JP2022526831A - ヘテロ環式化合物およびその使用 - Google Patents
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Abstract
Wee1阻害剤としてのヘテロ環式化合物が提供される。化合物は、疾患の処置のための治療剤として有用であり、腫瘍学上特定の使用に有用である。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、2019年4月9日出願の米国仮出願62/831,665に基づく優先権を主張し、その内容を、引用により全体として本明細書に包含させる。
本出願は、2019年4月9日出願の米国仮出願62/831,665に基づく優先権を主張し、その内容を、引用により全体として本明細書に包含させる。
本発明は、一般的に、細胞周期の停止と適切なDNA修復を抑止することにより、遺伝毒性化学療法を増強する、DNA損傷チェックポイントキナーゼ、Wee1の阻害に関わる治療剤に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的に許容される組成物およびこの経路と関連する疾患の処置における該組成物の使用法も提供する。
発明の背景
Wee1は、Cdc2をリン酸化および不活化し、Gチェックポイントシグナル伝達に関与するチロシンキナーゼである。より具体的に、Wee1はG2-Mチェックポイントシグナル伝達に関与する。p53はGチェックポイントの重要なレギュレーターであるため、p53欠損腫瘍は、DNA損傷後Gチェックポイントのみに依存する。より具体的に、p53はG1-Sチェックポイントの重要なレギュレーターであるため、p53欠損腫瘍は、DNA損傷後G2-Mチェックポイントのみに依存する。故に、このような腫瘍は、Wee1阻害によるDNA損傷剤に選択的に感作される。
Wee1は、Cdc2をリン酸化および不活化し、Gチェックポイントシグナル伝達に関与するチロシンキナーゼである。より具体的に、Wee1はG2-Mチェックポイントシグナル伝達に関与する。p53はGチェックポイントの重要なレギュレーターであるため、p53欠損腫瘍は、DNA損傷後Gチェックポイントのみに依存する。より具体的に、p53はG1-Sチェックポイントの重要なレギュレーターであるため、p53欠損腫瘍は、DNA損傷後G2-Mチェックポイントのみに依存する。故に、このような腫瘍は、Wee1阻害によるDNA損傷剤に選択的に感作される。
Wee1は、サイクリン依存性キナーゼ1結合サイクリンBの末端リン酸化および不活性化に関与し、DNA損傷に応答したG細胞周期停止をもたらす、タンパク質キナーゼのファミリーに属する。Wee1は、最初に分裂酵母において同定され、そこでは、Wee1欠損は、小型酵母の未熟有糸分裂開始(premature mitotic entry)および複製をもたらした。チロシンの阻害性リン酸化を担う主要キナーゼである。
細胞は、G1-S、intra-SおよびG2-Mチェックポイントの厳重に制御されたカスケードを経た後に、有糸分裂へ移行する。Wee1キナーゼは、重要なG2-Mチェックポイントレギュレーターとされている。このチロシンキナーゼは、チロシン-15(Y15)でCdc2(サイクリン依存性キナーゼ1(CDK1)のヒトホモログ)の阻害性リン酸化を触媒することにより、有糸分裂への移行を負に制御する。これは、Cdc2/サイクリンB複合体の不活性化をもたらし、細胞をG2-Mで停止させ、DNA修復を可能とする。このような阻害はまたCdc2の阻害性リン酸化を除く、Cdc25ホスファターゼのChk1介在阻害を介しても生ずる。故に、有糸分裂への移行は、Wee1およびChk1/Cdc25の相反する活性間のバランスに依存する。故に、小分子阻害剤または低分子干渉RNAによるWee1阻害が、有糸分裂への未熟移行および結果としての分裂期細胞死またはアポトーシスを介する細胞死に至るという文献調査に基づく、G2-Mでの停止を廃し、細胞を未熟有糸分裂に推進させるという仮説となることが期待される(S. Muller, J. Clinical. Oncology, 2015)。
近年、いくつかのクラスのWee1阻害剤が開示されている。その中に、選択的阻害剤であるAZD-1775(1,2-アリル-1-(6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((4-(4メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-オン)がある。AZD-1775は、単剤療法として、また化学療法および放射線療法の増強剤として、各種の前臨床試験において抗腫瘍活性を示し、現在フェーズI/II臨床治験中である。
Wee1は、肝細胞癌、乳癌、頸部癌、肺癌、扁平上皮細胞癌、びまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)、神経膠芽腫、髄芽腫、白血病、黒色腫および卵巣癌を含む数癌タイプで発現される(P. Reigan et al., Trends in Pharmacol. Sci., 2016) 。
臨床開発中のWee1阻害剤はほとんどない。Wee1阻害剤の選択性および特定の癌タイプへのターゲティングを可能とするための阻害剤の性質を改善する余地がある。
いくつかの実施態様において、式(I)の化合物またはその塩は、ここに詳述する式(II)または(III)のものまたはその塩である。
他の態様において、提供されるのは、処置を必要とする個体における癌を処置する方法であって、該個体に治療有効量のここに詳述する化合物、例えば式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。また提供されるのは、細胞におけるWee1を阻害する方法であって、細胞にここに詳述する化合物またはその塩を投与することを含む、方法である。
他の態様において、提供されるのは、ここに詳述する化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む、医薬組成物である。ここに詳述する化合物またはその塩を含むキットも提供される。ここに詳述する化合物またはその塩は、癌の処置用医薬の製造のためにも提供される。
発明の詳細な説明
定義
用語「アルキル」は、指定された数の炭素原子(すなわち、C2-C10は2~10個の炭素原子を意味する)を有する飽和直鎖および分枝鎖の一価炭化水素構造ならびにそれらの組合せをいい、かつそれらを含む。特定のアルキル基は、1~20個の炭素原子(「C1-C20アルキル」)を有する、2~8個の炭素原子(「C2-C8アルケニル」)を有する、2~6炭素原子(「C2-C6アルケニル」)を有するまたは2~4個の炭素原子(「C2-C4アルケニル」)を有するアルキル基である。より具体的なアルキル基は、1~8個の炭素原子(「C1-C8アルキル」)を有する、3~8個の炭素原子(「C3-C8アルキル」)を有する、1~6個の炭素原子(「C1-C6アルキル」)を有する、1~5個の炭素原子(「C1-C5アルキル」)を有するまたは1~4個の炭素原子(「C1-C4アルキル」)を有するアルキル基である。アルキルの例は、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、そのホモログおよび異性体、例えば、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどのような基を含む。
定義
用語「アルキル」は、指定された数の炭素原子(すなわち、C2-C10は2~10個の炭素原子を意味する)を有する飽和直鎖および分枝鎖の一価炭化水素構造ならびにそれらの組合せをいい、かつそれらを含む。特定のアルキル基は、1~20個の炭素原子(「C1-C20アルキル」)を有する、2~8個の炭素原子(「C2-C8アルケニル」)を有する、2~6炭素原子(「C2-C6アルケニル」)を有するまたは2~4個の炭素原子(「C2-C4アルケニル」)を有するアルキル基である。より具体的なアルキル基は、1~8個の炭素原子(「C1-C8アルキル」)を有する、3~8個の炭素原子(「C3-C8アルキル」)を有する、1~6個の炭素原子(「C1-C6アルキル」)を有する、1~5個の炭素原子(「C1-C5アルキル」)を有するまたは1~4個の炭素原子(「C1-C4アルキル」)を有するアルキル基である。アルキルの例は、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、そのホモログおよび異性体、例えば、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどのような基を含む。
本明細書で使用される「アルケニル」は、少なくとも1つのオレフィン不飽和部位を有し(すなわち、少なくとも1つの式C=C部分を有し)、かつ指定された数の炭素原子(すなわち、C2-C10は2~10個の炭素原子を意味する)を有する不飽和直鎖または分枝鎖の一価炭化水素鎖またはそれらの組合せをいう。アルケニル基は、「cis」または「trans」配置または代替的に、「E」または「Z」配置であり得る。特定のアルケニル基は、2~20個の炭素原子(「C2-C20アルケニル」)、2~8個の炭素原子(「C2-C8アルケニル」)、2~6個の炭素原子(「C2-C6アルケニル」)または2~4個の炭素原子(「C2-C4アルケニル」)を有するアルケニル基である。アルケニルの例は、限定されないが、エテニル(またはビニル)、プロプ-1-エニル、プロプ-2-エニル(またはアリル)、2-メチルプロプ-1-エニル、ブト-1-エニル、ブト-2-エニル、ブト-3-エニル、ブタ-1,3-ジエニル、2-メチルブタ-1,3-ジエニル、そのホモログおよび異性体などのような基を含む。
本明細書で使用される「アルキレン」は、二価である以外、アルキルと同一の残基をいう。特定のアルキレン基は、1~6個の炭素原子(「C1-C6アルキレン」)を有する、1~5個の炭素原子(「C1-C5個のアルキレン」)を有する、1~4個の炭素原子(「C1-C4アルキレン」)を有するまたは1~3個の炭素原子(「C1-C3アルキレン」)を有するアルキレン基である。アルキレンの例は、限定されないが、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン(-CH2CH2CH2-)、ブチレン(-CH2CH2CH2CH2-)などのような基を含む。
本明細書で使用される「アルキニル」は、少なくとも1つのアセチレン不飽和部位を有し(すなわち、少なくとも1つの式C≡C部分を有し)、指定された数の炭素原子(すなわち、C2-C10は2~10個の炭素原子を意味する)を有する不飽和直鎖または分枝鎖の一価炭化水素鎖またはそれらの組合せをいう。特定のアルキニル基は、2~20個の炭素原子(「C2-C20アルキニル」)を有する、2~8個の炭素原子(「C2-C8アルキニル」)を有する、2~6個の炭素原子(「C2-C6アルキニル」)を有するまたは2~4個の炭素原子(「C2-C4アルキニル」)を有するアルキニル基である。アルキニルの例は、限定されないが、エチニル(またはアセチレニル)、プロプ-1-イニル、プロプ-2-イニル(またはプロパルギル)、ブト-1-イニル、ブト-2-イニル、ブト-3-イニル、そのホモログおよび異性体などのような基を含む。
用語「アリール」は多不飽和芳香族炭化水素基をいい、かつこれらを含む。アリールはさらに縮合したアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよび/またはヘテロシクリル環を含むさらなる縮合環(例えば、1~3個の環)を含み得る。一例において、アリール基は6~14個の環炭素原子を含む。アリール基の例は、限定されないが、フェニル、ナフチル、ビフェニルなどを含む。
「カルボニル」は、基C=Oをいう。
用語「シクロアルキル」は、指定された数の炭素原子(例えば、C1-C10は1~10個の炭素を意味する)を有する、全飽和、単または多不飽和であり得るが、非芳香族である環状の一価炭化水素をいい、かつこれらを含む。シクロアルキルはシクロヘキシルのような1つの環またはアダマンチルのような複数の環から構成され得るが、アリール基を含まない。1を超える環を含むシクロアルキルは縮合していても、スピロでももしくは架橋していてもまたはそれらの組合せであってもよい。好ましいシクロアルキルは3~13個の環炭素原子を有する環状炭化水素である。より好ましいシクロアルキルは、3~8個の環炭素原子を有する環状炭化水素(「C3-C8シクロアルキル」)である。シクロアルキルの例は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチル、ノルボロニルなどを含む。
「ハロ」または「ハロゲン」は、原子番号9~85を有する17族の元素をいう。好ましいハロ基は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。残基が1個を超えるハロゲンで置換されている場合、それは結合したハロゲン部分の数に対応する接頭語を用いることにより称され得る。例えば、ジハロアリール、ジハロアルキル、トリハロアリールなどは同一であり得るが必ずしも同一ではない2個(「ジ」)または3個(「トリ」)のハロ基で置換されたアリールおよびアルキルを示し;従って、4-クロロ-3-フルオロフェニルはジハロアリールの範囲内である。各水素がハロ基で置換されたアルキル基は「ペルハロアルキル」と称される。好ましいペルハロアルキル基はトリフルオロアルキル(-CF3)である。同様に、「ペルハロアルコキシ」は、アルコキシ基のアルキル部分を構成する炭化水素中の各水素原子がハロゲンに置き換わったアルコキシ基をいう。ペルハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシ(-OCF3)である。
