JP2022541499A - 強化ガラス製気密封止筐体およびその製造方法 - Google Patents

強化ガラス製気密封止筐体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、気密封止筐体であって、該気密封止筐体は、該筐体の少なくとも一部を形成するベース基材およびカバー基材と、該筐体に囲まれた少なくとも1つの機能領域とを備えており、少なくともカバー基材は、好ましくはガラス状材料を含み、ベース基材とカバー基材とは、少なくとも1つのレーザ接合線で気密封止された状態で接合されており、レーザ接合線は、その結合面に対して垂直な高さHLを有し、少なくともカバー基材は、その表面に強化層、好ましくは化学強化層を、少なくともレーザ接合線と反対側の面に備えており、強化層は、好ましくはカバー基材に圧縮応力を与えている、気密封止筐体に関する。

Description

説明
発明の分野
本発明は、筐体用透明カバー層、透明な筐体、および複数の気密筐体を提供するための方法に関する。
発明の背景および概要
気密封止筐体は、繊細な電子機器や回路、あるいは例えばセンサーの保護に使用することができる。例えば医療用インプラントは、例えば心臓の領域や網膜において、あるいはバイオプロセッサに使用することができる。従来は、こうした目的でチタン製の筐体が作製および使用されてきた。
特に不利な環境条件では、センサーを筐体で保護することができる。こうした分野には、例えばMEMS(微小電気機械システム)や気圧計なども含まれる。
本発明による筐体を使用するさらなる分野としては、スマートフォンのカバーや、バーチャルリアリティグラスなどの分野が挙げられる。
前述の用途に共通しているのは、電子機器の堅牢性に対して高い要求が課されていることである。そのため、電子機器を環境の影響から保護する必要がある。さらに、筐体の内側の領域、すなわち筐体によって形成されたキャビティとの光学的なやりとりが保証されていること、すなわち筐体が少なくとも部分的に透明であることが要求される場合がある。
原理的には、複数の部材を組み合わせ、コンポーネントを収容できる収納領域が中間スペースに生じるようにこれらの部材を配置することができる。例えば、欧州特許第3012059号明細書には、光学部品保護用の透明部材の製造方法が示されている。ここでは、新規のレーザプロセスが使用されている。
本発明は、筐体を改良し、特に耐久性を向上させるという枠組みで認識されるべきである。このようにして、環境の影響や、例えば機械的な負荷に対する堅牢性を高めることができる。
したがって、言い換えれば、本発明は、より不利な環境条件や影響に耐えるために、キャビティのための改良された筐体を提供するという課題に基づいている。その際、例えばエッジが破損しないように、筐体の機械的応力には特に注意が払われる。
改良された筐体は、市場の競争状況の中でも優勢を保たなければならないため、本発明のさらなる態様は、筐体の改良を、特に廉価で、しかしまた信頼性および耐久性を示すようにも提供することである。
したがって、本発明において、複数の気密筐体を提供するための方法が提示される。本方法により単一の筐体のみが製造されるように本方法を変更することは容易に可能ではあるが、同一のプロセスシーケンスで複数の筐体を製造することにより、時間、労力および原材料を節約できることから、こうした製造が経済的な観点から合理的である。
本発明によれば、気密封止筐体であって、該筐体の少なくとも一部を形成するベース基材とカバー基材とを少なくとも備えた気密封止筐体が提供される。つまり、例えば、カバー基材をベース基材の上に平らに載置し、ベース基材がカバー基材とともにスタックを形成するようにする。その際、好ましくは、これはウェハスタックであってよい。
筐体は、少なくとも1つの機能領域を囲んでおり、この機能領域は、様々なタスクが実行できるように準備されていてよい。例えば、機能領域は、活性表面を含むことができる。好ましくは、機能領域は、キャビティ、すなわち筐体に囲まれた空所を有する。このキャビティは、機能部品の設置あるいは収容に向けて準備されていてよく、収容キャビティとなっている。
少なくともカバー基材は、少なくとも特定の領域でガラス状材料を含むことが好ましい。さらに、カバー基材のガラス状材料は、少なくとも特定の領域で、少なくとも特定の波長域に対して透明であることが好ましい。一例では、カバー基材は、350nm~1800nmの波長域に対して透明なガラスからなる。さらに、カバーガラスの両面には反射防止コーティング、いわゆるARコーティングが施されており、これにより、1000nm~1100nmの範囲でのフレネル反射がそれぞれ5%から1%未満に低減される。大半のガラスは、この波長域に対して高い透過性を有する。最終的な透過性は、後に施されるコーティングによって決まり、各特性に合わせて設計することができる。
ベース基材とカバー基材とは、少なくとも1つのレーザ接合線で気密封止された状態で接合されている。よって、ベース基材とカバー基材とが、レーザ接合線で気密封止された状態で直に接合されていることができる。
ここで、レーザ接合線は、その結合面に対して垂直な高さHLを有する。言い換えれば、レーザ接合線は、レーザ射出の一種のビードストリングの熱蓄積によって引き起こされる、たいていは楕円形の断面(高さHL+AFは最大100μm、幅10~20μm)を有する連続的な溶融線と理解することができる。総じて、溶融線は、レーザ射出のビードストリングの上方に形成される。ここで、レーザ射出のビードストリングの位置AFは、結合面の下方にあるため、得られる溶融ゾーンの断面は、結合面を通っている。そのため、溶融線にはある程度の広がりがある。本例では、結合面からレーザ接合線の接合ゾーンの端部までの一方向の垂直距離をHLと呼ぶ。レーザ溶接では、好ましくは、レーザが高度の繰返し率で使用される。通常、レーザ射出のビードストリングはもはや視認できず、ビードの間隔は、間接的に(熱蓄積)溶融線のジオメトリに組み込まれるだけである。
少なくともカバー基材は、その表面に強化層、好ましくは化学強化層を、少なくともレーザ接合線と反対側の面に備えており、強化層は、好ましくはカバー基材に圧縮応力を与えている。
言い換えれば、筐体の提供に際して、第1のステップでは、第1の基材(ベース基材)および少なくとも1つの第2の基材(カバー基材)が準備され、その際、少なくとも1つの第2の基材は、透明な材料からなり、すなわち、少なくとも特定の領域でまたは部分的に、少なくとも1つの波長域に対して透明である。その際、少なくとも2つの基材は、互いに直に接するように、または重なり合うように配置されており、少なくとも1つの第2の基材によって、密封すべきキャビティが覆われ、第1の基材によって、各筐体の各下面が形成されている。少なくとも2つの基材の間には、少なくとも1つの接触面が形成されており、各筐体は、少なくとも1つの接触面を有する。その後、各筐体の接触面に沿って、特に各筐体の縁部の線に沿った接触面で少なくとも2つの基材を接合することにより、キャビティを気密封止する。筐体は、有利なことに、例えばウェハスタックのウェハの形態で、例えば共通の出発基材からまとめて製造することができる。そして、このプロセスでは、切断または分離ステップによって各筐体を個別化する。
