JP2022552557A - 可撓性熱伝達材料 - Google Patents
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Abstract
電池パック(10)内部の少なくとも1つのセルに熱的に接触するための可撓性熱伝達材料(1)、および可撓性熱伝達材料(1)を形成する方法。可撓性熱伝達材料(1)は、少なくとも1つのセル(20)の表面形状に適合可能である。可撓性熱伝達材料(1)は、母材(2)および充填剤(3)を備え、充填剤(3)の熱伝導率は、母材(2)の熱伝導率よりも大きい。【選択図】図1
Description
本発明は、詳細には電池パック内部で使用するための熱伝達材料に関する。
電子構成要素の熱管理で使用するダクトを設計するとき、ダクト材料の選択は極めて重要である。低密度ポリエチレン(low-density polyethylene、LDPE)などの可撓性ダクト材料は、アルミニウムまたは銅などの剛性ダクト材料に対して有利な点をいくつか提供する。
第一に、可撓性ダクト内部の冷却材圧力を増大させることにより、熱的に管理されている電子構成要素の表面にダクトを密に適合させる。そのような膨張は、ダクトと構成要素間の接触面積および接触圧力を増大させることにより熱接触を改善する。対照的に、剛性ダクトは、体積が固定され、剛性ダクト内部の冷却材圧力を増大させることによりダクトと構成要素環の熱結合にほとんど、またはまったく影響を及ぼさない。
第二に、可撓性ダクトは多くの場合、電気的絶縁材料から作られ、熱的に管理されている電気構成要素間の望ましくない電気経路(すなわち、短絡)を引き起こす危険性は、たとえば剛性金属ダクトに関するよりも低いことを意味する。金属ダクトにより短絡が発生するこの危険性は、ダクトの周囲にシリコンゴムなどの熱界面材料(thermal interface material、TIM)を提供することにより低減できるが、TIMは、ダクトと熱的に管理されている1つまたは複数の構成要素の間の熱抵抗を著しく増大させる。
第一に、可撓性ダクト内部の冷却材圧力を増大させることにより、熱的に管理されている電子構成要素の表面にダクトを密に適合させる。そのような膨張は、ダクトと構成要素間の接触面積および接触圧力を増大させることにより熱接触を改善する。対照的に、剛性ダクトは、体積が固定され、剛性ダクト内部の冷却材圧力を増大させることによりダクトと構成要素環の熱結合にほとんど、またはまったく影響を及ぼさない。
第二に、可撓性ダクトは多くの場合、電気的絶縁材料から作られ、熱的に管理されている電気構成要素間の望ましくない電気経路(すなわち、短絡)を引き起こす危険性は、たとえば剛性金属ダクトに関するよりも低いことを意味する。金属ダクトにより短絡が発生するこの危険性は、ダクトの周囲にシリコンゴムなどの熱界面材料(thermal interface material、TIM)を提供することにより低減できるが、TIMは、ダクトと熱的に管理されている1つまたは複数の構成要素の間の熱抵抗を著しく増大させる。
今まで熱管理ダクトのための可撓性材料およびTIMを使用する大きな欠点は、それらの熱伝導率が比較的低かったことであり、比較的低い熱伝導率は、ダクト壁を通してダクトに沿った熱伝達が不十分になる可能性があり、その結果「過熱点」をもたらす。電池パック内で従来技術の可撓性ダクトを採用する場合、ダクトに沿った高い熱抵抗は、パック内部で不均一な温度分布につながる可能性があり、セルの経年劣化が不均一になるだけではなくパック全体の温度が高くなる。熱伝達媒体とセルの間の高い熱抵抗は、温度差を増大させることにより克服できるが、これには、内部セル温度勾配を悪化させるというマイナス効果がある。室温では、たとえば高密度ポリマーの熱伝導率は、典型的には0.33W/m・K~0.52W/m・Kである。これは、室温のアルミニウムに関する237W/m・Kよりも著しく低い。可撓性でもあり、高い熱伝導率も示す材料の必要性が存在する。
上記で概説する問題をなくす、または軽減することが本発明の目的である。詳細には、高い熱伝導率を有する熱伝達材料を提供することが本発明の目的である。
低い電気伝導率を有する熱伝達材料を提供することが本発明のさらに別の目的である。
TIMまたは膨張可能ダクトとして形成できる熱伝達材料を提供することが本発明の別の目的である。
電池パック内のセルを熱的に管理するために使用できる熱伝達材料を提供することが本発明のさらに別の目的である。
本発明の第1の様態によれば、電池パック内部の少なくとも1つのセルを熱的に接触させるための、少なくとも1つのセルの表面形状の少なくとも一部に適合可能であり母材および充填剤を備える可撓性熱伝達材料が提供され、充填剤の熱伝導率は、母材の熱伝導率よりも大きい。有利には、母材内部に充填剤を含むことにより、熱伝達材料の熱伝導率は増大する。
好ましくは、母材は可撓性母材である。
好ましくは、母材は可塑性母材である。
好ましくは、母材はポリマー母材である。
好ましくは、母材はポリエチレン(polyethylene、PE)母材である。
好ましくは、母材は低密度ポリエチレン(LDPE)母材である。
好ましくは、母材は直鎖状低密度ポリエチレン(linear low-density polyethylene、LLDPE)母材である。
任意選択で、母材は高密度ポリエチレン(high-density polyethylene、HDPE)母材である。
任意選択で、母材はポリエステル、シリコン、またはゴムの母材である。
好ましくは、母材は、15W/m・K未満の熱伝導率を有する。
好ましくは、母材は、10W/m・K未満の熱伝導率を有する。
好ましくは、母材は、5W/m・K未満の熱伝導率を有する。
好ましくは、母材は、1W/m・K未満の熱伝導率を有する。
好ましくは、充填剤は、充填剤材料の粒子を備える。
好ましくは、充填剤材料の粒子は、母材全体に分散させられる。
好ましくは、充填剤材料の粒子は、1nm~10μmの平均直径を有する。
