JP2022529833A - ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル及び該包装材 - Google Patents

Abstract

ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル及び該包装材に係わり、該ラベルは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、第１フィルムに形成されたｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、ｐＨ感応型変色インク組成物層のｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含むことを特徴とし、包装材は、内部に製品が挿入される容器と、製品と接触されない区域において、容器を貫通する貫通孔と、貫通孔に付着されるラベルと、を含む。【選択図】図１

Description

本発明は、ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル及び該包装材に係り、さらに詳細には、複数個のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造し、ｐＨ変化により、多様な色に変色可能なｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル及び該包装材に関する。

最近では、食品が包装材に包装されて販売されており、消費者は、食品購入時、量、品質、便利さ、安定性だけではなく、食品の新鮮度及び状態を確認して食品を購入する要求が高まっている。

包装材に包装されている食品は、経時的に、新鮮度及び状態が変化されうるが、包装材を開けて食品を確認するまで、食品の新鮮度及び状態を確認し難いという問題点がある。そのような問題点を解決するために、包装材を開かずに、食品の新鮮度及び状態を確認することができるインジケータが開発されている。

しかし、従来のインジケータは、次のような問題点がある。食品の新鮮度及び状態は、経時的に多様に変化されうる、従来のインジケータは、多様に変化される食品の状態をいずれも反映させて消費者に知らせ難いという問題点がある。

例えば、キムチの場合、経時的に、漬けたばかりのキムチ、適熟期、後熟期の状態にもなるが、従来のインジケータは、そのように多様に変化するキムチの状態をいずれも反映させて消費者に知らせ難いという問題点があった。

本出願は、前述の問題点を解決するために創出されたものであり、さらに詳細には、複数個のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造し、ｐＨ変化により、多様な色に変色可能なｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル及び該包装材を提供することである。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記第１フィルムは、気体の流入を遮断する遮断性フィルムからなり、前記第２フィルムは、気体を通過させる多孔性フィルムまたは通気性フィルムからもなる。
前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記第２フィルムは、白色フィルムまたは有色フィルムからもなる。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記有色フィルムの色は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す色の補色、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す初期色、または前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す完了色でもある。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記ｐＨ感応型変色インク組成物が形成された前記第１フィルムには、非変色インク組成物層が形成され、前記非変色インク組成物層は、白色インク組成物層と有色インク組成物層とのうち少なくともいずれか１層以上を含んでもよい。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記第１フィルムに形成された変色インク組成物層を含んだ指示層は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物と前記非変色インク組成物とを含み、前記第１フィルムの指示層は、前記第１フィルムの一面に、少なくとも１つの前記ｐＨ感応型変色インク組成物と、少なくとも１つの前記非変色インク組成物とが交互にも形成される。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記有色インク組成物の色は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す色の補色、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す初期色、または前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す完了色でもある。
前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記第２フィルムは、透明フィルムからもなる。
前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記ｐＨ感応型変色インク組成物層は、複数層の層によってもなる。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成された前記第１フィルムと前記第２フィルムとが挿入されるパウチをさらに含み、前記パウチの一面は、多孔性または通気性のフィルムからもなる。
前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記第２フィルムは、前記パウチの一面と一体にも形成される。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、気体を吸着させることができる吸着化合物をさらに含んでもよい。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示ラベルの前記ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベルは、内部に製品が挿入され、前記製品と接触されない区域に貫通孔が形成された容器に付着されるが、前記ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベルは、前記容器の前記貫通孔を覆うように、前記容器にも付着される。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示包装材は、内部に製品が挿入される容器と、前記製品と接触されない区域において、前記容器を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に付着されるラベルと、を含み、前記ラベルは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。

前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示包装材は、内部に製品が挿入される容器と、ｐＨ感応型変色インク組成物を含み、前記製品と接触されない区域において、前記容器内側に形成されるｐＨ感応型変色インク組成物層と、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。
前述の問題点を解決するための本出願のｐＨ感応型指示包装材のｐＨ変色インク組成物層を含む一部の容器内側は、貫通孔が形成されうる。

本出願は、複数個のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造し、ｐＨ変化により、インク組成物を多様な色に変色させることができ、それを介し、製品の多様な状態を消費者に知らせることができるという長所がある。

また、本出願は、製品で発生する気体を介し、製品の状態を判別することにより、製品と非接触式で製品の状態を判別することができるという長所がある。それと共に、本出願は、白色インク組成物及び有色インク組成物、白色フィルム及び有色フィルムを使用することにより、ｐＨ感応型変色インク組成物の視認性を向上させることができるという長所がある。

（ａ）及び（ｂ）は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベルを示す図面である。 （ａ）ないし（ｃ）は、本出願の実施例による非変色インク組成物層を示す図面である。 （ａ）ないし（ｃ）は、本出願の実施例による変色インク組成物層と非変色インク組成物層との配置関係を示す図面である。 （ａ）及び（ｂ）は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベルの第２フィルムが、粘着剤を介し、第１フィルムに合紙されるところを示す図面である。 （ａ）及び（ｂ）は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベルがパウチ形態であることを示す図面である。 本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベルが付着された包装材を示す図面である。 （ａ）及び（ｂ）は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用する包装材の貫通孔にラベルが付着されたところを示す図面である。 （ａ）及び（ｂ）は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用する包装材にインク組成物が直接印刷されたところを示す図面である。 複数層の層によってなる変色インク組成物を示す図面である。 本出願の実施例により、貫通孔が形成された容器にラベルを付着し、容器内部にキムチを入れ、テストを進めた実施例である。 本出願の実施例により、有色インク組成物層を形成した実施例と、有色インク組成物層を形成していない比較例との視認性を比較した図である。

本出願の実施例によるｐＨ感応型指示ラベルは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。

本出願の実施例によるｐＨ感応型指示包装材は、内部に製品が挿入される容器と、前記製品と接触されない区域において、前記容器を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に付着されるラベルと、を含み、前記ラベルは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。

本出願の実施例によるｐＨ感応型指示包装材は、内部に製品が挿入される容器と、ｐＨ感応型変色インク組成物を含み、前記製品と接触されない区域において、前記容器内側に形成されるｐＨ感応型変色インク組成物層と、を含み、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含んでもよい。

本明細書は、本出願の権利範囲を明確にし、本出願が属する技術分野で当業者が本出願を実施することができるように、本出願の原理を説明し、実施例を開示する。開示された実施例は、多様な形態にも具現される。

本出願の多様な実施例で使用されうる「含む」または「含んでもよい」というような表現は、発明（disclosure）された当該の機能、動作または構成要素などの存在を示し、さらなる１以上の機能、動作または構成要素などを制限するものではない。また、本出願の多様な実施例において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであり、１またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせどの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
以下、添付された図面を基に、出願の実施例について詳細に説明する。

本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００は、ｐＨ感応型変色インク組成物層１００、第１フィルム２１０、第２フィルム２３０を含む。

前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００は、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むものであり、前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨ感応型指示剤、溶解インクを含むものであり、前記ｐＨ感応型指示剤は、ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されるものである。

製品の多様な状態を消費者に知らせるためには、製品の多様な状態によって色を変色させなければならない。しかし、ｐＨ変色染料は、ｐＨ区間により、２種色または３種色だけに変化するために、製品の多様な状態をいずれも反映させ難いという問題点がある。

前記ｐＨ感応型指示剤は、それを解決するためのものであり、複数個のｐＨ変色染料が混合されて製造され、前記ｐＨ感応型指示剤を介し、ｐＨ変化により、多様な色に変色することができるｐＨ感応型変色インク組成物を提供することができることになる。

