JP2023003971A - 運行管理システム、乗合車両、及び携帯端末 - Google Patents

運行管理システム、乗合車両、及び携帯端末 Download PDF

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Abstract

【課題】停留所にて乗合車両の乗車を待機する乗車希望者に対する利便性を向上可能とする。【解決手段】車室内画像認識部36は、撮像器である車内カメラ18による車室内画像に含まれる人物及び荷物を認識する。混雑率算出部37は、認識された人物及び荷物に基づいて車室40における混雑率を求める。運行管理装置50の乗車条件判定部65は、混雑率に基づいて、車室40が、(1)乗客の乗車及び所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される平常状態、(2)乗客の乗車が許容される一方で大型荷物の持ち込みが認められない準混雑状態、及び、(3)乗客の乗車及び大型荷物の持ち込みの両方が認められない混雑状態の、いずれか一つの状態であるかを判定する。乗車条件通知部66は、乗車希望者に対して、判定結果を通知可能となっている。【選択図】図3

Description

本明細書では、乗合車両、当該乗合車両が含まれる運行管理システム、及び当該運行管理システムと通信可能な携帯端末が開示される。
例えば特許文献1では、車室内への物品の持ち込みに際して、物品のサイズと、車室の収容可能容量とに基づいて、物品の車室への収容が可能か否かを判定する、収容サポートシステムが開示される。このシステムの判定結果を用いて、例えば車両のユーザが購入した物品が、車両にて持ち帰り可能か、または配送業者による配送が必要かを判断可能となる。
また特許文献2では、乗員と自走式の台車とを混載する車両において、車両の走行環境に応じて台車の配置を定める台車制御部が開示される。例えば、車室内の日差しの強い場所や車外景観の悪い場所に台車が配置され、その結果、相対的に日差しの弱い場所や車外景観の良い場所に乗員が配置される。
特開2019-160208号公報 特開2019-116131号公報
本明細書では、停留所にて乗合車両の乗車を待機する乗車希望者に対する利便性を向上可能な、運行管理システム、乗合車両、及び携帯端末が開示される。
本明細書では、乗合車両と運行管理装置を備える運行管理システムが開示される。乗合車両は、規定経路を走行し規定経路に沿って設けられた停留所にて停車可能となっている。運行管理装置は乗合車両の運行を管理する。乗合車両は、撮像器、画像認識部、及び混雑率算出部を備える。撮像器は車室の天井に設けられる。画像認識部は、撮像器による車室内画像に含まれる人物及び荷物を認識する。混雑率算出部は、認識された人物及び荷物に基づいて車室における混雑率を求める。運行管理装置は、乗車条件判定部及び乗車条件通知部を備える。乗車条件判定部は、混雑率に基づいて、車室が、(1)乗客の乗車及び所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される平常状態、(2)乗客の乗車が許容される一方で大型荷物の持ち込みが認められない準混雑状態、及び、(3)乗客の乗車及び大型荷物の持ち込みの両方が認められない混雑状態の、いずれか一つの状態であるかを判定する乗車条件判定を実行する。乗車条件通知部は、乗合車両が直近に停車予定の停留所にて待機する乗車希望者に対して、乗車条件判定の結果を通知可能となっている。
上記構成によれば、乗合車両への乗車前に、大型荷物の持ち込み可否や乗車可否を把握可能となり、乗車希望者に対する利便性が向上可能となる。
また上記構成において、画像認識部は、認識された人物及び荷物の占有面積を求めてもよい。また混雑率算出部は、人物及び荷物の前記占有面積の総和と車室床面積に基づいて、前記混雑率を求めてもよい。
上記構成によれば、例えば人数や荷物の個数に基づいて混雑率を求める場合と比較して、人物の体格差や荷物の大小が反映された精度の高い混雑率の算出が可能となる。
また上記構成において、運行管理装置は、乗車希望者から、大型荷物の持込予約要求を受け付ける持込予約受付部を備えてもよい。この場合、持込予約受付部は、乗合車両に対する乗車条件判定の結果が平常状態であるときに、大型荷物の持込予約を設定可能である。
上記構成によれば、乗合車両への乗車前に大型荷物の持込が確約される。
また上記構成において、大型荷物の持込予約数には上限数が設けられてよい。この場合、持込予約受付部は、持込予約数が上限数に到達しているときに、持込予約要求を拒否する。
上記構成によれば、車室の空きスペースが大型荷物に占有されることが回避可能となる。
また本明細書では、上記構成における運行管理装置と通信可能であって、かつ乗車希望者が操作可能な、携帯端末が開示される。当該携帯端末は、表示部及び入力部を備える。表示部は、乗合車両に対する乗車条件判定の結果を表示可能となっている。入力部は、乗車条件判定の結果が平常状態であったときに限り、持込予約要求を入力可能となっている。
上記構成によれば、乗合車両への乗車前に、大型荷物の持ち込み可否や乗車可否を把握可能となり、さらに大型荷物の持込予約を乗車前に済ませることが出来る。
また、本明細書では、規定経路を走行し規定経路に沿って設けられた停留所にて停車可能な乗合車両が開示される。当該乗合車両は、撮像器、画像認識部、混雑率算出部、乗車条件判定部、及び乗車条件通知部を備える。撮像器は、車室の天井に設けられる。画像認識部は、撮像器による車室内画像に含まれる人物及び荷物を認識する。混雑率算出部は、認識された人物及び荷物に基づいて車室における混雑率を求める。乗車条件判定部は、混雑率に基づいて、車室が、(1)乗客の乗車及び所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される平常状態、(2)乗客の乗車が許容される一方で大型荷物の持ち込みが認められない準混雑状態、及び、(3)乗客の乗車及び大型荷物の持ち込みの両方が認められない混雑状態の、いずれか一つの状態であるかを判定する乗車条件判定を実行する。乗車条件通知部は、直近に停車予定の停留所にて待機する乗車希望者に対して、乗車条件判定の結果を通知可能となっている。
本明細書で開示される運行管理システム、乗合車両、及び携帯端末によれば、停留所にて乗合車両の乗車を待機する乗車希望者に対する利便性を向上可能となる。
