JP2022533875A - アリールケトンの調製のための改善された商業的に実行可能な方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、触媒兼溶媒/接触媒体として作用するアルキルスルホン酸の存在下で、式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbのカルボン酸無水物と反応させることを含む、式Iのアリールケトンを調製する方法を提供し、【化1】TIFF2022533875000023.tif39168ここで、R1、R2、R3およびR4は、明細書中で定義される通りである。

Description

発明の技術分野
本開示は有機合成の技術分野、特に、アリールケトンの調製のための改善された商業的に実行可能な方法に関する。
発明の背景
アリールケトンは、医薬品、農薬、殺生物剤、香料、抗酸化剤およびファインケミカルを含む、広範な高付加価値製品において、価値のある中間体および最終製品(活性成分)の両方である。
アリールケトンは、典型的には、触媒として、腐食性ルイス酸(例えば、AlCl、FeCl、SnCl、TiCl、BF、ZnCl)、または、ブレンステッド酸(例えば、HF、PPA、HSO)の存在下で、芳香族化合物を対応するカルボン酸無水物またはカルボン酸クロリドと反応させることによって調製される。このアプローチに関連する欠点には、アシル化剤として毒性および腐食性の酸ハロゲン化物を使用することが含まれる。アシル反応物質がハロゲン化アシルである場合、使用される触媒は典型的には、AlClまたはZnBrなどのルイス酸である。アシル反応物質がカルボン酸である場合、使用される触媒は、典型的にはフッ化水素またはポリリン酸などのプロトン酸である。
このタイプのアシル化混合物の後処理の間、フリーデル・クラフツ触媒は加水分解によって破壊され、大量のスラッジの形成と共に流出物中に比較的大量の塩酸を生成する。この反応に最も効果的かつ一般的に使用されるルイス酸試薬である塩化アルミニウムは、取り扱いに不快な危険な物質である。前記アシル化には、通常、少なくとも化学量論的に多量の塩化アルミニウムが必要である。いくつかのアシル化反応では化学量論量の2倍または3倍の量の塩化アルミニウムを使用しなければならず、これは水による加水分解の際にオキシ塩化アルミニウム種を生成する。また、副生成物として生成される塩酸は中和されるか、さもなければ処分する必要があり、これは、このプロセスを高度に汚染し、環境的に有害にする。
また、塩化アシルのようなハロゲン化アシル反応物質が使用される場合、これは、典型的には大規模で取り扱うのに特に望ましい化合物ではない塩化チオニルのような試薬を使用して、カルボン酸から最初に調製されなければならない。塩化水素ガスは、塩化アシルの生成中に(塩化チオニルを使用する場合にはSOと共に)放出され、アシル化反応では酸性ガススクラバーで除去しなければならない。
また、多くのこのような従来のフリーデル・クラフツ アシル化プロセスのために選択される溶媒は、工業的合成における使用がますます受け入れられなくなっているジクロロメタンまたはエチレンジクロライドのような塩素化炭化水素である。
前記アリールケトンを調製するために使用される別の報告された方法は、カルボン酸誘導体と活性芳香族化合物との縮合を含む。カルボン酸は対応するカルボン酸無水物またはカルボン酸塩化物よりも安価であり、腐食性が低いため、好ましい出発物質である。
例えば、英国特許第1,164,046号は、縮合剤としてカルボン酸および液体フッ化水素を使用する芳香族アシル化によるアリールケトンの調製を開示している。この方法に関連する欠点は、重大な毒性、腐食性および取扱いの問題を呈する液体フッ化水素の使用である。
欧州特許出願第87-303,162号は、トリフルオロメタンスルホン酸のような強酸および溶媒としての弱酸(クロロ酢酸に等しい)の存在下で芳香族化合物を芳香族カルボン酸またはその酸塩化物と接触させることを含むジアリールケトン(ベンゾフェノン)の調製を開示している。この方法の欠点は、溶媒を乾燥せずに再使用できないことである。
欧州特許出願第82-304,341号も同様に、化学量論量のフルオロアルカンスルホン酸の存在下、芳香族カルボン酸と芳香族化合物との反応を開示し、ジアリールケトンを得る。
米国特許第5041616号は、反応混合物から共沸混合物として反応水を除去しながら、触媒量の有機スルホン酸の存在下で芳香族化合物をカルボン酸と接触させることを含むアリールケトンの調製を開示している。しかしながら、この方法に関連する欠点は、反応中に遊離した水を除去するための共沸蒸留の追加の単位操作であり、さもなければ反応は必要な程度まで進行せず、これは、酸性条件下で基質がより高い温度にさらされるので、収率がより低くなる。
独国特許出願第26 16 583号は、少なくとも50m/gの表面積を有する酸シリカ/アルミナ触媒の存在下、250℃~500℃で蒸気相中で非ヒドロキシル化芳香族化合物とカルボン酸またはカルボン酸無水物との反応を含むアリールケトンの調製を開示している。しかしながら、非晶質または結晶質シリカ/アルミナ触媒を使用するこの方法では、非常に異なる構造の望ましくない副生成物が形成され、例えば、ベンゼンと安息香酸との反応では、ビフェニル、ジフェニルメタンおよびアルキル化ベンゼンが、所望のベンゾフェノンに添加して、形成される。この方法の特に重大な欠点は、触媒の寿命が短いことであり、したがって、反応時間を24時間に増加させると、所望のベンゾフェノンの量がかなり低下する。
米国特許第5962743号は、ポリリン酸および強プロトン酸を含む反応媒体の存在下、芳香族化合物とカルボン酸との反応を含むアリールケトンの調製するための方法を開示しており、ここで、強プロトン酸はメタンスルホン酸である。しかしながら、この方法は、ポリリン酸およびメタンスルホン酸の回収および再使用のための方法を提供しない。
Comprehensive Organic Synthesis, Volume 2, 1991, Pages 707-731は、プロトン酸の存在下で、ポリリン酸が最も頻繁に使用されることを開示しているが、いくつかの周知の欠点、特に、スケールアップに悩まされている。その極端な粘度は、攪拌を可能にするために高温で反応を実施することを必要とし、有機基質にとって貧溶媒である。ワークアップ中の加水分解は、しばしば冗長である。
Yamoto et al., 1991,は、ラクトンおよび不飽和カルボン酸の脱水環化のためのより簡便な試薬として、メタンスルホン酸における五酸化リンの使用を報告しており、良好な溶媒特性を有する可動性液体である。
Synthesis(13), 2165-2168(2004)は、グラファイトとMSAとの組み合わせの存在下での脂肪族および芳香族カルボン酸を使用するアニソールなどの芳香族化合物のアシル化を開示しているが、グラファイトまたはMSAのいずれかの存在下では反応は観察されなかった。
