JP2022535734A - 縮合複素環誘導体 - Google Patents

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Abstract

本出願は、縮合複素環誘導体化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を調製するための化学的プロセス及びHBV感染に関連する疾患の治療におけるそれらの使用を記載する。

Description

本出願は、縮合複素環誘導体化合物、これらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を調製するための化学的プロセス及びHBV感染に関連する疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
関連出願
本出願は、内容が全体として本明細書に組み込まれる2019年5月28日に出願された欧州特許出願公開第19176933.0号、2020年4月20日に出願されたPCT/CN2020/085720号、2019年5月28日に出願された米国仮特許出願第62/853,533号に対する優先権を主張する。
慢性B型肝炎ウイルス(HBV)感染は、世界規模の重要な健康問題であり、世界人口の5%超(世界中で3億5千万人超の人々及び米国内で125万人の個人)に影響を及ぼしている。
予防用HBVワクチンが入手可能であるにもかかわらず、これは次善の治療選択肢であり、発展途上国の大半の地域においては新規感染率が持続しているために、慢性HBV感染の負担は、未だに対処されていない世界規模の重大な医療問題であり続けている。現行の治療は、治癒をもたらさず、2つのクラスの薬剤(インターフェロンアルファ及びヌクレオシド類似体/ウイルスポリメラーゼの阻害剤)のみに限定されており;薬剤耐性、低い有効性及び忍容性の問題がそれらの効果を制限している。HBVの低い治癒率は、少なくとも部分的には、単一の抗ウイルス剤ではウイルス産生の完全な抑制を達成することが困難であるという事実に起因している。しかしながら、HBV DNAの持続的な抑制は、肝臓疾患の進行を遅らせ、肝細胞癌を予防するために役立つ。HBV感染患者に関する現在の治療目標は、血清中のHBVのDNAを低いレベル又は検出不能なレベルまで低減させ、最終的には肝硬変及び肝細胞癌の発症を減少させるか又は予防することにある。
HBVカプシドタンパク質は、ウイルスの生活環中に必須の機能を果たす。HBVカプシド/コアタンパク質は、細胞内通過中にウイルスゲノムを保護する準安定性ウイルス粒子又はタンパク質殻を形成し、且つさらにゲノムカプシド形成、ゲノム複製及びビリオンの形態形成及び放出を含むウイルス複製プロセスにおいて中心的な役割を果たす。カプシド構造は、ウイルス侵入後に脱殻を可能にする環境要因にも応答する。一貫して、カプシドの集合及び分解の適切なタイミング、適切なカプシド安定性、並びにコアタンパク質の機能は、ウイルスの感染性に極めて重要であることが見出されている。
HBVカプシドタンパク質の極めて重大な機能は、ウイルスカプシドタンパク質配列へ厳密な進化抑制を課し、観察された低い配列変動性及び高度保存をもたらす。一貫して、その集合を崩壊させるHBVカプシドにおける変異は致死的であり、カプシド安定性を混乱させる変異は、ウイルス複製を重度に弱化させる。多機能性HBVコア/カプシドタンパク質への高度の機能的制約は、多数の変異が機能にとって有害であるので、高度配列保存と一致している。実際に、コア/カプシドタンパク質配列は、HBV遺伝子型にわたり90%超同一であり、少数の多型残基しか示さない。したがって、HBVコア/カプシドタンパク質結合化合物に対する耐性選択は、ウイルス複製適応度に大きな影響を及ぼさずに選択することが困難な可能性がある。
ウイルスカプシドに結合してHIV、ライノウイルス及びHBVの複製を阻害する化合物について記載している報告書は、抗ウイルス薬標的としてのウイルスカプシドタンパク質についての強力な薬物学的概念実証を提供する。
当技術分野においては、ウイルス産生の抑制を増加させることができ、HBV感染を治療、改善及び/又は予防することができる治療剤が必要とされている。単剤療法として又は他のHBV治療若しくは補助的な治療と組み合わせて、HBV感染患者にそのような治療剤を投与することにより、ウイルス負荷量の大幅な減少、予後の改善、疾患進行の減少及びセロコンバージョン率の向上がもたらされることになる。
HBVの臨床的な重要性を考えると、ウイルス産生の抑制を増加させることができ、且つHBV感染を治療、改善及び/又は予防できる化合物の同定は、新規の治療剤を開発するための魅力的な手段となる。本明細書ではそのような化合物を提供する。
概要
本開示は、それぞれ本明細書に添付した独立請求項及び従属請求項に定義された一般的実施形態及び好ましい実施形態に関しており、それらは本明細書に参照により組み込まれる。本発明は、カプシド集合調節が可能な化合物を対象とする。本発明の化合物は、先行技術の化合物に対して有益なバランスの特性をもたらし得る、例えば、それらは、異なるプロファイル、可溶性の改善などを示す場合がある。したがって、特に、本開示は、式(I)の化合物:
Figure 2022535734000001

又はその立体異性体若しくは互変異性体
(式中、
は、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環であり、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環は、
-任意選択により、1~3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子はそれぞれ独立して、N、O及びSから選択され;且つ/又は
-任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~6アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換され;
より具体的には、Rは、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、OH、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、CONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル及びNHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、CHCF、C1~4アルキル、OH、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、SON(CH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)
又はその薬学的に許容される塩を対象とする。
さらなる実施形態には、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、式(I)の化合物の薬学的に許容される代謝産物、及び式(I)の化合物のエナンチオマー及びジアステレオマー、並びにそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
実施形態では、式(I)の化合物は、下記の詳細な説明において記載又は例示されたそれらの種から選択される化合物である。
本開示はまた、式(I)の1つ以上の化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、及び式(I)の薬学的に活性な代謝産物を含む医薬組成物を対象とする。医薬組成物はさらに、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤又は1つ以上の他の薬剤若しくは治療薬を含み得る。
本開示はまた、式(I)の化合物の使用方法又は使用を対象とする。実施形態では、式(I)の化合物は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を治療若しくは改善するため、HBV産生の抑制を増加させるため、HBVカプシド集合又は他のHBVウイルス複製工程若しくはそれらの生成物を妨害するために使用される。本方法は、そのような方法を必要とする対象に有効量の式(I)の少なくとも1つの化合物、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、式(I)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、及び式(I)の化合物の薬学的に活性な代謝産物を投与することを含む。詳細な説明では、治療方法の追加の実施形態を規定する。
本開示はまた、式(Ia)の化合物:
Figure 2022535734000002

及び式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、同位体バリアント、N-オキシド、又は溶媒和物
(式中、
1aは、C6~10アリール又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、R1aは、任意選択により、メチル又はフルオロから選択される置換基で置換され;
2aは、独立して、水素及びC1~6アルキルからなる群から選択され;
3aは、Cl、CN、及びC1~4ハロアルキルからなる群から選択され;
4aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、及びメチルからなる群から選択され;且つ
は、CF又はNである)を対象とする。
さらなる実施形態には、式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩、式(Ia)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、式(Ia)の化合物の薬学的に許容される代謝産物、及び式(Ia)の化合物のエナンチオマー及びジアステレオマー、並びにそれらの薬学的に許容される塩が含まれる。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、下記の詳細な説明において記載又は例示されたそれらの種から選択される化合物である。
本開示はまた、式(Ia)の1つ以上の化合物、式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩、式(Ia)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、及び式(Ia)の薬学的に活性な代謝産物を含む医薬組成物を対象とする。医薬組成物はさらに、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤又は1つ以上の他の薬剤若しくは治療薬を含み得る。
本開示はまた、式(Ia)の化合物の使用方法又は使用を対象とする。実施形態では、式(Ia)の化合物は、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を治療若しくは改善するため、HBV産生の抑制を増加させるため、HBVカプシド集合又は他のHBVウイルス複製工程若しくはそれらの生成物を妨害するために使用される。本方法は、そのような方法を必要とする対象に有効量の式(Ia)の少なくとも1つの化合物、式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩、式(Ia)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、及び式(Ia)の化合物の薬学的に活性な代謝産物を投与することを含む。詳細な説明では、治療方法の追加の実施形態を規定する。
本開示の目的は、従来の方法論及び/又は先行技術の欠点の少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又はそれに有用な代替物を提供することである。本開示の追加の実施形態、特徴及び利点は、下記の詳細な説明から、及び本明細書に開示した主題の実践を通して明白になるであろう。
詳細な記述
本開示の主題の追加の実施形態、特徴及び利点は、そのような開示の下記の詳細な説明から、及びその実践を通して明白になるであろう。簡潔にするために、本明細書で言及した特許を含む刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書では、式(I)の化合物及びそれらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるプロドラッグ、並びに開示される化合物の薬学的に活性な代謝産物が提供される。
一実施形態において、本明細書では、式(I)の化合物
Figure 2022535734000003

又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩
(式中、
は、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキル;又は1若しくは2個のN原子を含有する9員二環式環からなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換され、且つ1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~6アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で任意選択に置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、CONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル及びNHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、CHCF、C1~4アルキル、OH、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、SON(CH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)が提供される。
追加の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されるとおりの式(I)の化合物、及びその立体異性体又は互変異性体、並びにその薬学的に許容される塩(式中、
は、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環であり、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環は、
-任意選択により、1~3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択れ;且つ/又は
-任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~6アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルから選択される1つ以上の置換基で置換され;
より具体的には、Rは、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、OH、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、CONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル及びNHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩
(式中、
は、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、及びCONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル;NHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され、
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩
(式中、
は、1つ以上の置換基、特に、ハロ、特に、Cl又はF、CN、C1~6アルキル、特に、CH、CHF、CHF、及びCFHからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0であり;
Wは、CHRであり;
は、H、F、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、及びNHSO1~4アルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
1~4アルキル、特に、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~2アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、インドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、及びキノリニルからなる群から選択され;
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩
(式中、
は、1つ以上の置換基、特に、ハロ、特に、Cl又はF、CN、C1~6アルキル、特に、CH、CHF、CHF、CF及びCFCHからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0であり;
Wは、CHRであり;
は、H、F、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、及びNHSO1~4アルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり、
は、
1~4アルキル、特に、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~2アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、インドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、及びキノリニルからなる群から選択され;
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩
(式中、
は、1つ以上の置換基、特に、ハロ、特に、Cl又はF、CN、C1~6アルキル、特に、CH、CHF、CHF、CF及びCFCHからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換されたフェニルであり;
は、H又はメチル、特に、メチルであり;
nは、0であり;
Wは、CHRであり;
は、Hであり;
Xは、CHであり;
Yは、NRであり;
は、
1~4アルキル、特に、N、O及びSからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有し、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、及びオキサジアゾリルからなる群から選択される5~6員単環式芳香環で置換されたC1~2アルキルからなる群から選択され;
前記5~6員単環式芳香環は、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換され;且つ
Zは、C(=O)である)を提供する。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、1つ以上の置換基、特に、フルオロ、塩素及びシアノ置換基からなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換されたフェニルであり、より具体的には、Rが、ジクロロフェニル、3-シアノ-4-クロロフェニル;又は3-シアノ-4-フルオロフェニルである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、1つ以上の塩素置換基で置換されたフェニルであり、より具体的には、Rが、ジクロロフェニルである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、RがH又はメチルである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、ZがC=Oである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、XがCHである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、WがCH又はCHFである化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、C1~4アルキル及び5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され、5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子が、N、O及びSから独立して選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルであり、5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子がNであり、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルであり、5~10員単環式又は二環式芳香環が、フェニル、ピリジル、ピラゾリル又はインドリルからなる群から選択され、且つ5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、Rが、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルであり、5~10員単環式又は二環式芳香環が、フェニル、ピリジル、ピラゾリル又はインドリルからなる群から選択され、且つ5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF及びOCFHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、YがNRであり;式中、
が、C1~4アルキル、特に、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~2アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、それぞれ独立して、N、O及びSから選択され、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、インドリル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、キノリニル及び[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジニルからなる群から選択され;
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される)からなる群から選択される、本明細書に記載されるとおりの化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、YがNRであり;式中、
が、C1~4アルキル、特に、N、O及びSからそれぞれ独立して選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を任意選択により含有し、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、及びテトラゾリルからなる群から選択される5~6員単環式芳香環で置換されたC1~2アルキルからなる群から選択され;
前記5~6員単環式芳香環が、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される、本明細書に記載されるとおりの化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、YがNRであり;式中、
が、C1~4アルキル、特に、N、O及びSからそれぞれ独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有し、且つフェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、及びオキサジアゾリルからなる群から選択される5~6員単環式芳香環で置換されたC1~2アルキルからなる群から選択され;
前記5~6員単環式芳香環が、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される、本明細書に記載されるとおりの化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、YがNRであり;式中、
が、C1~4アルキル、特に、1、2又は3個のN原子を任意選択により含有する5~6員単環式芳香環で置換されたC1~2アルキルからなる群から選択され;
前記5~6員単環式芳香環が、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される、本明細書に記載されるとおりの化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、式中、YがNRであり;式中、
が、C1~4アルキル、特に、1、2又は3個のN原子を任意選択により含有し、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、及びトリアゾリルからなる群から選択される5~6員単環式芳香環で置換されたC1~2アルキルからなる群から選択され;
前記5~6員単環式芳香環が、任意選択により、1つ以上の置換基、特に、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1~3つの置換基で置換される、本明細書に記載されるとおりの化合物である。
実施形態では、式(I)の化合物は、hepG2.117細胞株においてHBV DNAの阻害に関して0.10μM未満のEC50を示す化合物である。
本開示のさらなる実施形態は、下記の化合物(表1を参照のこと)、その立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される化合物である。
Figure 2022535734000004
Figure 2022535734000005
Figure 2022535734000006
Figure 2022535734000007
一態様において、本明細書では、式(Ia)の化合物、及びその薬学的に許容される塩、立体異性体、同位体バリアント、N-オキシド、又は溶媒和物
Figure 2022535734000008

(式中、
1aは、C6~10アリール又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、R1aは、任意選択により、メチル又はフルオロから選択される置換基で置換され;
2aは、独立して、水素及びC1~6アルキルからなる群から選択され;
3aは、Cl、CN、及びC1~4ハロアルキルからなる群から選択され;
4aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、及びメチルからなる群から選択され;且つ
は、CF又はNである)が提供される。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R1aが、独立して、1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4オキサジアゾール-5-イル、1H-テトラゾール-5-イル、1H-ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-5-イル、又はフェニルから選択される化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R2aが水素又はメチルから選択される化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R3aが、Cl、CN、又はC1~4ハロアルキルである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、XがCFである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、XがNである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、
Figure 2022535734000009

が、3-シアノ-4-フルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、又は4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニルである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R4aが、水素、ヒドロキシ、又はフルオロである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R4aが水素である化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R4aがヒドロキシである化合物である。
実施形態では、式(Ia)の化合物は、式中、R4aがフルオロである化合物である。
式(Ia)の化合物のさらなる実施形態は、下に示される化合物及びその薬学的に許容される塩、N-オキシド、又は溶媒和物である。
Figure 2022535734000010
Figure 2022535734000011
Figure 2022535734000012
Figure 2022535734000013
Figure 2022535734000014
Figure 2022535734000015
医薬組成物
また、本明細書では、
(A)少なくとも1つの式(I)の化合物:
Figure 2022535734000016

又はその立体異性体若しくは互変異性体
(式中、
は、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環であり、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環は、
-任意選択により、1~3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子はそれぞれ独立して、N、O及びSから選択され;且つ/又は
-任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~6アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換され;
より具体的には、Rは、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、OH、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、CONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル及びNHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり、
が、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、CHCF、C1~4アルキル、OH、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、SON(CH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)
又はその薬学的に許容される塩、及び
(B)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が開示される。
また、本明細書では、
(A)少なくとも1つの式(I)の化合物:
Figure 2022535734000017

(式中、
は、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
nは、0又は1の整数であり;
Wは、CHR又はC=CHであり;
は、H、F、CONHC1~4アルキル、及びCONHC3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
Xは、CH及びOからなる群から選択され;
Yは、NRであり;
は、
H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される);
又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩、及び
(B)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が開示される。
本開示の実施形態は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤及び例えば、下記の化合物(表3を参照のこと)、又はその立体異性体若しくは互変異性体、又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物である。
Figure 2022535734000018
Figure 2022535734000019
Figure 2022535734000020
また、本明細書では、
(A)少なくとも1つの式(Ia)の化合物:
Figure 2022535734000021

(式中、
1aは、C6~10アリール又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、R1aは、任意選択により、メチル又はフルオロから選択される置換基で置換され;
2aは、独立して、水素及びC1~6アルキルからなる群から選択され;
3aは、Cl、CN、及びC1~4ハロアルキルからなる群から選択され;
4aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、及びメチルからなる群から選択され;且つ
は、CF又はNである);
及び式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、立体異性体、同位体バリアント、N-オキシド又は溶媒和物;並びに
(B)少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物が開示される。
本開示の実施形態は、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤及び表4に列挙される少なくとも1つの化合物並びにそのような化合物の任意の薬学的に許容される塩、N-オキシド若しくは溶媒和物、又はそのような化合物の任意の薬学的に許容されるプロドラッグ、又はそのような化合物の任意の薬学的に活性な代謝産物を含む医薬組成物である。
Figure 2022535734000022
Figure 2022535734000023
Figure 2022535734000024
実施形態では、医薬組成物は、少なくとも1つの追加の活性薬剤又は治療剤を含む。追加の活性治療剤は、例えば、抗HBV剤、例えば、HBVポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、ウイルス侵入阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、カプシド集合調節剤、逆転写酵素阻害剤、免疫調節剤、例えば、TLRアゴニスト、又はHBV生活環及び/若しくはHBV感染の結果に影響を及ぼす任意の他の薬剤を含み得る。本開示の活性薬剤は、本開示の医薬組成物を製剤化するために、単独で、又は1つ以上の追加の活性薬剤と組み合わせて使用される。
本明細書で使用する場合、用語「組成物」又は「医薬組成物」は、本開示の範囲内で有用な少なくとも1つの化合物と薬学的に許容される担体との混合物を指す。医薬組成物は、患者又は対象へのこの化合物の投与を容易にする。当技術分野では、化合物を投与する多くの手法が存在し、以下に限定されるものではないが、静脈内投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼内投与、肺内投与及び局所投与が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」は、本開示の範囲内で有用な化合物を、その目的とする機能を果たすことができるように患者の体内で、又は患者に運搬若しくは輸送することに関与する、液体若しくは固体充填剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、溶媒又はカプセル化材料などの薬学的に許容される材料、組成物又は担体を意味する。通常、このような構築物は、1つの臓器、又は身体の部分から別の臓器、又は身体の部分へと運搬又は輸送される。各担体は、本開示の範囲内で有用な化合物を含む製剤の他の成分との適合性を有し、患者に有害ではないという意味において「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として機能し得る材料のいくつかの例として、下記が挙げられる:糖類、例えば、ラクトース、グルコース、及びスクロース;デンプン、例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;セルロース及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロース;粉末トラガント;麦芽;ゼラチン;タルク;添加剤、例えば、カカオ脂及び坐剤ワックス;油、例えば、落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油;グリコール類、例えば、プロピレングリコール;ポリオール類、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレングリコール;エステル類、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;界面活性剤;アルギン酸;パイロジェンフリーの水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;及び医薬製剤で用いられる他の無毒性の適合性物質。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される担体」には、本開示の範囲内で有用な化合物の活性と適合性を有し、且つ患者に対して生理的に許容されるあらゆるコーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、並びに吸収遅延剤なども含まれる。補助的活性化合物も、本組成物に組み込まれ得る。「薬学的に許容される担体」はさらに、本開示の範囲内で有用な化合物の薬学的に許容される塩を含み得る。本開示の実施において用いられる医薬組成物に含まれ得る他の追加の成分は、当技術分野において知られており、及び例えば、参照により本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Co.,1985,Easton,PA)に記載されている。
「薬学的に許容される賦形剤」は、無毒性であり、生物学的に許容でき、且つさもなければ対象に投与するために生物学的に好適である物質、例えば、薬理学的組成物に添加されるか、又はさもなければ薬剤の投与を容易にするビヒクル、担体、若しくは希釈剤として使用され、且つそれらと適合性である不活性物質などを指す。賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖並びにデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油及びポリエチレングリコールのタイプが挙げられる。
活性薬剤の1種以上の用量単位を含有する医薬組成物の送達形態は、好適な医薬賦形剤及び当業者に知られているか、又は当業者であれば入手可能になる配合技術を使用して調製され得る。組成物は、本発明の方法において、好適な送達経路、例えば、経口、非経口、経直腸、局所若しくは眼経路又は吸入によって投与され得る。
製剤は、錠剤、カプセル剤、サシェ剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、再構成用の粉末、液体製剤又は坐剤の形態にあってよい。好ましくは、組成物は、静脈内注入、局所投与、又は経口投与のために製剤化される。
経口投与のためには、本開示の化合物は、錠剤若しくはカプセル剤の形態で、又は液剤、乳剤若しくは懸濁剤として提供され得る。経口組成物を調製するためには、化合物は、例えば、1日約0.05~約100mg/kg、1日約0.05~約35mg/kg又は1日約0.1~約10mg/kgの用量を産生するために製剤化され得る。例えば、1日約5mg~5gの総1日量は、1日1回、2回、3回又は4回投与することによって達成され得る。
経口錠剤には、不活性希釈剤、錠剤崩壊剤、結合剤、潤滑剤、甘味剤、矯味剤、着色剤及び保存剤などの薬学的に許容される賦形剤と混合された、本開示による化合物を含み得る。好適な不活性充填剤には、炭酸ナトリウム及びカルシウム、リン酸ナトリウム及びカルシウム、ラクトース、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどが含まれる。代表的な液体経口賦形剤には、エタノール、グリセロール、水などが含まれる。デンプン、ポリビニル-ピロリドン(PVP)、グリコール酸デンプンナトリウム、微結晶セルロース及びアルギン酸は、好適な錠剤崩壊剤である。結合剤は、デンプン及びゼラチンを含み得る。潤滑剤は、存在する場合、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであり得る。所望であれば、錠剤は、消化管内での吸収を遅延させるためにモノステアリン酸グリセリル若しくはジステアリン酸グリセリルなどの物質でコーティングされ得るか、又は腸溶コーティングでコーティングされ得る。
経口投与のためのカプセル剤には、硬質及び軟質ゼラチンカプセルが含まれる。硬質ゼラチンカプセルを調製するためには、本開示の化合物は、固形、半固形又は液体希釈剤と混合され得る。軟質ゼラチンカプセルは、本開示の化合物を水、落花生油若しくはオリーブ油などの油、流動パラフィン、短鎖脂肪酸のモノグリセリド及びジグリセリドの混合物、ポリエチレングリコール400又はプロピレングリコールと混合することによって調製され得る。
経口投与のための液体は、懸濁剤、液剤、乳剤若しくはシロップ剤の形態にあってよいし、使用前に水若しくは他の好適なビヒクルを用いて再構成するために凍結乾燥されてもよいし、乾燥製剤として提供されてもよい。そのような液体組成物は、任意選択により、懸濁剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど)などの薬学的に許容される賦形剤;非水性ビヒクル、例えば油(例えば、アーモンド油若しくは分別ココナッツ油)、プロピレングリコール、エチルアルコール若しくは水;保存剤(例えば、メチル若しくはプロピルp-ヒドロキシ安息香酸塩若しくはソルビン酸);例えばレシチンなどの湿潤剤;及び所望であれば矯味剤若しくは着色剤を含有し得る。
本開示の活性薬剤はまた、非経口経路によって投与され得る。例えば、組成物は、坐剤として直腸投与するために調製され得る。静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下経路を含む非経口使用のためには、本開示の化合物は、適切なpH及び等張性に緩衝された無菌水溶液若しくは懸濁液中で、又は非経口で許容される油中で提供され得る。好適な水性ビヒクルには、リンガー液及び等張性塩化ナトリウムが含まれる。そのような形態は、例えばアンプル剤若しくはディスポーザブルの注入器具などの単一用量形態、それから適切な用量を抜去できるバイアルなどの複数回用量形態、又は注射用製剤を調製するために使用され得る固体形若しくは前濃縮物で提供されることになる。具体的な注入用量は、数分間~数日間の範囲に及ぶ期間にわたって医薬担体と混合された、化合物の約1~1000μg/kg/分間の範囲に及び得る。
局所投与のためには、化合物は、ビヒクルに約0.1%~約10%の薬物の濃度で医薬的担体と混合され得る。本開示の化合物の別の投与様式は、経皮的送達に影響を及ぼすためにパッチ製剤を利用し得る。
本開示の化合物は、又は、吸入によって、経鼻若しくは経口経路によって、例えば、さらに好適な担体も含有するスプレー製剤で、本開示の方法において投与され得る。
使用方法
本開示の化合物は、必要とする哺乳動物、より具体的には必要とするヒトにおいてHBV感染又はHBV誘導性疾患の予防又は治療において有用である。
非限定的な態様では、これらの化合物は、(i)HBV複製若しくは感染性粒子の生成にとって必要なHBV集合及びその他のHBVコアタンパク質機能を調節若しくは崩壊させ得るか、(ii)感染性ウイルス粒子の生成若しくは感染を阻害し得るか、又は(iii)HBVカプシドと相互作用してカプシド集合調節剤として作用する減少した感染性若しくは複製能力を備える欠陥のあるウイルス粒子に作用を及ぼし得る。詳細には、及び任意の特定の作用機序に拘束されなくても、本開示の化合物は、HBV治療において、それにより例えばビリオン集合及び/又は分解、ビリオン成熟、標的細胞のウイルス放出及び/又は感染などの抗ウイルス作用をもたらす異所性カプシド形態を誘導することによって、未成熟若しくは成熟粒子の正常なウイルスカプシド集合/分解を崩壊させる、促進する、低減する、遅延させる、及び/又は阻害することによって有用であると考えられる。本開示の化合物は、カプシドの安定性を混乱させ、したがってその集合及び/又は分解に影響を及ぼすために、成熟若しくは未成熟ウイルスカプシドと相互作用するカプシド集合体の撹乱物質として機能し得る。本開示の化合物は、安定性のために必要とされるタンパク質のフォールディング及び/又は塩橋及び/又はウイルスカプシドの機能及び/又は正常な形態を混乱させ、それによってカプシド集合及び/又は分解を崩壊させる、及び/又は促進することができる。本開示の化合物は、カプシドに結合し、細胞ポリタンパク質及び前駆体の代謝を変化させることができ、細胞傷害性及び感染細胞の死を誘発するタンパク質モノマー及び/又はオリゴマー及び/又は異常な粒子の異常な蓄積をもたらし得る。本開示の化合物は、最適安定性のカプシドの形成の失敗を誘発し、ウイルスの効率的な脱殻及び/又は(例えば、感染性中の)分解に影響を及ぼし得る。本開示の化合物は、カプシドタンパク質が未成熟である場合は、カプシド集合及び/又は分解を崩壊及び/又は促進し得る。本開示の化合物は、カプシドタンパク質が成熟している場合は、カプシド集合及び/又は分解を崩壊及び/又は促進し得る。本開示の化合物は、さらにHBVウイルス感染性を減衰及び/又は減弱し得るウイルス感染性中のカプシド集合及び/又は分解を崩壊及び/又は促進し得る。本開示の化合物によるカプシド集合及び/又は分解の崩壊、促進、阻害、遅延及び/又は低減は、宿主生体からのウイルスを根絶し得る。本開示の化合物による対象からのHBVの根絶は、有益にも長期療法の必要を取り除き、且つ/又は長期療法の期間を減少させる。
本開示の追加の実施形態は、HBV感染に罹患している対象を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に有効量の少なくとも1つの式(I)の化合物を投与することを含む方法である。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染に関連するウイルス量を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の再発を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
本開示の追加の実施形態は、HBV感染に罹患している対象を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に有効量の少なくとも1つの式(Ia)の化合物を投与することを含む方法である。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染に関連するウイルス量を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の再発を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
加えて、HBVは、デルタ型肝炎ウイルス(HDV)に対するヘルパーウイルスとして働き、世界中で1500万人超がHBV/HDVに同時感染し、HBVのみに罹患している患者と比べて肝硬変への急速な進行及び肝臓代謝不全のリスクが増加すると推定される(Hughes,S.A.et al.Lancet 2011,378,73-85)。したがって、HDVは、HBV感染に罹患している対象に感染する。特定の実施形態では、本発明の化合物は、HBV/HDV同時感染又はHBV/HDV同時感染に関連する疾患の治療及び/又は予防において使用され得る。したがって、特定の実施形態では、HBV感染は、特にHBV/HDV同時感染であり、哺乳動物、特にヒトは、HBV/HDV同時感染され得るか、又はHBV/HDV同時感染のリスクを有し得る。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV DNA含有粒子又はHBV RNA含有粒子の形成又は存在を阻害するか又は低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の有害な生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染からの肝障害の緩解を誘導する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染のための長期抗ウイルス療法の生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を予防的に治療する方法であって、ここで、その個体は不顕性HBV感染に罹患しており、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV DNA含有粒子又はHBV RNA含有粒子の形成又は存在を阻害するか又は低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の有害な生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染からの肝障害の緩解を誘導する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染のための長期抗ウイルス療法の生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を予防的に治療する方法であって、ここで、その個体は不顕性HBV感染に罹患しており、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
実施形態では、本開示の化合物は、単剤療法のために好適である。実施形態では、本開示の化合物は、天然又は自然HBV株に対して有効である。実施形態では、本開示の化合物は、現在知られている薬物に対して抵抗性であるHBV株に対して有効である。
別の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、HBV cccDNAの活性、安定性、機能、及びウイルス複製特性を調節する(例えば、阻害又は崩壊させる)方法において使用され得る。
さらに別の実施形態では、本開示の化合物は、HBV cccDNAの形成を減少若しくは予防する方法において使用され得る。
別の実施形態では、本明細書で提供される化合物は、HBV cccDNAの活性を調節する(例えば、阻害又は崩壊させる)方法において使用され得る。
さらに別の実施形態では、本開示の化合物は、HBV cccDNAの形成を減少させる方法において使用され得る。
別の実施形態では、本開示の化合物は、感染細胞内からのHBV RNA粒子の生成若しくは放出を調節するか、阻害するか、又は崩壊させる方法において使用され得る。
さらなる実施形態では、HBV RNA粒子の全ウイルス量(又は濃度)が調節される。好ましい実施形態では、HBV RNAの全ウイルス量は減少させられる。
別の実施形態では、本明細書で提供される方法は、HBVポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、ウイルス侵入阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、別個のカプシド集合調節剤、機序が別個若しくは不明の抗ウイルス化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される化合物の投与と比較して、より大きな程度まで又はより速い速度で個体におけるウイルス量を減少させる。
別の実施形態では、本明細書で提供される方法は、HBVポリメラーゼ阻害剤、インターフェロン、ウイルス侵入阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、別個のカプシド集合調節剤、機序が別個若しくは不明の抗ウイルス化合物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される化合物の投与と比較して、ウイルス変異及び/又はウイルス耐性の低い発生率を誘発する。
別の実施形態では、本明細書で提供される方法はさらに、少なくとも1つのHBVワクチン、ヌクレオシドHBV阻害剤、インターフェロン又はそれらの任意の組み合わせを個体に投与することを含む。
ある態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を治療する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に単独で又は逆転写酵素阻害剤と組み合わせて投与すること;及びさらに治療有効量のHBVワクチンを個体に投与することによってHBVウイルス量を低減することを含む方法が提供される。
本開示の追加の実施形態は、HBV感染に罹患している対象を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に有効量の少なくとも1つの式(I)の化合物を投与することを含む方法である。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染に関連するウイルス量を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の再発を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV DNA含有粒子又はHBV RNA含有粒子の形成又は存在を阻害するか又は低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の有害な生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染からの肝障害の緩解を誘導する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染のための長期抗ウイルス療法の生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を予防的に治療する方法であって、ここで、その個体は不顕性HBV感染に罹患しており、治療有効量の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を治療する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に単独で又は逆転写酵素阻害剤と組み合わせて投与すること;及びさらに治療有効量のHBVワクチンを個体に投与することによってHBVウイルス量を低減することを含む方法が提供される。
本開示の追加の実施形態は、HBV感染に罹患している対象を治療する方法であって、そのような治療を必要とする対象に有効量の少なくとも1つの式(Ia)の化合物を投与することを含む方法である。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染に関連するウイルス量を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の再発を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV DNA含有粒子又はHBV RNA含有粒子の形成又は存在を阻害するか又は低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染の有害な生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染からの肝障害の緩解を誘導する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染のための長期抗ウイルス療法の生理的影響を低減する方法であって、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体においてHBV感染を予防的に治療する方法であって、ここで、その個体は不顕性HBV感染に罹患しており、治療有効量の式(Ia)の化合物、又はその薬学的に許容される塩をその個体に投与することを含む方法が提供される。
ある実施形態では、本明細書で提供される方法はさらに、対象のHBVウイルス量をモニタリングすることを含み、ここで、その方法は、HBVウイルスが検出不可能となるような期間にわたり実施される。
組み合わせ
本明細書では、1つ以上の本開示の化合物と少なくとも1つの治療剤との組み合わせが提供される。実施形態では、本明細書で提供される方法はさらに、個体に少なくとも1つの追加の治療剤を投与することを含み得る。実施形態では、本開示の化合物は、組み合わせ療法に使用するために好適である。本開示の化合物は、HBV感染を治療するのに有用な1つ以上の追加の化合物との組み合わせにおいて有用であり得る。これらの追加の化合物は、本開示の化合物又はHBV感染の症状又は影響を治療するか、予防するか、又は低減することが知られる化合物を含み得る。
例示的な実施形態では、追加の活性成分は、別のHBVカプシド集合調節剤又はHBV感染に関与する特定の状態若しくは障害、又はHBV感染自体と関連する別の標的に対して活性である化合物などのHBV感染に関与する状態若しくは障害の治療において有効であることが知られているか、又は見出されている活性成分である。組み合わせは、有効性を(例えば、本開示による活性薬剤の効力若しくは有効性を増強する化合物の組み合わせを含むことによって)増大させるか、1つ以上の副作用を減少させるか、又は本開示による活性薬剤の必要量を減少させるのに役立ち得る。別の実施形態において、本明細書で提供される方法は、必要とする個体においてHBV感染を予防的に治療する際と同様の結果を達成するために必要とされる少なくとも1つの追加の治療剤を単独で投与することと比較して、より少ない用量又は頻度で少なくとも1つの追加の治療剤を投与することを可能にする。
そのような化合物としては、HBV複合薬、HBVワクチン、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節剤、トール様受容体(TLR)調節剤、インターフェロンアルファ受容体リガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、ウイルスmRNAを標的化するアンチセンスオリゴヌクレオチド、短鎖干渉RNA(siRNA)及びddRNAiエンドヌクレアーゼ調節剤、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、HBV E抗原阻害剤、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、ファルネソイドX受容体アゴニスト、HBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激剤、NOD2刺激剤、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、組換えチモシンアルファ-1、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、KDM阻害剤、HBV複製阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、及びHBVの生活環に影響を及ぼし且つ/又はHBV感染の結果に影響を及ぼす任意の他の薬剤又はその組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、本開示の化合物は、HBVポリメラーゼ阻害剤、免疫調節剤、ペグ化インターフェロンなどのインターフェロン、ウイルス侵入阻害剤、ウイルス成熟阻害剤、カプシド集合調節剤、逆転写酵素阻害剤、シクロフィリン/TNF阻害剤、TLRアゴニストなどの免疫調節剤、HBVワクチン、及びHBV生活環に影響を及ぼし且つ/又はHBV感染の結果に影響を及ぼす任意の他の薬剤又はその組み合わせと組み合わせて使用され得る。特に、本開示の化合物は、
限定されないが、ラミブジン(3TC、Zeffix、Heptovir、Epivir、及びEpivir-HBV)、エンテカビル(Baraclude、Entavir)、アデホビルジピボキシル(Hepsara、Preveon、bis-POM PMEA)、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩(Viread、TDF、又はPMPA)を含むHBV逆転写酵素阻害剤、並びにDNA及びRNAポリメラーゼ阻害剤;
インターフェロンアルファ(IFN-α)、インターフェロンベータ(IFN-β)、インターフェロンラムダ(IFN-λ)、及びインターフェロンガンマ(IFN-γ)を含むが、これらに限定されないインターフェロン;
ウイルス侵入阻害剤;
ウイルス成熟阻害剤;
限定するものではないが、BAY41-4109などの文献に記載されるカプシド集合調節剤;
逆転写酵素阻害剤;
TLRアゴニストなどの免疫調節剤;並びに
限定されるものではないが、AT-61((E)-N-(1-クロロ-3-オキソ-1-フェニル-3-(ピペリジン-1-イル)プロパ-1-エン-2-イル)ベンズアミド)、AT-130((E)-N-(1-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)-3-オキソ-3-(ピペリジン-1-イル)プロパ-1-エン-2-イル)-4-ニトロベンズアミド)、及び同様の類似体などの異なる又は未知の機構の薬剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤(又はその塩)と組み合わせて使用され得る。
実施形態では、追加の治療剤は、インターフェロンである。用語「インターフェロン」又は「IFN」は、ウイルス複製及び細胞増殖を阻害し、且つ免疫応答を調節する、高度に相同な種特異的タンパク質のファミリーの任意のメンバーを指す。ヒトインターフェロンは、3つのクラス:インターフェロンα(IFN-α)、インターフェロンβ(IFN-β)及びインターフェロンω(IFN-ω)を含むI型、インターフェロンγ(IFN-γ)を含むII型、並びにインターフェロンλ(IFN-λ)を含むIII型に分類される。開発され、市販されている組換え型のインターフェロンは、本明細書で使用される用語「インターフェロン」により包含される。化学的に修飾されたインターフェロン又は変異インターフェロンなどのインターフェロンのサブタイプも、本明細書で使用される用語「インターフェロン」に包含される。化学的に修飾されたインターフェロンは、ペグ化インターフェロン及びグリコシル化インターフェロンを含む。インターフェロンの例としては、インターフェロン-アルファ-2a、インターフェロン-アルファ-2b、インターフェロン-アルファ-n1、インターフェロン-ベータ-1a、インターフェロン-ベータ-1b、インターフェロン-ラムダ-1、インターフェロン-ラムダ-2、及びインターフェロン-ラムダ-3も挙げられるが、これらに限定されない。ペグ化インターフェロンの例としては、ペグ化インターフェロン-アルファ-2a及びペグ化インターフェロンアルファ-2bが挙げられる。
したがって、一実施形態では、式Iの化合物は、インターフェロン-アルファ(IFN-α)、インターフェロン-ベータ(IFN-β)、インターフェロン-ラムダ(IFN-λ)、及びインターフェロン-ガンマ(IFN-γ)からなる群から選択されるインターフェロンと組み合わせて投与され得る。特定の一実施形態では、インターフェロンは、インターフェロン-アルファ-2a、インターフェロン-アルファ-2b、又はインターフェロン-アルファ-n1である。別の特定の実施形態では、インターフェロン-アルファ-2a又はインターフェロン-アルファ-2bは、ペグ化されている。好ましい実施形態では、インターフェロン-アルファ-2aは、ペグ化インターフェロン-アルファ-2a(PEGASYS)である。
別の実施形態では、追加の治療剤は、インターフェロンクラスに属する生物学的薬剤を含む免疫調節剤又は免疫刺激剤療法から選択される。
さらに、追加の治療剤は、他の必須ウイルスタンパク質又はHBVの複製若しくは持続に必要とされる宿主タンパク質の機能を崩壊させる薬剤であり得る。
別の実施形態では、追加の治療剤は、ウイルスの侵入若しくは成熟を遮断するか又はヌクレオシド若しくはヌクレオチド、若しくは非ヌクレオシ(チ)ドポリメラーゼ阻害剤などのHBVポリメラーゼを標的とする抗ウイルス剤である。組み合わせ療法のさらなる実施形態では、逆転写酵素阻害剤及び/又はDNA及び/又はRNAポリメラーゼ阻害剤は、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ddA、スタブジン、ラミブジン、アバカビル、エムトリシタビン、エンテカビル、アプリシタビン、アテビラピン、リバビリン、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、テノホビル、アデフォビル、PMPA、シドフォビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、又はエトラビリンである。
ある実施形態では、追加の治療剤は、無関係のウイルスに対して免疫応答の誘導をもたらす、生来の限定された免疫応答を誘導する免疫調節剤である。言い換えると、免疫調節剤は、抗原提示細胞の成熟、T細胞の増殖及びサイトカイン放出(例えば、特に、IL-12、IL-18、IFN-アルファ、-ベータ及び-ガンマ並びにTNF-アルファ)をもたらし得る。
さらなる実施形態では、追加の治療剤は、TLR修飾薬又はTLR-7アゴニスト若しくはTLR-9アゴニストなどTLRアゴニストである。組み合わせ療法のさらなる実施形態では、TLR-7アゴニストは、SM360320(9-ベンジル-8-ヒドロキシ-2-(2-メトキシ-エトキシ)アデニン)及びAZD8848(メチル[3-({[3-(6-アミノ-2-ブトキシ-8-オキソ-7,8-ジヒドロ-9H-プリン-9-イル)プロピル][3-(4-モルホリニル)プロピル]アミノ}メチル)フェニル]アセテート)からなる群から選択される。
本明細書で提供される方法のいずれかにおいて、方法はさらに、少なくとも1つのHBVワクチン、ヌクレオシドHBV阻害剤、インターフェロン又はそれらの任意の組み合わせを個体に投与することを含み得る。ある実施形態では、HBVワクチンは、RECOMBIVAX HB、ENGERIX-B、ELOVAC B、GENEVAC-B、又はSHANVAC Bのうちの少なくとも1つである。
別の態様において、本明細書では、必要とする個体におけるHBV感染を治療する方法であって、治療有効量の本開示の化合物を個体に単独で又は逆転写酵素阻害剤と組み合わせて投与すること;及びさらに治療有効量のHBVワクチンを個体に投与することによってHBVウイルス量を低減することを含む方法が提供される。逆転写酵素阻害剤は、ジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ddA、スタブジン、ラミブジン、アバカビル、エムトリシタビン、エンテカビル、アプリシタビン、アテビラピン、リバビリン、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、テノホビル、アデフォビル、PMPA、シドフォビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、又はエトラビリンのうちの1つであり得る。
本明細書に記載される任意の組み合わせ療法に関して、相乗効果は、例えば、Sigmoid-Emax方程式(Holford & Scheiner,19981,Clin.Pharmacokinet.6:429-453)、Loewe相加性の方程式(Loewe & Muischnek,1926,Arch.Exp.Pathol Pharmacol.114:313-326)、及びmedian-effect方程式(Chou&Talalay,1984,Adv.Enzyme Regul.22:27-55)などの好適な方法を使用して、計算され得る。上で言及した各方程式を実験データに適用して、対応するグラフを生成し、薬物の組み合わせの効果を評価する助けとしてもよい。上で言及した方程式に関連付けられる対応するグラフは、それぞれ濃度-効果曲線、アイソボログラム曲線及び組み合わせ指数曲線である。
方法
本出願は、本明細書に記載されるとおりの式(I)の化合物の調製のための方法に関する。
方法は、工程a)、b)、c)、e)及びf):
a)式(II)の化合物
Figure 2022535734000025

