JP2022527744A - チエノ複素環式誘導体、この誘導体のための調製方法及び医療に関するこの誘導体の使用 - Google Patents

チエノ複素環式誘導体、この誘導体のための調製方法及び医療に関するこの誘導体の使用 Download PDF

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Abstract

チエノヘテロ環誘導体、その調製方法およびその医学的使用を提供する。特に、一般式(I)で表されるチエノヘテロ環誘導体、その調製方法、誘導体を含む医薬組成物、治療薬、特にERK阻害剤としてのその使用、および、がん、炎症または他の増殖性疾病を治療または予防するための薬剤の調製におけるその使用を提供するものであり、一般式(I)の各置換基は明細書中で定義されるものと同じである。【化1】JPEG2022527744000002.jpg8381【選択図】なし

Description

本開示は、医学分野に属し、チエニール融合ヘテロ環誘導体、そのための調製方法、並びにそれを医療適用するものである。具体的には、本開示は、式(I)に代表される、チエニール融合ヘテロ環誘導体、同じものを調製するための調製方法、同じものを含む医薬品組成、およびERK媒介の病気や障害を治療するためのERK阻害剤としての使用、またはMAPK-ERKシグナル経路を抑制するための用途に関する。
正常細胞の増殖、分化、代謝およびアポトーシスは、生体内の細胞情報伝達経路によって厳密に調節されている。マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)はシグナル伝達経路において非常に重要な役割を果たしている。細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)はMAPK家庭のメンバーである。RAS-RAF-MEK-ERK経路を介して、外因性の刺激シグナルがERKに伝達され、活性化されたERKが核内に移行して転写因子の活性を調節することにより、増殖、分化、アポトーシス等の上記の生物学的機能を調節したり、上記質内の上記骨格成分をリン酸化することにより上記形態の調節や上記骨格の再分布に関与したりする。
RASおよびRAF遺伝子変異は、MAPK-ERKシグナル経路の継続的な活性化を引き起こし、細胞の悪性化や異常増殖を促進し、最終的に腫瘍を発生させる(Roberts PJ et al.、 Oncogene, 2007, 26(22)、 3291-3310)。MEK阻害剤とB-RAF阻害剤の組み合わせは、腫瘍の成長を抑制するB-RAF阻害剤の効果をさらに向上させ、BRAFV600Eおよびv600k変異を有するメラノーマ患者の無病進行および全生存率を大幅に改善することができる(Frederick DT他、Clinical Cancer Research, 2013, 19(5), 1225-1231)。B‐RAF/MEK阻害剤の併用は腫ようを阻害できるが、その治癒効果は短い。ほとんどの患者は2~18カ月以内に薬剤耐性を発現し、腫瘍はさらに悪化するであろう。B-RAF/ MEK阻害薬に対する耐性機構は非常に複雑であり、そのほとんどがERKシグナル伝達経路の再活性化に関連している(Smalley I et al.、 Cancer Discovery, 2018, 8(2)、140-142)。このように、新規ERK阻害薬の開発は、MAPKシグナル伝達経路に変異を有する患者だけでなく、B-RAF/MEK阻害薬に耐性を有する患者にも有効である。
B-RAF/MEK阻害剤は腫よう成長を阻害するだけでなく、腫ようの免疫微小環境を調節する。B-RAF/MEK阻害薬は、腫瘍特異抗原の発現を増強し、抗原特異的T細胞による腫瘍の認識と殺傷を改善し、免疫細胞のマイグレーションと浸潤を促進することができる。動物モデルでは、B-RAF/MEK阻害薬による治療後、腫瘍組織におけるPD-L1の発現が増加した。チェックポイント分子(PD-1 bidとCTLA4 bidodyのような)に対する抗薬と結合すると、それは単独で使用されるB-Raf / MEK抑制剤(Boni A et al., Cancer Research, 2010, 70(13), 5213-5219)よりも、腫瘍成長を抑制する効果を示した。ERK阻害薬はB-RAF/MEK阻害薬と類似しており、チェックポイント抗体との併用により、腫瘍微小環境を制御し、細胞傷害性T細胞の機能を改善し、腫瘍増殖抑制効果を達成できることが研究で示されている。
現在、多くの化合物が開発されている。そのうち、Biomed Valley Discoveriesが開発したBVD-523は、MerckとAstexによって開発されたMK-8353で、Astexによって開発されたMK-029である。関連する特許は、WO1999061440A1、WO200105557A2、WO2001056356999A2、WO2001057022A2、WO2002022601A1、WO2012118850A1、WO2013073A1、WO2014179154A2、WO201510313A1、WO20161033A1、WO201612962063A1、WO2017188178A1、およびWO2018049127A1である。
本開示の目的は、(I)式の化合物体を提供することである。
[化1]
あるいは、立体異性体、メソマー、レーセマート、エナンチオマー、そのジアステレオマー、それらの混合物、又は薬理的に許容される塩であって、
R 1は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選ばれ、
R 2は同一または異なっており、各が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなるグループから選択され、
R 3は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基によってそれぞれ任意にさらに置換され、
R4は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロイヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキルおよびヘテロシクリルからなる群から選ばれ、
R 5は同一または異なっており、各々が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなるグループから選択され、
R6は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基及び水酸基アルキルからなる群から選択され、
Lは、アルキレンが、任意に、アルキル、アルコキシ、オキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ハイドロイド、ハイドロイヤルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリルからなるグループから選ばれた1つ以上の置換基によってさらに置換される、結合またはアルキレンであり、
R 7は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシおよびアミノアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってそれぞれ任意にさらに置換され、
n は1、2、3、m は0、1、2 である。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はその薬理的に許容される塩の複合体は、式(I-P1)又は式(I-P2)の複合体である。
[化2]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
L, R7、m、n へのR1は、数式(I) の複合体で定義されているとおりである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)または立体異性体、トートマー、メソマー、レーセメート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬理的に受け入れられる塩nは1または2である。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)の複合体、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又はその薬理的に許容される塩は、式(II)の複合体である。
[化3]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
z は0, 1, 2, 3 または4 であり、L, R7 およびm へのR1は公式(I) の複合体で定義されているとおりである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はその薬理的に許容される塩の複合体は、式(II-P1)又は式(II-P2)の複合体である。
[化4]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
L, R7、m、z へのR1は、数式(II) の複合体で定義されているとおりである。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、Lはアルキレンであり、ここで、アルキレンは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、水酸基、水酸基アルキルおよびアミノアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって任意にさらに置換され、好ましくは水酸基アルキルによってさらに置換され、そしてより好ましくはLは-CH(R8)-であり、ここでR8は水酸基アルキルである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)の複合体、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらの混合物、又はその薬理的に許容される塩は、式(III)の複合体である。
[化5]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
R 8は、アルキル、アルコキシ、オキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ基、ハイドロイド、ハイドロイヤルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリルからなる群から選ばれ、
R3, R5, R7、m、z へのR1は、数式(II) の複合体で定義されているとおりである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はその薬理的に許容される塩の複合体は、式(III-P1)又は式(III-P2)の複合体である。
[化6]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
R 8は、アルキル、アルコキシ、オキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ基、ハイドロイド、ハイドロイヤルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリルからなる群から選ばれ、
R3, R5, R7 とz のR1は、公式(III) の複合体で定義されているとおりである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)の複合体、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、その混合体、又はその混合物、又はその薬理的に許容される塩は、式(IV)の複合体である。
[化7]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
R8、m、z のR1は公式(III) の複合体で定義されているもので、n は公式(II) の複合体で定義されているものである。
本開示の幾つかの実施例において、式(I)、又は立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はその薬理的に許容される塩の複合体は、式(IV-P1)又は式(IV-P2)の複合体である。
[化8]
または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
R8、m、z のR1は公式(III) の複合体で定義されているもので、n は公式(II) の複合体で定義されているものである。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R3は、C1-6ヒドロキシアルキル、3~6員ヘテロシクリルおよび5または6員ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、C1-6ヒドロキシアルキル、3~6員ヘテロシクリルおよび5または6員ヘテロアリールは、それぞれ、C1-6アルキル アルキル、C1-6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシおよびC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によってさらに任意に置換される。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R3はヘテロシクリルであり、ここでヘテロシクリルは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、水酸基および水酸基アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってさらに任意に置換される。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R3はヘテロアリールであり、ヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、水酸基および水酸基アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってさらに任意に置換される。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R 7は、アリールであり、ここで、アリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、水酸基および水酸基アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって任意にさらに置換され、好ましくは、R 7は、フェニルであり、ここで、フェニルは、C 1-6アルキル、C 1-6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、水酸基およびC 1-6水酸基アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって任意にさらに置換される。
本開示の公式(I)、又は立体異性体者、異性体者、ラセマー、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらの薬理的に受け入れられる塩からなる複合体において、R8は、アルキル、アルコキシ、オキオ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ基、ハイドロイ、ハイドロイヤルキル及びアミノアルキル、好ましくは、ハイドロイヤルキル及びアミノアルキルからなる群から選択される。また、より好ましくは、C1-6・ハイドロキシアルキルである。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R1は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基および水酸基アルキル、好ましくは水素原子、ハロゲンまたはアルキル、より好ましくは水素原子またはアルキル、および最も好ましくは水素原子またはC1-6アルキルからなる群から選択される。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、そのジアステレオマー、もしくはそれらの混合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、R1はアルキルであり、R4は水素原子であり、好ましくは、R1はC1-6 アルキルであり、R4は水素原子である。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩において、R2は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基および水酸基アルキル、好ましくは水素原子、ハロゲンまたはアルキル、より好ましくは水素原子、ハロゲンまたはC1-6アルキル、および最も好ましくはハロゲンからなる群から選択される。
本開示のいくつかの実施形態において、式(I)の化合物、または立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、そのジアステレオマー、もしくはその混合物、またはその薬学的に許容可能な塩において、R5は、同一または異なっており、各、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基および水酸基アルキル、好ましくは水素原子もしくはアルキル、およびより好ましくは水素原子もしくはC1-6アルキルからなる群から選択される。
本開示の公式(I)、又は立体異性体、メソマー、ラセマント、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらの薬理的に受け入れられる塩からなる複合体において、R6は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、水酸基及びハイドロイアルキル、好ましくは水素原子又はアルキルからなる群から選択される。
本開示の典型的な化合物は以下を含むが、発明に限定されない。
[表1]
または、タートマー、メソマー、レーセマート、エナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、それらの混合物、又は薬理的に許容される塩である。
別の側面において、本開示は、公式(IA)または公式(IA-P1)または公式(IA-P2)の複合物に関する。
[化9]
あるいは立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、それらのジアステレオマー、またはそれらの混合物、あるいはその薬理的に許容される塩であって、R1 to R5、mおよびnが式(I)の複合物で定義されるものである。
本開示の他のアスペクトのいくつかの実施例において、公式(IA)の複合体は、公式(IIA)または公式(IIA-P1)または公式(IIA-P2)の複合体である。
[化10]
又は、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、それらのジアステレオマー、又はそれらの混合物、又はその薬理的に許容される塩である。ここで、R1to R5、m及びzは、式(II)の複合体で定義される。
本開示の他のアスペクトのいくつかの実施例において、公式(IA)の複合体は、公式(IIA)または公式(IIIA-P1)または公式(IIIA-P2)の複合体である。
[化11]
又は、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、それらのジアステレオマー又はそれらの混合物、又はその薬理的に許容される塩である。ここでは、R1to R3, R5、m及びzは、式(III)の複合体で定義される。
本開示の公式(IA)の典型的な化合物は、以下を含むが、発明に限定されない。
[表2]
または、タートマー、メソマー、レーセマート、エナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、それらの混合物、又は薬理的に許容される塩である。
別の側面において、本開示は、式(I)の複合物を準備するための方法に関する。
[化12]
式(IA)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の縮合反応に従い、式(I)の複合体を得る。式(I)では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R7,L,m,nにR1することは式(I)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(I-P1)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化13]
式(IA-P1)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(I-P1)の複合体を得る。式(I-P1)の複合体R1からR7、L、mおよびnは式(I)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(I-P2)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化14]
式(IA-P2)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(I-P2)の複合体を得る。式(I-P2)の複合体R1からR7、L、mおよびnは式(I)の複合体で定義される。
本開示のもう一つの側面は、式(II)の複合体を準備するための方法に関するものであり、以下のステップからなる。
[化15]
式(IIA)と(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の縮合反応に従い、式(II)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、zは0,1,2,3または4であり、R7へのR1は式(I)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(II-P1)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化16]
式(IIA-P1)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(II-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN,N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R7,L,m,zにR1することは式(II)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(II-P2)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化17]
式(IIA-P2)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(II-P2)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN,N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R7,L,m,zにR1することは式(II)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを含む式(III)の複合物を準備するための方法に関する。
[化18]
式(IIA)と式(IIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の凝縮反応に従い、式(III)の複合体を得る。式(III)では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(III-P1)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化19]
式(IIIA-P1)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中で凝縮反応に従わせて式(III-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(III-P2)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化20]
式(IIIA-P2)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の凝縮反応に従わせて式(III-P2)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
本開示のもう1つの側面は、式(IV)の複合物を準備するための方法に関するもので、以下のステップからなる。
[化21]
式(IA)と式(IIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(IV)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R8,mとnとのR1は式(IV)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する公式(IV-P1)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化22]
式(IA-P1)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬が存在する状態で縮合反応に従い、式(IV-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN、N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R8、m、nのR1は式(IV)の複合体で定義される。
別の側面において、本開示は、次のステップを構成する式(IV-P2)の複合物を準備するための方法に関するものである。
[化23]
式(IA-P2)と(IIIB)の複合体を、式(IV-P2)の複合体を得るために、アルカリ性試薬の存在中の縮合反応にさらし、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、
R8、m、n へのR1は、公式(IV) の複合体で定義されているとおりである。
別の側面において、本開示は、公式(I)又は公式(III)又は公式(IV)の混合物の治療効果のある量、又は、タートマー、メソマー、ラセメート、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、又はその混合物、又は本開示の薬理的に許容される塩並びに1つ以上の薬理的に許容されるキャリア、賦形剤又は付属物からなる薬品組成に関する。
本開示は、さらに、式(I)又は式(III)又は式(III)又は式(IV)の複合体の使用、或いは、タートマー、メソマー、ラセマー、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、又はそれらの混合物、或いはその製薬的に許容される塩、或いはERKを抑制するための薬品の調合中に同じものを含む医薬品組成に関するものである。
本開示はさらに、式(I)もしくは式(III)、または式(IV)の化合物、または互変異性体、ラセミ体、鏡像異性体、もしくはその混合物、またはそれらの医薬的に許容可能な塩、または癌、炎症、または他の増殖性疾患を治療または予防するための医薬の調製物において同じで構成される医薬組成物の使用に関する。ここで、癌は、メラノーマ、肝癌、腎癌、肺癌(非小細胞肺癌または小細胞肺癌など)、鼻咽頭癌、大腸癌、子宮頸癌、乳癌、膀胱がん、前立腺癌、白血病、子宮頸癌、甲状腺癌、肉腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、星細胞腫、神経膠腫からなる群より選択される。
本開示はまた、式(I)又は式(III)又は式(IV)の混合物の治療有効量を、また、タートマー、メソマー、ラセメート、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理学的に許容される塩、または同じものを含む薬組成物を、それを必要とする患者に管理するための方法に関するものである。
本開示はまた、ERK媒介性疾病を治療または予防するための方法、すなわち、式(I)又は式(III)又は式(IV)の混合物の治療有効量を、それを必要とする患者に施術する段階、または、タートマー、メソマー、ラセメート、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの製薬上許容される塩、またはそれを含む医薬組成物を含んでいる方法に関するものでもある。
本開示はまた、癌、炎症、または他の増殖性疾患を治療的に有効な量の式(I)もしくは式(III)の化合物、または互変異性体、ラセミ体、鏡像異性体、またはその混合物、またはそれらの医薬的に許容可能な塩、またはそれらを含む医薬組成物を投与する工程を含み、癌がメラノーマ、肝臓癌、肺癌(非小細胞肺癌または小細胞肺癌など)、鼻咽頭癌、結腸直腸癌、子宮頚癌、乳癌、膀胱がん、前立腺癌、白血病、子宮頚部癌、甲状腺癌、肉腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、星細胞腫、神経膠腫からなる群より選択される方法に関する。
本開示は、さらに、式(I)又は式(III)又は式(III)又は式(IV)の複合体、又は、タートマー、メソマー、ラセメート、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、又はそれらの混合物、又はその薬理学的に許容される塩、又は薬品として使用するための同種の薬品組成に関するものである。
本開示は、さらに、式(I)又は式(III)又は式(III)又は式(IV)の複合体、又は、タートマー、メソマー、ラセマー、エナンチウム、ジアステレオマー、ジアステレオマー、又はそれらの混合物、又はその製薬上許容される塩、又はERK阻害剤として使用するための同種の製薬組成に関するものである。
本開示はさらに、ERK媒介疾患の治療または予防に使用するための、式(I)もしくは式(II)もしくは式(III)または式(IV)の化合物、または互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくはそれらの混合物、またはその薬学的に許容可能な塩、またはそれらを含む医薬組成物に関する。
本開示はさらに、式(I)もしくは式(II)もしくは式(III)の化合物または式(II)もしくは式(III)、もしくは式(IV)、または他の互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくは他の混合物、または他の薬学的に許容される塩、または他を含む医薬組成物に関し、好ましくは癌の治療または予防に使用するためのものであり、癌は、黒色腫、肝臓がん、腎癌、肺癌(非小細胞肺癌または小細胞肺癌など)、鼻咽頭癌、大腸癌、膵癌、子宮頸癌、乳癌、卵巣癌、乳癌、前立腺癌、白血病、頭頸部扁平上皮癌、子宮頸癌、甲状腺癌、リンパ腫、肉腫、神経芽腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫など)、星細胞腫、および神経膠腫からなる群から選択される。
活性剤は、どのような経路であっても、どのような形であれ、適切な形で調剤することができ、また、活性剤は、好ましくは単位量の形成で、又は、患者が1回の量で自己管理できる形で調剤することができる。本開示の化合物または組成物の単位用量は、タブレット端末、カプセル、カシェ剤、瓶入りシロップ、粉末、顆粒、ロゼンジ、坐剤、再生粉末または液状製剤の形成で表すことができる。
本開示の処理方法において使用される複合物又は組成物の量は、一般に、病気の重さ、患者の重さ、及び複合物の相対的な有効性により変動する。しかしながら、一般的な指針として、適切な単位用量は0.1~1000mgであり得る。
本発明の医薬品組成物は、活性剤に加えて、フィラー(溶剤)、バインダー、濡れ剤、崩壊剤、補助剤等を含む1つ以上の補助剤からなることもできる。管理モードにもよるが、組成はアクティブ複合体の重さで0.1~99%になる。
活性成分を含む医薬組成物は、経口投与に適した形態、例えば、タブレット端末、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、ハードまたは軟カプセル、シロップまたはエリキシルであり得る。経口組成物は、医薬組成物の調製のための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製することができる。このような組成物は、甘味料、香料、着色料及び防腐剤からなる群から選ばれた1つ以上の食材を含み、心地良くておいしい医薬品製剤を提供することができる。タブレット端末には、タブレット端末製造に適した無毒で薬事的に許容添加物と混合した活性成分が含まれている。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合した活性成分を含む。水中懸濁物はまた、パラベンエチルまたはn-プロピルパラベンのような1つ以上の保存料、1つ以上の着色料、1つ以上の香料および1つ以上の甘味料を含むことができる。
油分は、植物油や鉱物油に有効成分を浮遊させて調合することができる。オイル止めにはシックナーが入っている。上述の甘味料や香料を加えることで、おいしい調味料を作ることができる。
分散剤または湿潤剤、懸濁化剤または1つ以上の保存剤と混合された活性成分は、水を添加することによって水性懸濁液の調製に適した分散性粉末または顆粒として調製することができる。適当な分散剤濡れ剤せた剤及び吊り下げ剤は、上述のものに例示されている。甘味料、調味料、着色料などの追加賦形剤も加えることができる。上記組成はアスコルビック酸のような抗酸化物質を加えることによって保存することができる。
本開示の医薬組成はまた、オイル・イン・ウォーター・エマルジョンの形成であってもよい。
薬の成分は不毛の注水液の形成をとることができる。使用可能な車両または溶剤は、水、リンガー液、塩化ナトリウム等である。不妊注射剤は、不妊の注射可能なオイル・イン・ウォーター・ミクロエマルションで、活性成分をオイル相に溶かす。たとえば、有効成分を大豆油とレシチンを混ぜて溶かす。その後、油液を水とグリセロールの混合物に加え、加工してマイクロエマルションを作る。注射液やマイクロエマルジョンは、局所注射で血流に入れることができる。代わりに、液及びマイクロエミュルジョンは、本発明の複合物の一定循環濃度を維持する方法で管理されることが望ましい。この一定の濃度を維持するために、持続的な注射器具を使用することができる。その一例がDeltec CADD-PLUS TM.5400注射ポンプである。
医薬組成物は、筋肉内及び皮下投与のための不毛の注射水又は油性の懸垂の形態であり得る。このような懸濁液は、周知技術に従って、上記のような適切な分散剤または濡れ剤および懸濁剤と共に製剤化することができる。不毛の注射剤は、無毒の両親が許容できる溶媒または溶媒で調製された不毛の注射液または吊り下げ剤でもよい。また、不毛の固定油は溶剤やサスペンド媒体としても簡単に使用できる。
本開示の複合物は、直射投与のための想定物の形で管理することができる。これらの医薬品組成物は、常温で固体であるが、直管内で液体である適当な刺激性のない賦形剤と混ぜ合わせることによって調製することができ、それによって、製剤を放出するために、直管内で溶けることができる。このような物質には、カカオ脂、グリセリンゼラチン、水素化植物油、ポリエチレングリコールと種々の分子量の混合物およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが含まれる。
当業者には、医薬品の量は、特定化合物の活動、患者の年齢、患者の重量、患者の一般健康、患者の行動、患者の食事、投与時間、投与経路、排泄率、薬物の組合せ等の様々な要素を含むが、それに限らない様々な要素に依存することが周知である。加えて、治療モード、公式(I)の複合物の日量、又はその薬学的に受け入れられる塩の型のような最適な処理は、伝統的な治療レジメンによって検証することができる。
TERM演算
記載のない限り、明細書及びクレームで使用される用語は、以下の意味を持つ。
「アルキル」という用語は、飽和脂肪族炭化水素基を指し、これは、1~20個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖基であり、好ましくは1~12個の炭素原子を含むアルキルであり、より好ましくは1~6個の炭素原子を含むアルキルである。非限定的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-ヘキシル、1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、2,3-ジメチルペンチルが挙げられる 2,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、3,3-エチルペンチル、3-エチルペンチル、n-オクチル、2,3-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、2-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、2-メチル-2-エチルペンチル, 2-メチル-3-エチルペンチル、n-ノニル、2-メチル-2-エチルヘキシル、2-メチル-3-エチルヘキシル、2,2-ジエチルペンチル、n-デシル、3,3-ジエチルヘキシル、2,2-ジエチルヘキシル及びこれらの種々の分岐異性体であり、より好ましくは、アルキル基は、1~6の炭素原子からなるアルキルであり、非限定的な例としては、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソト-ブチル、1-ペンチル、n-ペンチル、1,1-ジメルプロピル、1,2-ジメルプロピル、2-ジメルプロピル、2-ジメルプロピル、1-エチルプロピル、1-エチルブチル、2-エチルプチル、2-メルブチル、3-メルペンチル、1,1,2-ジメルブチル、1,2-ジメルブチル、1,3-ジメルブチル、2-エチルブチル、2-メルペンチル、4-メルペンチル、2,3-ジメチルブチル等が含まれる。アルキルは置換することも、置換しないこともできる。置換された場合、置換基(s)は、利用可能な接続点であれば、どこでも置換することができる。置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、水酸基、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオおよびオキソからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
