JP2022538867A - 作物を非真菌性有害生物から保護するためのメラノイジン組成物 - Google Patents

作物を非真菌性有害生物から保護するためのメラノイジン組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2022538867A
JP2022538867A JP2021577287A JP2021577287A JP2022538867A JP 2022538867 A JP2022538867 A JP 2022538867A JP 2021577287 A JP2021577287 A JP 2021577287A JP 2021577287 A JP2021577287 A JP 2021577287A JP 2022538867 A JP2022538867 A JP 2022538867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melanoidin
composition
fungal
aspects
plants
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021577287A
Other languages
English (en)
Inventor
エラッド,イガル
グレーバー,エレン・ルース
Original Assignee
ザ ステート オブ イスラエル, ミニストリー オブ アグリカルチャー アンド ルーラル ディヴェロプメント, アグリカルチュラル リサーチ オーガニゼーション (エーアールオー) (ボルカニ センター)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ ステート オブ イスラエル, ミニストリー オブ アグリカルチャー アンド ルーラル ディヴェロプメント, アグリカルチュラル リサーチ オーガニゼーション (エーアールオー) (ボルカニ センター) filed Critical ザ ステート オブ イスラエル, ミニストリー オブ アグリカルチャー アンド ルーラル ディヴェロプメント, アグリカルチュラル リサーチ オーガニゼーション (エーアールオー) (ボルカニ センター)
Publication of JP2022538867A publication Critical patent/JP2022538867A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N61/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing substances of unknown or undetermined composition, e.g. substances characterised only by the mode of action
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G7/00Botany in general
    • A01G7/06Treatment of growing trees or plants, e.g. for preventing decay of wood, for tingeing flowers or wood, for prolonging the life of plants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H3/00Processes for modifying phenotypes, e.g. symbiosis with bacteria
    • A01H3/04Processes for modifying phenotypes, e.g. symbiosis with bacteria by treatment with chemicals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/02Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • A01N43/04Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom
    • A01N43/14Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom six-membered rings
    • A01N43/16Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one or more oxygen or sulfur atoms as the only ring hetero atoms with one hetero atom six-membered rings with oxygen as the ring hetero atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01PBIOCIDAL, PEST REPELLANT, PEST ATTRACTANT OR PLANT GROWTH REGULATORY ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR PREPARATIONS
    • A01P1/00Disinfectants; Antimicrobial compounds or mixtures thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01PBIOCIDAL, PEST REPELLANT, PEST ATTRACTANT OR PLANT GROWTH REGULATORY ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR PREPARATIONS
    • A01P21/00Plant growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01PBIOCIDAL, PEST REPELLANT, PEST ATTRACTANT OR PLANT GROWTH REGULATORY ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR PREPARATIONS
    • A01P7/00Arthropodicides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01PBIOCIDAL, PEST REPELLANT, PEST ATTRACTANT OR PLANT GROWTH REGULATORY ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR PREPARATIONS
    • A01P7/00Arthropodicides
    • A01P7/04Insecticides

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Insects & Arthropods (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Developmental Biology & Embryology (AREA)
  • Ecology (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

非常に様々な非真菌性有害生物に対して植物を保護するための、組成物中での褐色メラノイジンの使用及び方法が開示される。本発明のいくつかの例示的な態様では、植物は、ナス科植物、例えばトマトである。本発明のいくつかの例示的な態様では、植物は、ウリ科植物、例えばキュウリである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、有害生物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群から選択される。

Description

本発明は、作物保護の分野に関する。
ナス科及びウリ科植物は、経済的に重要な植物のファミリーを構成する。ナス科植物は、例えば、ジャガイモ、トマト、コショウ、ナス及びタバコを含む。ウリ科植物は、例えば、キュウリ、トウナス、カボチャ及びスイカを含む。ジャガイモは主食となっており、世界で4番目に大量の食用作物である。トマトは、最も大量の野菜作物であり、世界中で栽培され(温室内で1年を通した栽培を含む)、生で使用され、サラダ、料理、ケチャップ中等に使用されている。キュウリは、世界中で5位以内に生産されている野菜である。ナス科及びウリ科植物は、ヒト食物の重要な部分であり、基本的なエネルギー栄養素、添加物、ビタミン、及びミネラルを提供する。広く蔓延した病原体は、収穫される産物の品質及び量を低下させる。問題は、有害生物(pest)が、古細菌有害生物、細菌、卵菌、真菌、及び動物、並びに生命の木に属さない病原体等の種々の界に属する場合があり、そのため、これらが、例えばウイルス等、独立した繁殖手段を有さないことである。このことは、植物保護を非常に複雑なものとしている。広く作用する毒素の使用及びその濃度は、継続的に制限されているため、増え続ける環境問題は、植物保護を更に困難なものとしている。
本発明のいくつかの態様の一局面は、メラノイジンを含む組成物に関する。本発明の様々な例示的な態様によれば、組成物は、作物を非真菌性有害生物から保護するために、刺激剤及び/又は有害生物防除剤(pesticide)及び/又は補助剤を含む。本発明のいくつかの例示的な態様では、メラノイジンは、アミノ酸源と還元糖源とを固相中で、約120℃~180℃の温度で反応させることによって得られ、ここでメラノイジン化度は、通常、メラノイジンについて420nmで決定される、褐色の発生によって分光高度法で追跡することができる。本発明の他の例示的な態様では、反応は、液相中、例えば溶液中又は縣濁液中で行われる。用語メラノイジン化は、糖のカルボニル基が高温でアミノ酸のアミノ基と反応すると共に、分光光度法で検出できる褐色オリゴマー及びポリマーを形成するメイラード反応を指す。反応の経過中、420nmでの吸光度は、加熱したアミノ酸-還元糖混合物から形成される水溶液について、所与の濃度へのプラトーに達する(前記濃度が、ランベルト・ベールの法則の限界に従う、UV-Visにおける線形応答を与えると仮定する場合)。組成物のいくつかの態様では、メラノイジンは、アミノ酸源と還元糖源とを0.5~2.0のモル比で、固相中で120~180℃の温度、例えば130~170℃又は135~165℃で反応させることによって得られ、ここでメラノイジン化度は、分光光度法で規定される場合がある終点に達する。いくつかの態様では、メラノイジン化度は、0.75~1又は0.9~1又は0.95~1、例えば約1である。任意的に、メラノイジンは、アミノ酸源、還元糖源、ほぼ当モル比で120~180℃の温度で加熱した場合のこれらの供給源の反応生成物、及びある量の溶媒を反応させることによって調製され、ここで前記温度での反応の程度は、分光光度法で決定することができる。前記アミノ酸源は、1つ以上のアミノ酸、遊離アミノ基を有する1つ以上のペプチド、又はタンパク質加水分解物を含む場合がある。前記還元糖源は、1つ以上の単糖、1つ以上の二糖、1つ以上のオリゴ糖、又はそれらの混合物を含む場合がある。
本発明のいくつかの態様の別の局面では、メラノイジンを含む組成物は、ナス科及び/又はウリ科作物を非真菌性有害生物から保護する。ナス科作物の一例は、トマトである。ウリ科作物の一例は、キュウリである。本発明の様々な例示的な態様によれば、有害生物
は、ウイルス及び/又は細菌及び/又は卵菌及び/又は節足動物を含む。本発明のいくつかの例示的な態様では、組成物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物から選択される少なくとも2つの異なる有害生物に対して保護する。
いくつかの態様では、組成物は、有効性を失うことなく長期間安全に保存することができ、且つ使用者に容易に運ぶことができる粉末として配合される。これらの態様によれば、粉末は溶媒で希釈されて作業組成物を提供する。
