31における回転数の正規化は、例えば、可動部31における回転数の計測値から目標回転数Rtを差し引いて得られる値を、その時の回転数の振幅で除することにより行うことができる。線L21によって表される値は、正規化された回転数信号の値、ということができる。
図6に示される線L22は、制振トルクの変化を、線L21と同様に正規化して示したグラフである。線L22によって表される値は、正規化された制振トルクの値、ということができる。
仮に、制振トルクの値が最小となるタイミングと、ピストンが上死点に到達するタイミングと、が互いに一致している場合には、正規化された回転数信号の値(線L21)と、正規化された制振トルクの値(線L22)と、の和は0となる。一方、上記それぞれのタイミングがずれている場合には、正規化された回転数信号の値(線L21)と、正規化された制振トルクの値(線L22)と、の和は0以外の値となる。
そこで、特定のタイミングにおける、正規化された回転数信号の値(線L21)と、正規化された制振トルクの値(線L22)と、の和に応じてφを設定すれば、当該φによる制振トルクの補正を比較的容易に行うことができる。この場合、上記の和とφとの対応関係を予めマップとして記憶しておけばよい。上記における「特定のタイミング」としては、例えば、回転数信号の値が最大値となるタイミング等を用いることができる。
尚、φを算出するにあたっては、正規化された回転数信号の値(線L21)に替えて、回転電機30で生じるトルクの変化(図5(C))を正規化したもの、を用いることとしてもよい。この場合、回転電機30で生じるトルクの変化に対し、その位相を1/4周期だけ遅らせる演算処理を施した上で正規化したものを用いれば、上記と同様の方法でφを算出することができる。
また、回転電機30で生じるトルクの変化に対し、その位相を1/4周期だけ進める演算処理を施した上で正規化したものを用いてもよい。この場合、正規化された回転電機30のトルクの値と、正規化された制振トルクの値と、の差に応じてφを設定すればよい。
以上に説明した制振トルクの算出等を実現するために、制御装置10で実行される具体的な処理の流れについて、図7を参照しながら説明する。同図に示される一連の処理は、回転電機30による内燃機関20のクランキングが開始された直後において実行されるものである。
当該処理の最初のステップS01では、目標回転数を設定する処理が行われる。この目標回転数は、図4の例における目標回転数Rtのことである。目標回転数は、常に同じ値に設定されてもよく、状況により異なる値に設定されてもよい。
ステップS01に続くステップS02では、トルク算出部12による制振トルクの算出が開始される。ここでは、先に述べた式(1)を用いて制振トルクが算出される。以降においては、その時点における現在時刻に対応したtを用いて、制振トルクの値が繰り返し算出され更新されて行く。尚、後に説明するステップS07を経るまでの期間においては、式(1)のφとして、仮の値である初期値が用いられる。また、後に説明するステップS09を経るまでの期間においては、式(1)のθは0とされる。尚、この時点における制振トルクは算出されるだけであり、実際には未だ出力されない。制振トルクが出力されるのは、後述のステップS10からである。
ステップS02に続くステップS03では、可動部31の回転数が、ステップS01で設定された目標回転数に到達したか否かが判定される。当該判定は、例えば、信号取得部11で取得された回転数信号に基づいて行われる。
可動部31の回転数が目標回転数に未だ到達していない場合には、ステップS03の処理が再度繰り返される。可動部31の回転数が目標回転数にしていた場合には、ステップS04に移行する。これと並行して、制御装置10は、以降における可動部31の回転数が目標回転数に維持されるように、図2を参照しながら説明した処理を実行する。
ステップS04では、可動部31の回転数の変動を検出する処理が開始される。具体的には、可動部31における回転数の変化を、図5(B)のように変動する時間変化のグラフとして取得する処理が開始される。
ステップS04に続くステップS05では、位相のずれを算出する処理が行われる。ここでいう「位相のずれ」とは、図5(D)のΔt1やΔt2等で示されるような、ピストンが上死点に到達するタイミングと、制振トルクの値が最小となるタイミングと、の差分のことである。
ステップS05に続くステップS06では、上記の位相のずれが許容範囲内であるか否かが判定される。具体的には、ステップS05で算出された位相のずれの絶対値が、所定の閾値以下となっている場合には、位相のずれが許容範囲内であると判定される。それ以外の場合には、位相のずれが許容範囲を超えていると判定される。
ステップS06において、位相のずれが許容範囲を超えていると判定された場合には、ステップS07に移行する。ステップS07では、制振トルクの位相を補正する処理が行われる。当該処理はトルク算出部12によって行われる。ここでは、図6を参照しながら先に説明した方法により、式(1)におけるφの値が更新される。その後、ステップS05以降の処理が再度実行される。
ステップS06において、位相のずれが許容範囲内であると判定された場合には、ステップS08に移行する。ステップS08では、角度情報を取得する処理が情報取得部14により行われる。ステップS08に続くステップS09では、トルク算出部12により、角度情報に基づいてθの値が設定される。以降においては、式(1)で算出される制振トルクの位相が、θを用いて補正されることとなる。
ステップS09の処理が完了した時点では、可動部31の回転数は概ね目標回転数に維持されており、且つ、制振トルクの値が最小となるタイミングと、ピストンが上死点に到達するタイミングと、が互いに一致した状態となっている。つまり、制振トルクが適切に準備された状態となっている。
ステップS09に続くステップS10では、内燃機関20における点火が開始され、これにより内燃機関20の動作が開始される。当該処理は、内燃機関20の処理を司る制御装置(エンジンECU)が、制御装置10との連携によりタイミングを計りながら行う。
内燃機関20における点火が開始されると、制御装置10は、これとほぼ同時に、制振トルクを、回転電機30から出力されるトルク(つまり可動部31のトルク)に重畳させ始める。これにより、内燃機関20の動作が開始された当初から、適切な制振トルクが回転電機30から出力されるので、内燃機関20の回転数変動を抑制することができる。制振トルクが出力され始めるタイミングは、内燃機関20における点火が行われるタイミングと同時であることが好ましいが、内燃機関20における点火が行われた僅かに後のタイミングであってもよい。