前記ｐＨ感応型指示剤は、ｐＨ変化によって色相が変化する顔料を使用することができ、その種類は、特別に制限されるものではないが、例えば、アリザリンブルー（Alizarin Blue）、メチルバイオレット（Methyl Violet）、ｏ－クレゾールレッド（ｏ－Cresol Red）、クリスタルバイオレット（Crystal Violet）、エリスロシン（erythrosin）、チモールブルー（thymol blue）、ｍ－クレゾールレッド（ｍ－Cresol Red）、メチルバイオレット６Ｂ（Methyl Violet ６Ｂ）、アミノアゾベンゼン（aminoazobenzene）、アリザリンイエローＲ（alizarin yellow Ｒ）、β－ジニトロフェノール（β－dinitrophenol（２，６－dinitrophenol））、メチルオレンジ（Methyl orange）、コンゴレッド（congo red）、ｐ－エチルオレンジ（ｐ－Ethyl orange）、ナフチルレッド（Naphthyl red）、メチルレッド（Methyl red）、カルミン酸（carminic acid）、クロロフェノールレッド（Chlorophenol red）、ブロモチモールブルー（bromothymol blue）、フェノールレッド（Phenol red）、ニュートラルレッド（Neutral red）、ブロモクレゾールグリーン（bromocresol green）及びフェノールフタレイン（phenolphthalein）からなる群のうちから選択される１種以上、２種以上、３種以上または４種以上が混合されうる。または、さらに多様な変化を示すために、２種以上、あるいは３種以上または４種以上が混合されうる。

本出願の一実施例によれば、チモールブルー（thymol blue）、メチルレッド（Methyl red）、ブロモチモールブルー（bromothymol blue）、フェノールフタレイン（phenolphthalein）、フェノールレッド（Phenol red）及びブロモクレゾールグリーン（bromocresol green）のうち、１種以上、２種以上、３種以上または４種以上が混合されても製造されるものであり、製品の多様な状態を反映させるために、選択的にも組み合わされる。または、さらに多様な変化を示すために、２種以上、あるいは３種以上または４種以上が混合されうる。

本出願の他の一実施例によれば、前記ｐＨ感応型指示剤は、４種のｐＨ変色染料が混合されても製造され、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー及びフェノールフタレインを混合しても製造される。

チモールブルーは、ｐＨが２より小さいときは、赤色を呈し、２＜ｐＨ＜７の区間においては、黄色を呈し、ｐＨが７より大きいときは、青色を呈するのである。メチルレッドは、ｐＨが５より小さいときは、赤色を呈し、ｐＨが５より大きいときは、黄色を呈するのである。

ブロモチモールブルーは、ｐＨが６より小さいときは、黄色を呈し、ｐＨが６より大きいときは、青色を呈するのである。フェノールフタレインは、０＜ｐＨ＜８の区間においては、無色を呈し、８＜ｐＨ＜１０の区間においては、ピンク色を呈し、ｐＨが１０より大きいときは、紫色を呈するのである。

前述のように、ｐＨ変色染料は、ｐＨ区間により、２種色または３種色だけに変化するために、製品の多様な状態を表現することができないが、２種以上、３種以上または４種以上のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造すれば、ｐＨ区間により、多様に変色可能になる。

一実施例によれば、チモールブルーの含量は、全体ｐＨ感応型指示剤含量の０．１ないし１０％、メチルレッドの含量は、０．１ないし１０％、ブロモチモールブルーの含量は、０．１ないし１０％、フェノールフタレインの含量は、０．１ないし１０％でもある。各含量は、指示する製品の物質に係わる特性、製品の含量、指示層でもって示す色により、多様にも変化される。

他の具体的な一実施例によれば、０．０１ｇのチモールブルー、０．０２ｇのメチルレッド、０．３３ｇのブロモチモールブルー、０．１９ｇのフェノールフタレインを混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造すれば、ｐＨ感応型指示剤は、１＜ｐＨ＜２の区間においては、赤色を呈し、２＜ｐＨ＜４の区間においては、オレンジ色を呈し、４＜ｐＨ＜５の区間においては、黄色を呈し、６＜ｐＨ＜７の区間においては、緑色を呈し、ｐＨが７より大きい区間においては、青色及び紫色を呈することになる。

そのように、本出願の実施例によるｐＨ感応型指示剤は、複数個のｐＨ変色染料が混合されて製造されることにより、ｐＨ変化により、多様に変色が可能になり、それを介し、製品の状態により、多様に表現することができることになる。

本出願の一実施例によれば、ｐＨ感応型インク組成物は、非変色インク組成物を含んでもよい。前記非変色インク組成物は、ｐＨ非感応型有色インク組成物及び／または白色インク組成物をさらに含んでもよい。該ｐＨ非感応型有色インク組成物及び／または該白色インク組成物は、単一組成物に形成される単一層でもあり、ｐＨ感応型指示剤及び変色インク組成物から形成される変色インク組成物は、非変色インク組成物から形成される非変色インク組成物層をそれぞれ含むものでもある。

そのように、変色インク組成物と非変色インク組成物との混合を介し、視認性を向上させることができる。また、変色インク組成物と非変色インク組成物とを含む指示層の形成時、非変色インク組成物を使用することにより、指示層を形成する過程において使用される変色インクの使用量を低減させ、原価節減の効果を期待することができる。

該白色インク組成物は、指示層の色相を明確に示すようにし、該指示層の色相が変化するとき、色相変化の視認性を高めるためのものでもある。該白色インク組成物は、白色インクを含む組成物によって形成され、前記白色インク組成物は、二酸化チタン、酸化亜鉛、リトポン（lithopon）、硫化亜鉛（ＺｎＳ）、鉛白（lead white）、酸化アンチモン（antimony shite）のような無機顔料、及び白色有機顔料からなる群のうちから選択される１種以上の顔料を使用するものでもある。

該非変色インク組成物は、食品用指示計を利用して確認する変色因子によって色相が変化しないものであるならば、いずれも使用することができ、具体的には、前記変色インク組成物の変色因子によって色相が変化しないものであるならば、いずれも使用することができる。さらに具体的には、該非変色インク組成物は、ｐＨ変化によって色相が変化しない顔料を使用することができる。

該非変色インク組成物の種類は、特別に制限されるものではないが、例えば、該非変色インク組成物は、外部環境要因によって色が変化しないが、変色インク組成物として使用されるインクと組み合わされるとき、混色の色相変化をさらに明らかにさせ、視認性を高めることができるものが選択されうる。一例として、該非変色インク組成物は、白色、黄色、赤色、茶色、緑色、青色、黒色、金色及び銀色の色相、またはそれらの混合色相を具現する少なくとも１つの顔料を、単独または混合して使用することができる。

前記指示層形成のためのインク組成物、例えば、変色インク組成物、非変色インク組成物、または変色インクと非変色インクとの混合組成物内の顔料含量は、多様にも形成される。例えば、インク組成物総重量を基準に、変色インク組成物が１ないし１０重量％、非変色インク組成物が０．０５ないし２重量％になるように顔料を含むものでもある。

例えば、該インク組成物において、顔料の組成物が前記範囲で含まれ、該変色インク組成物と該非変色インク組成物とが混合されて指示層を構成する場合、変色インク組成物の含量を減らし、指示層の変化程度が低下するにもかかわらず、該非変色インク組成物を使用していないときと比較したときに比べ、指示層の視認性が高くなりうる。さらに詳細には、該変色インク組成物と該非変色インク組成物とが混合された指示層は、初期指示層の色相、明度、彩度などの条件が、最終指示層の色相、明度、彩度などの条件と対比が容易であり、指示層の変化を容易に識別することができる。

前記溶解インクは、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができるものであり、前記ｐＨ感応型指示剤は、前記溶解インクと撹拌されながら、前記溶解インクに溶解される。前記溶解インクは、前記ｐＨ変色染料及び前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができ、印刷することができる物性を備えることができ、インク組成物が固有色を表現することができる透明な多面多様な物質によってなり、前記溶解インクは、熱硬化性だけではなく、ＵＶ（ultraviolet)硬化性を同時に含むものでもある。

