JP2023004091A - 埋設物探査装置および探査画像表示制御方法、探査画像表示制御プログラム - Google Patents

埋設物探査装置および探査画像表示制御方法、探査画像表示制御プログラム Download PDF

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流弥 澤江
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Abstract

【課題】対象物に沿った埋設物探査装置の往復移動の回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することが可能な埋設物探査装置および探査画像表示制御方法、探査画像表示制御プログラムを提供する。【解決手段】埋設物探査装置10は、壁面50内に含まれる埋設物51を検出する装置であって、静電容量センサ13と、探査画像変換処理部25と、表示部12と、を備えている。静電容量センサ13は、埋設物51の有無を検出する。探査画像変換処理部25は、静電容量センサ13における検出結果から埋設物51を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示部12は、探査画像変換処理部25において変換された探査画像を表示する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、壁やコンクリート等に含まれる金属や木材等の埋設物を検出する埋設物探査装置および探査画像表示制御方法、探査画像表示制御プログラムに関する。
近年、例えば、コンクリート内に含まれる鉄筋等の埋設物を検出する装置として、コンクリートの表面を移動させながら、コンクリートの表面に向かって放射した電磁波の反射波の変化に基づいて、埋設物を検出する装置が用いられている。
例えば、特許文献1には、電磁波が埋設物で反射した反射波の信号値を側線に沿って取得したデータを入力する入力部と、電磁波の伝播深さに応じた反射波形の広がりを有する仮想波形テンプレートを生成する生成部と、データの信号値と伝搬深さに応じた形状の仮想波形テンプレートとを共に表示する表示部と、を備えた埋設物探査装置について開示されている。
特開2017-040547号公報
しかしながら、上記従来の埋設物探査装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された埋設物探査装置では、埋設物探査装置を壁面等の対象物に沿って移動させ、埋設物を検知するための移動の軌跡に沿って探査画像を生成していた。このため、従来の埋設物探査装置では、埋設物の位置や大きさ等が正確に描画された探査画像を得るためには、壁面等の対象物に沿って何度も往復移動させければならないという課題を有していた。
本発明の課題は、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することが可能な埋設物探査装置および探査画像表示制御方法、探査画像表示制御プログラムを提供することにある。
第1の発明に係る埋設物探査装置は、対象物内に含まれる埋設物を検出する埋設物探査装置であって、検出部と、探査画像変換処理部と、表示部と、を備えている。検出部は、埋設物を検出する。探査画像変換処理部は、検出部における検出結果から埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示部は、探査画像変換処理部において変換された探査画像を表示する。
ここでは、例えば、壁やコンクリート等の対象物内に含まれる木材や鉄筋等の埋設物を検出する埋設物探査装置において、埋設物の位置や大きさを示す探査画像を生成する際に、検出部における検出結果から変換される画像描画範囲を所望の方向へ拡張して表示部に表示させる。
ここで、本埋設物探査装置は、検出部として、例えば、静電容量の変化を検出して埋設物の検出を行う静電容量センサを用いた静電容量方式、対象物に対して照射された電磁波を受信して埋設物の検出を行う電磁波方式等、様々な方式を採用してもよい。
検出結果を探査画像に変換する際に拡張される描画範囲とは、検出部において直接的に検出された基準描画範囲(検知ポイント)を、所望の方向に拡張した範囲を意味している。つまり、例えば、埋設物探査装置の移動方向が略水平方向である場合には、拡張される描画範囲は略鉛直方向に沿った上および下の少なくとも一方の範囲であって、例えば、移動方向が略鉛直方向である場合には、拡張される描画範囲は略水平方向に沿った左および右の少なくとも一方の範囲となる。
これにより、従来よりも画像描画範囲が拡張されて表示されるため、例えば、対象物に沿って埋設物探査装置を往復移動させる際に、従来よりも少ない走査回数で、探査画像を生成することができる。
この結果、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができる。
第2の発明に係る埋設物探査装置は、第1の発明に係る埋設物探査装置であって、対象物に対する位置を検出する位置検出部を、さらに備えている。
これにより、対象物に対する現在位置を検出し、その位置における埋設物を検出することができる。
第3の発明に係る埋設物探査装置は、第2の発明に係る埋設物探査装置であって、対象物に沿って移動した移動方向を検出する移動方向検出部を、さらに備えている。
これにより、壁等の対象物に対する埋設物探査装置の移動方向を容易に認識することができる。
第4の発明に係る埋設物探査装置は、第3の発明に係る埋設物探査装置であって、探査画像変換処理部は、移動方向検出部において検出された移動方向に対して交差する方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。
ここでは、移動方向検出部において検出された対象物に対する埋設物探査装置の移動方向に応じて、その移動方向に交差する方向に画像描画範囲を拡張して、検出結果を探査画像に変換する。
すなわち、例えば、埋設物探査装置を、横方向(略水平方向)に沿って移動させる場合には縦方向(略鉛直方向)に画像描画範囲を拡張し、縦方向(略鉛直方向)に沿って移動させる場合には横方向(略水平方向)に画像描画範囲を拡張する。
これにより、探査画像を生成するために必要となる対象物に対して埋設物探査装置を移動させる走査回数を従来よりも少なくすることができる。