本実施形態に係る運行管理システムにより提供される交通サービスを例示する図である。 本実施形態に係る運行管理システムのハードウェア構成を例示する図である。 本実施形態に係る運行管理システムの機能ブロックを例示する図である。 運行スケジュールテーブルを例示する図である。 本実施形態に係る乗合車両の外観を例示する図である。 本実施形態に係る乗合車両の車室内を例示する図である。 乗車条件判定フローを例示する図である。 車室内画像を例示する図である。 車室内画像に対してSSDアルゴリズムに基づく画像認識を実行したときの例を示す図である。 混雑率算出フローにより平常状態と判定された際に設定される運行スケジュールを例示する図である。 混雑率算出フローにより準混雑状態と判定された際に設定される運行スケジュールを例示する図である。 混雑率算出フローにより混雑状態と判定された際に設定される運行スケジュールを例示する図である。 荷物持込予約フローを例示する図である。 荷物持込の予約可能区間を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、到着案内画像(バス近接時)を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、到着案内画像(予約可能区間走行時)を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、到着案内画像(準混雑状態)を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、到着案内画像(平常状態)を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、大型荷物予約不可時の画像を例示する図である。 バスアプリケーションを起動中の携帯端末における、大型荷物予約完了時の画像を例示する図である。 本実施形態の別例に係る運行管理システムの機能ブロックを例示する図である。
以下に、本発明の実施形態が図面を用いて説明される。以下で説明する形状、材料、個数、及び数値は、説明のための例示であって、運行管理システムの仕様に応じて適宜変更することができる。また以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号が付される。
<交通サービス>
図1には、本実施形態に係る運行管理システムにより提供される交通サービスの概要が例示される。この運行管理システムでは、複数台の乗合車両10-1~10-8と、乗合車両10-1~10-8の運行を管理する運行管理装置50が含まれる。
図1に例示される交通サービスでは、運行経路である規定経路90を乗合車両10が走行し、不特定多数の利用者が輸送される。規定経路90は例えば循環経路であってよい。乗合車両10は、規定経路90上を図示矢印のように一方通行にて循環運行する。さらに乗合車両10は、規定経路90に沿って設けられた停留所ST1~ST3にて停車可能となっている。
規定経路90は、例えば乗合車両10のみが走行を許可される専用道路であってよい。乗合車両10が鉄道車両である場合には、規定経路90は循環線路であってよい。又は、規定経路90は、乗合車両10以外の車両も通行可能な一般道路に設定された路線であってもよい。
また、規定経路90と接続するようにして車庫92が設けられる。図1では車庫92に待機される乗合車両10―5~10-8が例示される。車庫92との接続ポイントとして、規定経路90には回収ポイントPout及び投入ポイントPinが設けられる。
また規定経路90には、運行中の乗合車両10-1~10-4に各自の運行スケジュールを送る運行スケジュール更新ポイントPuが設けられる。運行スケジュール更新ポイントPuでは、運行管理装置50から、当該ポイントを通過する乗合車両10に対して、当該乗合車両10の、運行スケジュール更新ポイントPuを起点とした一周分の運行スケジュールが提供される。
本実施形態に係る交通サービスでは、乗合車両10には乗客の他、所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される。大型荷物の規定は例えば交通サービスの運送約款等により定められ、例えば総容積が0.020m以上0.035m以下の荷物が大型荷物に指定される。
大型荷物の持ち込みは、乗合車両10の車内がそれほど混んでいない平常状態において許容される。例えば車内の混雑率が70%未満である場合が平常状態とされる。つまり平常状態では乗客の乗車及び大型荷物の持込が許容される。
また、乗合車両10の車内が混み合う準混雑状態では、大型荷物の持ち込みが認められず、乗客の乗車のみが許容される。例えば車内の混雑率が70%以上90%未満である場合が準混雑状態とされる。さらに乗合車両10の車内が混み合う混雑状態では、予め乗車予約等が成立していなければ、基本的には乗客も大型荷物も乗車が認められない。例えば車内の混雑率が90%以上である場合が混雑状態となる。
後述されるように、本実施形態に係る運行管理システムでは、車内の混雑率が、車内の乗客及び荷物の占有面積の総和ΣSbと車室床面積Saに基づいて求められる。例えば車室床面積Saに対する、乗客及び荷物の占有面積の総和ΣSbの割合(ΣSb/Sa)×100[%]が混雑率として求められる。
<運行管理システムの全体構成>
図2には、本実施形態に係る運行管理システムと、当該システムにアクセス可能な携帯端末70のハードウェア構成が例示される。また図3には、運行管理システム及び携帯端末70の機能ブロックが例示される。上述のように、運行管理システムは、乗合車両10及び運行管理装置50を含んで構成される。乗合車両10、運行管理装置50、及び携帯端末70は、インターネット95等の通信手段を用いて互いに通信可能となっている。
<携帯端末>
携帯端末70は、停留所ST1~ST3にて待機する、乗合車両10の乗車希望者が操作可能となっている。携帯端末70は、例えばスマートフォンであってよく、そのハードウェア構成として、データの入出力を制御する入出力コントローラ71を備える。また携帯端末70は、演算装置として、CPU72を備え、記憶部として、ROM75、RAM76、及びストレージデバイス77を備える。ストレージデバイス77は、例えばSSD(Solid State Drive)であってよい。
さらに携帯端末70は、入力部73及び表示部74を備える。例えば携帯端末70には、入力部73と表示部74が一体化されたタッチパネルが設けられる。さらに携帯端末70は測位部78及び時計80を備える。測位部78は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)における衛星からの測位信号を受信する受信機である。携帯端末70の各種ハードウェア部品は内部バス79に接続される。
