JP2022529836A - 洗濯機の内槽ユニット及び洗濯機 - Google Patents

Abstract

洗濯機の内槽ユニット及び洗濯機を開示する。前記洗濯機の内槽ユニットは内槽（１）を含み、洗浄／すすぎ時には内槽（１）が貯水槽となる。前記内槽（１）の側壁には、内槽（１）と連通して内槽（１）から振り出された水を排出する排水経路（２）が設けられている。前記排水経路（２）の入水口（３）には、排水経路（２）への衣類の進入を阻止するストッパ構造（４）が設けられている。前記ストッパ構造（４）は突出部（５）を含む。前記突出部（５）は入水口（３）の外周から内側に向かって突出する。突出部（５）は、入水口（３）の一部を遮断して衣類の進入を阻止する。洗濯機の内槽ユニットは、排水経路（２）の入水口（３）に排水経路（２）への衣類の進入を阻止するストッパ構造（４）が設けられている。ストッパ構造（４）は構成がシンプルであり、取り付けやすく、衣類による排水経路（２）の詰まりを効果的に防止可能である。且つ、衣類と入水口（３）との摩擦による衣類の損傷についても回避可能である。【選択図】図１

Description

本発明は洗濯機の分野に属し、具体的には、洗濯機の内槽ユニット及び洗濯機に関する。

一般的に、従来のパルセータ洗濯機は、洗浄槽、外槽、ダンパー及び動力システムを含んで構成される。洗濯時及び脱水時には、洗浄槽が外槽に対し回転することで衣類と洗浄水を作用させ、衣類を洗浄又は脱水するとの目的を達成する。外槽は貯水槽となり、洗濯過程において衣類と接触することはない。外槽は洗浄槽の外部に装着されて洗浄槽を支持する。従来の洗濯機の外槽は洗浄槽に比べて体積が大きいため、内槽と外槽の間に多くの洗浄水が存在し、十分に活用することができない。こうした配置は節水に不利なだけでなく、洗濯機全体の体積も大幅に増大する。

上記の課題を解決するために、洗濯機によっては内槽を貯水槽とし、内槽の中央部及び下部には通水孔を設けず、上部にのみ排水口を設けている。また、内槽の内壁又は外壁に排水経路を設置することで、脱水時に排水経路を通じて水を槽外に排出しやすくしている。脱水過程では、洗浄水が遠心力の働きで排水口に進入し、排水経路を経由して槽外に排出される。しかし、このとき、高速回転によって内槽内の衣類が意図せず排水口に巻き込まれ、排水口を詰まらせる恐れがある。この場合、内槽内の水は排水経路からの排出が困難となり、洗濯機の脱水効果に多大な影響を及ぼす。また、試験を通じて、排水口が衣類を損傷させる場合もあることが発見された。

以上に鑑みて、本発明を提案する。

本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消するために、洗濯機を提供することである。本発明の洗濯機は、排水経路の入水口に排水経路への衣類の進入を阻止するストッパ構造が設けられている。ストッパ構造は構成がシンプルであり、取り付けやすく、衣類による排水経路の詰まりを効果的に防止可能である。且つ、衣類と水路口との摩擦による衣類の損傷についても回避可能である。

上記の技術的課題を解決するために、本発明で採用する技術方案の基本思想は以下の通りである。

本発明の第１の目的は、洗濯機の内槽ユニットを提供することである。当該内槽ユニットは、内槽を含み、洗浄／すすぎ時に内槽が貯水槽となる。前記内槽の側壁には、内槽と連通して内槽から振り出された水を排出する排水経路が設けられている。前記排水経路の入水口には、排水経路への衣類の進入を阻止するストッパ構造が設けられている。

更なる方案として、前記入水口は内槽の上部に設けられて内槽と連通している。前記ストッパ構造は、前記入水口の外側、及び／又は入水口の内周縁、及び／又は入水口の内側に設置されている。

