JP2022547514A - 速固結性化合物 - Google Patents

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マクダレーナ ソーニャ シェーネマン,
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ドーリス エルフリーデ ブラウン,
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Abstract

本発明は、少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの活性成分とを含む剤形の調製方法、固結組成物の調製方法、前記方法によって調製された剤形、及び少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの溶媒とを含む混合物の三次元印刷又は他の成形プロセスのための使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、速固結性化合物(fast consolidating compound)と活性成分(有効成分)とを含む剤形(dosage form)の調製方法、固結組成物(consolidated composition)の調製方法、前記方法により調製された剤形、及び速固結性化合物と溶媒とを含む混合物の三次元印刷(3Dプリンティング)のための使用に関する。
剤形の調製などのための粉末(粉体)の固結(圧密、consolidation)は、一般に、圧力を適用(例えば、打錠)するか、又は粉末粒子間に安定なブリッジ(架橋)を形成する結合剤(バインダー)を使用して行われる。このようなブリッジは、例えば、粉末の表面を溶媒で部分的に溶解し、次いで乾燥し、結合剤溶液で湿潤し、その後乾燥するか、又は高温で粉末中に液体として分散され、かつ周囲温度で凝固する低融点結合剤を使用するなど、様々な方法で形成することができる。
錠剤などの経口固体剤形の製造は、複雑な多段プロセスである。最も簡単で経済的な方法は、直接打錠である。直接打錠では、あらかじめ成分を造粒することなく混合する。従って、混合物の十分な可塑性、良好な流動性、及び偏析(segregation)の傾向がないことが必要とされる。結晶性物質は、それらの構造的特徴に起因して広い可塑性範囲を示すことがあり、適切な錠剤を得るためには比較的高い圧力が必要となることがある。偏析(demixing)は、低用量の錠剤にとって深刻である。粒子サイズ(粒径)又は粒子形状のわずかなばらつきでさえ、所望の機械的安定性を有しない錠剤をもたらす場合がある。
プロセスパラメータ及び含量均一性を改善するために、錠剤は、非常に多くの場合、顆粒から製造される。このような顆粒を製造するために、湿式造粒法又は乾式造粒法のいずれかが適用される。微粉化及び分粒、混合、造粒、乾燥、圧密(compaction)並びに(しばしば)コーティングを含む多数の単位プロセスが、錠剤の製造に関与する。これらのプロセスに関連する種々の因子は、含量均一性、バイオアベイラビリティ又は安定性に重大な影響を及ぼす可能性がある。圧縮(compression)は、シングルパンチマシン(スタンピングプレス)又はマルチステーションマシン(ロータリープレス)のいずれかによって行われる。
これらのプロセスのいずれかが適切に制御されない場合には、以下の問題が生じる場合がある:
・活性成分の固体形態で起こり得る変化は、活性成分をほとんど若しくは完全に不活性にするか、又は不安定にする
・活性化合物及び/又は賦形剤の粒子サイズの変化は、混合物中の粉体流動問題及び粒子偏析を引き起こす場合がある
・粒子サイズを小さくすることは、APIの溶解速度を向上させるために非常に重要であり得る。しかし、これは凝集物の形成と関係する可能性があり、濡れ性及び遊離の問題を引き起こす場合がある。
これらの結合原理は全て、乾燥プロセス並びに/又は高温及び/若しくは複雑な処理技術のいずれかを必要とする。特に、高温が必要とされる場合には、敏感でかつ熱的に不安定な活性成分を処理することができない。さらに、医薬剤形に安定性を与えるために結合剤が使用される場合が多い。結合剤は、活性成分の放出特性に影響を及ぼすかもしれない。
固結性化合物は、溶媒と接触した後、相変換(相転移又は相変態、phase transformation)(溶媒和/水和、結晶化、多形変換(多形転移又は多形変態、polymorphic transformation))により固結する化合物である。周知の固結性化合物は、石膏である。天然石膏は、硫酸カルシウム二水和物(CaSO×2HO)である。石膏は、約110℃に加熱されると半水和物(焼成又は焼石膏)が形成され、130~160℃で化粧漆喰(stucco plaster)、半水和物と無水和物との混合物が形成される。石膏は、290~900℃で無水和物が形成され、結晶水は完全に除去される。非常に高温で加熱された石膏は、もはや水と反応しないので、「死石膏(dead-burnt gypsum)」とも称される。水を添加すると、半水和物が再び二水和物となり、鋳造及び施工に有用な方法でこの物質を硬化(harden or set)させることができる。
しかし、石膏の水への溶解度は低く、CaSO×1/2HO(焼石膏)を水と完全に混合して石膏(CaSO×2HO)結晶の形成を誘起しなければならない。この機械的混合工程がない場合は、焼石膏は濡れにくいため、完全な混合プロセスなしで焼石膏粉末に水を加えると、硬化するのに数十分から数時間を要する。
米国特許出願公開第2001/0051187号明細書(特許文献1)は、薬理学的活性剤を患者に投与するための凝集剤形の製造に関する。
国際公開第2014/143935号(特許文献2)には、対象の口中に配置した場合に10秒未満で分散する急速分散性の固体経口剤形、及びオキソカルバゼピン又はその誘導体に治療的に応答性である疾患、障害又は状態を処置するためのその剤形の使用が記載されている。
中国特許出願公開第107854440号(特許文献3)には、三次元印刷によって調製されたクロザピン経口崩壊性錠剤及びこのクロザピン経口崩壊性錠剤の調製方法が開示されている。
欧州特許出願公開第1323417号(特許文献4)は、口腔内速崩壊性錠剤及び前記錠剤の製造方法に関する。
特開平4-321601号公報(特許文献5)は、硫酸カルシウム(石膏)を担体として含む切り花用錠に関する。硫酸カルシウムは、水溶液中で結晶化及び凝固する。
米国特許出願公開第2001/0051187号明細書 国際公開第2014/143935号 中国特許出願公開第107854440号 欧州特許出願公開第1323417号 特開平4-321601号公報
