JP2023000882A - 吸収性物品 - Google Patents

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Ryota Kuramae
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Abstract

【課題】体液の横漏れ防止の向上と、着用時の違和感の低減とを両立した吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品1は、長手方向Xと幅方向Yとを有し、表面シート3、裏面シート4及び吸収体5を備える吸収性本体2と、防漏カフ8とを備える。防漏カフ8は、不織布80と、不織布80の間に長手方向Xに延在して配された弾性部材83と、不織布80の間に配された液不透過性シート85とを有する。防漏カフ8は基端部と自由端部とを有し、自由端8eを含む端部域に液不透過性シート85が存在しない部位を有する。自由端部の平面視において、液不透過性シート85と重なる弾性部材83が液不透過性シート85の一方の面側にのみ位置する。不織布80と液不透過性シート85とを接合する接合部89が、液不透過性シート85の他方の面側にのみ位置し且つ基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の位置よりも基端部81側に位置する。【選択図】図4

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品は、典型的には、パルプや吸水性ポリマー等の吸水性材料を主体とする吸収体と、防漏カフとを含んで構成されている。
本出願人は、吸収性コアを含む吸収性本体と、該吸収性本体の両側に配された内側立体ギャザー部及び該内側立体ギャザー部よりも幅方向外方にある外側立体ギャザー部とを有し、吸収性コアの非肌当接面側から各ギャザー部までに撥水性フィルムが連続的に配されている吸収性物品を提案した(特許文献1参照)。
特許文献2には、立体ギャザーにおける内装体の表面より上側部分、及び立体ギャザーと吸収体における側部上面から側面までの部分との間に、防水樹脂フィルムが設けられておらず、且つ立体ギャザーよりも内側に、前記吸収体の側部を表面から裏面まで被覆する撥水性不織布を備える使い捨ておむつが開示されている。
特許文献3には、前記脚周りギャザーの先端部よりも基端側の部分が、内側不織布層が存在せず液不透過性フィルムがギャザー弾性伸縮部材の間にのみ露出する不織布不存在部分が形成された使い捨ておむつが開示されている。
特開2013-252323号公報 特開2013-111356号公報 特開2016-193225号公報
特許文献1に記載の吸収性物品は、横漏れ防止性能や防漏性が良好なものであるが、ギャザー部のごわつきに起因する脚部への違和感を低減することに関して改善の余地があった。また、特許文献2及び3に記載の吸収性物品は、防漏性の向上及び違和感の低減を両立しがたいものであった。
したがって、本発明は、体液の横漏れ防止の向上と、着用時の違和感の低減とを両立した吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、表面シート、裏面シート及び吸収体を備える吸収性本体と、長手方向に延びる防漏カフとを備えた吸収性物品であって、
前記防漏カフは、対向する一対の不織布と、該不織布の間に長手方向に沿って延びるように配置された複数本の弾性部材と、該不織布の間に配された液不透過性シートとを有し、
前記防漏カフは、起立端となる基端部と、自由端部とを有し、
前記自由端部は、その自由端を含む端部域に前記液不透過性シートが存在しない部位を有し、
前記自由端部の平面視において、前記弾性部材の少なくとも一本が前記液不透過性シートと重なっており、
前記自由端部の平面視において、前記液不透過性シートと重なっているすべての前記弾性部材が、前記液不透過性シートの一方の面側にのみ位置し、
前記不織布と前記液不透過性シートとを接合する接合部が前記防漏カフの基端部から自由端までの間に形成されており、
前記接合部が、前記液不透過性シートの他方の面側にのみ位置し且つ前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記基端部側に位置している、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、体液の横漏れ防止の向上と、着用時の違和感の低減とが両立した吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの弛緩状態を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示す吸収性物品の展開且つ最大伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図2に示す吸収性物品のI-I線での断面を模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示す吸収性物品の弛緩状態における、I-I線での断面を模式的に示す断面図である。 図5は、防漏カフの最大伸長状態での弾性部材と液不透過性シートとの配置位置の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図6(a)は、折り曲げ部が形成されている場合における防漏カフの弾性部材と液不透過性シートとの配置位置の一実施形態を模式的に示す断面図であり、図6(b)は折り曲げ部が形成されていない場合における防漏カフの弾性部材と液不透過性シートとの配置位置の一実施形態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1~図4には、本発明の吸収性物品の好適な実施態様であるパンツ型使い捨ておむつの一実施形態が示されている。
図1及び図2に示すように、吸収性物品としてのパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」ともいう。)1は、その着用時に着用者の腹側に配される腹側領域F及び背側に配される背側領域Rと、腹側領域F及び背側領域Rの領域の間に位置する股下領域Mとを有する。おむつ1は、着用者の前後方向に対応して、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる長手方向Xと、これに直交する幅方向Yとを有している。腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rは、着用者の前後方向である長手方向Xに沿って連続して延びている。股下領域Mは、おむつ1の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部(図示せず)を有している。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
図1及び図2に示すように、おむつ1は、排泄物の吸収保持が可能な吸収性本体2と、該吸収性本体2の非肌対向面側に配される外装体10とを備えている。外装体10は、おむつ1の外形を形成する部材である。外装体10の周縁は、おむつ1の腹側領域F及び背側領域Rの輪郭線をそれぞれ形成している。外装体10は、幅方向Yに延び、腹側領域Fに配されている腹側外装体10Fと、これとは別体で、幅方向Yに延び、背側領域Rに配されている背側外装体10Rとを備える。つまり、本実施形態におけるおむつ1は、分割タイプとして知られるパンツ型の使い捨ておむつである。吸収性本体2は、腹側領域Fから背側領域Rまでの全域に長手方向Xに延在しており、長手方向Xに所定間隔を置いて配された腹側外装体10Fと背側外装体10Rとの間に架け渡されるように配置されている。本実施形態に代えて、外装体10は、おむつ1外面における腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rの全域を連続して配された形態となっていてもよい。
