JP2022534865A - 湿潤たばこ抽出物の濃縮 - Google Patents

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Abstract

本発明は、エアロゾル発生物品で使用する濃縮たばこ抽出物の製造方法を提供する。方法は、天然たばこ材料を提供することと、揮発性種が天然たばこ材料から放出されるように(この揮発性種はニコチンを含む)、天然たばこ材料を、ある温度に、かつある時間の間加熱することと、放出された揮発性種を収集し、かつ収集された揮発性種と、多価アルコールと、少なくとも約40重量パーセントの水とを含む液体の天然由来のたばこ抽出物を形成することと、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱することであって、たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約60パーセントだけ低減するように、天然由来のたばこ抽出物が、ある温度に、かつある時間の間加熱される、加熱することと、を含む。本発明はまた、本方法から得られた濃縮された天然由来のたばこ抽出物も提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、濃縮たばこ抽出物を製造する方法に関する。本発明による方法によって得られたたばこ抽出物は、エアロゾル発生物品および装置での使用が見いだされている。一例として、本発明による方法によって得られたたばこ抽出物は、電子ベイピング装置などのエアロゾル発生装置で使用する気化可能な組成物の調製での使用が見いだされている。
ニコチン含有基体またはたばこ含有基体などのエアロゾル発生基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当業界で周知である。典型的に、こうした加熱式喫煙物品(しばしば、「加熱非燃焼式」物品と呼ばれる)において、エアロゾルは熱源から、物理的に分離されたエアロゾル発生基体または材料への熱の伝達によって発生され、このエアロゾル発生基体または材料は熱源と接触して、または熱源内に、または熱源の周囲に、または熱源の下流に位置してもよい。エアロゾル発生物品の使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。
数多くの先行技術文書は、エアロゾル発生物品を消費するためのエアロゾル発生装置を開示している。こうした装置としては、例えばエアロゾル発生装置の一つ以上の電気ヒーター要素から加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体への熱伝達によってエアロゾルが発生される、電気加熱式のエアロゾル発生装置が挙げられる。
加熱式エアロゾル発生物品用の数多くの異なる基体が開示されている。とりわけ、液体ニコチン組成物はしばしば、eリキッドと呼ばれ、固体基体の代替として提案されている。これらの液体組成物は、例えばエアロゾル発生装置のコイル状の電気抵抗性のあるフィラメントによって加熱されてもよい。
液体たばこ抽出物を製造するための幾つかの方法が周知である。一例として、国際公開第2017/144705号は、たばこ材料が摂氏50~250度の温度に加熱され、かつ加熱されたたばこ材料から放出された揮発性種が収集されて、eベイピング装置で使用する液体製剤(eリキッドとも呼ばれる)を製造する方法を開示している。
たばこ材料が最大数週間または数カ月間、抽出液中に懸濁液の状態で保持される、浸軟法も周知である。結果として得られたスラリーはその後濾過され、それ故に収集された液相は、気化可能な液体製剤を製造するために使用することができる。一つのこうした方法、いわゆる「冷浸軟法」において、抽出条件(例えば、温度および圧力)を制御する方法は通常、存在しない。例えば、米国特許公開第2012/192880号に記載されている浸軟法の変形例において、スラリーは摂氏100度以上に加熱される。
浸軟プロセスの一次産物を表す、スラリーの濾過時に収集された液相は、高度に希釈されていて、無極性たばこ風味種の含有量が少ない傾向がある。加えて、液相は典型的に、ニコチンをほとんどまたは全く含有しない。そのため、浸軟法によって得られた液体抽出物は一般に、気化可能な液体製剤で使用する前に、ニコチン塩およびグリセリンなどの追加成分で補充される必要がある。
たばこ材料を数時間または数日間、水中で実質的に煮て蒸気相を形成し、蒸気相の凝縮によって得られた蒸留物をベッセル内に連続的に収集する、代替プロセスが周知である。経時的に、高比率の無極性化合物を含有する油状のワックス状の層が蒸留物の表面上に蓄積する。
一方で、ワックス状の層が上方に蓄積し、かつニコチンおよび他の水溶性化合物を含有する水性部分は、ボイラーへとリサイクルされる。抽出収率を増加するために、無極性共溶媒を水性部分とともにボイラーに随意に供給してもよい。もう一方で、ワックス状の相が収集され、一つのこうした水蒸留プロセスの一次産物を最終的に形成する。こうした産物はしばしば「たばこ精油」と呼ばれ、たばこ中に存在する無極性化合物(脂肪酸、ネオフィタジエン等)を高い比率で含有する。一つのこうした方法によって得られたたばこ精油は典型的に、ニコチンを含有しない。また、揮発性無極性溶媒の使用を伴う抽出プロセスに、たばこ材料を供することも周知である。適切な溶媒の例としては、環状または非環状の短いアルカンだけでなく、ジクロロメタンのような塩素系溶剤も挙げられる。一つのこうしたプロセスにおいて、過剰な溶媒は、真空下で制御された加熱によって蒸発させてもよい。これは典型的に、抽出溶媒よりも高い沸点を有するエタノールの存在下で行われ、これによって微量の抽出溶媒であっても検出することができる。
一つのこうした溶媒支援抽出プロセスの一次産物はしばしば、「たばこアブソリュート」と呼ばれ、微量のエタノールを含有してもよい。これはワックス状の産物であり、特定の溶媒を用いて抽出することができる大半の無極性化合物の高度に濃縮された混合物を含有し、一般的にニコチンを含み、ニコチンは概して、比較的に高濃度で存在する。
代替的な抽出プロセスは、たばこ材料を超臨界条件下の溶媒(超臨界二酸化炭素など)と接触させることを伴う。一つのこうしたプロセスは、米国特許公開第2013/160777号に開示されていて、超臨界流体と接触した供給材料内の揮発性物質は超臨界相に分割されうるという原理に依存する。任意の可溶性材料の溶解後、溶解した物質を含有する超臨界流体を除去することができ、供給物質の溶解した構成成分を超臨界流体から分離して取り出すことができる。超臨界抽出プロセスの一次産物は、より低い温度および圧力で実行される溶媒支援抽出プロセスの「たばこアブソリュート」と実質的に類似していて、残留溶媒を含有せず、高濃度のワックス状の無極性化合物を典型的に有し、またニコチンを含み、ニコチンは概して、比較的に高い濃度で存在する。
しかしながら、当業界で周知の方法によって得ることができるすべてのたばこ抽出物は、加熱されたたばこの風味に関連する化合物(フラネオールなど)を(含まれていたとしても)非常に低い濃度で有する傾向がある。
既存の天然由来のたばこ抽出物を、その含有量のより微細な調整によって改善することが望ましいことになる。一例として、それほど望ましくない化合物(フェノール、たばこ特異的ニトロソアミン(TSNA)など)の濃度に対して、ニコチンおよび風味付与種の濃度を制御することができることが望ましいことになる。これは、調整された感覚的な体験を作り出すことができるたばこ抽出物を含む、液体のニコチン含有組成物の気化に伴い、エアロゾルが送達されることを可能にするという点で有利であることになる。
また、天然由来のたばこ抽出物の含水量を減少させることができることも望ましい場合がある。そのため、様々な組成物を得るために、異なるタイプのたばこ材料から得られた抽出物をブレンドしてもよい。これは、液体のニコチン含有組成物の風味特性だけでなく、こうした組成物の加熱に伴い発生したエアロゾルの風味特性のさらなるまたは代替的な調整を可能にする場合があるため、特に望ましい場合がある。
液体製剤の溶媒含有量、特に含水量を低減するための数多くの技術が利用可能である。これには、分子ふるい、凍結乾燥、蒸留、膜透過、液体クロマトグラフィーなどの使用が挙げられる。しかしながら、これらの技術のうちの幾つかは、潜在的な毒性の問題という欠点を有する可能性がある。さらに、これらの技術のうちの一部の実装は、例えばエネルギー消費の観点から、時間がかかる、または特に高価である場合がある。それ故に、これらの技術は、既存の生産ラインに組み込むことが一般的に簡単ではない場合があり、または環境問題を呈する場合がある。加えて、これらの技術のうちの一部は、たばこ抽出物の風味に、またはたばこ抽出物を用いて調製されたニコチン組成物の風味に望ましくない影響を与える場合がある。
加えて、ある特定の風味に関連のない望ましくない化合物の含有量は、抽出プロセスのみによって制御することが特に困難であることが分かっている。例えば、アセトアルデヒドおよびホルムアルデヒドなどのカルボニル化合物は典型的に天然由来のたばこ抽出物中に存在することが観察されていて、それらの濃度を減少させることが望ましいことになる。
従って、濃縮たばこ抽出物を製造する新規かつ改善された方法を提供することが望ましいことになる。より具体的に、エアロゾル発生装置で使用するニコチン組成物の製造で使用する濃縮たばこ抽出物を製造する、新規かつ改善された方法を提供することが望ましいことになる。また、特定の望ましくない化合物(例えば、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのカルボニル化合物)の含有量の低減を可能にする、濃縮たばこ抽出物の製造の新規かつ改善された方法を提供することも望ましいことになる。
さらに、例えばエアロゾル発生装置内で気化されるeリキッドなど、ニコチン組成物の製造での使用に適した、新規かつ改善された天然由来のたばこ抽出物を提供することが望ましいことになる。
本開示は、エアロゾル発生物品で使用する濃縮たばこ抽出物を製造する方法に関する。方法は、天然たばこ材料を提供する工程を含んでもよい。さらに、方法は、揮発性種が天然たばこ材料から放出されるように(この揮発性種はニコチンを含む)、天然たばこ材料を、ある温度に、かつある時間の間加熱する工程を含んでもよい。天然たばこ材料を加熱するこうした工程は、不活性気体の流れの中、または不活性気体と水もしくは蒸気との組み合わせの流れの中で、天然たばこ材料を加熱することを含んでもよい。代替として、天然たばこ材料を加熱する工程は、真空下で天然たばこ材料を加熱することを含んでもよい。方法は、放出された揮発性種を収集し、かつ収集された揮発性種と、多価アルコールと、少なくとも約40重量パーセントの水とを含む液体の天然由来のたばこ抽出物を形成する工程を含んでもよい。加えて、方法は、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する工程を含んでもよい。こうした加熱する工程において、たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約60パーセントだけ低減するように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよい。
