JP2022542902A - 物理層安全性を有するユニタリブレイド分割多重化(ubdm)を使用する通信システム及び方法 - Google Patents
物理層安全性を有するユニタリブレイド分割多重化(ubdm)を使用する通信システム及び方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022542902A JP2022542902A JP2022504719A JP2022504719A JP2022542902A JP 2022542902 A JP2022542902 A JP 2022542902A JP 2022504719 A JP2022504719 A JP 2022504719A JP 2022504719 A JP2022504719 A JP 2022504719A JP 2022542902 A JP2022542902 A JP 2022542902A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- vector
- channel
- processor
- communication
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L25/00—Baseband systems
- H04L25/02—Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
- H04L25/03—Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
- H04L25/03891—Spatial equalizers
- H04L25/03898—Spatial equalizers codebook-based design
- H04L25/0391—Spatial equalizers codebook-based design construction details of matrices
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B7/00—Radio transmission systems, i.e. using radiation field
- H04B7/02—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
- H04B7/04—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
- H04B7/0413—MIMO systems
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B7/00—Radio transmission systems, i.e. using radiation field
- H04B7/02—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
- H04B7/04—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
- H04B7/0413—MIMO systems
- H04B7/0417—Feedback systems
- H04B7/0421—Feedback systems utilizing implicit feedback, e.g. steered pilot signals
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B7/00—Radio transmission systems, i.e. using radiation field
- H04B7/02—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
- H04B7/04—Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
- H04B7/0413—MIMO systems
- H04B7/0426—Power distribution
- H04B7/0434—Power distribution using multiple eigenmodes
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L27/00—Modulated-carrier systems
- H04L27/26—Systems using multi-frequency codes
- H04L27/2601—Multicarrier modulation systems
- H04L27/2602—Signal structure
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L9/00—Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols
- H04L9/001—Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols using chaotic signals
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L9/00—Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols
- H04L9/06—Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols the encryption apparatus using shift registers or memories for block-wise or stream coding, e.g. DES systems or RC4; Hash functions; Pseudorandom sequence generators
- H04L9/0618—Block ciphers, i.e. encrypting groups of characters of a plain text message using fixed encryption transformation
- H04L9/0631—Substitution permutation network [SPN], i.e. cipher composed of a number of stages or rounds each involving linear and nonlinear transformations, e.g. AES algorithms
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04L—TRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
- H04L9/00—Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols
- H04L9/08—Key distribution or management, e.g. generation, sharing or updating, of cryptographic keys or passwords
- H04L9/0894—Escrow, recovery or storing of secret information, e.g. secret key escrow or cryptographic key storage
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W12/00—Security arrangements; Authentication; Protecting privacy or anonymity
- H04W12/03—Protecting confidentiality, e.g. by encryption
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Computer Security & Cryptography (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Mathematical Physics (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
- Radio Transmission System (AREA)
Abstract
システムは第1組及び第2組の通信デバイスを含む。第1組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、第1の符号化されたベクトルを生成し、及び第1の符号化されたベクトルを、送信中に第1の符号化されたベクトルへチャネル変換を適用する通信チャネルを介し第2組の通信デバイスへ送信する。第2組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、変換済み信号を受信し、その有効チャネルを検出し、及び有効チャネルの左右特異ベクトルを識別する。プリコーディング行列はメッセージに基づきユニタリ行列のコードブックから選択され、第2の符号化されたベクトルは、第2の既知ベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役及び右側特異ベクトルに基づき生成される。第2の符号化されたベクトルはメッセージを識別するために第1組の通信デバイスへ送信される。
Description
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、その内容全体をすべての目的のために全体として参照により本明細書に援用する、2019年7月31日申請の米国非仮特許出願第16/527,240号:題名“COMMUNICATION SYSTEM AND METHOD USING UNITARY BRAID DIVISIONAL MULTIPLEXING (UBDM) WITH PHYSICAL LAYER SECURITY”の優先権を主張するとともにその継続出願である。
[0001] 本出願は、その内容全体をすべての目的のために全体として参照により本明細書に援用する、2019年7月31日申請の米国非仮特許出願第16/527,240号:題名“COMMUNICATION SYSTEM AND METHOD USING UNITARY BRAID DIVISIONAL MULTIPLEXING (UBDM) WITH PHYSICAL LAYER SECURITY”の優先権を主張するとともにその継続出願である。
[0002] 本出願は、その開示を全体として参照により本明細書に援用する、2016年11月14日申請の米国非仮特許出願第15/351,428号:題名“RELIABLE ORTHOGONAL SPREADING CODES IN WIRELESS COMMUNICATIONS”(今や米国特許第10,020,839号)及び2019年7月1日申請の米国特許出願第16/459,245号:題名“SYSTEMS, METHODS AND APPARATUS FOR SECURE AND EFFICIENT WIRELESS COMMUNICATION OF SIGNALS USING A GENERALIZED APPROACH WITHIN UNITARY BRAID DIVISION MULTIPLEXING”に関する。
連邦政府利益に関する陳述
[0003] 米国政府は、すべての米国政府目的のためのライセンスを与える権限により、本発明における非排他的で取り消し不能なロイヤルティ無償ライセンスを保持する。
[0003] 米国政府は、すべての米国政府目的のためのライセンスを与える権限により、本発明における非排他的で取り消し不能なロイヤルティ無償ライセンスを保持する。
技術分野
[0004] 本明細書は、電子通信のために無線信号を送信するためのシステム及び方法に関し、特に、物理層安全性を有する無線通信に関する。
[0004] 本明細書は、電子通信のために無線信号を送信するためのシステム及び方法に関し、特に、物理層安全性を有する無線通信に関する。
[0005] 多重アクセス通信では、複数のユーザデバイスが信号を所与の通信チャネル上で受信側へ送信する。これらの信号は重畳され、及び当該チャネル上で伝播する合成信号を形成する。次に、受信側は、合成信号から1つ又は複数の個々の信号を復元するために合成信号に対し分離操作を行う。例えば、各ユーザデバイスは異なるユーザに属するセルラ電話であり得、受信側はセルラ塔であり得る。様々なユーザデバイスにより送信される信号を分離することにより、様々なユーザデバイスは干渉無しに同じ通信チャネルを共有し得る。
[0006] 送信器は、キャリア又はサブキャリヤの状態を変更することにより(例えばキャリアの振幅、位相及び/又は周波数を変更することにより)様々なシンボルを送信し得る。各シンボルは1つ又は複数のビットを表し得る。これらのシンボルはそれぞれ、複素平面内の離散値へマッピングされ得、これにより直交振幅変調を生成するか、又は各シンボルを離散周波数へ割り当てることにより、周波数シフトキーイングを生成する。次に、シンボルは、シンボル伝送速度の少なくとも2倍であるナイキスト速度でサンプリングされる。結果信号は、デジタル/アナログ変換器を介しアナログへ変換され、次に、送信のために搬送周波数へアップ変換される。様々なユーザデバイスが通信チャネル上でシンボルを同時に送信する場合、これらのシンボルにより表される正弦波は、受信器において受信される合成信号を形成するために重畳される。
[0007] 無線信号通信に対する既知の手法は、複数の搬送周波数上でデジタルデータを符号化する方法である直交FDM(OFDM:orthogonal frequency-division multiplexing)である。OFDM方法は通信チャネルの過酷な条件(減衰、干渉及び周波数選択フェーディングなど)に対処する信号通信を許容するように適応化されてきた。しかし、このような手法は信号送信の安全性の物理層の要望に対処しない。さらに、OFDM信号は、高いピーク対平均電力比を扱い得る送信器をしばしば必要とする、非常に大きなダイナミックレンジにわたる信号振幅を含む。
[0008] したがって、信号の無線通信に対する安全且つ電力効率が良い手法のための改善されたシステム、装置及び方法の必要性がある。
概要
[0009] いくつかの実施形態では、システムは第1組及び第2組の通信デバイスを含む。第1組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、第1の符号化されたベクトルを生成し、及び第1の符号化されたベクトルを、送信中に第1の符号化されたベクトルへチャネル変換を適用する通信チャネルを介し、第2組の通信デバイスへ送信する。第2組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、変換済み信号を受信し、その有効チャネルを検出し、及び有効チャネルの左右特異ベクトルを識別する。プリコーディング行列がメッセージに基づきユニタリ行列のコードブックから選択され、第2の符号化されたベクトルが第2の既知ベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役及び右側特異ベクトルに基づき生成される。第2の符号化されたベクトルはメッセージを識別するために第1組の通信デバイスへ送信される。
[0009] いくつかの実施形態では、システムは第1組及び第2組の通信デバイスを含む。第1組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、第1の符号化されたベクトルを生成し、及び第1の符号化されたベクトルを、送信中に第1の符号化されたベクトルへチャネル変換を適用する通信チャネルを介し、第2組の通信デバイスへ送信する。第2組の通信デバイスへ結合されたプロセッサは、変換済み信号を受信し、その有効チャネルを検出し、及び有効チャネルの左右特異ベクトルを識別する。プリコーディング行列がメッセージに基づきユニタリ行列のコードブックから選択され、第2の符号化されたベクトルが第2の既知ベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役及び右側特異ベクトルに基づき生成される。第2の符号化されたベクトルはメッセージを識別するために第1組の通信デバイスへ送信される。
[0010] いくつかの実施形態では、物理層安全性を有するユニタリブレイド分割多重化(UBDM:unitary braid divisional multiplexing)を使用する通信方法は、第1の符号化されたベクトル及びチャネル変換を表す信号を第1の通信デバイスを介し及び第1のプロセッサにおいて受信することを含む。第1のプロセッサは、受信された信号に基づき有効チャネルの表現を検出し、及び有効チャネルの表現の左側特異ベクトル及び有効チャネルの表現の右側特異ベクトルを識別するために有効チャネルの表現の特異値分解を行う。第1のプロセッサは、送信のためにメッセージのインデックスに関連付けられたプリコーディング行列をユニタリ行列のコードブックから選択する。第1のプロセッサは、第2の符号化されたベクトルを第2の既知ベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役、及び有効チャネルの表現の右側特異ベクトルに基づき生成し、及び第2の通信デバイスへ作動可能に結合された第2のプロセッサにおけるメッセージの識別のために、第2の符号化されたベクトルを表す信号を、通信チャネルを介し第2の通信デバイスへ送信する。
[0011] いくつかの実施形態では、物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用する通信方法は、第1の符号化されたベクトルを、第1の既知ベクトル及びユニタリ行列を使用することにより第1の通信デバイスの第1のプロセッサにおいて生成することを含む。第1の符号化されたベクトルを表す第1の信号は、送信中に第1の信号へチャネル変換を適用する通信チャネルを介し、第2の通信デバイスへ送信される。第2の符号化されたベクトル及びチャネル変換を表す第2の信号は第2の通信デバイスから第1のプロセッサにおいて受信され、第1のプロセッサは有効チャネルの表現を第2の信号に基づき検出する。第1のプロセッサは、有効チャネルの表現の右側特異ベクトルを識別するために有効チャネルの表現の特異値分解を行い、及び、有効チャネルの表現の右側特異ベクトル及びユニタリ行列に基づき、第2の信号に関連付けられたメッセージを識別するために、ユニタリ行列のコードブックを照会する。
[0012] いくつかの実施形態では、物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用する通信方法は、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルへ適用することを含む。任意変換は、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF:equiangular tight frame)変換又は略等角タイトフレーム(NETF:nearly equiangular tight frame)変換のうちの1つを含む。任意の変換を使用することにより、複数の変換済みベクトルからの少なくとも1つの変換済みベクトルに基づき、変換済み信号が生成される。変換済み信号は、変換済み信号を検出するように構成された信号受信器へ通信チャネルを介し送信される。任意変換と通信チャネルの位置固有物理的特性又は通信チャネルのデバイス固有物理的特性の1つとに基づく信号受信器における複数のベクトルの復元のために、任意変換を表す信号が信号受信器へ提供される。
図面の簡単な説明
[1001]一実施形態による安全且つ効率的一般化ユニタリブレイド分割多重化(gUBDM:generalized Unitary Braid Divisional Multiplexing)システムの概略図である。
[1002]一実施形態によるgUBDMシステム内の信号送信器の概略図である。
[1003]一実施形態によるgUBDMシステム内の信号受信器の概略図である。
[1004]OFDM方式の信号送信器における信号の処理の概略図である。
[1005]一実施形態によるgUBDMシステムの信号送信器における信号の処理の概略図である。
[1006]一実施形態によるgUBDMシステムの信号送信器における信号の処理の概略図である。
[1007]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を処理及び送信する方法を説明するフローチャートである。
[1008]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を処理及び送信する方法を説明するフローチャートである。
[1009]一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を受信及び復元する方法を説明するフローチャートである。
[1010]一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用する通信システムの概略図である。