おむつ1は、腹側外装体10Fの幅方向Yにおける両側部と、背側外装体10Rの幅方向Yにおける両側部とが互いに接合された一対のサイドシール部S,Sが形成されている。これによって、各外装体10F,10Rが環状に連結されている。また、おむつ1は、着用者の胴が通されるウエスト開口部WH、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LHが形成されている。サイドシール部Sは、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の接合方法によって形成されている。
本明細書において、吸収性物品あるいはおむつ1の「最大伸長状態」とは、おむつ1をサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に拡げたときの寸法と同じとなるまで拡げた状態をいう。また、吸収性物品(おむつ1)の「弛緩状態」とは、吸収性物品に配されている各弾性部材に外力を加えずに、吸収性物品を伸長させていない状態であることを意味する。
吸収性本体2は、着用者の肌から相対的に近い位置に配置された液透過性の表面シート3、着用者の肌から相対的に遠い位置に配置された液不透過性若しくは液難透過性(以下、これらを総称して「液抵抗性」ともいう。)又は撥水性の裏面シート4、及び両シート3,4間に介在配置された吸収体5を含んで構成されている。吸収性本体2を構成するこれらの部材どうしは、接着剤等の公知の接合方法により一体とされている。
表面シート及び裏面シートとしてはそれぞれ、使い捨ておむつなどの吸収性物品に従来用いられているものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シートとしては各種の不織布等を用いることができる。裏面シートとしては、液抵抗性又は撥水性の不織布や、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。また、コアラップシートとして、表面シートと同様のものを用いることができる。また、防漏カフ形成用のシートとしては、裏面シートと同様のものを用いることができる。
表面シート3は、図3及び図4に示すように、吸収体5の肌対向面側を幅方向Yに横断し、且つ表面シート3における吸収体5の長手方向Xに沿う両側縁からの延出部3Eが、吸収体5の非肌対向面側に巻きかけられている。
本実施形態では、表面シート3の一対の延出部3E,3Eは、それぞれ、後述する防漏カフ8の基端部81にて、吸収体5と、後述する不織布(防漏カフ形成用シート)80との間に固定されている。表面シート3は、吸収体5の非肌対向面の全域を覆ってはおらず、吸収体5の非肌対向面の幅方向Yの中央部(一対の基端部81,81の間に位置する部分)は、表面シート3で覆われていない。
本実施形態では、表面シート3は、吸収体5の肌対向面の全域を被覆可能な大きさを有し、吸収体5の肌対向面及び吸収体5の長手方向Xに沿う両側縁をそれらの全域にわたって被覆し、更に、吸収体5の非肌対向面における該両側縁から幅方向Yの内方に所定範囲にわたる領域を被覆している。本実施形態における表面シート3は凹凸形状を有しない平坦なシートであるが、これに代えて、表面に複数の凸部と、該凸部の周辺に位置する凹部を含んで形成された凹凸形状を有するシートを用いてもよい。
吸収体5は、典型的には、単層構造又は積層構造の吸収性コア6と、吸収性コア6を被覆するコアラップシート(図示せず)とを含んで構成される。吸収体5は、少なくとも股下領域Mに配されており、股下領域Mに加えて、腹側領域F及び背側領域Rのうち少なくとも一方に連続的に配されている。本実施形態では、図2に示すように、吸収体5は平面視矩形状であり、吸収体5の長手方向をおむつ1の長手方向Xと一致させた状態で、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rの全域に配されている。
吸収性コア6は、例えば、パルプ繊維等の吸水性天然繊維の積繊体、吸水性天然繊維と吸水性ポリマーとを含む混合積繊体、及び/又は、同一の若しくは異なる2枚の繊維シートと、該繊維シート間に配された吸水性ポリマーの粒子とを備えた吸収性シートの少なくとも一種を含んで構成される。吸収性コアとして積繊体及び吸収性シートの双方を含んで構成される場合、その平面視における大きさは同一であってもよく、異なっていてもよい。コアラップシートは、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなる。コアラップシートは、好ましくは吸収性コアの肌対向面側及び非肌対向面側の全体を被覆している。
本実施形態のおむつ1は、吸収性本体2の長手方向Xに沿う両側に、一対の防漏カフ8,8が吸収性本体2とは別個に設けられている。防漏カフ8は、長手方向Xに延び且つ長手方向Xに伸縮可能に構成されている。
各防漏カフ8は、それぞれ独立して、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の一対の防漏カフ形成用シート80を含んで構成されている。本実施形態における防漏カフ8は、長手方向Xに沿って二つ折りされて対向する一枚の防漏カフ形成用シート80によって形成されている。各防漏カフ8はそれぞれ長手方向Xに沿って延び、吸収性本体2の長手方向Xの略全長にわたって、吸収性本体2の長手方向Xに沿う側部に沿って連続的に配されている。
防漏カフ形成用シート80としては、不織布等のこの種の吸収性物品において防漏カフの素材として用いられているものを特に制限無く用いることができ、例えば、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができる。
防漏カフ8は、防漏カフ形成用シート80が他の部材に固定された基端部81と、該シート80が着用者側に起立する起立部82とを有している。起立部82は防漏カフ8の自由端部であり、防漏カフ形成用シート80における他の部材との非固定部である。起立部82は、少なくとも股下領域Mに存在し、好ましくは腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して存在する。
基端部81は、おむつ1の着用時に起立部82が着用者の肌側に向かって起立する際の起立端となる部分であり、不織布等の防漏カフ形成用シート80が、ホットメルト等の接着剤、熱融着等の公知の固定方法によって、他の部材、具体的には吸収性本体2の構成部材及び/又は外装体10に固定された部分である。基端部81は、防漏カフ形成用シート80の長手方向Xの略全長にわたって長手方向Xに連続又は不連続に延在している。基端部81は、吸収体5の非肌対向面側に位置している。
起立部82は、長手方向Xに延び且つ長手方向Xに伸縮可能に構成されている。
本実施形態では、図3に示すように、起立部82の自由端8eに近い側に、複数本の防漏カフ形成用弾性部材83が、長手方向Xに沿って延びるように配置されている。各弾性部材83は、例えば、長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した一対の防漏カフ形成用シート80,80間に伸長状態で接着剤等の固定方法によって固定されている。各弾性部材83はそれぞれ独立して、少なくとも股下領域Mに配されている。本実施形態では、各弾性部材83は、これらの両端部がそれぞれ独立して、防漏カフ8の長手方向Xの両端部まで延在しており、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。これによって、防漏カフ8は、少なくとも弾性部材83が配されている自由端部において長手方向Xに伸縮性を有する領域が形成される。
