以下、図面(図1~図12)を参照して本発明の作業車両に係る実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず、図1を参照して、本実施形態の作業車両100を説明する。図1は、本実施形態の作業車両100の左側面図である。作業車両100は、手動走行モードと、自動走行モードとを有する。手動走行モードは、作業車両100の運転者が手動で作業車両100を操作するモードである。自動走行モードは、事前に定められた走行経路SGに沿って作業車両100が走行するモードである。本実施形態において、作業車両100は、自脱型コンバインである。
なお、本明細書では、理解を容易にするために、前後方向、左右方向、及び上下方向を記載することがある。ここで、前後方向、左右方向、及び上下方向は、運転座席4(図2参照)に着座した運転者から見た方向である。但し、説明の便宜のために前後方向、左右方向、及び上下方向を定義したに過ぎず、これらの方向の定義により、本発明の作業車両の使用時及び組立時の向きを限定する意図はない。
図1に示すように、本実施形態の作業車両100は、走行機体101と、走行装置102と、刈取装置200とを備える。走行装置102は、走行機体101の下方に配置されて、走行機体101を支持する。刈取装置200は、走行機体101の前方に配置される。
走行機体101(作業車両100)は、エンジン(不図示)を備える。エンジンは、例えば、ディーゼルエンジンである。エンジンは、燃料を燃焼させて得た熱エネルギーを運動エネルギー(動力)に変換する。
走行装置102は、作業車両100を走行させる。具体的には、走行装置102は、エンジンにおいて生成された動力(運動エネルギー)に基づいて走行する。走行装置102は、例えば、左右一対の走行クローラ装置を含む。左右一対の走行クローラ装置は、作業車両100を前後方向に走行させる。また、左右一対の走行クローラ装置は、作業車両100を左右方向に旋回させる。
刈取装置200は、エンジンにおいて生成された動力(運動エネルギー)に基づいて駆動する。刈取装置200は、圃場Hの未刈穀稈を刈り取る。本実施形態において、刈取装置200は、刈取フレーム201と、刈刃装置202と、穀稈引起装置203と、穀稈搬送装置204と、分草体205とを備える。
刈取フレーム201は、走行機体101の前部に昇降自在に装着される。刈刃装置202は、刈取フレーム201の下方に配置される。刈刃装置202は、圃場Hの未刈穀稈を刈り取る。具体的には、刈刃装置202は、刈刃を有する。刈刃装置202は、圃場Hの未刈穀稈の株元を切断するために、刈刃を往復移動させる。
穀稈引起装置203は、刈取フレーム201の前方に配置されて、圃場Hの未刈穀稈を引き起こす。刈刃装置202は、穀稈引起装置203によって引き起こされた未刈穀稈の株元を切断する。穀稈搬送装置204は、刈刃装置202によって刈り取られた刈取穀稈を脱穀装置300まで搬送する。
分草体205は、穀稈引起装置203の前方に配置されて、圃場Hの未刈穀稈を1条ずつ分草する。例えば、分草体205は、6条分又は7条分の未刈穀稈を1条ずつ分草する。穀稈引起装置203は、分草体205によって分草された未刈穀稈を1条ずつ引き起こす。
作業車両100は、走行装置102を駆動して圃場H内を移動しながら、刈取装置200を駆動して圃場Hの未刈穀稈を連続的に刈り取ることができる。
続いて、図1を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。図1に示すように、走行機体101(作業車両100)は、脱穀装置300を備える。また、走行機体101(作業車両100)は、グレンタンク(不図示)を更に備える。
脱穀装置300は、エンジンにおいて生成された動力(運動エネルギー)に基づいて駆動する。脱穀装置300は、穀稈搬送装置204によって走行機体101に搬送された刈取穀稈を脱穀する。グレンタンクは、脱穀装置300によって脱穀された穀粒を貯留する。具体的には、脱穀装置300は、扱胴301と、揺動選別盤302と、唐箕ファン303と、処理胴304と、排塵ファン305とを備える。また、脱穀装置300は、二番処理部(不図示)を更に備える。