前記溶解インクは、エタノールタイプウレタン樹脂を含んでもよく、さらに具体的には、例えば、エタノールタイプウレタン樹脂、潤滑剤の役割を行うワックス、静電気を防止する帯電防止剤、空気発生を防止する消泡剤を含む添加剤、及びエタノール溶剤を含んでもよく、該エタノールタイプウレタン樹脂を使用するのは、ｐＨ変色染料がエタノールに溶解されるためである。

ここで、一実施例によれば、前記溶解インクは、２５ないし４５重量％の樹脂、１ないし３重量％の添加剤、５２ないし７４重量％の溶剤を含んでもよく、前記溶解インクに前記ｐＨ感応型指示剤を撹拌させるとき、前記溶解インク重量に対する前記ｐＨ感応型指示剤の重量比率は、０．４ないし５％でもある。一実施例によれば、前記溶解インクは、３５ｇの樹脂、０．５ｇのワックス、１ｇの帯電防止剤、１ｇの消泡剤、６２．５ｇのエタノールによってもなる。

変色インク組成物の色変化が十分に生じなければ、外部から色変化を認知し難く、反対に、変色インク組成物の色変化が過度に敏感に変わる場合、製品の状態により、目標とする色に示し難いという問題がある。

しかし、一実施例により、前記溶解インク重量に対する前記ｐＨ感応型指示剤の重量比率を、０．４ないし５％にすれば、インク組成物の色変化が十分に生じなかったり、インク組成物の色変化が過度に敏感に変わったりるることを防止することができ、それを介し、視認性を向上させることができることになる。

ただし、前記溶解インクの含量比率、及び前記溶解インク重量に対する前記ｐＨ感応型指示剤の重量比率は、それらに限定されるものではなく、使用される溶解インク、ｐＨ変色染料によっても変更されるということは、言うまでもない。

本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物は、前記ｐＨ感応型指示剤を介し、ｐＨ変化により、複数個の色にも変色されるものであり、前記ｐＨ感応型変色インク組成物にｐＨ変化を誘導するのは、気体でもある。前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、気体を吸着させることにより、ｐＨが変化され、それにより、変色されうる。

前記吸着化合物は、気体を吸着させることができるものであり、前記溶解インクと撹拌されながら、最終インク組成物が形成される。前記吸着化合物は、気体を感知し、酸性から塩基性、または塩基性から酸性に変化されうる化学組成物であり、気体により、ｐＨが変化されうるものであるならば、多様な物質が使用されうる。

ここで、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物は、前記ｐＨ感応型指示剤、前記溶解インク、前記吸着化合物を含むものであり、前記ｐＨ感応型指示剤、前記溶解インク、前記吸着化合物が混合される順序は、制限されるものではない。

具体的には、前記ｐＨ感応型指示剤が前記溶解インクに撹拌された以後、前記吸着化合物が前記溶解インクに撹拌され、前記吸着化合物が前記溶解インクに撹拌された以後、前記ｐＨ感応型指示剤が前記溶解インクにも撹拌される。また、前記ｐＨ感応型指示剤と前記吸着化合物とが撹拌された以後、前記溶解インクにも撹拌される。

前記吸着化合物は、揮発性化合物を吸着させながら、前記変色インク組成物のｐＨを変化させることができ、さらに具体的には、二酸化炭素、アンモニア、酢酸、総揮発性塩基性アミン（total volatile basic amine）、揮発性塩基性窒素（volatile basic nitrogen）、Ｈ_２Ｓのように、揮発性ガスと反応し、前記変色インク組成物のｐＨを変化させることもできる。さらに具体的には、本発明において、ｐＨを変化させる成分は、二酸化炭素でもある。

前記吸着化合物は、前記溶解インクと撹拌されながら、前記溶解インクのｐＨを変化させる物質でもある。具体的には、前記吸着化合物は、インク組成物が、反応によってｐＨが変化される方向と反対方向に、前記溶解インクのｐＨを変化させる物質でもある。

一実施例によれば、前記吸着化合物を前記溶解インクに撹拌したとき、前記溶解インクが塩基性にもｐＨが変化され、インク組成物が気体と反応したときは、酸性にもｐＨが変化される。

前記吸着化合物は、ポリエチレンイミンでもある。ポリエチレンイミンは、二酸化炭素を吸着させることができるものであり、ポリエチレンイミンは、前記溶解インクと撹拌されながら、インク組成物を塩基性に変化させる高分子物質である。ポリエチレンイミンが撹拌されたインク組成物は、塩基性を呈し、その後、二酸化炭素を吸収するほど酸性に変わることになる。

本発明の範囲で吸着化合物を含む場合、印刷時、タック（tack）を最小化させることができ、別途の化学的または機械的な処理なしに、工程適用が可能であるという長所を有する。

前記吸着化合物、さらに具体的には、ポリエチレンイミンを、前記ｐＨ感応型指示剤が撹拌された前記溶解インクに撹拌させるとき、前記溶解インク重量に対する前記吸着化合物の重量比率は、０．５ないし２０％でもあり、さらに具体的には、０．５ないし１５％、さらに具体的には、０．５ないし１０％、さらに具体的な含量の上限は、９．５％、９％、８％のうちからも選択され、下限は、０．５％、１％、２％のうちからも選択される。さらに具体的には、前記溶解インク重量に対する前記吸着化合物の重量比率は、０．５ないし９．５％でもあり、０．５ないし９％でもある。

本発明の範囲として、さらに具体的には、１５％以下、よりさらに具体的には、１０％以下に、吸着化合物を含む場合、印刷時、タックを最小化させることができ、別途の化学的または機械的な処理なしに、工程適用が可能であるという長所を有する。

製品がキムチである場合には、前記溶解インク重量に対する前記吸着化合物の重量比率は、５ないし２０％でもあり、前記範囲である場合、キムチの状態により、目標とする色を視認することができることになる。

ただし、前目標する記溶解インク重量に対する前記吸着化合物の重量比率は、それに限定されるものではなく、前記吸着化合物の重量比率は、目標とする初期インク組成物のｐＨによっても変更される。

前述の表１は、本出願の一実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を介し、二酸化炭素を感知し、インク組成物の色を変化させるための、前記ｐＨ感応型指示剤、前記溶解インク、前記吸着化合物の種類を示すものである。

前述の本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物は、二酸化炭素を感知し、変色インク組成物の色を変化させることができるものであり、キムチ包装材にも使用される。該キムチ包装材のキムチは、熟成されるほど二酸化炭素を発生させることになる。従って、変色インク組成物が二酸化炭素を吸着させるほどｐＨが変更され、それを介し、キムチの熟成度を知ることができることになる。

変色インク組成物をキムチ包装材に適用するとき、該変色インク組成物は、第１フィルムまたは包装材容器に印刷しても使用される。インク組成物を第１フィルムまたは包装材容器に印刷するためには、変色インク組成物の粘度を調節しなければならなず、そのためには、変色インク組成物を希釈剤で希釈させるのである。
以下においては、本出願の具体的な実施例について説明する。

前述の表２は、本出願の一実施例による変色インク組成物を介して二酸化炭素を感知し、インク組成物の色を変化させるための、前記ｐＨ感応型指示剤、前記溶解インク、前記吸着化合物の種類及び含量比を示すものである。

前記表１及び表２を参照すれば、前記ｐＨ感応型指示剤は、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレインからなるｐＨ変色染料が混合されても製造され、チモールブルー、０．０２ｇのメチルレッド、０．３３ｇのブロモチモールブルー、０．１９ｇのフェノールフタレインが混合されても製造される。

