JP2022534789A - マグネシウムベースの吸収性合金 - Google Patents

マグネシウムベースの吸収性合金 Download PDF

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Abstract

マグネシウム合金には、少量のリチウム、亜鉛、カルシウム、及びマンガンが含まれている。例えば、マグネシウム合金は、1~5重量%のリチウム、0.2~2.0重量%の亜鉛、0.1~0.5重量%のカルシウム、及び0.1~0.8重量%のマンガンを含み得る。これらの合金元素はすべて栄養元素であるため、本発明の合金は、in vivo内で安全に分解され、身体から吸収され、かつ/または身体外に排出される。Li、Zn、Ca、及びMnは、それぞれ、合金の固溶強化に寄与する。Caは、結晶粒微細化剤としても作用し、Zn及びCaは、両方とも、金属間化合物の強化及び腐食制御を形成する。任意により、合金には、さらなる強度及び耐食性のために少量のイットリウムを含め得る。【選択図】図6A

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2019年6月3日出願の米国仮特許出願第62/856,293号、名称「MAGNESIUM-BASED ABSORBABLE ALLOYS」の利益を主張し、その開示全体は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
本発明は、生物医学的用途で使用されるワイヤに関し、特に、ステントなどの医療デバイスで使用するための生分解性ワイヤに関する。
特殊な吸収性材料は、外科用インプラント用途を継続的に開発する焦点である。例えば、吸収性ステントを作成するための設計努力は、主に冠状動脈病変のバルーン拡張式技術に焦点を合わせており、高分子材料、例えば、ポリ-L乳酸(PLLA)もしくはポリ-Lグリコール酸(PLGA)、または金属材料、例えば、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、または亜鉛(Zn)ベースの合金などが挙げられ得る。いくつかの研究方法では、吸収性ポリマーと金属の様々な組み合わせを含むハイブリッドにも焦点を当てている。このような材料は吸収性があるが、機能的特性、例えば、機械的強度及び延性、腐食速度、または生体適合性などは、特定用途には不十分であり得る。
栄養金属吸収性材料などの吸収性材料の他の用途としては、骨プレートなどの一時的骨折固定デバイスが挙げられる。場合によっては、骨折後の骨の再成長中に、骨プレートが、指定されたレベルの機械的強度を提供する必要があるが、骨折治癒後にプレートが存在することにより、合併症が引き起され得る、及び/または外科的除去が必要とされ得る。
多くのマグネシウムベースの合金では、そのような吸収性インプラント用途での有用性について調査されている。例えば、WE43は、名目上4重量%のY、及び3重量%の他の希土類(主にNd)、及び0.5%のZrを含む合金である。この合金は、比較的高い強度、適度な延性、及び一般的に許容できる腐食速度を有する。しかし、身体内において長い滞留時間を有し得る希土類元素を比較的多く有する。
希土類元素を含まず、代わりに、Zn、Ca、及び/またはMnなどの身体に固有の添加元素を含む他のマグネシウムベースの合金が研究されている。これらの合金は一般に、同程度の延性と組み合わされて、希土類含有合金よりも低い強度を有する。それらの腐食速度は、熱処理によって形成された特定の沈殿物に基づいて調整可能である。これらの合金は、特定の用途、例えば、ワイヤベースの医療デバイスなどについては、十分な強度を有していない場合がある。
さらに、上記の既知の希土類及びマグネシウムベースの合金の延性はわずかに中程度であり、大きい塑性変形を必要とする一部のデバイス(例えば、ステープル、クリップ、またはステントなど)では、より高い延性が望ましい。延性が増すことにより、そのようなデバイスの半製品の製造性も改善する。
リチウム(Li)をMgに添加することにより、合金の延性が改善することは、公知である。Liが11重量%を超える場合には、合金の結晶構造は、脆弱な六角形の最密充填(HCP)から延性のある体心立方(BCC)に変化する。約6重量%~約11重量%の間に、HCP及びBCCの両方の二相構造が存在し、6重量%未満のLiでは、ネイティブHCPが保持される。潜在的吸収性金属として、Mg-Li二元合金、Mg-Li-Ca合金、及びMg-Li-Al-希土類合金が調査されている。Liにより、延性が増すことが判明しているが、強度も低下させ、腐食速度も低下させ得る。また、Liは向精神元素でもあり、合金中の大量のLiは、関連する悪影響を有し得る。
したがって、既知の吸収性マグネシウムベースの合金は、強度、延性、生体適合性、及び耐食性の様々な組み合わせを有し得る。しかし、既知の吸収性合金はいずれも、有意な塑性変形を必要とするデバイスについて、これらのパラメータの最適な組み合わせを有していない。
前述のものを超える改善を必要とする。
本開示は、少量のリチウム、亜鉛、カルシウム、及びマンガンを含むマグネシウム合金に関する。例えば、マグネシウム合金は、1~5重量%のリチウム、0.2~2.0重量%の亜鉛、0.1~0.5重量%のカルシウム、及び0.1~0.8重量%のマンガンを含み得る。これらの合金元素はすべて栄養元素であるため、本発明の合金はin vivoで安全に分解され、吸収され、かつ/または体外から排出されることが可能である。Li、Zn、Ca、及びMnは、それぞれ、合金の固溶強化に寄与する。Caは、結晶粒微細化剤としても作用し、Zn及びCaは、両方とも、金属間化合物の強化及び腐食制御を形成する。任意により、合金には、さらなる強度及び耐食性のために少量のイットリウムを含め得る。
その一形態では、本開示は、吸収性医療デバイス内で使用するための合金を提供し、この合金は、1.0~5.0重量%のリチウム、0.2~2.0重量%の亜鉛、0.1~0.5重量%のカルシウム、0.1~0.8重量%のマンガンを含み、残りはマグネシウムと必然の不純物である。
本発明の上記及び他の特徴及び目的、ならびにそれらを達成する方法は、より明白になり、本発明自体は、添付の図面と併せて取られる本発明の実施形態の以下の説明を参照することによってよりよく理解されるであろう。