Figure 2022533875000002
Org. Lett., 2011, 13(9), pp 2232-2235, “Greener” Friedel-Crafts Acylationsは、溶媒としてトルエンを使用してアリールおよびアルキルカルボン酸のフリーデル・クラフツ アシル化反応を促進するためのメタンスルホン酸無水物の有用性を開示している。
Iranian J. Catalysis 1(2),65-70(2011)は、ブレンステッド酸としてのメタンスルホン酸の存在下で、フェノールおよびナフトールを様々な有機酸で、無溶媒オルトアシル化することを開示している。前記参照文献は、無溶媒反応に言及しているが、提供されている開示によれば、前記方法は、過剰のカルボン酸(基質の1:5m/m:カルボン酸)および触媒量のメタンスルホン酸(0.4モル)の使用を含む。しかしながら、これは、カルボン酸の回収の可能性についても、その再使用の可能性についても、当業者に言及も教示もしておらず、したがって、当該方法を商業的に魅力のないものにしている。
Figure 2022533875000003
Asian J. Chemistry: 29(4),749-754(2017)は、MSAおよびPの存在下でレゾルシノールを酢酸と接触させることを含む、4,6-ジアセチルレゾルシノールの合成を開示している。
Figure 2022533875000004
しかしながら、上記の例は、溶媒/接触媒体の効率的な回収および再使用を可能にせず、また、ワークアップ中に大量の廃水を生成する。
英国特許第1,164,046号 欧州特許出願第87-303,162号 欧州特許出願第82-304,341号 米国特許第5041616号 独国特許出願第26 16 583号 米国特許第5962743号
Comprehensive Organic Synthesis, Volume 2, 1991, Pages 707-731 Yamoto et al., 1991 Synthesis(13), 2165-2168(2004) Org. Lett., 2011, 13(9), pp 2232-2235, "Greener" Friedel-Crafts Acylations Iranian J. Catalysis 1(2),65-70(2011) Asian J. Chemistry: 29(4),749-754(2017)
従来技術に典型的に関連する問題は、以下のように要約される。
1.従来のフリーデル・クラフツ 芳香族アシル化は、典型的にはハロゲン化アシル反応物質、通常は塩化アシルを利用する。これは、まず、カルボン酸から調製する必要があり、典型的には大規模に取り扱うのに特に望ましい化合物ではない塩化チオニルのような試薬を用いる。塩化水素ガスは、塩化アシルの生成(塩化チオニルを使用する場合、SOと一緒に)およびアシル化反応において放出され、酸性ガススクラバーで除去されなければならない。
2.従来のフリーデル・クラフツ アシル化は特に塩化アシルを使用して、および/または腐食性ルイス酸触媒の存在下でアシル化が行われる場合に、大量の廃棄物を生成する。
3.また、多くのこのような従来のフリーデル・クラフツ アシル化方法のために選択される溶媒は、工業的合成における使用がますます受け入れられなくなっているジクロロメタンまたはジクロロエタンのような塩素化炭化水素である。
4.接触媒体として作用するための過剰量のカルボン酸および/またはその対応する無水物の使用
5.接触媒体としてポリリン酸などを使用することは、反応混合物の粘度が高く、したがって高温で反応を実施する必要があるという欠点を有する。
6.従前に開示されたさらに他の方法は反応中に形成された水を除去し、標的反応を順方向に行うために、共沸蒸留のような余分な単位操作を必要とする。
近年、研究努力の多くは、C-C結合形成工程を含む医薬品およびファインケミカル製品のための「よりグリーンで」または持続可能な技術の開発に向けられている。不均一系触媒作用には興味深い開発があるが、アリールケトンのバッチ調製、特にフリーデル・クラフツ アシル化を含むものに適した改善された環境に優しい方法が依然として必要とされている。
従来のフリーデル・クラフツ アシル化における、健康、安全および環境面に関する先行技術の欠点に鑑みて、アシル化反応を実施するために、環境に優しく、かつ商業的に実行可能なプロセスを見出すことが、残念ながら必要とされている。また、重要な原材料をリサイクルするための経済的に実行可能な方法を提供することがますます重要になってきている。
本発明は既存の必要性、および、他の必要性を満たし、一般に、先行技術に見られる欠点を克服する。
本明細書中の全ての刊行物は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個々に示されたかのように、同じ程度まで、参照により組み込まれる。組み込まれた参照文献における用語の定義または使用が、本明細書で提供されるその用語の定義と一致しないか、または反対である場合、本明細書で提供されるその用語の定義が適用され、参照文献におけるその用語の定義は適用されない。
発明の目的
本発明の主な目的は、置換アリールケトンの経済的、効率的、かつ、環境に優しい調製方法を提供することであり、従来のフリーデル・クラフツ アシル化を使用する場合に直面する廃水生成問題を最小限に抑える。
本発明のさらなる目的は、フリーデル・クラフツ 芳香族アシル化のために従来使用されている塩化アルミニウムおよび他のルイス酸試薬の使用を回避する置換アリールケトンの調製方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、置換アリールケトンの効率的な調製方法であって、アシル化がハロゲン化アシルを使用するのではなく、カルボン酸および/または対応するカルボン酸無水物を使用して行われる方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、置換アリールケトンの調製方法において使用される試薬および触媒兼(cum)溶媒/接触媒体の効率的なリサイクルおよび再使用のための方法を提供することである。
本発明の主題の様々な目的、特徴、態様、および利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになるのであろう。
発明の概要
本発明の態様は、触媒および反応内容物を接触させるための溶媒/媒体として作用するアルキルスルホン酸の存在下で、式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbの対応するカルボン酸無水物と、接触させることを含む、式Iの置換アリールケトンを実質的に純粋な形態および高収率で調製するための効率的で、経済的で、工業的に実行可能で、環境に優しい方法に関し、前記アルキルスルホン酸は、容易に回収され、反応を実施するために複数回再使用される能力を特徴とする。
