JP2022530382A - 口腔ケア組成物における白色顔料としてのマグネシウムイオン含有材料 - Google Patents

口腔ケア組成物における白色顔料としてのマグネシウムイオン含有材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、口腔ケア組成物であって、組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む口腔ケア組成物、並びに口腔ケア組成物における不透明化剤及び/又は白色化顔料としてのマグネシウムイオン含有材料の使用に関する。

Description

本発明は、口腔ケア組成物であって、組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む口腔ケア組成物、並びに口腔ケア組成物における不透明化剤及び/又は白色化顔料としてのマグネシウムイオン含有材料の使用に関する。
多種多様な口腔ケア製品が、歯をきれいにし、保護し、また、手入れし、かつその構造を維持するために使用されている。例えば、国際公開第2000/010520A1号は、液状又はペースト状媒体に、粒子状炭酸カルシウムを主な研磨クリーニング剤として含む練り歯磨きであって、この粒子状炭酸カルシウムが、1~15μmの重量平均粒径を有する75~92.5重量%の炭酸カルシウムの混合微粒子と、30~120μmの重量平均粒径を有する7.5~25重量%の粗い粒子状炭酸カルシウムとの混合物を含むことを特徴とする練り歯磨きに言及している。欧州特許出願公開第2461794A2号公報は、バインダ、研磨剤、発泡剤、水、及びポリエチレングリコールを含む練り歯磨き組成物であって、このバインダが、半精製されたイオタカラギーナンを含む練り歯磨き組成物に言及している。米国特許出願公開第2009/0117058A1号公報は、改善された保存性及び持続的な歯のホワイトニング効果を有するホワイトニング練り歯磨き組成物であって、過酸化物及び精製シリカを含有することを特徴とする練り歯磨き組成物に言及している。国際公開第2014/059678A1号は、経口で許容可能なビヒクル;炭酸カルシウムを含む研磨剤;及びグアーガムと少なくとも1つのセルロースポリマーとを含むバインダシステムを含む練り歯磨き組成物であって、このバインダシステムが、ケイ酸アルミニウムマグネシウムを実質的に含まない練り歯磨き組成物に言及している。米国特許第4,254,101A号明細書は、(A)約6%~45%のシリカデンタル研磨剤;(B)約30%~70%の保湿剤;(C)約0.03%~1.0%のカルボキシビニルポリマー;及び(D)約10%~45%の水を含む練り歯磨き組成物であって、3:1の水/組成物重量比で水によってスラリー化したときに、約4.0~8.0のpHを提供する練り歯磨き組成物に言及している。国際公開第2013/007571A2号は、(i)カルシウム系研磨剤;(ii)ビニルメチルエーテルとマレイン酸とのコポリマー;及び(iii)クレイを含む練り歯磨き組成物であって、カルシウム系研磨剤:ビニルメチルエーテルとマレイン酸無水物とのコポリマーの比が、少なくとも1:0.0075であり、カルシウム系研磨剤:クレイの比が、少なくとも1:0.02である練り歯磨き組成物に言及している。国際公開第2012/143220A1号は、歯の再石灰化及びホワイトニングに好適である組成物であって、カルシウム源及び再生源のカルシウム塩を含む組成物を記載している。水不溶性及び/又は僅かに水溶性のカルシウム源並びに有機酸又はその生理的に許容可能な塩を含む歯磨き剤組成物が、国際公開第2013/034421A2号に記載されている。国際公開第2012/031786A2号は、コア及びコーティングを有する複合粒子活性剤を含む口腔ケア組成物に関するものであり、ここで、このコーティングが、リン酸塩イオンと相互作用してカルシウム及びリン酸塩の反応生成物を生じ、この反応生成物が歯のエナメル質及び/又は象牙質に付着して歯の特性を改善するのに好適である口腔ケア組成物に言及している。
通常、こうした製品は、それらの外観が修正されており、それによって消費者の期待を満足させるようになっている。例えば、消費者の観点から、白色でありかつ不透明な製品が求められている。現在、二酸化チタンは、口腔ケア製品において白色顔料として広く適用されている。例えば、米国特許第3,935,304A号明細書は、少なくとも約25重量%の分散された重炭酸ナトリウム粒子と、約2μm未満の粒径を有する二酸化チタン粉末とを含む研磨剤システムを含有する練り歯磨きに言及しており、ここでは、二酸化チタン粒子の量が、練り歯磨きの重量の約0.1%超であり;ビヒクルに分散されている粒子が十分な液体を含有しており;ビヒクルが、約5~35%の水及び十分な粘性の水混和性ポリオール保湿剤又はこれらの混合物、並びに十分な量のゲル化剤又は増粘剤であって、通常の練り歯磨き又は歯磨きペーストの特徴であるペースト稠度、コシ、及び非粘着性を練り歯磨きに付与するのに十分な量のゲル化剤又は増粘剤から本質的になるビヒクルであり;重炭酸ナトリウムが、主に未溶解の固体状態であり;この練り歯磨きは、顆粒状の質感の外観を有しており、その他の点では平滑な連続したマトリクス中に実質的に分散された微細な結晶性重炭酸塩顆粒の非結晶性にみえる粒を含んでいる。
しかしながら、これらの製品中の二酸化チタン及び特にそのようなナノ粒子の生じ得る健康リスクに起因して、こうした組成物中での二酸化チタンの使用に関する強い懸念がある。炭酸カルシウムもまた、広範な製品中の白色顔料として知られている。炭酸カルシウム、例えば、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、及びこれらの混合物は、二酸化チタンと比較して大きな不利益を有し、そのため、口腔ケア製品における材料の選択肢として考えられていない。特に、口腔ケア製品は、虫歯及び齲蝕を防止するためのフッ化物イオンを典型的には具備している。このフッ化物は、フッ化ナトリウムとして提供することができる。しかしながら、フッ化物イオンは、フッ化カルシウムとして炭酸カルシウム表面に強く吸着し、したがって、このことは歯との相互作用ためにフッ化物イオンを利用できないものにする。
しかしながら、二酸化チタンを含まない口腔ケア組成物の提供は、依然として当業者にとって興味深い。さらに、十分な白色度及び/又は不透明度を与える口腔ケア組成物を提供することが望ましい。さらに、組成物中のフッ化物イオンの高い可用性をもたらす口腔ケア組成物を提供することが望ましい。
したがって、本発明の目的は、好ましくは二酸化チタンを含まない口腔ケア組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、十分な白色度及び/又は不透明度を与える口腔ケア組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、特に炭酸カルシウムを含む組成物と比較して、組成物中のフッ化物イオンの高い可用性をもたらす口腔ケア組成物を提供することである。
上記目的及び他の目的は、独立請求項において、本明細書に定義されている主題によって解決される。
本発明の一つの態様によれば、口腔ケア組成物であって、組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む口腔ケア組成物が提供される。