さらに、本開示は、上記に簡潔に提示した通りの方法によって得ることができるタイプの濃縮された天然由来のたばこ抽出物に関する。濃縮された天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含んでもよい。
本発明によると、エアロゾル発生物品で使用する濃縮たばこ抽出物を製造する方法が提供されていて、方法は、天然たばこ材料を提供することと、揮発性種が天然たばこ材料から放出されるように(この揮発性種はニコチンを含む)、天然たばこ材料を、ある温度に、かつある時間の間加熱することであって、天然たばこ材料を加熱することが好ましくは、不活性気体の流れの中、または不活性気体と水もしくは蒸気との組み合わせの流れの中で天然たばこ材料を加熱すること、または天然たばこ材料を真空下で加熱することを含む、加熱することと、放出された揮発性種を収集し、かつ収集した揮発性種と、多価アルコールと、少なくとも約40重量パーセントの水とを含む液体の天然由来のたばこ抽出物を形成することと、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱することであって、たばこ抽出物中の含水量を少なくとも約60パーセントだけ低減するように、天然由来のたばこ抽出物が、ある温度に、かつある時間の間加熱される、加熱することとを含む。
本発明によると、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む、濃縮された天然由来のたばこ抽出物がさらに提供されている。
本発明によると、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約12マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドとを含む、濃縮された天然由来のたばこ抽出物も提供されている。
本発明によると、気化可能なニコチン組成物を保持する貯蔵部と、マウスピースと、ニコチン組成物を加熱するように構成されたヒーターとを備えるカトマイザーを備える、エアロゾル発生システムがさらに提供されている。ニコチン組成物は、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む濃縮された天然由来のたばこ抽出物を含む。
当然のことながら、本発明の一態様に関して説明した任意の特徴は、本発明の任意の他の態様にも等しく適用可能である。
本発明に関して本明細書で使用される「たばこ抽出物」という用語は、たばこ出発材料で実行される抽出プロセスの直接産物を説明するために使用される。それ故に、たばこ抽出物は典型的に、たばこ抽出処理条件および技法を使用して、天然たばこ材料から分離された、天然たばこ材料から除去された、または天然たばこ材料に由来する天然構成成分の混合物を含む。それ故に、一つのこうしたプロセスにおいて、抽出されたたばこ構成成分は、天然たばこ材料から除去され、また抽出されていないたばこ構成成分から分離される。水または有機溶媒(例えば、アルコール)などの溶媒を使用して、たばこ抽出物を得ることが周知である。さらに、熱を使用してたばこ抽出物を得て、たばこ材料から揮発性種を放出し、また溶媒を使用して揮発性種を収集することが周知である。それ故に、たばこ抽出物はまた典型的に、抽出プロセスを実行するために使用された担体または溶媒を含む。好ましいたばこ抽出物は、単一の構成成分に対して高度に選択的ではない抽出プロセスおよび条件を使用することによって得られる複数の抽出された構成成分を組み込む。それ故に、一般に、本発明の意味内の「たばこ抽出物」という用語は、たばこの芳香および風味に関連する構成成分の混合物を指すために使用される。このように、これらのたばこ抽出物を含む液体製剤を気化させることによって発生したエアロゾルは、望ましい感覚的な特徴を有しうる。
「天然由来のたばこ抽出物」という用語は本明細書において、本発明に関連して、天然たばこ材料から得られたたばこ抽出物を説明するために使用される。このように、「天然由来の抽出物」は、たばこ植物内に天然に存在し、かつたばこ抽出処理条件および技法を使用して、たばこ植物材料から分離された、また除去された、またはこれに由来するニコチンである、一部の「内因性ニコチン」を含有する。これに反して、「天然由来の抽出物」は、合成由来ニコチンを含有しない。
「天然たばこ材料」という用語は本明細書において、本発明に関連して、葉、中肋、茎および葉柄を含むがこれらに限定されない、ニコチアナ属の任意の植物メンバーの任意の部分を説明するために使用される。特に、天然たばこ材料は、フルキュアたばこ材料、バーレー種たばこ材料、オリエント葉たばこ材料、メリーランド種たばこ材料、ダークたばこ材料、ダークファイヤードたばこ材料、ルスティカ種たばこ材料、ならびに他の稀なたばこまたは特殊たばこ由来の材料、またはこれらのブレンドを含んでもよい。以下でより詳細に説明する通り、たばこ材料は、そのままのもの(例えば、そのままのたばこの葉)、細断したもの、切断したもの、粉に挽いたもの、熟成したものであってもよい。
「濃縮たばこ抽出物」という用語は本明細書において、本発明に関連して、液体たばこ抽出物の含水量が低減されるプロセスを経た、簡潔に上述した通りの抽出プロセスによって得られる液体たばこ抽出物を説明するために使用される。
「エアロゾル発生物品」という用語は本明細書において、エアロゾル発生基体が加熱されてエアロゾルを発生し、かつエアロゾルを消費者に送達する物品を意味するために使用される。本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱に伴い揮発性化合物を放出してエアロゾルを発生する能力を有する基体を意味する。
従来の紙巻たばこは、ユーザーが炎を紙巻たばこの一方の端に付け、もう一方の端を通して空気を吸う時に点火される。炎と、紙巻たばこを通して引き出された空気中の酸素とによってもたらされた局在化した熱は、紙巻たばこの端を点火させ、その結果生じる燃焼は吸入可能な煙を発生する。これに反して、加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは、たばこ由来の基体、またはエアロゾル形成体および風味剤を含有する基体などの風味発生基体を加熱することによって発生する。
周知の加熱式エアロゾル発生物品としては、例えば電気加熱式エアロゾル発生物品と、可燃性燃料要素または熱源から、物理的に分離されたエアロゾル形成材料への熱伝達によってエアロゾルが発生するエアロゾル発生物品とが挙げられる。例えば、本発明によるエアロゾル発生物品は、液体製剤に熱を供給するように適合されている電気加熱式のエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムにおいて特定の用途がありうる。
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾルを生成するために本発明による方法によって得られた濃縮たばこ抽出物を組み込む液体製剤と相互作用するヒーター要素を備える装置を指す。使用中、揮発性化合物は、熱伝達によって液体製剤から放出され、エアロゾル発生装置を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成し、このエアロゾルは消費者によって吸い込まれる。
加熱式エアロゾル発生物品用の基体は典型的に、「エアロゾル形成体」、すなわち使用時にエアロゾルの形成を容易にする、および好ましくはエアロゾル発生物品の使用温度で熱分解に対して実質的に耐性がある化合物または化合物の混合物を含む。適切なエアロゾル形成体の実施例としては、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、グリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテートまたはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチル、テトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられる。
本発明のエアロゾル発生フィルム中の多価アルコールはまた、上記に提示した意味の範囲内のエアロゾル形成体である。
別途記載のない限り、本明細書に列挙したたばこ抽出物の構成成分の「重量」基準の割合は、たばこ抽出物の総重量に基づく。
本発明による方法において、揮発性種が天然たばこ材料から放出されるように(この揮発性種はニコチンを含む)、天然たばこ材料は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。揮発性種は、例えば凝縮によって収集されるか、またはエアロゾル形成体でもある溶媒(例えば、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、植物グリセリンまたはこれらの混合物)を用いた吸収によって、これらを捕捉することによって収集される。それ故に、収集された種と、多価アルコールと、少なくとも約40重量パーセントの水とを含有する、液体の天然由来のたばこ抽出物が形成される。
既存の方法とは対照的に、本発明によると、水のうちの少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために、天然由来のたばこ抽出物は加熱される。より詳細に、たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約60パーセントだけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。
好ましい実施形態において、以下でより詳細に説明する通り、天然由来のたばこ抽出物は、真空下で、好ましくは少なくとも摂氏約70度の温度で加熱される。他の実施形態において、天然由来のたばこ抽出物は、空気流下で、好ましくは比較的に低い湿度を有する空気流下で、少なくとも摂氏約35度で温度に加熱される。それ故に、天然由来の濃縮たばこ抽出物を、本発明による方法によって得ることができる。一つのこうした天然由来の濃縮たばこ抽出物は、(内因性)ニコチンおよび約20重量パーセント未満の水を含有する。