好ましくは、充填剤材料の粒子は細長い。
好ましくは、充填剤材料の粒子は管状である。
任意選択で、充填剤材料の粒子は、グラファイト小板などの小板である。
好ましくは、充填剤材料の細長い粒子は、1nm~10nmの直径を有する。
好ましくは、充填剤材料の細長い粒子は、0.5nm~5nmの長さを有する。
任意選択で、充填剤材料の粒子は、実質的に球形である。
任意選択で、充填剤材料の粒子は繊維である。
好ましくは、充填剤は、有機充填剤材料を備える。
好ましくは、充填剤は、炭素系である。
好ましくは、充填剤は炭素、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、多層カーボンナノチューブ、または単層カーボンナノチューブを備える。
任意選択で、充填剤は、無機充填剤材料を備える。
任意選択で、充填剤は、セラミック充填剤材料を備える。
任意選択で、充填剤は酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ホウ素、硝酸ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、または酸化亜鉛を備える。
好ましくは、充填剤は、異なるタイプの粒子の混合物を備える。
好ましくは、充填剤は、少なくとも2つ異なるタイプの粒子の混合物を備える。
好ましくは、充填剤は、炭素系粒子とセラミック系粒子の混合物を備える。
好ましくは、充填剤は、グラファイト粒子とセラミック系粒子の混合物を備える。
好ましくは、充填剤は、炭素系粒子と窒化ホウ素粒子の混合物を備える。
好ましくは、充填剤は、グラファイト粒子と窒化ホウ素粒子の混合物を備える。
好ましくは、窒化ホウ素粒子のサイズは、5μm未満である。
好ましくは、充填剤は、炭素系粒子とセラミック系粒子の混合物を所定の比で備える。
好ましくは、充填剤は、炭素系粒子とセラミック系粒子の混合物を任意の所定の体積比で備える。
好ましくは、セラミック系粒子に対する炭素系粒子の所定の体積比は1:1である。
好ましくは、セラミック系粒子に対する炭素系粒子の所定の体積比は、1:10~10:1の間である。
好ましくは、充填剤は、10W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
好ましくは、充填剤は、100W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、体積で最大30%までの充填剤を備える。
好ましくは、熱伝達材料は、体積で25%未満の充填剤を備える。有利には、限られた量の充填剤を母材の中に組み入れることで、低い電気伝導率および適切な可撓性のある材料を維持しながら高い熱伝導率を提供する。
好ましくは、熱伝達材料は、体積で5%~18%の充填剤を備える。
好ましくは、熱伝達材料は、体積で15%の充填剤を備える。
好ましくは、熱伝達材料は、ほぼ0.8W/m・Kの熱伝導率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、室温で0.33W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、室温で0.8W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
理想的には、熱伝達材料は、室温で1W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、室温で10W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。
好ましくは、母材は、電気的絶縁性がある。
好ましくは、熱伝達材料は、弾性的に変形可能である。
好ましくは、熱伝達材料は、450MPa未満のヤング率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、300MPa未満のヤング率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、150MPa未満のヤング率を有する。
好ましくは、熱伝達材料は、25μm~150μmの厚さを有する。
理想的には、熱伝達材料は、100μmの厚さを有する。
理想的には、熱伝達材料は、管状である。
任意選択で、熱伝達材料は、シート形状である。
任意選択で、熱伝達材料は、金属ダクトと円筒状セルなどの電気構成要素の間に位置する。
好ましくは、熱伝達材料は、ダクトの少なくとも一部を形成する。
好ましくは、熱伝達材料は、ダクトを形成する。
好ましくは、ダクトは、サーペンタインダクトである。
好ましくは、ダクトは、多岐管ダクトである。
好ましくは、ダクトは、多腔ダクトである。
好ましくは、ダクトは、可撓性嚢体(bladder)である。
好ましくは、ダクトは、膨張可能である。
好ましくは、ダクトは、冷却材材料を充填可能である。
好ましくは、冷却材材料は空気、水、または水グリコール混合物である。
好ましくは、可撓性熱伝達材料は、冷却材材料と共存できる。
好ましくは、可撓性熱伝達材料はエチレングリコール、水、油、および/または別の液体/気体加圧冷却材と共存できる。
好ましくは、ダクトは、電池パック内部に位置する。
好ましくは、電池パックは、1つまたは複数のセルを備える。
好ましくは、ダクトの少なくとも一部は、少なくとも1つのセルの表面と接触している。
好ましくは、ダクトは、ダクトの少なくとも一部が少なくとも1つのセルの表面形状の少なくとも一部に適合するように膨張させられる。
好ましくは,ダクトは、0.5K/W未満の絶対熱抵抗を有する。
好ましくは,ダクトは、0.05K/W未満の絶対熱抵抗を有する。
好ましくは,ダクトは、0.005K/W未満の絶対熱抵抗を有する。
好ましくは、ダクトの高さは、70mm以下である。
好ましくは、ダクトの高さは、65mm~70mmの間である。
好ましくは、ダクトの高さは、55mm~70mmの間である。