本発明の別の態様によれば、口腔ケア組成物中の不透明化剤及び/又は白色化顔料としてのマグネシウムイオン含有材料の使用が提供される。
上述した口腔ケア組成物が、二酸化チタンを含まない一方で、十分な白色度及び/又は不透明度、並びにフッ化物イオンの高い可用性をもたらすことを、発明者は驚くべきことに見出した。より正確に言えば、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料が組成物中に使用されると、口腔ケア組成物の白色度及び/又は不透明度が十分であり、かつさらにフッ化物イオンの高い可用性をもたらすことを、発明者は見出した。
本発明の口腔ケア組成物及び使用の有利な実施態様は、対応する従属請求項において定義されている。
一実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ギオルギオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バーリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ドロマイト(CaMg(CO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、及びこれらの混合物から選択される。
別の実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、下記を有する粒子の形態である:
(a)レーザー回折によって求めた、≧150nm、好ましくは150nm~20μm、より好ましくは0.2~15μm、さらにより好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及び/又は
(b)レーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)。
さらに別の実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、EN ISO 11664 4:2010により乾式で測定した、>90%、好ましくは>95%、より好ましくは>98%、最も好ましくは>98.5%のCIELAB Lとして求められる白色度を有する。
一実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、窒素及びISO 9277:2010によるBET法を使用して測定した、2~200m/g、好ましくは10~100m/g、最も好ましくは12~75m/gのBET比表面積を有する粒子の形態である。
さらに別の実施態様によれば、口腔ケア組成物は、さらにフッ化物化合物を含み、好ましくは、フッ化物化合物は、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化カリウム第一スズ、フルオロスズ酸ナトリウム、塩化フッ化第一スズ、フッ化アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、フッ化物化合物が、モノフルオロリン酸ナトリウム及び/又はフッ化ナトリウムである。
一実施態様によれば、口腔ケア組成物は、再石灰化剤及び/又はホワイトニング剤をさらに含み、好ましくは、シリカ;ヒドロキシルアパタイト、例えばナノヒドロキシルアパタイト;炭酸カルシウム、例えば非晶質炭酸カルシウム、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、表面反応炭酸カルシウム、及びこれらの組み合わせ;ケイ酸カルシウム;及びこれらの混合物からなる群から選択された再石灰化剤及び/又はホワイトニング剤をさらに含む。
別の実施態様によれば、口腔ケア組成物は、練り歯磨き、歯磨きジェル、歯磨き粉、ワニス、接着ゲル、セメント、樹脂、スプレー、フォーム、バルム、マウスストリップ若しくはバッカル接着パッチにおいて実施される組成物、チュアブル錠、チュアブルトローチ、チュアブルガム、ロゼンジ、飲料、又は洗口液、好ましくは、チュアブルガム、ロゼンジ、練り歯磨き、歯磨き粉、又は洗口液、最も好ましくは、練り歯磨きである。
さらに別の実施態様によれば、口腔ケア組成物のpHは6.8~10、好ましくは7.5~9、最も好ましくは8~9である。
一実施態様によれば、口腔ケア組成物は、組成物の総重量を基準として、0.5~10重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む。
単数名詞に言及するときに、不定冠詞又は定冠詞、例えば、「a」、「an」又は「the」が使用される場合、これは特に断りのない限りその名詞の複数形を含む。
「含む(comprising)」という用語が本明細書及び特許請求の範囲においてで使用されている場合、これは他の要素を排除しない。本発明の目的において、「からなる(consisting of)」という用語は、「含む(comprising)」という用語の好ましい実施態様であるとされる。以下において、ある群が、少なくとも所定の数の実施態様を含むように定義されているとき、これもまた、好ましくはこれらの実施態様だけからなる、ある群を開示するものと理解されるべきである。
「得ることができる(obtainable)」又は「定義可能な(definable)」、及び「得られた(obtained)」又は「定義された(defined)」は相互に置き換え可能に使用される。このことは、例えば、文脈が明らかに他のことを指示しない限りは、「得られた(obtained)」という用語が、例えば、ある実施態様が、例えば「得られた」という用語に続く一連の工程によって得られなければならないことを意味するものではないが、このような限定された理解は、常に、「得られた」又は「定義された」という用語によって、好ましい実施態様として含まれるということを示すことを意味している。
「含む(including)」又は「有する(having)」という用語が使用されるときにはいつでも、これらの用語は上で定義された「含む(comprising)」と同等であるものとする。
以下において、本発明による口腔ケア組成物の好ましい実施態様をより詳細に記載する。これらの実施態様及び詳細はまた、適用可能である限り本発明による使用にも適用されることが理解されるべきである。
口腔ケア組成物
本発明によれば、口腔ケア組成物が提供される。口腔ケア組成物は、組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む。
用語「マグネシウムイオン含有材料」は、少なくとも38重量%のマグネシウム化合物を含む材料を指すことが理解される。一実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも38重量%、好ましくは38~100重量%、より好ましくは38~99.95重量%、例えば、38~55重量%のマグネシウム化合物を含む。別の実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも85重量%、好ましくは85~100重量%、より好ましくは90~99.95重量%のマグネシウム化合物を含む。したがって、マグネシウムイオン含有材料は、使用される材料のタイプに典型的には関連する不純物をさらに含んでいてよいことに注意するべきである。例えば、マグネシウムイオン含有材料は、不純物、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム及びこれらの混合物のようなカルシウムイオン含有材料をさらに含んでいてよい。