本発明による方法は有利なことに、十分に高い含有量の内因性ニコチンを有する天然由来の濃縮たばこ抽出物を提供し、これによって濃縮たばこ抽出物は、外因性ニコチンの添加を必要とすることなくエアロゾル発生装置で気化されうる。従って、本発明による方法によって取得される濃縮たばこ抽出物は、揮発性ニコチン組成物の成分(加熱されて、吸入可能なニコチン含有エアロゾルをユーザーに提供することができるニコチン含有液体製剤など)として便利に使用されうる。
濃縮たばこ抽出物の含水量が低いため、異なるタイプのたばこに由来する濃縮たばこ抽出物は有利なことに組み合わせられて、ある特定の風味化合物の望ましい含有量を有するブレンドを形成してもよい。特に、上述の既存の抽出プロセスとは対照的に、本発明による方法が有利なことに、加熱されたたばこの風味に関連する化合物(例えば、フラネオールなど)の含有量が著しくより高い濃縮たばこ抽出物を提供することを発明者らは見いだした。これらの化合物は、典型的にニコチンもほとんどまたは全く含まない、浸軟プロセスによって得られたたばこ抽出物中に、実質的に存在しないか、または微量にしか存在しない。これらの化合物はまた概して、超臨界条件下を含む、溶媒を使用して得られたたばこ抽出物中にも存在しないか、または微量にしか存在しない。同様に、蒸留プロセスによって得られたたばこ精油もまた典型的に、加熱されたたばこの風味に関連するこうした化合物を、(含まれていたとしても)非常に低い含有量しか有しない。
さらに、加熱温度、加熱操作の持続時間、空気の流れの相対湿度(加熱プロセスによって必要とされる場合)、および圧力などの操作パラメータのうちの一つ以上を調整することによって、水が蒸発されるだけでなく、抽出物中の、ある特定のカルボニル化合物(ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドなど)の含有量も著しく低減する場合があることが見いだされた。それ故に、本発明による方法によって得られた濃縮たばこ抽出物は、既存の抽出プロセスによって得られたたばこ抽出物に関して著しい組成差を示し、また加熱された時に、現在利用可能なeリキッドと比較して別個の組成物および風味特性を有するエアロゾルを発生するeリキッドとして、またはeリキッドの調製のために使用することができる。特に、本発明による方法によって得られる濃縮たばこ抽出物は、既存の液体ニコチン組成物から生成される利用可能なエアロゾルと比較して、従来の紙巻たばこによって、または加熱非燃焼式装置内のたばこの加熱に伴い発生したエアロゾルにより厳密に似ている加熱されたたばこの味覚を提供するエアロゾルを発生するために使用されてもよい。
本発明による方法は、エアロゾル発生装置で使用する液体製剤の製造のための既存の生産ラインに簡単に実装および組み込むことができる。
以下で簡潔に説明する通り、本発明による方法は、天然たばこ材料を提供する第一の工程を含む。一部の実施形態において、天然たばこ材料は、バーレー種たばこ、オリエント葉たばこ、フルキュアたばこのうちの一つ以上を含む。
第二の工程において、揮発性種(ニコチンを含む)が天然たばこ材料から放出されるように、天然たばこ材料は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。一般に、天然たばこ材料の加熱に伴い、天然たばこ材料中に存在する任意の水分も、蒸気の形態の揮発性種とともに放出される。
第二の工程において、天然たばこ材料は、不活性気体の流れの中で、または不活性気体と水または蒸気との組み合わせの流れの中で加熱されることが好ましい。
発明者らは、不活性雰囲気中で第二の加熱する工程を実行することが有利であることを見いだした。これは、窒素などの不活性気体の流れが、加熱する工程中に天然たばこ材料を通過し、これによって不活性気体が揮発性成分の担体として作用することによって達成することができる。
不活性気体の流れは、天然たばこ材料の水分成分の蒸発によって発生した蒸気、および抽出設備からの揮発性種(特にニコチン、または風味関連化合物、またはその両方を含む)を運ぶのに役立つ。
さらに、抽出設備内の軽い過圧下での不活性気体(窒素など)の流れの使用は、抽出設備内の酸素の存在を防止するという利点がある。これはまた、天然たばこ材料を真空下で加熱することによって達成可能である。こうした利点は、加熱する工程中に天然たばこ材料の任意の燃焼のリスクを(たとえ部分的な燃焼であっても)防止するという点で望ましい。天然たばこ材料の制御されていない燃焼は、製造環境内の主要な安全上のリスクを呈することになるため、明らかに望ましくないことになる。しかしながら、発明者らは、天然たばこ材料の限定的かつ部分的な燃焼でさえ、本方法によって得ることができるたばこ抽出物の品質の低下につながる場合がある(これは望ましくないであろう)ことを見いだした。
理論に束縛されることを望むものではないが、天然たばこ材料の燃焼を防止することによって、あらゆる望ましくない燃焼副産物の形成も防止されることが理解される。さらに、天然たばこ材料の燃焼を助長することになる条件が防止されると、天然たばこ材料は、たばこ含有基体(例えば、均質化したたばこ材料)が典型的に「加熱非燃焼式」物品中で加熱される条件を、ある程度模倣する条件下で効果的に加熱される。結果として、消費者が加熱式たばこで連想する味を担う風味付与揮発性種の選択的な抽出が有利なことに好まれる。
従って、第二の加熱する工程を不活性雰囲気中で実行することによって、抽出効率、製品品質、および製造安全性が有利なことに強化される。
不活性気体流量は、抽出チャンバーの規模および幾何学的形状に基づいて最適化されてもよい。不活性気体の比較的に高い流量は有利なことに、たばこ出発材料からの抽出の効率をさらに改善する場合がある。
抽出中のたばこへの水または蒸気の添加は、抽出された構成成分の収率を増加させることが見いだされた。しかしながら、水または蒸気の過剰な添加は、処理の難題(たばこ材料の粘着性など)につながる。
第三の工程において、揮発性種が収集され、かつ液体の天然由来のたばこ抽出物が形成され、抽出物は、収集された揮発性種、多価アルコール、および少なくとも40重量パーセントの水を含む。
第三の収集工程を考慮すると、第二の工程において不活性気体の流れ、または不活性気体と水または蒸気を含む流れの中で天然たばこ材料を加熱することは、揮発性化合物を含有する不活性気体の流れが、非水性抽出液体溶媒などの抽出溶媒を含有する容器の中に、より簡単に方向付けられる場合があるという追加的な利点を有する。
第四の工程において、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために、液体の天然由来のたばこ抽出物は加熱される。より詳細に、たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約60パーセントだけ低減されるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。
実際に、第二の工程および第三の工程はともに、方法の抽出段階を画定する。この抽出段階によって、液体の非濃縮たばこ抽出物が天然たばこ材料から得られる。第四の工程は、方法の濃縮段階を画定する。この濃縮段階によって、部分的に乾燥した濃縮たばこ抽出物が、抽出段階から得られた液体の非濃縮たばこ抽出物から得られる。
部分的に乾燥した濃縮たばこ抽出物は、本発明による方法の一次産物と見なされることができる。第二の工程中の加熱に伴い揮発性種および水分含有量の大半が抽出された枯渇したたばこ材料は、方法の副産物と見なされてもよい。こうした枯渇したたばこ材料は典型的に、約1~5重量パーセント、好ましくは約2~3重量パーセントの水分含有量を有してもよい。好ましい実施形態において、第二の工程において天然たばこ材料は、摂氏約100度~摂氏約160度の抽出温度にて加熱される。加熱は、少なくとも90分間実行されてもよい。
一つのこうした抽出工程は、所望の化合物と望ましくない化合物の著しく改善されたバランスを有する、改善された、液体の天然由来のたばこ抽出物を有利なことに提供する、特異的に定義された加熱持続時間と組み合わせた、特定の範囲内の抽出温度を使用する。特に、こうした条件下で、本発明の第二の工程は、たばこ出発材料にとって望ましい化合物と望ましくない化合物との最大化された比を有する、液体の天然由来のたばこ抽出物を提供する場合がある。例えば、定義された通りの抽出温度および時間の特定の組み合わせの使用は、ニコチン化合物の濃度を最適化することを可能にする一方で、フラン、カルボニル、フェノール、およびTSNAなどの望ましくない化合物の濃度を最小化する。
上述の範囲を下回ると、不十分な濃度のニコチンおよびある特定の風味化合物が天然たばこ材料から放出され、これによって結果として得られた液体たばこ抽出物は所望の風味特性を欠く。その一方で、天然たばこ材料がこの定義された範囲を上回る温度に加熱される場合、許容できないほど高い量の特定の望ましくないたばこ化合物が放出される場合がある。抽出温度は少なくとも摂氏約110度であることが好ましく、少なくとも摂氏約115度であることがより好ましく、少なくとも摂氏約120度であることがより好ましく、少なくとも摂氏125度であることがより好ましい。抽出温度は、摂氏約150度以下であることが好ましく、摂氏約145度以下であることがより好ましく、摂氏約140度以下であることがより好ましく、摂氏約135度以下であることが最も好ましい。
天然たばこ材料は、抽出温度で少なくとも約90分間、より好ましくは少なくとも約120分間加熱される。この抽出時間は、所望のたばこ風味化合物を効率的に抽出して、所望の風味特性を有するエアロゾルを生成することができる液体たばこ抽出物を提供することができるほどに十分に長い。
天然たばこ材料は、抽出温度にて、好ましくは約270分以下、より好ましくは約180分以下の間加熱される。例えば、天然たばこ材料は、約90分~約270分、または約120分~約180分の間加熱されてもよい。上記に示した加熱時間は、天然たばこ材料が抽出温度にて加熱される時間の持続時間に対応し、天然たばこ材料の温度を抽出温度まで上昇させるのにかかる時間を含まない。
本発明による方法の第二の工程における抽出温度および加熱の持続時間は、たばこのタイプ、望ましいニコチンの濃度、または液体たばこ抽出物の望ましい組成物などの因子に応じて、上記に定義された範囲内で選択されてもよい。抽出温度と時間の正確な組み合わせを制御することによって、液体の天然由来のたばこ抽出物の組成は、例えば液体たばこ抽出物の加熱に伴い発生されることができるエアロゾルの所望の特性に応じて、調整されることができる。特に、液体たばこ抽出物内の特定のたばこ風味化合物の比率は、液体たばこ抽出物内の望ましいたばこ化合物と望ましくないたばこ化合物との比を最大化するために、抽出パラメータの選択を通して、ある程度調整されることができる。