Figure 2022533875000005
ここで、R、RとRは、互いに独立しており、
は、H、Rまたは-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
は、ヒドロキシ基-OH、または、アルコキシ基-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
または、RとRが、互いに結合して-O-(CH-O-で表されるアルキレンジオキシ基を形成し、ここで、nは、1、2または3であり、
は、1、3および4位以外の芳香環の任意の位置の置換基であり、H、R、-ORを表し、ここで、Rは、置換もしくは非置換のC~Cのアルキル基、置換または非置換のC~Cシクロアルキル基、NHもしくはSHであり、
式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbの対応するカルボン酸無水物は、以下に表されるとおりであり、
Figure 2022533875000006
ここで、Rは、R、XR(ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基であり、Xは、C~Cの炭素上で置換されたCl、Brまたはヨウ素を表す)、または、Ar-(R、OR、OHまたはXで置換されたフェニルまたはナフチル環)を表す。
本開示の実施形態によれば、本開示の方法において使用されるアルキルスルホン酸は、式IVの化合物によって表すことができ、ここで、式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbの対応するカルボン酸無水物と反応させるための、触媒、および、溶媒/媒体として作用し、それぞれ水および/または対応するカルボン酸などの副生成物を生成する対応する式Iのアリールケトンを生成し、ここで、アルキルスルホン酸は、未反応のカルボン酸と共に、水で希釈することによって、反応の終わりに式Iの生成物および式IIの未反応基質から容易に分離され、実質的に回収され、再使用される。
Figure 2022533875000007
ここで、Rは、メチル、エチルまたはプロピルのようなアルキル基を表す。
本発明の方法は、また、式IIIbの無水物が使用される場合、反応において使用および/または生成される過剰のカルボン酸の回収によって特徴付けられる。したがって、本発明は、また、溶媒/接触媒体の回収および再使用、ならびに反応において使用および/または生成される過剰のカルボン酸の回収の分野に関し、それによって、この方法を経済的、効率的、工業的に実行可能かつ環境に優しいものにする。
より好ましい実施形態において、式IVのアルキルスルホン酸は、式Vのメタンスルホン酸(MSA)であってよく、これは、アシル化反応のための、触媒として、および、溶媒/接触媒体としての両方として作用し、顕著な材料の損失または活性の損失なしに、複数回、回収および再使用される。メタンスルホン酸の使用は、アシル化反応のための有効な触媒ならびに溶媒/接触媒体であることに加え、バイオマスに由来するため、経済的および環境的観点から特に魅力的である。
Figure 2022533875000008
本発明で開示されるプロセスは以下に開示されているように、いくつかの重要なアリールケトン類の工業製造に有利に使用されるのであろう。
このようにして得られたアリールケトンは、とりわけ、アネトール(4-メトキシプロピオフェノン由来)、ジヒドロサフロール(3,4-メチレンジオキシプロピオフェノン由来)およびイソオイゲノール(1-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパノン由来)のような種々の工業的に重要な生成物を製造するために、そのままで、または中間体として使用することができる。
発明の詳細な説明
以下は、本開示の実施形態の詳細な説明である。実施形態は、本開示を明確に伝えるような詳細である。しかしながら、提供される詳細の量は実施形態の予想される変形を限定することを意図するものではなく、反対に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本開示の精神および範囲内にあるすべての修正、均等物、および代替物を包含することを意図するものである。
文脈が別段の定めをしない限り、以下の明細書全体を通して、「含む(comprise)」という単語、および「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などのその変形は、「含むが、これに限定されない」という、オープンで包括的な意味で解釈されるべきである
本明細書全体を通して、「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」とは、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構成または性質が少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な場所に「一実施形態において(in one embodiment)」または「一実施形態において(in an embodiment)」という語句が現れることは、必ずしもすべてが同じ実施形態を称するわけではない。さらに、特別な特徴、構造または特質は、1以上の実施形態において任意の適当な様式で組み合わせられ得る。
本明細書の記載および以下に従うクレーム全体で使用されるように、「a」、「an」および「the」の意味は文脈が明確に特段の定めを指示しない限り、複数形の参照を含んでいる。また、本明細書の記載で使用されるように、文脈が明確に他を指示しない限り、「in」の意味は、「in」および「on」を含んでいる。
いくつかの実施形態では、本発明の特定の実施形態を説明および主張するために使用される成分の量、濃度、プロセス条件などの特性を表す数字はいくつかの例では「約」という用語によって修正されるものとして理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、記載された説明に示される数値パラメータが特定の実施形態によって得られるように求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施形態では、数値パラメータが報告された有効数字の数に照らして、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。本発明のいくつかの実施形態の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の実施例に記載される数値は、可能な限り正確に報告される。
