JP2023006219A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板のエッチング処理を効率よくかつ安定して実施する。【解決手段】本開示の一態様による基板処理装置は、処理槽と、制御部と、を備える。処理槽は、複数の基板で構成されるロットを処理液に浸漬させてエッチング処理を行う。制御部は、各部を制御する。また、制御部は、エッチング処理によって基板から処理液に溶解する溶解物の処理液中の濃度に基づいて、ロットの処理時間を補正する補正部を有する。【選択図】図3

Description

開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、基板処理システムにおいて、リン酸(HPO)水溶液に基板を浸漬することで、かかる基板に形成された窒化膜をエッチング処理する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2004-288963号公報
本開示は、基板のエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる技術を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、処理槽と、制御部と、を備える。処理槽は、複数の基板で構成されるロットを処理液に浸漬させてエッチング処理を行う。制御部は、各部を制御する。また、前記制御部は、前記エッチング処理によって前記基板から前記処理液に溶解する溶解物の前記処理液中の濃度に基づいて、前記ロットの処理時間を補正する補正部を有する。
本開示によれば、基板のエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
図1は、実施形態に係る基板処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 図2は、実施形態に係るエッチング処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 図3は、実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 図4は、エッチング液中のケイ酸濃度と窒化シリコン膜のエッチングレートおよび必要な処理時間との関係を示す図である。 図5は、実施形態に係るエッチング処理における補正処理を説明するための図である。 図6は、実施形態の変形例に係るエッチング処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 図7は、実施形態の変形例に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 図8は、実施形態に係る基板処理システムが実行する制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図9は、実施形態に係る基板処理システムが実行する制御処理の手順の別の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施形態の変形例に係る基板処理システムが実行する制御処理の手順の別の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
従来、基板処理システムにおいて、リン酸(HPO)水溶液に基板を浸漬することで、かかる基板に形成された窒化膜をエッチング処理する技術が知られている。
たとえば、リン酸水溶液に基板を浸漬することで、基板上に積層されたシリコン窒化膜(SiN)およびシリコン酸化膜(SiO)のうち、シリコン窒化膜を選択的にエッチングすることができる。
また、このシリコン窒化膜のエッチング処理では、シリコン窒化膜から生成されるポリシロキサンなどのケイ酸化合物(以下、単に「ケイ酸」とも呼称する。)がエッチング液中に溶解する。
そして、このシリコン窒化膜のエッチング処理では、エッチング液中のケイ酸濃度に応じてエッチングレートが変化するため、同じエッチング液を用いてエッチング処理をくり返し行った場合、所定の時間行ったとしても十分にエッチング処理できない場合があった。
一方で、かかる弊害を抑制するため、エッチング処理の度にエッチング液を交換した場合、エッチング液の交換時間が長くかかるとともに、エッチング液が大量に必要になるため、効率よくエッチング処理することが困難であった。
そこで、上述の問題点を克服し、基板のエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる技術の実現が期待されている。
<基板処理システムの構成>
まず、実施形態に係る基板処理システム1の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。基板処理システム1は、基板処理装置の一例である。
図1に示すように、実施形態に係る基板処理システム1は、キャリア搬入出部2と、ロット形成部3と、ロット載置部4と、ロット搬送部5と、ロット処理部6と、制御装置7とを備える。
キャリア搬入出部2は、キャリアステージ20と、キャリア搬送機構21と、キャリアストック22、23と、キャリア載置台24とを備える。
キャリアステージ20は、外部から搬送された複数のフープHを載置する。フープHは、複数(たとえば、25枚)のウェハWを水平姿勢で上下に並べて収容する容器である。キャリア搬送機構21は、キャリアステージ20、キャリアストック22、23およびキャリア載置台24の間でフープHの搬送を行う。
キャリア載置台24に載置されたフープHからは、処理される前の複数のウェハWが後述する基板搬送機構30によりロット処理部6に搬出される。また、キャリア載置台24に載置されたフープHには、処理された複数のウェハWが基板搬送機構30によりロット処理部6から搬入される。
ロット形成部3は、基板搬送機構30を有し、ロットを形成する。ロットは、1または複数のフープHに収容されたウェハWを組合せて同時に処理される複数(たとえば、50枚)のウェハWで構成される。1つのロットを形成する複数のウェハWは、互いの板面を対向させた状態で一定の間隔をあけて配列される。
基板搬送機構30は、キャリア載置台24に載置されたフープHとロット載置部4との間で複数のウェハWを搬送する。
ロット載置部4は、ロット搬送台40を有し、ロット搬送部5によってロット形成部3とロット処理部6との間で搬送されるロットを一時的に載置(待機)する。ロット搬送台40は、ロット形成部3で形成された処理される前のロットを載置する搬入側載置台41と、ロット処理部6で処理されたロットを載置する搬出側載置台42とを有する。搬入側載置台41および搬出側載置台42には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで載置される。
ロット搬送部5は、ロット搬送機構50を有し、ロット載置部4とロット処理部6との間やロット処理部6の内部でロットの搬送を行う。ロット搬送機構50は、レール51と、移動体52と、基板保持体53とを有する。
レール51は、ロット載置部4およびロット処理部6に渡って、X軸方向に沿って配置される。移動体52は、複数のウェハWを保持しながらレール51に沿って移動可能に構成される。基板保持体53は、移動体52に配置され、起立姿勢で前後に並んだ複数のウェハWを保持する。
ロット処理部6は、1ロット分の複数のウェハWに対し、エッチング処理や洗浄処理、乾燥処理などを一括で行う。ロット処理部6には、2台のエッチング処理装置60と、洗浄処理装置70と、洗浄処理装置80と、乾燥処理装置90とが、レール51に沿って並んで配置される。