基材層は、互いに直に接するように積層され、つまり互いに接するように配置される。基材層間で異種材料を可能な限り排除することで、ある基材層と隣接する基材層との接触が可能な限り緊密し、平らになる。例えば、基材が2つである場合、特にベース基材とカバー基材との間に他の材料や隙間がない状態で、ベース基材とカバー基材とが互いに直に接するように配置される。例えば、基材の凹凸にも起因し得る基材層間の距離が5μm未満、好ましくは2μm未満、さらに好ましくは1μm未満であれば、許容できると考えられる。
3つ以上の基材の例では、ベース基材は、中間基材層または最初の中間基材層に直に隣接するように配置され、カバー基材は、中間基材層または最後の中間基材層に直に隣接するように配置される。
その後、新たなレーザ接合プロセスで基材同士を接合する。その際、この目的のために異種材料や非平面材料あるいは中間材料層が提供されたり必要とされたりすることなく、ある平面基材層が、直に隣接するように配置された平面基材層と互いに直に接合される。そのため、それぞれ基材同士が直に接合される。2つの基材層の間の平面的な接触領域に導入された生成されたレーザ接合線は、互いに直に接するように配置された基材層を分離不可能な状態で互いに結合する。そのため、レーザ接合線の融合領域は両基材中に存在し、第1の基材から直に隣接するように配置された第2の基材へと、例えばベース基材からカバー基材へとシームレスにつながっている。
このようにして、ある基材層から次の基材層へと、例えば基材-基材間の移行やガラス-ガラス間の移行などのような、直接的な、平面的な、あるいはさらには全面的な移行が形成される。局所的に限定されたボリュームが、接合ゾーンあるいはレーザ接合線として形成され、そこでは、特に平面状に形成された隣接する基材層間で材料の移動あるいは混合が行われる。言い換えれば、第1の基材、例えばカバー基材の材料が、隣接するように配置された基材、例えば中間基材やベース基材に浸透し、かつその逆、すなわち隣接するように配置された基材の材料が第1の基材に浸透するため、接合ゾーンでは、隣接するように配置された基材同士の完全な材料混合が生じる。そのため、接合ゾーンを対流ゾーンとも呼ぶことができる。
ここで、この分離不可能な基材-基材間の移行を生成するための新たなレーザ接合技術では、特に有利に、従来の既知の方法では基材間に導入しなければならなかった中間層、ガラスフリット、箔、または接着剤が使用されない。対応する余計な中間層あるいは追加の材料を使用せずに、分離不可能な結合を生成することができる。これにより、追加の材料を使用せず、最終製品の達成可能な強度を高め、かつ機能領域あるいはキャビティを確実に気密封止することができる。ここで、レーザ接合部は、完成した最終製品において、例えば小さな融合領域における材料の特定の局所的な屈折率の変化によって検出することができる。
筐体では、ベース基材とカバー基材とを同じレーザ接合線で互いに気密封止した状態で接合することができる。一方で、ベース基材とカバー基材との間に1つ以上の中間基材が配置されていてもよく、この場合、ベース基材は、最下部の中間基材と接合されており、カバー基材は、最上部の中間基材と接合されている。
少なくとも1つのレーザ接合線は、好ましくは、距離DFで機能領域の周囲を囲むことができる。また、レーザ接合線は、材料あるいは2つの基材の接触面の領域に、例えばS字型の曲線として描くこともでき、この場合、必要に応じて、強化領域あるいは強化材料の強化ゾーンに部分的に描き込まれる。意外なことに、強化によって材料に蓄積された引張応力が大きい場合にも、レーザ接合プロセスによる材料接合が有効であることが判明した。
強化層は、強化層厚DoLを有することができる。カバー基材は、好ましくは、レーザ接合線の上方に強化層までの最小材料厚MMを有することができる。また、カバー基材の総厚DAについては、さらにDA-HL-DoL≧MMが成り立ち得る。したがって、総厚DAからカバー基材内にHLだけ入り込んでいるレーザ接合線の高さを差し引き、さらに強化層厚DoLを差し引いても、少なくともカバー基材の最小材料厚MMが残る。この距離MMによって、強化領域の熱消滅が起こらないことが保証される。
強化層厚DoLは、応力曲線が応力ゼロを通過する深さである。驚くべきことに、溶接線は、強度に影響を与えることなくカバーガラスのDoL内に存在することができる。これは、50μm未満、例えば10~50μmまたは10~20μmの範囲のレーザ接合線の達成可能なわずかな横方向の広がりに存在する。溶接線は、強化表面にまで突出してもよい。なぜならば、好ましくはそこで有意でない領域を「脱強化」するに過ぎないためである。言い換えれば、レーザ接合線がわずかな横方向の広がりのみを有するように準備あるいは調整されていれば、レーザ接合線は強化表面の一部であってもよい。
しかし、安全上の理由から、レーザ接合線と強化表面とを隔てる最小材料厚MMがレーザ接合線の上方に設けられていてよい。最小材料厚は、好ましくは100μm以上であり、さらに好ましくは50μm以上であり、さらにより好ましくは20μm以上である。一方で、レーザ接合線の上方の最小材料厚MMが200μm未満、好ましくは100μm未満、さらに好ましくは50μm未満であれば十分であることが分かっている。
カバー基材は、有利には両面が強化されていてよく、その結果、カバー基材は、その機能領域に面する面および/またはベース基材との結合面に、強化層厚DoLbを有する第2の強化層を備えている。
レーザ接合線の高さHLは、第2の強化層の強化層厚DoLbよりも大きくすることができる。
少なくともカバー基材は、好ましくは全面的に、つまり特にその外周面全体が強化されている。言い換えれば、カバー基材は、機能領域を取り囲む、特に完全に取り囲む1つ以上の強化層を全面的に備えている。その点で、パッケージは事後的に強化されている。
そして、強化層が、強化層厚DoLaを有し、第2の強化層が、強化層厚DoLbを有し、第3の強化層が、筐体の周縁部で強化層厚DoLcを有することができる。一例では、厚さDoLa、DoLb、およびDoLcは、同じであってもよい。
機能領域の側では、レーザ接合線と強化層厚DoLaとの間の側方の最小距離DBは、例えば5~10μmとすることができる。この移行部は脱強化させないため、強化された各エッジの側方にモジュール幅の少なくとも半分が維持されていると有利である。レーザ接合線は、例えばHLが100μm以下と高くなり得るため、エッジ面積に対する溶接面積の比率がより不利になる。そのためここでは、レーザ接合線を強化ゾーンに一切突出させない方が良い。
カバー基材は、前述のまたはもう1つの機能領域を備えることができる。つまり、カバー基材に機能領域が配置されていてもよい。例えば、機能領域は、例えば反射層など、カバー基材の下面に施与された活性面を含むことができる。例えば、カバー基材を適切なプロセスで中空化することにより、機能領域がカバー基材に形成されていてもよい。この目的には、サンドブラストプロセスが適し得る。
また、ベース基材は、レーザ接合線と反対側のその下面に強化層DoLdを備えていてもよい。