を式(III)の化合物
Figure 2022535734000026

とNaBHCNの存在下で反応させて、式(IV)の化合物
Figure 2022535734000027

(式中、nは、0又は1の整数であり;
は、ジクロロフェニルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は、1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環であり、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)を形成すること;
b)式(V)の化合物
Figure 2022535734000028

を式(VI)の化合物
Figure 2022535734000029

とヨウ化カリウム(KI)の存在下で反応させて、式(VII)の化合物
Figure 2022535734000030

(式中、nは、0であり、
は、ジクロロフェニルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は,C2~5アルキニル、
1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)である)を形成すること;
c)式(VIII)の化合物
Figure 2022535734000031

を、任意選択により1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)の存在下で1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)又はトリメチルアルミニウム(Al(CH)と反応させて、式(IX)の化合物
Figure 2022535734000032

(式中、
Rは、水素又は
Figure 2022535734000033

であり、
nは、0又は1の整数であり;
は、ジクロロフェニル又はtert-ブトキシドであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は、C1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)、
2~5アルキニルであり;
は、水素又はC1~4アルキルである)を形成すること;
d)式(X)の化合物
Figure 2022535734000034

を、式(XI)の化合物
Figure 2022535734000035

と非求核性塩基、より具体的には炭酸セシウム(CsCO)又は水素化ナトリウム(NaH)の存在下で反応させて、式(XII)の化合物
Figure 2022535734000036

(式中、nは、0又は1の整数であり;
は、ジクロロフェニルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり;
は、水素又はC1~4アルキルであり、
10は、1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル、C(=O)Ot-Bt及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)であり;
Lは、臭化物、塩化物又はヨウ化物である)を形成すること;
e)式(XIII)の化合物
Figure 2022535734000037

を強酸、より具体的には塩酸(HCl)又はトリフルオロ酢酸(TFA)と反応させて、式(XIV)の化合物
Figure 2022535734000038

(式中、
nは、0又は1の整数であり;
は、水素又はメチルであり;
11は、H、
1~4アルキル、
1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)であり;
Qは、CH、CHF、CH(CHOH)、CH(CHF)、C=CH、又はCHNHSOCHであり;
Rは、CH又はOであり;
Tは、C=O又はC=Sである)を形成すること;
f)式(XIV)の化合物
Figure 2022535734000039

を式(XV)の化合物
Figure 2022535734000040

と非求核性塩基、より具体的には炭酸ナトリウム(NaCO)、トリエチルアミン(EtN)又はジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下で反応させて、式(XVI)の化合物
Figure 2022535734000041

(式中、Rは、ジクロロフェニルであり、且つG、n、Q、R、T及びG11は、工程eで定義されている)を形成することのうちの少なくとも1つの工程を含み、
ただし、
プロセスが工程aを含むとき、プロセスはさらに工程cを含む、
プロセスが工程bを含むとき、プロセスはさらに工程cを含む、及び
プロセスが工程eを含むとき、プロセスはさらに工程fを含むことを条件とする。
定義
本開示を説明するために使用した様々な用語の定義は、以下に列挙する。これらの定義は、特定の場合において個別に又はより大きい群の一部として別途限定されない限り、本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用される用語に適用される。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、適用可能な分野の当業者に一般に理解されている意味と同じ意味を有する。一般に、本明細書で使用される命名法並びに細胞培養、分子遺伝学、有機化学及びペプチド化学における検査法は、当技術分野においてよく知られており且つ一般に利用されるものである。
本明細書で使用する場合、冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、冠詞の文法的目的語の1つ又は2つ以上(すなわち少なくとも1つ)を指す。一例として、「要素(an element)」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。さらに、用語「含んでいる(including)」並びに「含む(include)」、「含む(includes)」及び「含まれる(included)」などの他の形の使用は、限定するものではない。
本明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、「~を含む」という用語は、「~からなる」及び「~から本質的になる」実施形態を含むことができる。「含む(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有すること(having)」、「有する(has)」、「し得る(can)」、「含む(contain(s))」という用語、及びこれらの変形は、本明細書で使用される場合、指定された成分/工程の存在を必要とし且つ他の成分/工程の存在を許容するオープンエンドの移行句、用語、又は単語であることが意図されている。しかしながら、そのような記述はまた、組成物又はプロセスを、列挙した化合物「からなる」及び「から本質的になる」と記載している、すなわち、任意の薬学的に許容される担体とともに、指定された化合物のみの存在を許容し、他の化合物を排除するとも解釈されるべきである。
本明細書で開示される範囲は全て、列挙された端点を含み、且つ個別に組み合わせ可能である(例えば、「50mg~300mg」という範囲は、端点50mg及び300mg、並びに中間値の全てを含む)。本明細書で開示される範囲の端点及び任意の値は、正確な範囲又は値に限定されず、これらの範囲及び/又は値に近似する値を含むのに十分な程度に不明確である。
本明細書で使用する場合、近似を表す用語は、それが関連する基本機能には変化をもたらさずに変わることができる任意の定量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「実質的に」などの用語で修飾された値は、場合により、特定された正確な値に限定され得ない。少なくともいくつかの例において、近似を表す用語は、値を測定するための機器の精度に対応し得る。
用語「アルキル」は、鎖内に1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す。アルキル基の例としては、メチル(記号「/」によって構造的に描出され得るMe)、エチル(Et)、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、並びに当業者の知識及び本明細書に提供した教示の観点に照らせば上記の例のいずれか1つと同等であるとみなされるであろう基が挙げられる。本明細書で使用する場合、用語「C1~4アルキル」は、鎖内に1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を指す。本明細書で使用する場合、用語「C1~6アルキル」は、鎖内に1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を指す。
用語「シクロアルキル」は、炭素環当たり3~12個の環原子を有する飽和若しくは部分不飽和、単環式、縮合多環式、又はスピロ多環式炭素環を指す。シクロアルキル基の具体的な例としては、適正に結合された部分:
Figure 2022535734000042

の形態にある、下記の実体が挙げられる。
単環式、二環式又は三環式芳香族炭素環は、1、2又は3個の環からなる芳香環系を表し、前記環系は、炭素原子のみから構成され;芳香族という用語は、当業者によく知られており、6、10、14個などのπ電子を有する4n+2個の電子(ヒュッケル則)の環状に結合された系を指定する。
単環式、二環式又は三環式芳香族炭素環の特定の例は、フェニル、ナフタレニル、アントラセニルである。
用語「フェニル」は、以下の部分:
Figure 2022535734000043

を表す。
用語「ヘテロアリール」は、5~10個の環員を有し且つ炭素原子並びにN、O、及びSからなる群から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を含有する芳香族単環式又は二環式芳香環系を指す。ヘテロアリールという用語には、5又は6員の芳香環が含まれ、環は、炭素原子からなり且つ少なくとも1個のヘテロ原子メンバーを有する。好適なヘテロ原子は、窒素、酸素、及び硫黄を含む。5員環の場合、ヘテロアリール環は、好ましくは、最大3個の追加の窒素に加えて、窒素、酸素又は硫黄の1個のメンバーを含有する。6員環の場合、ヘテロアリール環は、好ましくは、1~4個、例えばテトラゾリル(例えば、
Figure 2022535734000044

)、より具体的には、1~3個の窒素原子を含有する。6員環が3個の窒素を有する場合、最大2個の窒素原子に隣接する。ヘテロアリール基の例としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、キノリニル、イソキノリニル及びキナゾリニルが挙げられる。別段の記載がない限り、ヘテロアリールは、安定な構造をもたらすいずれかのヘテロ原子又は炭素原子でそのペンダント基に結合される。
当業者であれば、上記に列挙又は例示したヘテロアリール基の種が排他的ではないこと、及びこれらの定義した用語の範囲内の追加の種もまた選択され得ることを認識するであろう。
用語「シアノ」は、-CN基を指す。
用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨードを表す。
用語「置換(された)」は、特定の基又は部分が1つ以上の置換基を有することを意味する。用語「未置換」は、特定の基が置換基を全く有していないことを意味する。用語「任意選択により置換された」は、特定の基が1つ以上の置換基によって置換されていないか、又は置換されていることを意味する。用語「置換(された)」が構造系を説明するために使用される場合は、置換は、系上の任意の原子価が許容する位置で発生することを意味する。特定の成分若しくは基が任意選択的に置換されているか、又は任意の特定の置換基を用いて置換されていると明示的に述べられていない場合、そのような部分又は基は、未置換であることが意図されることを理解されたい。
用語「パラ」、「メタ」、及び「オルト」は、当技術分野において理解されている意味を有する。したがって、例えば、完全に置換されたフェニル基は、フェニル環の結合点に隣接する両方の「オルト」(o)位置、両方の「メタ」(m)位置、及び結合点の向かいの一方の「パラ」(p)位置で置換基を有する。フェニル環上の置換基の位置をより詳細に明らかにするために、2つの異なるオルト位置は、オルト及びオルト’と指定され、2つの異なるメタ位置は、下記:
Figure 2022535734000045

に例示するようにメタ及びメタ’位置と指定されることになる。
ピリジル基上の置換基について言及する場合、用語「パラ」、「メタ」、及び「オルト」は、ピリジル環の結合点に対する置換基の配置を表す。例えば、下記の構造は、オルト位置でX置換基、メタ位置でX置換基、及びパラ位置でX置換基を備える3-ピリジルであると記載される:
Figure 2022535734000046
より簡潔な説明を提供するために、本明細書に提供した一部の定量的表現は、用語「約」を用いて修飾されない。用語「約」が明示的に使用されてもされなくても、本明細書に提供するあらゆる量は、実際的所定値を表すことが意図されており、さらに、そのような所定値についての実験的及び/又は測定条件に起因する当量及び近似値を含む、当業者の知識に基づいて合理的に推論されるであろうそのような所定値への近似値を表すことも意図されることを理解されたい。収率がパーセンテージとして与えられる場合、そのような収率は、それに対する収率が特定化学量論的条件下で得られ得る同一実体の最高量に比して与えられる実体の質量を表す。特に異なることが指示されない限り、パーセンテージとして与えられる濃度は、質量比を意味する。
用語「緩衝(された)」液又は「緩衝剤」液は、本明細書ではそれらの標準的意味に従って互換的に使用される。緩衝液は、媒体のpHを制御するために使用され、それらの選択、使用及び機能は当業者に知られている。例えば、特に、緩衝液及び緩衝剤成分の濃度が緩衝剤のpHとどのように関連するのかについて記載している、G.D.Considine,ed.,Van Nostrand’s Encyclopedia of Chemistry,p.261,5th ed.(2005)を参照されたい。例えば、緩衝液は、溶液のpHを約7.5に維持するためにMgSO及びNaHCOを10:1(w/w)の比で溶液に添加することによって得られる。
本明細書に提供した任意の式は、構造式並びに所定の変形又は形態によって描出された構造を有する化合物を表すことが意図されている。特に、本明細書に提供した任意の式の化合物は、不斉中心を有する可能性があり、したがって異なるエナンチオマー形態で存在し得る。一般式の化合物の全ての光学異性体及びそれらの混合物は、式の範囲内に含まれると考えられる。したがって、本明細書に提供した任意の式は、ラセミ体、1つ以上のエナンチオマー形態、1つ以上のジアステレオマー形態、1つ以上のアトロプ異性体形態、及びそれらの混合物を表すと意図されている。さらに、所定の構造は、幾何異性体(すなわち、シス及びトランス異性体)として、互変異性体として、又はアトロプ異性体として存在し得る。
さらに、同一分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは配列又は空間内のそれらの原子の配列において相違する化合物は、「異性体」と称されることも理解すべきである。
相互の鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、お互いに重ね合わせることのできない鏡像である立体異性体は、「エナンチオマー」と称される。化合物が不斉中心を有する場合は、例えば、4種の異なる基に結合し、1対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配位によって特徴付けることができ、カーン及びプレローグのR及びS順位則によって、又は分子が右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ(+)-又は(-)-異性体として)と称される偏光面を回転させる方法によって説明される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとして、又はそれらの混合物としてのいずれかで存在し得る。同等の比率のエナンチオマーを含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
「互変異性体」は、特定化合物の構造の互換可能な形態であり、且つ水素原子及び電子の転位において異なる化合物を意味する。したがって、2つの構造は、π電子及び1つの原子(通常はH)の移動を通して平衡状態にあり得る。例えば、エノール及びケトンは、それらが酸又は塩基のいずれかを用いた処理によって迅速に相互転換されるために、互変異性体である。互変異性の別の例は、酸又は塩基を用いた処理によって同様に形成されるフェニルニトロメタンのアシ形及びニトロ形である。
互変異性形態は、目的の化合物の最適な化学反応性及び生物活性を達成するために重要である可能性がある。
本開示の化合物は、1つ以上の不斉中心を有する可能性がある;したがって、そのような化合物は、個々の(R)-若しくは(S)-立体異性体として、又はそれらの混合物として生成され得る。
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲内の特定の化合物についての説明又は命名は、両方の個々のエナンチオマー及びそれらの混合物、さもなければそれらのラセミ体を含むことが意図されている。立体異性体の立体化学及び分離を決定するための方法は、当技術分野においてよく知られている。
所定の例は、絶対エナンチオマーとして描出されるが、立体配置が未知であるエナンチオピュアな物質を示すことが意図されている化学構造を含有する。これらの場合には、(R*)若しくは(S*)又は(*R)若しくは(*S)は、対応する立体中心の絶対立体化学が未知であることを示すために名称に付して使用される。したがって、(R*)又は(*R)と命名された化合物は、(R)又は(S)の絶対配位を備えるエナンチオピュアな化合物を指す。絶対立体化学が確証されている場合には、これらの構造は(R)及び(S)を使用して命名される。
記号
Figure 2022535734000047

は、本明細書に示される化学構造における同一の空間的配置を意味するものとして使用される。同様に、記号
Figure 2022535734000048

は、本明細書に示される化学構造における同一の空間的配置を意味するものとして使用される。
さらに、本明細書で提供される任意の式は、たとえそのような形態が明示的に列挙されていなくても、そのような化合物の水和物、溶媒和物、及び多形、並びにそれらの混合物を指すことが意図されている。式(I)の所定の化合物、又は式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、溶媒和物として入手され得る。溶媒和物としては、本開示の化合物と、溶液中又は固体若しくは結晶形のいずれかである1種以上の溶媒との相互作用又は錯体化から形成されたものが挙げられる。いくつかの実施形態では、溶媒は水であり、溶媒和物は水和物である。さらに、式(I)の化合物、又は式(I)の化合物の薬学的に許容される塩の所定の結晶形は、共結晶として入手され得る。本開示の所定の実施形態では、式(I)の化合物は、結晶形で入手された。他の実施形態では、式(I)の化合物の結晶形は、実際は立方晶であった。他の実施形態では、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、結晶形で入手された。さらに他の実施形態では、式(I)の化合物は、数種の多形体形の1つで、結晶形の混合物として、多形体形として、又は非晶質形として入手された。他の実施形態では、式(I)の化合物は、溶液中において1種以上の結晶形及び/又は多形体形の間で転換する。
さらに、本明細書で提供される任意の式は、たとえそのような形態が明示的に列挙されていなくても、そのような化合物の水和物、溶媒和物、及び多形体、並びにそれらの混合物を指すことが意図されている。式(Ia)の所定の化合物、又は式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩は、溶媒和物として入手され得る。溶媒和物としては、本開示の化合物と、溶液中又は固体若しくは結晶形のいずれかである1種以上の溶媒との相互作用又は錯体化から形成されるものが挙げられる。いくつかの実施形態では、溶媒は水であり、溶媒和物は水和物である。さらに、式(Ia)の化合物、又は式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩の所定の結晶形は、共結晶として入手され得る。本開示の所定の実施形態では、式(Ia)の化合物は、結晶形で入手された。他の実施形態では、式(Ia)の化合物の結晶形は、実際は立方晶であった。他の実施形態では、式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩は、結晶形で入手された。さらに他の実施形態では、式(Ia)の化合物は、数種の多形体形の1つで、結晶形の混合物として、多形体形として、又は非晶質形として入手された。他の実施形態では、式(Ia)の化合物は、溶液中において1種以上の結晶形及び/又は多形体形の間で転換する。
本明細書の化合物に対する参照は、(a)そのような化合物の実際に列挙した形態、及び(b)その中で化合物が命名される時点に考慮される媒体中のそのような化合物の形態のいずれかのいずれか1つについての参照を表す。例えば、本明細書でのR-COOHなどの化合物についての参照は、例えば、R-COOH(s)、R-COOH(sol)及びR-COO (sol)のいずれか1つについての参照を包含する。この例では、R-COOH(s)は、例えば、錠剤若しくは一部の他の固体医薬組成物又は製剤中にあり得るので固体化合物を表し;R-COOH(sol)は、溶媒中の化合物の非解離形を指し;且つR-COO (sol)は、例えば、水性環境中の化合物の解離形などの、そのような解離形がR-COOH由来であるか、その塩に由来するか、又は考慮されている培地中での解離後にR-COOをもたらす任意の他の実体に由来するかとは無関係に、溶媒中の化合物の解離形を指す。別の例では、「式R-COOHの化合物に実体を暴露させる」などの表現は、その中でそのような曝露が発生する媒体中で存在する、1種以上の化合物R-COOHの1つ以上の形態へのそのような実体の曝露を指す。さらに別の例では、「1つの実体を式R-COOHの化合物と反応させる工程」などの表現は、(a)その中でそのような反応が発生する媒体中に存在するそのような実体の1つ以上の化学的に重要な形態にあるそのような実体を(b)そのような反応が発生する媒体中で存在する化合物R-COOHの1つ以上の化学的に重要な形態と反応させることを指す。この関連で、そのような実体が、例えば水性環境内にある場合は、化合物R-COOHはそのような同一媒体中に存在するので、したがって、その実体は、R-COOH(aq)及び/又はR-COO (aq)などの種に曝露させられるが、ここで下付き文字「(aq)」は、化学及び生化学における従来の意味に従って「水性」を表す。カルボン酸官能基は、これらの命名例において選択されている;この選択は限定的であることは意図されておらず、単に例示である。類似の例は、ヒドロキシル、例えばアミン中にあるような塩基性窒素員、及び本化合物を含有する媒体中の既知の方法に従って相互作用又は変換する任意の他の基を含むがそれらに限定されない他の官能基によって提供され得ると理解される。そのような相互作用及び変換には、解離、会合、互変異性、加水分解を含む加溶媒分解、水和を含む溶媒和、プロトン化及び脱プロトン化が含まれるがそれらに限定されない。所定の媒体中のこれらの相互作用及び変換は当業者によって知られるため、本明細書ではこれに関連するさらなる例は提供されない。
別の例では、両性イオン性化合物は、それがその両性イオン性形で明示的に指名されない場合でさえ、両性イオンを形成することが知られる化合物を指すことによって本明細書に包含される。両性イオン及びそれらの同義語である両性イオン性化合物などの用語は、よく知られており、標準セットの定義された学名の一部である標準IUPACに承認された名称である。これに関連して、両性イオンの名称には、分子実体のChemical Entities of Biological Interest(ChEBI)辞書によって、識別名称CHEBI:27369が指定されている。一般によく知られているとおり、両性イオン又は両性イオン性化合物は、異符号の形式単位電荷を有する天然化合物である。これらの化合物は、用語「分子内塩」によって表される場合がある。他の情報源は、これらの化合物を「双生イオン」と表しているが、後者の用語は、さらに他の情報源によっては誤称であるとみなされている。特定の例として、アミノエタン酸(アミノ酸のグリシン)は、式HNCHCOOHを有し、これは一部の媒体中(この場合には中性媒体中)では両性イオンNCHCOOの形態で存在する。これらの用語の既知の明確に確立された意味における両性イオン、両性イオン性化合物、分子内塩及び双生イオンは、いずれの場合においても当業者によってそのように理解されるであろうから、本開示の範囲内に含まれる。当業者によって認識されるであろうありとあらゆる実施形態を命名する必要はないので、本開示の化合物と関連する両性イオン性化合物の構造は、本明細書では明示的に提供されない。しかしそれらは、本開示の実施形態の一部である。所定の化合物の様々な形態をもたらす所定の媒体中のこれらの相互作用及び変換は当業者によって知られているため、本明細書ではこれに関連するさらなる例は提供されない。
本明細書で提供される任意の式はまた、化合物の未標識形及び同位体標識形を表すことも意図されている。同位体により標識された化合物は、1個以上の原子が選択された原子量又は質量数を有する原子によって置換されることを除いて、本明細書で提供される式によって描出される構造を有する。本開示の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl、125Iなどが挙げられる。そのような同位体的に標識された化合物は、薬物若しくは基質組織分布アッセイを含む代謝研究(好ましくは14Cを用いる)、化学反応速度研究(例えば、重水素(すなわち、D又はH);又は三重水素(すなわち、T又はH))を用いる)、検出又は画像化技術、例えば陽電子放出断層撮影法(PET)又は単光子放射型コンピューター断層撮影法(SPECT)、又は患者の放射線治療において有用である。特に、18F又は11C標識化合物は、特にPET又はSPECT研究において好ましい場合がある。さらに、重水素(すなわち、H)のより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性の結果としてもたらされる特定の治療上の利点(例えば、インビボでの半減期の増加又は投薬必要量の減少)をもたらし得る。本開示の同位体的に標識された化合物及びそれらのプロドラッグは、一般に、同位体的に標識されていない試薬を容易に入手できる同位体的に標識された試薬と交換することにより、スキーム又は下記に記載する実施例及び調製方法に開示した手法を実施することによって調製され得る。
本明細書に提供した任意の式について言及する場合、特定の変数についての可能な種のリストからの特定の部分の選択は、他の場所で出現する変数についての種の同一選択を規定することは意図されていない。これを言い換えると、変数が2回以上出現する場合、特定のリストからの種の選択は、別段の指示がない限り、式内の他の場所の同一変数についての種の選択とは無関係である。
指定及び命名法に関する上記の解釈上の考察によると、本明細書の1セットについての明示的な言及は、化学的に重要であり、別段の指示がない限り、そのようなセットの実施形態への独立した言及及び明示的に言及されたそのセットのサブセットのありとあらゆる可能な実施形態についての言及を意味している。
置換基の用語に関する第1の例として、置換基のS exampleがS及びSのうちの1つである場合は、及び置換基S exampleがS及びSのうちの1つである場合は、これらの割り当ては、S exampleがSであり、S exampleがSである;S exampleがSであり、S exampleがSである;S exampleがSであり、S exampleがSである;S exampleがSであり、S exampleがSである;及びそのような選択の各1つの同等物、という選択に従って提供された本開示の実施形態を指す。したがって、本明細書においては、短い用語「S exampleはS及びSのうちの1つであり、及びS exampleはS及びSのうちの1つである」は、簡潔にするために使用するものであり、決して限定するためではない。一般用語で記載された置換基用語に関する上記の最初の例は、本明細書に記載した様々な置換基の指定を例示することを意図している。置換基について本明細書に提供した上記の慣例は、適用できる場合は、R、R、R、R、R、G、G、G、G、G、G、G、G、G、G10、G11、n、L、R、T、Q、W、X、Y、及びZなどのメンバー並びに本明細書で使用される任意の他の一般的な置換基記号にも適用される。
さらに、任意のメンバー又は置換基に対して2つ以上の指定が与えられる場合、本開示の実施形態は、独立して採用される列挙した指定及びそれらの同等物から作成され得る様々なグループ分けを含む。置換基用語に関する第2の例として、本明細書で置換基SexampleがS、S及びSのうちの1つであると記載される場合は、この列挙は、Sexampleは、Sであり;Sexampleは、Sであり;SexampleはSであり;Sexampleは、S及びSのうちの1つであり;Sexampleは、S及びSのうちの1つであり;Sexampleは、S及びSのうちの1つであり;Sexampleは、S、S及びSのうちの1つであり;並びにSexampleは、これらの選択の各1つの任意の同等物である本開示の実施形態を指す。したがって、短い用語「Sexampleは、S、S、及びSのうちの1つである」は、本明細書では簡潔にするために使用するものであり、決して限定するためではない。一般用語で記載された置換基用語に関する上記の第2の例は、本明細書に記載した様々な置換基の指定を例示することを意図している。置換基について本明細書に提供した上記の慣例は、適用できる場合は、R、R、R、R、R、G、G、G、G、G、G、G、G、G、G10、G11、n、L、R、T、Q、W、X、Y、及びZなどのメンバー並びに本明細書で使用される任意の他の一般的な置換基記号にも適用される。
命名法の「Ci~j」(式中、j>i)は、本明細書で置換基のクラスに適用される場合、i及びjを含むi~jのありとあらゆる炭素員の数が独立して実現される本開示の実施形態を指すことが意図されている。例として、用語C1~4は、1個の炭素員(C)を有する実施形態、2個の炭素員(C)を有する実施形態、3個の炭素員(C)を有する実施形態、及び4個の炭素員(C)を有する実施形態を独立して指す。
用語Cn~mアルキルは、直鎖状であろうと分岐状であろうと、鎖内にn≦N≦m(式中、m>n)を満たす総数N個の炭素メンバーを有する脂肪族鎖を指す。本明細書で参照される任意の二置換基は、そのような可能性のうちの2つ以上が許容される場合、様々な結合の可能性を包含することを意味する。例えば、二置換基-A-B-(式中、A≠B)についての参照は、本明細書では第1の置換されるメンバーに結合したA及び第2の置換されるメンバーに結合したBを有するそのような二置換基を指しており、さらに、第2の置換されるメンバーに結合したA及び第1の置換されるメンバーに結合したBを有するそのような二置換基も指す。
本開示はまた、式(I)の化合物の、好ましくは上記のもの及び本明細書で例示される特定の化合物の薬学的に許容される塩、並びにそのような塩を使用する治療の方法を含む。
用語「薬学的に許容される」は、動物、及びより具体的にはヒトにおける使用のために、連邦若しくは州政府によって、又は米国以外の国々における対応する機関によって、又は米国薬局方若しくは他の一般に認められる薬局方において承認されているか、又は承認可能であることを意味する。
「薬学的に許容される塩」は、無毒性、生物学的に許容できるか、又はさもなければ対象に投与するために生物学的に好適である、式(I)によって表される化合物の遊離酸又は遊離塩基の塩を意味することが意図される。それは、親化合物の所望の薬理学的活性を有しているはずである。一般に、G.S.Paulekuhn,et al.,“Trends in Active Pharmaceutical Ingredient Salt Selection based on Analysis of the Orange Book Database”,J.Med.Chem.,2007,50:6665-72,S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts”,J Pharm Sci.,1977,66:1-19,and Handbook of Pharmaceutical Salts,Properties,Selection,and Use,Stahl and Wermuth,Eds.,Wiley-VCH and VHCA,Zurich,2002を参照されたい。薬学的に許容される塩の例は、過度の毒性、刺激、又はアレルギー反応を伴わずに、薬理学的に有効であり、且つ患者の組織と接触するために好適であるものである。式(I)の化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、又は両方のタイプの官能基を有し得るので、したがって、いくつかの無機塩基又は有機塩基、並びに無機酸及び有機酸と反応して薬学的に許容される塩を形成する。
本開示はまた、式(I)の化合物及び式(Ia)の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグ、並びにそのような薬学的に許容されるプロドラッグを使用する治療方法に関する。用語「プロドラッグ」は、対象への投与後に、例えば加溶媒分解若しくは酵素的開裂などの化学的若しくは生理的プロセスを介して、又は生理的条件下にてインビボでその化合物をもたらす指定化合物の前駆体を意味する(例えば、生理的pHに持ち込まれるプロドラッグは、式(I)の化合物又は式(Ia)の化合物に変換される)。「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、無毒性であり、生物学的に許容でき、且つさもなければ対象に投与するために生物学的に好適であるプロドラッグである。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製についての具体的手法は、例えば、“Design of Prodrugs”,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
本開示はまた、本開示の方法においても使用され得る、式(I)の化合物及び式(Ia)の化合物の薬学的に活性な代謝産物に関する。「薬学的に活性な代謝産物」は、式(I)の化合物若しくはその塩又は式(Ia)の化合物若しくはその塩の身体内での代謝の薬理学的に活性な産物を意味する。化合物のプロドラッグ及び活性な代謝産物は、当技術分野において知られるか又は利用できる通例の技術を使用して決定され得る。例えば、Bertolini,et al.,J Med Chem.1997,40,2011-2016;Shan,et al.,J Pharm Sci.1997,86(7),765-767;Bagshawe,Drug Dev Res.1995,34,220-230;Bodor,Adv Drug Res.1984,13,224-331;Bundgaard,Design of Prodrugs(Elsevier Press,1985);及びLarsen,Design and Application of Prodrugs,Drug Design and Development(Krogsgaard-Larsen,et al.,eds.,Harwood Academic Publishers,1991)を参照されたい。
本明細書で使用する場合、用語「組成物」又は「医薬組成物」は、本明細書で提供される少なくとも1つの化合物と薬学的に許容される担体との混合物を指す。医薬組成物は、患者又は対象へのこの化合物の投与を容易にする。当技術分野では、化合物を投与する多くの手法が存在し、以下に限定されるものではないが、静脈内投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼内投与、肺内投与及び局所投与が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」は、本明細書で提供される化合物を、その目的とする機能を果たし得るように患者の体内において又は患者に運搬するか又は輸送することに関与する、液体若しくは固体の充填剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、添加剤、増粘剤、溶媒、又はカプセル化材料などの薬学的に許容される材料、組成物又は担体を意味する。通常、このような構築物は、1つの臓器、又は身体の部分から別の臓器、又は身体の部分へと運搬又は輸送される。各担体は、本明細書で提供される化合物を含む、製剤の他の成分と適合性を有し、且つ患者に有害ではないという意味において「許容される」ものでなければならない。薬学的に許容される担体として機能することができる材料のいくつかの例としては、糖類、例えば、ラクトース、グルコース及びスクロース;デンプン、例えば、トウモロコシデンプン及びバレイショデンプン;セルロース及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース;粉末トラガント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えば、カカオ脂及び坐剤ワックス;油、例えば、ラッカセイ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;グリコール類、例えば、プロピレングリコール;ポリオール類、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;エステル類、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;カンテン;緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;界面活性剤;アルギン酸;パイロジェンフリーの水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;及び医薬製剤に使用される他の無毒性の適合性物質が挙げられる。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される担体」はまた、本明細書で提供される化合物の活性に適合し且つ患者に対して生理的に許容されるあらゆるコーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、並びに吸収遅延剤なども含む。補助的活性化合物もまた、本組成物に組み込まれ得る。「薬学的に許容される担体」はさらに、本明細書で提供される化合物の薬学的に許容される塩を含み得る。本明細書で提供される医薬組成物に含まれ得る他のさらなる成分は、当技術分野で知られており、且つ例えば参照により本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Co.,1985,Easton,PA)に記載される。
「安定化剤」という用語は、本明細書で使用する場合、本明細書で開示される化合物の分解を化学的に阻害又は予防することが可能なポリマーを指す。安定化剤は、化合物の化学的及び物理的な安定性を向上させるために化合物の製剤に添加される。
用語「錠剤」は、本明細書で使用する場合、原薬又はその薬学的に許容される塩を、好適な賦形剤(例えば、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、滑沢剤、及び/又は界面活性剤)と従来の錠剤化プロセスによって圧縮することによって生成され得る経口投与可能な単一用量の固体剤形を意味する。錠剤は、従来の造粒法、例えば、湿式又は乾式造粒とともに、顆粒の任意選択の粉砕、その後の圧縮及び任意選択のコーティングを使用して生成され得る。錠剤はまた、噴霧乾燥によって生成され得る。
本明細書で使用する場合、用語「カプセル」は、薬物が硬質又は軟質可溶性容器又は「シェル」のいずれかに封入される固体剤形を指す。容器又はシェルは、ゼラチン、デンプン及び/又は他の好適な物質から形成され得る。
本明細書で使用する場合、用語「有効量」、「薬学的有効量」及び「治療有効量」は、無毒性であるが、所望の生物学的結果をもたらすのに十分な薬剤の量を指す。この結果は、疾患の徴候、症状、若しくは原因の低減若しくは緩和、又は生物システムの任意の他の望ましい変化であり得る。任意の個々の場合において適切な治療量は、当業者によって通常の実験を使用して決定され得る。
「組み合わせ」、「治療の組み合わせ」、「組み合わせ医薬」、又は「組み合わせ製品」という用語は、本明細書で使用する場合、組み合わされる投与の固定されていない組み合わせ又はキットオブパーツを指し、この場合、2種以上の治療剤を、同時に又は時間間隔の中で別々に、独立に投与することができ、特にこの場合、これらの時間間隔により、組み合わせの相手が協同的な、例えば相乗的な効果を示すことが可能になる。
用語「調節剤」には、阻害剤及び活性化因子の両方が含まれるが、ここで「阻害剤」は、HBV複製又は感染性粒子の生成のために必要なHBV集合及び他のHBVコアタンパク質機能を減少させるか、妨げるか、不活化するか、脱感作するか、又は下方制御する化合物を指す。
本明細書で使用する場合、用語「カプシド集合調節剤」は、通常のカプシド集合(例えば、成熟中)又は通常のカプシド解体(例えば、感染性中)を破壊するか、若しくは促進するか、若しくは阻害するか、若しくは妨害するか、若しくは遅らせるか、若しくは減少させるか、若しくは調節するか、又はカプシド安定性を不安定化し、それにより異常なカプシド形態及び機能を誘導する化合物を指す。一実施形態では、カプシド集合調節剤は、カプシドの集合又は分解を促進し、それにより異常なカプシド形態を誘導する。別の実施形態では、カプシド集合調節剤は、主要なカプシド集合タンパク質(CA)と相互作用し(例えば、活性部位に結合するか、アロステリック部位に結合するか、フォールディングを調節及び/又は妨害するなど)、それによりカプシド集合又は分解を崩壊させる。さらに別の実施形態では、カプシド集合調節剤は、CAの構造又は機能(例えば、集合する、分解する、基質に結合する、好適な立体構造にフォールドするなどの能力)における不安定化をもたらし、それによりウイルス感染性を減弱するか、又はウイルスにとって致死性である。
本明細書で使用する場合、用語「治療」又は「治療する」は、HBV感染、HBV感染の症状、又はHBV感染を発症する可能性を治癒させるか、治すか、緩和するか、軽減するか、変化させるか、矯正するか、寛解させるか、改善するか、又は影響を及ぼすという目的で、HBV感染、HBV感染の症状、又はHBV感染を発症する可能性を有する患者に対し、治療剤、すなわち、本開示の化合物を(単独で又は別の医薬品と組み合わせて)適用又は投与すること、或いは、患者から単離された組織又は細胞株への治療剤の(例えば、診断又は生体外適用のための)適用又は投与であると定義される。このような治療は、薬理ゲノミクスの分野から得られる知識に基づいて具体的に調整又は改変され得る。
本明細書で使用する場合、用語「予防する」又は「予防」は、疾患若しくは障害の発症が生じていない場合、疾患若しくは障害の発症がないことを、又は既に疾患若しくは障害の発症があった場合、さらなる疾患若しくは障害の発症がないことを意味する。さらに、障害又は疾患に関連する症状の一部又は全てを予防する個体の能力も考慮されている。
本明細書で使用する場合、用語「患者」、「個体」又は「対象」は、ヒト又は非ヒト哺乳動物を指す。非ヒト哺乳動物として、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、及びネズミ科の動物などの家畜及びペットが挙げられる。好ましくは、患者、対象又は個体は、ヒトである。
本開示に従う治療方法では、本開示に従う有効量の医薬品は、そのような疾患、障害又は状態に罹患している、又はそのような疾患、障害又は状態を有すると診断された対象に投与される。「有効量」は、指定の疾患、障害又は状態のためにそのような治療を必要とする患者において所望の治療的又は予防的利点を一般にもたらすために十分な量又は用量を意味する。本開示の化合物の有効量又は有効用量は、例えば、モデリング、用量漸増試験又は臨床試験などの通例の方法によって、及び通例の要因、例えば投与又は薬物送達の様式若しくは経路、化合物の薬物動態、疾患、障害又は状態の重症度及び経過、対象の治療歴又は進行中の療法、対象の健康状態及び薬物への反応並びに治療医の判断を考慮に入れることによって確認され得る。用量の例は、単回用量単位又は分割用量単位(例えば、BID、TID、QID)で、対象の体重1kg当たり1日当たり化合物約0.001~約200mg、好ましくは約0.05~100mg/kg/日、又は約1~35mg/kg/日の範囲内である。体重70kgのヒトについては、好適な投与量の具体的範囲は、約0.05~約7g/日又は約0.2~約2.5g/日である。
化合物の用量の例は、約1mg~約2,500mgである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される組成物中で使用される本開示の化合物の用量は、約10,000mg未満、又は約8,000mg未満、又は約6,000mg未満、又は約5,000mg未満、又は約3,000未満、又は約2,000mg未満、又は約1,000mg未満、又は約500mg未満、又は約200mg未満、又は約50mg未満である。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載される第2の化合物(すなわち、HBV治療のための別の薬物)の用量は、約1,000mg未満、又は約800mg未満、又は約600mg未満、又は約500未満、又は約400mg未満、又は約300mg未満、又は約200mg未満、又は約100mg未満、又は約50mg未満、又は約40mg未満、又は約30mg未満、又は約25mg未満、又は約20mg未満、又は約15mg未満、又は約10mg未満、又は約5mg未満、又は約2mg未満、又は約1mg未満、又は約0.5mg未満、並びにそのあらゆる全体的又は部分的な増分である。
患者の疾患、障害、又は状態の改善が発生してから、用量が、予防的治療又は維持治療のために調整され得る。例えば、投与量若しくは投与頻度、又はその両方は、所望の治療的又は予防的効果が維持されるレベルまで、症状に応じて低減され得る。当然ながら、症状が適切なレベルへ軽減されていれば、治療を中止してもよい。しかしながら、患者は、症状が再発した場合、長期間にわたり間欠的治療を必要とすることもある。
本開示の方法に従って治療され得るHBV感染としては、HBVの遺伝子型A、B、C、及び/又はDの感染が挙げられる。しかしながら、ある実施形態では、開示される方法は、HBVのいずれの遺伝子型も治療し得る(「汎遺伝子型治療」)。HBVの遺伝子型判定は、当技術分野において知られる方法、例えば、INNO-LIPA(登録商標)HBV Genotyping,Innogenetics N.V.,Ghent,Belgium)を使用して実施され得る。
本出願の読者を助けるために、本明細書は様々な段落又は節に分割されている。これらの分割は、段落又は節の内容を、別の段落又は節の内容から切り離すものとみなされるべきではない。反対に、本明細書は、考えられ得る様々な節、段落、及び文の全ての組み合わせを包含する。
本明細書で引用される全ての参考文献の関連する開示の各々が、参照により具体的に組み込まれる。下記の実施例は、例示を目的として与えられるものであり、限定を目的とするものではない。
ここで、本開示の方法において有用な例示的な化合物が、それらの一般的調製についての以下の具体的な合成スキーム及び下記の特定の実施例を参照することによって説明されることになる。本明細書における様々な化合物を得るために、適宜保護を伴うか又は伴わずに、最終的に望ましい置換基が反応スキームを通して保持されて、所望の生成物を生成することになるように、出発材料が好適に選択され得ることを当業者は理解するであろう。或いは、最終的に望ましい置換基の代わりに、反応スキームを通して保持されてもよく、且つ適宜、所望の置換基で置換されてもよい、好適な基を用いることが必要であるか又は望ましい場合もある。別段の指定がない限り、可変要素は、式(I)及び式(Ia)に関して上で定義されるとおりである。反応は、溶媒の融点と還流温度との間、好ましくは0℃と溶媒の還流温度との間で実施され得る。反応は、従来型の加熱又はマイクロ波加熱を用いて加熱され得る。反応はまた、溶媒の通常の還流温度を超える密閉圧力容器中で実行され得る。
式(I)及び式(Ia)の化合物は、当業者に知られる方法を使用してそれらの対応する塩に変換され得る。例えば、式(I)のアミンを、トリフルオロ酢酸、HCl又はクエン酸と、EtO、CHCl、THF、MeOH、クロロホルム、又はイソプロパノールなどの溶媒中において処理して、対応する塩形態を得る。或いは、トリフルオロ酢酸又はギ酸塩は、逆相HPLC精製条件の結果として得られる。式(I)及び式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩の結晶形態は、極性溶媒(極性溶媒と極性溶媒の水性混合物の混合物を含む)又は非極性溶媒(非極性溶媒の混合物を含む)の再結晶化から結晶形態で入手され得る。
本開示による化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、したがって、それらはエナンチオマーとして存在し得る。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらはさらにジアステレオマーとして存在し得る。全てのそのような異性体及びそれらの混合物は、本開示の範囲内に包含されると理解されたい。
「立体異性体混合物」(2つ以上の立体異性体の混合物を意味し、エナンチオマー、ジアステレオマー及びその組み合わせを含む)として表される化合物は、SFC分割によって分離される。
化合物は、形態特異的合成、又は分割によって単一のエナンチオマーなどの単一の形態として得られてもよい。或いは、化合物は、ラセミ(1:1)又は非ラセミ(1:1ではない)混合物などの様々な形態の混合物として得られてもよい。エナンチオマーのラセミ形及び非ラセミ形の混合物が得られる場合は、単一エナンチオマーは、キラルクロマトグラフィー、再結晶化、ジアステレオマー塩形成法、ジアステレオマー付加化合物への誘導体化、生体内変換、又は酵素的変換などの当業者に知られる従来の分離方法を使用して単離され得る。位置異性体又はジアステレオマー混合物が得られる場合、適宜、単一異性体は、クロマトグラフィー又は結晶化などの従来の方法を使用して分離され得る。
1.一般的情報
化学名
化学名は、化学ソフトウェア:ACD/ChemSketchを使用して作成され、好ましくはIUPACの規則に従い得る。
LCMS法の一般的手順
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)測定を、それぞれの方法で指定されているLCポンプ、ダイオードアレイ(DAD)検出器又はUV検出器、及びカラムを使用して実施した。必要に応じて、追加の検出器を含めた(下記の方法の表を参照されたい)。
カラムからの流れは、大気圧イオン源とともに構成された質量分析計(MS)に導入された。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)の特定を可能にするイオンを得るために、調整パラメーター(例えば、スキャン範囲、滞留時間など)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。データ収集を、適当なソフトウェアで実施した。
化合物は、それらの実験保持時間(Rt)及びイオンによって表される。データの表において別途明記されていない場合には、報告された分子イオンは、[M+H](プロトン化分子)及び/又は[M-H](脱プロトン化分子)に相当する。化合物を直接イオン化できなかった場合、付加体の種類が明記される(すなわち、[M+NH、[M+HCOO]など)。全ての結果は、使用される方法に通常付随する実験的不確実性を伴って得られた。
以下では、「SQD」は、シングル四重極検出器を意味し、「MSD」は、質量選択検出器を意味し、「RT」は、室温を意味し、「BEH」は、架橋エチルシロキサン/シリカハイブリッドを意味し、「DAD」は、ダイオードアレイ検出器を意味し、「HSS」は、高強度シリカを意味し、「Q-Tof」は、四重極飛行時間型質量分析計を意味し、「CLND」は、化学発光窒素検出器を意味し、「ELSD」は、蒸発光散乱検出器を意味する。
LCMS法
Figure 2022535734000049
Figure 2022535734000050
SFCMS法の一般的手順
SFC測定は、二酸化炭素(CO2)及びモディファイアを送るバイナリポンプ、オートサンプラ、カラムオーブン、400barまで耐える高圧フローセルを備えたダイオードアレイ検出器で構成された分析超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)システムを使用して実施された。質量分析計(MS)で構成された場合には、カラムからの流れは(MS)に導入された。化合物の公称モノアイソトピック分子量(MW)の特定を可能にするイオンを得るために、調整パラメーター(例えば、スキャン範囲、滞留時間など)を設定することは、当業者の知識の範囲内である。データ収集を、適当なソフトウェアで実施した。
分析SFC-MS法(流量をmL/分で表し;カラム温度(T)を℃で表し;実行時間を分で表し、背圧(BPR)をbarで表す。
SFC法
Figure 2022535734000051
NMR分析
H NMRスペクトルは、1)Bruker DPX 400MHz分光計又は2)Bruker Avance 400MHz分光計又はc)Bruker Avance III 400MHz分光計又はd)Bruker Avance 600 MHz分光計又はe)Bruker Avance NEO 400MHz分光計又はf)Bruker model AVIII 400分光計g)ZKNJ BIXI-1 300 MHz、Bruker Avance III 400MHz又はh)Bruker AVANCE Neo 400MHz上で記録された。
別途明記しない限り、NMRスペクトルを周囲温度で記録した。データは、下記のとおりに報告される:スケール、積分、多重度(s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、quin=五重項、sext=六重項、sept=七重項、m=多重項、b=ブロード又はこれらの組み合わせ)でのTMS(δ=0ppm)に対する百万分率(ppm)単位の化学シフト、ヘルツ(Hz)単位のカップリング定数J。
MS分析
質量スペクトルは、別段の指示がない限り、Shimadzu LCMS-2020 MSD又はAgilent 1200\G6110A MSD上でポジティブモードのエレクトロスプレーイオン化(ESI)を使用して得られた。
2.略語
Figure 2022535734000052
Figure 2022535734000053
Figure 2022535734000054
3.手順及び化合物分析
3.1.6員環の合成
3.1.1.中間体の合成
3.1.1.1.中間体I3の合成
Figure 2022535734000055
中間体I1
[(1S)-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル]カルバミン酸ベンジル
Figure 2022535734000056