第5の発明に係る埋設物探査装置は、第3または第4の発明に係る埋設物探査装置であって、探査画像変換処理部は、移動方向検出部において検出された移動方向に関わらず、縦方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。
ここでは、埋設物探査装置の移動方向に関わらず、常時、縦方向(略鉛直方向)に画像描画範囲を拡張する。
これにより、例えば、壁等の対象物の内側に配置された柱等の埋設物が常に略鉛直方向に沿って配置されている場合には、常に略鉛直方向の範囲に画像描画範囲を拡張することで、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を従来よりも少ない回数で、探査画像を生成することができる。
第6の発明に係る埋設物探査装置は、第1から第5の発明に係る埋設物探査装置であって、探査画像変換処理部は、所望の方向において、検出部によって直接検出された基準描画範囲を中心とする両側に、描画範囲を拡張する。
これにより、検出部によって検出された基準描画範囲の両側に拡張された描画範囲を生成することで、1回の走査によって生成される描画範囲を拡張することができる。
この結果、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができる。
第7の発明に係る埋設物探査装置は、第1から第6の発明のいずれか1つに係る埋設物探査装置であって、探査画像変換処理部は、検出部における検出結果に基づいて、埋設物が検出された位置と埋設物が検出されない位置とが、互いに異なる色または階調で表示されるように、探査画像に変換する。
これにより、探査画像に含まれる領域を、検出部における検出結果に基づいて、埋設物がある位置とない位置とで異なる色または階調で表示することができる。よって、探査画像に含まれる埋設物の位置や大きさを正確に認識することができる。
第8の発明に係る埋設物探査装置は、第1から第7の発明のいずれか1つに係る埋設物探査装置であって、対象物に沿って所望の方向へ移動しながら、表示部は、リアルタイムで探査画像変換処理部において画像描画範囲が拡張された探査画像を表示する。
これにより、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させながら、所望の方向へ拡張された探査画像を表示部にリアルタイムで表示させることで、使用者は、次に走査する範囲を容易に認識することができる。
第9の発明に係る埋設物探査装置は、第3の発明に係る埋設物探査装置であって、移動方向検出部は、位置検出部において検出される現在位置の情報として座標を取得し、現在位置の情報を更新しながら移動方向を算出する。
これにより、対象物に対する埋設物探査装置の現在位置の情報として座標を取得するとともに、現在位置の情報を更新しながら移動方向を算出することで、埋設物探査装置の移動方向を容易に検出することができる。
第10の発明に係る埋設物探査装置は、第1から第9の発明のいずれか1つに係る埋設物探査装置であって、検出部は、静電容量式センサ、あるいは、電磁誘導式センサである。
これにより、静電容量式センサあるいは電磁誘導式センサ等の各種方式を採用した埋設物探査装置において、上記の効果を得ることができる。
第11の発明に係る埋設物探査装置は、第1から第10の発明のいずれか1つに係る埋設物探査装置であって、移動方向検出部は、光学センサである。
これにより、移動方向検出部として光学センサを採用することで、安価な構成により、埋設物探査装置の移動方向、現在位置等の情報を取得することができる。
第12の発明に係る探査画像表示制御方法は、埋設物探査装置を用いて探査される対象物内に含まれる埋設物を示す探査画像を表示する探査画像表示制御方法であって、検出ステップと、探査画像変換処理ステップと、表示ステップと、を備えている。検出ステップでは、埋設物を検出する。探査画像変換処理ステップでは、検出ステップにおける検出結果から埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示ステップでは、探査画像変換処理ステップにおいて変換された探査画像を表示する。
ここでは、例えば、壁やコンクリート等の対象物内に含まれる木材や鉄筋等の埋設物を検出する埋設物探査装置を用いた探査画像表示制御方法において、埋設物の位置や大きさを示す探査画像を生成する際に、検出部における検出結果から変換される画像描画範囲を所望の方向へ拡張して表示部に表示させる。
ここで、検出ステップでは、例えば、静電容量の変化を検出して埋設物の検出を行う静電容量センサを用いた静電容量方式、対象物に対して照射された電磁波を受信して埋設物の検出を行う電磁波方式等、様々な方式を採用した検出部を用いることができる。
検出結果を探査画像に変換する際に拡張される描画範囲とは、検出部において直接的に検出された基準描画範囲(検知ポイント)を、所望の方向に拡張した範囲を意味している。つまり、例えば、埋設物探査装置の移動方向が略水平方向である場合には、拡張される描画範囲は略鉛直方向に沿った上および下の少なくとも一方の範囲であって、例えば、移動方向が略鉛直方向である場合には、拡張される描画範囲は略水平方向に沿った左および右の少なくとも一方の範囲となる。
これにより、従来よりも画像描画範囲が拡張されて表示されるため、例えば、対象物に沿って埋設物探査装置を往復移動させる際に、従来よりも少ない走査回数で、探査画像を生成することができる。
この結果、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができる。
第13の発明に係る探査画像表示制御プログラムは、埋設物探査装置を用いて探査される対象物内に含まれる埋設物を示す探査画像を表示する探査画像表示制御プログラムであって、検出ステップと、探査画像変換処理ステップと、表示ステップと、を備えた探査画像表示制御方法をコンピュータに実行させる。検出ステップでは、埋設物を検出する。探査画像変換処理ステップでは、検出ステップにおける検出結果から埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示ステップでは、探査画像変換処理ステップにおいて変換された探査画像を表示する。