記憶装置であるROM75及びストレージデバイス77の少なくとも一方にはプログラムが記憶され、このプログラムをCPU72が実行することで、携帯端末70には図3に例示されるバスアプリケーション81が構成される。バスアプリケーション81は、本実施形態に係る交通サービスの利便性を向上させるためのソフトウェアであって、運行スケジュール表示部82、持込予約入力部83、及び乗降車予約入力部84を備える。
運行スケジュール表示部82は、乗合車両10の運行スケジュール及び実際の運行状況を表示する。例えば測位部78が受信した携帯端末70の現在位置に最も近い停留所ST1~ST3の運行スケジュール及び実際の運行状況が表示される。例えば時計80から取得した現在時刻から1時間後までの運行スケジュールが表示される。また現在時刻から30分前までの実際の運行状況が表示される。
また後述されるように、運行スケジュール表示部82は、後述される乗合車両10の乗車条件判定の結果が表示可能となっている。例えば乗合車両10が平常状態、準混雑状態、及び混雑状態のいずれかであるかを表示部74に表示可能となっている。また運行スケジュール表示部82は、混雑率の高い乗合車両10について、乗車希望者が待機する停留所ST1~ST3を通過する旨のメッセージを表示部74に表示する。
さらに運行スケジュール表示部82は、後述される図15のように、表示部74に到着予定メッセージ120を表示させる。到着予定メッセージ120は、携帯端末70を操作する乗客希望者が待機している停留所ST1~ST3を直近の停車予定の停留所(次停留所)とする乗合車両10が、あと何分で当該待機中の停留所ST1~ST3に到着するかを示すメッセージである。
なお記載の冗長さを避けるために、以下では適宜、「携帯端末70を操作する乗客希望者が待機している停留所」は「待機停留所」と記載される。また、「待機停留所を直近の到着予定の停留所とする乗合車両10」は「次到着予定の乗合車両10」と記載される。
持込予約入力部83は、乗車希望者の操作により、運行管理装置50に対して、乗合車両10への大型荷物の持込予約を要求可能となっている。後述されるように、次到着予定の乗合車両10の混雑状態が平常状態(混雑率70%未満)である場合に限り、持込予約入力部83からの大型荷物の持込予約が可能となっている。持込予約に際して、例えば後述される図18のように、携帯端末70の表示部74には、持込予約が可能である旨のメッセージ123とともに、持込予約を要求するボタン画像131A及び持込予約を不要とするボタン画像131Bが表示される。
図3に戻り、乗降車予約入力部84は、乗合車両10の指定席42A(図6参照)の乗車予約を行う。例えば乗車希望者が乗車日時、乗車する停留所ST1~ST3、及び降車する停留所ST1~ST3を入力部73から入力することで、指定席42Aを予約可能となる。
このような指定席42Aの予約は、例えば乗車予定日時の1時間前まで行うことが出来る。また、後述される大型荷物の持込に関連して、指定席42Aの座面下方には、大型荷物を収容可能なスペースが確保されてよい。つまり、車室40内の混雑状況に関わらず(例えば車室40が混雑状態や準混雑状態であっても)、指定席42Aを予約した乗客に対して、大型荷物の収容スペースが確保される。例えば指定席42Aの座面下方には、大型荷物を収容するためのラゲッジトレイ(図示せず)が設置されてよい。
<運行管理装置>
図1を参照して、運行管理装置50は、例えば複数の乗合車両10を使った交通サービスを提供する管理会社に設置される。運行管理装置50は、例えばコンピュータ(電子計算機)から構成される。図2を参照して、運行管理装置50は、そのハードウェア構成として、データの入出力を制御する入出力コントローラ51を備える。また運行管理装置50は、CPU52、入力部53、表示部54、ROM55、RAM56、及びハードディスクドライブ57(HDD)、時計59を備える。なお、ハードディスクドライブ57の代わりに、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置が用いられてもよい。これらの構成部品は内部バス58に接続される。
記憶装置であるROM55及びハードディスクドライブ57の少なくとも一方には、運行管理を行うためのプログラムが記憶される。上記プログラムが運行管理装置50のCPU52等により実行されることで、運行管理装置50には、図3に例示されるような機能ブロックが形成される。また当該プログラムが記憶されたDVD等の非一過性の記憶媒体をCPU52が読み取って実行することによっても、運行管理装置50には、図3に例示されるような機能ブロックが形成される。
すなわち運行管理装置50は、記憶部として、ダイナミックマップ記憶部67及び運行スケジュール記憶部68を備える。また運行管理装置50は、機能部として、運行スケジュール作成部61、運行ルート作成部62、乗降車予約設定部63、持込予約受付部64、乗車条件判定部65、及び乗車条件通知部66を備える。
ダイナミックマップ記憶部67には、地図データであるダイナミックマップデータが記憶される。ダイナミックマップは、3次元地図であって、例えば車道の位置及び形状(3次元形状)が記憶される。車道の3次元形状とは、例えば勾配や幅員等が含まれる。また車道に引かれた車線、横断歩道、停止線等の位置もダイナミックマップに記憶される。加えて、道路周辺の停留所、建物、信号機等の構造物の位置及び形状(3次元形状)もダイナミックマップに記憶される。さらに、駐車場の位置及び形状もダイナミックマップに記憶される。
例えばダイナミックマップでは、緯度及び経度を含む地理座標系が用いられる。乗合車両10が自動運転走行する際には、運行ルート作成部62がダイナミックマップ記憶部67からダイナミックマップデータを抽出して、走行路線及び停留所位置を含む運行地図データを作成する。
運行スケジュール作成部61は、乗合車両10の運行スケジュール(言い換えると運行ダイヤ)を作成する。例えば運行ルート作成部62から運行地図データを受信すると、運行スケジュール作成部61は、走行路線、乗合車両10の定格速度、及び停留所ST1~ST3での標準停車時間等に基づいて、各停留所ST1~ST3の到着予定時刻及び出発予定時刻を含む運行スケジュールを作成する。
図4には、乗合車両10に提供される、運行スケジュールテーブルが例示される。運行スケジュールテーブルには、各停留所ST1~ST3の到着予定時刻及び出発予定時刻の他に、運行スケジュール更新ポイントPu(図1参照)の通過時刻、回収ポイントPoutの通過予定時刻、投入ポイントPinの通過予定時刻も設定される。
さらに運行スケジュールテーブルには、実際の各ポイントの通過・到着・出発時刻が記録される欄、混雑率が入力される欄、及び大型荷物の持込予約の可否が入力される欄が設けられる。さらに運行スケジュールテーブルには、持込予約された大型荷物の予約数が記録される欄、及び乗降車予約の有無が記録される欄が設けられる。