用語「ヘテロアリール」は、1~10個の環炭素原子および、限定されないが、少なくとも1個の窒素、酸素および硫黄のようなヘテロ原子を含む環ヘテロ原子を有する不飽和芳香族環式基であって、窒素および硫黄原子が場合により酸化されていてよく、窒素原子が場合により四級化されていてよいものをいい、かつこれらを含む。ヘテロアリール基は環炭素または環ヘテロ原子で分子の残りに結合し得る。ヘテロアリールは、さらなる縮合したアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよび/またはヘテロシクリル環を含むさらなる縮合環(例えば、1~3個の環)を含み得る。ヘテロアリール基の例は、限定されないが、ピリジル、ピリミジル、チオフェニル、フラニル、チアゾリルなどを含む。
用語「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル」は、1~10個の環炭素原子および、1~4個の窒素、酸素および硫黄のようなヘテロ原子を含む環ヘテロ原子を有する不飽和非芳香族基であって、窒素および硫黄原子が場合により酸化されていてよく、窒素原子が場合により四級化されていてよいものをいい、かつこれらを含む。ヘテロシクリル基は単環または複数の縮合環を有し得るが、ヘテロアリール基を含まない。1を超える環を含むヘテロ環は縮合していても、スピロであってももしくは架橋していてもまたはそれらの任意の組合せであってもよい。縮合環系において、1以上の縮合環はアリールまたはヘテロアリールであり得る。ヘテロシクリル基の例は、限定されないが、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、2,3-ジヒドロベンゾ[b]チオフェン-2-イル、4-アミノ-2-オキソピリミジン-1(2H)-イルなどを含む。
「オキソ」は部分=Oをいう。
「場合により置換されていてよい」は、特に断らない限り、基が非置換であり得るまたはその基について挙げられる同一でも異なってもよい1以上(例えば、1、2、3、4または5)の置換基で置換され得ることを意味する。ある実施態様において、場合により置換されていてよい基は1個の置換基を有する。別の実施態様において、場合により置換されていてよい基は2個の置換基を有する。別の実施態様において、場合により置換されていてよい基は3個の置換基を有する。別の実施態様において、場合により置換されていてよい基は4個の置換基を有する。いくつかの実施態様において、場合により置換されていてよい基は1~2個、2~5個、3~5個、2~3個、2~4個、3~4個、1~3個、1~4個または1~5個の置換基を有する。
「薬学的に許容される担体」は、対象に対して非毒性である、有効成分以外の医薬製剤中の成分をいう。薬学的に許容される担体は、限定されないが、緩衝液、賦形剤、安定化剤または防腐剤を含む。
本明細書で使用される「処置」または「処置する」は、臨床的結果を含む有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチである。例えば、有益なまたは所望の結果は、限定されないが、次のもの:疾患に由来する症状の低減、疾患に苦しむ患者のクオリティ・オブ・ライフの向上、疾患を処置するために必要な他の薬の用量の低減、疾患の進行の遅延および/または個体の生存の延長の1以上を含む。癌または他の望ましくない細胞増殖について、有益なまたは所望の結果は、腫瘍の縮小(腫瘍サイズの減少);腫瘍の増殖速度の低下(例えば腫瘍増殖の抑制まで);癌細胞の数の減少;末梢器官への癌細胞浸潤のある程度までの阻害、阻止または遅延および好ましくは停止;腫瘍転移の阻害(ある程度までの遅延および好ましくは停止);腫瘍増殖の阻害;腫瘍の発生および/または再発の予防または遅延;および/または1以上の癌に関連する症状のある程度までの回復を含む。いくつかの実施態様において、有益なまたは所望の結果は、例えば望ましくない腫瘍の発生および/または再発の予防または遅延を含む。
本明細書で使用される「疾患の進行の遅延」は、疾患(例えば、癌)の進行を遅らせる、妨害する、減速させる、遅延させる、安定化するおよび/または遅くすることを意味する。この遅延は、病歴および/または処置される個体により、種々の長さであり得る。当業者に明らかなように、十分なまたは顕著な遅延は、事実上、個体が疾患を発症していないという点において、予防を包含し得る。例えば、転移発症のような進行期癌が、遅延され得る。
本明細書で使用される化合物またはその塩または医薬組成物の「有効投与量」または「有効量」は、有益なまたは所望の結果をもたらすのに十分な量である。予防使用について、有益なまたは所望の結果は、リスクの排除または低減、疾患、その合併症および疾患の進行中に表れる中間病理学的表現型の生化学的、組織学的および/または行動学的症状を含む疾患の重篤度の低減または疾患の開始の遅延を含む。治療的使用について、有益なまたは所望の結果は、疾患に由来する1以上の症状の改善、緩和、低下、遅延または低減、疾患に苦しむ患者のクオリティ・オブ・ライフの向上、疾患を処置するために必要な他の薬の用量の低減、標的化によるなどの別の薬の効果の増強、疾患の進行の遅延ならびに/または生存の延長を含む。癌または他の望ましくない細胞増殖について、有効量は腫瘍を縮小させるおよび/または腫瘍の増殖速度を低下させる(腫瘍増殖を抑制できるように)または望ましくない細胞増殖を予防もしくは遅延させるのに十分な量を含む。いくつかの実施態様において、有効量は、進行を遅延させるのに十分な量である。いくつかの実施態様において、有効量は、発症および/または再発を予防するまたは遅延させるのに十分な量である。有効量は、1回以上の投与で投与され得て、癌の場合、有効量の薬物または組成物は、(i)癌細胞の数を減少させる;(ii)腫瘍サイズを減少させる;(iii)末梢器官への癌細胞浸潤を阻害、阻止またはある程度まで遅延させるおよび好ましくは停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する(ある程度までの遅延および好ましくは停止);(v)腫瘍増殖を阻害する;(vi)腫瘍の発生および/または再発を予防または遅延させる;および/または(vii)1以上の癌に関連する症状をある程度まで回復させることができる。有効用量は、1回以上の投与で投与される。本発明の目的のために、化合物もしくはその塩または医薬組成物の有効用量は、予防または治療的処置を直接的もしくは間接的に達成するのに十分な量である。化合物もしくはその塩または医薬組成物の有効用量は、他の薬物、化合物または医薬組成物と組み合わせて達成されてもされなくてもよいことが意図され、かつ理解される。従って、「有効用量」は1以上の治療剤を投与するという状況で考慮されることがあり、1以上の他の薬剤と組み合わせて、所望の結果が達成され得るまたは達成されるならば、単一の薬剤が有効量で与えられると見なされ得る。
本明細書で使用される用語「個体」は、ヒトを含む哺乳動物である。個体は、限定されないが、ヒト、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、齧歯類または霊長類を含む。いくつかの実施態様において、個体はヒトである。個体(例えば、ヒト)は進行疾患または低腫瘍負荷のようなより程度の軽い疾患を有するかもしれない。いくつかの実施態様において、個体は増殖性疾患(例えば、癌)の初期段階である。いくつかの実施態様において、個体は増殖性疾患の進行期(例えば、進行期癌)である。
「約」について、本明細書に記載の値またはパラメーターは、その値またはパラメーター自体に関する実施態様を含む(または記載する)。例えば、「約X」についての記載は、「X」という記載を含む。
本明細書に記載の態様および例はまた、「から成る(consisting of)」および/または「本質的にから成る(consisting essentially of)」態様および例を含むと理解される。
化合物
ある態様において、提供されるのは、式(I)
〔式中、:
Yは水素またはR4であり;
mは0、1、2または3であり;
nは0、1、2、3または4であり;
R1は独立してF、Clまたはメチルであり;
R2はC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキルまたは-(C1-C3アルキレン)CF3であり;
R3は
であり、ここで
は芳香環を意味し;
M1はCH、CR3bまたはNであり;
M2はCH、CR3b、Nまたは非存在であり;
M3はCH、CR3b、N、OまたはSであり;
M4はCH、CR3b、N、OまたはSであるが、
ただし、
(1)M4がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M3はCH、CR3bまたはNであり、そして
(2)M3がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M4はCH、CR3bまたはNであり;
R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキルまたは場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるが、ただし、R3aが場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるならば、M1、M2、M3およびM4の少なくとも一つはCR3bであり;
R3bはハロゲンまたは-CNであり;
各R4は独立してオキソ、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロゲン、-C(O)R17、-C(O)OR17、-C(O)NR17R18、-CN、-Si(C1-C6アルキル)3、-OR17、-NR17R18、-OC(O)NR17R18、-NR17C(O)R18、-S(O)2R17、-NR17S(O)2R18、-S(O)2NR17R18、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリル、-(C1-C3アルキレン)CN、-(C1-C3アルキレン)OR17、-(C1-C3アルキレン)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)CF3、-(C1-C3アルキレン)C(O)R17、-(C1-C3アルキレン)C(O)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)NR17C(O)R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2R17、-(C1-C3アルキレン)NR17S(O)2R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2NR17R18、-(C1-C3アルキレン)(C3-C6シクロアルキル)または-(C1-C3アルキレン)(3~6員ヘテロシクリル)であり、ここで、各R4は独立して場合によりハロゲン、オキソ、-OR19、-NR19R20または-C(O)R19で置換されていてよく、
または2個のR4が、同じ炭素に結合するとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルまたは3~6員ヘテロシクリルを形成し、各々は場合によりR19で置換されていてよく;
各R17、R18、R19およびR20は独立して水素、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリルまたはC1-C6アルキルであり、その各々は場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよいかまたはR17およびR18は、それらが結合している原子と一体となって、場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよい3~6員ヘテロシクリルを形成する。〕
の化合物またはその塩である。
ある態様において、提供されるのは、式(I)
Yは水素またはR4であり;
mは0、1、2または3であり;
nは0、1、2、3または4であり;
R1は独立してF、Clまたはメチルであり;
R2はC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキルまたは-(C1-C3アルキレン)CF3であり;
R3は
M1はCH、CR3bまたはNであり;
M2はCH、CR3b、Nまたは非存在であり;
M3はCH、CR3b、N、OまたはSであり;
M4はCH、CR3b、N、OまたはSであるが、
ただし、
(1)M4がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M3はCH、CR3bまたはNであり、そして
(2)M3がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M4はCH、CR3bまたはNであり;
R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキルまたは場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるが、ただし、R3aが場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるならば、M1、M2、M3およびM4の少なくとも一つはCR3bであり;
R3bはハロゲンまたは-CNであり;
