JP2023005912A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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遥 市原
Haruka Ichihara
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Hideyuki Kinoshita
規世子 西村
Kiyoko Nishimura
夕里子 森実
Yuriko Morizane
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Abstract

【課題】テープ型としても使用可能であり、着用者による装着性の良いパンツ型吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性本体(10)と、胴回り部材(20)と、前胴回り部(20f)に取り外し可能に係合する係合部材(30)とを有し、前胴回り部(20f)及び後胴回り部(20b)が一対の接合部にて接合された成人用のパンツ型吸収性物品(1)であって、左右方向の位置が係合部材(30)と重複する前胴回り部(20f)の部位の上下方向の最小長さは80mm以上150mm以下であり、接合部40の上下方向の長さは100mm以上160mm以下である。【選択図】図8

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品の胴回り部材の一部を切り離すことで、テープ型(展開型)としても使用可能なパンツ型吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1には、外装体の腹側部に、一対の破断誘導線を設け、該破断誘導線に沿って外装体を切断することによって観音開きに開放可能なパンツ型おむつが開示されている。このパンツ型おむつは、開放後に引き出されるファスニングテープを用いてテープ型おむつとしても使用可能な、両用型の使い捨ておむつである。
特開2010-131197号公報
上記のようなテープ型としても使用可能なパンツ型吸収性物品を、生理用のショーツ型ナプキンや軽失禁用のおむつに適用したり、軽度の要介護者を着用対象者としたりする場合、着用者自身がパンツ型吸収性物品の着脱を行う。その場合、着用者は、破断誘導線で切り離した胴回り部材を片側の太腿に巻き付けつつ、胴回り部材の切り離し部分を太腿の前側まで引っ張ってきて、太腿の上でファスニングテープ(係合部材)を係合する着用方法が想定される。そうすることで、ファスニングテープを安定して係合できる。
しかし、特許文献1の使い捨ておむつでは、吸収性コアを具備する下帯部材(吸収性本体)の幅方向両側縁よりも内側に、破断誘導線が形成されている。そのため、着用者はファスニングテープを係合する際に下帯部材を持つことになるが、下帯部材は、おむつの背丈方向(上下方向)に長く後側まで連続するため持ち難い。また、着用者は、ファスニングテープを係合する際に、下帯部材の部分を太腿の前側まで引っ張ってくる必要があり、装着が難しい。或いは、太腿の間で不安定な下帯部材の部分にファスニングテープを係合しなければならない。このように、テープ型としても使用可能なパンツ型吸収性物品を着用者が自分で装着する場合の装着しやすさについては、改良の余地がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、テープ型としても使用可能であり、着用者による装着性の良いパンツ型吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前記前後方向に前記吸収性本体と重ねて配置された前胴回り部及び後胴回り部を備え、前記左右方向に伸縮する胴回り部材と、前記前胴回り部に取り外し可能に係合する係合部材と、を有し、前記前胴回り部及び前記後胴回り部が一対の接合部にて接合された成人用のパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材は、前記左右方向の一方側の前記接合部において前記胴回り部材に接合されており、前記左右方向の位置が前記係合部材と重複する、前記前胴回り部の部位の、前記上下方向の最小長さは、80mm以上150mm以下であり、前記左右方向の前記一方側の前記接合部の前記上下方向の長さは、100mm以上160mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、テープ型としても使用可能であり、着用者による装着性の良いパンツ型吸収性物品を提供することができる。
ナプキン1の概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。 図2のA-A断面模式図である。 図4A及び図4Bはナプキン1を胴回り開口1a側から見た断面模式図である。 切り取り線26に沿って前胴回り部20fを後胴回り部20bから分離させた状態のナプキン1の展開平面図である。 図6A~図6Cは着用者がナプキン1を装着する方法の一例を説明する図である。 図7A~図7Dは着用者がナプキン1を装着する方法の一例を説明する図である。 パンツ型のナプキン1を前側から見た正面図である。 左右方向の一方側において前胴回り部20fが後胴回り部20bから分離されたナプキン1の正面図である。 左右方向の一方側において前胴回り部20fが分離され、タブ30が外側に開いた状態の後胴回り部20bの一部を示す図である。 左右方向の両側において前胴回り部20fが後胴回り部20bから分離されたナプキン1の正面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前記前後方向に前記吸収性本体と重ねて配置された前胴回り部及び後胴回り部を備え、前記左右方向に伸縮する胴回り部材と、前記前胴回り部に取り外し可能に係合する係合部材と、を有し、前記前胴回り部及び前記後胴回り部が一対の接合部にて接合された成人用のパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材は、前記左右方向の一方側の前記接合部において前記胴回り部材に接合されており、前記左右方向の位置が前記係合部材と重複する、前記前胴回り部の部位の、前記上下方向の最小長さは、80mm以上150mm以下であり、前記左右方向の前記一方側の前記接合部の前記上下方向の長さは、100mm以上160mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、腹側当接部の上下方向の長さが比較的に短く、着用者が腹側当接部を持ちやすくなる。また、接合部の上下方向の長さの範囲を腹側当接部よりも若干長くすることで、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、パンツ型吸収性物品の後方部全体を引き上げやすくなる。
また、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、吸収性本体と、前記前後方向に前記吸収性本体と重ねて配置された前胴回り部及び後胴回り部を備え、前記左右方向に伸縮する胴回り部材と、前記胴回り部材の前記左右方向の一方側に設けられ、前記前胴回り部に取り外し可能に係合する係合部材と、を有し、前記前胴回り部及び前記後胴回り部が一対の接合部にて接合されたパンツ型吸収性物品であって、前記左右方向の一方側の前記接合部の内側端に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離された状態、かつ、自然状態において、前記左右方向における前記腹側当接部の前記一方側の端から他方側の前記接合部の内側端までの長さは、前記左右方向における前記後胴回り部の前記一方側の端から前記他方側の前記接合部の内側端までの長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、腹側当接部の左右方向の長さが長くなりやすく、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、太腿の前側まで腹側当接部を引っ張りやすくなる。一方、後胴回り部の左右方向の長さが短くなりやすく、太腿に胴回り部材が巻き付けられる際に、パンツ型吸収性物品が垂れ下がり難く、便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前胴回り部は、前記左右方向の前記一方側の端部において、前記上下方向に長さを有する切り取り線を有し、前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離された状態、かつ、自然状態において、前記左右方向における前記腹側当接部の前記一方側の端から他方側の前記接合部の内側端までの長さは、前記左右方向における前記後胴回り部の前記一方側の端から前記他方側の前記接合部の内側端までの長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、腹側当接部の左右方向の長さが長くなりやすく、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、太腿の前側まで腹側当接部を引っ張りやすくなる。一方、後胴回り部の左右方向の長さが短くなりやすく、太腿に胴回り部材が巻き付けられる際に、パンツ型吸収性物品が垂れ下がり難く、便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は吸収性コアを備え、前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離され、前記係合部材が前記左右方向の前記一方側に広げられた状態、かつ、自然状態において、前記左右方向における前側の前記吸収性コアの前記一方側の端から前記腹側当接部の前記一方側の端までの長さは、50mm以上200mm以下であり、前記左右方向における後側の前記吸収性コアの前記一方側の端から前記係合部材の前記一方側の端までの長さは、100mm以上300mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、腹側当接部の左右方向の長さが長くなりやすく、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、太腿の前側まで腹側当接部を引っ張りやすくなる。