上述のように、この運行スケジュールとして、運行スケジュール更新ポイントPuを起点とした、規定経路90の一周分のスケジュールが作成される。作成された運行スケジュールは、乗合車両10が運行スケジュール更新ポイントPuを通過したときに、当該乗合車両10に提供される。
図3を参照して、乗降車予約設定部63は、携帯端末70の乗降車予約入力部84から入力された乗降車予約内容を受け付け、運行スケジュール記憶部68に記憶させる。また例えば乗降車予約設定部63は、入力された乗降車予約内容を確認して、指定された日時の指定席42A(図6参照)が満席に達している場合には、乗降車予約を拒否する。また直前の予約を防ぐために、乗降車予約設定部63は、指定された乗車日時が現在時刻から所定の制限時間(例えば1時間)以内である場合には、乗降車予約を拒否する。
乗車条件判定部65は、乗合車両10の混雑率算出部37が算出した混雑率に基づいて、車室40が、平常状態、準混雑状態、及び混雑状態のいずれか一つの状態であるかを判定する乗車条件判定を実行する。乗車条件通知部66は、乗車条件判定された乗合車両10が直近に停車予定である停留所ST1~ST3にて待機する乗車希望者の携帯端末70に対して、乗車条件判定の結果を通知可能となっている。
持込予約受付部64は、乗車希望者の携帯端末70の持込予約入力部83から入力された、大型荷物の持込予約要求を受け付ける。後述されるように、持込予約受付部64は、乗車条件判定部65によって判定された乗合車両10の混雑状態(平常状態、準混雑状態、混雑状態)を参照して、当該混雑状態が平常状態であるときに限り、大型荷物の持込予約を設定可能とする。
<乗合車両>
図5には、乗合車両10の外観が例示され、図6には、乗合車両10の車室40内の様子が例示される。なお、図5、図6において、車体前後方向が記号FRで表される軸で示され、車幅方向が記号RW(Right Width)で表される軸で示される。また、車高方向が記号UPで表される軸で示される。
図5を参照して、乗合車両10は乗合バスとして利用され、左側面には乗降口となる一対のドア41,41が設けられる。また、車両前方には車外表示器47Aが設けられる。車外表示器47Aはいわゆるデジタルサイネージとも呼ばれ、液晶ディスプレイまたはLEDディスプレイから構成される。後述されるように、停車予定であった停留所ST1~ST3を、車内混雑により通過する場合には、その旨のメッセージが車外表示器47Aに表示される。
図6を参照して、車室40内には、その壁面に沿って、乗客用の座席42が複数設けられる。例えば座席42は、事前予約の可能な指定席42Aと、予約不可の自由席42Bが設けられる。
また立位客の支持のため、天井には複数の吊り手44が設けられる。また車室40の側壁には手摺46が設けられる。手摺46は車室の側壁から上方に延びて天井面を伝うように設けられる。手摺46の脇や車室側壁には、降車ボタン19が設けられる。
ドア41,41の上方には車内表示器47Bが設けられる。車内表示器47Bは、車外表示器47Aと同様に、液晶ディスプレイまたはLEDディスプレイから構成される。後述されるように、車内表示器47Bには、次停車予定の停留所ST1~ST3が表示される。また車内表示器47Bには、停車予定であった停留所ST1~ST3を停車せずに通過する、運行スケジュールの変更が生じた場合には、その旨のメッセージが表示される。なおこのメッセージは、車室40の天井に設けられた車内スピーカ45から音声案内としても出力可能となっている。
また、車室40の天井の中央部には、撮像器である車内カメラ18が設けられる。例えば車室40の車幅方向中央かつ車両前後方向中央に、車内カメラ18が設けられる。例えば車内カメラ18は、CMOSセンサやCCDセンサ等のイメージセンサを備える。
例えば車内カメラ18は、いわゆる360°カメラであってよく、車室40の乗客用空間全体を撮像可能となっている。例えば車内カメラ18は、車室40の床43全体を視野に含む。
車内カメラ18により撮像される車室内画像は、例えば図8のような俯瞰視画像となる。このような車室内画像によれば、乗客100A~100C及び荷物102A~102Cの床43上の占有面積を求めることが出来る。
<乗合車両の自動運転制御機構>
図2、図3を参照して、乗合車両10は、例えば自動運転機能を備える自動運転車両である。例えば米国の自動車技術会(SAE)による基準に基づいて、乗合車両10は、レベル0(運転者がすべての操作を行う)からレベル5(完全運転自動化)までの運行が可能となっている。例えば交通サービスの提供に当たり、乗合車両10が規定経路90(図1参照)を走行する際には、自動運転のレベルは例えばレベル4またはレベル5に設定される。
乗合車両10は、規定経路90を自動運転で走行しながら、停留所ST1~ST3にて停車して乗客が乗り降りする乗り合いバスとして利用される。例えば乗合車両10は、回転電機17(モータ)を駆動源とし、図示しないバッテリを電源とする電動車両である。また乗合車両10は、走行制御機構として、ブレーキ機構14A、操舵機構14B、及び回転電機17の出力を制御するインバータ14Cを備える。
さらに、乗合車両10は、自車位置の取得や周辺状況の把握のための機構として、車外カメラ11A、ライダーユニット11B、近接センサ12、測位部13、及び制御部20を備える。例えば乗合車両10には、その前面、後面、及び両側面に、センサユニット11が設けられる。センサユニット11は、車外カメラ11A及びライダーユニット11Bを含んで構成される。
ライダーユニット11Bは、自動運転走行用のセンサユニットであり、自車周辺の物体と自車との距離を測定可能な測距部である。ライダーユニット11Bでは、ライダー(LiDAR、Light Detection and Ranging)、すなわちレーザー光を用いて周辺物体との距離を測定する技術が用いられる。
ライダーユニット11Bは、例えばソリッドステート型であって、赤外線のレーザー光を車外に向かって照射するエミッタと、その反射光を受光するレシーバ、並びにレーザー光の照射角を制御するレンズ及びミラーが、半導体基板上に実装される。ライダーユニット11Bにより、乗合車両10の周辺環境についての3次元点群データを得ることが出来る。
車外カメラ11Aは、ライダーユニット11Bと同様の視野を撮像する。車外カメラ11Aは、例えばCMOSセンサやCCDセンサ等のイメージセンサを備える。近接センサ12は、例えば赤外線センサであって、例えば平面視で乗合車両10の四隅に設けられる。例えば乗合車両10が乗車地に到着する際に、近接センサ12が歩道の縁石等の突出物を検出する。この検出により、乗合車両10を縁石に近接させて停車させる正着制御が可能となる。測位部13は人工衛星によって測位を行うシステムであって、例えば携帯端末70と同様のGNSSが用いられる。