代替的に又は追加的に、組成物は、後の使用のために及び/又は更なる希釈のために及び/又は保護を必要とする植物上への適用のために保存される縣濁液又は溶液として配合される。いくつかの態様では、植物上に適用される溶液又は縣濁液は、前記メラノイジンを0.001~4重量%、例えば0.002~2重量%、例えば0.01~1重量%の量で含む。
本発明の別の局面では、メラノイジン組成物は、追加の農業的に活性な成分、例えば有害生物防除剤及び/又は刺激剤及び/又は補助剤及び/又は補助添加剤も含む。追加の活性成分の非限定的な例は、ピリミジン系薬剤、フェニルピロール系薬剤、アルキルフェノールエチレンオキシド縮合物、ピリメタニル、シプロジニル、及びフルジオキソニルを含む。
本発明の別の局面は、非真菌性有害生物によって植物中に生じる損傷を制御するための、及び/又は作物を非真菌性有害生物から保護するための方法に関し、該方法は、i)1つ以上のアミノ酸、1つ以上のペプチド、又はタンパク質加水分解物を含むアミノ酸源を提供することと;ii)1つ以上の単糖、1つ以上の二糖、1つ以上のオリゴ糖、又はそれらの混合物から選択される還元糖源を提供することと;iii)前記アミノ酸源を前記還元糖源と、任意的にある量の溶媒、例えば水と共に、0.5~2.0のモル比で組み合わせて、均質混合物を形成することと;iv)組み合わせた材料を100℃~180℃、例えば110~180又は約120~180又は110~170又は120~170又は120~160℃の温度で十分な時間加熱して、前記アミノ酸源を前記糖源と反応させることによって、所望の量の褐色メラノイジン生成物を形成することであって、反応はメラノイジン化と称され、水中での所望の希釈後に分光光度法で測定及び追跡される、形成することことと;iv)前記メラノイジンを溶媒中で所望の作業濃度に希釈し、及び任意的に刺激剤、有害生物防除剤、及び補助剤から選択される追加の成分と混合し、それによりメラノイジン作業組成物を得ることと;v)有効量の前記メラノイジン作業組成物を前記植物に適用することと、を含む。メラノイジン化は、例えば、約1対1の前記アミノ酸源と前記糖源とのモル比で行われる。一態様では、溶媒は水であり、添加される水の量は、分離相の形成をもたらさない。他の態様では、添加される溶媒は、均質化可能な縣濁液の形成をもたらす。本発明の方法における損傷の制御又は作物の保護は、前記有害生物により生じる損傷を防止すること、前記有害生物に対する前記植物又は作物の耐性を改善すること、又は前記有害生物により生じる疾病の症状を低減すること、又は前記疾病により生じる損傷を低減することを含む。本発明の方法は、植物をウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物から選択される有害生物に対して保護する。いくつかの態様では、植物又は作物は、少なくとも2つの異なる有害生物に対して保護される。いくつかの態様では、本発明の方法は、メラノイジン組成物を、液体製剤、例えば水溶液として、任意的に0.002~2重量%、好ましくは0.01~1重量%の濃度で、噴霧、散布、浸漬、灌漑、又は施肥によって使用する。
本発明のいくつかの例示的な態様は、非真菌性有害生物により生じるナス科及び/又はウリ科作物に対する損傷を低減するための組成物を提供し、この組成物は、メラノイジンと、任意的に追加の有害生物防除剤又は補助剤又は刺激剤とを含む。
上述した様々な局面は、化学的有害生物防除剤の使用により生じる土壌及び/又は地下水汚染に関連した技術的問題の解決に関することが認識されるであろう。
代替的に又は追加的に、上述した様々な局面は、非常に様々な非真菌性有害生物及び/又は疾病に対する作物の保護に関する技術的問題の解決に関することが認識されるであろう。いくつかの態様では、作物は、ナス科のメンバーであり、いくつかの態様では、ウリ科のメンバーである。
本発明のいくつかの例示的な態様では、メラノイジンを含む組成物が提供される。いくつかの態様では、組成物は、殺虫剤、殺ダニ剤(acaricide)及び抗ウイルス化合物からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を含む。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、メラノイジンは、アミノ酸源と還元糖源とを固相中又は溶液中又縣濁液中で、110℃~180℃の温度で反応させることによって得られる。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、反応は、分光光度法で評価して、完了まで少なくとも20%;少なくとも30%;少なくとも40%;少なくとも50%;少なくとも60%;少なくとも70%;少なくとも80%;少なくとも90%;少なくとも95%又は実質的に100%進行する。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、アミノ酸源は、1つ以上のアミノ酸、遊離アミノ基を有する1つ以上のペプチド、又はタンパク質加水分解物を含む。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、還元糖源は、1つ以上の単糖、1つ以上の二糖、1つ以上のオリゴ糖、又はそれらの混合物を含む。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、組成物は、粉末として提供される。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、組成物は、作業組成物として使用される溶液又は縣濁液として提供され、ここでメラノイジンは0.002~2重量%を構成する。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、メラノイジンは、0.01~1重量%を構成する。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、追加の成分は、ピリミジン系薬剤、フェニルピロール系薬剤、アルキルフェノールエチレンオキシド縮合物、ピリメタニル、シプロジニル、又はフルジオキソニルから選択される。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、組成物は、非真菌性有害生物に対するナス科又はウリ科作物の処理における使用について表示される(labeled for)。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、ナス科作物はトマトである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、ウリ科作物はキュウリである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、組成物は、非真菌性有害生物に対するナス科作物の処理における使用のためである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーを含む。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、有害生物は、前記群から選択される少なくとも2つの異なる有害生物を含む。
本発明のいくつかの例示的な態様では、褐色メラノイジン生成物を含む製剤を、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーで感染した、又は感染のリスクにある作物に適用することを含む方法が提供される。本方法のいくつかの態様では、褐色メラノイジン生成物は、アミノ酸を還元糖と0.5~2.0のモル比で、120℃~180℃の温度で十分な時間反応させ、分光光度法で測定した場合に0.2~1のメラノイジン化を達成する該反応の結果である。代替的に又は追加的に、本方法のいくつかの態様では、製剤は、0.002~2重量%の褐色メラノイジン濃度を有する水溶液として適用される。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、褐色メラノイジン濃度は、0.01~1重量%である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、適用は、噴霧、散布、浸漬、灌漑、及び施肥からなる群から選択される適用経路を介する。
本発明のいくつかの例示的な態様では、非真菌性有害生物に対する保護のための、ナス科又はウリ科作物の処理における使用のためのメラノイジン組成物が提供される。いくつ
かの態様では、非真菌性有害生物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーを含む。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、ナス科作物はトマトである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物はトマトブラウンルーゴスフルーツ(Tomato brown rugose fruit)ウイルス(TBRFV)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物はトマト黄色葉巻(Tomato yellow leaf curl)ウイルス(TYLCV)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、細菌シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)pv.(任意的にTomato)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、昆虫ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、昆虫シルバーリーフコナジラミ(Bemisia tabaci Gennadius)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、ダニのテトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は、卵菌フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、ウリ科作物はキュウリである。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は卵菌キュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)である。代替的に又は追加的に、いくつかの態様では、非真菌性有害生物は卵菌 ピシウム・アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)である。
特に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。適切な方法及び材料が以下に記載されるが、本明細書に記載されるものと同様の又は等価な方法及び材料を、本発明の実践に使用することができる。矛盾する場合、定義を含む本特許明細書が優先する。全ての材料、方法、及び実施例は、単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
本明細書で使用される場合、用語「含む」及び「含有する」又はそれらの文法上の変形物は、1つ以上の追加の特徴、整数、作用、構成要素又はそれらの群の追加を排除しない、述べられた特徴、整数、作用又は構成要素の包含を特定するとして解釈するべきである。この用語は、米国特許商標庁の特許審査手続マニュアル(Manual of Patent Examination Procedure)によって定義されるように、用語「からなる」及び「から本質的になる」よりも広く、且つこれらを含む。従って、態様が特徴を「含有する」又は「含む」という引用はいずれも、下位態様が引用された特徴「から本質的になる」及び/又は「からなる」ことの特定の陳述である。
本明細書で使用される場合、フレーズ「から本質的になる」又はその文法上の変形物は、述べられた特徴、整数、工程又は構成要素を特定するが、追加の特徴、整数、工程、成分又はそれらの群が、特許請求される組成物、装置又は方法の基本的な及び新規な特性を実質的に変更しない場合のみ、1つ以上の追加の特徴、整数、工程、構成要素又はそれらの群の追加を排除しないと解釈されるべきである。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるフレーズ「適合される」は、以前に引用した構成要素に対して追加の構造上の制限を課す。