一方、左右方向の外側に開いた係合部材、及び、後胴回り部の左右方向の長さが短くなりやすく、太腿に胴回り部材が巻き付けられる際に、左右方向の外側に開いた係合部材の便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記分離された状態、かつ、自然状態において、前記腹側当接部の上端部よりも下端部の方が、前記左右方向の前記一方側に位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用者が胴回り開口側から腹側当接部を持つ手の傾きと、腹側当接部の切れ端の傾きが一致し、着用者が腹側当接部を持ちやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前胴回り部は、前記左右方向の前記一方側の端部において、前記上下方向に長さを有する切り取り線を有し、前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離され、前記係合部材が前記左右方向の前記一方側に広げられた状態、かつ、自然状態において、前記腹側当接部から分離された前記前胴回り部の部位は、前記係合部よりも前記左右方向の内側に位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、接合部側に残っている前胴回り部によって係合部が覆われないため、係合部により係合部材を前胴回り部に係合できる。また、接合部側に残っている前胴回り部と、前胴回り部とが擦れて、後胴回り部や係合部材に対して前胴回り部が位置ずれし難くなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前胴回り部は、前記左右方向に伸縮する伸縮領域と、前記伸縮領域よりも伸縮性の低い低伸縮領域と、前記上下方向に長さを有する切り取り線とを有し、前記低伸縮領域は、前記伸縮領域よりも前記左右方向の前記一方側に配置され、前記切り取り線は、前記左右方向における前記低伸縮領域の両側端の間に配置されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、切り取り線に沿って前胴回り部を破りやすくなる。腹側当接部の切れ端が低伸縮領域によって丸まり難いので、係合部材を前胴回り部に安定して係合できる。また、腹側当接部の切れ端、及び、接合部側に残っている前胴回り部の部位が、低伸縮領域によって丸まり難いので、着用中の違和感を軽減できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記左右方向の前記一方側の前記接合部の内側端から前記切り取り線までの前記左右方向の長さよりも、前記切り取り線から前記低伸縮領域の前記左右方向の他方側の端までの長さの方が長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、腹側当接部の丸まり難い端部(低伸縮領域)の左右方向の長さが長いため、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、太腿の前側まで腹側当接部を引っ張りやすい。また、腹側当接部の丸まり難い端部(低伸縮領域)によって、接合部側に残っている前胴回り部の部位を覆うことができ、着用中の違和感を軽減できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記パンツ型吸収性物品は、前記胴回り部材の前記左右方向の両側に、前記係合部材が設けられていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、着用者の両太腿に胴回り部材を巻き付けることができるため、ズボンや靴等を脱がなくても容易に着脱できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記胴回り部材の前記左右方向の両側に、前記係合部材が1つずつ設けられ、前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を1つ有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、前胴回り部に係合部材を係合する動作が容易となる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記前胴回り部の上端から前記吸収性コアの前側の上端までの前記上下方向の長さは、前記係合部の前記上下方向の長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、係合部材を前胴回り部に係合する際に、係合部と吸収性コアが上下方向にずれて位置しやすい。よって、吸収性コアにより胴回り部材の伸縮性が低下していない領域に係合部を係合でき、係合部材の係合強度が高まる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記後胴回り部の上端から前記吸収性コアの後側の上端までの前記上下方向の長さは、前記係合部の前記上下方向の長さよりも短いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性コアにより後胴回り部の上端部の剛性が高まるため、太腿に胴回り部材が巻き付けられる際に、後胴回り部が垂れ下がり難く、便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材は、前記前胴回り部の非肌側面に係合する係合部を有し、前記前胴回り部の非肌側面の色と、前記係合部材の非肌側面の色は、同系色であり、前記係合部材は、前記係合部が配された領域において、前記係合部材が厚さ方向に圧搾されている複数の圧搾部を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、外観が向上する。また、係合部材の非肌面側(外側)から係合部の位置が分かりやすくなり、前胴回り部に係合部材を係合しやすくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材の上端及び下端の少なくとも一方は、前記左右方向の内側に向かうにしたがって、前記係合部材の前記上下方向の中心に向かって傾斜した傾斜部を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、係合部材の自由端部が先細りした形状となり、着用者が係合部材を持ち易くなる。また、呼吸時や脚上げ時等に係合部材が着用者に接触し難く、着用中の違和感を軽減できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記上下方向における前記パンツ型吸収性物品の一方側の端から中心までの長さが、200mm以上350mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向の長さが短いため、胴回り部材が太腿に巻き付けられる際に、パンツ型吸収性物品が垂れ下がり難く、便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、前記左右方向における前記一方側の前記接合部の内側端の位置において、前記係合部材の上下方向の長さは、前記前胴回り部の前記上下方向の長さよりも長く、前記左右方向の位置が前記係合部と重複する、前記前胴回り部の部位の、前記上下方向の最小長さは、前記係合部の前記上下方向の最大長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、テープ型で装着される場合に、前胴回り部の上下方向の長さが短く、着用者が前胴回り部を持ちやすくなる。一方、係合部材の上下方向の長さが長いため、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、太腿の後側からパンツ型吸収性物品の後方部全体を引き上げやすくなる。また、係合部の上下方向の全域を前胴回り部に係合できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記胴回り部材は、少なくとも前記左右方向の位置が前記吸収性本体と重複する領域において、前記左右方向に伸縮する伸縮領域を連続して有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、着用者が胴回り部材を太腿に巻き付ける際に、前胴回り部を太腿の前側に引っ張りやすくなる。胴回り部材が太腿に巻き付けられる際に、後胴回り部が垂れ下がり難く、便器への接触を抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記左右方向における前記係合部材の最大長さは、20mm以上120mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、係合部材の左右方向の長さが短すぎないため、着用者が係合部材を持ちやすい。係合部材の左右方向の長さが長すぎないため、係合部材が外側に広がっても、便器に接触し難い。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、前記吸収性コアよりも前記左右方向の前記一方側に前記係合部が位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性コアと厚さ方向に重ならず、前胴回り部の伸縮性が低下していない領域に、係合部が係合されやすいため、係合部材の係合強度が高まる。