[1011]一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用することにより通信する方法を示すフローチャートである。
[1012]一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用することにより通信する方法を示すフローチャートである。
詳細な説明
[1013] 本開示は、変調ベース通信安全性のための一般化ユニタリブレイド分割多重化(gUBDM)システムと、物理層安全性(PLS:Physical Layer Security)を含むUBDM又はOFDMシステム実装とを記載する。PLSは、「強化型MOPRO」と呼ばれ得、及び回転によるMIMO-OFDMプリコーディング(MOPRO:MIMO-OFDM Precoding with Rotation)と呼ばれる鍵交換アルゴリズムの修正バージョンを含む。
[1013] 本開示は、変調ベース通信安全性のための一般化ユニタリブレイド分割多重化(gUBDM)システムと、物理層安全性(PLS:Physical Layer Security)を含むUBDM又はOFDMシステム実装とを記載する。PLSは、「強化型MOPRO」と呼ばれ得、及び回転によるMIMO-OFDMプリコーディング(MOPRO:MIMO-OFDM Precoding with Rotation)と呼ばれる鍵交換アルゴリズムの修正バージョンを含む。
[1014] 本明細書に記載のいくつかの実施形態では、gUBDMは修正された直交周波数分割多重化(OFDM)システムを含む。修正されたOFDM方式は、非修正OFDM方式に共通な、いくつかの部品を含み得るが、OFDM部品の一般化バージョン(例えば、OFDMの機能性のサブセット)も含む。gUBDMシステムは、送信される変換済み信号を生成するために信号送信器において信号の逆高速フーリエ変換(iFFT)(又は高速フーリエ変換FFT)を行うことと、次に信号を復元するために受信器において高速フーリエ変換(FFT)(又は逆フーリエ変換iFFT)を変換済み信号に対し行うこととを含む、ペア操作を実行するために、操作中に修正済みOFDM工程を(例えばハードウェアで、及び/又はハードウェアにより実行される又はその中に格納されたソフトウェアで)実施するように設計され得る。修正は、送信器により行われるiFFT/FFTを任意変換(任意行列(例えば任意ユニタリ行列)により表される)へ一般化することを含む。
[1015] 本明細書においてさらに詳細に説明され、及びOFDMシステムの上記修正を有する実施形態を含むgUBDMシステムのいくつかの実施形態は、無線通信チャネル上の信号の送信の際に、例外的な安全性及び効率を与え得る。本明細書において説明されるgUBDMの実施形態の他の恩恵は、非線形変換を使用する能力だけでなく、一例として等角タイトフレーム(ETF:equiangular tight frame)変換又は略等角タイトフレーム(NETF:nearly equiangular tight frame)変換に関わる一般化実施形態も含む。標準OFDMはETF/NETF「過負荷」への一般化を許容しない。
[1016] 本明細書において説明される、gUBDMシステム内に実装される任意ユニタリ行列へ一般化することはまた、各シンボル又はベクトルのエネルギーを、様々なサブキャリヤにわたって送出される信号内に拡散する効果を有し得る。各シンボル又はベクトルのエネルギーを、送信すべき信号内に拡散することは、信号のピーク対平均電力比(PAPR)を低減し、及び直接シーケンス拡散スペクトラム(DSSS:Direct Sequence Spread Spectrum)システムなどのシステムに相当する拡散度(及びしたがって干渉排除)を提供し得る。送信すべき信号内に各シンボル又はベクトルのエネルギーを拡散することはまた、多重化の際に追加の自由度を提供し得る。換言すれば、標準周波数分割多重化及び時分割多重化に加えて、gUBDMシステムは、信号伝送システムにおいて多重化するための強力な自由度を追加する符号分割多重化を導入し得る。
[1017] 本明細書で使用されるように、「送信器」(又は「信号送信器」)は信号の送信において使用される部品の任意の集合(限定しないがアンテナ、増幅器、ケーブル、デジタル/アナログ変換器、フィルタ、アップコンバータ、プロセッサ(例えば、ビットを読み出すための及び/又はビットをベースバンドへマッピングするための)などのうちの1つ又は複数のものの任意の組み合わせを含む)を指す。同様に、本明細書で使用されるように、「受信器」(又は「信号受信器」)は、信号を受信する際に使用される部品の任意の集合(限定しないがアンテナ、増幅器、ケーブル、アナログ/ディジタ変換器、フィルタ、ダウンコンバータ、プロセッサなどのうちの1つ又は複数のものの任意の組み合わせを含む)を指す。
[1018] 図1は、一実施形態による安全且つ効率的な一般化ユニタリブレイド分割多重化システム(本明細書では「gUBDMシステム」又は「システム」とも呼ぶ)100の概略図である。gUBDM100は安全且つ効率的なやり方で無線電子通信を送信及び/又は受信するように構成される。gUBDMシステム100は図1に示すように信号送信器101、102、信号受信器103、104、及び通信ネットワーク106を含む。gUBDMシステム100は、信号送信器101、102からの信号を処理し、及び通信ネットワークを介し定義される1つ又は複数の通信チャネルを介して、この信号を受信器103、104へ送信するように構成される。信号送信器101及び/又は102から信号受信器103及び/又は104へ送信される信号を所与として、gUBDMシステム100は、信号送信器101及び/又は102が信号受信器103及び/又は104へ送信される変換済み信号を生成するために任意変換を適用することにより信号を処理し得るように構成される。任意変換は、1つ又は複数のハードウェア、ソフトウェア、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを使用することにより適用され得る。信号送信器101及び/又は102はまた、適用された任意変換の指示を信号受信器103及び/又は104へ送信する(例えば信号を送信する前に)。信号受信器103及び/又は104は、変換済み信号と信号送信器により適用される任意変換の指示とを受信し、及び変換済み信号から信号を復元するために任意変換の逆を適用するように構成される。システム100は2つの信号送信器101、102及び2つの信号受信器103、104を含むように示されるが、同様なgUBDMシステムは、任意数の信号送信器及び/又は信号受信器を含み得る。
[1019] いくつかの実施形態では、通信ネットワーク106(「ネットワーク」とも呼ばれる)は、データを無線で転送するように構成された1つ又は複数の通信チャネル(公共及び/又は私設ネットワーク上で動作する)を含む、任意の好適な通信ネットワークであり得る。示さないが、いくつかの実装形態では、信号送信器101、102及び信号受信器103、104(又はその一部)は、例えばデータセンタ(例えばクラウドコンピュータ環境)、コンピュータシステム、1つ又は複数のサーバ/ホストデバイスなど内で動作するように構成され得る。いくつかの実装形態では、信号送信器101、102及び信号受信器103、104は、1つ又は複数のデバイス及び/又は1つ又は複数のサーバデバイスを含み得る、様々なタイプのネットワーク環境内で機能し得る。例えば、ネットワーク106は私設ネットワーク、仮想私設ネットワーク(VPN:Virtual Private Network)、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS:Multiprotocol Label Switching)回路、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)、広域ネットワーク(WAN:wide area network)、都市域ネットワーク(MAN:metropolitan area network)、マイクロ波ネットワークのための世界規模相互運用性(WiMAX(登録商標):worldwide interoperability for microwave access network)、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はこれらの任意の組み合せであってもよいしこれらを含んでもよい。いくつかの事例では、通信ネットワーク106は、例えばWi-Fi又は無線ローカルエリアネットワーク(「WLAN:Wi-Fi or wireless local area network」)、無線広域ネットワーク(「WWAN:wireless wide area network」)、及び/又はセルラネットワークなどの無線ネットワークであり得る。通信ネットワーク106は、例えばゲートウェイデバイス、ブリッジ、スイッチなどを使用することにより実装される無線ネットワーク及び/又は無線ネットワークであってもよいし、これらを含んでもよい。ネットワーク106は、1つ又は複数のセグメントを含み得る、及び/又はインターネットプロトコル(IP)及び/又はプロプライアタリプロトコルなどの様々なプロトコルに基づく部分を有し得る。通信ネットワーク106はインターネットの少なくとも一部を含み得る。いくつかの事例では、通信ネットワーク106は例えばネットワークブリッジ、ルータ、スイッチ、ゲートウエイなど(図示せず)により互いに作動可能に結合された複数のネットワーク又はサブネットワークを含み得る。
[1020] 図2は、一実施形態による図1を参照し上に説明されたgUBDMシステム100などのgUBDMシステムの一部であり得る、例示的信号送信器201の概略ブロック図である。信号送信器201は、図1に示すシステム100の信号送信器101、102と構造的且つ機能的に同様であり得る。いくつかの実施形態では、信号送信器201はメモリ内に格納された命令を処理するように構成されたプロセッサであってもよく、又はそれを含んでもよい。信号送信器201は、例えばサーバ、デスクトップコンピュータデバイス、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、ラップトップなどのハードウェアベースコンピュータデバイス及び/又はマルチメディアデバイスであり得る。信号送信器201は、プロセッサ211、メモリ212(例えば、データストレージを含む)及び通信器213を含む。
[1021] プロセッサ211は例えば、一組の命令又はコードを実行するように構成されたハードウェアベース集積回路(IC)又は任意の他の好適な処理デバイスであり得る。例えば、プロセッサ211は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、加速処理ユニット(APU:accelerated processing unit)、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、デジタル信号処理器(DSP:digital signal processor)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、プログラム可能論理アレイ(PLA:programmable logic array)、コンプレックスプログラム可能論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、プログラム可能論理コントローラ(PLC:programmable logic controller)などであり得る。プロセッサ211は、システムバス(例えばアドレスバス、データバス、及び/又は制御バス)を介しメモリ212へ作動可能に結合され得る。
[1022] プロセッサ211は、送信すべき信号を受信するように、及びこの信号を任意変換を適用することにより変換済み信号へ変換するための処理を行うように構成され得る。いくつかの実装形態では、プロセッサ211は、変換済み信号がgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で送信され得るようにユニタリ変換であるように定義される任意変換を適用し得る。
[1023] プロセッサ211は、変換器214、任意変換選択器215及び任意変換適用器216を含む一組の部品を含み得る。プロセッサ211は、一組の信号221A、221Bを受信し、一組の任意変換231A、231Bを行い、及び一組の変換済み信号241A、241Bを送信し得る。
[1024] いくつかの実施形態では、変換器214、任意変換選択器215及び任意変換適用器216のそれぞれは、メモリ212内に格納されプロセッサ211により実行されるソフトウェアであり得る。例えば、プロセッサ211の上述部分のそれぞれは、プロセッサ211に変換器214、任意変換選択器215及び任意変換適用器216を実行させるためのコードであり得る。コードはメモリ212及び/又はハードウェアベースデバイス(例えばASIC、FPGA、CPLD、PLA、PLCなど)内に格納され得る。他の実施形態では、変換器214、任意変換選択器215及び任意変換適用器216のそれぞれはそれぞれの機能を行うように構成されたハードウェアであり得る。いくつかの実施形態では、部品のそれぞれはソフトウェアベース及びハードウェアベースの組み合わせであり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ211の部品(例えば変換器214、任意変換選択器215、任意変換適用器216)のうちの1つ又は複数は、1又は複数のタイプのハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、オペレーティングシステム、実行時ライブラリなどを含み得る1つ又は複数のプラットホーム(例えば1つ又は複数の同様な又は異なるプラットホーム)に基づき動作するように構成され得る。いくつかの実装形態では、信号送信器の部品はデバイスのクラスタ(例えばサーバファーム)内で動作するように構成され得る。このような実施形態では、信号送信器201の部品の機能性及び処理は、デバイスのクラスタのうちのいくつかのデバイスへ分配され得る。信号送信器201及び信号受信器301の部品は、属性を処理するように構成された任意のタイプのハードウェア及び/又はソフトウェア(図3に示す)であってもよく、又はそれを含んでもよい。
[1025] 変換器214は、送信すべき信号を受信し、及び任意変換を使用することによりプロセッサ211により変換され得る形式の信号を用意するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ211は直列組のシンボルbnの形式の信号を受信し得る。変換器214は、直列組のシンボルbnを並列組のシンボルへ変換するためにシリアル・ツー・パラレル計算を一組のシンボルbnに対して行うように構成され得る。いくつかの実施形態では、変換器214は一組のシンボルに基づき複数のベクトル(例えばベクトル221A、221B)を生成し得る。いくつかの実装形態では、変換器214は複数の入力ビットの形式の信号を受信し得る。変換器214は、複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成するように構成され得る。変換器214はさらに、複数のブロックの各ブロックが複数のベクトル(例えばベクトル221A及び221B)からのベクトルを表す複数のシンボルに基づき複数のブロックを生成するように構成され得る。代替的に、変換器214はさらに、複数のシンボルに基づき複数組みの複数のブロックを生成するように構成され得る。ここで複数組みの複数のブロックの各複数のブロックは複数のベクトル(例えばベクトル221A、221B)からのベクトルを表す。
[1026] 任意変換選択器215は、複数のベクトル(例えばベクトル221A、221B)へ適用される任意変換(例えば任意変換231A、231B)を、送信すべき信号又は変換器214により生成される複数のベクトルに少なくとも部分的に基づいて選択し、gUBDMシステムに関連付けられた信号送信器201から1つ又は複数の受信器へ、ベクトルを安全且つ効率的に送信するように構成され得る。任意変換(例えば任意変換231A、231B)は、非線形変換、ユニタリ変換、ETF変換、又はNETF変換のうちの1つを、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、任意変換選択器215は、信号を送信するために選択され得る設計(例えば任意変換231A、231B)によってユニタリである、任意変換のライブラリへアクセスし得る。任意変換選択器215は、例えば変換タイプに基づき、及び/又はテレコミュニケーションハンドシェークを介し2つの通信者間で交渉されるか、又はそうでなければ通信システム内の参加者により入力される判断基準に基づき、任意変換を選択し得る。判断基準は、例えば所望安全レベル、待ち時間閾値、誤り率閾値、最小データ速度、最大データ速度などのうちの1つ又は複数を含み得る。特に、信号の全電力を不変なままにするユニタリ変換は、シンボルのベクトルに対し行われ得る最大級の変換である。非ユニタリ変換が使用されると、受信器における逆変換は受信されたシンボルのうちのいくつかのシンボル内の雑音を必然的に増幅することになるが、これはユニタリ変換には当てはまらない。
[1027] いくつかの事例では、任意変換選択器215は、単位行列若しくは離散的フーリエ行列ではないか又はフーリエ行列の任意の他の直和である変換を選択するように構成され得る。例えば、いくつかの実装形態では、任意変換選択器215は、ユニタリ変換のライブラリを有し得、及び一組のガイドラインに基づき、1つのユニタリ変換Uを選択し、Uが単位行列若しくは離散的フーリエ行列であるか又は一組のフーリエ行列の任意の他の直和であるかを照査するための計算を行う。Uが3つの上記カテゴリの1つであれば、いくつかの実施形態では、任意変換選択器215はUを捨て、上記3つのカテゴリのうちのいかなるものでもないというガイドラインを満足し得る別の変換を選択し得る。任意変換選択器215は、単位行列若しくは離散的フーリエ行列ではないか又はフーリエ行列の任意の他の直和である変換Uを選び出すならば、当該実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより送信される信号を変換する事例に使用される任意変換Aとして、Uを割り当てることができる。
[1028] いくつかの実装形態では、任意変換選択器215は、プロセッサ211により受信される一組の入力に基づき選択を行い得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器215は、信号、複数のベクトル、信号送信の性質に関連付けられた一組のパラメータ(例えば安全要件、信号内の情報内容の感度、信号送信の経路など)に基づき選択を行い得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器215は、プロセッサ211により受信された一組の入力(例えば、プロセッサ211により受信された一組のユーザ入力)に従って任意変換を定義し生成するように構成され得る。
[1029] 任意変換適用器216は、複数の変換済みベクトル(例えば、変換済みベクトル241A、241B)を生成するために、選択された任意変換を複数のベクトル(例えばベクトル221A、221B)に対して適用し得る。いくつかの実装形態では、複数の変換済みベクトルは、複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有し得る。
[1030] 変換済みベクトルは次に、1つの信号受信器に関連付けられた1つ又は複数の信号受信器へ送信されるために、通信器213に含まれる信号送信器アンテナ217及び218へ送信され得る。いくつかの実装形態では、例えば、任意変換適用器216は、変換行列Aを一組のベクトルに対し適用して、変換済みベクトルを生成するために行列演算を行うように構成され得る。いくつかの実装形態では、任意変換適用器216は、任意変換を適用する前に、任意の好適な数の手順(例えば、信号処理手順、好適な行列演算)を一組のベクトルに対して行うように構成され得る。
[1031] 上述のように、2つの信号送信器アンテナ217及び218を含むように示されているが、いくつかの実施形態によると、同様な信号送信器は単一の送信器アンテナを含む可能性がある。別の他の実施形態によると、同様な信号送信器は、任意の好適な、より大きい数の信号送信器アンテナ(すなわち3以上の送信器アンテナ)を含む可能性がある。いくつかの実施形態では、信号送信器201は、多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成された複数のアンテナアレイを含み得る。
[1032] 信号送信器201のメモリ212は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)などであり得る。メモリ212は、例えばプロセッサ211に1つ又は複数の処理、機能など(例えば変換器214、任意変換選択器215、任意変換適用器216に関連付けられた機能)を行わせる命令を含み得る、1つ又は複数のソフトウェアモジュール及び/又はコードを格納し得る。いくつかの実施形態では、メモリ212は、増分的に追加され使用され得る拡張可能ストレージユニットを含み得る。いくつかの実装形態では、メモリ212は、プロセッサ211へ作動可能に結合され得るポータブルメモリ(例えばフラッシュドライブ、ポータブルハードディスクなど)であり得る。他の事例では、メモリは信号送信器201と遠隔的に作動可能に結合され得る。例えば、遠隔データベースサーバがメモリとして働き、及び信号送信器201へ作動可能に結合され得る。
