JP2022538349A - 超吸収体の特性を決定する方法 - Google Patents

超吸収体の特性を決定する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022538349A
JP2022538349A JP2021577922A JP2021577922A JP2022538349A JP 2022538349 A JP2022538349 A JP 2022538349A JP 2021577922 A JP2021577922 A JP 2021577922A JP 2021577922 A JP2021577922 A JP 2021577922A JP 2022538349 A JP2022538349 A JP 2022538349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superabsorbent
pressure
swelling
superabsorbents
absorption capacity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021577922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7482911B2 (ja
Inventor
ダニエル,トーマス
テーネッセン,マルクス
ボードゥイン,クリストフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2022538349A publication Critical patent/JP2022538349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7482911B2 publication Critical patent/JP7482911B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N5/00Analysing materials by weighing, e.g. weighing small particles separated from a gas or liquid
    • G01N5/02Analysing materials by weighing, e.g. weighing small particles separated from a gas or liquid by absorbing or adsorbing components of a material and determining change of weight of the adsorbent, e.g. determining moisture content
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • G01N2015/0866Sorption

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

超吸収体の特性を測定する方法において、超吸収体の吸収能が圧力下で決定され、ここで、超吸収体のサンプルにかけられる圧力は段階的に低減され、該圧力における吸収能が対応して決定される。更に、圧力の低減に従って増加する吸収能は、時間の関数として測定され、膨潤定数k又は特性膨潤時間τがそれから算出される。超吸収体の更なる特性は、膨潤定数又は特性膨潤時間、又は2つの異なる圧力における吸収能の差の量から決定される。【選択図】図3