以上のように、本実施形態に係る制御装置10では、トルク算出部12が、回転電機30による内燃機関20のクランキングが行われているとき(図4における時刻t2よりも前のとき)に、信号取得部11によって取得される回転数信号に基づいて制振トルクを算出する。また、制御装置10のトルク調整部13は、内燃機関20が始動されるタイミング(図4における時刻t2のタイミング)で、制振トルクを、可動部31のトルクに重畳させ始める。これにより、制御装置間の通信に依存することなく、内燃機関20の回転数変動を抑制する制御を安定的に行うことができる。また、制振トルクは、回転数信号に基づいてリアルタイムに補正されるので、駆動軸21や可動部31の回転数が変化した場合であっても、内燃機関20の回転数変動を確実に抑制することができる。
トルク算出部12は、図5(B)に示されるような回転数信号の波形と同期した波形となるように、図5(D)の制振トルクを算出する。具体的には、回転数信号の波形と制振トルクの波形との間における位相のずれ(Δt1等)が0に近づくように、トルク算出部12が制振トルクを算出する。これにより、算出される制振トルクの波形は、内燃機関20の回転数変動を抑制するための適切な波形となる。尚、上記における「同期した波形」とは、回転数信号の波形(図5(B))が最大値又は最小値になる周期と、制振トルクの波形(図5(D))が最大値又は最小値になる周期と、が互いに一致することを意味する。
図6を参照しながら説明したように、トルク算出部12は、正規化された回転数信号の値(図6の線L21)と、正規化された制振トルクの値(図6の線L22)と、に基づいてφを設定し、当該φを用いて制振トルクの位相を補正する。このような方法により、回転数信号の波形と制振トルクの波形との間における位相のずれを、比較的容易な演算で0に近づけることができる。
図7のステップS09において、トルク算出部12は、角度情報に基づいて制振トルクの位相を補正する。これにより、内燃機関20における気筒の内圧が最大になるタイミングと、制振トルクの値が最小になるタイミングと、をより正確に一致させることができる。
本実施形態では、本実施形態では、内燃機関20の駆動軸21と、回転電機30の可動部31とが、例えばボルト等を用いて直接的に連結されている。つまり、可動部31が駆動軸21に対して固定されている。このような構成においては、駆動軸21の回転数が可動部31の回転数と一致するので、回転数信号に基づいて適切な制振トルクを算出することが可能となる。ただし、駆動軸21と可動部31との間に、ギヤやダンパー等が介在している構成においても、本実施形態と同様の方法で制振トルクを算出することは可能である。
制御装置10の制御対象は、内燃機関20と回転電機30とが互いに連結された構成の装置であればよく、本実施形態のような発電機PGとは異なる装置であってもよい。例えば、内燃機関20が、車両の駆動力を生じさせるためのものであり、回転電機30が、内燃機関20の回転数の変動を抑制するための専用の装置として設けられた装置であってもよい。このような装置においても、制御装置10が本実施形態の同様の制御を行うことで、内燃機関20の動作時における振動を抑制することができる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
本開示に記載の制御装置及び制御方法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御装置及び制御方法は、1つ又は複数の専用ハードウェア論理回路を含むプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の制御装置及び制御方法は、1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと1つ又は複数のハードウェア論理回路を含むプロセッサとの組み合わせにより構成された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。専用ハードウェア論理回路及びハードウェア論理回路は、複数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路により実現されてもよい。
10:制御装置
11:信号取得部
12:トルク算出部
20:内燃機関
21:駆動軸
30:回転電機
31:可動部

Claims (6)

  1. 回転電機(30)の制御装置(10)であって、
    前記回転電機は、内燃機関(20)の駆動軸(21)にトルクを加える可動部(31)を有しており、
    単位時間あたりにおける前記可動部の回転数に応じて変化する信号、である回転数信号を取得する信号取得部(11)と、
    前記内燃機関の動作時における振動を抑制するために、前記可動部から前記駆動軸に加えられる制振トルク、を算出するトルク算出部(12)と、を備え、
    前記トルク算出部は、
    前記回転電機による前記内燃機関のクランキングが行われているときに、前記信号取得部によって取得される前記回転数信号に基づいて前記制振トルクを算出する、制御装置。
  2. 前記可動部のトルクを調整するトルク調整部(13)を更に備え、
    前記トルク調整部は、
    前記内燃機関が始動されるタイミングで、前記制振トルクを、前記可動部のトルクに重畳させ始める、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記トルク算出部は、
    前記回転数信号の波形と同期した波形となるように前記制振トルクを算出する、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記トルク算出部は、
    正規化された前記回転数信号の値と、正規化された前記制振トルクの値と、に基づいて前記制振トルクの位相を補正する、請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記内燃機関の進角量又は遅角量を示す情報、である角度情報を取得する情報取得部(14)を更に備え、
    前記トルク算出部は、
    前記角度情報に基づいて前記制振トルクの位相を補正する、請求項3又は4に記載の制御装置。
  6. 前記可動部が前記駆動軸に対して固定されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置。
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