前記ストッパ構造は、入水口の内周縁、及び／又は排水経路の内部における入水口寄りの位置に設置される。

更なる方案として、前記ストッパ構造は突出部を含む。前記突出部は入水口の外周から内側に向かって突出する。突出部は、入水口の一部を遮断して衣類の進入を阻止する。

好ましくは、前記突出部は入水口の内側に位置し、縦方向において上方及び／又は下方に突出している。

更なる方案として、前記ストッパ構造は複数の突出部を含む。複数の突出部は並列に間隔を置いて設置され、複数の突出部は、同一の入水口の径方向断面を遮断して衣類の進入を阻止する。

或いは、異なる突出部は、異なる入水口の一部を然るべく遮断して排水経路への衣類の進入を阻止する。

更なる方案として、前記内槽の上部にはバランスリングが配設され、排水経路の入水口がバランスリングの下部に位置している。前記ストッパ構造は内槽及び／又はバランスリングに設置されて、入水口の径方向断面の一部を遮断する。

好ましくは、前記ストッパ構造は、バランスリングと一体的に成型されるか、バランスリングに固定的に接続される。或いは、ストッパ構造は、内槽と一体的に成型されるか、固定的に接続される。

更なる方案として、前記バランスリングの下部のうち排水経路に対応する位置が部分的に下方に突出することで突出部が形成される。突出部は入水口の径方向に沿って排水経路に挿入される。

好ましくは、バランスリングの下部に複数の突出部が形成される。複数の突出部は、バランスリングの下部の周方向に沿って等間隔に設置される。

更なる方案として、前記ストッパ構造は本体を含み、本体に、突出し且つ間隔を置いて設置される複数の突出部が備わっている。前記本体は、内槽の上部、及び／又はバランスリングの下部に固定的に接続される。前記突出部は入水口まで延伸して、入水口の径方向断面の一部を遮断する。

好ましくは、前記ストッパ構造は、内槽の上部及び／又はバランスリングの下部に固定部材により接続されるか、接着又は溶接される。

更なる方案として、前記入水口の径方向断面がストッパ構造の突出部により遮断される面積は、径方向断面の総面積の５～８５％を占める。

好ましくは、前記突出部は、径方向において入水口の径方向断面を貫通し、水流は突出部の両側から排水経路に進入する。或いは、前記突出部は前記入水口の上部又は下部を遮断し、水流は突出部の外周を通過して排水経路に進入する。

更なる方案として、前記突出部の延伸する自由端部の表面はなだらかな曲面をなしている。

好ましくは、前記突出部の外表面はいずれもなだらかに連なっている。

更なる方案として、前記内槽の側壁には少なくとも２つの排水経路が設置されている。前記排水経路は内槽の両側に対称に設置され、少なくとも１つの排水経路の入水口にストッパ構造が設置されている。

本発明の第２の目的は、洗濯機を提供することである。洗濯機は、上記いずれかの方案又は方案の組み合わせで記載した内槽ユニットを備える。

上記の技術方案を用いることで、本発明は従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。

１．本発明における洗濯機の内槽ユニットは、排水経路の入水口に排水経路への衣類の進入を阻止するストッパ構造が設けられている。ストッパ構造は構成がシンプルであり、取り付けやすく、衣類による排水経路の詰まりを効果的に防止可能である。且つ、衣類と水路口との摩擦による衣類の損傷についても回避可能である。

２．本発明のストッパ構造は設置方式が簡単且つ多様であり、バランスリングと一体的に成型してもよいし、バランスリング及び／又は内槽と固定的に接続してもよい。これにより、洗浄過程で衣類が水路口に引っ掛かる恐れや、水路口の内部を直接詰閉塞して水路口を詰まらせる恐れを効果的に防止可能となる。また、洗濯機の正常な脱水及び排水についても保証可能となる。

以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。

図面は、本発明の一部として本発明の更なる理解のために用いられる。また、本発明の概略的実施例及びその説明は本発明の解釈のために用いられるが、本発明を不当に限定するものではない。なお、言うまでもなく、以下で記載する図面は実施例の一部にすぎず、当業者であれば、創造的労働を要することなくこれらの図面から更にその他の図面を得ることも可能である。