上述のように防漏カフ8に弾性部材が複数本配されている場合、おむつの最大伸長状態での防漏カフ8の自由端部を平面視したときに、自由端8eからみて幅方向Yに10mm以内の領域に存在し、且つ隣り合う弾性部材どうしの幅方向Yの間隔が8mm以下となるように配されている弾性部材を、本明細書における防漏カフ形成用弾性部材83とする。
図4に示すとおり、防漏カフ8は、基端部81と起立部82の自由端8eとの間において、長手方向Xに沿って延びる折り曲げ部8fにおいて幅方向Y外方に折り曲げられて、基端部81側に位置する下方域8bと、起立部82の自由端側に位置する上方域8uとに区分されていることが好ましい。これによって、起立部82の自由端8eを含む防漏カフ8の自由端部は、吸収性物品の弛緩状態において、幅方向Yの外方に張り出すように形成される。また、弾性部材83は上方域8uにおける外方に張り出した部位に配されている。このような構成となっていることによって、上方域8uを着用者の肌と面接触させることができるので、体液が防漏カフ8を超えておむつ外部に漏れ出すことを低減することができる。
図4に示す実施形態では、少なくとも股下領域Mにおいて、折り曲げ部8fにおいて折り曲げられた防漏カフ8は、折り曲げ部8fが、起立部82の自由端8eよりも幅方向Yの内方に位置している。したがって、おむつ1の弛緩状態では、防漏カフ8は、折り曲げ部8fにおいて屈曲して、起立部82の自由端部が外方に張り出している。下方域8b及び上方域8uはいずれも長手方向Xに沿って延びており、平面視においていずれも略矩形をしている。
防漏カフ8の長手方向Xの両端部には、図2に示すように、防漏カフ形成用シート80の起立が阻害された部分である起立阻害部88が形成されていることが好ましい。起立阻害部88は腹側領域F及び背側領域Rにそれぞれ一対形成されており、両起立阻害部88,88に挟まれた長手方向Xに沿う部分が起立部82である。起立阻害部88は、典型的には防漏カフ形成用シート80が吸収性本体2の肌対向面(表面シート3)に固定されることによって形成されている。
防漏カフ8の長手方向Xの両端部に一対の起立阻害部88が形成されていることで、おむつ1の着用時において、両起立阻害部に挟まれた部分である起立部82が、防漏カフ形成用弾性部材83の収縮力により、基端部81を起立端として着用者の肌側に向かって起立する。このような防漏カフ8の起立状態では、起立した起立部82が、着用者が排泄した尿等の体液の幅方向Yの外方への移動を堰き止めるため、特に股下領域Mにおける横漏れが効果的に抑制される。
また、図示していないが、防漏カフ8の起立状態では、防漏カフ形成用弾性部材83の収縮力により、おむつ1の全体が、吸収性本体2の長手方向Xの中央部が非肌対向面側(裏面シート4側)に凸となるように湾曲変形するため、おむつ1が着用者の身体形状にフィットしやすくなる。
防漏カフ8は、防漏カフ形成用シート80とは別に、液不透過性シート85を更に備えることが好ましい。これによって、体液の横漏れを防止して、吸収体に体液を効率的に吸収させることができる。液不透過性シート85は、例えば、防漏カフ形成用シート80と同様の液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の不織布等の繊維シートや、樹脂フィルムなどを用いることができる。液不透過性シート85は、接着剤などの固定方法によって形成された接合部89を介して防漏カフ形成用シート80と接合されている。接合部89は、防漏カフ8を幅方向Yに沿って断面視したときに、防漏カフ8の基端部81から自由端8eまでの間に1つ又は2つ以上形成されている。
本実施形態における液不透過性シート85は、その少なくとも一部が、防漏カフ8における不織布等の防漏カフ形成用シート80の間に配されていることが好ましく、液不透過性シート85の全てが防漏カフ8における不織布等の防漏カフ形成用シート80の間に配されていることがより好ましい。液不透過性シート85は、少なくとも股下領域Mに配されており、防漏カフ8と同様に、長手方向Xの両端縁まで延在して、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されていることも好ましい。このような構成となっていることによって、液不透過性シート85が着用者の肌に直接接触することに起因する違和感を低減しつつ、体液の横漏れ防止を更に向上させることができる。
防漏カフ8における弾性部材83と液不透過性シート85との配置位置の一実施形態が図5並びに図6(a)及び(b)に示されている。図5には、防漏カフ8の最大伸長状態での弾性部材83と液不透過性シート85との配置位置の一例が示されている。図6(a)には、折り曲げ部8fが形成されている場合における防漏カフ8の弾性部材83と液不透過性シート85との配置位置の一例が示されている。図6(b)には、折り曲げ部8fが形成されていない場合における防漏カフ8の弾性部材83と液不透過性シート85との配置位置の一例が示されている。
図5並びに図6(a)及び(b)に示すように、防漏カフ8における自由端部は、液不透過性シート85が存在しない部位を有することが好ましく、該自由端部における自由端8eを含む端部域に液不透過性シート85が存在しない部位を有することがより好ましい。
本実施形態では、液不透過性シート85の自由端8e側に位置する端部8gが、防漏カフ8の自由端8eまで達していないように配されていることによって、防漏カフ8における自由端8eを含む端部域に、液不透過性シート85が存在しない部位が形成されている。防漏カフ8における自由端8eを含む端部域は、少なくとも股下領域Mに形成されており、自由端8eから基端部81側に所定の幅を有し且つ長手方向Xに延びている。
防漏カフ8における自由端は着用者の肌に触れやすい部分であるので、このような構成となっていることによって、防漏カフ8の自由端8eを含む端部域の柔軟性を更に高めて、吸収性物品の着用時の違和感を低減することができる。
防漏カフ8の自由端8eと液不透過性シート85の自由端8e側に位置する端部8gとの幅方向Yに沿う間隔D1(図5参照)は、防漏カフの柔軟性の向上の観点から、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下である。間隔D1は、防漏カフ8の自由端8eを含む端部域の幅と同視することができる。間隔D1は、おむつの最大伸長状態での防漏カフ8の自由端部の平面視に基づく幅方向Yに沿う寸法とする。
弾性部材83と液不透過性シート85との配置位置については、図5並びに図6(a)及び(b)に示すように、防漏カフ8の自由端部の平面視において、弾性部材83の少なくとも一本が液不透過性シート85と重なるように配されていることが好ましい。また、液不透過性シート85と重なるように配されたすべての弾性部材83は、液不透過性シート85の一方の面側にのみ位置するように配されていることが好ましく、液不透過性シート85の肌対向面SS側にのみ位置するように配されていることがより好ましい。このような構成となっていることによって、弾性部材の収縮力によって、防漏カフ8を着用者の肌に密着させやすくすることができ、その結果、おむつのフィット性が向上し、体液の漏れが低減される。
説明の便宜上図示していないが、上述のとおり、弾性部材83はそれぞれ接着剤などの固定方法によって防漏カフ形成用シート80と少なくとも接合されている。弾性部材83が接着剤等によって接合されている場合、これによって形成された接合部は、防漏カフ形成用シート80と液不透過性シート85とを間接的に接合していたとしても、後述する接合部89には含まれない。弾性部材83の接合部は、防漏カフの平面視において弾性部材83と重なるか又は弾性部材83からの幅方向Yに沿う距離が0.5mm以内にある接合部とする。これ以外は、防漏カフ形成用シート80と液不透過性シート85とを接合する接合部89として区別する。