===本実施形態===
本実施形態に係るパンツ型吸収性物品の一例として、パンツ型(ショーツ型)ナプキン1(以下、ナプキン1とも呼ぶ)について説明する。なお、パンツ型吸収性物品には、パンツ型おむつやパンツ型吸収パッド等も含まれる。
<<<ナプキン1の基本的構造>>>
図1は、ナプキン1の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。図3は、図2のA-A断面模式図である。
ナプキン1は、図1に示すように、互いに交差(直交)する「上下方向」と「左右方向」と「前後方向」とを有している。また、図3に示すように、各部材が積層された方向である「厚さ方向」を有している。上下方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の胴回り側となる方を「上側」とし、着用者の股下側となる方を「下側」とする。また、前後方向のうち、着用時に着用者の腹側となる方を「前側」とし、着用者の背側となる方を「後側」とする。また、厚さ方向のうち、着用者がナプキン1を着用した状態において着用者の肌と接触する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。
本実施形態のナプキン1は、経血等の排泄液を吸収する吸収性本体10と、前後方向に吸収性本体10と重ねて配置され(本実施形態では吸収性本体10の非肌側に配置された)、前胴回り部20f及び後胴回り部20bを備える胴回り部材20と、胴回り部材20の左右方向の両側に設けられた一対のタブ30と、を備えている。
図2に示されるナプキン1の展開状態とは、ナプキン1の左右方向の両側部に設けられている一対のサイド接合部40を分離し、ナプキン1を開いて平面的に展開した状態である。換言すると、ナプキン1は、図2に示す展開状態から、上下方向における中央位置CLで二つ折りされ、前胴回り部20f及び後胴回り部20bそれぞれの左右方向の両側部が一対のサイド接合部40(接合部)にて接合されてパンツ型となる。サイト接合部40における接合方法としては熱溶着や超音波溶着等の周知の接合方法が挙げられる。パンツ型のナプキン1(図1)では、前胴回り部20f及び後胴回り部20bが環状につながっており、1つの胴回り開口1a及び一対の脚回り開口1bが形成されている。
ナプキン1の伸張状態とは、ナプキン1の皺が視認できなくなる程まで、ナプキン1が備える弾性部材を伸張させた状態である。具体的には、ナプキン1を構成する各部材の寸法が、その部材単体の寸法(すなわち弾性部材の弾性特性が発現しない状態での寸法)と一致又はそれに近い寸法になるまで伸張させた状態である。なお、本実施形態において、ナプキン1の本体部の長さ等を測定、比較する場合、タブ30の係合を解いた状態(又はタブ30を分離した状態)で、かつ、切り取り線26で胴回り部材20を破る前の状態で測定、比較することが好ましい。一方、タブ30(係合部材)の長さ等の測定は、タブ30が胴回り部材20に係合している状態であっても、係合を解いた状態であってもよいし、タブ30を胴回り部材20から分離した状態でもよい。ただし、この測定、比較の方法は一例であって、他の方法であってもよい。
(吸収性本体10)
吸収性本体10は、図2に示すように、その長手方向がナプキン1の上下方向に沿った平面視長方形状の部材である。そして、図3に示すように、吸収性本体10は、吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配置されたトップシート12と、吸収性コア11よりも非肌側に配置されたバックシート13と、を有している。但し、吸収性本体10が、これ以外のシート部材を備えていてもよい。例えば、トップシート12と吸収性コア11との厚さ方向の間に、セカンドシート(不図示)を備えていてもよい。
吸収性コア11は、経血等の液体を吸収して保持する部材であり、例えば高吸収性ポリマー(SAP)が混入したパルプ繊維等の液体吸収性繊維により形成される。なお、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のシート部材(コアラップシート)によって、外周面が覆われていてもよい。
トップシート12は、着用時において着用者の肌に接触し得る液透過性のシート部材であり、例えば親水性のエアスルー不織布やスパンボンド不織布等により形成される。
バックシート13は、吸収性コア11に吸収された経血等の液体が外部に漏れ出すことを抑制するための液不透過性シート13aと、液不透過性シート13aの非肌側に配置された疎水性シート13bと、を備えた二層構造で形成されている。液不透過性シート13aとしては、例えば樹脂フィルム等が用いられ、疎水性シート13bとしては、例えば柔軟性を有する不織布等が用いられる。但し、疎水性シート13bは必ずしも設けられていなくても良く、液不透過性シート13aのみによってバックシート13が構成されていてもよい。
また、吸収性本体10は、左右方向の両側部において、肌側に起立可能な防漏壁部14を有する。例えば、疎水性シート13bの左右方向の両側部が、トップシート12の肌側面上に位置するように左右方向の内側に折り返されて、その折り返された部位に長手方向に伸縮する防漏壁弾性部材141(例えば糸ゴム)が設けられることにより、防漏壁部14が形成される。防漏壁部14によって排泄液の横漏れを抑制できる。但し、吸収性本体10に防漏壁部14が設けられていなくてもよい。
また、吸収性本体10には、その長手方向に沿って伸縮する吸収体弾性部材15が複数設けられている。吸収体弾性部材15は、例えば糸ゴムによって構成され、吸収性コア11の非肌側に位置する液不透過性シート13aよりも非肌側(図3では、液不透過性シート13aと疎水性シート13bとの間)に、長手方向に伸長した状態で配置されている。本実施形態のナプキン1では、左右方向に所定の間隔を空けて5本の吸収体弾性部材15が設けられている(図2参照)。吸収体弾性部材15の伸長倍率は1.4~3.3倍程度とすることが好ましい。なお、伸長倍率は、伸長状態の弾性部材の長さを自然状態の弾性部材の長さで除した値で表される。吸収体弾性部材15の伸長倍率をある程度強い倍率に設定しておくとよい。そうすることで、後述の図8に示すように、吸収性本体10が着用者の肌側に持ち上げられ、吸収性本体10が着用者の股下部(膣口)に密着しやすくなり、排泄液の漏れを抑制できる。
(胴回り部材20)
胴回り部材20は、複数のシート部材によって構成された外装体であり、少なくとも非肌側シート21と、肌側シート22,23とを備えている(図3参照)。以下の説明では、展開状態のナプキン1(図2)を上下方向の中央位置CLで2分割したときに、前側の胴回り部材20のうち、上下方向の位置がサイド接合部40と重複する部位を「前胴回り部20f」と呼び、それよりも下側(股下側)の部位を「前側延出部20fe」と呼ぶ。同様に、中央位置CLよりも後側の胴回り部材20のうち、上下方向の位置がサイド接合部40と重複する部位を「後胴回り部20b」と呼び、それよりも下側の部位を「後側延出部20be」と呼ぶ。
非肌側シート21は、ナプキン1の最も非肌側に配置される非伸縮性のシート部材であり、例えばスパンボンド不織布やSMS不織布等により形成される。本実施形態の非肌側シート21は、図2で示されるように、縦方向の中央部において左右方向内側に向かって括れた形状を有している。
肌側シート22,23は、胴回り部材20の前側と後側において、非肌側シート21の肌側に積層された伸縮性のシート部材である。肌側シート22,23は、少なくともナプキン1の左右方向に伸縮性を有する。伸縮性のシート部材としては、伸縮性不織布や伸縮性フィルムが挙げられ、本実施形態の肌側シート22,23は伸縮性不織布とする。
伸縮性不織布とは、伸縮性を有する伸縮性繊維、及び伸縮性繊維よりも収縮性の低い伸長性繊維を含み、ギア延伸等の適宜な延伸処理が施された伸縮性不織布とする。伸縮性繊維としては、弾性を有する熱可塑性エラストマーの一種であるポリウレタン系エラストマーの繊維を用いることが可能であり、伸長性繊維としては、非弾性を有する熱可塑性樹脂の一種であるポリオレフィン系樹脂のポリプロピレン(PP)の繊維を用いることが可能である。
非肌側シート21と肌側シート22,23は、点在する不図示の接合部(熱溶着や超音波溶着等による接合部)によって間欠に接合されている。よって、肌側シート22,23が配された胴回り部材20の部位には、左右方向に沿った伸縮性が付与される。また、胴回り部材20が収縮すると、接合部間において非肌側シート21が撓み(凸形状となり)、胴回り部材20の肌触りが向上し、視覚的にも柔らかい印象となる。
なお、胴回り部材20を構成するシート部材として、非肌側シート21及び肌側シート22,23以外の他のシート部材が設けられていても良い。例えば、胴回り部材20は、伸縮性の肌側シート22,23のさらに肌側に、非伸縮性不織布が配置され、伸縮性不織布が非伸縮性の不織布によって挟まれた3層構造であっても良い。また、非肌側シート21が前側と後側とで分離されていてもよい。その場合、前側の非肌側シート21と後側の非肌側シート21の間で、バックシート13の非肌側面が露出していてもよいし、前側の非肌側シート21と後側の非肌側シート21を繋ぐ別体の非肌側シートが股下部に設けられていてもよい。
(タブ30)
ナプキン1は、胴回り部材20の左右方向の両側部において、前胴回り部20fの非肌側面に取り外し可能に係合する一対のタブ30(係合部材)を有する。なお、図2では、肌側から見たナプキン1において、前胴回り部20fの非肌側面に係合されているタブ30を仮想的に示している。タブ30は、基材シート31と、係合部32と、を有している。基材シート31は、不織布等からなるシート部材である。基材シート31の左右方向の外側端部が、サイド接合部40によって胴回り部材20に接合されている。つまり、サイド接合部40によって、前胴回り部20fと、後胴回り部20bと、タブ30とが一体的に接合されている。但し、サイド接合部40とは異なる部位にてタブ30が胴回り部材20に接合されていてもよい。