一例として、たばこ材料から放出されるβ-ダマセノンおよびβ-イオノンなどの望ましいたばこ風味化合物の所望の濃度が、ある特定のピーク抽出温度までの抽出温度の上昇とともに増加し、その後これらの濃度が減少し始めることが見いだされた。こうした風味化合物のピーク抽出温度は典型的に、摂氏100度~摂氏160度の範囲内である。これに反して、数多くの望ましくないたばこ化合物は、閾値温度までの抽出温度の上昇とともにゆっくりと増加することが見いだされていて、それを超えると急速な増加が観察される。これは、例えばフェノール化合物、TSNA、およびピラジンの濃度に当てはまり、またブライトたばこの場合において、フランおよびホルムアルデヒドの濃度に当てはまる。多くの場合において、閾値温度は、摂氏100度~摂氏160度の範囲内である。従って、液体の天然由来のたばこ抽出物中の望ましい化合物および望ましくない化合物の濃度は、本発明による方法の第二の工程にとって適切な抽出温度を選択することによって効果的に制御することができる。
天然たばこ出発材料は、粉末、葉のスクラップもしくは断片、または無傷の葉などの固体のたばこ材料であってもよい。別の方法として、たばこ出発材料は、ドウ、ゲル、スラリー、または懸濁液などの液体たばこ材料であってもよい。天然たばこ材料は、たばこ葉、たばこ茎、再構成たばこ、キャストたばこ、押出成形たばこ、またはたばこ由来ペレットを含むがこれらに限定されない、任意の適切なたばこ材料に由来してもよい。
天然たばこ材料を調製する工程において、たばこは、たばこ出発材料内のたばこ粒子のサイズを減少させるために粉砕または切断されることが好ましい。これは有利なことに、たばこ出発材料の加熱の均質性、および抽出の効率を改善する場合がある。
本発明の特定の実施形態において、天然たばこ材料を調製する工程は、エアロゾル形成体で天然たばこ材料を含浸させる工程を含んでもよい。天然たばこ材料のこの含浸が、加熱する工程の前に実行される場合、これは有利なことに、加熱に伴いたばこ材料から放出される特定の望ましいたばこ化合物の量を増加させる場合がある。例えば、天然たばこ材料のグリセリンを用いた含浸は有利なことに、たばこ材料から抽出されるニコチンの量を増加させることが分かっている。別の実施例において、ポリエチレングリコールと植物グリセリンの混合物、またはトリアセチンなどの極性エアロゾル形成体を用いた天然たばこ材料の含浸は有利なことに、たばこ材料から抽出される風味化合物の量を増加させることが分かっている。
随意に、天然たばこ材料は、加熱する工程の前に酵素的に消化されてもよい。これは、たばこ材料からの特定の風味化合物の収率の著しい増加を提供することが分かっている。
天然たばこ材料を調製する工程において、たばこは、たばこのpHを変化させるように適合されたいかなる処置にも供されないことが好ましい。特に、天然たばこ材料を調製する工程において、たばこは、たばこのpHを著しく増加させるために適合されたいかなる処理にも供されない。例えば、天然たばこ材料は、アルカリまたはアルカリ土類金属の塩を含有する水溶液とは接触されない。有利なことに、たばこ材料をより少ししか修正されていない状態に維持することは、消費者によって認識される場合がある、より真正な、またはより自然な風味プロファイルを提供する場合があることが分かっている。さらに、抽出プロセスの一部としてたばこ材料を加熱する前に、アルカリ処理などのたばこのpHを増加させるよう適合された処理に天然たばこ材料を供することが、液体たばこ抽出物中の所望の加熱されたたばこ風味化合物の濃度の低下につながることを発明者らは見いだした。一例として、天然たばこ材料をアルカリ処理に供しないことは、相当するアルカリ処理天然たばこ材料と比較して、液体たばこ抽出物中の(β-イオノン+β-フェノール)と(フェノール)との重量比の著しい増加との関連付けを生じさせることが分かっている。
本発明による方法の第三の工程において、たばこから放出された揮発性化合物を含む、液体の天然由来のたばこ抽出物が形成される。実際に、揮発性化合物の流れ、および加熱に伴い天然たばこ材料から放出された、第二の加熱する工程中に供給された不活性気体を随意にさらに含有する流れは、こうした液体の天然由来のたばこ抽出物を形成するためにさらに処理される。
一般に、この工程の性質は、収集方法に依存する場合がある。「収集された揮発性化合物」は典型的に、液体溶媒または担体中のたばこ由来の揮発性化合物の溶液を含む。別の方法として、揮発性化合物が凝縮によって収集される場合、液体たばこ抽出物を形成する工程は、エアロゾル形成体などの液体溶媒に凝縮物を添加することを含んでもよい。
第三の工程の終了時に得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は典型的に、中間製品または準最終製品と見なされることができる均質な液体である。こうした中間体は、本発明による方法の第四の(乾燥)工程を受ける前に、限られた期間(最大約4週間)の保持時間の間保存されてもよい。液体の天然由来のたばこ抽出物の組成は、数多くの可変要素に依存し、それらの可変要素には、天然たばこ材料の性質、天然たばこ材料中の水分含有量、天然たばこ材料を調製するために使用されるエアロゾル形成体の量(存在する場合)が含まれる。
随意に、液体たばこ抽出物を形成する工程は、濾過工程を含む。随意に、液体たばこ抽出物を形成する工程は、異なるたばこ出発材料に由来する抽出物が組み合わされるブレンドする工程を含む。
揮発性種を収集し、かつ回収された揮発性種を含有する液体の天然由来のたばこ抽出物を形成する第三の工程での使用に適した多価アルコールには、適切なエアロゾル形成体でもある多価アルコールが含まれるが、これらに限定されない。本発明に関連して本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を容易にし、かつ好ましくはエアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置の動作温度にて熱分解に対して実質的に耐性がある化合物または化合物の混合物を説明するために使用される。それ故に、本発明による方法において揮発性種を収集する第三の工程での使用に適した多価アルコールとしては、プロピレングリコール(PG)、トリエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、およびグリセリン(植物グリセリン、VGなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、本発明による方法において揮発性種を収集する第三の工程で使用する多価アルコールは、グリセリン、PG、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。特に好ましい実施形態において、多価アルコールはPGである。
好ましい実施形態において、本発明による方法の第三の工程において揮発性化合物は、凝縮によって収集され、得られた凝縮物は液体エアロゾル形成体、好ましくはPGに添加される。
液体エアロゾル形成体の添加、特にPGの添加は有利なことに、凝縮された揮発性化合物が二つの相に分離する、またはエマルションを形成する(一部のたばこ成分はそうなる傾向がある)のを防止する場合がある。理論に束縛されることを望むものではないが、水性抽出物(すなわち、液体の天然由来のたばこ抽出物の水性画分)中のたばこ成分の溶解度は、主にその極性、その濃度、および水性抽出物のpHに依存し、これはたばこのタイプによって変化する場合があることを発明者らは観察した。結果として、エアロゾル形成体の量が十分でない場合、液体の天然由来のたばこ抽出物の表面に油状の層が形成される傾向がある。こうした油状の材料は、方法の第三の工程およびさらなる工程がそれぞれ実行される、捕捉・乾燥設備上の異なる場所で凝集する可能性がある。PGなどの液体エアロゾル形成体の添加は、こうした層の形成の防止に役立ち、かつ液体の天然由来のたばこ抽出物の均質化に有利に働く。これは次に、望ましい風味関連化合物が望ましくないことに設備の表面に堆積する場合がある第四の(乾燥)工程中に、こうした化合物が損失することを防止するのに役立つ。
加えて、液体エアロゾル形成体は有利なことに、その極性および揮発性とは無関係に、風味関連化合物を捕捉するのに役立つ。さらに、第四の(乾燥)工程中、液体エアロゾル形成体は、大半の揮発性画分の損失を防止するのに役立つだけでなく、濃縮たばこ抽出物を得るために、液体の天然由来のたばこ抽出物からの過剰な水分の選択的な除去に有利に働く。
凝縮・収集工程のためのエアロゾル形成体としてのPGの使用は、水溶液の水分活性を低減することによってPGが抗菌活性を発揮するというさらなる利点を有する。従って、液体の天然由来のたばこ抽出物中のPGの含有量を調整することによって、抽出物が実質的にいかなる微生物活動も経ないことを確実にすることも可能である。
第四の工程において、たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約65パーセントだけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることが好ましい。たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約70パーセントだけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがより好ましい。
第四の工程において、たばこ抽出物中の含水量が約95パーセント以下だけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることが好ましい。たばこ抽出物中の含水量が約90パーセント以下だけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがより好ましい。たばこ抽出物中の含水量が約85パーセント以下だけ低減されるように、天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがなおより好ましい。
一部の実施形態において、たばこ抽出物中の含水量が約60パーセント~約95パーセント、より好ましくは約65パーセント~約95パーセント、なおより好ましくは約70パーセント~約95パーセントだけ低減されるように、第四の工程において天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。他の実施形態において、たばこ抽出物中の含水量が約60パーセント~約90パーセント、より好ましくは約60パーセント~約85パーセント、なおより好ましくは約60パーセント~約80パーセントだけ低減されるように、第四の工程において天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。さらなる実施形態において、たばこ抽出物中の含水量が約70パーセント~約95パーセント、より好ましくは約70パーセント~約90パーセント、なおより好ましくは約70パーセント~約80パーセントだけ低減されるように、第四の工程において天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱される。