本明細書における値の範囲の列挙は、単に、その範囲内に入る各別個の値を個別に参照する簡潔な方法として役立つことを意図している。本明細書中で別段の記載がない限り、個々の値はあたかもそれが本明細書中で個々に列挙されたかのように、本明細書中に組み込まれる。
本明細書に記載される全ての方法は本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、適切な順序で実施することができる。本明細書中の特定の実施形態に関して提供される任意のおよび全ての例、または、例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をより明確にすることを意図したものであり、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書におけるいかなる言語も、本発明の実施に不可欠な特許請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
本明細書で提供される本発明の見出しおよび要約は、便宜上のものにすぎず、実施形態の範囲または意味を解釈するものではない。
本明細書では、様々な用語が使用される。特許請求の範囲において使用される用語が以下に定義されていない範囲において、当該用語は出願時に出版された刊行物および発行された特許に反映されているように、関連技術分野における最も広い定義の人に与えられるべきである。
本発明の一般的な実施形態において、本発明の発明者らは、触媒兼溶媒/接触媒体としてアルキルスルホン酸を使用し、式IIの置換ベンゼンと式IIIaのカルボン酸および/または対応する式IIIbのカルボン酸無水物との反応を促進し、対応する式Iのアリールケトンを生成する方法を開示した。
Figure 2022533875000009
、RとRは、互いに独立しており、
は、H、Rまたは-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
は、ヒドロキシ基-OH、または、アルコキシ基-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cシクロアルキル基であり、
または、RとRが、互いに結合して-O-(CH-O-で表されるアルキレンジオキシ基を形成し、ここで、nは、1、2または3であり、
は、1、3および4位以外の芳香環の任意の位置の置換基であり、H、R、-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基、NHもしくはSHであり、
式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbの対応するカルボン酸無水物は、以下に表されるとおりであり、
Figure 2022533875000010
ここで、Rは、R、XR(Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基であり、Xは、C~Cの炭素上で置換されたCl、Brまたはヨウ素を表す)、または、Ar-(R、OR、OH、または、Xで置換されたフェニルまたはナフチル環)を表す。
本開示の実施形態によれば、本開示の方法で使用されるアルキルスルホン酸は、式IVの化合物によって表すことができ、式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または対応する式IIIbのカルボン酸無水物と反応させて、式Iのアリールケトンを生成するための、触媒として、および、溶媒/媒体としての両方として作用する。
Figure 2022533875000011
ここで、Rは、メチル、エチルまたはプロピルのようなアルキル基を表す。
好ましい実施形態において、式IVのアルキルスルホン酸は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸またはプロパンスルホン酸であり得る。
より好ましい実施形態において、式IVのアルキルスルホン酸は、式Vのメタンスルホン酸(MSA)であってよく、これは、アシル化反応のための、触媒として、および、溶媒/接触媒体としての両方として作用し、顕著な材料の損失または活性の損失なしに、複数回、回収および再使用される。メタンスルホン酸の使用は、アシル化反応のための有効な触媒ならびに溶媒/接触媒体であることに加え、バイオマスに由来するため、経済的および環境的観点から特に魅力的である。
Figure 2022533875000012
用語「溶媒/接触媒体」は、本明細書では従来の意味で使用され、式IIの置換ベンゼンと式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbの対応するカルボン酸無水物とが反応して対応する式Iの置換アリールケトンを生成する液体媒体を指す。
反応終了時には、ここで用いたアルキルスルホン酸を式Iの置換アリールケトンおよび式IIの置換ベンゼンから水で希釈することにより容易に分離し、これにより生成物および未反応の置換ベンゼン基質が有機相中に残存し、未反応カルボン酸と共にアルキルスルホン酸を水相中で分離し、蒸留等の従来技術を用いて容易に回収精製することができる。
本発明の発明者らは、触媒兼溶媒/反応媒体として使用するために必要なアルキルスルホン酸の量が、概して、式IIの置換ベンゼン基質の1モル当たり2.0モルを超え、また、アルキルスルホン酸の最適使用量は、式IIの置換ベンゼン基質の1モル当たり3.0~16.0モルであり、それを超えると、通常、有意な費用便益の利点は観察されなかった。
本発明の発明者らは、メタンスルホン酸の使用が、顕著な材料の損失または活性の損失なしに、容易に回収し、複数回再使用できることから好ましいことを、本明細書中で開示する。さらに、メタンスルホン酸の使用は、バイオマスに由来するので、特に魅力的である。
式Iのアリールケトンの調製のために開示される方法の一般的な実施形態は、以下を含む。
i.触媒兼溶媒/接触媒体として作用するアルキルスルホン酸の存在下で式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbのその対応する無水物と接触させて、反応生成物中に式Iのアリールケトンを形成する工程、
ii.反応終了時に反応生成物を水で希釈し、水相中に未反応カルボン酸と一緒にアルキルスルホン酸を分離し、有機相中に式Iの置換アリールケトンおよび未反応の式IIの置換ベンゼンを分離する工程、
iii.式Iのアリールケトンを精製し、蒸留、結晶化等の従来技術を用いて有機相中に分離された未反応の式IIのベンゼン基質を回収し、式Iのアリールケトンを高純度および高収率で得、未反応のベンゼン基質を回収して再使用する工程、