用語「方法」は、構築(architecture)及び/又はコンピューターサイエンスの従事者に知られている、又は該従事者によって既知の様式、手段、技術及び手順から容易に開発される、様式、手段、技術及び手順を含むがこれらに限定されない、所与の
課題を達成するための様式、手段、技術及び手順を指す。
化学物質の百分率(%)は、特に示さない限り、一般にW/W(重量/重量)である。
本発明を理解し、また本発明が実践でどのように実行される場合があるかを理解するために、以下、添付の図面を参照して、非限定的な例のみにより態様を記載する。図面中、2つ以上の図面に出現する同一及び類似の構成、要素又はその一部は、一般に、それらが出現する図面中、同じ又は類似の参照で示される。図面に示される構成要素及び特徴の寸法は、主として利便性のため及び提示の明瞭さのために選択され、必ずしも等尺ではない。添付の図は:
トマト植物のウイルス疾病(トマトブラウンルーゴスフルーツウイルス、TBRFV)に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。TBRFV重症度を示す。 トマト植物のウイルス疾病(トマトブラウンルーゴスフルーツウイルス、TBRFV)に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。ウイルス存在の発生率を示す。 トマト植物のウイルス疾病(トマト黄色葉巻ウイルス、TYLCV)に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。 トマト植物のシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)pv.tomatoにより生じた細菌疾病に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。 トマト植物の節足動物を原因とする損傷(昆虫ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta))に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。 トマト植物の節足動物を原因とする損傷(昆虫ベミシア・タバチ(Bemisia tabaci))に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。 トマト植物の節足動物を原因とする損傷(クモガタ綱(arachnid)テトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)に対する本発明の一態様によるメラノイジン組成物の効果を示す棒グラフである。 節足動物を原因とする疾病(テトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae))に対するトマトの保護における、メラノイジン組成物及びアルキルフェノールエチレンオキシド縮合物を含む本発明の一態様による組み合わせ処理の効果を示す棒グラフである。 1:1のモル比のブドウ糖及びグルタミン酸の固体混合物(M11と称される)を170℃で異なる時間間隔で加熱し、水と250mg/Lの濃度に混合することによって得られた溶液についての関数波長(nm)としての吸光度単位のヒストグラムである。 (挿入図)図8Aと同じ反応に関する時間の関数としての420nmでの吸光度単位のヒストグラムである。
本発明の態様は、メラノイジン組成物並びにそれを作製及び使用する方法に関する。
詳細には、本発明のいくつかの態様は、ウイルス及び/又は細菌及び/又は卵菌及び/又は節足動物により生じる損傷に対して作物を保護するために使用され得る。
本発明の例示的な態様による組成物及び/又は方法の原理及び作用は、図面及び付随す
る記載を参照して、より深く理解される場合がある。
本発明の少なくとも1つの態様を詳細に説明する前に、本発明は、以下の記載に示され、又は実施例により例示される詳細に、その適用が限定されないことを理解するべきである。本発明は、他の態様が可能であり、又は様々な方法で実践若しくは実行することが可能である。また、本明細書で使用される言い回し及び用語は、説明を目的とし、限定として解釈されるべきではないことを理解するべきである。
驚くべきことに、水中にメラノイジン及び/又はアミノ酸及び/又は糖を含むメラノイジン組成物は、ナス科作物、(例えばトマト)及び/又はウリ科植物(例えばキュウリ)を、ウイルス及び/又は細菌及び/又は卵菌及び/又は節足動物により生じる損傷に対して有効に保護することが発見された。
メラノイジンは、糖及びアミンを含む様々な食品中で、それらを加熱中に起こるメイラード反応の生成物であり、このメイラード反応は、焼いた食物、ビール、コーヒー、及び多くの他のものに褐色の色をもたらす。国際公開第2014/111932号(参照により本明細書に完全に組み込まれる)は、植物成長、干ばつ耐性、及び真菌病原体に対する耐性を改善するためのメラノイジンの使用を記載している。生物学の非常に予測不可能な性質のため、メラノイジンが広範囲の非真菌病原体及び/又は有害生物に対して有意な活性を示すことの発見は、驚くべきことであった。
本発明の様々な例示的な態様は、真菌界に属さない病原体及び/又は有害生物からナス科及びウリ科作物を保護するための、アミノ酸源及び還元糖源を120~180℃の温度で反応させることによって得られるメラノイジンを含む組成物の使用に関し、メラノイジン化度は分光光度法で決定され、アミノ酸源及び還元糖源は、0.5~2.0のモル比にある。本発明の様々な例示的な態様によれば、組成物は、1つ以上のアミノ酸、遊離アミノ基を有する1つ以上のペプチド、タンパク質加水分解物、又はそれらのいずれか1つを含む混合物を、1つ以上の単糖、1つ以上の二糖、1つ以上のオリゴ糖、又はそれらのいずれかを含む混合物から選択される1つ以上の還元糖と共に加熱することによって形成される。加熱時間は、例えば、120℃~180℃の温度、例えば130又は140又は150又は160又は170℃で、褐色メラノイジン生成物の形成を可能にするように選択され、加熱時間は、加熱器具、並びに原料の種類及び量を考慮に入れて、2分間~6時間、例えば5分間~3時間である場合があり、それによって所望の温度が混合物容積全体に達成される場合があり、またメラノイジン化度は、例えば分光光度法で決定することができる。本明細書に記載される方法及び組成物は、非真菌性有害生物及び病原体により生じる損傷及び疾病に抵抗する植物の能力の改善に有用である。いずれの特定の理論にも束縛されることを望むわけではないが、本発明者らは、メラノイジンが植物の自然の防御経路を誘導又は支持する生物刺激剤として作用すると考える。
組成物は、メラノイジン及びそれらの供給源を含み、噴霧、浸漬、灌漑、施肥、又は他のいずれかの適用方法によって適用され得る。
本発明による使用のためのメラノイジンは、様々な希釈剤若しくは溶媒中で、又は乾燥固体として、常圧又は高圧で加熱することを含む、様々な方法で調製され得る。一方法は、少なくとも1つの還元糖と遊離アミノ基を有するアミノ酸とを含む混合物を、120~180℃の温度で加熱することを含む。一態様において、本方法は:(a)遊離アミノ基を有するアミノ酸を提供する工程と;(b)還元糖を提供する工程と;(c)これら2つの材料を組み合わせて均質混合物を形成する工程と;(d)組み合わせた材料を、溶媒(例えば水)中での所望のメラノイジン濃度への希釈後に分光光度法で測定可能な、所望の量の褐色生成物を作製するのに十分な温度で加熱する工程と、を含む。いくつかの態様で
は、希釈は、例えばストック混合物を高濃度で調製し、その後、使用前にストック混合物をより低い濃度に希釈することによって段階的に行われる。好ましい一態様では、(a)遊離アミノ基を有するアミノ酸を含む粉末が提供され;(b)還元糖を含む粉末が提供され;(c)2つの粉末が組み合わせされて均質固体混合物が形成され;(d)組み合わせた固体が、所望の量の褐色生成物を作製するのに十分な時間、120~180℃の温度で加熱される。一態様では、粉末を組み合わせる前記工程(c)は、水等の溶媒又は水溶液を添加することを含む場合がある。別の態様では、工程(c)及び(d)における材料は、液体混合物を形成する。前記アミノ酸は、遊離アミノ酸又はペプチドに組み込まれたアミノ酸である場合があり;前記還元糖は、単糖、二糖、又はオリゴ糖である場合がある。様々な例示的な態様によれば、本方法は、例えば、アミノ酸、アミノ酸の混合物、又はペプチドの混合物を使用する。いくつかの態様では、ペプチドの混合物は、タンパク質加水分解物として提供される。本発明の様々な例示的な態様によれば、アミノ酸と糖のモル比は、0.5~2.0であり、例えば0.6~1.7、又は0.7~1.4、又は0.8~1.3又は0.9~1.1である。
いくつかの態様では、メラノイジンストック混合物を所望の濃度に希釈し、得られた作業メラノイジン組成物を、保護されるべき又はその耐性が改善されるべき植物に適用する。本発明のいくつかの例示的な態様では、ストック混合物は、水で希釈される。いくつかの態様では、メラノイジンストック混合物は、様々な構造のメラノイジン及び/又は残留反応関与体及び/又はメイラード加熱生成物を含む。褐色メラノイジン生成物の量は、必要な場合、標準的なメラノイジン混合物又は他の標準的な色材料に向けて容易に較正及び定量化することができる。作業メラノイジン組成物を得るためにメラノイジンストック混合物が例えば1000倍に希釈される場合、混合物のいずれの成分も 1000倍に希釈され;この文書を通して、そのような水性希釈物は、「0.1%メラノイジン作業組成物」又は短縮して「0.1%メラノイジン組成物」と示され、濃度は「メラノイジン作業濃度は0.1%」と関連する。濃度は、メラノイジン(及びいずれかの未反応糖及び/又はアミノ酸)の濃度に関する。
特定の態様によれば、メラノイジンは、肥料、生物刺激剤、及び有害生物防除剤(例えば、堆肥、下肥、バイオ炭、無土壌培地、成長紙(growing paper)等)を含むがこれらに限定されない追加の農業的に許容される物質を含む場合がある、水性混合物中、例えば溶液中で植物に提供される。前記有害生物防除剤は、除草剤、殺ダニ剤、殺虫剤、抗真菌薬、抗菌、及び抗ウイルス剤から選択される。
本発明の様々な例示的な態様によれば、溶液又は縣濁液又は他の製剤中の様々なメラノイジンタイプが、浸漬により及び/又は噴霧若しくは散布により適用され、並びに/又は肥料若しくは有害生物制御製品若しくは生物刺激剤と共に配合され、又は、他のいずれかの方法で、植物における疾病を制御し、及び/若しくは植物を他のタイプのストレスから保護し、その健康な成長を支持する。
本発明による方法のいくつかの例示的な態様では、メラノイジンストック混合物は希釈されて、0.01%~0.5%作業組成物、例えば0.02%~0.4%、又は0.03%~0.3%メラノイジン作業組成物を得る。
いくつかの態様では、メラノイジンは、処理されるべき植物にいずれかの頻度で、例えば1日1~3回、適用される。代替的に、いくつかの態様では、植物は、1回のみ処理される場合がある。いくつかの態様では、メラノイジンは、例えば灌漑又は肥沃化ルーチンの一部として、規則的に植物に提供される。特定の態様によれば、メラノイジンは、2つの異なる日に2回適用される。別の態様によれば、メラノイジン処理は、様々な日の追加の適用によって補足される。本発明の様々な例示的な態様によれば、メラノイジンは、種
子、発芽、栄養成長(vegetative growth)、開花、及び結実を含むそのライフサイクルのいずれかの段階で、植物又はその一部に適用される。本方法は、ナス科(Solanaceae)及びウリ科(Curcubitaceae)に属する植物における疾病の予防、又は前記疾病に対する前記植物の耐性の改善、又は疾病の症状の低減、又は疾病を原因とする損傷の低減を提供し、ここで疾病は、ウイルス、細菌、卵菌、又は節足動物により生じる。本発明のいくつかの例示的な態様では、メラノイジン組成物は、少なくとも2つの異なる疾病に対して保護する。