Description

本発明は、超吸収体の吸収能を圧力下で測定する方法に関する。本発明は、測定された値からの、対象の超吸収体の膨潤定数k及び特性膨潤時間τの決定に更に関し、膨潤定数kとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、又は特性膨潤時間τとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、又は異なる圧力において確認された2つの吸収能の値の差の大きさとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、パラメータを確認することにより、対象の超吸収体のパラメータを決定する方法に更に関する。
超吸収体は、おむつ、タンポン、衛生ナプキン、及び他の衛生物品を製造するのに使用されるが、ガーデニング市場において水保持剤としても使用される。超吸収体はまた、水吸収性ポリマーとも称される。
超吸収体の製造は、研究書「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F. L. Buchholz及びA. T. Graham、Wiley-VCH、1998、71~103頁に記載されている。
DE 3831272 A1は、誘導性測定によって吸収率を測定する方法を開示している。
ChemKon(Chemie konkret)、第20巻、2013、127~130頁は、デキストランブルーを使用して吸収性を測定する手段による、超吸収体の膨潤動力学の測定を記載している。Polyemer Testing、第62巻、2017、110~114頁は、きわめて類似の方法を記載している。WO 2019/162216 A1は、過剰な水溶液又は分散体を初めに仕込み、初めに仕込んだ水溶液又は分散体中の超吸収体を撹拌しながら膨潤させ、少なくとも1種の成分Aを水溶液又は分散体に溶解又は分散し、超吸収体の膨潤中に水溶液又は分散体中の少なくとも1種の成分Aの富化を測定することによる、超吸収体のパラメータを測定する方法であって、ここで、水溶液又は分散体中の少なくとも1種の成分Aの富化を用いて時間依存性膨潤特性を測定し、これが膨潤定数k又は特性膨潤時間τを決定するのに用いられ、該パラメータが、超吸収体の透過性に依存し、該パラメータが、膨潤定数kとパラメータとの間で、又は特性膨潤時間τとパラメータとの間で事前に測定された相関性の手段によって確認される、方法を記載している。
US 9,285,302 B2及びその等価のEP 2535027 A1は、透過性の時間依存性、及び超吸収体の吸収動力学を決定する「K(t) method」と称される方法を記載している。
DE 3831272 A1 WO 2019/162216 A1 US 9,285,302 B2
Modern Superabsorbent Polymer Technology、F. L. Buchholz及びA. T. Graham、Wiley-VCH、1998、71~103頁 ChemKon(Chemie konkret)、第20巻、2013、127~130頁 Polyemer Testing、第62巻、2017、110~114頁
本発明の目的は、超吸収体の吸収能を圧力下で測定する改善された方法を提供することであった。この方法は、特に、簡単な方法で、異なる圧力での吸収能の測定を単純化させて促進するためのものであり、且つ実質的に自動化された方法で行うことができるようにするためのものであった。本発明の更なる目的は、対象の超吸収体の膨潤定数k及び特性膨潤時間τを、異なる圧力におけるその吸収能の決定において測定された値から決定する方法であり、膨潤定数kとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、又は特性膨潤時間τとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、又は異なる圧力において確認された2つの吸収能の値の差の大きさとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、パラメータを確認することにより、対象の超吸収体のパラメータを決定する方法に関する。
この目的は、超吸収体のサンプルにかけられる圧力を測定中に段階的に低減させる工程、並びに各圧力における吸収能及び測定期間に対するその依存性を決定する工程を含む、超吸収体の吸収能を圧力下で測定する方法によって達成された。
測定された値を用いて、対象の超吸収体の膨潤定数k及び特性膨潤時間τを確認することができ、これらの値を用いて、今度は、膨潤定数kとパラメータとの間、又は特性膨潤時間τとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって、対象の超吸収体の他のパラメータを確認することができる。加えて、このようなパラメータはまた、2つの異なる圧力における吸収能の差から、この差の大きさとパラメータとの間で事前に測定された相関性によって確認することもできる。
本発明に従って使用される測定装置における底部構造の例示の構造の上面図を示す。 本発明に従って使用される測定装置における底部構造の例示の構造の断面図を示す。 AAP0.7psi(最初の部分、t=0~3600秒)、AAP0.3psi(中間の部分、t=3600~7200秒)及びAAP0.0psi(最後の部分、t=7200~10800秒)の決定をもたらす重りを用いた本発明のAAP決定におけるサンプルの測定値を示す。 実施例2において確認した相関性を示す。 実施例3において確認した相関性を示す。
本発明の方法では、超吸収体の吸収能は、液体について、圧力下で決定される。このような方法は公知である。この目的のために、超吸収体のサンプルは、初めに、圧力下で、液体透過性の底部を有する試験セル中に仕込まれ、超吸収体が、かけられる圧力に対して膨潤しながら液体をコンスタントに吸い込むが、試験セル中に流体静力学的に押し付けられないように、該底部を通じて液体と接触する。超吸収体は一定量の液体を吸収し、この量は、重量測定で決定され、超吸収体1g当たりの、吸収した液体のグラムで表される。
本発明の方法は、全ての超吸収体に適用可能であり、特に、架橋し部分的に中和したアクリル酸ベースの市販の微粒子の超吸収体に適用可能である。衛生製品における使用のための市販の微粒子の超吸収体は、全ての粒子のうちの少なくとも95重量%が、一般に少なくとも50μm、好ましくは少なくとも100μmから、一般に最大で1000μm、好ましくは最大で850μmまでの粒径の範囲内にある粒径分布を典型的に有する。本発明の方法は、粉砕の結果として典型的に生じるこの範囲内のいくらか広い粒径分布に好適であるだけではなく、例えば懸濁、噴霧又は液滴重合の場合に生じるこの範囲内のきわめて狭い粒径分布にも好適である。より小さい一次粒子からもなるこの粒径範囲内の凝集体もまた、本発明の方法によって分析することができる。
超吸収体は、一般に、少なくとも10×10-7cm3s/gの透過性(「生理食塩水流れ誘導性(saline flow conductivity)」、「SFC」、以下に記載される試験方法)を有する。加えて、それは一般に、少なくとも10g/gの遠心分離保持容量(centrifuge retention capacity)(「CRC」、以下に記載される試験方法)を有する。
サンプルの量は、決定されるパラメータに合わせるべきであり、パラメータによって異なり得る。一般に、本発明の方法では、少なくとも0.5g、好ましくは少なくとも1gのサンプル量で、且つ最大で30g、好ましくは最大で20g、より好ましくは最大で5gのサンプル量の超吸収体が適切である。試験セルのサイズ及び形状は、同様に、決定される粒径に合わせ得る。典型的には、サンプルが、少なくとも5cm~最大で7cmの直径を有する円形領域をカバーするように、少なくとも5cm~最大で7cmの範囲の内径を有する円筒形の試験セルが使用される。円筒形の形状の試験セルが好ましいが、任意の所望の他の形状、例えば、楕円形、矩形、三角形、六角形、星形を使用することもまた可能である。
所与の圧力での測定の期間は、典型的には、安定な値を獲得するのに必要な時間である。特により長い測定期間に測定された値が、結果としての評価の精度において統計的に有意な更なる変化を引き起こさない場合、値は信頼できる。一般に、測定時間は、少なくとも1分、好ましくは少なくとも15分、より好ましくは少なくとも30分であり、最大で240分、好ましくは最大で120分、より好ましくは最大で90分である。ほとんどの場合、安定な値は、60分の測定時間後に獲得された。所与の圧力レベルでの測定はまた、所与の圧力レベルでの安定な値の獲得後に、自動的に且つ柔軟に終わらせて、次の圧力レベルにおいて開始することもできる。
比較可能な結果を得るために、規定された液体を使用することが特に重要であり、その理由は、超吸収体の吸収能がそれに大きく依存するためである。超吸収体の使用の現実的条件下で吸収能をモデリングするために、生理食塩水(0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液)又は多様な塩の模擬尿液が使用される。
これまでのところ、圧力下での超吸収体の液体の吸収能のための、最も広範で通常の試験方法は、標準方法NWSP242.0.R2(15)による、圧力下での超吸収体の吸収(「圧力に対する吸収(absorption against pressure)」、「AAP」、また、「負荷時の吸収(absorption under load)」、「AUL」)の重量測定決定である。この方法は、この産業分野における通常の標準試験方法のうちの1つであり、「NWSP」と称され、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association(Avenue Herrmann Debroux 46、1160ブラッセル、ベルギー)、www.edana.org)とINDA(Association of the Nonwoven Fabrics Industry(1100 Crescent Green、Suite 115、Cary、ノースカロライナ27518、米国)、www.inda.org)によって一緒に刊行された「Nonwovens Standards Procedures」、2015版に記載されている。この刊行物は、EDANAとINDAとの両方から入手可能である。
この方法では、60分間の一定期間にわたって、かけられる圧力を含めて標準化試験条件下で、試験された超吸収体によって吸収された0.9重量%生理食塩水の質量が、重量測定で決定される。
以下、標準方法NWSP242.0.R2(15)によるこの実施形態を参照して本発明を説明する。以下に言及しないNWSP242.0.R2(15)による測定の詳細については、方法の説明が明示的に参照される。例えば、試験セルの形状若しくは構造、使用される吸収液体、測定時間又はかけられる圧力において、NWSP242.0.R2 (15)及び続く説明からの逸脱が可能である。しかしながら、特定の場合において、異なる方法の結果が比較される場合、この結果の、標準方法又は本発明の他の実施形態からの結果との比較可能性が検証されるべきである。一般に、異なる方法間の任意の相違は相関しており、必要に応じて、結果(複数)が比較可能となるように先の比較測定に基づいて修正することができる。