好ましくは、膨張状態にあるダクトの幅は、1mm~3mmの間である。
好ましくは、ダクトは、補強手段により補強される。
好ましくは、ダクトは、補強手段により少なくとも部分的に取り囲まれる。有利には、補強手段は、使用中にダクトが過度に膨張するおよび/または破裂するのを防止する。これは、充填剤が母材の機械的性質を変える、および/または可撓性熱伝達材料の機械的強度を低減するダクトで特に重要である。
好ましくは、ダクトは、補強手段により少なくとも部分的に支持される。
好ましくは、補強手段は、注封材料である。
好ましくは、補強手段は、膨張可能注封材料である。
好ましくは、補強材料は膨大性発泡体、ポリウレタン発泡体、またはエポキシ樹脂である。
本発明の第2の様態によれば、電池パック内部の少なくとも1つのセルを熱的に接触させるための可撓性熱伝達材料を形成する方法が提供され、可撓性熱伝達材料は、少なくとも1つのセルの表面形状の少なくとも一部に適合可能であり、母材および充填剤を備え、方法は、充填剤と、母材を形成できる粘性材料とを備える混合物を準備するステップと、混合物を所望の形状に形成するステップと、混合物を固めて、硬化させて、または乾燥させて可撓性熱伝達材料を形成するステップとを備え、充填剤の熱伝導率は、母材の熱伝導率よりも大きい。有利には、方法は、所望の可撓性および熱伝導率を有する熱伝達材料を適切な形状または形態で作り出すことができる処理を提供する。
理想的には、方法は、原料が粘性状態に入るように原料を加熱することにより粘性材料を形成するステップを備える。
理想的には、方法は、原料のペレットまたは細粒を加熱することにより粘性材料を形成するステップを備える。
理想的には、方法は、母材を備える原料のペレットを加熱することにより粘性材料を形成するステップを備える。
理想的には、方法は、ポリマーのペレットを加熱するステップを備える。
理想的には、方法は、可塑性材料のペレットを加熱するステップを備える。
理想的には、方法はLDPE、LLDPE、HDPE、ポリエステル、シリコン、またはゴムのペレットを加熱するステップを備える。
任意選択で、方法は、母材および充填剤を備える原料のペレットを加熱することにより粘性材料を形成するステップを備える。
理想的には、方法は、少なくとも130℃まで原料を加熱するステップを備える。
理想的には、方法は、150℃まで原料を加熱するステップを備える。
任意選択で、方法は、溶剤の中で原料を溶解することにより粘性材料を形成するステップを備える。
任意選択で、方法は、溶剤を蒸発させるステップを備える。
任意選択で、方法は、前駆物質材料が重合反応を受けるように1つまたは複数の前駆物質材料を混合および/または加熱することにより粘性材料を形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、充填剤を湿らせるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に有機充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に充填剤を加えるステップを備え、充填剤は炭素、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、多層カーボンナノチューブ、または単層カーボンナノチューブを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に無機充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に炭素系充填剤およびセラミック充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に充填剤を加えるステップを備え、充填剤は酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ホウ素、硝酸ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、または酸化亜鉛を備える。
好ましくは、方法は、粘性材料の中に充填剤の粒子を注ぎ込むステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に体積で30%未満の充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に体積で25%未満の充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に体積で5%~18%の充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、粘性材料に体積で15%の充填剤を加えるステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物をかき混ぜるステップを備える。有利には、混合物をかき混ぜるステップは、混合物全体に充填剤を均一に分散させる。
好ましくは、方法は、攪拌により混合物をかき混ぜるステップを備える。
好ましくは、方法は、充填剤および原料を混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、充填剤および原料を剪断混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、200℃で充填剤および原料を混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、100rpm~600rpmで充填剤および原料を混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、所定の時間の間、充填剤および原料をかき混ぜる、または混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、1分~25分の間、充填剤および原料をかき混ぜる、または混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、5分間、充填剤および原料をかき混ぜる、または混合するステップを備える。