本発明のいくつかの例示的な態様では、メラノイジン組成物及び少なくとも1つの他の既知の有害生物防除剤を含む組み合わせ製剤であって、前記少なくとも2つの薬剤、メラノイジン及び他の有害生物防除剤は、連続的に、2つの別々の製剤として同時に、又は1つの混合製剤として同時に適用される。これらの態様によれば、本発明の態様によるメラノイジンストック混合物及び/又はメラノイジン作業組成物の農業における使用は、多様な群に属する有害生物と戦うための、以前に入手不可能であった手段を提供する。処理が存在しない場合、これらの有害生物は、ナス科及びウリ科作物に損傷を引き起こす可能性がある。
メラノイジン混合物及び組成物は、(i)界面活性剤のような添加剤と共に又は伴わずに、植物に適したいずれかの液体中で混合され、液体として土壌浸漬又は葉噴霧のいずれかにより適用される乾燥粉末又は顆粒として;(ii)土壌表面に直接適用される粉末又は顆粒として;(iii)土壌適用のための遅延放出固体に組み込まれたメラノイジン形態として;(iv)他の植物疾病抑制活性成分と一緒に混ぜ合わされたメラノイジン形態として;(v)肥料と一緒に混ぜ合わされたメラノイジン形態として;(vi)土壌改良剤に添加して、及びその他を含む、いくつかの形態で使用される。本発明の様々な例示的な態様によれば、メラノイジンは、溶液、縣濁液中で供給され、又は別様に、不活性希釈剤若しくは担体と共に配合される。
いくつかの態様では、メラノイジン組成物は、植物に薬剤を適用するいずれかの既知の手段によって適用される。例えば、メラノイジン組成物は、配合され又は配合されずに、葉、茎、枝又は根を含む植物のいずれかの部分に、それが植えられる前に種子に、又は植物が成長し若しくは植えられる他の培地(例えば土壌)に直接適用され、又はメラノイジン組成物は、噴霧され、振りかけられ、浸漬により適用され、組成物(例えば、顆粒組成物)を土壌若しくは水性環境中に分配若しくは組み込むことによって適用される場合がある。本発明によるメラノイジン組成物は、好ましくは植物(vegetation)上に噴霧され、又は土地若しくは空中灌漑システムによって適用される。メラノイジン組成物は、溶液又は固体の形態であり得る肥料(例えば窒素、カリウム 又はリン含有肥料)との混合物中で使用される場合がある。
いくつかの態様では、本明細書に記載されるように調製されたメラノイジン混合物は、主に、濃縮された固体ストック形態として使用され、その使用前に水中に分散され、所望の作業濃度に希釈される。
本発明の様々な例示的な態様は、メラノイジン組成物を製造するための原料が入手可能であり、柔軟に組み合わせることができるため、またそれらが完全に無毒であるため、環境負荷を増大させることなく、多様な有害生物に対する広範囲の食用作物の保護を提供すると共に、費用が非常に低く抑えられる。重要なことには、メラノイジンは、低濃度で有効である。反応関与体及び生成物の両方が非常に安定であり、農業における操作が容易である。活性作業組成物は、濃縮ストックから容易に得ることができる。
本発明のいくつかの例示的な態様では、メラノイジン及び少なくとも1つの他の農薬を
含む組成物が提供される。前記農薬は、有害生物防除剤から選択され、例えば既知の殺菌・殺カビ剤(fungicide)、除草剤、殺虫剤、又は殺線虫剤から選択される。いくつかの態様では、追加の殺菌・殺カビ剤は、例えばプロチオコナゾール、エポキシコナゾール、シプロコナゾール、ミクロブタニル、プロクロラズ、メトコナゾール、ジフェノコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンブコナゾール、プロピコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォール、及びフェンプロピモルフからなる群から選択される殺菌・殺カビ(fungicidal)ステロール生合成阻害剤である場合がある。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤は、プロチオコナゾール、エポキシコナゾール、メトコナゾール、ジフェノコナゾール、プロピコナゾール、プロクロラズ、テトラコナゾール、テブコナゾール、フェンプロピモルフ、フェンプロピジン、イプコナゾール、トリチコナゾール、スピロキサミン、フェンヘキサミド、及びフェンピラザミンからなる群から選択される。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はプロチオコナゾールであり、他の態様では、ステロール生合成阻害剤はエポキシコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はシプロコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はミクロブタニルである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はメトコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はジフェノコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はプロピコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はプロクロラズである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はテトラコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はテブコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフルキンコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフルシラゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフルトリアフォールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフェンプロピモルフである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフェンプロピジンである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はイプコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はトリチコナゾールである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はスピロキサミンである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフェンヘキサミドである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフェンピラザミンである。いくつかの態様では、ステロール生合成阻害剤はフェンブコナゾールである。
いくつかの態様では、追加の殺菌・殺カビ剤はコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤である。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ベンゾビンジフルピル、ペンチオピラド、イソピラザム、フルキサピロキサド、ボスカリド、フルオピラム、ビキサフェン、及びペンフルフェンからなる群から選択される。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ベンゾビンジフルピルである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ペンチオピラドである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、イソピラザムである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、フルキサピロキサドである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ボスカリドである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、フルオピラムである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ビキサフェンである。いくつかの態様では、コハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、ペンフルフェンである。
いくつかの態様では、追加の殺菌・殺カビ剤は、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤である。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤は、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、フルオキサストロビン、トリフロキシストロビン、クレソキシム-メチル、ジモキシストロビン、及びオリサストロビンからなる群から選択される。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤は、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、フルオキサストロビン、及びトリフロキシス
トロビンからなる群から選択される。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はアゾキシストロビンである。いくつかの態様(embodimenthe )では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はピラクロストロビンである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はピコキシストロビンである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はフルオキサストロビンである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はトリフロキシストロビンである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はクレソキシム-メチルである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はジモキシストロビンである。いくつかの態様では、ストロビルリン殺菌・殺カビ剤はオリサストロビンである。
いくつかの態様では、前記追加の殺菌・殺カビ剤は、殺菌・殺カビ多部位阻害剤である。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、マンコゼブ、クロロタロニル、フォルペット、キャプタン、メチラム、マンネブ、プロピネブ、水酸化銅、オクサン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基)、マンコッパー(mancopper)、オキシン-銅、銅ビス(3-フェンルサリチレート(copper bis(3-phenlsalicylate))、銅亜鉛クロメート、酸化第一銅、硫酸ヒドラジニウム第二銅、及びクプロバム(cuprobam)からなる群から選択される。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、マンコゼブである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、クロロタロニルである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、フォルペットである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、キャプタンである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、メチラムである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、マンネブである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、プロピネブである。いくつかの態様では、殺菌・殺カビ多部位阻害剤は、水酸化銅、オクサン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基)、マンコッパー、オキシン-銅、銅ビス(3-フェンルサリチレート(phenlsalicylate))、銅亜鉛クロメート、酸化第一銅、硫酸ヒドラジニウム第二銅、又はクプロバムである。