本開示による、直径Dを有する編組ステントの形状を示す立面図であり、ステントは、メッシュ管状足場に形成されたワイヤ要素を備える。 本開示による、メッシュ管状足場に形成されたワイヤ要素を含む別の編組ステントの斜視図である。 潤滑引抜きダイを使用するモノリシックワイヤの例示的な成形プロセスを示す概略図である。 潤滑引抜きダイを使用する複合ワイヤの例示的な形成プロセスを示す概略図である。 最終冷間加工プロセス前の本開示によるワイヤを示す立面図である。 最終冷間加工プロセス後の図4のワイヤを示す立面図である。 本開示に従って作製された材料に対して並置させた対照材料を示す、一定の縮尺で描かれた応力-ひずみグラフを示す図である。 本開示に従って作製された材料の追加の特性を示す、一定の縮尺で描かれた応力-ひずみグラフを示す図である。 様々な対照材料に対する本開示に従って作製された材料の分解特性を示す、一定の縮尺で描かれた描かれたグラフを示す図である。 in vivoで使用するために設計され、本開示による材料から作製された医療用スクリューの斜視図である。 本開示に従って、in vivoで使用するために設計され、ワイヤを組み込んだ閉鎖栓(septal occluder)の斜視図である。
対応する参照文字は、いくつかの図全体において対応する部分を示す。本明細書に記載の例示は本発明の実施形態を例示するが、以下に開示される実施形態は、網羅的であること、または本発明の範囲を開示される正確な形態に限定するものとして解釈されることを意図するものではない。
1.緒言
本開示の合金は、マグネシウム-リチウム-亜鉛-カルシウム-マンガン(Mg-Li-Zn-Ca-Mn)合金であり、これは、高い延性及び加工性、高強度、ならびに好適なin vivo分解プロファイルの組み合わせを呈する吸収性合金を呈する。イットリウムは、特に強度及び/または耐食性の向上が所望されるいくつかの用途にも含まれ得る。
2.用語
本明細書で使用される場合、「ワイヤ」または「ワイヤ製品」は、連続的に生産され、その後の分配及び使用のためにスプールに巻かれ得る連続ワイヤ及びワイヤ製品、例えば、円形断面を有するワイヤ及び非円形断片を有するワイヤ、例えば、フラットワイヤまたはリボンなどを包含する。「ワイヤ」または「ワイヤ製品」は、ストランド、ケーブル、コイル、及びチューブなどの他のワイヤベースの製品も包含し、これらは、特定の用途に応じて特定の長さで生産され得る。いくつかの例示的な実施形態では、本開示によるワイヤまたはワイヤ製品は、最大2.5mmの直径を有し得る。ワイヤ及びワイヤ製品に加えて、本開示の原理を使用して、2.5mmより大きく最大20mmの直径を有するロッド材料など、他の材料形態を製造することができる。薄い材料シートも作製され得る。例示的なチューブ構造は、内径が0.5mm~4.0mmの範囲であり、壁厚が0.100mm~1.00mmの範囲である、ワイヤ形態またはロッド形態であり得る。「細いワイヤ」とは、1mm未満の外径を有するワイヤを指す。
本明細書で使用される場合、「疲労強度」は、材料が、故障するまで、所与の荷重サイクル数を満たすかまたは超える荷重レベルを指す。本明細書では、荷重レベルは、変位またはひずみ制御疲労試験の標準であるように、交番ひずみとして与えられ、それにより、これらの用語は、ASTM E606(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に示されているものと一致する。
「DFT(登録商標)」は、Fort Wayne Metals Research Products Corp.(Fort Wayne,IN)の登録商標であり、金属または合金の2つ以上の同心円層、典型的には、固体金属ワイヤコア要素上に1つのチューブまたは複数のチューブ層を引抜くことによって形成されたコアフィラメント上に配置されている、少なくとも1つの外層を含む、バイメタルまたはポリメタル複合ワイヤ製品を指す。
「不純物」、「不可避不純物」、及び「微量不純物」は、任意の所与の要素において、500ppmまたは0.05重量%未満で材料中に存在する材料構成成分である。
3.マグネシウム合金
本発明のマグネシウムベースの合金は、1~5重量%のリチウム、0.2~2.0重量%の亜鉛、0.1~0.5重量%のカルシウム、及び0.1~0.8重量%のマンガンを含み得、残りはマグネシウム及び必然の不純物である。一部の用途では、イットリウムは、最大2.5重量%の量で添加され得る。マグネシウムが全合金の少なくとも89重量%、最大98.6重量%であるように、他のすべての元素は本合金から除外される。
これらの合金は、ヒトの身体に固有の元素であるかまたはヒトの身体によって容易に処理される元素のみを使用しながら、高い延性と高強度の両方を呈するマグネシウムベースの合金を提供することがわかっている。以下でさらに詳細に説明するとおり、この材料特性の組み合わせにより、予測可能な好適なin vivo分解プロファイルを有する吸収性合金が提供されるが、これらは、効率よく大量に生産され得る。
以下にさらに説明するとおり、本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、高い延性を呈する。この延性により、合金の作製及び加工が容易になる。これは、大量の冷間加工が可能になり、したがって、冷間引抜き及び焼きなましの反復回数が少なく、冷間加工を行うために必要なエネルギーが少ない所望の直径まで縮小できるためである。また、本発明の材料の高い延性により、特にステント、ステープル、または結紮クリップのような高レベルの圧縮ひずみを必要とするデバイスにおいて破損の可能性を抑制することにより、潜在的な医療デバイス用途の範囲が広がる。
本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料も比較的高い強度を呈し、これは所望のレベルまで冷間加工することによって強化することができる。こうした高強度により、特定の医療デバイスでの合金の使用も容易になる。例えば、ステント用途での血管支持、または整形外科デバイス用途もしくは歯科矯正デバイス用途での骨支持のために強度が必要となり得る。
本発明の合金はまた、in vivo環境において予測可能かつ有利に腐食が行われる。
リチウムは、本発明のMgベースの合金の延性を改善すると同時に、身体によって容易にかつ安全に処理できるように含まれている。リチウムは、栄養金属であり、典型的に推奨される1日あたりの食事摂取量は1mgである。したがって、比較的大量のリチウムを、ワイヤ730または731または本開示に従って作製された他の材料の一部として、悪影響なく含めることができる。延性の望ましい上昇を得るには、少なくとも1.0重量%のリチウムを必要とするが、リチウムが5.0重量%を超える場合、強度の喪失、腐食速度の増加の可能性を引き起こし、かつ身体に対してリチウムが不要に高用量となる。