好ましくは、方法は、ブロー成形、またはインフレーションフィルム押出成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物のインフレーションフィルム押出成形を備える。
好ましくは、方法は、混合物をブロー成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を管状形状に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を25μm~150μmの壁厚を有する形状に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を100μmの壁厚を有する形状に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を単層管材料に形成するステップを備える。
任意選択で、方法は、混合物を多層管材料に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を嚢体に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を圧縮成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、1kN~100kNの押圧力で混合物を圧縮成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、50kNの押圧力で混合物を圧縮成形するステップを備える。
任意選択で、方法は、混合物を1つまたは複数のシートに形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を25μm~150μmの厚さを有するシートに形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を100μmの厚さを有するシートに形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、混合物を押出成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、押出ダイを使用して混合物を押出成形するステップを備える。
好ましくは、方法は、所定のギャップ値に押出ダイのダイギャップ開口部を設定するステップを備える。
好ましくは、方法は、押出ダイのダイギャップ開口部を25μm~150μmに設定するステップを備える。
好ましくは、方法は、押出ダイのダイギャップ開口部を100μmに設定するステップを備える。
理想的には、方法は、形成された混合物を冷却するステップを備える。
理想的には、方法は、空気を使用して、形成された混合物を冷却するステップを備える。
理想的には、方法は、管材料の壁の内部または周囲に吹きつけられた空気を使用して、形成された混合物を冷却するステップを備える。
理想的には、方法は、液体冷却材を使用して、形成された混合物を冷却するステップを備える。
理想的には、方法は、水浴を使用して、形成された混合物を冷却するステップを備える。
理想的には、方法は、形成された混合物を80℃以下の温度まで冷却するステップを備える。
好ましくは、方法は、高い剪断力に可撓性熱伝達材料を曝すステップを備える。
好ましくは、方法は、可撓性熱伝達材料を伸ばすステップを備える。有利には、混合物を伸ばすことにより、可撓性熱伝達材料の強度は増大する。
好ましくは、方法は、ローラの間で可撓性熱伝達材料を伸ばすステップを備える。
好ましくは、方法は、形成された熱伝達材料を伸ばして、形成された熱伝達材料の長さを5%~20%だけ増大させるステップを備える。
本発明の第3の様態によれば、1つまたは複数のセルを備える電池パックの中に挿入するための可撓性ダクトを形成する方法が提供され、方法は、充填剤と、母材を形成できる原料とを備える混合物を準備するステップと、混合物を一般に管状形状に形成するステップと、形成された混合物を固めて、硬化させて、または乾燥させてダクトを形成するステップとを備え、充填剤の熱伝導率は、母材の熱伝導率よりも大きい。有利には、方法は、電池パック内部のセルを熱的に管理するために所望の可撓性および熱伝導率を有するダクトを作り出すことができる処理を提供する。
好ましくは、混合物を管状形状に形成するステップは、混合物を管または嚢体に形成するステップを備える。
好ましくは、混合物を管状形状に形成するステップは、混合物を単腔管に形成するステップを備える。
好ましくは、混合物を管状形状に形成するステップは、混合物を多腔管に形成するステップを備える。
好ましくは、方法は、1つまたは複数のセルを備える電池パック内にダクトを据え付けるステップをさらに備える。
好ましくは、方法は、ダクトが1つまたは複数のセルの少なくとも一部に接触するようにダクトを据え付けるステップを備える。
好ましくは、方法は、冷却材用配送手段にダクトを付着させるステップを備える。
好ましくは、方法は、冷却材供給管路にダクトを付着させるステップを備える。
好ましくは、方法は、ダクトの少なくとも一部が少なくとも1つのセルの表面形状の少なくとも一部に適合するように、冷却材を用いてダクトを膨張させるステップを備える。
好ましくは、方法は、補強手段を用いてダクトの少なくとも一部を補強するステップを備える。
好ましくは、方法は、補強手段でダクトを少なくとも部分的に取り囲むステップを備える。有利には、補強手段は、ダクトが過度に膨張する、および/または破裂するのを防止するために、ダクトの壁に強度を与える。