吸収される液体のリザーバを含有するペトリ皿を、確立される平面(ガラスフリットの表面)で液体レベルを複数の測定にわたってであっても一定に保つ器具に置き換えることは、当該産業分野において確立された正確な仕様書NWSP242.0.R2(15)からの逸脱である。これは、複数のサンプルの連続した測定を単純化し促進する。なぜならば、この方法では、サンプルを有するそれぞれの試験セルのみを交換する必要はあるが、液体レベルの調整は、一連の調製された試験セルの連続的測定の前に行う必要がある1回のみであるためである。この種類の単純で公知の器具は、仕様書NWSP242.0.R2(15)のペトリ皿又は相当する容器に、ホース連結によって液体を供給する底部の排出口を有するリザーバボトルであり、ここで、ペトリ皿又は相当する容器中の液体のレベルは、浸漬管によってリザーバボトルを通気することを介して調整することができる。このような器具は、例えばEP1611949 A1の図1に示されており、これは、仕様書NWSP242.0.R(15)による器具の修正の例でもあり、それによれば、仕様書NWSP242.0.R2(15)によるものと同一の結果が、等しいサンプル体積、圧力及び測定時間でまた達成される。リザーバボトル中の通気管の下端は、常に測定器具中の液体レベルと同じレベルにあり、そのため、これは、リザーバボトル中の通気管を動かすことによって調整することができる。同じ物理的原則を活用して、EP1516884 82における液体レベルも、リザーバボトル及び浸漬管によって測定器具中で一定に保たれるが、その場合、サンプルの別の性質の決定のために、液体レベルはサンプルを超えている。
このような、液体を補充するリザーバボトルの更なる利点は、リザーバボトルを天秤上に置くことができ、したがって、サンプルに吸収される液体の量が重量測定で直接決定できることである。天秤上のリザーバボトルへの連結は、該連結が、それ自体の重量によって測定を有意に歪ませることがないように選ばれる。典型的におおよその大きさが外径6mmの比較的細いシリコーンホースが、良好に好適なものである。
方法の説明によれば、超吸収体のAAPは、NWSP242.0.R2(15)によって0.7psi(49g/cm2、4826Pa)の圧力下で決定され、典型的に「AAP0.7psi」又は「AUL0.7psi」と称される値を与える。しかしながら、測定器具中で使用される重りを変更することによって、別の圧力を確立することもまた可能である。より一般に測定され報告されているのは、具体的には、AAP0.3psiであり、これは、0.3psi(21g/cm2、2068Pa)の圧力において同様に決定される。他の圧力における値、例えばAAP0.1psi(7g/cm2、689Pa)又はAAP0.9psi(63g/cm2、6205Pa)は、重りの適宜の変更により同様に決定される。重りなしで、「AAP0psi」又はAAP0.0psi(0g/cm2、0Pa)を決定することが可能である。この産業分野では、単位「psi」の圧力数字を伴う名称は国際標準であり、そのため、計量値についての更なる数字の繰り返しは、以下、省略することとする。圧力の数字はまた、常に、重りによって超吸収体上にかかる圧力にのみ基づくものであり、絶対圧力又は周囲圧力に基づくものではない。
本発明の方法の好ましい実施形態は、原則としてNWSP242.0.R2(15)によるAAP測定であるが、ここで、AAP値は、最初に高圧において決定され、次いで測定器具中で使用される重りを低減して、少なくとも1つの更なるAAP値をより低圧において決定する。好ましいのは、最初にAAP0.7psiを決定して、次いで重りを低減させてAAP0.3psiを決定し、最後に重りを除去してAAP0psiを決定することである。さらに、決定されるのは、所与の圧力においてそれぞれの測定時間(好ましくは60分)の後に吸収された生理食塩水の総質量だけでなく、吸収された質量はまた時間の関数としても記録される。
吸収された液体の量が時間の関数であることを可能にするために、NWSP242.0.R2(15)におけるのとは異なり、試験セルを秤量せずに、代わりに、上に記載したように、また例えばEP1611949 A1の図1にも示されているように、NWSP242.0.R2(15)による器具において、その中で試験セルがろ板上に置かれている、該器具の中で使用されるペトリ皿又は別のディッシュ(方法の説明、ポイント6.1)は、連通管、好ましくはホース、例えばシリコーンホースによって、天秤上に置かれた、吸収される0.9重量%生理食塩水のリザーバ容器に連結される。
このような方法で、超吸収体によって吸収される液体の量を連続して重量測定で検出することが可能である。これは、ボトルの現在の重量の出力を、規則的な時間間隔で、例えば1秒ごとにコンピュータに送るデジタル天秤を使用することによって、単純な方法により達成することができる。
本発明の好ましい実施形態では、浸漬管が使用され、その直径は、特に、下端において、リザーバボトルへ入る大きいガスバブルの「パルス」はもたらさないが、微細なガスバブルの流れをもたらす。これは、比較的大きいガスバブルによって引き起こされる、天秤からの測定値の変動を回避させる。ボトル中の急激な均圧化によって引き起こされるこのような歪みは、統計的に評価される測定値を必ずしも歪ませないが、評価、特に自動的な評価を不必要に難しくするおそれがある。しかしながら、浸漬管として連続キャピラリーを使用することは通常は不必要である。例えば、使用される浸漬管は、その下端において先端へと引き延ばされたガラス管である。しかしながら、他の可能な実施形態もまた存在し、例えば、穿孔されたストッパーを有するシリコーンホース、又は一般に狭窄を有する任意の形態の管を使用することもまた可能である。最適な形状は、いくつかの通例の試験により、特定の測定装置及びガス供給において許容されるパルス度に適合させることができる。しかしながら、任意の時間において、超吸収体による液体の吸収率が超吸収体のみに依存し、ガス供給には依存しないように、十分なガスがリザーバボトルに入ることができることが必要である。
測定の実施中、NWSP242.0.R2(15)による静的手順におけるように、ペトリ皿又は他のディッシュ中の液体レベルが、ろ板上に位置する液体なしに又は更には試験セル中へ流体静力学的に入り込ませることなしにろ板が完全に浸潤されるように、十分高いことが確保されるべきである。したがって、浸漬管の下端は、NWSP242.0.R2(15)に記載されているように、それがろ板の上端のレベルに位置するように、リザーバボトル中の移動によって又はリザーバボトルの高さの変更によって、その高さの点で調整されるべきである。これに加えて又はこれに代えて、当然ながら、測定器具の高さを調整することもまた可能である。
ろ板の上端が、したがってペトリ皿又は他のディッシュも、水平であることも確保されるべきである。したがって、液体レベルの高さの調整と並んで、ペトリ皿又は他のディッシュはまた、リザーバボトル中の可動の浸漬管、又はリザーバボトルの高さの変更により、その高さに関して、更に好ましくはその勾配に関しても調整することができる場合に通常有利である。最も単純な場合、この目的のために、ペトリ皿を備えた試験セルはラボジャック上に置かれる。しかしながら、個々に高さ調整可能な足がより良好である。このような器具の足は、公知であり、且つ器具の多数の部品にとって標準的である。例えば、回転性のねじ付きボルトが、その下端に構造が位置するフレームの雌ねじに配置されていてもよい。この種類の3つの足を備えたフレームが、最も調整しやすい。これはまた、その中にろ板が、次いでその上に試験セルが配置される、ディッシュとのワンピース構造であってもよい。
液体レベルの高さは、その後、リザーバボトル中の浸漬管の下端の高さを調整する(又はボトル全体の高さを変更する)、及び試験セルの底部構造の足を調整することによって、設定される。
本発明の有利な実施形態では、NWSP242.0.R2(15)の説明(方法の説明、ポイント6.2)に従って使用されるろ板は、有孔板に置き換えられる。有孔板は、本発明の圧力下での吸収性の決定のために使用される液体中で可溶性ではなく膨潤性でもなく、測定の歪みが存在せず、望ましくない頻度で有孔板を置き換える必要がない程度まで、この液体に耐食性でもある、任意の材料から製造することができる。
原則的に、例えば、石、セラミック、金属、木、ガラス、石英及びプラスチックを使用することが可能である。使用される材料の表面はコーティングされていてもよく、例えば、親水化、エナメル化又は抗菌コーティングされていてもよい。器具中の不純物又は気泡を容易に見ることができるように、透明な又はシースルーの材料が好ましい。これらの例は、ポリカーボネート、ポリメタクリレート、スチレン-アクリロニトリルコポリマー、及び透明又はシースルーの無機不溶性物質、例えばガラス又は石英である。
この有孔板は、少なくとも3mm、好ましくは少なくとも5mmの厚さで、且つ最大で20mm、好ましくは最大で15mmの厚さを有する。厚さは、例えば、6mm又は10mmである。
有孔板は、液体が試験セルへ邪魔されずに通過することを許容する孔を有する。孔は、任意の所望の形状のものであってよい。好ましいのは、穿孔により製造しやすく且つまた洗浄しやすい丸い孔である。孔は、一般に、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも1mmの直径を有し、且つ最大で5mm、好ましくは最大で3mmの直径を有する。直径は、例えば2mmである。他の断面形状の孔が選ばれる場合、それらのサイズは、一般に、それらの開口面積が、特定の直径を有する孔の開口面積に相当するように選ばれる。
孔の分布は、規則的であっても不規則的であってもよい。有孔板にわたる均一な分布が好ましい。孔の数並びにそれらの形状及び配置は、有孔板が使用される場合に、NWSP242.0.R2(15)によるガラスフリットを使用するのと同じ測定結果が超吸収体でも得られるように、有孔板にわたって分布されるべきである。これらの結果が、NWSP242.0.R2(15)で規定されている測定精度内で獲得されない場合、孔の数が増やされるべきであり、板の面積にわたるそれらの分布は均一化されるべきであり、及び/又はそれらの断面積は増大されるべきである。これが、その表面がもはや平坦でない程度まで、試験セルを保持するという有孔板の能力を低下させた場合、その厚さは増大されるべきである。
有孔板で得られた測定値と、NWSP242.0.R2(15)に従ってガラスフリットで得られた測定値が超吸収体について同一であるはずではない場合でさえ、有孔板によって確認された測定値のNWSP242.0.R2(15)に従って確認された測定値との線形相関性が存在するには十分である。有孔板中の孔の数、直径及び位置が、測定結果の相関性が線形であり、少なくとも0.90、好ましくは少なくとも0.95、最も好ましくは0.98~1.00の相関係数(r2)を有するように選ばれる場合、それらが相互変換され評価され得るような、2つの方法によって得られた結果間の既知の固定の関係が存在する。
良好な結果が、図1に示す有孔板7の一般的形状を有する有孔板を用いた本発明の方法において達成されており、これは、厚さ6mm、直径89.5mmのPlexiglasからなり、同心円に配置された、各直径が2mmの52個の丸い孔が付与されている。
図1及び図2は、一体化されたディッシュと有孔板とを備えた、本発明に従って使用される測定装置における底部構造の例示の構造を示す。
図1は本体1の上面図、図2は本体1の断面図を示し、本体1は円錐状の中央凹部2を有し、これはその最下部において供給管5に連結し、供給管5は、側面孔を通じて本体1中へと導入されている。中央凹部2の周囲の環状流路3は、排出管4に連結され、排出管4も同様に、側面孔を通じて本体1中へと導入されている。円錐状の中央凹部の周囲で、本体は、除去可能な有孔板7のための取り付け具として働く枠6を備える。枠の深さは、その表面が本体1の表面の面にあるように、有孔板の厚さと同じサイズのものである。上端部においてスクリュードライバー用の溝を備えた3つのねじ付きボルト8が本体のねじ付き孔中に配置され、このようにして、本体はこれらのねじ付きボルト上に位置し、スクリュードライバーにより、その高さを変更し、それらの向きを変えてそれを水平方向に整列させることが可能である。当然ながら、手動で向きを変えることができるグリップ又は足がその上に固定されたねじ付きボルトを使用することもまた可能であり、又はモーターによって高さ調整を行うこともまた可能である。ねじ付きボルト以外の高さ調整が、同様に使用されてもよい。高さ調整の方法は、装置が機械的に安定であり、整列可能であるという条件で、本発明にとって重要なことではない。このような高さ調整の装置は公知であり、例は、水力装置、空気クッション、液体クッション、ほぞ/ラック装置、ケーブル又は電磁装置である。