また、防漏カフ8の自由端部における平面視において、防漏カフ形成用シート80と液不透過性シート85とを接合する接合部89が、液不透過性シート85における弾性部材83が存在しない側の面である他方の面側にのみ位置するように形成されていることが好ましく、液不透過性シート85の非肌対向面NS側にのみ位置するように配されていることがより好ましい。これに加えて、接合部89は、自由端8eからみて最も遠い側に位置する弾性部材83、すなわち基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の配置位置8Aよりも基端部81側に位置するように形成されていることも好ましい。接合部89は典型的には接着剤によって形成される。また、上述した接合部89に関する構成は、すべての接合部89において満たされることがより好ましい(図5参照)。
このような構成となっていることによって、他の部位よりも剛性が高い部分である接合部89が着用者に接触しづらくなるので、防漏カフのごわつきを低減させることができ、着用時の違和感が低減されたものとなる。また、接合部89が液不透過性シート85の他方の面にのみ形成されているので、接合部89を形成するための製造コストが低減されるという利点もある。
上述のとおり、接合部89は、基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の配置位置8Aよりも基端部81側に位置するところ、当該弾性部材の配置位置8Aよりも自由端8e側に位置する接合部89は所定の面積以下とするか、又は接合部89が自由端8e側に存在しないことも好ましい。
詳細には、おむつの最大伸長状態での防漏カフ8の自由端部を平面視したときに、両起立阻害部88,88の間において、自由端8eから基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の配置位置までの面積を面積A1とし、基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の配置位置よりも自由端8e側に位置する接合部89の面積を面積A2とする。このとき、面積A1に対する面積A2の比(A2/A1)は、百分率で表して、好ましくは2%以下、より好ましくは0.5%以下であり、更に好ましくは0%である。つまり、接合部89は、前記配置位置8Aよりも自由端8e側に存在しないことが更に好ましい。このような構成となっていることによって、防漏カフのごわつきを効果的に低減させることができ、着用時の違和感が一層効果的に低減されたものとなる。
A2/A1比を上述の範囲とするためには、例えば、接合部89を形成する際に、接着剤をスパイラル状に防漏カフ形成用シート80に塗布して、接着剤の非塗布部を多く形成するようにして行うことができる。あるいは接着剤を防漏カフ形成用シート80の所定の領域全域に塗布し、且つ弾性部材83の配置予定位置を接着剤の非塗布部とするように制御することで行うことができる。
面積A1、面積A2及びA2/A1比は、例えば以下の方法で測定することができる。
まず、おむつの最大伸長状態での防漏カフ8の自由端部を平面視して、自由端8eと、基端部81の最も近くに位置する弾性部材83の配置位置との間の幅方向Yの長さAyを測定する。また、長手方向Xの長さAxは、接合部89が形成されている領域を含むことを条件として任意の長さとすることができるが、例えば200mmとすることができる。面積A1は、前記長さAxと前記長さAyとの積から算出される。これらの長さは、画像処理ソフトを用いて、測定対象の領域を撮影した画像から計測してもよい。
また、面積A2については、前記面積A1を算出した領域を対象として、インクトナー等を用いて接合部89の形成部位を可視化し、この状態で、画像処理ソフトを用いて接合部89の総面積を計測し、これを面積A2とする。
そして、これらの面積A1,A2から、A2/A1比を算出する。
防漏カフ8が折り曲げ部8fにおいて幅方向Y外方に折り曲げられて、基端部81側に位置する下方域8bと、起立部82の自由端側に位置する上方域8uとに区分されている場合において、防漏カフ8における自由端8eの最も近くに配されている弾性部材83の太さが、折り曲げ部8fの最も近くに配されている弾性部材83、すなわち基端部81の最も近くに配されている弾性部材83の太さよりも細くなるように、各弾性部材83を配することが好ましい。
弾性部材83が3本以上配されている場合、各弾性部材83の太さは、自由端8eからみて幅方向Y外方から内方に向かうにつれて段階的に太くなっていてもよい。あるいは、基端部81の最も近くに配されている弾性部材83の太さが最も太く、他の弾性部材83の太さは同じであってもよい。
このような配置位置で弾性部材83を用いることによって、防漏カフ8の自由端側では着用者の肌との適度な隙間が形成されやすく、着用時の違和感を低減することができるとともに、防漏カフ8の基端部81側では伸長応力を十分に確保することができ、着用者の肌への密着性を更に高め、排泄物の横漏れを更に効果的に防止することができる。
上述した各弾性部材83の太さは、各弾性部材の非伸長状態における太さをいう。各弾性部材83が糸状である場合、各弾性部材83は、その断面の直径を一本の弾性部材83について異なる3箇所でそれぞれ測定し、その算術平均値で表す。各弾性部材83が帯状である場合、各弾性部材83の太さは、弾性部材の主面における伸長方向に直交する長さを一本の弾性部材83について異なる3箇所でそれぞれ測定し、その算術平均値で表す。各弾性部材83が複数の弾性繊維の束で構成されている場合には、測定対象の防漏カフから弾性部材を一定の長さ(例:100mm)で切り出したものをサンプルとし、該サンプルの質量を該サンプルの長さで除して、弾性部材の太さ(繊度)として表してもよい。
上述の測定方法において測定される弾性部材83の非伸長状態における太さは、自由端8e側に位置する弾性部材83の太さが、折り曲げ部8f(あるいは基端部81)側に位置する弾性部材83の太さよりも細くなるように配されることを条件として、それぞれ独立して、繊度で表して、好ましくは200dtex以上、より好ましくは300dtex以上であり、好ましくは1000dtex以下、より好ましくは800dtex以下である。
弾性部材83が3本以上配されている場合、各弾性部材83の太さは、自由端8eからみて基端部81に向かうにつれて段階的に太くなっていてもよい。あるいは、基端部81の最も近くに配されている弾性部材83の太さが最も太く、他の弾性部材83の太さが同じであってもよい。
また、自由端8e側に位置する弾性部材83の太さをDaとし、折り曲げ部8f側に位置する弾性部材83の太さをDbとしたときに、太さDaに対する太さDbの比(Db/Da)が、DaがDbよりも細いことを条件として、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上であり、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.6以下である。
防漏カフ8が折り曲げ部8fにおいて幅方向Y外方に折り曲げられて、基端部81側に位置する下方域8bと、起立部82の自由端側に位置する上方域8uとに区分されている場合において、防漏カフ8における自由端8eの最も近くに配されている弾性部材83の伸長倍率が、折り曲げ部8fの最も近くに配されている弾性部材83、すなわち基端部81の最も近くに配されている弾性部材83の伸長倍率よりも大きくなるように、各弾性部材83を配することが好ましい。
弾性部材83が3本以上配されている場合、各弾性部材83の伸長倍率は、自由端8eからみて基端部81に向かうにつれて段階的に小さくなっていてもよい。あるいは、基端部81の最も近くに配されている弾性部材83の伸長倍率が最も小さく、他の弾性部材83の伸長倍率が同じであってもよい。
折り曲げ部8f(あるいは基端部81)の最も近くに配されている弾性部材83の伸長倍率Ebに対する、自由端8eの最も近くに配されている弾性部材83の伸長倍率Eaの比(Ea/Eb)は、EbがEaよりも小さいことを条件として、好ましくは1.01以上であり、好ましくは2.00以下、より好ましくは1.80以下である。