本発明の第4の様態によれば、金属ダクトおよび複数のセルを備える電池パックで使用するための熱界面材料(TIM)を形成する方法が提供され、方法は、充填剤と、母材を形成できる原料とを備える混合物を準備するステップと、混合物をシートに形成するステップと、混合物を固めて、硬化させて、または乾燥させてTIMを形成するステップとを備え、充填剤の熱伝導率は、母材の熱伝導率よりも大きい。有利には、TIMは、ダクトからセルを電気的に絶縁するように低い電気伝導率を示すだけではなく、充填剤を含むことに起因して高い熱伝導率も示す。
好ましくは、方法は、金属ダクトおよび1つまたは複数のセルを備える電池パック内にTIMを据え付けるステップをさらに備える。
好ましくは、方法は、金属ダクトと1つまたは複数のセルの間にTIMを据え付けるステップをさらに備える。有利には、TIMは、セルと導電性ダクトの間の電気結合を防止する。
本発明の一様態に適用できる任意選択の特徴は、任意の組合せで任意の数、使用できることが認識されよう。その上、任意選択の特徴はまた、本発明のその他の様態のいずれかで、任意の組合せで任意の数、使用できる。これは、任意の請求項から得られる従属請求項が、本出願の特許請求の範囲の任意の他の請求項に関する従属請求項として使用されることを含むがそれに限定されない。
次に、単なる例として本発明による装置の好ましい実施形態を示す添付図面を参照して本発明について記述する。
数字10により一般に示す電池パックの概略的横断面を図1に示す。電池パック10は、セル20を熱的に管理するために使用するダクト11を含む。ダクト11は、母材2と充填剤3とを備える可撓性熱伝達材料1を備える。可撓性ダクトは空気、水、または水グリコール混合物などの流体冷却材4を運ぶ。熱は、熱伝達材料1を介してセル20と冷却材4の間で伝達される。可撓性ダクトを使用して、20℃~30℃の間の温度包絡線の範囲内でセルを維持する。熱伝達材料1(すなわち、ダクト壁)の厚さは100μmであり、セル20と冷却材4の間で適切な熱伝達を可能にする。
可撓性熱伝達材料1は、加圧冷却材4を使用してダクト11を膨張させることができるように、弾性的に変形可能である。本例では、熱伝達材料のヤング率は、300MPa未満である。熱伝達材料が膨張した状態では、ダクトの高さは、55mm~70mmの間であり、膨張した状態でのダクトの幅は、1mm~3mmの間である。
ダクト11の膨張は、セル20の表面形状にダクト11を適合させる。セルが円筒状である場合(たとえば、2170セルまたは18650セル、図2および図3を参照のこと)、セル20と接触しているダクト11の一部は、ほぼ80°~90°の角を成す接触領域で実質的に半円形の形状を採用する。図2および図3は、複数のセル20の間にあるダクト11を示し、各セル20の側壁の一部は、ダクト11の一部と熱的かつ物理的に接触している。図3は、各セルがベースプレート30内の対応する凹部に収容されることをさらに示す。
母材2は、可撓性ポリマー材料であり、この場合LDPEである。充填剤3は、充填剤材料の粒子を備え、これらの粒子は、母材2全体に分散させられる(図1を参照のこと)。充填剤材料の粒子は、細長い管状であり、1nm~10nmの直径および0.5nm~5nmの長さを有する。好ましい実施形態では、充填剤3は、NANOCYL(RTM) NC7000シリーズの薄い多層カーボンナノチューブを備える。熱伝達材料1は、体積で15%の充填剤3を備える。
この例では、母材2は、室温で10W/m・K未満の熱伝導率を有する。充填剤3の熱伝導率は、母材2の熱伝導率よりも大きい。限られた量の充填剤を母材の中に組み入れることで、低い電気伝導率および好ましい機械的性質(すなわち、膨張可能ダクトに適した可撓性)を維持しながら高い熱伝導率を提供する。
この例では、熱伝達材料1は、室温で1W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有する。これは、ダクト11を通る熱伝達が従来のポリマーダクトよりも良好であることを意味する。熱伝達材料1自体は、熱伝達材料1の電気伝導率が非伝導性母材2の電気的性質により支配されるので電気的絶縁性がある。熱伝達材料1/母材2の熱伝達材料の電気的絶縁性は、金属ダクトと比較したとき、短絡の危険性を著しく低減する。
図1に戻ると、ダクト11は、補強材料5により部分的に取り囲まれる。補強材料5は、ダクト11がセル20の壁に接触しない場所でダクト11を補強するように作用する。補強材料5およびセル20は、ダクト11の周囲に剛性構造を提供して、運用中の過度の膨張および想定される破裂を防止する。母材2内部に充填剤3を組み入れることにより、詳細には高濃度の充填剤3について、熱伝達材料1の機械的性質が変わる可能性がある。これにより機械的強度がいくらか低下する場合、補強材料5を使用してそのような効果を相殺できる。
図4aおよび図4bは、それぞれサーペンタイン構成のダクト11の透視図および上面図を示す。図4cは、複数のセル20と接触しているダクト11のサーペンタイン構成を示す。図5aおよび図5bは、それぞれ多岐管構成にある複数の実質的に直線状のダクト11の透視図および上面図を示す。
図6は、母材2と充填剤3とを備える可撓性熱伝達材料1を形成する方法100を示す。方法100は、充填剤3と、母材2を形成できる粘性材料とを備える混合物を準備するステップ(ステップ101)と、混合物を所望の形状に形成するステップ(ステップ102)と、混合物を固めて、硬化させて、または乾燥させて可撓性熱伝達材料を形成するステップ(ステップ103)とを備える。方法100では、母材2の熱伝導率よりも大きい熱伝導率を有する充填剤3を使用する。
ステップ101で、ポリマーが粘性状態に入るようにLDPEポリマーのペレットまたは細粒を加熱することにより粘性材料を形成する。ペレットを150℃まで加熱することにより、充填剤3と母材2を混合するのに適した粘度が提供される。理想的には、充填剤3は、1μm未満のサイズを有する、特定の量の膨張したグラファイト粒子である。あるいは、充填剤3は、特定の量のNANOCYL(RTM) NC7000シリーズの薄い多層カーボンナノチューブとすることができる。流し込むことによって粘性ポリマーに体積で15%の充填剤3を加える。粘性混合物全体に充填剤を均一に分散させるために、剪断混合によって1分~25分間100rpm~600rpmで混合物をかき混ぜる。