対照的に、本明細書に開示された概念は、(焼石膏とは対照的に)溶媒との混合工程なしで非常に速い固結反応(consolidation reaction)を提供し、好ましくは数秒から数分以内であり、圧力を加えたり高温を加えたりすることなく、固結物(consolidates)を形成できる。この概念はまた、非常に敏感でかつ熱的に不安定な活性成分を固体剤形に加工(処理)することを可能にする。
本発明の潜在的な課題は、複雑な処理技術、高温及び/又は付加的な成分を必要とせずに容易に製造できる、剤形及び固結組成物の調製方法を提供することである。
前記課題は、少なくとも1つの速固結性化合物(速固化性化合物、fast consolidating compound)と少なくとも1つの活性成分とを含む剤形の調製方法であって、(a)少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの活性成分との混合物を提供する工程と、(b)工程(a)の混合物に少なくとも1つの溶媒を添加して、前記速固結性化合物の異なる固体形態(架橋相)を得る工程と、(c)工程(b)の速固結性化合物の固体形態を固結(固化、一体化して結合、又はコンパクトに一体化、consolidate)させて、剤形を形成する工程とを含む方法によって解決される。
代替的に、本発明の課題は、速固結性組成物の調製方法であって、(a)少なくとも1つの速固結性化合物を提供する工程と、(b)工程(a)の速固結性化合物に少なくとも1つの溶媒を添加して、前記速固結性化合物の異なる固体形態(架橋相)を得る工程と、(c)工程(b)の速固結性化合物の架橋相を10分未満、好ましくは5分未満固結させる工程とを含む方法によって解決される。
本発明の課題は、本発明の方法により得られる剤形(製剤)によってさらに解決される。
さらに、本発明の課題は、少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの溶媒とを三次元印刷(3Dプリンティング)のために使用することによっても解決される。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項3~9、11及び13~15に記載されている。
驚くべきことに、本発明者らは、選択された化合物の特定の固体形態は、機械的に混合することなく単に液体で湿潤した後、非常に速い固結反応を示すことを観察した。従って、本発明は、水又は他の溶媒で湿潤した後に速い固結挙動を示す化合物を使用する方法を提供する。この挙動は、添加された溶媒との非常に速い反応(再結晶化)に基づくものであり、好ましくは針状の水和物/溶媒和物結晶を生じる。溶媒と接触した後、速固結性化合物は、相変換(相転移又は相変態、phase transformation)(溶媒和/水和、結晶化、多形変換(多形転移又は多形変態、polymorphic transformation))により固結し、それによってこの物質が部分的に溶解し、続いて異なる固体形態(架橋相)への再結晶化が生じ、多くの場合、溶媒和/水和形態が生じる。溶媒/水は溶媒和の際に結晶構造中に取り込まれ、特に溶媒和物/水和物(又は別の多形形態)が針のような細長い結晶を形成するとき、新たに形成された溶媒和物/水和物結晶は粒子の架橋を生じる(図1及び図4)。
数秒から数分以内での安定な多孔質マトリックスの形成は、圧力を加えることなく(打錠せずに)粉末試料から目的物を製造するため用いることができ、三次元印刷技術及び薬物又はフードサプリメント(food supplements)などの活性成分を含む固体剤形の製造に特に有用である。本発明はまた、粉末の速固結手順を必要とする他の方法(プロセス)にも適用可能である。このような方法は、医薬品産業、食品産業又は毒性学的に安全な成分を使用する他の産業分野における製品の製造に利用することができる。
本発明は、毒性学的に安全な水溶性粉末材料の選択、製造及び使用を可能にし、これらの水溶性粉末材料は、異なる、多くの場合溶媒和形態(架橋相)の結晶の形成に起因して、水又は他の溶媒での湿潤後に非常に速い固結を示す。これらの材料を用いて、型又は三次元(3D)プリンタを用いて迅速に三次元(3D)モデルを製造することができる。
本発明の方法の主な利点は、非常に短い固結時間である。この利点は、結合剤を用いても達成できず、非常に遅い固結反応を示す焼石膏を添加しても達成できない。本発明の方法は、薬物及び/又は他のファインケミカル若しくはファイン材料などの他の成分でフレームワーク及び本体を形成するために使用することができる。固結組成物は、通常、高い空隙率(porosity)を示し、速い溶解が必要とされる場合(例えば、薬剤)に特に有利である。
本発明によれば、用語「速固結性化合物(fast consolidating compound)」は、溶媒で湿潤した後、短時間以内、好ましくは10分以下で固結する化合物に用いられる。
本発明によれば、用語「固結性(consolidating)」又は「固結する(consolidate)」は、化合物を部分的にのみ溶解する量の溶媒を添加した後に、水和物、有機溶媒との溶媒和物、混合溶媒和物又は別の多形形態であってもよい「異なる固体形態」(「架橋相」と称される)を生じるそれぞれの化合物の架橋プロセス、一般に再結晶化のプロセスを意味する。新たに形成された結晶は架橋し、他の成分をホスト(host)できるネットワークを生成する。
本発明によれば、用語「湿潤(wetting)」は、固体物質又は固体物質の混合物に溶媒を添加するプロセスをいい、溶媒は、固体物質又は固体物質の混合物の表面に接触する。
本発明によれば、用語「非毒性(non-toxic)」又は「毒性でない(not toxic)」は、医薬品及び食品の分野において認可及び許容され、対象に毒性効果を有しないか又は低い毒性効果しか有しないと考えられる化合物をいう。
本発明によれば、用語「活性成分(active ingredient)」及び「活性剤(active agent)」は、交換可能に使用され、特定の効果を有するか又は生物中で特定の反応を引き起こす化合物をいう。活性剤の例は、薬物などの医薬活性剤(pharmaceutically active agents)である。あるいは、活性剤としては、食品添加物又は他のサプリメントも挙げられる。
本発明によれば、用語「溶媒和物(solvate)」は、明確な構造位置又は空隙中に1又は複数の溶媒分子をホストする、有機分子又は無機塩の結晶性固体形態をいう。「水和物(hydrate)」は、溶媒和物の特定の形態であり、ホスト化合物の構造中に溶媒として水が存在する。
本発明によれば、用語「多形変換(polymorphic transformation)」は、同一の化学組成であるが異なる結晶構造を有する異なる固相への化合物の固体結晶相の変化をいう。
食品添加物は、その安全性、鮮度、味、食感又は外観を維持又は改善するために、食品に添加される物質である。一般的な食品添加物は、着色料、防腐剤、酸化防止剤、酸調整剤、甘味料、乳化剤、安定化剤、増粘剤、ゲル化剤及び香料(flavoring agent)である。