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。[(2S)-1-アミノ-1-スルファニリデンプロパン-2-イル]カルバミン酸ベンジル(3.36g、12.1mmol、純度86%)を、EtOH(135mL)中で溶解した。ギ酸ヒドラジン(4.36g、72.7mmol)及びHgCl(4.28g、15.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(200mL)中で希釈し、NaHCO(飽和水溶液)、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。合わせた水層を、EtOAc(5×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。この画分を、前に得られた残渣と合わせた。残渣をEtOH(135mL)中で可溶化し、80℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配100:0~90:10)により精製して、白色固体として中間体I1(1.82g、58%)を得た。
中間体I2
{(1S)-1-[1-(ジメチルスルファモイル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル}カルバミン酸ベンジル
Figure 2022535734000057

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I1(2.10g、8.08mmol、純度95%)を、DMF(53mL)中で溶解した。KCO(3.35g、24.3mmol)及びジメチルスルファモイルクロリド(1.04mL、9.70mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、HO(50mL)で希釈した。水層を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(3×100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、勾配100:0~90:10)により精製して、中間体I2(1.42g、47%、純度94%)を得た。
中間体I3
3-[(1S)-1-アミノエチル]-N,N-ジメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-スルホンアミド
Figure 2022535734000058

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I2(1.42g、3.76mmol、純度94%)を、MeOH(40mL)中で溶解した。混合物をアルゴン下でパージし、Pd/C(純度10%、142mg、0.13mmol)を加えた。反応混合物をHでパージし(3回)、室温で18時間撹拌した。反応混合物をCelite(登録商標)上で濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、中間体I3(830mg)を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
3.1.1.2中間体I5の合成
Figure 2022535734000059
中間体I4
5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000060

DCM(500mL)中の6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-3,5(4H)ジカルボン酸5-tert-ブチル-3-エチル(17.8g、60.4mmol)及びTFA(46.2mL、604mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をDCM中で溶解した。溶液を0℃まで冷却した。EtN(33.6mL、242mmol)を加えた後、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(13.3g、63.4mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応を水(300mL)でクエンチした。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、勾配90:10~0:100)により精製して、白色固体として中間体I4(16.2g、73%)を得た。
中間体I5
2-{2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000061

MeCN(150mL)中の中間体I4(4.00g、10.9mmol)、CsCO(5.31g、16.3mmol)、及び3-(boc-アミノ)プロピルブロミド(2.56g、11.4mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、勾配90:10~0:100)により精製して、透明な油として中間体I5(3.0g、54%)を得た。
3.1.1.3.中間体I6の合成
2-(2-ブロモエチル)-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル
Figure 2022535734000062

MeCN(125mL)中の6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル(1.25g、4.23mmol)、1,2-ジブロモエタン(4.02g、21.2mmol)及びKCO(1.76g、12.7mmol)の混合物を、還流下で一晩撹拌した。反応混合物を熱いうちにデカライト(decalite)上で濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、勾配95:5~0:100)により精製して、透明な油として中間体I6(1.7g、60%)を得た。
3.1.1.4.中間体I8の合成
Figure 2022535734000063
中間体I7
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000064

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DCM(20mL)中の(6R)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル(4.52g、14.6mmol)の溶液に、HCl(1,4-ジオキサン中の4N、36.5mL、146mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間撹拌し、濃縮乾固させた。残渣をDCM(150mL)中で希釈し、EtN(9.16g、65.7mmol)を加えた。溶液を0℃まで冷却し、DCM(30mL)中の3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(3.21g、15.3mmol)の溶液を滴下して加えた。反応混合物をこの温度で2時間撹拌し、DCM(750mL)中で希釈した。有機相を水(2×500mL)、NaHCO(飽和水溶液、500mL)及び塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH 勾配100:0~95:5)により精製して、中間体I7(4.63g、83%)を得た。
中間体I8
(6R)-2-{2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000065

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。MeCN(180mL)及びDMF(5mL)中の中間体I7(4.85g、12.1mmol)の溶液に、CsCO(5.92g、18.2mmol)及びMeCN(20mL)中のメタンスルホン酸2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル(3.48g、14.5mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で3日間撹拌し、EtOAc(100mL)及びHO(100mL)で希釈した。層を分離した。水層を、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/(EtOAc/EtOH、3:1)、勾配95:5~50:50)により精製して、中間体I8(3.30g、52%)を得た。
3.1.1.5.中間体I9の合成
(6R)-2-(2-ブロモエチル)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000066

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DMF(60mL)中の中間体I7(4.00g、10.5mmol)の溶液に、CsCO(6.82g、20.9mmol)及び1,2-ジブロモエタン(4.51mL、52.3mmol)を加えた。反応混合物を50℃で1時間撹拌し、HO(50mL)で希釈した。水層を、EtOAc(3×70mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(3×60mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、勾配9:1~1:1)により精製して、白色フォームとして中間体I9(2.90g、55%)を得た。
3.1.1.6.中間体I60の合成
Figure 2022535734000067

テトラヒドロフラン(40mL)中の4-ブロモ-3-クロロ安息香酸(3.00g、12.7mmol)の溶液に、塩化リチウム(1.62g、38.2mmol)及びテトラヒドロフラン中の2Mイソプロピルマグネシウムクロリド(20mL、40mmol)を-78℃にて窒素雰囲気下で加えた。-78℃で10分間撹拌した後、混合物を0℃まで温め、この温度で1時間撹拌した。次に、N,N-ジメチルホルムアミド(4.69g、64.2mmol)を加えた。反応混合物を室温まで温め、1.5時間撹拌した。反応混合物をNHCl飽和水溶液(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。水層を、1N塩酸塩水溶液でpH=3まで酸性化した。水層を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I57(1.9g、収率73%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.68(s,1H),10.38(s,1H),8.04-7.96(m,3H).
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の中間体I57(1.00g、4.88mmol、純度90%)の溶液に、鉱油中の60%水素化ナトリウム(215mg、5.38mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。次に、ヨードメタン(760mg、5.35mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を1N塩酸水溶液(5mL)中に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)及び塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I58(880mg、収率82%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 10.37(s,1H),8.06-7.98(m,3H),3.91(s,3H).
ジクロロメタン(10mL)中の中間体I58(250mg、1.13mmol、純度90%)の溶液に、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(920mg、5.71mmol)を-78℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(10mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、黄色油として中間体I59(170mg、収率61%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.10-8.09(m,1H),8.04-8.02(m,1H),7.76-7.74(m,1H),6.97(t,J=54.8Hz,1H),3.96(s,3H).
メタノール(3mL)及びテトラヒドロフラン(3mL)中の中間体I59(170mg、0.694mmol、純度90%)の溶液に、水(1.5mL)中の水酸化リチウム水和物(45mg、1.1mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣を水(10mL)で希釈し、得られた混合物を1N塩酸塩水溶液でpH=3まで酸性化した。混合物を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、白色固体として中間体I60(150mg、収率94%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.62(s,1H),8.04-8.02(m,2H),7.85-7.83(m,1H),7.28(t,J=53.6Hz,1H).
3.1.1.7.中間体I64の合成
Figure 2022535734000068

四塩化炭素(90mL)中の4-クロロ-3-メチル安息香酸メチル(2.00g、10.8mmol)及びN-ブロモスクシンイミド(5.78g、32.5mmol)の溶液に、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(450mg、2.74mmol)を加えた。混合物を80℃で一晩撹拌した。次に、反応混合物を濾過し、濾液を水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これをn-ヘキサン(10mL)でトリチュレートして、白色固体として中間体I61(3.12g、収率80%、H NMRからの純度95%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.49(d,J=2.8Hz,1H),7.96(dd,J=11.2,2.8Hz,1H),7.70(d,J=11.2Hz,1H),7.54(s,1H),3.93(s,3H).
アセトン(100mL)及び水(20mL)中の中間体I61(3.12g、8.66mmol、純度95%)の溶液に、硝酸銀(I)(2.94g、17.3mmol)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下で1.5時間還流した。次に、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液を濃縮して有機溶媒を除去した。水相をジクロロメタン(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I62(1.7g、収率94%、1H NMRからの純度95%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 10.49(s,1H),8.57(d,J=2.4Hz,1H),8.19(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.56(d,J=8.4Hz,1H),3.95(s,3H).
ジクロロメタン(5mL)中の中間体I62(300mg、1.44mmol、純度95%)の溶液に、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(1.157g、7.175mmol)を-78℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(10mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、黄色油として中間体II63(270mg、収率81%、H NMRからの純度95%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.39(s,1H),8.13(d,J=11.2Hz,1H),7.57(d,J=11.2Hz,1H),7.01(t,J=72.8Hz,1H),4.00(s,3H).
メタノール(3mL)及びテトラヒドロフラン(3mL)中の中間体I63(270mg、1.16mmol、純度95%)の溶液に、水(1.5mL)中の水酸化リチウム水和物(75mg、1.8mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣を水(10mL)で希釈し、得られた混合物を1N塩酸塩水溶液でpH=3まで酸性化した。混合物を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、白色固体として中間体I64(220mg、収率87%、H NMRからの純度95%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.40(s,1H),8.18-8.17(m,1H),8.10-8.08(m,1H),7.76(d,J=8.4Hz,1H),7.28(t,J=54.0Hz,1H).
3.1.1.8.中間体I69の合成
Figure 2022535734000069

N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中の3-ブロモ-4-メチル安息香酸メチル(2.00g、8.70mmol)、シアン化亜鉛(1.64g、14.0mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.0g、0.87mmol)の混合物を、窒素下にて100℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。次に、残渣を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル5:1)により精製して、白色固体として中間体I65(1.4g、収率92%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.27(d,J=1.6Hz,1H),8.13(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),7.41(d,J=7.6Hz,1H),3.94(s,3H),2.61(s,3H).
ペルクロロメタン(8mL)中の中間体I65(500mg、2.86mmol)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(1.27g、7.14mmol)及び過酸化ベンゾイル(75%、28mg、0.086mmol)を加えた。次に、混合物を85℃で一晩撹拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)及び塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、黄色固体として粗中間体I66(900mg、収率95%、H NMRからの純度80%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.32(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),8.27(d,J=1.2Hz,1H),8.12(d,J=8.4Hz,1H),7.00(s,1H),3.98(s,3H).
アセトニトリル(6mL)中の中間体I66(500mg、1.50mmol)の溶液に、水(3mL)中の硝酸銀(765mg、4.50mmol)の溶液を加えた。次に、混合物を80℃で6時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を水(10mL)で希釈した。混合物をEtOAc(20mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100:1~5:1)により精製して、白色固体として中間体I67(130mg、収率46%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 10.42(s,1H),8.48(d,J=1.2Hz,1H),8.40(dd,J=8.4,0.8Hz,1H),8.13(d,J=8.0Hz,1H),4.01(s,3H).
ジクロロメタン(4mL)中の中間体I67(130mg、0.69mmol)の溶液に、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(222mg、1.38mmol)を0℃で加えた。次に、混合物を0℃で15分間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(10mL)で抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(10mL)及び塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、黄色油として中間体I68(140mg、収率97%、HNMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.42(s,1H),8.37(d,J=8.0Hz,1H),7.86(d,J=8.0Hz,1H),6.97(t,J=54.0Hz,1H),3.99(s,3H).
テトラヒドロフラン/水(2:1、3mL)中の中間体I68(140mg、0.66mmol)の溶液に、水酸化リチウム水和物(34mg、0.80mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次に、混合物を水(5mL)で希釈し、1N塩酸でpH=2に酸性化した。混合物を酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機相を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、淡黄色固体として中間体I69(100mg、収率76.6%、H NMRからの純度95%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.87(brs,1H),8.45(s,1H),8.35(d,J=8.4Hz,1H),7.96(d,J=8.0Hz,1H),7.35(t,J=54.0Hz,1H).
3.1.1.9.中間体I71の合成
Figure 2022535734000070

(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(532mg、3.30mmol)を、ジクロロメタン(7mL)中の3-フルオロ-4-ホルミル安息香酸メチル(300mg、1.65mmol)の氷冷溶液に加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(7mL)でクエンチし、ジクロロメタン(10mL)で抽出した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、黄色油として中間体I70(300mg、収率89%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=10.4Hz,1H),7.68(t,J=7.6Hz,1H),6.92(t,J=54.4Hz,1H),3.95(s,3H).
テトラヒドロフラン/水(2:1、3mL)中の中間体I70(100mg、0.49mmol)の溶液に、水酸化リチウム水和物(23mg、0.54mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。次に、混合物を水(5mL)で希釈し、0.5N塩酸でpH=4まで酸性化した。次に、混合物を酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機相を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、淡黄色固体として中間体I71(84mg、収率90%、H NMRからの純度95%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 13.47(brs,1H),7.90(d,J=8.0Hz,1H),7.82-7.76(m,2H),7.29(t,J=54.0Hz,1H).
3.1.1.10.中間体I76の合成
Figure 2022535734000071

酢酸(19mL)中の3,6-ジクロロピコリン酸(9.5g、49.5mmol)の溶液に、酢酸中の33%臭化水素酸(19mL)を加えた。混合物を110℃まで加熱し、110℃で1時間撹拌した。さらなる酢酸中の33%臭化水素酸(10mL)を加えた後、混合物を110℃でさらに2時間撹拌した。さらなる酢酸中の33%臭化水素酸(10mL)を加え、続いて混合物を110℃でさらに2時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を氷水(100mL)中に注いだ。白色固体を濾過により回収し、水(10mL)で2回洗浄し、減圧下で乾燥させて、中間体I72(6.46g、H NMRからの純度90%、収率50%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 14.15(br s,1H),8.04(d,J=8.4Hz,1H),7.84(d,J=8.4Hz,1H).
テトラヒドロフラン(40mL)中の中間体I72(2g、純度90%、7.61mmol)の溶液に、トルエン中の1.5M水素化ジイソブチルアルミニウム(13mL、19.5mmol)を窒素雰囲気下にて-60℃でゆっくりと加えた。-60℃で3時間撹拌した後、反応を塩化アンモニウム飽和水溶液(10mL)でクエンチし、水(40mL)及び酢酸エチル(40mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(40mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(40mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)により精製して、黄色固体として中間体I73(1.52g、H NMRからの純度90%、収率82%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 10.16(s,1H),7.70(d,J=8.4Hz,1H),7.63(d,J=8.4Hz,1H).
ジクロロメタン(40mL)中の中間体I73(1.52g、純度90%、6.21mmol)の溶液に、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(5.6g、34.7mmol)を-78℃で加えた。室温で3時間撹拌した後、混合物を冷たい炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(100mL)中に注ぎ、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1)により精製して、黄色固体として中間体I74(1.45g、H NMRからの純度90%、収率87%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.65(d,J=8.4Hz,1H),7.55(d,J=8.4Hz,1H),6.81(t,J=53.6Hz,1H).
メタノール(6mL)及びN,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中の中間体I74(1.5g、純度90%、5.57mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(546mg、0.746mmol)及びトリエチルアミン(1.26g、12.5mmol)の溶液を、一酸化炭素雰囲気(0.5Mpa)下にて90℃で5時間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)により精製して、淡黄色固体として中間体I75(1.1g、H NMRからの純度90%、収率80%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)8.19(d,J=8.0Hz,1H),7.96(d,J=8.4Hz,1H),6.91(t,J=53.6Hz,1H),4.03(s,3H).
メタノール(2mL)中の中間体I75(200mg、0.85mmol)の溶液に、5M水酸化リチウム水溶液(0.5mL、2.5mmol)を室温で加えた。30℃で一晩撹拌した後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、1M塩酸塩水溶液でpH約3まで酸性化し、続いて酢酸エチル(5mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、白色固体として中間体I76(180mg、H NMRからの純度95%、収率96%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.31(d,J=8.4Hz,1H),8.08(d,J=8.4Hz,1H),6.96(t,J=53.6Hz,1H).
3.1.1.11.中間体I79の合成
Figure 2022535734000072

メタノール(17mL)中のナトリウムメトキシド(メタノール中の25%)(20mL、87.5mmol)の溶液に、シリンジドライバーを用いて1時間(0.3mL/分)メタノール(4.2mL)中の3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(4.20g、21.9mmol)及び2-アジド酢酸メチル(8.5mL、87.5mmol)の溶液に-10℃で加えた。反応混合物を、温度を5℃未満に維持しながら5時間撹拌した。氷水を反応混合物に加え、10分間撹拌し、反応を室温に戻した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、白色固体として(Z)-2-アジド-3-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アクリル酸メチルI77(1.90g、収率30%)を得た。
反応は、それぞれ次の手順に従って9個のバッチにおいて実施された:m-キシレン(6mL)中の(Z)-2-アジド-3-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル)アクリル酸メチルI77(210mg、0.726mmol)の溶液を、160℃の予熱ホットプレートで1時間撹拌した。9個の反応混合物を合わせ、水(3×300mL)で共蒸発させた。残渣を、カラム(シクロヘキサン/EtOAc 90/10~50/50)により精製した。得られたものをEtOAc及びシクロヘキサンの混合物中でトリチュレートした。沈殿物を濾過して、白色固体として5-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-2-カルボン酸メチルI78(1.20g、収率70%)を得た。
THF(10mL)中の5-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-2-カルボン酸メチルI78(1.20g、4.60mmol)の溶液に、水(5mL)中のNaOH(551mg、13.8mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、室温で46時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)及び水(50mL)で希釈し、層を分離した。水層を、HCl(1N)の水溶液で酸性化し、続いてDCM(3×100mL)及びMeOH(数滴)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固させて、白色粉末として5-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)-1H-インドール-2-カルボン酸I79(1.05g、収率92%)を得た。
3.1.1.12.中間体I85の合成
Figure 2022535734000073

DCM(32mL)及びアセトニトリル(18mL)中の4-ブロモ-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸メチル(2.27g、8.34mmol)の溶液に、DMAP(1.33g、10.9mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(2.58g、11.8mmol)を加えた。溶液を室温で1時間撹拌した。混合物をDCM(120mL)及びHO(50mL)で希釈した。層を分離し、有機層をHO(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc、100/0~90/10)により精製して、無色の油として4-ブロモ-5-フルオロ-1H-インドール-1,2-ジカルボン酸1-(tert-ブチル)2-メチルI80(2.66g、収率86%)を得た。
I80(2.66g、7.15mmol)を、1,4-ジオキサン(53mL)及び水(10mL)の混合物中で溶解した。混合物を、激しく撹拌しながらアルゴンで20分間脱気し、続いてS-Phosリガンド(293mg、0.715mmol)、炭酸カリウム(2.96g、21.4mmol)及びビニルトリフルオロホウ酸カリウム(1.92g、14.3mmol)。フラスコを真空/アルゴンで3回パージし、続いて酢酸パラジウム(0.080g、0.357mmol)を加えた。フラスコを再度真空/アルゴンで3回パージし、続いて75℃で1時間撹拌したままにした。混合物をEtOAc(350mL)で希釈し、続いてH2O(2×70mL)、塩水(2×70mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、続いて真空中で濃縮して、5-フルオロ-4-ビニル-1H-インドール-1,2-ジカルボン酸1-(tert-ブチル)2-メチルI81(次の工程においてそのまま使用された2.55gの粗製物)を得た。
アセトン(50mL)及び水(10mL)中のI81(1.00g、3.13mmol)の溶液に、四酸化オスミウム(0.313g、0.094mmol)及び過ヨウ素酸ナトリウム(3.35g、15.7mmol)を加えた。反応混合物を、室温で7時間撹拌した。反応混合物を水及びアセトンで希釈し、懸濁液を焼結ガラスフィルター上で濾過し、残渣をアセトンで洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、大部分のアセトンを除去した。得られた溶液をEtOAc(200mL)で希釈し、層を分離し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 100/0~95/5)により精製して、白色粉末として5-フルオロ-4-ホルミル-1H-インドール-1,2-ジカルボン酸1-(tert-ブチル)2-メチルI82(623mg、収率62%)を得た。
マイクロ波反応バイアルにおいて、I82(0.414g、1.29mmol)をDCM(5.8mL)中で溶解した。溶液を0℃まで冷却し、続いてDAST(0.51mL、3.87mmol)を滴下して加えた。反応混合物を15分間かけて室温に到達させ、続いてバイアルを密封し、50℃で2.5時間及び室温で16時間撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、続いてNaHCO(5mL)の飽和水溶液をゆっくりと加えることによってクエンチし、活発なバブリングが発生した。水層を、DCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 100/0~95/5)により精製して、黄色油として4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1H-インドール-1,2-ジカルボン酸1-(tert-ブチル)2-メチルI83(394mg、84%)を得た。
DCM(15mL)中のI83(597mg、1.74mmol)の溶液に、HCl(6.52mL、ジオキサン中の1M、26.1mmol)を加えた。反応物を室温で20時間撹拌した。LCMSでは不完全な変換。溶液を40℃まで6時間加熱した。LCMSは依然として不完全な変換を示した。反応混合物を真空中で濃縮し、続いてDCM(7mL)中で希釈し、B(3.00mL、12mmol)を加え、反応物を室温で16時間撹拌したままにした。反応混合物を真空中で濃縮し、続いて残渣をDCM(2×20mL)と共蒸発させて、ベージュ色の粉末として4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸メチルI84(425mg、収率99%)を得た。
THF(4mL)中のI84(425mg、1.75mmol)の溶液に、水(2mL)中のNaOH(210mg、5.24mmol)の溶液を加えた。溶液を室温で18時間撹拌した。混合物をHO(60mL)で希釈し、続いてDCM(2×30mL)及びEtOAc(30mL)で洗浄した。水層を、HCl 1Mの水溶液でpH約1まで酸性化し、続いてDCM(2×100mL)、数滴のMeOHを伴うDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、DCM:MeOH及び酸性水中で溶解し;撹拌後に水層が桃色になった。層を分離し、有機層を水(3×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、第1の画分を得た。
水層をDCM/MeOH 9:1(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、第2の画分を得た。両方の画分を合わせ、逆相フラッシュクロマトグラフィー(C18_IR_50_F0025、水/ACN 98/2~0/100、50分)により精製して、ベージュ色の粉末として4-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1H-インドール-2-カルボン酸I85(239mg、収率58%)を得た。
3.1.1.12.中間体I90の合成
Figure 2022535734000074

テトラヒドロフラン(500mL)中の4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(50g、純度98%、246mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(250mL、250mmol)中の1.0M リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液を-78℃で滴下して加えた。-78℃で30分間撹拌した後、テトラヒドロフラン(200mL)中のシュウ酸ジエチル(39.5g、270mmol)を-78℃で滴下して加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。次に、混合物を水(200mL)でクエンチし、1M塩酸塩水溶液で中和した。混合物を酢酸エチル(300mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(500mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色油として3-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(78.4g、H NMRからの純度90%、収率96%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)15.35(br s,1H),4.45(s,2H),4.39(q,J=7.2Hz,2H),3.66(t,J=6.0Hz,2H),2.60(t,J=6.0Hz,2H),1.47(s,9H),1.41(t,J=6.8Hz,3H).
酢酸(100mL)中の3-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(78.4g、純度90%、236mmol)の溶液に、水中の85%ヒドラジン水和物(34g、577mmol)を0℃で加えた。室温で一晩撹拌した後、混合物を、氷冷炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(500mL)中に注いだ。混合物を酢酸エチル(500mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(1500mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色固体として1,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチル(74.9g、HNMRからの純度90%、収率97%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)13.68(br s,0.3H),13.29(br s,0.7H),4.50(s,2H),4.34-4.19(m,2H),3.61(t,J=5.6Hz,2H),2.68(s,2H),1.42(s,9H),1.31(t,J=6.4Hz,3H).
アセトニトリル(10mL)中の中間体1,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチル(500mg、1.524mmol、純度90%)の溶液に、(2-ブロモエチル)カルバミン酸ベンジル(415mg、1.61mmol)及び炭酸セシウム(745mg、2.29mmol)を加えた。混合物を30℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して残渣を得て、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、黄色油として中間体I86(320mg、収率42%、H NMRからの純度95%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.39-7.30(m,5H),5.28(s,1H),5.08(s,2H),4.67-4.64(m,2H),4.53(s,2H),4.32(q,J=7.2Hz,2H),3.75-3.56(m,4H),2.73-2.71(m,2H),1.49(s,9H),1.37(t,J=7.2Hz,3H).
エタノール(5mL)中の中間体I86(320mg、純度95%、0.643mmol)の溶液に、10wt%パラジウム炭素(40mg)を加えた。混合物を50℃まで加熱し、水素バルーン下で一晩撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I87(200mg、収率83%、LCMSからの純度90%)を得た。LCMS(ESI):R=1.52分、C1626に対する質量計算値338.2、m/z 実測値339.1[M+H]
1,4-ジオキサン(3mL)中の中間体I87(150mg、0.399mmol、純度90%)の溶液に、2,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン(20mg、0.144mmol)を加えた。混合物を110℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮して残渣を得て、これを、分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、黄色油として中間体I88(100mg、収率81%、LCMSからの純度95%)を得た。LCMS(ESI):R=1.39分、C1420に対する質量計算値292.2、m/z 実測値237.1[M+H-56]
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体I88(100mg、0.325mmol、純度95%)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%、20mg、0.50mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌した。次に、4-メトキシベンジルクロリド(55mg、0.35mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I89(145mg、収率97%、LCMSからの純度90%)を得た。LCMS(ESI):R=1.62分、C2228に対する質量計算値412.2、m/z 実測値357.1[M+H-56]
酢酸エチル(2mL)中の中間体I89(145mg、0.316mmol、純度90%)の溶液に、4M HCl/EtOAc(3mL)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、白色固体として中間体I90塩酸塩(100mg、収率86%、LCMSからの純度95%)を得た。LCMS(ESI):R=1.29分、C1720に対する質量計算値312.2、m/z 実測値313.1[M+H]
3.1.1.13.中間体I92*R及びI92*Sの合成
Figure 2022535734000075

THF(50mL)中の4-オキソ-2-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.50g、16.84mmol)の溶液に、LiHMDS(1M、20mL)を-70℃で滴下して加えた。混合物を-70℃で0.5時間撹拌した。次に、シュウ酸ジエチル(3.20g、21.89mmol)を-70℃で滴下して加えた。混合物を10℃で1時間撹拌した。LCMSは、所望の生成物が主に形成されたことを示した。混合物を1N HCl(500mL)によりクエンチし、EtOAc(5×300mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、黄色油として標題の化合物I91(5.50g、粗製物)を得て、これを次の工程において直接的に使用した。MS(ESI):C1520NOに対する質量計算値367.1;m/z実測値、368.1[M+H]
EtOH(30mL)中の5-(2-エトキシ-2-オキソアセチル)-4-オキソ-2-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルI91(5.50g、14.97mmol)の溶液に、NHNH・HO(882mg、14.97mmol、純度85%)を加えた。混合物を10℃で1時間撹拌した。LCMSは、出発材料が消費されたことを示し、所望の生成物が主に検出された。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 80/20~60/40)により精製して、黄色固体として標題のラセミ体(4.05g、11.15mmol)を得て、これをSFCにより分離して、黄色固体として2種の単一のエンチオマー:6-(トリフルオロメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸(R*)-5-tert-ブチル3-エチルI92*R(1.40g、SFC(OD-3S_5_5_40_3ML_T35.M;カラム:Chiralcel OD-3、100×4.6mm I.D.、粒径3um;移動相:CO中の40% EtOH(0.05% DEA);流速:3mL/分;波長:220nm)、保持時間=1.002分)上のピーク1)及び6-(トリフルオロメチル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸(S*)-5-tert-ブチル3-エチル(1.80g、SFC(OD-3S_5_5_40_3ML_T35.M;カラム:Chiralcel OD-3、100×4.6mm I.D.、粒径3um;移動相:CO中の40% EtOH(0.05% DEA);流速:3mL/分;波長:220nm)、保持時間=1.163分)上のピーク2)を得た。
3.1.1.14.中間体I99の合成
Figure 2022535734000076