亜鉛は、合金の固溶強化に対する寄与因子として含まれており、本発明の材料中で腐食を調節すること及び制御することに役立つ金属間化合物を形成することもできる。特に、亜鉛がカルシウムと一緒に所望の量で存在する場合、及び特定の熱処理後、亜鉛は卑金属よりも貴であるMgZnCa金属間化合物の形成に寄与し、腐食速度を増加させ得る。亜鉛は、身体によって容易かつ安全に処理される栄養金属であり、ワイヤ730または731または本開示に従って作製された他の材料の一部として、悪影響なく比較的大量に含めることができる。強度の望ましい上昇を得るには、少なくとも0.2重量%の亜鉛を必要とするが、亜鉛が2.0重量%を超える場合、過剰なMgZnCaの形成を引き起こし、これにより、ほとんどの用途にとって速すぎる腐食速度となり得る。
カルシウムは、合金の固溶強化に対する別の寄与因子として含まれており、これは、本発明の材料中で腐食を調節すること及び制御することに役立つ金属間化合物を形成することもできる。MgCaは、卑金属よりも貴ではなく、マイクロガルバニック犠牲アノードとして作用することにより、バルク腐食を低減する。前述のとおり、MgZnCa相は、バルク腐食の増加を補助し得るため、カルシウムは、Mg合金の腐食速度をある程度制御することができる。カルシウムは、完成材料の強度、延性、及び加工性に寄与する結晶粒微細化剤でもある。亜鉛と同様に、カルシウムは、身体によって容易かつ安全に処理される栄養金属であり、ワイヤ730または731または本開示に従って作製された他の材料の一部として、悪影響なく比較的大量に含めることができる。強度の望ましい上昇を得るには、少なくとも0.1重量%のカルシウムを必要とするが、カルシウムが0.5重量%を超える場合、粒界にMgCa相が過剰に形成され、延性及び加工性が低下し得る。
マンガンは、合金の固溶強化に対するさらに別の寄与因子として含まれている。マンガンにより、合金の腐食挙動に対する材料中の鉄不純物の有害な影響が減少し得る。マンガンはまた、身体によって容易かつ安全に処理される栄養金属であり、ワイヤ730または731または本開示に従って作製された他の材料の一部として、悪影響なく比較的大量に含めることができる。強度の望ましい上昇を得るには、少なくとも0.1重量%のマンガンを必要とするが、マンガンが0.8重量%を超える場合は、アルファ-Mn粒子の過度の析出が引き起こされ、これが、耐食性に悪影響を与え得る。
イットリウムはまた、本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn合金に任意により添加され得る。イットリウムは、身体への耐性が良好であることがわかっている希土類元素である。イットリウム(またはその塩)は、比較的高い水溶性を有し、これは、他のいくつかの希土類よりも身体により容易に処理されることを意味する。イットリウムの添加により、固溶強化による強度、ならびにテクスチャの減少及び結晶粒微細化による延性の両方を向上させ得る。しかし、イットリウムが2.5重量%を超える場合には、延性が低下し、in vivoにおいて比較的長い滞留時間を有し得るY含有金属間化合物粒子が多くなる。
前述の要素は、本発明のマグネシウムベース材料に関連して使用される材料の網羅的に示したものである。上記の必然の不純物の存在を除いて、他の元素は特に除外される。
4.Mg-Li-Zn-Ca-Mn-(Y)を含むワイヤ構築物
例示的一実施形態では、本開示に従って作製されたMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、図1に示すとおり、細い医療グレードのワイヤ730、731に形成され得る。次に、このワイヤ730、731は、例えば、デバイスの全体直径Dを有するステント700に編組することによって、医療デバイスに形成され得るかまたは統合され得る(図1)。ワイヤ730、731は、それぞれ、例えば、1mm以下のワイヤ外径Dを有し得る。
本開示による合金は、最初に、従来の鋳造方法などによってバルクで形成され得る。次に、このバルク材料は、バルク材料を所望のプリフォームサイズ及び形状に熱間加工することによって、好適なプリフォーム材料(例えば、ロッド、プレートまたは中空管)に形成される。本開示の目的のために、熱間加工は、材料を室温より高い温度まで加熱し、材料が高温で維持されている間に、所望の成形及び形成操作を実施することによって達成される。次に、ビレットまたはロッドなどの得られたプリフォーム材料は、繰り返しの冷間成形及び焼きなましサイクルによってさらに加工されて、ロッド、ワイヤ、チューブ、シートまたはプレート製品などの中間形態になる。材料を形成する方法としては、プレス、押し出し、圧延、引抜き、スエージング、ECAP、ECAP適合、高圧ねじり、激しい塑性変形、鍛造、ピルガリング(pilgering)などが挙げられ得る。
この中間材料は、例えば、最終加工の準備ができている初期の粗いワイヤ構造を作り出すための引抜き及び焼きなましのスケジュールによって作製することができる。その後、ワイヤ730または731(図1~5)は、以下にさらに記載するとおり、完成ワイヤ製品に所望の機械的特性を付与するために、最終冷間加工コンディショニングステップ、場合によっては最終熱処理ステップにさらされ得る。
図2に示す1つの例示的な実施形態では、Mg-Li-Zn-Ca-Mn材料(本明細書に記載のそれらのさらなる合金など)で作製されたモノリシックワイヤ731は、最終加工前に、プリフォーム材料(インゴットまたはロッドなど)を所望の直径のワイヤに変換するための引抜き及び焼きなましスケジュールを含む従来の方法を使用して、最初に生産され得る。すなわち、プリフォーム材料は、ダイ736(図2)を通して引抜かれ、中間材料の外径がわずかに減少され、同時に材料が伸長され、その後、材料は、焼きなましされて、引抜きステップにより材料に付与される内部応力が緩和される(すなわち、冷間加工部が保持されている)。次に、この焼きなましされた材料は、より小さい仕上げ直径を有する新しいダイ736を通して引抜いて、本材料の直径をさらに縮小させ、本材料がさらに伸長される。本材料が、ワイヤ731に最終加工する準備ができたワイヤ構築物に形成されるまで、材料のさらなる焼きなまし及び引抜きが反復して繰り返される。
DFT(登録商標)などの複合ワイヤ730(図3)を形成するために、コア734をシェル732内に挿入して中間構築物を形成し、次にこの中間構構築物の端部を先細りにして、その端部を引抜きダイ736に設置しやすくする(図3)。次に、引抜きダイ736を通って突出する端部を把持し、ダイ736を通して引っ張ることにより、構築物の直径を縮小し、シェル732の内面をコア734の外面と物理的に確実に接触させる。より具体的には、初期引抜きプロセスは、シェル732がコア734の外径に接近し、シェル732の内径がコア734の外径に等しくなるように、シェル732の内径を縮小させ、それにより、断面で見た場合、内径コア734は、図3に示すとおり、外シェル732を完全に占有する。