用語「アルキレン」は、同じ炭素原子または親アルカンの2つの異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去から誘導される2つの残渣を有する飽和直鎖または分岐脂肪族炭化水素基を指す。炭素原子1~20、好ましくは炭素原子1~12、より好ましくは炭素原子1~6の直鎖状又は分岐状のアルキレンである。アルキレンの限定的な例としては、メチレン(-CH2-)、1,1-エチリデン(-CH(CH3)-)、1,2-エチリデン(-CH2CH2-)、1,1-プロピレン(-CH(CH2 CH3)-)、1,2-プロピレン(-CH2CH(CH3)-), 1,3-プロピレン(-CH2 CH2 CH2-)、1,4-ブチレン(-CH2CH2 CH2 CH2-)などが挙げられるが、これらに限定されない。アルキレンは置換することも、置換しないこともできる。置換された場合、置換基(s)は、利用可能な接続点であれば、どこでも置換することができる。置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、水酸基、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルチオおよびオキソからなる群から任意に選択される1つ以上の基である。
「アルコキシ」という用語は-O-(アルキル)および-O-(置換されていないシクロアルキル)基を意味し、ここでアルキルは上記のように定義される。アルコキシ基の非限定的な例としては、メトキシ基、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ、およびシクロヘキソキシが挙げられる。アルコキシ基は、任意に置き換えるか、置換しないことができる。置換される場合、置換基(s)は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハイドロキシ、ハイドロイヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリルからなるグループから独立して1つ以上のグループを選ぶことが望ましい。
用語「シクロアルキル」は、3~20個の炭素原子、好ましくは3~12個の炭素原子、より好ましくは3~8個(例えば3、4、5、6、7または8個)の炭素原子、および最も好ましくは3~6個(例えば3、4、5または6個)の炭素原子を含む飽和または部分不飽和の単環式または多環式炭化水素置換基を指す。単環式シクロアルキルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチルなどが挙げられ、好ましくはシクロアルキルである。ポリシクロアルキルには、スピロ環、縮合環又はブリッジリングを有するシクロアルキルが含まれる。
「スピロ・シクロアルキル」という用語は、5~20の会員の多環状基で、一つの共有炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を通して結合された個々の環を持つ(スピロ・アトム)が、この環は1つ以上の二重結合を含むことができるが、どれも完全に結合されたπ‐電子系を持っていない。スピロシクロアルキルは、好ましくは6~14員のスピロシクロアルキルであり、より好ましくは7~10員のスピロシクロアルキルである。スピロ原子の数によれば、スピロシクロアルキルは、モノスピロシクロアルキル、ディスピロシクロアルキル又はポリスピロシクロアルキルに分類することができ、スピロシクロアルキルは、好ましくはモノスピロシクロアルキル又はディスピロシクロアルキルであり、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員モノスピロシクロアルキルである。スピロシクロアルキルの限定されない例には以下が含まれる。
[化24]
「フューズド・シクロアルキル」という用語は、5~20の全炭素多環性基を意味し、その中の各リングは、隣接するカーボン原子対を他のリングと共有し、1つ以上のリングは、1つ以上の二重結合を含むことができるが、どれも完全にコンジュゲートされたπ-電子系を持っていない。縮合シクロアルキルは、6~14員の縮合シクロアルキルであることが好ましく、7~10員の縮合シクロアルキルであることがより好ましい。環の数に応じて、縮合シクロアルキルは、二環式、三環式、四環式または多環式縮合シクロアルキルに分割することができ、縮合シクロアルキルは、好ましくは、二環式または三環式縮合シクロアルキルであり、より好ましくは、5員/5員、または5員/6員の二環式縮合シクロアルキルである。フューズドシクロアルキルの限定されない例には以下が含まれる。
[化25]
「ブリッジド・シクロアルキル」という用語は、5~20個の全炭素多環基を意味し、この系内の2つの環はそれぞれ2つの離れた炭素原子を共有し、その環は1つ以上の二重結合を持つことができるが、どれも完全に結合されたπ-電子系を持っていない。架橋シクロアルキルは、6~14員の架橋シクロアルキルであることが好ましく、7~10員の架橋シクロアルキルであることがより好ましい。部材の数によれば、ブリッジドされたシクロアルキルは、二環、三環、テトラシック又は多環のブリッジされたシクロアルキルに分類でき、また、ブリッジされたシクロアルキルは、好ましくは二環、三環又はテトラシックのブリッジされたシクロアルキルであり、より好ましくは、二環又は三環のブリッジされたシクロアルキルである。ブリッジド・シクロアルキルの限定されない例には以下が含まれる。
[化26]
シクロアルキル環は、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルの環に縮合した上記シクロアルキル(モノシクロアルキル、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキルおよび架橋シクロアルキルを含む)を含み、ここで、親構造に結合した環はシクロアルキルである。非限定的な例としては、インダニル、テトラヒドロナフチル、ベンゾシクロヘプチルなどが挙げられ、好ましくはベンゾシクロペンチル、テトラヒドロナフチルである。
シクロアルキルは、任意に置換または置換しないことができる。置換されている場合、置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオおよびオキソからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
「ヘテロシクリル」という用語は、N、O、S、S(O)とS(O)2から構成されるグループから選ばれたが、リング原子の残りは炭素原子であるが、リングに-O-O-、-O-S-または-S-Sinを除いて、1つ以上の環原子がヘテロ原子である、3~20の構成された飽和又は部分的に不飽和な単循環又は多環式炭化水素代用グループを意味する。好ましくは、ヘテロシクリルは、1~4(例えば、1、2、3、または4)原子がヘテロ原子である3~12個の環原子を有し、好ましくは、1~3原子がヘテロ原子である3~8(例えば、3、4、5、6、7、または8)個の環原子を有し、好ましくは、1~3原子がヘテロ原子である3~6個の環原子を有する。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモピペラジニルなどが挙げられ、好ましくはテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピロリジニルである。多環ヘテロシクリルには、スピロ環、フューズリング又はブリッジリングを有するヘテロシクリルが含まれる。
「スピロヘテロシクリル」という用語は、1つの共有原子(spiro atomと呼ばれる)を通して結合された個々の環を持つ5~20個の多環ヘテロシクリル基を意味し、1つ以上の環原子はN、O、S、S(O)とS(O)2から成るグループから選ばれたヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素原子であり、そのリングは1つ以上の二重結合を含むことができるが、どれも完全に結合されたπ‐電子系を持っていない。スピロヘテロシクリルは、好ましくは6~14員のスピロヘテロシクリルであり、より好ましくは7~10員のスピロヘテロシクリルである。スピロ原子の数によれば、スピロヘテロシクリルは、モノスピロヘテロシクリル、ディスピロヘテロシクリル、又はポリスピロヘテロシクリルに分けられ、スピロヘテロシクリルは、望ましくは、モノスピロヘテロシクリル又はディスピロヘテロシクリルであり、より望ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員、または5員/6員スピロヘテロシクリルの非限定的な例には以下が含まれる。
[化27]
「フューズドヘテロシクリル」という用語は、5~20のメンバーからなる多環ヘテロシクリル基を意味し、各リングは、隣接する原子対を他のリングと共有し、1つ以上のリングは1つ以上の二重結合を含むことができるが、どれも完全にコンジュゲートされたπ-電子系を持たず、1つ以上のリング原子は、N、O、S、S(O)とS(O)2からなるグループから選ばれたヘテロ原子であり、残りのリング原子は炭素原子である。縮合ヘテロシクリルは、6~14員の縮合ヘテロシクリルであることが好ましく、7~10員の縮合ヘテロシクリルであることがより好ましい。員環の数に応じて、縮合ヘテロシクリルは、二環式、三環式、四環式または多環式縮合ヘテロシクリルに分割することができ、縮合ヘテロシクリルは、好ましくは、二環式または三環式縮合ヘテロシクリルであり、より好ましくは、5員/5員または5員/6員の二環式縮合ヘテロシクリルである。フューズドヘテロシクリルの限定されない例には以下が含まれる。
[化28]
「ブリッジドヘテロシクリル」という用語は、5~14の構成される多環ヘテロシクリル基を意味し、そのうちの2つの環はそれぞれ2つの断絶された原子を共有し、そのうちの1つ以上の環は1つ以上の二重結合を持つことができるが、どれも完全にコンジュゲートされたπ-電子系を有しておらず、1つ以上の環原子はN、O、S、S(O)とS(O)2からなるグループから選ばれたヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素原子である。架橋ヘテロシクリルは、6~14員の架橋ヘテロシクリルであることが好ましく、7~10員の架橋ヘテロシクリルであることがより好ましい。員環の数に応じて、架橋されたヘテロシクリルは、二環式、三環式、テトラ環式または多環式架橋ヘテロシクリルに分割することができ、架橋されたヘテロシクリルは、好ましくは、二環式、三環式またはテトラ環式架橋ヘテロシクリルであり、より好ましくは、二環式または三環式架橋ヘテロシクリルである。架橋ヘテロシクリルの限定されない例には以下が含まれる。
[化29]
ヘテロシクリル環は、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルの環に融合された上記ヘテロシクリル(モノ-ヘテロシクリル、融合ヘテロシクリル、スピロヘテロシクリルおよび架橋ヘテロシクリルを含む)を含み、親構造に結合された環はヘテロシクリルである。これらの限定されない例には以下が含まれる。
[化30]
ヘテロシクリルは、任意に置換または置換しないことができる。置換されている場合、置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオおよびオキソからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
「アリール」という用語は、6~20員の全炭素単環又は多環フューズドリング(すなわち、系内の各リングは、系内の他のリングと隣接するカーボン原子のペアを共有する)を意味し、コンジュゲートされたπ-電子系を有し、好ましくは6~10員のアリールを持ち、より好ましくは6員のアリール、例えば、フェニル基及びナフチルを有する。アリール環は、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環に縮合することができ、ここで、親構造に結合した環はアリール環である。これらの限定されない例には以下が含まれる。
[化31]
アリールは置換することも、置換することもできる。置換されている場合、置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオおよびヘテロシクリルチオからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
「ヘテロアリル」という用語は、O、S及びNからなるグループから選ばれた1~4(例えば1、2、3、または4)のヘテロアトムからなる5~20のメンバーからなるヘテロアリル系を指す。ヘテロアリルは、好ましくは、1~3のヘテロアトムからなる5~10(例えば、5、6、7、8、9又は10)のメンバーからなるヘテロアリルであり、より好ましくは、1~3のヘテロアトムからなる5又は6のメンバーからなるヘテロアリルである。非限定的な例としては、例えば、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル基、チアゾリル基、オキサゾリル、ピロリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラジニルなどが挙げられる。ヘテロアリール環は、アリール、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルの環に縮合することができ、ここで、親構造に結合した環はヘテロアリール環である。これらの限定されない例には以下が含まれる。
[化32]
ヘテロアリルは、任意に置換または置換しないことができる。置換されている場合、置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオおよびヘテロシクリルチオからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
「アルキルチオ」という用語は、a -S-(アルキル)および-S-(非置換シクロアルキル)基を意味し、ここでアルキルは上記のように定義される。アルキルチオの非限定的な例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、およびシクロヘキシルチオが挙げられる。アルキルチオは、任意に置換することも、置換しないこともできる。置換されている場合、置換基群は、好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオおよびヘテロシクロアルキルチオからなる群から独立して選択される1つ以上の基である。
「シクロアルキロキシ」という用語は、-O-シクロアルキル基を意味し、ここでシクロアルキルは上記で定義される。
「ハロアルキル」という用語は、ハロゲンによって置換されたアルキル基を意味し、ここでのアルキルは上記で定義される。
「ハロアルコキシ」という用語は、ハロゲンによって置き換えられたアルコキシ基を意味し、ここでのアルコキシは上記で定義される。
「Hydroxyalkyl」という用語は、アルキルが上記で定義されているように、水酸化物によって置換されたアルキル基を意味する。
「アミノアルキル」という用語は、アミノ(s)で置換されたアルキル基を意味し、アルキルは上記で定義される。
「水酸化物」という用語は-OH族を意味する。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、ブロミンまたはヨウ素を意味する。
「アミノ」は-NH2族を指す。
「シアノ」は-CN グループを意味する。
「ニトロ」という語は-NO2群を意味する。
「アルデハイド」という用語は、-C(O)H群を意味する。
「炭酸」という用語は、-C(O)OH族を意味する。
「アルコキシカルボニール」という用語は、-C(O)O(アルキル)又は-C(O)O(cycloalkyl)基を意味し、これは、アルキル及びシクロアルキルが上記で定義されるものである。
「任意」又は「任意」とは、後述する事象又は状況が、その後に生じうるが、必要ではないことを意味し、このような記述には、事象又は状況が生じないか、又は生じない状況が含まれる。例えば、「ヘテロシクリルは、任意にアルキルに置換される」とは、アルキル基が存在することができるが、必要ではないことを意味し、そのような記述には、ヘテロシクリルがアルキルに置換され、ヘテロシクリルがアルキルに置換されないという状況が含まれる。
「置換」とは、グループ内の1つ以上の水素原子、好ましくは5までの(例えば1、2、3、4又は5)及びより好ましくは1~3の水素原子を指し、それぞれの置換体が独立したオプションを有する(すなわち、置換体は同一または異なってもよい)置換体の対応する数によって独立に置き換える。もちろん、置換基はその可能な化学的位置にしか存在しない。当業者は、過度の努力なしに、実験または理論により、置換が可能か不可能かを決定することができる。例えば、不飽和結合(オレフィニックのような)を持つ自由水素と水素原子及び炭素原子を持つアミノまたはハイドロキシーの組合せは不安定であろう。
「医薬品組成」という用語は、ここに記載されている1つ以上の化合物または生理学的/薬学的に容認可能な塩またはそれらのプロドラッグとその他化学成分、および生理学的/薬学的に容認可能なキャリアおよび補助剤のようなその他成分との混合物を意味する。医薬組成物の目的は、生物学的活性を示すように活性成分の吸収を助ける化合物の生物への投与を容易にすることである。
「薬事上許容される塩」は、哺乳動物において安全かつ効果的であり、望まれる生物学的活性を有する本開示の複合物の塩を意味する。
本開示の混合物は、また、それらの同位体誘導体を含むことができる。「同位体誘導体」という用語は、1つ以上の同位体濃縮型原子の存在においてのみ構造が異なる複合物を意味する。例えば、水素を「ジュートリウム」又は「トリチウム」に置き換えることを除き、本開示の構造を有する複合物、又はフッ素を18F-フッ素ラベル(18F同位体)に置き換えること、又は炭素を11C-、13C-、又は14C-濃縮型炭素(11C-、13C-、又は14C-炭素ラベル)に置き換えること、11C-、13C-、又は14C-同位体は本開示の範囲内である。このような化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツール又はプローブとして、又は病気の生体内診断画像のためのトレーサーとして、又は薬理学、薬理学又はレセプター研究のためのトレーサーとして使用することができる。デューテッド化合物は、一般に、非デューテッド化合物に匹敵する活性を保持することができ、また、特定の場所でデューテッドされると、その結果生じた化合物はより良い代謝安定性を達成することができ、それによって、ある種の治療上の利点を得ることができる(例えば、生体の半減期が増加するか、または、少ない量の必要量が減少する)。
剤物または剤理学的に活性化された剤品の場合、「治療有効量」という用語は、無毒であるが所望の効果を達成できる十分な量の剤または剤品を指す。効果量の判定は、受取人の年齢や概況、具体的な活動内容によって人によって異なる。ケースにおける適宜有効量は、通常の実験に従って当業者によって決定され得る。
発明開示の組合せの合成方法
本開示の目的を達成するため、本開示は、以下の技術的解決策を適用する。
計画1
式(I)又は、方程式、メソマー、ラセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は、本開示による薬理的に受け入れられる塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化33]
式(IA)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬が存在するときの縮合反応に従わせ、式(I)の複合体を得る。式(I)では、R1からR7、L、mおよびnは式(I)の複合体で定義される。
計画2
公式(I-P1)又は第三者、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化34]
式(IA-P1)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(I-P1)の複合体を得る。式(I-P1)の複合体R1からR7、L、mおよびnは式(I)の複合体で定義される。
計画3
公式(I-P2)又は第三者、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示による薬理的に受け入れられる塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化35]
式(IA-P2)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(I-P2)の複合体を得る。式(I-P2)の複合体R1からR7、L、mおよびnは式(I)の複合体で定義される。
計画4
式(II)の化合物またはその互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、または本開示による薬学的に許容されるその塩を製造するための方法は、以下の工程を含む。
[化36]
式(IIA)と(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の縮合反応に従い、式(II)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、zは0,1,2,3または4であり、R7へのR1は式(I)の複合体で定義される。
計画5
公式(II-P1)又は第三者、メソマー、ラセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化37]
式(IIA-P1)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(II-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN,N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R1からR7,L,m,zにすることは式(II)の複合体で定義される。
計画6
公式(II-P2)又は第三者、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化38]
式(IIA-P2)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(II-P2)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN,N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R1からR7,L,m,zにすることは式(II)の複合体で定義される。
計画7
式(III)の化合物またはその互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、または本開示による薬学的に許容されるその塩を製造するための方法は、以下の工程を含む。
[化39]
式(IIA)と式(IIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の凝縮反応に従い、式(III)の複合体を得る。式(III)では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
計画8
公式(III-P1)又は第三者、メソマー、ラセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化40]
式(IIIA-P1)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中で凝縮反応に従わせて式(III-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
計画9
公式(III-P2)又は第三者、メソマー、レーセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化41]
式(IIIA-P2)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の凝縮反応に従わせて式(III-P2)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R1からR3, R5, R7, R8,mとzは式(III)の複合体で定義される。
計画10
公式(IV)又は、トートマー、メソマー、レーセマート、エナンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを構成する。
[化42]
式(IA)と式(IIB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応に従い、式(IV)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R8,mとnとのR1は式(IV)の複合体で定義される。
計画11
式(IV-P1)の化合物またはその互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、またはそれらの混合物、または本開示による薬学的に許容されるその塩を製造するための方法は、以下の工程を含む。
[化43]
式(IA-P1)と(IIIB)の複合体を、アルカリ性試薬が存在する状態で縮合反応に従い、式(IV-P1)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬はN、N-ジイソプロピルエチアミンが好ましく、R8、m、nのR1は式(IV)の複合体で定義される。
計画12
公式(IV-P2)又は第三者、メソマー、ラセマート、エナンチメンチウム、ジアステレオマー、それらの混合物、又は本開示で許容される薬学的に許容される塩を調合するための方法は、以下のステップを含む。
[化44]
式(IA-P2)の化合物および(IIIB)の化合物を、アルカリ性試薬の存在下で縮合反応にかけて、式(IV-P2)の化合物を得る。ここで、アルカリ性試薬は、好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり、R8、mおよびnへのR1は、式(IV)の化合物において定義される通りであり、縮合反応において使用される縮合剤は、好ましくは、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。
上記の反応のアルカリ性試薬は有機塩基と無機塩基を含んでいる。有機塩基としては、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、酢酸カリウム、ナトリウムtert-ブチルおよびカリウムtert-ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。無機塩基としては、水素化ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムおよび水酸化カリウムが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである。
上記の反応は溶剤で行われる。使用される溶媒には、酢酸、メタノール、エタノール、n-ブタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、石油エーテル、エチル・エーテル、n-ヘキサン、ジメル・スルフォキシド、1,4-ジオキサン、エチレン・グリコールジメル・エーテル、水又はN,N-ジメルホルムミドの混合物、好ましくはN,N-ジメルフォムミドが含まれるが、これらに限定されない。
上記の凝縮反応の中の凝縮剤は、1-(3-エチルアミノプロピル)、N'-ジシクロジイミド、N'-ジイソジアル・カルボジイミド、O-(ベンゾトリアゾル-1)、N'、N'、N'-テトラムエチルウロニウム・テトラフオゾル、1-ハイドキシ-7-アゾトリアゾル、O-(ベンゾトリアゾル-1-yl)、N'、N'-テトラムエチルウロニウム・ヘキソフォスファント、2-(7-アゾベンゾトリアゾル)-N、N'、N'-テトラムエチルウロニウム・ヘキソフォスファントを含むが、これに限らない。2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)、N'、N'-テトラミヌム・ヘキシロフォスファント、ベンゾトリアゾル-1-yloxytris-1-yl、望ましくは2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)-N、N'、N'-テトラミウロニウム・ヘキサフォスファントである。
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、上述の明細書に記載されている。本発明に記載されている方法及び類似の又は同一の材料は、本開示を実施又はテストするために使用することができるが、好ましい方法及び材料は以下に発明する。本明細書及びクレームを通して、本開示の他の特徴、目的及び利点が明らかになる。明細書及びクレームにおいて、文脈が明確にそうでないことを示す場合を除き、単数形には複数の紹介者が含まれる。別に定義されない限り、ここで使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される一般的な意味を有する。明細書に引用される全ての特許及び出版物は、参考文献に組み込まれている。本開示の好ましい実施例をより完全に説明するために、以下の例を提供する。これらの例は、何らかの形で本開示の範囲を制限するものと解釈されるべきではなく、本開示の範囲はクレームによって定義される。
核磁気共鳴(NMR)および/または質量分析(MS)により、この化合物の構造を確認した。NMRシフト(δ)は10-6 (ppm)で表される。NMRはBruker AVANCE-400マシンによって決定される。判定溶媒は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO‐d6)、重水素化クロロホルム(CDCl3)及び重水素化メタノール(CD3OD)であり、内標準物質はテトラメチルシラン(TMS)である。
MS はAgilent 1200 / 1290 DAD6110/6120 Quadrupole MS 液体クロマトグラフ/質量分析計(製造元: Agilent, MS モデル: 6110/6120 Quadrupole MS), waters ACQuity UPLC-QD/SQD (製造元: 水、MS モデル: waters ACQuity Qda検出部/waters SQ検出部), THERMO Ultimate 3000-Q-Exactive (製造元: THERMO, MS モデル: THERMO Q Exactive)である。
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)をAgilent HPLC 1200DAD, Agilent HPLC 1200VWDおよびWaters HPLC e2695-2489高圧液体クロマトグラフィーで決定した。
キラルHPLCをAgilent 1260 DAD高速液体クロマトグラフィーで測定した。
調製HPLCは、水面2545-2767、水面2767-SQ Detecor2、島津LC-20APおよびGilson GX-281の調製クロマトグラフィーで実施した。
島津LC‐20AP調製ガスクロマトグラフ上でカイラル調製を行った。
使用したCombiFlash急速調装置はCombiflash Rf200(TELEDYNE ISCO)であった。
Yantai Huanghai HSGF254または青島GF254シリカゲルプレートをさらさら層シリカゲルクロマトグラフィー(TLC)プレートとして使用した。TLCで使用したシリカゲルプレートの寸法は0.15~0.2mmであり、シリカゲルプレートの精製に使用した寸法は0.4~0.5mmであった。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーの担体としては、Yantai Huanghai 200~300メッシュのシリカゲルが一般的に用いられた。
ノボスターマイクロプレートリーダー(ドイツ、BMG社)により、キナーゼ抑制率とIC50 値を測定した。
本開示の既知の出発材料は、当該技術における公知方法により作成することができるか、または、ABCR GmbH & Co. KG, Acros Organics, Aldrich Chemical Company, Accela ChemBio Inc., Dari Chemical Company等から購入することができる。
別の記述がない限り、反応はアルゴン雰囲気または窒素雰囲気の下で行うことができる。
アルゴン雰囲気窒素雰囲気は、反応フラスコにアルゴンまたは窒素風船(約1L)が装着されていることを意味する。
水素雰囲気とは、反応フラスコに水素気球(約1L)が搭載されていることを意味する。
加圧水素化反応はParr 3916EKX水素化装置と青蘭QL-500水素生成部またはHC2-SS水素化装置で行われた。
水素化反応では、反応系は全体的に真空中にあり、水素で満たされ、上記の操作を3回繰り返した。
CEM Discover-S 908860型マイクロ波反応器を使用した。
実施例に別段記載のない限り、この水溶液解を指す。
特に記載がない限り、反応温度は20℃から30℃までである。
この例の単一の構成は、キラル原料または単結晶構造からの合成によって確認することができる。
さらさら層クロマトグラフィー(TLC)により、この例の反応過程をモニターした。この反応に用いられた現像溶剤は、A:ジクロロメタン/メタノール系、B: n-ヘキサン/エチル酢酸系、C:石油エーテル/エチル酢酸系、D:アセトン、E:ジクロロメタン/アセトン系、F:酢酸エチル/ジクロロメタン系、G:酢酸エチル/ジクロロメタン/n-ヘキサン、H:酢酸エチル/ジクロロメタン/アセトンである。溶媒の体積比は化合物の極性に応じて調整し、トリエチルアミンなどのアルカリ試薬や酢酸などの酸性試薬も少量添加して調整することができた。
(実施例1)
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl-N-(1-(3-クロロフェニール)-2-hydroxyethyl)アセタミド1
[化45]
ステップ1
テルト-ブチル2-(2-ブロモ-4-オキシオ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イリル)酢酸1c
化合物2-ブロモ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-4(5H)-one-1a(600mm、2.58mmol)をテトラヒドロ液10mlに溶かし、続いてテトラハイロ液にリチウムヘキサメチルディシラジド1Mを加えた(3.8ml、3.87mmol)。反応液を-78℃で1時間かき混ぜ、続いて、テルト-バチル2-クロロアセテート1b(622mm、4.13mmol)を加えた。反応液は室温までゆっくりと温められ、15時間反応した。30mlの水を加え、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機相を飽和塩素酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、開発中の溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体1c(900mm)を得たが、収量99%であった。
MS m/z (ESI): 346.5 [M+1]
ステップ2
tert-ブチル 2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸1e
2,4,5-トリクロロピリミジン1d(200mm、1.09mmol)、ヘキサメチルジスタン(375mm、1.09mmol)、塩化リチウム(65mm、1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(163mm、0.15mmol)を混ぜ、ジオキサン6mlに懸濁した後、反応液を100℃に加熱し、8時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて1c(85mm、0.25mmol)、クプロイオジド(30mm、0.16mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(43mm、0.07mmol)を添加した。反応液を105℃まで加熱し、3時間かき混ぜた。飽和フッ化カリウム溶液5mLを加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧下に集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体1e(38g)を得た。収量: 25.3%であった。
MS m/z (ESI): 414.3 [M+1]
ステップ3
tert-ブチル 2-(2-(5-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸1g
化合物1e(38mm、0.09mmol)をテトラヒドロフラン溶媒2mlに溶かし、続いてテトラハイドロ-2H-ピラン-4-amine 1f(18mmol、0.18mmol、上海ビデファルマテック社)とN,N-ジイソプロピルエチラミン(60mm、0.45mmol)を加えた。反応液は、マイクロ波炉で120℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cを用いて精製し、標記1g(30g)を得た。収量: 68.2%であった。
MS m/z (ESI): 479.3 [M+1]
ステップ4
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸1h
ジクロロメタン2mlに1g(18g、37mm)を溶かし、続いてトリフロロアセチン酸(0.3ml)を加えた。反応液を2時間かき混ぜ、減圧した後、次の段階で直接使用した原題複合体1hを得た。
MS m/z (ESI): 423.3 [M+1]
ステップ5(S)-2-(5-(2-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アセトアミド1
粗化合物1h(18ag, 42mm), (S)-2-アミノ-(3-クロロフェニール)エタン-1ol-1i(14ag, 81mm, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.), 2-(7-azabenzor-1yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (15g, 1.09mmol), N,N-diisopropyl ethylamine (27mm, 200mmol)をN,N-diisopropyl ethylamine (2ml)に溶かし、2時間かき混ぜた。標記化合物1(5mm)は調製・精製により得られ、収量は20.4%であった。
MS m/z (ESI): 576.3 [M+1]
1 H核磁気共鳴(400MHz、CD3 OD): δ 8.45(s、1H)、8.22(s、1H)、7.49~7.52(m、1H)、7.20~7.22(m、3H)、4.98~4.99(m、1H)、3.97~4.01(m、3H)、3.88~3.91(m、4H)、3.72~3.75(m、4H)、3.57~3.61(s、2H)、1.96~1.98(m、2H)、1.58~1.61(m、2H)。
(実施例2)
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-Pyran-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-dimethyl-4-oxo-4,6-dihydro-5H-thieno[2,3-c]pyrrol-5-yl)-N-(-(1-(3-chlorophenyl)-2-hyochyel)アセタミド2
[化46]
ステップ1