ここでは、例えば、壁やコンクリート等の対象物内に含まれる木材や鉄筋等の埋設物を検出する埋設物探査装置を用いた探査画像表示制御方法において、埋設物の位置や大きさを示す探査画像を生成する際に、検出部における検出結果から変換される画像描画範囲を所望の方向へ拡張して表示部に表示させる。
ここで、検出ステップでは、例えば、静電容量の変化を検出して埋設物の検出を行う静電容量センサを用いた静電容量方式、対象物に対して照射された電磁波を受信して埋設物の検出を行う電磁波方式等、様々な方式を採用した検出部を用いることができる。
検出結果を探査画像に変換する際に拡張される描画範囲とは、検出部において直接的に検出された基準描画範囲(検知ポイント)を、所望の方向に拡張した範囲を意味している。つまり、例えば、埋設物探査装置の移動方向が略水平方向である場合には、拡張される描画範囲は略鉛直方向に沿った上および下の少なくとも一方の範囲であって、例えば、移動方向が略鉛直方向である場合には、拡張される描画範囲は略水平方向に沿った左および右の少なくとも一方の範囲となる。
これにより、従来よりも画像描画範囲が拡張されて表示されるため、例えば、対象物に沿って埋設物探査装置を往復移動させる際に、従来よりも少ない走査回数で、探査画像を生成することができる。
この結果、対象物に沿って埋設物探査装置を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができる。
本発明に係る埋設物探査装置によれば、対象物に沿って埋設物探査装置を往復移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができる。
本発明の一実施形態に係る埋設物探査装置を用いて壁面内の埋設物を検出するために、壁面に沿って埋設物探査装置を走査する際の状態を示す説明図。 図1の埋設物探査装置の構成を示す外観図。 図2の埋設物探査装置の内部構成を示す制御ブロック図。 図3の埋設物探査装置が壁面上を走査された際の表示部の表示画面を示す説明図。 (a)は、埋設物探査装置の壁面上における走査によって検出された基準描画範囲を示す図。(b)は、(a)の基準描画範囲が移動方向に交差する方向に拡張された描画範囲を示す図。 (a)は、埋設物探査装置を略水平方向に沿って移動させた際の描画範囲の拡張方向を示す図。(b)は、埋設物探査装置を略鉛直方向に沿って移動させた際の描画範囲の拡張方向を示す図。 (a)~(d)は、埋設物探査装置を斜め方向に移動させた際の描画範囲の拡張方向を示す図。 図3の埋設物探査装置における探査画像の生成から記憶までの処理の流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる座標取得処理(現在位置検出)の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる座標取得処理(移動検出)の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる埋設物有無判定処理の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる埋設物寸法判定処理の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる探査画像変換処理(縦方向拡張)の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる探査画像変換処理(移動方向に垂直な方向への拡張)の詳細な流れを示すフローチャート。 図8のフローチャートに含まれる探査画像記憶処理の詳細な流れを示すフローチャート。 図3の埋設物探査装置の記憶部に保存される埋設物テーブルを示す図。 図3の埋設物探査装置の記憶部に保存される取得データ記憶テーブルを示す図。 図3の埋設物探査装置の記憶部に保存される表示用バッファエリアを示す図。 図3の埋設物探査装置の記憶部に保存される探査画像記憶テーブルを示す図。
本発明の一実施形態に係る埋設物探査装置10およびその表示制御方法について、図1~図19を用いて説明すれば以下の通りである。
(1)埋設物探査装置10の構成
本実施形態に係る埋設物探査装置10は、図1に示すように、壁面(対象物)50に沿って移動させながら、後述する静電容量センサ13(図3参照)によって静電容量の変化を検出することで、壁面50内に含まれる木材(管柱51a、間柱51b)や金属等の埋設物51を検出する。埋設物探査装置10は、図2に示すように、本体部11と、表示部12と、静電容量センサ13(図3参照)、光学センサ14(図3参照)および操作入力部15と、を備えている。
なお、壁面50には、例えば、石膏ボードや木製合板の表面に壁紙等の内装材が貼り付けられたものが含まれる。また、埋設物51には、例えば、柱、梁、筋交い等の木材や金属製のフレーム等が含まれる。
本体部11は、図2に示すように、略直方体形状を有する樹脂製の部材であって、使用時における使用者側の面(表面)に、表示部12および操作入力部15が設けられており、使用者とは反対側の壁面50側の面(裏面)に、静電容量センサ13および光学センサ14が設けられている。
表示部12は、例えば、液晶表示装置であって、図2に示すように、本体部11の表面に配置されている。表示部12は、例えば、埋設物探査装置10の設定、埋設物51の検出結果を示す探査画像等を表示するとともに、操作入力部15に入力された操作内容に応じて表示内容が切り替えられる。
静電容量センサ13は、本体部11の裏面側に配置されており、壁面50に沿って埋設物探査装置10を移動させた際に静電容量の変化を検出するセンサであって、壁面50内に存在する埋設物51を検出するために使用される。
光学センサ14は、本体部11の裏面側に配置されており、壁面50に対して照射された、例えば、赤外線の反射光を受光して、埋設物探査装置10の位置情報を取得する。
操作入力部15は、図2に示すように、本体部11の表面に配置されている。操作入力部15は、電源ボタン15a、グリッド表示ボタン15b、スケール切替ボタン15c、および選択・スクロールボタン15dを含む。
電源ボタン15aは、操作入力部15における上段右側に配置されており、例えば、長押し操作されることで、埋設物探査装置10の電源がオンまたはオフされる。