2つのバッチを並行して実施した。MeOH(1.50L)中の化合物3-アミノプロパン酸エチル塩化水素(332g、2.17mol、2.00当量、HCl)の溶液に、NaOAc(177g、2.17mol、2.00当量)を加えた。混合物を25℃で1時間撹拌した。次に、DCM(2.00L)中の4,4-ジフルオロ-3-オキソブタン酸エチル(180g、1.08mol、1.00当量)を加えた後、HOAc(130g、2.17mol、123mL、2.00当量)を加えた。次に、混合物を25℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)は、反応物(R=0.30)が消費され、新しいスポット(R=0.50、0.60)が形成されたことを示した。次に、MeOH(1.00L)中のNaBHCN(102g、1.63mol、1.50当量)の溶液を、0℃で少量ずつ加えた。混合物を20℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)は、出発材料(R=0.50、0.60)が消費され、新しいスポット(R=0.40、0.10)が形成されたことを示した。2つのバッチを、さらなる後処理のために合わせた。混合物を、NaHCO飽和溶液(2.00L)によりクエンチした。有機物を分離し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。粗製物を、SiOカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=0/1~10/1)により精製した。I93(420g、収率72.5%)を、淡黄色油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.04-5.59(m,1H),4.28-4.03(m,4H),3.28(tdd,J=3.1,7.9,11.2Hz,1H),2.97(dt,J=3.8,6.3Hz,2H),2.61(dd,J=4.8,16.1Hz,1H),2.52-2.38(m,3H),1.34-1.17(m,6H)
化合物I93(420g、1.57mol、1.00当量)及びBocO(342g、1.57mol、1.00当量)の溶液を、70℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)は、I93(R=0.50)が消費され、新しいスポット(R=0.70、0.90)が形成されたことを示した。混合物を、SiOカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)により精製した。I94(450g、収率77.9%)を、淡黄色油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.40-5.68(m,1H),4.38-4.06(m,5H),3.74-3.36(m,2H),3.09-2.78(m,1H),2.76-2.48(m,3H),1.47(br s,9H),1.27(dt,J=4.0,7.0Hz,6H)
9個のバッチを、並行して実施した。THF(1.50L)中の化合物I94(50.0g、126mmol、1.00当量)の溶液に、t-BuOK(1M、177mL、1.40当量)を-70℃で一度に加えた。混合物を-70℃で1時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)は、化合物3(R=0.50)が消費され、新しいスポット(R=0.60)が形成されたことを示した。9個のバッチを、並行して後処理した。混合物を、1N HCl(500mL)中に0℃で注いだ。混合物をMBTE(800mL×2)で抽出した。有機物を塩水(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。合わせた化合物I95(400g、粗製物100%)を、淡黄色油としてさらなる精製を伴わずに次の工程のために合わせた。H NMR(400MHz,CDCl)δ 11.99(s,1H),5.87-5.47(m,1H),4.75-4.42(m,1H),4.22-4.07(m,3H),3.69(br s,2H),2.68-2.45(m,2H),1.45-1.41(m,9H),1.28-1.23(m,3H).
2つのバッチを並行して実施した。EtOH(2.00L)中の化合物I95(200g、572mmol、1.00当量)、TEA(86.9g、858mmol、119mL、1.50当量)及びNHNH.HO(241g、4.10mol、234mL、純度85.0%、1.50当量)の混合物を、70℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)は、I95(R=0.80)が消費され、新しいスポット(R=0.01)が形成されたことを示した。2つのバッチを、後処理のために合わせた。反応物を濃縮して、白色固体としてI96(330g、粗製物100%)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。
DCM(2.00L)中のI96(144g、497mmol、1.00当量)、TEA(75.6g、746mmol、103mL、1.50当量)及びBocO(130g、597mmol、137mL、1.20当量)を、25℃で12時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)は、化合物I96(R=0.01)が消費され、新しいスポット(R=0.40)が形成されたことを示した。HPLC(EW15208-75-P1A)は、反応が完了したことを示した。混合物を約150mLまで濃縮し、白色固体が沈殿した。MBTE(150mL)を加えた。混合物を20℃で1時間撹拌した。白色固体を濾過して、白色固体として化合物I97(120g、収率60.6%)を得た。LCMS(EW15208-75-P1G3、R.T=15.253分)は、位置異性体が完全に分離されたことを示した。H NMR(400MHz,CDCl)δ 11.17(br s,1H),6.46-5.89(m,1H),5.03-4.62(m,1H),4.50(br d,J=15.9Hz,1H),3.95-3.62(m,1H),3.23-2.99(m,2H),1.53(s,9H),1.44(s,9H)
DCM(1.00L)中の化合物1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-1-スルホニルフルオリド(139g、462mmol、81.9mL、1.50当量)及び化合物I97(120g、308mmol、1.00当量)及びDMAP(1.88g、15.41mmol、0.05当量)の混合物に、DIPEA(119g、924mmol、161mL、3.00当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で24時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)は、化合物I97(R=0.20)が消費され、新しいスポット(R=0.60、0.10)が形成されたことを示した。混合物を水(500mL)で洗浄し、濃縮した。残渣を、SiOカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1~10/1)により精製した。化合物I98(105g、収率50.2%)を、無色の油として得た。
オートクレーブ容器に、EtOH(1.20L)及びDMF(1.20L)中の化合物I98(105g、156mmol、1.00当量)、DPPP(6.45g、15.6mmol、0.10当量)、Pd(OAc)(3.51g、15.64mmol、0.10当量)及びTEA(31.6g、312mmol、43.5mL、2.00当量)を充填した。次に、混合物を窒素で3回、一酸化炭素で3回パージした。混合物を、CO(0.5MPa)下にて90℃まで48時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)は、I98(R=0.80)が消費され、新しいスポット(R=0.30、0.0)が形成されたことを示した。濾液を濃縮した。残渣を、SiOクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1/1)により精製して、黄色固体としてI99(26.0g、収率34.5%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 12.50-11.55(m,1H),5.94-5.47(m,1H),5.28-4.72(m,2H),4.51-4.15(m,3H),3.22-2.99(m,2H),1.52(s,9H),1.45-1.36(m,3H).
3.1.1.15.中間体I101の合成
Figure 2022535734000077

4-(ジフルオロメトキシ)アセトフェノン(5g、26.86mmol)並びに3-5]及び2-アミノエタン-1-オール(4.8mL、80.58mmol)を、窒素雰囲気下で乾燥MeOH(62.5mL)中で溶解した。Ti(iPrO)(10.2mL、34.92mmol)を加え、混合物を65℃で16時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、氷浴でさらに冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(1.02g、26.86mmol)を少量ずつ加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応を、水を加えることによってクエンチし、撹拌を室温で20分間続けた。混合物を、1N HClで酸性化した。混合物をセライトのパッド上で濾過し、水及びEtOAcで洗浄した。濾液を真空中で濃縮した。残渣を水中で溶解し、NaHCOで中和した。混合物をMe-THFで抽出し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、油として2-((1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エタノール-1-オールI100(6.1g、収率98.214%)を得た。
THF(60mL)及び水(75mL)中の2-((1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エタノール-1-オール(6.1g、26.38mmol)及びNaHCO(8.8g、105.52mmol)の溶液に、BOC無水物(15.8mL、THF中の1M、31.65mmol)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。THFを除去した。混合物をMe-THFで2回抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/5~40/60)により精製して、I101(6g、収率68%)を得た。
3.1.1.16.中間体I103の合成
Figure 2022535734000078

EtOH(150mL)中の2-ピリジンカルボキシアルデヒド(9mL、94.611mmol)の溶液に、エタノールアミン(5.7mL、94.61mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次に、水素化ホウ素ナトリウム(3.6g、96.50mmol)を、0℃で少量ずつ加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応を、NaHCO(100mL)飽和溶液によりクエンチし、室温で30分間撹拌した。形成された白色固体を濾別し、濾液を蒸発させて、橙色油として粗製の2-((ピリジン-2-イルメチル)アミノ)エタン-1-オールI102(18.31g)を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
粗製の2-((ピリジン-2-イルメチル)アミノ)エタン-1-オールI102(1.44g、9.46mmol)を、THF(20mL)及び水(26mL)中で溶解した。次に、NaHCO(3.18g、37.84mmol)を加えた後、二炭酸ジ-tert-ブチル(5.7mL、2M、11.35mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。形成された固体/塩を濾別し、THFを分離した。水層をEtOAcでさらに1回抽出し、有機層を合わせ、減圧下で蒸発させた。粗製物を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/0~0/100)により精製して、黄色油として中間体I103(21.7g、収率85%)を得た。
3.1.1.17.中間体I106の合成
Figure 2022535734000079

乾燥THF(510mL)中のI103(21.2g、28mmol)の溶液に、(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert-ブチル(26g、28mmol)及びトリフェニルホスフィン(46.4g、168mmol)を加えた。反応混合物を、N雰囲気中で密封した。次に、DIAD(32.7mL、168mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗製物をDIPE中で再溶解し、飽和NaHCOを加えた。混合物を15分間撹拌した。形成された固体を濾別した。有機層を分離し、減圧下で蒸発させた。褐色油を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/(EtOH:EtOAc 10/30)100/0~0/100)を介して精製した。残渣をDIPE中でトリチュレートした。懸濁液を室温で一晩撹拌した。固体を濾別し、濾液を蒸発させて、橙色油、(R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(ピリジン-2-イルメチル)アミノ)エチル)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチルI104(75g、収率71%)を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
フラスコに、乾燥1,4-ジオキサン(94mL)中の(R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(ピリジン-2-イルメチル)アミノ)エチル)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチルI104(20g、15.2mmol)を充填した。HCl(40mL、ジオキサン中の4M、158mmol)を加え、混合物を室温で3日間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。生成物をジエチルエーテルと共蒸発させ、得られた黄色がかったフォームをジエチルエーテル中でトリチュレートした。形成された黄色がかった固体を濾別し、真空中において45℃で一晩乾燥させて、(R)-6-メチル-2-(2-((ピリジン-2-イルメチル)アミノ)エチル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルHClI105(10.4g、純度52%、収率82%)を得た。濾液を蒸発させ、残渣をエーテル中において再びトリチュレートした。沈殿物を濾別して、I105の第2の画分(ベージュ色固体)、(1.5g、純度52%、収率11%)を得て、これを真空中において45℃で一晩乾燥させた。粗製の画分を次の工程においてそのまま使用した。
圧力チューブに、トルエン(24mL)中のI105(10.4g、13mmol)を充填した。1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)(7.22g、51.8mmol)を加え、バイアルをN雰囲気中で閉じた。混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。生成物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/[MeOH/NH 7M]100/0~90/10)上で精製して、黄色油として(R)-3-メチル-9-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オンI106(5g、定量的収率)を得て、これは室温で静置した後固化した。
3.1.1.18.中間体I109の合成
Figure 2022535734000080

MsCl(99.8g、871mmol)を、氷浴中の3-ブチン-2-オール(50.4g、719mmol)、トリエチルアミン(108g、1075mmol)、DCM(504mL)の溶液に30分間かけて滴下して加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、水(500mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡色の油として2-(ブタ-3-イン-2-イルアミノ)エタン-1-オールI107を得て、次の工程においてそのまま使用した。
THF(750mL)中のI107(112g、753mmol)、2-アミノエタン-1-オール(115g、1882mmol)を週末の間還流した。反応混合物を真空中で濃縮し、NaHCO飽和水溶液(300mL)を加え、混合物をEtO(3×300mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 90/10~0/100)により精製して、透明な油として2-(ブタ-3-イン-2-イルアミノ)エタン-1-オールI108(37g、収率43%)を得た。
EtN(59mL、426mmol)を、DCM(500mL)中の2-(ブタ-3-イン-2-イルアミノ)エタン-1-オールI108(37g、328mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(86g、393mmol)の溶液に加え、一晩撹拌した。反応混合物を濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100/0~80/20)により精製して、ブタ-3-イン-2-イル(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert-ブチルI109(53g、75%)を得た。
3.1.1.18.中間体I111の合成
Figure 2022535734000081

DCM(200mL)中の(R)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチル(20g、64.7mmol)の撹拌溶液に、HCl(81mL、ジオキサン中の4M、323mmol)を加えた。次に、反応混合物を室温で一晩撹拌した。一晩後、反応混合物を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルと2回共蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(200mL)中でトリチュレートし、沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル(2×50mL)で洗浄し、真空オーブン中で3時間乾燥させて、黄色粉末として(R)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI110(18g、定量的収率)を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
チューブに、DCM(20mL)中の(R)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボキシラートI110(1g、3.95mmol)及びEtN(1.6mL、11.8mmol)を充填した。4-クロロ-3-シアノ安息香酸(788mg、4.34mmol)を加え、バイアルに蓋をした。シアノホスホン酸ジエチル(0.85mL、5.13mmol)を滴下して加え、混合物を室温で16時間撹拌した。10mLのNaHCO半飽和水溶液を加えた。5分間激しく撹拌した後、層を分離した。有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/0~0/100)により精製して、フォームとして(R)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI111(836mg、収率57%)を得た。
3.1.2.化合物の合成
3.1.2.1.化合物1の合成
Figure 2022535734000082
中間体I10
2-(2-アミノエチル)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル・2TFA
Figure 2022535734000083

TFA(4.49mL、58.7mmol)を、DCM(100mL)中の中間体I5(3.00g、5.87mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体I10を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
化合物1
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000084

中間体I10をEtOAc(150mL)中で溶解した。溶液をNaHCO(飽和水溶液、150mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をTHF(5mL)及びMeCN(1mL)中で希釈し、TBD(245mg、1.76mmol)を加えた。反応混合物を、Biotageマイクロ波中において100℃で105分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、沈殿物が夜の間に形成された。白色結晶を濾別し、MeCNで洗浄し、真空下にて50℃で乾燥させて、化合物1(872mg、2工程かけて41%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 7.78(br s,1H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.65(d,J=2.0Hz,1H),7.40(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),4.66(s,2H),4.17-4.23(m,2H),3.64-3.82(m,2H),3.55-3.62(m,2H),2.74(t,J=5.9Hz,2H);LCMS(方法B):Rt=1.53分、C1614Clに対するm/z計算値364.0、実測値365[M+H]
3.1.2.2.化合物2の合成
Figure 2022535734000085
中間体I11
2-{2-[(プロパン-2-イル)アミノ]エチル}-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル
Figure 2022535734000086

MeCN(115mL)中の中間体I6(0.70g、1.74mmol)、イソプロピルアミン(1.03g、17.4mmol)、KCO(481mg、3.48mmol)及びNaI(26.1mg、0.17mmol)の混合物を、還流下で6時間撹拌した。反応混合物をデカライト(decalite)で濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH/MeOH中のNH aq.7M)、75/25/2)、30:70~0:100の勾配)により精製して、褐色油として中間体I11(105mg、16%)を得た。
中間体I12
10-オキソ-9-(プロパン-2-イル)-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5a]ピラジン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000087

THF(2mL)中の中間体I11(105mg、0.276mmol)及びTBD(11.5mg、82.8μmol)の混合物を、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、80:20~0:100の勾配)により精製して、中間体I12(82mg、89%)を得た。
化合物2
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-(プロパン-2-イル)-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000088

TFA(0.19mL、2.45mmol)を、DCM(30mL)中の中間体I12(82mg、0.24mmol)の溶液に加え、反応混合物を一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM(30mL)中で溶解した。DIPEA(0.169mL、0.98mmol)を加えた後、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(51.4mg、0.245mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、70:30~0:100の勾配)にかけて、化合物2(82mg、82%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.65(d,J=2.0Hz,1H),7.40(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),4.61-4.72(m,3H),4.21-4.27(m,2H),3.67-3.77(m,2H),3.61-3.66(m,2H),2.73(t,J=5.9Hz,2H),1.15(d,J=6.8Hz,6H);LCMS(方法D):Rt=1.85分、C1920Clに対するm/z計算値406.1、実測値407.2[M+H];m.p.190℃。
3.1.2.3.化合物3の合成
9-ベンジル-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000089

無水DMF(4.1mL)中の化合物1(125mg、0.34mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の60%分散系、20.5mg、0.51mmol)を室温で加えた。反応混合物を15分間撹拌し、ベンジルブロミド(44.8μL、0.38mmol)を加えた。反応混合物を室温でさらに2時間撹拌した。反応を水でクエンチし、MeOHで希釈した。溶媒を減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~90:10の勾配)により精製して、ガラス状の白色固体として化合物3(145mg、93%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 7.67-7.71(m,2H),7.43(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.24-7.37(m,5H),4.71(br s,2H),4.64(s,2H),4.25-4.29(m,2H),3.63-3.82(m,4H),2.74(t,J=5.8Hz,2H)LCMS(方法C):Rt=1.05分、C2320Clに対するm/z計算値454.0、実測値455.3[M+H]
3.1.2.4.化合物4の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000090

化合物4を、化合物3の合成について報告される手順に従って得た。
粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製して、化合物4(153mg、95%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 7.68(d,J=8.4Hz,1H),7.66(d,J=2.0Hz,1H),7.41(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.20-7.27(m,2H),6.85-6.93(m,2H),4.70(s,2H),4.57(s,2H),4.21-4.27(m,2H),3.74(s,3H),3.69-3.73(m,2H),3.61-3.67(m,2H),2.74(t,J=5.8Hz,2H);LCMS(方法B):Rt=1.98分、C2422Clに対するm/z計算値484.0、実測値485.1[M+H]
3.1.2.5.化合物5の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[1-(ピリジン-4-イル)エチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000091

中間体I10(1.06g、1.66mmol)及び4-アセチルピリジン(605mg、4.99mmol)を、MeOH(20mL)中で溶解した。混合物を室温で撹拌し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.10g、16.6mmol)を1日2回5日間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAcで溶解し、NaCO(aq.)で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。残渣を、マイクロ波チューブにおいてTHF(2mL)中で溶解した。TBD(69.5mg、0.50mmol)を加え、反応混合物を週末の間100℃で加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。残渣を真空下にて50℃で一晩乾燥させて、白色固体として化合物5(18.2mg、2.3%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 8.51-8.54(m,2H),7.68(d,J=8.4Hz,1H),7.66(d,J=2.0Hz,1H),7.41(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.30-7.33(m,2H),5.73(q,J=7.2Hz,1H),4.70(s,2H),4.18-4.32(m,2H),3.65-3.79(m,3H),3.36-3.44(m,1H),2.74(t,J=5.8Hz,2H),1.56(d,J=7.0Hz,3H);LCMS(方法D):Rt=1.73分、C2321Clに対するm/z計算値469.1、実測値470.2[M+H]
3.1.2.6.化合物6の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(2-メトキシピリジン-4-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000092

化合物6を、化合物3の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、100:0~0:100の勾配)により精製した。第2の精製は、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:NHHCO(水中の0.25%)/MeCN)により実施して、白色固体として化合物6(59mg、37%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO-d,83℃)δ ppm 7.66-7.70(m,2H),7.64(t,J=7.7Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),6.90(br d,J=7.1Hz,1H),6.67(d,J=8.3Hz,1H),4.59-4.74(m,4H),4.33(t,J=6.0Hz,2H),3.87(br t,J=6.0Hz,2H),3.80(s,3H),3.57-3.83(m,2H),2.75(br t,J=5.5Hz,2H);LCMS(方法C):Rt=1.01分、C2321Clに対するm/z計算値485.1、実測値486.2[M+H]
3.1.2.7.化合物7の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1,3-チアゾール-2-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000093

化合物7を、化合物3の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、100:0~0:100の勾配)により精製した。第2の精製は、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:NHHCO(水中の0.25%)/MeCN)により実施して、白色固体として化合物7(99mg、収率65%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 7.73(d,J=3.3Hz,1H),7.66-7.71(m,2H),7.63(d,J=3.3Hz,1H),7.42(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),4.95(s,2H),4.69(br s,2H),4.28-4.36(m,2H),3.84-3.89(m,2H),3.63-3.80(m,2H),2.75(t,J=5.8Hz,2H);LCMS(方法C):Rt=0.88分、C2017ClSに対するm/z計算値461.0、実測値462.2[M+H]
3.1.2.8.化合物8の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1H-インドール-3-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000094

DMF(5mL)中の化合物1(208mg、0.57mmol)の混合物に、NaH(鉱油中の60%分散系、34.2mg、0.85mmol)を加え、反応混合物を室温で15分間撹拌した。3-(ブロモメチル)-1H-インドール-1-カルボン酸tert-ブチル(194mg、0.63mmol)を加え、反応混合物をさらに2時間撹拌した。反応をMeOH(1mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。生成物を、DCM(10mL)中で溶解し、TFA(0.44mL、5.70mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をNaHCO(飽和水溶液、250mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製して、淡黄色レジンとして化合物8(41mg、15%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 10.75(s,1H),7.69(d,J=8.1Hz,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H),7.56(d,J=7.9Hz,1H),7.42(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.36(d,J=8.1Hz,1H),7.34(d,J=2.4Hz,1H),7.04-7.10(m,1H),6.93-6.98(m,1H),4.79(s,2H),4.74(s,2H),4.13-4.18(m,2H),3.66-3.80(m,2H),3.59-3.65(m,2H),2.73(t,J=5.8Hz,2H);LCMS(方法B):Rt=1.91分、C2521Clに対するm/z計算値493.1、実測値494.1[M+H]
3.1.2.9.化合物9の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1H-インドール-4-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000095

化合物9を、化合物3の合成について報告される手順に従って得た。
粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DMC/MeOH、100:0~90:10の勾配)により精製した。第2の精製は、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:NHHCO(水中の0.25%)/MeCN)により精製した。残渣をDIPE中でトリチュレートした。固体を濾過により回収して、灰色がかった固体として化合物9(109mg、64%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 10.96(s,1H),7.71(d,J=6.4Hz,1H),7.69(s,1H),7.42-7.46(m,1H),7.35(d,J=8.1Hz,1H),7.28(t,J=2.8Hz,1H),7.05(t,J=7.6Hz,1H),6.95(d,J=7.0Hz,1H),6.48(br s,1H),4.90(s,2H),4.66-4.83(m,2H),4.12-4.21(m,2H),3.64-3.86(m,2H),3.56-3.62(m,2H),2.74(t,J=5.7Hz,2H);LCMS(方法C):Rt=0.97分、C2521Clに対するm/z計算値493.1、実測値494.3[M+H]
3.1.2.10.化合物10の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]メチル}-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000096

化合物10を、化合物3の合成について報告される手順に従って得た。
粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、100:0~0:100の勾配)により精製して、白色フォームとして化合物10(147mg、85%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 7.69(d,J=8.5Hz,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,1.8Hz,1H),7.34-7.39(m,2H),7.11-7.16(m,2H),7.09(t,J=74.2Hz,1H),4.66-4.78(m,2H),4.63(s,2H),4.24-4.30(m,2H),3.66-3.84(m,4H),2.74(t,J=5.7Hz,2H).
3.1.2.11.化合物11の合成
Figure 2022535734000097
中間体I13
(6R)-2-(2-アミノエチル)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル塩酸塩
Figure 2022535734000098

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。HCl(1,4-ジオキサン中の4N、24.8mL、99.0mmol)を、DCM(60mL)中の中間体I8(3.47g、6.60mmol)の溶液に室温で滴下して加え、反応混合物を2時間撹拌した。混合物を濃縮乾固させ、DCM(2×40mL)で共蒸発させて、白色固体として中間体I13を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
中間体I14(C251)
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000099

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DCE(110mL)中の中間体I13の溶液に、AlMe(トルエン中の2M、9.91mL、19.8mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間、及び80℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、DCM(50mL)で希釈した。NaSO・10HO(約10g)を少量ずつ加えた。混合物を5分間撹拌し、無水NaSOを加えた。懸濁液を濾過し、DCM(50mL)で洗浄した。濾液をNaHCO(飽和水溶液、150mL)、HCl(1M、水溶液、150mL)及び塩水(150mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、白色固体として中間体I14(2.20g、2工程かけて85%)を得た。
化合物11
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000100

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DMF(15mL)中の中間体I14(350mg、0.92mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の60%、55.4mg、1.38mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いてp-メトキシベンジルブロミド(204mg、1.02mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、EtOAc(100mL)で希釈し、HO(3×100mL)、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3)により精製した。残渣をEtOAc(100mL)中で可溶化し、溶液をHO(3×100mL)、及び塩水(100mL)で連続的に洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物11(391mg、84%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.7Hz,1H),7.43(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.27(d,J=8.5Hz,2H),6.82(d,J=8.5Hz,2H),5.10(br.s,1H),4.82-4.54(m,3H),4.39-4.22(m,3H),3.76(s,3H),3.68(t,J=5.9Hz,2H),2.95(dd,J=16.2,5.6Hz,1H),2.58(d,J=16.2Hz,1H),1.18(d,J=6.6Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.5分、C2524Clに対するm/z計算値498、m/z実測値499[M+H]
3.1.2.12.化合物12の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(4-フルオロフェニル)メチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000101

化合物12を、化合物11の合成について報告される手順に従って得た。
粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3の勾配)により精製した。残渣をEtOAc(100mL)中で可溶化し、HO(3×100mL)及び塩水(100mL)で連続的に洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物12(360mg、86%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.7Hz,1H),7.43(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.41-7.36(m,2H),7.19-7.12(m,2H),5.19-4.98(m,1H),4.80-4.59(m,3H),4.36-4.24(m,3H),3.72(t,J=6.1Hz,2H),2.95(dd,J=15.8,5.9Hz,1H),2.58(d,J=15.8Hz,1H),1.18(d,J=6.7Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.7分、C2421ClFNO2に対するm/z計算値486、m/z実測値487[M+H]
3.1.2.13.化合物13の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-{[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]メチル}-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000102

化合物13を、化合物11の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3の勾配)により精製した。残渣をEtOAc(100mL)中で可溶化し、HO(3×100mL)及び塩水(100mL)で連続的に洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物13(375mg、80%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.7Hz,1H),7.43(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.40(d,J=8.3Hz,2H),7.16(d,J=8.3Hz,2H),7.14(t,J=74.0Hz,1H),5.08(br.s,1H),4.80-4.52(m,3H),4.38-4.23(m,3H),3.73(t,J=6.2Hz,2H),2.96(dd,J=15.6,5.4Hz,1H),2.58(d,J=15.6Hz,1H),1.18(d,J=6.4Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.8分、C2522Clに対するm/z計算値534、m/z実測値535[M+H]
3.1.2.14.化合物14の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]メチル}-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000103

化合物14を、化合物11の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3の勾配)により精製した。残渣をEtOAc(100mL)中で可溶化し、混合物を、HO(3×100mL)及び塩水(100mL)で連続的に洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、化合物14(385mg、80%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.7Hz,1H),7.48(d,J=8.4Hz,2H),7.43(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.32(d,J=8.4Hz,2H),5.09(br.s,1H),4.87-4.52(m,3H),4.38-4.23(m,3H),3.75(t,J=6.2Hz,2H),2.96(dd,J=16.0,6.0Hz,1H),2.59(d,J=16.0Hz,1H),1.18(d,J=6.4Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=11.4分、C2521Clに対するm/z計算値552、m/z実測値553[M+H]
3.1.2.15.化合物15の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(ピリジン-2-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000104

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。NaH(鉱油中の60%、66.4mg、1.66mmol)を、DMF(4mL)中の中間体I14(130mg、0.33mmol)の溶液に加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。2-ピコリルクロリド(109mg、0.66mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を別の画分(0.05mmol)と合わせ、HO(40mL)で希釈した。混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO(飽和水溶液、50mL)及び塩水(3×50mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~90:10の勾配)により精製した。第2の精製を、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(C-18、水/MeCN、75:25~25:75の勾配)により実施して、白色固体として化合物15(90mg、50%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 8.52(ddd,J=4.8,1.6,0.8Hz,1H),7.76(td,J=7.6,2.0Hz,1H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.69(d,J=2.0Hz,1H),7.42(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),7.36(d,J=7.6Hz,1H),7.28(ddd,J=8.0,5.2,0.8Hz,1H),5.05(br.s,1H),4.80-4.72(m,2H),4.63(br.s,1H),4.39-4.26(m,3H),3.90-3.80(m,2H),2.95(dd,J=16.0,6.0Hz,1H),2.58(d,J=16.0Hz,1H),1.17(d,J=6.4Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=8.6分、C2321Clに対するm/z計算値469、m/z実測値470[M+H]
3.1.2.16.化合物16の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(ピリジン-3-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000105

化合物16を、化合物15の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~90:10の勾配)により精製した。残渣をEtOAc(2×5mL)と共蒸発させて、白色固体として化合物16(163mg、85%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 8.57(d,J=2.0Hz,1H),8.50(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),8.50(dt,J=7.6,1.6Hz,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=1.6Hz,1H),7.42(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),7.42(ddd,J=7.6,4.8,0.8Hz,1H),5.08(br.s,1H),4.73-4.64(m,3H),4.36-4.26(m,3H),3.81-3.71(m,2H),2.95(dd,J=15.6,5.6Hz,1H),2.57(d,J=15.6Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=7.9分、C2321Clに対するm/z計算値469、m/z実測値470[M+H]
3.2.1.17.化合物17の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(ピリジン-4-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000106

シアノ水素化ホウ素ナトリウム(134mg、2.02mmol)を、MeOH(5mL)中の中間体I13(440mg、0.67mmol)及び4-ピリジンカルボキシアルデヒド(108mg、1.01mmol)の混合物に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。追加量の4-ピリジンカルボキシアルデヒド(108mg、1.01mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(134mg、2.02mmol)を加え、反応混合物を一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をTHF(3mL)中で溶解した。DBU(0.50mL、3.37mmol)及びTBD(28.1mg、0.20mmol)を加えた。反応混合物を、密封圧力チューブ中において100℃で2時間撹拌し、混合物を減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。残渣を、MeOH(3mL)中で溶解した。HCl(1M aq.,1mL)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を試料濃縮機中で濃縮した。残渣をDCM(2mL)中で溶解し、溶液をNaCO(aq.)で洗浄し、HM-N isoluteカートリッジで乾燥させた。濾液を減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製して、化合物17(48mg、15%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 8.48-8.54(m,2H),7.68(d,J=8.1Hz,1H),7.65(d,J=2.0Hz,1H),7.39(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.27-7.32(m,2H),4.94-5.17(m,1H),4.67(s,2H),4.23-4.36(m,3H),3.73-3.78(m,2H),2.89-2.98(m,2H),2.57(d,J=15.8Hz,1H),1.17(d,J=7.0Hz,3H);LCMS(方法B):Rt=1.72分、C2321Clに対するm/z計算値469.1、実測値470.1[M+H]
3.2.1.18.化合物18の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000107

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DMF(5mL)中の中間体I14(130mg、285μmol、純度83%)の溶液に、NaH(鉱油中の60%、12.5mg、0.31mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。DMF(5mL)中の5-(クロロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール塩酸塩(52.3mg、0.31mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の60%、12.5mg、0.31mmol)を加えた。混合物を室温で10分間撹拌し、DMF中の中間体I14及びNaHの混合物に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、HO(150mL)で希釈し、EtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、NaHCO(飽和水溶液、3×150mL)、塩水(150mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、80:20~50:50の勾配)により精製した。第2の精製を、逆相フラッシュカラムクロマトグラフィー(C-18、MeCN/HO、1:9~1:1の勾配)により実施した。残渣をさらに、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。生成物を、EtOHと共蒸発させ、真空下にて50℃で一晩乾燥させて、化合物18(83.2mg、62%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.42(dd,J=8.0,2.1Hz,1H),7.34(d,J=1.8Hz,1H),6.27(d,J=1.8Hz,1H),5.08(br.s,1H),4.83-4.52(m,3H),4.38-4.21(m,3H),3.80(s,3H),3.74-3.69(m,2H),2.95(dd,J=16.3,6.6Hz,1H),2.57(d,J=16.3Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=9.1分、C2222Clに対するm/z計算値472、m/z実測値473[M+H]
3.2.1.19.化合物19の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000108

化合物19を、化合物18の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/MeOH、99:1~92:8の勾配)により精製した。残渣を、EtO(3mL)中でトリチュレートし、EtOAc並びにEtOAc及びEtOH(1:1、4×5mL)の混合物と連続的に共蒸発させて、化合物19(92mg、43%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=2.0Hz,1H),7.58(d,J=2.4Hz,1H),7.42(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),6.15(d,J=2.0Hz,1H),5.06(br.s,1H),4.63(br.s,1H),4.63-4.54(m,2H),4.32-4.22(m,3H),3.80(s,3H),3.75-3.71(m,2H),2.94(dd,J=16.0,5.2Hz,1H),2.57(d,J=16.0Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=9.1分、C2222Clに対するm/z計算値472、m/z実測値473[M+H]
3.2.1.20.化合物20の合成
Figure 2022535734000109
中間体I15
3-{[(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-10-オキソ-1,3,4,7,8,10-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-9(2H)-イル]メチル}-N,N-ジメチル-1H-ピラゾール-1-スルホンアミド
Figure 2022535734000110

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DMF(9mL)中の中間体I14(185mg、0.49mmol)の溶液に、NaH(鉱油中の60%、21.4mg、0.54mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。DMF(9mL)中の3-(クロロメチル)-N,N-ジメチル-1H-ピラゾール-1-スルホンアミド(120mg、0.54mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。追加量の3-(クロロメチル)-N,N-ジメチル-1H-ピラゾール-1-スルホンアミド(21.4mg、0.54mmol)を加え、反応混合物をさらに3時間撹拌した。反応混合物をHO(45mL)で希釈し、EtOAc(3×45mL)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO(飽和水溶液、3×45mL)及び塩水(45mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、別の画分(0.11mmol)と合わせ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc/MeOH、99:1~92:8の勾配)により精製して、中間体I15(208mg、70%)を得た。
化合物20
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1H-ピラゾール-3-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000111

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I15(188mg、0.33mmol)を、HCl(1,4-ジオキサン中の4N、9.13mL、36.5mmol)中で可溶化した。反応混合物を室温で15時間撹拌し、NaHCO(飽和水溶液、9mL)でクエンチした。水相をEtOAcで抽出した(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(25mL)及び塩水(25mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、96:4)により精製した。残渣をEtO(3mL)中でトリチュレートし、EtOAc(2×5mL)及びEtOH(2×5mL)で共蒸発させ、真空下にて55℃で一晩乾燥させて、白色固体として化合物20(60mg、39%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 12.52(br.s,1H),7.71(d,J=8.0Hz,1H),7.69(d,J=2.0Hz,1H),7.62(br.s,1H),7.42(dd,J=8.0,2.0Hz,1H),6.19(d,J=1.6Hz,1H),5.07(br.s,1H),4.79-4.53(m,3H),4.37-4.21(m,3H),3.78-3.68(m,2H),2.95(dd,J=16.0,6.0Hz,1H),2.57(d,J=16.0Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=8.8分、C2120Clに対するm/z計算値458、m/z実測値459[M+H]
3.2.1.21.化合物21の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1,2-オキサゾール-3-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000112

化合物21を、化合物15の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。第2の精製を、分取HPLC(XBridgeカラム 5μm OBD、30×150mm、40mL/分、HO+0.1% HCOOH/MeOH:54/46)により実施した。残渣を、EtOAc(30mL)及びNaHCO(飽和水溶液、30mL)の混合物中で溶解した。層を分離し、水相をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、白色固体として化合物21(52mg、28%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 8.82(d,J=1.6Hz,1H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.69(d,J=2.0Hz,1H),7.42(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),6.54(d,J=1.6Hz,1H),5.06(br.s,1H),4.80-4.72(m,2H),4.60(br.s,1H),4.38-4.26(m,3H),3.87-3.77(m,2H),2.95(dd,J=16.0,5.6Hz,1H),2.58(d,J=16.0Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=9.4分、C2119Clに対するm/z計算値459、m/z実測値460[M+H]
3.2.1.22.化合物22の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1,3-チアゾール-4-イル)メチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000113

化合物22を、化合物15の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、不純物を含有する120mgの化合物22を得た。この画分を別のバッチ(0.38mmol)と合わせ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~90:10の勾配)により精製した。第2の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(C-18、HO/MeCN、60:40~0:100の勾配)により実施した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、EtOAc)により再度精製して、白色固体として化合物22(50mg、15%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 9.04(d,J=1.6Hz,1H),7.71(d,J=8.4Hz,1H),7.69(d,J=2.0Hz,1H),7.59(d,J=1.6Hz,1H),7.42(dd,J=8.0,1.6Hz,1H),5.07(br.s,1H),4.84-4.75(m,2H),4.60(br.s,1H),4.37-4.26(m,3H),3.88-3.78(m,2H),2.95(dd,J=16.0,6.0Hz,1H),2.58(d,J=16.0Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=9.3分、C2119ClSに対するm/z計算値475、m/z実測値476[M+H]
3.2.1.23.化合物23の合成
Figure 2022535734000114
中間体I16
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-2-(2-{[(1R)-1-(4-メトキシフェニル)エチル]アミノ}エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000115

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。MeCN(25mL)中の中間体I9(700mg、1.39mmol)の溶液に、KI(92.2mg、0.56mmol)及び(R)-(-)-1-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミン(1.0mL、6.95mmol)を加えた。反応混合物を90℃で20時間撹拌し、HO(150mL)で希釈した。水相をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、中間体I16(523mg、67%)を得た。
化合物23
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1R)-1-(4-メトキシフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000116

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DCE(6mL)中の中間体I16(524mg、0.94mmol)の溶液に、AlMe(トルエン中の2M、1.40mL、2.80mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で1時間及び80℃で1時間撹拌した。追加量のAlMe(トルエン中の2M、1.40mL、2.80mmol)を加え、反応混合物を80℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物をDCM(150mL)で希釈し、NaSO・10HO(1.5g)を加えた。混合物を30分間撹拌し、乾燥させ(NaSO)、濾過した。有機層をHCl(1N、水溶液、3×150mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、化合物23(340mg、71%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,2.1Hz,1H),7.30(d,J=8.6Hz,2H),6.93(d,J=8.6Hz,2H),5.78(q,J=7.0Hz,1H),5.07(br.s,1H),4.63(br.s,1H),4.38-4.21(m,2H),4.19-4.11(m,1H),3.77(s,3H),3.71-3.62(m,1H),3.33-3.26(m,1H),2.95(dd,J=16.3,6.6Hz,1H),2.57(d,J=16.3Hz,1H),1.54(d,J=7.0Hz,3H),1.18(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.9分、C2626Clに対するm/z計算値512、m/z実測値513[M+H]
3.2.1.24.化合物24の合成
Figure 2022535734000117
中間体I17
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-2-(2-{[(1S)-1-(4-メトキシフェニル)エチル]アミノ}エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000118

中間体I17を、中間体I16の合成に関して報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、90:10~0:100の勾配)により精製した。第2の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により実施して、中間体I17(631mg、81%)を得た。
化合物24
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1S)-1-(4-メトキシフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000119

化合物24を、化合物23の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、化合物24(447mg、77%、純度95%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,2.1Hz,1H),7.28(d,J=8.6Hz,2H),6.92(d,J=8.6Hz,2H),5.78(q,J=7.0Hz,1H)5.11(br.s,1H),4.62(br.s,1H),4.37-4.21(m,2H),4.16-4.05(m,1H),3.76(s,3H),3.70-3.63(m,1H),3.30-3.22(m,1H),2.94(dd,J=16.3,6.6Hz,1H),2.56(d,J=16.3Hz,1H),1.54(d,J=7.0Hz,3H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.8分、C2626Clに対するm/z計算値512、m/z実測値513[M+H]
3.2.1.25.化合物25の合成
Figure 2022535734000120
中間体I18
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-2-(2-{[(1R)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000121

中間体I18を、中間体I16の合成に関して報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、90:10~0:100の勾配)により精製して、中間体I18(397mg、79%)を得た。
化合物25
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1R)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000122