例示的複合ワイヤ730は、(シェル732及びコア734用の別の材料用について)本開示に従って作製されたMg-Li-Zn-Ca-Mn合金を使用して形成され得る。コア734の例示的材料としては、Mg及びMg合金、Zn及びZn合金、Fe及びFe合金、非吸収性合金、またはポリマーが含まれ得る。
引抜きステップでは、ワイヤ730または731を冷間加工にさらす。本開示の目的のために、冷間加工方法は、室温またはその近く、例えば、20~30℃で材料の変形をもたらす。複合ワイヤ730の場合、引抜きは、シェル732及びコア734の両方の材料に冷間加工部を与え、同時に両方の材料の断面積を減少させる。引抜きステップ中にワイヤ730または731に与えられる総冷間加工部は、以下の式(I)によって特徴が明らかにされ得る。
Figure 2022534789000002
式中、「cw」は、元の材料面積の縮小によって定義される冷間加工部であり、「D2S」は引抜き(複数可)後のワイヤの断面外径であり、「D1S」は同引抜き(複数可)前のワイヤの断面外径である。
図2及び図3に示すとおり、冷間加工ステップは、図示された引抜きプロセスによって実施され得る。示すとおり、ワイヤ730または731は、引抜きステップ前のワイヤ730または731の直径D1Sよりも小さい出力直径D2Sを有する潤滑ダイ736を通して引抜かれる。したがって、ワイヤ730または731の外径は、引抜き前の直径D1Sから、引抜かれた直径D2Sまで減少し、それにより、冷間加工部cwを得る。
あるいは、正味冷間加工部は、冷間スエージング、ワイヤの圧延(例えば、平らなリボンまたは他の形状への)、押し出し、屈曲、流動成形、激しい塑性変形、またはピルガリングなどの他のプロセスによってワイヤ730または731内に蓄積され得る。冷間加工部はまた、本明細書に記載の技術などの技術の任意の組み合わせ、例えば、冷間スエージング及びその後潤滑ダイを介して引抜き、冷間圧延によって、リボンもしくはシート形態または他の成形ワイヤ形態へ仕上げることによって与えられ得る。1つの例示的な実施形態では、ワイヤ730の直径をD1SからD2Sまで減少させる冷間加工ステップは、一回の引抜きで実行され、別の実施形態では、ワイヤ730の直径をD1SからD2Sまで減少させる冷間加工ステップが、複数回の引抜きで実行される。これらの引抜きは、その間に任意の焼きなましステップを含むことなく、順次実行される。上式(I)を使用して冷間加工部cwを計算する場合、材料に冷間加工部を与えるプロセス後に焼きなましが実行されていないと想定する。
複合ワイヤ730上に、介在する焼きなましがなく、引抜きプロセスが繰り返されるプロセスの場合、その後の各引抜きステップでは、ワイヤ730の全断面積が縮小するにつれて、ワイヤ730の全断面積に対するシェル732及びコア734の断面積の比が名目上維持されるように、比例してワイヤ730の断面をさらに縮小させる。図3を参照すると、引抜き前のコア外径D1Cと引抜き前のシェル外径D1Sとの比は、引抜き後の対応する比と同じである。換言すれば、D1C/D1S=D2C/D2Sである。
ワイヤ材料(または、複合ワイヤの場合は、第1または第2の材料のいずれか)の融点を超えない公称温度での熱応力緩和(当技術分野では焼きなましとしても公知である)を使用して、引抜きステップ間の完全に緻密な複合材料の延性を改善し、それにより、その後の引抜きステップによるさらなる塑性変形が可能になる。ワイヤの引抜きに関するさらなる詳細は、本発明の譲受人に譲渡された、2011年8月2日発行の米国特許第7,989,703号名称「Alternating Core Composite Wire」で論じられており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ワイヤ730を結晶粒の再結晶を引き起こすのに十分な温度まで加熱することにより、冷間加工部の蓄積が不要になる。各反復冷間加工プロセスによって得られる冷間加工部は、引抜きの間に完全に材料を焼きなましすることによって軽減され、それによって次の反復冷間加工プロセスが可能になる。完全焼きなましでは、冷間加工された材料は、材料内に保存された内部応力を実質的に完全に緩和するのに十分な温度まで加熱され、それによって保存された冷間加工部を緩和し、冷間加工部をゼロに「リセット」する。
その一方で、その後の焼きなましプロセスのない引抜きまたは他の機械的加工を受けるワイヤ730または731は、ある量の冷間加工部を保持する。保持されている加工部の量は、D1SからD2Sへの直径の全体的な縮小に依存し、得られた冷間加工部の結果としての材料内の個々の結晶粒の変形に基づいて定量化され得る。図4を参照すると、例えば、ワイヤ731は、実質的に等軸に示される結晶粒12と共に、焼きなまし後状態で示され、すなわち、結晶粒12は、結晶粒12の全長G1の測定値が測定方向に関係なく実質的に同じであるほぼ回転楕円体形状を画成する。(上記のとおり)ワイヤ731を引抜いた後、等軸結晶粒12は、細長い結晶粒14に変換され(図5)、これにより、結晶粒14は、細長い結晶粒の長さG2(すなわち、結晶粒14によって画定される最長寸法)及び結晶粒幅G3(すなわち、結晶粒14によって画定される最短寸法)を画定する縦方向の構造になる。結晶粒14の伸長は、冷間加工プロセスから得られ、図5に示すとおり、結晶粒14の縦軸が、引抜き方向とほぼ整列する。
引抜き後のワイヤ731の保持されている冷間加工部は、細長い結晶粒長G2と幅G3の比率として表すことができ、比率が大きいほど、結晶粒がさらに「引き伸ばされた」ことを意味し、したがって保持されている冷間加工部の量が多いことを意味する。対照的に、中間引抜きプロセス後の焼きなましワイヤ731は、材料を再結晶化し、細長い結晶粒14を等軸結晶粒12に戻し、保持されている冷間加工部比を1:1に「リセット」する(すなわち、保持されている冷間加工部を有さない)。