扱胴301には、刈取穀稈の穂先側が導入される。扱胴301は、刈取穀稈の穂先側を脱穀する。揺動選別盤302は、扱胴301の下方に配置される。揺動選別盤302は、扱胴301から落下した脱穀物を揺動選別(比重選別)する。詳しくは、揺動選別盤302は、扱胴301から落下した脱穀物を、穀粒(一番選別物)と、枝梗付き穀粒等の二番選別物とに選別する。
唐箕ファン303は、揺動選別盤302に選別風を供給する。この結果、穀粒(一番選別物)中の藁屑や夾雑物が唐箕ファン303からの選別風によって除去される。藁屑や夾雑物が除去された穀粒(一番選別物)は、揺動選別盤302から落下した後、グレンタンクに貯留される。
枝梗付き穀粒等の二番選別物は、揺動選別盤302から落下した後、二番処理部を介して、揺動選別盤302に戻される。二番処理部は、二番選別物から枝梗等を除去する。揺動選別盤302は、二番処理部によって処理された後の二番選別物を再選別する。
処理胴304は、扱胴301の後部から取り出される脱穀排出物を再処理する。排塵ファン305は、揺動選別盤302の後部の排塵を機外に排出する。
続いて、図1及び図2を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。図1に示すように、走行機体101(作業車両100)は、キャビン2を更に備える。キャビン2は箱状であり、キャビン2の内部には、作業車両100の運転者のための運転空間2aが形成されている。運転空間2aには、図2に示す運転座席4が配置される。図1に示すように、キャビン2は、フレーム22と、左側窓部24aとを有する。左側窓部24aは、運転空間2aの左方に配置されて、フレーム22によって支持される。
図2は、運転座席4の周辺を示す平面図である。図2に示すように、走行機体101(作業車両100)は、運転座席4、操舵ハンドル6、サイドパネル8、操作端末12、表示装置14、右側肘掛け42、左側肘掛け44、手摺46、主変速レバー82、及びバックミラー30を更に備える。キャビン2は、前側窓部24bを更に有する。前側窓部24bは、運転空間2aの前方に配置されて、フレーム22によって支持される。
運転座席4、操舵ハンドル6、サイドパネル8、操作端末12、表示装置14、右側肘掛け42、左側肘掛け44、手摺46、及び主変速レバー82は、運転空間2a内(キャビン2の内部)に配置される。バックミラー30は、キャビン2の外部に配置されて、フレーム22によって支持される。作業車両100の運転者は、前側窓部24bの右側側部、又は、図3に示す右側窓部24cを介して、バックミラー30を視認することができる。したがって、作業車両100の運転者は、バックミラー30を介して、作業車両100の後方及び後側方を視認することができる。
運転座席4には、作業車両100の運転者が着座する。操舵ハンドル6は、運転座席4の前方に配置される。操舵ハンドル6は、運転座席4に着座している運転者により操作されて、図1に示す走行装置102が走行する向きを変化させる。操舵ハンドル6は、操向操作部の一例である。作業車両100のモードが手動走行モードであるとき、運転者は、操舵ハンドル6を操作して作業車両100を旋回させることができる。旋回には、例えば、90度ターン(αターン)、U字ターン、及びフィッシュテールターンが含まれる。
サイドパネル8は、運転座席4の左方に配置される。主変速レバー82は、サイドパネル8に配置される。したがって、主変速レバー82は、運転座席4の左方に配置される。主変速レバー82は、運転座席4に着座している運転者により操作されて、図1に示す走行装置102の進行方向を前進と後進とに切り換える。より詳しくは、主変速レバー82は、前側及び後側に傾動自在である。手動走行モード時に、主変速レバー82が前側へ傾動すると、作業車両100は前進し、主変速レバー82が後側へ傾動すると、作業車両100は後進する。また、走行装置102は、主変速レバー82の傾動量に応じた速度で走行する。具体的には、主変速レバー82の傾動量が大きいほど、走行速度が大きくなる。なお、主変速レバー82が前側へも後側へも傾動していないとき、走行装置102は走行しない。