6,6-ジメチル-5,6-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピロール-4-オン2b
6,6-Dimel-5,6-dihydro-4H-thieno[2,3-c]ピロール-4-one 2a(特許出願「WO2016106029」に開示されている方法で調製された1mmol, 180mmol)をN,N-ジメルホルムミド10mlに溶かし、続いて水素ナトリウム(82mm, 2.1mmol)を0°Cに加えて1時間かき混ぜた。メチルクロロアセテート(233mm,2.1mmol)を加え、反応液を一晩かき混ぜた。酢酸エチル(150ml)を加え、反応液を水で洗浄した。有機相は無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧されて濃縮された。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、開発中の溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体2b(130g)を得たが、収量は51%であった。
MS m/z (ESI): 240.1 [M+1]
ステップ2
メタイル2-(2-ブロモ-6,6-ジメル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-イリル)酢酸塩2c
化合物2b(130mm、0.54mmol)をアセトニトリル10mlに溶かし、続いてN‐ブロモスチニミド(97mm、0.54mmol)を0°Cで添加した。反応液を16時間かき混ぜ、ロータリー蒸発で乾固させた。残留物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、開発中の溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体2c(120mm)を得たが、収量は69%であった。
MS m/z (ESI): 318.2 [M+1]
ステップ3
メタイル2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-yl)-6,6-ジメル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)酢酸2d
化合物2c(110mg、0.35ミリモル)をジオキサン20mLに溶解し、次いで4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビス(1,3,2-ジオキサボロラン)(210mg、0.83ミリモル)、酢酸カリウム(100mg、1.0ミリモル)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライド(25mg、0.03ミリモル)を添加した。添加が完了した後、反応系はアルゴンで3回浄化し、90℃で2時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて2,4,5-トリクロロピリミジン(95mmol、0.52mmol)、無水カリウム炭酸塩(72mmol、0.52mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(40mm、0.03mmol)を加えた。水0.3mlを滴下した。添加が完了した後、反応系はアルゴンで3回浄化し、90℃で2時間かき混ぜた。反応液を室温に冷やし、フィルターをかけた。ろ過液を濃縮し、2d(60g)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 386.1 [M+1]
ステップ4
メタイル2-(2-(5-クロロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-ジムエチル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)酢酸2e
粗化合物2d(60、0.16ミリモル)をテトラヒドロフラン5mlに溶かし、続いてテトラハイロピラン‐4‐アミン(24、0.24ミリモル)とN,N‐ジイソプロピルエチレン(100、1.0ミリモル)を添加した。反応液は、マイクロ波炉で100℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、開発中の溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物2e(30mm)を得たが、収量は43%であった。
MS m/z (ESI): 451.1 [M+1]
ステップ5
2-(2-(5-クロロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-ジメル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)酢酸2f
化合物2e(30mm、0.06mmol)をメタノール3ml、水0.5mlに溶かし、続いて水酸リチウム(16mm、0.7mmol)を加えて1時間反応した。1 M希塩酸を滴下で加え、反応液をpH 3に調整した。濃度後に標記粗2f(29g)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 437.2 [M+1]
ステップ6
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-Pyran-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-dimethyl-4-oxo-4,6-dihydro-5H-thieno[2,3-c]pyrrol-5-yl)-N-(-(1-(3-chlorophenyl)-2-hyochyel)アセタミド2
粗化合物2f(29、0.06mmol)は、N,N-ジメルホルムミド5mlでジスロル化され、続いて2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)-N,N',N'-テトラメルウロニウムヘキサフォロゾン酸(15g、0.06mmol)、複合物1i(11g、0.06mmol、上海ビデファーマテック社)、およびN,N-ジイソプロピルエチラミン(100mm、1.0mmol)の添加が行われた。反応液は一晩で反応し、その後フィルターをかけた。現像溶剤系Aを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2(5mm)を得たところ、13%の収量であった。
MS m/z (ESI): 590.1 [M+1]
1 H核磁気共鳴(400MHz、CD3 OD): δ 8.30(s、2H)、7.41~7.28(m、4H)、4.99~4.97(m、1H)、4.25(d、2H)、4.02~4.00(m、3H)、3.80~3..78(m、2H)、3.76~3.58(m、2H)、1.66~1.58(m、2H)、1.66~1.58(m、8H)。
(実施例3-P1、3-P2)
(S)-2-(2-(5-Chloro-2-(2-(S)-2-(2-Chloro-2H-pyran-4-yl)群)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2]pyridin-5(4H)-yl)-N-(S)-2-hydroxy-1-(m-methylphenyl)etyl)propionamide-3-P1(R)-2-(2-(5-Chloro-2H-pyran-4-yl)群)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl-N-((S)-2-hydroxy-1-(m-methylphenyl)etyl)
[化47]
ステップ1
テルト-ブチル2-(2-ブロモ-4-オキシオ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イリル)プロピオナート3b
化合物1a(800mm、3.44mmol)をテトラハイドロ液10mlに溶かし、続いてテトラハイドロ液(5.2ml、5.20mmol)にリチウムヘキサムチルディシラジド1 Mを加えた。反応液を-78℃で1時間かき混ぜ、続いて、テルト-ブチル2-ブロモプロピオン酸3a(622mm、4.13mmol、東京化学工業(上海)社)を加えた。反応液は室温までゆっくりと温められ、その後15時間反応した。水30mlを加え、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物3b(1.10g)を得たが、収量は88.6%であった。
MS m/z (ESI): 360.2 [M+1]
ステップ2
tert-ブチル2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオナート3c
1d(200mm、1.09mmol)、ヘキサルネチルディスカンナン(375mmol、1.09mmol)、塩化リチウム(65mmol、1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(163mm、0.15mmol)を混ぜ、ジオキサン6mlに懸濁した後、反応液を100℃に加熱し、8時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて3b(115mm、0.32mmol)、クプロイオジド(30mm、0.16mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(43mm、0.07mmol)を添加した。反応液を105℃まで加熱し、3時間かき混ぜた。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物3c(50mm)を得た。収量: 31.3%であった。
MS m/z (ESI): 428.3 [M+1]
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオナート3d
化合物3c(50mm、0.12mmol)を2mlのテトラヒドロフランに溶かし、続いて4-アミノテトラハイロピラン1f(23mm、0.24mmol)とN,N-ジイソプロピルエチラミン(75mm、0.58mmol)を加えた。反応液は、マイクロ波炉で120℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物3d(50mm)を得た。収量: 86.8%であった。
MS m/z (ESI): 493.3 [M+1]
ステップ4
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸3e
化合物3d(20mg、40μmol)をジクロロメタン2mLに溶解し、続いてトリフルオロ酢酸(0.7mL)を添加し、反応溶液を2時間撹拌した。反応液を減圧下に集中させ、粗標記化合物3e(40mm)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 437.3 [M+1]
ステップ5
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl-N-((S)-2-hydroxy-1-(m-methylphenyl)etyl)プロピオナミド3-P1
2-(5-(2-(2-(R)-(2-Chloro-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl-N-((S)-2-hydroxy-1-(m-methylphenyl)etyl)プロピオナミド3-P2
粗化合物3e(40mm, 91 cumol), (S)-2-amino-2-(m-methylphenyl) エタン-1-3f(27mm, 180 cumol, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.), 2-(7-azabenzor-1-yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (40mm, 106 cumol), N,N-diisopropyl ethylamine (59mm, 456 cumol)を2mlのN,N-反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル: Gilson 281、クロマトグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 21.2*150mm、5mm、C18;移動層: A-水(0.1%トリフルオロアセト酸)、B-アセトニトリル;流量:30m/min;カラム温度:室温)により、残留物を精製し、標記化合物3-P1および3-P2(11mm、9mm)を得た。
3-P1 シングル構成化合物(短い保持時間) MS m/z (ESI):570.1[M+1]。
HPLC分析:保持時間11.21分、純度: 98.2%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 21.2×150mm、5mm;移動層: A-水(0.1%トリフロロアセト酸)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.45 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.03-7.19 (m, 4H), 5.36-5.39 (m, 1H), 4.96-4.98 (m, 1H), 3.97-4.01 (m, 3H), 3.74-3.77 (m, 2H), 3.52-3.56 (m, 1H), 3.51-3.53 (m, 3H), 3.01-3.03 (m, 2H), 2.25 (s, 3H), 2.02 (d, 2H), 1.59-1.63 (m, 2H), 1.44 (d, 3H).
3-P2 シングル構成化合物(長期保持時間) MS m/z (ESI): 570.3 [M+1]。
HPLC分析:保持時間12.14分、純度: 96.2%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 21.2×150mm、5mm;移動層: A-水(0.1%トリフロロアセト酸)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.07-7.23 (m, 4H), 5.32-5.35 (m, 1H), 4.96-4.98 (m, 1H), 3.97-4.01 (m, 3H), 3.73-3.76 (m, 4H), 3.52-3.56 (m, 2H), 3.22-3.25 (m, 1H), 3.15-3.17 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.01-2.03 (m, 2H), 1.59-1.63 (m, 2H), 1.46 (d, 3H).
(実施例4-P1、4-P2)
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-hydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl-N-((S)-1-(3-クロロフェニール)-2-hydroxyethyl)プロピオナミド4-P1
(R)-2-(2-(5-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド4-P2
[化48]
粗化合物3e(53mg、121μmol)、化合物1i(50mg、240μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N'、N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(75mg、180μmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(78mg、600μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド2mLに溶かした。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル: Gilson 281;クロマトグラフィックコラム: Sharpsil-T, Prep 21.2*150mm, 5mm, C18;移動層:A-Water (10mMアンモニウムビカルボネート), B-アセトニド;流量:30m/m;カラム温度:室温)で精製し、標記化合物4-P1および4-P2(15mm, 15mm)を得た。
4-P1 シングル構成化合物(短い保持時間) MS m/z (ESI): 590.3 [M+1]
HPLC分析:保持時間10.75分、純度: 98.6%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 21.2*150mm、5mm;移動層: A-水(10mMアンモニウムビカルボネート)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.43 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.22-7.24 (m, 3H), 5.30-5.35 (m, 1H), 4.98-4.99 (m, 1H), 3.95-3.97 (m, 3H), 3.76-3.78 (m, 2H), 3.70-3.72 (m, 1H), 3.55-3.57 (m, 3H), 3.04-3.06 (m, 2H), 2.00-2.02 (m, 2H), 1.58-1.62 (m, 2H), 1.44 (d, 3H).
4-P2 シングル構成化合物(長期保持時間) MS m/z (ESI): 590.3 [M+1]。
HPLC分析:保持時間11.75分、純度: 99.1%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 21.2×150mm、5mm;移動層: A-水(10mMアンモニウムビカルボネート)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.40 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.24-7.27 (m, 3H), 5.30-5.34 (m, 1H), 4.98-4.99 (m, 1H), 4.00-4.02 (m, 3H), 3.76-3.78 (m, 4H), 3.50-3.53 (m, 2H), 3.22-3.26 (m, 1H), 3.13-3.15 (m, 1H), 2.00-2.02 (m, 2H), 1.58-1.62 (m, 2H), 1.43 (d, 3H).
(実施例5)
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)-N-((S)-1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド5
[化49]
ステップ1
タート-ブチル2-(6,6-ジメル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)プロピオン酸5b
6,6-Dimel-5,6-dihydro-4H-チエノ[2,3-c]ピロール-4-one 5a(特許出願「WO2016106029」に開示されている方法で調製された1g,6mmol)をN,N-ジメルホルムミド10mlに溶かし、続いて水素ナトリウム(458mm,12mmol)を0°Cに加え、反応液を0°Cで1時間かき混ぜた。タート‐Butyl 2‐ブロモプロピオン酸(1.9g、9mmol)を加え、反応液を一晩かき混ぜた。酢酸エチル(200ml)を加え、反応液を水で洗浄した。有機相は無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧されて濃縮された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Aを用いて精製し、標記複合体5b(1.2g)を得たが、収量は67.9%であった。
MS m/z (ESI): 296.1 [M+1]
第2ステップ
タート-ブチル2-(2-ブロモ-6、6-ジメル-4-オキシオ-4、6-ジハイドロ-5H-チエノ[2、3-c]ピロル-5-yl)プロピオン酸5c
5b(1.2g、4.0mmol)をアセトニトリル20mlに溶かし、続いてN‐ブロモスチニミド(730mm、4.0mmol)を0°Cで加えた。反応液を16時間かき混ぜて集中させた。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Aを用いて精製し、標記複合体5c(1.2g)を得たが、収量は78.9%であった。
MS m/z (ESI): 374.2 [M+1]
ステップ3
tert-ブチル 2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3]ピロール-5-イル)プロピオナート5d
化合物5c(374mg、1ミリモル)を20mLジオキサンに溶解し、続いて4,4,4',4',5,5',5',5'-オクタメチル-2,2'-ビス(1,3,2-ジオキサボロラン)(609mg、2.4ミリモル)、酢酸カリウム(294mg、3.0ミリモル)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]白金(II)ジクロライド(73mg、0.1ミリモル)を添加した。添加が完了した後、反応系はアルゴンで3回浄化し、90℃で2時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて2,4,5-トリクロロピリミジン(275mmol、1.5mmol)、無水カリウム炭素(72mmol、0.52mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(207mm、1.5mmol)を加え、水1mlを液体に加えた。添加が完了した後、反応系はアルゴンで3回浄化し、90℃で2時間かき混ぜた。反応液を室温に冷やし、フィルターをかけた。ろ過液を濃縮し、さらさら層クロマトグラフィーで溶剤系Cを用いて精製し、化合物5d(150mm)、収量34%を得た。
MS m/z (ESI): 442.1 [M+1]
ステップ4
2-(2-クロロ-(2-クロロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-ジメル-4-オキシオ-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)プロピオナート5e
粗5d(150mm、0.34mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶かし、続いて1f(52mm、0.51mmol)とN,N-ジイソプロピルエチラミン(100mm、1.0mmol)を添加した。反応液は、マイクロ波炉で100℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Aを用いて精製し、化合物5e(80mm)を得たが、収量は46.5%であった。
MS m/z (ESI): 407.1 [M+1]
ステップ5
2-(2-(5-クロロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,6-ジムエチル-4oxo-4,6-ジハイドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロル-5-yl)プロパノ酸5f
5e(80mm、0.16mmol)をジクロロメタン5mlに溶かし、次いでトリフロアセチン酸1mlを滴状に加えた。反応液を1時間反応させた後、集中して標記化合物5f(71mm)、収量:100%を得た。
MS m/z (ESI): 450.8 [M+1]
ステップ6
プロピオナミド5-(2-(2-Chroo-2(5-Chloro-2H-pyran-4-yl)アミノピリミド-4-yl)-6,6-diエチル-4,6-dihydro-5H-thieno[2,3-c]pyrrol-5-yl)-N-((S)-2-Oxy-1-(m-methylphenyl)
5f(71mg、0.16mmol)をN,N-ジエチルホルムミドの5mlに溶解し、次いで2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)-N,N'、N'-テトラムエチルニウムヘキサフォロフォロフォシュファート(44mg、0.19mmol)、化合物3f(24mg、0.16mmol)、N,N-ジイソシルプロピルアミン(41mg、0.3mmol)が加わった。反応液は一晩で反応し、その後集中した。残留物を溶剤系Aでさらさら層クロマトグラフィーで精製し、化合物5(15)を得、収量:16%を得た。
MS m/z (ESI): 583.8 [M+1]
1 H核磁気共鳴(400MHz、CD3 OD): δ 8.32(s、2H)、7.25~7.02(m、4H)、4.99~4.97(m、1H)、4.36~4.27(m、1H)、4.05~3.95(m、3H)、3.81~3.70(m、2H)、3.63~3.50(m、2H)、2.30(d、3H)、2.05~1.95(m、2H)、1.78~1.74(m、3H)、1.68~1.57(m、8H)。
(実施例6)
(S) N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド6
[化50]
ステップ1
テルト-ブチル2-(2-(2-(メチオ)ピリミジン-4-yl)-4-オキシオ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)酢酸6b
2-(メタルチオ)-4-(n-ブチルチン)ピリミジン6a(60mm、0.14mmol、東京化学工業(上海)社)、複合体1c(50mm、0.14mmol)、クプロイオジド(10mm、0.05mmol)、ビス(トリフェンホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(20mm、0.03mmol)を105℃に加熱し、3時間かき混ぜた。飽和フッ化カリウム溶液5mLを加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物6b(15mm)を得た。収量: 26.5%であった。
MS m/z (ESI): 392.3 [M+1]
ステップ2
2-(2-(2-(methylsulfonyl)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)酢酸6c
ジクロロメタン2mlに化合物6b(15mm、0.04mmol)を溶かし、続いてm-クロロペルオキシボンゾ酸(19mm、0.09mmol)を加えた。反応液を3時間反応させた後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機相を合わせ、乾燥し、減圧下で濃縮し、表題化合物6c(20mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 424.3 [M+1]
ステップ3
2-(4-oxo-2-(2-(テトラハイドロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)酢酸6d
粗6c(10mm、23 mmumol)をテトラヒドロフラン2mlに溶かし、続いて1f(11mm、0.108mmol)とN,N-ジイソプロピルエチレン(15mm、0.108mmol)を添加した。この反応は、120℃のマイクロ波炉で1時間行った後、減圧された圧力の下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物を6d(5mm)、収量: 47.6%で得た。
MS m/z (ESI): 445.3 [M+1]
ステップ4
2-(2-Oxo-(2-(テトラハイドロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl 酢酸6e
1mlのジクロロメタンに6d(5mm、11mmumol)を溶かし、続いてトリフルオロアセチン酸(0.3ml)を加えた。反応を2時間かき混ぜ、減圧した後、粗標記化合物6e(10mm)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 389.3 [M+1]
ステップ5
(S) N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド6
粗化合物6e(5mg、13μmol)、コンパウンド1i(5mg、25μmol)、2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)-N,N'、N'-テトラムエチルニウムヘキサフォロフォロファンフェート(10mg、13μmol)、N,N-ジイソエチルプロピルアミン(8mg、60μmol)をN,N-ジエチルホルムミド1mlで1ml溶解し、2時間の反応液とした。標記化合物6(4mm)は調製・精製により得られ、収量は50.1%であった。
MS m/z (ESI): 542.3 [M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.50 (s, 2H), 7.37-7..42 (m, 5H), 5.10-5.13 (m, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.48 (t, 2H), 3.92-3.95 (m, 2H), 3.78-3.80 (m, 2H), 3.49-3.51 (m, 2H), 3.01 (s, 4H), 1..35-1.37 (m, 4H).
(実施例7)
(S)‐N‐(2‐ヒドロキシ‐1‐(m‐メチルフェニル)エチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)ジメチルアセトアミド7
[化51]
ステップ1
4-クロロ-5-メチル-2-(メチルスルホニル)ピリミジン7b
化合物4-クロロ-5-Melyl-2-(メチオ)ピリミジン7a(東京化学工業(上海)社、500mm、2.86mmol)をジクロロメタン10mlに溶解し、続いてm-クロロペロンボンゾ酸(1.270g、6.3mmol)を添加した。反応溶液を2時間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して粗標記化合物7b(510mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 207.2 [M+1]
ステップ2
4-クロロ-5-メトリー-N-(1-メトリー-1H-ピラゾル-5-イリ)ピリミジン-2-アミン7d
N-(1-mel-1H-pyrazol-5-yl)ホルミド7c(270mm、2.15mmol、特許出願「WO2017/80979」に開示されている方法で調製された)をN,N-ジメルホルミドに溶解し、続いて、0°Cでハイドリドナトリウム(60%、250mm、6.5mmol)を添加した。反応液を0.5時間かき混ぜ、続いて化合物7b(445mm、2.15mmol)を加えた。反応液はさらに2時間反応した。20mlの水を加え、酢酸エチルで反応液を抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体7d(240mm)を得た。収量: 49.7%であった。
MS m/z (ESI): 224.3 [M+1]
ステップ3
2-(2-(5-mel-Butyl-2-(1-mel-1H-pyrazol-5-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)酢酸7e
化合物7d(80mm、0.36mmol)、ヘキサムチルジスタンナン(140mmol、0.43mmol)、塩化リチウム(21mmol、0.35mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(61mm、0.05mmol)を混ぜ、ジオキサン6mlに懸濁した後、反応液を100℃に加熱し、8時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて1c(80mm、0.24mmol)、クプロイオジド(22mm、0.12mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(32mm、0.06mmol)を添加した。反応液を105℃まで加熱し、3時間かき混ぜた。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cで精製し、標記複合体7e(50mm)を得た。収量: 45.5%であった。
MS m/z (ESI): 455.3 [M+1]
ステップ4
2-(2-(5-Methyl-2-(1-methyl-1H-pyrazol-5-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)酢酸7f
化合物7e(25mm,55 mmul)を2mlのジクロロメタンに溶かし、続いてトリフロアセチン酸(0.7ml)を加えた。反応液を2時間かき混ぜ、次に減圧した後、次の段階で直接使用した粗複合体7fを得た。
MS m/z (ESI): 399.3 [M+1]
ステップ5
(S)‐N‐(2‐ヒドロキシ‐1‐(m‐メチルフェニル)エチル‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)ジメチルアセトアミド7
粗化合物7f(22mg、55μmol)、コンパウンド3f(16mg、105μmol)、2-(7-アゼンゾトリアゾル-1-yl)-N,N'、N'-テトラムエチロニウムヘキサフォロフォロフォシュファートフェート(38mg、106μmol)、N,N-ジイソシルプロピルアミン(57mg、450μmol)をN,N-ジエチルホルムミド2mlに溶解し、2時間の反応液とした。標記化合物7(15mm)は調製・精製により得られ、収量は51.0%であった。
MS m/z (ESI): 532.5 [M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.25 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.05-7.19 (m, 4H), 6.36 (s, 1H), 4.04-4.07 (m, 1H), 4.53 (s, 3H), 4.29 (s, 2H), 3.76-3.79 (m, 4H), 3.15-3.19 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.32 (s, 3H).
(実施例8-P1、8-P2)
(S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8
(R)-N-((S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8
[化52]
ステップ1
N-((S)-2-アジド-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8b
特許出願US20163407A1、2-(7-azenzor-1-yl)-N、N、N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (75mm、200mmol)、N、N-hexafluorophosphate (63mm、490mmol)の2mlにN、N、N-diisopropyl ethylamine (63mm、490mmol)を2mlに溶解した粗化合物3e(43mm、98mmol)、(S)-2-azido-1-(3-azido-1-yl)、(S)-2-azido-1-(3-c反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体8b(40グラム)を得たが、収量は66.0%であった。
MS m/z (ESI): 615.3 [M+1]
第2ステップ
(S)-N-(2-(2-クロロ-2-(2-クロロフェニール)エチル)-(2-(2-クロロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-オキシオ-6,7-ジハイロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-pyridin-5(P1)-yl(R)-N-((S)-2-Amino-1-(3-クロロフェニール)エチル)-2-(-(5-クロロ-2H-ピラン-4-yl)ピリミジン-4-yl)-4-オキシオ-6,7-ジハイロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)プロピオナミド8-P2
化合物8b(40mm,95 mmul)を2mlのメタノール溶液に溶かし、続いてパラジウム炭素水素化触媒(wet) (10%,27mm,120 mmul)を加えた。反応液を水素雰囲気中で1時間かき混ぜた。反応解は、減圧された圧力の下でフィルタリングされ、集中された。調製HPLC (機器モデル: Gilson 281;発色柱: Sharpsil-T, Prep 30*150mm, 5mm, C18;移動層:A-Water (0.1%トリフロアセト酸), B-アセトニド;流量:30m/min;カラム温度:室温)により、残留物を精製し、標記化合物8-P1および8-P2(18ag, 18gram)を得た。
8-P1 シングル構成化合物(保持時間短縮):
MS m/z (ESI): 589.3 [M+1]
HPLC分析:保持時間15.06分、純度96.8%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 30*150mm、5mm;移動層: A-水(0.1%トリフロロアセト酸)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.45 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 7.30-7.41 (m, 4H), 5.30-5.32 (m, 1H), 5.16-5.19 (m, 1H), 3.97-4.01 (m, 3H), 3.70-3.72 (m, 1H), 3.52-3.56 (m, 3H), 3.35-3.38 (m, 2H), 3.08-3.10 (m, 1H), 3.00-3.02 (m, 1H), 2.02-2.04 (m, 2H), 1.63-1.66 (m, 2H), 1.46 (d, 3H).
8-P2 シングル構成化合物(長期保持時間):
MS m/z (ESI): 589.3 [M+1]
HPLC分析:保持時間15.91分、純度98.2%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 30*150mm、5mm;移動層: A-水(0.1%トリフロロアセト酸)、B-アセトニトリル、傾き比:A 5%-95%)。
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.41 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.32-7.45 (m, 4H), 5.25-5.29 (m, 1H), 4.99-5.01 (m, 1H), 3.97-4.01 (m, 3H), 3.76-3.87 (m, 2H), 3.52-3.55 (m, 2H), 3.34-3.36 (m, 2H), 3.18-3.20 (m, 2H), 2.01-2.03 (m, 2H), 1.63-1.66 (m, 2H), 1.51 (d, 3H).