図１は、本発明における洗濯機の内槽ユニットの構造を示す図である。 図２は、本発明における排水経路が配設された内槽ユニットの構造を示す図である。 図３は、本発明におけるストッパ構造とバランスリングが一体型設置の場合の取付分解図である。 図４は、本発明における一体型のストッパ構造とバランスリングの一の角度からの構造を示す図である。 図５は、本発明における一体型のストッパ構造とバランスリングの別の角度からの構造を示す図である。 図６は、本発明における分離型のストッパ構造とバランスリングを示す図である。 図７は、本発明におけるストッパ構造を示す図である。 図８は、本発明におけるストッパ構造とバランスリングが一体型設置の場合の取付分解図である。

説明すべき点として、これらの図面及び文字記載は何らかの方式で本発明の構想の範囲を制限するとの意図ではなく、特定の実施例を参照して当業者に本発明の概念を説明するためのものである。

本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下では、本発明の実施例にかかる図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。

本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「内」、「外」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、且つ特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと理解すべきではない。

本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定しない限り、「取り付ける」、「連なる」、「接続する」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。更には、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者であれば、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。

図１～図８に示すように、本実施例は、洗濯機の内槽ユニットを提供する。当該内槽ユニットは、内槽１を含み、洗浄／すすぎ時には内槽１が貯水槽となる。前記内槽１の側壁には、内槽１と連通して内槽１から振り出された水を排出する排水経路２が設けられている。前記排水経路２の入水口３には、排水経路２への衣類の進入を阻止するストッパ構造４が設けられている。

本実施例における洗濯機の内槽１は、洗浄／すすぎ時に貯水槽となる。即ち、内槽１は、上部にのみ脱水孔が設けられており、中央部と下部には孔が存在しない内槽１である。内槽１の底部には、固定作用を奏するフランジ１０が備わっている。排水機能を実現するために、内槽１の側壁には、遠心力の働きで振り出された水を排出するための排水経路２が設置されている。

排水経路２の設置方式には複数の種類が存在し、カバープレート１１を利用して内槽１の内側壁に固定してもよいし、内槽１の外側壁に固定してもよい。カバープレート１１と内槽１の側壁が組み合わされて排水経路２が形成され、内槽１の上部の脱水孔が排水経路２の入水口３となる。排水経路２を通過する水の漏出を防止するために、カバープレート１１と内槽１の側壁の間には密封ユニット８が設置される。また、カバープレート１１は、取付ネジ９によって内槽１の側壁に固定される。このほか、内槽１の側壁を２層とし、内層と外層の間に排水経路２を形成するとともに、内槽１の側壁の内層に脱水孔、つまり排水経路２の入水口３を設置してもよい。要するに、どのような設置方式の排水経路２であったとしても、排水経路２の入水口３にストッパ構造４を設置可能である。これにより、衣類による入水口３の詰まり、ひいては排水経路２への衣類の進入が遮断され、更には、排水の正常な実施も保証可能となる。ストッパ構造４によって、衣類による排水経路２の詰まりを効果的に防止することができ、且つ、衣類と水路口との摩擦による衣類の損傷も回避可能となる。

本実施例において、内槽１の脱水孔、つまり、排水経路２の入水口３は内槽１の上部に設けられて内槽１と連通している。現在の洗濯機では、内槽１の上方にバランスリング７を配設可能であり、脱水孔がバランスリング７の下方に位置している。或いは、集水リングとバランスリング７を配設し、脱水孔を集水リングの内周の側壁に設けてもよい。洗濯機の構造の違いに応じて、ストッパ構造４の設置方式には複数の種類が存在し、内槽１に設置してもよいし、バランスリング７に設置してもよいし、集水リングに設置してもよいし、カバープレート１１に設置してもよい。つまり、ストッパ構造４が排水経路２の入水口３の一部を遮断可能であり、入水口３に対する防護機能を実現することで、衣類が入水口３に引っ掛かるとの事態や、排水経路２を直接詰まらせるとの事態が防止されればよい。