なお、主変速レバー82は、各種のスイッチを有する。主変速レバー82の各種スイッチには、例えば、扱深さを調節するためのスイッチ、刈取装置200を上昇させるためのスイッチ、刈取装置200を下降させるためのスイッチ、及び、刈取装置200の高さを調整するためのスイッチが含まれる。
操作端末12は、操舵ハンドル6の近傍に配置される。本実施形態において、操作端末12は、操舵ハンドル6の右隣りに配置される。したがって、操作端末12は、運転座席4に対して主変速レバー82側とは反対側に配置される。また、操舵ハンドル6は、平面視において、主変速レバー82と操作端末12との間に配置される。操作端末12は、例えば、タブレット端末である。
操作端末12は、運転者による操作を受け付ける。より具体的には、操作端末12は、自動走行モードの開始を指示する操作を受け付ける。詳しくは、運転者は、操作端末12を操作して自動走行モードの開始を指示した後に、主変速レバー82を前側へ傾動させる。この結果、作業車両100(走行装置102)が自動走行する。また、運転者は、操作端末12を操作して、自動走行モードの停止又は中断を指示することができる。更に、運転者は、操作端末12を操作して、自動走行に関する各種条件を設定することができる。
表示装置14は、所定の画像を表示する。表示装置14は、例えば、エンジンの回転数を表示する。表示装置14は、平面視において、操作端末12と主変速レバー82との間に配置される。本実施形態において、表示装置14は、操舵ハンドル6の内側に配置される。
右側肘掛け42は、運転座席4の右隣りに配置されて、図3に示す乗降用ドア26に支持される。左側肘掛け44は、運転座席4の左隣りに配置されて、運転座席4に支持される。運転座席4に着座している運転者は、左右の腕の肘を右側肘掛け42及び左側肘掛け44にそれぞれ載せることができる。
手摺46は、図3に示す乗降用ドア26に支持されて、右側肘掛け42と乗降用ドア26との間から右側肘掛け42よりも前方に延びる。図2に示すように、手摺46の前側の端部は、操作端末12の近傍に位置する。手摺46は、運転座席4に着座している運転者によって把持される。具体的には、手摺46のうち、右側肘掛け42よりも前側の部分が運転者によって把持される。換言すると、手摺46のうち、操作端末12側の部分が運転者によって把持される。手摺46は、把持部材の一例である。なお、以下の説明において、手摺46のうち、右側肘掛け42よりも前側の部分を、「手摺46の前側部分」と記載することがある。
本実施形態によれば、運転者は、自動走行時に右手で手摺46を把持することができる。したがって、自動走行時の運転者の姿勢が安定する。更に、手摺46の前側の端部は、操作端末12の近傍に位置する。よって、運転者が手摺46の前側部分を把持することにより、運転者の手の位置が操作端末12から近くなる。その結果、運転者による操作端末12の操作性が向上する。例えば、運転者は、自動走行中に、操作端末12に対して、自動走行モードの停止又は中断を指示する操作を容易に行うことができる。
続いて、図2を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。既に説明したように、運転者は、自動走行時に手摺46の前側部分を把持する。図2に示すように、操作端末12は、運転座席4に着座している運転者から見て、手摺46の前方に配置される。その結果、運転者が操作端末12をより操作し易くなる。
続いて、図3を参照して、本実施形態の作業車両100を説明する。図3は、手摺46の周辺を示す斜視図である。図3に示すように、キャビン2は、右側窓部24cと、乗降用ドア26とを更に有する。右側窓部24c及び乗降用ドア26は、図2に示す運転空間2aの右方に配置される。乗降用ドア26は、フレーム22によって開閉自在に支持される。右側窓部24cは、乗降用ドア26に支持される。運転者は、乗降用ドア26を開いてキャビン2に乗降する。
図3に示すように、右側肘掛け42及び手摺46は、乗降用ドア26に固定される。より詳しくは、右側肘掛け42及び手摺46は、乗降用ドア26の内側に取り付けられる。したがって、乗降用ドア26を開いたときに、右側肘掛け42及び手摺46がキャビン2の外部に移動する。よって、右側肘掛け42及び手摺46がキャビン2の内部に固定される構成と比べて、運転者はキャビン2に乗降し易い。