図1は、相転移による粉末固結プロセスの原理を示す。 図2は、剤形の形成のための本発明の方法の一例を示す。 図3は、個別化された(individualized)錠剤の製造を示す。 図4は、成形プロセスにより製造された錠剤の走査電子顕微鏡像を示す。 図5は、三次元粉末印刷プロセスのスキームを示す。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、固結化合物の調製方法の工程(c)における溶媒和物結晶は、5分未満、より好ましくは3分未満、特に好ましくは1分未満で固結する。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、速固結性化合物は、水溶性化合物であり、より好ましくは20℃における水への溶解度が25g/Lを超え、最も好ましくは50g/Lを超え、特に好ましくは200g/Lを超える化合物である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、速固結性化合物は、炭水化物の無水和物若しくは無水塩又は炭水化物若しくは塩の部分的に脱水された水和物であり、より好ましくは、速固結性化合物は、部分的に脱水された水和物又は無水和物の形態のα-ラクトース、ラフィノース、グルコース、ラクチトール、乳酸カルシウム、MgSO、NaSO又はクエン酸Mgである。特に好ましくは、速固結性化合物は、α-ラクトース無水和物(無水α-ラクトース)、ラフィノース無水和物(無水ラフィノース)又はグルコース無水和物(無水グルコース)である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせたさらに好ましい実施形態において、速固結性化合物は、焼石膏ではない。
無水和物は、高温での乾燥など、当該技術分野で公知の乾燥手順によって製造することができる。好ましくは、無水和物は、15~35℃の範囲の温度及び80%までの相対湿度で安定であり、処理が可能である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせたさらに好ましい実施形態において、溶媒は非毒性である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、溶媒は、好ましくは、水、アルコール類、エーテル、エステル類、ケトン類、炭化水素類、ジメチルスルホキシド又はそれらの混合物を含み、より好ましくは、溶媒は、水又は水とアルコールとの混合物から選択される。アルコールは、好ましくは、メタノール、エタノール、1-プロピルアルコール、2-プロピルアルコール、1-ブチルアルコール若しくは2-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、1-ペンタノール、iso-ペンタノール、tert-ペンタノール、1,3-プロパンジオール又はそれらの混合物から選択され、より好ましくはエタノールである。エステルは、好ましくは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、若しくは酢酸イソブチル、炭酸ジメチル又はそれらの混合物から選択される。ケトンは、アセトン又はメチルエチルケトンから選択されることが好ましい。炭化水素は、好ましくは、ヘキサン、ヘプタン若しくはペンタン又はそれらの混合物から選択される。特に好ましくは、溶媒は、水、エタノール又は水とエタノールとの混合物である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、水及びアルコールは、10:1~1:10(水:アルコール)、より好ましくは5:1~1:5、最も好ましくは2:1~1:2の重量比で混合される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた特に好ましい実施形態において、溶媒は、重量比1:1の水及びエタノールである。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせたさらに好ましい実施形態において、溶媒は、組成物の総重量を基準として、5~60重量%、より好ましくは10~50重量%、特に好ましくは20~45重量%の量で添加される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、速固結性化合物の溶媒に対する重量比は、1:10~5:1、より好ましくは1:7~3:1、特に好ましくは1:5~1.5:1である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、組成物は、結合剤をさらに含む。より好ましくは、結合剤は、ポリエチレングリコール(PEG)、セルロースエーテル類、糖類及び糖アルコール類、デンプン類又は改質デンプン類、ポリビニルピロリドン(PVP)又はポリビニルアルコール(PVA)、ゼラチン、キサンタンガム、カラギーン(carrageen)、アラビアゴム、寒天、グアーガム、トラガカント並びにそれらの組み合わせからなる群より選択される。結合剤は、本発明の方法の工程(a)において添加することができ、又は本発明の方法の工程(b)において溶媒に添加することもできる。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせたさらに好ましい実施形態において、結合剤は、組成物の総重量を基準として、0.1~10重量%、より好ましくは0.2~5重量%、特に好ましくは0.5~1重量%の量で存在する。
前記量で結合剤を添加することにより、最終製品の硬度を調整することができる。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、組成物は、香料、着色料、充填剤、栄養成分(nutrient)、ミネラルサプリメント(mineral supplement)又はそれらの混合物からなる群より選択される添加剤(添加物)をさらに含む。添加剤は、本発明の方法の工程(a)において添加することができ、又は本発明の方法の工程(b)において溶媒に添加することもできる。より好ましくは、添加剤は、組成物の総重量を基準として、0.1~10重量%、より好ましくは0.2~5重量%、特に好ましくは0.5~1重量%の量で存在する。