例えば、マグネシウムイオン含有材料が、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも38重量%、好ましくは38~100重量%、より好ましくは38~99.95重量%、例えば、38~45重量%の量でマグネシウム化合物を含むとき、不純物、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム及びこれらの混合物のようなカルシウムイオン含有材料は、材料の合計乾燥重量を基準にして、62重量%未満、好ましくは0~62重量%、より好ましくは0.05~62重量%、例えば、45~62重量%の量で存在する。マグネシウムイオン含有材料が、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも85重量%、好ましくは85~100重量%、より好ましくは90~99.95重量%の量でマグネシウム化合物を含むとき、不純物、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム及びこれらの混合物のようなカルシウムイオン含有材料は、材料の合計乾燥重量を基準にして、15重量%未満、最も好ましくは0.05~10重量%の量で存在する。マグネシウムイオン含有材料は、カルシウム及びマグネシウムイオンを含む鉱物相、例えば、ドロマイト(MgCa(CO)であってよいことがさらに理解される。
マグネシウムイオン含有材料は、天然に存在するか又は合成のマグネシウムイオン含有材料であってよい。
本発明の一実施形態によれば、天然由来のマグネシウムイオン含有材料は、乾式破砕によって得ることができる。本発明の別の実施形態によると、天然由来のマグネシウムイオン含有材料は、湿式破砕及び任意選択的にその後の乾燥によって得ることができる。
概して、破砕工程は、従来の破砕装置、例えば、粉砕が二次的物体による衝撃の結果として主として生じるような条件下で、すなわち、以下の一つ又は複数の装置で実施することができる:ボールミル、ロッドミル、振動ミル、ロールクラッシャ、遠心衝撃ミル、垂直ビーズミル、摩滅粉砕機、ピンミル、ハンマーミル、粉砕機、シュレッダ、デクランパ、ナイフカッター、又は当業者に公知の他のこのような機器。マグネシウムイオン含有材料が湿式破砕によって得られる場合、破砕工程は、自生破砕が生じるような条件下で、及び/又は水平ボールミリング及び/又は当業者に公知の他のかかるプロセスによって実施することができる。こうして得られた湿式処理された破砕されたマグネシウムイオン含有材料は、周知のプロセスによって、例えば、凝集、濾過、又は乾燥前の強制蒸発によって洗浄しかつ脱水することができる。後の乾燥工程は、例えば、噴霧乾燥のような単一の工程で、又は少なくとも2つの工程で実施することができる。このような鉱物材料は、選鉱工程(例えば、浮選、漂白又は磁気分離工程など)を経て不純物を除去することも一般的である。
本発明の意味において、合成マグネシウムイオン含有材料は、当分野において周知のプロセスによって得ることができる。例えば、米国特許第1,361,324号明細書、米国特許第935,418号明細書、英国特許第548197号明細書及び英国特許第544907号明細書は、重炭酸マグネシウム(典型的には「Mg(HCO」と記載されている)の水溶液の形成を一般に記載しており、これは、次いで塩基、例えば、水酸化マグネシウムの作用によって変換されてハイドロマグネサイトを形成する。当分野において記載されている他のプロセスは、ハイドロマグネサイト及び水酸化マグネシウムの両方を含有する組成物を調製することを示唆しており、ここでは、水酸化マグネシウムは水と混合されて懸濁液を形成し、この懸濁液を二酸化炭素及び水性塩基性溶液とさらに接触させて対応する混合物を形成する。例えば、米国特許第5,979,461号明細書を参照されたい。欧州特許第0526121号明細書は、炭酸カルシウム及び炭酸水酸化マグネシウムからなるカルシウム-マグネシウム炭酸塩複合体、並びにその調製方法を記載している。さらに、英国特許第594262号明細書は、それぞれの炭酸塩を異なる別個の形態で得るために、マグネシア含有材料、例えば、炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウム材料を処理する方法及び装置に関し、ここでは、制御された炭酸化によって、炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウムを機械的手段によって分離することができるようにし、かつ分離された生成物における特別の有用性を達成するようにしている。米国特許出願公開第2007/194276号公報は、鉱物スラリーを還元的に漂白する方法であって、鉱物スラリーに有効量のホルムアミジンスルフィン酸(FAS)及び有効量のホウ化水素を添加して鉱物スラリーを還元的に漂白することを含む方法を記載している。
例えば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ギオルギオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バーリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ドロマイト(CaMg(CO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、及びこれらの混合物から選択される天然に存在するか又は合成のマグネシウムイオン含有材料を包含する。
本発明の意味において、用語「ドロカーボネート」は、一次粒子レベルで凝集した、マグネシウム鉱物、好ましくはハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、及び炭酸カルシウムを含む複合材料を指す。このようなドロカーボネートは、例えば、国際公開第2013/139957A1号及び国際公開第2015/039994A1号に記載されており、したがって、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
好ましくは、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される天然由来又は合成のマグネシウムイオン含有材料を含む。例えば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される天然由来又は合成の炭酸マグネシウムを、材料の合計乾燥重量を基準として、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、さらにより好ましくは85~100重量%、最も好ましくは90~99.95重量%の量で含む。