続いて、図2及び図3を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。図2及び図3に示すように、手摺46は、屈曲部46aを有する。屈曲部46aは、乗降用ドア26から操舵ハンドル6側に屈曲している。換言すると、屈曲部46aは、乗降用ドア26からキャビン2の内方に向かって屈曲している。屈曲部46aは、手摺46のうち、操作端末12側の部分に含まれる。換言すると、屈曲部46aは、手摺46の前側部分に含まれる。
本実施形態によれば、屈曲部46aがキャビン2の内方に向かって屈曲しているので、手摺46(屈曲部46a)と乗降用ドア26との間に隙間が生じる。その結果、運転者が手摺46(屈曲部46a)を把持し易くなる。更に、屈曲部46aは、運転者側に屈曲する。その結果、運転者が手摺46(屈曲部46a)を把持し易くなる。
続いて、図2を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。図2に示すように、屈曲部46aは、運転座席4に着座している運転者から見て、右側肘掛け42の前方に配置されている。したがって、運転者は、右腕の肘を右側肘掛け42に載せた状態で屈曲部46aを把持することができる。よって、運転者の負担を軽減することができる。その結果、運転者は、より容易に自身の姿勢を安定させることができる。
更に、図2に示すように、屈曲部46aは、操作端末12と右側肘掛け42との間に位置する。詳しくは、操作端末12、屈曲部46a、及び右側肘掛け42は直線上に並ぶ。したがって、運転者は、右腕の肘を右側肘掛け42に載せた状態で屈曲部46aを把持し、操作端末12を操作する際には、右手を左右に動かすことなく、操作端末12を操作することができる。したがって、操作端末12、屈曲部46a、及び右側肘掛け42が直線上に並ばない構成と比べて、運転者は操作端末12を操作し易い。更に、操作端末12、屈曲部46a、及び右側肘掛け42が直線上に並ばない構成と比べて、運転者は、屈曲部46aを把持している状態から即座に操作端末12を操作することができる。
続いて、図3を参照して、本実施形態の作業車両100を更に説明する。図3に示すように、手摺46は、上下方向に延びる直線部46bを更に有する。直線部46bは、手摺46の前側の端部に設けられる。したがって、直線部46bは、手摺46の前側部分に含まれる。より詳しくは、直線部46bは、屈曲部46aに含まれる。直線部46bは、平面視における手摺46の前側の端部から下方に延びる。本実施形態によれば、手摺46が直線部46bを有することにより、運転者は、上下方向(高さ方向)において手摺46を把持する位置を調整することができる。したがって、運転者が手摺46をより把持し易くなる。
続いて、図4及び図5を参照して、本実施形態の作業車両100を説明する。図4は、後方から見た操作端末12の周辺を示す図である。図5は、後方から見た操作端末12の周辺を示す拡大図である。
図4に示すように、走行機体101(作業車両100)は、支持機構5を更に備える。支持機構5は、操作端末12を支持する。支持機構5は、キャビン2のフレーム22に支持される。
図5に示すように、キャビン2のフレーム22は、上下方向に延びる支柱28を有する。本実施形態において、支柱28はピラーである。詳しくは、支柱28は、前側窓部24b(図2)及び右側窓部24c(図3)のピラーである。支持機構5は、支柱28に固定される。したがって、支柱28は、支持機構5を介して操作端末12を支持する。本実施形態によれば、キャビン2の支柱28によって操作端末12を支持するため、操作端末12を強固に支持することができる。
図5に示すように、支持機構5は、支持部材51と、揺動機構53とを含む。支持部材51は、操作端末12を支持する。揺動機構53は、支持部材51を揺動自在に支持する。したがって、支持機構5は、操作端末12を揺動自在に支持する。