放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約25重量パーセントの多価アルコールを含むことが好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約30重量パーセントの多価アルコールを含むことがより好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約35重量パーセントの多価アルコールを含むことがなおより好ましい。
放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約65重量パーセント以下の多価アルコールを含むことが好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約60重量パーセント以下の多価アルコールを含むことがより好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約55重量パーセント以下の多価アルコールを含むことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約25重量パーセント~約65重量パーセントの多価アルコールを含むことが好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約25重量パーセント~約60重量パーセントの多価アルコールを含むことがより好ましい。放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約25重量パーセント~約55重量パーセントの多価アルコールを含むことがなおより好ましい。他の実施形態において、放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約30重量パーセント~約65重量パーセントの多価アルコールを含み、約30重量パーセント~約60重量パーセントの多価アルコールを含むことがより好ましく、約30重量パーセント~約55重量パーセントの多価アルコールを含むことがなおより好ましい。さらなる実施形態において、放出された揮発性種を収集する第三の工程で形成された液体の天然由来のたばこ抽出物は、約35重量パーセント~約65重量パーセントの多価アルコールを含み、約35重量パーセント~約60重量パーセントの多価アルコールを含むことがより好ましく、約35重量パーセント~約55重量パーセントの多価アルコールを含むことがなおより好ましい。
一部の好ましい実施形態において、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程は、真空下で実行される。
好ましくは、本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約200mbar以下の圧力で加熱される。本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約150mbar以下の圧力で加熱されることがより好ましい。本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約100mbar以下の圧力で加熱されることがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約90mbar以下の圧力で加熱され、約80mbar以下の圧力で加熱されることがより好ましく、約70mbar以下の圧力で加熱されることがなおより好ましい。
本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約20mbarの圧力で加熱されることが好ましい。本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約30mbarの圧力で加熱されることがより好ましい。本発明による方法における液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約40mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。
一部の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約20mbar~約200mbarの圧力で加熱され、約20mbar~約150mbarの圧力で加熱されることがより好ましく、約20mbar~約100mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約20mbar~約90mbarの圧力で加熱され、約20mbar~約80mbarの圧力で加熱されることがより好ましく、約20mbar~約70mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。
他の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約30mbar~約200mbarの圧力で加熱され、約30mbar~約150mbarの圧力で加熱されることがより好ましく、約30mbar~約100mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約30mbar~約90mbarの圧力で加熱され、約30mbar~約80mbarの圧力で加熱されることがより好ましく、約30mbar~約70mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。
さらなる実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約40mbar~約200mbarの圧力で加熱され、約40mbar~約150mbarの圧力で加熱されることがより好ましく、約40mbar~約100mbarの圧力で加熱されることがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、液体、天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約40mbar~約90mbar、より好ましくは約40mbar~約80mbar、なおより好ましくは約40mbar~約70mbarの圧力で加熱される。
最も好ましい実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約40mbar~約60mbarの圧力で加熱される。一例として、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は約50mbarの圧力で加熱される。
液体の天然由来のたばこ抽出物を、上述の範囲内の圧力で真空下で加熱する第四の工程を実行することは、著しい量の水の比較的に急速な除去に有利に働き、これによって、液体組成物を濃縮するための他の周知の技法と比較して、より少ないエネルギーが短い時間にわたって消費されるので、全体的な濃縮プロセスは特にコスト効果が高くなり、かつ環境的な影響が低減される場合があることが分かっている。
真空を使用する代替として、本発明による方法の他の実施形態において、水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程は、制御された気体状の流れの下で実行される。一例として、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程は、空気の流れの下で行われてもよい。
液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約5kg/hの空気の流れの下で加熱されることが好ましい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約10kg/hの空気の流れの下で加熱されることがより好ましい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約15kg/hの空気の流れの下で加熱されることがなおより好ましい。
空気の流れの相対湿度は、50パーセント以下であることが好ましい。空気の流れの相対湿度は、40パーセント以下であることがより好ましい。空気の流れの相対湿度は、30パーセント以下であることがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、空気の流れの相対湿度は、25パーセント以下であり、20パーセント以下であることがより好ましく、15パーセント以下であることがなおより好ましい。上述の範囲内の相対湿度を有する空気の流れの下で液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程を実行することは、より短い期間内のより大量の水の除去に有利に働くことが分かっている。そのため、これは全体的なプロセスのコスト効率およびエネルギー消費の観点から望ましく、また環境的な影響の低減を可能にする場合がある。
真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程を実行する時、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約35度に加熱されることが好ましい。真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約50度に加熱されることがより好ましい。真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約70度に加熱されることがなおより好ましい。
空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程を実行する時、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約95度以下に加熱されることが好ましい。真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約90度以下に加熱されることがより好ましい。真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約85度以下に加熱されることがなおより好ましい。真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも摂氏約80度以下に加熱されることが最も好ましい。