係合部32は、左右方向においてサイド接合部40で接合されている側とは反対側の基材シート31の端部に設けられている。また、係合部32は、基材シート31の肌側面に設けられ、前胴回り部20fの非肌側面と対向し、前胴回り部20fの非肌側面に取り外し可能に係合する部材である。係合部32としては、非肌側シート21を構成する繊維に引っ掛かる突起(フック部材)を備えた面ファスナーの雄部材を例示できる。なお、非肌側シート21の非肌側面に係合部32が係合しやすい部材(例えば面ファスナーの雌部材)が設けられていてもよい。
<<<ナプキン1の装着性について>>>
図4A及び図4Bは、ナプキン1を胴回り開口1a側から見た断面模式図である。図4Aはパンツ型で使用されるナプキン1の図であり、図4Bはテープ型で使用されるナプキン1の図である。図5は、切り取り線26に沿って前胴回り部20fを後胴回り部20bから分離させた状態のナプキン1の展開平面図である。
ナプキン1は、パッケージから取り出された初期状態においては、前胴回り部20f及び後胴回り部20bが環状で繋がれたパンツ型(図4A)である。そのため、着用者は、ナプキン1をパンツ型のままで着脱することが可能である。
また、ナプキン1の前胴回り部20fは、左右方向の両側の端部において、上下方向に長さを有する切り取り線26を有する。そのため、切り取り線26に沿って前胴回り部20fを上下方向に破り、前胴回り部20fの一部を後胴回り部20bから分離できる。分離後のナプキン1は、図5に示すように、後胴回り部20bから一対のタブ30が左右方向の両外側に延出したテープ型となる。そのため、着用者は、ナプキン1をテープ型にして着脱することも可能である。
以下の説明では、左右方向の少なくとも片側が後胴回り部20bから分離された前胴回り部20fの部位を「腹側当接部20fA」とも呼ぶ。また、後胴回り部20bから分離されずに、サイド接合部40側に残っている前胴回り部20fの部位を「非分離部20fB」とも呼ぶ。
図6A~図6C、及び、図7A~図7Dは、着用者がナプキン1を装着する方法の一例を説明する図である。ナプキン1の着用対象者は一般にナプキン1を自分で着脱する。また、着用者は、図6C等に示すように不図示の便器等に座った状態、又は立った状態(中腰姿勢の状態)で、ナプキン1を着脱する。
次に、ナプキン1をテープ型で装着する方法の一例を説明する。着用者は、まず、図6Aに示すように、パンツ型のナプキン1の左右方向の一方側のタブ30を左右方向の外側(一方側)に開き、切り取り線26を露出させる。次に、着用者は、図6Bに示すように、切り取り線26に沿って前胴回り部20fの左右方向の一方側の端部を上下方向に破り、前胴回り部20fの一部である腹側当接部20fAを後胴回り部20bから分離する。次に、着用者は、図6Cに示すように、胴回り部材20の切り離し部分を太腿の前側まで引っ張ってきて、胴回り部材20を片側の太腿に巻き付ける。そして、図7Aに示すように、太腿の上で前胴回り部20f(腹側当接部20fA)の非肌側面にタブ30(係合部32)を係合する。なお、図7Bは、図7Aのようにナプキン1が巻き付けられた太腿の内側を示す図である。
図7A及び図7Bの状態では、サイド接合部40が太腿の上に位置し、吸収性本体10(吸収性コア11)が太腿の間で垂れ下がっている。そのため、着用者は、ナプキン1を太腿の周方向に沿って回転する。そうして、図7Cに示すように、サイド接合部40を自分の脇に位置合わせし、吸収性本体10を太腿の間に引き上げる。
次に、着用者は、反対側のタブ30を左右方向の外側に開いて、反対側においても前胴回り部20fを後胴回り部20bから分離する。それと共に、着用者は、ナプキン1が巻き付けられている太腿側に傾いている吸収性本体10の傾きを、太腿が延びる方向に沿うように直しながら、太腿の間(着用者の幅方向の中心)に吸収性本体10を位置合わせする。そして、図7Dに示すように、胴回り部材20の切り離し部分を太腿の前側まで引っ張ってきて、反対側の太腿にも胴回り部材20を巻き付けて、太腿の上で前胴回り部20fの非肌側面にタブ30を係合する。
そうすることで、図4Bに示すように、切り取り線26で分離された前胴回り部20fの腹側当接部20fAは、一対のタブ30によって後胴回り部20bと再び環状につながった状態となる。また、着用者の両太腿がナプキン1の一対の脚回り開口1bを通った状態となる。最後に、着用者はナプキン1を引き上げて、ナプキン1の装着が完了する。
このように、本実施形態のナプキン1は、前胴回り部20fの非肌側面に取り外し可能に係合するタブ30を有する。そのため、着用者は、ナプキン1をテープ型にして使用する場合に、自分の前側においてタブ30を視認しながら前胴回り部20fにタブ30を係合できる。よって、着用者が自分でナプキン1を装着する場合の装着性が良い。また、ナプキン1を取り外す場合にも、着用者は自分の前側においてタブ30を視認しながら前胴回り部20fからタブ30を取り外すことができる。
なお、本実施形態のナプキン1では、胴回り部材20よりも非肌側(外側)にタブ30が設けられ、タブ30の肌側面に設けられた係合部32が、前胴回り部20fの非肌側面に係合する。しかし、これに限定されず、胴回り部材20の肌側(内側)にタブ30が設けられ、胴回り部材20が分離された後に、タブ30の非肌側面に設けられた係合部32が、前胴回り部20fの肌側面に係合する形態であってもよい。
また、パンツ型のままでナプキン1を装着した場合、パンツ型のままでナプキン1を脱ぐことも可能であるが、切り取り線26にて前胴回り部20fを破いてナプキン1を取り外すことも可能である。逆に、テープ型の状態にしてナプキン1を装着した場合に、タブ30を取り外すことなくナプキン1を脱ぐことも可能である。
図8は、パンツ型のナプキン1を前側から見た正面図である。図9は、左右方向の一方側において前胴回り部20fが後胴回り部20bから分離されたナプキン1の正面図である。なお、図9では、分離された側のタブ30は左右方向の内側に閉じられた状態で、前胴回り部20fと後胴回り部20bの間に位置している。図10は、左右方向の一方側(切り取り線26)において前胴回り部20fが分離され、タブ30が外側に開いた状態の後胴回り部20bの一部を示す図である。図11は、左右方向の両側において前胴回り部20fが後胴回り部20bから分離されたナプキン1の正面図である。
ナプキン1は、成人用のパンツ型吸収性物品であるが(初潮を迎えた小中学生も着用対象者に含む)、前胴回り部20f、及び、サイド接合部40の上下方向の長さL1,L2が比較的に短い。例えば、介護者にパンツ型吸収性物品を装着してもらう被介護者を着用対象としたパンツ型の使い捨ておむつに比べて、前胴回り部20fの上下方向の長さが短い。
具体的には、図8に示すように、サイド接合部40に接合されたタブ30が左右方向の内側に閉じられた状態で前胴回り部20fの非肌側面に係合している、自然状態のナプキン1において、前胴回り部20f、及び、サイド接合部40の上下方向の長さL1,L2を以下とする。まず、左右方向の位置がタブ30と重複する、前胴回り部20fの部位20fCの、上下方向の最小長さL1を、80mm以上150mm以下とする。また、タブ30が接合されているサイド接合部40の上下方向の長さL2を、100mm以上160mm以下とする。
なお、ナプキン1をパッケージから取り出した初期状態が図8の状態である場合、初期状態、かつ、自然状態のナプキン1にて、測定を行う。初期状態が図8の状態でない場合(例えばタブ30が折り畳まれている場合等)は、自然状態のナプキン1(自然状態の胴回り部材20)に対して、サイド接合部40から左右方向の内側に向かって広げたタブ30を前胴回り部20fに係合した状態で、測定を行う。
タブ30と重なる前胴回り部20fの部位20fCは、タブ30を開いて前胴回り部20fを破いた着用者によって、図6Cに示すように把持されやすい部位である。そのため、その部位20fCの上下方向の長さL1を比較的に短くすることで、着用者はその部位20fCを把持しやすく、太腿の前に前胴回り部20fを引っ張りやすくなる。また、図7Dに示すように、太腿の上の前胴回り部20fを上から手で押さえる際に、前胴回り部20fの上下方向の広範囲を手で押さえることができ、前胴回り部20fの位置が安定した状態でタブ30を係合できる。
人工知能研究センターによる日本人の手の寸法データの調査結果によると、親指と人差し指の付け根から、人差し指の先端までの長さの平均値が、女性の場合に100.6mmであり、男性の場合に109.7mmであり、両性(男性及び女性)の場合に107mmであった。そのため、前胴回り部20fの上記の寸法L1を150mm以下とすることで、着用者は、前胴回り部20fの上下方向の半分の長さ以上を把持したり押さえたりすることができる。よって、安定してタブ30を係合でき、ナプキン1の装着性が向上する。
一方で、胴回り部材20は左右方向に伸縮する部材であり、着用者の胴回りにフィットする。そのため、前胴回り部20fの上記の寸法L1を80mm以上とし、短くし過ぎないことが好ましい。そうすることで、ナプキン1のずれ落ちを防止でき、着用者がナプキン1を安心して利用できる。
また、サイド接合部40の上下方向の長さL2も、前胴回り部20fと同様に短くすることで、サイド接合部40に接合されるタブ30の上下方向の長さも短くなる。よって、図6Cに示すように、着用者がタブ30を把持しやすくなる。ただし、サイド接合部40の上下方向の長さL2は、前胴回り部20fの上下方向の長さL1よりも若干長くなることが好ましく、100mm以上160mm以下の範囲とする。そうすることで、図6Cに示すように着用者がタブ30を持って太腿の下からナプキン1を引き上げる際に、上下方向に長いサイド接合部40によって、ナプキン1の後方部の上下方向の広範囲に引き上げ力が伝わりやすくなる。よって、太腿の下からナプキン1の後方部を引き上げやすくなる。しかし、これに限定されず、前胴回り部20fとサイド接合部40の上下方向の長さL1,L2が等しくてもよい。