グリッド表示ボタン15bは、操作入力部15における上段左側に配置されており、表示部12の表示画面12aに、複数のグリッド線が格子状に配置されたグリッド層を、探査画像と重ねて表示させる際に押下される。また、グリッド表示ボタン15bは、グリッド層が探査画像に重ねられて表示画面12aに表示された状態で再度押下されると、表示画面12aに計測グリッド(グリッド線)が表示される。
スケール切替ボタン15cは、操作入力部15における上段中央に配置されており、例えば、重ねて表示された探査画像とグリッド層とを拡大表示する際に押下される。
選択・スクロールボタン15dは、操作入力部15における下段側に配置されており、上・下・左・右の4方向への操作が入力される。選択・スクロールボタン15dは、スクロールさせて選択したコマンド等を実行する際に押下される。
また、埋設物探査装置10は、図3に示すように、本体部11の内部に、静電容量取得部20、位置情報取得部21、記憶部22、埋設物有無判定部23、寸法算出処理部24、探査画像変換処理部25、埋設物推定部26、入力受付部27、探査画像呼出部28、データ転送部29および表示制御部30を備えている。
これらの埋設物探査装置10内に生成される静電容量取得部20、位置情報取得部21、記憶部22、埋設物有無判定部23、寸法算出処理部24、探査画像変換処理部25、埋設物推定部26、入力受付部27、探査画像呼出部28、データ転送部29および表示制御部30は、CPUが、メモリに保存された各種制御プログラムを読み込んで制御ブロックとして生成される。
静電容量取得部20は、本体部11の裏面側に配置された静電容量センサ13からの出力を取得して、記憶部22へ送信する。
より詳細には、静電容量取得部20は、位置情報取得部21において取得された位置情報を用いて埋設物探査装置10が壁面50に沿って所定の移動量に達するごとに、その移動した範囲における埋設物51の有無を判定するために、静電容量の変化を検出する。これにより、後述する探査画像変換処理部25では、静電容量センサ13からの出力結果を用いて、所定の移動量ごとにその移動エリアにおける探査画像を生成することができる。
位置情報取得部21は、本体部11の裏面側に配置された光学センサ14からの出力を取得して、記憶部22へ送信する。これにより、位置情報取得部21において取得された位置情報により、埋設物探査装置10が壁面50における位置およびその移動量、移動方向を検出することができる。
記憶部22は、静電容量取得部20から受信した静電容量データ、位置情報取得部21から受信した位置情報のデータ、埋設物探査装置10の走査方向における埋設物51の寸法情報を含む埋設物テーブル(図16参照)、探査画像変換処理部25において静電容量データから変換された探査画像、探査画像と重ねて表示されるグリッド層、基準点表示層等を保存している。そして、記憶部22は、探査画像呼出部28によって呼び出された探査画像等を、データ転送部29、表示制御部30へと送信する。
なお、記憶部22に保存される探査画像は、1回の走査単位でグループ化された状態で、壁面50を走査した時間情報とともに保存される。そして、本実施形態では、複数回分の走査に対応する探査画像が、記憶部22に保存されている。
また、所定の移動量ごとに変換された探査画像は、例えば、埋設物探査装置10の電源がオンされてから累積して記憶され、1回分の走査単位で複数の探査画像がグループ化された状態で保存される。
埋設物有無判定部23は、静電容量センサ13の出力信号(静電容量データ)が、所定の閾値を超えたか否かに応じて、壁面50内の埋設物51の有無を判定する(エッジ判定処理)。これにより、静電容量センサ13における出力結果に基づいて、埋設物51の有無の判定を実施することができる。
寸法算出処理部24は、静電容量センサ13の出力信号(静電容量データ)に基づいて、壁面50内の埋設物51の寸法(幅等)の推定値を算出する。具体的には、寸法算出処理部24は、静電容量センサ13の出力信号が変化した両端のエッジ部分を検出し、その間を埋設物51として寸法の推定値を算出する。
探査画像変換処理部25は、静電容量センサ13の出力信号を、埋設物51の有無を示す探査画像に変換する。より詳細には、探査画像変換処理部25は、上述した位置情報取得部21において検出される埋設物探査装置10の位置情報に基づいて、埋設物探査装置10の壁面50に沿った移動量が所定の距離に達するごとに取得された静電容量のデータを用いて、探査画像を生成する。
本実施形態の埋設物探査装置10では、探査画像変換処理部25が、静電容量センサ13における検出結果から埋設物51を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。なお、このような本実施形態の探査画像表示制御処理については、後段にて詳述する。
埋設物推定部26は、寸法算出処理部24において算出された埋設物51の走査方向における寸法(幅)の推定値と、記憶部22に保存された埋設物テーブル(図16参照)に含まれる埋設物51の種類ごとの幅寸法とを比較して、対応する埋設物51の種類を推定する。
入力受付部27は、上述した電源ボタン15a、グリッド表示ボタン15b、スケール切替ボタン15c、選択・スクロールボタン15d等を含む操作入力部15に入力されたユーザからの操作内容を受け付ける。
探査画像呼出部28は、例えば、操作入力部15に入力されたユーザからの操作内容に基づいて、記憶部22に保存された探査画像を呼び出し、データ転送部29や表示制御部30へ送信する。
なお、探査画像は、記憶部22に保存された後、操作入力部15に入力されるユーザからの操作内容とは関係なく、埋設物探査装置10の走査中にリアルタイムで表示されるように、表示制御部30が表示部12を制御してもよい。
データ転送部29は、外部機器やサーバ等に対して、探査画像や埋設物51の検出結果等を送信する。
表示制御部30は、上述した探査画像変換処理部25において生成された埋設物51の有無を示す探査画像(図4等参照)を、表示部12の表示画面12aに表示させる。さらに、表示制御部30は、探査画像と、記憶部22に保存されたグリッド層および基準点表示層と、を重ねて表示部12の表示画面12aに表示させる。