一部の実施形態において、真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は摂氏約35度~約95度に加熱され、約35度~約90度に加熱されることがより好ましく、約35度~約85度に加熱されることがなおより好ましく、約35度~約80度に加熱されることが最も好ましい。他の実施形態において、真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は摂氏約50度~約95度に加熱され、約50度~約90度に加熱されることがより好ましく、約50度~約85度に加熱されることがなおより好ましく、約50度~約80度に加熱されることが最も好ましい。さらなる実施形態において、真空下または空気の流れの下であろうと、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程において、天然由来のたばこ抽出物は摂氏約70度~約95度に加熱され、約70度~約90度に加熱されることがより好ましく、約70度~約85度に加熱されることがなおより好ましく、約70度~約80度に加熱されることが最も好ましい。
液体の天然由来のたばこ抽出物を上述の範囲内の温度に加熱することによって、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱する第四の工程を実行することは、短い期間に著しい量の水を除去する一方で、収集された揮発性種の中でも抽出された風味付与化合物の品質を同時に有利に保存するのに有利に働くことが分かっている。これは、ニコチン組成物が吸入可能なエアロゾルを発生するように加熱された時に、調整された感覚的な体験を消費者に提供するように適合されたニコチン組成物の製造のために使用することができる濃縮たばこ抽出物の提供を可能にする場合があるという点で有利である。さらに、温度が摂氏100度を下回るように維持されるため、圧力または空気の流れを調整することによって水の蒸発を制御することが有利なことに、より簡単である一方で、これと同時に、全体的なエネルギー消費を望ましい閾値を下回るように維持する。
液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約25重量パーセント以下の水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることが好ましい。約20重量パーセント以下の水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがより好ましい。約15重量パーセント以下の水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがなおより好ましい。
液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約1重量パーセント以下の水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約5重量パーセント以下の水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよいことが好ましい。少なくとも約8重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよいことがより好ましい。少なくとも約10重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよいことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよく、これによって約1重量パーセント~約25重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られ、約1重量パーセント~約20重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約1重量パーセント~約15重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。他の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよく、これによって約5重量パーセント~約25重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られ、約5重量パーセント~約20重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約5重量パーセント~約15重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。さらなる実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよく、これによって約8重量パーセント~約25重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られ、約8重量パーセント~約20重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約8重量パーセント~約15重量パーセントの水を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。
液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、少なくとも約65重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、少なくとも約70重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることが好ましい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがより好ましい。
液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約95重量パーセント以下の多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されてもよい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約90重量パーセント以下の多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることが好ましい。液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、約85重量パーセント以下の多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られるように、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されることがより好ましい。
一部の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されて、これによって約65重量パーセント~約95重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることが好ましく、約65重量パーセント~約90重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約65重量パーセント~約85重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。他の実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されて、これによって約70重量パーセント~約95重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることが好ましく、約70重量パーセント~約90重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約70重量パーセント~約85重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。さらなる実施形態において、液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱して水の少なくとも一部を蒸発する第四の工程において、液体の天然由来のたばこ抽出物は、ある温度に、かつある時間の間加熱されて、これによって約75重量パーセント~約95重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることが好ましく、約75重量パーセント~約90重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがより好ましく、約75重量パーセント~約85重量パーセントの多価アルコールを含有する濃縮たばこ抽出物が得られることがなおより好ましい。
本発明によると、第二の工程および第三の工程は上述の条件下で実行され、これによって、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、ニコチンを含有する。
本発明に関連して本明細書で使用される「ニコチン」という用語は、ニコチン、ニコチン塩基、またはニコチン塩を記述するために使用される。液体の天然由来のたばこ抽出物がニコチン塩を含む実施形態において、本明細書に列挙されるニコチンの量は、プロトン化ニコチンの量である。特に、液体の天然由来のたばこ抽出物は、一つ以上の多塩基ニコチン塩を含んでもよい。本発明に関連して本明細書で使用される「多塩基ニコチン塩」という用語は、多塩基酸のニコチン塩を記述するために使用される。
本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約0.1重量パーセントのニコチンを含有することが好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約0.2重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約0.5重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも約1重量パーセントのニコチンを含有する。