このように、前胴回り部20f及びサイド接合部40の長さL1,L2を短くすることで、着用者が自分でナプキン1を装着する場合の装着性が向上する。また、自分で装着する着用者を対象とした成人用のパンツ型吸収性物品(例えば本実施形態のナプキン1や軽失禁用のおむつ等)の場合、介護用のパンツ型吸収性物品に比べて、吸収性コア11が小さく、排泄後の吸収性コア11も軽い。そのため、前胴回り部20f及びサイド接合部40の長さL1,L2を短くしても、パンツ型吸収性物品のずれ落ちの恐れが少ない。
さらに、前胴回り部20f及びサイド接合部40の長さL1,L2を短くすることで、図7Bに示すように、太腿にナプキン1を巻き付けた際に、ナプキン1(特に吸収性本体10)が垂れ下がり難くなる。よって、ナプキン1が便器に接触し難く、衛生的に使用できる。また、下着に近い形状となるため、ナプキン1の外観も向上する。
また、ナプキン1が、図9に示すように、左右方向の一方側のサイド接合部40の内側端40a(図8参照)に沿って前胴回り部20fの一部である腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離された状態、かつ、自然状態であるときに、以下であることが好ましい。まず、左右方向における腹側当接部20fAの一方側の端P1から他方側のサイド接合部40の内側端40aまでの長さW1は、左右方向における後胴回り部20bの一方側の端P2から他方側のサイド接合部40の内側端40aまでの長さW2よりも長いとよい。つまり、腹側当接部20fAの左右方向の一方側の端P1が、後胴回り部20bの左右方向の一方側の端P2よりも左右方向の一方側(外側)に位置しているとよい。
そうすることで、着用者がナプキン1を装着するために、胴回り部材20の左右方向の片側端部を破った際に、腹側当接部20fAの左右方向の長さW1が長くなり、後胴回り部20bの左右方向の長さW2が短くなりやすい。着用者がサイド接合部40にて前胴回り部20fを破った場合には、上記の長さの関係となる。
腹側当接部20fAの左右方向の長さW1が長いと、胴回り部材20を太腿に巻き付ける際に、着用者が腹側当接部20fAを太腿の前側に引っ張ってきやすくなる。よって、着用者は太腿の上で安定してタブ30を腹側当接部20fAに係合でき、ナプキン1の装着性が向上する。一方、後胴回り部20bの左右方向の長さW2が短いと、太腿にナプキン1を巻き付けた際に、ナプキン1(吸収性本体10)が垂れ下がり難く、ナプキン1の便器への接触を抑制できる。
また、前胴回り部20fが切り取り線26を有する場合、切り取り線26に沿って前胴回り部20fの一部である腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離された状態、かつ、ナプキン1の自然状態であるときに、以下であることが好ましい。なお、切り取り線26で分離した状態は図示しないが、図9のナプキン1において、切り取り線26よりも左右方向の一方側の前胴回り部20fの部位が分離された状態(視認されない状態)である。上記の状態において、左右方向における腹側当接部20fAの一方側の端P3から他方側のサイド接合部40の内側端40aまでの長さW3は、左右方向における後胴回り部20bの一方側の端P2から他方側のサイド接合部40の内側端40aまでの長さW2よりも長いとよい。
そうすることで、着用者が切り取り線26にて前胴回り部20fを破った場合に、腹側当接部20fAの左右方向の長さW3が長くなり、着用者が胴回り部材20を太腿に巻き付ける際に、腹側当接部20fAを太腿の前側に引っ張ってきやすくなる。一方、後胴回り部20bの左右方向の長さW2が短くなり、太腿にナプキン1を巻き付けた際に、ナプキン1が垂れ下がり難く、ナプキン1の便器への接触を抑制できる。
本実施形態のナプキン1では、図2に示すように、展開かつ伸張状態において、前胴回り部20fと後胴回り部20bの左右方向の長さが同じである。しかし、前胴回り部20fでは、後胴回り部20bに比べて、胴回り弾性部材24の左右方向の長さが短くなっている。また、前胴回り部20fには、左右方向の中央部の伸縮領域20EAよりも伸縮性の低い低伸縮領域20NA(詳細は後述)が左右方向の両端部に設けられている。そのため、前胴回り部20fの方が後胴回り部20bに比べて、左右方向の収縮力が弱く、自然状態での長さW1,W3(縮み寸法)が短くなる。
また、左右方向の一方側の切り取り線26に沿って前胴回り部20fの腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離され、図10に示すように、タブ30が後胴回り部20bから左右方向の外側(一方側)に広げられた状態、かつ、ナプキン1の自然状態における具体的な長さは、以下であることが好ましい。
まず、図9に示すように、左右方向における前側の吸収性コア11の一方側の端11aから腹側当接部20fAの一方側の端P1までの長さW4を、50mm以上200mm以下にするとよい。そうして、前側の長さW4を50mm以上と比較的に長くすることで、着用者が胴回り部材20を太腿に巻き付ける際に、腹側当接部20fAを太腿の前側に引っ張ってきやすくなる。ただし、前側の長さW4を200mm以下とし、長くし過ぎないことで、胴回り部材20が着用者の胴回りにフィットでき、ナプキン1のずれ落ちを抑制できる。
一方、図10に示すように、左右方向における後側の吸収性コア11の一方側の端11aから外側に開いたタブ30の一方側の端までの長さW5を、100mm以上300mm以下にするとよい。そうして、後側の長さW5を300mm以下と比較的に短くすることで、太腿にナプキン1を巻き付ける際に、外側に開いたタブ30の便器への接触を抑制できる。ただし、後側の長さW5を100mm以上とし、短くし過ぎないことで、着用者への胴回り部材20の締め付けを抑制できる。
また、図2に示すように、展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、左右方向におけるタブ30の最大長さW6は、20mm以上120mm以下であることが好ましい。タブ30の左右方向の長さW6を20mm以上とすることで、着用者がタブ30を前胴回り部20fに係合する際に、タブ30を持ち易くなる。一方、タブ30の左右方向の長さW6を120mm以下とすることで、太腿にナプキン1を巻き付けた際に、外側に開いたタブ30の便器への接触を抑制できる。また、タブ30の左右方向の長さW6を長くし過ぎないことで、着用者は、タブ30を開いて前胴回り部20fを破いた後に、前胴回り部20fに係合部32を係合しやくなるように係合部32に近い位置にタブ30を持ち替える必要がなくなる。
また、図8に示すように、サイド接合部40に接合されたタブ30が左右方向の内側に閉じられた状態で前胴回り部20fの非肌側面に係合している、自然状態のナプキン1において、以下であることが好ましい。まず、タブ30が設けられている側のサイド接合部40の内側端40aの位置における、タブ30の上下方向の長さL3は、同じサイド接合部40の内側端40aの位置における、前胴回り部20fの上下方向の長さL1よりも長いことが好ましい。そうすることで、着用者が把持しやすいように前胴回り部20fの上下方向の長さを短くできる。一方で、着用者がタブ30を持って太腿の下からナプキン1を引き上げる際に、上下方向に長いタブ30によって、ナプキン1の後方部の上下方向の広範囲に引き上げ力が伝わり、引き上げやすくなる。
ただし、左右方向の位置が係合部32と重複する、前胴回り部20fの部位の、上下方向の最小長さL4は、係合部32の上下方向の最大長さL5よりも長いことが好ましい。そうすることで、係合部32の上下方向の全域を、前胴回り部20fに係合でき、前胴回り部20fにタブ30をしっかりと係合できる。
また、本実施形態のナプキン1のように、前胴回り部20fは、左右方向の端部において、上下方向に長さを有する切り取り線26(例えばミシン目)を有することが好ましい。そうすることで、着用者は前胴回り部20fを容易に破ることができる。
なお、本実施形態の切り取り線26は、前胴回り部20fの上下方向の全域に設けられているが、切り取り線26は前胴回り部20fの上下方向の一部に設けられているだけでもよい。また、切り取り線26は、伸張状態のナプキン1(図2)に示されるような上下方向に沿う直線形状であるに限らず、上下方向に対して傾斜した直線や曲線形状であってもよい。また、切り取り線26は、前胴回り部20fを上下方向に破りやすいものであればよく、前胴回り部20fの上端部や下端部に設けられた切欠き部等であってもよい。
但し、ナプキン1は切り取り線26を有していなくてもよい。その場合にも、サイド接合部40が溶着等によって形成されており、胴回り部材20の他の領域と比較して剛性が高い。そのため、着用者は、サイド接合部40の左右方向の内側端40aに沿って前胴回り部20fを破ることができる。
また、本実施形態のナプキン1のように、胴回り部材20の左右方向の両側に一対のタブ30が設けられている好ましい。そうすることで、図6Cや図7Dに示すように、胴回り部材20を両太腿に巻き付けてナプキン1を装着できる。また、ナプキン1を取り外す際には、一対のタブ30を前胴回り部20fから取り外して、太腿の間からナプキン1を引き抜くことができる。よって、パンツ型のままでナプキン1を着脱する場合のように、ナプキン1の脚回り開口1bにつま先を通して着脱する必要がない。ゆえに、着用者がズボンや靴やストッキング等を脱がなくてもナプキン1を着脱でき、外出先でもナプキン1を容易に交換できる。