図2は、装置を断面図で示す。ここでの例示によれば、図1とは異なって、供給管5及び排出管4並びにねじ付きボルト8の1つが断面図の平面において示されているが、これは構造上必須ではなく、むしろスペースの理由で装置の製造及び操作のためには不利である。
超吸収体を有する実際の試験セルは有孔板上に置かれる。供給管5はホースによって天秤上のリザーバ容器に連結され、排出管4は同様に、吸収されない液体を収容するのに十分なサイズ、理想的には少なくとも、吸収される液体用リザーバ容器のサイズの回収容器に連結される。
このような底部構造の寸法は、所望の試験セルに関して調整されるべきである。NWSP242.0.R2(15)は、直径60mmの試験セルについて80mmのろ板の最小直径を規定している。例えば、良好な結果が、直径160mmの本体1中に配置された直径90mmの有孔板7を用いて、この試験セル直径について得られた。好ましくは、排出管4の直径は、供給管5の直径よりも大きい。例により挙げられている直径160mmの本体1について、4mmの外径(リザーバボトルへの連結用の外径6mmのシリコーンホースに適合するための)の供給管、及び外径6mmの排出管が有用であると見出された。
NWSP242.0.R2(15)で挙げられているろ板ではなく、有孔板(特に穿孔されたPlexiglas板)を用いる本発明の実施形態における液体レベルの正しい調整を確認する、実際に確立された経験に基づく方法は、リザーバボトル中の浸漬管、リザーバボトル及び/又はその中に置かれた該板を備えているディッシュ(例としては図1及び図2による本体1)を上げる又は下げる際に、該板の上面の孔の出口において形成する液滴を観察することである。これもまたNWSP242.0.R2(15)の説明(方法の説明、ポイント6.12)により使用される、板のサイズ及び形状のろ紙(標準の実験用「黒色バンド」ろ紙が、良好に好適なろ紙の例である)が板上に置かれている場合、板中の孔を通過した液体はろ紙に吸収される。ろ紙を秤量することによって、この吸収された液体の量を決定することができる。5分のろ紙の接触時間後に、板の直径90mmでこの量が1.5から2.5gの間である場合、高さ調整は正しい。この量がこれよりも低い場合、ディッシュが高すぎるか、又はリザーバ容器若しくは浸漬管の下端が低すぎ、この量がこれよりも高い場合、ディッシュが低すぎるか、又はリザーバ容器若しくは浸漬管の下端が高すぎる。より大きい又はより小さい板の場合、グラム値は対応して調整されるべきである。
本発明の好ましい実施形態では、NWSP242.0.R2(15)に従った、ろ板と試験セルとの間に配置するろ紙は必要ない。特に、有孔板、例えばプラスチックの有孔版を用いる実施形態では、それが必要であるとは見出されなかった。
それぞれの測定時間(好ましくは60分)後の重りの変更は、それぞれのより高圧のために使用される重りを除去し、それぞれのより低圧のための重りを直ちに置くことによって行うことができる。より高圧のための過剰な重りに相当する部分のみが除去されるように重りを分けることが可能である。NWSP242.0.R2(15)のポイント6.5の例(59mmのプランジャー直径について)では、1340gの重りがAAP0.7psiの決定のために規定され、574gの重りがAAP0.3psiの決定のために規定されている。したがって、本発明の方法では、(このプランジャー直径で)1時間の測定後に1340gの重りを除去して、それを574gのものに置き換えることが可能であるが、574gの重り及び追加の766gの重りを使用することも同様に可能であり、追加の重りは、AAP0.7psiの測定後に除去され、それに続くAAP0.3psiの測定のための574gの重りがセル中に残る。他の圧力又は2つ超の圧力における測定のための他の重り又は重りの組み合わせは、同様にして容易に算出することができる。最後の非加重の測定(「AAP0psi」又は「AAP0.0psi」)については、全ての重りが除去される。
重りの材料は、大概は重要ではない。金属の重り、特にステンレス鋼で作製された重りが使用されることが多い。全ての重り又は部分的な重りが同じ材料からなることは必要でない。しかしながら、部分的な重りが使用される場合、サンプル上に置かれている最も低い部分的な重り、すなわち選ばれた非ゼロの最も低い圧力におけるAAPの決定のために使用されるものがプラスチックから製造され、他の重りが、体積を減じるために、より高密度な材料、例えば金属、特にステンレス鋼から製造されることが有利である場合もある。プラスチックから最も低い重りを製造することは、より容易な加工、特に底面の成形を可能にする。この重りが除去される時に、膨潤した超吸収体が粘着するのを防止するために、疎水性プラスチックを使用するのもまた有利であり得る。好適な材料は、例えば、ポリハロオレフィンポリマー、例としては部分的に又は完全にフッ素化されたポリマー、例えばPTFE(例えばTeflon(登録商標))、或いはフッ素化されて部分的にアルコキシル化されたポリマー、例えばPFA(例えばTeflon(登録商標)PFA)である。
サンプルは同じサンプルのままであり、これは、圧力レベルが変更されてもそれが交換されず、代わりに、個々の圧力段階における測定が、同じ試験セル中の同じサンプルで連続して行われることを意味する。
本発明の方法における圧力の変更は、効率的に自動化することができる。例えば、重りはロボットアームによって交換することができ、又は前のより高い圧力レベルのために使用された追加の重りをロボットアームによって除去することができる。試験セルに対して押圧する、機械的に、液圧で、又は電気的に駆動されるプランジャーを用いて、重りを適当な重りに置き換えることもまた可能である。
本発明の方法では、試験セル中の圧力は、個々の圧力レベル間でコンスタントに下げられる。超吸収体は、一度液体を吸収したら、容易に再度放出はしない。さらに、本発明の方法において使用される試験セル中で、与えられた液体は吸収されるが、天秤上にあるリザーバボトル中へ押し戻されず、又は少なくとも完全には押し戻されず、したがって、圧力が上昇した場合に対応する程度まで超吸収体が再度それを放出したとしても、測定において正確に検出されないと考えられる。
本発明の好ましい実施形態では、試験セルの内部と同じ面積及び形状のろ紙又は別の薄い不織布が、試験セル中の超吸収体サンプル上に置かれ、これは、すなわち、典型的に円筒形の試験セルの場合に、試験セルの内径を有する円形のろ紙である。この目的のために、NWSP242.0.R2(15)(方法の説明、ポイント6.12)にあるようなろ紙が使用される。良好な好適なろ紙の例は、標準の実験用「黒色バンド」ろ紙である。ろ紙に吸収される液体の量は、超吸収体によって吸収されるものと比べて非常に小さいので、測定を有意に歪ませないことを経験が示した。
さらに、本発明の好ましい実施形態では、スペーサーが、重りの底面と、超吸収体又はその上にあるろ紙との間に配置され、その効果は、重りが、超吸収体又はろ紙上に完全に平面には置かれないことである。原則として、適切なスペーサーは、ろ紙と重りとの間に少なくとも1つの点において隙間を確立する少なくとも1つの物体であるが、歪みを避けるために、それ自体は液体を一切吸収せず、好ましくは測定がその通常の誤差範囲を超えて歪まないような軽い重さのものであり、そうでなければ、サンプル上のスペーサーの重さによって生じた圧力は、測定のための算出に含まれなければならず、又はより軽い重りで釣り合いを取らなければならず、スペーサーはAAP0.0psiの測定については除去されなければならない。最も単純な場合、適切なスペーサーは、ろ紙と重りとの間の、単に一片の細いワイアー、好ましくはベント、例えば1つ以上のペーパークリップである。しかしながら、好ましくは、重り又はそれによってそれが超吸収体又はろ紙と接触しているプランジャーの底面が、スペーサーとしての高度が存在するような、対応する非平面形状を有する。これは、例えば機械加工の平行な又は同心円状の溝によって達成される。好適な溝は、少なくとも1mm、最大で5mm、例えば2mmの深さのものであり、それらは少なくとも0.5mm、最大で5mm、例えば2mm、互いにスペースがあけられている。溝の側面は、表面に対して直角にあることができるが、それらが、プランジャーが上げられる場合にろ紙が再度付着するほど平らではないという条件で、より平らな角度を有してもよい。例えば、幅2mm、深さ2mm、及びそれらの底面において2mm離れている平行溝を有するプランジャーで、良好な結果が得られた。部分的な重りが使用される場合、最も低い部分的な重り、すなわち選ばれた非ゼロの最も低い圧力におけるAAPの測定に使用されるものの底面をそのようにして構成すれば十分である。
後者の2つの手段、すなわち超吸収体サンプルと重り又はプランジャーとの間のろ紙、及びその底面にあるスペーサーは、それが上げられた場合に、膨潤した超吸収体が重り又はプランジャーの底面に粘着することを防ぐ。「AAP0.0psi」、すなわち測定の終わりにおける圧縮応力なしの超吸収体の吸収能の決定では、この粘着は、この値の歪みを容易に引き起こすと考えられる。「AAP0.0psi」が決定されない場合、これらの2つの手段は測定値に貢献せず、したがって必ずしも必要でないが、それらは、圧力下での測定値を全く歪ませない、又は少なくとも有意に歪ませない。
プランジャー又は重りの底面の外縁を切断すること、すなわちそれらを全体的に、例えば45°の角度にてテーパーすることもまた、ハンドリングにおいて有利であり得る。
NWSP242.0.R2(15)の説明よりもそれぞれ好ましい実施形態(厚さ6mm、直径89.5mm、同心円に配置されたそれぞれ直径2mmの52個の孔を有するPlexiglas製の有孔板を含む)において本発明の方法により測定された、それぞれの場合に1つの圧力において60分後の、累計の液体質量が、0.5g/g以下の変動を伴って、NWSP242.0.R2(15)に正確に従って測定した場合に同じ圧力において得られた値に相当することを経験が示した。
試験される超吸収体の膨潤定数k又は特性膨潤時間τは、Q(t)=Qmax(1-e-kt)又はQ(t)=Qmax(1-e-t/τ)に従ったその時間依存性膨潤特性から算出することができ、式中、Q(t)は、時間tにおける超吸収体の液体吸収量であり、Qmaxは、少なくとも4τ、好ましくは少なくとも5τの測定時間t後に一般に獲得される、所与の圧力における超吸収体の最大液体吸収量である。一般に、標準的な超吸収体の場合、最大で90分の測定時間は(通常、最大で60分又は最大で30分の測定時間でさえ)、測定時間のこの最小期間を達成し、超えるのに十分である。好ましいのは、60分間の所与の圧力における測定である。この測定時間の後、全ての実践の経験は、Qmaxの値において、もはやいかなる測定可能な又は少なくともいかなる有意な変化もないことを示している。理論的に可能な例外的場合において、この測定時間の後でさえ、そこにおいて任意の有意な変化が実際にあるはずである場合、測定時間は、それに対応して延長されるべきである。
評価は、傾き-k又は-1/τと最良に適合する直線を用いたグラフ法による式の線形化の後に、又は標準コンピュータソフトウェア中に含まれる回帰ツールによる上記式による測定データの回帰から行うことができる。これは、最初の膨潤において、すなわち最も高い圧力において確認された一連の測定点から既に算出され得る。