各R4は独立してオキソ、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロゲン、-C(O)R17、-C(O)OR17、-C(O)NR17R18、-CN、-Si(C1-C6アルキル)3、-OR17、-NR17R18、-OC(O)NR17R18、-NR17C(O)R18、-S(O)2R17、-NR17S(O)2R18、-S(O)2NR17R18、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリル、-(C1-C3アルキレン)CN、-(C1-C3アルキレン)OR17、-(C1-C3アルキレン)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)CF3、-(C1-C3アルキレン)C(O)R17、-(C1-C3アルキレン)C(O)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)NR17C(O)R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2R17、-(C1-C3アルキレン)NR17S(O)2R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2NR17R18、-(C1-C3アルキレン)(C3-C6シクロアルキル)または-(C1-C3アルキレン)(3~6員ヘテロシクリル)であり、ここで、各R4は独立して場合によりハロゲン、オキソ、-OR19、-NR19R20または-C(O)R19で置換されていてよく、
または2個のR4が、同じ炭素に結合するとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルまたは3~6員ヘテロシクリルを形成し、各々は場合によりR19で置換されていてよく;
各R17、R18、R19およびR20は独立して水素、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリルまたはC1-C6アルキルであり、その各々は場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよいかまたはR17およびR18は、それらが結合している原子と一体となって、場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよい3~6員ヘテロシクリルを形成する。〕
の化合物またはその塩である。
式(I)の化合物またはその塩のいくつかの実施態様において、化合物は、表1Xの化合物またはその塩以外である。式(I)の化合物またはその塩のいくつかの実施態様において、化合物は、表1Xの化合物番号1x~39xまたはその塩以外である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、R2はC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルである。いくつかの実施態様において、R2はイソプロピルまたはエチルである。いくつかの実施態様において、R2はイソプロピルである。いくつかの実施態様において、R2はエチルである。いくつかの実施態様において、R2はC3-6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施態様において、R2はシクロプロピルである。いくつかの実施態様において、R2は-(C1-C3アルキレン)CF3である。いくつかの実施態様において、R2は-CH2CF3である。いくつかの実施態様において、R2はイソプロピル、エチル、シクロプロピルおよび-CH2CF3からなる群から選択される。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、M1はCHである。いくつかの実施態様において、M1はCR3bである。いくつかの実施態様において、M1はNである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、M2はCHである。いくつかの実施態様において、M2はCR3bである。いくつかの実施態様において、M2はNである。いくつかの実施態様において、M2は非存在である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、M3はCHである。いくつかの実施態様において、M3はCR3bである。いくつかの実施態様において、M3はNである。いくつかの実施態様において、M3はSである。いくつかの実施態様において、M3はOである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、M4はCHである。いくつかの実施態様において、M4はCR3bである。いくつかの実施態様において、M4はNである。いくつかの実施態様において、M4はSである。いくつかの実施態様において、M4はOである。いくつかの実施態様において、M4がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M3はCH、CR3bまたはNである。いくつかの実施態様において、M3がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M4はCH、CR3bまたはNである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、R3は
からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。いくつかの実施態様において、R3は
である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、その各々は場合によりC1-C6ハロアルキルまたは-CNで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは非置換であるC3-6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、その各々は非置換である。いくつかの実施態様において、R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルで置換されていてよいC3-C6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、その各々は場合によりC1-C6ハロアルキルで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは場合により-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、その各々は場合により-CNで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルであり、その各々は場合によりハロゲン、-OHまたは-CNで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは非置換であるC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルであり、その各々は非置換である。いくつかの実施態様において、R3aは場合によりハロゲンで置換されていてよいC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルであり、その各々は場合によりハロゲンで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは場合により-OHで置換されていてよいC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルであり、その各々は場合により-OHで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは場合により-OHで置換されていてよいC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルであり、その各々は場合により-CNで置換されていてよい。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。いくつかの実施態様において、R3aは
である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、R3bは-CNである。いくつかの実施態様において、R3bはハロゲン、例えばフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードである。いくつかの実施態様において、R3bはフルオロである。いくつかの実施態様において、R3bはクロロである。いくつかの実施態様において、R3bはブロモである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、mは0である。いくつかの実施態様において、mは1である。いくつかの実施態様において、mは2である。いくつかの実施態様において、mは3である。いくつかの実施態様において、mは0、1または2である。いくつかの実施態様において、mは0または1である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、R1はFである。いくつかの実施態様において、R1はClである。いくつかの実施態様において、R1はメチルである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、nは0である。いくつかの実施態様において、nは1である。いくつかの実施態様において、nは2である。いくつかの実施態様において、nは3である。いくつかの実施態様において、nは4である。いくつかの実施態様において、nは0、1、2または3である。いくつかの実施態様において、nは0、1または2である。いくつかの実施態様において、nは0または1である。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、各R4は独立してC1-C6アルキルであるかまたは2個のR4が、同じ炭素に結合しているとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様において、各R4は独立してC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルである。いくつかの実施態様において、nは1であり、R4はC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様において、nは2であり、各R4は独立してC1-C6アルキルである。いくつかの実施態様において、nは2であり、各R4はメチルである。いくつかの実施態様において、nは2であり、2個のR4が、同じ炭素に結合しているとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルを形成する。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、Yは水素である。いくつかの実施態様において、YはR4である。いくつかの実施態様において、YはC1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C6シクロアルキルまたは3~6員ヘテロシクリルである。いくつかの実施態様において、YはC1-C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチルまたはsec-ブチルである。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
からなる群から選択される部分を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
からなる群から選択される部分を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。いくつかの実施態様において、環A、環B、Y、R1およびR4は、一体となって、
を形成する。
式(I)の化合物のいくつかの実施態様において、化合物は、次の特性の1以上を有する
(I)R2は
(1)C1-C6アルキル、例えばイソプロピルまたはエチル、
(2)C3-C6シクロアルキル、例えばシクロプロピルまたは
(3)-(C1-C3アルキレン)CF3、例えば-CH2CF3
であり;
(II)R3は
(4)
であり、ここで、R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキルまたは場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるが、ただし、R3aが場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるならば、M1、M2、M3およびM4の少なくとも一つはCR3bであり、R3bはハロゲンまたは-CNであるかまたは
(5)
であり;
(III)環A、環B、R1およびR4は、一体となって、
からなる群から選択される部分を形成する
いくつかの実施態様において、(1)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)が適用される。いくつかの実施態様において、(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)、(5)および(III)が適用される。
(I)R2は
(1)C1-C6アルキル、例えばイソプロピルまたはエチル、
(2)C3-C6シクロアルキル、例えばシクロプロピルまたは
(3)-(C1-C3アルキレン)CF3、例えば-CH2CF3
であり;
(II)R3は