入水口３を防護するとの目的を達成するために、更に、前記ストッパ構造４は、前記入水口３の外側、及び／又は入水口３の内周縁、及び／又は入水口３の内側の位置に設置される。

本方案において、ストッパ構造４を入水口３に設置する際の具体的位置にも複数の種類が存在し得る。

方案１：ストッパ構造４は、水流の流動方向に沿って入水口３の外側に位置し、入水口３の外側から入水口３に対する衣類の進入を阻止可能である。

方案２：ストッパ構造４は、入水口３内において入水口３の内周縁に位置する。この場合にも、防護効果を達成可能である。

方案３：ストッパ構造４は、入水口３の内側の位置に存在する。この場合には、衣類が排水経路２の奥深くまで進入し続けないよう遮断可能であり、衣類は自重の作用によって内槽１内に戻って落下する。

上記３種類の方案は、単独で実施してもよいし、任意の２種類の方案を選択し組み合わせて実施してもよいし、３種類の方案を選択し組み合わせて実施してもよい。好ましい実施方案として、前記ストッパ構造４は、入水口３の内周縁、及び／又は入水口３の内側の位置に設置される。この場合には、設置及び取付が容易であるとともに、ストッパ構造４を入水口３内に隠匿可能となり、且つ、衣類と水路口との摩擦による衣類の損傷も回避される。

衣類を遮断するとの目的を達成するために、前記ストッパ構造４は突出部５を含む。前記突出部５は入水口３の外周から内側に向かって突出する。突出部５は、入水口３の一部を遮断して衣類の進入を阻止する。

本方案では、ストッパ構造４の突出部５が入水口３の外周から中心方向へと突出し、入水口３の一部を遮断可能となっている。即ち、入水口３の通水面積をより小さな領域に分割している。こうすることで、入水口３が水流を通過させる小開口に分割され、小開口の面積が小さくなる。衣類は、面積の大きな入水口３全体には進入の可能性があるが、部分的に遮断された小開口への進入は難しい。これにより、衣類に対する遮断機能が実現されて、衣類による入水口３の詰まりが防止されるため、脱水及び排水の円滑性が保証される。

好ましい実施形態として、前記突出部５は入水口３の内側に位置し、縦方向において上方及び／又は下方に突出している。本方案の入水口３は内槽１の側壁に位置し、突出部５が縦方向において上方及び／又は下方に突出している。この場合、設置しやすいだけでなく、入水口３の内側の径方向断面を直接遮断することで、径方向の面積がより小さな開口を形成可能である。これにより、入水口３を防護するとの目的が達成される。

洗濯機の内槽１の側壁における脱水孔（排水経路２の入水口３）の分布方式や大きさの違いに応じて、ストッパ構造４の設置方式を適宜変化させてもよい。脱水孔（排水経路２の入水口３）の面積が小さい場合、ストッパ構造４は突出部５を１つだけ含んでもよい。また、脱水孔の面積が大きい場合、ストッパ構造４は並列に間隔を置いて設置される複数の突出部５を含んでもよい。或いは、１つの排水経路２が複数の入水口３を有している場合には、各入水口３に１又は複数の突出部５を設置して遮断してもよい。

具体的に、前記ストッパ構造４は複数の突出部５を含む。複数の突出部５は並列に間隔を置いて設置される。これにより、固定及び取付を容易としつつ、遮断機能を実現する。複数の突出部５の設置方式には、下記の２種類が含まれる（但し、これらに限らない）。

方案１：複数の突出部５が同一の入水口３の径方向断面の一部を遮断して、衣類の進入を阻止する。本方案では、入水口３の面積が大きいため、複数の突出部５を並列に間隔を置いて設置することで、入水口３の径方向断面を再分割する。これにより、同一の入水口３に面積の小さな小開口を形成し、衣類による入水口３の詰まりを阻止する。