ここで、図5を参照して、操作端末12を説明する。図5に示すように、操作端末12は、タッチディスプレイ121と、ハードキー122とを有する。タッチディスプレイ121及びハードキー122は、操作端末12の操作部を構成する。運転者は、タッチディスプレイ121に対してタッチ操作を行うことにより、操作端末12を操作する。また、運転者は、ハードキー122を押下することにより、操作端末12を操作する。
続いて、図5及び図6を参照して、支持機構5を説明する。図6は、前方から見た操作端末12の周辺を示す拡大図である。図5及び図6に示すように、支持部材51は、第1支持部材51aと、第2支持部材51bと、第3支持部材51c(図6)とを含む。第1支持部材51aは、操作端末12を下方及び後方から支持する。第2支持部材51bは、第1支持部材51aの上方に配置されて、操作端末12を後方及び横方から支持する。第3支持部材51cは、操作端末12の後方に配置される。第3支持部材51cは、上下方向に延びて、第1支持部材51aと第2支持部材51bとを連結する。
続いて、図6を参照して、揺動機構53を説明する。揺動機構53は、第1回転軸線AX1~第3回転軸線AX3のそれぞれを中心軸として揺動自在に支持部材51を支持する。第1回転軸線AX1は、上下方向に延びる仮想軸である。第2回転軸線AX2は、第1回転軸線AX1と平行に延びる仮想軸であり、第3回転軸線AX3は、横方向に延びる仮想軸である。横方向は、上下方向に直交する方向である。支持機構5が3つの回転軸(第1回転軸線AX1~第3回転軸線AX3)を有することにより、運転者は、操作端末12の位置を変化させることができる。
図6に示すように、揺動機構53は、第1取付部材531と、アーム部材532と、第1軸支持部材533と、第2軸支持部材534と、第2取付部材535と、第1軸部材536a~第3軸部材536cとを有する。
第1取付部材531は、支柱28に取り付けられる。第1取付部材531は、第1軸部材536aの両端を回転自在に支持する。詳しくは、第1軸部材536aは、上下方向に延びる。第1回転軸線AX1は、第1軸部材536aの中心を通る。第1軸部材536aは、第1回転軸線AX1を中心軸として回転自在である。
アーム部材532は、第1軸部材536aの周面に固定されて、第1軸部材536aから第1回転軸線AX1の径方向に延びる。したがって、アーム部材532は、第1回転軸線AX1を中心に回転する。
第1軸支持部材533は、アーム部材532の先端に固定されて、アーム部材532の先端から上方向に延びる。第1軸支持部材533は、第2軸部材536bの両端を回転自在に支持する。詳しくは、第2軸部材536bは、上下方向に延びる。第2回転軸線AX2は、第2軸部材536bの中心を通る。第2軸部材536bは、第2回転軸線AX2を中心軸として回転自在である。
第2軸支持部材534は、第2軸部材536bの周面に固定される。したがって、第2軸支持部材534は、第2回転軸線AX2を中心に回転する。第2軸支持部材534は、第3軸部材536cの周面を回転自在に支持する。詳しくは、第3軸部材536cは、横方向に延びる。第3回転軸線AX3は、第3軸部材536cの中心を通る。第3軸部材536cは、第3回転軸線AX3を中心軸として回転自在である。
第2取付部材535は、第3支持部材51cに取り付けられる。第2取付部材535は、第3軸部材536cの両端を回転自在に支持する。
なお、本実施形態において、支持機構5は3つの回転軸(第1回転軸線AX1~第3回転軸線AX3)を有したが、支持機構5は回転軸を有していなくてもよい。あるいは、支持機構5は、1つ、2つ、又は4つ以上の回転軸を有してもよい。
続いて、図7を参照して、本実施形態の作業車両100を説明する。図7は、本実施形態の作業車両100の構成を示すブロック図である。図7に示すように、操作端末12は、端末処理部123と、記憶部124と、通信処理部125と、通信アンテナ126とを更に有する。また、タッチディスプレイ121は、表示部121aと、タッチセンサ121bとを有する。
表示部121aは、端末処理部123によって制御されて、各種画面を表示する。例えば、表示部121aは、走行経路SGを設定するための画面を表示する。表示部121aは、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなディスプレイによって構成される。タッチセンサ121bは、表示部121aの表示面に配置されて、運転者のタッチ操作を検出する。タッチセンサ121bは、例えば、例えば静電容量方式のタッチセンサである。