エッチング処理装置60は、1ロット分の複数のウェハWに対してエッチング処理を一括で行う。洗浄処理装置70は、1ロット分の複数のウェハWに対して洗浄処理を一括で行う。洗浄処理装置80は、基板保持体53の洗浄処理を行う。乾燥処理装置90は、1ロット分の複数のウェハWに対して乾燥処理を一括で行う。なお、エッチング処理装置60、洗浄処理装置70、洗浄処理装置80および乾燥処理装置90の台数は、図1の例に限られない。
エッチング処理装置60は、エッチング処理用の処理槽61と、リンス処理用の処理槽62と、基板昇降機構63、64とを備える。
処理槽61は、起立姿勢で配列された1ロット分のウェハWを収容可能であり、エッチング処理用の薬液(以下、「エッチング液」とも呼称する。)が貯留される。処理槽61の詳細については後述する。
処理槽62には、リンス処理用の処理液(脱イオン水など)が貯留される。基板昇降機構63、64には、ロットを形成する複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
エッチング処理装置60は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構63で保持し、処理槽61のエッチング液に浸漬させてエッチング処理を行う。エッチング処理は、たとえば、1時間~3時間程度行われる。
処理槽61においてエッチング処理されたロットは、ロット搬送部5によって処理槽62に搬送される。そして、エッチング処理装置60は、搬送されたロットを基板昇降機構64にて保持し、処理槽62のリンス液に浸漬させることによってリンス処理を行う。処理槽62においてリンス処理されたロットは、ロット搬送部5で洗浄処理装置70の処理槽71に搬送される。
洗浄処理装置70は、洗浄用の処理槽71と、リンス処理用の処理槽72と、基板昇降機構73、74とを備える。洗浄用の処理槽71には、洗浄用の薬液(以下、「洗浄薬液」とも呼称する)が貯留される。洗浄薬液は、たとえば、SC-1(アンモニア、過酸化水素および水の混合液)などである。
リンス処理用の処理槽72には、リンス処理用の処理液(脱イオン水など)が貯留される。基板昇降機構73、74には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
洗浄処理装置70は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構73にて保持し、処理槽71の洗浄液に浸漬させることによって洗浄処理を行う。
処理槽71において洗浄処理されたロットは、ロット搬送部5によって処理槽72に搬送される。そして、洗浄処理装置70は、搬送されたロットを基板昇降機構74にて保持し、処理槽72のリンス液に浸漬させることによってリンス処理を行う。処理槽72においてリンス処理されたロットは、ロット搬送部5で乾燥処理装置90の処理槽91に搬送される。
乾燥処理装置90は、処理槽91と、基板昇降機構92とを有する。処理槽91には、乾燥処理用の処理ガスが供給される。基板昇降機構92には、1ロット分の複数のウェハWが起立姿勢で前後に並んで保持される。
乾燥処理装置90は、ロット搬送部5で搬送されたロットを基板昇降機構92で保持し、処理槽91内に供給される乾燥処理用の処理ガスを用いて乾燥処理を行う。処理槽91で乾燥処理されたロットは、ロット搬送部5でロット載置部4に搬送される。
洗浄処理装置80は、ロット搬送機構50の基板保持体53に洗浄用の処理液を供給し、さらに乾燥ガスを供給することで、基板保持体53の洗浄処理を行う。
制御装置7は、基板処理システム1の各部(キャリア搬入出部2、ロット形成部3、ロット載置部4、ロット搬送部5、ロット処理部6など)の動作を制御する。制御装置7は、スイッチや各種センサなどからの信号に基づいて、基板処理システム1の各部の動作を制御する。
制御装置7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御装置7は、たとえば、記憶部9(図3参照)に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。かかる制御装置7の詳細については後述する。
<エッチング処理装置の構成>
次に、ウェハWのエッチング処理を実施するエッチング処理装置60の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、実施形態に係るエッチング処理装置60の構成を示す概略ブロック図である。
エッチング処理装置60は、エッチング液供給部100と、基板処理部110とを備える。エッチング液供給部100は、エッチング液Lを生成して基板処理部110に供給する。エッチング液Lは、処理液の一例である。
エッチング液供給部100は、リン酸水溶液供給部101と、ケイ酸溶液供給部102と、析出抑制剤供給部103と、混合機構104と、エッチング液供給路105と、流量調整器106とを備える。
リン酸水溶液供給部101は、リン酸水溶液を混合機構104に供給する。かかるリン酸水溶液供給部101は、リン酸水溶液供給源101aと、リン酸水溶液供給路101bと、流量調整器101cとを有する。
リン酸水溶液供給源101aは、たとえば、リン酸水溶液を貯留するタンクである。リン酸水溶液供給路101bは、リン酸水溶液供給源101aと混合機構104とを接続し、リン酸水溶液供給源101aから混合機構104にリン酸水溶液を供給する。
流量調整器101cは、リン酸水溶液供給路101bに配置され、混合機構104に供給されるリン酸水溶液の流量を調整する。流量調整器101cは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
ケイ酸溶液供給部102は、ケイ酸化合物が含まれる溶液(以下、「ケイ酸溶液」とも呼称する。)を混合機構104に供給する。かかるケイ酸溶液供給部102は、ケイ酸溶液供給源102aと、ケイ酸溶液供給路102bと、流量調整器102cとを有する。
ケイ酸溶液供給源102aは、たとえば、ケイ酸溶液を貯留するタンクである。ケイ酸溶液供給路102bは、ケイ酸溶液供給源102aと混合機構104とを接続し、ケイ酸溶液供給源102aから混合機構104にケイ酸溶液を供給する。
流量調整器102cは、ケイ酸溶液供給路102bに配置され、混合機構104に供給されるケイ酸溶液の流量を調整する。流量調整器102cは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。実施形態に係るケイ酸溶液は、たとえば、コロイダルシリコンを分散させた溶液である。
析出抑制剤供給部103は、析出抑制剤を混合機構104に供給する。かかる析出抑制剤供給部103は、析出抑制剤供給源103aと、析出抑制剤供給路103bと、流量調整器103cとを有する。
析出抑制剤供給源103aは、たとえば、析出抑制剤を貯留するタンクである。析出抑制剤供給路103bは、析出抑制剤供給源103aと混合機構104とを接続し、析出抑制剤供給源103aから混合機構104に析出抑制剤を供給する。
流量調整器103cは、析出抑制剤供給路103bに配置され、混合機構104に供給される析出抑制剤の流量を調整する。流量調整器103cは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