(4)
(5)
(III)環A、環B、R1およびR4は、一体となって、
いくつかの実施態様において、(1)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)が適用される。いくつかの実施態様において、(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(4)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(5)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(I)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(1)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(2)、(5)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)、(4)および(III)が適用される。いくつかの実施態様において、(3)、(5)および(III)が適用される。
ここでの記載において、各部分の全ての記載、バリエーション、実施態様または態様を、他の部分の全ての記載、バリエーション、実施態様または態様と、記載の各および全組み合わせが具体的かつ個々に列記されるのと同程度に組み合わされ得ることは、理解される。例えば、式(I)のR1に関してここに提供される全ての記載、バリエーション、実施態様または態様を、各および全組み合わせが具体的かつ個々に列記されるのと同程度に、R2、R3、R4、m、nおよびYの全ての記載、バリエーション、実施態様または態様組み合わせられ得る。式(I)の全ての記載、バリエーション、実施態様または態様は、適用可能であれば、各および全ての記載、バリエーション、実施態様または態様が、全式について具体的かつ個々に列記されるのと同程度に、ここに詳述する他の式に等しく適用され、かつ等しく記載されることは理解される。例えば、式(I)の全記載、バリエーション、実施態様または態様は、適用可能であれば、各および全ての記載、バリエーション、実施態様または態様が、全式について具体的かつ個々に列記されるのと同程度に、式(II)および式(III)などのここに詳述する他の式に等しく適用され、かつ等しく記載される。
また提供されるのは、ここに記載する化合物の塩、例えば、薬学的に許容される塩である。本発明はまた、記載する化合物のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態およびあらゆる互変異性体または他の形態を含む、任意かつ全ての立体異性形態も含む。
ここに詳述する化合物は、ある態様において純粋な形態であってよく、純粋な形態の化合物を含む組成物はここに詳述される。ここに詳述する化合物またはその塩を含む組成物、例えば、実質的に純粋な化合物の組成物が提供される。いくつかの実施態様において、ここに詳述する化合物またはその塩を含む組成物は、実質的に純粋な形態である。特に断らない限り、「実質的に純粋」は、35%を超えない不純物を含む組成物を意図し、ここで、不純物は、組成物の大部分を構成する化合物またはその塩以外の化合物をいう。いくつかの実施態様において、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、ここで、組成物は25%、20%、15%、10%または5%を超えない不純物を含む。いくつかの実施態様において、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、ここで、組成物は3%、2%、1%または0.5%を超えない不純物を含む。
いくつかの実施態様において、ここに提供するのは、表1に記載された化合物またはその互変異性体またはその何れかの塩およびその使用である。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、表1に記載された化合物またはその薬学的に許容される塩である。
本明細書に記載の実施態様および例は、適用可能な場合、本明細書で説明されるあらゆる式の化合物について適切である。
本発明による中間体および最終化合物を含む本明細書に記載の化合物の代表的な例が、ここに示される。いずれかの化合物は、利用可能な場合、単離され、かつ個体に投与され得る中間体化合物を含む、本明細書で説明される方法において使用され得ると理解される。
本明細書に示される化合物は、示されていないとしても、塩として提示してよく、本発明は、当業者により十分に理解されるように、本明細書に示される化合物の全ての塩および溶媒和物ならびに化合物の非塩および非溶媒和物形態を包含すると理解される。いくつかの実施態様において、ここに提供される化合物の塩は、薬学的に許容される塩である。化合物中に1以上の三級アミン部分が存在する場合、N-オキシドもまた提供され、記載される。
本明細書に記載のいずれかの化合物について互変異性形態が存在し得る場合、1個またはいくつかの互変異性形態のみが明確に示されていても、各々および全ての変異性形態が意図される。具体的に示された互変異性形態は、溶液中でまたは本明細書に記載の方法により使用されるとき、優占形態であってもよく、優占形態でなくてもよい。
本発明はまた、記載される化合物、例えば、表1の化合物のいずれかのエナンチオマーまたはジアステレオマー形態を含む、任意のまたは全ての立体化学形態を含む。構造または名称は、示された化合物の全ての可能性のある立体異性体を包含することを意図し、各固有の立体異性体は接尾語「a」、「b」などを有する化合物番号を有する。化合物の結晶または非結晶形態のような化合物の全ての形態もまた、本発明により包含される。特定の立体化学形態を含む実質的に純粋な化合物の組成物またはラセミまたは非ラセミ混合物のような2以上の立体化学形態を含む本発明の化合物の混合物を任意の割合で含む組成物のような、本発明の化合物を含む組成物もまた、意図される。
本発明はまた、本明細書に記載の化合物の同位体標識形態および/または同位体富化形態を意図する。本明細書の化合物は、このような化合物を構築する原子の1以上に非天然割合の原子同位体を含み得る。いくつかの実施態様において、化合物は、1以上の原子の一部が同一原子の同位体により置換されている、同位体標識した本明細書に記載の式(I)の化合物またはその変型体のように同位体標識される。本発明の化合物に包含され得る典型的な同位体は、2H、3H、11C、13C、14C、13N、15O、17O、32P、35S、18F、36Clのような水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、塩素の同位体を含む。特定の同位体標識化合物(例えば3Hおよび14C)は、化合物または基質組織分布試験に有用である。重水素(2H)のようなより重い同位体の取り込みは、より高い代謝安定性、例えばインビボ半減期の増加または必要用量の低減に由来する特定の治療的利点を提供でき、従って、いくつかの場合において好ましいことがある。
同位体標識した本発明の化合物は、一般に、当業者に知られる方法および技術または対応する標識されていない試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬に置き換えた添付の実施例に記載されるものと類似の手順により製造され得る。
本発明は、記載された何れかの化合物の何れかのまたは全ての代謝物を含む。代謝物は、ヒトへの投与後にインビボで生じ得るような、化合物の中間体および代謝産生物のような、記載の化合物のいずれかの生体内変化により生じる任意の化学種を含み得る。
本明細書に記載の化合物またはその塩または溶媒和物を適切な容器に含む製品が提供される。容器はバイアル、広口瓶、アンプル、前充填シリンジ、i.v.バッグなどであり得る。
好ましくは、本明細書で説明される化合物は、経口的に生体利用可能である。しかしながら、化合物はまた、非経腸(例えば、静脈内)投与のために製剤され得る。
本明細書に記載される1個またはいくつかの化合物は、化合物または有効成分としての化合物を当分野において既知の薬理学的に許容される担体と組み合わせることによる医薬の製造に使用され得る。薬物療法の治療形態により、担体は異なる形態で存在し得る。ある一例において、医薬の製造は、本明細書に記載の方法のいずれかに使用するため、例えば、癌の処置のためのものである。
一般的合成法
本発明の化合物は、以下に一般的に記載され、下記の実施例(例えば、以下の実施例で提供されるスキーム)により具体的に記載されるように、多くの工程により製造され得る。以下の工程の記載において、示された式中で使用される記号は本明細書の式に関する上記のそれらの基を表すと理解されるべきである。
本発明の化合物は、以下に一般的に記載され、下記の実施例(例えば、以下の実施例で提供されるスキーム)により具体的に記載されるように、多くの工程により製造され得る。以下の工程の記載において、示された式中で使用される記号は本明細書の式に関する上記のそれらの基を表すと理解されるべきである。
化合物の特定のエナンチオマーを得ることが必要な場合、これはエナンチオマーを分離または分割するための任意の適切な従来法を用いて対応するエナンチオマーの混合物から達成され得る。従って、例えばジアステレオマー誘導体はエナンチオマー混合物、例えばラセミ体と適切なキラル化合物の反応により製造され得る。ジアステレオマーは、その後任意の適した手法、例えば結晶化により分離され得て、所望のエナンチオマーが回収され得る。別の分割プロセスにおいて、ラセミ体はキラル高速液体クロマトグラフィーを用いて分割され得る。あるいは、所望ならば、特定のエナンチオマーは、記載されるプロセスの1つにおいて、適切なキラル中間体を用いて得られ得る。
化合物の特定の異性体を得ることまたは別の方法で反応生成物を精製することを望む場合、クロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離法はまた、中間体または最終生成物とともに使用され得る。
ここに提供される化合物の溶媒和物および/もしくは多形またはその塩もまた、企図される。溶媒和物は化学量論または非化学量論量の溶媒を含み、結晶化のプロセス中にしばしば形成される。溶媒が水であるとき、水和物が形成されるまたは溶媒がアルコールであるとき、アルコラートが形成される。多形は、化合物の同一の元素組成物の異なる結晶形成配置を含む。多形は通常、種々のX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形、光学的および電気的性質、安定性ならびに/または溶解度を有する。再結晶溶媒、結晶化速度および保存温度のような多様な因子が、単結晶形態を支配し得る。
いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物は、スキーム1~スキーム5により合成される
ここで、m、n、Y、R1、R2、R3およびR4は式(I)についてここに定義するとおりである。特定の例は、下記実施例に提供される。
医薬組成物および製剤
本明細書で説明されるいずれかの化合物の医薬組成物は、本発明により包含される。従って、本発明は、本明細書で説明される化合物またはその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を含む。ある態様において、薬学的に許容される塩は、無機酸または有機酸と形成される塩のような酸付加塩である。医薬組成物は、経口、舌下、非経腸、経鼻、局所または直腸投与に適切な形態または吸入による投与に適切な形態をとり得る。
本明細書で説明されるいずれかの化合物の医薬組成物は、本発明により包含される。従って、本発明は、本明細書で説明される化合物またはその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を含む。ある態様において、薬学的に許容される塩は、無機酸または有機酸と形成される塩のような酸付加塩である。医薬組成物は、経口、舌下、非経腸、経鼻、局所または直腸投与に適切な形態または吸入による投与に適切な形態をとり得る。
本明細書で説明される化合物は、ある態様において、精製された形態で存在し得て、精製された形態の化合物を含む組成物が、本明細書で説明される。実質的に純粋な化合物の組成物のような、本明細書で説明される化合物またはその塩を含む組成物が提供される。いくつかの実施態様において、本明細書で説明される化合物またはその塩を含む組成物は、実質的に純粋な形態である。
ある一例において、本明細書に記載の化合物は、個体への投与のために製造された合成化合物である。別の一例において、組成物が、実質的に純粋な形態の化合物を含んで提供される。別の一例において、本発明は、本明細書に記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を包含する。別の一例において、化合物を投与する方法が提供される。精製された形態、医薬組成物および化合物を投与する方法は、本明細書に記載のあらゆる化合物またはその形態に適用される。
本明細書に記載の化合物またはその塩は、経口、粘膜(例えば、経鼻、舌下、膣、舌下または直腸)、非経腸(例えば、筋肉内、皮下または静脈内)、局所または経皮送達形態を含む任意の利用可能な送達経路のために製剤され得る。化合物またはその塩は、限定されないが、錠剤、カプレット剤、カプセル剤(硬ゼラチンカプセル剤または軟ゼラチンカプセル剤)、カシェー剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、ガム剤、分散剤、坐剤、軟膏剤、パップ剤(湿布剤)、ペースト剤、粉末剤、包帯剤、クリーム剤、溶液剤、パッチ剤、エアロゾル剤(例えば、経鼻スプレーまたは吸入器)、ゲル、懸濁剤(例えば、水性または非水性液体懸濁剤、水中油型エマルジョン剤または油中水型液体エマルジョン剤)、溶液剤およびエリキシル剤を含む送達形態を提供する。