さらに、添加剤は、粉末床(powder bed)の濡れ性を増大して滑らかな表面を確保するために湿潤剤であってもよい。この添加剤は、本発明の方法の工程(a)において添加することができ、又は工程(b)において溶媒に添加することもできる。より好ましくは、この添加剤は、組成物の総重量を基準として、0.01~10重量%、より好ましくは0.2~5重量%、特に好ましくは0.5~1重量%の量で存在する。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、活性成分は、フードサプリメント、より好ましくは、ビタミン、ミネラルサプリメント、アミノ酸、必須脂肪酸、繊維、又は植物若しくはハーブ抽出物、又はそれらの混合物である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、活性成分は、医薬活性成分、より好ましくは鎮痛薬、コレステロール低下薬、高血圧治療剤、糖尿病治療剤、心状態(cardiac conditions)治療剤、抗ヒスタミン薬、ホルモン若しくはホルモン阻害剤、酵素阻害剤、抗癌剤、抗てんかん薬、抗感染症薬(抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤など)、制吐薬、緩下薬、抗血栓剤、免疫増強剤、免疫抑制剤、抗リウマチ薬、筋弛緩剤、精神病薬又はそれらの混合物である。特に好ましくは、医薬活性成分は、パラセタモール、イブプロフェン、ジクロフェナク、レベチラセタム、アスピリン、メタミゾール、ヒドロクロロチアジド、アミロライド、カプトプリル、ワルファリン、ジクマロール、プレドニゾロン、デキサメタゾン、アリピプラゾール、リスペリドン、レボチロキシン、タクロリムス、ラミプリル、ペリンドプリル、コデイン、アトルバスタチン、リファキシミン、ソフォスブビル、ビソプロロール、ネビボロール、テルミサルタン、シルデナフィル、ロラタジン、ラモトリギン、葉酸、ルカパリブ、バンコマイシン、オフロキサシン、テオフィリン、カフェイン、パクリタキセル、フェンタニル、モルヒネ、ブプレノルフィン、トラマドール、ナロキソン、スフェンタニル、レボドパ、オンダンセトロン(odansetrone)、ジメンヒドリナート(dimehydrinate)、ドネペジル、チカグレロル、プリドピジン、バリシチニブ、ゾニサミド(zonisamid)、アセナピン(asenapin)、バルデナフィル、テトラサイクリン、ミルタザピン(mirtazapin)、リバスチグミン(rivastigmin)又はそれらの混合物からなる群より選択される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、活性成分は、本発明の組成物中に、組成物の総重量を基準として、5~90重量%、より好ましくは20~80重量%、特に好ましくは40~70重量%の量で存在する。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、活性成分は、本発明の組成物中に、組成物の総重量を基準として、0.01~5重量%、より好ましくは0.5~3重量%、特に好ましくは1~2重量%の量で存在する。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、本発明の剤形は、固結化合物の総重量を基準として、少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、及び特に好ましくは少なくとも60重量%のAPI装填量(API load)を有する。従って、本発明の方法によれば、高いAPI(active pharmaceutical ingredient、活性医薬成分)装填量を有する剤形を形成することができる。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、本発明の剤形は、固結化合物の総重量を基準として、0.01~5重量%、より好ましくは0.5~3重量%、特に好ましくは1~2重量%のAPI装填量を有する。API装填量の低い剤形は、狭い治療範囲を有するAPIに特に有用である。このような剤形は、好ましくは、粉末床にAPIを添加するか、又はAPIを溶媒に溶解させることによって調製される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、速固結性化合物は、毒性でないか、及び/又は可食性である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、工程(b)の溶媒は、0~60℃、より好ましくは10~40℃、最も好ましくは15~30℃の温度で添加される。特に好ましい実施態様において、溶媒は、水又は水とエタノールとの混合物であり、10~25℃の温度で、組成物の総重量を基準として10~40重量%の量で添加される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせたさらに好ましい実施形態において、速固結性化合物の新たに形成された固体形態のモルフォロジー(morphology)は、針状(針形状)、板状又は角柱状であり、より好ましくは、粒子は針形状である。速固結性化合物の架橋相の粒子形状は、フレームワークの形成を、特に高い空隙率(図4)で可能にし、これにより速い崩壊が可能となり、従って活性成分としての薬物に特に有用である。
本発明による剤形は、市販されている形状の医薬品又は食品である。この医薬品又は食品は、特定の形状(configuration)(カプセル又はシェルなど)において、活性成分と不活性成分(賦形剤)との特定の混合物を含み、特定の用量に配分されている。
本発明は、本発明の方法により得られる剤形を提供する。好ましい実施形態において、剤形は、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、顆粒剤、サシェ剤、再構成可能な散剤(reconstitutable powder)、散剤、ドライパウダー吸入器(dry powder inhaler)又はチュアブル剤である。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、本発明の方法は、成形(成型)による固体剤形の調製のために使用される。特に好ましい実施形態において、速固結性化合物と活性成分との混合物を、型(mould)内に配置し、溶媒を添加し、固結後に固結化合物を型から取り出す。より好ましくは、型をフィルムでシールして、最終剤形を一次包装に直接提供する(図1)。
成形プロセスの利点は、以下の通りである:
・簡単な製造プロセスである;
・数秒から数分以内に速く固結できる;
・固体の構造内に溶媒の一部が取り込まれることが多いため、乾燥に要する時間を短縮できる;
・ストレスが小さく、高温又は圧力を必要としない;
・剤形の調製のための経済的なプロセスである;及び
・個別化された剤形を調製できる
・最終剤形を一次包装に直接提供できる。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、速固結性化合物は、三次元印刷に使用することができる。
三次元印刷プロセスにおいて、材料は、材料を一緒に、典型的には層ごとに(layer by layer)、添加(例えば、液体分子又は粉末粒子を一緒に溶解(融解))しつつ、コンピュータ制御下で接合又は凝固されて、三次元物体を作製する。