実施形態に係る析出抑制剤は、シリコン酸化物の析出を抑止する成分を含むものであればよい。析出抑制剤は、たとえば、リン酸水溶液に溶解したケイ酸イオンを溶解した状態で安定化させてシリコン酸化物の析出を抑制するような成分を含んでもよい。また、析出抑制剤は、その他の公知の方法でシリコン酸化物の析出を抑制するような成分を含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤には、たとえば、フッ素成分を含むヘキサフルオロケイ酸(HSiF)水溶液を用いることができる。また、析出抑制剤は、水溶液中のヘキサフルオロケイ酸を安定化させるため、アンモニアなどの添加物を含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤としては、たとえば、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム(NHSiFや、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム(NaSiF)などを用いることができる。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、イオン半径が0.2Åから0.9Åの陽イオンである元素を含む化合物であってもよい。ここで、「イオン半径」とは、結晶格子の格子定数から得られる陰イオンと陽イオンの半径の和から経験に求められたイオンの半径である。
実施形態に係る析出抑制剤は、たとえば、アルミニウム、カリウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、モリブデン、ハフニウム、ニッケルおよびクロムのいずれかの元素の酸化物を含んでもよい。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、上述のいずれかの元素の酸化物に代えてまたは加えて、上述のいずれかの元素の窒化物、塩化物、臭化物、水酸化物および硝酸塩のうち少なくとも1つを含んでもよい。
実施形態に係る析出抑制剤は、たとえば、Al(OH)、AlCl、AlBr、Al(NO、Al(SO、AlPOおよびAlのうち少なくとも1つを含んでもよい。
また、実施形態に係る析出抑制剤は、KCl、KBr、KOHおよびKNOのうち少なくとも1つを含んでもよい。さらに、実施形態に係る析出抑制剤は、LiCl、NaCl、MgCl、CaClおよびZrClのうち少なくとも1つを含んでもよい。
混合機構104は、リン酸水溶液と、ケイ酸溶液と、析出抑制剤とを混合して、エッチング液Lを生成する。すなわち、実施形態に係るエッチング液Lは、リン酸水溶液と、析出抑制剤と、ケイ酸溶液とを含有する。
エッチング液供給路105は、混合機構104と処理槽61の外槽112とを接続し、混合機構104から外槽112にエッチング液Lを供給する。
流量調整器106は、エッチング液供給路105に配置され、外槽112に供給されるエッチング液Lの流量を調整する。流量調整器106は、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
基板処理部110は、エッチング液供給部100から供給されたエッチング液LにウェハWを浸漬して、かかるウェハWにエッチング処理を施す。ウェハWは、基板の一例である。実施形態では、たとえば、ウェハW上に形成されたシリコン窒化膜およびシリコン酸化膜のうち、シリコン窒化膜を選択的にエッチングすることができる。
基板処理部110は、処理槽61と、基板昇降機構63と、循環路120と、DIW供給部130と、バブリングガス供給部140と、処理液排出部150とを備える。処理槽61は、内槽111と、外槽112と、液面センサ113とを有する。液面センサ113は、液量測定部の一例である。
内槽111は、エッチング液L中にウェハWを浸漬させるための槽であり、浸漬用のエッチング液Lを収容する。内槽111は、上部に開口部111aを有し、エッチング液Eが開口部111a付近まで貯留される。
内槽111では、基板昇降機構63を用いて複数のウェハWがエッチング液Lに浸漬され、ウェハWにエッチング処理が行われる。かかる基板昇降機構63は、昇降可能に構成され、複数のウェハWを垂直姿勢で前後に並べて保持する。
外槽112は、内槽111を囲むように内槽111の外側に配置され、内槽111の開口部111aから流出するエッチング液Lを受ける。図2に示すように、外槽112の液位は、内槽111の液位よりも低く維持される。
液面センサ113は、外槽112に貯留されるエッチング液Lの液面の高さを測定する。実施形態に係る制御部10(図3参照)は、液面センサ113で測定される外槽112の高さに基づいて、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量を測定することができる。
なぜなら、内槽111および循環路120の内部はエッチング液Lで満たされていることから液量は常に一定であるため、外槽112内部の液量を液面センサ113の測定値に基づいて測定することにより、処理槽61全体の液量を求めることができるからである。
外槽112と内槽111とは、循環路120によって接続される。循環路120の一端は外槽112の底部に接続され、循環路120の他端は内槽111内に位置する処理液供給ノズル125に接続される。
循環路120には、外槽112側から順に、ポンプ121と、ヒータ122と、フィルタ123とが位置する。
ポンプ121は、外槽112から循環路120を経て内槽111に送られるエッチング液Lの循環流を形成する。また、エッチング液Lは、内槽111の開口部111aからオーバーフローすることで、再び外槽112へと流出する。このようにして、基板処理部110内にエッチング液Lの循環流が形成される。すなわち、かかる循環流は、外槽112、循環路120および内槽111において形成される。
ヒータ122は、循環路120を循環するエッチング液Lの温度を調整する。フィルタ123は、循環路120を循環するエッチング液Lを濾過する。
DIW供給部130は、DIW供給源130aと、DIW供給路130bと、流量調整器130cとを有する。DIW供給部130は、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの濃度を調整するため、外槽112にDIW(DeIonized Water:脱イオン水)を供給する。
DIW供給路130bは、DIW供給源130aと外槽112とを接続し、DIW供給源130aから外槽112に所定温度のDIWを供給する。
流量調整器130cは、DIW供給路130bに配置され、外槽112へ供給されるDIWの供給量を調整する。流量調整器130cは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。流量調整器130cによってDIWの供給量が調整されることで、エッチング処理装置60内のエッチング液Lの温度、リン酸濃度、ケイ酸濃度および析出抑制剤濃度が調整される。
バブリングガス供給部140は、内槽111に貯留されるエッチング液L中に不活性ガス(たとえば窒素ガス)の気泡を吐出する。バブリングガス供給部140は、不活性ガス供給源140aと、不活性ガス供給路140bと、流量調整器140cと、ガスノズル140dとを有する。
不活性ガス供給路140bは、不活性ガス供給源140aとガスノズル140dとを接続し、不活性ガス供給源140aからガスノズル140dに不活性ガス(たとえば窒素ガス)を供給する。
流量調整器140cは、不活性ガス供給路140bに配置され、ガスノズル140dへ供給される不活性ガスの供給量を調整する。流量調整器140cは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