探査画像では、図4に示すように、壁面50に沿って走査された埋設物探査装置10の軌跡に沿って取得された静電容量データから生成された複数の探査画像を組み合わせて、埋設物51の有無が表示される。また、探査画像では、図4に示すように、例えば、埋設物51のある位置を黒、埋設物51がない位置を白という互いに異なる色によって表示する。
<探査画像への変換処理>
本実施形態の埋設物探査装置10は、以上のように、壁面50内に含まれる埋設物51を検出する装置であって、静電容量センサ13と、探査画像変換処理部25と、表示部12と、を備えている。静電容量センサ13は、埋設物51の有無を検出する。探査画像変換処理部25は、静電容量センサ13における検出結果から埋設物51を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示部12は、探査画像変換処理部25において変換された探査画像を表示する。
ここで、埋設物探査装置10において実施される探査画像への変換処理について、図5(a)から図7(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
本実施形態では、探査画像変換処理部25が、図5(a)に示す基準描画範囲に対して、図5(b)に示すように、埋設物探査装置10が移動した走査方向に略直交する方向に拡張された描画範囲になるように、静電容量センサ13における検出結果を探査画像に変換する。
なお、図5(a)に示す基準描画範囲とは、静電容量センサ13において直接的に検出された検知ポイントを意味している。そして、本実施形態では、探査画像変換処理部25によって拡張される描画範囲は、基準描画範囲に対して、埋設物探査装置10が移動した走査方向に略直交する方向における両側である。
すなわち、埋設物探査装置10が略水平方向に移動した場合には、図6(a)に示すように、拡張される描画範囲は、略鉛直方向における基準描画範囲の両側(上・下)に座標2つ分である。また、埋設物探査装置10が略鉛直方向に移動した場合には、図6(b)に示すように、拡張される描画範囲は、略水平方向における基準描画範囲の両側(左・右)に座標2つ分である。
同様に、埋設物探査装置10が斜め右上方向に移動した場合には、図7(a)に示すように、拡張される描画範囲は、斜め右下方向および斜め左上方向に座標2つ分である。埋設物探査装置10が斜め右下方向に移動した場合には、図7(b)に示すように、拡張される描画範囲は、斜め右上方向および斜め左下方向に座標2つ分である。埋設物探査装置10が斜め左下方向に移動した場合には、図7(c)に示すように、拡張される描画範囲は、斜め右下方向および斜め左上方向に座標2つ分である。埋設物探査装置10が斜め左上方向に移動した場合には、図7(d)に示すように、拡張される描画範囲は、斜め右上方向および斜め左下方向に座標2つ分である。
<探査画像の生成から保存>
本実施形態の埋設物探査装置10では、以上のような構成により、壁面50に沿って走査された結果、得られる静電容量の変化に基づいて、壁面50内における埋設物51の有無を示す探査画像を生成する。
ここで、探査画像の生成処理について、図8のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、ステップS11では、静電容量取得部20が、静電容量センサ13において検出された静電容量を取得する。
次に、ステップS12では、位置情報取得部21が、光学センサ14において検出される埋設物探査装置10の位置情報を取得する。
次に、ステップS13では、位置情報取得部21において取得された埋設物探査装置10の位置情報から、埋設物探査装置10が壁面50に沿って移動したか否かを判定する。ここで、移動したと判定されると、ステップS14に進み、移動していないと判定されると、移動したと判定されるまでステップS13を繰り返す。
次に、ステップS14では、ステップS13において埋設物探査装置10が移動したと判定されているため、埋設物探査装置10の現在位置を示す座標(相対座標)を算出して取得する。
次に、ステップS15では、ステップS14において算出・取得された埋設物探査装置10の現在位置の座標が、相対座標として算出・取得され、ステップS16へ進む。
これにより、例えば、光学センサ14において検出される埋設物探査装置10の位置が所定の移動量に達したことを位置情報取得部21が検出するごとに、静電容量取得部20が取得した静電容量データを保存することができる。
次に、ステップS16では、埋設物有無判定部23が、取得した静電容量データに基づいて、走査範囲における埋設物51の有無を判定する処理を行う。
次に、ステップS17では、埋設物有無判定部23において、埋設物51があるか否かを判定し、ある場合には、ステップS18へ進み、ない場合には、ステップS19へ進む。
次に、ステップS18では、ステップS17において埋設物51があると判定されたため、寸法算出処理部24が、埋設物探査装置10の走査方向における埋設物51の寸法(幅)の推定値を算出する。
次に、ステップS19では、埋設物51の有無にかかわらず、探査画像変換処理部25が、静電容量取得部20において取得された静電容量データを探査画像に変換する処理を行う。
次に、ステップS20では、ステップS19において生成された探査画像を、記憶部22に保存させる。
本実施形態では、以上のような工程により、静電容量センサ13において検出された静電容量データを用いて探査画像を生成し、記憶部22に保存していく。
<走査開始~画像記憶まで>
次に、本実施形態の埋設物探査装置10における壁面50に沿った走査開始から探査画像の記憶処理までの詳細な工程について、図9~図15のフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
(a)座標取得処理
本実施形態の埋設物探査装置10において実施される図8のS14における座標取得処理について、図9および図10のフローチャートを用いて以下で詳しく説明する。
本実施形態では、埋設物探査装置10を用いて壁面50に沿った走査を開始すると、図9に示すように、ステップS21aにおいて、光学センサ14において検出される位置情報を、座標変化量(X,Y)として取得する。
次に、ステップS22aでは、ステップS21aにおいて取得された座標変化量を、累積座標に加算する。
次に、ステップS23aでは、ステップS22aにおいて得られた累積座標を、埋設物探査装置10の現在位置として設定する。