(実施例9-P1、9-P2)
2-(5-(2-(S)-(2-Chloro-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl-N-((S)-1-(3-fluoro-5-methoxyphenyl)-2-hydroxyethyl)プロピオナミド9-P1
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド9-P2
[化53]
粗化合物3e(53mg,121μmol)、化合物9a(33mg,180μmol),2‐(7‐アザベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N',N'‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(75mg,180μmol),N,N‐ジイソプロピルアミン(78mg,600μmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド2mLに溶解した。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (分離条件:発色柱: Sharpsil-T prep 30*150mm, 5mm, C18;移動層:A-Water (0.1% TFA), B-アセトニド;カラム温度室温、流量:30m/min)により、残留物を精製した。関連成分を採取し、減圧下で濃縮し、標記化合物9-P1および9-P2(20mm、20mm)を得た。
9-P1 シングル構成化合物(保持時間短縮)、
MS m/z (ESI): 604.1 [M+1]
準備HPLC:保持時間19.20分、純度98.8%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T Prep 30*150mm、5mm、C18、移動相: A-water(0.1%TFA)、B-アセトニトリル、カラム温度:室温、流量:30m/min)、
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.40 (s, 1H), 8.26 (d, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.68 (d, 1H), 6.57 (d, 1H), 5.35-5.32 (m, 1H), 4.96-4.93 (m, 1H), 3.99-3.96 (m, 3H), 3.76-3.74 (m, 6H), 3.58-3.56 (m, 3H), 3.08-3.05 (m, 2H), 2.01-1.99 (m, 2H), 1.63-1.60 (m, 2H), 1.45 (d, 3H)。
9-P2 シングル構成化合物(長期保持時間)、
MS m/z (ESI): 604.1 [M+1]、
調製HPLC:保持時間20.800分、純度99.2%(クロモグラフィックコラム:シャープシル-T Prep 30*150mm、5mm、C18、移動相: A-water(0.1%TFA)、B-アセトニトリル、カラム温度:室温、流量:30m/min)、
NH 1 MR (400MHz, CD3 OD): 始末8.42 (s, 1H)、8.42 (s, 1H)、6.75 (s, 1H)、6.68 (d, 1H)、6.59 (d, 1H)、5.36-5.32 (m, 1H)、4.94-4.92 (m, 1H)、4.01-3.98 (m, 3H)、3.77-3.74 (m, 7H)、3.58-3.56 (m, 2H)、3.25-3.23 (m, 1H)、3.14-3。
(実施例10-P1、10-P2)
(S)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド10‐P1
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド10‐P2
[化54]
ステップ1
2-(2-(5-mel-Butyl-2-(1-mel-1H-pyrazol-5-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロピオン酸10a
化合物7d(80mm、0.36mmol)、ヘキサムチルジスタンナン(140mm、0.43mmol)、塩化リチウム(21mm、0.35mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(61mm、0.05mmol)を混ぜ、ジオキサン5mlに懸濁した後、反応液を105℃に加熱し、8時間かき混ぜた。反応液を室温に冷まし、続いて3b(130mm、0.36mmol)、クプロイオジド(35mm、0.18mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(49mm、0.07mmol)を添加した。反応液を105℃まで加熱し、3時間かき混ぜた。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物10a(40mm)を得た。収量: 23.1%であった。
MS m/z (ESI): 469.1 [M+1]
ステップ2
2-(2-(5-Methyl-2-(1-methyl-1H-pyrazol-5-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロパノ酸10b
1mlのジクロロメタンに化合物10a(40mm、85cumol)を溶かし、続いてトリフロロアセチン酸(0.5ml)を加えた。反応液を2時間かき混ぜ、減圧した後に濃縮して、次の段階で直接使用した粗標記化合物10b(35g)を得た。
MS m/z (ESI): 413.2 [M+1]
ステップ3
(S)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド10‐P1
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド10‐P2
粗化合物10b(35mg,85μmol)、化合物9a(18.9mg,102μmol),2‐(7‐アザベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N',N'‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸 (38mg,106μmol),N,N‐ジイソプロピルアミン(57mg,450μmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド2mLに溶解した。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。残留物は分離条件(クロモグラフィックカラム: Gemini 20*250mm, 5mm, C18; 移動相:A-Water (10mmol ammonium acetate), B-アセトニド; カラム温度:室温; 流量:18m/min)で調製HPLCにより精製した。標記化合物10-P1と10-P2(10mm,10mm)を得るために、それに対応する成分を採集し、減圧した。
10-P1 シングル構成化合物(保持時間短縮)、
MS m/z (ESI): 580.2[M+1]、
HPLC分析:保持時間10.83分、純度98.3%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T, Prep 21.2*150mm, 5mm;移動層: A-water(10mMアンモニウムビカルボネート), B-アセトニトリル)、
1 H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.25 (s, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.53 (d, 1H), 7.21 (d, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.58-6.54 (m, 2H), 6.49 (d, 1H), 6.38 (d, 1H), 5.41-5.31 (m, 2H), 5.03-5.00 (m, 1H), 3.89-3.85 (m, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 3.62-3.60 (m, 2H), 3.49-3.47 (m, 2H), 2.47 (s, 3H), 1.32 (d, 3H)。
10-P2 シングル構成化合物(長期保持時間)、
MS m/z (ESI): 580.2 [M+1]、
HPLC分析:保持時間14.93分、純度: 98.7%(クロモグラフィックコラム: Sharpsil-T, Prep 21.2×150mm, 5mm;移動層: A-water(10mMアンモニウムビカルボネート), B-アセトニトリル)、
1 H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.25 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 6.84 (s, 1H), 6.66-6.62 (m, 2H), 6.55 (d, 1H), 6.37 (d, 1H), 5.37-5.31 (m, 2H), 5.03-5.01 (m, 1H), 3.89-3.86 (m, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.73-3.69 (m, 2H), 3.15-3.08 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 1.32 (d, 3H)。
(実施例11)
(R)-N-((S)-1-(3-Fluoro-5-methoxyphenyl)-2-hydroxyethyl)-2-(4-oxo-2-(2-((tetrahydro-2H-pyran-4-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)-propionamide 11
[化55]
ステップ1
プロピオナート11b(2-(2-クロロピリミジン-4-yl)-4-オキシオ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)2-ブチル
化合物3b(2.0g、5.55mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.2g、16.5mmol)、クプロイオジド(1.0g、5.55mmol)、トリビルフォスフィン(1.9g、9.4mmol)、およびカリウム・テテロフラン(934mm、8.3mmol)を混ぜ、30mlテトラヒドロフランに懸けた。アルゴン雰囲気下で、反応溶液を60℃に加熱し、40分間撹拌した。反応液を室温に冷やし、亜塩素土を通してフィルタ処理した後、2,4-ジクロロピリミジン11a(804グラム、5.4ミリモル)、[1'-ビス(ジフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(457グラム、0.54ミリモル)、炭酸ナトリウム(1.1グラム、10.7ミリモル)、および5ミリリットルの水を添加した。アルゴン雰囲気中で、反応液を60℃まで加熱し、2時間かき混ぜた。飽和食塩水を加え、反応溶液を2時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、現像溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体11b(430mm)を得た。収量: 20.2%であった。
MS m/z (ESI): 392.1 [M+1]
ステップ2
2-(4-oxo-2-((2-oxo-2H-pyran-4-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロピオナート11c
化合物11b(430mm、1.1mmol)をテトラヒドロフラン10mlに溶かし、続いて4-アミノテトラトロピラン1f(331mm、3.1mmol)とN,N-ジイソプロピルエチラミン(423mm、3.3mmol)を加えた。反応液は、マイクロ波炉で110℃で2時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物をさらさら層クロマトグラフィーで現像溶剤系Cで精製し、標記化合物11c(150mm)を得た。収量: 30.0%であった。
MS m/z (ESI): 459.2 [M+1]
ステップ3
2-(2-Oxo-(2-(テトラハイドロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)プロパノ酸11d
ジクロロメタン20mlに化合物11c(115mm、0.25mmol)を溶かし、続いてトリフロアセチン酸(0.7ml)を加えた。反応溶液を2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗表題化合物11d(100mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 403.2 [M+1]
ステップ4
(R)-N-((S)-1-(3-Fluoro-5-methoxyphenyl)-2-hydroxyethyl)-2-(4-oxo-2-(2-((tetrahydro-2H-pyran-4-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)-propionamide 11
粗化合物11d(230mg,0.57mmol)、化合物9a(211mg,1.1mmol),2‐(7‐アザベンゾトリアゾール‐1‐イル)‐N,N',N'‐テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(270mg,1.1mmol),N,N‐ジイソプロピルアミン(150mg,1.1mmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド10mLに溶解した。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル:残渣、クロモグラフィコラム: X-ブリッジ部Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層: A-残渣(10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製した。保持時間17.32分で、複合物11(110g、より長い保持時間の単一構成の複合物)が得られ、収量は30.7%であった。
MS m/z (ESI): 570.2 [M+1]
1 H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.26 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.72 (d, 1H), 6.83 (d, 1H), 6.69 (d, 2H), 6.53 (d, 1H), 5.41 (dd, 2H), 5.07 (d, 1H), 4.03 (d, 3H), 3.88 (dd, 3.7 Hz, 1H), 3.81 (d, 5H), 3.70 (dt, 1H), 3.58 (t, 2H), 3.24 - 3.11 (m, 1H), 3.04 (dt, 1H), 2.161.97 (m, 3H), 1.61 (dt, 2H), 1.45 (d, 3H).
(実施例12)
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド12
[化56]
ステップ1
2-(2-(5-クロロ-2-((S)-1-hydroxypropan-2yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロピオナート12b
化合物3c(60mm、0.14mmol)をテトラヒドロフラン2mlに溶かし、続いて(S)-2-アミノプロパン-1-12a(21mm、0.28mmol)とN,N-ジイソプロピルエチラミン(75mm、0.58mmol)を加えた。反応液は、マイクロ波炉で120℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物12b(35g)を得たが、収量は53.5%であった。
MS m/z (ESI): 467.3 [M+1]
ステップ2
2-(2-(5-Chloro-2-((S)-1-hydroypropanyl-2)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロパニン酸12c
ジクロロメタン2mlに12b(30mm、65mmumol)を溶かし、続いてトリフロロアセチン酸(0.7ml)を加えた。反応溶液を2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗表題化合物12c(27mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 411.3 [M+1]
ステップ3
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド12
粗化合物12c(27mm, 65 cumol)、複合物9a(24mm, 130 cumol, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (22mm, 93 cumol)、およびN,N-diisopropyl ethylamine (42mm, 324 cumol)をN,N-dimethyl formamide2mlに溶かした。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル: Gilson、クロマトグラフィックコラム: Sharpsil-T Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層:A-Water (10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製した。保持時間14.75分で、複合物12(15、39.5%、より長い保持時間の単一構成の複合物)を得た。
MS m/z (ESI): 578.2[M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.44 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.70 (d, 1H), 6.59 (d, 1H), 5.34-5.32 (m, 1H), 4.96-4.93(m, 1H), 4.08-4.05 (m, 1H), 3.78-3.75(m, 7H), 3.63-3.60 (m, 2H), 3.26-3.23 (m, 1H), 3.14-3.11 (m, 1H), 1.45 (d, 3H), 1.26 (d, 3H).
(実施例13)
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド13
[化57]
N,N-ジメルホルムマイド2mlに、粗化合物12c(145mm, 352mm)、複合3f(80mm, 529mmol, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (200mm, 528mmol)、およびN,N-diisopropyl ethylamine (273mmol, 2.1mmol)を溶かした。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中した。調製HPLC (機器モデル:残渣、クロモグラフィコラム: X-ブリッジ部Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層: A-残渣(10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製した。保持時間13.97分で、複合物13(30、15.6%、より長い保持時間の単一構成の複合物)を得た。
MS m/z (ESI): 544.2[M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.44 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 7.22 (t, 1H), 7.18 (d, 2H), 7.08 (d, 1H), 5.34-5.31 (m, 1H), 4.97-4.94 (m, 1H), 4.07-4.03 (m 1H), 3.76-3.74 (m, 4H), 3.63-3.60 (m, 2H), 3.26-3.23 (m, 1H), 3.13-3.10 (m, 1H), 2.33(s, 3H), 1.43 (d, 3H), 1.28 (d, 3H).
(実施例14)
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド14
[化58]
ステップ1
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオナート14b
化合物3c(240mg、0.56ミリモル)をジオキサン5mLに溶解し、次いで、1-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン14a(108mg、1.11ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(76mg、0.08ミリモル)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(64mg、0.11ミリモル)、および炭酸セシウム(365mg、1.12ミリモル)を添加した。反応液は、マイクロ波炉で100℃で1時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Cを用いて精製し、標記複合体14b(40mm)を得たが、収量は14.9%であった。
MS m/z (ESI): 489.3 [M+1]
第2ステップ
2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸14c
1.5mlのジクロロメタンに14b(18mm、36mmumol)を溶かし、続いてトリフロロアセチン酸(0.5ml)を加えた。反応溶液を2時間攪拌した後、減圧下で濃縮し、粗表題化合物14c(15mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 433.1 [M+1]
ステップ3
(2-(5-クロロ-2-(R)-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド14
N,N-ジメルホルムマイド2mlにN,N-ジメチルホルムマイド2ml(N,N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (158mm, 415mmol)、N,N-ジイソプロピルエチレンアミン(214mm, 1.6mmol)を2mlに溶かした粗化合物14c(120mm, 277 cumol)、複合9a(66mm mm, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-azabenzotriazol-1-反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル:残渣、クロモグラフィコラム: X-ブリッジ部Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層: A-残渣(10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製した。保持時間17.69分で、標記化合物14(30mm,18.1%,1 minu in single configuration with longer retention time)を得た。
MS m/z (ESI): 600.2[M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.45 (d, 2H), 7.47 (s, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.70 (d, 1H), 6.59 (d, 1H), 6.39 (s, 1H), 5.35-5.32(m, 1H), 4.97-4.94 (m, 1H), 3.78-3.73(m, 10H), 3.25-3.23 (m, 1H), 3.14-3.11 (m, 1H), 1.44 (d, 3H).
(実施例15)
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(2‐(1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド15
[化59]
ステップ1
4-クロロ-N-(1-methyl-1H-Pyrazol-5-yl)ピリミジン-2-amine 15b
N-(1-Methyl-1H-Pyrazol-5-yl)ホルムミド7c(324.82mmol, 2.60mmol、特許出願「WO2017/80979」に開示されている方法で調製された)を、N,N-ジメルホルムミド15mlに溶かし、続いて、0°Cでハイドリドナトリウム(60%, 311.47mmol, 7.79mmol)を添加した。反応液を0.5時間かき混ぜ、続いて複合体4-クロロ-2-(メルスフォニール)ピリミジン15a(500mm、2.60mmol)を加えた。反応液はさらに2時間反応した。水20mlを加え、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより、開発した溶剤系Cを用いて精製し、標記化合物15b(270g)を得た。収量: 49.6%であった。
MS m/z (ESI): 210.3 [M+1]
第2ステップ
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸15c
アルゴン雰囲気下、3b(2.0g、5.5mmol)を70mLのテトラヒドロフランに溶解し、続いて4,4,4',4',5,5',5',5'-オクタメチル-2,2'-ジ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.9g、15.5mmol)、ヨウ化銅(1.1g、5.5mmol)、トリ-n-ブチルホスフィン(1.1g、5.5mmol)およびカリウムtert-ブトキシド(934mg、8.3mmol)を連続して添加した。反応液を60℃で1時間かき混ぜ、その後、ケイソウ土を通して冷やし、ろ過した。ろ過残渣を濃縮し、エルエントシステムCを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合残渣15c(1.5g)を得たところ、66.3%であった。
MS m/z (ESI): 352.2 [M-55]
ステップ3
tert-ブチル2-2-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸15d
アルゴン雰囲気下、化合物15c(520mg、1.28ミリモル)、予め調製した化合物15b(90mg、0.42ミリモル)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(72mg、0.085ミリモル)、および炭酸ナトリウム(91mg、0.86ミリモル)を、10mLの1,4-ジオキサンおよび2mLの水に懸濁させた。反応液を60℃まで加熱し、1時間かき混ぜた。反応液は、腐食土を通して冷やし、フィルタリングした。ろ過液を採取し、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物をエルエントシステムAを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記1g(100g)を得たところ、51.2%であった。
MS m/z (ESI): 455.1 [M+1]
ステップ4
2-(2-(2-(1-Methyl-1H-Pyrazol-5-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)プロパノ酸15e
化合物15d(120mm、264mm)をジクロロメタン2mlに溶かし、続いてトリフロアセチン酸(0.7ml)を加えた。反応溶液を2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗表題化合物15e(100mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 399.0 [M+1]
ステップ5(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(2‐(1‐メチル‐1H‐ピラゾル‐5‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド15
N,N-ジメルホルムマイド3mlに、粗化合物15e(100mm, 250mm)、複合物9a(55mm, 296mm, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (114mm, 300mmol)、およびN,N-diisopropyl ethylamine (194mm, 1.5mmol)を溶かした。反応液を2時間かき混ぜ、減圧して集中させた。調製HPLC (機器モデル:水、クロモグラフィコラム: Sharpsil-T、Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層:A-Water (0.1%TFA)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製し、飽和炭酸水素ナトリウム液で洗浄し、回転蒸発で乾固させた。保持時間14.29分では、複合物15(20、14.1%、長期保持時間の単一構成の複合物)が得られた。
MS m/z (ESI): 566.2[M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.41 (d, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.33 (d, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.70 (d, 1H), 6.59 (d, 1H), 6.49 (s, 1H), 5.34-5.32(m, 1H), 4.96-4.94 (m, 1H), 3.80-3.73(m, 6H), 3.71-3.68 (m, 4H), 3.25-3.22 (m, 1H), 3.12-3.09 (m, 1H), 1.44 (d, 3H).
(実施例16)
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5‐(4H)‐イル)プロピオナミド16
[化60]
ステップ1
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-イル)プロパン酸16a
アルゴン雰囲気下、化合物3b(2g、5.56ミリモル)をTHF50mLに溶解し、続いて4,4,4',4',5,5',5',5'-オクタメチル-2,2'-ジ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.9g、15.4ミリモル)、ヨウ化第一銅(1g、5.3ミリモル)、トリブチルホスフィン(1.1g、5.4ミリモル)及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライド(109g、0.15ミリモル)を順次添加した。反応液を60℃で40分間かき混ぜ、その後、ケイソウ土を通して冷やし、ろ過した。ろ過残渣を濃縮し、エルエントシステムCを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合残渣16a(2g)を得たところ、88.4%であった。
MS m/z (ESI): 408.1 [M+1]
第2ステップ
tert-ブチル 2-(2-(2-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸16c
アルゴン雰囲気下で、16a(2g、4.9mmol)、2,4-ジクロロ-5-メルピリミジン16b(1.6g、9.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(681mm、0.6mmol)及び炭酸ナトリウム(1g、9.4mmol)を1,4-ジオキサン30ml及び4mlの水に混ぜ、60℃に加熱して3時間かき混ぜた。反応液は、腐食土を通して冷やし、フィルタリングした。ろ過液を採取し、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機相は減圧された圧力の下で結合され集中された。残留物をエルエントシステムAを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物16c(1.5g)を得たところ、収量は74%であった。
MS m/z (ESI): 408.3 [M+1]
ステップ3
2-(5-mel-Butyl 2-(2-melylo-2H-pyran-4-yl)amino)pyrimidin-4-yl)-4-oxo-6,7-dihydrothieno[3,2-c]pyridin-5(4H)-yl)プロパノネート16d
化合物16c(531mm、1.4mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶かし、続いて1f(143mm、1.4mmol)とN,N-ジイソプロピルエチレンアミン(546mm、4.2mmol)を添加した。反応液は、100℃のマイクロ波で4時間反応し、減圧圧力下で集中した。残留物は、さらさら層クロマトグラフィーにより現像溶剤系Aを用いて精製し、標記化合物16d(400mm)を得た。収量は64.3%であった。
MS m/z (ESI): 473.2 [M+1]
ステップ4
2-(2-(5-Methyl-2-(テトラハイドロ-2H-ピラン-4-yl)アミノ)ピリミジン-4-yl)-4-オキシオ-6,7-ジハイドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-yl)プロパノ酸16e
ジクロロメタン2mlに化合物16d(200mm、0.4mmol)を消毒し、続いてトリフロアセチン酸(0.7ml)を添加した。反応溶液を2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、粗表題化合物16e(175mg)を得た。精製せずに次の工程で直接使用した。
MS m/z (ESI): 417.2 [M+1]
ステップ5
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(5‐メチル‐2‐((テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐4‐イル)アミノ)ピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5‐(4H)‐イル)プロピオナミド16
N,N-ジメルホルムマイドを2mlに溶かし、粗化合物16e(200mm, 0.5mmol)、複合物9a(90mmol, 0.5mmol, Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-azabenzotriazol-1-yl)-N,N',N'-tetramethyluronium hexafluorophosphate (113mmol, 0.5mmol)、およびN,N-ジイソプロピルエチレン(186mm, 1.4 mmol反応液は2時間ぐらい疲れ、減圧されて集中した。残留物は調製HPLC (機器モデル:水、クロモグラフィコラム: X-ブリッジ部Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層:A-Water (10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流量:30m/min、カラム温度:室温)で精製した。保持時間16.60分で、標記化合物16(30、39.5%、より長い保持時間を有する単一構成の複合物)を得た。
MS m/z (ESI): 584.2 [M+1]
1核磁気共鳴(400MHz、CD3 OD): δ 8.15(s、2H)、6.76~6.59(m、3H)、5.35~5.33(m、1H)、4.97~4.93(m、1H)、4.04~4.01(m、3H)、3.82~3.73(m、7H)、3.58~3.56(m 2H)、3.34~3.21(m、2H)、2.50(s、3H)、2.06~2.02(m、2H)、1.71~1.70(m、2H)、1.48(d、3H)。
(実施例17)
(R)‐N‐(S)‐1‐(3‐フルオロ‐5‐メトキシフェニル)‐2‐ヒドロキシエチル)‐2‐(2‐(2‐((S)‐1‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル)アミノ)‐5‐メチルピリミジン‐4‐イル)‐4‐オキソ‐6,7‐ジヒドロチエノ[3,2‐c]ピリジン‐5(4H)‐イル)プロピオナミド17
[化61]
実施例16の方法に従い、化合物1fを12aに置き換えた。最終製品は、調製HPLC (機器モデル: Gilson、クロマトグラフィックコラム: Sharpsil-T、Prep 30*150mm、5mm、C18;移動層: A-水(10mMアンモニウム酢酸)、B-アセトニド;流速:30m/min;カラム温度:室温)で精製した。保持時間14.10分で、標記化合物17(30mm、保持時間の長い単一構成の複合物)を得た。
MS m/z (ESI): 558.2[M+1]
1 H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.13 (s, 1H), 7.91 (s, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.71 (d, 1H), 6.62 (d, 1H), 5.37-5.32 (m, 1H), 4.97-4.94 (m, 1H), 4.13-4.10 (m, 1H), 3.81(s, 3H), 3.78-3.73 (m, 4H), 3.65-3.58 (m, 2H), 3.26-3.15 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 1.47 (d, 3H), 1.28 (d, 3H).