ガスノズル140dは、たとえば、内槽111内においてウェハWおよび処理液供給ノズル125の下方に位置する。ガスノズル140dは、内槽111に貯留されるエッチング液Lに不活性ガスの気泡を吐出する。
実施形態に係るエッチング処理装置60は、ガスノズル140dから不活性ガスの気泡を吐出することにより、内槽111内に並んで位置する複数のウェハWの間の隙間に速い流れのエッチング液Lを供給することができる。したがって、実施形態によれば、複数のウェハWを効率よくかつ均等にエッチング処理することができる。
処理液排出部150は、エッチング処理で使用されたエッチング液Lの全部、または一部を入れ替える際などに、エッチング液LをドレインDRに排出する。処理液排出部150は、排出路150aと、流量調整器150bと、冷却タンク150cとを有する。
排出路150aは、循環路120に接続される。流量調整器150bは、排出路150aに配置され、排出されるエッチング液Lの排出量を調整する。流量調整器150bは、開閉弁、流量制御弁および流量計などを有する。
冷却タンク150cは、排出路150aを流れてきたエッチング液Lを一時的に貯留するとともに冷却する。冷却タンク150cでは、流量調整器150bによってエッチング液Lの排出量が調整される。
<実施形態>
次に、実施形態に係るエッチング処理の詳細について、図3~図5を参照しながら説明する。図3は、実施形態に係る制御装置7の構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置7は、通信部8と、記憶部9と、制御部10とを備える。
また、制御装置7には、上述した液面センサ113などに加えて、処理槽61に搬送されるロットに含まれるウェハWの枚数を測定する枚数測定器11が接続される。
なお、制御装置7は、図3に示す機能部以外にも、既知のコンピュータが有する各種の機能部、たとえば各種の入力デバイスや音声出力デバイスなどの機能部を有することとしてもかまわない。
通信部8は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部8は、ネットワークNを介して図示しない管理装置と有線または無線で接続され、かかる管理装置との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。
通信部8は、管理装置からフープHに収容されるロットに含まれる複数のウェハWに関する各種の情報を受信する。通信部8は、たとえば、ロットに含まれるウェハWの枚数や、ウェハWごとに形成されるデバイスの種類に関する情報を、管理装置から受信する。そして、通信部8は、かかる受信した情報を制御部10に出力する。
なお、本開示において、ウェハWに形成されるデバイスの種類には、たとえば、ウェハW上に積層されたシリコン窒化膜およびシリコン酸化膜の膜厚および積層数が含まれる。
記憶部9は、たとえば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部9は、基板情報記憶部9aを有する。また、記憶部9は、制御部10での処理に用いる情報を記憶する。
基板情報記憶部9aは、各種の基板情報を記憶する。基板情報記憶部9aには、たとえば、下記の表1に示すように、1枚のウェハWからエッチング処理の際に溶出するケイ酸の溶出量が、かかるウェハWに形成されるデバイスの種類ごとに記憶される。
Figure 2023006219000002
なお、上記の表1に記載されるケイ酸の溶出量は、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量が所与の初期値(たとえば、1回目のエッチング処理前の液量V)である場合に、エッチング液L中に溶出するケイ酸の溶出量である。また、上記の表1には、後に説明する式(1)で用いられるn回目のエッチング処理の際のウェハWの処理枚数のパラメータについても記載されている。
また、基板情報記憶部9aには、エッチング液L中のケイ酸濃度に対する窒化シリコン膜のエッチングレートの傾きA(Å/min/ppm)についての情報が記憶される。かかる傾きAについて、図4を参照しながら説明する。
図4は、エッチング液L中のケイ酸濃度と窒化シリコン膜のエッチングレートおよび必要な処理時間との関係を示す図である。図4に示すように、エッチング液L中のケイ酸濃度が高くなるに従い、窒化シリコン膜のエッチングレートが線型状に低下する。
これにより、図4に示すように、ウェハWに形成される窒化シリコン膜を十分に除去するために必要な処理時間は、エッチング液L中のケイ酸濃度が高くなるに従って徐々に長くなる。
そして、実施形態では、図4に示したエッチングレートのプロットに付与された近似直線Mの傾きが、上述の傾きAとして基板情報記憶部9aに記憶される。
図3の説明に戻る。基板情報記憶部9aには、また、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与の初期値(たとえば、1回目のエッチング処理前のケイ酸濃度F)である場合の窒化シリコン膜のエッチングレートR(Å/min)が記憶される。また、基板情報記憶部9aには、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与の初期値である場合に必要な処理時間B(min)が記憶される。
制御部10は、たとえば、CPU、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などによって、記憶部9に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
また、制御部10は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されるようにしてもよい。
制御部10は、取得部10aと、推定部10bと、補正部10cとを有し、以下に説明する制御処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部10の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する制御処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
取得部10aは、処理が予定されるロットに関する各種の情報を、通信部8を介して管理装置から取得する。取得部10aは、たとえば、処理が予定されるロットを収容するフープH(図1参照)のロットIDに基づいて、管理装置から各種の情報を取得する。
取得部10aは、たとえば、処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数や、ウェハWごとに形成されるデバイスの種類に関する情報を管理装置から取得する。また、取得部10aは、記憶部9の基板情報記憶部9aから、上述した各種の基板情報を取得する。
また、取得部10aは、処理槽61(図2参照)に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数に関する情報を、枚数測定器11から取得する。また、取得部10aは、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量に関する情報を液面センサ113から取得する。
推定部10bは、取得部10aで取得された各種の情報に基づいて、初期のケイ酸濃度に対するエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量を推定する。同じエッチング液Lにおいて、初期(すなわち、1回目)のケイ酸濃度Fに対するn回目のエッチング処理の後のケイ酸濃度の変化量f(n)は、たとえば、以下の式(1)で推定することができる。