本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約10重量パーセント以下のニコチンを含むことが好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約8重量パーセント以下のニコチンを含むことがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約5重量パーセント以下のニコチンを含むことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.1重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.1重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.1重量パーセント~約5重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。好ましい実施形態において、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約5重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。
他の実施形態において、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約5重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。さらなる実施形態において、本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約1重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約1重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の抽出段階から得られた液体の天然由来のたばこ抽出物は、約1重量パーセント~約5重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。
本発明によると、第四の工程は、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物が、液体の天然由来のたばこ抽出物と比較して増加したニコチン含有量を有するように、上述の条件下で実行される。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、少なくとも約0.2重量パーセントのニコチンを含有することが好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、少なくとも約0.5重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、少なくとも約1重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。特に好ましい実施形態において、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、少なくとも約2重量パーセントのニコチンを含有する。
本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約12重量パーセント以下のニコチンを含むことが好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約10重量パーセント以下のニコチンを含むことがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約8重量パーセント以下のニコチンを含むことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約12重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.2重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。好ましい実施形態において、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約12重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約0.5重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。
他の実施形態において、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約1重量パーセント~約12重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約1重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約1重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。さらなる実施形態において、本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約2重量パーセント~約12重量パーセントのニコチンを含有する。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約2重量パーセント~約10重量パーセントのニコチンを含有することがより好ましい。本方法の濃縮段階から得られた濃縮たばこ抽出物は、約2重量パーセント~約8重量パーセントのニコチンを含有することがなおより好ましい。
驚くべきことに、上述の条件下で本発明による方法を実行することによって、既存の方法によって得られるたばこ抽出物と比較して、より少ない量の特定のカルボニル化合物(アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなど)を含有する濃縮たばこ抽出物が得られることが見いだされた。
濃縮たばこ抽出物は、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドを含むことが好ましい。濃縮たばこ抽出物は、約60マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドを含むことがより好ましい。濃縮たばこ抽出物は、約50マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドを含むことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、濃縮たばこ抽出物は、約1マイクログラム/グラム~約70マイクログラム/グラムのアセトアルデヒドを含むことが好ましく、約1マイクログラム/グラム~約60マイクログラム/グラムのアセトアルデヒドを含むことがより好ましく、約1マイクログラム/グラム~約50マイクログラム/グラムのアセトアルデヒドを含むことがなおより好ましい。
濃縮たばこ抽出物は、約14マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドを含むことが好ましい。濃縮たばこ抽出物は、約12マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドを含むことがより好ましい。濃縮たばこ抽出物は、約10マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドを含むことがなおより好ましい。
一部の実施形態において、濃縮たばこ抽出物は、約1マイクログラム/グラム~約14マイクログラム/グラムのホルムアルデヒドを含むことが好ましく、約1マイクログラム/グラム~約12マイクログラム/グラムのホルムアルデヒドを含むことがより好ましく、約1マイクログラム/グラム~約10マイクログラム/グラムのホルムアルデヒドを含むことがなおより好ましい。
本発明の別の態様によると、濃縮された天然由来のたばこ抽出物が提供されている。一部の実施形態において、濃縮された天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む。好ましい実施形態において、濃縮された天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも0.5重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む。
本発明のさらなる態様によると、濃縮された天然由来のたばこ抽出物が提供されている。一部の実施形態において、濃縮された天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約14マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドとを含む。好ましい実施形態において、濃縮された天然由来のたばこ抽出物は、少なくとも0.5重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約14マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドとを含む。
本発明による方法によって得られる濃縮たばこ抽出物は、エアロゾル発生システムで使用するニコチン組成物の製造に使用されてもよい。
本発明による方法によって得られる濃縮たばこ抽出物を含むニコチン組成物は、エアロゾル発生システムで使用するカートリッジ内に提供されてもよい。カートリッジは、ニコチン組成物からエアロゾルを発生させるように構成された霧化器を備えてもよい。霧化器は、ニコチン組成物を加熱してエアロゾルを発生するように構成された熱霧化器であってもよい。熱霧化器は、例えばヒーターと、ニコチン組成物をヒーターに移動するように構成された液体移動要素とを備えてもよい。液体移動要素は毛細管芯を備えてもよい。別の方法として、霧化器は、加熱以外の手段によってニコチン組成物からエアロゾルを発生するように構成されている非熱霧化器であってもよい。例えば、非熱霧化器は、衝突噴流霧化器、超音波霧化器、または振動メッシュ霧化器であってもよい。
本発明による方法によって得られた濃縮たばこ抽出物から形成されたニコチン組成物を含有するカートリッジは、カートリッジの少なくとも一部分を受容するように構成されたハウジングを含む、任意の適切なエアロゾル発生装置と併せて使用されてもよい。エアロゾル発生装置は、電池および制御電子機器を備えてもよい。
一例として、気化可能なニコチン組成物を含有するカトマイザーを備えるエアロゾル発生システムが提供されてもよい。カトマイザーは、気化可能なニコチン組成物を保持するための貯蔵部と、マウスピースと、気化可能なニコチン組成物を加熱するように構成されたヒーターとを備えてもよい。ニコチン組成物は、例えば少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含んでもよい。より好ましくは、ニコチン組成物は、少なくとも0.5重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含んでもよい。