各弾性部材83の伸長倍率は、例えば以下の方法で測定することができる。まず、防漏カフ8の上方域8uに配されている各弾性部材83をそれぞれ取り出し、それぞれ弾性部材83の長手方向Xに最大に伸長させた状態にして、各弾性部材83に油性ペンを用いて、該伸縮方向に一定間隔L1をあけて2つの印を付ける。次いで、印をつけた弾性部材83の長さL2を非伸長状態で測定する。この測定を各弾性部材83に対して3回行い、「L1/L2」で表される式で算出される値の算術平均値により、伸長倍率(倍)を求める。間隔L1は、例えば100mmとすることができる。
上述の測定方法において測定される弾性部材83の伸長倍率は、自由端8e側に位置する弾性部材83の伸長倍率が、折り曲げ部8f(あるいは基端部81)側に位置する弾性部材83の伸長倍率よりも大きくなるように配されることを条件として、それぞれ独立して、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上であり、好ましくは4.0倍以下、より好ましくは3.5倍以下である。
上述のとおり、おむつ1は吸収性コア6の非肌対向面側に配された外装体10を有する。本実施形態における外装体10は、腹側領域Fに配された腹側外装体10Fと、これとは別体に且つ背側領域Rに配された背側外装体10Rとを有している。外装体10は、図2に示すおむつ1の展開且つ最大伸長状態において、背側領域Rに対応する長手方向Xの両端部域が、長手方向Xよりも幅方向Yの長さが長い長方形形状を有し、且つ股下領域Mに対応する長手方向Xの中央域では、該中央域の長手方向Xに沿う両側縁部が湾曲するように配されている。
外装体10は、吸収体5から相対的に遠い位置に配置され、おむつ1の外面を形成する外層シート11と、吸収体5から相対的に近い位置に配置され、おむつ1の内面を形成する内層シート12とを含んで構成されている。両シート11,12どうしは、接着剤や融着等によって互いに接合され一体化されている。
本実施形態では、腹側領域F及び背側領域Rに胴周りギャザーが形成されている。前記胴周りギャザーは、外装体10と、外装体10に固定された複数の胴周りギャザー形成用弾性部材13とを含んで構成されている。複数の弾性部材13は、それぞれ幅方向Yに延在し、長手方向Xに間欠配置されている。前記胴周りギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材13を幅方向Yに伸長させた状態で固定した後、弾性部材13を伸長状態から解放することで作製されている。これによって、外装体10は幅方向Yに伸縮性を発現できるようになっている。また、おむつ1の着用時には、弾性部材13の収縮により、おむつ1の全周にわたって実質的に連続した環状の前記胴周りギャザーが形成される。
本実施形態では、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部にレッグギャザーが形成されている。前記レッグギャザーは、外装体10と、外装体10に固定されたレッグギャザー形成用弾性部材14とを含んで構成されている。前記レッグギャザーは、外装体10を構成する外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材14を伸長状態で固定した後、弾性部材14を伸長状態から解放することで作製されている。おむつ1の着用時には、弾性部材14の収縮により、レッグ開口部LHの開口縁部の全周にわたって実質的に連続した環状の前記レッグギャザーが形成される。弾性部材14は1本でも複数本でもよい。
外装体10を構成する両シート11,12は、互いに同種のシートでもよく、あるいは異種のシートでもよい。シート11,12は、伸縮性、特に幅方向Yに伸縮性を有していてもよい。シート11,12としては、各種製法による不織布を用いることができ、具体的には、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層の不織布又は2層以上の積層不織布が挙げられる。また、シート11,12は、これらの不織布とフィルムとが積層一体化された複合シートであり得る。
おむつ1における各種の弾性部材の素材としては、特に断らない限り、この種の吸収性物品に通常用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。例えば、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等が挙げられる。各弾性部材の形態としては、それぞれ独立して、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは帯(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。
おむつ1は、防漏カフとして、少なくとも股下領域Mにおける幅方向Yの両側部域に、長手方向Xに連続して延びる一対の第2防漏カフ9が更に形成されていることが好ましい。図2に示すおむつの展開且つ最大伸長状態において、第2防漏カフ9は、防漏カフ8よりも幅方向Yの外方に別個に位置しており、長手方向Xに延び且つ長手方向Xに伸縮可能に構成されている。連続する第2防漏カフ9の自由端9eは、おむつの最大伸長状態での平面視において、連続する防漏カフ8の自由端8eとそれぞれ互いに長手方向Xに沿って平行になるように形成されている。平行とは、連続する第2防漏カフ9の自由端9eと連続する防漏カフ8の自由端8eとが全く交差しない厳密な意味での平行と、連続する第2防漏カフ9の自由端9eと連続する防漏カフ8の自由端8eとが互いに交差しない程度に蛇行して形成されている場合との双方を含む。各第2防漏カフ9は、吸収性本体2の非肌対向面側に配されている。
第2防漏カフ9は、それぞれ独立して、防漏カフ8と同様に、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の第2防漏カフ形成用シート90を含んで構成されている。一対の第2防漏カフ形成用シート90は、本実施形態に示すように一枚の該シート90が長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した部分を含んで構成されていてもよく、これに代えて、2枚以上の該シート90によって構成されていてもよい。各第2防漏カフ9は、吸収性本体2の幅方向Yの両側部において、少なくとも股下領域Mの全域に長手方向Xに連続的に配されている。
第2防漏カフ9は、防漏カフ8と同様に、第2防漏カフ形成用シート90が他の部材に固定された第2基端部91と、該シート90が着用者側に起立可能な第2起立部92とを有していることも好ましい。この場合、第2起立部92は、防漏カフ形成用シート80における他の部材との非固定部である。第2起立部92は、少なくとも股下領域Mに存在する。
第2基端部91は、おむつ1の着用時に第2起立部92が着用者の肌側に向かって起立する際の起立基端となる部分であり、不織布等の第2防漏カフ形成用シート90が、他の部材、具体的には吸収性本体2の非肌対向面側に接合された部分である。第2基端部91は、第2防漏カフ形成用シート90の長手方向Xの略全長にわたって長手方向Xに連続又は不連続に延在している。本実施形態では、第2基端部91は、基端部81と平面視で重なる位置に形成されている。
第2起立部92は、長手方向Xに延び且つ長手方向Xに伸縮可能に構成されていることも好ましい。
図3に示す実施形態では、第2起立部92における自由端部に、一本又は複数本の第2防漏カフ形成用弾性部材93が、長手方向Xに沿って延びるように伸長状態で配置されている。各弾性部材93は、長手方向Xに沿って二つ折りされて対向した第2防漏カフ形成用シート90の間に伸長状態で接着剤等の固定方法により固定されている。本実施形態では、弾性部材93はそれぞれ、その一方の端部が腹側領域Fに位置し、他方の端部が背側領域Rに位置しており、各弾性部材93は、腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。