同じ原理により、それぞれより低圧において測定されたデータを評価することもまた可能である。この目的で、個々の曲線は、式Q(t)=Qmax(1-e-(t-t2+t1)/τ)によって、それらの個々の部分(圧力段階当たりの部分)に分けられる。上記のように、Q(t)は、時間tにおける超吸収体の液体吸収量であり、Qmaxは、所与の圧力における超吸収体の最大液体吸収量であり、kは膨潤定数であり、τは特性膨潤時間であり、t2は、重りを低減する時間である。時間t1は、重りの変更なしの場合に、時間t2において達成された吸収量を与える、測定曲線のそれぞれの次の部分についての仮の開始時間である。そのため、検討される超吸収体について、それぞれの曲線部分について特性パラメータ及び対応するτ値が決定される。このような評価の例は、重りを最初に低減した後の測定について図3に例示されている。図3は、AAP0.7psi(最初の部分、t=0~3600秒)、AAP0.3psi(中間の部分、t=3600~7200秒)及びAAP0.0psi(最後の部分、t=7200~10800秒)の決定をもたらす重りを用いた本発明のAAP決定におけるサンプルの測定値を示す。時間t2 0.3psiは、重りを最初に低減する時間、すなわちAAP 0.3psiの測定の実際の開始である。時間t1 0.3psiは、AAP0.3psi単独の測定の場合に、ここで行われた時間t2 0.3psiでの測定において既に吸収されたのと同じ量の液体が吸収されたであろう(仮の)時間である。これは、その前のAAP0.7psiの測定のためにここでは欠けている、純粋なAAP 0.3psi測定についての測定曲線の一部が算出によって追加され得、曲線全体が評価され得ることを意味する。これは、測定曲線の更なる部分について同様に行われる。最初の圧力レベルのものよりも低圧において測定された曲線部分は、それぞれの圧力レベルにおいて開始から測定した曲線と比較することにより、上記の式による回帰によって、それぞれの曲線の欠けた部分が補完され、AAP及びtの原点に向かって左へシフトされる。個々の圧力レベルについてこのようにして得られた曲線は、個々の圧力レベルにおける別々の個々の測定の場合に得られると考えられる曲線に相当し、同様に評価することができる。
本発明の方法は、膨潤を制限する外部圧力を段階的に低減した場合に、膨潤性超吸収体が、その形状及び特性が、難儀な方法でのみ確認され得る超吸収体の他のパラメータ、特に超吸収体の透過性に依存するパラメータと相関する、図3に示すものと類似の特性膨潤曲線を生成することを活用する。これは、求められるパラメータの間接的確認のための測定の比較的単純な自動化を可能にする。求められるパラメータはまた、本発明に従って測定される膨潤曲線の画像分析を介しても相関させ得る。
本発明に従って決定されるパラメータは、例えば、超吸収体粒子の層が特定の値だけ膨潤する時間である。この種類のパラメータは、EP2535027 A1の13~18頁に記載されている試験方法「K(t) Test Method(Dynamic Effective Permeability and Uptake Kinetics Measurement Test Method)」にT5、T10及びT20値として記載されている。本発明に従って決定されるパラメータの更なる例は、例としてはSFC(生理食塩水流れ誘導性)として決定され得る超吸収体の透過性である。
実用的な評価方法のための更に可能な特に単純で好ましい基準は、2つの異なる圧力において本発明に従って測定された吸収能の差の大きさである。好ましいのは、非ゼロの圧力及び圧力なしにおける吸収能の差の大きさの使用である。より低圧における吸収能は、一般に、より高圧におけるものよりも高く、そのため、この大きさは、より低圧における吸収能から、より高圧における吸収能を引いて確認される。例えば、したがって確認されるものは、AAP0.0psiと、より高圧下で測定された少なくとも1つの更なるAAP、例えば、AAP0.3psi又はAAP0.7psiとの差である。この差の大きさは、多くの場合、線形又は非線形の方法において、求められるパラメータと単純な方法で相関させることができる。この異なる圧力における超吸収体の吸収能、及びしたがってまたそれらの差の大きさは、容易に且つ良好な精度で確認することができるが、求められるパラメータの直接的決定は、はるかに大きい実験上の複雑さ及びコストを必然的に伴い得る。異なる圧力における吸収能及びそれらの差の大きさの決定の高い精度は、変更するのは重りだけであり、標準試験方法における場合のように測定されるサンプルの交換がないため、全ての圧力レベルにわたって同じ超吸収体サンプルを連続使用することによるものでもある。
パラメータと、膨潤定数k若しくは特性膨潤時間τ又は2つの異なる圧力における吸収能の差の大きさとの間の相関性(較正曲線)は、異なる透過性を有する少なくとも3つの超吸収体のパラメータを測定し、更に膨潤定数k若しくは特性膨潤時間τ又は2つの異なる圧力における吸収能の差の大きさを確認することによって確認される。相関性の精度は、測定される透過性の異なる超吸収体の数を増やすことによって向上させることができる。評価は、最良の適合の直線によるグラフによって、又はコンピュータプログラムによって行うことができる。
相関性を確立するのに用いられる超吸収体のパラメータは、平均から、好ましくは±10%、より好ましくは±25%、最も好ましくは±50%の範囲をカバーすべきである。パラメータが透過性と相関し、したがって異なる透過性の超吸収体が相関性を確認するのに用いられる場合、このような異なる透過性の超吸収体は、表面後架橋において、表面後架橋の量を変更することによって製造することができる。そうでなければ、それらは、構造上の最大の類似性を有するべきであり、特に同じ製造プロセスに由来するもの、すなわち全てが混錬機又は液滴又は懸濁又はベルト重合プロセスに由来するべきであり、これは相当する後処理を伴う。表面後架橋は、例えば研究書「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F. L. Buchholz及びA. T. Graham、Wiley-VCH、1998、97~101頁に記載されている。
本発明は、膨潤定数k又は特性膨潤時間τと、透過性依存性パラメータとの間の相関性が存在するという知見に基づく。本発明はまた、異なる圧力下で確認されたAAP値の差の大きさと、透過性又は透過性と相関するパラメータとの間の相関性が同様に存在するという更なる知見に基づく。
透過性は、膨潤した超吸収体層の水溶液に対する透過性を表す。超吸収体の高い透過性は、高い割合の超吸収体を有するおむつにとって重要である。透過性は、例えば、生理食塩水流れ誘導性(SFC)又はゲル床透過性(GBP)として測定することができる。
超吸収体層の膨潤は、常にまた、使用される超吸収体の透過性に影響される。比較的非透過性である超吸収体層は、水溶液の通過、したがって、超吸収体の完全な膨潤を妨げる。このようなパラメータは、例えば、EP2535027 A1の13~18頁に記載されている「K(t) Test Method(Dynamic Effective Permeability and Uptake Kinetics Measurement Test Method)」の通り、20g/g(T20)の液体吸収量である。
この試験方法の個々の段階は、容易に自動化することができる。加えて、この試験方法は、1回の測定によって、超吸収体の更なるパラメータの同時の測定を可能にする。そのため、本発明の方法は、特に超吸収体の連続的製造において、安価な通例の分析を可能にする。
本発明による相関性によって、本発明に従って確認された吸収能の値から容易に決定され得る更なるパラメータは、ゲル強度である。F. L. Buchholzによって提示された公知の物理的モデルが、超吸収体の膨潤特性のモデリングに有用であると見出された(「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F.L. Buchholz及びA.T. Graham、Wiley-VCH、1998を参照されたい)。外部圧力なしで完全に膨潤したゲルのゲル強度(Ge)が、このモデルの中央値である。ゲル強度 (Ge)は、外部圧力なしで、すなわち理論最大膨潤度Qeにおいて、完全に膨潤したゲルの剛性の尺度である。膨潤度Qeは、無限に長い膨潤時間の後にのみ獲得され、そのため実践においては、良好な近似値にあるCRCが代わりに使用される。通常の30分の後にCRCの安定な最終値が未だに獲得されていないきわめて遅い膨潤の超吸収体の場合、CRCはまた、この目的のために、30分超の膨潤時間で測定することもできる。
別法では、CRC及び膨潤度はまた、WO2019/162216 A1に開示されている方法によっても決定することができる。異なる方法によって決定されたCRC及び膨潤度の数字の任意の比較の前に、互いに一致した値がまたこれらの方法の実際の遂行中に得られるのかどうかをチェックする必要があり、好ましいのは、同じ方法によって決定された値のみを比較に含めることである。
それにもかかわらず、残念なことに、Geは、単純な方法で実験的に決定することができず、そのためこの値は、典型的には、CRC、AAP0.0psi、AAP0.3psi及びAAP0.7psiの一連の従来の測定を用いて獲得される。Geは、ここでは、Buchholzモデルからの対応する式を利用して、非線形回帰によってこれらの多くの測定値から算出される。この目的のために、挙げられたパラメータは、それぞれの超吸収体について手動で測定されなければならず、仕様書によれば、少なくとも二重の決定として測定されなければならない。これは難儀であり、新しい少量のサンプルを測定ごとに取らなければならないので、また不必要に誤差が生じやすい。対照的に、本発明によれば、異なる圧力におけるAAP値は同じサンプルにおいて測定されるため、単に、CRCの測定、及び本発明の少なくとも2種のサンプルの異なる圧力における吸収能(AAP)の測定によって、本発明の方法によりゲル強度を決定することが可能である。加えて、特性膨潤時間がまた、本発明による結果として得られる。本発明によれば、続いて、以前より公知の方法によって比較のサンプルを使用して一旦確認したゲル強度(Ge)の、本発明に従って測定したAAP0.0psiと本発明に従って測定したAAP0.7psiとの差に対する単純な線形回帰から、ゲル強度(Ge)を確認することができる。
Buchholzによるモデリング及び算出は、最大膨潤度(Qe、ここでもまた通常は、実践においてCRCに置き換えられる)における、外部圧力なしのゲル床多孔度値(Φ0)を更に必要とする。これは、例えば、Φ0=(AAP0.0psi-CRC)/AAP0.0psiによって見積もることができる。これは、既に膨潤しているゲル床に入った液体の誘導のために利用可能である膨潤したゲル中の開孔の体積割合の尺度である。
好ましくは、パラメータを決定する相関性の確立のために、本発明により決定される2つ以上のパラメータが、複数の線形回帰式において用いられる。膨潤した超吸収体の透過性はまた、その粒子の形状及び粒径分布にも依存する。したがって、複数の線形回帰における複数のパラメータの使用は、それにもかかわらず、パラメータ、例えばSFCの高い精度での予測を可能にする。好ましい形態では、測定された吸収能の差の大きさ及び/又は膨潤時間τがこの目的のために使用される。このようにして、普遍的に使用可能な数学モデルが得られ、これは、特定の粒子形状又は粒径分布に依存しない。
複数の線形回帰が公知である。本発明に従って確認されたデータの本発明の分析に好適なプログラムの1つの例は、例としては、「The R Foundation for Statistical Computing」(www.r-project.org)からのオープンソースライセンス下で、現在のバージョン3.6.1(2019-07-05)において入手可能なプログラミング言語Rである。(図3に示すような)曲線分割後の部分曲線の非線形適合について、関数nlm()は、全ての測定点にわたる平均絶対誤差(MAE)と組み合わせてRにおいて用いることができる。好適な複数の線形モデルは、関数lm()によってRにおいて算出することができる。Rを用いた複数の線形回帰の概観は、例えば、「R in Action」、第2版、Robert I. Kabacoff、Manning Publications Co.-Shelter Island NY、ISBN 9781617291388、第8章に見出すことができる。MAEは、その中の355頁に説明されている。関数nlm()及びlm()の説明はまた、プログラムのヘルプ機能によってRにおいて呼び出すこともできる。