[1033] 通信器213は、プロセッサ211及びメモリ212へ作動可能に結合されたハードウェアデバイス及び/又はプロセッサ211により実行される、メモリ212内に格納されたソフトウェアであり得る。通信器213は、信号送信器アンテナ217と任意選択的に信号送信器アンテナ218とを含み得る。送信器217に加えて、第2の送信器アンテナ218が図3に示されるが、いくつかの実施形態によると、信号送信器201と同様な信号送信器は、任意数の送信器アンテナを有し得るか、又は他のいくつかの実施形態によると、単一信号送信器アンテナだけを有し得る。通信器213は、例えばネットワークインターフェースカード(NIC:network interface card)、Wi-Fi(商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール、及び/又は任意の他の好適な有線及び/又は無線通信デバイスであり得る。さらに、通信器213はスイッチ、ルータ、ハブ及び/又は任意の他のネットワークデバイスを含み得る。通信器213は計算器201を通信ネットワーク(図1に示す通信ネットワーク106など)へ接続するように構成され得る。いくつかの事例では、通信器213は、1つ又は複数の通信チャネルを介し通信ネットワーク(例えばインターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市域ネットワーク(MAN)、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX(登録商標))、光ファイバベースネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はそれらの任意の組み合せなど)へ接続するように構成され得る。
[1034] いくつかの事例では、通信器213は、通信ネットワーク(例えば図1のgUBDMシステム100内の通信ネットワーク106)内の1つ又は複数の通信チャネルを介し、ファイル及び/又は一組のファイルを受信及び/又は送信することを容易にし得る。いくつかの事例では、受信されたファイルは、本明細署においてさらに詳細に説明されるように、プロセッサ211により処理され得る及び/又はメモリ212内に格納され得る。いくつかの事例では、先に説明したように、通信器213は、信号送信器アンテナ217及び218を介し、gUBDMシステムの一部として通信ネットワークへ接続された1つ又は複数の信号受信器に関連付けられた1つ又は複数の信号受信器アンテナへ、複数の変換済みベクトルを送信するように構成され得る。通信器213はまた、任意変換システムのライブラリに関連付けられたデータを送信及び/又は受信するように構成され得る。
[1035] 図1に戻ると、gUBDMシステム100へ接続される信号送信器101、102は、通信ネットワーク106内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し信号受信器103、104と通信して信号を送信するように構成され得る。図4は、gUBDMシステムの一部である信号受信器301の概略図である。信号受信器301は、図1に示すシステム100の信号受信器103、104と構造的且つ機能的に同様であり得る。信号受信器301は、プロセッサ311、メモリ312、通信器313を含む。
[1036] プロセッサ311は、例えば、一組の命令又はコードを実行するように構成されたハードウェアベース集積回路(IC)又は任意の他の好適な処理デバイスであり得る。例えば、プロセッサ311は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、加速処理ユニット(APU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号処理器(DSP)、プログラム可能論理アレイ(PLA)、コンプレックスプログラム可能論理デバイス(CPLD)、プログラム可能論理コントローラ(PLC)などであり得る。プロセッサ311は、システムバス(例えばアドレスバス、データバス、及び/又は制御バス)を介し、メモリ312へ作動可能に結合され得る。
[1037] 一実施形態によると、プロセッサ311は、通信ネットワーク(例えば図1のネットワーク106)内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し、安全に送信された変換済み信号を受信し、変換済み信号を生成するために使用された任意変換に関連付けられた情報を取得し、及び、原信号がgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で送付先に受信され得るように原信号を復元するために、変換済み信号をこの情報に基づき処理する(例えば任意変換の逆を適用することにより)ように、構成され得る。
[1038] プロセッサ311は、変換器314、任意変換識別器315及び任意変換反転器416を含む、一組の部品を含み得る。プロセッサ311は、信号受信器がその一部であるgUBDMシステムの一部である信号送信器の、1つ又は複数の送信器アンテナ(例えば信号送信器201の送信器アンテナ217及び218)から受信される、変換済み信号を表す複数の変換済みベクトル341A、341Bを含んでもよく、又はメモリ312からアクセスしてもよい。プロセッサ311は、信号送信器から受信された信号に関連する情報に基づき識別された、一組の任意変換331A及び331B、識別された任意変換に基づき計算された、一組の逆変換351A、351B、及び一組の原信号を表す複数のベクトル321A、321Bを含んでもよく、又はメモリ312内でアクセスしてもよい。
[1039] 任意変換識別器315は、信号受信器317及び318を介し受信された変換済み信号(例えば変換済みベクトル341A、341Bにより表される変換済み信号)に関連する情報であって変換済み信号を生成する際に使用された任意変換の識別子の指示を含む情報を受信するように構成され得る。任意変換識別器315は、変換済み信号(例えば変換済み信号341A、341B)から原信号(例えば複数のベクトル321A、321Bにより表される原信号)を復元するために使用され得る任意変換をこの情報に基づき識別するように構成される。
[1040] 任意変換反転器316は、識別された任意変換の影響を反転して変換済み信号から原信号を復元するように構成される、逆変換とも呼ばれる識別された任意変換の逆(例えば逆変換351A、351B)を、任意変換の識別子に基づき生成する。例えば、いくつかの実施形態では、任意変換反転器316は、逆変換(A’)351Aが任意変換(A)331Aの効果を反転して、原信号を表す複数のベクトル321A及び321Bを復元し得るように、変換済み信号を表す複数の変換済みベクトル341A及び341Bに対し適用されるように構成され、並びに信号受信器301により受信される逆変換(A’)351Aを生成する。
[1041] 変換器314は、原信号を表す復元された複数のベクトル(例えば321A及び321B)を受信し、及び復元された複数のベクトルから原信号を復元するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサは並列組のシンボルbnを受信し得る。変換器314は、並列組のシンボルbnを直列組のシンボル(原信号と同様であり得る)へ変換するためにパラレル・ツー・シリアル計算を一組のシンボルbnに対して行うように構成され得る。いくつかの実施形態では、変換器314は、複数の復元されたベクトル(例えばベクトル321A及び321B)を受信し、及びこれらのベクトルに基づき、一組のシンボルを含む原信号を生成し得る。いくつかの実施形態では、変換器314は複数の復元されたベクトル(例えばベクトル321A及び321B)を受信し、及び復元されたベクトルに基づき、各複数組のブロックが複数のベクトルのうちの1つのベクトルを表す複数の複数組のブロックを生成し得る。次に、変換器314は原信号を復元し得る複数の入力ビットを複数の複数組のブロックに基づき生成し得る。
[1042] 信号受信器301のメモリ312は、信号送信器201のメモリ212と構造及び/又は機能の点で同様であり得る。例えば、メモリ312は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)などであり得る。メモリ312は、例えばプロセッサ311に1つ又は複数の処理、機能など(例えば変換器314、任意変換識別器315、任意変換反転器316に関連付けられた機能)を行わせる命令を含み得る1つ又は複数のソフトウェアモジュール及び/又はコードを格納し得る。いくつかの実施形態では、メモリ312は、増分的に追加され使用され得る拡張可能ストレージユニットを含み得る。いくつかの実装形態では、メモリ312は、プロセッサ311へ作動可能に結合され得るポータブルメモリ(例えばフラッシュドライブ、ポータブルハードディスクなど)であり得る。他の事例では、メモリは信号受信器301と遠隔的に作動可能に結合され得る。例えば、遠隔データベースサーバはメモリとして働き、及び信号受信器301へ作動可能に結合され得る。
[1043] 通信器313は、プロセッサ311及びメモリ312へ作動可能に結合されたハードウェアデバイス及び/又はプロセッサ311により実行されるメモリ312内に格納されたソフトウェアであり得る。通信器313は信号受信器アンテナ317と任意選択的に信号受信器アンテナ318とを含み得る。受信器317に加えて第2の受信器318が図4に示されるが、信号受信器301と同様な信号受信器は、いくつかの実施形態によると任意数の受信器を有し得る、又は他のいくつかの実施形態によると単一信号受信器だけを有し得る。通信器313は例えばネットワークインターフェースカード(NIC)、Wi-Fi(商標)モジュール、Bluetooth(登録商標)モジュール、及び/又は任意の他の好適な有線及び/又は無線通信デバイスであり得る。さらに、通信器313はスイッチ、ルータ、ハブ及び/又は任意の他のネットワークデバイスを含み得る。通信器313は信号受信器301を通信ネットワーク(図1に示す通信ネットワーク106など)へ接続するように構成され得る。いくつかの事例では、通信器313は例えばインターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、都市域ネットワーク(MAN)、マイクロ波ネットワークのための世界規模相互運用性(WiMAX(登録商標))、光ファイバベースネットワーク、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、仮想ネットワーク、及び/又はそれらの任意の組み合せなどの通信ネットワークへ接続するように構成され得る。
[1044] いくつかの事例では、通信器313は、ファイル及び/又は一組のファイルを通信ネットワーク(例えば図1のgUBDMシステム100内の通信ネットワーク106)内で定義された1つ又は複数の通信チャネルを介し受信及び/又は送信することを容易にし得る。いくつかの事例では、受信されたファイルは本明細署においてさらに詳細に説明されるようにプロセッサ311により処理され得る及び/又はメモリ312内に格納され得る。いくつかの事例では、先に説明したように、通信器313は「信号受信器317及び318が、gUBDMシステムの一部として通信ネットワークへ接続された1つ又は複数の信号送信器に関連する1つ又は複数の信号送信器アンテナにより安全且つ効率的に送信された変換済み信号を受信するために所定帯域内の特定の所定中心周波数の変換済み信号を受信するようにチューニングされた1つ又は複数のアンテナを含む」ように構成され得る。通信器313はまた、任意変換システムのライブラリに関連付けられたデータを送信及び/又は受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号受信器301は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成された複数のアンテナアレイを含み得る。
[1045] いくつかの実施形態では、gUBDMシステム(例えばgUBDMシステム100)は、直交周波数分割多重化(OFDM)システムと構造及び/又は機能の点で部分的に同様ないくつかの態様におけるものであり得る。例えば、OFDMシステム400’の例示的パイプラインが、図4Aに示すように一組の操作を含み得る、ここでベクトルbは一組のシンボルbnであり得る。
[1046] 例示的OFDMシステム400’では、シンボルbnは、OFDM送信器に入り、及び最初に「シリアル・ツー・パラレル」(上記「S/P」ラベル付き)計算に通され、及び次に逆FFT(上記標記「iFFT」)に通される。いくつかの実施形態では、シンボルbnは、サイクリックプレフィックス(cyclic prefix)を与えられ、パルス整形手順に付される。OFDM受信器は、FFTがiFFTを置換することを除き逆順で上記操作を行うように構成され得る。
[1047] 上述のOFDMシステム400’と比較して、本明細書において説明されるgUBDMシステム400(例えばgUBDMシステム100)により行われる操作が図4Bに示される。gUBDM400は、図4Bに示すようにS/Pブロック514とiFFTブロックとの間に追加の演算子(例えば線形演算子)Aを含み得る。使用中、図4Bに関連する例示的実施形態によると、gUBDM400は「シンボルbnが、信号送信器により受信され、及び変換された組のベクトルを生成するために最初にシリアル・ツー・パラレルブロック(例えば信号送信器201の変換器214と同様な変換器)に通される」ように動作する。次に、変換された組のベクトルは一組の変換済みベクトルを生成するために線形変換Aに付される。例えば、線形変換Aは、任意変換適用器216と同様な任意変換適用器415により行われ、及び任意変換選択器215と同様な任意変換選択器により選択され得る。次に、いくつかの実施形態では、変換済みベクトルは第2の変換済みベクトルを生成するためにiFFTブロックを通され、及びその結果の第2の変換済みベクトルはgUBDMシステム内の1つ又は複数の受信器へ送信され得る。他のいくつかの実施形態では、iFFTブロックはスキップされ得、及び、任意変換適用器により生成された変換済みベクトルがgUBDMシステム内の1つ又は複数の受信器へ送信され得る。別のやり方で表現すると、
(ここでFは離散的フーリエ行列である)。いくつかの実施形態では、Aは本明細書で説明されるように設計によりユニタリであり得、及びFはユニタリであると知られている。グループとしてのユニタリ行列の特性により、積FAもまたユニタリとなる。したがって、Aは任意のユニタリであり得るので、iFFT行列を含むことは不要であり、及びいくつかの実施形態によると、gUBDMシステムは、一実施形態による任意変換適用器515を含むgUBDMシステム400内の操作を示す図4Cに示すように、iFFTブロックを任意ユニタリ行列Aで置換することにより構成され得る。
[1048] 上記説明に続き、OFDMシステム(例えば図5AのOFDMシステム400)と共に作動可能な信号送信器及び信号受信器は、本明細書において説明されるgUBDMシステム(例えば図4B、4CのgUBDMシステム400)により使用されるように容易に適応化され得るが、変換を反転するために送信器においてAを使用するとともに信号受信器においてA’を有するFFTを使用することにより任意変換操作とiFFT操作とを置換する変更だけを伴う。OFDMシステムの他の詳細は同じであり得る。
[1049] 上述のgUBDMシステムは使用時、以下に詳述されるように高度に安全且つ効率的なやり方で信号を送信するために使用され得る。1つ又は複数の信号がユーザAliceに関連するソースからユーザBobに関連する送付先へ送信される信号伝送システムを所与として、このようなシステムは、送信された信号又は送信されたベクトルにアクセスし得る第三者ユーザEveによる盗聴に対し脆弱であり得る。「gUBDMシステムが、送信される変換済み信号又は変換済みベクトルを生成するために使用される」信号送信のために任意変換Aが使用されるということを所与として、Eveが行列Aを知らず、及びEveの攻撃を暗号を知ることだけに基づかせることができれば、Eveがデータを復元するためにする必要がある作業の量は禁止的に大きくなり得る。いくつかの他の実施態様では、任意変換は、本質的に非線形であり得、Eveが普通テキスト/暗号テキストペアにアクセスしてもEveが信号を復元するために非線形変換を発見することをさらに複雑且つ実現不能にする。
[1050] 図5は、一実施形態による、信号を用意し及びgUBDMシステムを使用することにより安全且つ効率的なやり方で信号を送信する例示的方法500を説明するフローチャートを示す。方法500によると、571において、gUBDMシステムの信号送信器(例えば上述の信号送信器201)が複数の入力ビットを含むデータを受信する。複数の入力ビットは、安全且つ効率的なやり方で送信される原信号を表し得る。データはさらに、入力ビットにより表される信号に関連する他の属性を含み得る。例えば、データは、信号の性質、入力ビットの性質、含まれる情報のサイズ及び感度、安全要件などに関係する情報を含み得る。
[1051] 572において、信号送信器は複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成する。いくつかの事例では、信号送信器は複数のシンボル(デジタル複素ベースバンド信号内のパルスとして記述される)を生成し得る。いくつかの実装形態では、シンボルは、通信ネットワーク内で定義された通信チャネルを介し送信される際に、状態又は条件が一定期間の間維持するように通信チャネルの状態又は有意条件を変更/修正及び/又は維持し得る波形又は状態であり得る。いくつかの事例では、信号送信器は、直列信号に関連する複数の入力ビットを、以下にさらに説明されるように送信の多重入力多重出力システムを使用することにより並列に修正及び/又は送信され得る複数のシンボルへ分解し得る。いくつかの事例では、信号送信器は、直列の複数の入力ビットを並列の複数のシンボルへ変換するために変換器(例えば変換器214)を使用し得る。いくつかの実装形態では、複数の入力ビットに基づき複数のシンボルを生成することはビット・ツー・シンボルマップを使用することを介し得る。
[1052] 573において、信号送信器は複数の複数組のブロックを複数のシンボルに基づき生成し、複数の複数組のブロックの各複数のブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表す。いくつかの事例では、信号送信器は、直列信号に関連する直列の複数のシンボルを受信し、及び複数の複数組のブロックへ分解し得、各複数のブロックは複数のベクトルからの1つのベクトルを表し、ベクトルは、本明細書において説明される送信の多重入力多重出力システムを使用することにより並列に変換及び/又は送信されるように構成される。いくつかの事例では、信号送信器は、直列の複数のシンボルを複数の複数組のブロックに変換するために変換器(例えば変換器214)を使用し得る。
[1053] 574において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するためにベクトルへ適用されるように構成された任意変換を複数のベクトルに少なくとも部分的に基づき選択する。例えば、信号送信器は、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換、及び略等角タイトフレーム(NETF)変換を含む任意変換のライブラリへアクセスし得る。信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用される任意変換(例えばユニタリ変換)を選択するために任意変換選択器(例えば任意変換選択器215)を使用し得る。いくつかの事例では任意変換は等角タイトフレーム(ETF)変換を選択し得る、又はいくつかの他の事例では任意変換選択器は略等角タイトフレーム(NETF)変換を選択し得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器は、選択された任意変換が、単位行列又は離散的フーリエ行列ではない行列に基づくように構成され得る。いくつかの実装形態では、任意変換選択器は、選択された任意変換が、離散的フーリエ行列の直和ではない行列に基づくように構成され得る。
[1054] 575において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルの各ベクトルに対し適用する。いくつかの事例では、任意変換を適用することは、複数の変換済みベクトルが複数のベクトルの全大きさにほぼ等しい全大きさを有するようにされ得る。