本明細書に記載の1個もしくは数個の化合物またはその塩は、有効成分としての化合物または複数の化合物またはその塩を上記の薬学的に許容される担体と組み合わせることにより、医薬製剤のような製剤の製造に使用され得る。系の治療形態(例えば、経皮パッチと経口錠剤)により、担体は多様な形態であり得る。さらに、医薬製剤は防腐剤、可溶化剤、安定化剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、調整剤および浸透圧調整のための塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含み得る。化合物を含む製剤はまた、貴重な治療的特性を有する他の物質を含み得る。医薬製剤は既知の薬学的手法により製造され得る。適切な製剤は、例えば、引用により本明細書に包含させるRemington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Philadelphia, PA, 20th ed. (2000)において見ることができる。
本明細書に記載の化合物は、錠剤、コーティング錠剤および硬殻または軟殻ゲルカプセル剤、エマルジョン剤または懸濁剤のような一般的に許容される経口組成物の形態で個体に投与され得る。このような組成物の製造に使用され得る担体の例は、ラクトース、トウモロコシデンプンまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩などである。軟殻ゲルカプセルについて許容される担体は、例えば、植物油、ワックス、脂質、半固体および液体ポリオールなどである。さらに、医薬製剤はまた、防腐剤、可溶化剤、安定化剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、調整剤および浸透圧調整のための塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含み得る。
本明細書に記載の化合物の何れも、記載される任意の用量形態で錠剤に製剤され得る。例えば、本明細書に記載の化合物またはその塩は、10mg錠として製剤され得る。
本明細書に記載の化合物を含む組成物もまた、記載される。ある一例において、組成物は化合物またはその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む。別の一例において、実質的に純粋な化合物の組成物が提供される。
使用方法
ここに提供される式の任意の化合物またはその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物のような本明細書で説明される化合物および組成物が、ここに提供される、投与方法および処置方法で使用され得る。化合物および組成物はまた、スクリーニング目的のためにおよび/または品質管理のためのアッセイを行うために化合物または組成物を細胞に投与するインビトロの方法のような、インビトロの方法で使用される。
ここに提供される式の任意の化合物またはその塩および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物のような本明細書で説明される化合物および組成物が、ここに提供される、投与方法および処置方法で使用され得る。化合物および組成物はまた、スクリーニング目的のためにおよび/または品質管理のためのアッセイを行うために化合物または組成物を細胞に投与するインビトロの方法のような、インビトロの方法で使用される。
ここに提供されるのは、個体における疾患を処置する方法であって、個体に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III)の化合物または本化合物またはここに詳述もしくは記載する化合物)またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。さらにここに提供されるのは、個体における増殖性疾患を処置する方法であって、個体に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。またここに提供されるのは、癌を処置する方法であって、個体に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、化合物を、個体に、ここに記載する投与量および/または投与方法により投与する。
いくつかの実施態様において、個体における癌は1以上のTP53遺伝子変異を有するかまたは変異体p53を発現する。いくつかの実施態様において、個体におけるは1以上のTP53遺伝子変異を有するかまたは変異体p53を発現する癌は神経膠芽腫である。TP53は、p53をコードするヒト遺伝子である。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における癌を処置する方法であって、(a)処置するための対象を(i)癌におけるTP53遺伝子の1以上の変異の存在または(ii)癌における変異体p53の発現に基づき選択し、対象に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、癌は変異体p53の発現についてアッセイされる。いくつかの実施態様において、癌のTP53遺伝子を、1以上の変異を検出するために配列決定する。いくつかの実施態様において、TP53遺伝子を、癌を生検し、生検した癌からTP53遺伝子を配列決定する。いくつかの実施態様において、TP53遺伝子を、個体からの循環腫瘍DNA(ctDNA)の配列検定により配列決定する。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、疾患処置用医薬の製造における、式(I)、(II)または(III)の化合物または何れかの実施態様の使用方法である。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、癌処置用医薬の製造における、式(I)、(II)または(III)の化合物または何れかの実施態様の使用方法である。
いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を、ここに記載する癌などの増殖性疾患を有する個体の処置に使用する。いくつかの実施態様において、個体は、癌などの増殖性疾患を発症するリスクにある。これら実施態様の一部において、個体は、1以上のリスク因子に基づき癌を発症するリスクにあると決定される。これら実施態様の一部において、リスク因子は、癌と関連する家族歴および/または遺伝子である。
本発明の化合物またはその塩は、多様な疾患および障害の処置に有効であると考えられる。例えば、いくつかの実施態様において、本発明の組成物は、癌のような増殖性疾患を処置するために使用され得る。いくつかの実施態様において、癌は固形腫瘍である。いくつかの実施態様において、癌は、成人および小児腫瘍、粘液型円形細胞癌、局所進行腫瘍、転移癌、ユーイング肉腫を含むヒト軟組織肉腫、リンパ性転移を含む癌転移、扁平上皮細胞癌、特に頭頸癌、食道扁平上皮細胞癌、口腔癌、多発性骨髄腫を含む赤血球悪性腫瘍、急性リンパ性白血病、急性非リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病および有毛細胞白血病を含む白血病、滲出性リンパ腫(体腔性リンパ腫)、胸腺リンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、副腎皮質含、ACTH産生腫瘍、小細胞癌および非小細胞癌を含む肺癌、小細胞癌および腺管癌を含む乳癌、胃癌、結腸癌、結腸直腸癌、結腸直腸新生物に関連するポリープ、膵臓癌、肝臓癌を含む消化器癌、原発性表在性膀胱腫瘍を含む膀胱癌を含む尿路癌、膀胱の侵襲性移行細胞癌および筋層浸潤性膀胱癌、前立腺癌、卵巣癌を含む女性生殖管悪性腫瘍、原発性腹膜上皮性腫瘍、子宮頸癌、子宮内膜癌、膣癌、外陰癌、子宮癌および卵胞内固形腫瘍、精巣癌および陰茎癌を含む男性生殖管悪性腫瘍、腎細胞癌を含む腎臓癌、内因性脳腫瘍を含む脳癌、神経芽腫、星状脳腫瘍、神経膠腫、膠芽腫、中枢神経系における転移腫瘍細胞侵襲、骨腫および骨肉腫を含む骨癌、黒色腫を含む皮膚癌、ヒト皮膚ケラチン生成細胞の腫瘍悪化、扁平上皮細胞癌、甲状腺癌、網膜芽細胞腫、神経芽腫、腹膜滲出液、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、胆嚢癌、絨毛性腫瘍、血管外皮腫ならびにカポジ肉腫の何れかである。
いくつかの実施態様において、ここに記載する化合物および組成物は、細胞(例えば癌細胞)におけるG2-Mチェックポイントを抑制する。いくつかの実施態様において、癌細胞は、ここに記載する癌タイプの何れかの癌細胞である。G2-M DNA損傷チェックポイントの抑制は、細胞の未熟有糸分裂および結果的にアポトーシスをもたらす。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、細胞におけるG2-M DNA損傷チェックポイントを抑制する方法であって、細胞に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、G2-M DNA損傷チェックポイントは、細胞集団の細胞の約40%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上または約99%以上で抑制される。いくつかの実施態様において、G2-M DNA損傷チェックポイントは、細胞集団の細胞の最大約99%、最大約98%、最大約97%、最大約96%、最大約95%、最大約90%、最大約85%または最大約80%で抑制される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、細胞における未熟有糸分裂を誘導する方法であって、細胞に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、未熟有糸分裂は、細胞集団の細胞の約40%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上または約99%以上で誘導される。いくつかの実施態様において、未熟有糸分裂は、細胞集団の細胞の最大約99%、最大約98%、最大約97%、最大約96%、最大約95%、最大約90%、最大約85%または最大約80%で誘導される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、細胞におけるアポトーシスを誘導する方法であって、細胞に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、アポトーシスは、細胞集団の細胞の約40%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上または約99%以上で誘導される。いくつかの実施態様において、アポトーシスは、細胞集団の細胞の最大約99%、最大約98%、最大約97%、最大約96%、最大約95%、最大約90%、最大約85%または最大約80%で誘導される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、細胞におけるWee1を阻害する方法であって、細胞に有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、Wee1は、約10%以上、約20%以上、約30%以上、約40%以上、約50%以上、約60%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約90%以上、約95%以上、約96%以上、約97%以上、約98%以上または約99%以上阻害される。いくつかの実施態様において、Wee1は、最大約99%、最大約98%、最大約97%、最大約96%、最大約95%、最大約90%、最大約85%、最大約80%、最大約70%または最大約60%阻害される。いくつかの実施態様において、Wee1の活性はキナーゼアッセイにより測定する。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、Wee1を阻害する方法であって、Wee1と有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を接触させることを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Wee1に1μM未満、900nM未満、800nM未満、700nM未満、600nM未満、500nM未満、400nM未満、300nM未満、200nM未満、100nM未満、50nM未満、10nM未満、5nM未満、1nM未満または0.5nM未満のIC50で結合する。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Wee1に0.1nM~1nM、1nM~5nM、5nM~10nM、10nM~50nM、50nM~100nM、100nM~200nM、200nM~300nM、300nM~400nM、400nM~500nM、500nM~600nM、600nM~700nM、700nM~800nM、800nM~900nMまたは900nM~1μMのIC50で結合する。いくつかの実施態様において、IC50はキナーゼアッセイにより測定する。いくつかの実施態様において、IC50は、細胞毒性アッセイにより測定する。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、細胞の増殖を阻害する方法であって、細胞と有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を接触させることを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、5μM未満、2μM未満、1μM未満、900nM未満、800nM未満、700nM未満、600nM未満、500nM未満、400nM未満、300nM未満、200nM未満、100nM未満または50nM未満のIC50で細胞の増殖阻害に有効である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物または薬学的に許容される塩は、10nM~20nM、20nM~50nM、50nM~100nM、100nM~500nM、500nM~1μM、1μM~2μMまたは2μM~5μMのIC50で細胞の増殖阻害に有効である。いくつかの実施態様において、IC50は、細胞増殖アッセイにより測定する。