制御部20は、例えば乗合車両10の電子コントロールユニット(ECU)であってよく、コンピュータ(電子計算機)から構成される。制御部20は、そのハードウェア構成として、データの入出力を制御する入出力コントローラ21を備える。また制御部20は、演算装置として、CPU22、GPU23(Graphics Processing Unit)、及びDLA24(Deep Learning Accelerators)を備える。また制御部20は、記憶部として、ROM25、RAM26、及びハードディスクドライブ27(HDD)を備える。なお、ハードディスクドライブ27の代わりに、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置が用いられてもよい。これらの構成部品は内部バス28に接続される。
記憶装置であるROM25及びハードディスクドライブ27の少なくとも一方には、乗合車両10の自動運転制御を行うためのプログラムが記憶される。上記プログラムが制御部20のCPU22等により実行されることで、制御部20には、図3に例示されるような機能ブロックが形成される。または、また当該プログラムが記憶されたDVD等の非一過性の記憶媒体をCPU22が読み取って実行することによっても、制御部20には、図3に例示されるような機能ブロックが形成される。
すなわち制御部20は機能ブロックとして、スキャンデータ解析部30、自己位置推定部31、自律走行制御部32、運行案内部33、車室内画像認識部36、及び混雑率算出部37を備える。また制御部20は記憶部として、ダイナミックマップ記憶部34及び運行スケジュール記憶部35を備える。
スキャンデータ解析部30は、車外カメラ11Aが撮像した撮像画像を取得する。スキャンデータ解析部30は、取得した撮像画像に対して、既知のディープラーニング手法を利用した画像認識を行う。この画像認識により、撮像画像内の物体検出とその属性(車両、通行人、構造物等)認識が行われる。
またスキャンデータ解析部30は、ライダーユニット11Bから3次元点群データを取得する。さらにスキャンデータ解析部30は、画像認識済みの撮像画像と3次元点群データの座標を重ね合わせた周辺データを作成する。周辺データにより、どのような属性の物体が、乗合車両10からどれだけ離隔しているかを検出することが出来る。この周辺データは、自律走行制御部32に送られる。
自己位置推定部31は、測位部13から自己位置情報(緯度、経度)を取得する。例えば自己位置推定部31は人工衛星から自己位置情報を取得する。このようにして得られた自己位置情報(自車位置情報)は、自律走行制御部32に送られる。
ダイナミックマップ記憶部34には、運行管理装置50の運行ルート作成部62が作成した運行経路地図データが記憶される。この運行経路地図データにはダイナミックマップデータが含まれる。また運行スケジュール記憶部35には、運行管理装置50の運行スケジュール作成部61が作成した運行スケジュール(図4参照)が記憶される。
自律走行制御部32は、ダイナミックマップ記憶部34に記憶された運行経路地図データ、自己位置推定部31から送信された自己位置情報(自車位置情報)、及び、スキャンデータ解析部30から送信された周辺データに基づいて、乗合車両10の走行制御を行う。また停留所ST1~ST3に到着すると、乗合車両10は運行スケジュールに設定された出発時刻まで停留所ST1~ST3に待機する。
<混雑率の算出>
車室内画像認識部36は、車内カメラ18が撮像した車室内画像に含まれる、人物(乗客)及び荷物を認識する。例えば車室内画像認識部36には、画像認識アルゴリズムとして、教師有り学習を用いたSSD(Single Shot Multibox Detector)が実装される。
SSDアルゴリズムは既知の技術であるため、ここでは簡潔に説明される。SSDアルゴリズムでは、撮像画像内の位置推定及びクラス推定が行われる。つまり、画像内のどの位置に物体がいるのか、及びその物体の属性(クラス)は何か、という2種類の推定が同時並行で、つまり、ニューラルネットワークを用いた一回の演算で(Single Shotで)行われる。
SSDアルゴリズムでは、人物及び荷物の検出に当たり、その人物及び荷物と外部との境界線を抽出する代わりに、図9に例示されるような矩形領域の「バウンディングボックス」により、人物及び荷物の境界が画定される。例えばSSDアルゴリズムでは、位置推定に当たり、画像上に大きさや形の異なる複数の(例えば1万個弱の)デフォルトボックスと呼ばれる矩形枠が当て嵌められ、そのいずれの枠が物体を過不足なく含められるかが演算される。さらに各バウンディングボックスには、当該ボックスに捉えられた物体の属性(クラス)が表示される。
例えば図9には、図8の車室内画像(俯瞰視画像)に対してSSDアルゴリズムによる画像認識処理が行われた結果が示される。図9の例によれば、人物100A~100Cに対してクラス「human」のバウンディングボックス104A~104Cが設定される。さらに荷物102A~102Cに対してクラス「baggage」のバウンディングボックス106A~106Cが設定される。
このような画像認識を可能とするため、例えばSSDアルゴリズムの教師データは、人物画像を入力データとし、クラス「人物(Human)」及び人物を囲むバウンディングボックスの位置パラメータを出力データとする一対の教師データを複数備える。さらに教師データは、荷物画像を入力データとし、クラス「荷物(Baggage)」及び荷物を囲むバウンディングボックスの位置パラメータを出力データとする一対の教師データを複数備える。
各バウンディングボックスには位置パラメータが与えられる。すなわち、ボックスの中心座標C[Cx,Cy]、ボックス幅W、及びボックス高さHがバウンディングボックスの位置パラメータとして与えられる。
バウンディングボックスのボックス幅Wとボックス高さHの積から、バウンディングボックスの面積Sbを求めることが出来る。本明細書に係る運管管理システムでは、バウンディングボックスの面積Sbが、人物または荷物の占有面積として利用される。つまり車室内画像認識部36は、車内カメラ18が撮像した車室内画像に含まれる、人物(乗客)及び荷物の画像領域を認識するとともに、認識された人物及び荷物の占有面積を求める。
図3に戻り、混雑率算出部37は、車室内画像認識部36により認識された人物及び荷物に基づいて、車室40の混雑率を求める。