[1055] 576において、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号の複数の送信器アンテナから複数の信号受信器への送信のために、複数の変換済みベクトルを表す信号を複数の送信器アンテナへ送信する。いくつかの事例では、複数の変換済みベクトルは、「並列に送信された変換済みベクトルが、使用されるgUBDMシステムに関連する1つ又は複数の信号受信器に関連する複数の受信器により受信され得る」ように、信号送信器アンテナデバイスに関連する複数の送信器アンテナ(例えば信号送信器201に関連する送信器アンテナ217及び218)を介し、及び送信の多重入力多重出力システムを使用することにより複数の通信チャネルを介し、並列に送信されるように構成され得る。例えば、複数の信号受信器は複数のアンテナアレイを含み得、複数の信号受信器は信号受信器301などの信号受信器に関連付けられ得、及び複数の信号送信器アンテナは信号送信器201などの信号送信器に関連付けられ得、信号送信器及び信号受信器は多重入力多重出力(MIMO)操作を行うように構成される。
[1056] いくつかの実装形態では、信号は複数の変換済みベクトルに関連する一組の変換済みシンボルを含み得、信号送信器(例えば信号送信器201)は、固定され知られたシンボルレートで、一組の変換済みシンボルを通信チャネル上に置き得る(例えば送信器217を介し)。信号受信器は、変換済みベクトルを再構築するために、一連の変換済みシンボルを検出するタスクを行い得る。いくつかの事例では、変換済みシンボルと小単位のデータとの間に直接対応があり得る。例えば、各変換済みシンボルは1つ又はいくつかの2進数すなわち「ビット」を符号化し得る。データはまた、変換済みシンボル間の遷移により又はさらには一連の多くの変換済みシンボルにより表され得る。
[1057] いくつかの実装形態では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号を、開放型システム間相互接続モデル(OSI:open system interconnection model)に関連する物理層を介し複数の送信器へ送信するように構成され得る。OSIモデルは、標準通信プロトコルを使用することにより多様な通信システムの相互運用性を実現するゴールを有する根底にある内部構造及び技術を問わず、テレコミュニケーションシステム又はコンピュータシステムの通信機能を特徴付け及び標準化する概念的モデルである。OSIモデルは通信ネットワークの通信チャネルを介し交換された情報の抽象化層(例えば7層)内への分割を使用する。各層は特定タイプの情報を含む。
[1058] 例えば、層1は、信号送信器と物理的伝送媒体(例えば、ネットワーク106などの通信ネットワーク内の無線通信チャネル)との間の未構造化生データの送信及び受信に使用される物理層を含み得る。層1は、送信される信号に含まれるデジタルビットを電気的信号、無線信号、又は光信号へ変換するように構成される。層仕様は、電圧レベル、電圧変化のタイミング、物理的データ速度、最大伝送距離、変調方式、チャネルアクセス方法及び物理的コネクタなどの特徴を定義する。層仕様は、無線デバイスのピンのレイアウト、電圧、線路インピーダンス、ケーブル仕様、信号タイミング及び周波数を含む。ビットレート制御は、物理層において行われ、及び送信モードをシンプレックス、半二重、及び全二重として定義し得る。物理層の部品はネットワークトポロジーの観点で説明され得る。信号を送信するために使用される通信チャネルは物理層の仕様を有し得る。
[1059] 577において、信号送信器は任意変換を複数の信号受信器へ提供し、この提供は、複数の変換済みベクトルの送信に関連付けられ、及びさらに複数の信号受信器において複数のベクトルを復元するように構成される。いくつかの実装形態では、複数の信号受信器はさらに、複数の変換済みベクトルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成される。例えば、複数の信号受信器は、複数の変換済みベクトルを表す信号を標的デバイスへ送信するように構成され得る1つ又は複数の信号受信器に関連付けられ得る。
[1060] いくつかの事例では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表すことに加えて以下のもののうちの1つも表し得る信号を送信し得る:(1)任意変換、又は(2)複数の信号受信器への任意変換の逆。いくつかの事例では、信号送信器は、複数の変換済みベクトルを表す第1の信号を送信し、及び任意変換又は任意変換の逆を表す第2の信号を送信し得る。いくつかの実装形態では、信号送信器は第1の信号の送信に先立った時点で第2の信号を送信し得る。すなわち、別の言い方をすると、信号送信器は、複数の信号受信器が任意変換又は任意変換の逆変換に基づき複数の変換済みベクトルから複数のベクトルを復元するように、任意変換を表す信号又は複数の変換済みベクトルを表す信号の送信に先立って任意変換の逆を複数の信号受信器へ送信し得る。
[1061] 図6は、一実施形態によるgUBDMシステムを使用することにより信号を安全且つ効率的なやり方で送信する例示的方法600を示す。方法600はプロセッサ(例えばgUBDMシステムの信号送信器(例えば上述の信号送信器201)に関連するプロセッサ)により実施され得る。671において、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換が複数のベクトルへ適用される。任意変換はユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換を含み得る。いくつかの実装形態では、2以上の任意変換が適用され得る。例えば、いくつかの事例では、方法600を実施する信号送信器は、第1の任意変換が第1の複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用され及び第2の任意変換が第2の複数の変換済みベクトルを生成するために複数のベクトルへ適用されるように構成され得る。
[1062] 672において、本方法は、任意変換を使用することにより、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第1の変換済みベクトルに基づき第1の変換済み信号を生成することを含む。いくつかの事例では、第1の変換済み信号は第1の複素ベースバンド信号を含み得る。673において、本方法は、任意変換を使用することにより、複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの第2の変換済みベクトルに基づき第2の変換済み信号を生成することを含む。いくつかの事例では、第2の変換済み信号は第2の複素ベースバンド信号を含み得る。
[1063] 上述のように、いくつかの実装形態では、第2の変換済み信号は、第2の任意変換を使用することにより生成される第2の複数の変換済みベクトルの1つの第2の変換済みベクトルに基づき得る。
[1064] 674において、方法600は、第1の変換済み信号を、第1の変換済み信号を検出するように構成された第1の信号受信器へ通信チャネルを介し送信することを含む。775において、本方法は、第2の変換済み信号を、第2の複素ベースバンド信号を検出するように構成された第2の信号受信器へ通信チャネルを介し送信することを含む。いくつかの事例では、第2の変換済み信号を送信することは第1の通信チャネルとは異なる第2の通信チャネルを介する。
[1065] 676において、本方法は、任意変換を表す信号を、任意変換に基づく第1の信号受信器及び第2の信号受信器における複数のベクトルの復元のために、第1の変換済み信号を送信すること及び第2の変換済み信号を送信することに関連する第1の信号受信器及び第2の信号受信器へ提供することを含む。いくつかの事例では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の変換済み信号を送信すること及び第2の変換済み信号を送信することに先立って行われる。いくつかの他の場合では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の変換済み信号を送信することと第2の変換済み信号を送信することとの後に行われ得、この場合、信号受信器は、受信された変換済み信号を格納し、及び任意変換を表す信号を受信した後の時点で原信号を復元し得る。いくつかの事例では、信号受信器は、変換済み信号を標的デバイスへ送信するように構成され得る。例えば、信号受信器は複数の変換済みベクトルを表す信号を指定標的デバイスへ送信するように構成され得る。
[1066] 上述のように、第1の任意変換が第1の複数の変換済みベクトルを生成するために使用され、及び第2の任意変換が第2の複数の変換済みベクトルを生成するために使用されるいくつかの事例では、任意変換を表す信号を提供することは、第1の任意変換を表す第1の信号を提供することと、第2の任意変換を表す第2の信号を提供することとを含み得る。いくつかの実装形態では、第1の変換済み信号を送信すること及び第1の任意変換を表す第1の信号を提供することは、第1の受信器に関連する第1の受信器に対するものであり得、並びに第2の任意変換を使用することにより生成される第2の変換済み信号を送信すること及び第2の任意変換を表す第2の信号を提供することは、第1の受信器とは異なる第2の受信器に関連する、第2の受信器アンテナに対するものであり得る。いくつかの事例では、第1及び第2の任意変換を表す第1及び第2の信号は第、1及び第2の信号受信器を含む広範な聴取者へ纏めて同報通信され得る。いくつかの事例では、第2の任意変換を表す第2の信号が提供又は同報通信されるまで、第1の信号受信器は第1の複数のベクトルを復元することができるが、第2の受信器は第2の複数の変換済みベクトルを復元することができないように、任意変換を表す第1の信号は広く同報通信され得るが、任意変換を表す第2の信号は広く同報通信され得ない。
[1067] gUBDMシステムのいくつかの実施形態は、OFDMシステムの変形形態として説明されたが、DSSSシステムの変形形態として動作する。ここで「符号マップ」が使用され帯域制限される。上に参照した‘839特許に記載された明示形式は次のものである:
ここで、
のm番目成分は、次式により与えられる:
[1068] ここでvnは、
のn番目成分であり、κsは、次式を満足する一組のN個の別個の数字である:
[1069] Mは、M>2maxn|κn|となるように選択される整数である。このマップは、上に論述された特性(帯域制限及びドット積保存)を有する。通常、κが0を中心とする連続整数であるとき、M≒Nである。
[1070] したがって、最大組の相互直交拡散符号を生成するために、ユニタリ行列A∈U(N)が選択される。Aのn番目列(又は行、一貫性がある限りどちらでもよい)が
として表されるとき、N個の符号は、n∈[1,...,N]について
である。
[1071] 1つのデバイスがすべてのN符号に関するデータを送信することになれば、1つのデバイスはN個のシンボルbnを取り、各シンボルbnにその拡散符号のあらゆる成分を乗算し、及び次に、結果ベクトルを纏めて加算することができるようになる。したがって、送信されるベクトル
は
であり、ここで、bnはシンボルである。
[1072] しかし、これを行うために、送信器は、通常は複素数(浮動小数点、倍精度など)であるシンボル、11b_n∈Cに
のすべてのM≒N成分を乗算する。これはすべてのNシンボルb_nに関して反復される。したがって、それぞれが符号のN個の成分が乗算されたN個のシンボルが存在する。これは複雑度を、広帯域への応用に関して(O(NlogN)であるOFDMと比較して)法外に高い
にする。
[1073] 特に、各ユーザが符号のサブセットを与えられる多重アクセスアプリケーションに関し、各ユーザはO(N)作業だけを行えばよく、これはOFDMより良い。これは、DSSS実装を多重アクセスアプリケーションにとって非常に良いものにする。
[1076] 図7は、一実施形態によるgUBDMシステムを使用する、複数の変換済みベクトルの受信及び複数のベクトルの復元の例示的方法を説明するフローチャートである。方法700は、本明細書において説明される信号受信器(例えば信号受信器301)に関連するプロセッサにより実施され得る。
[1077] 771において、方法700は、複数の信号送信器から及び複数の信号受信器を介し、複数の変換済みベクトルを表す信号を受信することを含む。
[1078] 772において、本方法は、複数の変換済みベクトルに基づき複数のベクトルを復元するために使用されるように構成された、任意変換の指示を受信することを含む。いくつかの実装形態では、任意変換の指示を受信することは、複数の信号送信器からの及び複数の信号受信器を介したものであり得る。いくつかの事例では、任意変換の指示を受信することは複数の変換済みベクトルを表す信号を受信することに先立ち得る。いくつかの事例では、指示は任意変換の逆を含み得る。
[1079] 773において、本方法は、複数のベクトルを生成するために、任意変換を複数の変換済みベクトルの各変換済みベクトルへ適用することを含む。774において、本方法は複数のベクトルに基づき原信号を復元することを含む。いくつかの事例では、例えば、原信号を復元することは、信号受信器に関連する変換器(例えば変換器314)により行われ得る。いくつかの事例では、方法700は、原信号の復元を行うために、773における原信号を復元することを飛ばして、その代りに複数のベクトルを別のデバイスへ格納し得るか又は送信し得る。
[1080] 上述のgUBDMシステムの別の利点は、gUBDMシステムがユニタリ群の豊富さ及び構造を十分に利用するように設計されるということである。説明されるgUBDMシステムが提供する1つの機会は、ETF/NETFを、採用され修正されるOFDMシステム変形形態へ取り込む能力であり、これは、修正されていない限りOFDMシステムでは不可能であるものである。
[1081] gUBDMシステムはまた、gUBDMシステムへの修正があると符号分割多重化をOFDMシステム内へ含む能力を、信号送信源に与える。これは、時分割、周波数分割及び空間多重化に加えて、符号分割多重化を行うということを意味する。これは、システムエンジニアに非常に大きな自由度を加える。
[1082] iFFTは、いくつかの実装形態では一般的ユニタリAの適用後に行われ、等化をより容易なものにし得る可能性が依然として高くなる、ということに注意すべきである。したがって、データベクトルbを取り、及び工程b->Ab->FAbを介しこれを送信する、ここでFはフーリエ変換である。しかし、U(N)の集団構造のために、U(N)の要素F及びA両方が使用されるならば、それらの積も使用されるということが知られている。我々はグループU(N)全体を使用しているので、単一行列Aを請求することとフーリエ行列が続く単一行列Aを請求することとの差は無い。纏めて乗算したユニタリ行列がどれだけ多くても、結果は依然としてU(N)の別の要素だけである。
[1083] 換言すれば、この手法の重要な利点は安全性である。データを変調する行為自体が、ビット(又はOSI層1上のすべて)への盗聴者のアクセスを拒否することにより、その内容を当該チャネル上の盗聴者に対して十分に安全にすることができるならば、盗聴者の攻撃面は根本的に変化する。トラヒック分析攻撃、プロトコル弱点攻撃、制御データ漏洩攻撃などの、すべての可能性が完全に削除される。さらに、伝統的暗号化により提供される安全性が、ネットワークに悪影響を与える遅延/待ち時間を引き起こすネットワークでは、暗号化(通常、OSI層3以上における)は任意選択的に完全に除去され得る。これは、暗号化と通常は暗号化に関連するオーバーヘッドとを含む空間、電力、熱又は時間を除去する。さらに、暗号化に関連する遅延/待ち時間(単にOSIスタックを上下して情報を渡す必要があるすべてのものから、そのビットを単に暗号技術に通す必要があることに関連する待ち時間まで)が削除され得る。システムが行う必要があるのは送信することだけである。変調自体が安全性の役目を果たす。
[1084] 信号受信器は、変換済み信号を受信すると、いかなる計算も行う用意がある。いくつかの実装形態では、信号受信器は信号を復調し、及びシンボル及びビットを復元し得るだけである。いくつかの実装形態では、信号受信器はまた、デジタル化されたI及びQを格納し得るか、又はデジタル化されたI及びQを、ユニタリ行列の逆を適用することなく他のいくつかのシステムへ渡し得る。
物理層安全性(PLS)を有するUBDM
[1085] 「物理層安全性」(PLS)は、秘密情報の交換の目的のために通信システムのユーザ間の通信チャネルの物理的性質の活用を指す。前述のgUBDM実施形態のいくつかは物理層における安全性の用途を説明するが、これらは、二人のユーザ間の共有チャネルの物理的性質の利用に関与するPLSを厳密な意味では取り込まない。例えば、PLSでは、ユーザは、秘密情報のための対称暗号/安全性方式(例えば高度暗号化標準(AES:Advanced Encryption Standard))の秘密キーを通信チャネルの物理的特性に基づき生成する。盗聴者が、通信チャネルの物理的特性を直接測定するために(又は近似するために十分な情報を集めるために)ユーザのうちの1人に十分に近い受信器を有しない限り、盗聴者は共有秘密にアクセスすることができなくなる。以下に記載される実施形態によると、PLSは、通信の安全性を強化するためにgUBDM(又は非一般化UBDM)、OFDM、又は任意の他の通信システムと組み合わせて実装され得る。
[1085] 「物理層安全性」(PLS)は、秘密情報の交換の目的のために通信システムのユーザ間の通信チャネルの物理的性質の活用を指す。前述のgUBDM実施形態のいくつかは物理層における安全性の用途を説明するが、これらは、二人のユーザ間の共有チャネルの物理的性質の利用に関与するPLSを厳密な意味では取り込まない。例えば、PLSでは、ユーザは、秘密情報のための対称暗号/安全性方式(例えば高度暗号化標準(AES:Advanced Encryption Standard))の秘密キーを通信チャネルの物理的特性に基づき生成する。盗聴者が、通信チャネルの物理的特性を直接測定するために(又は近似するために十分な情報を集めるために)ユーザのうちの1人に十分に近い受信器を有しない限り、盗聴者は共有秘密にアクセスすることができなくなる。以下に記載される実施形態によると、PLSは、通信の安全性を強化するためにgUBDM(又は非一般化UBDM)、OFDM、又は任意の他の通信システムと組み合わせて実装され得る。
[1086] いくつかの実施形態では、通信方法はUBDM又はOFDMとPLSとを組み合わせる。PLSは例えば、回転によるMIMO-OFDMプリコーディング(MOPRO:MIMO-OFDM Precoding with Rotation)アルゴリズムと呼ばれるPLS鍵交換アルゴリズムの修正バージョンを含み得る。MOPROの先行バージョンに関する追加詳細は、すべての目的のために参照によりその全体が援用される“Practical Physical Layer Security Schemes for MIMO-OFDM Systems Using Precoding Matrix Indices”by Wu, Lan, Yeh, Lee, and Cheng, published in IEEE Journal on Selected Areas in Communications (Vol 31 Issue 9, September 2013)に見出され得る。
[1087] いくつかの実施形態では、MOPROアルゴリズムはMIMOシステムを有することに依存する。通信リンクを開始すると、非MOPRO MIMO-OFDMシステムは最初に、複素数値の大きな行列により表され得るMIMOチャネルを測定し得る。第1のユーザは、同期ボーの表現(すなわちデータパケット内のユニークワード)を第1のプロセッサを介し各送信アンテナから第2のユーザへ送信し、及び第2のユーザはチャネルを測定するために同期ボーを使用する。例えば、次の例を考察する:すなわち2つの送信アンテナ及び2つの受信アンテナが存在するシステムを考察する。第1の送信アンテナは値T1を表す信号を送信し、第2の送信アンテナは値T2を表す信号を送信する。第1の受信アンテナは、送信アンテナにより送信される2つの値(T1及びT2)の線形結合である値R1を表す信号を受信することになる。換言すれば、R1=h11*T1+h21*T2である。値h11及びh12はチャネルの物理的特性に依存するランダム複素数値である。例えば、値h11及びh12は、所与の送信された信号の表面がどれだけ遠くへ跳ね返ったか又はどれだけ遠くに在ったか、それが作られた材料、その結果の位相シフト、サブキャリヤの中心周波数、湿度、温度などに依存し得る。同様に、第2の受信アンテナは、これもまた2つの送受信アンテナにより送信された2つの値の線形結合であるが通常は異なる線形結合である値R2を表す信号を受信することになる。換言すれば、R2=h21*T1+h22*T2である。したがって、4つの値(h11,h12,h21,h22)はチャネルを物理的に特徴付ける数字である。2つの送信器及び2つの受信器(2×2=4)が存在するので、4つのこのような値が存在する。
[1088] 同期を容易にするために、2つの送信アンテナは例えばそれらの信号を一度に1つ(例えば交互に)送信し得る。換言すれば、第1の送信器がT1を最初に送信し、その後送信器2はT2を送信する。第1の受信アンテナにより受信される第1の信号はR1=h11*T1であり、ここからh11が判断され得る。第2の受信アンテナにより受信される第1の信号はR2=h21*T1であり、ここからh21が判断され得る。次の期間中、第1の受信アンテナは第2の信号R1=h12*T2を受信し、及び第2の受信アンテナは第2の信号R2=h22*T2を受信し、ここからh12及びh22がそれぞれ判断され得る。したがって、受信器はチャネルのすべての4つの成分を取得/判断した。この時点から、第1及び第2の送信器の両方は同時に送信し得、及び受信器は、(h11*T1+h12*T2)及び(h21*T1+h22*T2)からT1及びT2を復元するために線形変換を反転し得る。