一実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)及び/又はドロマイト(CaMg(CO)及び/又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)及び/又はブルーサイト(Mg(OH))、好ましくは、合成ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)及び/又はブルーサイト(Mg(OH))及び/又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)及び/又はドロマイト(CaMg(CO)を含む。好ましくは、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)及び/又はドロマイト(CaMg(CO)及び/又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)及び/又はブルーサイト(Mg(OH))、好ましくは、合成ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)及び/又はブルーサイト(Mg(OH))及び/又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)及び/又はドロマイト(CaMg(CO)を、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、さらにより好ましくは85~100重量%、最も好ましくは90~99.95重量%の量で含む。
例えば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、例えば、合成のハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、好ましくはハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、例えば、合成のハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)を含む。例えば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、例えば、天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)を含む。代替的には、マグネシウムイオン含有材料は、ドロマイト(CaMg(CO)、例えば、天然由来のドロマイト(CaMg(CO)を含む。一実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、例えば、合成ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)を、材料の合計乾燥重量を基準にして、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、さらにより好ましくは85~100重量%、最も好ましくは90~99.95重量%の量で含む。
一実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)及び/又はドロマイト(CaMg(CO)、例えば、天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)からなる。
代替の実施形態において、マグネシウムイオン含有材料は、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、例えば、合成ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、好ましくは、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、例えば、合成ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)からなる。
口腔ケア組成物は、好ましくはナノサイズの(白色)顔料粒子、例えば、ナノサイズの二酸化チタンを含まない。したがって、マグネシウムイオン含有材料は、<100nmの一次粒径を有する粒子を含まないことが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、レーザー回折によって求めた、≧150nm、好ましくは150nm~20μm、より好ましくは0.2~15μm、さらにより好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)を有する粒子の形態である。本発明のさらなる実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、レーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有する粒子の形態である。
したがって、マグネシウムイオン含有材料は、下記を好ましくは有する粒子の形態である:
(a)レーザー回折によって求めた、≧150nm、好ましくは150nm~20μm、より好ましくは0.2~15μm、さらにより好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及び
(b)レーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)。
本発明の一実施態様において、マグネシウムイオン含有材料は、レーザー回折によって求めた1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及びレーザー回折によって求めた8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有する粒子の形態である。
例えば、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、例えば、合成のハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)を含み、かつレーザー回折によって求めた、1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及びレーザー回折によって求めた、8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有している。
一実施態様では、マグネシウムイオン含有材料は、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)又はハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、例えば、合成のハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)又はブルーサイト(Mg(OH))、又は天然由来の無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)又はドロマイト(CaMg(CO)を、材料の総乾燥重量を基準として、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも85重量%、さらにより好ましくは85~100重量%、最も好ましくは90~99.95重量%の量で含み、かつレーザー回折によって求めた、1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及びレーザー回折によって求めた、8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有している。