各筐体は、筐体の側方の周縁部、下面および上面で囲まれたキャビティを形成することができる。言い換えれば、このようなキャビティは、筐体で全面的に囲まれており、筐体がキャビティの周縁部、下面および上面を形成している。
このキャビティは、特に収容キャビティとして形成されていてよい。つまり、例えば電子回路、センサーまたはMEMSを各キャビティに挿入してそこに収容することができる。特に電子回路、センサーまたはMEMSなどの前述のデバイスは、収容キャビティ内に配置されているため、筐体によって全面的に囲まれている。
本発明による方法では、まず、少なくとも2つの基材、例えばカバー基材およびベース基材が準備され、その際、2つの基材のうちの少なくとも1つは、透明な材料からなるか、または少なくとも特定の領域で透明な材料を含む。少なくとも2つの基材は、互いに直に接するように、または直に重なり合うように配置される。言い換えれば、少なくとも2つの基材は、少なくとも2つの基材の間に他の層が存在せずに平らに互いに接するように、互いに接するように配置あるいは取り付けられる。
技術的な理由から、基材層間のわずかなガスの混入を避けることができない場合があり、これは基材層の凹凸にも起因する。例えば、特に少なくとも2つの基材を互いに押し付けるなどして圧力を高めることや、研磨プロセスなどの基材層の表面処理を行うことで、混入ガスの量をさらに低減することができる。基材間に発生する可能性のある間隙の厚さは、特に好ましくは5μm以下であり、さらに好ましくは2μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下である。このような間隙は、例えば、基材製造時の公差、熱の影響、またはダストなどの粒子の混入により発生する。このような許容範囲内の間隔であっても、本発明では直に隣接しているとみなされるため、接合ゾーンの厚さが10~50μmになるようにレーザで接合することができ、それにより気密封止が保証される。この場合にも、接合ゾーンは、第1の基材から、第1の基材に隣接するように配置された第2の基材まで達している。このようにして、第1の基材と第2の基材との間の接触領域に接合ゾーンが導入され、基材が互いに直に融合して分離不可能な結合が形成される。つまり、隣接するように配置された基材を接合ゾーンで接合することで、接合ゾーンにある両基材の材料を直に溶融させ、第1の基材の材料と第2の基材の材料とが混ざり合って分離不可能な一体的な結合が形成される。よって、このようにして製造された筐体は、いずれにせよ接合ゾーンにおいて、基材間に一体的な、すなわちモノリシックな結合を有する。
少なくとも1つの透明基材により、密封すべきキャビティの各筐体の各縁部および各上面が形成される。好ましい実施形態では、少なくとも1つの透明基材は、互いに接する2つの透明基材であり、それによって、第1の透明基材が各キャビティの縁部を形成し、第2の透明基材が各キャビティの上面を形成することになる。別の実施形態では、透明基材は、窪みあるいはへこみを有する。これらの窪みあるいはへこみは、例えば研磨プロセスやエッチングプロセスなどの他のサブトラクティブプロセスによって透明基材に導入することができる。第2の基材は、各筐体の下面を形成する。
好ましい実施形態では、3つの基材層すべてが透明であるため、下面、縁部に加えて上面、ひいては筐体のすべてが透明な材料からなる。
キャビティを気密封止するステップは、レーザ接合プロセスを用いて、各筐体の各結合面に沿って少なくとも2つの基材を接合することによって行うことができる。言い換えれば、結合面または所望の浸透深さの領域に、レーザを用いて、冷間接合プロセスと呼べるような局所的な方法でエネルギーを加えることができる。このように、接合のために提供された熱エネルギーが結合面の延在部に集中的に与えられ、筐体の残りの材料にはゆっくりとしか拡散しないため、特にキャビティでは大きな温度上昇は起こらない。これにより、キャビティ内に配置された電子機器の過熱が防止される。
レーザを用いて両基材の材料を結合面に沿って各筐体の領域で局所的に溶融することで、少なくとも2つの基材が局所的に結合する。当業者であれば、これに関して例えば欧州特許第3012059号明細書を参照することができ、その内容を本明細書に援用するものとする。
各筐体は、切断または分離ステップによって個別化される。これは、各筐体が他の材料から個別化されるように、基材を切断あるいは分離することを意味する。
最後に、筐体を、薬液の入った浴によってその表面を化学強化させる。
本発明者らは、薬液に浸して表面を化学強化させることで、各筐体の耐破壊性を大幅に向上させることができ、特にそれによってエッジの破損が低減されることを見出した。これは、いくつかの理由から驚くべきことである。
まず驚くべきことは、薬液が接合の継ぎ目まで浸透せず、接合の継ぎ目に化学的な負荷がかからないことである。これは悪化効果を有する可能性があり、これはまず想定されなければならなかった。したがってこれまでは、2つ以上の基材を互いに接合するプロセスでは、基材から筐体を個別化する際に筐体が破損することが予想されるため、化学強化筐体を技術的に実現できないとも考えられていた。このことは、初期の試作時に本発明者らも指摘していた。しかし、本明細書に提示される方法によって、特に好ましい場合には接合および/または分離ステップにレーザを使用することに関連して、これが、驚くべき様式で今や可能となった。
さらに、驚くべきことに、レーザ接合で封止されたキャビティは、例えば強化浴で筐体を加熱する際に発生し得るような2気圧以上の内圧に容易に耐えることが判明した。
筐体は、好ましくは第1および第2の透明基材を含み、第1の透明基材は、キャビティの各縁部を形成し、第2の透明基材は、キャビティの各上面を形成する。つまり、第1の透明基材はカバー基材を形成し、第2の透明基材は中間基材を形成する。2つの透明基材を使用する場合、1つ目は縁部を形成し、2つ目は上面を形成するため、各筐体にはすでに2つの周方向の光学的に透明な領域が割り当てられている。この場合、一方ではカバー基材と中間基材との間の、他方では中間基材とベース基材との2つの界面に沿ってレーザ接合法で接合することで、各キャビティが気密封止される。この場合、第1の透明基材および第2の透明基材に加えてベース基材も互いにしっかりと溶接され、それと同時にキャビティが気密封止される。
好ましくは、少なくとも2つ、好ましくは3つの基材が、少なくとも2つ、好ましくは3つのウェハを備えたウェハスタックの形態で準備される。その後、同じ作業プロセスで、ウェハあるいはウェハスタックから複数の気密の筐体をまとめて製造することができる。この方法は、廃棄物や材料の損失が特に少ないため、特に経済的であることが判明した。
少なくとも2つのウェハが好ましくはガラスからなるか、または少なくとも1つのウェハがガラスからなり、第2のウェハがガラスとは異なる材料からなる。言い換えれば、キャビティの下面を形成するウェハは、光学的に透明でないが必要に応じて特に電気伝導性のような他の特性を有する材料から準備することができる。それに対して、筐体の縁部および上面は、透明な材料から構成されている。さらに好ましいのは、すべての基材を透明な材料から準備することである。ガラス製またはガラスを主成分とする透明な筐体、特にホウケイ酸ガラス製の透明な筐体の場合、化学的に不活性であることが特に有利である。