また、本実施形態では、埋設物探査装置10を用いて壁面50に沿った走査を開始すると、図10のフローチャートに従って、埋設物探査装置10の移動方向を検出する。
すなわち、ステップS21bでは、図9のステップS21aと同様に、光学センサ14において検出される位置情報を、座標変化量(X,Y)として取得する。
次に、ステップS22bでは、累積座標と座標変化量とに基づいて、埋設物探査装置10の進行方向を検出する。
次に、ステップS23bでは、累積座標に座標変化量を加算し、埋設物探査装置10の現在位置として設定する。
(b)埋設物有無判定処理
本実施形態の埋設物探査装置10において実施される図8のS17における埋設物51の有無の判定処理について、図11のフローチャートを用いて以下で詳しく説明する。
まず、ステップS31では、静電容量センサ13ごとに基準値(最小値)との差分を求めてオフセット処理を行う。
次に、ステップS32では、ステップS31において求められた差分データの中央-左、中央-右の小さい方のデータを、判定値として算出する。
次に、ステップS33では、その判定値が所定の閾値以上であるか否かを判定する。ここで、判定値が、所定の閾値以上である場合には、ステップS34へ進み、所定の閾値未満である場合には、ステップS35へ進む。
次に、ステップS34では、ステップS33において判定値が所定の閾値以上であると判定されたため、その走査エリアに埋設物51有りと判定して処理を終了する。
一方、ステップS35では、ステップS33において判定値が所定の閾値未満であると判定されたため、その走査エリアには埋設物51はないと判定して処理を終了する。
(c)埋設物推定処理
本実施形態の埋設物探査装置10において実施される図8のS18における埋設物51の推定処理について、図12のフローチャートを用いて以下で詳しく説明する。
まず、ステップS41では、図17に示す取得データ記憶テーブルから埋設物探査装置10の現在位置の前後における埋設物51の走査方向における連続する幅(長さ)を取得する。
ここで、取得データ記憶テーブルには、図17に示すように、取得時間、座標(X,Y)、静電容量センサの検出結果、埋設物判定の結果、埋設物の種類、寸法の情報が含まれている。
なお、図17に示す取得データ記憶テーブルに含まれる埋設物の種類は、図16に示す埋設物51の種類ごとの名前、幅、厚さの情報のうち、幅の寸法を参照し、検出された埋設物の寸法の推定値を比較して、埋設物51の種類を推定した結果として取得される。
次に、ステップS42~S46の処理では、図16に示す埋設物テーブルを参照(S43)し、ステップS41において取得された埋設物51の走査方向における連続する幅(長さ)に合致する材料(土台、通し柱、管柱、間柱、梁、筋交い、野縁、胴縁等)を、その数の分だけ繰り返し確認する(S44)。
そして、ステップS44において、埋設物テーブルに含まれる埋設物51のいずれかと幅寸法がほぼ一致した場合には、ステップS46へ進み、埋設物51の種類を推定する。そして、推定結果を反映させるように、埋設物テーブルを返却し、処理を終了する。
一方、ステップS44において、埋設物テーブルに含まれる埋設物51のいずれかと幅寸法が一致しない場合には、埋設物テーブルの種類を全て確認するまでステップS42~S46の処理を繰り返し、処理を終了する。
(d)探査画像変換処理
本実施形態の埋設物探査装置10において実施される図8のS19における探査画像変換処理について、図13および図14のフローチャートを用いて以下で詳しく説明する。
まず、図13に示すフローチャートを用いて、埋設物探査装置10の移動方向に関係なく、常に、上下方向(鉛直方向)に描画範囲を拡張する処理について説明する。
ステップS51aでは、図11に示す埋設物有無判定処理のS31において算出された判定値を、明度255階調へ変換する。
次に、ステップS52aでは、表示用バッファエリアにおいて、図17に示す取得データ記憶テーブルに含まれる位置座標と、その位置座標を基準にして(0,-2~+2)まで拡張された座標とが、変換された明度で描画され、探査画像が生成される。つまり、ステップS52aでは、取得データテーブルに含まれる位置座標を基準として、その上下2つ分の座標まで描画範囲が拡張された状態で探査画像が生成される。
なお、表示用バッファエリアには、図18に示すように、座標(X,Y)と、それに対応するR・G・Bの値がそれぞれ保存されている。
次に、ステップS53aでは、埋設物51の寸法の判定ができたか否かの判定を行う。ここで、判定ができた場合には、ステップS54aへ進み、判定できなかった場合には、処理を終了する。
次に、ステップS54aでは、寸法の判定ができた埋設物51とその寸法(走査方向)を、図17に示す取得データ記憶テーブルへ記憶させ、処理を終了する。
次に、図14に示すフローチャートを用いて、埋設物探査装置10の移動方向に略直交する方向に描画範囲を拡張する処理について説明する。
ステップS51bでは、図13のステップS51aと同様に、図11に示す埋設物有無判定処理のS31において算出された判定値が、明度255階調へ変換される。
次に、ステップS52bでは、埋設物探査装置10の移動方向が斜め方向であるか否かを判定する。ここで、埋設物探査装置10が斜めに移動している場合には、ステップS53bへ進み、斜めに移動していない場合には、ステップS54bへ進む。
なお、埋設物探査装置10の移動方向は、上述した通り、図10に示すフローチャートに従って、光学センサ14において検出される位置情報が、座標変化量(X,Y)として取得され、累積座標と座標変化量とに基づいて検出される。
次に、ステップS53bでは、表示用バッファエリアにおいて、進行方向(x,y)とした時、取得データ記憶テーブルに記憶された基準となる位置座標(A,B)と、(A-x,B),(A,B-y),(A+y,B-x),(A-y,B+x)まで拡張された座標とが、変換された明度で描画される。
これにより、ステップSS53bでは、埋設物探査装置10が斜め方向に移動している場合において、その移動方向に略直交する方向に描画範囲が拡張された探査画像を生成する。
次に、ステップS54bでは、進行方向(x,y)とした時、表示用バッファエリアにおいて、取得データ記憶テーブルに記憶された基準となる位置座標(A,B)と、(A+y,B+x),(A-y,B-x),(A+2y,B+2x),(A-2y,B-2x)まで拡張された座標とが、変換された明度で描画される。