通信アンテナ126は、電波(無線信号)を送受信する。通信アンテナ126は、近距離無線通信用のアンテナを含む。なお、通信アンテナ126は、インターネット回線用のアンテナを含んでもよい。
通信処理部125は、通信アンテナ126に電気的に接続される。通信処理部125は、通信アンテナ126を介して、走行機体101との間でデータの送受信を行う。通信処理部125は、例えば、近距離無線通信モジュールを含む。なお、通信処理部125は、Wi-Fi(登録商標)のような無線LAN(Local Area Network)規格に準拠する通信モジュールを含んでもよい。
記憶部124は、各種コンピュータプログラム及び各種データを記憶する。記憶部124は、例えば、半導体メモリを含む。記憶部124は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部124は、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリを更に含んでいてもよい。
端末処理部123は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)のような各種演算を実行するプロセッサによって構成される。あるいは、端末処理部123は汎用演算機によって構成されてもよい。端末処理部123は、記憶部124に記憶されている各種コンピュータプログラム及び各種データに基づいて、各種処理を実行する。
例えば、端末処理部123は、自動走行開始前に、自動走行モードを開始する指示を受け付ける画面を表示部121aに表示させる。そして、運転者のタッチ操作、又は運転者によるハードキー122の操作により、自動走行モードを開始する指示を受け付けると、通信処理部125を介して、自動走行モードを許可する信号を走行機体101に送信する。また、端末処理部123は、自動走行の開始後に、自動走行モードの停止又は中断の指示を受け付ける画面を表示部121aに表示させる。そして、運転者のタッチ操作、又は運転者によるハードキー122の操作により、自動走行モードの停止又は中断の指示を受け付けると、通信処理部125を介して、自動走行モードを停止又は中断させる信号を走行機体101に送信する。
続いて、走行機体101を説明する。図7に示すように、走行機体101(作業車両100)は、本体処理部401と、記憶部402と、位置取得部403と、通信処理部404と、測位アンテナ405と、通信アンテナ406とを更に備える。
測位アンテナ405は、衛星測位システム(Global Navigation Satellite System;GNSS)を構成する測位衛星からの電波を受信する。測位アンテナ405は更に、基地局からの電波を受信する。
位置取得部403は、測位アンテナ405に電気的に接続される。位置取得部403は、測位アンテナ405が受信した電波に基づく測位信号から、作業車両100の位置を緯度及び経度の情報として取得する。以下、作業車両100の位置を示す情報(緯度及び経度の情報)を、「作業車両100の現在位置データ」と記載することがある。
通信アンテナ406は、電波(無線信号)を送受信する。通信アンテナ406は、近距離無線通信用のアンテナを含む。なお、通信アンテナ406は、インターネット回線用のアンテナを含んでもよい。
通信処理部404は、通信アンテナ406に電気的に接続される。通信処理部404は、通信アンテナ406を介して操作端末12との間でデータの送受信を行う。通信処理部404は、例えば、近距離無線通信モジュールを含む。なお、通信処理部404は、Wi-Fi(登録商標)のような無線LAN規格に準拠する通信モジュールを含んでもよい。
記憶部402は、各種コンピュータプログラム及び各種データを記憶する。記憶部402は、例えば、半導体メモリを含む。記憶部402は、例えば、RAM、及びROMによって構成される。記憶部124は、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリを更に含んでいてもよい。