気密筐体のエッジ強度は、4点曲げ試験法で測定することができる。本発明の方法で強化された筐体のエッジ強度は、少なくとも150MPa、またはさらには150MPa超であり、このように特に耐久性が高い。
各筐体の個別化は、レーザを用いて、すなわちレーザ切断またはレーザ分離プロセスを用いて行われることが好ましい。これにより、筐体同士をよりきれいに分離することができ、その際、破損がより少なく、よりきれいな分離箇所が得られる。好ましくは、接合ステップにも使用したのと同じレーザを分離に使用してもよい。
また、少なくとも1つの透明基材は、ガラスに加えて、ガラスセラミック、ケイ素、もしくはサファイア、または前述の材料の組み合わせを含むことができ、例えば、ガラスとケイ素との組み合わせ、ガラス/ケイ素/サファイアの組み合わせ、またはケイ素/サファイアの組み合わせからなることができる。
1つ以上の基材にコーティングが施されていてもよい。レーザの照射領域において、使用するレーザの波長に対して透明性あるいは少なくとも部分的な透明性が確保されていれば、例えば、ARコーティング、保護コーティング、生物活性フィルム、光学フィルター、例えばITOまたは金製の導電層を用いることができる。
筐体を化学強化させるステップは、好ましくは以下のサブステップの少なくとも1つを含む:酸性または塩基性の溶液、特にKNOを含むかまたはこれからなる溶液を準備するステップ;筐体を酸性または塩基性の溶液に導入するステップ;酸性または塩基性の溶液を、少なくとも650K、好ましくは少なくとも700K、さらに好ましくは少なくとも720Kの温度に加熱するステップ;筐体を酸性または塩基性の溶液に少なくとも6時間、好ましくは少なくとも8時間、さらに好ましくは少なくとも9時間、好ましくは最大で12時間浸すステップ。
酸性または塩基性の溶液は、他のカリウム塩を含んでいてもよい。また、ナトリウムイオンをルビジウム、セシウム、フランシウムなどと交換することも原理的には可能である。強化の際には、筐体と、例えば、槽、使用されるラック、または浴内の他の物体との接点をできるだけ少なくするように注意する必要がある。なぜならば、相応する接点では強化浴の効果が低下する可能性があるためである。
本発明によれば、上記の方法により製造された、中に密閉された気密封止された収容キャビティを備えた筐体も提供される。
上記の方法により製造された筐体は、医療用インプラントとして、またはセンサーとして、特に気圧計として有利に使用することができる。
同様に、収容物体を収納するための気密封止された収容キャビティを備えた特に透明な筐体も本発明の範囲内にある。収容物体は、例えば、電子回路、センサーまたはMEMSである。
本発明による筐体は、透明な材料で構成された側方の周縁部と、下面と、上面とを備え、これらが一体となって収容キャビティを完全に囲んでいる。
ここで、側方の周縁部、下面または上面の少なくとも1つは、少なくとも特定の領域で、ある波長域に対して透明である。言い換えれば、筐体の少なくとも1つの部分要素が、その部分要素の少なくともある部分領域で、好ましい波長域に対して透明であれば十分であり、その際、波長域は予め既知であり、希望する場合には、使用するレーザの波長に応じて材料を調整することができる。
筐体を、レーザ接合プロセスにより接合して気密封止筐体とする。言い換えれば、縁部、下面および上面は、2つ以上の部材、例えば2つまたは3つ以上の部材からなり、それらの部材がレーザで接合されて筐体が完成する。
筐体は、少なくとも部分的および/または特定の領域で化学強化されている。例えば、筐体の1つの表面、つまり例えば上面が化学強化されている。また、上面および縁部が化学強化されていてもよい。特に好ましくは、上面に加えて縁部および下面も化学強化されているため、上面あるいは下面の各表面だけでなく、各エッジ、すなわち縁部も化学強化されている。
側方の周縁部は、好ましくは第1の基材から作製されていてよく、その際、下面は、第2の基材で作製されており、上面は、第3の基材で作製されている。その後、またもウェハスタックから筐体が製造されている。
好ましくは、透明な筐体において、側方の周縁部および/または下面および/または上面が化学強化されていてもよく、またはさらに好ましくは、筐体の表面全体が化学強化されている。
筐体の化学強化は、30μm以下、または20μm以下、または好ましくは10μm以下の層厚で存在するナトリウムイオンが、部分的または完全にカリウムイオンと交換されることにより実現されるのが好ましい。
筐体は好ましくは、例えばある製造方法で、特に上記の製造方法で筐体と一緒に製造されたさらなる筐体との分離後に化学強化に供される。
筐体は、第1の部材から作製された、透明な材料で構成された側方の周縁部と、第2の部材から作製された下面と、第3の部材から作製された上面とを備えることができ、これらが一体となって収容キャビティを完全に囲んでいる。
その場合、筐体の上記の少なくとも3つの部材をレーザ接合プロセスで接合し、気密封止筐体を形成する。
好ましくは、筐体は、少なくとも150MPaまたは150MPa超のエッジ強度を有し、エッジ強度は、4点曲げ試験法を用いて測定することができる。
透明な筐体は、例えば3mm×3mm以下のサイズを有することができ、特に、収容キャビティは、2mm以下の直径を有する。例えば、透明な筐体は、0.2mm×0.2mm以下のサイズを有することもできる。しかし一方で、使用分野によっては透明な筐体を十分により大きなサイズで製造することも可能であり、長さ数センチメートル以上も可能である。実務上のサイズ制限は、好ましい製造方法に起因するがそれ自体はサイズ制限であると理解されるべきではなく、これは単に、切断すべきウェハのサイズである。しかし、製造のためのウェハの使用は、一例としてのみ理解されるべきである。一般的なウェハサイズよりも大きな寸法を有することができる透明な筐体の製造には、例えば板ガラスを使用することも十分に可能である。
開いた収容キャビティを示す上面図である。 閉じた筐体の3D図である。 筐体の断面図である。 接合ゾーンの詳細図である。 筐体のさらなる実施形態を示す上面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線A->Bに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線C->Dに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線A->Bに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線C->Dに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線A->Bに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線C->Dに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線A->Bに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線C->Dに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線A->Bに沿った断面図である。 図3に示す筐体の実施形態の線C->Dに沿った断面図である。 筐体の製造方法のシーケンスを示す図である。 筐体の製造方法のさらなるシーケンスを示す図である。 本発明による実現された筐体の写真図である。 本発明による実現された筐体の写真図である。 本発明による実現された筐体の写真図である。 本発明による実現された筐体の写真図である。