Figure 2023006219000003
なお上記の式(1)において、Vとは、n回目のエッチング処理の後に処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量である。
補正部10cは、推定部10bで推定されたエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)に基づいて、次に処理が予定されるロットの処理時間を補正する。かかる補正部10cが実施する補正処理の概要について、図5を参照しながら説明する。
図5は、実施形態に係るエッチング処理における補正処理を説明するための図である。図5に示すように、2回目のエッチング処理では、1回目のエッチング処理において複数のウェハWからケイ酸が溶出することから、1回目のエッチング処理よりもケイ酸濃度が高くなる。
これにより、図4に示したように、窒化シリコン膜のエッチングレートが低下することから、2回目のエッチング処理では1回目のエッチング処理よりも必要な処理時間が長くなる。
同様に、3回目のエッチング処理では、2回目のエッチング処理においてさらに複数のウェハWからケイ酸が溶出することから、2回目のエッチング処理よりもケイ酸濃度が高くなる。これにより、窒化シリコン膜のエッチングレートが低下することから、3回目のエッチング処理では2回目のエッチング処理よりも必要な処理時間が長くなる。
たとえば、実施形態に係る補正部10cは、以下の式(2)に基づいて、次に処理が予定される(すなわち、n+1回目の)ロットの処理時間Bn+1を求めることができる。
n+1=(R/(R-A×f(n)))×B ・・・(2)
ここで、式(2)に用いられるパラメータBは、ケイ酸濃度が所与の初期値Fである場合に必要な処理時間であることから、補正部10cは、上記の式(2)を用いることで、初期値の処理時間Bに対して補正された処理時間Bn+1を求めることができる。
ここまで説明したように、実施形態では、推定部10bによって毎回のエッチング処理の前にエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)を推定し、かかるケイ酸濃度の変化量f(n)に基づいてエッチング処理に必要な処理時間を毎回補正する。
これにより、同じエッチング液Lを用いてエッチング処理をくり返し行ったとしても、ウェハWに形成される窒化シリコン膜を十分に除去することができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWのエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
また、実施形態では、推定部10bが、上記の式(1)に示したように、液面センサ113で測定されるエッチング液Lの液量Vに基づいて、エッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)を推定するとよい。
これにより、処理されるロットが入れ替わる際などにエッチング液Lが溢れたり蒸発したりして、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vが変化した場合でも、ケイ酸濃度の変化量f(n)を精度よく推定することができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態では、外槽112に設けられる液面センサ113を用いて、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vを測定するとよい。これにより、内槽111および外槽112を有する処理槽61において、貯留されるエッチング液Lの液量Vを簡便に測定することができる。
また、実施形態では、n回目のエッチング処理が終了した後、かかるn回目のエッチング処理が終了した時点でのエッチング液L中のケイ酸濃度(すなわち、ケイ酸濃度の初期値F+変化量f(n))を推定する。そして、制御部10は、推定されたケイ酸濃度が所与のしきい値よりも高い場合、次のn+1回目のエッチング処理を中止するとよい。
これにより、次のエッチング処理において、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも高い場合に発生するシリコン酸化物の析出現象を未然に防ぐことができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態では、n回目のエッチング処理が終了した後、次のn+1回目のエッチング処理が終了する時点でのケイ酸濃度(すなわち、ケイ酸濃度の初期値F+変化量f(n+1))を前もって推定する。そして、制御部10は、推定されたケイ酸濃度が所与のしきい値よりも高い場合、次のn+1回目のエッチング処理を中止してもよい。
これにより、次のエッチング処理において、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも高い場合に発生するシリコン酸化物の析出現象を未然に防ぐことができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
なお、上記の通りn+1回目のエッチング処理を中止した場合、制御部10は、処理槽61に貯留されるエッチング液Lを交換して、かかるエッチング液L中のケイ酸濃度を初期値Fに戻すとよい。これにより、かかる処理槽61において改めてエッチング処理をくり返し行うことができる。
<変形例>
つづいて、実施形態に係る基板処理システム1の変形例について、図6および図7を参照しながら説明する。図6は、実施形態の変形例に係るエッチング処理装置60の構成を示す概略ブロック図であり、図7は、実施形態の変形例に係る制御装置7の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、変形例に係るエッチング処理装置60では、循環路120に、ポンプ121、ヒータ122およびフィルタ123に加えて、濃度センサ124が設けられる。
かかる濃度センサ124は、循環路120を循環するエッチング液Lのケイ酸濃度を検出する。そして、図7に示すように、濃度センサ124は制御装置7に接続され、濃度センサ124で生成された信号は制御装置7に送信される。
また、図7に示すように、制御部10は、取得部10aと、補正部10cとを有する。取得部10aは、処理が予定されるロットに関する各種の情報を、通信部8を介して管理装置から取得する。
取得部10aは、たとえば、処理が予定されるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて、管理装置から各種の情報を取得する。取得部10aは、たとえば、処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数や、ウェハWごとに形成されるデバイスの種類に関する情報を取得する。
また、取得部10aは、記憶部9の基板情報記憶部9aから、上述した各種の基板情報を取得する。また、取得部10aは、処理槽61(図2参照)に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数に関する情報を、枚数測定器11から取得する。
また、取得部10aは、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vに関する情報を液面センサ113から取得するとともに、処理槽61に貯留されるエッチング液L中のケイ酸濃度Fに関する情報を濃度センサ124から取得する。