例えば混雑率算出部37は、車室内画像認識部36により認識された人物の数及び荷物の個数に基づいて、車室40の混雑率を求める。例えば混雑率算出部37は、2個の荷物を人物1人分と置き換えた上で車室40内の総人数をカウントして、当該総人数と車室40の定員とから、混雑率を求める。
また別の混雑率算出方法として、混雑率算出部37は、車室内画像認識部36により認識された乗客(人物)及び荷物の、占有面積を示すバウンディングボックスの面積Sbの総和ΣSbを求める。この総和ΣSbは、車室40内の全乗客及び全荷物の占有面積の総和として扱われる。
さらに混雑率算出部37は、面積総和ΣSbと車室40の床面積Saに基づいて、車室40における混雑率を求める。具体的に混雑率算出部37は、車室床面積Saに対する乗客及び荷物の占有総面積ΣSbの割合(ΣSb/Sa)×100[%]を混雑率Aとして求める。求められた混雑率Aは運行管理装置50の乗車条件判定部65に送られる。
<乗車条件判定フロー>
図7には、本実施形態に係る運行管理システムにおける、乗車条件判定フローが例示される。なおこのフローでは、各ステップの実行主体が(V)または(S)で示される。前者は乗合車両10を指し、後者は運行管理装置50を指す。
このフローでは、携帯端末70を操作する乗車希望者が待機する停留所ST1~ST3(待機停留所)を次停留所とする乗合車両10と、運行管理装置50との処理が例示される。次停留所の一つ前の停留所ST1~ST3から乗合車両10が出発すると、図7のフローが起動される。なお、以下では、次停留所を停留所ST2としてフローが説明される。
乗合車両10の運行案内部33(図3参照)は、次停車予定の停留所ST2(乗車希望者にとっては待機停留所)の案内を出力する(S10)。例えば運行案内部33は、車内表示器47B(図6参照)に次停車予定の停留所ST2の名称(「***交番前」等)を表示させる。また運行案内部33は、車内スピーカ45にて次停車予定の停留所ST2の音声案内を出力させる。このような次停留所の案内により、乗客による降車ボタン19の押下げが促される。
次に、車室内画像認識部36は、車内カメラ18が撮像した車室内画像を取得し(S12)、図9に例示されるような、車室画像内の人物(乗客)及び荷物の画像認識を行う(S14)。
次に混雑率算出部37は、人物及び荷物のバウンディングボックスの面積Sbの総和ΣSbを求める(S16)。なおこの面積総和ΣSbは、車室床面積Saとの比を求める値であることから、指定席42A及び自由席42Bに着座する乗客のバウンディングボックスの面積Sbは、面積総和ΣSbには含まれなくてもよい。
混雑率算出部37は、車室床面積Saに対する面積総和ΣSbの割合である混雑率A[%]を求める(S18)。ここで図9を参照して、人物100A~100Cのバウンディングボックス104A~104Cと荷物102A~102Cのバウンディングボックス106A~106Cはその一部が重なり合う。したがって面積総和ΣSbは車室床面積Saを超過して混雑率Aは100%を超過する値を取る場合がある。
このような場合であっても、その原因がバウンディングボックスの一部重複にあることが明らかであることから、混雑率算出部37は、混雑率Aが100%を超過してもそれをエラー値として扱わない。求められた混雑率Aは、運行管理装置50の乗車条件判定部65に送信される。また、運行スケジュール記憶部68に記憶された運行スケジュールにも、混雑率Aが記録される。
乗車条件判定部65は、混雑率Aが第1閾値K1[%]を超過するか否かを判定する(S20)。第1閾値K1は、車室40が混雑状態であるか否かを判定するための閾値であって、例えばK1=90[%]である。
混雑率A≦第1閾値K1である場合、乗車条件判定部65は、混雑率Aが第2閾値K2[%]を超過するか否かを判定する(S22)。第2閾値K2は、車室40が準混雑状態であるか否かを判定するための閾値であって、例えばK2=70[%]である。
混雑率A≦第2閾値K2である場合、乗車条件判定部65によって、車室40内は平常状態であると判定される。そこで乗車条件判定部65は、図10のように、停留所ST2を次停留所とする乗合車両10の運行スケジュールの、停留所ST2における大型荷物持込予約の可否を「可」に設定する(S24)。
一方、混雑率A>第2閾値K2である場合、乗車条件判定部65によって、車室40内は準混雑状態と判定される。そこで乗車条件判定部65は、図11のように、停留所ST2を次停留所とする乗合車両10の運行スケジュールの、停留所ST2における大型荷物持込予約の可否を「不可」に設定する(S28)。
ステップS20に戻り、混雑率A>第1閾値K1である場合、乗車条件判定部65によって、車室40内は混雑状態と判定される。この場合、乗車条件判定部65は、次停留所に対する乗降車要求を確認する。
まず乗車条件判定部65は、車室40内の降車ボタン19が押されているか否かを確認する(S26)。降車ボタン19が押されている場合、次停留所ST2は通過ポイントとはならずに、当初設定通り停車対象の停留所となる。乗車条件判定部65は、大型荷物の持ち込み可否を「不可」に設定する(S28)。
ステップS26にて降車ボタン19が押されていない場合、乗車条件判定部65は運行スケジュールを参照して、指定席42Aの乗降予約に関して、次停留所ST2が乗車地に設定された乗車予約の有無を確認する。次停留所ST2が乗車地に設定された乗車予約がある場合、さらに乗車条件判定部65は、当該乗車予約の中で、停留所ST2の到着目標時刻の例えば前後5分間の間に乗車予約時刻が設定された乗車予約の有無を確認する(S30)。また乗車条件判定部65は、指定席42Aの乗降予約に関して、指定席42Aに着座中の乗客が、次停留所ST2を降車地として設定しているか否かを確認する。
次停留所ST2が、乗車地及び降車地の少なくとも一方としても設定されている場合、乗車条件判定部65は、停留所ST2を次停留所とする設定を維持する。また乗車条件判定部65は、乗合車両10の運行スケジュールの、停留所ST2における大型荷物持込予約の可否を「不可」に設定する(S28)。
一方、次停留所ST2が、乗車地にも降車地にも設定されていない場合、乗車条件判定部65は次停車予定の停留所ST2を通過させるように、運行スケジュールを変更する(S32)。例えば図12の運行スケジュールにおける実際時刻の列を参照して、停留所ST2の到着欄及び出発欄が矢印で示され、乗合車両10は停留所ST2を通過するように設定される。
次に乗車条件判定部65は、設定変更後の次停留所ST3についての乗客の降車可否を確認するため、変更後の次停車予定の停留所3の案内を出力する(S34)。さらにステップS26まで戻り、停車の可否が判定される。
<大型荷物の持込予約フロー>