本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料の場合、完全な焼きなましは、細いワイヤ(すなわち、0.000127sq.mm~0.5sq.mmの小さい断面積を有する)では、約200~350℃の温度で少なくとも数秒間、厚い材料(すなわち、1sq.mm~125sq.mmの大きい断面積を有する)では、数十分間で達成され得る。あるいは、完全な焼きなましは、ここでも材料の断面積に応じて、350℃~450℃などのより高い温度で、数ミリ秒から5分未満などのより短い時間で達成することができる。当然のことながら、比較的高温の焼きなましプロセスは、完全な焼きなましを達成するために比較的短い時間を利用することができ、その一方で、比較的低い温度では、典型的には、完全な焼きなましを達成するために比較的長い時間を利用する。さらに、焼きなましパラメータは、ワイヤの直径が変化するにつれて変化することが予想され、直径が小さいほど、所定の温度の焼きなまし時間が短縮される。完全な焼きなましが達成されたか否かは、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用する微細構造検査、延性、強度、弾性などの機械的試験、及び他の方法など、当技術分野において周知である複数の方法で検証することができる。さらに、特定のデバイスの製造プロセスを設計する場合には、MgCaまたはMgZnCaのいずれかの金属間化合物相の析出に対する焼きなましパラメータの影響を考慮することができる。
冷間加工及び焼きなまし方法のさらなる議論は、2014年9月23日に発行され、「FATIGUE DAMAGE RESISTANT WIRE AND METHOD OF PRODUCTION THEREOF」と題された米国特許第8,840,735号に見出すことができ、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
得られた粗いワイヤ材料は、最終的に、ステントまたは他の医療デバイスへの統合に好適である細いワイヤなどの最終形態に加工され得る。例示的ワイヤ構築物は、以下でさらに詳細に説明する。
5.ワイヤ特性
以下の実施例でさらに詳細に説明するとおり、本開示のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、栄養金属の他の組み合わせには見られない高強度及び高延性の組み合わせを呈する。イットリウムと合金化した場合、本発明のMg-Li-Y-Zn-Ca-Mn材料は、栄養金属とイットリウムの他の組み合わせよりも優れている。
本明細書で論じられるように、破壊までの伸長は、ワイヤ730、731の延性の代用として使用されるが、材料の破壊までの伸長は、必ずしも材料の機能的延性を示すものではない。延性が、破壊なく、高い屈曲ひずみまたは大幅な冷間減少(例えば、引抜きによる)に耐える能力であると考えられる場合、故障までの伸長が比較的低い材料は、比較的高い延性を有し得る。
本開示に従って作製され、冷間加工部が保存されていないMg-Li-Zn-Ca-Mnは、破壊前に少なくとも10%、15%、20%、または25%の伸長が可能になるのに十分な延性を呈し、1.0~5.0重量%の範囲の上限でのリチウムのレベルが高い延性に関連付けられており、その逆も同様である。この高い延性により、加工ステップ(焼きなましが続く)として、または最終構築物のために材料を強化するために、材料を実質的に冷間加工することができる。本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料の冷間加工能力は、例えば、60%、75%、または90%にもなり得、冷間加工能力は延性に相応する。イットリウムを添加することにより、結晶粒径が微細になり、結晶学的テクスチャが減少するため、特に焼きなましされた(すなわち、保持されている冷間加工部を有さない)材料の延性が向上し得る。
本開示に従って作製され、冷間加工部が保存されていないMg-Li-Zn-Ca-Mnもまた高い強度を呈し、冷間加工処理によってより高い強度となる可能性がある。焼きなましされたままの状態では、本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、少なくとも25ksi、32ksi、または40ksiの極限強度を呈し、より高い強度は、0.2~2.0重量%、0.1~0.5重量%、及び0.1~0.8重量%のそれぞれの範囲の上限で、亜鉛、カルシウム、及びマンガンのレベルに関連付けられ、その逆もまた同様である。例えば、図6Aは、以下の実施例でさらに説明されるとおり、本開示に従って作製されたMg-2Li-1.2Zn-0.4Ca-0.4Mn合金の応力-ひずみ曲線を示している。図6Aにも示す二元Mg-4Li合金と比較して、本発明の合金は、降伏強度及び極限強度の増加を呈する。図6Bは、冷間加工前後の同じMg-2Li-1.2Zn-0.4Ca-0.4Mn合金の追加特性、及び冷間加工前後両方のMg-2Li-2Y-1.2Zn-0.4Mn-0.4Ca合金の特性を示している。図6A及び図6Bは、一定の縮尺で描かれている。本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn合金の公称強度値は、冷間加工によって25%、50%、または100%増加し得、冷間加工の可能性は、上記のとおり材料の延性に相応する。
同様に、本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、少なくとも20ksi、25ksi、または30ksiの降伏強度を呈し、亜鉛、カルシウム、マンガンのレベルと同様に相応する関係を呈し、イットリウムの添加により、同様の強度の増加が実現した。
図6Cを見ると、本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、高いin-vivo生存率及び予測可能な長い分解プロファイルも示す。腐食性環境(以下の実施例4で具体的に説明)で負荷をかけている間の故障時間(time-to-failure)は、図6Cに示すとおりMg-4Liなどの既知の二元Mg-Li合金をはるかに超えており、本明細書において論じているリチウムの利点を含まないMg-Zn-Ca-Mn合金にほぼ相応している。本発明のMg-Li-Zn-Ca-Mn材料は、WE43よりも故障時間が若干短いが、多くの用途にとって十分であり得、かつWE43と比較して改善されたin-vivo生体適合性プロファイルとなる。
本明細書で論じる本発明の合金構成要素の範囲では、焼きなまし状態の直径0.010インチ(0.0254センチメートル)のワイヤの故障時間は、37℃、7.4pHに維持されたハンクス平衡塩類溶液中で、初期応力も、110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈することが予想できる。同様に、50%保持されている冷間加工部を有する冷間加工状態で直径0.010インチ(0.0254センチメートル)のワイヤの故障時間は、37℃、7.4pHに維持されたハンクス平衡塩類溶液中で、初期応力も110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈することが予想できる。さらに、本開示に従って作製され、in vivoでの使用に好適である任意のワイヤは、典型的なin vivo条件(すなわち、体温で、身体内に位置され、本明細書に記載の医療デバイスに関連する典型的な応力にさらされる)で少なくとも24時間の平均生存を呈することが予想できる。