本発明において、少なくとも1つの速固結性化合物及び少なくとも1つの溶媒は、三次元印刷に使用される。
上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、三次元印刷プロセスでは、速固結性化合物を溶媒と接触させることにより凝固させて、三次元物体の第1の層を形成する。この工程を、所望の製品が形成されるまで繰り返す。
三次元印刷プロセスの利点は、以下の通りである:
・溶媒添加後に速く固結できるので、非常に速い三次元印刷速度が可能である
・速固結性化合物への溶媒の取り込み(incorporation)に起因する乾燥時間が短いか又は乾燥時間がない。過剰な溶媒を乾燥する時間は、使用する溶媒の揮発性に依存する。
・固体剤形における非常に低いか又は非常に高いAPI装填量が可能である;
・温度及び圧力によるストレスがない。
本発明は、さらに、活性成分の個々の用量(dosages)の提供及び/又は異なる活性成分を1つの錠剤中に組み合わせることができる。上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた好ましい実施形態において、剤形は、少なくとも1つの速固結性化合物と、錠剤当たりの量が異なる活性成分とを混合することによって形成することができ、各層が異なる濃度の活性剤を含有する多層剤形を形成できる(図3a)。好ましい実施形態において、錠剤当たりの活性成分の用量は、異なる粉末量を加えることによって(成形プロセス)、又は異なる量の層を印刷することによって(三次元粉末印刷)、個別化することができる。上記又は以下の実施形態のいずれかと組み合わせた他の好ましい実施形態において、1つの錠剤中に異なる活性成分を含む多層剤形はまた、異なる賦形剤/API混合物を1つのユニット中に添加することによって形成することができる(図3b)。
この製造のために、多層剤形は、層ごとに、すなわち、速固結性化合物と活性成分との混合物ごとに工程(a)~(c)を繰り返すことによって、製造することができる。具体的には、工程(a)~(c)を、速固結性化合物と活性成分との第1の混合物について行い、次いでこれらの工程を第2の混合物について繰り返し、次いでこれらの工程を第3の混合物について再び繰り返す。所望の剤形が完成するまでこれらの工程を繰り返す。多層剤形は、異なる活性剤及び/又は異なる濃度の活性剤を有する層を含むことができる。さらに、多層剤形は、例えば、速固結性剤を選択することによって、特定の作用部位で崩壊を制御できるように形成することができる。このプロセスは、好ましくは三次元印刷に使用されるが、成形プロセスにおいても使用できる。
あるいは、剤形は、速固結性化合物と活性剤との混合物の第1の層を型内に配置した後、速固結性化合物と活性剤との混合物の第2の層を第1の層の上に配置することによって、1工程で製造できる。再び、これらの工程を、所望の粉末混合物層が適用されるまで繰り返す。次いで、溶媒を添加して多層剤形を形成する。このプロセスは、好ましくは、成形プロセスで使用される。成形プロセスは、さらに、各層が異なる濃度の活性剤を含む錠剤を製造するのに適している(図3a)。
本発明において、架橋相(ほとんどの場合、溶媒和物結晶)の形成及び固結は、迅速に、石膏の固結よりもはるかに速く生じる。速固結性化合物は、水溶性であることが好ましく、本発明の方法において、混合は必要ではない。速固結性化合物を溶媒で湿潤させるだけで十分である。
以下の実施例は、本発明をさらに説明する。
実施例
1.一般
実施例において与えられた全てのパーセンテージは、特段の記載がない限り、重量%である。本明細書に記載される溶液は、特段の記載がない限り、水溶液である。
略語:
AH 無水和物
MH 一水和物
EtOH エタノール
2-PrOH 2-プロパノール
Lα 安定なα-ラクトース無水和物
PVA ポリビニルアルコール
PEG ポリエチレングリコール。
2.速固結性材料の調製
試験した化合物の無水和物を、下記の表1に示すような条件下でそれぞれの水和物から調製した。
Figure 2022547514000001
3.成形プロセス
3.1 α-ラクトース無水和物
3.1.1 安定した錠剤の形成に対する溶媒の影響
図2に示すように、α-ラクトース無水和物を成形型のウェル(wells)に移し、純水及び水/アルコール混合物で湿潤させた。純水及びEtOH水溶液を、溶媒として、25%(v/v)及び50%EtOH(v/v)の体積比で用いた。これらの実験を行って、安定な錠剤の形成に必要な時間を測定して、溶媒の最適量を決定し、水/アルコール混合物における最適な水:アルコール比を決定した。
純水による湿潤は、5~10秒以内に安定な錠剤を生じ、一方、水/アルコール混合物の場合には、安定な錠剤を製造するのに10秒より長い時間を必要とする。錠剤は、純水で湿潤させた場合、数秒後に成形型から取り出すことができた。
最良の結果は、粉末塊(mg粉末に対してμl液体)に対して50~60%の水を添加することによって達成された。このことは、250mg錠剤に約125~150μlの水が必要であることを意味する。エタノール水溶液では、粉末床全体を十分に湿潤させるために、溶媒の量を増加しなければならなかった。ここでは、粉末塊に対して90~100%液体の量が必要である。
3.1.2 錠剤特性に対する出発材料(α-ラクトース)の影響
成形プロセスで錠剤を製造するためには、粉末床全体を均質に湿潤させることが極めて重要である。出発材料として、Granulac 70一水和物(α-ラクトース一水和物、Meggle)、Spherolac 100一水和物(α-ラクトース一水和物、Meggle)、Prismalac 40(α-ラクトース一水和物、Meggle)及びGranulac 230(α-ラクトース一水和物、Meggle)を用いた。結合剤として、異なる量のポリビニルアルコールPVA 388(クラレ)を含むEtOH溶液を用いた。Granulac 70及びSpherolac 100は均一な錠剤をもたらし、一方、Prismalac 40及びGranulac 230は、結合剤溶媒が粉末床内に均一に浸入しなかったので、不完全な錠剤を生成した。
次の工程において、固体形態[一水和物(MH)及び脱水粉末(Lα、AH)]の影響及び結合剤の影響を、Spherolac 100及びGranulac 70について調べた。MHを出発物質として用いて製造した錠剤は、完全な溶媒蒸発が生じた場合にのみ凝固が起こるため、結合剤(PVA)及び長い乾燥時間を必要とする(速くない固結プロセス)。得られた錠剤は均一であるが、乾燥に数時間を要した。Spherolac 100は、最も均一な湿潤を示した。最良の錠剤は、脱水Spherolac 100(AH)と5重量%のPVAとを水中または50%EtOH(v/v)中で90~100%(mg粉末に対してμl結合剤溶液)の割合で用いて、速固結プロセス(fast consolidating process)により得られた。