これによって、第2起立部92は、少なくとも弾性部材93が配されている自由端部において長手方向Xに伸縮性を有する領域となっている。
このように、第2防漏カフ9が形成されていることで、防漏カフ8と同様に、おむつ1の着用時において、第2起立部92が、第2防漏カフ形成用弾性部材93の収縮力により、第2基端部91を起立端として着用者の肌側に向かって起立する。第2防漏カフ9の起立状態では、起立した第2起立部92が、起立した防漏カフ8よりも幅方向Yの外方へ意図せず移動してしまった排泄された体液(排泄液)の吸収性物品外部への漏れを効果的に防ぐことができる。その結果、特に股下領域Mにおける横漏れが効果的に抑制される。
図2に示すように、吸収性物品(おむつ1)の展開且つ最大伸長状態での平面視において、防漏カフ8に含まれる防漏カフ形成用弾性部材83と、第2防漏カフ9に含まれる第2防漏カフ形成用弾性部材93とは、互いに非交差状態となるように配されていることが好ましい。本実施形態では、おむつ1の最大伸長状態での平面視において、第2防漏カフ9が、防漏カフ8の幅方向Y両側部に両防漏カフ8,9が互いに重ならないように位置している。このような構成となっていることによって、防漏カフ8と第2防漏カフ9とがそれぞれ独立に起立して、着用者の肌に密着しやすくなるので、排泄液の防漏性が更に向上する。
また、第2防漏カフ9は、図5に示す防漏カフ8の形態と同様に、起立端である第2基端部91と、第2起立部92の自由端を含む自由端部とを有するところ、弾性部材93を含む第2起立部92の自由端部は、吸収性物品の弛緩状態において、幅方向Yの外方に張り出すように形成されていることが好ましい。このような構成を有することによって、第2防漏カフ9の外方に張り出した部分を着用者の肌へ面接触させることができるので、防漏カフの密着性を向上させて、防漏カフ8から意図せず流出してしまった排泄液の漏れを一層効果的に低減することができる。
図4に示すとおり、第2防漏カフ9は、第2基端部91と第2起立部92に含まれる自由端との間において、長手方向Xに沿って延びる第2折り曲げ部9fにおいて幅方向Y外方に折り曲げられて、第2基端部91側に位置する第2下方域9bと、第2起立部92の自由端側に位置する第2上方域9uとに区分されることも好ましい。第2上方域9uは、第2起立部92の一部として、複数本の弾性部材93を含んで構成される。これによって、着用者との密着性が更に向上するとともに、おむつの柔軟性を高めることができる。
本実施形態のおむつ1の弛緩状態では、少なくとも股下領域Mにおいて、第2折り曲げ部9fにおいて折り曲げられた第2防漏カフ9は、第2折り曲げ部9fが、第2起立部92の自由端部よりも第2基端部91側に位置している。したがって、おむつ1の弛緩状態では、第2防漏カフ9は、第2折り曲げ部9fにおいて屈曲して、第2起立部92の自由端部が幅方向Y外方に張り出している。第2下方域9b及び第2上方域9uはいずれも長手方向Xに沿って延びており、平面視においていずれも略矩形をしている。
上述した各実施形態におけるおむつ1は、吸収体5に伸縮可能な領域が設けられていない形態として説明したが、必要に応じて、吸収体5に弾性部材を配するなどして、吸収体5が伸縮性を有するように構成されていてもよい。
このような形態としては、例えば、吸収体5における吸収性コア6の長手方向Xに沿う両側縁に、吸収体5の幅方向Yの両側部を起立させやすくするための一対の側部弾性部材を伸長状態で配置した形態が挙げられる。このような側部弾性部材は、好ましくは少なくとも股下領域Mに配され、さらに好ましくは側部弾性部材の両端部が吸収性コア6の長手方向Xの両端縁まで延在して腹側領域F、股下領域M及び背側領域Rに連続して配されている。側部弾性部材は、その少なくとも両端部が少なくとも吸収体5に接着剤等の公知の固定方法により固定されている。側部弾性部材は、1本でもよく複数本でもよい。
吸収体5の幅方向Yの両側部に側部弾性部材が伸長状態で固定されていることで、おむつ1の着用時において、この吸収体5の幅方向Yの両側部が、着用者の肌側に向かって起立する。この起立部が、体液の幅方向Yへの移動をせき止めて、体液の横漏れを防止することができる。
吸収性コア6は、その幅方向Y両側部の内方の位置に、長手方向Xに沿って延びる屈曲誘導部を有することが好ましい。屈曲誘導部は、おむつの弛緩状態において、吸収性コア6の幅方向Y側部が着用者の肌側に向けて起立する際の可撓軸として機能する部位であり、吸収性コア6を含む吸収体5の起立起点と同一の部分である。屈曲誘導部は、例えば吸収性コア6において剛性差又は密度差が生じるように構成することによって形成することができる。これによって、吸収体5の起立性を高め、排泄液の横方向への移動を低減して、液の吸収性能をより一層高めることができる。
上述した好適な実施形態を有するおむつ1は、吸収性物品の着用時において、吸収性物品のフィット性や柔軟性を更に高めて、おむつの着用時におけるごわつきなどの違和感を低減したものとなる。
上述した実施形態のおむつ1では、外装体10が腹側外装体と背側外装体とに分離して形成された形態であったが、これに代えて、外装体10は、腹側領域Fから背側領域Rにわたって連続的に延在する形態であってもよい。
防漏カフ8の屈曲性を高めて、着用者へのフィット性を更に向上させる観点から、起立部82の自由端と基端部81との中間域に、弾性部材83とは別に、一本又は複数本の防漏カフ形成用弾性部材(以下、これを「第3弾性部材」ともいう。)が更に配されていることが好ましい。この場合、第3弾性部材は、長手方向Xに沿って延びるように配置され、対向した一対の防漏カフ形成用シート80間に伸長状態で接着剤等の固定方法により固定されている。第3弾性部材は、好ましくは少なくとも股下領域Mに配されている。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。また、上述した各実施形態は、すべて適宜相互に組み合わせて利用できる。
上述した実施形態に関し、更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、表面シート、裏面シート及び吸収体を備える吸収性本体と、長手方向に延びる防漏カフとを備えた吸収性物品であって、
前記防漏カフは、対向する一対の不織布と、該不織布の間に長手方向に沿って延びるように配置された複数本の弾性部材と、該不織布の間に配された液不透過性シートとを有し、
前記防漏カフは、起立端となる基端部と、自由端部とを有し、
前記自由端部は、その自由端を含む端部域に前記液不透過性シートが存在しない部位を有し、
前記自由端部の平面視において、前記弾性部材の少なくとも一本が前記液不透過性シートと重なっており、
前記自由端部の平面視において、前記液不透過性シートと重なっているすべての前記弾性部材が、前記液不透過性シートの一方の面側にのみ位置し、
前記不織布と前記液不透過性シートとを接合する接合部が前記防漏カフの基端部から自由端までの間に形成されており、
前記接合部が、前記液不透過性シートの他方の面側にのみ位置し且つ前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記基端部側に位置している、吸収性物品。
<2>
前記防漏カフの長手方向の両端部に、前記不織布の起立が阻害された部分である起立阻害部が形成されており、
前記起立阻害部は、前記不織布と前記吸収性本体とが固定されていることによって形成されている、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記液不透過性シートは、その少なくとも一部が、前記防漏カフにおける前記不織布の間に配されている、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記液不透過性シートの全てが前記防漏カフにおける前記不織布の間に配されている、前記<1>~<3>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<5>