生物学的評価
試験例1: ERK1酵素活性試験
1. 試験の目的
この実験は、ERK1 の化合物の活性を検出し、その活性をIC50に基づいて体外で評価することを目的としている。この実験では、ADP-GloTMキナーゼアッセイキットを使用した。また、この作用により、基質はリン化され、同時にADPが生成された。ADP-Glo試薬を追加し、反応系の未処理ATPを除去した。キナーゼ検出試薬を用いて、反応によって生成されたADPを検出した。複合物の存在の中で、複合物の抑制率は信号値を測定することによって計算された。
2. 実験方法
酵素および基材調製: ERK1(1879-KS-010、R&D)および基材(AS-61777、アナスペック)を、緩衝液中でそれぞれ0.75ng/μlおよび100μMとなるように調製した。その後、2:1の体積比で、酵母液と基質液を混合溶液に調製し、後に使用した。ATPを緩衝液で300mmに希釈した。この化合物をDMSO (上海タイタンサイエンティフィック社、硫酸ジメル)に溶かし、20mMの最初の濃度で原液を調製し、その後Bravoを用いて化合物のソリューションを調製した。最後に、384ウェルプレートの各ウェルに酵素と基質の混合溶液3μL、および異なる濃度の化合物(初期濃度50μM、4倍希釈)1μLを加え、30℃で10分間インキュベートし、最後に300μM ATP溶液1μLを各ウェルに加え、30℃で2時間インキュベートした。その後、ADP‐Gloを5マイクロリットル加え、30℃で40分間、板をインキュベートした。その後、キナーゼ検出緩衝液の10mmLを加え、30℃で40分間インキュベートした。384ウェルプレートを取り出し、マイクロプレートリーダー(BMGラブテック、PHERAstar FS)に置き、化学発光度をマイクロプレートリーダーによって測定した。
3. データ分析
データはMicrosoft Excel, Graphpad Prism 5で処理・分析された。その結果、IC50値を下表に示した。
[表3]
結論:本開示の化合物は、ERK1エンザイム活性に著しい抑制効果を持っていた。
試験例2: ERK2酵素活性試験
1. 試験の目的
この実験は、ERK2の活性に及ぼす化合物の阻害能力を検出し、IC50に従い、体内での化合物の活性を評価することを目的としている。この実験では、ADP-GloTMキナーゼアッセイキットを使用した。また、この作用により、基質はリン化され、同時にADPが生成された。ADP-Glo試薬を追加し、反応系の未処理ATPを除去した。キナーゼ検出試薬を用いて、反応によって生成されたADPを検出した。複合物の存在の中で、複合物の抑制率は信号値を測定することによって計算された。
2. 実験方法
酵素および基材調製: ERK2(1230-KS-010、R&D)および基材(カスタムペプチド、Gill Biochemical)を、緩衝液(40mMトリス、20mM MgCl2、0.1mg/mL BSA、50μM DTT)中で0.75ng/μLおよび1500μMとなるように調製した。その後、2:1の体積比で、酵母液と基質液を混合溶液に調製し、後に使用した。ATPを緩衝液で500mmに希釈した。この化合物をDMSO (上海タイタンサイエンティフィック社、硫酸ジメル)に溶かし、20mMの最初の濃度で原液を調製し、その後Bravoを用いて化合物のソリューションを調製した。最後に、384ウェルプレートの各ウェルに酵素と基質の混合溶液3μL、および異なる濃度の化合物(初期濃度50μM、4倍希釈)1μLを加え、30℃で10分間インキュベートし、最後に500μM ATP溶液1μLを各ウェルに加え、30℃で2時間インキュベートした。その後、ADP‐Gloを5マイクロリットル加え、30℃で40分間、板をインキュベートした。その後、キナーゼ検出緩衝液の10mmLを加え、30℃で40分間インキュベートした。384ウェルプレートを取り出し、マイクロプレートリーダー(BMGラブテック、PHERAstar FS)に置き、化学発光度をマイクロプレートリーダーによって測定した。
3. データ分析
データはMicrosoft Excel, Graphpad Prism 5で処理・分析された。その結果、IC50値を下表に示した。
[表4]
結論:本開示の化合物は、ERK2エンザイム活性に著しい抑制効果を持っていた。
試験例3: Colo205 がん細胞上の化合物のVitro拡散抑制試験
1. 試験の目的
この実験の目的は、Colo205電池(CCL-222、ATCC)の生体内での拡散に対する化合物の阻害活性を試験することである。電池は、in vitroで異なった濃度の化合物で処理された。3日間の培養後、CTG (CellTiter-Glo(R) Luminescent Cell Viability Assay, Promega, catalog number: G7573)試薬を用いて細胞の拡散を検出した。IC50値に基づいて、この化合物のin vitro活動を評価した。
2. 実験方法
以下では、Colo205細胞のin vitro増殖阻害試験方法を例にとり、本開示の化合物のin vitro増殖阻害活性を試験するための本開示の方法を説明する。この方法は、限定されるものではないが、他の腫瘍細胞に対するin vitro増殖阻害活性試験にも適用可能である。
Colo205電池を消化し、遠心分離し、再消費した。単細胞懸濁は良く混合され、生存細胞の密度は、細胞培地(RPMI1640+2% FBS)を用いて5.0×10ml/電池4に調整され、96ウェルの細胞板に95マイクロル/ウェルを追加した。96ウェルプレートの周囲の井戸に加えられたのは、わずか100マイクロルの媒体のみであった。培養皿をインキュベーターで24時間(37℃、5% CO2)育成した。
この化合物をDMSO (ジメチルスルホキシド、上海タイタンサイエンティフィック社)に溶解し、初期濃度20mMの原液に調製した。低分子複合体の最初の濃度は2mMで、その後4倍に9点に希釈し、10点目はDMSOである。別の96ウェルプレートを採取し、各ウェルに90マイクロルの細胞培地(RPMI1640+2% FBS)を加え、各ウェルに試験サンプルの異なる濃度10マイクロルを加え、混ぜ合わせ、次に試験サンプルの異なる濃度5マイクロルをセルカルチャープレートに加え、それぞれのサンプルに2つの重複穴を持っている。3日間(37℃、5% CO2)、インキュベーターで育成した。96ウェル細胞培養プレートを取り出し、50μlのCTG溶液を各ウェルに添加し、プレートを室温で10分間インキュベートした。マイクロプレートリーダー(BMGラブテック、PHERAstar FS)で、化学発光をマイクロプレートリーダーで測定した。
3. データ分析
データはMicrosoft Excel, Graphpad Prism 5で処理・分析された。その結果を下表に示す。
[表5]
結論:今回の開示の化合物は、Colo205細胞の拡散に著しい抑制効果を持っていた。
薬物動態評価
試験例4.マウスにおける本開示の化合物のファーマコキネティクスアッセイ
1. 概要
試験動物としては、ネズミを用いた。化合物3‐P2、化合物4‐P2、化合物9‐P2、化合物10‐P2、化合物12および化合物15の投与後、異なる時点でのプラズマ中の薬物濃度をLC/MS/MS法により決定した。マウスにおける発明開示の化合物の薬理学的挙動を調べ、薬理学的特性を評価した。
2. 試験プロトコル
2.1. テストサンプル
化合物3-P2、化合物4-P2、化合物9-P2、化合物10-P2、化合物12および化合物15。
2.2. 試験動物
C57ネズミ(雌)54頭を6群に等分し、動物生産許可番号: SCXK (上海)2013-0006と共に、上海ジエジージー研究所動物会社から購入した。
2.3 試験化合物の調製
ある量の化合物を重量測定し、次いで5%容量のDMSOおよび5% Tween 80を添加してそれを溶解し、次いで90%生理食塩水を添加して、0.1mg/mLの無色澄明な溶液を調製した。
2.4 投与
一晩絶食後、C57マウスに2mg/kgの用量および0.2ml/10gの投与量で試験化合物を胃内投与した。
3. プロセス
マウスは胃内で試験化合物を管理した。投与前、投与後0.25、0.5、1.0、2.0、4.0、6.0、8.0、11.0、24.0時間に0.1mLの血液を採取した。血液をヘパリン化試験管に入れ、10分間3500rpmで遠心分離した。プラズマは-20℃で分離・保存された。
異なった濃度で試験化合物を注入した後のマウスのプラズマ中の試験成分を測定した。マウスのプラズマ中の含有量は、投与終了後、各時点で25mmullのマウスプラズマを採取し、続いて内部標準カンプトテシン液(100ng/ml)50mmolとアセトニトリル200mmulを加えた。その結果、5分間混ぜ、10分間(4000rpm)遠心分離した。4 LC/MS/MS分析のためにプラズマ試料から上性物質のマイクロルを採取した。
4. 薬物動態パラメータの結果
本開示の化合物の薬理学的パラメータは以下のとおりである。
[表6]
結論:本開示の化合物はよく吸収され、著しい薬理学的利点を持っていた。
本開示は、医学の分野に属し、チエニル縮合複素環式誘導体、この誘導体のための調製方法及びこの誘導体の医学的用途に関する。特に、本開示は、式(I)によって表されるチエニル縮合複素環式誘導体と、この誘導体のための調製方法と、この誘導体を含む医薬組成物と、ERK媒介疾患及び障害を処置し、又はMAPK-ERKシグナリング経路を阻害するためのERK阻害剤としての使用とに関する。
正常な細胞の増殖、分化、代謝及びアポトーシスは、インビボでは、細胞シグナル伝達経路によって厳密に調節される。分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)は、シグナル伝達経路において非常に重要な役割を担う。細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)は、MAPKファミリーのメンバーである。RAS-RAF-MEK-ERK経路を介して、外因性刺激シグナルがERKに伝達され、活性化されたERKが核の中に伝達されて、転写因子の活性を調節することにより、増殖、分化及びアポトーシス等の細胞の生物学的機能を調節し、又は、細胞質中の細胞骨格の構成要素をリン酸化することにより、細胞形態の調節及び細胞骨格の再度分配に関与する。
RAS及びRAF遺伝子変異により、MAPK-ERKシグナル経路が活性化され続け、これにより、細胞の悪性トランスフォーメーション及び異常増殖が促進され、最終的には、腫瘍が発生する(Roberts PJら、Oncogene、2007、26(22)、3291~3310)。MEK阻害剤とB-RAF阻害剤との組合せにより、B-RAF阻害剤の腫瘍増殖阻害効果をさらに改善することが可能であり、BRAFV600E及びv600k変異を有するメラノーマ患者の無病進行及び全生存率を有意に改善することができる(Frederick DTら、Clinical Cancer Research、2013、19(5)、1225~1231)。B-RAF/MEK阻害剤の組合せは腫瘍を阻害することができるが、その治癒効果は短いものである。大部分の患者は、2~18か月以内に薬物耐性を獲得し、腫瘍がさらに悪化する。B-RAF/MEK阻害剤に対する耐性のメカニズムは非常に複雑であるが、これは、大抵の場合、ERKシグナリング経路の再活性化に関連付けられている(Smalley Iら、Cancer Discovery、2018、8(2)、140~142)。したがって、新しいERK阻害剤の開発は、MAPKシグナリング経路に変異がある患者だけでなく、効果的なものであるだけでなく、B-RAF/MEK阻害剤に対して耐性がある患者にとっても有効なものである。
B-RAF/MEK阻害剤は、腫瘍増殖を阻害するだけでなく、腫瘍の免疫微小環境も調節する。B-RAF/MEK阻害剤は、腫瘍特異的な抗原の発現を増進し、抗原特異的T細胞による腫瘍の認識及び死滅を改善し、免疫細胞の遊走及び浸潤を促進することができる。動物モデルにおいては、B-RAF/MEK阻害剤による処置後、腫瘍組織におけるPD-L1の発現が増大した。チェックポイント分子(PD-1抗体及びCTLA4抗体等)に対する抗体と組み合わせた場合、B-RAF/MEK阻害剤は、単独で使用されたB-Raf/MEK阻害剤より良好な細胞増殖阻害硬化を示した(Boni Aら、Cancer Research、2010、70(13)、5213~5219)。研究により、ERK阻害剤は、B-RAF/MEK阻害剤に類似しており、ERK阻害剤とチェックポイント抗体との組合せにより、腫瘍の微小環境を調節し、細胞傷害性T細胞の機能を改善し、腫瘍増殖阻害効果をもたらすことができることが示されてきた。
現在、数多くの化合物が開発されている。開発中の化合物の中でも、Biomed Valley Discoveriesによって開発されているBVD-523は、臨床第2相に入っており、Merckによって開発されているMK-8353及びAstexによって開発されているAstex-029は、臨床第1相に入っている。関連特許には、国際公開第1999/061440号、国際公開第2001/056557号、国際公開第2001/056993号、国際公開第2001/057022号、国際公開第2002/022601号、国際公開第2012/118850号、国際公開第2013/018733号、国際公開第2014/179154号、国際公開第2015/103133号、国際公開第2016/192063号、国際公開第2017/180817号及び国際公開第2018/049127号が挙げられる。
国際公開第1999/061440号 国際公開第2001/056557号 国際公開第2001/056993号 国際公開第2001/057022号 国際公開第2002/022601号 国際公開第2012/118850号 国際公開第2013/018733号 国際公開第2014/179154号 国際公開第2015/103133号 国際公開第2016/192063号 国際公開第2017/180817号 国際公開第2018/049127号
Roberts PJら、Oncogene、2007、26(22)、3291~3310 Frederick DTら、Clinical Cancer Research、2013、19(5)、1225~1231 Smalley Iら、Cancer Discovery、2018、8(2)、140~142 Boni Aら、Cancer Research、2010、70(13)、5213~5219
本開示の目的は、式(I)
Figure 2022527744000003
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩
(式中、
が、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され;
が、同一であり、又は異なり、それぞれが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され;
が、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールのそれぞれが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよく;
が、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及びヘテロシクリルからなる群より選択され;
が、同一であり、又は異なり、それぞれが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され;
が、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択され;
Lが、結合又はアルキレンであり、アルキレンが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよく;
が、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールのそれぞれが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ及びアミノアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよく;
nが、1、2又は3であり;
mが、0、1又は2である。)
を提供することである。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(I-P1)又は式(I-P2)
Figure 2022527744000004
の化合物
若しくは立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
L、R~R、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、nが、1又は2である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(II)
Figure 2022527744000005
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
zが、0、1、2、3又は4であり;L、R~R及びmが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(II-P1)又は式(II-P2)
Figure 2022527744000006
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
L、R~R、m又はzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Lが、アルキレンであり、アルキレンが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル及びアミノアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよく;好ましくは、ヒドロキシアルキルによってさらに置換されており;より好ましくは、Lが、-CH(R)-(式中、Rが、C1~6ヒドロキシアルキルである。)である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(III)
Figure 2022527744000007
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
が、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され;
~R、R、R、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(III-P1)又は式(III-P2)
Figure 2022527744000008
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
が、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より選択され;
~R、R、R及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(IV)
Figure 2022527744000009
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
~R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりであり;nが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩は、式(IV-P1)又は式(IV-P2)
Figure 2022527744000010
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩(式中、
~R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりであり;nが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、C1~6ヒドロキシアルキル、3~6員ヘテロシクリル及び5員又は6員ヘテロアリールからなる群より選択され、C1~6ヒドロキシアルキル、3~6員ヘテロシクリル及び5員又は6員ヘテロアリールのそれぞれが任意選択により、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ及びC1~6ヒドロキシアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよい。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、ヘテロシクリルであり、ヘテロシクリルが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよい。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、Rが、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよい。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、アリールであり、アリールが任意選択により、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよく;好ましくは、Rが、フェニルであり、フェニルが任意選択により、C1~6アルキル、C1~6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシ及びC1~6ヒドロキシアルキルからなる群より選択される1個以上の置換基によってさらに置換されていてもよい。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル及びアミノアルキルからなる群より選択され、好ましくはヒドロキシアルキル又はアミノアルキルであり;より好ましくはC1~6ヒドロキシアルキルである。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択され、好ましくは水素原子、ハロゲン又はアルキルであり、より好ましくは水素原子又はアルキルであり;最も好ましくは水素原子又はC1~6アルキルである。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、アルキルであり、Rが、水素原子であり;好ましくは、Rが、C1~6アルキルであり、Rが、水素原子である。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、Rが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択され、好ましくは水素原子、ハロゲン又はアルキルであり;より好ましくは水素原子、ハロゲン又はC1~6アルキルであり;最も好ましくはハロゲンである。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、同一であり、又は異なり、それぞれが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択され;好ましくは水素原子又はアルキルであり;より好ましくは水素原子又はC1~6アルキルである。
本開示の一部の実施形態では、式(I)の化合物若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩において、Rが、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群より選択され;好ましくは水素原子又はアルキルであり;より好ましくは水素原子である。
典型的な本開示の化合物には、限定されるわけではないが、
Figure 2022527744000011
Figure 2022527744000012
Figure 2022527744000013
Figure 2022527744000014
Figure 2022527744000015
Figure 2022527744000016
Figure 2022527744000017
若しくは互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、これらの混合物又はこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
別の態様において、本開示は、式(IA)又は式(IA-P1)又は式(IA-P2)
Figure 2022527744000018
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩
(式中、R~R、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
に関する。
本開示の別の態様の一部の実施形態において、式(IA)の化合物は、式(IIA)又は式(IIA-P1)又は式(IIA-P2)
Figure 2022527744000019
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩
(式中、R~R、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)
である。
本開示の別の態様の一部の実施形態において、式(IA)の化合物は、式(IIIA)又は式(IIIA-P1)又は式(IIIA-P2)
Figure 2022527744000020
の化合物
若しくはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩
(式中、R~R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)
である。
典型的な本開示の式(IA)の化合物には、限定されるわけではないが:
Figure 2022527744000021
Figure 2022527744000022
Figure 2022527744000023
若しくは互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、これらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000024
アルカリ性試薬の存在下で式(IA)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I)の化合物を得るステップ
を含む、式(I)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000025
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P1)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I-P1)の化合物を得るステップ(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む、式(I-P1)の化合物を調製するための方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000026
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P2)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I-P2)の化合物を得るステップ(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む、式(I-P2)の化合物を調製するための方法に関する。
本開示の別の態様は、
Figure 2022527744000027
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II)の化合物を得るステップ
を含む、式(II)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;zが、0、1、2、3又は4である
(式中、R~R、L及びmが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000028
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA-P1)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II-P1)の化合物を得るステップ
を含む、式(II-P1)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、L、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000029
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA-P2)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II-P2)の化合物を得るステップ
を含む、式(II-P2)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、L、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000030
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III)の化合物を得るステップ
を含む、式(III)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000031
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA-P1)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III-P1)の化合物を得るステップ
を含む、式(III-P1)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである(R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000032
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA-P2)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III-P2)の化合物を得るステップ
を含む、式(III-P2)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
本開示の別の態様は、
Figure 2022527744000033
アルカリ性試薬の存在下で式(IA)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV)の化合物を得るステップ
を含む、式(IV)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000034
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P1)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV-P1)の化合物を得るステップ
を含む、式(IV-P1)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりである。)、
方法に関する。
別の態様において、本開示は、
Figure 2022527744000035
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P2)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV-P2)の化合物を得るステップ
を含む、式(IV-P2)の化合物を調製するための方法であって、
アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである
(式中、R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりである。)
方法に関する。
別の態様において、本開示は、治療有効量の本開示の式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩と、1種以上の薬学的に許容されるキャリア、希釈剤又は賦形剤とを含む、医薬組成物に関する。
本開示は、ERKを阻害するための医薬品の調製における、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物の使用にさらに関する。
本開示は、がん、炎症又は他の増殖性疾患を処置又は予防するための医薬品の調製、好ましくは、がんを処置又は予防するための医薬品の調製における、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物の使用であって、がんが、メラノーマ、肝臓がん、腎臓がん、肺がん(非小細胞肺がん又は小細胞肺がん等)、上咽頭がん、大腸がん、膵臓がん、子宮頸がん、卵巣がん、乳がん、膀胱がん、前立腺がん、白血病、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸部の癌腫、甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫等)、アストロサイトーマ及びグリオーマからなる群より選択される、使用にさらに関する。
本開示は、治療有効量の式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与するステップを含む、ERKを阻害するための方法にも関する。
本開示は、治療有効量の式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与するステップを含む、ERK媒介疾患を処置又は予防するための方法にも関する。
本開示は、治療有効量の式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物を、それを必要としている患者に投与するステップを含む、がん、炎症又は他の増殖性疾患、好ましくはがんを処置又は予防するための方法であって、がんが、メラノーマ、肝臓がん、腎臓がん、肺がん(非小細胞肺がん又は小細胞肺がん等)、鼻咽腔がん、大腸がん、膵臓がん、子宮頸がん、卵巣がん、乳がん、膀胱がん、前立腺がん、白血病、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸部の癌腫、甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫等)、アストロサイトーマ及びグリオーマからなる群より選択される、方法にも関する。
本開示は、医薬品として使用するための、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物にさらに関する。
本開示は、ERK阻害剤として使用するための、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物にさらに関する。
本開示は、ERK媒介疾患の処置又は予防における使用のための、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物にさらに関する。
本開示は、がん、炎症又は他の増殖性疾患の処置又は予防、好ましくはがんの処置又は予防における使用のための、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物であって、がんが、メラノーマ、肝臓がん、腎臓がん、肺がん(非小細胞肺がん又は小細胞肺がん等)、鼻咽腔がん、大腸がん、膵臓がん、子宮頸がん、卵巣がん、乳がん、膀胱がん、前立腺がん、白血病、頭頸部扁平上皮がん、子宮頸部の癌腫、甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、骨髄腫(多発性骨髄腫等)、アストロサイトーマ及びグリオーマからなる群より選択される、式(I)若しくは式(II)若しくは式(III)若しくは式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、若しくはこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩、又は、前述のものを含む医薬組成物にさらに関する。
活性化合物は、任意の適切な経路による投与に適した形態に調製することが可能であり、活性化合物は好ましくは、単位用量形態、又は患者が単一の用量で自己投与することができる形態である。本開示の化合物又は組成物の単位用量は、錠剤、カプセル剤、カシェ剤、ボトル入りシロップ剤、散剤、顆粒剤、口中錠、坐剤、再生散剤(regenerated powder)又は液体製剤の形態で表すことができる。
一般に、本開示の処置方法において使用される化合物又は組成物の投薬量は、疾患の重症度、患者の体重及び本化合物の相対的な有効性に応じて変化する。しかしながら、一般的な目安として、適切な単位用量は、0.1~1000mgであり得る。
活性化合物の他にも、本開示の医薬組成物は、充填剤(希釈剤)、バインダー、湿潤剤、崩壊剤及び賦形剤等を含む、1種以上の補助剤を含むこともできる。投与様式に応じて、本組成物は、0.1~99重量%の活性化合物を含むことができる。
活性成分を含む医薬組成物は、経口投与に適した形態、例えば、錠剤、トローチ剤、口中錠、水性又は油性懸濁剤、分散可能な散剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬カプセル剤又は軟カプセル剤、シロップ剤又はエリキシル剤であってもよい。経口用組成物は、医薬組成物を調製するための当技術分野で公知の任意の方法によって調製することができる。このような組成物は、心地よく味もよい医薬製剤を作製するために、甘味料、風味剤、着色料及び保存料からなる群より選択される1種以上の原材料を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適した薬学的に許容される毒性のない賦形剤と混和した活性成分を含有する。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混和した活性成分を含む。水性懸濁液は、エチルパラベン又はn-プロピルパラベン等の1種以上の保存料、1種以上の着色料、1種以上の風味剤及び1種以上の甘味料を含んでもよい。
油性懸濁液は、植物油又は鉱油への活性成分の懸濁によって配合することができる。油性懸濁液は、増粘剤を含有してもよい。上記甘味料及び風味剤を添加して、味のよい製剤を作製することができる。
分散剤又は湿潤剤、懸濁剤又は1種以上の保存料と混和した活性成分は、水の添加による水性懸濁液の調製に適した分散可能な散剤又は顆粒剤として調製することができる。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、上記ですでに言及したものによって例示されている。甘味料、風味剤及び着色料等のさらなる賦形剤が添加されてもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸等の抗酸化剤の添加によって保存することができる。
本開示の医薬組成物は、水中油型エマルションの形態であってもよい。
医薬組成物は、無菌注射用水溶液の形態であってもよい。使用され得る許容される賦形薬又は溶媒は、水、リンゲル液又は等張塩化ナトリウム溶液である。無菌注射製剤は、活性成分が油相に分散された、無菌注射用水中油型マイクロエマルションであってもよい。例えば、活性成分は、ダイズ油とレシチンとの混合物に溶解される。この油性溶液は次いで、水とグリセロールとの混合物に加えられ、マイクロエマルションを形成するように処理される。注射液又はマイクロエマルションは、局所的なボーラス注射によって、患者の血流に導入することができる。代替的には、注射液及びマイクロエマルションは好ましくは、本発明の化合物の血中濃度を一定に維持するように投与される。この一定の濃度を維持するために、連続式静脈内送達デバイスが使用されてもよい。このようなデバイスの一例は、Deltec CADD-PLUS(商標)5400静脈内注射用ポンプである。
医薬組成物は、筋肉内投与及び皮下投与のための無菌注射用水性又は油性懸濁液の形態であってもよい。このような懸濁液は、公知の技法によって上記の適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤と配合することができる。無菌注射製剤は、非経口用として許容される毒性のない希釈剤又は溶媒に取り込ませた状態に調製された、無菌注射液又は懸濁液であってもよい。さらに、無菌固定油は、溶媒又は懸濁媒体として容易に使用することができる。
本開示の化合物は、経直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらの医薬組成物は、薬物と、常温では固体であるが直腸では液体になり、これにより、直腸内で溶融して、薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤とを混合することによって調製することができる。このような材料には、ココアバター、グリセリンゼラチン、水素化植物油、様々な分子量を有するポリエチレングリコールの混合物、及びポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが挙げられる。
薬物の投薬量が種々の要因に依存することは当業者に公知であり、限定されるわけではないが、次の要因が挙げられる:特定の化合物の活性、患者の年齢、患者の体重、患者の総合的な健康、患者の振る舞い、患者の食事、投与時間、投与経路、排泄速度及び薬物の併用等。さらに、処置様式、式(I)の化合物の1日用量又は薬学的に許容される式(I)の化合物の塩の種類等の最適な処置は、慣例的な治療レジメンによって検証することができる。
用語の定義
そうではないとの記載がない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用されている用語は、下記に記載の意味を有する。
「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖基、好ましくは、1~12個の炭素原子を含むアルキル、より好ましくは、1~6個の炭素原子を含むアルキルである、飽和脂肪族炭化水素基を指す。非限定的な例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,3-ジメチルブチル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、3-メチルヘキシル、4-メチルヘキシル、5-メチルヘキシル、2,3-ジメチルペンチル、2,4-ジメチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、2-エチルペンチル、3-エチルペンチル、n-オクチル、2,3-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、3,3-ジメチルヘキシル、4,4-ジメチルヘキシル、2-エチルヘキシル、3-エチルヘキシル、4-エチルヘキシル、2-メチル-2-エチルペンチル、2-メチル-3-エチルペンチル、n-ノニル、2-メチル-2-エチルヘキシル、2-メチル-3-エチルヘキシル、2,2-ジエニルペンチル、n-デシル、3,3-ジエニルヘキシル、2,2-ジエニルヘキシル及びこれらの様々な分岐状異性体が挙げられる。より好ましくは、アルキル基は、1~6個の炭素原子を含む低級アルキルであり、非限定的な例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、1-エチル-2-メチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル及び2,3-ジメチルブチル等が挙げられる。アルキルは、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は、利用できる任意の結合点を置換されていてもよい。置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオ及びオキソからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「アルキレン」という用語は、親アルカンに属する同じ炭素原子又は異なる2個の炭素原子から2個の水素原子を除去することによって得られた2個の残基を有する、飽和直鎖状又は分岐状脂肪族炭化水素基を指す。アルキレンは、1~20個の炭素原子、好ましくは1~12個の炭素原子、より好ましくは1~6個の炭素原子を含む、直鎖状又は分岐状アルキレンである。アルキレンの非限定的な例には、限定されるわけではないが、メチレン(-CH-)、1,1-エチリデン(-CH(CH)-)、1,2-エチリデン(-CHCH-)、1,1-プロピレン(-CH(CHCH)-)、1,2-プロピレン(-CHCH(CH)-)、1,3-プロピレン(-CHCHCH-)及び1,4-ブチレン(-CHCHCHCH-)が挙げられる。アルキレンは、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は、利用できる任意の結合点を置換されていてもよい。置換基は好ましくは、任意選択によりアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクロアルキルチオ及びオキソからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「アルコキシ」という用語は、-O-(アルキル)及び-O-(無置換シクロアルキル)基を指し、アルキルは、上記に規定されている。アルコキシの非限定的な例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペントキシ及びシクロヘキソキシが挙げられる。アルコキシは、任意選択により、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「シクロアルキル」という用語は、3~20個の炭素原子、好ましくは3~12個の炭素原子、より好ましくは3~8個(例えば、3個、4個、5個、6個、7個又は8個の)炭素原子、最も好ましくは3~6個の(例えば、3個、4個、5個又は6個の)炭素原子を含む、飽和又は部分不飽和単環式又は多環式炭化水素置換基を指す。単環式シクロアルキルの非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル及びシクロオクチル等が挙げられ、好ましくはシクロアルキルが挙げられる。多環式シクロアルキルは、スピロ環、縮合環又は架橋環を有するシクロアルキルを含む。