[1089] いくつかの実施形態では、3つ以上のアンテナが存在する場合、チャネル値の行列は両側のアンテナの数と同じ次元を有する行列である。例えば、5つの送信アンテナ及び7つの受信アンテナが存在すれば、第1の受信アンテナはR1=h11*T1+h12*T2+h13*T3+h14*T4+h15*T5を受信し、第2の受信アンテナはR2=h21*T1+h22*T2+h23*T3+h24*T4+h25*T5を受信し等々、第7の受信アンテナはR7=h71*T1+h72*T2+h73*T3+h74*T4+h75*T5を受信する。その結果のチャネル行列は7×5行列である。より一般的には、t個の送信アンテナ及びr個の受信アンテナがあれば、チャネル行列はr×tである。
[1090] 次に、チャネル全体を表す信号を第1のユーザへ返送するのではなく、第2のユーザは、可能なチャネル行列に対応する少数のビットを、可能なチャネル(任意選択的に、公的にアクセス可能である)の「コードブック」から送信する。換言すれば、第1及び第2のユーザは、以前に合意された組の可能なチャネル行列へアクセスすることができる。第2のユーザがチャネルを測定する場合、第2のユーザは、測定されたチャネルに最も近い(すなわち、最も良く近似する)コードブック内の行列を選択し、及び当該行列にラベルを付ける一連のビットを第2のプロセッサを介し第1のユーザへ返送する。前述の手法を使用することにより、第1及び第2のユーザは、チャネルを連続的に測定し、及びこの測定されたチャネルを伝達するために小さなサブセットのビットだけを送信する。
[1091] 既知のMOPROシステムでは、可能なチャネル行列の以前に合意されたコードブック(公開されており、したがって盗聴者により知られている)は次のように使用される:第1のユーザは、第2のユーザが行列に対応するビットに応答する際に、第2のユーザがコードブックから選択して盗聴者(この回転を知らない)が情報を抽出し得ないように、意図的「回転」をチャネルベクトルへ適用する。しかし、既知のMOPROシステムは、盗聴者が第1及び第2のユーザの1人に物理的近接性という点で十分に近い受信器を有すれば盗聴者は秘密ビットの半分を復元し得、及び盗聴者が第1及び第2のユーザの両者の物理的近接性という点で十分に近い受信器を有すれば盗聴者はビットのすべてを復元し得るので、盗聴者に対し脆弱であるままである。本明細書に記載の実施形態は、既知のMOPROシステムに対する改善を表し、例えばMOPROアルゴリズムに対する修正(第1のユーザにより適用されるチャネルベクトルへの回転が第2のユーザにより第1のユーザへエコーバックされ、これによりすべてのビットを盗聴から保護する)を介し実現された。
[1092] 物理層安全性とUBDMとを組み合わせること
MIMO概説
[1093] 単一サブキャリヤを有するOFDMシステムを考察する。送信器はt個のアンテナを有し受信器はr個のアンテナを有する。「t個の送信アンテナのすべてのアンテナは送信器nがシンボルbnを送信するように一意的シンボルを同時に(同じ周波数において)送信する」ということを仮定する。これらはベクトル
内へ配置され得る(
は本明細書ではシーケンスとも呼ばれることに注意されたい)。r個の受信アンテナはそれぞれ、これらのシンボルのそれぞれを、或る線形結合で受信することになる。換言すれば、受信器r1、…、rrは以下のものを受信することになる:
前述の式は以下の行列方程式内へ配置され得、
ここで、
である。
MIMO概説
[1093] 単一サブキャリヤを有するOFDMシステムを考察する。送信器はt個のアンテナを有し受信器はr個のアンテナを有する。「t個の送信アンテナのすべてのアンテナは送信器nがシンボルbnを送信するように一意的シンボルを同時に(同じ周波数において)送信する」ということを仮定する。これらはベクトル
[1094] 行列Hは「チャネル行列」又は「チャネル表現」と呼ばれることがある。シーケンス
(又は「トレーニングシーケンス」)が受信器に知られていれば、受信器はチャネル行列Hの全体を復元するためにシーケンス
を使用し得る。例えば、トレーニングシーケンスの送信が実際に同時でなく、むしろ受信器が第1の送信アンテナからb1を最初に送信すれば、受信器はHの第1列を判断し得る(値b1を知っているという理由で)。次に、受信器は第2の送信アンテナからb2を受信し、及び受信器はHの第2列を判断する。同様な手順がシーケンスbのbn毎に発生し得る。
[1095] 次に、Hの特異値分解をH=UDV*に取ることを考察する。Hがr×t行列であれば、Uはr×rユニタリ行列であり、Vはt×tユニタリ行列であり、V*はVの共役転置行列であり、及びDは特異値を含む対角行列である。高い確率で、Hはランクmin(t,r)を有することになり、したがってDは第1のmin(t,r)値が正の実数値である行列になる。より一般的には、Hのランクがチャネルの能力を決定する。ランクは、送信器と受信器との間で同時に送信され得る独立チャネルの数に等しい。
MIMOプリコーディング
[1096] 「Alice」及び「Bob」両者がMIMOシステムを使用しているということを仮定する。ここで、「Alice」はt個のアンテナを備えた送信器を指し、及び「Bob」はr個のアンテナを備えた受信器を指す。理想的には、Alice及びBobの両者がチャネル行列Hの完全な知識を有すれば、両者は特異値分解(SVD:singular value decomposition)を行い、及びH=UDV†を取得し得る。このような環境下で、AliceがデータをBobへ送信し始めると、Aliceは最初に、自身の送信
に行列Vを前乗算する(pre-multiply)可能性がある。換言すれば、
を送信する代わりに、Aliceは
を送信する。チャネルを介し送信された後、信号
は以下の形式でBobにより受信される:
次に、Bobは次式を取得するために「後乗算(post-multiplication)」を行い得る(
にU†を乗算し得、ここでU†はUの共役転置行列である):
次に、スカラー特異値が分割され得る。
[1096] 「Alice」及び「Bob」両者がMIMOシステムを使用しているということを仮定する。ここで、「Alice」はt個のアンテナを備えた送信器を指し、及び「Bob」はr個のアンテナを備えた受信器を指す。理想的には、Alice及びBobの両者がチャネル行列Hの完全な知識を有すれば、両者は特異値分解(SVD:singular value decomposition)を行い、及びH=UDV†を取得し得る。このような環境下で、AliceがデータをBobへ送信し始めると、Aliceは最初に、自身の送信
[1097] 実際、前述の手順は、例えばAliceがトレーニングシーケンスをBobへ送信し、BobがチャネルSVDを計算し及び右側特異ベクトルVの行列全体をAliceへ返送し、及び次にAliceが前乗算を行うので必ずしも実際的手法ではない。チャネルに対する更新が必要又は所望されるたびに行列全体UをAliceへ返送することは禁止的に且つ計算的に高価であり、且つ帯域消費的であり得る。したがって、最小フィードバック手法が以下に記載のように代替的に使用され得る。
[1098] 上に指摘したように、送信に先立って、Alice及びBobはFiで表されるユニタリ行列のコードブックに合意し得る。c個のビットがこれらの行列にインデックスを付けるために使用されるということを仮定すると、2c個の行列が存在し、及びインデックスiは[0,2c-1]にわたる。Bobは、Aliceが自身の送信に真の/正確な右側特異ベクトルVを前乗算するということを要求することを望み得る。しかし、Aliceへの要求は非実用的であり得るので、Bobは、その代りに、コードブックからVに最も近い(すなわち、最も良く近似する)ユニタリ行列を選択し得る。本明細書で使用されるように、「最も近い」ユニタリ行列は、MIMOチャネルの能力を最大化するユニタリ行列を指し得、ここで、MIMOチャネルの容量Cは以下の式により定義され得、ここで、IIは単位行列であり、S/Nは信号対雑音比であり、Hはチャネル表現(又は行列)であり、H†はHの共役転置行列である:
[1100] 行列Fi全体をAliceへ返送するのではなく、Bobはその代りに、cビット値であるインデックスiだけをBobへ返送し得る。Aliceはコードブックへアクセスすることができるので(例えば、コードブックは公開されているので)、Aliceは送信のための自身のデータに行列Fiを前乗算し、及びその結果の積を送信する。Bobは、右側特異ベクトルが効果的に除去されたというメッセージを受信し得、及び左側特異ベクトルを除去するために受信メッセージにU†を後乗算し、次に、特異値をスケールアウトし得る。チャネルを単純化するためのこの手法はMIMO送信の「プリコーディング」と呼ばれることがあるが、これは、Aliceが、送信に先立って自身のデータを「符号化」する(既知のインデックス付けを有する行列のコードブック(又は「参照テーブル」)からの「コード」(行列Fi)により)ためである。
MIMO-OFDMプリコーディング(MOP:MIMO-OFDM Precoding)
[1101] 物理層安全性は、送信されているデータに盗聴者(「Eve」)がアクセスすることができること無くAliceとBobとの間の情報の安全な交換を容易にするために上述のプリコーディング技術へ適用され得る。上に論述したように、物理層安全性は、安全通信を保証するための通信チャネルの物理的詳細の使用を指す。いくつかの実装形態では、HABで表されるAliceとBobとの間のチャネル行列及びHBAで表されるBobとAliceとの間のチャネル行列(同じ帯域内にあると仮定される)は「チャネル相互性」(HAB=(HBA)Tを意味する)に従う(ここで、上付き文字「T」は行列転置を指す)。他方で、Eveの受信器がAlice又はBobと物理的に近接していなければ、EveとAliceとの間のチャネルHAE=(H)T及びAliceとBobとの間のチャネルHBE=(HEB)TはHAB=(HBA)Tとは著しく異なる。これは、それらの間の物理チャネルのおかげで、Alice及びBobはEveがそれらのメッセージを読み出すこと無く通信するために活用し得る共有秘密を有するということを意味する。
[1101] 物理層安全性は、送信されているデータに盗聴者(「Eve」)がアクセスすることができること無くAliceとBobとの間の情報の安全な交換を容易にするために上述のプリコーディング技術へ適用され得る。上に論述したように、物理層安全性は、安全通信を保証するための通信チャネルの物理的詳細の使用を指す。いくつかの実装形態では、HABで表されるAliceとBobとの間のチャネル行列及びHBAで表されるBobとAliceとの間のチャネル行列(同じ帯域内にあると仮定される)は「チャネル相互性」(HAB=(HBA)Tを意味する)に従う(ここで、上付き文字「T」は行列転置を指す)。他方で、Eveの受信器がAlice又はBobと物理的に近接していなければ、EveとAliceとの間のチャネルHAE=(H)T及びAliceとBobとの間のチャネルHBE=(HEB)TはHAB=(HBA)Tとは著しく異なる。これは、それらの間の物理チャネルのおかげで、Alice及びBobはEveがそれらのメッセージを読み出すこと無く通信するために活用し得る共有秘密を有するということを意味する。
[1102] MOPにより使用される手法は以下のとおりである:送信することに先立ち、Alice及びBobは上述のようにユニタリ行列のcビットコードブックに合意する。コードブックが公開されているということを想定すると、Eveはその内容を知っていると想定される。送信時、Aliceは既知の(Bob及びEveを含み皆に知られた)信号/シーケンス
をBobへ送信する。Bobはチャネルを介し
を受信し、したがって変換済み信号
を受信する。その一方で、Eveは
を受信する。これは、EveとAliceとの間の十分な経路情報をEveに与えるが、HABに関してはEveに何も伝えず、したがって、Eveは行列Fi及びFjのどちらをAlice及びBobが計算するかを知らない。
[1103] 次に、Bobは、最適プリコーディング行列Fi及び最適ポストコーディング行列Fjを識別するためにコードブックを使用する。次に、インデックスi及びインデックスjに対応するビットは、Bob及びAliceが共有するキーのビットとしてBobにより格納される。次に、Bobは、既知の(Eveを含み皆に知られた)シーケンス(AliceがBobへ送信したのと同じシーケンスであってもなくてもよい)をAliceへ返送する。Aliceは、チャネルHBA=(HAB)Tを介しBobにより送信されたシーケンスを受信し、及び、最適行列Fi及びFjを計算するためにもこれを使用する。チャネル相互性を仮定すると、Alice及びBobは、最適プリコーディング及びポストコーディング行列のインデックスに合意し、したがって共有秘密を確立することになる。前述の手順は、システム設計に依存して、あらゆるサブキャリヤ又は一群のサブキャリヤに関し追随され得る。
[1104] 前述の手順に関連する2つの潜在的安全脆弱性は、Eveが物理的考察を介しチャネルHABを推測することができる可能性があるか、又はEveがAlice又はBobのいずれかに十分に近いEveの受信器を例えばHAB≒HAEとなるように物理的に移動する可能性があるかのいずれかである。EveがAliceとBobとの間のチャネルのわずかな近似ですら取得すれば、システムの安全性は劇的に低減され得る。
MOPRO
[1105] MOPROは、上述の安全脆弱性に対処するMOPの、修正され及び回転されたバージョンである。MOPROでは、MOPと同様に、Alice及びBobはcビットコードブックに予め合意しており、及びこのコードブックは公開されEveにより知られている可能性がある。送信時、Aliceはランダムユニタリ行列Gを選択する。この行列はAliceにより知られているが、Bob及びEveには知られていない。Aliceは、既知のシーケンス
にGを乗算し、その結果
をBobへ送信する。Bobは
を受信する。したがって、Bobがチャネルを読み取ると、BobはHの代わりに有効チャネル表現HABGを見ることになる。Bobが有効チャネルのSVDを計算する場合、Gは、ユニタリとなるように選択されたので、チャネルの右側特異ベクトルだけに影響を与える。換言すれば、HAB=UDV†であれば、HABG=UD(V†G)である。Bobは、左側特異ベクトルがUにより与えられ、右側特異ベクトルがV†Gにより与えられ、及び特異値がDにより与えられるということを判断することになる。この段階で、Eveは
を受信済みである。Eveは
を知っているが、G又はHAEを知らない。AliceとEveとの間の真のチャネルが
であれば、Eveが行いうる最良のことは、SVDを取り、正しい左側特異ベクトル
及び正しい特異値
を見出すことであるが、Eveは、HABの特性はおろか、正しい右側特異ベクトル
も判断し得ない。
[1105] MOPROは、上述の安全脆弱性に対処するMOPの、修正され及び回転されたバージョンである。MOPROでは、MOPと同様に、Alice及びBobはcビットコードブックに予め合意しており、及びこのコードブックは公開されEveにより知られている可能性がある。送信時、Aliceはランダムユニタリ行列Gを選択する。この行列はAliceにより知られているが、Bob及びEveには知られていない。Aliceは、既知のシーケンス
[1106] 次に、Bobは、c個のビットの秘密(本明細書ではインデックスnで表される)を選択し、及び、コードブックから行列Fnを選択する。次に、Bobは、或る既知のシーケンス
を送信する(再び、これは、Alice、Bob及びEveにより公知であり、及び適切ならば
と同じであり得る)が、最初にFnにより、次にU*により乗算する(U*はエルミート行列共役ではなく、Uの複素共役を表す)。換言すれば、Bobは
を送信する。AliceがBobの送信を受信する場合、これはチャネル表現HBAが作用した後のものとなる。この結果、Aliceは
を受信し、ここから有効チャネルHBAU*Fnを判断し得る。しかしチャネル相互性のおかげで、HBA=(HAB)Tは次のようになる:
HBAU*Fn=(HAB)TU*Fn=(UDV†)TU*Fn=V*DUTU*Fn=V*DFn (0.0.8)。
HBAU*Fn=(HAB)TU*Fn=(UDV†)TU*Fn=V*DUTU*Fn=V*DFn (0.0.8)。
[1107] 式0.0.8の観点では、AliceがSVDを判断する場合、Aliceは左側特異ベクトルに関してV*を及び右側特異ベクトルに関してFnを取得することになる。次に、Aliceは、Fnのインデックスを識別するためにコードブックを調べ、及びこのインデックスに基づき、Bobにより生成された秘密値を判断する。MOP(共有秘密ビットがチャネルから読み出された)とは異なり、MOPROでは、Bobは秘密ビットを生成し、これをチャネル表現内へ埋め込むということに留意されたい。この段階で、Eveは有効チャネル表現HBEU*Fnを受信しているが、U、Fn又はHBEを知らないので、EveがFi行列のすべてを使い果たしたとしても、Eveは、どのFiをBobが送信したかを確認することができなくなる。
[1108] 次に、Aliceは、公知のシーケンス(第1のシーケンス
と同じであり得る)を取り、コードブック内のインデックスn’に対応するAlice自身の秘密メッセージを選択し、及びメッセージ
をBobへ送信する。次に、Bobは
を受信し、これからHABVFn
’=UDV†VFn
’=UDFn
’を取得する。この結果から、Bobは、SVDを取り、右側特異ベクトルを判断し、及びその結果のインデックスFn
’を調べ得、BobとAliceとの間の共有秘密の別のc個のビットを生じることになる。再度、Eveはこの情報のうちのいかなるものも読み出し得ない。Alice及びBobは今やそれぞれ、秘密ビットn、n’に対応する2c個の共有秘密ビットを有する。Alice及びBobは、サブキャリヤ毎に、同様な手順を行うことになり、2Nc個のビットを生じることになる。この手順はAlice及びBobが十分な数のビットを有するまで反復され得る。
[1109] HBE≒HBAとなるように、Eveの受信器がAliceに十分物理的に近いと仮定する。第1の送信の結果として、Aliceが
をBobへ送信すると、Eveは
を受信することになる。Eveは
を知っているが、HAE又はGを知らないので、
から、Eveは左側特異ベクトル及びHAEの特異値だけを取得し得る。次の送信の結果として、Bobが
をAliceへ返送すると、EveはHBEU*Fnを受信することになるが、HBE≒HBAであるので、EveはHBEU*Fn≒HBAU*Fn=V*DFnを取得し得る。したがって、Eveは、インデックスnに含まれる秘密情報(行列Vだけでなく)を復元することができる。次に、Aliceが
をBobへ返送すると、Eveは
を受信し、ここからEveは行列HAEVFnを取得し得る。Eveは左側特異ベクトル及びHAEの特異値及び行列Vを知っているが、Eveは、HAEの右側特異ベクトルを知らず、したがって行列Fnを抽出し得ず、秘密キーの後半も取得し得ない。同様に、Eveの受信器がBobに十分物理的に近ければ、Eveはインデックスn’に対応する秘密ビットを取得し得るが、nによりインデックス付けされた秘密ビットは取得し得ない。
[1110] したがって、Eveの受信器がAlice又はBobに十分物理的に近くないならば、Eveはいかなる秘密ビットも取得し得ない。Eveの受信器がAlice又はBobに十分物理的に近ければ、Eveは秘密ビットの正確に半分を取得し得る。Eveの受信器がBob及びAliceの両者に同時に十分物理的に近ければ、Eveは秘密ビットのすべてを残念ながら復元し得る。
強化型MOPRO
[1111] 本明細書に記載の強化型MOPRO方法は、既知のMOPROシステムと比較して次のようにすることにより、安全性を強化する。第2の送信工程において(例えば、上記例ではBobがAliceへ返答すると)、Bobは行列をBobの送信器へ適用して送信する前に、行列V†Gの右乗算を追加し、これによりどれだけ多くのチャネル情報をEveが有するかにかかわらずEveが送信された情報のいかなるものも復元することを防ぐように、MOPROアルゴリズムを修正する。
[1111] 本明細書に記載の強化型MOPRO方法は、既知のMOPROシステムと比較して次のようにすることにより、安全性を強化する。第2の送信工程において(例えば、上記例ではBobがAliceへ返答すると)、Bobは行列をBobの送信器へ適用して送信する前に、行列V†Gの右乗算を追加し、これによりどれだけ多くのチャネル情報をEveが有するかにかかわらずEveが送信された情報のいかなるものも復元することを防ぐように、MOPROアルゴリズムを修正する。
[1112] いくつかの実施形態では、修正されたMOPRO方法は(MOPROのように)Alice及びBobがユニタリ行列Fi(インデックスiは2c個の行列が存在する[0,2c-1]の範囲である)の公知のコードブックに予め合意することで始まる。第1の送信において、Aliceは、ランダム秘密ユニタリ行列Gを選択し、及び公知のメッセージ
と共に
を送信する。Bobは、
を受信し、これから、Bobは左側特異ベクトルU、特異値D、及び実効右側特異ベクトルV†Gを読み取り得る。