ステップ101の代替実施形態では、母材2(LDPE)と充填剤3(多層カーボンナノチューブ)の両方を包含するペレットを加熱することにより粘性材料を形成する。
ステップ102で、インフレーションフィルム処理により粘性混合物を管状形状に形成する。インフレーションフィルムは、0.5mmのギャップ開口部を有する押出ダイを通した連続押出を伴い、それにより、内圧供給源は、押し出された部位を膨張させて「気泡」を形成し、気泡は、冷却された気泡を崩壊させる1組のローラにより引っ張られて内部気泡圧力を密封する。インフレーションフィルム混合物は、単層管の形態を取る。他の例では、インフレーションフィルム混合物は、多層管の形態を取ってよい。さらにまた、厚さが変化する1つまたは複数の層を押し出して、熱的性質、機械的性質、および電気的性質が変化する多層を備える最終ダクトを形成する「共有押出成形」インフレーションフィルム処理を採用する選択肢が存在する。
代替ステップ102で、ブロー成形により粘性混合物を管状形状に形成する。ブロー成形は、100μmに設定されたダイギャップ開口部を有する押出ダイを通して混合物を押し出すステップを伴う。ブロー成形された混合物は、100μmの壁厚を有する単層管の形態を取る。他の例では、ブロー成形された混合物は、多層管の形態を取ってよい。
方法100の代替実施形態では、ステップ102で、粘性混合物は、金属/導電性熱管理ダクトおよび複数のセルを有する電池パック内部のTIM材料として使用するためのシートに形成できる。この代替形態によれば、100μmの厚さを有するシートに混合物を形成する。
ステップ103で、インフレーションフィルム処理に特有な空気/水冷却リングにより、形成された混合物を連続して冷却する。ダクトの機械的性質は、ダクトの半径方向および軸方向の膨張により影響を受ける。ダクトの最終的な壁の厚さおよび高さはまた、ワインダ(winder)の膨張比および引張速度により設定される。形成された混合物は、80℃以下の温度まで冷却することによって固められる。管材料の壁内部または壁周囲に吹きつけられる空気などの適切な流体を使用して、または水などの液体冷却材を使用することによって混合物を冷却し、管材料は、水浴を通過する。
形成され冷却された可撓性熱伝達材料1は、ステップ104で、ローラ間で引き延ばすことによって高い剪断力に曝される。ローラ間で熱伝達材料1を引き延ばすことにより母材2内部でポリマー鎖を整列させることにより、材料の強度は増大する。形成された熱伝達材料1を5%~20%だけ引き延ばす。
ステップ105で、1つまたは複数のセルを備える電池パック内部に熱伝達材料1を据え付ける。
熱伝達材料1をダクト11に形成する場合、ダクト11を適切な長さに切断し、セル20の間でパック内部に挿入する(図2~図5を参照のこと)。冷却材回路に接続するための取り入れ口/排出ノズルにダクト11を熱溶接できる。ダクト11を冷却材供給管路に付着させ、ダクト11の一部が電池パック内部の少なくとも1つのセル20の表面形状の一部に適合するように冷却材で膨張させる。パックの中に補強材料5を挿入して、ダクトを少なくとも部分的に取り囲むことができる。詳細には、ダクトがセル20と接触しない場所でダクトを取り囲む。補強材料5は、ダクト11の壁を補強して、使用中にダクト11が過度に膨張および/または破裂するのを防止する。補強材料5はたとえば、膨張発泡体、膨大性発泡体もしくはエポキシ樹脂、電池パック内部に位置する硬質プラスチックもしくは金属構造、または電池パック筐体の1つもしくは複数の壁などの注封材料とすることができる。
熱伝達材料1をシートに形成して、TIM材料として使用しようとする場合、熱伝達材料1は、適切なサイズに切断され、金属ダクトと少なくとも1つのセル20の間で電池パック内部に据え付けられる。
図7では、数字200により一般に示す別の電池パックの概略的横断面を示す。電池パック200は、セル220を熱的に管理するために使用するダクト211を含む。ダクト211は、母材202と充填剤203とを備える可撓性熱伝達材料201を備える。可撓性ダクトは空気、水、または水グリコール混合物などの流体冷却材204を運ぶ。熱は、熱伝達材料201を介してセル220と冷却材204の間で伝達される。可撓性ダクトを使用して、20℃~30℃の間の温度包絡線の範囲内でセルを維持する。熱伝達材料1(すなわち、ダクト壁)の厚さは100μmであり、セル20と冷却材204の間で適切な熱伝達を可能にする。ダクト211は、補強材料205により部分的に取り囲まれる。
図7のダクト211は、充填材203が2つのタイプの粒子、すなわち炭素系粒子203aとセラミック系粒子203bの混合物を備えることを除き、図1のダクトに類似する。詳細には、充填剤203は、グラファイト粒子203aと窒化ホウ素粒子203bの混合物である。窒化ホウ素粒子のサイズは5μm未満である。セラミック系粒子に対する炭素系粒子の比は、この例では体積で1:1であるが、比が体積で1:10および10:1など、適切な熱伝導率を提供する任意の適切な比とすることができることを当業者は認識されよう。この例では、母材202は、ほぼ0.8W/m・Kの熱伝導率を有する。
当業者が理解するように、本発明の範囲を逸脱することなく上記で提示する1つまたは複数の実施形態の例を1つまたは複数の方法で修正できる。
母材2は、可撓性があり、かつ充填剤粒子を受け入れることができる任意の適切な材料を備えてよい。適切な母材材料の例はポリエステル、シリコン、ゴム、LLDPE、およびHDPEを含む。