「スピロシクロアルキル」という用語は、1個の共有炭素原子(スピロ原子と呼ばれる)を介して個別の環が結合しており、これらの環が1個以上の二重結合を含み得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さない、5~20員多環式基を指す。スピロシクロアルキルは、好ましくは6~14員スピロシクロアルキル、より好ましくは7~10員スピロシクロアルキルである。環どうしの間で共有されるスピロ原子の数に応じて、スピロシクロアルキルは、モノスピロシクロアルキル、ジスピロシクロアルキル又はポリスピロシクロアルキルに分類することができ、スピロシクロアルキルは、好ましくは、モノスピロシクロアルキル又はジスピロシクロアルキルであり、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員モノスピロシクロアルキルである。スピロシクロアルキルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000036
が挙げられる。
「縮合シクロアルキル」という用語は、系に含まれる各環が、別の環との間で隣接する1組の炭素原子を共有し、1個以上の環が1個以上の二重結合を含み得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さない、すべてが炭素の5~20員の多環式基を指す。縮合シクロアルキルは、好ましくは6~14員縮合シクロアルキル、より好ましくは7~10員縮合シクロアルキルである。員環の数に応じて、縮合シクロアルキルは、二環式、三環式、四環式又は多環式縮合シクロアルキルに分類することができ、縮合シクロアルキルは、好ましくは、二環式又は三環式縮合シクロアルキルであり、より好ましくは、5員/5員又は5員/6員二環式縮合シクロアルキルである。縮合シクロアルキルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000037
が挙げられる。
「架橋シクロアルキル」という用語は、系に含まれる2個ごとの環が、連結していない2個の炭素原子を共有し、これらの環が1個以上の二重結合を有し得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さない、すべてが炭素の5~20員の多環式基を指す。架橋シクロアルキルは、好ましくは6~14員架橋シクロアルキル、より好ましくは7~10員架橋シクロアルキルである。員環の数に応じて、架橋シクロアルキルは、二環式、三環式、四環式又は多環式架橋シクロアルキルに分類することができ、架橋シクロアルキルは、好ましくは二環式、三環式又は四環式架橋シクロアルキル、より好ましくは二環式又は三環式架橋シクロアルキルである。架橋シクロアルキルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000038
が挙げられる。
シクロアルキル環は、親構造に結合した環がシクロアルキルであるアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルの環に縮合した、上記シクロアルキル(モノシクロアルキル、スピロシクロアルキル、縮合シクロアルキル及び架橋シクロアルキルを含む)を含む。非限定的な例には、インダニル、テトラヒドロナフチル及びベンゾシクロヘプチル等が挙げられ、好ましくはベンゾシクロペンチル、テトラヒドロナフチルが挙げられる。
シクロアルキルは、任意選択により、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオ及びオキソからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「ヘテロシクリル」という用語は、1個以上の環原子が、N、O、S、S(O)及びS(O)からなる群より選択されるヘテロ原子であるが、環の中に-O-O-、-O-S-又は-S-S-を含まず、残りの環原子が炭素原子である、3~20員飽和又は部分不飽和単環式又は多環式炭化水素置換基を指す。好ましくは、ヘテロシクリルは、1~4個の(例えば、1個、2個、3個又は4個の)原子がヘテロ原子である3~12個の環原子を有し;好ましくは、1~3個の原子がヘテロ原子である3~8個の(例えば、3個、4、5個、6個、7個又は8個の)環原子を有し;好ましくは、1~3個の原子がヘテロ原子である3~6個の環原子を有する。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例には、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル及びホモピペラジニル等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピロリジニルが挙げられる。多環式ヘテロシクリルは、スピロ環、縮合環又は架橋環を有するヘテロシクリルを含む。
「スピロヘテロシクリル」という用語は、1個の共有原子(スピロ原子と呼ばれる)を介して個別の環が結合しており、1個以上の環原子が、N、O、S、S(O)及びS(O)からなる群より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子であり、これらの環が1個以上の二重結合を含み得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さない、5~20員多環式ヘテロシクリル基を指す。スピロヘテロシクリルは、好ましくは6~14員スピロヘテロシクリル、より好ましくは7~10員スピロヘテロシクリルである。環どうしの間で共有されるスピロ原子の数に応じて、スピロヘテロシクリルは、モノスピロヘテロシクリル、ジスピロヘテロシクリル又はポリスピロヘテロシクリルに分類され、スピロヘテロシクリルは、好ましくは、モノスピロヘテロシクリル又はジスピロヘテロシクリルであり、より好ましくは、4員/4員、4員/5員、4員/6員、5員/5員又は5員/6員モノスピロヘテロシクリルである。スピロヘテロシクリルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000039
が挙げられる。
「縮合ヘテロシクリル」という用語は、系に含まれる各環が、別の環との間で隣接する1組の原子を共有し、1個以上の環が1個以上の二重結合を含み得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さず、1個以上の環原子が、N、O、S、S(O)及びS(O)からなる群より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子である、5~20員多環式ヘテロシクリル基を指す。縮合ヘテロシクリルは、好ましくは6~14員縮合ヘテロシクリル、より好ましくは7~10員縮合ヘテロシクリルである。員環の数に応じて、縮合ヘテロシクリルは、二環式、三環式、四環式又は多環式縮合ヘテロシクリルに分類することができ、縮合ヘテロシクリルは、好ましくは二環式又は三環式縮合ヘテロシクリル、より好ましくは5員/5員又は5員/6員二環式縮合ヘテロシクリルである。縮合ヘテロシクリルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000040
が挙げられる。
「架橋ヘテロシクリル」という用語は、系に含まれる2個ごとの環が、連結していない2個の原子を共有し、これらの環が1個以上の二重結合を有し得るが、いずれの環も完全に共役したπ電子系を有さず、1個以上の環原子が、N、O、S、S(O)及びS(O)からなる群より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素原子である、5~14員多環式ヘテロシクリル基を指す。架橋ヘテロシクリルは、好ましくは6~14員架橋ヘテロシクリル、より好ましくは7~10員架橋ヘテロシクリルである。員環の数に応じて、架橋ヘテロシクリルは、二環式、三環式、四環式又は多環式架橋ヘテロシクリルに分類することができ、架橋ヘテロシクリルは、好ましくは二環式、三環式又は四環式架橋ヘテロシクリル、より好ましくは二環式又は三環式架橋ヘテロシクリルである。架橋ヘテロシクリルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000041
が挙げられる。
ヘテロシクリル環は、親構造に結合した環がヘテロシクリルであるアリール、ヘテロアリール又はシクロアルキルの環に縮合した、上記(モノヘテロシクリル、縮合ヘテロシクリル、スピロヘテロシクリル及び架橋ヘテロシクリルを含む)を含む。このようなヘテロシクリルの非限定的な例には、
Figure 2022527744000042
等が挙げられる。
ヘテロシクリルは、任意選択により、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ、ヘテロシクリルチオ及びオキソからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「アリール」という用語は、共役π電子系を有するすべてが炭素の6~20員の単環式環又は多環式縮合環(すなわち、系に含まれる各環が、系に含まれる別の環との間で隣接する1組の炭素原子を共有する)、好ましくは6~10員アリール、より好ましくは6員アリール、例えばフェニル及びナフチルを指す。アリール環は、親構造に結合した環がアリール環であるヘテロアリール、ヘテロシクリル又はシクロアルキルの環に縮合していてもよい。このようなアリールの非限定的な例には、
Figure 2022527744000043
が挙げられる。
アリールは、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ及びヘテロシクリルチオからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「ヘテロアリール」という用語は、O、S及びNからなる群より選択される1~4個の(例えば、1個、2個、3個又は4個の)ヘテロ原子を含む、5~20員ヘテロ芳香族系を指す。ヘテロアリールは、好ましくは、1~3個のヘテロ原子を含む5~10員(例えば、5員、6員、7員、8員、9員又は10員)ヘテロアリールであり、より好ましくは、1~3個のヘテロ原子を含む5員又は6員ヘテロアリールである。非限定的な例には例えば、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル及びピラジニル等が挙げられる。ヘテロアリール環は、親構造に結合した環がヘテロアリール環であるアリール、ヘテロシクリル又はシクロアルキルの環に縮合していてもよい。このようなヘテロアリールの非限定的な例には、
Figure 2022527744000044
が挙げられる。
ヘテロアリールは、任意選択により、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ及びヘテロシクリルチオからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「アルキルチオ」という用語は、-S-(アルキル)及び-S-(無置換シクロアルキル)基を指し、アルキルは、上記に規定されている。アルキルチオの非限定的な例には、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、シクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ及びシクロヘキシルチオが挙げられる。アルキルチオは、任意選択により、置換されていてもよいし、又は無置換であってもよい。置換された場合、置換基は好ましくは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ハロゲン、チオール、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルコキシ、シクロアルキルチオ及びヘテロシクロアルキルチオからなる群より独立に選択される1個以上の基である。
「シクロアルキルオキシ」という用語は、シクロアルキルが上記に規定のとおりである、-O-シクロアルキル基を指す。
「ハロアルキル」という用語は、アルキルが上記に規定のとおりである、ハロゲンによって置換されたアルキルを指す。
「ハロアルコキシ」という用語は、アルコキシが上記に規定のとおりである、ハロゲンによって置換されたアルコキシ基を指す。
「ヒドロキシアルキル」という用語は、アルキルが上記に規定のとおりである、ヒドロキシによって置換されたアルキル基を指す。
「アミノアルキル」という用語は、アルキルが上記に規定のとおりである、アミノによって置換されたアルキル基を指す。
「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
「アミノ」という用語は、-NH基を指す。
「シアノ」という用語は、-CN基を指す。
「ニトロ」という用語は、-NO基を指す。
「アルデヒド」という用語は、-C(O)H基を指す。
「カルボキシ」という用語は、-C(O)OH基を指す。
「アルコキシカルボニル」という用語は、アルキル及びシクロアルキルが上記に規定のとおりである、-C(O)O(アルキル)基又は-C(O)O(シクロアルキル)基を指す。
「任意選択による」又は「任意選択により」は、後に続けて記載された事象又は状況が発生してもよいが、発生しなくてもよいことを意味し、このような記載は、前述の事象又は状況が発生する状況又は発生しない状況を含む。例えば、「任意選択によりアルキルによって置換されたヘテロシクリル」は、アルキル基が存在してもよいが、存在しなくてもよいことを意味し、このような記載は、ヘテロシクリルがアルキルによって置換されている状況と、ヘテロシクリルがアルキルによって置換されていない状況とを含む。
「置換された」は、ある基に含まれる1個以上の水素原子、好ましくは最大5個の(例えば1個、2個、3個、4個又は5個の)水素原子、より好ましくは1~3個の水素原子が、対応する数の置換基によって独立に置換されたことを指し、各置換基は、独立の選択肢を有する(すなわち、これらの置換基は、同一であってもよいし、又は異なってもよい。)。言うまでもなく、置換基は、可能な化学的位置にのみ存在する。当業者は、過度の労力を費やすことなく、実験又は理論によって置換が可能であるか不可能であるかを判定することができる。例えば、遊離水素を有するアミノ又はヒドロキシと、(オレフィン性不飽和結合等)の不飽和結合を有する炭素原子との組み合わせは、不安定なものであり得る。
「医薬組成物」という用語は、本明細書に記載の化合物又はその生理学的/薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグのうちの1種以上と、他の化学成分並びに生理学的/薬学的に許容されるキャリア及び賦形剤等の他の成分との混合物を指す。医薬組成物の目的は、生物学的活性を示すように活性成分の吸収を助長する化合物の生物への投与を容易にすることである。
「薬学的に許容される塩」は、ほ乳類において安全で有効なものであり、所望の生物学的活性を有する、本開示の化合物の塩を指す。
本開示の化合物は、本開示の化合物の同位体誘導体も含み得る。「同位体誘導体」という用語は、1個以上の同位体増加原子が存在するという点のみ構造が異なる、化合物を指す。例えば、「重水素」水素」又は「三重水素」によって水素を置きかえたこと、又は18Fフッ素標識(18F同位体)によってフッ素を置きかえたこと、又は11C増加炭素、13C増加炭素又は14C増加炭素(11C炭素標識、13C炭素標識又は14C炭素標識;11C同位体、13C同位体又は14C同位体)によって炭素を置きかえたことを除いて本開示の構造を有する化合物は、本開示の範囲に含まれる。このような化合物は例えば、生物学的アッセイにおける分析ツール又はプローブとして使用することもできるし、又は、疾患のインビボ診断用イメージグのためのトレーサーとして使用することもできるし、又は、薬力学、薬物動態学又は受容体の研究のためのトレーサーとして使用することもできる。一般に、重水素化された化合物は、重水素化されていない化合物と同等の活性を保持することが可能であり、特定の特異的な部位を重水素化された場合、得られた化合物は、向上した代謝安定性を獲得することができ、これにより、特定の治療的利点(インビボ半減期の延長又は必要投薬量の削減等)をもたらすことができる。
薬物又は薬理学的に活性な作用物質に関する場合、「治療有効量」という用語は、毒性はないが所望の効果を得ることができるのに十分な量の薬物又は作用物質を指す。この治療有効量の判定は、レシピエントの年齢及び全身状態と、特定の活性物質とに応じて個人個人で異なる。ある症例における適切な有効量は、当業者ならば、通例の実験によって判定することができる。
本開示の化合物の合成法
本開示の目的を達成するために、本開示は、下記の技術的解決法を適用する。
スキームI
本開示による式(I)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000045
アルカリ性試薬の存在下で式(IA)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I)の化合物を得るステップ(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームII
本開示による式(I-P1)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000046
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P1)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I-P1)の化合物を得るステップ(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームIII
本開示による式(I-P2)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000047
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P2)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(I-P2)の化合物を得るステップ(式中、R~R、L、m及びnが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームIV
本開示による式(II)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000048
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;zが、0、1、2、3又は4であり;R~R、L及びmが、式(I)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームV
本開示による式(II-P1)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000049
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA-P1)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II-P1)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、L、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームVI
本開示による式(II-P2)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000050
アルカリ性試薬の存在下で式(IIA-P2)の化合物と(IB)の化合物とを縮合反応させて、式(II-P2)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、L、m及びzが、式(II)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームVII
本開示による式(III)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000051
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームVIII
本開示による式(III-P1)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000052
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA-P1)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III-P1)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームIX
本開示による式(III-P2)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000053
アルカリ性試薬の存在下で式(IIIA-P2)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(III-P2)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、R、R、R、m及びzが、式(III)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームX
本開示による式(IV)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000054
アルカリ性試薬の存在下で式(IA)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームXI
本開示による式(IV-P1)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000055
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P1)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV-P1)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりである。)
を含む。
スキームXII
本開示による式(IV-P2)の化合物若しくはその互変異性体、メソマー、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物若しくはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
Figure 2022527744000056
アルカリ性試薬の存在下で式(IA-P2)の化合物と(IIIB)の化合物とを縮合反応させて、式(IV-P2)の化合物を得るステップ(式中、アルカリ性試薬が好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンであり;R~R、m及びnが、式(IV)の化合物に規定のとおりであり;縮合反応において使用される縮合剤が、好ましくは2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。)
を含む。
上記反応におけるアルカリ性試薬は、有機塩基及び無機塩基を含む。有機塩基には、限定されるわけではないが、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、酢酸カリウム、ナトリウムtert-ブトキシド及びカリウムtert-ブトキシドが挙げられる。無機塩基には、限定されるわけではないが、水素化ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム及び水酸化カリウム;好ましくは、N,N-ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。
上記反応は、溶媒中で実施される。使用される溶媒には、限定されるわけではないが、酢酸、メタノール、エタノール、n-ブタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、石油エーテル、エチルアセテート、n-ヘキサン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、水又はN,N-ジメチルホルムアミド及びこれらの混合物、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミドが挙げられる。
上記縮合反応における縮合剤には、限定されるわけではないが、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドヒドロクロリド、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-7-アゾベンゾトリアゾール、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2-(7-アゾベンゾトリアゾール)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート及びベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリニルホスフェートヘキサフルオロホスフェート、好ましくは2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。
1つ以上の本開示の実施形態の詳細が上記明細書には記載されている。本明細書に記載されたものに類似する又は同一の任意の方法及び材料を使用して、本開示を実施し、又は試験することができるが、好ましい方法及び材料を以下に説明する。本明細書及び特許請求の範囲を通して、本開示に関する他の特徴、目的及び利点が明らかになろう。本明細書及び特許請求の範囲においては、そうではないと文脈により明確に示されていない限り、単数形は、複数の参照対象も含む。そうではないとの規定がない限り、本明細書において使用されているすべての専門用語及び科学技術用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される通常の意味を有する。本明細書において引用されたすべての特許及び刊行物は、参照により組み込まれる。下記の例は、本開示の好ましい実施形態をより完全に説明するために提供されている。これらの例は、いかなる点においても本開示の範囲を限定するものとして解されるべきでなく、本開示の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
[詳細説明]
化合物の構造は、核磁気共鳴(NMR)及び/又は質量分析(MS)によって同定した。NMRシフト(δ)は、10-6(ppm)単位で与えられている。NMRは、Bruker AVANCE-400マシンによって測定する。測定用の溶媒は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d)、重水素化クロロホルム(CDCl)及び重水素化メタノール(CDOD)であり、内部標準は、テトラメチルシラン(TMS)である。
MSは、Agilent 1200/1290DAD-6110/6120四重極MS液体クロマトグラフ/質量分析計(製造業者:Agilent、MSモデル:6110/6120四重極MS)、waters ACQuity UPLC-QD/SQD(製造業者:waters、MSモデル:waters ACQuity Qda検出器/waters SQ検出器)、THERMO Ultimate 3000-Q Exactive(製造業者:THERMO、MSモデル:THERMO Q Exactive)によって測定された。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、Agilent HPLC1200 DAD、Agilent HPLC1200 VWD及びwaters HPLC e2695-2489高圧液体クロマトグラフによって測定された。
キラルHPLCは、Agilent1260 DAD高速液体クロマトグラフによって測定された。
分取HPLCは、waters2545-2767、waters2767-SQ DetecoR2、Shimadzu LC-20AP及びGilson GX-281分取クロマトグラフによって実施された。
キラル調製は、Shimadzu LC-20AP分取クロマトグラフによって実施された。
使用されたCombiFlash迅速調製機器は、Combiflash Rf200(TELEDYNE ISCO)だった。
Yantai Huanghai HSGF254又はQingdao GF254シリカゲルプレートが、薄層シリカゲルクロマトグラフィー(TLC)プレートとして使用された。TLCにおいて使用されたシリカゲルプレートの寸法は、0.15mm~0.2mmであり、生成物精製において使用されたシリカゲルプレートの寸法は、0.4mm~0.5mmだった。
一般に、Yantai Huanghai200~300メッシュシリカゲルが、シリカゲルカラムクロマトグラフィー用のキャリアとして使用された。
平均キナーゼ阻害率及びIC50値は、NovoStarマイクロプレートリーダー(BMG Co.、ドイツ)によって測定された。
本開示に関する公知の出発物質は、当技術分野において公知の方法によって調製することもできるし、又はABCR GmbH&Co.KG、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc.、Dari Chemical Company等から購入することもできる。
そうではないとの記載がない限り、反応は、アルゴン雰囲気下又は窒素雰囲気下で実施することができる。
アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気は、反応フラスコにアルゴン又は窒素バルーン(約1L)が装着されていることを意味する。
水素雰囲気は、反応フラスコに水素バルーン(約1L)が装着されていることを意味する。
加圧水素化反応は、Parr 3916EKX水素化機器及びQinglan QL-500水素発生装置又はHC2-SS水素化機器によって実施された。
水素化反応中、一般に、反応系は、真空引きされ、水素を充填されるが、前述の操作は、3回繰り返される。
CEM Discover-S 908860型マイクロ波反応器が、マイクロ波反応において使用された。
そうではないと例において記載されていない限り、溶液は、水溶液を指す。
そうではないと例において記載されていない限り、反応温度は、20℃~30℃の室温である。
例における単一立体配置(single configuration)は、キラル原料又は単結晶構造からの合成によって確認することができる。
例における反応プロセスは、薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニタリングされた。反応に使用された展開溶媒、カラムクロマトグラフィーの溶離液系及び化合物の精製のための薄層クロマトグラフィーの展開溶媒系は、A:ジクロロメタン/メタノール系、B:n-ヘキサン/エチルアセテート系、C:石油エーテル/エチルアセテート系、D:アセトン、E:ジクロロメタン/アセトン系、F:エチルアセテート/ジクロロメタン系、G:エチルアセテート/ジクロロメタン/n-ヘキサン、H:エチルアセテート/ジクロロメタン/アセトンを含んでいた。溶媒の体積の比は、化合物の極性に応じて調製することが可能であったが、調整のために、少量のトリエチルアミン等のアルカリ性試薬又は酢酸等の酸性試薬を加えることもできた。
(実施例1)
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アセトアミド1
Figure 2022527744000057

ステップ1
tert-ブチル2-(2-ブロモ-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート1c
化合物2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-4(5H)-オン1a(600mg、2.58mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解させ、続いて、テトラヒドロフラン中のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M溶液(3.8mL、3.87mmol)を加えた。反応溶液を-78℃で1時間撹拌した後、tert-ブチル2-クロロアセテート1b(622mg、4.13mmol)を加えた。反応溶液を室温までゆっくり温め、15時間反応させた。30mLの水を加え、反応溶液をエチルアセテート(20mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩素酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧下で濃縮した。残留物は、展開溶媒系Cを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物1c(900mg)を得た。収率:99%。
MS m/z(ESI):346.5[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート1e
2,4,5-トリクロロピリミジン1d(200mg、1.09mmol)、ヘキサメチルジスタンナン(375mg、1.09mmol)、塩化リチウム(65mg、1.09mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(163mg、0.15mmol)を混合し、6mLのジオキサンに懸濁させた後、反応溶液を100℃に加熱し、8時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、化合物1c(85mg、0.25mmol)、ヨウ化銅(I)(30mg、0.16mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(43mg、0.07mmol)を加えた。反応溶液を105℃に加熱し、3時間撹拌した。5mLの飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物1e(38mg)を得た。収率:25.3%。
MS m/z(ESI):414.3[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート1g
化合物1e(38mg、0.09mmol)を2mLのテトラヒドロフラン溶媒に溶解させた後、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン1f(18mg、0.18mmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(60mg、0.45mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において120℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物1g(30mg)を得た。収率:68.2%。
MS m/z(ESI):479.3[M+1]。
ステップ4
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸1h
化合物1g(18mg、37μmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物1hを得、これを次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):423.3[M+1]。
ステップ5
(S)-2-(2-(5-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アセトアミド1
粗製化合物1h(18mg、42μmol)、(S)-2-アミノ-2-(3-クロロフェニル)エタン-1-オール1i(14mg、81μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(15mg、1.09mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(27mg、200μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させ、反応溶液を2時間撹拌した。調製及び精製によって、表題化合物1(5mg)を得た。収率:20.4%。
MS m/z(ESI):576.3[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.45(s,1H)、8.22(s,1H)、7.49-7.52(m,1H)、7.20-7.22(m,3H)、4.98-4.99(m,1H)、3.97-4.01(m,3H)、3.88-3.91(m,4H)、3.72-3.75(m,4H)、3.57-3.61(s,2H)、1.96-1.98(m,2H)、1.58-1.61(m,2H)。
(実施例2)
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アセトアミド2
Figure 2022527744000058
ステップ1
6,6-ジメチル-5,6-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピロール-4-オン2b
6,6-ジメチル-5,6-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピロール-4-オン2a(180mg、1mmol、特許出願「国際公開第2016/106029号」に開示の方法によって調製)を10mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、0℃でナトリウム水素(82mg、2.1mmol)を加え、反応溶液を1時間撹拌した。メチルクロロアセテート(233mg、2.1mmol)を加え、反応溶液を終夜撹拌した。エチルアセテート(150mL)を加え、反応溶液を水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物2b(130mg)を得た。収率:51%。
MS m/z(ESI):240.1[M+1]。
ステップ2
メチル2-(2-ブロモ-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)アセテート2c
化合物2b(130mg、0.54mmol)を10mLのアセトニトリルに溶解させた後、0℃でN-ブロモスクシンイミド(97mg、0.54mmol)を加えた。反応溶液を16時間撹拌した後、回転蒸発によって濃縮乾固した。展開溶媒系Cを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物2c(120mg)を得た。収率:69%。
MS m/z(ESI):318.2[M+1]。
ステップ3
メチル2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)アセテート2d
化合物2c(110mg、0.35mmol)を20mLのジオキサンに溶解させた後、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビス(1,3,2-ジオキサボロラン)(210mg、0.83mmol)、酢酸カリウム(100mg、1.0mmol)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(25mg、0.03mmol)を加えた。添加が完了したら、アルゴンによって反応系を3回パージし、90℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、2,4,5-トリクロロピリミジン(95mg、0.52mmol)、無水炭酸カリウム(72mg、0.52mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(40mg、0.03mmol)を加えた。0.3mLの水を滴下した。添加が完了したら、アルゴンによって反応系を3回パージし、90℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮して、化合物2d(60mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):386.1[M+1]。
ステップ4
メチル2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)アセテート2e
粗製化合物2d(60mg、0.16mmol)を5mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、テトラヒドロピラン-4-アミン(24mg、0.24mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(100mg、1.0mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において100℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物2e(30mg)を得た。収率:43%。
MS m/z(ESI):451.1[M+1]。
ステップ5
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)酢酸2f
化合物2e(30mg、0.06mmol)を3mLのメタノール及び0.5mLの水に溶解させた後、水酸化リチウム(16mg、0.7mmol)を加え、反応溶液を1時間反応させた。1M希塩酸を滴下し、反応溶液をpH3に調整した。濃縮後、粗製表題化合物2f(29mg)が得られた。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):437.2[M+1]。
ステップ6
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)アセトアミド2
粗製化合物2f(29mg、0.06mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(15mg、0.06mmol)、化合物1i(11mg、0.06mmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(100mg、1.0mmol)を加えた。反応溶液を終夜反応させた後、ろ過した。展開溶媒系Aを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、2(5mg)を得た。収率:13%。