図13には、乗合車両10に対する大型荷物の持込予約フローが例示される。このフローは、乗車希望者の携帯端末70から、交通サービスの運行状況の要求通知を運行管理装置50が受信したときに起動される。なお乗車希望者とは、停留所ST1~ST3にて乗合車両10に乗車するために待機する者を指す。
乗車希望者の携帯端末70のバスアプリケーション81(図3参照)が起動されると、持込予約受付部64は、測位部78(図2参照)から携帯端末70の現在位置を受信する。さらに持込予約受付部64は、受信した現在位置に最も近い停留所ST1~ST3を特定してこれを待機停留所とする(S50)。
つぎに持込予約受付部64は、運行スケジュール記憶部68に記憶された各乗合車両10の運行スケジュールを参照して、乗車希望者が待つ待機停留所を次停留所に設定している乗合車両10を特定する(S52)。
ここで、例えば特定された乗合車両10(以下適宜、特定車両10と記載する)が待機停留所にかなり近づいている場合、例えば乗合車両10と停留所との距離が500m以内であるような場合には、大型荷物の持込予約の入力設定を行っている間に特定車両10が待機停留所に到着してしまう場合がある。
そこで図14に例示されるように、停留所ST1~ST3に対する大型荷物の予約設定可能区間が定められる。例えば停留所ST3を出発した地点から、次停留所ST1より手前のN[km]の地点までの区間を特定車両10が走行している間は、停留所ST1にて待機する乗車希望者は、大型荷物の持込予約が可能となる。
持込予約受付部64は、特定車両10の測位部13から当該車両の現在位置を取得する。次に持込予約受付部64は、特定車両10と待機停留所との距離が閾値距離N[km]以内であるか否かを判定する(S54)。
特定車両10と待機停留所との距離が閾値距離N[km]以内である場合、持込予約受付部64は、特定車両10と待機停留所との距離に基づいた到着予想時間を、携帯端末70に送信する(S56)。携帯端末70の運行スケジュール表示部82は、図15に例示されるような到着予定メッセージ120を表示部74に表示させる。当該メッセージは、特定車両10が待機停留所に到着するまでに係る予想時間を示すものであり、大型荷物の持込予約はできない設定となっている。
一方、ステップS54にて特定車両10と待機停留所との距離が閾値距離N[km]よりも離隔している場合、持込予約受付部64は、到着予想時間に加えて、混雑状況の確認要否通知を携帯端末70に送信する(S58)。運行スケジュール表示部82は、図16に例示されるような到着予想メッセージ121と、要求ボタン130A及び否認ボタン130Bを表示部74に表示させる。到着予想メッセージ121には、特定車両10が待機停留所に到着するまでに係る予想時間と、特定車両10の混雑状況の確認可否を問うメッセージが示される。
持込予約受付部64は、要求ボタン130A及び否認ボタン130Bのどちらが入力操作されたか否かを判定する(S60)。乗車希望者により否認ボタン130Bが入力操作(例えばタップ操作)されると、ステップS56に進み、携帯端末70の表示部74には、図15に例示されるように、特定車両10が待機停留所に到着するまでに係る予想時間が表示される。一方、ステップS60にて、要求ボタン130Aが入力操作されると、持込予約受付部64は運行スケジュール記憶部68に記憶された、特定車両10の運行スケジュールを確認する。
持込予約受付部64は、特定車両10の運行スケジュールにおいて、待機停留所を乗車地とする大型荷物の持込予約の可否設定を参照する(S62)。持込予約の可否設定が「不可」である場合、持込予約受付部64は、大型荷物の持込が不可である旨の通知(持ち込み不可通知1)を携帯端末70に送信する(S64)。携帯端末70の運行スケジュール表示部82は、図17に例示されるように、車内混雑により大型荷物の持込を禁止する旨と、特定車両10の到着予想時間が記されたメッセージ122を表示部74に表示させる。
一方、ステップS62において、持込予約の可否設定が「可」である場合、持込予約受付部64は、荷物持込の確認要否通知を携帯端末70に送信する(S66)。携帯端末70の持込予約入力部83は、図18に例示されるように、大型荷物の持込予約の可否を問い合わせる旨と、特定車両10の到着予想時間が記されたメッセージ123と、要求ボタン131A及び否認ボタン131Bを表示部74に表示させる。
持込予約受付部64は、要求ボタン131A及び否認ボタン131Bのどちらが入力操作されたか否かを判定する(S68)。乗車希望者により否認ボタン131Bが入力操作(例えばタップ操作)されると、ステップS56に進み、携帯端末70の表示部74には、図15に例示されるように、特定車両10が待機停留所に到着するまでに係る予想時間が表示される。一方、ステップS68にて、要求ボタン131Aが入力操作されると、持込予約受付部64は、運行スケジュール記憶部68に記憶された、特定車両10の運行スケジュールを確認する。
持込予約受付部64は、特定車両10の運行スケジュールに設定された、特定車両10の運行スケジュールにおいて、待機停留所を乗車地とする大型荷物の持込予約数を確認し、この持込予約数が所定の上限数に到達しているか否かを判定する(S70)。
持込予約数の上限数は、本来乗客を運ぶ交通サービスにおいて、乗合車両10に持ち込まれる大型荷物の数を規制するため、及び停留所における出発時間の遅延を抑制するために設けられる。例えば1停留所当たりの持込予約数の上限数は5(個)に定められる。
待機停留所を乗車地とする大型荷物の持込予約数が上限数に到達している場合、持込予約受付部64は、大型荷物の持込が不可である旨の通知(持ち込み不可通知2)を携帯端末70に送信する(S72)。携帯端末70の運行スケジュール表示部82は、図19に例示されるように、大型荷物の持込予約が定員に達したので、新規の予約を受け付けることが出来ない旨のメッセージ124を表示部74に表示させる。
一方、ステップS70にて、待機停留所を乗車地とする大型荷物の持込予約数がまだ上限数に到達していない場合、持込予約受付部64は大型荷物の持込リスト(図示せず)に、バスアプリケーション81のユーザを識別する識別番号(ID)等を入力する(S74)。この識別番号は、バスアプリケーション81を利用する際に設定されたユーザアカウントや利用者氏名であってよい。
さらに持込予約受付部64は、大型荷物の持込予約が完了した旨の通知を携帯端末70に送信する(S76)。携帯端末70の運行スケジュール表示部82は、図20に例示されるように、大型荷物の持込予約が受け付けられた旨のメッセージ125を表示部74に表示させる。