これにより、ステップS54bでは、埋設物探査装置10が縦方向(略鉛直方向)または横方向(略水平方向)に移動している場合において、その移動方向に略直交する方向に描画範囲が拡張された探査画像が生成される。
次に、ステップS55bでは、埋設物51の寸法の判定ができたか否かの判定が行われる。ここで、判定ができた場合には、ステップS56bへ進み、判定できなかった場合には、処理を終了する。
次に、ステップS56bでは、寸法の判定ができた埋設物51とその寸法(走査方向)を、図17に示す取得データ記憶テーブルへ記憶させ、処理を終了する。
(e)探査画像記憶処理
本実施形態の埋設物探査装置10において実施される図8のS20における探査画像の記憶処理について、図15のフローチャートを用いて以下で詳しく説明する。
まず、ステップS61では、ユーザによる探査開始ボタンが押下される等の画像クリア操作を受け付けたか否かを判定する。
ここで、画像クリア操作を受け付けていた場合には、ステップS62へ進み、受け付けていない場合にはそのまま処理を終了する。
次に、ステップS62では、図18に示す表示用バッファエリアの探査画像を、画面クリアされる前に、図19に示す探査画像記憶テーブルへ登録する。
ここで、探査画像記憶テーブルには、図19に示すように、探査画像が生成された日付、時間と、探査画像ごとに付された画像データIDとが関連付けされた状態で保存される。なお、探査画像記憶テーブルに保存される探査画像は、1回の操作分に相当する画像データとして保存されている。
次に、ステップS63では、表示用バッファエリアをクリアして、処理を終了する。
<主な特徴>
本実施形態の埋設物探査装置10は、図1に示すように、壁面50内に含まれる埋設物51を検出する。そして、埋設物探査装置10は、静電容量センサ13と、探査画像変換処理部25と、表示部12と、を備えている。静電容量センサ13は、埋設物51の有無を検出する。探査画像変換処理部25は、静電容量センサ13における検出結果から埋設物51を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、探査画像に変換する。表示部12は、探査画像変換処理部25において変換された探査画像を表示する。
これにより、画像描画範囲が、例えば、埋設物探査装置10の移動方向に略直交する所望の方向において、従来よりも拡張されて表示される。このため、例えば、壁面50に沿って埋設物探査装置10を往復移動させる際に、従来よりも少ない走査回数で、埋設物51の位置や大きさを把握することが可能な探査画像を生成することができる。
この結果、壁面50に沿って埋設物探査装置10を移動させる走査回数を減少させた場合でも、埋設物51の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができるため、使用者の負担を軽減することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、埋設物探査装置および探査画像表示制御方法として、本発明を実現した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上述した埋設物探査装置による探査画像表示制御方法をコンピュータに実行させる探査画像表示制御プログラムとして本発明を実現してもよい。
この探査画像表示制御プログラムは、埋設物探査装置に搭載されたメモリ(記憶部)に保存されており、CPUがメモリに保存された探査画像表示制御プログラムを読み込んで、ハードウェアに各ステップを実行させる。より具体的には、CPUが探査画像表示制御プログラムを読み込んで、上述した検出ステップと、探査画像変換処理ステップと、表示ステップとを実行することで、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は、埋設物探査装置による探査画像表示制御プログラムを保存した記録媒体として実現されてもよい。
(B)
上記実施形態では、探査画像変換処理部25が、基準描画範囲に対して、埋設物探査装置10の移動方向に略直交する方向に描画範囲を拡張する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、拡張される範囲は、埋設物探査装置の移動方向に略直交する方向に限定されるものではなく、例えば、移動方向に関係なく、常に一定の方向(例えば、鉛直方向等)に拡張されてもよい。
(C)
上記実施形態では、探査画像変換処理部25が、光学センサ14によって検出された埋設物探査装置10の移動方向に略直交する方向に描画範囲を拡張する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、対象物の内部における埋設物の向きが略鉛直方向であることが決まっている場合には、埋設物探査装置の移動方向を検出することなく、略鉛直方向に描画範囲を拡張してもよい。
この場合には、埋設物探査装置の移動方向に関係なく、常に一定の方向に描画範囲が拡張されるため、光学センサ等の移動方向検出部を構成から省くことができる。
(D)
上記実施形態では、探査画像変換処理部25が、基準描画範囲に対して、基準描画範囲の上および下(または右および左)の両側に描画範囲を拡張した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、拡張される範囲は、基準描画範囲の上および下の両側に限定されるものではなく、例えば、上または下(右または左)等、基準描画範囲のどちらか一方にのみ描画範囲が拡張される構成であってもよい。
(E)
上記実施形態では、探査画像変換処理部25が、基準描画範囲に対して、移動方向に交差する方向における両側に座標2つ分に拡張する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、拡張される範囲は、基準描画範囲に対して座標2つ分に限定されるものではなく、座標1つ分、あるいは座標3つ分以上でもあってもよい。
(F)
上記実施形態では、検出部として静電容量センサ13を用いた静電容量式の埋設物探査装置10に対して、本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、コンクリートや壁材に対して照射した電磁波の反射波を受信して埋設物の位置を検出する電磁波方式の埋設物探査装置に対して、本発明を適用してもよい。