着用者の腹側に配される腹側領域及び背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記液不透過性シートは、前記股下領域に少なくとも配されている、前記<1>~<4>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<6>
前記液不透過性シートは、長手方向の両端縁まで延在して、前記腹側領域、前記股下領域及び前記背側領域に連続して配されている、前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記接合部の全てが、前記液不透過性シートの他方の面側にのみ位置し且つ前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記基端部側に位置している、前記<1>~<6>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<8>
着用者の腹側に配される腹側領域及び背側に配される背側領域と、該腹側領域及び該背側領域の間に位置する股下領域とを有し、
前記防漏カフにおける前記自由端を含む端部域は、前記股下領域に少なくとも形成されており、且つ
前記自由端から基端部側に所定の幅を有し且つ長手方向に延びている、前記<1>~<7>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<9>
前記吸収性物品の最大伸長状態での平面視において、前記防漏カフの前記自由端と、前記液不透過性シートにおける該防漏カフの自由端側に位置する端部との幅方向に沿う間隔D1は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上であり、
前記間隔D1は、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下である、前記<1>~<8>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<10>
前記自由端部の平面視において、前記液不透過性シートと重なっているすべての前記弾性部材が前記液不透過性シートの肌対向面側にのみ位置している、前記<1>~<9>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<11>
前記自由端部における平面視において、前記接合部が前記液不透過性シートの非肌対向面側にのみ位置している、前記<1>~<10>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<12>
前記防漏カフは、前記基端部と前記自由端との間に位置し且つ長手方向に延びる折り曲げ部を有し、
前記折り曲げ部において幅方向外方に折り曲げられて、前記基端部側に位置する下方域と、前記自由端側に位置する上方域とに区分されている、前記<1>~<11>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<13>
前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の太さが、前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の太さよりも細い、前記<12>に記載の吸収性物品。
<14>
前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の太さDaに対する前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の太さDbの比(Db/Da)が、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上であり、
前記比(Db/Da)は、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.6以下である、前記<12>又は<13>に記載の吸収性物品。
<15>
前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の太さが、繊度で表して、好ましくは200dtex以上、より好ましくは300dtex以上であり、
好ましくは1000dtex以下、より好ましくは800dtex以下である、前記<12>~<14>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<16>
前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の太さが、繊度で表して、好ましくは200dtex以上、より好ましくは300dtex以上であり、
好ましくは1000dtex以下、より好ましくは800dtex以下である、前記<12>~<15>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<17>
前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率が、前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率よりも大きい、前記<12>~<16>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<18>
前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率Ebに対する前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率Eaの比(Ea/Eb)は、好ましくは1.01以上であり、
前記比(Ea/Eb)は、好ましくは2.00以下、より好ましくは1.80以下である、前記<12>~<17>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<19>
前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率が、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上であり、
好ましくは4.0倍以下、より好ましくは3.5倍以下である、前記<12>~<18>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<20>
前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率が、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2.0倍以上であり、
好ましくは4.0倍以下、より好ましくは3.5倍以下である、前記<12>~<19>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<21>
前記防漏カフの長手方向の両端部に、前記不織布の起立が阻害された部分である起立阻害部が一対形成されており、
前記自由端部の平面視したときに、前記両起立阻害部間において、前記自由端から前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置までの面積に対する、前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記自由端側に位置する前記接合部の面積の割合が2%以下であるか、又は
前記接合部が前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記自由端側に存在しない、前記<1>~<20>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<22>