化合物25を、化合物23の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。精製を、分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel ID 20×250mm、移動相:CO、i-PrOH+0.4%i-PrNH)により実施して、化合物25(195mg、56%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.16(d,J=6.8Hz,3H),1.54(d,J=7.0Hz,3H),2.55(d,J=16.1Hz,1H),2.87-2.95(m,1H),3.21-3.41(m,1H),3.56-3.74(m,1H),4.05-4.36(m,3H),4.53(br s,1H),5.05(br s,1H),5.78(q,J=7.0Hz,1H),7.09-7.16(m,2H),7.36-7.43(m,3H),7.62-7.71(m,2H);LCMS(方法D):Rt=2.14分、C2523ClFNに対するm/z計算値500.1;m/z実測値501.0[M+H]
3.2.1.26.化合物26の合成
Figure 2022535734000123
中間体I19
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-2-(2-{[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]アミノ}エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000124

中間体I19を、中間体I16の合成に関して報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、シクロヘキサン/EtOAc、90:10~0:100の勾配)により精製して、中間体I19(709mg、72%)を得た。
化合物26
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1S)-1-(4-フルオロフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000125

化合物26を、化合物23の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/EtOAc、50:50~20:80の勾配、続いてDCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。第2の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/THF、100:0~70:30の勾配)により実施した。残渣を最後に、分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm;移動相:CO、EtOH+0.4%i-PrNH)により精製して、化合物26(80mg、26%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 1.16(d,J=6.8Hz,3H),1.55(d,J=7.3Hz,3H),2.56(d,J=16.1Hz,1H),2.92(dd,J=16.0,5.8Hz,1H),3.30(ddd,J=13.2,7.0,4.7Hz,1H),3.69(ddd,J=13.0,8.1,4.6Hz,1H),4.08-4.17(m,1H),4.21-4.32(m,2H),4.55-4.74(m,1H),4.94-5.22(m,1H),5.79(q,J=7.2Hz,1H),7.09-7.16(m,2H),7.35-7.42(m,2H),7.64-7.71(m,2H);LCMS(方法D):Rt=2.14分、C2523ClFNに対するm/z計算値、500.1;m/z実測値501.2[M+H]
3.2.1.27.化合物27の合成
Figure 2022535734000126
中間体I20
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(1R)-1-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000127

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。DCM(4mL)中の化合物23(200mg、0.39mmol)の溶液に、BBr(DCM中の1M、2.34mL、2.34mmol)を-78℃で加えた。反応混合物を-78℃で1時間撹拌し、-35℃まで温め、1時間撹拌し、-12℃まで温め、さらに1時間撹拌した。反応を、NaHCO(飽和水溶液、15mL)でクエンチし、混合物を15分間撹拌し、減圧下で濃縮した。MeOH(10mL)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。水層を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/EtOAc、60:40~0:10の勾配)により精製して、中間体I20(135mg、65%、純度93%)を得た。
化合物27
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-{(1R)-1-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]エチル}-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000128

反応を、アルゴン雰囲気下で実施した。HO(350μL)及びMeCN(350μL)中の中間体I20(100mg、0.20mmol)及びKOH(225mg、4.00mmol)の懸濁液に、ジエチル[(ブロモジフルオロ)メチル]ホスホナート(71μL、0.40mmol)を-78℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、EtOAc(50mL)で希釈した。混合物をNaHCO(飽和水溶液)、塩水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3の勾配)により精製して、淡黄色固体として化合物27(48mg、43%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.73(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.6Hz,1H),7.47-7.41(m,3H),7.18(d,J=8.4Hz,2H),7.15(t,J=74.2Hz,1H),5.81(q,J=7.2Hz,1H),5.05(br.s,1H),4.65(br.s,1H),4.37-4.15(m,3H),3.75-3.67(m,1H),3.39-3.31(m,1H),2.95(dd,J=16.0,6.0Hz,1H),2.58(d,J=16.0Hz,1H),1.56(d,J=7.2Hz,3H),1.18(d,J=6.7Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=11.1分、C2624Clに対するm/z計算値548、m/z実測値549[M+H]
3.2.1.28.化合物28の合成
Figure 2022535734000129
中間体I21
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-[(SR)-1-(4-ヒドロキシフェニル)エチル]-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000130

中間体I21を、中間体I20の合成に関して報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/EtOAc、60:40~0:100の勾配)により精製して、中間体I21(173mg、65%、純度91%)を得た。
化合物28
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-9-{(1S)-1-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]エチル}-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000131

化合物28を、化合物27の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~97:3の勾配)により複数回(3回)精製して、白色固体として化合物28(67mg、47%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 7.72(d,J=8.2Hz,1H),7.70(d,J=1.9Hz,1H),7.46-7.41(m,3H),7.17(d,J=8.4Hz,2H),7.14(t,J=74.1Hz,1H),5.81(q,J=7.2Hz,1H),5.10(br.s,1H),4.62(br.s,1H),4.37-4.26(m,2H),4.21-4.13(m,1H),3.77-3.68(m,1H),3.37-3.29(m,1H),2.95(dd,J=16.0,5.6Hz,1H),2.58(d,J=16.0Hz,1H),1.57(d,J=6.9Hz,3H),1.18(d,J=6.9Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=11.1分、C2624Clに対するm/z計算値548、m/z実測値549[M+H]
3.2.1.29.化合物29の合成
Figure 2022535734000132
中間体I22
(6R)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-2-[2-({(1S)-1-[1-(ジメチルスルファモイル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]エチル}アミノ)エチル]-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000133

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I9(362mg、0.74mmol)を、MeCN(12mL)中で溶解した。KI(49.2mg、0.30mmol)及び中間体I3(820mg、3.70mmol)を加えた。反応混合物を90℃で20時間撹拌した。追加量のKI(49.2mg、0.30mmol)を加え、反応混合物をさらに1.5時間撹拌した。反応混合物をHO(10mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。第2の精製を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、95:5)により実施して、中間体I22(292mg、61%)の純粋な画分及び不純物(49mg、9%、純度84%)を含有する別の画分を得た。
化合物29
3-{(1S)-1-[(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-10-オキソ-1,3,4,7,8,10-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-9(2H)-イル]エチル}-N,N-ジメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-1-スルホンアミド
Figure 2022535734000134

反応を、アルゴン雰囲気下で実施した。中間体I22(292mg、0.45mmol)を、MeCN(1.1mL)及びHO(5.9mL)中で溶解した。TBD(37.9mg、0.27mmol)を加え、反応混合物を、マイクロ波照射下にて100℃で1.8時間撹拌した。反応混合物を濃縮乾固させた。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、98:2~95:5の勾配)により精製して、化合物29(215mg、71%、純度87%)を得た。
28mgの化合物29を、EtOAc(3×2mL)で共蒸発させて、真空下にて50℃で20時間乾燥させて、白色固体として純粋な化合物29(24mg)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 9.00(s,1H),7.72(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,2.1Hz,1H),5.86(q,J=6.9Hz,1H),5.06(br.s,1H),4.61(br.s,1H),4.39-4.19(m,3H),3.86-3.78(m,1H),3.65-3.58(m,1H),2.95(dd,J=16.3,6.6Hz,1H),2.91(s,6H),2.58(d,J=16.3Hz,1H),1.61(d,J=6.9Hz,3H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=10.1分、C2326ClSに対するm/z計算値580、m/z実測値581[M+H]
3.2.1.30.化合物30の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1S)-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000135

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。化合物29(178mg、0.27mmol、純度87%)を、1,4-ジオキサン(1mL)中で可溶化し、HCl(1,4-ジオキサン中の4N、5mL、20mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、濃縮乾固させた。残渣をDCM(5mL)中で希釈し、NaHCO(飽和水溶液、3×5mL)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。残渣を、EtOH(3×3mL)で共蒸発させ、真空下にて50℃で48時間乾燥させて、白色固体として化合物30(102mg、80%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,80℃)δ ppm 13.74(br.s,1H),8.24(s,1H),7.71(d,J=8.3Hz,1H),7.69(d,J=2.1Hz,1H),7.42(dd,J=8.3,2.1Hz,1H),5.86(q,J=7.2Hz,1H),5.08(br.s,1H),4.62(br.s,1H),4.35-4.15(m,3H),3.81-3.72(m,1H),3.62-3.53(m,1H),2.95(dd,J=16.3,6.6Hz,1H),2.57(d,J=16.3Hz,1H),1.57(d,J=7.2Hz,3H),1.17(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法A):Rt=8.5分、C2121Clに対するm/z計算値473、m/z実測値474[M+H]
3.2.1.31.化合物31及び32の合成
Figure 2022535734000136
中間体I23
(6R)-2-{2-[(ブタ-3-イン-2-イル)アミノ]エチル}-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000137

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I9(214mg、0.42mmol)を、MeCN(7.60mL)中で溶解した。KI(28.2mg、0.17mmol)及び1-メチル-プロパ-2-インイルアミン(179μL、2.12mmol)を加えた。反応混合物を90℃で24時間撹拌した。追加量のKI(28.2mg、0.17mmol)を加え、反応混合物を90℃で17時間撹拌した。1-メチル-プロパ-2-インイルアミン(71.5μL、0.85mmol)を加え、反応混合物を90℃でさらに2時間撹拌した。反応混合物を密封チューブ中に移し、1-メチル-プロパ-2-インイルアミン(179μL、2.12mmol)を加え、反応混合物を90℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(30mL)中で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、黄色がかったゴム質として中間体I23(177mg、78%、純度89%)を得た。
中間体I24
(3R)-9-(ブタ-3-イン-2-イル)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000138

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I23(177mg、0.33mmol、純度89%)を、MeCN(0.6mL)及びTHF(2.92mL)中で溶解した。TBD(13.8mg、0.10mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波照射下にて100℃で1.8時間撹拌した。追加量のTBD(13.8mg、0.10mmol)を加え、反応混合物をマイクロ波照射下にて100℃でさらに1.8時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製して、中間体I24(156mg、84%、純度77%)を得た。
化合物31及び32
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1*R)-1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-9-[(1*S)-1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル]-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オン
Figure 2022535734000139

反応を、無水条件及びアルゴン雰囲気下で実施した。中間体I24(126mg、0.22mmol、純度77%)を、DMF(1.35mL)及びMeOH(150μL)中で溶解した。CuI(2.14mg、0.01mmol)及びトリメチルシリルアジド(44.3μL、0.34mmol)を加えた。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。混合物を別の画分(0.05mmol)と合わせ、濃縮乾固させた。残渣をEtOAc(5mL)で希釈し、水(3×5mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM/MeOH、100:0~95:5の勾配)により精製した。残渣を、EtOAc(3×2mL)で共蒸発させ、真空下にて50℃で乾燥させて、白色固体として化合物I25(77mg、72%)を得た。
ジアステレオ異性体を、分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel ID 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%i-PrNH)により分離して、化合物31及び32を得た。
化合物31
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 14.10-14.97(m,1H),7.80(s,1H),7.66-7.72(m,2H),7.41(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),5.89(q,J=7.0Hz,1H),4.87-5.25(m,1H),4.44-4.83(m,1H),4.15-4.35(m,3H),3.66-3.75(m,1H),3.40-3.46(m,1H),2.93(dd,J=16.0,5.8Hz,1H),2.56(d,J=15.8Hz,1H),1.55(d,J=7.0Hz,3H),1.16(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法D):Rt=1.65分、C2121Clに対するm/z計算値473.1、m/z実測値474.2[M+H]
化合物32
H NMR(400MHz,DMSO-d,81℃)δ ppm 14.45-14.80(m,1H),7.78(s,1H),7.66-7.72(m,2H),7.41(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),5.89(q,J=7.0Hz,1H),4.86-5.30(m,1H),4.42-4.83(m,1H),4.23-4.32(m,2H),4.13-4.21(m,1H),3.67-3.76(m,1H),3.37-3.49(m,1H),2.93(dd,J=15.8,5.7Hz,1H),2.56(d,J=15.8Hz,1H),1.56(d,J=7.0Hz,3H),1.16(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法D):Rt=1.65分、C2121Clに対するm/z計算値473.1、m/z実測値474.2[M+H]
3.2.7員環の合成
3.2.1.中間体I26の合成
2-{3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル}-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル
Figure 2022535734000140

MeCN(30mL)中の中間体I14(1.00g、2.70mmol)、CsCO(1.32g、4.05mmol)及び3-(boc-アミノ)プロピルブロミド(676mg、2.84mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、90:10~0:100)により精製して、中間体I26(850mg、60%)を得た。
3.2.2.化合物の合成
3.2.2.1.化合物33の合成
Figure 2022535734000141
中間体I27
1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン塩酸塩
Figure 2022535734000142

圧力チューブに、i-PrOH(5mL)中の11-オキソ-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(250mg、0.78mmol)を充填した。HCl(i-PrOH中の6M、1.3mL、7.80mmol)を加え、反応混合物を100℃で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDIPE中でトリチュレートした。固体を濾過により回収し、乾燥させて、白色固体として中間体I27(200mg、定量的)を得た。
化合物33
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000143

圧力チューブに、中間体I27(198mg、0.82mmol)、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(185mg、0.86mmol)、DCM(2.6mL)、水(2.61mL)及びNaCO(432mg、4.08mmol)を充填した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、水及びDIPEで洗浄した。生成物を真空下で乾燥させて、白色固体として化合物33(220mg、71%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.72(br s,1H),7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.63(d,J=2.0Hz,1H),7.39(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),4.63(s,2H),4.34(t,J=6.4Hz,2H),3.62-3.78(m,2H),3.19-3.27(br s,2H),2.70(t,J=5.8Hz,2H),2.09-2.16(m,2H);LCMS(方法C):Rt=0.79分、C1716Clに対するm/z計算値378.0、実測値379.1[M+H];m.p.237℃。
3.2.2.2.化合物34の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-メチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000144

化合物33(60.0mg、158μmol)、MeI(19.7μL、0.32mmol)及びCsCO(103mg、0.32mmol)を、マイクロ波バイアルに分注した。THF(2mL)を加え、反応混合物を100℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水と2-MeTHFの間で分配した。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、100:0~0:100の勾配)により精製した。生成物を、DIPE及びMeCN中でトリチュレートした。固体を濾過により回収し、真空下で乾燥させて、淡黄色固体として化合物34(29mg、47%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.64(d,J=2.0Hz,1H),7.40(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),4.60(s,2H),4.28(t,J=6.8Hz,2H),3.63-3.77(m,2H),3.36-3.41(m,2H),3.00(s,3H),2.70(t,J=5.9Hz,2H),2.16-2.23(m,2H);LCMS(方法C):Rt=0.83分、C1818Clに対するm/z計算値392.1、実測値393.1[M+H]
3.2.2.4.化合物36の合成
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000145

化合物36を、化合物34の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、100:0~0:100の勾配)により精製した。生成物をDIPE中でトリチュレートした。固体を濾過により回収し、真空下で乾燥させて、白色固体として化合物36(31mg、39%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.64(d,J=2.0Hz,1H),7.40(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.22-7.28(m,2H),6.86-6.92(m,2H),4.64(s,2H),4.57(s,2H),4.24(t,J=6.8Hz,2H),3.75(s,3H),3.67-3.74(m,2H),3.31-3.37(m,2H),2.71(t,J=5.8Hz,2H),1.97-2.05(m,2H);LCMS(方法C):Rt=1.04分、C2524Clに対するm/z計算値498.1、実測値499.1[M+H]+;m.p 236℃。
3.2.2.5.化合物37の合成
Figure 2022535734000146
中間体I28
2-(3-アミノプロピル)-5-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチル・2TFA
Figure 2022535734000147

TFA(1.24mL、16.2mmol)を、DCM(100mL)中の中間体I26(850mg、1.62mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体I28を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
化合物37
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-[(ピリジン-4-イル)メチル]-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000148

シアノ水素化ホウ素ナトリウム(56.6mg、0.86mmol)を、MeOH(10mL)中の中間体I28(373mg、0.57mmol)及び4-ピリジンカルボキシアルデヒド(61.2mg、0.57mmol)の混合物に加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。追加量の4-ピリジンカルボキシアルデヒド(61.2mg、0.57mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(56.6mg、0.86mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。
残渣をTHF(3mL)中で溶解した。TBD(23.8mg、0.17mmol)及びDBU(0.43mL、2.85mmol)を加え、反応混合物を圧力チューブ中において100℃で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製して、化合物37(99mg、37%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,101℃)δ ppm 8.47-8.54(m,2H),7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.64(d,J=1.8Hz,1H),7.40(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.27(d,J=5.7Hz,2H),4.68(s,2H),4.64(s,2H),4.32(t,J=6.7Hz,2H),3.64-3.78(m,2H),3.43(dd,J=6.8,5.5Hz,2H),2.73(t,J=5.9Hz,2H),2.09-2.17(m,2H);LCMS(方法B):Rt=1.66分、C2321Clに対するm/z計算値469.0、実測値470.2[M+H]
3.2.2.6.化合物38の合成
Figure 2022535734000149
中間体I29
(3R)-3-メチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン塩酸塩
Figure 2022535734000150

圧力チューブに、i-PrOH(5mL)中の(3R)-3-メチル-11-オキソ-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(250mg、0.78mmol)を充填した。HCl(i-PrOH中の6M、1.3mL、7.80mmol)を加え、反応混合物を100℃で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDIPE中でトリチュレートした。固体を濾過により回収し、乾燥させて、白色固体として中間体I29(200mg、定量的)を得た。
化合物38
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000151

圧力チューブに、中間体I29(200mg、0.78mmol)、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(177mg、0.82mmol)、DCM(2.5mL、39mmol),及び水(2.5mL)を充填した。NaCO(413mg、3.90mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、100:0~0:100の勾配)により精製した。生成物をDIPE中でトリチュレートし、濾過により回収し、真空下で乾燥させて、ふわふわした白色固体として化合物38(172mg、56%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.74(br s,1H),7.66(d,J=8.4Hz,1H),7.62(d,J=1.8Hz,1H),7.37(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),4.87-5.12(m,1H),4.47-4.74(m,1H),4.29-4.41(m,2H),4.20(br d,J=17.4Hz,1H),3.21-3.28(m,2H),2.94(s,1H),2.90(dd,J=15.8,5.9Hz,1H),2.52(d,J=15.8Hz,1H),2.09-2.18(m,2H),1.14(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法C):Rt=0.83分、C1818Clに対するm/z計算値392.1、実測値393.2[M+H]
3.2.2.7.化合物39の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3-メチル-10-(2-メチルプロピル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000152

化合物39を、化合物34の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、100:0~0:100の勾配)により精製して、化合物39(45mg、66%)を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,57℃)δ ppm 7.43-7.54(m,2H),7.23(dd,J=8.1,1.6Hz,1H),5.28(s,1H),4.56-5.55(m,1H),4.28-4.48(m,3H),3.32-3.53(m,3H),3.18-3.30(m,1H),2.91-3.07(m,1H),2.62(br d,J=15.9Hz,1H),2.21-2.32(m,2H),1.90-2.05(m,1H),1.25(br d,J=6.9Hz,3H),0.92-1.01(m,6H);LCMS(方法D):Rt=2.02分、C2226Clに対するm/z計算値448.1、実測値449.3[M+H]
3.2.2.8.化合物40の合成
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-3-メチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000153

化合物40を、化合物34の合成について報告される手順に従って得た。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、100:0~0:100の勾配)により精製した。別の精製を、分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OJ 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4%i-PrNH)により実施して、化合物40(38mg、29%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.67(d,J=8.1Hz,1H),7.64(d,J=2.0Hz,1H),7.38(dd,J=8.3,1.9Hz,1H),7.24-7.29(m,2H),6.86-6.92(m,2H),4.87-5.13(m,1H),4.52-4.71(m,3H),4.18-4.29(m,3H),3.75(s,3H),3.31-3.39(m,2H),2.91(dd,J=16.2,6.1Hz,1H),2.52(d,J=16.1Hz,1H),1.97-2.05(m,2H),1.16(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法D):Rt=2.04分、C2626Clに対するm/z計算値512.1、実測値513.3[M+H]
3.2.2.9.化合物41の合成
Figure 2022535734000154
中間体I30
2-{[1-(メタンスルホニル)アジリジン-2-イル]メチル}-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル
Figure 2022535734000155

MeCN(75mL)中の3-エチル-3,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tertブチル(2.55g、8.63mmol)、エピブロモヒドリン(5.00g、23.4mmol)及びKCO(3.58g、25.9mmol)の混合物を、還流下で一晩撹拌した。反応混合物を、熱いうちにデカライト(decalite)で濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、80:20~0:100の勾配)により精製して、中間体I30(850mg、23%)を得た。
中間体31
8-[(メタンスルホニル)アミノ]-10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000156

MeCN(5mL)中の中間体I30(600mg、1.40mmol)、4-メトキシベンジルブロミド(192mg、1.40mmol)の混合物を、120℃で30分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。残渣(275mg)を、THF(2mL)中で溶解し、TBD(58.5mg、0.42mmol)を加えた。反応混合物を、密封チューブ中において100℃で17時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製して、無色の油として中間体I31(86mg、12%)を得た。
化合物41
N-{2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-[(4-メトキシフェニル)メチル]-11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-イル}メタンスルホンアミド
Figure 2022535734000157

TFA(0.13mL、1.66mmol)を、DCM(10mL)中の中間体I31(86.0mg、0.17mmol)の溶液に加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM(20mL)中で溶解した。EtN(92μL、0.66mmol)を加えた後、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(36.4mg、0.17mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、80:20~0:100の勾配)により精製した。残渣をMeOH(5mL)中で溶解し、水を、溶液が濁ったままになるまで滴下して加えた。混合物を2時間撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、真空下にて50℃で乾燥させて、化合物41(61mg、62%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,150℃)δ ppm 7.63(d,J=8.1Hz,1H),7.59(d,J=1.8Hz,1H),7.36(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.21-7.27(m,2H),6.86-6.91(m,2H),6.81(br s,1H),4.81(d,J=14.5Hz,1H),4.58-4.69(m,2H),4.39-4.49(m,2H),4.24-4.31(m,1H),3.91-4.01(m,1H),3.76(s,3H),3.70-3.75(m,2H),3.40-3.48(m,1H),3.26-3.34(m,1H),2.90(s,3H),2.74(t,J=5.8Hz,2H);LCMS(方法B):Rt=1.84分、C2627ClSに対するm/z計算値591.1、計算値592.1[M+H]
3.2.2.10.化合物42の合成
a)中間体I34の合成
Figure 2022535734000158
中間体I32
2-((メチルアミノ)メチル)プロパ-2-エン-1-オール
Figure 2022535734000159

密封チューブ中のメタンアミン(THF中の2M、223mL)中の5-メチレン-1,3,2-ジオキサチアン2-オキシド(20.0g、149mmol)の混合物を、70℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、黄色液体として中間体I32を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
中間体I33
(2-(ヒドロキシメチル)アリル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000160

1,4-ジオキサン(60mL)及びHO(60mL)中の中間体I32の溶液に、BocO(22.7g、104mmol)及びNaHCO(12.5g、148mmol)を加えた。反応混合物を30℃で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(400mL)で希釈し、塩水(3×80mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、20:1~1:1の勾配)により精製して、淡黄色液体として中間体I33(12.5g、2工程かけて42%)を得た。
中間体I34
2-((メチルアミノ)メチル)プロパ-2-エン-1-オール塩酸塩
Figure 2022535734000161

DCM(20mL)中の中間体I33(9.50g、47.2mmol)の溶液に、HCl(1,4-ジオキサン中の4M、30mL)を0℃で加えた。反応混合物を20℃で30分間撹拌し、減圧下で濃縮して、黄色油として中間体I34を得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。
b)化合物42の合成
Figure 2022535734000162
中間体I35
3-((2-(ヒドロキシメチル)アリル)(メチル)カルバモイル)-6-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸(R)-tert-ブチル
Figure 2022535734000163

ピリジン(15mL)中の(R)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸(4.09g、14.5mmol)及び中間体I34(2.0g)の混合物に、EDCI(4.18g、21.8mmol)を加えた。反応混合物を40℃で16時間撹拌し、EtOAc(400mL)で希釈した。得られた溶液を、HCl(1N、水溶液)(4×30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、1:1~0:1の勾配)により精製した。残渣をEtOAc及び石油エーテル(1:1、10mL)でトリチュレートして、淡黄色固体として中間体I35(2.2g、35%、純度85%)を得た。
中間体I36
3,10-ジメチル-8-メチレン-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(R)-tert-ブチル
Figure 2022535734000164

THF(2mL)中の中間体I35(1.60g、3.73mmol)の混合物に、ADDP(1.88g、7.46mmol)及びトリブチルホスフィン(1.51g、7.46mmol)をN下で加えた。反応混合物を70℃で12時間撹拌し、水(100mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(40mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、5:1~0:1の勾配)により精製して、白色固体として中間体I36(1.7g、61%、純度94%)を得た。
中間体I37
(3R)-3,10-ジメチル-8-メチリデン-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン・TFA
Figure 2022535734000165

密封チューブに、中間体I36(108mg、0.31mmol)及びDCM(1mL)を充填した。TFA(0.24mL、3.13mmol)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、中間体I37を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
化合物42
(3R)-2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-3,10-ジメチル-8-メチリデン-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000166

中間体I37を、DCM(1mL)及び水(1mL)中で溶解した。3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(70.9mg、0.33mmol)を加えた後、NaCO(166mg、1.56mmol)を10分間かけて少量ずつ加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc)により精製した。第2の精製を、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、50×150mm、移動相:NHHCO(HO中の0.25%)/MeOH)により実施した。残渣を、MeOHと共蒸発させ、真空下で乾燥させて、ふわふわした白色固体として化合物42(72mg、2工程かけて53%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 7.67(d,J=8.4Hz,1H),7.63(d,J=2.0Hz,1H),7.38(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),5.12-5.20(m,2H),4.97(s,2H),4.55-4.70(m,1H),4.21(br d,J=17.2Hz,1H),3.95(s,2H),3.01(s,3H),2.87-2.93(m,1H),2.53(d,J=16.1Hz,1H),1.15(d,J=6.8Hz,3H);LCMS(方法C):Rt=0.95分、C2020Clに対するm/z計算値418.2、実測値419.2[M+H]
3.2.2.11.化合物43の合成
Figure 2022535734000167
中間体I38
2-(2-(クロロメチル)アリル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル
Figure 2022535734000168

DMF(600mL)中の6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル(60.0g、203mmol)、3-クロロ-2-(クロロメチル)プロパ-1-エン(50.8g、406mmol)及びCsCO(99.3g、305mmol)の混合物を脱気し、N(3回)でパージした。反応混合物を、N雰囲気下にて50℃で16時間撹拌した。混合物を水(3L)中に注ぎ、5分間撹拌した。水相をEtOAc(3×1L)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(3L)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、100:1~10:1の勾配)により精製して、黄色油として中間体I38(30.00g、38%)を得た。
中間体I39
2-(2-(((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)メチル)アリル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル
Figure 2022535734000169

EtOH(50.00mL)中の中間体I38(500mg、1.30mmol)及び2,2,2-トリフルオロエタンアミン(3.86g、39.0mmol)の溶液を、90℃で32時間撹拌した。混合物をEtOAc(120mL)で希釈し、NaHCO(飽和水溶液、120mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製して、黄色油として中間体I39(460mg、79%)を得た。
中間体I40
8-メチレン-11-オキソ-10-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000170

トルエン(10.00mL)中の中間体I39(460.0mg、1.03mmol)の溶液に、Al(Me)(トルエン中の2M、2.06mL)を-30℃で加えた。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。反応を、HO(10.00mL)でクエンチした。NaCO(109.2mg、1.03mmol)及びBocO(270mg、1.24mmol)を加え、反応混合物を20℃で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、HCl(1M、水溶液、50mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製して、黄色固体として中間体I40(390mg、95%)を得た。
中間体I41
8-メチリデン-10-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン塩酸塩
Figure 2022535734000171

密封チューブに、中間体I40(214mg、0.51mmol)及びi-PrOH(3.26mL)を充填した。HCl(i-PrOH中の6M、0.85mL、5.10mmol)を加え、反応混合物を100℃で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDIPE中でトリチュレートし、濾過し、乾燥させて、白色固体として中間体I41(169mg、95%)を得た。
化合物43
2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-8-メチリデン-10-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000172

密封チューブに、中間体I41(169mg、0.48mmol)、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(109mg、0.51mmol)、DCM(1.5mL)及び水(1.5mL)を充填した。NaCO(255mg、2.41mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/EtOAc、100:0~0:100の勾配)により精製して、化合物43(183mg、78%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 8.66(dd,J=4.8,1.5Hz,1H),8.44(d,J=2.4Hz,1H),7.69-7.73(m,1H),7.65-7.69(m,2H),7.56(dd,J=8.0,4.7Hz,1H),7.41(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),7.12-7.18(m,2H),6.78-6.83(m,2H),6.42(br s,1H),4.34(br d,J=2.4Hz,2H),4.29(s,2H),3.72(s,3H),3.58-3.66(m,2H),2.41(t,J=5.8Hz,2H);LCMS(方法C):Rt=1.04分、C2723Clに対するm/z計算値535.1、実測値536.1[M+H]
3.2.2.12.化合物44の合成
Figure 2022535734000173
中間体I42
(3R)-3,10-ジメチル-8,11-ジオキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000174

THF(60mL)及びHO(20mL)中の中間体I37(1.30g、3.49mmol)の混合物に、OsO(177mg、698μmol)及びNaIO(2.24g、10.5mmol)を0℃で加えた。反応混合物を10℃で16時間撹拌した。混合物を別の画分(2gスケール)と合わせ、EtOAc(100mL)及びNaSO(飽和水溶液、100mL)で希釈した。水相を、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、1:1~0:1の勾配)により精製して、黄色固体として中間体I42(2.9g、純度70%)を得た。
中間体I43及びI44
(3R,8R)-8-ヒドロキシ-3,10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル
(3R,8S)-8-ヒドロキシ-3,10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000175

MeOH(30mL)中の中間体I42(2.9g、純度70%)の混合物に、NaBH(551mg、14.6mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、反応をHO(80mL)により0℃でクエンチした。混合物をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(40mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、別のバッチ(200mgスケール)と合わせ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、1:1~0:1の勾配)により精製して、黄色油として中間体I43及びI44(1.95g、純度89%)の混合物を得た。ジアステレオ異性体を、SFC(カラム:AD(250mm×30mm、5μm);移動相:CO/i-PrOH(HO中の1% NHを含む)、均一濃度の溶出:80:20)により分離して、中間体I43及び中間体I44を得た。
SFC分析:カラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:CO中のi-PrOH(0.05% DEA)5%~40%;流速:3mL/分;波長:254nm
I44:Rt=1.918分
中間体I45
(3R,8R)-8-フルオロ-3,10-ジメチル-11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000176

DCM(15mL)中の中間体I44(700mg、1.70mmol)の混合物に、DAST(1.09g、6.79mmol)を-40℃で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を、HO(20mL)及びNaHCO(飽和水溶液、20mL)でクエンチした。層を分離し、水相をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(40mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、別のバッチ(700mgスケール)と合わせ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、3:1~0:1の勾配)により精製して、淡黄色固体として中間体I45(470mg、純度93%)を得た。
中間体I46
(3R,8R)-8-フルオロ-3,10-ジメチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5a][1,4]ジアゼピン-11-オン・TFA
Figure 2022535734000177

中間体I46を、中間体I49の合成に関して報告される手順に従って得た。
化合物44
(3R,8R)-8-フルオロ-3,10-ジメチル-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5a][1,4]ジアゼピン-11-オン
Figure 2022535734000178

化合物44を、化合物46の合成について報告される手順に従って得た。MS(ESI):C1919ClFNに対するm/z計算値424;m/z実測値、425[M+H]H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 7.75-7.66(m,2H),7.43(dd,J=1.9,8.2Hz,1H),4.64-4.17(m,8H),3.07(br s,3H),2.95(br dd,J=5.9,15.9Hz,1H),2.58(br d,J=15.8Hz,1H),1.17(d,J=6.8Hz,3H).
3.2.2.13.化合物45及び46の合成
Figure 2022535734000179
中間体I47及びI48
(4*S)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-1-オキソ-1,4,5,8,9,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-10(2H)-カルボン酸tert-ブチル
(4*R)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-1-オキソ-1,4,5,8,9,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-10(2H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000180

DMF(80mL)中の3-(ヒドロキシ(メチル)カルバモイル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(8.00g、27.0mmol)、3-ブロモオキセタン(4.07g、29.7mmol)、TBAI(997mg、2.70mmol)及びCsCO(13.2g、40.5mmol)の混合物を脱気し、N(3回)でパージした。反応混合物を、N雰囲気下にて70℃で3時間撹拌し、混合物を水(200mL)中に注いだ。混合物を5分間撹拌し、水相をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(2×300mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、100:1~1:2の勾配)により精製して、黄色固体としてジアステレオ異性体(4.50g、46%)の混合物を得た。
ジアステレオ異性体を、SFC(カラム:AD(250mm×30mm、10μm);移動相:CO/MeOH(HO中の0.1% NHを含む)、均一濃度の溶出:75:25)により精製して、中間体I47及び中間体I48を得た。
SFC分析:カラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:CO中のMeOH(0.05% DEA)5%~40%;流速:3mL/分;波長:220nm。
I47:Rt=1.77分
I48:Rt=2.03分
中間体I49
(4*S)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン・TFA
Figure 2022535734000181

DCM(10mL)中の中間体I47(100mg、284μmol)の溶液に、TFA(1.07g、9.36mmol)を加えた。反応混合物を30℃で30分間撹拌し、減圧下で濃縮して、中間体I49を得て、これを次の工程においてそのまま使用した。
化合物46
(4*S)-10-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン
Figure 2022535734000182

DCM(40mL)中の中間体I49及びEtN(91.2mg、901μmol)の混合物に、DCM(5mL)中の3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(62.9mg、0.30mmol)の溶液に-10℃で滴下して加えた。反応混合物を-10℃で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、逆相HPLC(Phenomenex Synergi C-18(10μm、150×25mm)、又はBoston Green ODS C18(5μm、150×30mm)を備えたGilson GX-281セミ分取HPLC、及び10分間かけてHO(0.225% FAを含む)中の5~99% MeCNの移動相、続いて100% MeCNで2分間、25mL/分の流速にて保持した)により精製して、無色の油として化合物46(76mg、62%)を得た。
MS(ESI):C1818Clに対するm/z計算値424、m/z実測値425[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.59-7.52(m,2H),7.32-7.30(m,1H),4.99-4.53(m,4H),4.41(d,J=9.6Hz,1H),4.08-3.74(m,4H),3.29(s,3H),2.92-2.84(m,2H),2.04(d,J=5.2Hz,1H).
中間体I50
(4*R)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン・TFA
Figure 2022535734000183

中間体I50を、中間体I49の合成について報告される手順に従って合成した。
化合物45
(4*R)-10-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4-(ヒドロキシメチル)-2-メチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン
Figure 2022535734000184

化合物45を、化合物46の合成について報告される手順に従って合成した。
MS(ESI):C1818Clに対するm/z計算値424、m/z実測値425[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.57(s,1H),7.50(d,J=8.0Hz,1H),7.29-7.27(m,1H),4.95-4.66(m,2H),4.56-4.51(m,2H),4.42-4.40(m,1H),3.86-3.81(m,1H),3.75-3.72(m,3H),3.26(s,H)2.89-2.01(m,2H),2.00(s,1H).
3.2.2.14.化合物47の合成
Figure 2022535734000185
中間体I51及びI52
(4*S,9R)-4-(ヒドロキシメチル)-2,9-ジメチル-1-オキソ-1,4,5,8,9,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-10(2H)-カルボン酸tert-ブチル
(4*R,9R)-4-(ヒドロキシメチル)-2,9-ジメチル-1-オキソ-1,4,5,8,9,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-10(2H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000186

DMF(20mL)中の3-(ヒドロキシ(メチル)カルバモイル)-6-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(R)-tert-ブチル(2.30g、7.41mmol)の溶液に、CsCO(7.24g、22.2mmol)を加えた後、3-ブロモオキセタン(1.32g、9.63mmol)及びTBAI(274mg、741μmol)を加えた。反応混合物を75℃で4時間撹拌した。混合物を、EtOAc(2×20mL)及びHO(20mL)で抽出した。有機層をHO(2×20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、1:1~0:1の勾配)により精製して、白色固体としてジアステレオ異性体(1.80g、56%、純度85%)の混合物を得た。ジアステレオ異性体を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm×30mm、10μm);移動相:CO/i-PrOH(HO中の0.1% NHを含む)、均一濃度の溶出:75:25)により精製して、中間体I51及び中間体I52を得た。
SFC分析:カラム:Chiralcel OD-3 100×4.6mm I.D.、3μm;移動相:CO中のi-PrOH(0.05% DEA)5%~40%;流速:3mL/分;波長:220nm
I51:Rt=1.861分
I52:Rt=2.036分
中間体I53
(4*R,9R)-4-(フルオロメチル)-2,9-ジメチル-1-オキソ-1,4,5,8,9,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-10(2H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000187

THF(80mL)中の中間体I52(4.32g、11.6mmol)の混合物に、1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブタン-1-スルホニルフルオリド(10.5g、34.9mmol)及びTREAT-HF(5.63g、34.9mmol)を加えた後、DIPEA(13.5g、1045mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応を、HCl(1N、水溶液、100mL)の添加によりクエンチし、水(100mL)で希釈した。層を分離し、水相をEtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、石油エーテル/EtOAc、100:1~5:1の勾配)により精製して、無色の油として中間体I53(2.5g、58%)を得た。
中間体I54
(4*R,9R)-4-(フルオロメチル)-2,9-ジメチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン・TFA
Figure 2022535734000188

中間体I54を、中間体I49の合成について報告される手順に従って調製した。
化合物47
(4*R,9R)-10-(3,4-ジクロロベンゾイル)-4-(フルオロメチル)-2,9-ジメチル-4,5,8,9,10,11-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[5,1-d][1,2,5]オキサジアゼピン-1(2H)-オン
Figure 2022535734000189

化合物47を、化合物46の合成について報告される手順に従って合成した。
MS(ESI):C1919ClFNに対するm/z計算値、440;m/z実測値、441[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ ppm 7.54-7.50(m,2H),7.25(d,J=2.0Hz,1H),5.60-5.44(m,2H),4.71-4.58(m,5H),4.40-4.36(m,2H),3.29(s,3H),3.03(s,3H),2.67(d,J=15.6Hz,1H),1.26(s,3H).
3.2.2.15.化合物48の合成
Figure 2022535734000190
中間体I55
11-チオキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000191

トルエン(5mL)中の11-オキソ-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(250mg、816μmol)の溶液に、ローソン試薬(165mg、408μmol)を加えた。反応混合物を110℃で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を、分取TLC(EtOAc)により精製して、黄色固体として中間体I55(258mg、98%)を得た。
中間体I56
1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-チオン塩酸塩
Figure 2022535734000192

密封チューブに、i-PrOH(1.07mL)中の中間体I55(54.0mg、0.17mmol)を充填した。HCl(i-PrOH中の6M、0.28mL、1.68mmol)を加え、反応混合物を100℃で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDIPE中でトリチュレートし、濾過し、乾燥させて、黄色固体として中間体I56(35mg、81%)を得た。
化合物48
(3,4-ジクロロフェニル)(11-スルファニリデン-1,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-2H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2-イル)メタノン
Figure 2022535734000193