発明の詳細な説明
図1aは、保護すべき収容物体2が、ベース基材または下部ウェハ3の上に埋め込まれ、それを中間ウェハ4が包むかあるいはその側面を中間ウェハ4が囲み、それをカバー基材または上部ウェハ5が覆う様子を示している。このように、3つのウェハ3,4,5が一体となって、図1の例では、キャビティ12内に配置された収容物体2の周囲に筐体1を形成している。言い換えれば、図1aの例では、上部ウェハ5が中間ウェハ4上に載置されると、全面的に閉じられた収容キャビティ12が形成され、これが後続のステップで気密封止されることになる。
図1bは、このようにして形成された化学強化された気密封止筐体1を示している。この筐体1では、図1の例と同様に、ベース基材あるいは下部ウェハ3、中間基材あるいは中間ウェハ4、およびカバー基材あるいは上部ウェハ5が重なり合うように積層されている。一方では下部ウェハ3と中間ウェハ4との間に、また他方では中間ウェハ4と上部ウェハ5との間に、それぞれ接触面または界面25が設けられている。また、図1aからも分かるように、中間ウェハ層4は連続した形で形成されていないため、収容キャビティ12は、中間ウェハ層4の高さで形成されている。
図2aを参照すると、化学強化された気密封止筐体1の断面が示されている。下部ウェハ3が、キャビティ12の下面22を形成し、中間ウェハ4が、キャビティ12の縁部21を形成し、最後に上部ウェハ5が、キャビティ12の上面23を形成している。つまり、下部ウェハ、中間ウェハ、および上部ウェハ3,4,5が一体となって、ウェハスタック18として収容キャビティ12を囲んでいる。キャビティ12内には、収容物体2が配置されている。
図2bは、接合領域の詳細な断面図を示しており、レーザ接合されたインターフェースゾーン7およびレーザ接合ゾーン8がはっきりと示されている。レーザ接合ゾーン8は、光学的界面25の領域に配置されている。筐体1の外側からは、環境の影響が筐体、特にレーザ接合スタック18の角部6に作用し得る。その際、これらの角部6は、レーザ接合ゾーン8までのウェハスタック18への例えば薬液の浸透も防止する。言い換えれば、驚くべきことに、レーザ接合スタック18の角部6では薬液の浸透は起こらない。
図3は、本発明による筐体1の上面図を示しており、周囲のレーザ接合ゾーン8が機能領域13を取り囲んでいる。機能領域13は、様々な様式で構築されていてよい。機能領域13の構成例、および筐体の他の選択肢の例については、図4a~図8bに示されている。図3では、すべての上面図が同じ様式で模式的に図示されているため、機能領域13の異なる構成を図において組み合わせて1つにまとめることができる。線A-BあるいはC->Dに沿って断面が図示されており、それらが図4a~図8bに示されている。
機能領域は、異なるタスクを実現することができ、これは例えば、光学的受容体であってもよいし、機能領域13に配置されている技術的、電気機械的および/または電子的な部品であってもよい。これらのタスクのいくつかは、機能領域13で実現することもできる。筐体8は、上部基材5によって上から覆われている。レーザ接合ゾーン8は、この上部基材5に入り込んでいる。
図4aを参照すると、筐体1の第1の実施形態の第1の断面図が示されており、上部基材5は、その上面に第1の強化層27を備えている。例えば、カバー基材5をベース基材3と結合させる前に、またはベース基材3と結合させた後にも、カバー基材5の上面を強化浴(例えば、図9参照)に浸すことができ、それによって、完成した筐体1は、片面が化学強化され、すなわち、少なくとも1つの強化面27を備え、かつ/または少なくとも1つの強化層を備えている。言い換えれば、完成した筐体1は、少なくとも特定の領域であるいは少なくとも部分的に強化されており、例えば、特に化学強化されている。化学強化の際、カバー基材5上に圧縮応力が形成される。
図4aはさらに、連続した複数のレーザパルスヒット領域16から構成されるレーザ接合線8の構造を示しており、これらのレーザパルスヒット領域16は、ベース基材3の材料とカバー基材5の材料とが互いに隙間なく融合するように互いに近接して配置されている。第1の強化層27は、高さDoLを有する。接合ゾーン8は、高さHLを有する。強化ゾーン27と接合ゾーン8との間には、最小材料厚MMが残っている。カバー基材5の総厚は、HL+MM+DoLから構成されることができる。
図4bは、図3に挿入された線C->Dに沿った筐体1の一実施形態の断面図を示す。カバー基材5は、その上面あるいは外側に第1の強化層27を備え、この第1の強化層27は、カバー基材5の材料中に厚さDoLにわたって入り込んで延在している。つまり、カバー基材5、ひいては筐体1は、上面が強化されているか、あるいはそこに強化ゾーン27を備えているため、筐体1は、特定の領域で、すなわち片面が強化されている。
図4bはさらに、例えば連続した空所またはキャビティとして筐体1内に延在している機能領域13,13aの断面を示している。言い換えれば、キャビティは、ベース基材3からカバー基材5に延在しており、例えば、ベース基材3および/またはカバー基材5の凹部の形態で存在する。また例えば、機能領域13aが活性層、例えば導電層をも含み、機能領域13がキャビティを含むことも可能である。機能領域13,13aの周囲にはレーザ接合ゾーン8が配置されており、これによって、機能領域13,13aは側方で全周にわたって封止されている。機能領域13,13aが全面的に封止されないように、レーザ接合ゾーン8内に開放領域を残しておくことが考えられ、例えば、環境との流体連通を確立できるような連通チャネルを開放しておくことができる。つまり、予め計画した場所あるいは位置を集束レーザビーム9で封止するのではなく、そこに接着剤などの他の手段で気密封止を設定することが設計されていてよい。機能領域13,13aが、全面的に隙間なく封止されていることが好ましい。
図5aを参照すると、さらなる実施形態が示されており、本実施形態では、レーザパルスヒット16によって接触面25に沿ってレーザ接合ゾーン8が形成され、その際にカバー基材5がベース基材3に溶接あるいは接合されている。本実施形態では、カバー基材5は、その上面に第1の強化層27を備え、その下面に第2の強化層28を備えている。これを達成するために、カバー基材5をまず他の基材と接触させずに強化液に入れ、その対向する2つの表面を化学強化させた。本実施形態ではこのように、カバー基材5が、強化層28の領域で直に接合されている。強化層28での接合が総じて可能であることは、非常に驚くべきことである。