変形例に係る補正部10cは、濃度センサ124で測定されたエッチング液L中のケイ酸濃度Fに基づいて、次に処理が予定されるロットの処理時間を補正する。
たとえば、変形例に係る補正部10cは、以下の式(3)に基づいて、次に処理が予定される(すなわち、n+1回目の)ロットの処理時間Bn+1を求めることができる。
n+1=(R/(R-A×(F-F)))×B ・・・(3)
ここで、式(3)に用いられているパラメータBはケイ酸濃度が所与の初期値Fである場合に必要な処理時間であることから、補正部10cは、上記の式(3)を用いることで、初期値の処理時間Bに対して補正された処理時間Bn+1を求めることができる。
ここまで説明したように、変形例では、濃度センサ124を用いて毎回のエッチング処理の前にエッチング液L中のケイ酸濃度Fを測定し、かかるケイ酸濃度Fに基づいてエッチング処理に必要な処理時間を毎回補正する。
これにより、同じエッチング液Lを用いてエッチング処理をくり返し行ったとしても、ウェハWに形成される窒化シリコン膜を十分に除去することができる。したがって、変形例によれば、ウェハWのエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
また、変形例では、n回目のエッチング処理が終了した後、かかるn回目のエッチング処理が終了した時点でのエッチング液L中のケイ酸濃度Fを測定し、測定されたケイ酸濃度Fが所与のしきい値よりも高い場合、次のn+1回目のエッチング処理を中止するとよい。
これにより、次のエッチング処理において、エッチング液L中のケイ酸濃度Fが所与のしきい値よりも高い場合に発生するシリコン酸化物の析出現象を未然に防ぐことができる。したがって、変形例によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
なお、上記の通りn+1回目のエッチング処理を中止した場合、制御部10は、処理槽61に貯留されるエッチング液Lを交換して、かかるエッチング液L中のケイ酸濃度を初期値Fに戻すとよい。これにより、かかる処理槽61において改めてエッチング処理をくり返し行うことができる。
また、変形例では、液交換後に1回目のエッチング処理を行う前に、濃度センサ124を用いてエッチング液L中のケイ酸濃度Fを測定してもよい。これにより、液交換の際に処理槽61に残留するケイ酸に起因して、液交換後のエッチング液L中のケイ酸濃度Fが初期値Fからズレていた場合でも、かかるズレた値に基づいて1回目のエッチング処理の処理時間を補正することができる。
したがって、変形例によれば、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理槽61と、制御部10と、を備える。処理槽61は、複数の基板(ウェハW)で構成されるロットを処理液(エッチング液L)に浸漬させてエッチング処理を行う。制御部10は、各部を制御する。また、制御部10は、エッチング処理によって基板(ウェハW)から処理液(エッチング液L)に溶解する溶解物(ケイ酸)の処理液中の濃度に基づいて、ロットの処理時間を補正する補正部10cを有する。これにより、ウェハWのエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部10は、処理されたロットに含まれる基板(ウェハW)の枚数および基板情報に基づいて、処理液(エッチング液L)中の溶解物(ケイ酸)の濃度を推定する推定部10bをさらに有する。また、補正部10cは、推定部10bで推定される溶解物(ケイ酸)の濃度に基づいて、ロットの処理時間を補正する。これにより、基板処理システム1に濃度センサ124が設けられていない場合でも、ウェハWのエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理槽61に貯留される処理液(エッチング液L)の液量を測定する液量測定部(液面センサ113)をさらに備える。また、推定部10bは、液量測定部(液面センサ113)で測定される処理液(液面センサ113)の液量に基づいて、処理液(エッチング液L)中の溶解物(ケイ酸)の濃度を推定する。これにより、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vが変化した場合でも、ケイ酸濃度を精度よく推定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、処理槽61は、内槽111と、外槽112とを有する。内槽111は、上部に開口部111aを有し、ロットを処理液(エッチング液L)に浸漬させる。外槽112は、内槽111の外側に配置され、開口部111aから流出する処理液(エッチング液L)を受ける。また、液量測定部は、外槽112に設けられる液面センサ113である。これにより、内槽111および外槽112を有する処理槽61において、貯留されるエッチング液Lの液量Vを簡便に測定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、推定部10bは、基板情報を、ロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する。これにより、エッチング液L中のケイ酸濃度を精度よく推定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、基板情報には、基板(ウェハW)に形成されるデバイスの種類が含まれる。これにより、エッチング液L中のケイ酸濃度を精度よく推定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、処理液(エッチング液L)中の溶解物(ケイ酸)の濃度を測定する濃度センサ124をさらに備える。また、補正部10cは、濃度センサ124で測定される溶解物(ケイ酸)の濃度に基づいて、ロットの処理時間を補正する。これにより、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、濃度センサ124による測定は、ロットの処理前、またはロットの処理前およびロットの処理後のうち少なくとも一方で行われる。これにより、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部10は、処理液(エッチング液L)中の溶解物の濃度が所与のしきい値を超えている場合、予定されるロットのエッチング処理を中止し、処理槽61に貯留される処理液を交換する。これにより、ウェハWのエッチング処理をさらに安定して実施することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、処理液(エッチング液L)は、リン酸を含み、溶解物は、ケイ酸である。これにより、ウェハW上に積層されたシリコン窒化膜およびシリコン酸化膜のうち、シリコン窒化膜を選択的にエッチングすることができる。
<制御処理の手順>
つづいて、実施形態および変形例に係る制御処理の手順について、図8~図10を参照しながら説明する。図8は、実施形態に係る基板処理システム1が実行する制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
実施形態に係る制御処理では、まず、制御部10が、液交換された処理槽61のエッチング液Lの液量Vおよびケイ酸濃度を初期化する(ステップS101)。そして、制御部10は、処理槽61に貯留されたエッチング液Lによるエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnに1を設定する(ステップS102)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS103)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS104)。