前記表２を参照すれば、希釈剤の重量は、前記溶解インクの重量対比で、４５ないし５５％（または、５０％）によってなりながら、インク組成物に混ぜられた方が好ましい。該希釈剤は、ＰＭＡ（propylene glycol monomethyl ether acetate）やエタノールが使用されうるが、それらに限定されるものではなく、多様な希釈剤が使用されうる。
前記変色インク組成物は、キムチの熟成度によって生じる二酸化炭素を吸着させて変色され、それを介し、キムチの状態を把握することができることになる。

表１及び表２を参照すれば、前記変色インク組成物を介し、キムチの状態を把握するために、前記ｐＨ感応型指示剤は、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレインからなる４個の前記ｐＨ変色染料が混合されても製造され、前記溶解インクは、エタノールタイプのウレタン樹脂、ワックス、帯電防止剤、消泡剤を介しても製造される。

また、キムチから生じる二酸化炭素を吸着させ、前記変色インク組成物のｐＨを変化させるために、前記吸着化合物は、ポリエチレンイミンによってもなる。ここで、前記ポリエチレンイミンは、前記溶解インクと撹拌されながら、、前記変色インク組成物をして、塩基性を呈するようにさせ、二酸化炭素を吸着させることにより、徐々に酸性に変更されながら、前記変色インク組成物が変色される。ポリエチレンイミンにより、前記変色インク組成物は、塩基性を呈することになり、このとき、前記変色インク組成物は、青色を呈することになる。

前述の本出願の実施例による変色インク組成物は、二酸化炭素を感知し、インク組成物の色を変化させるための、前記ｐＨ感応型指示剤、前記溶解インク、前記吸着化合物の種類及び含量比を示したものであるが、それらに限定されるものではない。

本出願の実施例による変色インク組成物は、吸着される気体により、ｐＨ変色染料及びｐＨ感応型指示剤の種類及び含量比が変更され、それにより、溶解インク及び吸着化合物の種類及び含量比も変更されうる。

前記表３を参照すれば、本出願の他の実施例による変色インク組成物の前記ｐＨ感応型指示剤は、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレインからなる４個の前記ｐＨ変色染料が混合されて製造されるか、あるいはチモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレイン、ブロモクレゾールグリーンからなる５個の前記ｐＨ変色染料が混合されても製造される。

また、本出願の他の実施例による変色インク組成物には、色が具備された顔料が含まれてもよい。該顔料は、変色インク組成物の視認性を向上させるために、色が具備されたものでもあり、表３のように、紅赤色顔料でもある。ただし、前記一般顔料は、紅赤色に限定されるものではなく、視認性を向上させることができる多様な色によってもなる。

前記顔料は、前記ｐＨ感応型指示剤が撹拌された前記溶解インクにも撹拌されるものであり、前記顔料を、前記ｐＨ感応型指示剤が撹拌された前記溶解インクに撹拌させるとき、前記溶解インクに対する前記顔料の重量比率は、０．０５ないし１０％でもある。ただし、前記溶解インク重量に対する前記顔料の重量比率は、それに限定されるものではなく、使用される顔料、溶解インク、ｐＨ変色染料によっても変更されるということは、言うまでもない。

前記表２に記載されているように、ｐＨ感応型指示剤は、０．０１ｇのチモールブルー、０．０２ｇのメチルレッド、０．３３ｇのブロモチモールブルー、０．１９ｇのフェノールフタレインからなる４個の前記ｐＨ変色染料が混合されて製造される場合、前記吸着化合物が、キムチから発生した二酸化炭素を吸着させ、前記変色インク組成物のｐＨを変化させれば、前記変色インク組成物は、ｐＨ２以下においては、赤色、ｐＨ２ないし４の区間においては、オレンジ色、ｐＨ４ないし５の区間においては、黄色、ｐＨ５ないし７の区間においては、緑色、ｐＨ７以上においては、青色を呈することになる。

その場合、前記変色インク組成物は、ｐＨ７以上においては、第１色（青色）を呈し、ｐＨ２以下においては、第２色（赤色）を呈し、ｐＨ２ないし７の区間においては、第３色を呈するか、あるいは前記第１色及び前記第２色と異なる２種以上の色（オレンジ色、黄色、緑色）に変色されるようにすることもできる（ここで、フェノールフタレインを介し、ｐＨ７以上の領域においては、色相が変化しないようにすることにより、キムチの未熟期区間においては、色相が変化せずに、一定に維持することができる）。

前述の表４は、表３の組成物６による組成であるときのキムチの熟成度によるｐＨを示すものであり、キムチが未熟期であるときは、ｐＨが４．６以上であり、キムチが適熟期であるときは、ｐＨが４．２ないし４．６でもあり、キムチが過熟期であるときは、ｐＨが４．２以下でもある。本出願の一実施例によれば、組成物１ないし４による前記変色インク組成物は、そのようなキムチ熟成度によるｐＨによって変色されうる。

具体的には、ポリエチレンイミンによって塩基性になった前記変色インク組成物は、青色を呈するようになり、キムチから発生した二酸化炭素を吸着させながら、酸性に変更されながら色が変色される。表４を参照すれば、キムチが未熟期であるｐＨ４．６以上において、前記変色インク組成物は、第１色（青色）を呈することができ、キムチが過熟期であるｐＨ４．２以下においては、第２色（赤色）を呈することができる。

未熟期と過熟期との間である適熟期においてキムチは、ｐＨ４．２ないしｐＨ４．６になり、その場合、前記変色インク組成物は、第３色を呈するか、あるいは前記第１色及び前記第２色と異なる２種以上の色（緑色・黄色）にも変色される。

すなわち、キムチが未熟期であるときは、前記変色インク組成物は、青色（第１色）を呈していて、キムチが適熟期になるｐＨ４．６未満に下がれば、前記変色インク組成物は、緑色を呈することになる。その後、適熟期区間においてキムチは、２種以上の色に変更され、それにより、ｐＨ４．６～ｐＨ４．２においては、キムチは、緑色から黄色にも変色される。黄色を呈する前記変色インク組成物は、キムチが過熟期になるｐＨ４．２以下においては、さらに赤色（第２色）にも変色される。

そのように、前記変色インク組成物が色が変色されながら、キムチの熟成度を知ることができることになる。キムチの熟成度において、ユーザに意味ある部分は、適熟期（ｐＨ４．２ないしｐＨ４．６）にもなり、それにより、適熟期の状態を細分化させ、ユーザに知らせることができる。そのために、該適熟期においては、２種以上の色にも変色される。

ここで、未熟期に比べ、適熟期と過熟期とのｐＨ変化領域は、狭いのである。本出願の実施例による変色インク組成物は、そのような条件において、前記変色インク組成物を変色させるために、複数個のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を形成することになる。

ただし、前記変色インク組成物は、前述のｐＨ区間において変色されることに限定されるものではなく、前記変色インク組成物が変色されるｐＨ区間は、必要によって変更され、複数個のｐＨ変色染料の種類及び配合比率を変更し、ｐＨ区間を変更することができる。例えば、発酵食品の構成成分及び組成比により、熟成度範囲とｐＨ区間は、異なりもするので、インク組成物は、当該発酵食品により、異なるようにも調整される。

すなわち、本出願の実施例による変色インク組成物は、第１区間のｐＨにおいては、第１色を呈し、第２区間のｐＨにおいては、第２色を呈し、前記第１区間のｐＨと、前記第２区間のｐＨとの間の第３区間のｐＨにおいては、第３色を呈するか、あるいは前記第１色及び前記第２色と異なる２種以上の色にも変色される。

前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００は、前述のｐＨ感応型変色インク組成物を利用して形成される層でもある。ｐＨ感応型変色インク組成物層１００を構成するｐＨ感応型変色インク組成物は、前述のｐＨ感応型変色インク組成物と同一なものであるので、詳細な説明は、省略する。