6.医療デバイス用途
複数の医療デバイスは、本発明の材料で作製され得、これは、身体内での機能及び存在が時間と共に変化し、減少し得るあらゆるデバイスにとって有益である。いくつかの例示的なそのようなデバイスを以下に説明するが、本発明の材料は、他の任意の好適な医療デバイス用途にも使用され得ることが理解される。
上記のように、ワイヤ730、731は、ステント700(図1)または700A(図1A)などの血管デバイスに使用され得る。ステント700は、高度の初期血管支持を提供し得、この血管支持は、その後、ワイヤ730、731が分解するにつれて、in vivoで時間と共にゆっくりと減少し得る。ワイヤ730、731と共に使用するのに好適である他のワイヤベースの血管デバイスとしては、動脈瘤閉塞デバイス、閉塞器900(図8)などの中隔閉塞器、分流器、フィルター、及び移植片が挙げられる。
ワイヤ730、731、または他の構築物もまた、整形外科的固定に使用され得る。例示的用途としては、ねじ800(図7)などのねじ、ピン、釘、kワイヤ、及びセルクラージュケーブル(例えば、胸骨閉鎖用)が挙げられ、これらはすべて、隣接組織に高レベルの機械的支持を提供するために手術部位に移植され得、組織自体が治癒するにつれて時間の経過と共に分解し得る。
ワイヤ730、731のさらに他の医療デバイス用途としては、外科用ステープル、結紮クリップ、及び鋲などの外科的介入デバイスが挙げられる。これらのデバイスを使用して、解剖学的構造の関連部分の一部を一時的に閉鎖し、デバイスが分解するにつれてこの閉鎖が時間の経過と共に解放され得る。さらに他の用途としては、腎療法において使用されるデバイス、一時的なペーシングリード、及び他の多くの適応症が含まれ得る。
以下の非限定的な実施例は、本発明の様々な特徴及び特性を例示しており、これらは、本発明に限定されると解釈されるべきではない。
これらの実施例では、本開示による例示的なモノリシックMg-Li-Zn-Ca-Mn及びMg-Li-Y-Zn-Ca-Mn合金ワイヤが、生産され、特に材料の加工性及び機械的強度に関して、試験され、その特性評価を行った。
以下の実施例は、ステープル、結紮、ステントなど、高い延性を必要とする吸収性ワイヤの用途に対して、本発明のMgLiZnMnCa合金が強度、延性、耐食性、及び生体適合性の最適な組み合わせを有することを示す。
機械的性能は、Instron(Norwood,Massachusetts,USA)から入手可能なInstronモデル5565試験機での一軸引張試験により、各ワイヤサンプルについて評価した。より具体的には、ワイヤ材料の破壊的一軸引張試験を使用して、Structure-Property Relationships in Conventional and Nanocrystalline NiTi Intermetallic Alloy Wire(Journal of Materials Engineering and Performance 18,582-587(2009)(Jeremy E.Schaffer))(その開示全体が、参照により本明細書に明示的に組み込まれる)に記載されている方法を使用して、候補材料の極限強度、降伏強度、軸方向剛性、及び延性を定量化した。これらの試験は、金属材料の引張試験に関する業界標準に従って、サーボ制御されたInstronロードフレームを使用して実行される。
本明細書の実施例による回転ビーム疲労試験では、ワイヤサンプルを約118mmの長さに切断し(例えば、直径0.33mmのワイヤの場合)、次にその軸方向端部で回転式ジョーに固定する。ジョー間のワイヤの自由部分を屈曲させて、屈曲の「ピーク」または最外側部分に所望の引張ひずみを導入する。屈曲のこのピークの正反対で、ワイヤは引張ひずみに等しい圧縮ひずみを経験し、引張ひずみ及び圧縮ひずみの両方の公称値は、本明細書では「ひずみ振幅」と称する。次に、ジョーが協調して回転し(すなわち、各ジョーが同じ速度で同じ方向に回転し)、これにより、最大引張ひずみの領域が、ワイヤの「ピーク」を中心に回転し、ジョー及びワイヤが180度回転するたびに、最大圧縮ひずみの領域に遷移する。回転ビーム疲労試験は、ASTM E2948-14にさらに記載されており、その開示全体は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
本開示のMg-Li-Zn-Mn-Ca合金は、2重量%のLi、1.2重量%のZn、0.4重量%のMn、及び0.4重量%のCaを有し、残りはマグネシウム及び回避できない不純物で生産された。最初に材料成分を真空誘導溶融し、次に材料を2インチ(5.08センチメートル)の型に鋳造することによって、この合金をインゴットにした。
次に、インゴットを、毎分10インチ(25.4センチメートル)のラム速度を使用して、325℃の温度で直径0.5インチ(1.27センチメートル)に押し出すことによって熱間加工した。次に、押し出されたロッドをセンタレス研削し、上記のように標準的なワイヤ引抜き方法で一連の冷間引抜を介して、最終直径0.0079インチ(0.020センチメートル)までモノリシック丸線に加工した。
次に、ワイヤを上記のように完全に焼きなましして、第1の最終ワイヤ構築物を生産し、これを上記のように一軸引張試験にかけた。ワイヤは、37ksiの極限引張強度及び30ksiの降伏強度を示した。ワイヤは、故障前に14%の伸長が可能であった。これらの結果は、破線下部の線「A」として図6Bに示されている。
モノリシックワイヤの別のサンプルをさらに冷間引抜きして最終直径を0.005インチ(0.0127センチメートル)にし、焼きなましせずに、75%保持されている冷間加工部を有する第2の最終ワイヤ構築物を生産した。このワイヤは、第1の最終ワイヤ構築物と同じ一軸引張試験にかけ、64ksiの極限引張強度及び56ksiの降伏強度を示した。ワイヤは、故障前に7%の伸長が可能であった。これらの結果は、実線上部の線「B」として図6Bに示されている。