方案２：内槽１の上部に、同一の排水経路２に対応して複数の入水口３が設けられており、ストッパ構造４の異なる突出部５が異なる入水口３の一部を然るべく遮断することで、排水経路２への衣類の進入を阻止する。本方案では、１つのストッパ構造４を設置し、ストッパ構造４が複数の突出部５を有している。異なる突出部５は、異なる入水口３をそれぞれ遮断することで、衣類による入水口３の詰まりを阻止可能である。この場合には、ストッパ構造４を１つ設置するだけで、複数の入水口３について防護作用を実現できる。

本実施例において、ストッパ構造４は任意の適切な材料で構成可能である。つまり、プラスチック部材、金属部材又はゴム部材等とすることができ、且つ、相応の固定方式で取り付けられる。

図１～図８に示すように、本実施例では実施例１を更に限定する。前記内槽１の上部にはバランスリング７が配設され、排水経路２の入水口３がバランスリング７の下部に位置している。前記ストッパ構造４は内槽１及び／又はバランスリング７に設置されて、入水口３の径方向断面の一部を遮断する。

本実施例において、内槽の外側壁にはカバープレートが設置されており、カバープレートと内槽の外側壁の間に排水経路が形成されている。内槽の上部には脱水孔が設置されており、脱水孔が内槽の内部と排水経路を連通させている。脱水孔は、排水経路の入水口である。

ストッパ構造４は、単独で内槽１の上部に設置してもよいし、単独でバランスリング７の下部に設置してもよいし、組み合わせて設置してもよい。ストッパ構造４は、入水口３の径方向断面の一部を遮断することで、断面積のより小さな小開口を形成する。これにより、衣類が小開口に進入しにくくなることで、衣類に対する遮断機能が実現される。よって、衣類による入水口３の詰まりが防止され、脱水及び排水の円滑性が保証される。

前記ストッパ構造４は、バランスリング７と一体的に成型されるか、バランスリング７に固定的に接続される。或いは、ストッパ構造４は、内槽１と一体的に成型されるか、固定的に接続される。具体的な設置方式としては、以下のいくつかの種類が存在し得る（ただし、これらに限らない）。

方案１：ストッパ構造４とバランスリング７が一体的に成型される。前記バランスリング７の下部のうち排水経路２に対応する位置が部分的に下方に突出することで突出部５が形成される。突出部５は、入水口３の径方向に沿って排水経路２に挿入される。

本方案では、ストッパ構造４がバランスリング７の下部に存在し、位置が内槽１上部の入水口３に対応するよう設置されている。こうすることで、加工が容易となる。また、バランスリング７を配設するのと同時にストッパ構造４を所定の位置に取り付けられるため、取付がスピーディーとなり、実現しやすい。

更に、突出部５の端部に取付孔を設け、例えばネジ等の固定部材によってストッパ構造４とバランスリング７を内槽１の上部に固定可能としてもよい。これにより、取付の更なる安定化との効果が達成される。

好ましい実施形態として、バランスリング７の下部に複数の突出部５が形成される。複数の突出部５は、バランスリング７の下部の周方向に沿って等間隔に設置される。

本方案において、内槽１の上部には、１つの排水経路２に対応して複数の脱水孔（入水口３）が備わっていてもよい。バランスリング７の下部における複数の突出部５の位置は、複数の入水口３の位置と一対一で対応可能である。よって、バランスリング７を内槽１に配設した後、１つの突出部５が１つの入水口３に対応して、対応する入水口３の一部を遮断する。これにより、小さな開口が形成されて、衣類の進入を防止する。

或いは、バランスリング７の下部における複数の突出部５のうち、一部の突出部５の位置が複数の入水口３に対応する。一方、他の部分の突出部５は、入水口を避けて内槽の外壁に密着することで、内槽１に固定するために用いられる。入水口３に対応する部分の突出部５は、対応する入水口３の一部を遮断して小さな開口を形成し、衣類の進入を防止する。また、内槽に固定される突出部の端部には取付孔が備わっている。ネジ等を取付孔に挿通して突出部を内槽に固定的に接続することで、固定効果が強化される。