図5bは、筐体1のさらなる実施形態を示しており、図3に示す線C->Dに沿った断面図が示されている。筐体1は、第1の強化層27および第2の強化層28を備え、両強化層は、カバー基材5に導入または施与されている。機能領域13,13aは、強化層28が機能領域13,13aの周囲の環状領域に限定されるように、強化層28を通って延在している。接合ゾーン8は、部分的に第2の強化層28内に存在する。強化層28は、高さDoLbを有する。個々のレーザパルスヒット領域16、ひいては接合ゾーン8は、その高さHLが第2の強化ゾーン28を超えるように調整されていてもよい。これにより、接合部が材料の非強化領域に入り込むこと、すなわち接合領域の端部が予備圧縮領域に入らなくなることを確実にすることができる。このようにして、接合ゾーン28の端部は、材料の、すなわち特にガラスの非応力領域に入る。言い換えれば、接合ゾーン8は、第2の強化層28の上に突出部を備えており、この突出部は、領域MMの未強化材料にまで入り込んでいる。
図6aによれば、筐体1のさらなる例が示されており、本例では、第1の強化層27、第2の強化層28、および第3の強化層29が導入されている。本実施形態では、カバー基材5、およびさらにベース基材3も、それらの2つの長辺が強化されており、特に強化液中で化学強化されている。すなわち、基材3,5の各長辺、つまり、例えば各上面および下面を個々に化学強化用の強化液に浸して、長辺を強化させた。強化後、ベース基材3の上面がカバー基材5の下面に当たるように、両基材3,5を重なり合うように、すなわち積層して配置した。このようにして、ベース基材3の上面に配置された強化ゾーンは、カバー基材5の下面に配置された強化ゾーン上に載る。そして、基材3,5は、強化材料の領域、すなわち、特に強化ガラスの領域で直に接合される。
レーザ接合プロセスによって、各レーザパルスヒットゾーン16の領域で材料の弛緩が生じ、レーザパルスヒットゾーンがその高さHLで強化ゾーン28の高さを超えると突出部が残り、第1の基材3から各パルスヒットゾーン16の領域を超えて第2の基材5まで入り込んで連続的に弛緩した材料が存在することが想定される。したがって、完成した筐体1のスタックでは、その上面に第1の強化層27が配置され、接触面25に第2の強化層28が配置され、その下面に第3の強化層29が配置されている。
図6bは、断面C->Dの領域におけるさらなる実施形態を示しており、これは3つの強化ゾーン27,28,29を備えている。また、機能領域13,13aは、本実施形態においても、ベース基材3からカバー基材5へと入り込んで、例えば各基材の凹部として延在するように配置されている。このような凹部13,13aは、特にサンドブラストプロセスによって導入することができる。これらの凹部13,13aの周囲に接合線8が配置されているため、凹部13,13aは、全面的に気密封止されている。
図7aは、断面A->Bの領域における筐体1のもう1つの実施形態を示しており、カバー基材5は、その上面に第1の強化層27を備え、その短辺またはエッジ14に第2の強化層28を備えている。例えば、カバー基材5は、個別にまたはベース基材3との接合後に、カバー基材5の上面を化学強化用の強化液に浸し、その際、第2の強化層28の高さに達するレベルまで浸漬させてある。本例では、ベース基材3は、強化ゾーンを備えていない。本例では、側方の強化ゾーン28は、カバー基材5とベース基材3との間の接触面25の領域で直ちに終わっている。接合線8に沿った接合部を、強化ゾーン28の内側、すなわち緩和された材料に導入した。
図7bは、筐体1のもう1つの実施形態を示しており、第1の長辺は、強化層27を備え、第1の短辺14は、特定の領域で強化層28を備えている。強化層28は、筐体1の周囲に延在することができ、例えば、機能領域13の周囲で閉じられる。図3と比較すると、そこに引かれた線C->Dの、つまり機能領域13を通る断面が示されている。本実施形態では、機能領域13は、カバー基材5の寸法に制限されており、すなわち、ベース基材3には入り込んでいない。ベース基材3は、カバー基材5に直にかつ即座に接合されているため、ベース基材3とカバー基材5との間には、さらなる層あるいはさらなる基材は配置されていない。機能領域13は、キャビティとして設計されている。キャビティは、例えば、サンドブラストプロセス、一般的には研磨プロセスによって、カバー基材5に導入することができる。また、化学エッチングにより基材にキャビティを導入することも可能である。
図8aは、筐体1のもう1つの実施形態を示しており、図3に示す線A->Bの領域の断面、すなわち接合線8に沿ったあるいはそれを通る断面を示している。本実施形態では、筐体1は、すべての外面で強化されており、すなわち、対向する2つの長辺が強化層27および29を備えているとともに、筐体の周囲のエッジ14が強化層28を備え、周囲のエッジ14が筐体1の周囲に延在している。つまり、直方体状の筐体の場合、直方体が有する4つの短辺がすべて組み合わされて、エッジ14が形成されている。また、エッジ14は、キャビティの周囲に延在する筐体の縁部21と解釈あるいは称することもできる。図8aに示すような筐体1は、例えば、カバー基材5とベース基材3とを含む完成した接合筐体を強化液に浸し、そこで特に化学強化させることで得ることができる。強化層27,28,29は、このように筐体1の外側に直に配置されている。したがって、強化層27,28,29の内側には接合線8のための領域が残っており、この領域は、適宜、強化層27,28,29から距離を置いて導入される。
図8bは、筐体1の一実施形態を示しており、線C->Dに沿った断面が示されている。筐体1は、全面的に化学強化されており、言い換えれば、すべての表面に強化領域27,28,29を備えている。例えば、カバー基材5の上面であってもよい第1の長辺には、第1の強化層27が配置され、ベース基材3の下面であってもよい第2の長辺には、第3の強化層29が配置され、周縁部21あるいは周囲のエッジ14には、第2の強化層28が配置されている。キャビティの上面23は、第1の強化層27の内側に配置され、キャビティの縁部21は、第2の強化層28の内側に配置され、キャビティの下面22は、第3の強化層29の内側に配置されている。このようにして、キャビティあるいは機能領域13,13aは、全面的に強化材27,28,29によって囲まれている。図9を参照すると、筐体1の製造方法の第1の実施形態が示されている。ステップAでは、ウェハと収容すべき収容物体2との位置合わせを行う。その際、カバー基材あるいは上部ウェハ5が中間ウェハ4の上に載り、これがベース基材あるいは下部ウェハ3の上に載ることで、ウェハスタック18が形成される。ここで、キャビティ12が形成された凹部を含む中間ウェハ4が中央に配置されているため、収容キャビティ12はその後、全面的にウェハ材料で囲まれることになる。つまり、ステップAでウェハの位置合わせを行う際に、キャビティ12の全面的な囲みは、キャビティの縁部21、下面22、および上面23で形成される。
図3に示す方法のステップBは、重なり合うように配置されたウェハスタック18を示しており、これは、収容物体2を収納するためのキャビティ12をその中に備えている。このウェハスタック18は、この閉じた形態で接合プロセスに供給することができる。