2重量%のLi、2重量%のY、1.2重量%のZn、0.4重量%のMn及び0.4重量%のCaを有し、残りはマグネシウム及び回避できない不純物である本開示のMg-Li-Y-Zn-Mn-Ca合金を生産した。したがって、この合金は、上記の実施例1の合金と同じ化学的性質を有するが、さらに2重量%のイットリウムを含む。この合金は、最初に材料成分を真空誘導溶融し、次に材料を2インチ(5.08センチメートル)の型に鋳造することによってインゴットにした。
次に、インゴットを、毎分10インチ(25.4センチメートル)のラム速度を使用して、325℃の温度で直径0.5インチ(1.27センチメートル)に押し出すことによって熱間加工した。次に、押し出されたロッドを上記のように標準的なワイヤ引抜き方法で一連の冷間引抜き及び焼きなましを介して、最終直径0.0099インチ(0.0251センチメートル)までモノリシック丸線に加工した。
本発明の実施例のMg-Li-Y-Zn-Mn-Ca材料は、実施例1のMg-Li-Zn-Mn-Ca材料と比較して、延性及び加工性が低下していることが証明され、所与の直径の縮小を達成するために追加の焼きなましを必要とする。しかし、WE43及びMg-Zn-Caなどの他のマグネシウム合金と比較した場合、特定の直径を縮小するために必要とされる焼きなましが少ない。
次に、ワイヤを上記のとおり完全に焼きなましして、第1の最終ワイヤ構築物を生産し、これを上記の一軸引張試験にかけた。ワイヤは、39ksiの極限引張強度及び33ksiの降伏強度を示した。ワイヤは、故障前に19%の伸長が可能であった。これらの結果は、破線上部の線「C」として図6Bに示されている。したがって、上記の実施例1で説明した焼きなましされたMg-Li-Zn-Mn-Ca材料と比較して、イットリウムの添加は、焼きなましされた状態(すなわち、保持されている冷間加工部を有さない)で強度及び延性の両方を増加させたことを確認できる。
モノリシックワイヤの別のサンプルをさらに冷間引抜きして最終直径を0.005インチ(0.0127センチメートル)にし、焼きなましせずに、75%保持されている冷間加工部を有する第2の最終ワイヤ構築物を生産した。このワイヤは、第1の最終ワイヤ構築物と同じ一軸引張試験を受け、61ksiの極限引張強度及び45ksiの降伏強度を示した。ワイヤは、故障前に9%の伸長が可能であった。これらの結果は、実線下部の線「D」として図6Bに示す。したがって、上記の実施例1に記載の冷間加工されたMg-Li-Zn-Mn-Ca材料と比較して、イットリウムの添加により、強度は増加しなかったが、延性が増加したことが確認され得る。
4重量%のLiを有し、残りはマグネシウム及び避けられない不純物である従来のMg-Li合金を生産した。この合金は、最初に材料成分を真空誘導溶融し、次に材料を2インチ(5.08センチメートル)の型に鋳造することによってインゴットにした。
次に、インゴットを、毎分10インチ(25.4センチメートル)のラム速度を使用して、300℃の温度で直径0.5インチ(1.27センチメートル)に押し出すことによって熱間加工した。次に、押し出されたロッドを上記のように標準的なワイヤ引抜き方法で一連の冷間引抜き及び焼きなましを介して、最終直径0.0079インチ(0.020センチメートル)までモノリシック丸線に加工した。
図6Aの破線で示すとおり、本発明の実施例の従来のMg-Li材料は、所定の直径の縮小を達成するには、同等以下の焼きなましを必要とする実施例1の材料と比較して、同等のまたは増加した延性及び加工性を有することが証明された。しかし、合金の強度は、図6A及び図6Bに示すとおり、実施例1に記載の材料と比較して、非常に低かった。
次に、ワイヤを上記のとおり完全に焼きなましして、第1の最終ワイヤ構築物を生産し、これを上記の一軸引張試験にかけた。ワイヤは、28ksiの極限引張強度及び17ksiの降伏強度を示した。ワイヤは、故障前に16%の伸長が可能であった。
したがって、上記の実施例1に記載の焼きなましされたMg-Li-Zn-Mn-Ca材料または実施例2に記載のMg-Li-Y-Zn-Mn-Ca材料と比較して、Zn、Mn、Ca、及び任意によりYの添加により、良好な延性を保持しながら、76%~94%の焼きなまし降伏強度の増加となることが確認できる。
他の既知の合金と比較して本発明の合金の腐食挙動を評価するために、以下の実験を行った。0.010インチ(0.0254センチメートル)の仕上がり直径を有するワイヤは、次の4つの異なる合金から生産した:
-Mg-2Li-1.2Zn-0.4Mn-0.4Ca(本開示に従い、上記の実施例1及び2でも論じられている)、
-Mg-1Zn-0.3Ca-0.1Mn(リチウムを含まない同様の栄養金属合金の対照サンプルとして)、
-従来のWE43(希土類含有合金の対照サンプルとして)、
-従来のMg-4Li(対照サンプルとして、上記の実施例3でも説明している)。
4本のワイヤはそれぞれ、焼きなましワイヤ(すなわち、保持されている冷間加工部を有さない)及び冷間加工されたワイヤ(すなわち、45~75%保持されている冷間加工部を有する)として生産され、合計8つの個別の合金/条件の組み合わせとした。以下に説明するとおり、各合金/条件の組み合わせの少なくとも2つのサンプルの試験を行った。冷間加工ワイヤについては、WE43ワイヤは、75%保持されている冷間加工部を有し、Mg-1Zn-0.3Ca-0.1Mnは、50%保持されている冷間加工部を有し、Mg-2Li-1.2Zn-0.4Mn-0.4Caは、50%保持されている冷間加工部を有し、MgLiは、45%保持されている冷間加工部を有していた。これらの冷間加工レベルは、医療デバイス用途に典型的に所望される各ワイヤの機械的特性を達成するように設計されている。
各ワイヤサンプルは、37℃及び7.4pHに維持されたハンクス平衡塩類溶液(HBSS)で腐食にさらし、同時に自重によって16ksi(110MPa)の初期応力で保持した。HBSSは、生理学的に関連した無機塩溶液であり、in vitro試験にとって適切なMg腐食媒体であると考えられている。HBSSは、市販されており、MilliporeSigma(旧Sigma Aldrich)(St.Louis,Missouri,United States)から購入できる。本実施例では、この市販のHBSSは、1.6g/Lの重炭酸ナトリウム及び0.265g/Lの塩化カルシウムで改変されており、これも市販されており、Sigma Alrdrichから購入した。
各サンプルのワイヤ破壊時間を測定し、相対的耐食性の尺度を提供した。