組み合わせ治療
ここに提供されるとおり、ここに開示される化合物またはその塩は、例えば、癌細胞のアポトーシスの誘導または有糸分裂の抑制により、免疫系を活性化し得る。従って、本化合物またはその塩を、腫瘍免疫療法を促進するために他の抗癌剤と組み合わせて使用し得る。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III)の化合物または本化合物またはここに詳述もしくは記載する化合物)またはそれらの薬学的に許容される塩およびさらなる治療剤を個体に投与することを含む、疾患を処置する方法である。いくつかの実施態様において、疾患は、癌などの増殖性疾患である。
ここに提供されるとおり、ここに開示される化合物またはその塩は、例えば、癌細胞のアポトーシスの誘導または有糸分裂の抑制により、免疫系を活性化し得る。従って、本化合物またはその塩を、腫瘍免疫療法を促進するために他の抗癌剤と組み合わせて使用し得る。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III)の化合物または本化合物またはここに詳述もしくは記載する化合物)またはそれらの薬学的に許容される塩およびさらなる治療剤を個体に投与することを含む、疾患を処置する方法である。いくつかの実施態様において、疾患は、癌などの増殖性疾患である。
いくつかの実施態様において、さらなる治療剤は癌免疫療法剤である。いくつかの実施態様において、さらなる治療剤は化学療法剤である。いくつかの実施態様において、さらなる治療剤は免疫刺激剤である。いくつかの実施態様において、さらなる治療剤はチェックポイントタンパク質を標的とする(例えば免疫チェックポイント阻害剤)。いくつかの実施態様において、さらなる治療剤は、腫瘍に対する免疫応答の刺激、増強または改善に有効である。いくつかの実施態様において、さらなる化学療法剤はDNAアルキル化剤、白金ベースの化学療法剤、キナーゼ阻害剤またはDNA損傷修復(DDR)経路阻害剤である。いくつかの実施態様において、さらなる化学療法剤はDNAアルキル化剤である。いくつかの実施態様において、さらなる化学療法剤は白金ベースの化学療法剤である。いくつかの実施態様において、さらなる化学療法剤はキナーゼ阻害剤である。いくつかの実施態様において、さらなる化学療法剤はDNA損傷修復(DDR)経路阻害剤である。
他の態様において、ここに提供されるのは、癌などの疾患の処置のための組み合わせ治療である。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患を処置する方法であって、放射線療法と組み合わせて有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III)の化合物または本化合物またはここに詳述もしくは記載する化合物)またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法である。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患を処置する方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のさらなる化学療法剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、化学療法剤は、キナーゼ阻害剤またはDNA損傷修復(DDR)経路の1以上を阻害する薬剤である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩を、さらなる化学療法剤の前に、後にまたは同時併用により、投与する。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、さらなる化学療法剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用され得る化学療法剤の例は、DNA標的化剤、DNAアルキル化剤(例えばシクロホスファミド、メクロレタミン、クロラムブシル、メルファラン、ダカルバジン、テモゾロミドまたはニトロソウレア類)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えばトポイソメラーゼI阻害剤(例えば、イリノテカンまたはトポテカン)またはトポイソメラーゼII阻害剤(例えば、エトポシドまたはテニポシド))、アントラサイクリン(例えばダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロンまたはバルルビシン)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えばボリノスタットまたはロミデプシン)、ブロモドメイン阻害剤、他の後成的阻害剤、タキサン(例えばパクリタキセルまたはドセタキセル)、キナーゼ阻害剤(例えばボルテゾミブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ベムラフェニブまたはビスモデギブ)、血管形成阻害剤、ヌクレオチドアナログまたは前駆体アナログ(例えばアザシチジン、アザチオプリン、カペシタビン、シタラビン、ドキシフルリジン、5-フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキサートまたはチオグアニン)または白金ベースの化学療法剤(例えばシスプラチン、カルボプラチンまたはオキサリプラチン)、ペメトレキセドまたはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のキナーゼ阻害剤(例えばボルテゾミブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ベムラフェニブまたはビスモデギブ)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、キナーゼ阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、キナーゼ阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のDNA損傷剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DNA損傷剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DNA損傷剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のDNAアルキル化剤(例えばシクロホスファミド、メクロレタミン、クロラムブシル、メルファラン、ダカルバジン、テモゾロミドまたはニトロソウレア類)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DNAアルキル化剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DNAアルキル化剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のトポイソメラーゼ阻害剤(例えばトポイソメラーゼI阻害剤(例えば、イリノテカンまたはトポテカン)またはトポイソメラーゼII阻害剤(例えば、エトポシドまたはテニポシド))を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、トポイソメラーゼ阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、トポイソメラーゼ阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のアントラサイクリン(例えばダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロンまたはバルルビシン)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、アントラサイクリンの前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、アントラサイクリンの1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えばボリノスタットまたはロミデプシン)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のタキサン(例えばパクリタキセルまたはドセタキセル)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、タキサンの前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、タキサンの1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のヌクレオチドアナログまたは前駆体アナログ(例えばアザシチジン、アザチオプリン、カペシタビン、シタラビン、ドキシフルリジン、5-フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキサートまたはチオグアニン)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ヌクレオチドアナログまたは前駆体アナログの前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ヌクレオチドアナログまたは前駆体アナログの1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量の白金ベースの化学療法剤(例えばシスプラチン、カルボプラチンまたはオキサリプラチン)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、白金ベースの化学療法剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、白金ベースの化学療法剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のペメトレキセドを投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ペメトレキセドの前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ペメトレキセドの1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のDDR経路阻害剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DDR経路阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、DDR経路阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。DDR経路の阻害剤の例は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤(例えばオラパリブ、ルカパリブ、ニラパリブまたはタラゾパリブ)、毛細血管拡張性運動失調症変異(ATM)タンパク質阻害剤、毛細血管拡張性運動失調症およびRad3関連(ATR)タンパク質阻害剤、チェックポイントキナーゼ1(Chk1)阻害剤またはこれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のPARP阻害剤(例えばオラパリブ、ルカパリブ、ニラパリブまたはタラゾパリブ)を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PARP阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PARP阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のATMタンパク質阻害剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ATMタンパク質阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ATMタンパク質阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のATRタンパク質阻害剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ATRタンパク質阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、ATRタンパク質阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