ステップCは、各収容キャビティ12のレーザ接合、すなわち接触面25に沿ったキャビティ12の全面的な封止を示している。この目的のために、レーザユニット15がウェハスタック18の上方からウェハスタック18の表面を通って導かれ、その際、集束レーザビーム9が、接合すべきゾーン上にスポット形状で向けられる。レーザ接合線8は、例えば交差する線のラスターとして実施することができる。また、2本以上のレーザ接合線8を平行に引くことも、これが例えば後の個別化対象材料に応じて有利であることが判明している場合には可能である。製造方法のステップCが完了すると、すべてのキャビティ12が気密封止された状態となる。
ステップDは、ウェハスタック18を分離あるいは切断して筐体1を個別化するステップを示している。ここでは、分離あるいは切断線10に沿ってウェハスタックを切断あるいは分離する。
ステップEでは、筐体1を、酸性または塩基性の強化液の入った浴11内で化学強化させる。好ましくは、浴11は、所定の温度を保持できるように温度制御部を備えている。
最後に、ステップFは、中に収容キャビティ12が配置されている化学強化された気密封止筐体1を示している。
図10を参照すると、化学強化された気密封止筐体1を得ることができる、さらなる方法が示されている。方法のステップAでは、個々のウェハ層3,4,5を重なり合うように配置し、位置合わせを行うことで、ウェハスタック18を形成する。収容キャビティ12内には、収容物体2が配置されている。
ステップBは、製造された完成ウェハスタック18を示しており、このウェハスタック18では、下部ウェハ3、中間ウェハ4および上部ウェハ5がそれぞれ互いに直に接して重なり合っている。
ステップCでは、このウェハスタックを、酸性または塩基性の強化液が入った浴11に供給し、この浴内で強化させる。
ステップDでは、レーザ接合プロセスを行い、その際、3つのウェハ層3,4,5を接合して各キャビティ12を気密封止する。ここで、レーザにより、光学的界面に沿って各キャビティ12の周囲でウェハ層3,4,5を接合する。
ステップEでは、レーザ切断加工を行う。レーザは、ウェハを切断できるように、切断線10に沿って導かれる。この切断加工では、特に強度の高いエッジが得られる。エッジが、滑らかで破損していないままであることが好ましい。しかし、例えば短パルスレーザ穿孔法を用いて、仕上げ研ぎ加工を施したような粗さのエッジを得ることもできる。
ステップFは、化学強化された気密封止筐体1の存在を示している。
図11は、Schott社D263T eco製の具現化された強化筐体1の第1の例を上面図で示したものである。筐体1の内部にある丸い、すなわち実質的に円形で丸い、全面的に閉じているキャビティ12がはっきりと視認できる。本例では、キャビティ12の水平方向の直径は、約4mmである。筐体のエッジの長さは、約5.5mmである。示されたサンプルは、100%KNO溶液中にて450℃で9時間強化させたものである。
図12は、Schott社D263T eco製の筐体1の強化されたエッジ14の側面図を示している。遠近法の理由から、図12の図ではキャビティ12は視認できない。図13を参照すると、筐体1の別の上面図が示されており、そこではエッジ14の延び具合も視認できる。
最後に、図14は、密閉されたキャビティ12を備えたBoro33製の本発明による筐体1の断面の側面図を示している。図14に示されたサンプルも、100%KNO溶液中にて450℃で9時間強化させたものである。また、図14には、一方では下部基材3と中間層4との間にあり、他方では中間層4と上部基材5との間にある、基材層間に生じる接触面25が明確に視認できる。上方および下方の正方形は、ガラスチップに接着させて断面を整えたPMMAディスクである。図14において枠で囲んだ部分のみがガラス筐体1を示す。隣接して、サンプル準備の残留物としてプラスチックが配置されている。
上述した実施形態は例示的なものとして理解されるべきであり、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の保護範囲から逸脱することなく様々に変更を加えてよいことは、当業者には明らかである。さらに、各特徴は、本明細書、特許請求の範囲、図面などに開示されているか否かにかかわらず、他の特徴と一緒に記載されている場合にも、個々でも本発明の本質的な構成要素を規定することも明らかである。すべての図面において、同じ参照符号は同じ対象物を表しており、場合により1つの図面のみで言及されるか、またはいずれにせよすべての図面に関連して言及されるわけではない対象物の説明を、それに関してその対象物が明細書において明示的に記載されていない図面にも転用することができる。
1 強化された気密封止筐体
2 収容物体
3 下部基材あるいはベース基材または下部ウェハ
4 中間基材または中間ウェハ
5 上部基材あるいはカバー基材または上部ウェハ
6 レーザ接合されたスタック18の角部
7 レーザ接合されたインターフェースゾーン
8 レーザ接合ゾーン
9 集束レーザビーム
10 分離あるいは切断線
11 酸性または塩基性の強化液の入った浴
12 収容キャビティ
13 機能領域
13a 第2の機能領域
14 エッジ
15 接合および/または切断用レーザユニット
16 レーザパルスヒット領域
18 スタックまたはウェハスタック
21 縁部
22 キャビティの下面
23 キャビティの上面
25 接触面あるいは界面
27 強化ゾーンあるいは第1の強化層
28 強化ゾーンあるいは第2の強化層
29 強化ゾーンあるいは第3の強化層

Claims (23)

  1. 気密封止筐体(1)であって、前記気密封止筐体(1)は、
    前記筐体の少なくとも一部を形成するベース基材(3)およびカバー基材(5)と、
    前記筐体に囲まれた少なくとも1つの機能領域(12,13,13a)と
    を備えており、
    少なくとも前記カバー基材は、好ましくはガラス状材料を含み、
    前記ベース基材と前記カバー基材とは、少なくとも1つのレーザ接合線(8)で気密封止された状態で接合されており、
    前記レーザ接合線(8)は、その結合面に対して垂直な高さHLを有し、
    少なくとも前記カバー基材(5)は、その表面に強化層(27,28,29)、好ましくは化学強化層を、少なくとも前記レーザ接合線と反対側の面に備えており、前記強化層は、好ましくは前記カバー基材(5)に圧縮応力を与えている、気密封止筐体(1)。
  2. 前記ベース基材(3)と前記カバー基材(5)とが同じレーザ接合線(8)で互いに気密封止した状態で接合されており、かつ/または
    前記少なくとも1つのレーザ接合線(8)は、距離(DF)で前記機能領域(12,13,13a)の周囲を囲んでいる、請求項1記載の気密封止筐体(1)。
  3. 前記強化層(27,28,29)は、強化層厚DoLを有し、前記カバー基材(5)は、前記レーザ接合線(8)の上方に前記強化層までの最小材料厚MMを有し、前記カバー基材の総厚DAについて、DA-HL-DoL≧MMが成り立つ、請求項1または2記載の気密封止筐体(1)。