体積決定メジアン粒径d50(又はd50(vol))及び体積決定トップカット粒径d98(又はd98(vol))は、Hydro LVシステムを備えたMalvern Mastersizer 3000 Laser Diffraction System(Malvern Instruments Plc.,Great Britain)を使用して評価した。d50(vol)又はd98(vol)値は、粒子のそれぞれ50体積%又は98体積%が、この値未満の直径を有するような直径値を示している。粉末を0.1重量%Na溶液に懸濁させた。10mLの0.1重量%NaをHydro LVタンクに添加し、次いで、サンプルスラリーを、10~20%の暗化が達成するまで導入した。赤色及び青色光で各10秒ずつ測定を行った。生データの分析のために、Mie理論を使用した非球形粒径用モデルを利用し、粒子屈折率を1.57、密度を2.70g/cm、吸収係数を0.005とした。この方法及び機器は、当業者に知られており、充填剤及び顔料の粒径分布を決定するのに一般的に使用されている。
追加的に又は代替的には、マグネシウムイオン含有材料は、EN ISO 11664 4:2010により乾式で測定した、>90%、好ましくは>95%、より好ましくは>98%、最も好ましくは>98.5%のCIELAB Lとして求められる白色度を有する。
一実施態様では、マグネシウムイオン含有材料は、窒素及びISO 9277:2010によるBET法を用いて測定した、2~200m/g、好ましくは10~100m/g、最も好ましくは12~75m/gのBET比表面積を有する粒子の形態である。
本願全体を通して使用される材料の「比表面積」(m/gで表す)は、吸着ガスとして窒素を用いたブルナウアー-エメット-テラー(BET)法によって、かつMicromeriticsのASAP 2460機器を使用することによって決定することができる。この方法は当業者によく知られており、ISO 9277:2010において定義されている。測定前の60分間にわたって150℃で真空下において試料をコンディショニングする。
一実施態様では、マグネシウムイオン含有材料は、25000ppmまでのCa2+イオンを含有する。例えば、マグネシウムイオン含有材料は、20000ppmまでの、より好ましくは15000ppmまでの、最も好ましくは5000ppmまでのCa2+イオンを含有する。
本発明によるマグネシウムイオン含有材料は、マグネシウムイオン含有材料の表面を表面処理剤で処理することによって得られたものではないことが好ましく、したがって、表面処理されないことが好ましい。
本発明によれば、口腔ケア組成物は組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む。
本発明の一実施態様によれば、マグネシウムイオン含有材料は、組成物の総重量を基準として、0.1~30重量%、好ましくは0.1~20重量%、より好ましくは0.5~15重量%、最も好ましくは0.5~10重量%の量で存在する。
別の実施態様によれば、口腔ケア組成物は少なくとも1種のホワイトニング剤及び/又は再石灰化剤を含んでよい。このようなホワイトニング剤は、典型的には、(マグネシウムイオン含有材料のように)口腔ケア組成物を白くするために添加されるのではなく、歯を白くするために添加されるものであることが理解される。
ホワイトニング剤は、漂白剤、研磨剤、又は再石灰化剤であってよく、好ましくは、過酸化水素、カルバミド過酸化物、ヒドロキシルアパタイト、炭酸カルシウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の一実施態様によれば、少なくとも1種の再石灰化剤及び/又はホワイトニング剤は、シリカ;ヒドロキシルアパタイト、例えば、ナノヒドロキシルアパタイト;炭酸カルシウム、例えば、非晶質炭酸カルシウム、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、表面反応炭酸カルシウム、及びこれらの組み合わせ;ケイ酸カルシウム;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
一実施態様によれば、再石灰化及び/又はホワイトニング剤は、10nm~100μm、好ましくは0.1~50μm、より好ましくは1~20μm、最も好ましくは2~10μmの重量メジアン粒径d50を好ましくは有する。
少なくとも1種の再石灰化及び/又はホワイトニング剤は、もし存在するならば、組成物の総重量を基準として、1~20重量%、好ましくは1.5~15重量%、より好ましくは2~10重量%の量で口腔ケア組成物中に存在することができる。
一実施態様によれば、本発明の口腔ケア組成物は組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%のマグネシウムイオン含有材料と、1~20重量%の再石灰化及び/又はホワイトニング剤とを含む。
本発明の口腔ケア組成物は、例えば、練り歯磨き、歯磨きジェル、歯磨き粉、ワニス、接着ゲル、セメント、樹脂、スプレー、フォーム、バルム、マウスストリップ若しくはバッカル接着パッチにおいて実施される組成物、チュアブル錠、チュアブルトローチ、チュアブルガム、ロゼンジ、飲料、又は洗口液であってよい。
本発明の一実施態様によれば、口腔ケア組成物は、チュアブルガム、ロゼンジ、練り歯磨き、歯磨き粉、又は洗口液、好ましくは、練り歯磨きである。
別の好ましい実施態様によれば、口腔ケア組成物は、練り歯磨き、歯磨き粉、又は洗口液であり、かつマグネシウムイオン含有材料は、レーザー回折によって求めた、≧150nm、好ましくは150nm~20μm、より好ましくは0.2~15μm、さらにより好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及びレーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有する粒子の形態である。
好ましくは、口腔ケア組成物は、練り歯磨き、歯磨き粉、又は洗口液であり、かつマグネシウムイオン含有材料は、レーザー回折によって求めた、1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及びレーザー回折によって求めた、8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)を有する粒子の形態である。
本発明の一実施態様によれば、口腔ケア組成物は、6.8~10、好ましくは7.5~9、最も好ましくは8~9のpHを有する。
本発明の口腔ケア組成物は、フッ化物化合物と組み合わせて使用することができる。マグネシウムイオン含有材料が本発明の口腔ケア組成物中に存在することによって、この組成物においてフッ化物イオンの高い可用性がもたらされることを、発明者は驚くべきことに見出した。したがって、組成物中のフッ化物化合物の実際の量を、特に炭酸カルシウムを含む組成物と比較して低減することができる。
好ましい実施態様によれば、口腔ケア組成物は、フッ化物化合物をさらに含む。フッ化物化合物は、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化カリウム第一スズ、フルオロスズ酸ナトリウム、塩化フッ化第一スズ、フッ化アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、フッ化物化合物は、モノフルオロリン酸ナトリウム及び/又はフッ化ナトリウムである。
口腔ケア組成物中に300~2000ppmの範囲、好ましくは約1450ppmで利用可能なフッ化物イオンを提供する量のフッ化物化合物量を用いることによって、良好な結果を達成することができる。