次に、制御部10は、処理槽61に搬入されたロットにn回目のエッチング処理を施す(ステップS105)。なお、かかるエッチング処理が施されたロットは、リンス処理用の処理槽62に搬出される。
次に、制御部10は、液面センサ113を用いることで、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vを測定する(ステップS106)。そして、制御部10は、処理槽61でエッチング処理されたウェハWの枚数や基板情報、エッチング液Lの液量Vなどに基づいて、処理槽61に貯留されるエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)を推定する(ステップS107)。
次に、制御部10は、推定されたケイ酸濃度の変化量f(n)から求められるエッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS108)。そして、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きい場合(ステップS108,Yes)、次に処理が予定されるロットのエッチング処理を中止する(ステップS109)。
そして、制御部10は、処理槽61のエッチング液Lを交換し(ステップS110)、一連の制御処理を終了する。
一方で、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きくない場合(ステップS108,No)、制御部10は、処理槽61でのエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnをインクリメントする(ステップS111)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS112)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS113)。
次に、制御部10は、ステップS107の処理で推定されたケイ酸濃度の変化量f(n)、次に処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数および基板情報などに基づいて、次に処理が予定されるロットの処理時間を補正する(ステップS114)。そして、制御部10は、ステップS105の処理に移行する。
図9は、実施形態に係る基板処理システム1が実行する制御処理の手順の別の一例を示すフローチャートである。
別の一例に係る制御処理では、まず、制御部10が、液交換された処理槽61のエッチング液Lの液量Vおよびケイ酸濃度を初期化する(ステップS201)。そして、制御部10は、処理槽61に貯留されたエッチング液Lによるエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnに1を設定する(ステップS202)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS203)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS204)。
次に、制御部10は、処理槽61に搬入されたロットにn回目のエッチング処理を施す(ステップS205)。なお、かかるエッチング処理が施されたロットは、リンス処理用の処理槽62に搬出される。
次に、制御部10は、液面センサ113を用いることで、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vを測定する(ステップS206)。そして、制御部10は、処理槽61でエッチング処理されたウェハWの枚数や基板情報、エッチング液Lの液量Vなどに基づいて、処理槽61に貯留されるエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)を推定する(ステップS207)。
次に、制御部10は、推定されたケイ酸濃度の変化量f(n)から求められるエッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS208)。そして、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きい場合(ステップS208,Yes)、次に処理が予定されるロットのエッチング処理を中止する(ステップS209)。
そして、制御部10は、処理槽61のエッチング液Lを交換し(ステップS210)、一連の制御処理を終了する。
一方で、エッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きくない場合(ステップS208,No)、制御部10は、処理槽61でのエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnをインクリメントする(ステップS211)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS212)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS213)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数や基板情報、エッチング液Lの液量Vなどに基づいて、次のエッチング処理を行った後のエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n+1)を推定する(ステップS214)。
次に、制御部10は、推定された処理後のケイ酸濃度の変化量f(n+1)から求められる、処理後のエッチング液L中のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS215)。そして、処理後のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きい場合(ステップS215,Yes)、ステップS209の処理に移行する。
一方で、処理後のケイ酸濃度が所与のしきい値よりも大きくない場合(ステップS215,No)、制御部10は、次に処理が予定されるロットの処理時間を補正する(ステップS216)。
かかる補正処理は、ステップS207の処理で推定されたエッチング液L中のケイ酸濃度の変化量f(n)、次に処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数および基板情報などに基づいて行われる。そして、制御部10は、ステップS205の処理に移行する。
図10は、実施形態の変形例に係る基板処理システム1が実行する制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
変形例に係る制御処理では、まず、制御部10が、液交換された処理槽61のエッチング液Lの液量Vおよびケイ酸濃度を初期化する(ステップS301)。そして、制御部10は、処理槽61に貯留されたエッチング液Lによるエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnに1を設定する(ステップS302)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS303)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS304)。