図１（ａ）及び図１（ｂ）を参照すれば、前記第１フィルム２１０は、気体の流入を遮断する遮断性フィルムでもあり、ＰＥＴ（polyethylene terephthalate）、ナイロン、透明蒸着フィルムのうちいずれか一つによってもなる。前記第１フィルム２１０に、前記変色インク組成物層１００が形成されうるものであり、前記変色インク組成物層１００は、前記第１フィルム２１０に、前記変色インク組成物が印刷されながらも形成される。

前記変色インク組成物が前記第１フィルム２１０に印刷されながら、前記変色インク組成物層１００を形成するとき、前記変色インク組成物は、製品側に印刷されながら、前記変色インク組成物層１００を形成することができる。

製品の外部から、前記変色インク組成物層１００に気体が流入されれば、製品の外部気体により、前記変色インク組成物層１００の色が変色されうる。それを防止するために、一実施例による前記第１フィルム２１０は、製品の外部からの気体流入を遮断することができる遮断性フィルムでもある。

また、ユーザは、前記第１フィルム２１０内部に印刷された前記変色インク組成物層１００の色を認識しなければならないために、前記第１フィルム２１０は、透明フィルムでもある。図１（ａ）及び図１（ｂ）においては、前記第１フィルム２１０がＰＥＴでもあるが、それに限定されるものではなく、前記第１フィルム２１０は、遮断性の透明フィルムであるならば、多様なフィルムが使用されうる。

図１（ａ）は、前記第１フィルム２１０に前記変色インク組成物層１００が印刷されたところを示したものであり、前記変色インク組成物層１００は、グラビア印刷方式を介し、前記第１フィルム２１０に印刷されうる。

図１（ｂ）を参照すれば、ユーザは、前記第１フィルム２１０外部から、前記変色インク組成物層１００が変色されるところを認識することができるが、ユーザの視認性を向上させるために、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０には、非変色インク組成物層２２０が形成されうる。

本出願の一実施例によれば、前記第１フィルム２１０に、変色インク組成物層を含む指示層が形成されうる。前記第１フィルム２１０に形成される指示層は、ｐＨ感応型変色インク組成物と非変色インク組成物とを含むものである。ここで、前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、ｐＨに感応して変化されるものでもあり、前記非変色インク組成物は、ｐＨに感応しないものでもある。

図２（ａ）ないし図２（ｃ）を参照すれば、前記非変色インク組成物層２２０は、白色インク組成物及び／または有色インク組成物が印刷されて形成されうるものであり、前記非変色インク組成物層２２０は、白色インク組成物層２２１及び／または有色インク組成物層２２２でもある。

前記非変色インク組成物層２２０は、前記白色インク組成物層２２１と前記有色インク組成物層２２２とのうちいずれか１層を含んでもよく、前記白色インク組成物層２２１と前記有色インク組成物層２２２とを同時に含んでもよい。

また、図１（ｂ）及び図３（ａ）を参照すれば、前記非変色インク組成物層２２０は、前記変色インク組成物層１００を基準に、前記第２フィルム２３０面側において形成され、前記変色インク組成物層１００を基準に、前記第１フィルム２１０面側においても形成される。

また、図３（ｂ）及び図３（ｃ）を参照すれば、前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０との間において、前記有色インク組成物層２２２－前記変色インク組成物層１００－前記白色インク組成物層２２１の順序に配され、前記白色インク組成物層２２１－前記変色インク組成物層１００－前記有色インク組成物層２２２の順序にも配される。

また、本出願の他の実施例によれば、前記第１フィルム２１０の前記指示層は、前記第１フィルム２１０の一面に、少なくとも１つのｐＨ感応型変色インク組成物と、少なくとも１つの前記非変色インク組成物とが交互に形成されうる。

前記有色インク組成物層２２２は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００が示す色の補色インク組成物層、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層、または前記変色インク組成物層１００が示す完了色のインク組成物層でもある。

前記補色インク組成物層の色は、ｐＨによって変色される前記変色インク組成物層１００の色のうち、ユーザに視認性を高める色の補色にもなるのである。具体的には、ユーザに対し、ｐＨによって変色される前記変色インク組成物層１００の色うち、オレンジ色に係わる視認性を向上させようとするならば、青色（補色）インク組成物層が使用され、緑色に係わる視認性を向上させようとするならば、紫色（補色）インク組成物層が使用され、黄色に係わる視認性を向上させようとするならば、藍色（補色）インク組成物層が使用されうる。

前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層は、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色される前の色にもなる。前述のように、前記変色インク組成物層１００が気体と反応する前、前記吸着化合物を前記溶解インクに撹拌しながら、前記変色インク組成物のｐＨを変化させることができる。

例えば、前記溶解インクに前記吸着化合物であるポリエチレンイミンを撹拌すれば、前記変色インク組成物を塩基性にしながら、青色に変色させることができる（その後、二酸化炭素が吸着されながら、塩基性が酸性に変わり、それにより、前記変色インク組成物層１００が色が変色される）。

前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層は、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色される前の色にもなるものであり、ポリエチレンイミンを使用する場合、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層は、青色にもなる。

前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層を使用すれば、前記変色インク組成物層１００が気体と反応する前には、色の変化を感知することができないが、だんだんと色が変わることを確認することができるために、ユーザの視認性を向上させることができるという長所がある。

前記変色インク組成物層１００が示す完了色のインク組成物層は、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色された以後、気体によって色がそれ以上変わらない色にもなる。例えば、前記変色インク組成物層１００がキムチの二酸化炭素を吸着させて変色されるとき、一定区間のｐＨより小さくなれば、前記変色インク組成物層１００の色は、赤色にも一定となる。

前記変色インク組成物層１００が示す完了色は、赤色にもなるものであり、そのように、前記変色インク組成物層１００が示す完了色は、気体によって色がそれ以上変わらない色にもなる。

また、前記指示層は、複数層の層によってなる前記変色インク組成物層１００を含むこともできる。前記指示層において、前記変色インク組成物層１００、前記白色インク組成物層、前記有色インク組成物層が配される順序は、視認性によっても変更される。

前記第２フィルム２３０は、前記第１フィルム２１０に形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００を覆うことができるように、前記第１フィルム２１０に合紙されるのである。図１（ａ）及び図１（ｂ）を参照すれば、前記第２フィルム２３０は、前記変色インク組成物層１００から製品に向かう側に配されるものであり、製品から発生した気体が、前記変色インク組成物層１００に逹するために、前記第２フィルム２３０は、気体を通過させることができる多孔性フィルムでもある。

前記第２フィルム２３０は、タイベック（Tyvek）、ＬＬＤＰＥ（linear low-density polyethylene）、ＰＥ（polyethylene）、ＣＰＰ、多孔性フィルムのうちいずれか一つによってもなるが、それらに限定されるものではなく、気体を通過させることができるフィルムであるならば、多様なフィルムが使用されうる。ここで、多孔性によってなる前記第２フィルム２３０は、多孔性だけではなく、通気性があるものであり、気体を通過させることができものであるならば、多様なフィルムにもなる。

前記第２フィルム２３０は、白色フィルムまたは有色フィルムでもあり、それを介し、視認性を向上させることができる。ここで、前記有色フィルムは、前記変色インク組成物層１００が示す色の補色フィルム、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルム、または前記変色インク組成物層１００が示す完了色のフィルムによってもなる。

前記補色フィルムの色は、ｐＨによって変色される前記変色インク組成物層１００の色のうち、ユーザをして、視認性を高めさせようとする色の補色にもなるのである。具体的には、一実施例によれば、ユーザをして、ｐＨによって変色される前記変色インク組成物層１００の色のうち、オレンジ色に係わる視認性を向上させようとするならば、青色（補色）フィルムが使用され、緑色に係わる視認性を向上させようとするならば、紫色（補色）フィルムが使用され、黄色に係わる視認性を向上させようとするならば、藍色（補色）フィルムが使用されうる。