MS m/z(ESI):590.1[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.30(s,2H)、7.41-7.28(m,4H)、4.99-4.97(m,1H)、4.25(d,2H)、4.02-4.00(m,3H)、3.80-3..78(m,2H)、3.76-3.58(m,2H)、1.66-1.58(m,2H)、1.66-1.58(m,8H)。
(実施例3-P1及び3-P2)
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド3-P1
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド3-P2
Figure 2022527744000059
ステップ1
tert-ブチル2-(2-ブロモ-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート3b
化合物1a(800mg、3.44mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、テトラヒドロフラン中のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M溶液(5.2mL、5.20mmol)を加えた。反応溶液を-78℃で1時間撹拌した後、tert-ブチル2-ブロモプロピオネート3a(622mg、4.13mmol、Tokyo Chemical Industry(Shanghai)Co.,Ltd.)を加えた。反応溶液を室温までゆっくり温め、次に、15時間反応させた。30mLの水を加え、反応溶液をエチルアセテート(20mL×3)で抽出した。有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物3b(1.10g)を得た。収率:88.6%。
MS m/z(ESI):360.2[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート3c
化合物1d(200mg、1.09mmol)、ヘキサメチルジスタンナン(375mg、1.09mmol)、塩化リチウム(65mg、1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(163mg、0.15mmol)を混合し、6mLのジオキサンに懸濁させた後、反応溶液を100℃に加熱し、8時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、化合物3b(115mg、0.32mmol)、ヨウ化銅(I)(30mg、0.16mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(43mg、0.07mmol)を加えた。反応溶液を105℃に加熱し、3時間撹拌した。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物3c(50mg)を得た。収率:31.3%。
MS m/z(ESI):428.3[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート3d
化合物3c(50mg、0.12mmol)を2mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、4-アミノテトラヒドロピラン1f(23mg、0.24mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(75mg、0.58mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において120℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物3d(50mg)を得た。収率:86.8%。
MS m/z(ESI):493.3[M+1]。
ステップ4
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸3e
化合物3d(20mg、40μmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加え、反応溶液を2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して、粗製表題化合物3e(40mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):437.3[M+1]。
ステップ5
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド3-P1
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド3-P2
粗製化合物3e(40mg、91μmol)、(S)-2-アミノ-2-(m-メチルフェニル)エタン-1-オール3f(27mg、180μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(40mg、106μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(59mg、456μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:Gilson 281、クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm、C18;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニトリル;流量:30mL/分;カラム温度:室温)によって残留物を精製して、表題化合物3-P1及び3-P2(11mg、9mg)を得た。
3-P1 単一立体配置型化合物(保持時間がより短い)
MS m/z(ESI):570.1[M+1]。
HPLC分析:保持時間11.21分、純度:98.2%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm;5μm;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.45(s,1H)、8.31(s,1H)、7.03-7.19(m,4H)、5.36-5.39(m,1H)、4.96-4.98(m,1H)、3.97-4.01(m,3H)、3.74-3.77(m,2H)、3.52-3.56(m,1H)、3.51-3.53(m,3H)、3.01-3.03(m,2H)、2.25(s,3H)、2.02(d,2H)、1.59-1.63(m,2H)、1.44(d,3H)。
3-P2 単一立体配置型化合物(保持時間がより長い)
MS m/z(ESI):570.3[M+1]。
HPLC分析:保持時間12.14分、純度:96.2%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm;5μm;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.46(s,1H)、8.27(s,1H)、7.07-7.23(m,4H)、5.32-5.35(m,1H)、4.96-4.98(m,1H)、3.97-4.01(m,3H)、3.73-3.76(m,4H)、3.52-3.56(m,2H)、3.22-3.25(m,1H)、3.15-3.17(m,1H)、2.33(s,3H)、2.01-2.03(m,2H)、1.59-1.63(m,2H)、1.46(d,3H)。
(実施例4-P1及び4-P2)
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド4-P1
(R)-2-(2-(5-クロロ-2((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド4-P2
Figure 2022527744000060
粗製化合物3e(53mg、121μmol)、化合物1i(50mg、240μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(75mg、180μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(78mg、600μmol)2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:Gilson 281;クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM重炭酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分;カラム温度:室温)によって残留物を精製して、表題化合物4-P1及び4-P2(15mg、15mg)を得た。
4-P1 単一立体配置型化合物(保持時間がより短い)
MS m/z(ESI):590.3[M+1]。
HPLC分析:保持時間10.75分、純度:98.6%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm;移動相:A水(10mM重炭酸アンモニウム)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.43(s,1H)、8.26(s,1H)、7.35(s,1H)、7.22-7.24(m,3H)、5.30-5.35(m,1H)、4.98-4.99(m,1H)、3.95-3.97(m,3H)、3.76-3.78(m,2H)、3.70-3.72(m,1H)、3.55-3.57(m,3H)、3.04-3.06(m,2H)、2.00-2.02(m,2H)、1.58-1.62(m,2H)、1.44(d,3H)。
4-P2 単一立体配置型化合物(保持時間がより長い)
MS m/z(ESI):590.3[M+1]。
HPLC分析:保持時間11.75分、純度:99.1%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm;移動相:A水(10mM重炭酸アンモニウム)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.40(s,1H)、8.23(s,1H)、7.39(s,1H)、7.24-7.27(m,3H)、5.30-5.34(m,1H)、4.98-4.99(m,1H)、4.00-4.02(m,3H)、3.76-3.78(m,4H)、3.50-3.53(m,2H)、3.22-3.26(m,1H)、3.13-3.15(m,1H)、2.00-2.02(m,2H)、1.58-1.62(m,2H)、1.43(d,3H)。
(実施例5)
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)-N-((S)-1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド5
Figure 2022527744000061
ステップ1
tert-ブチル2-(6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)プロピオネート5b
6,6-ジメチル-5,6-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピロール-4-オン5a(1g、6mmol。特許出願「国際公開第2016/106029号」に開示された方法によって調製)を10mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、0℃でナトリウム水素(458mg、12mmol)を加え、反応溶液を0℃で1時間撹拌した。tert-ブチル2-ブロモプロピオネート(1.9g、9mmol)を加え、反応溶液を終夜撹拌した。エチルアセテート(200mL)を加え、反応溶液を水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Aを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物5b(1.2g)を得た。収率:67.9%。
MS m/z(ESI):296.1[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(2-ブロモ-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)プロピオネート5c
化合物5b(1.2g、4.0mmol)を20mLのアセトニトリルに溶解させた後、0℃でN-ブロモスクシンイミド(730mg、4.0mmol)を加えた。反応溶液を16時間撹拌した後、濃縮した。展開溶媒系Aを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物5c(1.2g)を得た。収率:78.9%。
MS m/z(ESI):374.2[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3]ピロール-5-イル)プロピオネート5d
化合物5c(374mg、1mmol)を20mLのジオキサンに溶解させた後、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビス(1,3,2-ジオキサボロラン)(609mg、2.4mmol)、酢酸カリウム(294mg、3.0mmol)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]白金(II)ジクロリド(73mg、0.1mmol)を加えた。添加が完了したら、アルゴンによって反応系を3回パージし、90℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、2,4,5-トリクロロピリミジン(275mg、1.5mmol)、無水カリウム炭素(72mg、0.52mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(207mg、1.5mmol)を加えた。1mLの水を滴下した。添加が完了したら、アルゴンによって反応系を3回パージし、90℃で2時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、ろ過した。ろ液を濃縮し、展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、化合物5d(150mg)を得た。収率:34%。
MS m/z(ESI):442.1[M+1]。
ステップ4
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)プロピオネート5e
粗製化合物5d(150mg、0.34mmol)を5mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、化合物1f(52mg、0.51mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(100mg、1.0mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において100℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Aを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、化合物5e(80mg)を得た。収率:46.5%。
MS m/z(ESI):407.1[M+1]。
ステップ5
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)プロパン酸5f
化合物5e(80mg、0.16mmol)を5mLのジクロロメタンに溶解させた後、1mLのトリフルオロ酢酸を滴下した。反応溶液を1時間反応させた後、濃縮して、表題化合物5f(71mg)を得た。収率:100%。
MS m/z(ESI):450.8[M+1]。
ステップ6
2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,6-ジメチル-4-オキソ-4,6-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピロール-5-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド5
化合物5f(71mg、0.16mmol)を5mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(44mg、0.19mmol)、化合物3f(24mg、0.16mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(41mg、0.3mmol)を加えた。反応溶液を終夜反応させた後、濃縮した。溶媒系Aを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、化合物5(15mg)を得た。収率:16%。
MS m/z(ESI):583.8[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.32(s,2H)、7.25-7.02(m,4H)、4.99-4.97(m,1H)、4.36-4.27(m,1H)、4.05-3.95(m,3H)、3.81-3.70(m,2H)、3.63-3.50(m,2H)、2.30(d,3H)、2.05-1.95(m,2H)、1.78-1.74(m,3H)、1.68-1.57(m,8H)。
(実施例6)
(S)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド6
Figure 2022527744000062
ステップ1
tert-ブチル2-(2-(2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート6b
2-(メチルチオ)-4-(n-ブチルスズ)ピリミジン6a(60mg、0.14mmol、Tokyo Chemical Industry(Shanghai)Co.,Ltd.)、化合物1c(50mg、0.14mmol)、ヨウ化銅(I)(10mg、0.05mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(20mg、0.03mmol)を105℃に加熱し、3時間撹拌した。5mLの飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物6b(15mg)を得た。収率:26.5%。
MS m/z(ESI):392.3[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(2-(2-(メチルスルホニル)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート6c
化合物6b(15mg、0.04mmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、m-クロロペルオキソ安息香酸(19mg、0.09mmol)を加えた。反応溶液を3時間反応させた後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を合わせ、乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物6c(20mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):424.3[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート6d
粗製化合物6c(10mg、23μmol)を2mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、化合物1f(11mg、0.108mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(15mg、0.108mmol)を加えた。反応をマイクロ波反応器内において120℃で1時間実施した後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物6d(5mg)を得た。収率:47.6%。
MS m/z(ESI):445.3[M+1]。
ステップ4
2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸6e
化合物6d(5mg、11μmol)を1mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.3mL)を加えた。反応物を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物6e(10mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):389.3[M+1]。
ステップ5
(S)-N-(1-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド6
粗製化合物6e(5mg、13μmol)、化合物1i(5mg、25μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(10mg、13μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8mg、60μmol)を1mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させ、反応溶液を2時間撹拌した。調製及び精製によって、表題化合物6(4mg)を得た。収率:50.1%。
MS m/z(ESI):542.3[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ7.50(s,2H)、7.37-7..42(m,5H)、5.10-5.13(m,1H)、4.59(s,1H)、4.48(t、2H)、3.92-3.95(m,2H)、3.78-3.80(m,2H)、3.49-3.51(m,2H)、3.01(s,4H)、1..35-1.37(m,4H)。
(実施例7)
(S)-N-(2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド7
Figure 2022527744000063
ステップ1
4-クロロ-5-メチル-2-(メチルスルホニル)ピリミジン7b
化合物4-クロロ-5-メチル-2-(メチルチオ)ピリミジン7a(500mg、2.86mmol、Tokyo Chemical Industry(Shanghai)Co.,Ltd.)を10mLのジクロロメタンに溶解させた後、m-クロロペルオキソ安息香酸(1.270g、6.3mmol)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液及び飽和ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物7b(510mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):207.2[M+1]。
ステップ2
4-クロロ-5-メチル-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリミジン-2-アミン7d
N-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ホルムアミド7c(270mg、2.15mmol、「国際公開第2017/80979号」に開示の方法によって調製)をN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、0℃で水素化ナトリウム(60%、250mg、6.5mmol)を加えた。反応溶液を0.5時間撹拌した後、化合物7b(445mg、2.15mmol)を加えた。反応溶液を2時間さらに反応させた。20mLの水を加え、反応溶液をエチルアセテートで抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物7d(240mg)を得た。収率:49.7%。
MS m/z(ESI):224.3[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセテート7e
化合物7d(80mg、0.36mmol)、ヘキサメチルジスタンナン(140mg、0.43mmol)、塩化リチウム(21mg、0.35mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(61mg、0.05mmol)を混合し、6mLのジオキサンに懸濁させた後、反応溶液を100℃に加熱し、8時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、化合物1c(80mg、0.24mmol)、ヨウ化銅(I)(22mg、0.12mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(32mg、0.06mmol)を加えた。反応溶液を105℃に加熱し、3時間撹拌した。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物7e(50mg)を得た。収率:45.5%。残留物
MS m/z(ESI):455.3[M+1]。
ステップ4
2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)酢酸7f
化合物7e(25mg、55μmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物7fを得、これを次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):399.3[M+1]。
ステップ5
(S)-N-(2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)アセトアミド7
粗製化合物7f(22mg、55μmol)、化合物3f(16mg、105μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(38mg、106μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(57mg、450μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させ、反応溶液を2時間撹拌した。調製及び精製によって、表題化合物7(15mg)を得た。収率:51.0%。
MS m/z(ESI):532.5[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.25(s,1H)、7.90(s,1H)、7.78(s,1H)、7.05-7.19(m,4H)、6.36(s,1H)、4.04-4.07(m,1H)、4.53(s,3H)、4.29(s,2H)、3.76-3.79(m,4H)、3.15-3.19(m,2H)、2.44(s,3H)、2.32(s,3H)。
(実施例8-P1及び8-P2)
(S)-N-((S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8-P1
(R)-N-((S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8-P2
Figure 2022527744000064
ステップ1
N-((S)-2-アジド-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8b
粗製化合物3e(43mg、98μmol)、(S)-2-アジド-1-(3-クロロフェニル)エタン-1-アミンヒドロクロリド8a(40mg、200μmol、米国特許出願公開第2016/362407号明細書に開示の方法によって調製)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(75mg、200μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(63mg、490μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物8b(40mg)を得た。収率:66.0%。
MS m/z(ESI):615.3[M+1]。
ステップ2
(S)-N-((S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8-P1
(R)-N-((S)-2-アミノ-1-(3-クロロフェニル)エチル)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド8-P2
化合物8b(40mg、95μmol)を2mLのメタノール溶液に溶解させた後、パラジウム炭素水素化触媒(湿式)(10%、27mg、120μmol)を加えた。反応溶液を水素雰囲気下で1時間撹拌した。反応溶液をろ過し、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:Gilson 281;クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニド;流量:30mL/分;カラム温度:室温)によって残留物を精製して、表題化合物8-P1及び8-P2(18mg、18mg)を得た。
8-P1 単一立体配置型化合物(保持時間がより短い):
MS m/z(ESI):589.3[M+1]。
HPLC分析:保持時間15.06分、純度:96.8%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep30150mm、5μm;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.45(s,1H)、8.28(s,1H)、7.30-7.41(m,4H)、5.30-5.32(m,1H)、5.16-5.19(m,1H)、3.97-4.01(m,3H)、3.70-3.72(m,1H)、3.52-3.56(m,3H)、3.35-3.38(m,2H)、3.08-3.10(m,1H)、3.00-3.02(m,1H)、2.02-2.04(m,2H)、1.63-1.66(m,2H)、1.46(d,3H)。
8-P2 単一立体配置型化合物(保持時間がより長い):
MS m/z(ESI):589.3[M+1]。
HPLC分析:保持時間15.91分、純度:98.2%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep30150mm、5μm;移動相:A水(0.1%トリフルオロ酢酸)、Bアセトニトリル、グラジエント比:A 5%-95%)。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.41(s,1H)、8.27(s,1H)、7.32-7.45(m,4H)、5.25-5.29(m,1H)、4.99-5.01(m,1H)、3.97-4.01(m,3H)、3.76-3.87(m,2H)、3.52-3.55(m,2H)、3.34-3.36(m,2H)、3.18-3.20(m,2H)、2.01-2.03(m,2H)、1.63-1.66(m,2H)、1.51(d,3H)。
(実施例9-P1及び9-P2)
(S)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド9-P1
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド9-P2
Figure 2022527744000065
粗製化合物3e(53mg、121μmol)、化合物9a(33mg、180μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(75mg、180μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(78mg、600μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(分離条件:クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(0.1%TFA)、Bアセトニド;カラム温度:室温、流量:30mL/分)によって残留物を精製した。対応する成分を回収し、減圧下で濃縮して、表題化合物9-P1及び9-P2(20mg、20mg)を得た。
9-P1 単一立体配置型化合物(保持時間がより短い):
MS m/z(ESI):604.1[M+1]。
分取HPLC:保持時間19.20分、純度:98.8%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T Prep30150mm;5μm;C18;移動相:A水(0.1%TFA)、Bアセトニトリル;カラム温度:室温、流量:30mL/分);
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.40(s,1H)、8.26(d,1H)、6.73(s,1H)、6.68(d,1H)、6.57(d,1H)、5.35-5.32(m,1H)、4.96-4.93(m,1H)、3.99-3.96(m,3H)、3.76-3.74(m,6H)、3.58-3.56(m,3H)、3.08-3.05(m,2H)、2.01-1.99(m,2H)、1.63-1.60(m,2H)、1.45(d,3H)。
9-P2 単一立体配置型化合物(保持時間がより長い):
MS m/z(ESI):604.1[M+1];
分取HPLC:保持時間20.800分、純度:99.2%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T Prep30150mm;5μm;C18;移動相:A水(0.1%TFA)、Bアセトニトリル;カラム温度:室温、流量:30mL/分);
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.42(s,1H)、8.25(d,1H)、6.75(s,1H)、6.68(d,1H)、6.59(d,1H)、5.36-5.32(m,1H)、4.94-4.92(m,1H)、4.01-3.98(m,3H)、3.77-3.74(m,7H)、3.58-3.56(m,2H)、3.25-3.23(m,1H)、3.14-3.12(m,1H)、2.02-1.99(m,2H)、1.66-1.63(m,2H)、1.45(d,3H)。
(実施例10-P1及び10-P2)
(S)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド10-P1
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド10-P2
Figure 2022527744000066

ステップ1
tert-ブチル2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート10a
化合物7d(80mg、0.36mmol)、ヘキサメチルジスタンナン(140mg、0.43mmol)、塩化リチウム(21mg、0.35mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(61mg、0.05mmol)を混合し、5mLのジオキサンに懸濁させた後、反応溶液を105℃に加熱し、8時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却した後、化合物3b(130mg、0.36mmol)、ヨウ化銅(I)(35mg、0.18mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(49mg、0.07mmol)を加えた。反応溶液を105℃に加熱し、3時間撹拌した。飽和フッ化カリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物10a(40mg)。収率:23.1%。
MS m/z(ESI):469.1[M+1]。
ステップ2
2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸10b
化合物10a(40mg、85μmol)を1mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物10b(35mg)を得、これを次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):413.2[M+1]。
ステップ3
(S)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド10-P1
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド10-P2
粗製化合物10b(35mg、85μmol)、化合物9a(18.9mg、102μmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(38mg、106μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(57mg、450μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。ある分離条件(クロマトグラフィーカラム:Gemini 20250mm、5μm、C18;移動相:A水(10mmolの酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;カラム温度:室温;流量:18mL/分)の分取HPLCによって残留物を精製した。対応する成分を回収し、減圧下で濃縮して、表題化合物10-P1及び10-P2(10mg、10mg)を得た。
10-P1 単一立体配置型化合物(保持時間がより短い):
MS m/z(ESI):580.2[M+1];
HPLC分析:保持時間10.83分、純度:98.3%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm;移動相:A水(10mM重炭酸アンモニウム)、Bアセトニトリル);
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.25(s,1H)、7.89(s,1H)、7.53(d,1H)、7.21(d,1H)、6.76(s,1H)、6.58-6.54(m,2H)、6.49(d,1H)、6.38(d,1H)、5.41-5.31(m,2H)、5.03-5.00(m,1H)、3.89-3.85(m,2H)、3.82(s,3H)、3.69(s,3H)、3.62-3.60(m,2H)、3.49-3.47(m,2H)、2.47(s,3H)、1.32(d,3H)。
10-P2 単一立体配置型化合物(保持時間がより長い):
MS m/z(ESI):580.2[M+1];
HPLC分析:保持時間14.93分、純度:98.7%(クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep21.2150mm、5μm;移動相:A水(10mM重炭酸アンモニウム)、Bアセトニトリル);
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.25(s,1H)、7.87(s,1H)、7.50(d,1H)、7.15(d,1H)、6.84(s,1H)、6.66-6.62(m,2H)、6.55(d,1H)、6.37(d,1H)、5.37-5.31(m,2H)、5.03-5.01(m,1H)、3.89-3.86(m,2H)、3.82(s,3H)、3.79(s,3H)、3.73-3.69(m,2H)、3.15-3.08(m,2H)、2.46(s,3H)、1.32(d,3H)。
(実施例11)
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-プロピオンアミド11
Figure 2022527744000067
ステップ1
tert-ブチル2-(2-(2-クロロピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート11b
化合物3b(2.0g、5.55mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.2g、16.5mmol)、ヨウ化銅(I)(1.0g、5.55mmol)、トリブチルホスフィン(1.9g、9.4mmol)及びカリウムtert-ブタノール(934mg、8.3mmol)を混合し、30mLのテトラヒドロフランに懸濁させた。アルゴン雰囲気下、反応溶液を60℃に加熱し、40分間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、ケイ藻土によってろ過した後、化合物2,4-ジクロロピリミジン11a(804mg、5.4mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(457mg、0.54mmol)、炭酸ナトリウム(1.1g、10.7mmol)及び5mLの水を加えた。アルゴン雰囲気下、反応溶液を60℃に加熱し、2時間撹拌した。飽和塩化ナトリウム溶液を加え、反応溶液を2時間撹拌した後、エチルアセテートによって抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物11b(430mg)。収率:20.2%。
MS m/z(ESI):392.1[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート11c
化合物11b(430mg、1.1mmol)を10mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、4-アミノテトラヒドロピラン1f(331mg、3.1mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(423mg、3.3mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において110℃で2時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物11c(150mg)。収率:30.0%。
MS m/z(ESI):459.2[M+1]。
ステップ3
2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸11d
化合物11c(115mg、0.25mmol)を20mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物11d(100mg)。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):403.2[M+1]。
ステップ4
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(4-オキソ-2-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-プロピオンアミド11
粗製化合物11d(230mg、0.57mmol)、化合物9a(211mg、1.1mmol)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(270mg、1.1mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(150mg、1.1mmol)を10mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:waters、クロマトグラフィーカラム:X-bridge Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製した。17.32分の保持時間では、化合物11(110mg、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。収率:30.7%。
MS m/z(ESI):570.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDCl):δ8.26(s,1H)、7.87(s,1H)、7.72(d,1H)、6.83(d,1H)、6.69(d,2H)、6.53(d,1H)、5.41(dd、2H)、5.07(d,1H)、4.03(d,3H)、3.88(dd、3.7Hz、1H)、3.81(d,5H)、3.70(dt、1H)、3.58(t、2H)、3.24-3.11(m,1H)、3.04(dt、1H)、2.16-1.97(m,3H)、1.61(dt、2H)、1.45(d,3H)。