方案２：前記ストッパ構造４は本体６を含み、本体６に、突出し且つ間隔を置いて設置される複数の突出部５が備わっている。前記本体６は、内槽１の上部及び／又はバランスリング７の下部に固定的に接続される。前記突出部５は入水口３まで延伸して、入水口３の径方向断面の一部を遮断する。

本方案において、ストッパ構造４は、バランスリング７及び内槽１とは分離して設置される独立した部材である。よって、取付方式が一段と多様化する。ストッパ構造４の本体６は、バランスリング７の外周又は内槽１の外周と係合する円弧状構造をなしてもよい。突出部５は、縦方向において上方又は下方に突出しており、入水口３の内側で入水口３の一部を遮断して小開口を形成する。

前記ストッパ構造４と内槽１の上部及び／又はバランスリング７の下部との固定方式には、従来の任意の方式を採用可能である。例えば、固定ネジによる接続、又は接着、又は溶接等の方式が用いられる。

正常な脱水及び排水を保証することを前提として、より良好な衣類の進入防止効果を達成するために、前記入水口３の径方向断面がストッパ構造４の突出部５により遮断される面積は、径方向断面の総面積の５～８５％を占める。これにより、脱水及び排水の円滑度を保証可能としつつ、衣類が入水口３から排水経路２に進入するとの事態を良好に防止可能となる。

好ましい実施形態として、前記突出部５は、径方向において入水口３の径方向断面を貫通し、水流は突出部５の両側から排水経路２に進入する。本方案において、突出部５は入水口３を小区間に分割し、水流は小区間内を通過する。これにより、入水口３が小開口に分割されて、衣類に対する遮断作用が実現される。

或いは、前記突出部５は前記入水口３の上部又は下部を遮断し、水流は突出部５の外周を通過して排水経路２に進入する。本方案において、突出部５は入水口３の径方向断面を貫通せず、突出部５の延伸する自由端部が入水口３内に位置している。そのため、入水口３は独立した複数の領域には分割されないが、水流が通過可能な断面積は小さくなり、入水口３の面積が縮小される。これによっても、衣類の進入防止効果を達成可能である。

更なる方案として、前記突出部５の延伸する自由端部の表面はなだらかな曲面をなしている。好ましくは、前記突出部５の外表面はいずれもなだらかに連なっている。こうすることで、水流に対する抵抗力を低下させられるため、排水の円滑性が保証される。

更なる方案として、前記内槽１の側壁には少なくとも２つの排水経路２が設置されている。前記排水経路２は内槽１の両側に対称に設置され、少なくとも１つの排水経路２の入水口３にストッパ構造４が設置されている。

洗濯機の内槽の側壁における排水経路２のうち、１つの排水経路２の入水口３にストッパ構造４を設置してもよいし、全ての排水経路２の入水口３にストッパ構造４を設置してもよい。これにより、洗浄過程で衣類が水路口に引っ掛かる恐れや、水路口の内部を直接詰閉塞して水路口を詰まらせる恐れを効果的に防止可能となる。また、洗濯機の正常な脱水及び排水についても保証可能となる。

本実施例は、実施例１又は実施例２の内槽ユニットを備える洗濯機を提供する。内槽ユニットは、排水経路の入水口に、排水経路への衣類の進入を阻止するストッパ構造が設けられている。ストッパ構造は構成がシンプルであり、取り付けやすく、衣類による排水経路の詰まりを効果的に防止可能である。且つ、衣類と入水口との摩擦による衣類の損傷についても回避可能である。

以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。

１ 内槽
２ 排水経路
３ 入水口
４ ストッパ構造
５ 突出部
６ 本体
７ バランスリング
８ 密封ユニット
９ 取付ネジ
１０ フランジ
１１ カバープレート