(G)
上記実施形態では、埋設物探査装置10の壁面における移動量を検出する走査部として光学センサ14を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、光学式以外の方式を採用した走査部を用いて、埋設物探査装置の壁面上における移動量を検出してもよい。
(H)
上記実施形態では、埋設物探査装置10を用いて、石膏ボードや木製合板等の壁面内に含まれる木製材料(柱、土台、梁、筋交い等)を検出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、埋設物探査装置を用いて検出される埋設物は、木製材料以外に、金属製材料、樹脂性材料等の他の材料であってもよい。
また、対象物についても同様に、石膏ボードや木製合板等の壁面以外に、コンクリート等の他の材料であってもよい。
すなわち、本発明の埋設物探査装置は、例えば、他の材料あるいは地中内に存在する異物を検出する用途に使用されてもよい。
本発明の埋設物探査装置は、対象物に沿った埋設物探査装置の往復移動の回数を減少させた場合でも、埋設物の位置や大きさ等を正確に示す探査画像を生成することができるという効果を奏することから、各種埋設物を探査する装置に対して広く適用可能である。
10 埋設物探査装置
11 本体部
12 表示部
12a 表示画面
13 静電容量センサ(検出部)
14 光学センサ(移動方向検出部)
15 操作入力部
15a 電源ボタン
15b グリッド表示ボタン
15c スケール切替ボタン
15d 選択・スクロールボタン
20 静電容量取得部
21 位置情報取得部
22 記憶部
23 埋設物有無判定部
24 寸法算出処理部
25 探査画像変換処理部
26 埋設物推定部
27 入力受付部
28 探査画像呼出部
29 データ転送部
30 表示制御部
50 壁面(対象物)
51 埋設物
51a 管柱
51b 間柱

Claims (13)

  1. 対象物内に含まれる埋設物を検出する埋設物探査装置であって、
    前記埋設物を検出する検出部と、
    前記検出部における検出結果から前記埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、前記探査画像に変換する探査画像変換処理部と、
    前記探査画像変換処理部において変換された前記探査画像を表示する表示部と、
    を備えている埋設物探査装置。
  2. 前記対象物に対する位置を検出する位置検出部を、さらに備えている、
    請求項1に記載の埋設物探査装置。
  3. 前記対象物に沿って移動した移動方向を検出する移動方向検出部を、さらに備えている、
    請求項2に記載の埋設物探査装置。
  4. 前記探査画像変換処理部は、前記移動方向検出部において検出された移動方向に対して交差する方向に画像描画範囲を拡張して、前記探査画像に変換する、
    請求項3に記載の埋設物探査装置。
  5. 前記探査画像変換処理部は、前記移動方向検出部において検出された移動方向に関わらず、縦方向に画像描画範囲を拡張して、前記探査画像に変換する、
    請求項3または4に記載の埋設物探査装置。
  6. 前記探査画像変換処理部は、所望の方向において、前記検出部によって直接検出された基準描画範囲を中心とする両側に、前記画像描画範囲を拡張する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の埋設物探査装置。
  7. 前記探査画像変換処理部は、前記検出部における検出結果に基づいて、前記埋設物が検出された位置と前記埋設物が検出されない位置とが、互いに異なる色または階調で表示されるように、前記探査画像に変換する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の埋設物探査装置。
  8. 前記対象物に沿って所望の方向へ移動しながら、前記表示部は、リアルタイムで前記探査画像変換処理部において前記画像描画範囲が拡張された前記探査画像を表示する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の埋設物探査装置。
  9. 前記移動方向検出部は、前記位置検出部において検出される現在位置の情報として座標を取得し、現在位置の情報を更新しながら移動方向を算出する、
    請求項3に記載の埋設物探査装置。
  10. 前記検出部は、静電容量式センサ、あるいは、電磁誘導式センサである、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の埋設物探査装置。
  11. 前記移動方向検出部は、光学センサである、
    請求項2に記載の埋設物探査装置。
  12. 埋設物探査装置を用いて探査される対象物内に含まれる埋設物を示す探査画像を表示する探査画像表示制御方法であって、
    前記埋設物を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおける検出結果から前記埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、前記探査画像に変換する探査画像変換処理ステップと、
    前記探査画像変換処理ステップにおいて変換された前記探査画像を表示する表示ステップと、
    を備えている探査画像表示制御方法。
  13. 埋設物探査装置を用いて探査される対象物内に含まれる埋設物を示す探査画像を表示する探査画像表示制御プログラムであって、
    前記埋設物を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにおける検出結果から前記埋設物を含む探査画像に変換する際に、所望の方向に画像描画範囲を拡張して、前記探査画像に変換する探査画像変換処理ステップと、
    前記探査画像変換処理ステップにおいて変換された前記探査画像を表示する表示ステップと、
    を備えている探査画像表示制御方法をコンピュータに実行させる探査画像表示制御プログラム。
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