なお、特定車両10が待機停留所に到着した際には、車室内画像認識部36やスキャンデータ解析部30が、車内カメラ18や車外カメラ11Aの撮像画像から、乗車中の乗客が大型荷物を持参しているか否かを認識してもよい。この場合、大型荷物が認識された場合に、運行案内部33が当該大型荷物に近接する携帯端末70と通信して、携帯端末70のユーザの識別番号が、大型荷物の持込リストに登録されたものであるか否かを確認してもよい。
携帯端末70のユーザの識別番号が持込リストに登録されたものである場合、車室40内の混雑状況に関わらず、大型荷物の持込が認められる。一方、ユーザの識別番号が持込リストに未登録であって、さらに車室40内の大型荷物が所定の上限数(例えば15個)を超過する場合には、乗車を断るとともに次の乗合車両10の乗車を促す案内を、車内スピーカ45から放送してもよい。
上記実施形態に係る運行管理システムによれば、乗合車両10への乗車前に、大型荷物の持ち込み可否や乗車可否を把握可能となり、乗車希望者に対する利便性が向上する。さらに、大型荷物の持込予約が可能となることで、乗合車両10に乗車する前に大型荷物の持込が確約されるので、これによっても乗客の利便性が向上する。
<運行管理システムの別例>
図21には、図3に例示された運行管理システムの別例が示される。図21では、図3では運行管理装置50に設けられていた持込予約受付部64,乗車条件判定部65、及び乗車条件通知部66が、乗合車両10内に設けられる。その他の構成は図3と同様である。
図21のような機能ブロックは、図3と同様に、乗合車両10の自動運転制御を行うためのプログラムをCPU22が実行することで、形成される。このプログラムは、記憶装置であるROM25及びハードディスクドライブ27の少なくとも一方に記憶されるか、DVD等の非一過性の記憶媒体に記憶される。
このような構成において、図7における混雑率判定フローは乗合車両10が単独で実行する。つまり、図7における各ステップの実行主体が全て乗合車両10を示す(V)に置き換えられる。また例えば、ステップS24、S28、S32にて運行スケジュールを変更した場合には、その変更した内容が運行管理装置50の運行スケジュール作成部61に送信される。
また、図13の荷物持込予約フローでは、待機停留所に向かう直近の乗合車両10と、待機停留所の乗車希望者の携帯端末70とが通信し合い、各ステップの処理が実行される。さらに例えばステップS76にて持込予約受付部64は、持込予約完了通知を携帯端末70に加えて運行管理装置50にも送信する。
10 乗合車両、18 車内カメラ(撮像器)、19 降車ボタン、20 制御部、32 自律走行制御部、33 運行案内部、34,67 ダイナミックマップ記憶部、35,68 運行スケジュール記憶部、36 車室内画像認識部、37 混雑率算出部、40 車室、42A 指定席、42B 自由席、45 車内スピーカ、47B 車内表示器、50 運行管理装置、61 運行スケジュール作成部、62 運行ルート作成部、63 乗降車予約設定部、64 持込予約受付部、65 乗車条件判定部、66 乗車条件通知部、70 携帯端末、81 バスアプリケーション、82 運行スケジュール表示部、83 持込予約入力部、84 乗降車予約入力部、90 規定経路、100 乗客、102 荷物。

Claims (6)

  1. 規定経路を走行し前記規定経路に沿って設けられた停留所にて停車可能な乗合車両と、前記乗合車両の運行を管理する運行管理装置と、を備える運行管理システムであって、
    前記乗合車両は、
    車室の天井に設けられた撮像器と、
    前記撮像器による車室内画像に含まれる人物及び荷物を認識する画像認識部と、
    認識された人物及び荷物に基づいて前記車室における混雑率を求める、混雑率算出部と、
    を備え、
    前記運行管理装置は、
    前記混雑率に基づいて、前記車室が、(1)乗客の乗車及び所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される平常状態、(2)乗客の乗車が許容される一方で前記大型荷物の持ち込みが認められない準混雑状態、及び、(3)乗客の乗車及び前記大型荷物の持ち込みの両方が認められない混雑状態の、いずれか一つの状態であるかを判定する乗車条件判定を実行する、乗車条件判定部と、
    前記乗合車両が直近に停車予定の前記停留所にて待機する乗車希望者に対して、前記乗車条件判定の結果を通知可能な乗車条件通知部と、
    を備える、運行管理システム。
  2. 請求項1に記載の運行管理システムであって、
    前記画像認識部は、認識された人物及び荷物の占有面積を求め、
    前記混雑率算出部は、人物及び荷物の前記占有面積の総和と車室床面積に基づいて、前記混雑率を求める、
    運行管理システム。
  3. 請求項2に記載の運行管理システムであって、
    前記運行管理装置は、前記乗車希望者から、前記大型荷物の持込予約要求を受け付ける持込予約受付部を備え、
    前記持込予約受付部は、前記乗合車両に対する前記乗車条件判定の結果が前記平常状態であるときに、前記大型荷物の持込予約を設定可能である、
    運行管理システム。
  4. 請求項3に記載の運行管理システムであって、
    前記大型荷物の持込予約数には上限数が設けられ、
    前記持込予約受付部は、前記持込予約数が前記上限数に到達しているときに、前記持込予約要求を拒否する、
    運行管理システム。
  5. 請求項3または4に記載の前記運行管理装置と通信可能であって、かつ前記乗車希望者が操作可能な、携帯端末であって、
    前記乗合車両に対する前記乗車条件判定の結果を表示可能な表示部と、
    前記乗車条件判定の結果が前記平常状態であったときに限り、前記持込予約要求を入力可能な入力部と、
    を備える、携帯端末。
  6. 規定経路を走行し前記規定経路に沿って設けられた停留所にて停車可能な乗合車両であって、
    車室の天井に設けられた撮像器と、
    前記撮像器による車室内画像に含まれる人物及び荷物を認識する画像認識部と、
    認識された人物及び荷物に基づいて前記車室における混雑率を求める、混雑率算出部と、
    前記混雑率に基づいて、前記車室が、(1)乗客の乗車及び所定の容積以上の大型荷物の持ち込みが許容される平常状態、(2)乗客の乗車が許容される一方で前記大型荷物の持ち込みが認められない準混雑状態、及び、(3)乗客の乗車及び前記大型荷物の持ち込みの両方が認められない混雑状態の、いずれか一つの状態であるかを判定する乗車条件判定を実行する、乗車条件判定部と、
    直近に停車予定の前記停留所にて待機する乗車希望者に対して、前記乗車条件判定の結果を通知可能な乗車条件通知部と、
    を備える、乗合車両。
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