  4. 前記カバー基材(5)は、両面が強化されており、その結果、前記カバー基材は、前記ベース基材(3)との結合面(25)に、前記強化層厚DoLbを有する第2の強化層(28)を備えている、請求項1から3までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  5. 前記レーザ接合線(8)の高さHLは、前記第2の強化層(28)の前記強化層厚DoLbよりも大きい、請求項4記載の気密封止筐体(1)。
  6. 少なくとも前記カバー基材(5)は、全面的に、つまり特にその外周面全体に前記強化層(27,28,29)を備えており、前記強化層は、強化層厚DoLaを有し、前記第2の強化層は、強化層厚DoLbを有し、前記第3の強化層は、前記筐体の周縁部(14)で強化層厚DoLcを有し、特に前記厚さDoLa、DoLb、およびDoLcは、同じである、請求項1から3までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  7. 前記カバー基材(5)は、前記のまたはもう1つの機能領域(12,13,13a)を備えている、請求項1から6までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  8. 前記ベース基材は、前記レーザ接合線と反対側のその下面に強化層DoLdを備えている、請求項1から7までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  9. 前記ベース基材と前記カバー基材との間に中間基材が配置されており、
    前記ベース基材は、前記結合面で前記中間基材と接合されており、前記カバー基材は、第2の結合面で前記中間基材と接合されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の気密封止筐体。
  10. 前記筐体は、前記機能領域の全面で強化されており、かつ/または
    前記筐体は、そのすべての外面に強化層を備えている、請求項1から9までのいずれか1項記載の気密封止筐体。
  11. 前記機能領域は、収容物体(2)、例えば電子回路、センサーまたはMEMSを収納するための気密封止された収容キャビティ(12)を備えている、請求項1から10までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  12. 前記カバー基材は、前記収容キャビティの上面(23)を形成し、前記中間基材(5)は、前記収容キャビティの側方の周縁部(21)を形成し、前記ベース基材は、前記収容キャビティの下面(22)を形成し、これらが一体となって前記収容キャビティを完全に囲んでおり、側方の周縁部、下面または上面の少なくとも1つは、少なくとも特定の領域で、ある波長域に対して透明である、請求項1から11までのいずれか1項記載の気密封止筐体。
  13. 前記少なくとも1つのレーザ接合線により前記ベース基材、前記カバー基材および必要に応じて1つ以上の中間基材を一緒に接合することによって、前記筐体をレーザ接合プロセスで接合して、気密封止筐体が形成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  14. 前記筐体の前記強化は、30μm以下、または20μm以下、または好ましくは10μm以下の層厚で存在するナトリウムイオンが、部分的または完全にカリウムイオンと交換されることにより実現される、請求項1から13までのいずれか1項記載の気密封止筐体(1)。
  15. 前記透明な筐体は、さらなる透明な筐体との分離後に化学強化に供されたものである、請求項1から14までのいずれか1項記載の気密筐体(1)。
  16. 複数の気密筐体(1)を提供するための方法において、各筐体は、機能領域、例えば特に収容キャビティ(12)を提供し、前記機能領域は、前記筐体の側方の周縁部(21)、下面(22)および上面(23)で囲まれており、前記方法は、
    - 少なくとも1つのカバー基材およびベース基材(3,4,5)を準備するステップであって、その際、少なくとも前記カバー基材(5)は、少なくとも特定の領域で透明な材料を含み、前記少なくとも2つの基材(3,4,5)は、互いに直に接するように、または重なり合うように配置されているものとするステップと、
    - 前記少なくとも2つの基材(3,4,5)を接合線に沿ってレーザ接合プロセスにより接合することで、前記機能領域を気密封止するステップと、
    - 前記各筐体を切断または分離ステップによって個別化するステップと、
    - 前記各筐体を薬液(11)に浸すことによって表面を化学強化させるステップと
    を含む、方法。
  17. 前記少なくとも2つの基材(3,4,5)を、少なくとも2つ、好ましくは3つのウェハを備えたウェハスタック(18)として準備して、同じ作業プロセスで、前記ウェハから複数の気密筐体(1)をまとめて製造する、請求項16記載の方法。
  18. 前記少なくとも2つのウェハ(3,4,5)は、ガラス、ガラスセラミック、ケイ素、もしくはサファイアからなるか、または
    少なくとも1つのウェハは、異なる材料を含む、請求項17記載の方法。
  19. 前記各筐体(1)を個別化するステップを、レーザ切断またはレーザ分離ステップにより行い、特に前記接合ステップにも使用したのと同じレーザを使用する、請求項16から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 前記少なくとも1つの透明基材(3,4,5)は、ガラス、ガラスセラミック、ケイ素、もしくはサファイア、または前記材料の組み合わせからなる、請求項16から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. 前記筐体(1)を化学強化させるステップは、以下のサブステップ:
    酸性または塩基性の溶液(11)、特にKNOを含むかまたはこれからなる溶液を準備するサブステップ、
    前記筐体を前記酸性または塩基性の溶液に導入するサブステップ、
    前記酸性または塩基性の溶液を、少なくとも650ケルビン、好ましくは少なくとも700ケルビン、さらに好ましくは少なくとも720ケルビンの温度に加熱するサブステップ、
    前記筐体を、前記酸性または塩基性の溶液に少なくとも6時間、好ましくは少なくとも8時間、さらに好ましくは少なくとも9時間、好ましくは最大で12時間浸すサブステップ
    の少なくとも1つを含む、請求項16から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 請求項16から21までのいずれか1項記載の方法により製造された、中に密閉された気密封止された機能領域を備えた、特に収容キャビティ(12)を備えた気密筐体(1)。
  23. 請求項16から21までのいずれか1項記載の方法により製造された、中に密閉された気密封止された機能領域を備えた、特に収容キャビティ(12)を備えた筐体(1)の、医療用インプラントとしての、またはセンサーとしての、特に気圧計としての使用。
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