iv.蒸留などの従来の技術によるカルボン酸および水からのアルキルスルホン酸の分離し、アルキルスルホン酸およびカルボン酸を回収および再使用する工程。
様々な実施形態では、アルキルスルホン酸は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸などからなる群から選択され、好ましくはメタンスルホン酸である。
本開示の1の特定の実施形態において、式IIの置換ベンゼンは、触媒兼溶媒/接触媒体として作用する式IVのアルキルスルホン酸の存在下で、式IIIaのカルボン酸と接触される。
Figure 2022533875000013
、RとRは、互いに独立しており、
は、H、Rまたは-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
は、ヒドロキシ基-OH、または、アルコキシ基-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cシクロアルキル基であり、
または、RとRが、互いに結合して-O-(CH-O-で表されるアルキレンジオキシ基を形成し、ここで、nは、1、2または3であり、
は、1、3および4位以外の芳香環の任意の位置の置換基であり、H、R、-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基、NHもしくはSHであり、
Figure 2022533875000014
ここで、Rは、R、XR(Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基であり、Xは、C~Cの炭素上で置換されたCl、Brまたはヨウ素を表す)、または、Ar-(R、OR、OH、または、Xで置換されたフェニルまたはナフチル環)を表し、
Figure 2022533875000015
ここで、Rは、メチル、エチルまたはプロピルのようなアルキル基を表し、
ここで、副生成物として生成された水分子はアルキルスルホン酸によって吸収され、それによって、式IIの置換ベンゼンのより高い転化率を可能にし、高収率で、高純度を有する前記式Iの生成物を提供する。
本明細書において、高純度とは、ガスクロマトグラフィー(GC)分析に基づいて90%を超えることを称する。
本明細書における高収率は、反応において消費される式IIの置換ベンゼンの90% w/wを超えることを称する。
例示的な一実施形態において、アニソールは、触媒兼溶媒/接触媒体として、以下、MSAとも称されるメチルスルホン酸を用いてプロピオン酸と反応させて、4-メトキシプロピオフェノンを得る。概略を以下に示す。
Figure 2022533875000016
本開示の別の特定の実施形態では、触媒兼溶媒/接触媒体としてアルキルスルホン酸を使用して、式IIの置換ベンゼン基質を式IIIbのカルボン酸無水物と接触させ、ここで、カルボン酸無水物は、有機ベンゼン基質のアシル化中に消費され、別の基質分子とさらに反応することができる対応するカルボン酸分子を生成する。
例示的な一実施形態では、アニソールを、触媒兼溶媒/接触媒体としてMSAを使用してプロピオン酸無水物と反応させて、4-メトキシプロピオノンを得、反応で遊離したプロピオン酸を、別の分子のアニソールとさらに反応させて、4-メトキシプロピオノンを得ることができる。概略を以下に示す。
Figure 2022533875000017
本開示の別の特定の実施形態では、式IIの置換ベンゼン基質を、アルキルスルホン酸を触媒クム溶媒/接触媒体として使用して、式IIIaのカルボン酸および式IIIbのカルボン酸無水物の混合物と接触させる。
いずれかの反応物質、式IIの置換ベンゼン、もしくは、式IIIaおよびIIIbのカルボン酸および/またはカルボン酸無水物を、制限反応物質として使用することができ、この選択は、例えば、提供するのにより費用のかかる反応物質であり、生成物から許容可能なレベルまでより容易に分離または除去されるもの、などの他の考慮事項に対応できることに留意されたい。一般に、式IIの置換ベンゼンに対するカルボン酸のモル比は約0.2~約1.2の範囲であり、より典型的には、カルボン酸と式IIの置換ベンゼンが最初は約0.3~約1.0のモル比の範囲で存在する。好ましい実施形態では、カルボン酸は、モル基準で式IIの置換ベンゼン1モル当たり約0.4~約0.6モルの範囲で存在する。式IIの置換ベンゼンに対するカルボン酸無水物のモル比は約0.2~約1.2の範囲であり、より典型的には、カルボン酸無水物と式IIの置換ベンゼンが最初は約0.4~約1.1モル比の範囲で存在する。好ましい態様において、カルボン酸無水物は、モル基準で、式IIの置換ベンゼン1モル当たり約0.6~約1.0モルの範囲で存在する。
反応温度は、反応が実用的な速度で進行するのに十分でなければならない。適切かつ最適な反応温度は特定の反応物質の濃度および反応性、溶媒/接触媒体の性質、強プロトン酸の性質および強度を含む多くの他のパラメータに依存し、ルーチン的な実験によって容易に決定することができる。典型的な実施形態では、反応が約-20℃~120℃、好ましくは約0℃~70℃の範囲の温度で行われる。
反応成分の添加順序は重要ではない。全ての反応成分は反応温度に加熱する前に添加することができ、または、他の成分が所望の反応温度にされたときに、1つ以上の成分を添加することができる。任意の特定の実施形態についての添加の好ましい順序は、反応性能および化学工学的考察の両方を考慮して、ルーチン的な実験によって決定され得る。
本明細書に開示される本発明の特定の実施形態は、触媒兼溶媒/接触媒体としてのメタンスルホン酸の使用、および、蒸留によるワークアップ中に得られる水溶液からのメタンスルホン酸の回収であり、それによって、水および/またはカルボン酸が分離されて、メタンスルホン酸が実質的な量(90%を超える)および純度(98%を超える)で回収される。当該回収されたメタンスルホン酸は、将来のバッチにおいてアシル化目的のために再使用することができる。
本発明の別の具体的な実施形態では、式IIaの化合物、例えばメチレンジオキシベンゼンを、溶媒/接触媒体としてMSAを使用して式IIIcのプロピオン酸無水物と反応させて、3,4-メチレンジオキシプロピオフェノンとしても知られる式Iaの化合物を得、これを中間体として使用して、イソサフロールおよび/またはジヒドロサフロールを調製する。MSAおよび副生成物として生成されたプロピオン酸は、先に本明細書に開示されたプロセスによって実質的に回収され、MSAは後続のバッチで再使用される。概略を以下に示す。
Figure 2022533875000018
本発明のさらに別の具体的な実施形態において、触媒兼溶媒としてMSAを使用して、式IIbの芳香族化合物を式IIIdのカルボン酸によって接触させて、対応する式Ibの化合物を得る。概略を以下に示す。
Figure 2022533875000019