また、ナプキン1が左右方向の両側にタブ30を有する場合、図11に示すように、左右方向の両側のサイド接合部40の内側端40aに沿って前胴回り部20fの腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離された状態、かつ、自然状態であるときに、以下であるとよい。左右方向における腹側当接部20fAの一方側の端P1から他方側の端P5までの長さW7は、左右方向における後胴回り部20bの一方側の端P2から他方側の端P6までの長さW8よりも長いとよい。つまり、腹側当接部20fAの左右方向の両端P1,P5が、後胴回り部20bの左右方向の両端P2,P6よりも左右方向の外側に位置しているとよい。
そうすることで、片側の太腿だけでなく反対側の太腿に胴回り部材20を巻き付ける際にも、腹側当接部20fAを太腿の前側に引っ張ってきやすくなる。一方、それぞれの太腿にナプキン1を巻き付けた際に、ナプキン1が垂れ下がり難く、ナプキン1の便器への接触を抑制できる。
また、本実施形態のナプキン1のように、係合部32を1つ有するタブ30が、ナプキン1の左右方向の両側に1つずつ設けられていることが好ましい。そうすることで、着用者は、タブ30(係合部32)を左右方向の両側で1回ずつ係合するだけでよく、容易に装着でき、装着性が向上する。ナプキン1の外観も向上する。また、本実施形態のナプキン1のように、自分で装着する着用者を対象としたパンツ型吸収性物品の場合、介護用のものに比べて吸収性コア11が小さく、排泄後の吸収性コア11も軽い。そのため、本実施形態のナプキン1では、介護用のパンツ型吸収性物品のように例えば上下方向に係合部が2つ並んだタブを設けたり、係合部を1つ有するタブを上下方向に2つ並べて、左右方向の両側にタブを2つずつ(2対)設けたりして、タブを前胴回り部20fに強固に固定しなくても、ナプキン1のずれ落ちの恐れが少ない。但し、係合部32を1つ有するタブ30が左右方向の両側に1つずつ設けられる形態に限定されない。
また、胴回り部材20の左右方向の一方側にのみタブ30が設けられているナプキン1であってもよい。つまり、本実施形態のナプキン1は、少なくとも左右方向の片側をテープ型として使用可能なパンツ型吸収性物品であればよい。その場合も、着用者は、片側の脚のつま先のみを脚回り開口1bに通し、もう一方の脚の太腿に胴回り部材20を巻き付けたり、片側の太腿から胴回り部材20を取り外し、もう一方の脚のつま先のみを脚回り開口1bから抜いたりでき、ナプキン1を着脱しやすくなる。この場合にも、タブ30が設けられている側の前胴回り部20fの上下方向の長さL1を短くしたり、腹側当接部20fAの左右方向の長さW1を短くしたりすることで、着用者の片側の太腿に胴回り部材20を巻き付ける際の装着性が向上する。
また、図2に示すように、展開かつ伸張状態であるナプキン1において、上下方向(左右方向に直交する方向であり、吸収性本体10の長手方向に沿う方向)におけるナプキン1の一方側の端から中心CLまでの長さL6が、200mm以上350mm以下であることが好ましい。長さL6を200mm以上とすることで、成人であるナプキン1の着用者のサイズに合わせることができる。一方、長さL6を350mm以下とすることで、太腿にナプキン1を巻き付けた際に、ナプキン1が垂れ下がり難く、ナプキン1の便器への接触を抑制できる。
また、左右方向の一方側のサイド接合部40の内側端40a又は切り取り線26に沿って前胴回り部20fが後胴回り部20bから分離された状態、かつ、ナプキン1の自然状態において、図9に示すように、腹側当接部20fAの上端部(P4)よりも下端部(P1)の方が、左右方向の一方側(外側)に位置していることが好ましい。
そうすることで、腹側当接部20fAの切れ端(P1~P4)は、胴回り側から股下側に向かって左右方向の外側に傾斜した傾きとなる。そのため、着用者が自分でナプキン1を装着するために、図6Cに示すように胴回り開口1a側から腹側当接部20fAを持つ手の傾く方向と、腹側当接部20fAの切れ端の傾く方向とが一致する。よって、着用者は腹側当接部20fAを持ち易くなり、装着性が向上する。
本実施形態のナプキン1(図5参照)では、腹側当接部20fAの上端部には、伸縮性の肌側シート22に加えて、胴回り弾性部材24が設けられている。そのため、腹側当接部20fAの上端部の方が下端部に比べて収縮力が高く、ナプキン1の自然状態において左右方向の内側に位置する。このように腹側当接部20fAの上端部の伸縮性を高めることで、着用者の胴回りへのナプキン1のフィット性も高まり、ナプキン1のずれ落ちを抑制できる。
また、前胴回り部20f及び後胴回り部20bは、それぞれ、左右方向に伸縮する肌側シート22,23、及び、胴回り弾性部材24を有し、左右方向に伸縮性を有する。図2や図5に示すように、前胴回り部20f及び後胴回り部20bは、少なくとも左右方向の位置が吸収性本体20と重複する領域において、左右方向に伸縮する伸縮領域20EAを連続して有することが好ましい。
そうすることで、ナプキン1が着用者の胴回りにフィットする。特に、ナプキン1がテープ型として使用される場合(図4B)、前胴回り部20fの腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離されるが、一対のタブ30の間で腹側当接部20fAが左右方向の両外側に引っ張られ、着用者の胴回りにフィットする。また、着用者が胴回り部材20を太腿に巻き付ける際に、腹側当接部20fAを太腿の前側に引っ張ってきやすくなり、かつ、ナプキン1の前方部が垂れ下がり難くなる。同様に、後胴回り部20bも着用者の胴回りにフィットでき、かつ、着用者が胴回り部材20を太腿に巻き付ける際に、ナプキン1の後方部が垂れ下がり難くなる。
ただし、伸縮領域20EAのうち、吸収性コア11と厚さ方向に重なる領域では、伸縮力を軽減し、吸収性コア11の平坦性を確保するようにしてもよい。例えば、吸収性コア11と厚さ方向に重なる領域では、それ以外の領域に比べて、非肌側シート21と肌側シート22,23の接合部(溶着部)の面積率を高めて、肌側シート22,23の弾性特性を抑制するとよい。そうすることで、吸収性コア11の吸収面積を確保でき、また、吸収性コア11と着用者の間に隙間が生じてしまうことを防止できる。
また、前胴回り部20fは、伸縮領域20EAよりも左右方向の外側(タブ30が設けられている側)に、伸縮領域20EAよりも伸縮性の低い低伸縮領域20NAを有しているとよい。低伸縮領域20NAが設けられていることで、着用者が前胴回り部20fを左右方向に引っ張って破る際に、その力が破断部に効率よく伝わり、小さい力で破ることができる。
そのため、図2に示すように、ナプキン1が切り取り線26を有する場合、左右方向における低伸縮領域20NAの両側端の間に、切り取り線26が配置されていることが好ましい。そうすることで、切り取り線26の両外側が伸張し難いため、着用者が切り取り線26に沿って前胴回り部20fを容易に破ることができる。
また、前胴回り部20fが低伸縮領域20NAにて破られることで、前胴回り部20fの切れ端の保形性が確保されて丸まり難い。つまり、分離される側である腹側当接部20fAの端部が丸まり難いため、着用者が腹側当接部20fAを把持しやすく、また、腹側当接部20fAに安定してタブ30を係合できる。また、腹側当接部20fAの端部、及び、サイド接合部40側に残っている非分離部20fBが丸まり難いことで、着用者がナプキン1の着用中に前胴回り部20fの切れ端を異物として感じ難く、着け心地が向上する。
なお、低伸縮領域20NAは、伸縮領域20EAよりも左右方向の伸縮性が低ければよく、伸縮性を有していてもよいし、伸縮性を有していなくてもよい。本実施形態のナプキン1では、低伸縮領域20NAにも伸縮性の肌側シート22,23が配されている。そのため、低伸縮領域20NAでは、伸縮領域20EAに比べて、非肌側シート21と肌側シート22,23の接合部(溶着部)の面積率を高めて、肌側シート22,23の弾性特性を抑制するとよい。また、図2に示すように、胴回り弾性部材24の伸縮部は、低伸縮領域20NAまで左右方向の外側に延びていないため、これによっても低伸縮領域20NAの伸縮性が低下する。
低伸縮領域20NAと伸縮領域20EAの伸縮性(伸縮応力)比較は、ヒトが各領域を引っ張って確認してもよいし、引っ張り試験機(例えば(株)島津製作所製のオートグラフ型引張試験機AG-1KN1等)を用いて確認してもよい。例えば、前胴回り部20fから低伸縮領域20NAと伸縮領域20EAを切り出し、ナプキン1の左右方向及び縦方向の長さが同じである低伸縮領域(20NA)のサンプルと伸縮領域(20EA)のサンプルを作製する。そして、ナプキン1の左右方向(伸張方向)に対応するサンプルの両端部をチャックで挟み、サンプルが破断するまでチャック間距離を離してサンプルを伸長する。伸縮領域のサンプルの方が低伸縮領域のサンプルに比べて、サンプルが破断した時のチャック間距離が長いことで、伸縮性が高いことを確認できる。
また、図10に示すように、切り取り線26に沿って前胴回り部20fの腹側当接部20fAが後胴回り部20bから分離され、タブ30が左右方向の外側(一方側)に広げられた状態、かつ、ナプキン1の自然状態において、以下であることが好ましい。サイド接合部40側に残っている前胴回り部20fの非分離部20fB(すなわち腹側当接部20fAから分離された前胴回り部20fの部位)は、係合部32よりも左右方向の内側に位置していることが好ましい。
そうすることで、前胴回り部20fの非分離部20fBが係合部32を覆ってしまうことがなく、タブ30を係合部32によって前胴回り部20fの腹側当接部20fAにしっかりと係合できる。また、タブ30を腹側当接部20fAに係合する際に、非分離部20fBの切れ端の凹凸が腹側当接部20fAの非肌側面と擦れて、タブ30や後胴回り部20bに対する腹側当接部20fAの位置ずれを抑制できる。その結果、タブ30を腹側当接部20fAに係合しやすくなり、着用中の位置ずれも抑制できる。