密封チューブに、中間体I56(35mg、135μmol)、3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(30.7mg、0.14mmol)、DCM(0.5mL)及び水(0.5mL)を充填した。NaCO(71.7mg、0.68mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。層を分離し、有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/(EtOAc/EtOH、3:1)、100:0~0:100の勾配)により精製した。残渣をDIPE中でトリチュレートし、濾過し、真空下で乾燥させて、淡黄色固体として化合物48(31mg、58%)を得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d,100℃)δ ppm 10.01-10.29(m,1H),7.66(d,J=8.1Hz,1H),7.63(d,J=2.0Hz,1H),7.40(dd,J=8.1,2.0Hz,1H),4.70(s,2H),4.26(t,J=6.9Hz,2H),3.66-3.76(m,2H),3.25(q,J=6.2Hz,2H),2.71(t,J=5.9Hz,2H),2.20(quin,J=6.8Hz,2H);LCMS(方法C):Rt=1.01分、C1716ClOSに対するm/z計算値394.0、m/z実測値395.1[M+H]
3.2.2.15.化合物C51及び類似体の合成
Figure 2022535734000194

N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の3,4-ジフルオロ安息香酸(30mg、0.19mmol)の溶液に、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(105mg、0.276mmol)を加えた。次に、中間体I90(50mg、0.14mmol、純度95%)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(90mg、0.70mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これを分取HPLC(カラム:Waters Xbrige C18(5μm 19*150mm)、移動相A:水(0.1%炭酸水素アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、UV:214nm、流速:15mL/分、勾配:20~75%(%B))により精製して、白色固体として化合物C51(35mg、収率56%、LCMSからの純度98.7%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において作製された。
Figure 2022535734000195
Figure 2022535734000196
3.2.2.16.化合物C59及び類似体の合成
Figure 2022535734000197

DCM(10mL)中のピリダジン-3-イルメタノール(220.0mg、2.0mmol)の溶液に、DCM(2mL)中の二塩化硫黄(595.0mg、5.0mmol)の溶液を0℃で滴下して加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を濃縮して、黄色油として粗中間体I112(200.0mg、収率78.1%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 9.71-9.69(m,1H),8.77(s,1H),8.64-8.62(m,1H),5.13-5.12(m,2H).
DMF(2mL)中の中間体I112(100mg、0.26mmol、調製は欧州特許第19176933号明細書に報告されている)の溶液に、鉱油中の60wt%NaH(16.0mg、0.4mmol)を窒素下にて0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、中間体I14(40.0mg、0.31mmol)を、この混合物に加えた。混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を、0℃で水(10mL)により処理し、10分間撹拌した。次に、EtOAc(10mL)を加えて、所望の化合物を3回抽出した。合わせた有機相を塩水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、分取HPLCにより精製して、淡黄色固体として化合物C59(41.0mg、収率33.6%、LCMSからの純度98.2%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において作製された。
Figure 2022535734000198
3.2.2.17.化合物C81及び類似体の合成
Figure 2022535734000199

N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の1-(クロロメチル)-3-フルオロベンゼン(70mg、0.18mmol)、中間体I14(31mg、0.21mmol)及び炭酸セシウム(176mg、0.56mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により精製し、さらに分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=20:1)により精製して、白色固体として化合物C81(37mg、収率42%、LCMSによる純度97.35%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において作製された。
Figure 2022535734000200
3.2.2.18.化合物C83の合成
Figure 2022535734000201

チューブに、N雰囲気下で乾燥DMF(1.2mL)中の2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オン33(73mg、0.19mmol)を充填した。鉱油中のNaH 60wt%(38.5mg、0.96mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。2-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩(66mg、0.39mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、Me-THFで抽出した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:水中の0.25% NHHCO溶液、CHCN)により精製した。残渣を、MeOH中で溶解し、真空中で濃縮して、白色フォームとして2-(3,4-ジクロロベンゾイル)-10-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ-11H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11-オンC83(18.8mg、収率21%)を得た。
3.2.2.19.化合物C63の合成
Figure 2022535734000202

テトラヒドロフラン(100mL)中の4-メトキシピリジン(10.5g、96.12mmol)の溶液に、窒素雰囲気下にて0℃で二炭酸ジ-tert-ブチル(21.0g、96.22mmol)を少量ずつ加えた。次に、混合物に、テトラヒドロフラン中の1Mビニルマグネシウムブロミド(100mL、100mmol)を0℃で30分間かけて滴下して加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を、5℃で塩化水素(1M、200mL)により処理し、10分間撹拌した。次に、混合物を酢酸エチル(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、10%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、続いて塩水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。フィルターを蒸発させて、中間体I113(8.5g、収率35%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.79(s,1H),5.84-5.76(m,1H),5.30-5.11(m,3H),5.09-5.02(m,1H),2.93-2.87(m,1H),2.54-2.51(m,1H),1.47(s,9H).
酢酸(50mL)中の中間体I113(9.00g、36.28mmol、純度90%)のスラリーに、活性化亜鉛粉末(12.1g、185.0mmol)を25℃で加えた。添加後、得られた混合物を70℃で14時間撹拌した。混合物を濾過し、濾塊をエタノール(200mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮乾固させた。残渣を、カラムC18(移動相A:水(+0.1%炭酸水素アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、勾配:05~55%(%B))により精製して、褐色油として中間体I114(2.31g、収率25%、H NMRからの純度90%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 5.85-5.74(m,1H),5.30-5.15(m,3H),4.23-4.15(m,1H),3.40-3.30(m,1H),2.77-2.33(m,4H),1.53(s,9H).
テトラヒドロフラン(50mL)中の中間体I114(10.5g、41.9mmol、純度90%)の溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(63mL、63mmol)を-65℃で滴下して加えた。混合物を-65℃で30分間撹拌した。次に、シュウ酸ジエチル(7.8g、53.8mmol)を加え、混合物を-65℃~室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(50mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、粗製物を得た。粗製物を、シリカゲルのクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、黄色油として中間体I115(7.5g)を得た。LCMS(ESI):R=2.210分、C1623NOに対する質量計算値325.15、m/z実測値270.1[M+H-56]
氷酢酸(20mL)中の中間体I115(7.5g、16.13mmol、純度70%)及びヒドラジン水和物(1.5g、39.8mmol、純度85%)の溶液を、100℃で4時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(200mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルのクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、黄色固体として中間体I116(1.2g、収率27%、LCMSによる純度90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 5.75-5.66(m,1H),5.29-5.49(m,4H),4.43-4.33(m,2H),4.19-4.13(m,1H),3.05-2.92(m,2H),1.47(s,9H),1.3(t,J=7.2Hz,3H).
テトラヒドロフラン(30mL)中の中間体I116(570mg、1.60mmol、純度90%)の混合物に、(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸ベンジル(360mg、1.84mmol)、トリフェニルホスフィン(670mg、2.55mmol)及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(610mg、3.02mmol)を0℃で連続的に加えた。添加後、混合物を0℃~室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをカラムC18(移動相A:水(+0.1%炭酸水素アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、勾配:05~65%(%B))により精製して、黄色油として中間体I117(437mg、収率55%、LCMSからの純度100%)を得た。LCMS(ESI):R=1.78分、C2634に対する質量計算値498.25、m/z実測値499.1[M+H]
エタノール(15mL)中の中間体I117(230mg、0.46mmol、純度100%)の混合物に、活性炭素上の10%パラジウム(約50%の水分、23mg)を室温で加えた。混合物を、水素雰囲気(1atm)下にて室温で16時間撹拌した。混合物を濾過した。濾液を真空中で濃縮して、灰色油として中間体I118(200mg、収率81%、LCMSからの純度68%)を得た。LCMS(ESI):R=1.62分、C1830に対する質量計算値366.23、m/z実測値367.1[M+H]
1,4-ジオキサン(8mL)中の中間体I118(200mg、0.37mmol、純度68%)の混合物に、2,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン(20mg、0.14mmol)を室温で加えた。混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをカラムC18(移動相A:水(+0.1%炭酸水素アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、勾配:05~45%(%B))により精製して、白色固体として中間体I119(95mg、収率80%、LCMSからの純度100%)を得た。LCMS(ESI):R=1.45分、C1624に対する質量計算値320.18、m/z 実測値321.1[M+H]
N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中の鉱油中の60wt%水素化ナトリウム(24mg、0.60mmol)の氷冷混合物に、中間体I119(125mg、0.39mmol、純度100%)を10℃未満で加えた。混合物を10℃で30分間撹拌した後、N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の4-メトキシベンジルクロリド(73mg、0.47mmol)の溶液を滴下して加えた。混合物を10℃で120分間撹拌した。次に、混合物を水(50mL)でクエンチし、エチルエーテル(30mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(80mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、灰色油として中間体I120(198mg、収率100%、LCMSからの純度87%)を得た。LCMS(ESI):R=1.71分、C2432に対する質量計算値440.24、m/z 実測値441.1[M+H]
ジクロロメタン(5mL)中の中間体I120(198mg、0.39mmol、純度87%)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を室温で加えた。得られた混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮乾固させた。次に、残渣をジクロロメタン(50mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50mL)で中和した。混合物をジクロロメタン(50mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。混合物を真空中で濃縮して、灰色固体として中間体I121(146mg、収率99%、LCMSからの純度90%)を得た。LCMS(ESI):R=1.36分、C1924に対する質量計算値340.19、m/z 実測値341.1[M+H]
ジクロロメタン(15mL)中の中間体I121(145mg、0.38mmol、純度100%)及び3,4-ジクロロ安息香酸(100mg、0.52mmol)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(250mg、1.93mmol)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(290mg、0.76mmol)を室温で加えた。得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをカラムC18(移動相A:水(+0.02%酢酸アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル、勾配:05~60%(%B))により精製して、白色固体として化合物C63(79mg、収率40%、LCMSからの純度99%)を得た。
3.2.2.20.化合物C61*Rの合成
Figure 2022535734000203

エタノール(60mL)中の(4-メトキシフェニル)メタンアミン(16.3g、純度98%、116mmol)の溶液に、2-ブロモエタノール(5.00g、純度96%、38.4mmol)を加えた。85℃で一晩撹拌した後、混合物を真空中で濃縮乾固させた。残渣を、ジクロロメタン(60mL)及びトリエチルアミン(7.80g、77.083mmol)中で溶解し、二炭酸ジ-tert-ブチル(33.6g、154mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を、塩化アンモニウム飽和水溶液(100mL)、塩水(50mL)で処理し、ジクロロメタン(50mL)で3回抽出した。合わせた有機相をNaSO(s)で乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1~2:1)により精製して、黄色油として中間体I122(6.88g、H NMRからの純度90%、収率57%)を得た。LCMS(ESI):R=1.36分、C1523NOに対する質量計算値281.16、m/z実測値226.1[M-56+H]H NMR(400MHz,CDCl3)7.16(d,J=6.8Hz,2H),6.86(d,J=8.4Hz,2H),4.41(s,2H),3.80(s,3H),3.67(s,2H),3.37(s,2H),3.12(br s,1H),1.48(s,9H).
酢酸エチル(4mL)中の中間体I92*R(904mg、2.49mmol)の溶液に、3M HCl/EA(20mL、60mmol)を室温で加えた。室温で4時間撹拌した後、混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として中間体I123(715mg、H NMRからの純度90%、収率86%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。H NMR(400MHz,DMSO-d6)10.95(br s,3H),4.77-4.70(m,1H),4.42-4.28(m,4H),3.31-3.26(m,1H),3.11-3.04(m,1H),1.31(t,J=7.2Hz,3H).LCMS(ESI):R=1.50分、C1013ClFに対する質量計算値299.1、m/z実測値264.2[M-HCl+H]
ピリジン(5mL)中の中間体I123(120mg、純度90%、0.360mmol)の溶液に、ジクロロメタン(1mL)中の3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(400mg、1.91mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~80%)により精製して、黄色固体として中間体I124(340mg、純度55%、収率83%)を得た。LCMS(ESI):R=2.056分、C2416Clに対する質量計算値609.21、m/z実測値610.0[M+H]
エタノール(10mL)中の中間体I124(340mg、純度55%、0.307mmol)及び炭酸カリウム(120mg、0.868mmol)の混合物を、40℃で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:水(0.1%炭酸水素アンモニウム=10%~70%)により精製して、白色固体として中間体I125(120mg、NMRからの純度90%、収率81%)を得た。LCMS(ESI):R=1.67分、C1714Clに対する質量計算値435.04、m/z実測値435.9[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)7.65-7.51(m,2H),7.40-7.30(m,1H),5.95(br s,0.7H),5.58(br s,0.3H),4.91-4.22(m,5H),3.33-3.15(m,2H),1.26(t,J=7.2Hz,3H).
テトラヒドロフラン(5mL)中の中間体I125(120mg、純度90%、0.248mmol)、中間体I122(150mg、純度90%、0.480mmol)及びトリフェニルホスフィン(130mg、0.496mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(100mg、0.495mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~80%)により精製して、黄色固体として中間体I126(30mg、純度100%、収率17%)を得た。LCMS(ESI):R=2.047分、C3235Clに対する質量計算値698.19、m/z実測値699.2[M+H]
テトラヒドロフラン/水(0.5mL/0.2mL)中の中間体I126(35mg、0.05mmol)及び水酸化リチウム水和物(11mg、0.25mmol)の混合物を、25℃で5時間撹拌した。混合物を濃縮して、白色固体として粗中間体I127(50mg、粗製物、LCMSからの純度60%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程において直接的に使用した。LCMS(ESI):R=1.49分、C3031Clに対する質量計算値670.16、m/z実測値671.5[M+H]
4M HCl/EtOAc(2mL)中の中間体I127(50mg、0.0744mmol)の溶液を、25℃で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~80%)により精製して、白色固体として中間体I128(29mg、収率89%、LCMSからの純度40%)を得た。LCMS(ESI):R=1.42分、C2523Clに対する質量計算値570.1、m/z実測値571.4[M+H]
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の中間体I128(25mg、0.044mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(25mg、0.066mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(17mg、0.132mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を、C18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~80%)により精製して、白色固体として化合物C61*R(9mg、収率38%、LCMSからの純度99.67%)を得た。
3.2.2.21.化合物C61*Sの合成
Figure 2022535734000204

テトラヒドロフラン(15mL)中の中間体I92*S(0.8g、2.20mmol)、中間体I122(1.0g、純度90%、3.20mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.1g、4.19mmol)の混合物に、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.85g、4.20mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~80%)により精製して、黄色固体として中間体I129(1.0g、NMRからの純度90%、収率65%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)7.12-7.04(m,2H),6.82(d,J=8.4Hz,2H),5.42-5.31(m,0.5H),5.16-5.03(m,1.5H),4.79-4.58(m,2H),4.42-4.05(m,5H),3.78(s,3H),3.65-3.42(m,2H),3.14-3.02(m,2H),1.52(s,9H),1.43-1.38(m,12H).
メタノール(30mL)中の中間体I129(550mg、純度90%、0.790mmol)の溶液に、20mLの水中の水酸化リチウム一水和物(300mg、7.15mmol)を加えた。次に、反応混合物を25℃で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、有機溶媒を除去した。水層を水(100mL)で希釈し、1M塩酸溶液でpH約5まで酸性化した。混合物を酢酸エチル(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層をNaSO(s)で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色固体として中間体I130(450mg、NMRからの純度95%、収率90%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl3)7.15-7.02(m,2H),6.85-6.78(m,2H),5.39(br s,0.5H),5.19-5.05(m,1.5H),4.78-4.61(m,2H),4.31-4.12(m,3H),3.77(s,3H),3.68-3.46(m,2H),3.18-3.03(m,2H),1.54-1.50(m,9H),1.41(s,9H).
HCl/酢酸エチル(30mL)中の中間体I130(450mg、純度95%、0.714mmol)の溶液を、25℃で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色固体として中間体I131(240mg、純度100%、収率72%)を得た。LCMS(ESI):R=1.142分、C18H21F3N4O3に対する質量計算値398.16、m/z実測値399.2[M+H]
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の中間体I131(140mg、純度100%、0.301mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(160mg、0.421mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(200mg、1.55mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応物を氷水(50mL)で処理し、酢酸エチル(50mL)で2回抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で2回洗浄した。有機層をNaSO(s)で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、C18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=5%~40%)により精製して、黄色固体として中間体I132(100mg、純度97%、収率85%)を得た。H NMR(400MHz,MeOD)7.26(d,J=8.4Hz,2H),6.90(d,J=8.0Hz,2H),4.65(s,2H),4.23-4.28(m,3H),3.98(d,J=16.8Hz,1H),3.77(s,3H),3.69(t,J=6.4Hz,2H),3.65-3.55(m,1H),2.97-2.92(m,1H),2.77-2.70(m,1H).
ピリジン(5mL)中の中間体I132(100mg、純度97%、0.255mmol)の溶液に、ジクロロメタン(1mL)中の3,4-ジクロロベンゾイルクロリド(100mg、0.477mmol)を0℃で加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を、C18カラム(アセトニトリル:0.1%炭酸水素アンモニウムを含有する水=10%~70%)により精製して、白色固体として化合物C61*S(60mg、純度99.5%、収率42%)を得た。
3.2.2.22.化合物C55*R及びC55*Sの合成
Figure 2022535734000205

4M HCl/EtOAc(50mL)中の中間体I99(6g、17.4mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮乾固させた。残渣を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50mL)で中和し、EtOAc(50mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色固体として中間体I133(4.5g、H NMRからの純度90%、収率95%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.01-5.69(m,1H),4.33-4.20(m,3H),3.96-3.75(m,1H),3.23-3.13(m,1H),2.88-2.83(m,1H),2.69-2.62(m,1H),2.47-2.32(m,3H),2.07-2.04(m,1H),1.31(t,J=7.2Hz,3H).
N,N-ジメチルホルムアミド(25mL)中の3,4-ジクロロ安息香酸(3.5g、18mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(6.8g、18mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.6g、3.6mmol)
の溶液に、中間体I133(3.1g、純度95%、12mmol)を加えた。次に、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、塩水(20mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1~4:1)により精製して、黄色固体として中間体I134(3g、純度90%、収率56%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.55-7.56(m,2H),7.32(s,1H),6.03-5.41(m,2H),4.82-4.07(m,4H),3.15(br s,2H),1.26(t,J=7.2Hz,3H).
アセトニトリル(50mL)中の中間体I134(3g、純度90%、6.48mmol)及び(2-ブロモエチル)カルバミン酸tert-ブチル(2.88g、18mmol)の溶液に、炭酸セシウム(6.3g、19.4mmol)を室温で加えた。次に、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮乾固させた。残渣を、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(50mL)で2回及び塩水(50mL)で洗浄した。有機相をNaSO(s)で乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得て、これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1~1:1)により精製して、黄色油として中間体I135(1.9g、純度90%、収率43%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.55-7.45(m,2H),3.48(s,2H),3.09-3.03(m,2H),1.40(s,12H).
4M HCl/EtOAc(30mL)中の中間体I135(2.3g、3.7mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。次に、混合物を減圧下で濃縮した。残渣を、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30mL)で中和し、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、白色固体として中間体I136(1.5g、純度90%、収率91%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.79-7.73(m,2H),7.47-7.46(m,1H),6.41-6.01(m,1H),5.43-5.32(m,1H),4.83-4.11(m,8H),3.01(s,3H),1.36-1.06(m,3H).
1,4-ジオキサン(15mL)中の中間体I136(600mg、純度90%、1.2mmol)の溶液に、2,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-1H-ピリミド[1,2-a]ピリミジン(51mg、0.36mmol)を室温で加えた。反応混合物を窒素雰囲気下にて100℃で2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮乾固させた。残渣を酢酸エチル(25mL)中で溶解し、混合物を水(15mL)で2回及び塩水(15mL)で洗浄した。有機相をNaSO(s)で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色固体として中間体I137(500mg、純度90%、収率93%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.25-8.19(m,1H),7.75(s,2H),7.47-7.46(m,1H),6.28-5.99(m,1H),5.40-5.26(m,1H),4.60-4.02(m,4H),3.60-3.57(m,2H),3.27-3.18(m,4H).
N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)中の中間体I137(400mg、純度90%、0.88mmol)の溶液に、1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(320mg、1mmol)及び水素化ナトリウム(80mg、60wt%、1.76mmol)を室温で加えた。次に、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を、NHCl水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(25mL)で3回抽出し、合わせた有機相を水(15mL)で2回及び塩水(15mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して、白色固体として化合物C55(300mg、純度90%、収率60%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.56-7.53(m,2H),7.32-7.30(m,1H),7.26-7.21(m,2H),6.91-6.83(m,2H),6.03-5.48(m,2H),4.70-4.62(m,2H),4.26(s,2H),3.86-3.78(m,3H),3.62(s,2H),3.11-3.89(m,2H),1.58(s,2H),0.88-0.83(m,1H).
化合物C55のラセミ混合物(300mg、純度90%、0.56mmol)を、キラル分取HPLC(分離条件:カラム:Chiralpak IB 4.6μm 20*250mm;移動相:Hex:EtOH:DEA=95:5:0.2 15mL/分;温度:30℃;波長:230nm)により分離して、黄色固体として化合物C55*R(56.3mg、純度99%、収率38%、99.9% ee)及びC55*S(59mg、純度99%、収率38%、99.9% ee)を得た。
化合物C55*R:キラルHPLC(Chiralpak IB 5um 4.6*250mm;移動相:IE-Hex-EtOH-40-60.lcm 1mL/分;温度:30℃;波長:254nm;R=11.173分)。
化合物C55*SキラルHPLC(Chiralpak IB 5um 4.6*250mm;移動相:IE-Hex-EtOH-40-60.lcm 1mL/分;温度:30℃;波長:254nm;R=12.795分)。
3.2.2.23.化合物C79の合成:
Figure 2022535734000206

テトラヒドロフラン/水(10mL/3mL)中の中間体2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチル(1g、3.39mmol)及び水酸化リチウム水和物(427mg、0.48mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、1N塩酸でpH=6まで中和した。次に、混合物を酢酸エチル(10mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水(20mL)で洗浄し、NaSO4(s)で乾燥させ、真空中で濃縮して、黄色固体として中間体I138(200mg、収率22%、LCMSからの純度100%)を得た。LCMS(ESI):R=0.94分、C1217に対する質量計算値267.1、m/z実測値266.2[M-H]
H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 4.48(s,2H),3.60-3.57(m,2H),2.67-2.64(m,2H),1.41(s,9H).
テトラヒドロフラン(20mL)中のピリジン-2-イルメタンアミン(1.12g、10.4mmol)、N-ジイソプロピル-エチルアミン(4.0g、31.08mmol)の混合物に、2-(ブロモメチル)アクリル酸エチル(2.00g、10.4mmol)を加えた。次に、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(100mL)中に注ぎ、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を真空中で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により精製して、黄色油として中間体I139(1.0g、収率43%、LCMSからの純度80%)を得た。LCMS(ESI):R=1.24分、C1216に対する質量計算値220.1、m/z 実測値221.1[M+H]
N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)中の中間体I138(1.21g、4.54mmol)、中間体I139(1.00g、4.54mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(2.59g、6.81mmol)及びN-ジイソプロピル-エチルアミン(1.76g、13.6mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(50mL)中に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。合わせた有機層を塩水(30mL)で洗浄し、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により精製して、黄色油として中間体I140(300mg、収率14%、LCMSからの純度80%)を得た。LCMS(ESI):R=1.50分、C2431に対する質量計算値469.2、m/z 実測値470.5[M+H]
アセトニトリル(10mL)中の中間体I140(300mg、0.64mmol)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(48mg、0.32mmol)の混合物を、窒素下にて50℃で3時間撹拌した。次に、混合物を真空中で濃縮して残渣を得て、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1)により精製して、黄色油として中間体I141(120mg、収率40%、LCMSからの純度80%)を得た。LCMS(ESI):R=1.51分、C2431に対する質量計算値469.2、m/z 実測値470.5[M+H]
テトラヒドロフラン/水(2:1、3mL)中の中間体I141(120mg、0.26mmol)及び水酸化リチウム水和物(32mg、0.767mmol)の混合物を、室温で5時間撹拌した。次に、混合物を1N塩酸でpH=6まで酸性化した。混合物を真空中で濃縮して、黄色油として粗中間体I142(200mg、粗製物)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の粗中間体I142(200mg 粗製物、0.45mmol)、メタンアミン塩酸塩(93mg、1.36mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(258mg、0.68mmol)及びN-ジイソプロピル-エチルアミン(293mg、2.27mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、混合物を水(10mL)中に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=30:1)により精製して、黄色油として中間体I143(25mg、収率13%、LCMSからの純度90%)を得た。LCMS(ESI):R=1.37分、C2330に対する質量計算値454.2、m/z 実測値455.4[M+H]
塩化水素/エーテル(1mL)中の中間体I143(25mg、0.055mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色油として中間体I144(25mg、収率100%、LCMSからの純度90%)を得た。LCMS(ESI):R=0.64分、C1822に対する質量計算値354.2、m/z 実測値355.4[M+H]
N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の中間体I144(25mg、0.07mmol)、3,4-ジクロロ安息香酸(14mg、0.07mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(53mg、0.14mmol)、N-ジイソプロピル-エチルアミン(45mg、0.35mmol)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で処理し、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これを、分取HPLC(ACN/H2O=50%)により精製して、白色固体として化合物C79(10mg、収率27%、LCMSによる純度99.7%)を得た。
3.2.2.24 化合物C85*R及びC85*Sの合成
Figure 2022535734000207

チューブに、乾燥トルエン(2mL)中の(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert-ブチル(500mg、1.62mmol)、I101(642mg、1.94mmol)を充填した。混合物を窒素で2分間パージした。シアノメチレントリブチルホスホラン(2.1mL、1M、2.10mmol)を加え、バイアルに蓋をした。反応混合物を100℃で16時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/5~50/50)により精製して、淡褐色油として(6R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エチル)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチルI145(899mg、収率89%)を得た。
チューブに、乾燥1,4-ジオキサン(11.3mL)中の(6R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エチル)-6-メチル-2,4,6,7-テトラヒドロ-5H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-(tert-ブチル)3-エチルI145(899mg、1.44mmol)を充填した。HCl(3.6mL、ジオキサン中の4M、14.44mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。得られた残渣を、DIPE中でトリチュレートし、濾別し、真空下で乾燥させて、(6R)-2-(2-((1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI146(715mg、定量的収率)を得た。
チューブに、トルエン(18mL)中の(6R)-2-(2-((1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)アミノ)エチル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI146(715mg、1.44mmol)を充填した。1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)(602mg、4.33mmol)を加え、バイアルに蓋をした。混合物を100℃で2時間撹拌した(完全な変換)。混合物を冷却し、水で洗浄した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、(ヘプタン/[EtOAc-EtOH(3:1)+2%NHOH])0/100~100/0)の勾配を使用するbiotageシステム中の25g SNAPカートリッジのカラムクロマトグラフィーにより精製して、油として(3R)-9-(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オンI147(430mg、収率79%)を得た。
乾燥DMF(5.4mL)中の(3R)-9-(1-(4-(ジフルオロメトキシ)フェニル)エチル)-3-メチル-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オンI147(338mg、0.81mmol)及び4-クロロ-3-シアノ安息香酸(185mg、0.97mmol)の溶液に、HATU(460mg、1.21mmol)及びDIPEA(0.56mL、3.23mmol)を室温で加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)中に注ぎ、桃色沈殿物が形成された。固体を濾別し、生成物を、分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、50×150mm、移動相:0.25% NHHCO水溶液、CHCN)により精製して、黄色フォームを得た。得られた生成物C85をさらに、SFCにより精製して、エナンチオマーを分離した。精製を、分取SFC(固定相:Chiralcel Diacel OJ 20×250mm、移動相:CO、EtOH+0.4 iPrNH)により実施して、両方ともに黄色がかった固体としてC85*R(87mg、収率20%)及びC85*S(79mg、収率18%)を得た。
3.2.2.25.C119*R及びC119*Sの合成
Figure 2022535734000208

チューブに、乾燥トルエン(14mL)中の(R)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI111(836mg、2.24mmol)、ブタ-3-イン-2-イル(2-ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert-ブチルI109(573mg、2.69mmol)で充填した。混合物を窒素で2分間パージした。シアノメチレントリブチルホスホラン(0.77mL、2.92mmol)を加え、バイアルに蓋をした。混合物を100℃で16時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/0~50/50)により精製して、赤色油として(6R)-2-(2-(ブタ-3-イン-2-イル(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI148(979mg、収率64%)を得た。
I148(979mg、1.72mmol)をDCM(21mL)中で溶解し、氷浴中で冷却した。DCM中で希釈されたp-トルエンスルホニルアジド(1.39mL、2.07mmol)を加えた後、チオフェン-2-カルボン酸銅(i)(32.9mg、0.17mmol)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、部分的に濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/0~0/100)により精製して、白色フォームとして(6R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(1-トシル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI149(1.32g、定量的収率)を得た。
チューブに、乾燥アセトニトリル(ACN)(15mL)中の(6R)-2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)(1-(1-トシル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI149(1.32g、1.72mmol)を充填した。ピペラジン(620mg、7.21mmol)を加え、混合物を100℃で1時間撹拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 100/0~0/100)により精製して、白色フォームとして(6R)-2-(2-((1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI150(544mg、収率52%)を得た。
チューブに、乾燥DCM(4mL)中の(6R)-2-(2-((1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI150(544mg、0.89mmol)を充填した。TFA(0.82mL、10.7mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を、水とMe-THFの間で分配し、NaCOで中和した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生成物の(6R)-2-(2-((1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)アミノ)エチル)-5-(4-クロロ-3-シアノベンゾイル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸エチルI151を、次の工程においてそのまま使用した。
チューブに、乾燥トルエン(5mL)中のI151(455mg、0.62mmol)を充填した。1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(600mg、4.31mmol)を加え、バイアルに蓋をした。反応混合物を100℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、水で洗浄した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc、100/0~0/100)により精製した。得られた生成物をDIPE中でトリチュレートし、濾別し、真空下で乾燥させて、5-((3R)-9-(1-(1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)エチル)-3-メチル-10-オキソ-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-2-カルボニル)-2-クロロベンゾニトリルC119(198mg、収率69%)を得た。ラセミ混合物を、分取SFC(固定相:Chiralpak Diacel AD 20×250mm、移動相:CO、iPrOH+0.4 iPrNH)により精製した。得られた2つの画分をDIPE中でトリチュレートし、濾別し、真空下で乾燥させて、C119*R(50mg、収率17%)及びC119*S(50mg、収率17%)を得た。
3.2.2.26.化合物C75及び類似体の合成
Figure 2022535734000209

N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中の鉱油中の60wt%水素化ナトリウム(1.2g、20mmol)の溶液に、10-オキソ-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-2(1H)-カルボン酸tert-ブチル(3g、10mmol)を0℃で加えた。0℃で30分間撹拌した後、混合物に2-(ブロモメチル)ピリジン(2.64g、15mmol)を0℃で加えた。次に、混合物を窒素雰囲気下にて0℃で2時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(100mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:水=50~70%)により精製して、黄色油として中間体I152(3g、H NMRからの純度90%、収率77%)を得た。LCMS(ESI):R=1.46分、C2025に対する質量計算値383.20、m/z 実測値384.5[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.55(d,J=4.4Hz,1H),7.70-7.66(m,1H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.24-7.20(t,1H),4.84(s,2H),4.71(s,2H),4.33-4.30(t,J=5.6Hz,2H),3.88-3.86(m,2H),3.71(s,2H),2.77(s,2H),1.48(s,9H).
4M HCl/EtOAc(20mL)中の中間体I152(1.00g、2.6mmol)の溶液に、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、黄色固体として中間体I53塩酸塩(900mg、H NMRからの純度80%、粗製物)を得た。LCMS(ESI):R=0.34分、C1517Oに対する質量計算値283.14、m/z 実測値284.3[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.73(s,2H),8.80-8.79(d,J=5.6Hz,1H),8.41(s,1H),7.95(d,J=4.0Hz,1H),7.86(s,1H),5.02(s,2H),4.49(t,J=6.0Hz,2H),4.22(s,2H),4.01-3.98(m,2H),3.38(s,2H),2.95-2.93(m,2H).
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体I153(100mg、0.28mmol)、中間体I76(62mg、0.28mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(175mg、0.42mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(115mg、0.84mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。混合物を水(20mL)中に注ぎ、酢酸エチル(20mL)で2回抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:水=35%~65%)により精製して、白色固体として化合物C75(80mg、純度99.8%、収率60%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において作製された。
Figure 2022535734000210
3.2.2.27.化合物C77の合成
Figure 2022535734000211

N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の中間体I106(100mg、純度95%、0.34mmol)及び4-クロロ-3-(ジフルオロメチル)安息香酸(76mg、0.37mmol)の溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(192mg、0.51mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(130mg、1.01mmol)を0℃で加えた。窒素雰囲気下にて室温で2時間撹拌した後、混合物を水(30mL)中に注ぎ、酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。合わせた有機層を水(30mL)で洗浄し、NaSO(s)で乾燥させ、濾過した。濾液を真空中で濃縮して残渣を得て、これをC18カラム(アセトニトリル:水=35%~65%)により精製して、白色固体として化合物C77(17mg、収率10%、純度99.1%)を得た。
3.2.2.28.化合物C94及び96、97、100~102、104、107~117、124及び125の合成
Figure 2022535734000212

チューブに、乾燥DCM(6mL)中のI106(300mg、1.00mmol)、4,5-ジクロロ-1h-インドール-2-カルボン酸(279mg、1.21mmol)及び(0.56mL、4.04mmol)を充填し、バイアルをN雰囲気で密封した。シアノホスホン酸ジエチル(0.22mL、1.31mmol)を滴下して加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100/0~90/10)により直接的に精製した。得られた残渣を、MeOH/ACN中で再結晶させた。灰色の結晶を濾過により回収して、(R)-2-(4,5-ジクロロ-1H-インドール-2-カルボニル)-3-メチル-9-(ピリジン-2-イルメチル)-1,2,3,4,8,9-ヘキサヒドロピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a]ピラジン-10(7H)-オンC94(302mg、収率59%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000213
Figure 2022535734000214
Figure 2022535734000215
Figure 2022535734000216
3.2.2.29.化合物C126及び123、127~131の合成
Figure 2022535734000217

2-MeTHF(5mL)中のI14(50mg、0.132mmol)の溶液を、3-(1-ブロモエチル)ベンゾニトリル[1096159-01-1](33mg、0.158mmol)を含有するRadleyチューブに加えた。次に、蒸留水(10μL)中のベンジルトリエチルアンモニウムクロリド[56-37-1](3mg、0.013mmol)の溶液及びNaOH(HO中の50%)[1310-73-2](348μL、1.515g/mL、6.59mmol)の溶液を加えた。二相混合物を50℃で1時間激しく撹拌し、続いて室温で一晩撹拌した。HO(500μL)を加え、二相混合物をHM-N乾燥カートリッジ上で濾過し、2-MeTHF(2×6mL)ですすいだ。濾液を濃縮し、残渣を分取HPLC(固定相:RP XBridge Prep C18 OBD-10μm、30×150mm、移動相:0.25% NHHCO水溶液、CHCN)により精製して、固体としてC126を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000218
Figure 2022535734000219
3.2.2.30.化合物C122及び91、95、106及び120の合成
Figure 2022535734000220

NaH[7646-69-7](14mg、0.360mmol、60%)を、DMF(2mL)中のI14(100mg、0.24mmol)の溶液に0℃で加えた。混合物を室温まで温め、30分間撹拌した後、2-(クロロメチル)-6-フルオロピリジン[315180-16-6](0.054mL、0.48mmol)を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌し、続いてEtOAc及び水で希釈した。有機層を分離し、NaHCOの飽和水溶液、塩水(2×15mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗製物を、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100~95:5)により精製した。生成物をEtOHと共蒸発させ、真空下で乾燥させた。次に、それをEtO(6mL)中でトリチュレートし、EtOH(10mL)で洗浄して、ベージュ色の粉末として化合物C122(86mg、収率48%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000221
Figure 2022535734000222
3.2.2.30.化合物C121の合成
Figure 2022535734000223

トルエン(1.2mL)中のI14(150mg、0.36mmol)の溶液に、2-ブロモ-5-フルオロピリジン[41404-58-4](53mg、0.24mmol)、CuI[7681-65-4](14mg、0.072mmol)、N,N’-ジメチルエチレンジアミン[110-70-3](0.023mL、0.216mmol、0.819g/mL)及びKCO[584-08-7](99mg、0.52mmol)をアルゴン雰囲気下で連続的に加えた。反応混合物を120℃で20時間加熱した。HO(20mL)及びEtOAc(20mL)を反応混合物に加え、水層を分離し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH 100:0~95:5)により精製した。得られた固体を、EtOHと共蒸発させ、真空下で乾燥させ、EtOAc/EtOHで再結晶させた。固体を濾過により回収して、白色粉末としてC121(130mg、収率72%)を得た。
3.2.2.31 化合物C118及び86~88、90、92、93、98、99、及び103の合成
中間体I154及び類似体
Figure 2022535734000224

DIPEA[7087-68-5](0.1mL、0.589mmol、0.75g/mL)を、DMEU(3mL)中の中間体I9(300mg、0.491mmol)及び1-(3-トリフルオロメチルフェニル)エチルアミン[59382-36-4](139mg、0.736mmol)の溶液に加えた。反応物をマイクロ波下にて125℃で1時間撹拌した。反応混合物を、精製することなく次の工程において使用した。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000225
Figure 2022535734000226
Figure 2022535734000227
Figure 2022535734000228

1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン[5807-14-7](150mg、1.08mmol)を、マイクロ波バイアルにおける1,3-ジメチル-2-イミダゾリジンオン[80-73-9](3mL)中のI154(293mg、0.49mmol)の溶液に加えた。反応混合物を、マイクロ波中において130℃で1時間加熱した。次に、それをCHCNで希釈し、RP-HPLC(固定相:RP Xbridge Prep C18 OBD-10μm、50×150mm、移動相:水中の0.25% NHHCO溶液、CHCN)により精製した。固体を、MeOH(2mL)で再結晶させた。生成物を濾過し、HOで洗浄し、真空下にて50℃で乾燥させて、化合物C118(85mg、収率31%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000229
Figure 2022535734000230
3.2.2.32 化合物C84及び89及び105の合成
中間体I164の合成
Figure 2022535734000231

N2雰囲気下のバイアルにおいて、I14(250mg、0.659mmol)、1-(1-ヨードエテニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン[359887-55-1](393mg、1.318mmol)、CuI[7681-65-4](75mg、0.396mmol)、CsCO[534-17-8](430mg、1.318mmol)を、トルエン[108-88-3](3mL)中で溶解した。次に、N,N’-ジメチルエチレンジアミン[110-70-3](85μL、0.791mmol、0.819g/mL)を加え、反応混合物を80℃で週末の間撹拌した。反応混合物をNHCl飽和水溶液でクエンチし、EtOAc(3回)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、カラムクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 50/50~20/80)により精製して、白色固体としてI164(186mg、収率51%、0.339mmol)を得た。
下の表において列挙される中間体は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000232
Figure 2022535734000233
Figure 2022535734000234