本開示は、以下の実施例の形態でさらに説明される。しかしながら、このような実施例は単に例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない、ことを理解されたい。開示された実施形態に対する様々な変更および修正は、当業者には明らかであろう。このような変更および修正は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。
実施例-1:4-メトキシアセトフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、酢酸(30g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留し、60gの未反応のアニソールを回収し、48gの4-メトキシアセトフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率100% w/w)を得た。水層を蒸留して、729gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-2:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸(37g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留し、56gの未反応のアニソールを回収し、58gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率112% w/w)を得た。水層を蒸留して、730gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-3:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸(74g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留し、51gの未反応のアニソールを回収し、64gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率115% w/w)を得た。水層を蒸留して32gのプロピオン酸(純度>98%)および730gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-4:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、1152g)、プロピオン酸(89g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を、45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留し、46gの未反応アニソールを回収し、71gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率115% w/w)を得た。水層を蒸留して40gのプロピオン酸(GC純度>99%)、および1095gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-5:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、1536g)、プロピオン酸(89g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して36gの未反応アニソールを回収し、84gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率117% w/w) を得た。水層を蒸留して34gのプロピオン酸(GC純度>99%)および1462gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-6:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、1920g)、プロピオン酸(82g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して24gの未反応アニソールを回収し、100gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率119% w/w)を得た。水層を蒸留して19gのプロピオン酸(GC純度>99%)および1825gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-7:4‐メトキシフェニルブタノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、ブタン酸(44g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、55gの未反応のアニソールを回収し、68gの4-メトキシフェニルブタノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率129w/w%)を得た。水層を蒸留して、728gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-8:4-メトキシフェニルヘキサノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、ヘキサン酸(58g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、56gの未反応のアニソールを回収し、73gの4-メトキシフェニルヘキサノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率129w/w%)を得た。水層を蒸留して、729gのMSA(純度>99%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-9:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸無水物(39g)、プロピオン酸(30g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、45gの未反応アニソールを回収し、71gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率113% w/w) を得た。