錠剤の硬度は、Charles Ischi AG(HC 6.2 50N)による3点破壊試験機で測定された。
Lα(AH)を出発材料として製造された錠剤は、LαMH及び結合剤を用いて製造されたものよりもより硬い錠剤をもたらした(表2)。純水を溶媒とする錠剤は、結合剤を添加することなく、液体中に結合剤を有する錠剤に匹敵する硬度を達成することに言及することが重要である。このことは、結合剤を溶媒に添加する必要がないことを示す。
Figure 2022547514000002
エタノールの代わりに2-プロパノールを用いて実験を繰り返した。その結果はエタノールを用いた場合と同じであり、90%(mgに対してμl)の割合で水中又は50%2-PrOH(v/v)水溶液中に5重量%PVAを有する脱水Granulac 70(AH)及び脱水Sherolac 100(AH)が最良の錠剤をもたらした。エタノールと2-プロパノールとの差は、2-プロパノールの方がより速く蒸発することである。
3.1.3 錠剤特性に対する結合剤の影響
ポリビニルアルコール(PVA)388及びPVA 398を試験した。PVA 398は、より高い粘度(3.2~38mPa×s)を有し、PVA 388よりも加水分解グレードが高い。PVA 398は、より高い結合効果を有し、従って、より低い濃度及びより少ない量で使用できる。PVA 388は、溶液の調製プロセスがより簡単であるため、より好適である。
さらに、水への高い溶解度を示すPEG 3000を結合剤として試験した。このポリマー溶液を、10重量%及び4重量%の水溶液として脱水Spherolac 100(AH)上に塗布した。最適な結果は、10重量%のPEG 3000水溶液で得られた。錠剤は、滑らかなワックス様の表面を示す。PVA 388と比較した利点は、結合剤溶液がより製造しやすいことである。しかし、PVAは明らかにより高い結着強度を示し、PEGを用いるよりも硬い錠剤となる。
3.1.4 錠剤特性に対する無水和物作製の影響
第3.1.3項に記載の実験は、還流法(Lα-Rfx)及びオーブン乾燥法(Lα)によって作製された無水和物(AH)を用いて行われた。オーブン乾燥されたLαは、より良好な粉末流動挙動を示し、凝集しない。これにより、より良好な濡れ性を実現でき、かつより平滑な表面を有する錠剤が得られる。このように、速固結性材料を調製するために選択された調製プロセスは、速固結によって得られた錠剤の品質に有意に影響を及ぼす。この無水和物の改良された製造方法であるオーブン乾燥を開発した。
3.2 グルコース無水和物
無水グルコースを成形型内に配置し、異なる溶液をこの粉末上に分注した。無水グルコースは高い水溶性を有するので、無水α-ラクトースとは対照的に、有意により低い量の結合剤溶液(100mg粉末に対して約30μl)を必要とする。しかし、濡れ性はα-ラクトースの濡れ性よりも悪い。
3.2.1 凝固時間の溶媒組成の影響
純水及びグルコース水溶液を用いて、溶媒添加後の凝固時間(錠剤が取り扱いに十分な硬度を示すまでの時間)を測定した。純水の代わりにグルコース溶液を塗布すると、無水グルコースの凝固時間がはるかに短いことが観察された。グルコース無水和物は、水を用いた場合に10~15分後に凝固するが、グルコース溶液の塗布後、2~6分以内に硬化する。溶液中のグルコース量は、凝固時間に対してあまり重要ではなく(less critical)、25重量%の濃度で十分である。
3.3 ラフィノース無水和物
3.3.1 濡れ性の乏しい化合物の速固結時間(分)の延長
成形型試験は、2つの異なる溶媒:(a)水及び(b)50%EtOH(v/v)溶液を用いて行われた。粉末を水で湿らせると、数秒以内に固体となる。材料の濡れ性の乏しさを増すために、50%EtOH(v/v)溶液を試験すると、固結期間が約4~5分延長した。
3.4 乳酸Ca無水和物
第1の実験では、純水を使用して非晶質のL-乳酸Ca(L-CaLac)を用いた錠剤を作製した。非晶質L-CaLacの流動性は優れており、脱水Spherolac 100(AH)に匹敵する。この材料は、良好な濡れ性を示し、1分以内に錠剤が固結し、成形型から取り出すことができる。40%の溶媒/粉末比が最適であることが証明され、最良の錠剤が得られた。
3.5 MgSO
3.5.1 速くて非常に発熱的な固結反応を示す化合物の速固結時間(分)の延長
完全に水を含まないMgSOを使用すると、純水で湿潤した後、数秒以内に凝固した。粉末/溶媒(水)比は50~60%であった。しかし、固結反応は非常に発熱的である。
部分無水MgSO(含水量7重量%)を純水で湿潤して、固形錠剤を得る。5分後、錠剤を成形型から取り出す(unbaged)ことができる。この濡れ性は、α-ラクトース粉末ほど良好ではない。粉末100mg当たり約50~60μlの水を添加した。MgSOの飽和水溶液を用いることにより、硬化時間を半分(2~3分)とすることができた。
従って、部分水和MgSOを使用することは、より遅い変換速度(数分)を示すので好ましい。
3.6 Na SO 無水和物
十分に湿潤可能でかつ自由に流動可能な粉末100mgに対して、約18μlの水を必要とする。錠剤は数秒以内に固体となり、成形型から取り出すことができた。湿潤液を介したAPI装填を可能にするために、硫酸ナトリウム粉末を50%EtOH(v/v)溶液で湿潤させた。機械的に安定な錠剤が、1分以内に得られた。
3.6.1 不安定な水和物の安定性の増大
湿潤液に結合剤ポリマーを添加することによってNaS0(十水和物)錠剤の恒久的安定性(permanent stability)を確保するための試みが行われた。5重量%及び7.5重量%のPVA 388水溶液の量を試験した。5重量%PVA 388溶液で湿潤された錠剤は、液体として純水を用いて製造された錠剤よりも翌日にかなり安定であったが、それでも容易に粉砕することができた。7.5重量%PVA 388溶液は、2日半乾燥(22℃又は40℃で保管)後に機械的に安定な錠剤を生じた。これらの試験は、水和物の形成による急速な凝固と、追加の結合剤による恒久的安定性という新たなアプローチの可能性を示す。
さらに、50重量%NaS0無水和物と50重量%グルコース無水和物との混合物を、25重量%グルコース溶液で湿潤させた。錠剤は数秒後に取り出すことができ、ポリマーなしで恒久的安定性に達した。この賦形剤混合物は、第1に無水グルコースがより速く凝固し、第2に錠剤が恒久的安定性を有するという2つの利点を有する。
3.7 クエン酸Mg無水和物
十二水和物の種結晶を少量(約2%)含有するクエン酸Mg無水和物粉末を純水で湿潤させると、1~4分後に安定な錠剤が得られる。種結晶がない場合、凝固時間は約4分である。濡れ性は、湿潤剤により増大させることができる。
Figure 2022547514000003