いくつかの態様では、追加の殺菌・殺カビ剤は、2-(チオシアナトメチルチオ)-ベンゾチアゾール、2-フェニルフェノール、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アムペロマイセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、バチルススブチリス(Bacillus subtilis)、バチルススブチリス(Bacillus subtilis)株QST713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ-イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン-スルホン酸(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラスチシジン-S、ボラックス、ボルドー(Bordeaux)混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、多硫化カルシウム、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクサン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス-(ジチオカルバメート)、ジクロロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾクワット(difenzoquat)イオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドデモルフ酢酸塩、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エネストロブリン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラン
、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、フェンチン酢酸塩、フェンチン水酸化物、フェルバム、フリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラン、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォール、フルキサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル-アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチン酢酸塩、GY-81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリル硫酸塩、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジントリス(アルベシレート)、イオドカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシウム-メチル、ラミナリン、マンコッパー、マンコゼブ、マンジプロパミド、マンネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メプチル-ジノカップ、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メタラキシル-M、メタム、メタム-アンモニウム、メタム-カリウム、メタム-ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン-銅、オキシポコナゾールフマル酸塩、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、硫酸ヒドロキシキノリンカリウム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノクス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、レイノウトリア・サカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファン、シメコナゾール、ナトリウム2-フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP-Z048、タールオイル、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス-メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム種(Gliocladium spp.)、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトマイセス・グリセオビリジス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ種(Trichoderma spp.)、(RS)-N-(3,5-ジクロロフェニル)-2-(メトキシメチル)-スクシンイミド、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラフルオロアセトン水和物、1-クロロ-2,4-ジニトロナフタレン、1-クロロ-2-ニトロプロパン、2-(2-ヘプタデシル-2-イミダゾリン-1-イル)エタノール、2,3-ジヒドロ-5-フェニル-1,4-ジチ-イン1,1,4,4-テトラオキシド(2,3-dihydro-5-phenyl-1,4-dithi-ine 1,1,4,4-tetraoxide)、2-メトキシエチル水銀酢酸塩、2-メトキシエチル水銀塩化物、2-メトキシエチル水銀ケイ酸塩、3-(4-クロロフェニル)-5-メチルロダニン、4-(2-ニトロ
プロパ-1-エニル)フェニルチオシアナテム、アムプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル、ベンザマクリル-イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)硫酸塩、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメート硫酸塩、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリムバゾール、銅ビス(3-サリチル酸フェニル)、銅亜鉛クロメート、クフラネブ、硫酸第二銅ヒドラジニウム、クプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジアリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール-cis、フルメシクロクス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メツルホバクス、ミルネブ、ムコクロル酸無水物、ミクロゾリン、N-3,5-ジクロロフェニル-スクシンイミド、N-3-ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N-エチル水銀-4-トルエンスルホンアニリド、ニッケル ビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀 ジメチルジチオカルバメート、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、プロチオカルブ、プロチオカルブ塩酸塩、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセロール、キナセロール硫酸塩、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF-109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオール、チシオフェン、チオクロロフェンフィム、チオファネート、チオキノクス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド、ザリラミド、及びそれらのいずれかの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの態様では、追加の殺菌・殺カビ剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、イプロジオン、プロシミドン、フルジオキソニル、チオファネート-メチル、ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、クロロタロニル、ジクロロフルアニド、フォルペット、チラム、フルアジナム、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ボスカリド、フルオピラム、プロクロラズ、テブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンピラザミンから選択される殺ボトリチス剤(botryticide)である。
本特許の有効期間において、粉末及び/又は液体を作物に適用するための多数の新しい技術が開発されることが予想され、本発明の範囲はそのような新しい技術の全てを先験的に含むことが意図される。
本明細書で使用される用語「約」は、±10%を指す。
本明細書で使用される用語「実質的に」は、通常の検出限界以内を意味する。
本発明をその特定の態様と共に記載してきたが、多くの代替、修正及び変形が当業者に明白となることが明らかである。従って、添付の特許請求の範囲の趣旨及び広い範囲内に含まれるそのような全ての代替、修正及び変形を包含することが意図される。
特に、多様な数値指示が使用されている。これらの数値指示は、本発明の様々な態様に組み込まれる多様な工学原理、材料、意図する使用及び設計に基づいて、更に変更され得ることを理解するべきである。加えて、本発明の例示的な態様に帰され、単一ユニットとして図示される構成要素及び/又は作用は、サブユニットに分割される場合がある。逆に
、本発明の例示的な態様に帰され、サブユニット/個別の作用として図示される構成要素及び/又は作用は、記載/図示された機能と共に単一のユニット/作用に組み合わされる場合がある。
代替的に又は追加的に、方法を記載するのに使用される特徴は、組成物を特徴づけるために使用され得、組成物を記載するのに使用される特徴は、方法を特徴づけるために使用され得る。
上述の個々の特徴は、全ての可能な組み合わせ及び下位組み合わせで組み合わされて、本発明の追加の態様を生じることができることを更に理解するべきである。上記に示した例は、例示的な性質であり、下記の特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲を限定しない。
特定の特徴、部分、成分、モジュール又はプロセスを含む本発明の態様の各引用は、存在する引用された特徴、部分、成分、モジュール又はプロセスを含まない追加の態様の明示的な陳述である。
代替的に又は追加的に、本発明の様々な例示的な態様は、本明細書に特に開示されないいずれの特定の特徴、部分、成分、モジュール、プロセス又は要素も排除する。
詳細には、本発明は、ナス科及びウリ科植物の状況で記載されているが、他の作物の状況でも使用することができる。
本明細書に言及する全ての公開、参考文献、特許及び特許出願は、個々の各公開、特許及び特許出願が特に及び個々に参照により本明細書に組み込まれると示されるものと同程度に、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。加えて、この出願のいずれの参考文献の引用又は特定も、それらの参考文献が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈されるべきではない。
優先出願IL 267627号は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