[1113] 次に、Bobは、自身の秘密メッセージのc個のビットを識別し、対応cビットインデックス(本明細書ではnで表される)を見出し、公知のコードブック内のユニタリ行列Fnを調べ、及び行列U*Fnを構築する。しかし、送信に先立って、Bobは、U*FnV†Gを取得するために行列U*FnにV†Gを右側乗算する。次に、Bobは
を送信する。ここで、
は或る公知のシーケンスである。Aliceは、チャネルHBA歪みにより修正されたBobの送信を受信し、以下の行列を判断する:
を送信する。ここで、
は或る公知のシーケンスである。Aliceは、チャネルHBA歪みにより修正されたBobの送信を受信し、以下の行列を判断する:
[1114] この時点で、AliceはSVDを行い、及び左側特異ベクトルV*、特異値D、及び実効右側特異ベクトルFnV†Gを復元し得る。さらに、AliceはV(左側特異ベクトル)及びGを知っているので(彼女がそもそも生成したので)、Aliceは、Fnを復元するために右側特異ベクトルFnV†GにG†Vを乗算し得る。次に、Aliceは、コードブック内のこの行列を調べ、及びインデックスnに対応する秘密ビットを読み取る。この時点で、Aliceは他の何もBobへ送信する必要はない。Bobは、十分な数のビットがBobとAliceとの間で交わされるまで、秘密を同じやり方で連続的に送信し得る(例えばチャネルが静的又はほぼ静的であるということを仮定する)。
[1115] いくつかの実施形態では、秘密生成はAlice及びBobの両者により行われ得、この場合、第1の2つの送信は以下のものを含み得る:(1)Aliceが
をBobへ送信し、続いて(2)Bobが
をAliceへ送信する。換言すれば、第1の期間中、AliceはG1をBobへ送信し、Bobは、HABG1=UDV†G1を受信し、及びU、D及びV†G1を得るためにSVDを計算する。次に、第2の期間中、BobはG2をAliceへ送信し、AliceはHBAG=V*DUTG2を受信する。次に、AliceはV*、D及びUTG2を得るためにSVDを計算する。第3の期間中、Aliceは、インデックスn1に対応するc秘密ビットを選択し、及びVFnUTG2をBobへ送信する。BobはHABVFnUTG2=UDV†VFnUTG2=UDFn1UTG2を受信し、これから、BobはSVDを計算し、及びU、D及びFn1UTG2を得る。次に、BobはFn1を判断するためにG2及びUの自身の知識を使用する。次に第4の期間中、Bobはインデックスn2に対応する自身のc秘密ビットを選択し、U*FnV†G1をAliceへ送信する。AliceはHBAU*Fn2V†G1を受信し、ここから、Bobがn1を復元するのと同様なやり方でn2を復元する。Alice及びBobは、前述の手順を使用することにより秘密ビットの送信と受信とを交互に続け得、Eveの受信器がAlice及び/又はBobに物理的に近接していても、Eveはいかなる秘密情報も復元することができなくなる。
をAliceへ送信する。換言すれば、第1の期間中、AliceはG1をBobへ送信し、Bobは、HABG1=UDV†G1を受信し、及びU、D及びV†G1を得るためにSVDを計算する。次に、第2の期間中、BobはG2をAliceへ送信し、AliceはHBAG=V*DUTG2を受信する。次に、AliceはV*、D及びUTG2を得るためにSVDを計算する。第3の期間中、Aliceは、インデックスn1に対応するc秘密ビットを選択し、及びVFnUTG2をBobへ送信する。BobはHABVFnUTG2=UDV†VFnUTG2=UDFn1UTG2を受信し、これから、BobはSVDを計算し、及びU、D及びFn1UTG2を得る。次に、BobはFn1を判断するためにG2及びUの自身の知識を使用する。次に第4の期間中、Bobはインデックスn2に対応する自身のc秘密ビットを選択し、U*FnV†G1をAliceへ送信する。AliceはHBAU*Fn2V†G1を受信し、ここから、Bobがn1を復元するのと同様なやり方でn2を復元する。Alice及びBobは、前述の手順を使用することにより秘密ビットの送信と受信とを交互に続け得、Eveの受信器がAlice及び/又はBobに物理的に近接していても、Eveはいかなる秘密情報も復元することができなくなる。
[1116] 図8は、一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用する通信システムの概略図である。図8に示すように、PLS通信システム801は、通信媒体814(例えば自由空間、多経路無線環境など)を介し互いに通信可能に結合された第1組の通信デバイス813及び第2組の通信デバイス815を含む。第1組の通信デバイス813は第1のプロセッサ811へ通信可能に結合され、及び第2組の通信デバイス815は第2のプロセッサ816へ通信可能に結合される。第1のプロセッサ811はメモリ812へ作動可能に結合され、及び第2のプロセッサ816はメモリ812へ作動可能に結合される。第1のプロセッサ811及び第2のプロセッサ816のそれぞれは、ユニタリ行列820のコードブック(公的にアクセス可能であり得る)を格納するストレージレポジトリへ作動可能に結合される。PLS通信システム801の動作中、プロセッサ811は、第1の符号化されたベクトルを生成し、及び第1の符号化されたベクトルを通信媒体814の通信チャネルを介し第2組の通信デバイス815へ送信する。通信チャネルは送信中に第1の符号化されたベクトルへチャネル変換を適用し、これにより変換済み信号を生成する。第2のプロセッサ816は、変換済み信号を受信し、その有効チャネル表現/行列を判断し、及び有効チャネルの左右特異ベクトルを識別する。第2のプロセッサ816は、メッセージに基づきユニタリ行列820のコードブックからプリコーディング行列を選択し、及び、第2の符号化されたベクトルを、第2の既知のベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役及び右側特異ベクトルに基づき生成する。次に、第2のプロセッサ816は、メッセージを識別するために、第2の符号化されたベクトルを第1組の通信デバイス813へ送信する。
[1117] 図9は一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用することにより通信する方法を示すフローチャートである。図9に示すように、方法900は、902において、第1の通信デバイスを介し及び第1のプロセッサにおいて、第1の符号化されたベクトル及びチャネル変換を表す信号を受信することを含む。第1のプロセッサは、904において、有効チャネルの表現を、受信された信号に基づき検出し、及び906において、有効チャネルの表現の左側特異ベクトル及び有効チャネルの表現の右側特異ベクトルを識別するために有効チャネルの表現の特異値分解を行う。908において、第1のプロセッサは、送信用のメッセージのインデックスに関連するプリコーディング行列をユニタリ行列のコードブックから選択する。第1のプロセッサは、910において、第2の符号化されたベクトルを既知のベクトル、プリコーディング行列、左側特異ベクトルの複素共役、及び有効チャネルの表現の右側特異ベクトルに基づき生成し、及び912において、第2の通信デバイスへ作動可能に結合された第2のプロセッサにおけるメッセージの識別のために、第2の符号化されたベクトルを表す信号を、通信チャネルを介し第2の通信デバイスへ送信する。
[1118] 図10は、一実施形態による物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用することにより通信する方法を示すフローチャートである。図10に示すように、方法1000は、1002において、第1の既知ベクトル及びユニタリ行列を使用することにより第1の符号化されたベクトルを第1の通信デバイスの第1のプロセッサを介し生成することを含む。第1の符号化されたベクトルを表す第1の信号は、1004において、送信中に第1の信号へチャネル変換を適用する通信チャネルを介し第2の通信デバイスへ送信される。第2の符号化されたベクトル及びチャネル変換を表す第2の信号は、第2の通信デバイスから第1のプロセッサにおいて受信される(1006において)、及び1008において、第1のプロセッサは有効チャネルの表現を第2の信号に基づき検出する。第1のプロセッサは、1010において有効チャネルの表現の特異値分解を行って、有効チャネルの表現の右側特異ベクトルを識別し、及び1012においてユニタリ行列のコードブックに照会して、有効チャネルの表現の右側特異ベクトル及びユニタリ行列に基づき、第2の信号に関連するメッセージを識別する。
[1119] いくつかの実施形態では、物理層安全性を有するUBDM又はOFDMを使用する通信方法は、複数の変換済みベクトルを生成するために任意変換を複数のベクトルへ適用することを含む。任意変換は、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換のうちの1つを含む。任意の変換を使用することにより、変換済み信号が、複数の変換済みベクトルからの少なくとも1つの変換済みベクトルに基づき生成される。変換済み信号は、変換済み信号を検出するように構成された信号受信器へ通信チャネルを介し送信される。任意変換と通信チャネルの位置固有物理的特性又は通信チャネルのデバイス固有物理的特性の1つとに基づき信号受信器において複数のベクトルを復元するために、任意変換を表す信号が信号受信器へ提供される。
[1120] 様々な実施形態について上に説明したが、これらは単なる一例として提示したのであって制限するためではないということを理解すべきである。上述の方法及び/又は図は或る順序で発生するいくつかの事象及び/又は流れパターンを示すが、いくつかの事象及び/又はパターンの順序は修正され得る。いくつかの実施態様が特に示され説明されたが、形式及び詳細の様々な変更が行われ得るということが理解されることになる。
[1121] 様々な実施形態が、特定の特徴及び/又は部品の組み合わせを有するとして説明されたが、上に論述された実施形態のうちの任意のものからの、任意の特徴及び/又は部品の組み合わせを有する他の実施形態が可能である。
[1122] 本明細書において説明されるいくつかの実施形態は、様々なコンピュータ実施動作を行うための命令又はコンピュータコードを有する非一時的コンピュータ可読媒体(非一時的プロセッサ可読媒体とも呼ばれ得る)を有する、コンピュータストレージ製品に関係する。コンピュータ可読媒体(又はプロセッサ可読媒体)は、一時的伝播信号(例えば空間又はケーブルなどの伝送媒体上で情報を搬送する伝播電磁波)自体を含まないという意味で非一時的である。媒体及びコンピュータコード(単にコードとも呼ばれ得る)は1つ又は複数の特定目的のために設計され構築されたものであり得る。非一時的コンピュータ可読媒体の例は、限定しないがハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープなどの磁気記憶媒体、コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)及びホログラフィックデバイスなどの光学ストレージ媒体、光ディスクなどの磁気光学ストレージ媒体、搬送波信号処理モジュール、並びにプログラムコードを格納し実行するように特別に構成されたハードウェアデバイス(特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、読み出し専用メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)デバイスなど)を含む。本明細書において説明される他の実施形態は、例えば本明細書で論述される命令及び/又はコンピュータコードを含み得るコンピュータプログラム製品に関する。
[1123] 本開示では、単数でのアイテムへの参照は、別途明示的に述べられない限り又は文脈から明らかでない限り、複数のアイテムを含むように理解されるべきであり、逆も同様である。文法的接続詞は、特に明示的に述べられない限り又は文脈から明らかでない限り、結合された節、文章、単語などのありとあらゆる離接及び接続組み合わせを表現するように意図されている。したがって、用語「又は」は「及び/又は」などを意味するものと概して理解されるべきである。本明細書に記載のありとあらゆる例の使用又は例示的言語(「例えば」、「を含む」など)は、本実施形態をより良く示すことだけを目的としており、実施形態の範囲又は特許請求の範囲に関する制約を課さない。
[1124] 本明細書において説明されるいくつかの実施形態及び/又は方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実行される)、ハードウェア又はそれらの組み合せにより行われ得る。ハードウェアモジュールは例えば汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含み得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、C、C++、Java(商標)、Ruby、Visual Basic(商標)、及び/又は他のオブジェクト指向、手続き型、又は他のプログラミング言語及び開発ツールを含む様々なソフトウェア言語(例えばコンピュータコード)で表現され得る。コンピュータコードの例は、限定しないがマイクロコード又はマイクロ命令、コンパイラにより生成されるようなマシン命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、及びインタープリタを使用することによりコンピュータにより実行されるハイレベル命令を含むファイルを含む。例えば、実施形態は、命令型プログラミング言語(例えばC、Fortranなど)、関数型言語(Haskell、Erlangなど)、論理プログラミング言語(例えばProlog)、オブジェクト指向プログラミング言語(例えばJava、C++など)又は他の好適なプログラミング言語、及び/又は開発ツールを使用して実装され得る。コンピュータコードの追加例は、限定しないが、制御信号、暗号化コード及び圧縮コードを含む。
Claims (19)
- ユニタリ行列のコードブックへアクセスすることができる第1の複数の通信デバイスと、
ユニタリ行列の前記コードブックへアクセスすることができる第2の複数の通信デバイスと、
前記第1の複数の通信デバイスへ作動可能に結合された少なくとも1つのプロセッサであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
第1の既知ベクトル及びユニタリ行列を使用することにより第1の符号化されたベクトルを生成し、
前記第1の符号化されたベクトルを表す信号を、通信チャネルを介し前記第2の複数の通信デバイスへ送信するように構成され、前記通信チャネルは、送信中に前記第1の符号化されたベクトルへチャネル変換を適用する、少なくとも1つのプロセッサと、
前記第2の複数の通信デバイスへ作動可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと
を含むシステムであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記チャネル変換により変換された前記第1の符号化されたベクトルのバージョンを含む変換済み信号を受信し、
前記変換済み信号に基づいて、前記通信チャネルに関連する有効チャネルの表現を検出し、
前記有効チャネルの前記表現の左側特異ベクトル及び前記有効チャネルの前記表現の右側特異ベクトルを識別するために、前記有効チャネルの前記表現の特異値分解を行い、
送信のためのメッセージに基づいてユニタリ行列の前記コードブックから、送信のための前記メッセージのインデックスに関連するプリコーディング行列を選択し、
第2の既知ベクトル、前記プリコーディング行列、前記左側特異ベクトルの複素共役、及び前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトルに基づいて、第2の符号化されたベクトルを生成し、
前記第2の符号化されたベクトルを表す信号を、前記メッセージを識別するために前記第1の複数の通信デバイスへ前記通信チャネルを介し送信するように構成されている、システム。 - 前記第1の複数の通信デバイス又は前記第2の複数の通信デバイスの少なくとも1つが複数のアンテナアレイを含み、前記第1の複数の通信デバイス及び前記第2の複数の通信デバイスがマルチ入力マルチ出力(MIMO)操作を行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
- 前記第2の複数の通信デバイスへ作動可能に結合された前記少なくとも1つのプロセッサが、中間行列を生成するために前記左側特異ベクトルの複素共役に前記プリコーディング行列を乗算することにより、及び前記第2の符号化されたベクトルを生成するために、前記中間行列に前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトルを右側乗算することにより、前記第2の符号化されたベクトルを生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
- ユニタリ行列の前記コードブックが公的にアクセス可能である、請求項1に記載のシステム。
- 前記プリコーディング行列が第1のプリコーディング行列であり、前記メッセージが第1のメッセージであり、前記インデックスが第1のインデックスである、請求項1に記載のシステムであって、前記第2の複数の通信デバイスへ作動可能に結合された前記少なくとも1つのプロセッサが、
ユニタリ行列の前記コードブックから、送信のための第2のメッセージの第2のインデックスに関連する第2のプリコーディング行列を選択し、
第3の既知ベクトル、前記第2のプリコーディング行列、前記左側特異ベクトルの複素共役、及び前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトルに基づいて、第3の符号化されたベクトルを生成し、及び
前記第2のメッセージを識別するために、前記第3の符号化されたベクトルを表す信号を、前記通信チャネルを介し前記第1の複数の通信デバイスへ送信するようにさらに構成されている、システム。 - 前記第2の複数の通信デバイスへ作動可能に結合された前記少なくとも1つのプロセッサが、所定数のメッセージが送信されるまで、複数の追加の符号化されたベクトルを表す信号を、前記通信チャネルを介し前記第1の複数の通信デバイスへ送信するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
- 第1の通信デバイスを介し及び第1のプロセッサにおいて、第1の符号化されたベクトル及びチャネル変換を表す信号を受信することと、
前記第1のプロセッサを介し、前記受信された信号に基づいて有効チャネルの表現を検出することと、
前記第1のプロセッサを介し、前記有効チャネルの前記表現の左側特異ベクトル及び前記有効チャネルの前記表現の右側特異ベクトルを識別するために、前記有効チャネルの前記表現の特異値分解を行うことと、
前記第1のプロセッサを介し、送信のためにメッセージのインデックスに関連付けられたプリコーディング行列を、ユニタリ行列のコードブックから選択することと、
前記第1のプロセッサを介し、第2の既知ベクトル、前記プリコーディング行列、前記左側特異ベクトルの複素共役、及び前記有効チャネルの前記表現の右側特異ベクトルに基づいて、第2の符号化されたベクトルを生成することと、
第2の通信デバイスへ作動可能に結合された第2のプロセッサにおける前記メッセージを識別するために、前記第2の符号化されたベクトルを表す信号を、通信チャネルを介し前記第2の通信デバイスへ送信することと
を含む、方法。 - 前記第1の通信デバイス又は前記第2の通信デバイスの少なくとも1つが複数のアンテナを含み、前記第1の通信デバイス及び前記第2の通信デバイスがマルチ入力マルチ出力(MIMO)操作を行うように構成される、請求項7に記載の方法。
- 前記第2の符号化されたベクトルを生成することが、
中間行列を生成するために前記左側特異ベクトルの複素共役に前記プリコーディング行列を乗算することと、
前記第2の符号化されたベクトルを生成するために、前記中間行列に前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトルを右側乗算することと
を含む、請求項7に記載の方法。 - ユニタリ行列の前記コードブックが公的にアクセス可能である、請求項7に記載の方法。
- 前記プリコーディング行列が第1のプリコーディング行列であり、前記メッセージが第1のメッセージであり、前記インデックスが第1のインデックスである、請求項7に記載の方法であって、
ユニタリ行列の前記コードブックから、送信のための第2のメッセージの第2のインデックスに関連する第2のプリコーディング行列を選択することと、
第3の既知ベクトル、前記第2のプリコーディング行列、前記左側特異ベクトルの複素共役、及び前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトルに基づき、第3の符号化されたベクトルを生成することと、
前記第2のメッセージを識別するために、前記第3の符号化されたベクトルを表す信号を前記通信チャネルを介し前記第2の通信デバイスへ送信することと