本体処理部401は、例えば、CPU又はMPUのような各種演算を実行するプロセッサによって構成される。あるいは、本体処理部401は汎用演算機によって構成されてもよい。本体処理部401は、記憶部402に記憶されている各種コンピュータプログラム及び各種データに基づいて、各種処理を実行する。
例えば、本体処理部401は、作業車両100の現在位置データを、通信処理部404を介して操作端末12へ送信する。この結果、端末処理部123が、作業車両100の現在位置を取得する。
また、本体処理部401は、通信処理部404を介して、自動走行モードを許可する信号を操作端末12から受信した後、図2に示す主変速レバー82が前側へ傾動したことを検知すると、走行装置102を駆動させて、自動走行を開始する。具体的には、本体処理部401は、記憶部402に記憶されている走行経路SGを示すデータと、位置取得部403によって随時取得される作業車両100の位置を示すデータとに基づいて、走行装置102を制御する。この結果、作業車両100が、記憶部402に記憶されている走行経路SGに沿って走行する。また、本体処理部401は、自動走行の開始後に、通信処理部404を介して、自動走行モードを停止又は中断させる信号を操作端末12から受信すると、走行装置102の駆動を停止又は中断させる。
なお、走行経路SGを示すデータは、自動走行の開始前に端末処理部123が作成する。端末処理部123は、自動走行の開始前に、通信処理部125を介して走行機体101に走行経路SGを示すデータを送信する。この結果、走行経路SGを示すデータが走行機体101の記憶部402に記憶される。
続いて、図7~図12を照して、端末処理部123及び本体処理部401が実行する処理の一例について説明する。図8は、圃場Hの一例を示す図である。図9は、操作端末12に表示される第1画面G1を示す図である。図10は、操作端末12に表示される第2画面G2を示す図である。図11は、操作端末12に表示される第3画面G3を示す図である。図12は、操作端末12に表示される第4画面G4を示す図である。
図8に示す例において、圃場Hの外形は矩形状である。図8に示すように、圃場Hは、最外周領域H1と、枕地領域H2と、オートモード領域H3とを含む。運転者は、まず手動で作業車両100を操作して、最外周領域H1の未刈穀稈を刈り取る刈取作業を行う。
最外周領域H1の刈取作業が終了すると、端末処理部123が、作業車両100の現在位置データに基づいて圃場Hの外形を登録する。具体的には、端末処理部123は、作業車両100の現在位置データに基づいて、タッチディスプレイ121(表示部121a)に圃場Hの外形を示す画面を表示させる。そして、運転者によるタッチ操作、又は運転者によるハードキー122の操作に応じて、圃場Hの外形を登録する。なお、端末処理部123は、タッチディスプレイ121(表示部121a)に、圃場Hの外形を微調整するための操作を受け付ける画面を表示してもよい。
圃場Hの外形登録完了後、端末処理部123は、図9に示す第1画面G1をタッチディスプレイ121(表示部121a)に表示させる。図9に示すように、第1画面G1は、圃場Hと、作業車両100の現在位置とを表示する。また、第1画面G1は、スタートボタンB1を表示する。なお、第1画面G1は、図11を参照して後述するモード切替ボタンB3をグレーアウト表示してもよい。
スタートボタンB1は、枕地直進モードの開始を指示するためのボタン画像である。枕地直進モードは、自動走行モードの一例である。第1画面G1の表示中に、運転者がスタートボタンB1をタッチして、主変速レバー82を前側へ傾動させると、作業車両100が枕地領域H2に沿って自動走行(直進)して、枕地領域H2の未刈穀稈を刈り取る。
なお、枕地直進モードでは、ある辺から次の辺に移動する際に、運転者が操舵ハンドル6や主変速レバー82を操作して作業車両100を旋回させる。具体的には、枕地領域H2のある辺の刈取作業が終了すると、作業車両100は停止する。作業車両100の停止後、運転者は、手動により作業車両100を旋回させて、次の辺に沿って直進できる姿勢にする。その後、運転者がスタートボタンB1をタッチして、主変速レバー82を前側へ傾動させると、作業車両100が次の辺に沿って自動走行(直進)する。