(実施例12)
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド12
Figure 2022527744000068
ステップ1
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート12b
化合物3c(60mg、0.14mmol)を2mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、(S)-2-アミノプロパン-1-オール12a(21mg、0.28mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(75mg、0.58mmol)を加えた。反応溶液を、マイクロ波反応器内において120℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物12b(35mg)を得た。収率:53.5%。
MS m/z(ESI):467.3[M+1]。
ステップ2
2-(2-(5-クロロ-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸12c
化合物12b(30mg、65μmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物12c(27mg)。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):411.3[M+1]。
ステップ3
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド12
粗製化合物12c(27mg、65μmol)、化合物9a(24mg、130μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(22mg、93μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(42mg、324μmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:Gilson、クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製した。14.75分の保持時間では、化合物12(15mg、39.5%、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):578.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.44(s,1H)、8.25(s,1H)、6.74(s,1H)、6.70(d,1H)、6.59(d,1H)、5.34-5.32(m,1H)、4.96-4.93(m,1H)、4.08-4.05(m,1H)、3.78-3.75(m,7H)、3.63-3.60(m,2H)、3.26-3.23(m,1H)、3.14-3.11(m,1H)、1.45(d,3H)、1.26(d,3H)。
(実施例13)
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-2-ヒドロキシ-1-(m-メチルフェニル)エチル)プロピオンアミド13
Figure 2022527744000069
Figure 2022527744000070
粗製化合物12c(145mg、352μmol)、化合物3f(80mg、529μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(200mg、528μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(273mg、2.1mmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:waters、クロマトグラフィーカラム:X-bridge Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製した。13.97分の保持時間では、化合物13(30mg、15.6%、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):544.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.44(s,1H)、8.24(s,1H)、7.22(t、1H)、7.18(d,2H)、7.08(d,1H)、5.34-5.31(m,1H)、4.97-4.94(m,1H)、4.07-4.03(m 1H)、3.76-3.74(m,4H)、3.63-3.60(m,2H)、3.26-3.23(m,1H)、3.13-3.10(m,1H)、2.33(s,3H)、1.43(d,3H)、1.28(d,3H)。
(実施例14)
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド14
Figure 2022527744000071
ステップ1
tert-ブチル2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオネート14b
化合物3c(240mg、0.56mmol)を5mLのジオキサンに溶解させた後、1-メチル-1H-ピラゾール-5-アミン14a(108mg、1.11mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(76mg、0.08mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(64mg、0.11mmol)及び炭酸セシウム(365mg、1.12mmol)を加えた。反応溶液を、マイクロ波反応器内において100℃で1時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物14b(40mg)を得た。収率:14.9%。
MS m/z(ESI):489.3[M+1]。
ステップ2
2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸14C
化合物14b(18mg、36μmol)を1.5mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物14C(15mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):433.1[M+1]。
ステップ3
(R)-2-(2-(5-クロロ-2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド14
粗製化合物14C(120mg、277μmol)、化合物9a(66mg、356μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(158mg、415μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(214mg、1.6mmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:waters、クロマトグラフィーカラム:X-bridge Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製した。17.69分の保持時間では、表題化合物14(30mg、18.1%、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):600.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.45(d,2H)、7.47(s,1H)、6.75(s,1H)、6.70(d,1H)、6.59(d,1H)、6.39(s,1H)、5.35-5.32(m,1H)、4.97-4.94(m,1H)、3.78-3.73(m,10H)、3.25-3.23(m,1H)、3.14-3.11(m,1H)、1.44(d,3H)。
(実施例15)
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド15
Figure 2022527744000072
ステップ1
4-クロロ-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ピリミジン-2-アミン15b
N-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)ホルムアミド7c(324.82mg、2.60mmol、特許出願「国際公開第2017/80979号」に開示の方法によって調製)を15mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた後、0℃で水素化ナトリウム(60%、311.47mg、7.79mmol)を加えた。反応溶液を0.5時間撹拌した後、化合物4-クロロ-2-(メチルスルホニル)ピリミジン15a(500mg、2.60mmol)を加えた。反応溶液を2時間さらに反応させた。20mLの水を加え、反応溶液をエチルアセテート(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Cを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物15b(270mg)を得た。収率:49.6%。
MS m/z(ESI):210.3[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパノエート15c
アルゴン雰囲気下、化合物3b(2.0g、5.5mmol)を70mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ジ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.9g、15.5mmol)、ヨウ化銅(I)(1.1g、5.5mmol)、トリ-n-ブチルホスフィン(1.1g、5.5mmol)及びカリウムtert-ブトキシド(934mg、8.3mmol)を順次加えた。反応溶液を60℃で1時間撹拌した後、冷却し、ケイ藻土によってろ過した。ろ液を濃縮し、溶離液系Cを用いたカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物15c(1.5g)を得た。収率:66.3%。
MS m/z(ESI):352.2[M-55]。
ステップ3
tert-ブチル2-2-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパノエート15d
アルゴン雰囲気下、化合物15c(520mg、1.28mmol)、あらかじめ調製した化合物15b(90mg、0.42mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(72mg、0.085mmol)及び炭酸ナトリウム(91mg、0.86mmol)を10mLの1,4-ジオキサン及び2mLの水に懸濁させた。反応溶液を60℃に加熱し、1時間撹拌した。反応溶液を冷却し、ケイ藻土によってろ過した。ろ液を回収し、エチルアセテート(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。溶離液系Aを用いたカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物1g(100mg)を得た。収率:51.2%。
MS m/z(ESI):455.1[M+1]。
ステップ4
2-2-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸15e
化合物15d(120mg、264μmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物15e(100mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):399.0[M+1]。
ステップ5(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(2-((1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド15
粗製化合物15e(100mg、250μmol)、化合物9a(55mg、296μmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(114mg、300μmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(194mg、1.5mmol)を3mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:waters、クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(0.1%TFA)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、回転蒸発によって濃縮乾固した。14.29分の保持時間では、化合物15(20mg、14.1%、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):566.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.41(d,1H)、8.07(s,1H)、7.56(s,1H)、7.33(d,1H)、6.75(s,1H)、6.70(d,1H)、6.59(d,1H)、6.49(s,1H)、5.34-5.32(m,1H)、4.96-4.94(m,1H)、3.80-3.73(m,6H)、3.71-3.68(m,4H)、3.25-3.22(m,1H)、3.12-3.09(m,1H)、1.44(d,3H)。
(実施例16)
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-(4H)-イル)プロピオンアミド16
Figure 2022527744000073
ステップ1
tert-ブチル2-(4-オキソ-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-イル)プロパノエート16a
アルゴン雰囲気下、化合物3b(2g、5.56mmol)を50mLのTHFに溶解させた後、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ジ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.9g、15.4mmol)、ヨウ化銅(I)(1g、5.3mmol)、トリブチルホスフィン(1.1g、5.4mmol)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(109g、0.15mmol)を順次加えた。反応溶液を60℃で40分撹拌した後、冷却し、ケイ藻土によってろ過した。ろ液を濃縮し、溶離液系Cを用いたカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物16a(2g)を得た。収率:88.4%。
MS m/z(ESI):408.1[M+1]。
ステップ2
tert-ブチル2-(2-(2-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパノエート16c
アルゴン雰囲気下、化合物16a(2g、4.9mmol)、2,4-ジクロロ-5-メチルピリミジン16b(1.6g、9.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(681mg、0.6mmol)及び炭酸ナトリウム(1g、9.4mmol)の混合物を、30mLの1,4-ジオキサン及び4mLの水に懸濁させた後、反応溶液を60℃に加熱し、3時間撹拌した。反応溶液を冷却し、ケイ藻土によってろ過した。ろ液を回収し、エチルアセテート(20mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。溶離液系Aを用いたカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物16c(1.5g)を得た。収率:74%。
MS m/z(ESI):408.3[M+1]。
ステップ3
tert-ブチル2-(2-(5-メチル-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパノエート16d
化合物16c(531mg、1.4mmol)を5mLのテトラヒドロフランに溶解させた後、化合物1f(143mg、1.4mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(546mg、4.2mmol)を加えた。反応溶液をマイクロ波反応器内において100℃で4時間反応させた後、減圧下で濃縮した。展開溶媒系Aを用いた薄層クロマトグラフィーによって残留物を精製して、表題化合物16d(400mg)を得た。収率:64.3%。
MS m/z(ESI):473.2[M+1]。
ステップ4
2-(2-(5-メチル-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロパン酸16e
化合物16d(200mg、0.4mmol)を2mLのジクロロメタンに溶解させた後、トリフルオロ酢酸(0.7mL)を加えた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮して、粗製表題化合物16e(175mg)を得た。生成物は、精製なしで次のステップに直接使用した。
MS m/z(ESI):417.2[M+1]。
ステップ5
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(5-メチル-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-(4H)-イル)プロピオンアミド16
粗製化合物16e(200mg、0.5mmol)、化合物9a(90mg、0.5mmol、Shanghai Bide Pharmatech Ltd.)、2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(113mg、0.5mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(186mg、1.4mmol)を2mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた。反応溶液を2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。分取HPLC(機器モデル:waters、クロマトグラフィーカラム:X-bridge Prep30150μm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分、カラム温度:室温)によって残留物を精製した。16.60分の保持時間では、表題化合物16(30mg、39.5%、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):584.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.15(s,2H)、6.76-6.59(m,3H)、5.35-5.33(m,1H)、4.97-4.93(m,1H)、4.04-4.01(m,3H)、3.82-3.73(m,7H)、3.58-3.56(m 2H)、3.34-3.21(m,2H)、2.50(s,3H)、2.06-2.02(m,2H)、1.71-1.70(m,2H)、1.48(d,3H)。
(実施例17)
(R)-N-((S)-1-(3-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-2-(2-(2-(((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル)アミノ)-5-メチルピリミジン-4-イル)-4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)プロピオンアミド17
Figure 2022527744000074
例16の方法に従って、化合物1fを12aによって置きかえた。分取HPLC(機器モデル:Gilson、クロマトグラフィーカラム:Sharpsil-T、Prep30150mm、5μm、C18;移動相:A水(10mM酢酸アンモニウム)、Bアセトニド;流量:30mL/分;カラム温度:室温)によって最終生成物を精製した。14.10分の保持時間では、表題化合物17(30mg、保持時間がより長い単一立体配置の化合物)が得られた。
MS m/z(ESI):558.2[M+1]。
H NMR(400MHz,CDOD):δ8.13(s,1H)、7.91(s,1H)、6.76(s,1H)、6.71(d,1H)、6.62(d,1H)、5.37-5.32(m,1H)、4.97-4.94(m,1H)、4.13-4.10(m,1H)、3.81(s,3H)、3.78-3.73(m,4H)、3.65-3.58(m,2H)、3.26-3.15(m,2H)、2.41(s,3H)、1.47(d,3H)、1.28(d,3H)。
生物学的評価
試験例1:ERK1酵素活性試験
1.試験目的
この実験の目的は、ERK1酵素活性に対する本化合物の阻害能力を検出し、IC50に基づいてインビトロでの本化合物の活性を評価することである。この実験では、ADP-Glo(商標)キナーゼアッセイキットを使用した。酵素の作用により、基質がリン酸化され、同時に、ADPが生成される。ADP-Glo試薬を加えて、反応系中の未反応のATPを除去した。キナーゼ検出試薬を使用して、反応によって生成されたADPを検出した。本化合物の存在下においては、本化合物の阻害率は、シグナル値の測定によって計算された。
2.実験方法
酵素及び基質の調製:ERK1(1879-KS-010、R&D)及び基質(AS-61777、anaspec)は、それぞれバッファー中で0.75ng/μl及び100μMになるように調製した。次に、酵素溶液及び基質溶液を、後で使用するための2:1の体積比の混合溶液に調製した。バッファーによってATPを300μMに希釈した。本化合物をDMSO(ジメチルスルホキシド、Shanghai Titan Scientific Co.、Ltd.)に溶解させて、初期濃度20mMのストック溶液を調製し、次に、Bravoを使用して、本化合物の溶液を調製した。最後に、酵素と基質との混合溶液3μLと、異なる濃度の本化合物(初期濃度は50μMである。4倍希釈)1μLとを384ウェルプレートの各ウェルに加え、プレートを30℃で10分間インキュベートし、最後に、300μM ATP溶液1μLを各ウェルに加え、プレートを30℃で2時間インキュベートした。次に、5μLのADP-Gloを加え、プレートを30℃で40分間インキュベートした。次に、10μLのキナーゼ検出バッファーを加え、プレートを30℃で40分間インキュベートした。384ウェルプレートを取り出し、マイクロプレートリーダー(BMG labtech、PHERAstar FS)に入れ、マイクロプレートリーダーによって化学発光を測定した。
3.データ分析
データは、Microsoft Excel、Graphpad Prism 5によって処理及び分析した。本化合物のIC50値が得られたが、その結果は、以下の表に示されている。
Figure 2022527744000075
結論:本開示の化合物は、ERK1酵素活性に対する有意な阻害効果を有していた。
試験例2:ERK2酵素活性試験
1.試験目的
この実験の目的は、ERK2酵素活性に対する本化合物の阻害能力を検出し、IC50に基づいてインビトロでの本化合物の活性を評価することである。この実験では、ADP-Glo(商標)キナーゼアッセイキットを使用した。酵素の作用により、基質がリン酸化され、同時に、ADPが生成される。ADP-Glo試薬を加えて、反応系中の未反応のATPを除去した。キナーゼ検出試薬を使用して、反応によって生成されたADPを検出した。本化合物の存在下においては、本化合物の阻害率は、シグナル値の測定によって計算された。
2.実験方法
酵素及び基質の調製:ERK2(1230-KS-010、R&D)及び基質(Custom peptides,Gill Biochemical)を、バッファー(40mM Tris、20mM MgCl、0.1mg/mL BSA、50μM DTT)中で0.75ng/μl及び1500μMになるように調製した。次に、酵素溶液及び基質溶液を、後で使用するための2:1の体積比の混合溶液に調製した。バッファーによってATPを500μMに希釈した。本化合物をDMSO(ジメチルスルホキシド、Shanghai Titan Scientific Co.、Ltd.)に溶解させて、初期濃度20mMのストック溶液を調製し、次に、Bravoを使用して、本化合物の溶液を調製した。最後に、酵素と基質との混合溶液3μLと、異なる濃度の本化合物(初期濃度は50μMである。4倍希釈)1μLとを384ウェルプレートの各ウェルに加え、プレートを30℃で10分間インキュベートし、最後に、500μM ATP溶液1μLを各ウェルに加え、プレートを30℃で2時間インキュベートした。次に、5μLのADP-Gloを加え、プレートを30℃で40分間インキュベートした。次に、10μLのキナーゼ検出バッファーを加え、プレートを30℃で40分間インキュベートした。384ウェルプレートを取り出し、マイクロプレートリーダー(BMG labtech、PHERAstar FS)に入れ、マイクロプレートリーダーによって化学発光を測定した。
3.データ分析
データは、Microsoft Excel、Graphpad Prism 5によって処理及び分析した。本化合物のIC50値が得られたが、その結果は、以下の表に示されている。
Figure 2022527744000076
結論:本開示の化合物は、ERK2酵素活性に対する有意な阻害効果を有していた。
試験例3:Colo205腫瘍細胞に対する化合物のインビトロ増殖阻害試験
1.試験目的
この実験の目的は、インビトロでのColo205細胞(CCL-222、ATCC)の増殖に対する本化合物の阻害活性を試験することである。インビトロで異なる濃度の本化合物によって細胞を処理した。培養から3日後、CTG(CellTiter-Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assay、Promega、カタログ番号:G7573)試薬を使用して細胞増殖を検出した。本化合物のインビトロ活性を、IC50値に基づいて評価した。
2.実験方法
下記においては、一例としてColo205細胞のインビトロ増殖阻害試験法を採用して、本開示の化合物のインビトロ増殖阻害活性を試験するための本開示の方法を説明する。この方法は、限定されるわけではないが、他の腫瘍細胞に対するインビトロ増殖阻害活性試験にも適用することができる。
Colo205細胞を消化し、遠心分離した後、再懸濁させた。単一細胞浮遊液をよく混ぜ合わせ、生細胞の密度を、細胞培養培地(RPMI1640+2%FBS)を用いて5.0×10細胞/mlに調整し、95μl/wellを96ウェル細胞培養プレートに加えた。100μlの培地のみを、96ウェルプレートの外周ウェルに加えた。培養プレートを、インキュベーター内で24時間(37℃、5%CO)インキュベートした。
本化合物をDMSO(ジメチルスルホキシド、Shanghai Titan Scientific Co.、Ltd.)に溶解させ、初期濃度20mMのストック溶液に調製した。低分子化合物の初期濃度は2mMであるが、後で9点に4倍希釈され、第10点がDMSOである。別の96ウェルプレートをとり、細胞培養培地(RPMI1640+2%FBS)90μlを各ウェルに加え、次に、異なる濃度の試験試料10μlを各ウェルに加え、混合物をよく混ぜ合わせ、次に、異なる濃度の試験試料5μlを細胞培養プレートに加えたが、各試料は、2つのデュプリケートホール(duplicate hole)を有する。培養プレートを、インキュベーター内で3日間(37℃、5%CO)インキュベートした。96ウェル細胞培養プレートを取り出し、50μlのCTG溶液を各ウェルに加え、プレートを室温で10分間インキュベートした。マイクロプレートリーダー(BMG labtech、PHERAstar FS)では、マイクロプレートリーダーによって化学発光が測定された。
3.データ分析
データは、Microsoft Excel、Graphpad Prism 5によって処理及び分析した。その結果は、以下の表に示されている。
Figure 2022527744000077
結論:本開示の化合物は、Colo205腫瘍細胞の増殖に対する有意な阻害効果を有していた。
薬物動態の評価
試験例4.マウスにおける本開示の化合物の薬物動態アッセイ
1.要約
試験動物として、マウスを使用した。異なる時点における血漿中薬物濃度を、化合物3-P2、化合物4-P2、化合物9-P2、化合物10-P2、化合物12及び化合物15の投与後にLC/MS/MS方法によって測定した。マウスにおける本開示の化合物の薬物動態学的挙動を調査し、薬物動態学的特性を評価した。
2.試験プロトコル
2.1.試験試料
化合物3-P2、化合物4-P2、化合物9-P2、化合物10-P2、化合物12及び化合物15。
2.2.試験動物
Shanghai Jiesijie Laboratory Animal Co.,Ltd.から購入し動物生産ライセンス番号:SCXK(Shanghai)2013-0006の54匹のC57マウス(雌)を、6つの群に等分した。
2.3 試験化合物の調製
特定の量の化合物を秤量した後、この化合物を溶解するために5体積%のDMSO及び5%Tween80を加え、続いて、90%生理食塩水を加えて、0.1mg/mLの無色透明溶液を調製した。
2.4 投与
一晩の絶食後に、2mg/kgの投与用量及び0.2ml/10gの投与量で試験化合物をC57マウスに胃内投与した。
3.プロセス
マウスに試験化合物を胃内投与した。投与前と、投与から0.25時間後、0.5時間後、1.0時間後、2.0時間後、4.0時間後、6.0時間後、8.0時間後、11.0時間後、24.0時間後に、0.1mLの血液を採取した。血液をヘパリン処理した試験管に入れ、3500rpmで10分間遠心分離した。血漿を分離し、-20℃で貯蔵した。
異なる濃度の試験化合物を注射投与した後のマウスの血漿中における試験化合物の含量を測定した。投与後の各時点において25μlのマウス血漿を採取し、続いて、50μlの内部標準カンプトテシン溶液(100ng/mL)及び200μlのアセトニトリルを加えた。得られた溶液を5分間ボルテックス混合し、10分間遠心分離した(4000rpm)。LC/MS/MS分析のために、4μlの上澄みを血漿試料から採取した。
4.薬物動態パラメータの結果
本開示の化合物の薬物動態パラメータは、以下に示されている。
Figure 2022527744000078
結論:本開示の化合物は、よく吸収されており、有意な薬物動態学的利点を有していた。

Claims (23)

  1. 式(I)の複合体。
    [化1]
    あるいは、立体異性体、メソマー、レーセマート、エナンチオマー、そのジアステレオマー、それらの混合物、又は薬理的に許容される塩であって、
    R 1は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールからなる群から選ばれ、
    R 2は同一または異なっており、各が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなるグループから選択され、
    R 3は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択される1つ以上の置換基によってそれぞれ任意にさらに置換され、
    R4は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロイヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキルおよびヘテロシクリルからなる群から選ばれ、
    R 5は同一または異なっており、各が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、ハイドロキシヤルキル、シアノ、アミノ、ニトロ基、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなるグループから選択され、
    R6は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基及び水酸基アルキルからなる群から選択され、
    Lは、アルキレンが、任意に、アルキル、アルコキシ、オキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ハイドロイド、ハイドロイヤルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリルからなるグループから選ばれた1つ以上の置換基によってさらに置換される、結合またはアルキレンであり、
    R 7は、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、シアノ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシおよびアミノアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってそれぞれ任意にさらに置換さ、
    n は1、2、3、m は0、1、2 である。
  2. 式(I)、又はその立体異性体、メスマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物の複合体、又は、請求項1による薬理学的に受け入れられる塩、これらは式(I-P2)の複合体であり、
    [化2]
    または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
    L, m, n及びR7へのR1は、請求項1に定義されている通りである。
  3. 式(I)の複合体、すなわち立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはnが1または2である請求項1または2による薬学的に許容される塩。
  4. 請求項1による式(I)の複合体は式(II)の複合体であり、
    [化3]
    または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
    zは、0、1、2、3または4であり、L、mおよびR7へのR1は、請求項1に定義されるとおりである。
  5. 式(I)の化合物、またはアルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、水酸基、水酸基アルキルおよびアミノアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってアルキレンがさらに置換されていてもよく、好ましくは水酸基アルキルによってさらに置換されていてもよく、およびより好ましくはLが-CH(R8)-であり、R8が水酸基アルキルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、その混合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. 式1、3、4のいずれかによる式(I)の複合体は、(III)式の複合体であり、
    [化4]
    または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
    R 8は、アルキル、アルコキシ、オキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ基、ニトロ基、ハイドロキシ、ハイドロキヤルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリルからなる群から選ばれ、また、R 3, R 5, R 7、m及びzへのR 1は、請求項1に定義される。
  7. 式(III)の複合体、すなわち立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又は、請求項6による薬理的に受け入れられる塩は、式(III-P2)の複合体であり、
    [化5]
    または、立体異性体、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー、またはそれらの混合物、またはそれらの薬理的に許容可能な塩であって、以下のものをいい、
    R3, R5, R7, R8、mおよびzに対するR1は、請求項6に定義されているとおりである。
  8. 式(I)、またはR3が、C1-6ヒドロキシアルキル、3~6員ヘテロシルおよび5または6員配位ヘテロアリールからなる群から選択され、C1-6ヒドロキシアルキル基、3~6員配位ヘテロシルおよび5または6員配位ヘテロアリールが、それぞれ任意に、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ヒドロキシおよびC1-6ヒドロキシアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によってさらに置換される、請求項1~7のいずれかに記載の立体異性体、タウトマー、メソマー、ラセマ、鏡像異性体、ジアステレオマー、これらの混合物、またはこれらの混合物、または薬学的に許容される塩。
  9. R3が、ヘテロシクリルであり、ヘテロシクリルが、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によりさらに置換されていてもよい、式(I)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、又はそれらの混合物、又は請求項1~7のいずれか一項に記載の医薬的に許容可能な塩。
  10. R3が、ヘテロアリールであり、ヘテロアリールが、アルキル、アルコキシ、オキソ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基によりさらに置換されていてもよい、式(I)の化合物、又はその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、鏡像異性体、ジアステレオマー、又はそれらの混合物、又は請求項1~7のいずれか一項に記載の医薬的に許容可能な塩。
  11. 公式(I)、又は立体異性体者、異性体者、異性体、ラセマー、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらのいずれかの請求項1~10による薬理的に受け入れられる塩のアリールであり、R 7は、アルキル、アルコキシ、オキオ、ハロゲン、アロゲン、アミノ、ニトロ基、ニトロ基、ハイドロイ、およびハイドロイアルキルからなるグループから選択された1つ以上の置換物質によって、さらに任意に置き換えられるアリールである。好ましくは、フェニル基が、C 1-6アルキル、C 1-6アルコキシ、ハロゲン、アミノ、シアノ、水酸基およびC 1-6水酸基アルキルからなるグループから選択された1つ以上の置換物質によって、さらに任意に置き換えられる、フェニル基。
  12. 式(I)、又は立体異性体者、異性体者、ラセマント、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらの、又はこれらの請求項6~11のいずれかの請求項によれば、R8が、アルキル、アルコキシ、オキオ、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ基、ハイドロイ、ハイドロイヤルキル及びアミノアルキル、より好ましくはC1-6・ハイドロキシアルキルからなる群から選択される、薬理的に許容される塩。
  13. 式(I)、すなわち、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ、およびハイドロイアルキル、好ましくは水素原子またはアルキル、より好ましくは水素原子またはアルキル、並びに最も好ましくは水素原子またはC1-6アルキルからなるグループの中から、R1が選択される式(I)、すなわち立体異性体マー、異性体マー、ラセマント、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらのいずれかの請求項1から12までの薬理的に受け入れ可能な塩、および最も好ましくは水素原子またはアルキル。
  14. 式(I)、又は立体異性体、メスマー、ラセマント、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、又は、R1がアルキルであり、R4が水素原子である、請求項1~5及び8~13のいずれかの請求項によれば、薬理的に許容される塩の複合体であり、好ましくは、R1はC1-6 アルキルであり、R4は水素原子である。
  15. 式(I)、又は立体異性体者、ラセマー、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらのいずれかの請求項1から14までの薬理的に許容される塩、すなわち、R2が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハイドロキシ及びハイドロキシアルキル、好ましくは水素原子、ハロゲン又はアルキル、より好ましくは水素原子、ハロゲン又はC1-6アルキル、そして最も好ましくはハロゲンである。
  16. 式(I)、又は立体異性体者、ラセマー、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物、又はそれらの請求項1~15のいずれかによれば、R5が同一又は異なっており、各が水素原子、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、水酸基及び水酸基アルキル、好ましくは水素原子又はアルキル、並びにより好ましくは水素原子又はC1-6アルキルからなるグループから選択される。
  17. 式(I)、又はその立体異性体、メスマー、レーセマート、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物の複合体、又は、請求項1~16のいずれかによれば、薬理的に受け入れられる塩であって、以下から構成されるグループから選ばれるもの。
    [化6]
  18. 公式(IA)の複合体、
    [化7]
    又は、立体異性体、トートマー、メソマー、レーセマート、鏡像異性体、そのジアステレオマー又はそれらの混合物、又はその薬理的に許容される塩。ここでは、R5、m及びnへのR1が請求項1に定義される。
  19. 請求項18による公式(IA)の複合体で、
    [化8]
    から構成される群から選択される。
  20. 以下のステップから成る請求項1による式(I)の複合体を準備するための方法であり、
    [化9]
    式(IA)と式(IB)の複合体を、アルカリ性試薬の存在中の縮合反応に従い、式(I)の複合体を得る。この式では、アルカリ性試薬は好ましくはN,N-ジイソプロピルエチアミンであり、R7,L,mおよびnへのR1は請求項1に定義される。
  21. 公式(I)、又は立体異性体、トートマー、メソマー、ラセマント、エナンチメンテーマ、ジアステレオマー、それらの混合物、或いはそれらの任意の請求項1~17および1つ以上の医薬的に薬学的に許容可能な担体、溶剤または付属物のいずれかによれば、それらの薬理学的に受け入れられる塩からなる医薬品組成物。
  22. ERKを阻害するための医薬の調製における、式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、もしくはそれらの混合物、または請求項1~17のいずれか一項に記載のその医薬的に許容される塩、または請求項21に記載の医薬組成物の使用。
  23. 式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、メソマー、ラセミ体、鏡像異性体、ジアステレオマー、それらの混合物、またはそれらの医薬的に許容される塩、または請求項1~17のいずれか一項に他の医薬組成物、または請求項21に他の医薬組成物の、癌、好ましくは癌、より好ましくは癌が、黒色腫、肝臓癌、腎臓癌、肺がん、上咽頭癌、結腸がん、結腸直腸癌、直腸癌、膵臓癌、子宮頸癌、乳癌、卵巣癌、乳癌、膀胱がん、前立腺癌、白血病、頭頸部扁平上皮癌、子宮頸癌、甲状腺癌、リンパ腫、肉腫、神経芽腫、脳腫瘍、骨髄腫、星細胞腫、および神経膠腫からなる群から選択される。
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