マグネシウムイオン含有材料、任意の再石灰化及び/又はホワイトニング剤、及び任意のフッ化物化合物に加えて、口腔ケア組成物は、調製されるべき組成物において典型的に使用される添加剤、例えば、生体接着ポリマー、界面活性剤、バインダ、保湿剤、減感剤(知覚過敏抑制剤)、香味剤、甘味剤、及び/又は水をさらに含んでよい。このような化合物は当業者によく知られている。
本発明の一実施形態によれば、口腔ケア組成物は、生体接着ポリマーを含む。生体接着ポリマーは、歯又は歯の表面への口腔ケア組成物の成分のいずれかの接着を促進し、かつ長時間、例えば、1時間、3時間、5時間、10時間又は24時間、歯又は歯の表面において残存する任意のポリマーを含んでいてよい。ある特定の実施形態において、生体接着ポリマーは、口腔ケア組成物が例えば水又は唾液によって湿潤されると、より接着性になり得る。他の実施形態において、生体接着ポリマーは、組成物が適用される歯又は歯の表面における活性成分の保持を向上する材料又は材料の組み合わせである。このような生体接着ポリマーとして、例えば、親水性有機ポリマー、疎水性有機ポリマー、シリコーンゴム、シリカ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態によれば、生体接着ポリマーは、ヒドロキシエチルメタクリレート、PEG/PPGコポリマー、ポリビニルメチルエーテル/マレイン酸無水物コポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋PVP、シェラック、ポリエチレンオキサイド、メタクリレート、アクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルカプロラクタム、ポリラクチド、シリコーン樹脂、シリコーン接着剤、キトサン、乳タンパク質(カゼイン)、アメロゲニン、エステルガム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
好適な界面活性剤は、概して、広いpH範囲全体にわたって、アニオン性有機合成界面活性剤である。口腔ケア組成物の総重量を基準として約0.5~5重量%で使用されるこのような界面活性剤の代表的なものは、C10-C18アルキル硫酸塩の水溶性塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩、例えば、モノグリセリドスルホン酸ナトリウム、タウリンの脂肪酸アミドの水溶性塩、例えば、ナトリウムN-メチル-N-パルミトイルタウリド、イセチオン酸の脂肪酸エステル、及び脂肪族アクリルアミドの水溶性塩、例えば、ナトリウムN-ラウロイルサルコシネートである。しかしながら、天然源から得られる界面活性剤、例えばコカミドプロピルベタインを使用してもよい。
所望の稠度を付与するのに適したバインダ又は増粘剤は、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、天然ガム、例えば、カラヤガム、アラビアガム、トラガカントガム、キサンタンガム、又はセルロースガムである。大まかに言えば、口腔ケア組成物の総重量を基準として、0.5~5重量%を使用することができる。
減感剤は、硝酸カリウム、グルタルアルデヒド、硝酸銀、塩化亜鉛、塩化ストロンチウム六水和物、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、塩化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、アルギニン、ヒドロキシルアパタイト、リンケイ酸ナトリウムカルシウム、シュウ酸カリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、生体活性ガラス、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
当業者に知られた種々の保湿剤、例えば、グリセリン、ソルビトール、及びその他の多価アルコールを例えば、口腔ケア組成物の総重量を基準として20~40重量%の量で使用することができる。好適な香味剤の例は、冬緑油、スペアミント油、ペパーミント油、クローブ油、ササフラス油、及びこれに類するものを含む。サッカリン、アスパルテーム、ブドウ糖、又は果糖を、甘味剤として、例えば口腔ケア組成物の総重量を基準として0.01~1重量%の量で使用することができる。保存剤、例えば安息香酸ナトリウムは、口腔ケア組成物の総重量を基準として、0.01~1重量%の量で存在していてもよい。着色剤を口腔ケア組成物の総重量を基準として0.01~1.5重量%の量で口腔ケア組成物に添加することもできる。
本発明の一実施態様によれば、口腔ケア組成物は、練り歯磨きである。この練り歯磨きは、以下の工程を含む方法によって製造することができる:
(I)水及び一つ又は複数の保湿剤の混合物、並びに任意選択的に、増粘剤、保存剤、フッ化物化合物、及び甘味剤のうちの少なくとも1種を提供すること、
(II)組成物の総重量を基準として0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料、及び任意には着色剤を、工程(I)の混合物に添加すること、
(III)工程(II)の混合物に界面活性剤を添加すること、及び
(IV)任意選択的に工程(III)の混合物に香味剤を添加すること。
しかしながら、本発明の練り歯磨きは、当業者に知られた任意のその他の方法によって製造されてもよい。
本発明の口腔ケア組成物は、専門家において、診療室での処置において、又は自宅での処置において使用することができる。
一実施形態によれば、口腔ケア組成物は、患者の少なくとも1つの歯に、治療有効量の口腔ケア組成物を、少なくとも1日1回、好ましくは1日2回、より好ましくは1日3回投与する工程を含む方法において使用される。口腔ケア組成物の「治療有効」量は、本発明の方法で使用されたときに合理的なベネフィット/リスク比に見合った、過度の副作用(例えば、毒性、刺激、又はアレルギー反応)を伴うことなく、組成物が投与されるヒト被験者において所望の治療又は予防効果を及ぼすのに十分である量である。具体的な有効量は、処置される具体的な状態、被験者の身体状態、併用療法(もしあれば)の性質、具体的な剤形、及び用いられる具体的な口腔ケア組成物などの要因によって変動する。
一実施形態によれば、本発明の口腔ケア組成物は、組成物を患者の少なくとも1つの歯に有効な時間量で適用する工程を含む方法において使用され、好ましくは、組成物は、少なくとも1分間、少なくとも15分間、少なくとも30分間、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも12時間又は少なくとも24時間、少なくとも1つの歯において残存する。
本発明の好ましい実施態様によれば、口腔ケア組成物は、酸化的ホワイトニング化合物を含有しない。
使用
本発明によるマグネシウムイオン含有材料を口腔ケア組成物中の不透明化剤及び/又は白色化顔料として使用することができることが見出された。
本発明の一実施態様によれば、口腔ケア組成物における不透明化剤として使用することができるマグネシウムイオン含有材料が提供される。
本発明の別の実施態様によれば、口腔ケア組成物における白色化剤として使用することができるマグネシウムイオン含有材料が提供される。