枕地領域H2に沿って作業車両100が自動走行(直進)している際に、端末処理部123は、図10に示す第2画面G2をタッチディスプレイ121(表示部121a)に表示させる。図10に示すように、第2画面G2は、圃場Hと、作業車両100の現在位置とを表示する。また、第2画面G2は、停止ボタンB2を表示する。停止ボタンB2は、枕地直進モード(自動走行モード)の停止を指示するためのボタン画像である。第2画面G2の表示中に運転者が停止ボタンB2をタッチすると、作業車両100は停止する。なお、第2画面G2は、第1画面G1と同様に、モード切替ボタンB3をグレーアウト表示してもよい。
枕地領域H2の刈取作業が終了すると、端末処理部123は、図11に示す第3画面G3をタッチディスプレイ121(表示部121a)に表示させる。図11に示すように、第3画面G3は、モード切替ボタンB3を更に表示する。より詳しくは、第3画面G3は、モード切替ボタンB3を選択可能に表示する。モード切替ボタンB3は、作業車両100のモードを枕地直進モードからオートモードに切り替えるためのボタン画像である。オートモードは、自動走行モードの一例である。オートモードは、オートモード領域H3内を作業車両100が自動走行するモードである。オートモードでは、枕地直進モードと異なり、作業車両100は自動で旋回する。
運転者がモード切替ボタンB3をタッチすると、端末処理部123は、各種設定画面をタッチディスプレイ121(表示部121a)に順次表示させる。各種設定画面は、オートモード領域H3において刈取作業を行うための各種条件を設定する画面である。例えば、端末処理部123は、作業方向を設定する画面と、往復刈り又は回り刈りを選択する画面とをタッチディスプレイ121(表示部121a)に順次表示させる。端末処理部123は、運転者により往復刈りが選択された場合、中割を設定するための画面をタッチディスプレイ121(表示部121a)に更に表示させてもよい。運転者は、タッチ操作又はハードキー122の操作によって各種条件を設定する。端末処理部123は、各種条件の設定が完了すると、各種条件に基づいて走行経路SGを作成する。
端末処理部123は、走行経路SGを作成すると、図12に示す第4画面G4をタッチディスプレイ121(表示部121a)に表示させる。図12に示すように、第4画面G4は、オートモード領域H3と、作成した走行経路SGと、作業車両100の現在位置とを表示する。第4画面G4は更に、走行経路SGのスタート位置S及びゴール位置Gを表示する。
運転者は、第4画面G4の表示中に、手動操作によって作業車両100をスタート位置Sまで移動させる。端末処理部123は、作業車両100がスタート位置Sまで移動すると、スタートボタンB1を選択可能に表示する。スタートボタンB1が選択可能となった後に、運転者がスタートボタンB1をタッチして、主変速レバー82を前側へ傾動させると、作業車両100が走行経路SGに沿って自動走行して、オートモード領域H3の未刈穀稈を刈り取る。
以上、図面(図1~図12)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図1~図12を参照して説明した実施形態において、操作端末12はタブレット端末であったが、操作端末12はタブレット端末に限定されない。操作端末12は、運転者による操作を受け付ける電子機器であればよい。例えば、操作端末12は、スマートフォンであってもよい。
また、図1~図12を参照して説明した実施形態において、操作端末12は、走行機体101との間で無線通信を行ったが、操作端末12は、走行機体101との間で有線通信を行ってもよい。
また、図1~図12を参照して説明した実施形態において、作業車両100はコンバインであったが、作業車両100はコンバインに限定されない。作業車両100は、既定の作業を実行する車両であればよい。例えば、作業車両100は、トラクタ又は田植機のようなコンバイン以外の農業機械であってもよいし、建設機械であってもよい。