分析についての有利な特徴は、同じ測定時間において適合関数により算出された値からの測定値の分散に関して、図3に概略的に示している曲線の非線形適合関数の平均絶対誤差(MAE)の最小化である。
本発明は、超吸収体の連続的製造における品質管理のための、本発明の方法の使用を、更に提供する。
本発明は、新しい超吸収体の開発における超吸収体のキャラクタリゼーションのための、本発明の方法の使用を、更に提供する。
本発明は、本発明の方法による測定の実施のための測定器具を更に提供する。
試験方法
以下の「NWSP」と称される標準試験方法は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association(Avenue Herrmann Debroux 46、1160ブラッセル、ベルギー)、www.edana.org)とINDA(Association of the Nonwoven Fabrics Industry(1100 Crescent Green、Suite 115、Cary、ノースカロライナ27518、米国)、www.inda.org)によって一緒に発刊されている「Nonwovens Standards Procedures」、2015版に記載されている。この刊行物は、EDANAとINDAとの両方から入手可能である。
遠心分離保持容量(CRC)
超吸収体の遠心分離保持容量は、標準試験方法No. NWSP241.0 R2(15)「Gravimetric Determination of the Fluid Retention Capacity in Saline Solution after Centrifugation」により決定される。
粒径分布
超吸収体の粒径分布は、標準試験方法No. NWSP220.0 R2(15)「Determination of the Particle Size Distribution by Sieve Fractionation」により決定される。
流量(flow rate)(FLR)及び見かけ嵩密度(apparent bulk density)(ABD)
流量及び嵩密度は、標準試験方法No. NWSP251.0.R2(15)「Gravimetric Determination of Flow Rate and Bulk Density」により決定される。
透過性(SFC、「生理食塩水流れ誘導性」)
液体吸収の結果として超吸収体によって形成された膨潤ゲル層の透過性は、EP0640330 A1に記載されているように、超吸収体粒子の膨潤ゲル層のゲル層透過性として0.3psi(2068 Pa)の圧力下で決定され、前述の特許出願においてその19頁及び図8に記載されている器具は、ガラスフリット(40)が使用されず、プランジャー(39)はシリンダー(37)と同じポリマー材料からなり、今回は、接触面積全体にわたって均一に分布された同じサイズの21個の穿孔を備えるように改変された。測定の手順及び評価は、超吸収体の出発重量として、測定1回当たり、0.9gではなく1.5gのサンプルが使用されることを除いては、EP0640330 A1から変わらない。流量は自動的に検出される。
透過性(SFC)は、以下の通り算出する:
SFC[cm3s/g]=(Fg(t=0)・L0)/(d・A・WP)
[式中、Fg(t=0)は、NaCl溶液の流量(g/s)であり、これは、t=0への外挿により、流量決定のFg(t)データの線形回帰分析により得られ、L0は、ゲル層の厚さ(cm)であり、dは、NaCl溶液の密度(g/cm3)であり、Aは、ゲル層の面積(cm2)であり、WPは、ゲル層への静水圧(dyn/cm2)である]
[実施例1]
異なる程度に表面後架橋した超吸収体についてのSFC及びT20の決定
実施例1において求めたパラメータは、SFC及びT20である。これらのパラメータは、超吸収体の透過性に依存している。ここでは、異なる透過性は、超吸収体の表面後架橋の異なる完全度によって生み出された。
以下の性質を有する市販のポリアクリレート超吸収体ベースポリマーを使用した:
CRC: 34.2g/g
AAP0.3psi: 15.6g/g(NWSP242.0.R2(15)により測定)
ABD: 0.59g/cm3
FLR: 9.86g/秒
粒径分布:
>850μm: 0重量%
710~850μm: 0.7重量%
600~710μm: 6.0重量%
500~600μm: 18.5重量%
400~500μm: 29.2重量%
300~400μm: 22.6重量%
200~300μm: 15.1重量%
150~200μm: 6.7 重量%
<150μm: 1.2重量%
このベースポリマーを、以下の通り表面後架橋した:
ベースポリマー1196gが、容量5lのパドル乾燥器、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH(Elsener Strasse 7-9、33102 Paderborn、ドイツ)製のモデルM5RMK中の初期仕込みを形成し、1分当たり200回転で撹拌した。2相ノズルによって、それぞれの場合にベースポリマーの初期仕込みの重量に基づいて、0.07重量%のN-ヒドロキシエチル-2-オキサゾリドン、0.532重量%のイソプロパノール、2.128重量%の水、0.07重量%のプロパン-1,3-ジオール、0.70重量%のプロパン-1,2-ジオール及び0.50重量%の乳酸アルミニウムの溶液を、撹拌ポリマー上に62秒以内で噴霧した。
こうして噴霧したベースポリマーを、Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH(Elsener Strasse 7-9、33102 Paderborn、ドイツ)製の加熱ジャケットを備えた容量5l、モデルVT M5RのPflugschar(登録商標)M5Rプラウシェアミキサーに移した。その先端が、ミキサーの加熱された内部壁から距離をおき、生成物内にあるが、混合ツールによって影響を受け得ない程度まで、ミキサーにこの目的のために付与された開口部の中に熱電対を導入することによって、ミキサー中の生成物の温度を測定した。ここで、ポリマーは1分当たり50回転で撹拌した。250℃に外部から加熱した油をミキサーの加熱ジャケットを通して流した。生成物は、約15分後に175~184℃の所望の反応温度に達し、このプロセスにおいて表面後架橋された。(加熱可能なミキサーへ生成物を移した時点から測定した)規定の反応時間の後、サンプルを取り、700μmスクリーンによって塊を除いた。
サンプルを分析した。本発明に従って、原則的にNWSP242.0.R2(15)(出発重量0.90g、直径60mmの試験セル)と同様にAAP値を確認した。しかしながら、AAP0.7psiを確認するための60分の測定期間後、AAP0.7psiの後に、再度60分の測定期間にわたってAAP0.3psiを決定するように重りを低減した。その後、AAP0.3psiの後に、再度60分の測定期間にわたってAAP0.0psiを決定するように重りを低減した。加えて、それぞれ直径が2mmで、同心円に配置された52個の孔を有する、厚さ6mm及び直径89.5mmのPlexiglas有孔板を備えた、図1に示すような底部構造を使用した。有孔板と試験セルとの間に配置されるろ紙は省き、代わりに、黒色バンドろ紙を試験セル中のサンプル上に置いた。使用するプランジャーには、その底面に、幅及び深さ2mmの平行溝を2mm間隔で設けた。6mmのシリコーンホースを通して、キャピラリーにより通気されるリザーバボトルから試験セルに生理食塩水を供給し、吸収された液体の量を、その上にリザーバボトルを置いた天秤によって、測定時間の関数として決定した。超吸収体のAAP値を、測定時間の終了時に吸収した液体の質量として決定し、それぞれの場合に報告した値は、2回の測定の平均である。
サンプルのSFC値を上に記載したように決定し、T20値を、EP 2535027 A1の13~18頁に記載されている「K(t) Test Method(Dynamic Effective Permeability and Uptake Kinetics Measurement Test Method)」により決定した。
結果を表1にまとめる。
Figure 2022538349000002
表1は、表面後架橋反応が反応時間にわたってどのように進行するかと、超吸収体の透過性が結果として上がる(上昇したSFC及び低減したT20)ことを示している。表1はまた、実際に測定可能な透過性(SFCとして測定した)が存在する範囲における、SFCと、AAP0.0psiとAAP0.7psiとの差の大きさ(=AAP0.0psi-AAP0.7psi)との間の線形相関性を示す。T20については、超吸収体がその最終T20値を未だ獲得していないという条件で、このAAPの差の大きさとの相関性が同様に存在する。したがって、本発明の方法によって、多種の超吸収体についてこのようにして確認した相関性を用いて、SFC又はT20(或いは他の相当する値)のような値の難儀な決定を、容易に自動化できる本発明のAAP値の決定に置き換えることが可能である。
[実施例2]
多種の超吸収体におけるSFCパラメータの決定
表2に列挙する異なる超吸収体(BASF SE(Carl-Bosch-Strasse 38、67056 Ludwigshafen、ドイツ)から全て入手可能)について、ロボットアームによって部分的な重りを取り除くことによって重りの低減を行った以外、実施例1に記載するようにして、図3で概略的に示す膨潤曲線を確認した。加えて、全サンプルのCRC及びSFCを、上に記載した以前より公知の方法によって更に測定したが、ここでSFCは0.9gのサンプル重量とした。
確認した値を表2にまとめる。「aAAP」は、本発明に従って所与の圧力において確認したAAPを表し、圧力値の特定を伴うτは、特定した圧力において同じ測定から確認した特性膨潤時間を表す。
データを、上に記載したプログラムRで評価し、以前より公知の方法で決定したCRC、本発明に従って決定したAAP0.7psi、及びAAP0.7psiの測定のための膨潤から本発明に従って決定した膨潤時間τ0.7psiを用いて、測定したSFCと相関するSFCを算出した。表2中のこの予測SFCの算出のために用いた式は、SFC~CRC*(aAAP0.0psi-aAAP0.7psi)*τ0.7psiである。確認した相関性を図4に示す。相関係数r2は0.99である(同様に良好な相関係数(r2=0.97)で、ここで用いた膨潤時間τ0.7psiを膨潤時間τ0.3psiに置き換えた場合の相関性を確認することが可能である)。ここで及びこれ以降で相関係数r2が意味することは、常に、プログラムRの「調整されたr2」である。
実施例2は、有意に又はきわめて有意に異なる性質を有する異なる超吸収体の場合であってさえ、本発明によって、以前より公知のSFC測定と比べて、最小の複雑度を伴うルーティーンで自動化された方法で、ここでのSFCのようなパラメータを効率的に確認することができることを示している。
[実施例3]
ゲル強度Geの決定
実施例2において使用した超吸収体について、Buchholzに従った以前より公知の方法によるゲル強度Ge及びゲル床多孔度Φ0の算出のために必要な特性を、以前より公知の方法によって手動で測定した。表3は値の概要を提供する。
これらの超吸収体について本発明に従って決定された値を本発明に従って用いて、相関性によって、ゲル強度Ge及びゲル床多孔度Φ0の値を確認した。これらの値を表4に再現する。Rにおいて用いた式は、Ge~(aAAP0.0psi-aAAP0.7psi)*τ0.3psiであった。図5は相関性を示している。相関係数r2は0.97である。
実施例3は、以前より公知の方法によって難儀してのみ得られ得るゲル強度のようなパラメータが、本発明に従ってきわめて単純な方法で決定することができることを示している。
Figure 2022538349000003
Figure 2022538349000004
Figure 2022538349000005
1 本体
2 中央凹部
3 環状流路
4 排出管
5 供給管
6 枠
7 有孔板
8 ねじ付きボルト