本発明の一実施形態を、例証としてのみではあるが、ここでさらに説明する。
実施例1
たばこ出発材料は、フルキュアブライトたばこ材料から調製される。たばこ出発材料は、2.5ミリメートル×2.5ミリメートルの寸法を有するたばこ断片を形成するように切断され、たばこ断片は、圧縮することなく、抽出チャンバーの中に装填される。たばこ出発材料は、抽出チャンバー内で3時間にわたり、摂氏130度の温度に加熱される。加熱中に、窒素の流れが、40リットル/分の流量で抽出チャンバーを通過する。
加熱する工程中に各たばこ出発材料から放出された揮発性化合物は、摂氏マイナス10度にて、かつ750rpmの撹拌でポリエチレングリコールから形成された液体溶媒への吸収によって収集される。
収集された揮発性化合物を有するポリエチレングリコールの溶液は濃縮されて、液体たばこ抽出物の含水量はおよそ15重量パーセントに低減される。より詳細に、収集された揮発性化合物を有するポリエチレングリコールの溶液は、50mbarで摂氏75度に加熱される。
この目的のために、収集された揮発性化合物を有するポリエチレングリコールの溶液を、真空下でループ状に循環させる。蒸発管はループの一部分を画定する。蒸発管は垂直に配設され、収集された揮発性化合物を有するポリエチレングリコールの溶液は、蒸発管の壁の内表面上に溶液の薄膜を形成することによって、頂部から底部に流される。蒸発管は、薄膜の温度を上げるために外部から加熱される。薄膜の溶液が沸点に到達した時、蒸発が始まり、水は膜を残す溶液の主構成成分である。
蒸発した水は凝縮され、ループから除去される。ポリエチレングリコールの溶液は、目標の水濃度を達成するために必要なだけ長く循環される。目標の水濃度を達成するために必要な時間が典型的に、機器のサイズおよび処理されるポリエチレングリコールの溶液の量に依存する場合があることは当業者に明らかであろう。さらに、操作が連続的なプロセスを実行するか、またはバッチプロセスとして実行するかによって、目標の水濃度を達成するために必要な時間は異なる場合がある。
結果として得られる濃縮液体たばこ抽出物は、比較的に低い濃度の他の望ましくないたばこ化合物(カルボニル、フェノール、フラン、およびTSNAなど)を保持する一方で、β-ダマセノンおよびβ-イオノンなどの望ましい風味化合物の最適化された濃度を提供する。特に、結果として得られる濃縮液体たばこ抽出物は、約20マイクログラム/gのアセトアルデヒドおよび約10マイクログラム/gホルムアルデヒドを含有する。
実施例2
本発明による三つのたばこ出発材料はそれぞれ、フルキュアブライトたばこ材料(2A)、バーレー種たばこ材料(2B)、およびオリエント葉たばこ材料(2C)から調製される。
三つのたばこ材料のうちの各一つは、2.5ミリメートル×2.5ミリメートルの寸法を有するたばこ断片を形成するように切断され、たばこ断片は、圧縮することなく、抽出チャンバーの中に装填される。
たばこ出発材料のうちの各一つは、抽出チャンバー内で120分間にわたり、摂氏130度の温度に加熱される。加熱中に、窒素の流れが、2リットル/分の流量で抽出チャンバーを通過する。
加熱する工程中に各たばこ出発材料から放出された揮発性化合物は、摂氏0度にてポリプロピレングリコールから形成された液体溶媒への吸収によって収集される。
液体たばこ抽出物は、こうした抽出プロセスから直接得られる。次いで、三つのたばこ出発材料のうちの各一つから得られた各液体抽出物は、真空下(50mbar)で、摂氏55度にて、12パーセント±2パーセントの水分含有量に到達するまで濃縮される。
Figure 2022534865000001

本発明2A、2B、および2Cによる三つの液体抽出物のすべてにおいて、(β-イオノン+β-ダマセノン)対(フェノール)の重量比は一貫してかつ著しく2.0を上回る。さらに、本発明2A、2B、および2Cによる三つの液体抽出物すべてにおいて、(フラネオール+(2,3-ジエチル-5-メチルピラジン)*100))対(ニコチン)の重量比は一貫してかつ著しく1×10-3を上回る。さらに、本発明2A、2B、および2Cによる三つの液体抽出物すべてにおいて、(β-イオノン+β-ダマセノン)対(4-(メチルニトロサミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン+(R,S)-N-ニトロソアナタビン+(R,S)-N-ニトロソアナバシン+N-ニトロソノルニコチン+((2-フランメタノール)/600))の重量比は、一貫してかつ著しく3を上回る。

Claims (23)

  1. エアロゾル発生物品で使用する濃縮たばこ抽出物の製造方法であって、
    天然たばこ材料を提供することと、
    揮発性種が前記天然たばこ材料から放出されるように(前記揮発性種はニコチンを含む)、前記天然たばこ材料を、ある温度に、かつある時間の間加熱することであって、前記天然たばこ材料を加熱することが、不活性気体の流れの中で、または不活性気体と水もしくは蒸気との組み合わせの流れの中で前記天然たばこ材料を加熱すること、または前記天然たばこ材料を真空下で加熱することを含む、加熱することと、
    前記放出された揮発性種を収集し、かつ前記収集された揮発性種と、多価アルコールと、少なくとも約40重量パーセントの水とを含む液体の天然由来のたばこ抽出物を形成することと、
    前記水の少なくとも一部を蒸発させ、濃縮たばこ抽出物を得るために、前記液体の天然由来のたばこ抽出物を加熱することであって、前記たばこ抽出物中の含水量が少なくとも約60パーセントだけ低減するように、前記天然由来のたばこ抽出物が、ある温度に、かつある時間の間加熱される、加熱することと、を含む、方法。
  2. 前記たばこ抽出物中の前記含水量が少なくとも約70パーセントだけ低減するように、前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、ある温度に、かつある時間の間加熱される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記たばこ抽出物中の前記含水量が約95パーセント以下だけ低減するように、前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、ある温度に、かつある時間の間加熱される、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記放出された揮発性種を収集する前記工程で形成される前記液体の天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも約30重量パーセントの前記多価アルコールを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記放出された揮発性種を収集する前記工程で形成される前記液体の天然由来のたばこ抽出物が、約60重量パーセント以下の前記多価アルコールを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、約200mbar以下の圧力で加熱される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも約20mbarの圧力で加熱される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも約10kg/hの空気の流れの下で加熱される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも約15kg/hの空気の流れの下で加熱される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記空気の流れの相対湿度が、約50パーセント以下である、請求項8または請求項9に記載の方法。
  11. 前記空気の流れの相対湿度が、約25パーセント以下である、請求項8、請求項9、または請求項10に記載の方法。
  12. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも摂氏約35度に加熱される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも摂氏約50度に加熱される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記天然由来のたばこ抽出物を加熱する前記工程において前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも摂氏約70度に加熱される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記濃縮たばこ抽出物が約20重量パーセント以下の水を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記濃縮たばこ抽出物が少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記天然たばこ材料がバーレー種たばこ、オリエント葉たばこ、フルキュアたばこのうちの一つ以上を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記天然由来のたばこ抽出物が、少なくとも約0.1重量パーセントのニコチンを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記濃縮たばこ抽出物が、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドを含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記濃縮たばこ抽出物が、約14マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む、濃縮された天然由来のたばこ抽出物。
  22. 少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約14マイクログラム/グラム未満のホルムアルデヒドとを含む、濃縮された天然由来のたばこ抽出物。
  23. 気化可能なニコチン製剤を保持する貯蔵部と、マウスピースと、前記ニコチン製剤を加熱するように構成されたヒーターとを備えるカトマイザーを備えるエアロゾル発生システムであって、前記ニコチン製剤が、少なくとも0.2重量パーセントのニコチンと、少なくとも約75重量パーセントの多価アルコールと、約20重量パーセント未満の水と、約70マイクログラム/グラム未満のアセトアルデヒドとを含む濃縮された天然由来のたばこ抽出物を含む、エアロゾル発生システム。
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