水層を蒸留して、730gのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例-10:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸無水物(65g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、33gの未反応のアニソールを回収し、85gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率114% w/w)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する730gのMSA(純度>98%)、および、25gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-11:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸無水物(91g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で4時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、29gの未反応アニソールを回収し、90gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率114% w/w)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する730gのMSA(純度>98%)、および、38gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-12:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA、768g)、プロピオン酸無水物(130g)およびアニソール(108g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を45℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、12gの未反応アニソールを回収し、110gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率115% w/w)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する730gのMSA(純度>98%)、および、70gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-13:4-メトキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA,768g)とプロピオン酸無水物(156g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を0℃に冷却し、122gのアニソールを攪拌下で添加した。反応生成物を攪拌下で0℃~5℃で4時間維持した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のアニソールを、トルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、147gの4-メトキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたアニソールに対する収率136% w/w)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する732gのMSA(純度>98%)、および、86gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-14:3,4-メチレンジオキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA,288g)とプロピオン酸無水物(130g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を0℃に冷却し、122gの3,4-メチレンジオキシベンゼン(MDB)を攪拌下で添加した。反応生成物を攪拌下で0℃~5℃で4時間維持した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、トルエンを用いて3,4-メチレンジオキシプロピオフェノン生成物および未反応MDBを抽出した。トルエン層を蒸留して、17gの未反応のMDBを回収し、137gの3´,4´-メチレンジオキシプロピオフェノン(GC純度>98%、消費されたMDBに対する収率131% w/wの収率)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する273gのMSA(純度>98%)、および、63gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-15:3,4-メチレンジオキシプロピオフェノンの調製
メタンスルホン酸(MSA,288g)とプロピオン酸無水物(156g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を0℃に冷却し、122gの3,4-メチレンジオキシベンゼン(MDB)を攪拌下で添加した。反応生成物を攪拌下で0℃~5℃で4時間維持した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、トルエンを用いて3,4-メチレンジオキシプロピオフェノン生成物および未反応MDBを抽出した。トルエン層を蒸留して、13gの未反応のMDBを回収し、142gの3´,4´-メチレンジオキシプロピオフェノンを得た(GC純度>98%、消費されたMDBに対して131% w/wの収率)。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する273gのMSA(純度>98%)、および、85gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-16:1-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパノンの調製
メタンスルホン酸(MSA,768g)、プロピオン酸(37g)およびグアイアコール(124g)を1リットルの反応フラスコに入れた。混合物を50℃で8時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物および未反応のグアイアコール(Guaicol)をトルエンを用いて抽出した。トルエン層を蒸留して、未反応グアイアコールを回収し、1-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパノン(GC純度>90%、消費されたグアイアコールに対して120% w/wの収率)を得た。水層を蒸留して、後続のバッチで再使用する740gのMSA(純度>98%)、および、88gのプロピオン酸(GC純度>99%)を回収した。