をさらに含む、方法。 - 所定数のメッセージが送信されるまで、複数の追加の符号化されたベクトルを表す信号を、前記通信チャネルを介し前記第2の通信デバイスへ送信することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 第1の通信デバイスの第1のプロセッサにおいて、第1の既知ベクトル及びユニタリ行列を使用することにより、第1の符号化されたベクトルを生成することと、
前記第1の符号化されたベクトルを表す第1の信号を、通信チャネルを介し第2の通信デバイスへ送信することであって、前記通信チャネルが、送信中に前記第1の信号へチャネル変換を適用する、送信することと、
前記第1のプロセッサにおいて、前記第2の通信デバイスから第2の符号化されたベクトルを表す第2の信号及び前記チャネル変換を受信することと、
前記第1のプロセッサを介し、前記第2の信号に基づき有効チャネルの表現を検出することと、
前記第1のプロセッサを介し、前記有効チャネルの前記表現の右側特異ベクトルを識別するために、前記有効チャネルの前記表現の特異値分解を行うことと、
前記有効チャネルの前記表現の前記右側特異ベクトル及び前記ユニタリ行列に基づいて、前記第2の信号に関連するメッセージを識別するために、ユニタリ行列のコードブックを照会することと
を含む、方法。 - 前記第1の通信デバイス又は前記第2の通信デバイスの少なくとも1つが複数のアンテナを含み、前記第1の通信デバイス及び前記第2の通信デバイスがマルチ入力マルチ出力(MIMO)操作を行うように構成される、請求項13に記載の方法。
- ユニタリ行列の前記コードブックが公的にアクセス可能である、請求項13に記載の方法。
- 前記第2の通信デバイスから及び前記第1のプロセッサにおいて、前記第2の通信デバイスから前記通信チャネルを介し、複数の追加の符号化されたベクトルを表す複数の追加信号を、所定数のメッセージが受信されるまで受信することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- 前記第1のプロセッサを介し、前記メッセージのインデックスに関連するプリコーディング行列を検出することをさらに含む、請求項13に記載の方法であって、ユニタリ行列の前記コードブックの前記照会が前記プリコーディング行列に基づく、方法。
- 複数の変換済みベクトルを生成するために、ユニタリ変換、等角タイトフレーム(ETF)変換又は略等角タイトフレーム(NETF)変換のうちの1つを含む任意変換を複数のベクトルへ適用することと、
前記任意変換を使用することにより、前記複数の変換済みベクトルの少なくとも1つの変換済みベクトルに基づき、変換済み信号を生成することと、
前記変換済み信号を、前記変換済み信号を検出するように構成された信号受信器へ通信チャネルを介し送信することと、
前記任意変換と前記通信チャネルの位置固有物理的特性又は前記通信チャネルのデバイス固有物理的特性の1つとに基づく前記信号受信器における前記複数のベクトルの復元のために、前記任意変換を表す信号を前記信号受信器へ提供することと
を含む、方法。 - 前記変換済み信号を前記送信することが多重アクセス通信を使用することにより行われる、請求項18に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US16/527,240 US10951442B2 (en) | 2019-07-31 | 2019-07-31 | Communication system and method using unitary braid divisional multiplexing (UBDM) with physical layer security |
US16/527,240 | 2019-07-31 | ||
PCT/US2020/043686 WO2021021703A1 (en) | 2019-07-31 | 2020-07-27 | Communication system and method using unitary braid divisional multiplexing (ubdm) with physical layer security |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022542902A true JP2022542902A (ja) | 2022-10-07 |
JPWO2021021703A5 JPWO2021021703A5 (ja) | 2023-08-04 |
Family
ID=72087187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022504719A Pending JP2022542902A (ja) | 2019-07-31 | 2020-07-27 | 物理層安全性を有するユニタリブレイド分割多重化(ubdm)を使用する通信システム及び方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (3) | US10951442B2 (ja) |
EP (1) | EP4005102A1 (ja) |
JP (1) | JP2022542902A (ja) |
KR (1) | KR20220064956A (ja) |
CN (1) | CN114342279A (ja) |
CA (1) | CA3148969A1 (ja) |
IL (1) | IL290241A (ja) |
WO (1) | WO2021021703A1 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11641269B2 (en) | 2020-06-30 | 2023-05-02 | Rampart Communications, Inc. | Modulation-agnostic transformations using unitary braid divisional multiplexing (UBDM) |
US10833749B1 (en) | 2019-07-01 | 2020-11-10 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method using layered construction of arbitrary unitary matrices |
US10951442B2 (en) | 2019-07-31 | 2021-03-16 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method using unitary braid divisional multiplexing (UBDM) with physical layer security |
US10735062B1 (en) | 2019-09-04 | 2020-08-04 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method for achieving high data rates using modified nearly-equiangular tight frame (NETF) matrices |
US10965352B1 (en) | 2019-09-24 | 2021-03-30 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and methods using very large multiple-in multiple-out (MIMO) antenna systems with extremely large class of fast unitary transformations |
US11159220B2 (en) | 2020-02-11 | 2021-10-26 | Rampart Communications, Inc. | Single input single output (SISO) physical layer key exchange |
US20230095149A1 (en) * | 2021-09-28 | 2023-03-30 | Fortinet, Inc. | Non-interfering access layer end-to-end encryption for iot devices over a data communication network |
WO2023108065A1 (en) | 2021-12-10 | 2023-06-15 | Rampart Communications, Inc. | Methods and apparatus for correcting timing and frequency offsets between communications receivers and transmitters |
Family Cites Families (94)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5345599A (en) | 1992-02-21 | 1994-09-06 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Increasing capacity in wireless broadcast systems using distributed transmission/directional reception (DTDR) |
US5555268A (en) | 1994-01-24 | 1996-09-10 | Fattouche; Michel | Multicode direct sequence spread spectrum |
US5237587A (en) | 1992-11-20 | 1993-08-17 | Magnavox Electronic Systems Company | Pseudo-noise modem and related digital correlation method |
US7430257B1 (en) | 1998-02-12 | 2008-09-30 | Lot 41 Acquisition Foundation, Llc | Multicarrier sub-layer for direct sequence channel and multiple-access coding |
US6389138B1 (en) | 1998-11-12 | 2002-05-14 | Lucent Technologies Inc. | Method and apparatus for generating a complex scrambling code sequence |
EP1164543B1 (en) | 2000-06-14 | 2017-08-09 | Panasonic Intellectual Property Corporation of America | Digital information embedding/extracting |
AU2002220233A1 (en) | 2000-12-01 | 2002-06-11 | Lizardtech, Inc. | Method for lossless encoding of image data by approximating linear transforms and preserving selected properties |
GB2370470A (en) | 2000-12-20 | 2002-06-26 | Motorola Inc | Estimating signal quality from orthogonal re-encoded symbol vectors |
US6859503B2 (en) * | 2001-04-07 | 2005-02-22 | Motorola, Inc. | Method and system in a transceiver for controlling a multiple-input, multiple-output communications channel |
US7801247B2 (en) | 2001-05-01 | 2010-09-21 | Texas Instruments Incorporated | Multiple input, multiple output system and method |
JP4180343B2 (ja) | 2001-10-19 | 2008-11-12 | 松下電器産業株式会社 | スペクトル拡散通信システムおよび方法 |
EP1436929B1 (en) | 2001-10-19 | 2005-07-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | System and method for spread spectrum communication |
US8929550B2 (en) | 2013-02-01 | 2015-01-06 | Department 13, LLC | LPI/LPD communication systems |
KR100461547B1 (ko) | 2002-10-22 | 2004-12-16 | 한국전자통신연구원 | 디에스/시디엠에이 미모 안테나 시스템에서 보다 나은수신 다이버시티 이득을 얻기 위한 전송 시스템 |
US8208364B2 (en) | 2002-10-25 | 2012-06-26 | Qualcomm Incorporated | MIMO system with multiple spatial multiplexing modes |
US7317764B2 (en) | 2003-06-11 | 2008-01-08 | Lucent Technologies Inc. | Method of signal transmission to multiple users from a multi-element array |
JP3643366B2 (ja) | 2003-07-10 | 2005-04-27 | 松下電器産業株式会社 | Cdma送信装置及びcdma受信装置 |
US7599435B2 (en) * | 2004-01-30 | 2009-10-06 | Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. | Video frame encoding and decoding |
WO2006025382A1 (ja) | 2004-08-31 | 2006-03-09 | Pioneer Corporation | 情報多重装置及び方法、情報抽出装置及び方法、並びにコンピュータプログラム |
US7376173B2 (en) | 2004-09-27 | 2008-05-20 | Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. | Unambiguously encoding and decoding signals for wireless channels |
US7483480B2 (en) | 2004-11-24 | 2009-01-27 | Nokia Corporation | FFT accelerated iterative MIMO equalizer receiver architecture |
CN101080877B (zh) | 2004-12-14 | 2013-12-18 | 富士通株式会社 | 扩展码分配方法、逆扩展方法、发送装置、接收装置、通信装置、无线基站装置和移动终端装置 |
US7817745B2 (en) * | 2005-06-02 | 2010-10-19 | Adaptive Spectrum And Signal Alignment, Inc. | Tonal precoding |
US8233554B2 (en) | 2010-03-29 | 2012-07-31 | Eices Research, Inc. | Increased capacity communications for OFDM-based wireless communications systems/methods/devices |
US7684479B2 (en) | 2005-08-12 | 2010-03-23 | Broadcom Corporation | Methods and systems for soft-bit demapping |
WO2007041845A1 (en) * | 2005-10-12 | 2007-04-19 | Nortel Networks Limited | Multi-user mimo systems and methods |
US8139645B2 (en) | 2005-10-21 | 2012-03-20 | Amimon Ltd | Apparatus for enhanced wireless transmission and reception of uncompressed video |
US7860180B2 (en) | 2005-10-21 | 2010-12-28 | Amimon Ltd | OFDM modem for transmission of continuous complex numbers |
US8559525B2 (en) | 2005-10-21 | 2013-10-15 | Amimon Ltd. | Apparatus and method for uncompressed, wireless transmission of video |
US7680205B2 (en) | 2006-07-28 | 2010-03-16 | Broadcom Corporation | Method and system for transmitter beamforming for reduced complexity multiple input multiple output (MIMO) transceivers |
US8271043B2 (en) | 2006-08-21 | 2012-09-18 | Qualcomm Incorporated | Approach to a unified SU-MIMO/MU-MIMO operation |
US7702029B2 (en) * | 2006-10-02 | 2010-04-20 | Freescale Semiconductor, Inc. | MIMO precoding enabling spatial multiplexing, power allocation and adaptive modulation and coding |
JP4734210B2 (ja) * | 2006-10-04 | 2011-07-27 | 富士通株式会社 | 無線通信方法 |
CN101179539A (zh) | 2006-11-07 | 2008-05-14 | 中兴通讯股份有限公司 | 简化的接收码域正交的导频信号的接收机及其接收方法 |
US7995671B2 (en) | 2007-02-09 | 2011-08-09 | Qualcomm Incorporated | Multiple-input multiple-output (MIMO) transmission with rank-dependent precoding |
US20090046801A1 (en) | 2007-08-14 | 2009-02-19 | Interdigital Technology Corporation | Method and apparatus for creating a multi-user mimo codebook using a single user mimo codebook |
JP5122428B2 (ja) | 2008-02-04 | 2013-01-16 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 移動通信システム、受信装置及び方法 |
US8638874B2 (en) | 2008-05-01 | 2014-01-28 | Futurewei Technologies, Inc. | Progressive feedback for high resolution limited feedback wireless communication |
KR20100019948A (ko) | 2008-08-11 | 2010-02-19 | 엘지전자 주식회사 | 공간 다중화 기법을 이용한 데이터 전송방법 |
US8351544B2 (en) * | 2008-12-15 | 2013-01-08 | Motorola Mobility Llc | Method and apparatus for codebook-based feedback in a closed loop wireless communication system |
EP2375604B1 (en) | 2009-01-07 | 2018-07-25 | Sun Patent Trust | Wireless communication apparatus, wireless communication system and wireless communication method |