本明細書で使用される用語「含む」、及び「有する」及びそれらの同源語は、「含むが必ずしもそれに限定されない」という意味である。
本発明の様々な態様の更なる目的、利点、及び新規な特徴は、限定することを意図するものではない以下の実施例を検討することによって当業者に明らかとなるであろう。更に、本明細書で上記に描写され、特許請求の範囲の部分に請求された本発明の様々な態様及び局面の各々は、以下の実施例に実験的な支持を見出す。
ここで、上記の記載と共に本発明を非限定的に説明する以下の実施例を参照する。
メラノイジン形成の追跡
メイラード反応は、還元糖と遊離アミノ酸又はタンパク質鎖の一部であるアミノ酸の遊離アミノ基との相互作用が関与する非酵素的褐色化反応の一クラスである。この反応は、反応混合物の温度及び組成の影響を受けると共に、初期段階でUV吸収及び無色中間体の両方が形成され、最終段階でオリゴマー又はポリマーの褐色メラノイジンが形成されることが知られている。メラノイジンは、「褐色化」の尺度として420nmでの吸光度を決定することによって、又は反応の追跡として他の波長での吸光度を決定することによって
定量化される場合がある。図8Aは、i)1:1のモル比のブドウ糖及びグルタミン酸(M11と呼ばれる)の固体混合物を加熱し、粉砕し、170℃の炉内で、異なる時間間隔:0、2、4、6、8、10、10.5、11、12、14、及び16分加熱し;ii)加熱水の生成物を濃度250mg/Lで分散し、溶解した部分の吸光度を測定することによって得られた12のサンプルのUV-Vis吸収スペクトルを示す。11、12、14及び16分間加熱した部分は、色がほぼ黒くなり、メラノイジンの遥かに高い溶解度とは対照的に、水に比較的不溶性であった(250mg/L未満)。図8B(挿入図)は、サンプルのスペクトルを示す。スペクトルの最大は、約284nmに見ることができる。この結果は、全波長値について、糖/アミノ酸混合物の加熱の可溶性及びUV吸収生成物が、所定の時間に最大吸光度値に達することを示す。図8Bは、420nmでの吸光度が、使用された特定の条件下で、約10.5分後にプラトーに達することを示す。加熱生成物の溶解度は、使用された特定の条件下で、このプラトーに達した後に低下することが見出され、比較的所望されない生成物の形成を示している。本発明の一局面では、ブドウ糖及びグルタミン酸の粉末を120~180℃、例えば150又は170℃の温度で、比較的所望されない生成物の過剰な形成を有することなく、メラノイジンが形成されるのに必要な時間加熱する。
反応速度論は、反応スケール及び/又は特定の加熱器具により変動することが予想される。スケール又は器具に関わらず、所望のメラノイジン収率を提供する条件は、図8A及び8B、並びにガイドとしての上記の説明文を用いて経験的に決定され得る。
メラノイジン組成物の調製及び使用
A)いくつかの実験では、固体の市販のタンパク質加水分解物を、加水分解物と糖の1:1重量比で1つ以上の固体還元糖と一緒に粉砕して、ほぼ当モル混合物を提供すると共に、微細な均質粉末を得た。この混合物を予熱した炉内で150℃で8,5分間加熱した後、室温に冷却するために、シリカゲルを有するデシケーターに移動した。加熱中、加水分解物中のアミノ酸は糖と反応して、メイラード反応を介して褐色のメラノイジン生成物を形成した。冷却したメラノイジン混合物を穏やかに粉砕し、保存のために、密閉したバイアルに移動した。
B)他の実験では、市販のL-グルタミン酸及びD-ブドウ糖を等モル比で一緒に粉砕して、微細な均質粉末を得た。この混合物を予熱した炉内で150℃で8.5分間加熱した後、室温に冷却するために、シリカゲルを有するデシケーターに移動した。加熱中、アミノ酸は糖と反応して、メイラード反応を介して褐色のメラノイジン生成物を形成した。冷却したメラノイジン混合物を穏やかに粉砕し、ストックメラノイジン混合物として保存するために、密閉したバイアルに移動した。
本発明の態様による方法において得られたメラノイジンは、25℃で、例えば10g/Lを超える、又は100g/Lさえも超える水中への高い溶解度を有した。高い溶解度は、特に作業組成物のいくつかの態様において、追加の薬剤を含む場合、作業組成物のいくつかの成分が、固体として、例えば縣濁液中に存在する場合であっても、活性成分が溶液中に残ることを確実にする。メラノイジンストック混合物を水で希釈して0.02%~0.2%のメラノイジン作業濃度を得た。0.03%~0.1%のメラノイジン作業組成物を多くの試験で使用した。メラノイジン組成物を用いた処理は、5mL/植物の体積での噴霧又は浸漬からなっていた。処理は、有害生物又は病原体感染前に2回:接種の3日及び4時間前に行った。
実験における処理を5~10回繰り返した。各処理の複製を温室又は成長チャンバ内で無作為に構成した。百分率での疾病重症度データを、更なる分析前にアークサイン変換した。疾病重症度データをANOVA及びフィッシャーの保護されたLSD検定を用いて分
析した。平均の標準誤差(SE)を計算し、疾病レベルを一元配置分散分析に従って統計的に分離した(P≦0.05)。対照植物を水で処理し、上記と同じ条件下に保持した。
植物及び疾病評価
一般に、トマト植物を種苗場内で種子から成長させ、種まきから40~50日後に1リットルのポットに移植した。この植物を、NPK肥料(各々120、30及び150mg/Lの総N、P及びK濃度を意図した灌漑水)で発達を促した。植物を、通常、成長期間中、無有害生物及び無病温室内で、自然光で20~30℃、及び50~90%の相対湿度で維持し、次いで下記に記載される無傷又は分離した葉上の病原体感染後に疾病を発症させる領域に移動した。疾病重症度を%範囲キー(coverage key)に従って各植物上で評価し、ここで0%は、全ての葉が疾病症状を有さないとして定義し、100%は、全ての葉が疾病症状に完全に覆われるとして定義した。この同じcoverageキーを全体で使用した。
ウイルス疾病
トマトブラウンルーゴスフルーツウイルス(TBRFV)をトマト植物上で維持した。接種のために、感染した植物部分を、ブレンダーを使用してブレンドして水道水中の小片とし、圧搾した植物材料をカーボランダム粉末と共に、処理したトマト植物上に噴霧した。この植物を18~28℃の温室内で保持した。疾病重症度を%範囲キーに従って各植物上で評価し、ここで0%は、全ての葉が疾病症状を有さないとして定義し、100%は、全ての葉が疾病症状に完全に覆われるとして定義した。
TBRFVは、時折、葉の狭まり(narrowing)、及び黄色のしみがつき、しわの寄った果実が付随する、葉上のモザイクパターンを含む症状を引き起こす。TBRFVは、トバモウイルス属に属するウイルスである。本発明によるメラノイジン組成物をトマト植物上に噴霧し、又は組成物にトマト植物の根ゾーンを浸漬すると、植物被上で明らかなように、ウイルス感染症の重症度が有意に抑制されることが見出された(図1)。
ウイルス疾病
トマト黄色葉巻ウイルス(TYLCV)をトマト植物上で維持した。処理トマト植物上での疾病の広がりは、感染植物からの昆虫ベクター、ベミシア・タバチ(Bemisia
tabaci)の移動により達成された。植物を温室内で18~28℃で保持した。疾病重症度を各植物上で%範囲キーに従って評価し、ここで0%は、全ての葉が疾病症状を有さないとして定義し、100%は、全ての葉が疾病症状に完全に覆われるとして定義した。
TYLCVは、昆虫ベクター-シルバーリーフコナジラミ(ベミシア・タバチ(Bemisia tabaci))により伝染される、ベゴモウイルス属由来のDNAウイルスである。感染植物は、トマト、ナス、ジャガイモ、タバコ、及びコショウを含む。ウイルス感染は、発育障害、葉サイズの低下、葉の上向きのカップ状化(cupping)/巻き上がり、葉及び花上の白化、並びに果実生成の低下をもたらす。本発明によるメラノイジン組成物をトマト植物上に噴霧し、又は組成物にトマト植物の根ゾーンを浸漬すると、植物被上で明らかなように、トマト植物上のウイルス感染症の重症度が有意に抑制されることが見出された(図2)。
細菌疾病
トマト細菌斑点を生じるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)pv.tomato(Okabe)を、疾病植物から単離した。この細菌を栄養寒天上で増殖させ及び維持した。水道水中の細胞縣濁液(10/ml)を、メラノイジンを用いた処理後、植物上に噴霧した。トマト植物は、湿度チャンバ内で20±1℃、97±3%RH、及び1020ルクスの光強度で保持した全植物であった。疾病重症度を、画像キーを使用して各植物上で評価した;0=感染症なし(全ての葉が無症状)及び100=全ての葉が細菌斑点病変により完全に覆われる。
細菌はトマト植物の葉上に小さいスポットもたらし、これは中心部が褐色であり、黄色の環により包囲されている。重度の症状では、スポットが重なり合い、より大きく不規則に見え、果実に広がっている。本発明によるメラノイジン組成物をトマト植物上に噴霧し、又は組成物にトマト植物の根ゾーンを浸漬すると、葉上で明らかなように、P.シリンガエ(P.syringae)pv.tomato斑点病の重症度が有意に抑制されることが見出された(図3)。
昆虫疾病
蛾のツタ・アブソルタ・メイリック(Tuta absoluta Meyrick)は、トマト植物の葉上に卵を産む。それらの卵はかえって幼虫となり、これは潜葉として知られるプロセスで葉を食する。この実験では、蛾の蔓延は自然であった。植物を18~28℃の温室内で保持した。潜葉症状の重症度を各植物上で評価した;0=感染症なし(全ての葉が無症状)及び100=葉が症状により完全に覆われた。
昆虫の幼虫はトマト植物上、特に葉上で給餌され、少葉に大きなギャレー(galley)を生成し、若い果実及び頂芽上で給餌される。トマトは主な宿主植物であるが、T.アブソルタ(T.absoluta)はジャガイモ、ナス、コショウ、タバコ、及び他のナス科(Solanaceous)植物を含む他の作物植物も攻撃する。この昆虫は総産出量の低下をもたらすことが可能である。
本発明によるメラノイジン組成物の噴霧又は浸漬により処理されたトマト植物上の潜葉物損傷の重症度は、処理の各々によって有意に抑制されることが見出された(図4)。
昆虫有害生物
サツマイモコナジラミとも呼ばれるシルバーリーフコナジラミ(Bemisia tabaci Gennadius)は、処理されたトマト植物上で自然に生じた。植物を18~28℃の温室内で保持した。トマト植物の底部から10番目の葉上の昆虫の個体数を計数した。
昆虫は、多くの植物作物上で給餌され、ウイルス植物病原体を伝染させることによって、それらの損傷をもたらす。昆虫は葉から師部液を吸い、白みがかった汚点を生じさせ、植物被上ですす病(sooty mold)の発症を促進する密を分泌する。多くの作物植物が冒される場合がある。本発明によるメラノイジン組成物の噴霧又は浸漬で処理した植物のトマト葉上のシルバーリーフコナジラミの発生率は、有意に抑制されることが見出された(図5)。
クモガタ綱有害生物
ハダニ(two-spotted spider mite)としても知られるハダニ(red spider mite)、テトラニクス・ウルチカエ(tetranych
us urticae)Kochは、処理トマト植物上で自然に生じた。植物を18~28℃の温室内で保持した。典型的な引っかき傷症状の重症度を各植物上で評価した;0=感染症なし(全ての葉が無症状)及び100=葉が症状により完全に覆われた。
テトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)Kochは、テトラニチダエ(tetranychidae)科の植物摂食ダニであり、これはトマト、コショウ、及びジャガイモ上で給餌され得る。テトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)Kochは葉の細胞内容物を吸い、葉表面上に白みがかったスポットを生じさせる。最終的に、テトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)Kochは植物の光合成能力を低下させ、最終的に葉の死及び主要な産出量の低下をもたらす。本発明によるメラノイジン組成物の噴霧又は浸漬により処理されたトマト葉上のダニにより生じる損傷の重症度は、処理の各々によって有意に抑制されることが見出された(図6)。
組み合わせ処理
トマト植物上のハダニであるテトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)の抑制における、メラノイジンと補助剤Shatah(92%アルキルフェノールエチレンオキシド縮合物を含む(Adama Ltd.、Israel)との組み合わせは、非常に有効であることが見出された。