4.成形プロセスによって製造された錠剤の薬物装填容量(drug load capacity)の試験
薬物装填容量試験のためのモデル物質として、Spheriglass 2429(ガラスビーズ、Potters Europe)を使用した。これは、ガラスビーズとラクトースとの間に相互作用がないので、他の影響が排除されるためである。Spheriglass 2429の粒度分布は53~106μmである。Spheriglass 2429を、還流して篩分けしたSpherolac 100無水和物(Spherolac 100 AH)(<250μm)と、30及び60重量%の割合で混合した。全ての錠剤は、湿潤後数秒以内に安定であり、取り扱いについて機械的に安定であった。水結合性賦形剤の量が減少するので、Spheriglass 2429の量が多くなるほど、必要な結合剤溶液は少なくなる。
50重量%無水グルコースと50重量%Spheriglass 2429との混合物を、25重量%グルコース溶液と純水とで湿潤させた。この実験の目的は、(α-ラクトース無水和物と比較して)より遅い凝固性水和物を非マトリックス形成性物質に装填することにより、固結時間が遅くなるか否かを調べることであった。4分後、錠剤を取り出すことができたが、10分後、錠剤はなおも幾分柔らかかった。グルコースを使用する利点は、むしろ、固結プロセス、その速度、及び製品の特性を改善又は修正するための、他の固結性賦形剤に対する添加剤とみることができる。
Spheriglassの添加は、無水ラフィノースの濡れ性を改善(向上)させたことが観察された。純水で湿潤した2分後、錠剤が固結し、成形型から取り出すことができた。50%EtOH(v/v)溶液を用いても、錠剤を2~4分後に取り出すことができ、純水を用いて製造した錠剤よりも安定で形状が均一であった。このことは、適切な添加剤を用いることにより、濡れ性及びまた固結性賦形剤の流動性を有意に改善できることを示す。
50重量%Spheriglass 2429を無水L-乳酸Caに装填すると、湿潤液として水を用いて安定で均一な錠剤が得られる。50%EtOH(v/v)結合剤溶液を用いて製造された錠剤についても、十分な機械的安定性が観察されたが、この凝固は純水と比較してはるかに長い時間(約45分)を要する。
50重量%Spheriglass 2429と50重量%MgS0(水の含有量約7重量%HO)との混合物は、5分以内に固体になったが、Spheriglass 2429とMgSO無水和物とでは、数秒後に安定な錠剤になった。さらに、水和物の形成は、Spheriglass 2429を用いない場合よりも発熱が少なかった。
50重量%Spheriglass 2429と50重量%NaSO無水和物との混合物を水で湿潤させると、数秒以内に安定な錠剤が得られた。
クエン酸Mg無水和物に添加された50重量%量のSpheriglass 2429は、水で湿潤させた後、約10分以上後に安定な錠剤となる。濡れ性は、Spheriglass 2429を添加することによって有意に増大する。
Figure 2022547514000004
5.三次元粉末印刷試験
三次元印刷プロセスにおいて、速固結性化合物及び必要に応じて活性剤の薄層をガラス板上に載置し、スピニングローラ(spinning roller)で均す。粉末粒子を固結するための溶媒は、インクジェット技術を用いて粉末の選択された領域上に塗布される。次いで、新たな粉末層を塗布し、続いて別の湿潤工程を行う(図5)。このプロセスは、例えば、錠剤が形成されるまで繰り返される。
5.1 印刷試験及び印刷パラメータの調整
乾燥オーブン内で乾燥させることにより、Spherolac 100 MHから安定なα-ラクトース無水和物を製造した。次いで、得られたSpherolac 100 AHを、三次元印刷試験に用いた。材料を篩分けし(180μmメッシュ)、全ての粒子を確実に印刷装置の一体型篩を通過させる。Granulac 230(Meggle)は、粉末床のさらなる成分であった。Granulac 230 MHも乾燥オーブン内で乾燥させた。モデル物質として、Spheriglass 2429(Potters Europe)を使用した。錠剤の表面をより滑らかにし、摩耗を減少させるために、Spherolac 100 AHと粉砕されたPEG 3000との混合物も試験した。最適化されたパラメータを見出すために、以下の物質/結合剤の組み合わせ(表5)を使用した。
Figure 2022547514000005
Granulac 230は、粉砕された製品である。結果として、流動性が低く、水は粉末床内に完全に浸透しないか又はゆっくりとしか浸透しなかった。これらの状況により、無水和物の凝固時間及び変換時間がより長くなった。Spherolac 100 AHは非常に良好な流動性を有し、凝固は速かった。ここでは凝集性がより問題となった。印刷プロセスの間、印刷対象物が印刷面上を前後に摺動し始めた。この問題は、凝集性粉末(例えば、Granulac 230)の一部を添加するか又は印刷パラメータを調整することによって解決できた。Spherolac 100 AHとSpheriglass 2429との混合物は、流動性をさらに増大させた。これは、Spheriglassの丸い粒子が、Spherolac 100 AHの空間に充填されることによって、より高密度に充填された錠剤をもたらすことによる。純水のほかに、15%EtOH溶液(w/w)を液体として試験した。アルコールの含有により、液体と粉末との間の濡れ性が向上した。PEG 3000を含む錠剤は、依然として高い摩耗を有していた。
正方形及び円形の形状を印刷した。三次元モデルは、Autodesk Fusion 360を用いて設計した。1つのアプローチは、印刷後に単一用量に分割できる連続錠剤を印刷することであった。錠剤は、印刷プロセスの直後に取り扱うことができ、安定であった。さらに、このプロセスにおける活性成分は、温度及び圧力のストレスに曝されない。
5.2 印刷された錠剤の分析
5.2.1 錠剤の均一性
この試験のために、長方形の錠剤(10×10×5mm)の3つの異なるバッチを印刷した。バッチ1の粉末床は、Spherolac 100 AH(<180μm)からなっていた。バッチ2の粉末床は、モデル物質として50重量%Spherolac 100 AH(<180μm)と50重量%Granulac 70 MH(<180μm)との混合物であった。バッチ3は、44重量%Spherolac 100 AH(<180μm)と、44重量%Granulac 70 MH(<180μm)と、10重量%スクロース(<125μm)と、2重量%二酸化ケイ素との混合物であった。スクロースは、他の結合剤として添加され、二酸化ケイ素は、より良好な流動性のために添加される。3つのバッチ全てについて、液体は15%EtOH(w/w)溶液であった。スクロース錠剤は、最初にゲル様であり、変形可能であるが、最終的な硬度はより良好であり、錠剤はより均一であり、摩耗がより少ないことを示した。これらの寸法を、マイクロメータ(Mitutoyo-クーラントプルーフマイクロメータ IP65)で測定した。寸法はわずかな偏差しか示さず、バッチ間に有意な差はなかった。同様に、錠剤の質量は、バッチ間で有意に異なることはなかった(表6)。