本発明の別の実施態様によれば、口腔ケア組成物における不透明化剤及び白色化剤として使用することができるマグネシウムイオン含有材料が提供される。
マグネシウムイオン含有材料、口腔ケア組成物、及び好ましくはこれらの好ましい実施態様の定義に関しては、本発明の口腔ケア組成物の技術的詳細を論じたときに上述した内容を参照するものとする。
マグネシウムイオン含有材料は、白色化顔料として使用することができ、したがって、口腔ケア組成物に白さを与えることが意図されており、すなわち、マグネシウムイオン含有材料が歯を白くするものではないことが認識される。
マグネシウムイオン含有材料がまた、特に炭酸カルシウムを含む組成物と比較して、口腔ケア組成物においてフッ化物イオンの高い可用性をもたらすことが、発明者によって驚くべきことに見出された。
本発明の範囲及び利益は、下記実施例に基づいてよりよく理解される。これらの実施例は、本発明のある特定の実施態様を示すように意図されており、かつ非限定的である。
1.測定方法
実施例において行った測定方法を以下に説明する。
粒径分布
体積決定メジアン粒径d50(vol)及び体積決定トップカット粒径d98(vol)は、Hydro LVシステムを備えたMalvern Mastersizer 3000 Laser Diffraction System(Malvern Instruments Plc.,Great Britain)を使用して評価した。d50(vol)又はd98(vol)値は、粒子のそれぞれ50体積%又は98体積%が、この値未満の直径を有するような直径値を示している。粉末を0.1重量%Na溶液に懸濁させた。10mLの0.1重量%NaをHydro LVタンクに添加し、次いで、サンプルスラリーを、10~20%の暗化が達成するまで導入した。赤色及び青色光で各10秒ずつ測定を行った。生データの分析のために、Mie理論を使用した非球形粒径用モデルを利用し、粒子屈折率を1.57、密度を2.70g/cm、吸収係数を0.005とした。この方法及び機器は、当業者に知られており、充填剤及び顔料の粒径分布を決定するのに一般的に使用されている。
比表面積(SSA)
比表面積を、MicromeriticsからのMicromeritics ASAP 2460機器において吸着ガスとしての窒素を使用してISO 9277:2010に従ってBET方法を介して測定した。試料を、測定前に60分間、150℃で加熱することによって真空(10-5バール)で前処理した。
粒子状材料のCIELAB L
マグネシウムイオン含有材料及び他の粒子状材料のCIELAB Lを、EN ISO 11664 4:2010に従って乾式で測定した。
フッ化物可用性
練り歯磨きを口腔ケア組成物として新たに調製し、一晩(14時間)にわたって熟成させ、各組成物に対してフッ化物濃度(すなわちフッ化物可用性)の短期平衡を確立した。練り歯磨きをガラスビーカー内で10倍当量の脱塩水で希釈し(典型的には3~5gの練り歯磨きを30~50gの水で希釈する)、続いて1時間にわたって800rpmで激しく撹拌し、かつシリンジフィルタ(Chromafil Xtra, RC-20/25 0.2μm)を通して濾過することによって、抽出を行った。Hach-Lange DR6000分光光度計においてキュベット試験(Hach Lange LCK 323、フッ化物0.1~2.5ppm)を使用して100倍に体積希釈後(Eppendorf Research Plusマイクロピペット)に、フッ化物可用性を求めた。全ての希釈物について重み付けした量を記録し、かつこれらの値を使用して、元の配合物における有効(遊離)フッ化物濃度(すなわち、フッ化物可用性)を算出した。抽出可能なフッ化物の割合(百分率)を、未処理の(基本配合物の)練り歯磨きを用いたベンチマーク試験に対して報告し、これを一連の実験のそれぞれについて行った。未処理の練り歯磨きによって得られた結果に0.98を乗じて、相応する粒子状材料(基材)の添加による練り歯磨きの希釈を考慮した。いくつかの試料は、固形分含有率10~85重量%のフィルターケーキとして添加し、生じた希釈をフッ化物可用性の計算に際して考慮した。
口腔ケア組成物の白色度/CIELAB L
対応する練り歯磨きをPTFE試料ホルダに移し、続いてガラス板で覆うことにより、再現可能な平らな表面を得た。硫酸バリウムを参照材料として使用して、試料をDatacolor ELREPHO分光高度計において評価した。白色度に関して報告された値は、EN ISO 11664 4:2010に基づくCIELAB色空間のL明度値である。
口腔ケア組成物の不透明度
対応する練り歯磨きを15重量%の脱塩水で希釈し、かつスピードミキサー(Hauschild DAC 150.1 FVZ)において2760rpmで20秒間混合した。続いて、23mm/sでTQC AFA Compact自動フィルムアプリケータを使用して、Leneta Opacity Chart(Form 3B-H)上に300μmの層を広げた。フィルムをただちに透明プラスチックシートで覆い、乾燥を防止した。硫酸バリウムを参照として使用して、Datacolor 800V分光光度計で、面積あたりのRの3つの別個の測定値の平均に基づいて、コントラスト値(Ry,黒/Ry,白 100)を計算した。
2.使用した材料
表1に示された粒子状材料を本発明のための基材として使用した。
Figure 2022530382000001
基材の特徴を下記表2に示す。
Figure 2022530382000002
練り歯磨き基本配合物を調製するために、IKA ULTRA TURRAX(登録商標)分散機を使用した。練り歯磨き基本配合物中の成分を下記表3に列挙する。配合物を1kg総質量で調製した。ビーカーにおいて、ソルビトール、フッ化ナトリウム、サッカリンナトリウム、安息香酸ナトリウム、プロピレングリコール、及びグリセリン、及びセルロースガムを激しく混合した。これに続いて、水を添加し、かつ均一な質感が得られるまで、混合物をさらに撹拌した。次いでSorbosil AC35を、強力にかき混ぜながら段階的に添加し、かつ均一な質感が得られるまでさらに撹拌した。次いでSorbosil TC15を、強力に撹拌しながら段階的に添加し、かつ均一な質感が得られるまでさらに撹拌することにより、練り歯磨き基本配合物を得た。原材料の異なるバッチに基づいて、練り歯磨きの2つのマスターバッチを調製した。(特に光学特性における)生じた差を補償するために、これらをバッチ1(#B1)及びバッチ2(#B2)として区別する。
Figure 2022530382000003
所望の量の対応する基材(0.25~2g)を25~30gの練り歯磨き基本配合物に添加することによって、プラスチック容器内で最終の練り歯磨きを調製した。スパチュラを使用して配合物を手動で混合し、これに続いて、2760rpmで20秒間にわたってスピードミキサー(Hauschild DAC 150.1 FVZ)を使用するか、又は凝集体を分散するPT-DA 30/2EC-F250を備えたPolytron GT 10-35 PT分散機を使用して、配合物を均質化した。続いて、所望の量の界面活性剤(表3の基本配合物の配合によるI11)を、Eppendorf Research Plusマイクロピペットを使用して添加し、スパチュラを使用して配合物を手動で混合した。最後に、所望の量の香味剤(表3の基本配合物の配合によるI12)を、Eppendorf Research Plusマイクロピペットを使用して添加し、スパチュラを使用して配合物を手動で混合した。