次に、制御部10は、処理槽61に搬入されたロットにn回目のエッチング処理を施す(ステップS305)。なお、かかるエッチング処理が施されたロットは、リンス処理用の処理槽62に搬出される。
次に、制御部10は、液面センサ113を用いることで、処理槽61に貯留されるエッチング液Lの液量Vを測定する(ステップS306)。そして、制御部10は、濃度センサ124を用いて、処理槽61に貯留されるエッチング液L中のケイ酸濃度Fを測定する(ステップS307)。
次に、制御部10は、測定されたエッチング液L中のケイ酸濃度Fが所与のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS308)。そして、エッチング液L中のケイ酸濃度Fが所与のしきい値よりも大きい場合(ステップS308,Yes)、次に処理が予定されるロットのエッチング処理を中止する(ステップS309)。
そして、制御部10は、処理槽61のエッチング液Lを交換し(ステップS310)、一連の制御処理を終了する。
一方で、エッチング液L中のケイ酸濃度Fが所与のしきい値よりも大きくない場合(ステップS308,No)、制御部10は、処理槽61でのエッチング処理の回数をカウントするためのカウンタnをインクリメントする(ステップS311)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるため処理槽61に搬入されるロットに含まれるウェハWの枚数を、枚数測定器11を用いて測定する(ステップS312)。そして、制御部10は、次に処理が予定されるロットの基板情報を、かかるロットを収容するフープHのロットIDに基づいて取得する(ステップS313)。
次に、制御部10は、次に処理が予定されるロットの処理時間を補正する(ステップS314)。
かかる補正処理は、ステップS307の処理で測定されたケイ酸濃度Fから求められるケイ酸濃度の変化量、次に処理が予定されるロットに含まれるウェハWの枚数および基板情報などに基づいて行われる。そして、制御部10は、ステップS305の処理に移行する。
実施形態に係る基板処理方法は、エッチング処理と、補正処理とを含む。エッチング処理は、複数の基板(ウェハW)で構成されるロットを処理液(エッチング液L)に浸漬させる。補正処理は、エッチング処理によって基板(ウェハW)から処理液(エッチング液L)に溶解する溶解物(ケイ酸)の処理液(エッチング液L)中の濃度に基づいて、ロットの処理時間を補正する。これにより、ウェハWのエッチング処理を効率よくかつ安定して実施することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上記の実施形態では、リン酸水溶液を含有するエッチング液Lを処理液として用いた例について示したが、処理液の組成はかかる例に限られない。
また、上記の実施形態では、ウェハW上に形成されるデバイス構造が、積層されたシリコン窒化膜およびシリコン酸化膜である場合について示したが、ウェハW上に形成されるデバイス構造はかかる例に限られない。
また、上記の実施形態では、エッチング処理されてウェハWから溶解する溶解物(実施形態ではケイ酸)の濃度が上昇するとエッチングレートが減少する場合に、処理時間を徐々に長くするように補正する例について示したが、本開示はかかる例に限られない。
たとえば、本開示の技術は、エッチング処理されてウェハWから溶解する溶解物の濃度が上昇するとエッチングレートが増加する場合に、処理時間を徐々に短くするように補正する例に適用されてもよい。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 基板処理システム(基板処理装置の一例)
7 制御装置
8 通信部
9 記憶部
9a 基板情報記憶部
10 制御部
10a 取得部
10b 推定部
10c 補正部
11 枚数測定器
61 処理槽
111 内槽
111a 開口部
112 外槽
113 液面センサ
W ウェハ(基板の一例)
H フープ
L エッチング液(処理液の一例)

Claims (11)

  1. 複数の基板で構成されるロットを処理液に浸漬させてエッチング処理を行う処理槽と、
    各部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記エッチング処理によって前記基板から前記処理液に溶解する溶解物の前記処理液中の濃度に基づいて、前記ロットの処理時間を補正する補正部
    を有する
    基板処理装置。
  2. 前記制御部は、
    処理された前記ロットに含まれる前記基板の枚数および基板情報に基づいて、前記処理液中の前記溶解物の濃度を推定する推定部、
    をさらに有し、
    前記補正部は、前記推定部で推定される前記溶解物の濃度に基づいて、前記ロットの処理時間を補正する
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記処理槽に貯留される前記処理液の液量を測定する液量測定部、
    をさらに備え、
    前記推定部は、前記液量測定部で測定される前記処理液の液量に基づいて、前記処理液中の前記溶解物の濃度を推定する
    請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記処理槽は、
    上部に開口部を有し、前記ロットを前記処理液に浸漬させる内槽と、
    前記内槽の外側に配置され、前記開口部から流出する前記処理液を受ける外槽と、
    を有し、
    前記液量測定部は、前記外槽に設けられる液面センサである
    請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記推定部は、前記基板情報を、前記ロットを収容するフープのロットIDに基づいて取得する
    請求項2~4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記基板情報には、前記基板に形成されるデバイスの種類が含まれる
    請求項2~5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  7. 前記処理液中の前記溶解物の濃度を測定する濃度センサ、
    をさらに備え、
    前記補正部は、
    前記濃度センサで測定される前記溶解物の濃度に基づいて、前記ロットの処理時間を補正する
    請求項1に記載の基板処理装置。
  8. 前記濃度センサによる測定は、前記ロットの処理前、または前記ロットの処理前および前記ロットの処理後のうち少なくとも一方で行われる
    請求項7に記載の基板処理装置。
  9. 前記制御部は、
    前記処理液中の前記溶解物の濃度が所与のしきい値を超えている場合、予定される前記ロットのエッチング処理を中止し、前記処理槽に貯留される前記処理液を交換する
    請求項2~8のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  10. 前記処理液は、リン酸を含み、
    前記溶解物は、ケイ酸である
    請求項1~9のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  11. 複数の基板で構成されるロットを処理液に浸漬させるエッチング処理と、
    前記エッチング処理によって前記基板から前記処理液に溶解する溶解物の前記処理液中の濃度に基づいて、前記ロットの処理時間を補正する補正処理と、
    を含む基板処理方法。
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