前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルムは、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色される前の色にもなる。前述のように、前記変色インク組成物層１００が気体と反応する前、前記吸着化合物を前記溶解インクに撹拌しながら、前記変色インク組成物層１００のｐＨを変化させることができる。

例えば、前記溶解インクに、前記吸着化合物であるポリエチレンイミンを撹拌すれば、前記変色インク組成物層１００を塩基性にしながら、青色に変色させることができる（その後、二酸化炭素が吸着されながら、塩基性が酸性に変わり、それにより、前記変色インク組成物層１００の色が変色される）。

一実施例によれば、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルムは、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色される前の色にもなるものであり、ポリエチレンイミンを使用する場合、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルムは、青色にもなる。

前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルムを使用すれば、前記変色インク組成物層１００が気体と反応する前には、色の変化を感知することができないが、だんだんと色が変わることを確認することができるために、ユーザの視認性を向上させることができるという長所がある。

前記変色インク組成物層１００が示す完了色のフィルムは、前記変色インク組成物層１００が気体と反応して変色された以後、気体によって色がそれ以上変わらない色にもなる。前記変色インク組成物層１００がキムチの二酸化炭素を吸着させて変色されるとき、一定区間のｐＨより小さくなれば、前記変色インク組成物層１００の色は、赤色にも一定となる。

一実施例によれば、前記変色インク組成物層１００が示す完了色のフィルムは、赤色にもなるものであり、そのように、前記変色インク組成物層１００が示す完了色のフィルムは、気体によって色がそれ以上変わらない色にもなる。

また、前記第２フィルム２３０は、透明フィルムによってもなる。前記第１フィルム２１０に、白色インク組成物または有色インク組成物が印刷される場合、前記第２フィルム２３０と、白色インク組成物または有色インク組成物の色とが混合されることを防止するために、前記第２フィルム２３０は、透明フィルムからもなる。

図４（ａ）及び図４（ｂ）を参照すれば、前記第２フィルム２３０は、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０に、粘着剤または接着剤２３１を介して合紙されるものであり、前記第２フィルム２３０に、前記粘着剤または接着剤２３１がコーティングされた以後、前記第１フィルム２１０に合紙されるものである。前記粘着剤または接着剤２３１は、ウレタン系粘着剤が使用され、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０とを合紙されることができるものであるならば、多様な粘着剤または接着剤が使用されうる。

本出願の一実施例によれば、前記指示層は、前記粘着剤または接着剤２３１と対向する一面に、白色インク組成物層をさらに含んでもよく、前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０とを結合させる段階は、前記白色インク組成物層２２１と前記粘着剤または接着剤２３１とが接触するように、前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０とを結合させるものでもある。本出願の他の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００は、前記第２フィルム２３０を前記第１フィルム２１０に合紙した以後、前記第２フィルム２３０に、粘着剤または接着剤を利用し、離型紙を付着させた以後に使用されうる。

本出願の実施例によれば、第１フィルム、ｐＨ感応型変色インク組成物層、及び第２フィルムを含むｐＨ感応型指示用積層フィルムを意味し、ラベル形態あるいは包装材形態でもある。本発明において該包装材は、内容物を含む形態であり、形態は、制限されないが、例えば、パウチ形態でもあり、本発明による第１フィルム、第２フィルムを含み、ｐＨ感応型変色インク組成物は、包装材内における一部変色を確認するところに、少なくとも一部分に含まれる形態を意味する。以下、後述するラベルに適用される全ての構成は、包装材形態であるとき、いずれも適用されうる。

さらに具体的には、図５（ａ）及び図５（ｂ）を参照すれば、前記パウチ２４０は、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０とが挿入されうるものであり、前記変色インク組成物層１００と対向する前記パウチ２４０の一面は、多孔性及び通気性があるフィルム２４１によってもなる。

前記変色インク組成物層１００と対向する前記パウチ２４０の一面は、製品から生じる気体が通過することができる面になるものであり、製品から生じる気体が通過することができるタイベックのような多孔性及び通気性があるフィルム２４１によってもなる。前記パウチ２４０の他面は、製品外部の気体が、前記変色インク組成物層１００に透過されることを防止するために、気体流入を遮断する遮断性フィルムからもなり、ＬＤＰＥ（low-density polyethylene）によってもなる。

ただし、前記パウチ２４０は、それらに限定されるものではなく、前記変色インク組成物層１００と対向する前記パウチ２４０の一面には、多孔性及び通気性があるフィルム２４１が具備され、多面には、遮断性フィルムが具備されるものであるならば、多様な材質が使用されうる。

ここで、前記第２フィルム２３０は、前記パウチの一面と一体にも形成される。すなわち、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００が、前記パウチ２４０形態に作製されるとき、前記パウチ２４０の一面が、前記第２フィルム２３０にもなるものであり、前記パウチ２４０の一面と、前記第１フィルム２１０とを合紙し、パウチ形態の前記ラベル２００を作製することもできる。

図５（ｂ）を参照すれば、前記パウチ２４０を作製するとき、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０には、ユーザの視認性を向上させるために、前記変色インク組成物層１００が印刷された前記第１フィルム２１０には、非変色インク組成物層２２０が形成されうる。

本出願の一実施例によれば、前記変色インク組成物層１００と前記非変色インク組成物層２２０とを含み、前記第１フィルム２１０に指示層が形成されうる。前記第１フィルム２１０に形成される指示層は、前記変色インク組成物層１００と前記非変色インク組成物層２２０とを含むものである。ここで、前記変色インク組成物層１００は、ｐＨに感応して変化されるものでもあり、前記非変色インク組成物層２２０は、ｐＨに感応しないものでもある。

前記非変色インク組成物層２２０は、白色インク組成物及び／または有色インク組成物が印刷されて形成されうるものであり、前記非変色インク組成物層２２０は、白色インク組成物層２２１及び／または有色インク組成物層２２２でもある。

前記非変色インク組成物層２２０は、前記白色インク組成物層２２１と前記有色インク組成物層２２２とのうちいずれか１層を含んでもよく、前記白色インク組成物層２２１と前記有色インク組成物層２２２とを同時に含むものでもある。

また、前記非変色インク組成物層２２０は、前記変色インク組成物層１００を基準に、前記第２フィルム２３０面側において形成され、前記変色インク組成物層１００を基準に、前記第１フィルム２１０面側においても形成される。

前記第１フィルム２１０と前記第２フィルム２３０との間において、前記有色インク組成物層２２２－前記変色インク組成物層１００－前記白色インク組成物層２２１の順序に配され、前記白色インク組成物層２２１－前記変色インク組成物層１００－前記有色インク組成物層２２２の順序にも配される。

前記第１フィルム２１０の前記指示層は、前記第１フィルム２１０の一面に、少なくとも１層のｐＨ感応型変色インク組成物層１００と、少なくとも１層の前記非変色インク組成物層２２０とが交互に印刷されながらも形成される。

前記有色インク組成物層２２２は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００が示す色の補色インク組成物層、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のインク組成物層、または前記変色インク組成物層１００が示す完了色のインク組成物層でもある。前記白色インク組成物層２２１と前記有色インク組成物層２２２とについては、すでに説明したが、具体的な説明は、省略する。

また、前記パウチの一面の多孔性フィルム２４１は、透明フィルム、白色フィルムまたは有色フィルムによてなりがら、視認性を向上させることもできる（ここで、前記パウチの一面は、前記第２フィルム２３０と一体にも形成されるものであり、前記第２フィルム２３０が、透明フィルム、白色フィルムまたは有色フィルムでもある）。

前記有色フィルムは、前記変色インク組成物層１００が示す色の補色フィルム、前記変色インク組成物層１００が示す初期色のフィルム、または前記変色インク組成物層１００が示す完了色のフィルムでもある。白色インク組成物、有色インク組成物、及び白色フィルム、有色フィルムを使用して視認性を向上させる方法は、前述のところと同一であるので、詳細な説明は、省略する。