充填剤3は、母材2よりも高い熱伝導率を有する、母材2の中に組み入れることができる任意の適切な材料を備えてよい。充填剤3は炭素、カーボンブラック、グラファイト、グラファイト小板、グラフェン、または多層カーボンナノチューブなどの有機材料を備えてよい。代わりにまたは追加で、充填剤3は酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ホウ素、硝酸ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、または酸化亜鉛などの無機またはセラミックの充填剤材料を備えてよい。母材2の熱伝導率に応じて、充填剤3は、1W/m・Kよりも大きな熱伝導率を有してよい。充填剤3の粒子は、母材2の中に組み入れるのに適した任意のサイズおよび形状を、たとえば、1nm~10μmの間の平均直径、および実質的に球状の、板のような、または繊維状の形状を有してよい。
熱伝達材料1は、体積で30%未満、体積で25%未満、または体積で5%~18%の充填剤3など、任意の適切な量の充填剤を含んでよい。熱伝達材料1は、室温で少なくとも1W/m・1の熱伝導率を有してよい。
ダクト11の絶対熱抵抗は、0.5K/W未満、0.05K/W未満、または0.005K/W未満であってよい。ダクトは、多腔ダクトであってよい。セル20は、保護する可塑性被覆を含んでよく、円筒状またはプリズム状であってよい。
母材2は、任意の適切な方法を使用して製作されてよく、母材2を形成できる任意の適切な材料を採用してよい。たとえば、母材2は、溶剤の中に原料を溶解して溶剤を蒸発させることにより形成されてよい。あるいは、母材2は、前駆物質材料が重合反応を受けるように1つまたは複数の前駆物質材料を混合および/または加熱することにより形成されてよい。方法は、LDPE、LLDPE、HDPE、ポリエステル、シリコン、またはゴムなど、任意の適切なポリマーのペレットまたは細粒を加熱するステップを備えてよい。ペレットは、少なくとも130℃であってよい自身の融点を超えて加熱されてよい。
方法は、粘性材料に充填剤を加える前に充填剤を湿らせるステップを備えてよい。方法は、粘性材料に体積で25%未満の充填剤を加えるステップ、または粘性材料に体積で5%~18%の充填剤を加えるステップを備えてよい。方法は、1kN~100kNの、たとえば50kNの押圧力で混合物を圧縮成形するステップを備えてよい。方法は、混合物を25μm~150μmの厚さを有するシートに、または25μm~150μmの壁厚を有する管状形状に形成するステップを備えてよい。
可撓性熱伝達材料は、インフレーションフィルム、キャストフィルム、または成形フィルムなど、所望の形状または形態に押し出されても、キャストされても、成形されてもよい。1つまたは複数のセルは、たとえば粘着性発泡体および/またはポリウレタン発泡体を使用して可撓性熱伝達材料に付着させられてよい。可撓性熱伝達材料に表面処置を適用して、可撓性熱伝達材料を通した熱伝達を強化してよい。可撓性熱伝達材料を使用してダクトを形成する場合、ダクトは、材料の表面積を増大させる、長手方向のフィンなどの1つまたは複数の内部フィンを含んでよい。
可撓性熱伝達材料は、難燃性添加剤、または難燃剤の性質を修正する、たとえば熱可塑性物質から熱硬化性物質にポリマーを変化させるPE母材の架橋を修正する表面処置を含んでよい。可撓性熱伝達材料にプラズマ活性化処理などの表面処置を適用して、可撓性熱伝達材料の粘着性質を修正してよい。詳細には、可撓性熱伝達材料の粘着性質を可撓性熱伝達材料の1つまたは複数の部分に沿って改善して、熱伝達材料とそこに付着する構成要素の間の接合強度を改善してよい。逆に、可撓性熱伝達材料の粘着性質を可撓性熱伝達材料の1つまたは複数の部分に沿って故意に悪化させて、再利用中に他の構成要素から可撓性熱伝達材料を分離しやすくしてよい。
本発明の前述の議論では、それとは反対に言及しない限り、パラメータの許される範囲の上限または下限に関する代替値の開示は、値の一方が他方よりも非常に好ましいという指示と相まって、代替値のうちより好ましい代替値とあまり好ましくない代替値の間にある、パラメータの各中間値がそれ自体、あまり好ましくない値よりも好ましく、かつあまり好ましくない値と中間値の間にある各値よりも同じく好ましいという暗黙の言明と解釈されるべきである。
必要に応じて、前述の記述または以下の図面で開示され、特定の形で表現される、または開示される機能を実行するための手段に関して、もしくは開示される結果を達成する方法もしくは処理に関して表現される特徴は、別個に、またはそのような特徴の任意の組合せで、本発明を多様な形で実現するために利用されてよい。
Claims (32)
- 電池パック内部の少なくとも1つのセルを熱的に接触させるための、少なくとも1つのセルの前記表面形状の少なくとも一部に適合可能であり母材および充填剤を備える可撓性熱伝達材料であって、
前記充填剤の熱伝導率は、前記母材の熱伝導率よりも大きいことを特徴とする、
可撓性熱伝達材料。 - 膨張可能熱管理ダクトの少なくとも一部を形成することを特徴とする、請求項1に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記ダクトは、1つまたは複数のセルを備える前記電池パック内部に位置することを特徴とする、請求項2に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記ダクトの少なくとも一部は、前記少なくとも1つのセルの表面と接触していることを特徴とする、請求項3に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記ダクトは、前記ダクトの少なくとも一部が少なくとも1つのセルの前記表面形状の少なくとも一部に適合するように膨張することを特徴とする、請求項3または4に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記ダクトは、補強手段により少なくとも部分的に取り囲まれることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記補強手段は、注封手段であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記補強手段は、膨張可能な発泡体であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 