Figure 2022547514000006
5.2.2 薬物装填容量の試験
活性成分で装填容量を試験するために、単純なガラスビーズであるSpheriglass 2429をモデル物質として使用した。マトリックス形成性媒体は、再びSpherolac 100 AH(<180μm)であった。硬化の速度を遅らせることなく(安定なα-ラクトース無水和物で印刷する場合)、50重量%までの装填容量が可能であった。非常に速い固結プロセスに起因して、印刷プロセスが終了した直後に、印刷された錠剤を取り扱うことができた。形状やサイズが異なるため、異なる含有量のモデル物質を印刷することができた。印刷後に単一用量に分割できる連続錠剤を印刷することは、新たなアプローチである。
5.2.3 錠剤の空隙率及び崩壊
速い崩壊が所望される場合(例えば、舌下錠の場合)、錠剤の空隙率(サンプル空隙容積とその外容積との比)は高いほうがよい。空隙率は、水銀ポロシメトリーを用いて測定された。完全水銀ポロシメトリー(MIP)測定では、2つの異なるポロシメータタイプ-低圧ポロシメータ(LP-MIP)及び高圧ポロシメータ(HP-MIP)-が必要である。LP-MIPとして、Pascal 140(Thermo Fisher Scientific,I-Milano)を用い、HP-MIPとして、Porosimeter 2000(Carlo Erba,I-miano)を用いた。
実験には純粋なSpherolac 100を使用した。1つの錠剤は、Spherolac 100 AHを出発物質として用いて、三次元粉末プリンタで印刷し、別の錠剤は、Spherolac 100 AHの粉末をブリスタパックのウェルに充填した後、湿潤させることによる成形プロセスに従って製造し、さらに別の2つの錠剤は、10及び30kNの圧力で錠剤プレスを用いてSpherolac 100 MHの圧密によって製造した。測定した空隙率を表7に列挙する。
三次元粉末印刷錠剤の水銀ポロシメトリーは、空隙率が63.8%であり、平均細孔半径が48ミクロンであることを示した。測定が開始される前に大きな空隙が既に水銀で覆われていたため、測定された空隙率は、算出値(71.3%)よりも低い。また、成形プロセスによって製造された錠剤は、50%付近の空隙率を示す一方、プレスされた錠剤の空隙率ははるかに小さい。高い空隙率は、錠剤中への流体の速い浸入を保証するので、速い崩壊の重要な前提条件である。従って、測定された崩壊時間は、印刷された錠剤については極めて短く(数秒)、成形プロセス及び圧密圧力10kNによって製造された錠剤については0.5~1分の範囲にあり、圧密圧力30kNで製造された錠剤については数分であった。
Figure 2022547514000007

Claims (15)

  1. 速固結性化合物と活性成分とを含む剤形の調製方法であって、以下の工程:
    (a)少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの活性成分との混合物を提供する工程;
    (b)工程(a)の混合物に少なくとも1つの溶媒を添加して、前記速固結性化合物の異なる固体形態(架橋相)を得る工程;及び
    (c)工程(b)の速固結性化合物の固体形態を固結させて、剤形を形成する工程
    を含む、方法。
  2. 固結組成物の調製方法であって、以下の工程:
    (a)少なくとも1つの速固結性化合物を提供する工程;
    (b)工程(a)の速固結性化合物に少なくとも1つの溶媒を添加して、前記速固結性化合物の異なる固体形態(架橋相)を得る工程;及び
    (c)工程(b)の速固結性化合物の固体形態を固結させる工程
    を含み、前記固体形態が5分未満で固結する、方法。
  3. 前記速固結性化合物が、有機若しくは無機の塩、炭水化物又はアミノ酸である請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記炭水化物又は前記塩が、部分的に脱水された水和物又は無水和物の形態のα-ラクトース、ラフィノース、グルコース、ラクチトール、乳酸カルシウム、MgSO、NaSO又はクエン酸Mgである請求項3記載の方法。
  5. 前記溶媒が、水、アルコール類、エーテル、エステル類、ケトン類、炭化水素類、ジメチルスルホキシド又はそれらの混合物から選択される請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 結合剤、香料、着色料、充填剤、栄養成分、ミネラルサプリメント又はそれらの混合物をさらに含む請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記結合剤が、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール又はそれらの混合物からなる群より選択される請求項6記載の方法。
  8. 前記活性成分が、フードサプリメント又は医薬活性成分又はそれらの混合物である請求項1又は3~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記医薬活性成分が、鎮痛剤、コレステロール低下薬、高血圧治療剤、糖尿病治療剤、心状態治療剤、抗ヒスタミン薬、ホルモン含有薬物、抗てんかん薬又はそれらの混合物からなる群より選択される請求項8記載の方法。
  10. 請求項1又は3~9のいずれか一項に記載の方法により得られる剤形。
  11. 前記剤形が、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、顆粒剤、サシェ剤、再構成可能な散剤、散剤、ドライパウダー吸入器又はチュアブル剤である請求項10記載の剤形。
  12. 少なくとも1つの速固結性化合物と少なくとも1つの溶媒とを含む混合物の三次元印刷又は成形プロセスのための使用。
  13. 前記速固結性化合物が、有機若しくは無機の塩、炭水化物又はアミノ酸であり、及び/あるいは前記溶媒が、水、アルコール又はそれらの混合物から選択される請求項12記載の使用。
  14. 前記混合物が、活性成分をさらに含む請求項12又は13記載の使用。
  15. 前記活性剤が、鎮痛剤、コレステロール低下薬、高血圧治療剤、糖尿病治療剤、心状態治療剤、抗ヒスタミン薬、ホルモン含有薬物、抗てんかん薬又はそれらの混合物からなる群より選択される請求項14記載の使用。
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