前記自由端部の平面視において、前記自由端から前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置までの面積に対する、前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記自由端側に位置する前記接合部の面積の割合が、より好ましくは0.5%以下である、前記<21>に記載の吸収性物品。
<23>
前記防漏カフとは別個に配された一対の第2防漏カフを更に備え、
前記第2防漏カフは、前記吸収性物品の最大伸長状態での平面視において、前記防漏カフよりも幅方向外方に位置するように配されており、
前記第2防漏カフは、対向する一対の第2不織布と、該第2不織布の間に長手方向に沿って延びるように伸長状態で配置された複数本の第2弾性部材とを有する、前記<1>~<22>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<24>
前記吸収性物品の最大伸長状態での平面視において、前記防漏カフに含まれる前記弾性部材と、第2防漏カフに含まれる第2弾性部材とは、互いに非交差状態となるように配されている、前記<23>に記載の吸収性物品。
<25>
前記吸収性物品の最大伸長状態での平面視において、第2防漏カフが、前記防漏カフの幅方向両側部と互いに重ならないように配されている、前記<23>又は<24>に記載の吸収性物品。
<26>
前記防漏カフ及び前記第2防漏カフはいずれも長手方向に沿って連続して配されており、
前記吸収性物品の最大伸長状態での平面視において、連続する第2防漏カフの自由端は、連続する前記防漏カフの自由端とそれぞれ互いに長手方向に沿って平行になるように形成されている、前記<23>~<25>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<27>
前記第2防漏カフは、起立端となる第2基端部と、自由端部を含み且つ着用者側に起立可能な第2起立部とを有する、前記<23>~<26>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<28>
前記第2防漏カフは、前記第2不織布の間に、前記第2弾性部材が前記自由端部に長手方向に沿って延びるように伸長状態で配されており、これによって長手方向に伸縮性を有する領域が該自由端部に形成されている、前記<23>~<27>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<29>
前記吸収性物品の弛緩状態において、第2起立部における自由端部は、幅方向の外方に張り出すように形成されている、前記<27>又は<28>に記載の吸収性物品。
<30>
前記第2防漏カフは、前記第2基端部と自由端との間に位置し且つ長手方向に延びる第2折り曲げ部を有し、
前記第2折り曲げ部において幅方向外方に折り曲げられて、前記第2基端部側に位置する第2下方域と、前記自由端側に位置する第2上方域とに区分されている、前記<23>~<29>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<31>
前記吸収体の長手方向に沿う両側部に、一対の側部弾性部材が長手方向に沿って延びるように伸長状態で更に配されており、該吸収体の幅方向両側部が起立可能に構成されている、前記<1>~<30>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<32>
前記吸収体は吸収性コアを備え、
前記吸収性コアは、その幅方向両側部の内方の位置に、長手方向に沿って延びる屈曲誘導部を有する、前記<1>~<31>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<33>
前記防漏カフにおける前記基端部と前記自由端との中間域に、第3弾性部材が長手方向に沿って延びるように伸長状態で更に配されている、前記<1>~<32>のいずれか一に記載の吸収性物品。
1 パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
8 防漏カフ
8e 自由端
80 防漏カフ形成用シート(不織布)
83 防漏カフ形成用弾性部材
85 液不透過性シート
10 外装体
X 長手方向
Y 幅方向
F 腹側領域
M 股下領域
R 背側領域

Claims (6)

  1. 着用者の前後方向に対応する長手方向とこれに直交する幅方向とを有し、表面シート、裏面シート及び吸収体を備える吸収性本体と、長手方向に延びる防漏カフとを備えた吸収性物品であって、
    前記防漏カフは、対向する一対の不織布と、該不織布の間に長手方向に沿って延びるように配置された複数本の弾性部材と、該不織布の間に配された液不透過性シートとを有し、
    前記防漏カフは、起立端となる基端部と、自由端部とを有し、
    前記自由端部は、その自由端を含む端部域に前記液不透過性シートが存在しない部位を有し、
    前記自由端部の平面視において、前記弾性部材の少なくとも一本が前記液不透過性シートと重なっており、
    前記自由端部の平面視において、前記液不透過性シートと重なっているすべての前記弾性部材が、前記液不透過性シートの一方の面側にのみ位置し、
    前記不織布と前記液不透過性シートとを接合する接合部が前記防漏カフの基端部から自由端までの間に形成されており、
    前記接合部が、前記液不透過性シートの他方の面側にのみ位置し且つ前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記基端部側に位置している、吸収性物品。
  2. 前記自由端部の平面視において、前記液不透過性シートと重なっているすべての前記弾性部材が前記液不透過性シートの肌対向面側にのみ位置している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記防漏カフは、前記基端部と前記自由端との間に位置し且つ長手方向に延びる折り曲げ部を有し、
    前記折り曲げ部において幅方向外方に折り曲げられて、前記基端部側に位置する下方域と、前記自由端側に位置する上方域とに区分されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の太さが、前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の太さよりも細い、請求項1~3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記自由端の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率が、前記基端部の最も近くに配されている前記弾性部材の伸長倍率よりも大きい、請求項1~4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記防漏カフの長手方向の両端部に、前記不織布の起立が阻害された部分である起立阻害部が一対形成されており、
    前記自由端部の平面視したときに、前記両起立阻害部間において、前記自由端から前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置までの面積に対する、前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記自由端側に位置する前記接合部の面積の割合が2%以下であるか、又は、
    前記接合部が前記基端部の最も近くに位置する前記弾性部材の配置位置よりも前記自由端側に存在しない、請求項1~5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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