いくつかの実施態様において、ここに提供されるのは、個体における疾患の処置方法であって、(a)有効量の式(I)、(II)または(III)の化合物またはその何れかの実施態様、バリエーションまたは態様(集合的に、式(I)、(II)または(III))またはその薬学的に許容される塩を投与するおよび(b)有効量のChk1阻害剤を投与することを含む、方法である。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Chk1阻害剤の前、後または同時併用で投与される。いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Chk1阻害剤の1時間以上(例えば2時間以上、4時間以上、8時間以上、12時間以上、24時間以上または48時間以上)前または後に投与される。
他の態様において、ここに提供されるのは、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩が免疫応答の刺激に有効である1以上のさらなる薬剤と共投与(別々でも同時でもよい)され、それにより、対象における免疫応答がさらに増強、刺激または上方制御される組み合わせ治療である。例えば、提供されるのは、対象における免疫応答を刺激する方法であって、例えば、腫瘍増殖を阻止するために、対象における免疫応答が刺激されるように、対象に式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および1以上の抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体および/または抗CTLA-4抗体などの免疫賦活性抗体を投与することを含む、方法である。ある実施態様において、対象は、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および抗PD-1抗体を投与される。他の実施態様において、対象は、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および抗PD-L1抗体を投与される。さらに他の実施態様において、対象は、式(I)の化合物またはその塩および抗CTLA-4抗体を投与される。他の実施態様において、免疫賦活性抗体(例えば、抗PD-1、抗PD-L1および/または抗CTLA-4抗体)はヒト抗体である。あるいは、免疫賦活性抗体c、be、例えば、キメラまたはヒト化抗体(例えば、マウス抗PD-1、抗PD-L1および/または抗CTLA-4抗体から調製)である。
ある実施態様において、本発明は、増殖性疾患(例えば、癌)を処置する方法であって、対象に式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および抗PD-1抗体を投与することを含む、方法を提供する。さらなる実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩は治療量以下の用量で投与され、抗PD-1抗体は治療量以下の用量で投与され、または両者は治療量以下の用量で投与される。他の実施態様において、本発明は、免疫刺激剤での過増殖性疾患の処置に付随する有害事象を改変する方法であって、対象に式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および治療量以下の用量の抗PD-1抗体を投与することを含む、方法を提供する。ある実施態様において、対象はヒトである。ある実施態様において、抗PD-1抗体はヒト配列モノクローナル抗体である。
ある実施態様において、本発明は、過増殖性疾患(例えば、癌)を処置する方法であって、対象に式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および抗PD-L1抗体を投与することを含む、方法を提供する。さらなる実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩は治療量以下の用量で投与され、抗PD-L1抗体は治療量以下の用量で投与され、または両者は治療量以下の用量で投与される。他の実施態様において、本発明は、免疫刺激剤での過増殖性疾患の処置に付随する有害事象を改変する方法であって、対象に式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および治療量以下の用量の抗PD-L1抗体を投与することを含む、方法を提供する。ある実施態様において、対象はヒトである。ある実施態様において、抗PD-L1抗体はヒト配列モノクローナル抗体である。
ある実施態様において、ここに開示する複数治療剤の組み合わせは、薬学的に許容される担体中の単一組成物として同時にまたは各々薬学的に許容される担体中の別々の組成物として同時に投与され得る。他の実施態様において、複数治療剤の組み合わせは、逐次的に投与され得る。例えば、抗CTLA-4抗体および式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩は、抗CTLA-4抗体がまず投与され、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩が次に投与されるまたは式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩がまず投与され、抗CTLA-4抗体が次に投与されるなど逐次的に投与され得る。これに加えてまたはこれとは別に、抗PD-1抗体および式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩は、抗PD-1抗体がまず投与され、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩が次に投与されるまたは式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩がまず投与され、抗PD-1抗体が次に投与されるなど逐次的に投与され得る。これに加えてまたはこれとは別に、抗PD-L1抗体および式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩は、抗PD-L1抗体がまず投与され、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩が次に投与されるまたは式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩がまず投与され、抗PD-L1抗体が次に投与されるなど逐次的に投与され得る。
さらに、組み合わせ治療を1回を超えて逐次的に投与するならば、逐次投与の順番は各投与時点で逆の順番でも同じ順番のままでもよく、逐次投与は、同時投与または何れかのそれらの組み合わせと組み合わせ得る。
所望により、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩の組み合わせを、癌細胞、精製腫瘍抗原(組み換えタンパク質、ペプチドおよび炭水化物分子を含む)、細胞および免疫刺激性サイトカインでトランスフェクトされた細胞などの免疫原とさらに組み合わせ得る。
式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を、また標準的癌処置とさらに組み合わせ得る。例えば、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を、化学療法レジメと効率的に組み合わせ得る。これらの場合、本発明の組み合わせと共に投与される他の化学療法剤の用量を減らすことが可能である(Mokyr et al. (1998) Cancer Research 58: 5301-5304)。式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩との他の組み合わせ治療は、放射線、手術またはホルモン除去療法を含む。血管形成阻害剤もまた式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩と組み合わせ得る。血管形成阻害は、宿主抗原提示経路への腫瘍抗原供給源であり得る腫瘍細胞死をもたらす。
他の例において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を、抗新生物抗体と共に使用し得る。例としてかつ理論に拘束されることを願わずに、毒素にコンジュゲートされた抗癌抗体または抗癌抗体での処置は、CTLA-4、PD-1、PD-L1または式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩が介在する免疫応答を増強する癌細胞死(例えば、腫瘍細胞)をもたらし得る。例示的実施態様において、過増殖性疾患(例えば、癌腫瘍)の処置は、同時にまたは逐次的または何れかのそれらの組み合わせで式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩および抗CTLA-4および/または抗PD-1および/または抗PD-L1抗体と組み合わせる抗癌抗体を含み得て、これは宿主による抗腫瘍免疫応答を増強し得る。宿主免疫応答性を活性化するのに使用され得る他の抗体を、さらに式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩と組み合わせて使用し得る。
いくつかの実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を、抗CD73抗体などの抗CD73治療と組み合わせ得る。
なおさらなる実施態様において、式(I)、(II)または(III)の化合物またはその塩を他のWee1阻害剤と組み合わせて投与する。
投与および投与方法
個体(例えば、ヒト)に投与される化合物の用量は、特定の化合物もしくはその塩、投与方法および処置される特定の疾患、例えば癌のタイプおよびステージとともに変化し得る。いくつかの実施態様において、化合物またはその塩の量は治療有効量である。
個体(例えば、ヒト)に投与される化合物の用量は、特定の化合物もしくはその塩、投与方法および処置される特定の疾患、例えば癌のタイプおよびステージとともに変化し得る。いくつかの実施態様において、化合物またはその塩の量は治療有効量である。
化合物の有効量は、ある態様において、約0.01~約100mg/kgの用量であり得る。本発明の化合物の有効量または用量は、通常の因子、例えば、投与または薬物送達の方法もしくは経路、薬剤の薬物動態、処置される疾患の重篤度および経過、対象の健康状態、状態および体重を考慮して、モデリング、用量漸増または臨床治験のような通常の方法により確認され得る。典型的な用量は、1日に約0.7mg~7gまたは1日に約7mg~350mgまたは1日に約350mg~1.75gまたは1日に約1.75~7gの範囲である。
ここに提供される方法の何れも、ある態様において、ここに提供される有効量の化合物またはその塩および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を個体に投与することを含み得る。
本発明の化合物または組成物は、所望の期間または継続期間、例えば、少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約6か月または少なくとも約12か月またはそれ以上の間、有効な投与レジメンにより個体に投与され、これはある例では個体の余命の期間であり得る。一例において、化合物は連日または間欠的スケジュールで投与される。化合物は、期間中継続的に(例えば、少なくとも1日1回)個体に投与される。投与頻度はまた、1日1回未満、例えば、約週1回投与であり得る。投与頻度は、1日1回を超える、例えば、1日2回または3回であり得る。投与頻度はまた、「休薬」を含む間欠的(例えば、7日間の1日1回投与の後、7日間投与がなく、ある14日の期間を、例えば約2か月、約4か月、約6か月またはそれ以上の間反復する)であり得る。投与頻度の何れも、本明細書に記載の任意の投与量と共に本明細書に記載の任意の化合物を使用し得る。
ここに提供される化合物またはその塩は、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、経口および経皮を含む多様な経路により個体に投与され得る。ここに提供される化合物は、「メトロノミック療法」として知られる低用量を高頻度でまたは該化合物を単独でもしくは1以上のさらなる薬物と組み合わせて用いる維持療法の一部として投与し得る。メトロノミック療法または維持療法は、ここに記載の化合物の周期的な投与を含み得る。メトロノミック療法または維持療法は、ここに提供される化合物の腫瘍内投与を含み得る。
ある態様において、本発明は、有効量の化合物またはその塩を非経腸的に個体(例えば、ヒト)に投与することにより、個体における癌を処置する方法を提供する。いくつかの実施態様において、投与経路は静脈内、動脈内、筋肉内または皮下である。いくつかの実施態様において、投与経路は経口である。さらに他の実施態様において、投与経路は経皮である。
本発明はまた、癌の処置、発症および/または進展の予防および/または遅延に使用するための本明細書に記載の組成物(医薬組成物を含む)、ならびに本明細書に記載の他の方法を提供する。特定の実施態様において、組成物は、単位投与形態で存在する医薬製剤を含む。
本発明の化合物またはその塩、組成物を含む製品および本明細書に記載の方法における使用に適切な包装の単位投与量もまた、提供される。適切な包装は当分野において既知であり、例えば、バイアル、容器、アンプル、ボトル、瓶、柔軟包装などを含む。製品は滅菌および/または密封され得る。