Claims (16)

  1. 超吸収体のサンプルにかけられる圧力を測定中に段階的に低減させる工程、並びに各圧力における吸収能及び測定期間に対するその依存性を決定する工程を含む、超吸収体の吸収能を圧力下で測定する方法。
  2. 時間に対する圧力下での吸収の進行を用いて、膨潤定数k又は特性膨潤時間τを算出する、請求項1に記載の方法。
  3. 2つの異なる圧力における吸収能の差の大きさが決定される、請求項1に記載の方法。
  4. 非ゼロの圧力及び圧力なしにおける吸収能の差の大きさが決定される、請求項3に記載の方法。
  5. 膨潤定数k若しくは特性膨潤時間τ、又は吸収能の差を用いて、超吸収体の少なくとも1つの更なるパラメータを、膨潤定数k、特性膨潤時間τ、又は吸収能の差の大きさと該パラメータとの間で事前に測定された相関性によって算出する、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. パラメータが、T20値又は透過性(SFC)又はゲル強度Geである、請求項5に記載の方法。
  7. かけられる圧力が、最初は49g/cm2であり、21g/cm2及び0g/cm2へ段階的に低減される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 特定の圧力がサンプルにかけられる期間が、少なくとも30分であり、最大で90分である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 使用される超吸収体の量が0.5~5gである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 超吸収体が、5~7cmの直径を有する円形領域をカバーする、請求項9に記載の方法。
  11. 超吸収体のうちの少なくとも95重量%が、100μm~1000μmの範囲内の粒径を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 超吸収体が、少なくとも10×10-7cm3s/gの生理食塩水流れ誘導性(SFC)を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 超吸収体が、少なくとも10g/gの遠心分離保持容量(CRC)を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 超吸収体の連続的製造における品質管理のための、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法の使用。
  15. 新しい超吸収体の開発における超吸収体のキャラクタリゼーションのための、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法の使用。
  16. 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実施するための器具。
JP2021577922A 2019-07-04 2020-06-24 超吸収体の特性を決定する方法 Active JP7482911B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP19184461.2 2019-07-04
EP19184461 2019-07-04
PCT/EP2020/067588 WO2021001221A1 (de) 2019-07-04 2020-06-24 VERFAHREN ZUR BESTIMMUNG VON KENNGRÖßEN VON SUPERABSORBERN