実施例-17:4,4-ジヒドロキシベンゾフェノンの製造
メタンスルホン酸(MSA、3.8kg)、4-ヒドロキシ安息香酸(0.69kg)、フェノール(0.5kg)およびトルエン(1.0kg)を5リットルの反応フラスコに入れた。混合物を120℃で12時間撹拌した。反応終了後、反応生成物を水で希釈し、生成物と未反応の4-ヒドロキシ安息香酸をトルエンで抽出した。続いて、トルエンから0.52kgの4,4´-ジヒドロキシベンゾフェノンを結晶化させた(GC純度>99%、フェノールに対する収率98% w/w)。水層を蒸留して、3.66kgのMSA(純度>98%)を回収し、これを後続のバッチで再使用した。
実施例を以下の表にさらに要約する。
Figure 2022533875000020
本発明の利点
本発明の発明者らは、以下の利点を有する、式IIIaおよびIIIbのカルボン酸および/または対応するカルボン酸無水物を使用する式IIの有機基質のアシル化を実施するため、触媒兼溶媒/接触媒体としてアルキルスルホン酸を使用するという本発明の特徴を用いて、本明細書で上記したような技術的問題を解決するための改善された方法を開発した。
1.本明細書に開示される方法は、対応する式IIの置換ベンゼンから、実質的に純粋な形態の式Iの置換アリールケトンを高収率で調製するために使用することができる。
2.本明細書中に開示された方法は、溶媒/接触媒体として使用されるアルキルスルホン酸が、上記した反応のための触媒として作用するので、従来のルイス酸触媒の使用および従来のアシル化技術を使用する場合に形成される有毒な副生成物の生成を排除するという利点を有する。
3.溶媒/接触媒体として使用されるアルキルスルホン酸はまた、アシル化の中に遊離された水分子のための効果的な吸収媒体としても作用し、それによって、反応を進めるための水の同時除去のための余分な単位操作なしに反応を進める。
4.アルキルスルホン酸は未反応カルボン酸と共に、式Iの置換アリールケトンおよび未反応の式IIの置換ベンゼンから、水による希釈によって容易に分離され、それによって、式Iの置換アリールケトンおよび未反応の式IIの置換ベンゼンは有機相中に残り、アルキルスルホン酸は未反応カルボン酸と共に、水相中で分離される。
5.アルキルスルホン酸および未反応カルボン酸は、蒸留などの従来の技術を使用して実質的に回収され、アルキルスルホン酸は活性の有意な損失なしに、同じ目的のために複数回再使用され得、それによって方法を経済的に実行可能にする。

Claims (10)

  1. 式Iのアリールケトンの調製のための方法であって、
    i.触媒兼溶媒/接触媒体として作用するアルキルスルホン酸の存在下で、式IIの置換ベンゼンを式IIIaのカルボン酸および/または式IIIbのカルボン酸無水物と接触させて、反応生成物中に式Iのアリールケトンを形成する工程であって、
    Figure 2022533875000021

    ここで、R、RとRは、互いに独立しており、
    は、H、Rまたは-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
    は、ヒドロキシ基-OH、または、アルコキシ基-ORを表し、ここで、Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基、もしくは、置換または非置換のC~Cのシクロアルキル基であり、
    または、RとRが、互いに結合して-O-(CH-O-で表されるアルキレンジオキシ基を形成し、ここで、nは、1、2または3であり、
    は、1、3および4位以外の芳香環の任意の位置の置換基であり、H、R、-ORを表し、ここで、Rは、置換もしくは非置換のC~Cのアルキル基、置換または非置換のC~Cシクロアルキル基、NHもしくはSHであり、
    Figure 2022533875000022
    ここで、Rは、R、XR(Rは、置換または非置換のC~Cのアルキル基であり、Xは、C~Cの炭素上で置換されたCl、Brまたはヨウ素を表す)、または、Ar-(R、OR、OH、または、Xで置換されたフェニルまたはナフチル環)を表す、工程、
    ii.前記反応生成物に水を添加して水相および有機相を形成する工程であって、前記有機相は、未反応の式IIの置換ベンゼンおよびこのようにして形成された式Iのアリールケトンを含み、前記水相は、アルキルスルホン酸および未反応カルボン酸を含む、工程、
    iii.未反応の式IIの置換ベンゼンを回収し、このようにして形成された式Iのアリールケトンを前記有機相から得る工程、
    iv.前記水相からアルキルスルホン酸を回収する工程、を含む方法。
  2. 前記アルキルスルホン酸は、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルキルスルホン酸は、メタンスルホン酸である請求項2に記載の方法。
  4. 前記アルキルスルホン酸は、前記式IIの置換ベンゼン1モル当たり3.0~16.0モルの範囲の量で使用される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記式IIIaのカルボン酸は、前記式IIの置換ベンゼン1モル当たり0.2~1.2モルの範囲の量で使用される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記式IIIbのカルボン酸無水物は、前記式IIの置換ベンゼン1モル当たり0.2~1.2モルの範囲の量で使用される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記式IIの置換ベンゼンは、3,4-メチレンジオキシベンゼンであり、対応する前記式Iのアリールケトンは、3,4-メチレンジオキシプロピオフェノンである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記式IIの置換ベンゼンは、グアイアコールであり、対応する前記式Iのアリールケトンは、1-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロパノンである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記式IIの置換ベンゼンは、アニソールであり、対応する前記式Iのアリールケトンは、4-メトキシプロピオフェノンである、請求項1に記載の方法。
  10. 回収された未反応の前記式IIの置換ベンゼンおよび回収された前記アルキルスルホン酸は、前記式Iのアリールケトンの調製のための後続の方法において再使用される、請求項1に記載の方法。
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