さらに、図2に示すように、展開かつ伸張状態であるナプキン1において、タブ30が接合されている側(左右方向の一方側)のサイド接合部40の内側端から切り取り線26までの左右方向の長さW9よりも、切り取り線26から低伸縮領域20NAの左右方向の内側(他方側)の端までの長さW10の方が長いことが好ましい。
そうすることで、前胴回り部20fが切り取り線26で破られた場合に、サイド接合部40側に残っている前胴回り部20fの非分離部20fBの左右方向の長さW9’(図10)よりも、腹側当接部20fAにおける低伸縮領域20NAの左右方向の長さW10’の方が長くなる。そのため、タブ30を腹側当接部20fAに係合した状態において、サイド接合部40に残っている非分離部20fBを、丸まり難い腹側当接部20fAの端部(低伸縮領域20NA)で覆うことができる。よって、非分離部20fBが着用者の肌に当接し難く、着用中の違和感を軽減できる。また、W10を長くすることで、腹側当接部20fAの丸まり難い端部の長さが長くなり、着用者が腹側当接部20fAを持ちやすくなり、また、腹側当接部20fAに安定してタブ30を係合しやすくなる。
また、胴回り部材20は左右方向に伸縮性を有するが、剛性の高い吸収性コア11と厚さ方向に重なる胴回り部材20の部位では、伸縮性が低下する。前述したように、吸収性コア11と重なる胴回り部材20の部位の伸縮性を意図的に抑えてもよい。ただし、吸収性コア11と重なり伸縮性が低下した胴回り部材20の部位に、タブ30の係合部32を係合した場合、係合部32が胴回り部材20の繊維に絡まる度合が小さくなる。
そこで、ナプキン1の展開かつ伸張状態において、前胴回り部20fの上端から吸収性コア11の前側の上端までの上下方向の長さL6(図5参照)は、係合部32の上下方向の長さL8よりも長いことが好ましい。
そうすることで、タブ30を前胴回り部20fに係合する際に、係合部32と吸収性コア11が上下方向にずれやすく、厚さ方向に重なり難い。つまり、吸収性コア11と厚さ方向に重ならずに伸縮性が低下していない前胴回り部20fの部位に係合部32が係合されやすい。そのため、係合部32のフック材が胴回り部材20の繊維に絡まりやすく、タブ30の係合強度を高めることができる。
一方で、ナプキン1の展開かつ伸張状態において、後胴回り部20bの上端から吸収性コア11の後側の上端までの上下方向の長さL7(図5参照)は、係合部32の上下方向の長さL8よりも短いことが好ましい。
後側の吸収性コア11が上側に長く延びていることで、後胴回り部20bの上端部の剛性が高まる。よって、着用者が太腿に胴回り部材20を巻き付ける際に、後胴回り部20bが垂れ下がり難く、ナプキン1の便器への接触を抑制できる。また、排泄物の後ろ漏れも抑制できる。また、タブ30(係合部32)は後胴回り部20bには係合されないため、後側の吸収性コア11が上側に長く延びていても、係合部32の係合強度が弱くなる問題は生じない。
また、図8に示すように、サイド接合部40に接合されたタブ30が左右方向の内側に向かって広がった状態で前胴回り部20fの非肌側面に係合している、自然状態のナプキン1において、吸収性コア11よりも左右方向の外側(一方側)に係合部32が位置していることが好ましい。
そうすることで、吸収性コア11と厚さ方向に重ならずに伸縮性が低下していない前胴回り部20fの部位に係合部32が係合されやすい。そのため、係合部32のフック材が胴回り部材20の繊維に絡まりやすく、タブ30の係合強度を高めることができる。
また、タブ30が左右方向の内側に閉じられた状態において(図8参照)、タブ30の上端及び下端の少なくとも一方は(本実施形態では上端及び下端の両方が)、左右方向の内側に向かうにしたがって、タブ30の上下方向の中心に向かって傾斜した傾斜部30Aを有する形状であることが好ましい。つまり、サイド接合部40で接合されている側とは反対側のタブ30の自由端部が先細り形状であるとよい。
そうすることで、着用者はタブ30の自由端部(サイド接合部40に接合されている側とは反対側の端部)を持ち易くなる。また、呼吸時にタブ30の上端が着用者の腹部と接触し難くなり、脚上げ時にタブ30の下端が着用者の脚に接触し難くなる。よって、ナプキン1の着用中に、着用者がタブ30を異物として感じ難く、着け心地が向上する。
また、本実施形態のナプキン1では、前胴回り部20f(全体)の非肌側面の色と、タブ30(全体)の非肌側面の色を、同系色とする。例えば、本実施形態のナプキン1とは異なる介護用のおむつでは、白色のタブに青色や緑色の係合部が設けられ、おむつの外側から係合部の色が透けて視認され、前胴回り部とタブとで非肌側面の色が異なっていることが多い。そのため、本実施形態のナプキン1のように、前胴回り部とタブの非肌側面の色を同系色とすることで、おむつらしさが軽減され、ナプキン1の外観が向上する。
ただし、上記の場合、着用者がナプキン1の非肌面側から係合部32の位置を把握し難い。そこで、タブ30は、係合部32が配された領域において、タブ30が厚さ方向に圧搾されている複数の圧搾部33を有することが好ましい。そうすることで、タブ30の非肌面側から係合部32の位置が分かりやすく、タブ30を前胴回り部20fに係合しやすくなり、ナプキン1の装着性が向上する。なお、圧搾部33は、タブ30の肌側から圧搾されていても、非肌側から圧搾されていてもよく、何れの場合にも、タブ30の外側(非肌側)から圧搾部33を視認可能となる。
また、係合部32は、タブ30を構成する基材シート31に接着剤にて接合されることが多いが、圧搾部33によってタブ30と係合部32の接合強度がより高まる。そのため、タブ30から係合部32が剥がれることなく、タブ30を付け直すことが可能となる。また、ナプキン1の着用中にタブ30が外れてしまうことも防止できる。
ただし、タブ30に設けられている複数の圧搾部33の方が、サイド接合部40に設けられている複数の接合部(例えば不図示の溶着部)よりも、平均ピッチ(上下方向及び左右方向の少なくとも一方向の平均ピッチ)が大きくなるようにするとよい。圧搾部33の平均ピッチを大きくして、圧搾部33の面積率を抑えることで、係合部32のフック材が圧搾部33で潰れてしまうことを防止できる。一方、サイド接合部40を構成する接合部の平均ピッチを小さくすることで、サイド接合部40の接合強度が高まる。よって、ナプキン1の着用時に、着用者がタブ30を引っ張っても、タブ30が後胴回り部20bから外れてしまうことを防止できる。
なお、同系色とは、マンセル表色系(100色相)において、色相が5未満、明度が1未満、又は、彩度が1未満、離れていることをいい、色が同一の場合を含む。
好ましくは、色差ΔEが1未満であるとよい。色差は、以下のとおり測定される。
(1)X-Rite社製 X-Rite eXact Standerd(測定径:1.5mm)を準備する。
(2)サンプルの測定すべき部分(前胴回り部20fの非肌側面)のCIE L***座標を、位置を変えて10点以上測定し、それらの平均値(L1*,a1*,b1*)を算出する。
(3)サンプルの対比すべき部分(タブ30の非肌側面)のCIE L***座標を、位置を変えて10点以上測定し、それらの平均値(L2*,a2*,b2*)を算出する。
(4)上記結果から色差ΔEを算出する(ΔE=〔(L1*-L2*+(a1*-a2*+(b1*-b2*1/2
===その他の実施形態===
以上、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
例えば、前述の実施形態では、胴回り部材20に伸縮性の肌側シート22,23が配されることで、胴回り部材20に左右方向の伸縮性が付与されている。伸縮性のシートの代わりに、左右方向に伸縮する糸状の弾性部材(糸ゴム等)を上下方向に間隔を空けて複数配することで、胴回り部材20に伸縮性を付与してもよい。
また、タブ30と重複する前胴回り部20fの上下方向の最小長さL1が80mm以上150mm以下であり、サイド接合部40の上下方向の長さL2が100mm以上160mm以下であることと、サイド接合部40にて前胴回り部20fを破った場合に、前胴回り部20fの腹側当接部20fAの方が後胴回り部20bよりも左右方向の長さが長くなること(W1>W2)との両方を満たすに限らず、少なくとも一方を満たすパンツ型吸収性物品であればよい。
1 ナプキン(パンツ型吸収性物品)、
1a 胴回り開口、1b 脚回り開口、
10 吸収性本体、11 吸収性コア、12 トップシート、
13 バックシート、13a 液不透過性シート、13b 疎水性シート、
20 胴回り部材、
20f 前胴回り部、20fA 腹側当接部
20b 後胴回り部、
20EA 伸縮領域、20NA 低伸縮領域、
21 非肌側シート、22 肌側シート、23 肌側シート、
24 胴回り弾性部材、25 脚回り弾性部材、
26 切り取り線、
30 タブ(係合部材)、
31 基材シート、32 係止部、33 溶着部、
40 サイド接合部(接合部)、
50 吸収体弾性部材、

Claims (19)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収性本体と、
    前記前後方向に前記吸収性本体と重ねて配置された前胴回り部及び後胴回り部を備え、前記左右方向に伸縮する胴回り部材と、
    前記前胴回り部に取り外し可能に係合する係合部材と、を有し、
    前記前胴回り部及び前記後胴回り部が一対の接合部にて接合された成人用のパンツ型吸収性物品であって、
    前記係合部材は、前記左右方向の一方側の前記接合部において前記胴回り部材に接合されており、
    前記左右方向の位置が前記係合部材と重複する、前記前胴回り部の部位の、前記上下方向の最小長さは、80mm以上150mm以下であり、
    前記左右方向の前記一方側の前記接合部の前記上下方向の長さは、100mm以上160mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    吸収性本体と、