補強手段は、ポリウレタンまたは膨大性発泡体であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、金属熱管理ダクトと電気構成要素の間に位置することを特徴とする、請求項1に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、厚さが25μm~150μmであることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、前記厚さが100μmであることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、体積で30%未満の充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、体積で25%未満の充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、体積で5%~18%の充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記熱伝達材料は、体積で15%の充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記母材は、電気的絶縁性があることを特徴とする、請求項1~16のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記母材は、ポリマー母材であることを特徴とする、請求項1~17のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記母材は、ポリエチレン(polyethylene、PE)を備えることを特徴とする、請求項1~18のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記母材は、低密度ポリエチレン(low-density polyethylene、LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(linear low-density polyethylene、LLDPE)、または高密度ポリエチレン(high-density polyethylene、HDPE)を備えることを特徴とする、請求項1~19のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 充填剤材料の粒子は、前記母材全体に分散させられることを特徴とする、請求項1~20のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 充填剤材料の前記粒子は、1nm~10μmの間の平均直径を有することを特徴とする、請求項1~21のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は、炭素系充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~22のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は炭素、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、多層カーボンナノチューブ、または単層カーボンナノチューブを備えることを特徴とする、請求項23に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は、セラミック充填剤を備えることを特徴とする、請求項1~24のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ホウ素、硝酸ケイ素、アルミナ、窒化アルミニウム、または酸化亜鉛を備えること特徴とする、請求項25に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は、炭素系粒子およびセラミック系粒子を備えることを特徴とする、請求項1~26のいずれか一項に記載の可撓性熱伝達材料。
- 前記充填剤は、グラファイト粒子および窒化ホウ素粒子を備えることを特徴とする、請求項27に記載の可撓性熱伝達材料。
- 電池パック内部の少なくとも1つのセルを熱的に接触させるための、少なくとも1つのセルの前記表面形状の少なくとも一部に適合可能であり母材および充填剤を備える可撓性熱伝達材料を形成する方法であって、前記充填剤と、前記母材を形成できる粘性材料とを備える混合物を準備するステップと、前記混合物を所望の形状に形成するステップと、前記混合物を固めて、硬化させて、または乾燥させて前記可撓性熱伝達材料を形成するステップとを備える方法において、
前記充填剤の熱伝導率は、前記母材の熱伝導率よりも大きいことを特徴とする、
可撓性熱伝達材料を形成する方法。 - 混合物を準備する前記ステップは、炭素系粒子およびセラミック系粒子を混合して前記充填剤を形成するステップを備えることを特徴とする、請求項29に記載の可撓性熱伝達材料を形成する方法。
- 原料のペレットを加熱することにより前記粘性材料を形成するステップをさらに備える方法において、原料の前記ペレットは前記母材および前記充填剤を備えることを特徴とする、請求項29に記載の可撓性熱伝達材料を形成する方法。
- 前記混合物を一般に管状形状に形成するステップをさらに備える、請求項29に記載の可撓性熱伝達材料を形成する方法。
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