3.結果
調製した練り歯磨きを、フッ化物可用性、白色度、及び不透明度に関して評価した。結果を下記表4に示す。
Figure 2022530382000004
これらの結果から、本発明による材料が、高い白色度及び不透明度と併せて、高いフッ化物可用性を提供することがわかる。

Claims (13)

  1. 組成物の総重量を基準として、0.1~40重量%の量のマグネシウムイオン含有材料を含む口腔ケア組成物であって、
    前記マグネシウムイオン含有材料が、150nm~20μmの体積メジアン粒径(d50)を有する粒子の形態であり、かつ無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ギオルギオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バーリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、
    口腔ケア組成物。
  2. 前記マグネシウムイオン含有材料が、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ドロマイト(CaMg(CO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、及びこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の口腔ケア組成物。
  3. 前記マグネシウムイオン含有材料が、下記を有する粒子の形態である、請求項1又は2に記載の口腔ケア組成物:
    (a)レーザー回折によって求めた、0.2~15μm、より好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及び/又は
    (b)レーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)。
  4. 前記マグネシウムイオン含有材料が、EN ISO 11664 4:2010により乾式で測定した、>90%、好ましくは>95%、より好ましくは>98%、最も好ましくは>98.5%のCIELAB Lとして求められる白色度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  5. 前記マグネシウムイオン含有材料が、窒素及びISO 9277:2010によるBET法を用いて測定した、2~200m/g、好ましくは10~100m/g、最も好ましくは12~75m/gのBET比表面積を有する粒子の形態である、請求項1~4のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  6. 前記口腔ケア組成物が、フッ化物化合物をさらに含み、好ましくは、前記フッ化物化合物が、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化カリウム第一スズ、フルオロスズ酸ナトリウム、塩化フッ化第一スズ、フッ化アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、前記フッ化物化合物が、モノフルオロリン酸ナトリウム及び/又はフッ化ナトリウムである、請求項1~5のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  7. 前記口腔ケア組成物が、再石灰化剤及び/又はホワイトニング剤をさらに含み、好ましくは、シリカ;ヒドロキシルアパタイト、例えばナノヒドロキシルアパタイト;炭酸カルシウム、例えば、非晶質炭酸カルシウム、粉砕炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、表面反応炭酸カルシウム、及びこれらの組み合わせ;ケイ酸カルシウム;及びこれらの混合物からなる群から選択された再石灰化剤及び/又はホワイトニング剤をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  8. 前記口腔ケア組成物が、練り歯磨き、歯磨きジェル、歯磨き粉、ワニス、接着ゲル、セメント、樹脂、スプレー、フォーム、バルム、マウスストリップ若しくはバッカル接着パッチにおいて実施される組成物、チュアブル錠、チュアブルトローチ、チュアブルガム、ロゼンジ、飲料、又は洗口液、好ましくは、チュアブルガム、ロゼンジ、練り歯磨き、歯磨き粉、又は洗口液、最も好ましくは練り歯磨きである、請求項1~7のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  9. 6.8~10、好ましくは7.5~9、最も好ましくは8~9のpHを有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  10. 前記組成物の総重量を基準として、0.5~10重量%の量で前記マグネシウムイオン含有材料を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の口腔ケア組成物。
  11. 口腔ケア組成物における不透明化剤及び/又は白色化顔料としてのマグネシウムイオン含有材料の使用であって、
    前記マグネシウムイオン含有材料が、150nm~20μmの体積メジアン粒径(d50)を有する粒子の形態であり、かつ無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、アルチナイト(Mg(CO)(OH)・3HO)、ダイピンガイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ギオルギオサイト(Mg(CO(OH)・5HO)、ポクロブスカイト(Mg(CO)(OH)・0.5HO)、バーリントナイト(MgCO・2HO)、ランスフォルダイト(MgCO・5HO)、ネスケホナイト(MgCO・3HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、ドロマイト(CaMg(CO)、ドロカーボネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、
    使用。
  12. 前記マグネシウムイオン含有材料が、無水炭酸マグネシウム又はマグネサイト(MgCO)、ドロマイト(CaMg(CO)、ハイドロマグネサイト(Mg(CO(OH)・4HO)、ブルーサイト(Mg(OH))、及びこれらの混合物から選択される、請求項11に記載の使用。
  13. 前記マグネシウムイオン含有材料が、下記を有する粒子の形態である、請求項11又は12に記載の使用:
    (a)レーザー回折によって求めた、0.2~15μm、より好ましくは0.5~10μm、最も好ましくは1~5μmの体積メジアン粒径(d50)、及び/又は
    (b)レーザー回折によって求めた、30μm又はこれ未満、好ましくは2~30μm、より好ましくは5~20μm、最も好ましくは8~18μmの体積決定トップカット粒径(d98)、及び/又は
    (c)窒素及びISO 9277:2010によるBET法を用いて測定した、2~200m/g、好ましくは10~100m/g、最も好ましくは12~75m/gのBET比表面積。
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