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022538349A true JP2022538349A (ja) 2022-09-01
JP7482911B2 JP7482911B2 (ja) 2024-05-14

Family

ID=67211519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021577922A Active JP7482911B2 (ja) 2019-07-04 2020-06-24 超吸収体の特性を決定する方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11846645B2 (ja)
EP (1) EP3994444B1 (ja)
JP (1) JP7482911B2 (ja)
KR (1) KR20220028022A (ja)
CN (1) CN114174797A (ja)
TW (1) TW202115397A (ja)
WO (1) WO2021001221A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024062093A1 (en) 2022-09-23 2024-03-28 Basf Se Apparatus for determining a technical application property of a superabsorbent material
DE102022125783A1 (de) 2022-10-06 2024-04-11 Ist Innuscreen Gmbh Verfahren zur Aufkonzentrierung mindestens einer anthropogenen Zielsubstanz in einer Probenflüssigkeit
DE102022125807A1 (de) 2022-10-06 2024-04-11 Ist Innuscreen Gmbh Verfahren zur Herstellung einer anthropogenen Zielsubstanz
WO2024126177A1 (de) 2022-12-16 2024-06-20 Basf Se Verfahren zur bestimmung der absorptionskapazität von superabsorbern, und vorrichtung

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3831272A1 (de) 1988-09-14 1990-03-15 Lentia Gmbh Verfahren und apparatur zur messung der absorptionsgeschwindigkeit von quellfaehigen materialien
NZ268535A (en) 1993-06-30 1998-05-27 Procter & Gamble Absorbent article comprising layers of superabsorbent material
US5624967A (en) * 1994-06-08 1997-04-29 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing resin and process for producing same
US6599989B2 (en) * 1998-03-03 2003-07-29 Nippon Skokubai Co., Ltd. Water-absorbent agents containing polycarboxylic amine chelating agents
PL365287A1 (en) * 2001-09-19 2004-12-27 Nippon Shokubai Co, Ltd. Absorbent structure, absorbent article, water-absorbent resin, and its production process and evaluation method
EP1516884B2 (en) 2003-09-19 2023-02-22 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbent resin having treated surface and process for producing the same
US20100093917A1 (en) * 2007-03-16 2010-04-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water Absorbent Resin Production Method, Water Absorbent Resin, and Usage Thereof
US8999884B2 (en) * 2011-06-01 2015-04-07 The Procter & Gamble Company Absorbent structures with coated water-absorbing material
EP2535697A1 (en) 2011-06-17 2012-12-19 The Procter & Gamble Company Method for determining properties of superabsorbent polymer particles and of absorbent structures containing such particles
EP2535027B1 (en) 2011-06-17 2022-08-17 The Procter & Gamble Company Absorbent article having improved absorption properties
SG11201401933SA (en) 2011-11-21 2014-09-26 Procter & Gamble Absorbent articles with improved absorption properties
JP5893117B2 (ja) * 2014-07-11 2016-03-23 住友精化株式会社 吸水性樹脂及び吸収性物品
US20180043052A1 (en) 2015-02-25 2018-02-15 Basf Se A Process for Producing Surface-Postcrosslinked Water-Absorbent Polymer Particles by Polymerizing Droplets of a Monomer Solution
JP2017026619A (ja) 2015-07-23 2017-02-02 株式会社日本触媒 測定中の吸水性物体の状態を視認できる測定器具
EP3696532A4 (en) 2017-10-12 2021-12-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. METHOD OF MEASURING PROPERTIES OF PARTICULAR ABSORBENT AGENT, AND PARTICULAR ABSORBENT AGENT
CN111771121A (zh) 2018-02-26 2020-10-13 巴斯夫欧洲公司 测量超吸收剂渗透性的方法
CN108871998B (zh) * 2018-03-28 2021-04-02 湖北葛店人福药用辅料有限责任公司 粉末吸水性能检测方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021001221A1 (de) 2021-01-07
KR20220028022A (ko) 2022-03-08
CN114174797A (zh) 2022-03-11
JP7482911B2 (ja) 2024-05-14
EP3994444A1 (de) 2022-05-11
EP3994444B1 (de) 2024-01-24
US11846645B2 (en) 2023-12-19
US20220317006A1 (en) 2022-10-06
TW202115397A (zh) 2021-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7482911B2 (ja) 超吸収体の特性を決定する方法
KR102023345B1 (ko) 필터의 완전성 시험을 위한 인터페이스 모듈
EP3019850B1 (en) Particle suspensions used as low-contrast standards for inspection of liquids
Pittoni et al. On the uniqueness of the receding contact angle: effects of substrate roughness and humidity on evaporation of water drops
WO2004034036A2 (en) Filter apparatus and methods to capture a desired amount of material from a sample suspension for monolayer deposition
EP2591351B1 (en) Apparatus and method for determining analyte content in a fluid
AU2010298290A1 (en) Integrity test method for porous filters
Mielniczuk et al. Evaporation-induced evolution of the capillary force between two grains
WO2011137454A1 (en) Determination of pore size in porous materials by evaporative mass loss
US20090158825A1 (en) Fluid transportation by a sheet of material
CN106908404A (zh) 一种活性炭纤维亚甲基蓝吸附值在线检测方法
Andredaki et al. Numerical investigation of quasi-sessile droplet absorption into wound dressing capillaries
US20150047418A1 (en) Determination of pore structure characteristics of absorbent materials under compression
AU2024203867A1 (en) Fine tank pressure control using thermal energy for preparing cytological specimens from patient samples
Sakellariou-Makrantonaki et al. Experimental determination of hydraulic conductivity at unsaturated soil column
JP6894897B2 (ja) 膜支持および膜濾過装置
JP2017026619A (ja) 測定中の吸水性物体の状態を視認できる測定器具
WO2024126177A1 (de) Verfahren zur bestimmung der absorptionskapazität von superabsorbern, und vorrichtung
JP2010117202A (ja) 赤外分光法で定量分析するための検量線の作成方法および赤外分光法による定量方法
DE10233696B4 (de) Verfahren und Vorrichtung zum Bestimmen der Benetzungseigenschaften der Oberfläche eines Materials
Silva et al. Hydraulic characterization of porous pipes
Andrieux et al. Experimental
KR20150145448A (ko) 젖음성 측정 장치
SE518685C2 (sv) Förfarande och anordning för att mäta retention hos absorberande artiklar
Majumdar Water-gel growth: simulation & modeling exercise

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230623

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20231027

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20231107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7482911

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150