雰囲気下のCHCl(1.5mL)中のI166(68mg、0.146mmol)(68mg、0.146mmol)の溶液に、EtSiH[617-86-7](116μL、0.728mmol、0.728g/mL)を勢いよく加えた。TFA[1493-13-6](32μL、0.364mmol、1.696g/mL)を0℃で滴下して加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。粗混合物を、NaOH水溶液(1M)中に注ぎ、DCM(4回)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(100% EtOAc)により精製して、白色固体としてC84(34mg、収率28%)を得た。
下の表において列挙される化合物は、同様の様式において得られた。
Figure 2022535734000235
Figure 2022535734000236
3.2.2.33 ジアステレオ異性体の分離
下の表に列挙されるジアステレオ異性体を、対応する混合物のSFC分離によって得た。
Figure 2022535734000237
3.2.2.34 化合物C132及び133~250の合成
一般的手順X1
Figure 2022535734000238

I14(1mmol)及び試薬2(1.2mmol)をバイアルに入れた。DMF(1mL)及びTHF中のBuONa(3mmol、3.0当量)[865-48-5]の溶液を加えた。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、混合物を過剰量の酢酸でクエンチし、蒸発させた。残渣をDMSO中で溶解し、濾過し、溶液をHPLC精製*にかけた。
一般的手順X2
Figure 2022535734000239

I14(1mmol)及び試薬2(1.3mmol)をバイアルに入れた。次に、乾燥DMF(1mL)及びTHF中のLiHMDS(2mmol、2.0当量)の溶液を加えた。反応混合物を60℃で16時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、混合物を過剰量の酢酸でクエンチし、蒸発させた。残渣をDMSO中で溶解し、濾過し、溶液をHPLC精製*にかけた。
*精製を、DAD及び質量検出器を備えたAgilent 1260 Infinityシステムを使用して実施した。SunFire C18 Prep Guardカートリッジ、100A、10μm、19mmx10mmを有するWaters Sunfire C18 OBD Prepカラム、100A、5μm、19mmx100mmを使用した。脱イオン水(相A)及びHPLC-グレードメタノール(相B)を、溶離液として使用した。いくつかの場合において、アンモニア又はTFAを、添加剤として使用して、生成物の分離を改善した。これらの場合において、それぞれ遊離塩基及び生成物のTFA塩が形成された。
下の表において列挙される化合物を、方法X1又は方法X2を使用することによって合成した。
Figure 2022535734000240
Figure 2022535734000241
Figure 2022535734000242
Figure 2022535734000243
Figure 2022535734000244
Figure 2022535734000245
Figure 2022535734000246
Figure 2022535734000247
Figure 2022535734000248
Figure 2022535734000249
Figure 2022535734000250
Figure 2022535734000251
Figure 2022535734000252
Figure 2022535734000253
Figure 2022535734000254
Figure 2022535734000255
3.2.3.化合物C49~C250に関するLCMSデータ
Figure 2022535734000256
Figure 2022535734000257
Figure 2022535734000258
Figure 2022535734000259
Figure 2022535734000260
Figure 2022535734000261
3.2.4.SFCデータ
Figure 2022535734000262
3.2.5.H NMRデータ
Figure 2022535734000263
Figure 2022535734000264
Figure 2022535734000265
Figure 2022535734000266
Figure 2022535734000267
Figure 2022535734000268
Figure 2022535734000269
Figure 2022535734000270
Figure 2022535734000271
Figure 2022535734000272
Figure 2022535734000273
Figure 2022535734000274
Figure 2022535734000275
Figure 2022535734000276
Figure 2022535734000277
式(Ia)の化合物を、以下の方法によって調製した。
Figure 2022535734000278

スキーム1に従って、市販の又は合成的に入手できる式(Va)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を、市販の又は合成的に入手できる2-(メチルアミノメチル)プロパ-2-エン酸エチルとアミド結合カップリング条件下でカップリングして、式(VIa)の化合物を得る。例えば、式(Va)の酸化合物を、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)/1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(EDAC)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾールe(HOAT)、プロピルホスホン酸無水物(TP)などの脱水剤、N,N-ジイソプロピル-エチルアミン(DIPEA)、トリエチルアミン(TEA)などの適切に選択された塩基の存在下で、トルエン、アセトニトリル(ACN)、酢酸エチル(EtOAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、又はその混合物などの溶媒中において、2-(メチルアミノメチル)プロパ-2-エン酸エチルと反応させて、式(VIa)の化合物を得る。
式(VIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの塩基を利用して、ACNなどの溶媒中において、約40~60℃の温度で1~3時間環化させる。水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基を利用する;水、メタノール(MeOH)又はその混合物などの極性溶媒中でのその後のけん化により、式(VIIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキル)を得る。
Figure 2022535734000279

スキーム2に従って、市販の又は合成的に入手できる式(IXa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を、DMFなどの好適な溶媒中において、KCOなどの塩基の存在下で、25℃~75℃の範囲の温度で3-クロロ-2-(クロロメチル)プロパ-1-エンにより10~24時間アルキル化して、式(IXa)の化合物を得る。式(IXa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキル)を、エタノール(EtOH)などの溶媒中において、約80℃の温度で16時間メタンアミンと反応させて、式(Xa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を得る。
Figure 2022535734000280

スキーム3に従って、式(Xa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を、THFなどの好適な溶媒中において、0℃~15℃の範囲の温度で、当業者に知られる酸化条件、例えば、OsO及びNaIOを利用して10~20時間酸化して、式(XIa)の化合物を得る。式(XIa)の化合物を、THFなどの好適な溶媒中において、臭化フェニルマグネシウムなどのグリニャール試薬と反応させて、式(XIIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルであり、R1aは、OHであり、且つR4aは、フェニルである)を得る。
式(XIIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルであり、R1aは、OHであり、且つR4aは、フェニルである)を、DCMなどの好適な溶媒中において、-78℃~50℃の範囲の温度で、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST)、テトラフルオロホウ酸(ジエチル-アミノ)ジフルオロスルホニウム(XtalFluor(登録商標))、ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド(Deoxo-Fluor(登録商標))などのフッ素化剤で2~16時間フッ素化して、式(XIIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルであり、R1aは、Fであり、且つR4aは、フェニルである)を得る。
Figure 2022535734000281

スキーム4に従って、式(VIIa)の化合物を、当業者に知られるか、又は以前に記載されたアミド結合形成条件を利用してその対応するアミドに変換する。例えば、好適な溶媒中におけるDIPEAなどの塩基の存在下での式(VIIa)の化合物の塩化アンモニウム;PyBOP;HOBtなどの活性化剤との反応によって、式(XIIIa)の化合物を得る。同様の様式において、式(VIIa)の化合物を、TPの存在下;及びトリエチルアミンなどの第三級アミノ塩基の存在下で;THFなどの非プロトン性有機溶媒中においてN-メトキシメタンアミンと反応させて、式(XVIa)の化合物(R2aは、H又はC1~6アルキルである)を得る。
式(XIIIa)の化合物のジメチルホルムアミド(DMF)-ジメチルアセトアミド(DMA)による処理によって、ジメチルアミノメチレンカルバモイル置換された式(XVa)の化合物を得る。トリエチルアミン(TEA)などの有機塩基の存在下で、ジクロロメタンなどの極性非プロトン性溶媒中の式(XIIIa)の化合物のトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)による処理によって、式(XVIa)のニトリルを得る。
式(XVIa)の化合物を、THFなどの極性非プロトン性溶媒中において臭化メチルマグネシウムなどの有機金属ハロゲン化物の作用によって式(XVIIa)のケトンに変換する。約70℃での温度で式(XVIIa)の化合物のDMF-DMAによるその後の処理によって、式(XVIIIa)の化合物を得る。
Figure 2022535734000282

トリアゾリル置換された式(XIXa)の化合物を、アルコール溶媒中においてヒドラジン水和物と式(XVa)の化合物の反応により調製する。
或いは、式(XVa)の化合物を、酢酸の存在下にてトリエチルアミンなどの塩基の存在下で塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて、オキサジアゾリル置換された式(XXa)の化合物を得る。
Figure 2022535734000283

式(XVIa)の化合物を、DMFなどの極性非プロトン性溶媒中においてACNの存在下でアジ化ナトリウムと反応させて、式(XXIa)の化合物(R4aは、テトラゾリルである)を得る。
Figure 2022535734000284

式(XVIIIa)の化合物を、ヒドラジン水和物の存在下で環化して、式(XXIIa)の化合物を得る。式(XXIIa)の化合物を、THF、DMFなどの好適な溶媒中においてC1~6ハロゲン化アルキルなどのアルキル化剤、NaHなどの塩基でアルキル化して、式(XXIIb、及びXXIIc)の化合物を得る。
或いは、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、酢酸の存在下で式(XVIIIa)の化合物と塩酸ヒドロキシルアミンにより、式(XXIIIa)の化合物を得る。
Figure 2022535734000285

スキーム8に従って、式(XXIVa)の立体異性体(式(XIIa)、(XIXa)、(XXa)、(XXIa)、(XXIIa)、(XXIIb)、(XXIIc)及び(XXIIIa)の化合物を包含する)への分離は、超臨界流体クロマトグラフィーにより達成される。式(XXIVa)の化合物(式(XIIa)、(XIXa)、(XXa)、(XXIa)、(XXIIa)、(XXIIb)、(XXIIc)及び(XXIIIa)の化合物を包含し、R1a、R2a、及びR4aは、上で定義されるとおりである)上のBOC保護基の切断は、当業者に知られる手順に従って、且つT.W.Greene and P.G.M.Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis,”3ed.,John Wiley & Sons,1999において記載されるものなどの確立された方法論を利用して達成される。例えば、TFA/CHCl、HCl/ジオキサンなどの酸性条件下で、式(XXVa)の化合物を得る。
DCMなどの好適な溶媒中における市販の又は合成的に入手できる式(XXVIa)の化合物(R1a、R2a、及びR4aは、上で定義されるとおりである);TEAなどの好適な塩基とのその後の反応により、式(Ia)の化合物を得る。
式(Ia)の化合物は、当業者に知られる方法を使用してそれらの対応する塩に変換され得る。例えば、式(Ia)のアミンを、トリフルオロ酢酸、HCl、又はクエン酸と、EtO、CHCl、THF、MeOH、クロロホルム、又はイソプロパノールなどの溶媒中において処理して、対応する塩形態を得る。或いは、トリフルオロ酢酸又はギ酸塩は、逆相HPLC精製条件の結果として得られる。式(Ia)の化合物の薬学的に許容される塩の結晶形態は、極性溶媒(極性溶媒と極性溶媒の水性混合物の混合物を含む)又は非極性溶媒(非極性溶媒の混合物を含む)の再結晶化から結晶形態で入手され得る。
本開示による化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、それらは適宜エナンチオマーとして存在し得る。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらはさらにジアステレオマーとして存在し得る。全てのそのような異性体及びそれらの混合物は、本開示の範囲内に包含されると理解されたい。
「立体異性体混合物」(2つ以上の立体異性体の混合物を意味し、エナンチオマー、ジアステレオマー及びその組み合わせを含む)として表される上のスキームにおいて表される式の化合物は、SFC分割によって分離される。
一般的手順
下記の特定の実施例は、本開示及び様々な好ましい実施形態を詳細に例示するために提供される。下記の実施例に記載した化合物及び対応する分析データを入手する際には、他に特に指示されない限り、下記の実験プロトコル及び分析プロトコルに従った。
他に指示されない限り、反応混合物は、窒素雰囲気下の室温(rt)で磁気的に撹拌した。溶液が「乾燥させられた」場合には、それらは一般にNaSO又はMgSOなどの乾燥剤の上方に通して乾燥させられた。混合物、溶液及び抽出物を「濃縮した」場合は、それらは減圧下のロータリーエバポレーター上で濃縮した。
順相シリカゲルクロマトグラフィー(FCC)は、プレパックカートリッジを使用してシリカゲル(SiO)上で実施した。
分取逆相高速液体クロマトグラフィー(RP HPLC)は、下記のいずれかの方法で実施された:
方法A.Phenomenex Synergi C18(10μm、150×25mm)、又はBoston Green ODS C18(5μm、150×30mm)、及び水(0.225%のFAを含む)中の5~99%のACNの移動相による25mL/分の流速での10分間、続いて100%のACNで2分間保持する、Gilson GX-281セミ分取HPLC。又は
方法B.Phenomenex Synergi C18(10μm、150×25mm)、又はBoston Green ODS C18(5μm、150×30mm)、及び水(0.1%のTFAを含む)中の5~99%のACNの移動相による25mL/分の流速での10分間、続いて100%のACNで2分間保持する、Gilson GX-281セミ分取HPLC。又は
方法C.Phenomenex Synergi C18(10μm、150×25mm)、又はBoston Green ODS C18(5μm、150×30mm)、及び水(0.05%のHClを含む)中の5~99%のACNの移動相による25mL/分の流速での10分間、続いて100%のACNで2分間保持する、Gilson GX-281セミ分取HPLC。又は
方法D.Phenomenex Gemini C18(10μm、150×25mm)、AD(10μm、250×30mm)、又はWaters XBridge C18カラム(5μm、150×30mm)、水(0.05% v/vの水酸化アンモニアを含む)中の0~99%のACNの移動相による25mL/分の流速での10分間、続いて100%のACNで2分間保持する、Gilson GX-281セミ分取HPLC。又は
方法E.Phenomenex Gemini C18(10μm、150×25mm)、又はWaters XBridge C18カラム(5μm、150×30mm)、水(10mMのNH4HCO3を含む)中の5~99%のACNの移動相による25mL/分の流速での10分間、続いて100%のACNで2分間保持する、Gilson GX-281セミ分取HPLC。
分取超臨界高速液体クロマトグラフィー(SFC)は、Thar 80 Prep-SFCシステム又はWaters製のWaters 80Q Prep-SFCシステムのいずれかで実施された。ABPRは、COをSF条件で維持するために100barに設定し、流速は、50g/分~70g/分の流速を用いて、化合物の特徴に従って検証してもよい。カラム温度は、周囲温度であった。
質量スペクトル(MS)は、他に指定されない限り、SHIMADZU LCMS-2020 MSD又はAgilent 1200\G6110A MSD上でエレクトロスプレーイオン化(ESI)を使用して、ポジティブモードで入手した。計算(calcd.)質量は、精密質量に対応する。
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、Bruker AVIII 400型分光計上で入手した。多重度についての定義は以下のとおりである:s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、m=多重項、br=ブロード。交換可能なプロトンを含む化合物については、前記プロトンは、NMRスペクトルをランするために使用した溶媒の選択及び溶液中の化合物の濃度に依存して、NMRスペクトル上で見える場合、又は見えない場合があることは理解されるであろう。
化学名は、ChemDraw Ultra 12.0、ChemDraw Ultra 14.0(CambridgeSoft Corp.,Cambridge,MA)又はACD/Name Version 10.01(Advanced Chemistry)を使用して生成した。
R*又はS*と指定した化合物は、絶対配置が決定されなかったエナンチオピュアな化合物である。
中間体1a.10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸2-tert-ブチル8-エチル。
Figure 2022535734000286

工程A.2-[[tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]メチル]プロパ-2-エン酸エチル。THF(5.00mL)中のN-メチルカルバミン酸tert-ブチル(200.00mg、1.52mmol、1.00当量)の混合物に、NaH(91.20mg、2.28mmol、純度60%、1.50当量)をN下にて0℃で0.5時間加え、続いて2-(ブロモ-メチル)プロパ-2-エン酸エチル(352.10mg、1.82mmol、1.20当量)を、混合物に0℃で滴下して加え、混合物をN雰囲気下にて15℃で2時間撹拌した。混合物を氷水(10mL)中に注ぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~5/1)により精製して、無色の油として標題の化合物(112.00mg、460.34μmol、収率30.29%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.28(s,1H),5.55(s,1H),4.23(q,J=7.1Hz,2H),4.07(br s,2H),2.88(br s,3H),1.45(br s,9H),1.31(br s,3H).
工程B.2-(メチルアミノメチル)プロパ-2-エン酸エチル。ジオキサン(1.00mL)中の2-[[tert-ブトキシ-カルボニル(メチル)アミノ]メチル]プロパ-2-エン酸エチル(112.00mg、460.34μmol、1.00当量)の混合物に、HCl/ジオキサン(4M、5.00mL、43.45当量)を加え、続いて混合物を15℃で0.5時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、白色固体として標題の化合物(82.50mg、459.25μmol、収率99.76%、HCl)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。
工程C.3-[2-エトキシカルボニルアリル(メチル)カルバモイル]-2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチル。THF(3.00mL)中の5-tert-ブトキシカルボニル-2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸(80.00mg、299.31μmol、1.00当量)、2-(メチルアミノメチル)プロパ-2-エン酸エチル(59.14mg、329.24μmol、1.10当量、HCl)、TP(285.70mg、897.93μmol、267.01μL、3.00当量)及びTEA(151.44mg、1.50mmol、207.45μL、5.00当量)の混合物を、脱気し、Nで3回パージし、続いて混合物を、N雰囲気下にて15℃で16時間撹拌した。混合物を水(10mL)中に注ぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製して、白色固体として標題の化合物(46.00mg、105.49μmol、収率35.24%、純度90%)を得た。LCMS:393[M+1]。H NMR(400MHz,CDCl)δ 6.35(s,1H),5.67(br s,1H),4.63(s,4H),4.18-4.30(m,2H),3.71(br s,2H),2.91-3.47(m,3H),2.74(br t,J=5.4Hz,2H),1.48(s,9H),1.31(t,J=7.2Hz,3H).
工程D.10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸2-tert-ブチル8-エチル。MeCN(1.00mL)中の3-[2-エトキシ-カルボニルアリル(メチル)カルバモイル]-2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチル(36.00mg、91.73μmol、1.00当量)、DBU(6.98mg、45.87μmol、6.91μL、0.50当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、続いて混合物を、N雰囲気下にて50℃で2時間撹拌した。混合物を水(5mL)中に注ぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(3mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(5mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、分取TLC(DCM/MeOH=20/1)により精製して、白色固体として標題の化合物(20.00mg、50.96μmol、収率55.56%)を得た。LCMS:393[M+1]。
中間体2a:10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000287

工程A.2-(tert-ブトキシカルボニル)-10-メチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸。MeOH(30.00mL)中の10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸2-tert-ブチル8-エチル(中間体1、3.00g、7.64mmol)の溶液に、水(6.00mL)中のNaOH(458.40mg、11.46mmol)の溶液を加えた。反応混合物を30℃で16時間撹拌した。反応混合物を、希塩酸(2N、3mL)を加えることによって約pH6に調整した。混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題の化合物(2.50g、粗製物)を得て、さらに精製することなく次の工程において直接的に使用した。MS(ESI):C1724に対する質量計算値、364.1;m/z実測値、365.1[M+H]
工程B.8-カルバモイル-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。DMF(5.00mL)中の2-(tert-ブトキシ-カルボニル)-10-メチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸(200.00mg、548.85μmol)及びNHCl(146.79mg、2.74mmol、95.94μL)の混合物に、PyBOP(314.18mg、603.73μmol)、HOBt(81.58mg、603.73μmol)及びDIPEA(212.80mg、1.65mmol、287.57μL)を加えた。反応混合物を15℃で2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、希HCl(1N、30mL×2)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=50/1~10/1)により精製して、白色固体として標題の化合物(173.00mg、476.05μmol、収率86.74%)を得た。MS(ESI):C1725に対する質量計算値363.1;m/z実測値、364.1[M+H]
工程C.8-(((ジメチルアミノ)メチレン)カルバモイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。8-カルバモイル-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(170.00mg、467.79μmol)を、DMF-DMA(1.80g、15.10mmol、2.00mL)中で溶解した。反応混合物を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL×2)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、標題の化合物(170.00mg、粗製物)を得て、これをさらに精製することなく次の工程において使用した。
工程D.10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。EtOH(5.00mL)中の8-(((ジメチルアミノ)メチレン)カルバモイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(60mg 粗製物)の混合物に、NHNH・HO(14.65mg、286.74μmol、14.22μL、純度98%)を加え、続いて反応混合物を80℃で30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL×2)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(DCM/MeOH=10/1)により精製して、黄色油として標題の化合物(30.00mg、77.43μmol、収率54.01%)を得た。MS(ESI):C1825Oに対する質量計算値、387.2;m/z実測値、388.2[M+H]
中間体3a:10-メチル-8-(1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000288

AcOH(2.00mL)中の8-(((ジメチルアミノ)メチレン)カルバモイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(80mg 粗製物、中間体2の工程Cから調製される)の混合物に、NHOH・HCl(106.27mg、1.53mmol)及びTEA(232.13mg、2.29mmol、317.99μL)を加えた。反応混合物を50℃で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL×2)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(Rf=0.65、DCM/MeOH=10/1)により精製して、黄色油として標題の化合物(20.00mg、51.49μmol、収率26.94%)を得た。MS(ESI):C1824対する質量計算値388.2;m/z実測値、411.2[M+Na]
中間体4a:10-メチル-11-オキソ-8-(1H-テトラゾール-5-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000289

工程A.8-シアノ-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。DCM(3.00mL)中の8-カルバモイル-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体2、工程B;500.00mg、1.38mmol)及びTEA(696.11mg、6.88mmol、953.58μL)の混合物に、TFAA(577.94mg、2.75mmol、382.74μL)をN下にて0℃で加えた。反応混合物を15℃で3時間撹拌した。有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、ジクロロメタン/メタノール=60/1~30/1)により精製して、白色固体として標題の化合物(320.00mg、926.46μmol、収率67.13%)を得た。MS(ESI):C1723に対する質量計算値345.2、m/z実測値368.2[M+Na]
工程B.10-メチル-11-オキソ-8-(1H-テトラゾール-5-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。DMF(2.00mL)中の8-シアノ-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]-ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(80.00mg、231.62μmol)の混合物に、NaN(22.59mg、347.43μmol)及びACN(12.70mg、23.16μmol、11.55μL)をNで加えた。反応混合物を110℃で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、希HCl(1N、30mL×2)で洗浄し、有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、RP HPLC(条件A)により精製して、白色固体として10-メチル-11-オキソ-8-(1H-テトラゾール-5-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(43.00mg、110.70μmol、収率47.80%)を得た。MS(ESI):C1724対する質量計算値388.2;m/z実測値389.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 4.82-4.91(m,1H),4.73-4.81(m,1H),4.62(br s,2H),4.19(br s,1H),3.78-3.94(m,2H),3.65(br s,2H),3.20(br s,3H),2.71-2.85(m,2H),1.49(s,9H).
中間体5a:10-メチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000290

工程A.8-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。THF(100.00mL)中の2-(tert-ブトキシカルボニル)-10-メチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ-[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸(中間体2、工程Aからの生成物;7.00g、19.21mmol)及びN-メトキシメタンアミン塩酸塩(7.49g、76.84mmol)の混合物に、TP(24.45g、38.42mmol、22.85mL、純度50%)及びTEA(29.16g、288.14mmol)をN下で一度に加えた。混合物を30℃で12時間撹拌した。混合物を水(150mL)中に注ぎ、15分間撹拌し、水相を酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50mL×1)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=30/1)により精製して、黄色油として標題の化合物(7.50g、18.41mmol、収率95.82%)を得た。MS(ESI):C1929に対する質量計算値407.2;m/z実測値、408.1[M+H]。1H NMR(400MHz,CDCl)δ 4.69-4.43(m,4H),3.79-3.73(m,1H),7.56-7.64(m,1H),3.65-3.59(m,4H),3.25(s,3H),3.20(s,3H),2.79-2.70(m,2H),1.48(s,9H).
工程B.8-アセチル-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。THF(5.00mL)中の8-[メトキシ-(メチル)カルバモイル]-10-メチル-11-オキソ-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]-ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(300.00mg、736.27μmol)の溶液に、MeMgBr(3M、736.27μL)をN下にて-30℃で滴下して加えた。混合物を0℃まで加熱し、1時間撹拌した。混合物をHCl(1N aq、80mL)中に注ぎ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、褐色油として標題の化合物(170.00mg、粗製物)を得た。MS(ESI):C1826に対する質量計算値362.2;m/z実測値、363.2[M+H]
工程C.8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。8-アセチル-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(60.00mg、165.55μmol)を、DMF-DMA(1.35g、11.33mmol、1.50mL)中で溶解し、混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(20mL×2)及び水(20mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、黄色油として標題の化合物(80.00mg、粗製物)を得た。MS(ESI):C2131に対する質量計算値417.2;m/z実測値、418.2[M+H]
工程D.10-メチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。EtOH(500.00μL)中の8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-10-メチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(90.00mg、215.57μmol)の溶液に、NHNH・HO(22.02mg、431.14μmol、21.38μL、純度98%)を加えた。混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、黄色油として標題の化合物(70.00mg、粗製物)を得た。MS(ESI):C1926に対する質量計算値386.2;m/z実測値、387.1[M+H]
中間体6a:10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000291

THF(2.00mL)中の10-メチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体5、90.00mg、232.89μmol)の溶液に、NaH(27.95mg、698.67μmol、純度60%)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、CHI(99.17mg、698.67μmol、43.50μL)を加えた。混合物を20℃で2時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl(20mL)の添加によりクエンチし、続いてEA(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(EA/MeOH=10/1)により精製して、無色の油として標題の化合物(40.00mg、99.88μmol、収率42.89%、Rf=0.37(EtOAc/MeOH=10/1))を得た。MS(ESI):C2028に対する質量計算値400.2;m/z実測値、401.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.25(d,J=2.2Hz,1H),6.07(d,J=2.0Hz,1H),5.23(s,1H),4.58-4.50(m,3H),4.48-4.41(m,1H),3.80(s,3H),3.75-3.44(m,5H),3.06(s,3H),2.69(br,2H),1.41(s,9H).無色の油としての位置異性体10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(8.00mg、17.48μmol、収率7.51%、純度87.5%、Rf=0.30(EtOAc/MeOH=10/1))。
中間体7a:10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル
Figure 2022535734000292

標題の化合物を、中間体5から分取TLCにより単離した(8.00mg、17.48μmol、収率7.51%、純度87.5%、Rf=0.30(EtOAc/MeOH=10/1))。MS(ESI):C2028に対する質量計算値400.2;m/z実測値、401.2[M+H]
中間体8a:3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。
Figure 2022535734000293

工程A.2-(((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)アクリル酸エチル。THF(80.00mL)中のNaH(4.57g、114.36mmol、純度60%)の混合物に、N-メチルカルバミン酸tert-ブチル(10.00g、76.24mmol)を、N下にて-30℃で撹拌しながら滴下して加えた後、0.5時間後に2-(ブロモ-メチル)プロパ-2-エン酸エチル(19.13g、99.11mmol)を加えた。得られた混合物を20℃まで温め、16時間撹拌した。混合物を氷水(200mL)中に注ぎ、5分間撹拌した。水相を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相を塩水(200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=100/1~10/1)により精製して、淡黄色液体として標題の化合物及び2-(ヒドロキシメチル)プロパ-2-エン酸エチル(21g)の混合物を得た。
工程B.2-((メチルアミノ)メチル)アクリル酸エチル塩酸塩。2-(((tert-ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)アクリル酸エチルエチル及び2-(ヒドロキシメチル)プロパ-2-エン酸エチル(11.5g、工程A)の混合物に、撹拌しながらHCl/ジオキサン(4M、30.00mL)を20℃で2時間加えた。混合物を濃縮し、残渣を水(100mL)中で溶解した。得られた混合物を、HCl(1N)の添加によりpH3に調整し、混合物をDCM(100mL×3)で洗浄した。得られた水相を濃縮して、無色の液体として標題の化合物(5.50g、30.62mmol、収率64.77%、HCl塩)を得た。
工程C.3-((2-(エトキシカルボニル)アリル)(メチル)カルバモイル)-6-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸(R)-tert-ブチル。THF(80.00mL)中の2-((メチルアミノ)メチル)-アクリル酸エチル塩酸塩(5.50g、30.62mmol)及び(R)-5-(tert-ブトキシカルボニル)-6-メチル-4,5,6,7-テトラヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸(5.20g、18.48mmol)の溶液に、N下でTEA(22.44g、221.76mmol、30.74mL)及びTP(58.82g、92.42mmol、54.97mL、純度50%)を加えた。混合物を、N雰囲気下にて30℃で32時間撹拌した。追加のTP(23.52g、36.96mmol、21.98mL、純度50%)及びTEA(14.96g、147.84mmol、20.49mL)を、30℃で混合物に加え、さらに16時間撹拌した。混合物を80mLの水で希釈し、EtOAc(50mL×4)で抽出した。有機相を、HCl(1N、50mL×2)、飽和NaHCO及び塩水(50mL)で順次洗浄し、続いて無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(0~50% 酢酸エチル/石油エーテル勾配)により精製して、白色固体として標題の化合物(5.52g、13.58mmol、収率73.49%)を得た。MS(ESI):C2030に対する質量計算値、406.2;m/z実測値、407.2[M+H]
工程D.3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸(3R)-2-tert-ブチル8-エチル。MeCN(600.00mL)中のDBU(1.03g、6.79mmol、1.02mL)の溶液に、MeCN(150.00mL)中の3-((2-(エトキシカルボニル)アリル)(メチル)カルバモイル)-6-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸(R)-tert-ブチル(5.52g、13.58mmol)の溶液を滴下して加え、50℃で16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を100mLのEtOAc中で溶解した。次に、得られた混合物をHCl(1N、100mL)及び塩水(100mL×1)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(50~100% 酢酸エチル/石油エーテル勾配)により精製して、無色の油として標題の化合物(5.20g、12.79mmol、収率94.21%)を得た。
工程E.(3R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸。THF(10.00mL)及び水(1.00mL)中の3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸(3R)-2-tert-ブチル8-エチル(450.00mg、1.11mmol)の溶液に、NaOH(88.57mg、2.21mmol)を加え、続いて混合物を50℃まで16時間加熱した。混合物を20mLの水で希釈し、混合物のpHをHCl(1N)の添加によって12~5に調整した。得られた混合物をEtOAc(20mL×5)で抽出した。次に、合わせた有機相を塩水(30mL×1)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題の化合物(390.00mg、1.03mmol、収率92.85%)を得た。
工程F.8-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。DMF(10.00mL)中の(3R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸(390.00mg、1.03mmol)及びN-メトキシメタンアミン(130.61mg、1.34mmol、HCl)の溶液に、PyBOP(589.60mg、1.13mmol)、HOBt(153.09mg、1.13mmol)及びDIEA(798.70mg、6.18mmol、1.08mL)を20℃で加えた。混合物を20℃で3時間撹拌した。混合物を50mLの水で希釈し、EtOAc(30mL×4)で抽出した。有機相をHCl(1N、30mL)、飽和NaHCO及び塩水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル5/1~1/5)により精製して、無色の油として標題の化合物(290.00mg、688.04μmol、収率66.80%)を得た。
工程G.8-アセチル-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。THF(6.00mL)中の8-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(290.00mg、688.04μmol)の溶液に、-78℃で撹拌しながらMeMgBr(3M、1.15mL)を滴下して加え、続いて混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物をHCl(1N、10mL)中に0℃で注ぎ、続いてEtOAc(20mL×3)で抽出し、合わせた有機相を、飽和NaHCO(20mL)及び塩水(20mL)で順次洗浄し、続いて無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題の化合物(260.00mg、粗製物)を得て、精製することなく次の工程において直接的に使用した。MS(ESI):C1928に対する質量計算値、376.2;m/z実測値、377.3[M+H]
工程H.8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。8-アセチル-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(260.00mg、粗製物)を、N,N-ジメチル-ホルムアミドジメチルアセタール(DMF-DMA)(8.00mL)中で溶解し、得られた混合物を、70℃まで加熱し、16時間撹拌した。混合物を80℃まで加熱し、16時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣を、20mLのEtOAc中に溶解した。得られた有機相を、水(10mL)及び塩水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、黄色油として標題の化合物(300.00mg、粗製物)を得て、これを精製することなく次の工程において直接的に使用した。MS(ESI):C2233に対する質量計算値、431.2;m/z実測値、432.2[M+H]
工程I.3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。EtOH(6.00mL)中の8-(3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(300.00mg、粗製物)の溶液に、NHNH・HO(69.60mg、1.39mmol、67.57μL)を加え、続いて混合物を80℃まで加熱し、2時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、分取TLC(EtOAc/MeOH=20/1)により精製して、無色の油として標題の化合物(200.00mg、494.42μmol、収率71.12%、純度99%)を得た。
工程J.3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(200.00mg、499.41μmol)を、SFC(カラム:AD(250mm*30mm、10um);移動相:[0.1% NH・HO IPA];B%:25%~25%、1.6分;50分)により分離して、白色固体としての標題の化合物(90.00mg、224.74μmol、SFC上のピーク1(AD-3S_3_5_40_3MLカラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のメタノール(0.05% DEA)5%~40% 流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間:2.178分)及び白色固体としての3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル(80.00mg、199.77μmol、SFC上のピーク2、保持時間:2.328分)を得た。
中間体9a:3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル。
Figure 2022535734000294

標題の化合物を、中間体7、工程Jと同様の様式で3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(中間体9、工程Iからの生成物)からSFCによって分離した:(80.00mg、199.77μmol、SFC上のピーク2(AD-3S_3_5_40_3MLカラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のメタノール(0.05% DEA)5%~40%;流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間:2.328分)。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
中間体10a:8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。
Figure 2022535734000295

工程A.(3R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸。THF(25.00mL)及び水(5.00mL)中の3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2,8(7H)-ジカルボン酸(3R)-2-tert-ブチル8-エチル(中間体8、工程D;2.50g、6.15mmol)の溶液に、NaOH(369.00mg、9.23mmol)を加えた。混合物を40℃で16時間撹拌し、続いて水(30mL)で希釈し、HCl(1N)の添加によりpH5に調整した。得られた混合物を、酢酸エチル(50mL×3)で抽出し、合わせた有機相を塩水(40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題の化合物(2.00g、5.29mmol、収率85.94%)を得た。MS(ESI):C1826に対する質量計算値、378.2;m/z実測値、379.2[M+H]
工程B.8-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。DMF(30.00mL)中の(3R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-2,3,4,7,8,9,10,11-オクタヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-8-カルボン酸(2.00g、5.28mmol)及びN-メトキシ-メタンアミン(669.51mg、6.86mmol、HCl)の溶液に、PyBOP(3.02g、5.81mmol)、HOBt(784.78mg、5.81mmol)及びDIEA(4.09g、31.68mmol、5.52mL)を加えた。次に、混合物を20℃で3時間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、水(100mL×2)、1N HCl(50mL)、及びNaHCO(50mL)飽和水溶液で順次洗浄した。次に、有機部分をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=50%~100%)により精製して、白色固体として標題の化合物(2.06g、4.89mmol、収率92.56%)を得た。MS(ESI):C2031に対する質量計算値、421.2;m/z実測値422.3[M+H]
工程C.8-アセチル-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。THF(30mL)中の8-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(2.06g、4.89mmol)の溶液に、N下にて-30℃でMeMgBr(3M、4.89mL)を滴下して加えた。混合物を0℃まで温め、1時間撹拌した。混合物を1N HCl(100mL)中にゆっくりと注ぎ、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、白色固体として標題の化合物(1.67g、粗製物)を得た。MS(ESI):C1928に対する質量計算値、376.2;m/z実測値、377.1[M+H]
工程D.8-((E)-3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。8-アセチル-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(400mg、1.06mmol)を、DMFDMA(1.79g、15.06mmol、2mL)中で溶解した。混合物を75℃で24時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL×2)で抽出し、水(20mL)で洗浄した。合わせた有機層を、水(30mL×2)で洗浄した。有機部分を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、褐色固体として標題の化合物(400mg、926.94μmol、収率87.24%)を得た。
工程E.8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。ピリジン(5mL)中の8-((E)-3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(200mg、463.47μmol)の溶液に、NHOH・HCl(193.24mg、2.78mmol)を加えた。混合物を115℃で16時間撹拌し、続いて水(30mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、1N HCl(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(EtOAc=1)により精製して、褐色油として8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(87mg、166.87μmol、収率36.00%、純度77%)を得た。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
工程F.8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(92mg)を、HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150mm*30mm*4um;移動相:[水(0.225% FA)-ACN];B%33%~63%、10.5分)により精製して、標題の化合物(60mg)を得て、これをSFC(カラム:AD(250mm*30mm、10μm);移動相:[0.1% NH・HO MEOH];B%:25%~25%、3.3分;70分)により分離して、白色固体として8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル(SFC上のピーク1(AD-3S_3_5_40_3MLカラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のメタノール(0.05% DEA)5%~40% 流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間=1.662分、17mg、42.35μmol、収率18.48%)及び白色固体としてジアステレオマー8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル(ピーク2、保持時間=1.858分、17mg、42.35μmol、収率18.48%)を得た。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
中間体11a:8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル
Figure 2022535734000296

標題の化合物を、中間体10、工程Fと同様の様式で8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(中間体4、工程Eからの生成物)からSFCにより分離した。(17mg、42.35μmol、SFC上のピーク2(AD-3S_3_5_40_3MLカラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のメタノール(0.05% DEA)5%~40% 流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間=1.858分)。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
中間体12a:8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。
Figure 2022535734000297

工程A.8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル。HOAc(3mL)及び水(6mL)中の8-((E)-3-(ジメチルアミノ)アクリロイル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル(中間体10、工程D;200mg、463.47μmol)の溶液に、NHOH・HCl(193.24mg、2.78mmol)を加えた。混合物を10℃で16時間撹拌し、続いて加熱を70℃でさらに48時間続けた。その時、混合物を減圧下で濃縮し、結果として生じる残渣をTHF(3mL)で希釈し、aq.NaCOで9~10のpHまで調整した。BocO(303.46mg、1.39mmol、319.43μL)を加え、混合物を10℃で16時間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(EtOAc/MeOH=10/1)により精製して、無色の油として標題の化合物8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル及び8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチルの混合物(140mg、327.48μmol、収率70.66%、純度93.8%)を得た。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
工程B.8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル。8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチル及び8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R)-tert-ブチルの混合物(140mg)を、SFC(カラム:AD(250mm*30mm、5um);移動相:[0.1% NH・HO IPA];2.6分;120分)により分離して、無色の油として標題の化合物8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル(SFC上のピーク1(AD-3S_5_5_40_3MLカラム:Chiralpak AD-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のエタノール(0.05% DEA)5%~40% 流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間:1.753分、36mg、89.67μmol、収率27.41%)及び混合物(ピーク2及びピーク3、保持時間:1.866及び1.907分、50mg、中間体7を含む)を得た。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
中間体13a:8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル。
Figure 2022535734000298

中間体12、工程Bの生成物からの混合物(ピーク2及びピーク3、保持時間:1.866及び1.907分、50mg)をさらに、SFC(カラム:OJ(250mm*30mm、5μm);移動相:[0.1% NH・HO IPA];B%:20%~20%、2.2分;30分)により精製して、標題の化合物(SFC上のピーク1(OJ-3S_4_5_40_3MLカラム:Chiralcel OJ-3 100×4.6mm I.D.、3um 移動相:CO中のイソ-プロパノール(0.05% DEA)5%~40% 流速:3mL/分 波長:220nm)、保持時間=1.233分、11mg、27.40μmol、収率8.38%)を得た。MS(ESI):C2027に対する質量計算値、401.2;m/z実測値、402.3[M+H]
中間体14a.10-メチル-8-メチレン-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000299