    前記前後方向に前記吸収性本体と重ねて配置された前胴回り部及び後胴回り部を備え、前記左右方向に伸縮する胴回り部材と、
    前記胴回り部材の前記左右方向の一方側に設けられ、前記前胴回り部に取り外し可能に係合する係合部材と、を有し、
    前記前胴回り部及び前記後胴回り部が一対の接合部にて接合されたパンツ型吸収性物品であって、
    前記左右方向の一方側の前記接合部の内側端に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離された状態、かつ、自然状態において、
    前記左右方向における前記腹側当接部の前記一方側の端から他方側の前記接合部の内側端までの長さは、前記左右方向における前記後胴回り部の前記一方側の端から前記他方側の前記接合部の内側端までの長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 請求項2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前胴回り部は、前記左右方向の前記一方側の端部において、前記上下方向に長さを有する切り取り線を有し、
    前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離された状態、かつ、自然状態において、
    前記左右方向における前記腹側当接部の前記一方側の端から他方側の前記接合部の内側端までの長さは、前記左右方向における前記後胴回り部の前記一方側の端から前記他方側の前記接合部の内側端までの長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 請求項3に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は吸収性コアを備え、
    前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離され、前記係合部材が前記左右方向の前記一方側に広げられた状態、かつ、自然状態において、
    前記左右方向における前側の前記吸収性コアの前記一方側の端から前記腹側当接部の前記一方側の端までの長さは、50mm以上200mm以下であり、
    前記左右方向における後側の前記吸収性コアの前記一方側の端から前記係合部材の前記一方側の端までの長さは、100mm以上300mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項2から4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記分離された状態、かつ、自然状態において、
    前記腹側当接部の上端部よりも下端部の方が、前記左右方向の前記一方側に位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前胴回り部は、前記左右方向の前記一方側の端部において、前記上下方向に長さを有する切り取り線を有し、
    前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、
    前記切り取り線に沿って前記前胴回り部の腹側当接部が前記後胴回り部から分離され、前記係合部材が前記左右方向の前記一方側に広げられた状態、かつ、自然状態において、
    前記腹側当接部から分離された前記前胴回り部の部位は、前記係合部よりも前記左右方向の内側に位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前胴回り部は、前記左右方向に伸縮する伸縮領域と、前記伸縮領域よりも伸縮性の低い低伸縮領域と、前記上下方向に長さを有する切り取り線とを有し、
    前記低伸縮領域は、前記伸縮領域よりも前記左右方向の前記一方側に配置され、
    前記切り取り線は、前記左右方向における前記低伸縮領域の両側端の間に配置されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項7に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記左右方向の前記一方側の前記接合部の内側端から前記切り取り線までの前記左右方向の長さよりも、前記切り取り線から前記低伸縮領域の前記左右方向の他方側の端までの長さの方が長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項1から8の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記パンツ型吸収性物品は、前記胴回り部材の前記左右方向の両側に、前記係合部材が設けられていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項9に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部材の前記左右方向の両側に、前記係合部材が1つずつ設けられ、
    前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を1つ有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項1から10の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、
    前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、
    展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記前胴回り部の上端から前記吸収性コアの前側の上端までの前記上下方向の長さは、前記係合部の前記上下方向の長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 請求項11に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記後胴回り部の上端から前記吸収性コアの後側の上端までの前記上下方向の長さは、前記係合部の前記上下方向の長さよりも短いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13. 請求項1から12の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記係合部材は、前記前胴回り部の非肌側面に係合する係合部を有し、
    前記前胴回り部の非肌側面の色と、前記係合部材の非肌側面の色は、同系色であり、
    前記係合部材は、前記係合部が配された領域において、前記係合部材が厚さ方向に圧搾されている複数の圧搾部を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  14. 請求項1から13の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記係合部材の上端及び下端の少なくとも一方は、前記左右方向の内側に向かうにしたがって、前記係合部材の前記上下方向の中心に向かって傾斜した傾斜部を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  15. 請求項1から14の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記上下方向における前記パンツ型吸収性物品の一方側の端から中心までの長さが、200mm以上350mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  16. 請求項1から15の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、
    前記左右方向における前記一方側の前記接合部の内側端の位置において、前記係合部材の上下方向の長さは、前記前胴回り部の前記上下方向の長さよりも長く、
    前記左右方向の位置が前記係合部と重複する、前記前胴回り部の部位の、前記上下方向の最小長さは、前記係合部の前記上下方向の最大長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  17. 請求項1から16の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部材は、少なくとも前記左右方向の位置が前記吸収性本体と重複する領域において、前記左右方向に伸縮する伸縮領域を連続して有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  18. 請求項1から17の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    展開かつ伸張状態であるパンツ型吸収性物品において、前記左右方向における前記係合部材の最大長さは、20mm以上120mm以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  19. 請求項1から18の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記吸収性本体は、吸収性コアを有し、
    前記係合部材は、前記前胴回り部に係合する係合部を有し、
    前記吸収性コアよりも前記左右方向の前記一方側に前記係合部が位置していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
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