本発明に従ってトマト被上に噴霧された0.1%のメラノイジン組成物は、ハダニにより生じた損傷を低下させることが見出された(図7、対照aに対するbを参照)。0.1%Shatahの噴霧は、メラノイジン組成物よりも低い効果を示した(bに対するcを参照)。しかしながら、両方の薬剤の組み合わせ、補助剤アルキルフェノールエチレンオキシド噴霧を伴うメラノイジン処理は、処理の各々の単独よりも有意に良好な結果をもたらした(図7、dをb又はcと比較されたい)。メラノイジン溶液及び補助剤溶液を、接種及び植物の18~28℃でのインキュベーションの3日前及び4時間前に適用した。ハダニ症状の重症度を、処理後30日間、症状範囲の0~100%重症度のスケールで評価した。これを疾病進行曲線下面積(AUDPC)として表す。バー=標準誤差;異なる文字が続くコラムは、有意に異なる(P≦0.05)。
他の試験では、メラノイジン及び合成有害生物防除剤を含む組み合わせ処理を検討し、単一の薬剤での処理よりも有効であることが見出された。事実は、より多くの有害生物防除剤タイプを組み合わせることによって、有害生物抑制が改善され、適用される毒素の量が低減され、有害生物防除剤に対する有害生物の耐性の発生が防止される場合があることである。メラノイジンと組み合わされる有害生物防除剤の中には、例えば、ピリメタニル、シプロジニル、フルジオキソニルが存在した。
卵菌試験
卵菌は、それらの細胞壁中にセルロースを含む微生物の綱であり、それらはそれらの植物状態(vegetative state)で二倍体であり、またそれらは多核体菌糸(仕切り壁を欠く)を含み;それらは、移動するのに水を必要とする運動性二鞭毛遊走子(motile biflagellate zoospore)により無性生殖的に繁殖する;それらは、造精器、卵原細胞、及び卵胞子と呼ばれる構造により性的に繁殖する。キュウリ植物における卵菌病ウリ科べと病(キュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、Berk.& Curtis、Rostovzev)に対するメラノイジンの効果を調べた。キュウリべと病菌(P.cubensis)は、メロン、カンタループ、キュウリ、カボチャ、トウナス、及びスイカ等のウリ科にべ
と病を生じさせる卵菌の種である。これは、高湿度により促進される、これらの作物の重要な病原体である。この病原体は、葉脈により結合される葉上の角のある退緑病変(angular chlorotic lesion)をもたらす。葉の下面は、灰色-褐色から紫色がかった-黒色の分生子形成を有する菌糸成長を有する。葉は壊死し、被全体が死ぬ場合がある。卵菌キュウリべと病菌(P.cubensis)(Berk.& Curtis)Rostovzevを、感染したキュウリ植物から水中に単離した。卵菌の細胞を水道水中に懸濁させ(103/ml)、処理したキュウリ植物上に噴霧した。トマト植物は、97±3%RHの20±1℃、及び1020ルクスの光強度で湿度チャンバ内に保持した全植物であった。インキュベーションの第1及び第7日中、植物を暗所内に12時間保持して、各々、感染及び胞子形成させた。疾病重症度を画像キーを使用して、各植物上で評価した;0=感染症なし(全ての葉が無症状)及び100=全ての葉がべと病の病変により完全に覆われる。
メラノイジン溶液を、接種及び高湿度条件での植物のインキュベーションの3日前及び4時間前、並びに1週間後に、噴霧によってキュウリ植物上に適用した。病原体の分生子縣濁液をインキュベーションの直前に植物上に噴霧した。疾病重症度を、処理後23日間評価し、これを疾病進行曲線下面積(AUDPC)として表した。キュウリ植物上への0.1%水性メラノイジン噴霧は、キュウリ葉上のべと病の重症度を、重症度92から33へと有意に抑制することが見出された。
卵菌試験
キュウリ実生中で立ち枯れを起こす卵菌ピシウム・アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)(Edson)Fitz.に対するメラノイジンの効果を調べた。P.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)は、土壌由来の植物病原体であり、卵菌綱における属である。P.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)は、広範囲の宿主を有し、多くの植物及び作物の耕作に経済的影響を及ぼす。P.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)は、根腐れ、発芽前及び発芽後の立ち枯れの主な原因である。研究室内で無菌条件下で増殖したP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)接種材料を土壌と混合した。キュウリの実生を、非蔓延土壌中の種まきの7日後、蔓延土壌中に植えた(ポット当たり4実生、5ポット、各々1.5L)。植物を24±1.5Cで保持した。実生を0.1%メラノイジン溶液の浸漬及び噴霧によって処理した。第1の処理は、実生の3日齢で適用し、第2の処理は、7日齢の実生上に適用し、最後の処理は、4日後(11日目)に移植した実生上に適用した。立ち枯れにより冒された植物の数を計数し、立ち枯れの百分率を計算した。P.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)蔓延土壌中への種まき後、実生を7日齢で移植した。メラノイジン溶液を、3日、7日及び11日齢で、キュウリ実生上への噴霧、及び根ゾーンの浸漬により適用した。立ち枯れ発生率を移植後に8日間計数し、これを8日間を通した死亡数進行曲線下面積として表した。キュウリ植物上に噴霧及び浸漬されたメラノイジン溶液は、キュウリ実生におけるP.アファニデルマツム(P.aphanidermatum)立ち枯れの発生率を有意に抑制し、疾病発生率(%日で表す)を対照の125から噴霧の70及び浸漬の20に低下させることが見出された。
卵菌試験
フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)(Mont.)de Baryは、疫病(late blight)と命名された重大なトマト疾病を生じさせる卵菌であり、湿った涼しい環境に好まれるジャガイモ及び他のナス科作物の主な疾病である。トマト植物をネットハウス内の10L成長培地バケツ内で成
長させ、23±7℃のネットハウス内で成長した自然に感染した植物を、植えてから30日後から開始し、更に7回、メラノイジンの浸漬又は噴霧により毎週処理した。疾病は第1の処理の16日後から自然に生じた。疾病重症度を、第1の処理後64日間、症状範囲の0~100%重症度のスケールで評価した。
トマト植物上の卵菌により生じた疫病の重症度に対する噴霧又は浸漬における0.03又は0.1%メラノイジン溶液の効果を調べた。メラノイジン溶液を、トマト植物上への浸漬及び噴霧により毎週適用し、これは植えてから30日後に開始し、更に7回行った。疾病は第1の処理の16日後から自然に生じた。疾病重症度を、第1の処理後64日間、症状範囲の0~100%重症度のスケールで評価し、これを疾病進行曲線下面積として表した。
トマト植物上に噴霧及び浸漬されたメラノイジン溶液は、トマト被上のP.インフェスタンス(P.infestans)疫病の重症度を有意に抑制することが見出された。疾病重症度(%日単位で表される)は、対照の740から、各々0.1%噴霧、0.03%浸漬、0.1%浸漬、及び0.03%噴霧の510、420、300、及び180に低下した。
本発明をいくつかの特定の例を用いて記載してきたが、多くの修正及び変形が可能である。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲以外によっては如何様にも限定されない。

Claims (34)

  1. メラノイジンを含む組成物。
  2. 殺虫剤、回虫駆除剤(ascaricide)及び抗ウイルス化合物からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記メラノイジンは、アミノ酸源と還元糖源とを固相中又は溶液中又は縣濁液中で110℃~180℃の温度で反応させることによって得られる、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
  4. 前記反応は、分光光度法で評価して、完了まで少なくとも20%進行する、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記アミノ酸源は、1つ以上のアミノ酸、遊離アミノ基を有する1つ以上のペプチド、又はタンパク質加水分解物を含む、請求項3又は4に記載の組成物。
  6. 前記還元糖源は、1つ以上の単糖、1つ以上の二糖、1つ以上のオリゴ糖、又はそれらの混合物を含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 粉末として提供される、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記メラノイジンが0.002~2重量%を構成する溶液又は縣濁液として提供される、作業組成物として使用される請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記メラノイジンは0.01~1重量%を構成する、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記追加の成分は、ピリミジン系薬剤、フェニルピロール系薬剤、アルキルフェノールエチレンオキシド縮合物、ピリメタニル、シプロジニル、又はフルジオキソニルから選択される、請求項2~9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 非真菌性有害生物に対するナス科又はウリ科作物の処理における使用のために表示される、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記ナス科作物はトマトを含む、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記ウリ科作物はキュウリを含む、請求項11に記載の組成物。
  14. 非真菌性有害生物に対するナス科作物の処理における使用のための、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記非真菌性有害生物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーを含む、請求項14に記載の使用。
  16. 前記有害生物は、前記群から選択される少なくとも2つの異なる有害生物を含む、請求項15に記載の使用。
  17. 作物処理方法であって:
    褐色メラノイジン生成物を含む製剤を、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーに感染した又は感染のリスクにある、作物に適用すること
    を含む、方法。
  18. 前記褐色メラノイジン生成物は、アミノ酸を還元糖と0.5~2.0のモル比で、120℃~180℃の温度で十分な時間反応させ、分光光度法で測定した場合に0.2~1のメラノイジン化を達成する該反応の結果である、請求項17に記載の作物処理方法。
  19. 前記製剤は、0.002~2重量%の褐色メラノイジン濃度を有する水溶液として適用される、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 褐色メラノイジン濃度が0.01~1重量%である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記適用は、噴霧、散布、浸漬、灌漑、及び施肥からなる群から選択される適用経路を介する、請求項17又は18に記載の方法。
  22. 非真菌性有害生物に対する保護のための、ナス科又はウリ科作物の処理における使用のためのメラノイジン組成物。
  23. 前記非真菌性有害生物は、ウイルス、細菌、卵菌、及び節足動物からなる群の少なくとも1つのメンバーを含む、請求項22に記載の使用。
  24. 前記ナス科作物はトマトである、請求項22又は23に記載の使用。