方法A
工程A.5-メチレン-1,3,2-ジオキサチアン2-オキシド。CCl(50.00mL)中の2-メチレンプロパン-1,3-ジオール(5.00g、56.75mmol、4.63mL、1.00当量)の溶液に、CCl(10.00mL)中のSOCl(10.13g、85.13mmol、6.18mL、1.50当量)の溶液をN下にて0℃で加え、混合物を0℃で45分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、黄色油として5-メチレン-1,3,2-ジオキサチアン2-オキシド(6.90g、51.43mmol、収率90.63%)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ 5.36-5.39(m,2H),5.16(s,2H),4.22-4.28(m,2H).
工程B.2-((メチルアミノ)メチル)プロパ-2-エン-1-オール。THF(2.00mL)中の5-メチレン-1,3,2-ジオキサチアン2-オキシド(1.00g、7.45mmol、1.00当量)及びメタンアミン(2M、11.18mL、3.00当量)の溶液を、70℃まで16時間加熱した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、黄色油として標題の化合物(750.00mg、7.41mmol、収率99.46%)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。
工程C.(2-(ヒドロキシメチル)アリル)(メチル)カルバミン酸tert-ブチル。ジオキサン(5.00mL)/HO(5.00mL)中の2-(メチル-アミノメチル)プロパ-2-エン-1-オール(750.00mg、7.41mmol、1.00当量)の溶液に、BocO(1.94g、8.89mmol、2.04mL、1.20当量)及びNaHCO(622.40mg、7.41mmol、1.00当量)を加えた。混合物を30℃で16時間撹拌した。混合物をEA(50mL)で希釈し、塩水(50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して黄色油を得て、これをシリカゲルカラムにより精製して、黄色油として標題の化合物(710.00mg、3.53mmol、収率47.61%)を得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 5.10(s,1H),4.97(s,1H),3.91-4.10(m,4H),2.81(s,3H),1.50(s,9H).
工程D.2-((メチルアミノ)メチル)プロパ-2-エン-1-オール塩酸塩。ジオキサン(3.00mL)中のN-[2-(ヒドロキシメチル)アリル]-N-メチル-カルバミン酸tert-ブチル(710.00mg、3.53mmol、1.00当量)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、5.00mL、5.67当量)を加え、混合物を15℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色油として標題の化合物(480.00mg、3.49mmol、収率98.81%、HCl)を得て、これを次の工程のために直接的に使用した。H NMR(400MHz,CDOD)δ 5.46(s,1H),5.32(s,1H),4.20(s,2H),3.71(s,2H),2.73(s,3H).
工程E.3-((2-(ヒドロキシメチル)アリル)(メチル)カルバモイル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル。DMF(6.00mL)中の5-tert-ブトキシカルボニル-1,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3-カルボン酸(550.00mg、2.06mmol、1.00当量)、DIPEA(798.70mg、6.18mmol、1.08mL、3.00当量)、HATU(939.93mg、2.47mmol、1.20当量)及び2-(メチルアミノ-メチル)プロパ-2-エン-1-オール(425.21mg、3.09mmol、1.50当量、HCl)の混合物を、80℃まで16時間加熱した。混合物をEtOAc(80mL)で希釈し、塩水(80mL*3)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色油を得た。黄色油を、シリカゲルカラムにより精製して、黄色固体として標題の化合物(390.00mg、1.11mmol、収率54.03%)を得た。LCMS:351[M+1]。
工程F.10-メチル-8-メチレン-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。THF(3.00mL)中の3-[2-(ヒドロキシ-メチル)アリル-メチル-カルバモイル]-2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチル(200.00mg、570.76μmol、1.00当量)及びトリフェニルホスファン(194.62mg、741.99μmol、1.30当量)の溶液に、DIAD(150.04mg、741.99μmol、144.27mL、1.30当量)を加え、混合物を30℃で4時間撹拌した。混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、HCl(1M、50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して油を得た。油を、シリカゲルカラムにより精製して、黄色油として不純な生成物としての標題の化合物(320.00mg、粗製物、PhPOを含有する)を得た。LCMS:355[M+23]。
方法B
工程A.2-(2-(クロロメチル)アリル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル。DMF(100.00mL)中の3-クロロ-2-(クロロメチル)プロパ-1-エン(7.62g、60.95mmol、7.05mL、3.00当量)の溶液に、2,4,6,7-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル(6.00g、20.32mmol、1.00当量)及びKCO(3.65g、26.41mmol、1.30当量)を加えた。混合物を25℃で6時間撹拌し、続いて75℃まで16時間加熱した。混合物をEtOAc(80mL)で希釈し、HCl(1M、80mL)及び塩水(80mL*2)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄色油を得た。油を、シリカゲルカラムにより精製して、無色油として標題の化合物(2.90g、7.55mmol、収率37.18%)を得た。
工程B.10-メチル-8-メチレン-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。EtOH(30.00mL)中の2-(2-(クロロメチル)アリル)-6,7-ジヒドロ-2H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-3,5(4H)-ジカルボン酸5-tert-ブチル3-エチル(1.00g、2.61mmol、1.00当量)及びメタンアミン(7.5M、40.00mL、純度33%、114.94当量)の溶液を、密封チューブ中において80℃まで16時間加熱した。混合物を真空中で濃縮して、黄色油を得た。黄色油を、シリカゲルカラムにより精製して、黄色油として標題の化合物(560.00mg、1.68mmol、収率64.37%)を得た。LCMS:333[M+1]。
中間体15a:8-ヒドロキシ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000300

工程A.10-メチル-8,11-ジオキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ-[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。THF(50mL)中の10-メチル-8-メチレン-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体14a、1.4g、4.21mmol)の溶液に、OsO(107.08mg、421.18μmol、21.85μL)及びHO(25mL)中のNaIO(2.70g、12.64mmol、700.16μL)の溶液を0℃で加え、混合物を15℃で16時間撹拌した。反応混合物をNaHCO飽和水溶液(30mL)により0℃でクエンチし、続いて水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO)により精製して、黄色固体として標題の化合物(0.9g、2.69mmol、収率63.91%)を得た。MS(ESI):C1622に対する質量計算値、334.4;m/z実測値、279[M+H-56]H NMR(400MHz,CDCl)δ 5.01(s,2H),4.66(s,2H),4.04(s,2H),3.73(t,J=5.1Hz,2H),3.20(s,3H),2.76(s,2H),1.49(s,9H).
工程B.8-ヒドロキシ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。THF(2mL)中の臭化フェニルマグネシウム(3M、2.09mL)の溶液に、THF(10mL)中の10-メチル-8,11-ジオキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(0.7g、2.09mmol)の溶液を-30℃で加え、混合物を、N雰囲気下にて15℃で2時間撹拌した。反応混合物を、NHCl(5mL)飽和溶液でクエンチし、EtOAc(3mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(SiO)により精製して、白色固体として標題の化合物(0.320g、721.49μmol、収率34.46%、純度93%)を得た。MS(ESI):C2228に対する質量計算値、412.5;m/z実測値、413.1[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.60(d,J=7.5Hz,2H),7.47-7.31(m,3H),4.90(d,J=14.4Hz,1H),4.63(s,2H),4.46(d,J=14.4Hz,1H),3.82(d,J=5.5,13.4Hz,1H),3.65-3.36(m,3H),3.19(s,3H),2.79-2.65(m,2H),1.49(s,9H).
中間体16a:8-フルオロ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル。
Figure 2022535734000301

DCM(1mL)中の8-ヒドロキシ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体15a、0.08g、180.37μmol)の溶液に、DCM(1mL)中のDAST(0.0625g、387.74μmol、51.23μL)の溶液をN雰囲気下にて0℃で加えた。混合物を15℃で2時間撹拌した。反応混合物をHO(3mL)により0℃でクエンチし、続いてEtOAc(5mL×2)で抽出した。合わせた有機層を塩水(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(SiO)により精製して、白色固体として標題の化合物(0.065g、156.83μmol、収率86.95%)を得た。MS(ESI):C2227Fに対する質量計算値、414.5.4.H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.51-7.33(m,5H),4.90(m,1H),4.73-4.52(m,3H),3.98-3.83(m,1H),3.77-3.48(m,3H),3.23(s,3H),2.80(s,2H),1.54-1.39(m,9H).
実施例1a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000302

工程A.10-メチル-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11(2H)-オン。
DCM(3.00mL)中の10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2、40.00mg、103.24μmol)の溶液に、TFA(770.00mg、6.75mmol、500.00μL)を加えた。反応混合物を15℃で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、黄色油として標題の化合物(40.00mg、粗製物、TFA塩)を得て、これを精製することなく次の工程において直接的に使用した。
工程B.N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
DCM(2.00mL)中の10-メチル-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-2,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-11-オン(40.00mg、99.67μmol、TFA)の混合物に、TEA(40.34mg、398.66μmol、55.26μL)を加えた後、N-(3-シアノ-4-フルオロ-フェニル)カルバミン酸フェニル(25.54mg、99.67μmol)を加えた。反応混合物を15℃で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、結果として生じる残渣を、RP HPLC(条件A)により2回精製して、白色固体として標題の化合物(28.00mg、61.68μmol、収率61.88%、純度99%)を得た。MS(ESI):C2120FNに対する質量計算値449.2;m/z実測値、450[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.25(s,1H),7.78(dd,J=2.8,5.40Hz,1H),7.56-7.64(m,1H),7.13(t,J=8.7Hz,1H),6.88(s,1H),4.75-4.85(m,2H),4.65-4.74(m,2H),3.90-4.02(m,2H),3.76-3.87(m,3H),3.15(s,3H),2.87(t,J=5.7Hz,2H).
実施例2a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-8-(1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000303

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに10-メチル-8-(1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体3a)を使用して調製した。MS(ESI):C2119FNに対する質量計算値450.2;m/z実測値451.2[M+H]。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.02(s,1H),8.43(s,1H),7.93(dd,J=2.8,5.77Hz,1H),7.79(ddd,J=2.8,4.9,9.3Hz,1H),7.42(t,J=9.2Hz,1H),4.57(d,J=3.1Hz,2H),4.38-4.45(m,1H),4.28-4.35(m,1H),3.63-3.80(m,3H),3.58(br dd,J=5.4,14.8Hz,2H),3.02(s,3H),2.91-3.01(m,2H).
実施例3a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-11-オキソ-8-(1H-テトラゾール-5-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000304

標題の化後物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに10-メチル-11-オキソ-8-(1H-テトラゾール-5-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体4a)を使用して調製した。MS(ESI):C2019FN10に対する質量計算値450.2;m/z実測値、451.2[M+H]。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.05(s,1H),7.93(dd,J=2.8,5.8Hz,1H),7.79(ddd,J=2.8,4.9,9.3Hz,1H),7.42(t,J=9.2Hz,1H),4.74(dd,J=7.3,14.3Hz,1H),4.61(s,2H),4.53(dd,J=6.7,14.2Hz,1H),4.09-4.18(m,1H),3.62-3.83(m,4H),3.01(s,3H),2.67-2.73(m,2H).
実施例4a:N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000305

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに10-メチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体5a)、及び工程Bにおける(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバミン酸フェニルの代わりに(3-クロロ-4-フルオロフェニル)カルバミン酸フェニルを使用して調製した。MS(ESI):C2121ClFに対する質量計算値、457.1;m/z実測値458.1[M+H]+。H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.62(dd,J=2.6,6.5Hz,1H),7.56(d,J=2.2Hz,1H),7.28-7.22(m,1H),7.10-7.03(m,2H),6.28(d,J=2.3Hz,1H),4.89-4.80(m,1H),4.75-4.64(m,3H),4.10-3.99(m,1H),3.96-3.87(m,1H),3.79-3.769(m,2H),3.57(m,1H),3.09(s,3H),3.08-3.07(m,1H),2.88(br t,J=5.4Hz,2H).
実施例5a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド
Figure 2022535734000306

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体6a)を使用して調製した。MS(ESI):C2323Fに対する質量計算値、462.4;m/z実測値、463.1[M+H]+;H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.80(dd,J=2.8,5.4Hz,1H),7.60(ddd,J=2.8,4.6,9.1Hz,1H),7.35(d,J=2.2Hz,1H),7.14(t,J=8.7Hz,1H),6.87(s,1H),6.17(d,J=2.3Hz,1H),5.32(s,1H),4.78-4.55(m,4H),3.99-3.91(m,1H),3.90(s,3H),3.88-3.79(m,2H),3.75-3.68(m,1H),3.65-3.57(m,1H),3.17(s,3H),2.88(t,J=5.7Hz,2H).
実施例6a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000307

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに10-メチル-8-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体7a)を使用して調製した。MS(ESI):C2323Fに対する質量計算値、462.2;m/z実測値、463.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.79(dd,J=2.8,5.4Hz,1H),7.61(ddd,J=2.9,4.6,9.1Hz,1H),7.49(d,J=2.0Hz,1H),7.15(t,J=8.7Hz,1H),6.80(s,1H),6.25(d,J=2.0Hz,1H),4.73(s,2H),4.67(m,1H),4.51(m,1H),3.94-3.79(m,6H),3.67(m,1H),3.44(m,1H),3.16(s,3H),2.94-2.84(m,2H).
実施例7a:(3R,8S*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000308

工程A.(3R,8S*)-3,10-ジメチル-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11(2H)-オン。
DCM(3.00mL)中の(3R,8S*)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体7a、90.00mg、224.74μmol)の溶液に、TFA(462.00mg、4.05mmol、300.00μL)を15℃で加え、1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、黄色油として標題の化合物(100.00mg、粗製物、TFA)を得て、これを次の工程において直接的に使用した。
工程B.(3R,8S*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
DCM(3.00mL)中の(3R,8S*)-3,10-ジメチル-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-2,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-11-オン(50.00mg、120.66μmol TFA)及びN-(3-シアノ-4-フルオロ-フェニル)カルバミン酸フェニル(30.92mg、120.66μmol)の溶液に、TEA(73.26mg、723.96μmol、100.36μL)を15℃で加え、16時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、結果として生じる残渣を、RP HPLC(方法A)により精製して、白色固体として標題の化合物(24.00mg、51.89μmol、収率43.01%)を得た。MS(ESI):C2323FNに対する質量計算値、462.2;m/z実測値、463.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.80(dd,J=2.8,5.4Hz,1H),7.63-7.55(m,2H),7.14(t,J=8.7Hz,1H),6.77(s,1H),6.27(d,J=2.4Hz,1H),5.20-5.09(m,1H),4.84(d,J=15.3Hz,1H),4.75-4.60(m,2H),4.51(d,J=15.2Hz,1H),3.88(m,1H),3.79-3.71(m,1H),3.67-3.59(m,1H),3.15(s,3H),3.04(dd,J=6.0,15.9Hz,1H),2.71(d,J=15.9Hz,1H),1.20(d,J=6.90Hz,3H).
実施例8a:(3R,8S*)-N-(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000309

標題の化合物を、実施例7における工程Bと同様の様式で、(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-カルバミン酸フェニルの代わりに(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)カルバミン酸フェニルを使用して調製した。MS(ESI):C2323FNに対する質量計算値、505.2;m/z実測値、506.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.70(dd,J=2.7,6.1Hz,1H),7.63-7.56(m,2H),7.13(t,J=9.5Hz,1H),6.68(s,1H),6.27(d,J=2.4Hz,1H),5.22-5.11(m,1H),4.84(d,J=15.4Hz,1H),4.75-4.59(m,2H),4.52(d,J=15.3Hz,1H),3.93-3.83(m,1H),3.79-3.71(m,1H),3.67-3.58(m,1H),3.15(s,3H),3.09-3.01(m,1H),2.71(d,J=16.1Hz,1H),1.20(d,J=6.9Hz,3H).
実施例9a:(3R,8R*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000310

標題の化合物を、実施例7aと同様の様式で、(3R,8R)-3,10-ジメチル-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-11(2H)-オン(中間体8a)の代わりに3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド-[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S)-tert-ブチル(中間体9a)を使用して調製した。MS(ESI):C2323FNに対する質量計算値、462.19;m/z実測値、463.1[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.80(dd,J=2.76,5.52Hz,1H),7.54-7.64(m,2H),7.13(t,J=8.7Hz,1H),6.80(s,1H),6.27(d,J=2.38Hz,1H),5.15(m,1H),4.86(d,J=15.2Hz,1H),4.61-4.75(m,2H),4.49(d,J=15.4Hz,1H),3.90(m,1H),3.59-3.76(m,2H),3.16(s,3H),3.05(dd,J=5.7,15.9Hz,1H),2.69(d,J=15.9Hz,1H),1.20(d,J=6.9Hz,3H).
実施例10a:(3R,8R*)-N-(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000311

標題の化合物を、実施例7aと同様の様式で、工程Aにおける(3R,8S*)-3,10-ジメチル-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,7,8,9,10-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]-ジアゼピン-11(2H)-オン(中間体8)の代わりに3,10-ジメチル-11-オキソ-8-(1H-ピラゾール-3-イル)-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル(中間体9a)を使用し、且つ工程Bにおける(3-シアノ-4-フルオロフェニル)カルバミン酸フェニルの代わりに(4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)-フェニル)カルバミン酸フェニルを使用して調製した。MS(ESI):C2323に対する質量計算値、505.2;m/z実測値、506.1[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.70(dd,J=2.64,6.02Hz,1H),7.63-7.56(m,2H),7.13(t,J=9.4Hz,1H),6.73(s,1H),6.27(d,J=2.3Hz,1H),5.16(m,1H),4.86(d,J=15.18Hz,1H),4.73-4.61(m,2H),4.50(d,J=15.3Hz,1H),3.90(m,J=6.4Hz,1H),3.75-3.60(m,2H),3.17(s,3H),3.09-3.01(m,1H),2.69(d,J=15.9Hz,1H),1.20(d,J=6.9Hz,3H).
実施例11a:(3R,8S*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド
Figure 2022535734000312

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル(中間体10a)を使用して調製した。MS(ESI):C2322FNに対する質量計算値、463.2;m/z実測値、464.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.48(d,J=1.5Hz,1H),7.83-7.77(m,1H),7.61-7.53(m,1H),7.20-7.11(m,1H),6.58(s,1H),6.36(d,J=1.6Hz,1H),5.24-5.06(m,1H),4.82(d,J=15.0Hz,1H),4.78-4.71(m,1H),4.60-4.47(m,2H),3.99-3.89(m,1H),3.77(d,J=5.4Hz,1H),3.70(d,J=5.9Hz,1H),3.19(s,3H),3.08-2.99(m,1H),2.71(d,J=16.0Hz,1H),1.24-1.14(m,3H).
実施例12a:(3R,8R*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000313

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-(イソオキサゾール-3-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル(中間体11a)を使用して調製した。MS(ESI):C2322FNに対する質量計算値、463.2;m/z実測値、464.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.47(d,J=1.5Hz,1H),7.81(dd,J=2.8,5.44Hz,1H),7.58(ddd,J=2.8,4.5,9.1Hz,1H),7.16(t,J=8.7Hz,1H),6.64(s,1H),6.38(d,J=1.6Hz,1H),5.16(m,J=6.11Hz,1H),4.85(d,J=15.6Hz,1H),4.75(dd,J=7.0,14.37Hz,1H),4.59(dd,J=5.6,14.43Hz,1H),4.51(d,J=15.4Hz,1H),3.99(m,J=6.4Hz,1H),3.80-3.65(m,2H),3.22(s,3H),3.07(dd,J=5.9,15.8Hz,1H),2.71(d,J=16.0Hz,1H),1.22(d,J=6.8Hz,3H).
実施例13a:(3R,8S*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000314

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8S*)-tert-ブチル(中間体12a)を使用して調製した。MS(ESI):C2322FNに対する質量計算値、463.2;m/z実測値464.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.30(d,J=1.7Hz,1H),7.80(dd,J=2.7,5.32Hz,1H),7.61-7.55(m,1H),7.16(t,J=8.7Hz,1H),6.59(s,1H),6.29(d,J=1.2Hz,1H),5.19-5.10(m,1H),4.83(d,J=15.4Hz,1H),4.76(dd,J=7.3,14.1Hz,1H),4.65-4.56(m,1H),4.51(d,J=15.2Hz,1H),4.01(m,J=5.5Hz,1H),3.86(dd,J=5.3,14.98Hz,1H),3.64(dd,J=5.6,14.98Hz,1H),3.17(s,3H),3.05(dd,J=5.7,15.96Hz,1H),2.72(d,J=16.5Hz,1H),1.22(d,J=7.0Hz,3H).
実施例14a:(3R,8R*)-N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000315

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-(イソオキサゾール-5-イル)-3,10-ジメチル-11-オキソ-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]-ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸(3R,8R*)-tert-ブチル(中間体13a)を使用して調製した。MS(ESI):C2322FNに対する質量計算値、463.2;m/z実測値、464.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.28(d,J=1.6Hz,1H),7.80(dd,J=2.7,5.3Hz,1H),7.58(m,1H),7.16(t,J=8.7Hz,1H),6.63(s,1H),6.29(d,J=1.22Hz,1H),5.15(m,J=6.97Hz,1H),4.85(d,J=15.3Hz,1H),4.79-4.70(m,1H),4.66-4.58(m,1H),4.49(d,J=15.3Hz,1H),4.07-3.98(m,1H),3.83(dd,J=5.7,15.1Hz,1H),3.68-3.58(m,1H),3.19(s,3H),3.06(dd,J=5.8,16.0Hz,1H),2.70(d,J=15.4Hz,1H),1.22(d,J=7.0Hz,3H).
実施例15a:N-(3-シアノ-4-フルオロ-フェニル)-11-ヒドロキシ-13-メチル-14-オキソ-11-フェニル-4,8,9,13-テトラザトリシクロ[7.5.0.02,7]テトラデカ-1,7-ジエン-4-カルボキサミド。
Figure 2022535734000316

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-ヒドロキシ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ-[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体15a)を使用して調製した。MS(ESI):C2523Fに対する質量計算値、474.2;m/z 実測値、475.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.78-7.76(m,1H),7.65-7.53(m,3H),7.48-7.35(m,3H),7.14(t,J=8.7Hz,1H),6.68(s,1H),4.96(d,J=14.3Hz,1H),4.81-4.62(m,2H),4.49(d,J=14.4Hz,1H),3.97-3.81(m,2H),3.63-3.39(m,2H),3.24(s,3H),2.90(t,J=5.7Hz,2H),2.49(s,1H).
実施例16a:N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-8-フルオロ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボキサミド。
Figure 2022535734000317

標題の化合物を、実施例1aと同様の様式で、工程Aにおける10-メチル-11-オキソ-8-(1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-1,3,4,7,8,9-ヘキサヒドロピリド[2,3]ピラゾロ[2,4-b][1,4]ジアゼピン-2-カルボン酸tert-ブチル(中間体2a)の代わりに8-フルオロ-10-メチル-11-オキソ-8-フェニル-3,4,8,9,10,11-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[4’,3’:3,4]ピラゾロ[1,5-a][1,4]ジアゼピン-2(7H)-カルボン酸tert-ブチル(中間体16a)を使用して調製した。MS(ESI):C2522に対する質量計算値、476.5;m/z 実測値、477.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl)δ 7.78(d,J=2.8,5.5Hz,1H),7.60(m,1H),7.50-7.34(m,5H),7.14(t,J=8.7Hz,1H),6.81(s,1H),4.97(d,J=6.8,14.7Hz,1H),4.85-4.60(m,3H),3.95-3.84(m,2H),3.78-3.53(m,2H),3.26(s,3H),2.92(t,J=5.8Hz,2H).
4.式(I)の化合物の抗HBV活性
手順
抗HBV活性は、ドキシサイクリン(doxicycline)の非存在下(Tet-offシステム)でHBVを複製する、HBV産生を誘導した安定な細胞株であるHepG2.117細胞株を使用して測定された。HepG2細胞株は、番号HB-8065でATCC(登録商標)から入手可能である。HepG2細胞株のトランスフェクションは、Sun and Nassal 2006 Journal of Hepatology 45(2006)636-645“Stable HepG2-and Huh7-based human hepatoma cell lines for efficient regulated expression of infectious hepatitis B virus”において記載されるとおりであり得る。
抗ウイルスアッセイのために、HBV複製を誘導し、段階希釈した化合物による処理を96ウェルプレート内で実施した。3日間処理した後、リアルタイムPCR並びにHBV特異的プライマーセット及びプローブを使用する細胞内HBV DNAの定量により、抗ウイルス活性を決定した。
化合物の細胞毒性を、化合物の存在下で3日間インキュベートした、HepG2細胞又はHepG2.117細胞を使用して試験した。細胞の生存率は、PERKIN ELMER ATPlite発光アッセイシステムを使用して評価された。
結果:
Figure 2022535734000318
Figure 2022535734000319
Figure 2022535734000320
Figure 2022535734000321
Figure 2022535734000322
Figure 2022535734000323
誘導又は非誘導のHBc小斑点HepG2.117細胞を、ドキシサイクリンの非存在下にて、DMSO又は試験化合物の存在下で培養した。ホルムアルデヒド固定及びTriton-X-100透過処理の後、B型肝炎ウイルスコアタンパク質(HBc)を、一次抗HBc抗体で免疫標識した。ALEXA 488がコンジュゲートされた二次抗体を、一次HBVコアシグナルの蛍光検出のために使用した。CELLMASK Deep Red及びHOECHST 33258を、それぞれ細胞質及び核の検出のために使用し、これらは、細胞区画の区分けを可能にした。
異なる形態学的表現型を検出することを可能にする画像解析ソフトウェアを使用して、細胞質又は核におけるHBVコアのレベルを測定した(ハイコンテントイメージングアッセイ)。
HBV複製阻害アッセイ
開示される化合物によるHBV複製阻害を、HepG2.2.15細胞などのHBVで感染若しくはトランスフェクトされた細胞又はHBVが安定的に組み込まれた細胞中で決定した(Sells et al.1987)。この実施例では、HepG2.2.15細胞は、10%のウシ胎児血清(FBS)、ジェネティシン、L-グルタミン、ペニシリン及びストレプトマイシンを含有する細胞培養培地中で維持された。HepG2.2.15細胞を、96ウェルプレート内に40,000cells/ウェルの密度で播種し、0.5%の最終DMSO濃度で段階希釈した化合物を単独で又はチェッカーボックスフォーマット内の薬物を添加することにより組み合わせて処理した。細胞を、3日間化合物とインキュベートし、その後、培地を取り除き、化合物を含有する新鮮な培地を細胞に添加し、さらに3日間インキュベートした。6日目に、上清を取り除き、37℃で60分間、DNaseで処理した後、75℃で15分間酵素を不活性化した。キャプシド形成されたHBV DNAは、50℃で40分間、2.5μgのプロテイナーゼKを含有する溶解緩衝剤(Affymetrix QS0010)中でインキュベートすることにより、ビリオン及び共有結合したHBVポリメラーゼから放出された。HBV DNAは、0.2MのNaOHの添加によって変性させ、分岐鎖DNA(BDNA)QuantiGeneアッセイキットを製造業者(Affymetrix)の勧告に従って使用して検出した。HBV DNAレベルはまた、HBV DNAにハイブリダイズできるHBV特異的PCRプローブ及び定量のための蛍光標識プローブを使用したQuickExtraction Solution(Epicentre Biotechnologies)を用いたカプシド形成されたHBV DNA抽出の増幅及びHBV DNAの増幅に基づいて、qPCRを使用して定量した。さらに、単独で、又は組み合わせて試験化合物とともにインキュベートしたHepG2.2.15細胞の細胞生存性は、製造業者(Promega)のプロトコルに従ってCellTitre-Glo試薬を使用することによって決定した。培養培地しか含有していないウェルからの平均バックグラウンドシグナルを全ての他の試料から減じ、各化合物濃度での阻害率は、方程式E1を使用して、0.5%のDMSOで処理したHepG2.2.15細胞からのシグナルを正規化することによって計算した。
E1:阻害率(%)=(DMSOave-Xi)/DMSOave×100%
式中、DMSOaveは、DMSO対照(0%阻害対照)で処理されたウェルから計算される平均シグナルであり、Xiは、個々のウェルから測定されるシグナルである。50%の阻害作用を達成した有効濃度であるEC50値は、Graphpad Prismソフトウェア(San Diego、CA)を使用して非線形フィッティング及び方程式E2によって決定した。
E2:Y=Ymin+(Ymax-Ymin)/(1+10(LogEC50-X)×HillSlope)
式中、Yは、阻害率値(%)を表し、Xは、化合物濃度の対数を表す。
選択した開示化合物を上記のとおりにHBV複製アッセイ(BDNAアッセイ)においてアッセイし、これらの活性化合物の代表的な群は、表3に示される。表9は、選択化合物の群についてBDNAアッセイによって得られたEC50値を示す。
Figure 2022535734000324
Figure 2022535734000325
Figure 2022535734000326
開示される主題は、特定の実施形態及び本明細書に記載される実施例によって範囲が制限されるべきではない。実際に、記載されるものに加えて、本開示の様々な変更形態が、前述の明細書及び添付の図面から当業者に明らかであろう。そのような変更形態は、添付の特許請求の範囲内にあることが意図される。
本明細書で引用される全ての参考文献(例えば、出版物又は特許若しくは特許出願)は、それぞれの個々の参考文献(例えば、出版物又は特許若しくは特許出願)が全ての目的のために全体として参照により具体的に且つ個別に組み込まれることが示されるのと同程度に全体として及び全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内である。

Claims (28)

  1. 式(I)の化合物
    Figure 2022535734000327

    又はその立体異性体若しくは互変異性体
    (式中、
    は、5~10員単環式又は二環式環、より具体的には5~9員単環式又は二環式環であり、前記5~10員単環式又は二環式環、より具体的には前記5~9員単環式又は二環式環は、
    -任意選択により、1~3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子はそれぞれ独立して、N、O及びSから選択され;且つ/又は
    -任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~6アルキル、OC1~6アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換され;
    より具体的には、Rは、Cl、F、CN、CH、CF、及びCFHからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換されたフェニルであり;
    は、H、C1~4アルキル及び1つ以上のFで置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され;
    nは、0又は1の整数であり;
    Wは、CHR又はC=CHであり;
    は、H、F、OH、OH又はFで任意選択により置換されたC1~4アルキル、CONHC1~4アルキル、CONHC3~6シクロアルキル、NHSO1~4アルキル及びNHSO3~6シクロアルキルからなる群から選択され;
    Xは、CH及びOからなる群から選択され;
    Yは、NRであり、
    は、
    H、
    1~4アルキル、
    1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
    5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
    前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、CHCF、C1~4アルキル、OH、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、SON(CH及びC3~4シクロアルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;且つ
    Zは、C(=O)及びC(=S)からなる群から選択される)
    又はその薬学的に許容される塩。
  2. が、1つ以上の塩素置換基で置換されたフェニルであり、より具体的には、Rが、ジクロロフェニルである、請求項1に記載の化合物。
  3. が、H又はメチルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. Zが、C=Oである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. Xが、CHである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. Wが、CH又はCHFである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、C1~4アルキル及び5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルからなる群から選択され、前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子が、N、O及びSから独立して選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキルであり、前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子がNであり、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、フェニル、ピリジル、ピラゾリル又はインドリルであり、前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項8に記載の化合物。
  10. 前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、フェニル、ピリジル、ピラゾリル又はインドリルであり、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環が、任意選択により、ハロゲン、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF及びOCFHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、請求項9に記載の化合物。
  11. HepG2.117細胞株においてHBV DNAの阻害について0.10μM未満のEC50を示す、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又は薬学的に許容される塩を含み、且つさらに少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  13. 医薬としての使用のための請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 必要とする哺乳動物におけるHBV感染又はHBV誘導性疾患の予防又は治療における使用のための請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項12に記載の医薬組成物。
  15. 慢性B型肝炎の予防又は治療における使用のための請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項12に記載の医薬組成物。
  16. 必要とする個体においてHBV感染又はHBV誘導性疾患を治療する方法であって、前記個体に治療有効量の請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又は請求項12に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
  17. 必要とする哺乳動物におけるHBV感染又はHBV誘導性疾患の予防又は治療における同時の、別々の又は連続的な使用のための組み合わせた製剤として第1の化合物及び第2の化合物を含む製品であって、前記第1の化合物が、前記第2の化合物と異なり、前記第1の化合物が、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物若しくは薬学的に許容される塩又は請求項12に記載の医薬組成物であり、且つ前記第2の化合物が、別のHBV阻害剤である、製品。
  18. 前記第2の化合物が、HBV複合薬、HBVワクチン、HBV DNAポリメラーゼ阻害剤、免疫調節剤、トール様受容体(TLR)調節剤、インターフェロンアルファ受容体リガンド、ヒアルロニダーゼ阻害剤、B型肝炎表面抗原(HBsAg)阻害剤、細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(ipi4)阻害剤、シクロフィリン阻害剤、HBVウイルス侵入阻害剤、ウイルスmRNAを標的化するアンチセンスオリゴヌクレオチド、短鎖干渉RNA(siRNA)及びddRNAiエンドヌクレアーゼ調節剤、リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、HBV E抗原阻害剤、共有結合性閉環状DNA(cccDNA)阻害剤、ファルネソイドX受容体アゴニスト、HBV抗体、CCR2ケモカインアンタゴニスト、チモシンアゴニスト、サイトカイン、核タンパク質調節剤、レチノイン酸誘導性遺伝子1刺激剤、NOD2刺激剤、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)阻害剤、インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)経路阻害剤、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、組換えチモシンアルファ-1、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤、KDM阻害剤、HBV複製阻害剤、アルギナーゼ阻害剤、及び他のHBV薬物から選択される治療剤からなる群から選択される別のHBV阻害剤である、請求項17に記載の製品。
  19. 式(I)の化合物の調製のための方法であって、工程a)、b)、c)、d)、e)及びf):
    a)式(II)の化合物
    Figure 2022535734000328

    を式(III)の化合物
    Figure 2022535734000329

    とNaBHCNの存在下で反応させて、式(IV)の化合物
    Figure 2022535734000330

    (式中、nは、0又は1の整数であり;
    は、ジクロロフェニルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は、1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環であり、前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)を形成すること;
    b)式(V)の化合物
    Figure 2022535734000331

    を式(VI)の化合物
    Figure 2022535734000332

    とヨウ化カリウム(KI)の存在下で反応させて、式(VII)の化合物
    Figure 2022535734000333

    (式中、nは、0であり、
    は、ジクロロフェニルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は,C2~5アルキニル、
    1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)である)を形成すること;
    c)式(VIII)の化合物
    Figure 2022535734000334

    を、任意選択により1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)の存在下で1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)又はトリメチルアルミニウム(Al(CH)と反応させて、式(IX)の化合物
    Figure 2022535734000335

    (式中、Rは、水素又は
    Figure 2022535734000336

    であり、
    nは、0又は1の整数であり;
    は、ジクロロフェニル又はtert-ブトキシドであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は、C1~4アルキル、
    1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
    1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)、
    2~5アルキニルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルである)を形成すること;
    d)式(X)の化合物
    Figure 2022535734000337

    を、式(XI)の化合物
    Figure 2022535734000338

    と非求核性塩基、より具体的には炭酸セシウム(CsCO)又は水素化ナトリウム(NaH)の存在下で反応させて、式(XII)の化合物
    Figure 2022535734000339

    (式中、nは、0又は1の整数であり;
    は、ジクロロフェニルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり;
    は、水素又はC1~4アルキルであり、
    10は、1、2又は3個のヘテロ原子を任意選択により含有する5~10員単環式又は二環式芳香環(前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH、C3~4シクロアルキル、C(=O)Ot-Bt及びSON(CHからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)であり;
    Lは、臭化物、塩化物又はヨウ化物である)を形成すること;
    e)式(XIII)の化合物
    Figure 2022535734000340

    を強酸、より具体的には塩酸(HCl)又はトリフルオロ酢酸(TFA)と反応させて、式(XIV)の化合物
    Figure 2022535734000341

    (式中、nは、0又は1の整数であり;
    は、水素又はメチルであり;
    11は、H、
    1~4アルキル、
    1つ以上のFで置換されたC1~4アルキル、
    5~10員単環式又は二環式芳香環で置換されたC1~4アルキル(前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、1、2又は3個のヘテロ原子を含有し、前記ヘテロ原子は、独立して、N、O及びSから選択され、且つ
    前記5~10員単環式又は二環式芳香環は、任意選択により、水素、ハロゲン、CN、CF、CFH、CFH、CFCH、C1~4アルキル、OC1~4アルキル、OCF、OCFH及びC3~4シクロアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される)であり;
    Qは、CH、CHF、CH(CHOH)、CH(CHF)、C=CH、又はCHNHSOCHであり;
    Rは、CH又はOであり;
    Tは、C=O又はC=Sである)を形成すること;
    f)式(XIV)の化合物
    Figure 2022535734000342

    を式(XV)の化合物
    Figure 2022535734000343

    と非求核性塩基、より具体的には炭酸ナトリウム(NaCO)、トリエチルアミン(EtN)又はジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)の存在下で反応させて、式(XVI)の化合物
    Figure 2022535734000344

    (式中、Rは、ジクロロフェニルであり、且つG、n、Q、R、T及びG11は、工程eで定義されている)を形成することのうちの少なくとも1つの工程を含み、
    ただし、
    プロセスが工程aを含むとき、プロセスはさらに工程cを含む、
    プロセスが工程bを含むとき、プロセスはさらに工程cを含む、及び
    プロセスが工程eを含むとき、プロセスはさらに工程fを含むことを条件とする方法。
  20. 式(Ia)の化合物
    Figure 2022535734000345

    (式中、
    1aは、C6~10アリール又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、R1aは、任意選択により、メチル又はフルオロから選択される置換基で置換され;
    2aは、独立して、水素及びC1~6アルキルからなる群から選択され;
    3aは、Cl、CN、及びC1~4ハロアルキルからなる群から選択され;
    4aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、及びメチルからなる群から選択され;且つ
    は、CF又はNである)
    又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、若しくは薬学的に許容される塩形態。
  21. 1aが、独立して、1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4オキサジアゾール-5-イル、1H-テトラゾール-5-イル、1H-ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル、1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-5-イル、又はフェニルから選択される、請求項20に記載の化合物。
  22. 3aが、Cl、CN、又はC1~4ハロアルキルである、請求項20又は21に記載の化合物。
  23. 2aが、水素又はメチルである、請求項20~22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. Figure 2022535734000346

    が、3-シアノ-4-フルオロフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、又は4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニルである、請求項20~23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. Figure 2022535734000347

    Figure 2022535734000348

    からなる群から選択される化合物、及びその薬学的に許容される塩、N-オキシド、又は溶媒和物。
  26. 請求項20~25のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  27. 必要な個体におけるHBV感染を治療する方法であって、前記個体に治療有効量の請求項20~25のいずれか一項に記載の化合物又は請求項26に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
  28. 必要とする個体においてHBV DNA含有粒子又はHBV RNA含有粒子の形成又は存在を阻害するか又は低減する方法であって、前記個体に治療有効量の請求項20~25のいずれか一項に記載の化合物又は請求項26に記載の医薬組成物を投与することを含む方法。
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