図６を参照すれば、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００は、内部に製品が挿入されるか、あるいは前記製品と接触されない区域において、貫通孔３１１が形成された容器３１０に付着されても使用される。

前記ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００は、前記容器３１０の前記貫通孔３１１を覆うように、前記容器３１０にも付着され、それを介し、一般的に使用される容器に貫通孔だけ加工し、前記ラベル２００を容易に適用することができるという長所がある。
本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示包装材３００は、ラベル２００、容器３１０、貫通孔３１１を含む。

前記ラベル２００は、前述の本出願の実施例による変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００と同一であり前記ラベル２００については、前述の説明されており、詳細な説明は、省略する。

前記容器３１０は、内部に製品が挿入されるものであり、製品３２０が挿入されうる内部空間が具備されたものである。前記貫通孔３１１は、前記製品３２０と接触されない区域において、前記容器３１０を貫通する孔である。

図６を参照すれば、前記容器３１０に、前記製品３２０を挿入することになれば、前記製品３２０は、前記容器３１０の下部に保管されうる。前記貫通孔３１１は、前記製品３２０と接触されない部分において、前記容器３１０を貫通するものであり、前記製品３２０と接触されないように、前記容器３１０の上部にも形成される。

前記貫通孔とは、ｐＨ感応型変色インク組成物を含む積層フィルムが、内容物が経時的に生じることになる気体を接触させる通路であり、さらに具体的には、積層フィルムがラベル形態である場合、貫通孔の存在により、ラベルが適用される包装材面の材質が何であっても、開発品が反応することができるようにする。気体の移動さえ可能であるならば、その形態に制約を受けず、線形、円形、角形、または表現しようとする図形でもある。ラベルの形態ではないパウチ内に挿入されるというように、包装材形態である場合、貫通孔は、包装材内側フィルムに多様な方法で気体が接触することができる通路であるものを形成させることができる。

図７（ａ）及び図７（ｂ）を参照すれば、前記ラベル２００は、前記容器３１０の外側において、前記貫通孔３１１を覆いながら付着されうるものであり、前記ラベル２００は、粘着剤または接着剤３１２を介し、前記容器３１０にも付着される。

そのように、前記ラベル２００を、前記貫通孔３１１を覆いながら、前記容器３１０に付着させれば、前記貫通孔３１１を介し、前記製品３２０から生じる気体が、前記ラベル２００に移動することができることになり、前記ラベル２００に具備された前記変色インク組成物層１００が前記気体を吸着させ、図６のように、ｐＨによって色が変色されうる。

前記貫通孔３１１を使用すれば、前記製品３２０と接触なしに、前記ラベル２００を前記容器３１０の外部に位置させるにもかかわらず、気体により、前記ラベル２００を変色させることができるという効果がある。以下においては、前記貫通孔３１１による効果について述べる。
前記貫通孔３１１による効果について説明するために、下記表５のような組成で変色インク組成物を製造した

１２μｍのＰＥＴフィルム（第１フィルム）に、変色インク組成物層を印刷して乾燥させた後、白色インク組成物を印刷して乾燥させ、接着剤塗布後、第２フィルムを接着した。その後、粘着剤を塗布し、離型紙を粘着させて製造し、気体感応型ｐＨ指示ラベルを作製した。
前記ラベルを作製した後、前記ラベルを介し、キムチ保存テストを進めた。

具体的には、前記ｐＨ感応型指示ラベルを、キムチ４００ｇを含む貫通孔を有するパウチに付着させた後、１５℃条件下でテストを進め、その結果は、図７の通りである。

図１０について述べれば、前記貫通孔に前記ラベルを付着させ、前記容器を作製することにより、前記貫通孔に接続した部位でのみ変色が発現するということが分かる。そのように、前記貫通孔に接続した部位でのみ変色が発現することにより、変色発現の視認性が向上された。

以下においては、有色インク組成物層によってなる非変色インク組成物層の効果について述べる。有色インク組成物層の効果について説明するために、本実施例においては、まず、エタノールを溶媒にするウレタン系バインダ１００重量部、ブロモチモールブルー２重量部及びポリエチレンイミン８重量部を撹拌し、ｐＨ感応型変色インク組成物を製造した。

次に、１２μｍのＰＥＴフィルム（第１フィルム）に、黄色相の有色インク組成物層（非変色インク組成物層）を１７５木のグラビア方式で印刷した後乾燥した。有色インク組成物層（非変色インク組成物層）が印刷されたＰＥＴフィルムに前記で製造した変色インク組成物を１７５アイテムのグラビア印刷工法で印刷した後で乾燥させた。前述のところで形成したインク層に、白色インク組成物層を印刷した後、乾燥させてラベルを作製した。
前記有色インク組成物層の効果を比較するために、比較例としては、前記有色インク組成物層を形成する部分のみを除き、同一にラベルを作製した。

前述のように、実施例によるラベルと比較例にによるラベルとを作製した後、前記ラベルを介し、キムチ保存テストを進めた。具体的には、実施例及び比較例によるラベルを、キムチ４００ｇを貫通孔を有するパウチに付着させた後、１５℃条件下でテストを進め、その結果は、図１１の通りである。

図１１を参照すれば、有色インク組成物層を使用した実施例が、有色インク組成物を使用していない比較例に比べ、視認性が強化されるということを確認することができる。具体的には、図１１の変色インク組成物を単独で使用する比較例（ａ）の場合より、図１１の変色インク組成物＋有色インク組成物（黄色）が背面に印刷される実施例（ｂ）の場合が鮮明に印刷されながら（色が変色される部分の枠が鮮明に印刷されながら）、視認性が向上されるということが分かる。

また、前記第１フィルム２１０には、白色インク組成物層２２１または有色インク組成物層２２２のうちいずれか１層以上を含む非変色インク組成物層２２０が形成され、前記第２フィルム２３０は、白色フィルム、有色フィルムまたは透明フィルムからもなる。前述の部分は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００において説明したが、具体的な説明は、省略する。

図８（ａ）及び図８（ｂ）を参照すれば、本出願の他の実施例による変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示包装材３００は、ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層１００を、容器３１０に直接形成するものであり、容器３１０、ｐＨ感応型変色インク組成物層１００を含んでもよい。

前記容器３１０は、内部に製品が挿入されるものであり、製品３２０が挿入されうる内部空間が具備されたものであり、前記変色インク組成物層１００は、前記製品３２０と接触されない区域において、前記容器３１０内側に印刷されうるのである。

本出願の他の実施例による変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示包装材３００は、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００の構成及び特徴がいずれも適用されうるものであり、前記ラベル２００において、前記第１フィルム２１０を前記容器３１０に変更し、前記ラベル２００の構成及び特徴を適用させることができる。

また、本出願の他の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示包装材３００のｐＨ感応型変色インク組成物層１００も、前述のｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベル２００のｐＨ感応型変色インク組成物層１００と同一でもある。

前記包装材３００は、第２フィルム２３０を含み、前記第２フィルム２３０は、前記容器３１０と前記第２フィルム２３０との間に、前記変色インク組成物層１００が配されるように、前記容器３１０に合紙されうる。

前記第２フィルム２３０は、透明フィルム、白色フィルムまたは有色フィルムからもなる。それと共に、前記変色インク組成物層１００が形成された前記容器３１０は、白色インク組成物層と有色インク組成物層とのうちいずれか１層以上を含む非変色インク組成物層が形成され、前記第２フィルム２３０は、透明フィルムによってもなる。また、前記第２フィルムは、前記変色インク組成物層が形成された前記容器に、粘着剤または接着剤が塗布された以後、前記容器に合紙されうる。
また、一実施例によれば、前記変色インク組成物層１００を含む一部の容器内側には、貫通孔が形成されうる。