  25. 前記非真菌性有害生物はトマトブラウンルーゴスフルーツウイルス(TBRFV)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  26. 前記非真菌性有害生物はトマト黄色葉巻ウイルス(TYLCV)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  27. 2前記非真菌性有害生物はシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)pv.Tomatoである、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  28. 前記非真菌性有害生物はツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  29. 前記非真菌性有害生物はシルバーリーフコナジラミ(Bemisia tabaci Gennadius)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  30. 前記非真菌性有害生物はテトラニクス・ウルチカエ(tetranychus urticae)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  31. 前記非真菌性有害生物はフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora
    infestans)である、請求項22~24のいずれか一項に記載の使用。
  32. 前記ウリ科作物はキュウリである、請求項22又は23に記載の使用。
  33. 前記非真菌性有害生物はキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)である、請求項22、23又は32に記載の使用。
  34. 前記非真菌性有害生物はピシウム・アファニデルマツム(Pythium aphan
    idermatum)である、請求項22、23又は32に記載の使用。
JP2021577287A 2019-06-25 2020-06-25 作物を非真菌性有害生物から保護するためのメラノイジン組成物 Pending JP2022538867A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
IL267627 2019-06-25
IL267627A IL267627B2 (en) 2019-06-25 2019-06-25 Melanoidin preparations for crop protection from non-fungal pests
PCT/IL2020/050709 WO2020261273A1 (en) 2019-06-25 2020-06-25 Melanoidin compositions for protecting crops from nonfungal pests

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022538867A true JP2022538867A (ja) 2022-09-06

Family

ID=74060044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021577287A Pending JP2022538867A (ja) 2019-06-25 2020-06-25 作物を非真菌性有害生物から保護するためのメラノイジン組成物

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20220354123A1 (ja)
EP (1) EP3989723A4 (ja)
JP (1) JP2022538867A (ja)
CN (1) CN114423290B (ja)
BR (1) BR112021026258A2 (ja)
CO (1) CO2021017724A2 (ja)
IL (1) IL267627B2 (ja)
MX (1) MX2021015446A (ja)
WO (1) WO2020261273A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3198902A1 (en) * 2021-04-09 2022-10-13 Total Biotecnologia Industria E Comercio S/A Agricultural composition of indolacetic acid having increased photosability, process for the production and use thereof
CN115836634B (zh) * 2023-02-24 2023-06-20 潍坊科技学院 一种防治番茄褐色皱纹果的种植方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005176614A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Earth Chem Corp Ltd 加熱蒸散方法
US20130045934A1 (en) * 2010-03-08 2013-02-21 Sunstar Engineering Inc. Extraction method using ultra fine bubbles and liquid extracts obtained thereof
US10398143B2 (en) * 2013-01-16 2019-09-03 The State Of Israel, Ministry Of Agriculture Development, Agricultural Research Organization (Aro) (Volcani Center) Melanoidins and their use for improving properties of plants
CN108947625A (zh) * 2017-05-17 2018-12-07 四川施邦威生物科技发展有限公司 一种增加农作物抗病、虫害能力的肥料添加剂

Also Published As

Publication number Publication date
CN114423290B (zh) 2024-04-09
IL267627B1 (en) 2023-11-01
US20220354123A1 (en) 2022-11-10
CO2021017724A2 (es) 2022-04-29
CN114423290A (zh) 2022-04-29
EP3989723A4 (en) 2023-06-28
EP3989723A1 (en) 2022-05-04
BR112021026258A2 (pt) 2022-03-03
IL267627A (ja) 2020-01-30
MX2021015446A (es) 2022-05-18
WO2020261273A1 (en) 2020-12-30
IL267627B2 (en) 2024-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2020204065B2 (en) Compositions and methods for use of insecticides with bacillus sp. d747
ES2323533T3 (es) Composicion fungicida que comprende un derivado de piridiletilbenzaminda y un compuesto capaz de inhibir el transporte de electrones de la cadena respiratoria en organismos fungicos fitopatogenicos.
TW201639461A (zh) 解澱粉芽孢桿菌rti472組合物及其於使植物生長獲益及治療植物疾病之使用方法
RU2731051C2 (ru) Бензилпропаргиловые простые эфиры в качестве ингибиторов нитрификации
CN108271339A (zh) 栽培品种和物种间的种子内生菌、相关组合物及其使用方法
TW201138632A (en) Active compound combinations
EA022487B1 (ru) Птеридины, полезные в качестве агрохимикатов и продуктов для здоровья животных
ES2902667T3 (es) Compuesto heterocíclico fusionado que tiene grupo oxima o sales del mismo, insecticida agrícola/hortícola que contiene estos compuestos, y método para usar este insecticida
ES2969872T3 (es) Uso de un compuesto de tiazolidina sustituida como inhibidor de la nitrificación
KR20160009657A (ko) 살진균성 피라졸의 고체 형태
JP2022538867A (ja) 作物を非真菌性有害生物から保護するためのメラノイジン組成物
JP2021006553A (ja) 植物病害防除組成物およびそれを施用する植物病害の防除方法
JP5719644B2 (ja) 植物の細菌病害防除剤および細菌病害防除方法
KR20200128405A (ko) 질화작용 저해제로서의 n-관능화 알콕시 피라졸 화합물의 용도
KR20200128052A (ko) 질화작용 저해제로서의 알콕시피라졸의 용도
CN101910149A (zh) 哒嗪杀真菌剂
CN101541763A (zh) 新型哒嗪衍生物
JP2001089305A (ja) 有害生物防除用組成物および有害生物の防除方法
BR112020012706A2 (pt) uso de um composto de silietinil hetarila, composição para uso na redução de nitrificação, mistura agroquímica, métodos para reduzir a nitrificação e para tratamento de um fertilizante ou de uma composição
WO2022001047A1 (zh) 一种喹啉酚类衍生物或其作为农药可接受的盐、组合物及其用途
UA128104C2 (uk) Сільськогосподарський або садовий інсектицид або засіб для боротьби з ектопаразитами або ендопаразитами тварин, кожен з яких включає імідазопіридазинову сполуку, яка містить заміщену циклопропаноксадіазольну групу, або її сіль як активний інгредієнт, і спосіб застосування вказаного інсектициду або засобу для боротьби
IL303778A (en) Melanoidin preparations for crop protection from non-fungal pests
US20240172750A1 (en) 5-Fluoro-4-Imino-3-Methyl-1-Tosyl-3,4-Dihydropyrimidin-2(1H)-One for Controlling Plant Diseases
RU2797246C2 (ru) Применение n-функционализированных алкоксипиразольных соединений в качестве ингибиторов нитрификации
TW201740808A (zh) 解澱粉芽孢桿菌rti472組合物及其於使植物生長獲益及治療植物疾病之使用方法