実験結果を図6Cに示す。本発明のMgLiZnMnCa合金は、冷間加工形態で少なくとも40時間、焼きなましされたままの形態で少なくとも33時間の平均生存を呈した。予想どおり、この故障時間は、冷間加工及び焼きなましの両方の形態で50時間を超える平均生存時間を有する希土類含有WE43よりも短い。しかし、MgLiZnMnCa合金の生存は、Mg4Li二元合金よりも実質的に長く、冷間加工及び焼きなましの形態でそれぞれ約20時間及び11時間後に故障した。これは、ベースラインの二元合金と比較して、本発明の合金のin-vivoでの生存期間がはるかに長いことを示唆している。
本発明のMgLiZnMnCa合金を従来のMgZnCaMn合金と比較したときに、冷間加工条件での生存時間は、Li添加によってわずかに短縮され、MgZnCaMn合金の約45時間に対して、本発明のMgLiZnMnCa合金は、約40時間であった。驚いたことに、焼きなまし状態での生存時間は、MgZnCaMn合金(約28時間)よりもMgLiZnMnCa合金(約33時間)の方が長かったが、このことは、Liの反応性が高いため予想していなかった。したがって、本発明のMgLiZnMnCa合金は、同様の生体適合性のある合金よりも優れた、またはそれに相応するin-vivo生存時間を呈し、同時に優れた強度及び延性も示す。
本発明は例示的な設計を有するものとして説明されてきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内でさらに変更することができる。したがって、本出願は、その一般原理を使用して、本発明の任意の変形、使用、または適合を網羅することを意図している。さらに、本出願は、本発明が関係し、添付の特許請求の限定の範囲内にある、当技術分野における既知のまたは慣習的な慣行の範囲内にある本開示からの逸脱を網羅することを意図している。

Claims (23)

  1. 吸収性医療デバイス内で使用するための合金であって、
    1.0~5.0重量%のリチウムと;
    0.2~2.0重量%の亜鉛と;
    0.1~0.5重量%のカルシウムと;
    0.1~0.8重量%マンガンと、を含み、
    残りは、マグネシウム及び必然の不純物である、合金。
  2. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、34ksiに達する極限引張強度を呈する、請求項1に記載の合金。
  3. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、64ksiに達する極限引張強度を呈する、請求項1に記載の合金。
  4. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、26ksiに達する降伏強度を呈する、請求項1に記載の合金。
  5. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、56ksiに達する降伏強度を呈する、請求項1に記載の合金。
  6. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、破断前に14%の伸長が可能である十分な延性を呈する、請求項1に記載の合金。
  7. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、破断前に7%の伸長が可能である十分な延性を呈する、請求項1に記載の合金。
  8. 保持されている冷間加工部を有さず、37℃及び7.4pHに維持されているハンクス平衡塩類溶液中で、また初期応力も110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈する、請求項1に記載の合金。
  9. 少なくとも50%保持されている冷間加工部を有し、37℃及び7.4pHに維持されているハンクス平衡塩類溶液中で、また初期応力も110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈する、請求項1に記載の合金。
  10. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、
    34ksiに達する極限引張強度と;
    26ksiに達する降伏強度と;
    破断前に14%の伸長が可能である十分な延性と;
    37℃及び7.4pHに維持されているハンクス平衡塩類溶液中で、また初期応力も110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈する、請求項1に記載の合金。
  11. 前記合金が、少なくとも50%保持されている冷間加工部を有し、
    64ksiに達する極限引張強度と;
    56ksiに達する降伏強度と;
    破断前に7%の伸長が可能である十分な延性と;
    37℃及び7.4pHに維持されているハンクス平衡塩類溶液中で、また初期応力も110MPaに保持され、少なくとも30時間の平均生存を呈する、請求項1に記載の合金。
  12. 最大2.5重量%の量のイットリウムをさらに含む、請求項1に記載の合金。
  13. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、39ksiに達する極限引張強度を呈する、請求項12に記載の合金。
  14. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、61ksiに達する極限引張強度を呈する、請求項12に記載の合金。
  15. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、33ksiに達する降伏強度を呈する、請求項12に記載の合金。
  16. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、45ksiに達する降伏強度を呈する、請求項12に記載の合金。
  17. 前記合金が、保持されている冷間加工部を有さず、破断前に19%の伸長が可能である十分な延性を呈する、請求項12に記載の合金。
  18. 前記合金が、75%保持されている冷間加工部を有し、破断前に10%の伸長が可能である十分な延性を呈する、請求項12に記載の合金。
  19. 請求項1~18のいずれか一項に記載の合金から形成されたワイヤ。
  20. 請求項1~18のいずれか一項に記載の合金から形成された医療デバイス。
  21. 血管デバイスである、請求項20に記載の医療デバイス。
  22. 整形外科用固定デバイスである、請求項20に記載の医療デバイス。
  23. 外科的介入デバイスである、請求項20に記載の医療デバイス。
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