Claims (10)

1. 内槽を含み、洗浄／すすぎ時に前記内槽が貯水槽となる洗濯機の内槽ユニットにおいて、
   前記内槽の側壁には、前記内槽と連通して前記内槽から振り出された水を排出する排水経路が設けられており、前記排水経路の入水口には、前記排水経路への衣類の進入を阻止するストッパ構造が設けられていることを特徴とする内槽ユニット。
2. 前記入水口は内槽の上部に設けられて前記内槽と連通しており、前記ストッパ構造は、前記入水口の外側、及び／又は、前記入水口の内周縁、及び／又は、前記入水口の内側に設置されており、
   好ましくは、前記ストッパ構造は、前記入水口の内周縁、及び／又は、前記入水口の内側の位置に設置されることを特徴とする請求項１に記載の洗濯機の内槽ユニット。
3. 前記ストッパ構造は突出部を含み、前記突出部は前記入水口の外周から内側に向かって突出し、前記突出部は、前記入水口の一部を遮断して衣類の進入を阻止し、
   好ましくは、前記突出部は前記入水口の内側に位置し、縦方向において上方及び／又は下方に突出していることを特徴とする請求項１に記載の洗濯機の内槽ユニット。
4. 前記ストッパ構造は複数の突出部を含み、複数の前記突出部は並列に間隔を置いて設置され、複数の前記突出部は、同一の入水口の径方向断面の一部を遮断して衣類の進入を阻止し、
   或いは、異なる突出部は、異なる入水口の一部を然るべく遮断して前記排水経路への衣類の進入を阻止することを特徴とする請求項３に記載の洗濯機の内槽ユニット。
5. 前記内槽の上部にはバランスリングが配設され、前記排水経路の入水口が前記バランスリングの下部に位置しており、前記ストッパ構造は、前記内槽及び／又は前記バランスリングに設置されて前記入水口の径方向断面の一部を遮断し、
   好ましくは、前記ストッパ構造は、前記バランスリングと一体的に成型されるか、前記バランスリングに固定的に接続され、或いは、前記ストッパ構造は、前記内槽と一体的に成型されるか、固定的に接続されることを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の洗濯機の内槽ユニット。
6. 前記バランスリングの下部のうち前記排水経路に対応する位置が部分的に下方に突出することで突出部が形成され、前記突出部は入水口の径方向に沿って前記排水経路に挿入され、
   好ましくは、前記バランスリングの下部に複数の突出部が形成され、複数の前記突出部は、前記バランスリングの下部の周方向に沿って等間隔に設置されることを特徴とする請求項５に記載の洗濯機の内槽ユニット。
7. 前記ストッパ構造は本体を含み、前記本体に、突出し且つ間隔を置いて設置される複数の突出部が備わっており、前記本体は、前記内槽の上部及び／又はバランスリングの下部に固定的に接続され、前記突出部は、入水口まで延伸して入水口の径方向断面の一部を遮断し、
   好ましくは、前記ストッパ構造は、前記内槽の上部及び／又は前記バランスリングの下部に固定部材により接続されるか、接着又は溶接されることを特徴とする請求項５に記載の洗濯機の内槽ユニット。
8. 前記入水口の径方向断面がストッパ構造の突出部により遮断される面積は、径方向断面の総面積の５～８５％を占め、
   好ましくは、前記突出部は、径方向において前記入水口の径方向断面を貫通し、水流は突出部の両側から排水経路に進入し、或いは、前記突出部は前記入水口の上部又は下部を遮断し、水流は突出部の外周を通過して前記排水経路に進入することを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の洗濯機の内槽ユニット。
9. 前記内槽の側壁には少なくとも２つの排水経路が設置されており、前記排水経路は前記内槽の両側に対称に設置され、少なくとも１つの排水経路の入水口にストッパ構造が設置されていることを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の洗濯機の内槽ユニット。
10. 請求項１～９のいずれか１項に記載の内槽ユニットを備えることを特徴とする洗濯機。

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