図９を参照すれば、本出願の実施例による変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベル２００、及び本出願の実施例による変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示包装材３００に含まれる前記ｐＨ感応型変色インク組成物層１００は、複数層の層によってもなる。

前記変色インク組成物層１００を作製し、１層（第１変色インク組成物層１００ａ）に形成し、他の前記変色インク組成物層１００を作製し、他の１層（第２変色インク組成物層１００ｂ）を形成することができる。そのように、複数層の層でもって、前記変色インク組成物層１００を形成すれば、それぞれの層において、互いに異なる色変化を具現することができることになり、複数層の層において色変化が生じることによって混色を具現し、視認性ある色変化を誘導することができるという長所がある。

本出願の実施例による変色インク組成物を使用するキムチ包装材は、本出願の実施例による変色インク組成物を使用する包装材を使用するものであり、容器に包装される製品がキムチでもある。

本出願の実施例による変色インク組成物を使用するキムチ包装材は、内部にキムチが挿入される容器と、キムチと接触されない区域において、前記容器にインク組成物が含まれうる。該インク組成物が前記容器に具備される方法は、前述の方法と同一に、ラベルが利用され、容器にインク組成物が直接印刷されもする（本出願の実施例による変色インク組成物を使用するキムチ包装材に適用されるインク組成物、ラベル、包装材は、前述のところと同一であるので、詳細な説明は、省略する）。

本出願の実施例による変色インク組成物を使用するキムチ包装材は、キムチから生じる二酸化炭素を吸着させ、インク組成物の色が変色されるものであり、キムチの状態によって生じる二酸化炭素を感知し、キムチの状態をユーザに表示することができる。

そのために、本出願の実施例による変色インク組成物を使用するキムチ包装材のｐＨ感応型指示剤は、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレイン、フェノールレッド、ブロモクレゾールグリーンのうち、２種以上のｐＨ変色染料が混合され、吸着化合物は、ポリエチレンイミンでもある。

溶解インクに、チモールブルー、メチルレッド、ブロモチモールブルー、フェノールフタレイン、フェノールレッド、ブロモクレゾールグリーンのうち、２種以上のｐＨ変色染料を混合し、製造されたｐＨ感応型指示剤を撹拌して溶解させ、ポリエチレンイミンを撹拌し、最終インク組成物を製造する。ここで、該インク組成物は、ポリエチレンイミンが撹拌されながら塩基性を呈することができる。

インク組成物は、ポリエチレンイミンを介し、ｐＨ１０以上の塩基性にもなるし、このとき、インク組成物は、青色を呈することになる。キムチの状態により、キムチから二酸化炭素が発生すれば、吸着化合物であるポリエチレンイミンを介し、二酸化炭素を吸着させ、ｐＨが低下されながら酸性に変わることになり、ｐＨにより、ｐＨ感応型指示剤（ｐＨ変色染料）が反応し、色が変色されながら、塩基性から酸性に変化されるキムチの状態を表示することができる。
前述の本出願の実施例による変色インク組成物、それを使用するラベル、及び該包装材は、次のような効果がある。

本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベル及び該包装材は、複数個のｐＨ変色染料を混合し、ｐＨ感応型指示剤を製造し、ｐＨ変化により、インク組成物を多様な色に変色可能にさせることにより、製品の多様な状態を消費者に知らせることができるという長所がある。

また、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベル及び該包装材は、製品から生じる気体を介し、製品の状態を判別することにより、製品と非接触式で製品の状態を判別することができるという長所がある。

それと共に、本出願の実施例によるｐＨ感応型変色インク組成物を使用するラベル及び該包装材は、白色インク組成物、補色インク組成物、インク組成物が示す初期色のインク組成物、インク組成物が示す完了色のインク組成物と、白色フィルム、補色フィルム、インク組成物が示す初期色のフィルム、インク組成物が示す完了色のフィルムと、を使用することにより、変色インク組成物の視認性を向上させることができるという長所がある。

以上、本出願について、実施例を挙げて詳細に説明したが、本出願は、前記実施例に限定されるものではなく、本出願の範疇を外れない範囲内において、さまざまな多くの変形が提供されうる。従って、本出願の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。

Claims (16)

1. 反応によって色が変化するインク組成物を使用するラベルにおいて、
   ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、
   前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、
   前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、
   前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、
   ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含む、ｐＨ感応型指示ラベル。
2. 前記第１フィルムは、気体の流入を遮断する遮断性フィルムからなり、前記第２フィルムは、気体を通過させる多孔性フィルムまたは通気性フィルムからなる、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
3. 前記第２フィルムは、白色フィルムまたは有色フィルムによってなる、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
4. 前記有色フィルムの色は、
   前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す色の補色、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す初期色、または前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す完了色である、請求項３に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
5. 前記ｐＨ感応型変色インク組成物が形成された前記第１フィルムには、非変色インク組成物層が形成され、
   前記非変色インク組成物層は、白色インク組成物層と有色インク組成物層とのうち少なくともいずれか１層以上を含む、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
6. 前記第１フィルムに形成された変色インク組成物層を含んだ指示層は、前記ｐＨ感応型変色インク組成物と前記非変色インク組成物とを含み、
   前記第１フィルムの指示層は、前記第１フィルムの一面に、少なくとも１つの前記ｐＨ感応型変色インク組成物と、少なくとも１つの前記非変色インク組成物とが交互に形成される、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
7. 前記有色インク組成物の色は、
   前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す色の補色、前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す初期色、または前記ｐＨ感応型変色インク組成物が示す完了色である、請求項５または６に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
8. 前記第２フィルムは、透明フィルムによってなる、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
9. 前記ｐＨ感応型変色インク組成物層は、
   複数層の層によってなる、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
10. 前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成された前記第１フィルムと前記第２フィルムとが挿入されるパウチをさらに含み、
    前記パウチの一面は、多孔性または通気性のフィルムによってなる、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
11. 前記第２フィルムは、前記パウチの一面と一体にも形成される、請求項１０に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
12. 前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、
    気体を吸着させることができる吸着化合物をさらに含む、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
13. 前記ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベルは、内部に製品が挿入され、前記製品と接触されない区域に貫通孔が形成された容器に付着されるが、
    前記ｐＨ感応型変色インク組成物を使用するｐＨ感応型指示ラベルは、前記容器の前記貫通孔を覆うように、前記容器に付着される、請求項１に記載のｐＨ感応型指示ラベル。
14. 反応によって色が変化するインク組成物を使用する包装材において、
    内部に製品が挿入される容器と、
    前記製品と接触されない区域において、前記容器を貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔に付着されるラベルと、を含み、
    前記ラベルは、
    ｐＨ感応型変色インク組成物を含むｐＨ感応型変色インク組成物層と、
    前記ｐＨ感応型変色インク組成物層が形成される第１フィルムと、
    前記第１フィルムに形成された前記ｐＨ感応型変色インク組成物を覆うことができるように、前記第１フィルムに合紙される第２フィルムと、を含み、
    前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、
    ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含むｐＨ感応型指示包装材。
15. 反応によって色が変化するインク組成物を使用する包装材において、
    内部に製品が挿入される容器と、
    ｐＨ感応型変色インク組成物を含み、前記製品と接触されない区域において、前記容器内側に形成されるｐＨ感応型変色インク組成物層と、を含み、
    前記ｐＨ感応型変色インク組成物層の前記ｐＨ感応型変色インク組成物は、
    ｐＨ区間によって色が変わるｐＨ変色染料を複数個混合して製造されたｐＨ感応型指示剤と、前記ｐＨ感応型指示剤を溶解させることができる溶解インクと、を含む、ｐＨ感応型指示包装材。
16. ｐＨ感応型変色インク組成物層を含む一部の容器内側は、貫通孔が形成されている、請求項１５に記載のｐＨ感応型指示包装材。

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