KR101397986B1 (ko) | 2009-06-05 | 2014-05-27 | 한국전자통신연구원 | 코드 분할 다중화 통신 시스템에서 전송 신호의 정진폭 부호화 방법 |
KR20110038585A (ko) | 2009-10-08 | 2011-04-14 | 엘지전자 주식회사 | 다중 안테나 시스템에서 상향링크 전송 방법 및 장치 |
ES2623873T3 (es) * | 2010-01-12 | 2017-07-12 | Zte Corporation | Procedimiento de realimentación de la información de estado del canal y equipo de usuario |
JP5291668B2 (ja) * | 2010-01-13 | 2013-09-18 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 送信機及びmimo多重伝送方法 |
CN101795257B (zh) | 2010-01-22 | 2014-03-05 | 东南大学 | 带循环前缀的偏移调制正交频分复用传输方法 |
BR112012024462A2 (pt) | 2010-04-02 | 2016-05-31 | Fujitsu Ltd | aparelho e método para geração de código de cobertura ortogonal (occ), e aparelho e método para mapeamento occ |
US8953700B2 (en) | 2010-10-21 | 2015-02-10 | Lg Electronics Inc. | Method for transmitting signal in multiple node system |
US8750358B2 (en) * | 2011-04-06 | 2014-06-10 | Nec Laboratories America, Inc. | Method for improving multiuser MIMO downlink transmissions |
JP2013162293A (ja) | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Mitsubishi Electric Corp | 無線通信装置、無線送信装置および無線受信装置 |
KR101428562B1 (ko) | 2012-04-20 | 2014-08-12 | 조선대학교산학협력단 | 확산 코드 발생 장치 |
ES2539362T3 (es) | 2012-08-24 | 2015-06-30 | Airbus Ds Gmbh | Generación y procesamiento de señales CDMA |
TWI475835B (zh) | 2012-09-28 | 2015-03-01 | Raydium Semiconductor Corp | 正交碼矩陣產生方法及正交碼矩陣產生電路 |
US9648444B2 (en) | 2014-01-06 | 2017-05-09 | Brian G. Agee | Physically secure digital signal processing for wireless M2M networks |
WO2014127169A1 (en) | 2013-02-15 | 2014-08-21 | Cortina Systems, Inc. | Apparatus and method for communicating data over a communication channel |
GB2512389A (en) | 2013-03-28 | 2014-10-01 | Airspan Networks Inc | System and method for determining modulation control information and a reference signal design to be used by a transmitter node |
US10177896B2 (en) | 2013-05-13 | 2019-01-08 | Amir Keyvan Khandani | Methods for training of full-duplex wireless systems |
US20150003500A1 (en) | 2013-06-27 | 2015-01-01 | Dawson W. Kesling | Baseband Cancellation of Direct Sequence Spread Spectrum Platform Radio Interference |
US9876655B2 (en) | 2013-08-16 | 2018-01-23 | Mediatek Singapore Pte. Ltd. | Precoding-codebook-based secure uplink in LTE |
CN110461026B (zh) * | 2013-12-25 | 2020-08-21 | 华为技术有限公司 | 一种发送和接收广播消息的方法、装置、存储介质及系统 |
CN103957086B (zh) * | 2014-04-11 | 2017-03-29 | 电子科技大学 | Mu‑mimo预编码实现方法 |
WO2016043352A1 (ko) * | 2014-09-15 | 2016-03-24 | 엘지전자 주식회사 | 셀 간 간섭을 완화하는 방법 및 장치 |
CN105703876B (zh) | 2014-11-25 | 2018-10-19 | 华为技术有限公司 | 传输数据的方法、基站和用户设备 |
JP2018504821A (ja) * | 2014-12-15 | 2018-02-15 | 日本電気株式会社 | 方法およびmimoシステム |
CN107005504A (zh) | 2015-02-10 | 2017-08-01 | 华为技术有限公司 | 用于通过降低复杂度的树搜索检测无线通信网络中的数据的方法及装置 |
US9843409B2 (en) | 2015-05-15 | 2017-12-12 | Centre Of Excellence In Wireless Technology | Multiple-input multiple-output method for orthogonal frequency division multiplexing based communication system |
CN105515658A (zh) * | 2015-11-24 | 2016-04-20 | 广东顺德中山大学卡内基梅隆大学国际联合研究院 | 一种预编码mimo-oofdm可见光通信方法 |
US20170180020A1 (en) | 2015-12-18 | 2017-06-22 | Qualcomm Incorporated | Per-tone precoding for downlink mimo transmission |
US10020882B2 (en) * | 2016-01-07 | 2018-07-10 | Ozyegin Universitesi | Adaptive multiple input multiple output (MIMO) optical orthogonal frequency division multiplexing (O-OFDM) based visible light communication |
TWI605693B (zh) * | 2016-04-11 | 2017-11-11 | 國立清華大學 | 雙向放大轉送多輸入多輸出中繼系統之中繼點預編碼器選擇方法 |
WO2017196483A1 (en) | 2016-05-13 | 2017-11-16 | Intel IP Corporation | Multi-user multiple input multiple ouput systems |
CN107846377B (zh) | 2016-09-19 | 2021-08-03 | 华为技术有限公司 | 传输数据的方法和装置 |
US10020839B2 (en) | 2016-11-14 | 2018-07-10 | Rampart Communications, LLC | Reliable orthogonal spreading codes in wireless communications |
CN108123776A (zh) | 2016-11-30 | 2018-06-05 | 华为技术有限公司 | 一种编码和调制方法、通信装置 |
EP3358754A1 (en) | 2017-02-02 | 2018-08-08 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Antenna array codebook with beamforming coefficients adapted to an arbitrary antenna response of the antenna array |
EP3358756A1 (en) | 2017-02-02 | 2018-08-08 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Beamforming codebook adaption to antenna array imperfections |
CN108809372B (zh) | 2017-04-26 | 2021-05-11 | 华为技术有限公司 | 一种指示及确定预编码向量的方法和设备 |
US10637705B1 (en) | 2017-05-25 | 2020-04-28 | Genghiscomm Holdings, LLC | Peak-to-average-power reduction for OFDM multiple access |
KR102383100B1 (ko) * | 2017-09-25 | 2022-04-05 | 삼성전자주식회사 | 적응적인 빔포밍을 위한 무선 통신 장치 및 이의 동작 방법 |
US10924170B2 (en) * | 2018-02-22 | 2021-02-16 | Celeno Communications (Israel) Ltd. | Smoothing beamforming matrices across sub-carriers |
WO2019191932A1 (zh) * | 2018-04-04 | 2019-10-10 | 华为技术有限公司 | 上行天线的选择方法和装置 |
US10516452B1 (en) * | 2018-06-08 | 2019-12-24 | University Of South Florida | Using artificial signals to maximize capacity and secrecy of multiple-input multiple-output (MIMO) communication |
KR102517669B1 (ko) | 2018-06-27 | 2023-04-05 | 삼성전자주식회사 | 무선 통신 방법 및 장치 |
US10873361B2 (en) | 2019-05-17 | 2020-12-22 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and methods using multiple-in-multiple-out (MIMO) antennas within unitary braid divisional multiplexing (UBDM) |
US10771128B1 (en) * | 2019-06-24 | 2020-09-08 | Sprint Communcations Company L.P. | Multi-User Multiple Input Multiple Output (MU-MIMO) user equipment (UE) grouping with geographic correlation factors |
US11641269B2 (en) | 2020-06-30 | 2023-05-02 | Rampart Communications, Inc. | Modulation-agnostic transformations using unitary braid divisional multiplexing (UBDM) |
US11050604B2 (en) | 2019-07-01 | 2021-06-29 | Rampart Communications, Inc. | Systems, methods and apparatuses for modulation-agnostic unitary braid division multiplexing signal transformation |
US11025470B2 (en) | 2019-07-01 | 2021-06-01 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method using orthogonal frequency division multiplexing (OFDM) with non-linear transformation |
US10917148B2 (en) | 2019-07-01 | 2021-02-09 | Rampart Communications, Inc. | Systems, methods and apparatus for secure and efficient wireless communication of signals using a generalized approach within unitary braid division multiplexing |
US10833749B1 (en) | 2019-07-01 | 2020-11-10 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method using layered construction of arbitrary unitary matrices |
US10951442B2 (en) | 2019-07-31 | 2021-03-16 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method using unitary braid divisional multiplexing (UBDM) with physical layer security |
US10735062B1 (en) | 2019-09-04 | 2020-08-04 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and method for achieving high data rates using modified nearly-equiangular tight frame (NETF) matrices |
US10965352B1 (en) | 2019-09-24 | 2021-03-30 | Rampart Communications, Inc. | Communication system and methods using very large multiple-in multiple-out (MIMO) antenna systems with extremely large class of fast unitary transformations |
US11159220B2 (en) | 2020-02-11 | 2021-10-26 | Rampart Communications, Inc. | Single input single output (SISO) physical layer key exchange |
-
2019
- 2019-07-31 US US16/527,240 patent/US10951442B2/en active Active
-
2020
- 2020-07-27 WO PCT/US2020/043686 patent/WO2021021703A1/en active Application Filing
- 2020-07-27 KR KR1020227006756A patent/KR20220064956A/ko not_active Application Discontinuation
- 2020-07-27 JP JP2022504719A patent/JP2022542902A/ja active Pending
- 2020-07-27 EP EP20757057.3A patent/EP4005102A1/en active Pending
- 2020-07-27 CA CA3148969A patent/CA3148969A1/en active Pending
- 2020-07-27 CN CN202080061350.2A patent/CN114342279A/zh active Pending
-
2021
- 2021-01-28 US US17/161,118 patent/US11394588B2/en active Active
-
2022
- 2022-01-30 IL IL290241A patent/IL290241A/en unknown
- 2022-06-21 US US17/845,965 patent/US20220353114A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA3148969A1 (en) | 2021-02-04 |
US20220353114A1 (en) | 2022-11-03 |
WO2021021703A1 (en) | 2021-02-04 |
KR20220064956A (ko) | 2022-05-19 |
US20210036901A1 (en) | 2021-02-04 |
EP4005102A1 (en) | 2022-06-01 |
US10951442B2 (en) | 2021-03-16 |
IL290241A (en) | 2022-03-01 |
CN114342279A (zh) | 2022-04-12 |
US11394588B2 (en) | 2022-07-19 |
US20210184899A1 (en) | 2021-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2022542902A (ja) | 物理層安全性を有するユニタリブレイド分割多重化(ubdm)を使用する通信システム及び方法 | |
JP7412462B2 (ja) | 変調アグノスティック・ユニタリブレイド分割多重化信号変換のためのシステム、方法及び装置 | |
US10917148B2 (en) | Systems, methods and apparatus for secure and efficient wireless communication of signals using a generalized approach within unitary braid division multiplexing | |
TWI405429B (zh) | 使用載體傳輸資料的設備和方法 | |
US11025470B2 (en) | Communication system and method using orthogonal frequency division multiplexing (OFDM) with non-linear transformation | |
Ku | Low-complexity PTS-based schemes for PAPR reduction in SFBC MIMO-OFDM systems | |
US11476912B2 (en) | Single input single output (SISO) physical layer key exchange | |
US20240072854A1 (en) | Communication system and methods using very large multiple-in multiple-out (mimo) antenna systems with extremely large class of fast unitary transformations | |
KR20040073156A (ko) | 직교주파수분할다중 시스템의 첨두대평균 전력비 저감을위한 장치 및 방법 | |
JP4288378B1 (ja) | データ通信システム、データ復号装置およびその方法 | |
JP2007124598A (ja) | マルチキャリア送受信方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230726 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230726 |