本発明はさらに、本発明の方法を実施するためのキットを提供し、これは1以上の本明細書に記載の化合物または1以上の本明細書に記載の化合物を含む組成物を含む。キットは本明細書に開示される化合物を何れも使用し得る。一例において、キットは本明細書に記載の化合物またはその塩を使用する。キットは、本明細書に記載の任意の1以上の使用のために使用され得て、従って、癌の処置のための指示を含み得る。
キットは一般に、適切な包装を含む。キットは、任意の本明細書に記載の化合物を含む1以上の容器を含む。各成分は(2以上の成分があるならば)、別個の容器に包装されてよくまたはいくつかの成分は、交差反応性および貯蔵寿命から可能であるならば、1つの容器で組み合わせられ得る。
キットは、単位剤型、大量包装(例えば、複数回用量容器)または単位未満の用量であり得る。例えば、キットは、十分な投与量の本明細書に記載の化合物および/または本明細書で説明される疾患に有用な薬学的に活性なさらなる化合物を含み、例えば1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3か月、4か月、5か月、7か月、8か月、9か月またはそれ以上の長期間、個体の有効な処置を提供するキットが提供され得る。キットはまた、複数回用量の化合物および使用のための指示を含んでよく、薬局(例えば、病院薬局および調剤薬局)での保存および使用に十分な量で包装され得る。
キットは場合により、本発明の方法における成分の使用に関する、一組の指示、指示を含む電子保存媒体(例えば、磁気ディスクまたは光学ディスク)もまた許容されるが、一般には指示書を含んでよい。キットに含まれる指示は、一般に、成分およびそれらの個体への投与についての情報を含む。
本発明は、次の実施例を参照することによりさらに理解することができ、これらは説明として提供されるものであり、限定することを意味するものではない。
実施例S-1:1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.1)の合成
工程1:2-(6-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)プロパン-2-オールの合成:2-ブロモ-5-フルオロピリジン(2g、11.36mmol)のジエチル-エーテル(30mL)溶液に、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、7.8mL、12.49mmol)を-78℃で窒素雰囲気下ゆっくり加えた。得られた黄色反応混合物を-78℃で2時間撹拌し、乾燥アセトン(1.0mL、13.63mmol)を30分かけて加えた。撹拌を-78℃で1時間続けた。HCl(2N、50mL)を加え、反応混合物を0℃に温めた。混合物のpHを2N HCl溶液で7に調節した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物2-(6-ブロモ-3-フルオロ-ピリジン-2-イル)-プロパン-2-オール(1.5g、56.81%)を黄色半固体として得た。LCMS: 234.1 [M+2]+
工程2:6-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジンの合成:撹拌中の2-(6-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(0.500g、2.14mmol、1.0当量)のDCM(10mL)溶液に、DAST(0.38mL、2.36mmol、1.1当量)を-78℃で加えた。反応混合物をRTで12時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応停止させ、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~10%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(200mg、39.66%)を無色液体として得た。LCMS: 236.1 [M+2]+
工程3:1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(224mg、1.0mmol、1.0当量)および6-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン(236mg、1.0mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg、2.0mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(38mg、0.2mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.4mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(200mg、52.6%)を灰白色固体として得た。LCMS: 380.2 [M+1]+
工程4:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(190mg、0.5mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(245mg、1.0mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(149mg、0.6mmol、1.2当量)およびDIPEA(0.44mL、2.5mmol、5.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(100mg、34.6%)を灰白色固体として得た。LCMS: 580.3 [M+1]+
工程5:1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(100mg、0.17mmol、1.0当量)をジオキサン(1.0mL)に溶解し、続いて4.0M-HCl(1.0mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、溶媒を蒸発させて、粗生成物を得て、それを逆相クロマトグラフィーで精製して、所望の化合物(45mg、55.5%)を灰白色固体として得た。LCMS: 457.3 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, ギ酸塩): δ 10.24 (br s, 1 H) 8.82 (s, 1 H) 8.69 (br s, 1 H) 8.39 (d, J = 7.45 Hz, 1H) 8.28 (br s, 1 H) 8.10 (t, J = 9.65 Hz, 1H) 7.96 (d, J = 8.33 Hz, 2H) 7.55 (br s, 1 H) 7.35 - 7.49 (m, 2H) 7.03 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 4.11 - 4.22 (m, 2H) 3.96 (br s, 2 H) 3.08 - 3.17 (m, 2H) 2.79 (br s, 2 H) 1.77 (s, 3 H) 1.71 (s, 3 H) 1.33 (d, J = 6.58 Hz, 6 H)
実施例S-2:2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.2)の合成
工程1:2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-シクロプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(230mg、1.03mmol、1.0当量)および6-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン(291mg、1.24mmol、1.2当量)のジオキサン(5mL)溶液に、炭酸カリウム(285mg、2.06mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(39.4mg、0.20mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.04mL、0.41mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(180mg、48.74%)を黄色半固体として得た。LCMS: 378.11 [M+1]+
工程2:tert-ブチル6-((2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(190mg、0.50mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(174mg、1.00mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(150mg、0.60mmol、1.2当量)およびDIPEA(0.4mL、0.55mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(130mg、44.77%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 578.3 [M+1]+
工程3:2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンジヒドロクロライドの合成:tert-ブチル6-((2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(130mg、0.22mmol、1.0当量)をジオキサン(2mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(3mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させた;得られた粗生成物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(2mg、20.48%)を灰白色固体として得た。LCMS: 478.3 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, HCl塩): δ 10.17 (br s, 1H) 8.79 (s, 1 H) 8.31 (br s, 1H) 8.04 - 8.18 (m, 2H) 7.96 (dd, 1 H) 7.56 (br s, 1H) 7.40 (d, J = 7.89 Hz, 1H) 7.02 (d, 1 H) 3.91 (br s, 2H) 3.14 (br s, 2H) 3.07 (br s, 2H) 2.75 (br s, 2H)1.77 (s, 3 H) 1.72 (s, 3 H)
実施例S-3:1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.4)の合成
工程1:tert-ブチル7-((1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(130mg、0.3mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(148mg、0.6mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(149mg、0.6mmol、1.2当量)およびDIPEA(0.27mL、1.5mmol、5.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(120mg、68.9%)を灰白色固体として得た。LCMS: 580.4 [M+1]+
工程2:1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(120mg、0.21mmol、1.0当量)をジオキサン(2.0mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(2.0mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、溶媒を蒸発させて、粗生成物を得て、それを逆相クロマトグラフィーで精製して、所望の化合物(32mg、32.0%)を灰白色固体として、ギ酸塩として得た。LCMS: 480.5 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, ギ酸塩): δ 10.25 (br sbr s, 1 H) 8.82 (s, 1 H) 8.28 (br s, 1 H) 8.05 - 8.13 (m, 1H) 7.97 (d, J = 6.58 Hz, 1H) 7.52 (br sbr s, 1 H) 7.38 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.06 (d, J = 7.89 Hz, 1H) 4.12 - 4.19 (m, 2H) 3.96 (br sbr s, 2 H) 3.07 (br sbr s, 2 H) 2.73 (br sbr s, 2 H) 1.77 (s, 3 H) 1.71 (s, 3 H) 1.34 (d, J = 6.58 Hz, 6 H)
実施例S-4:1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.464)の合成
工程1:4-ブロモ-2-シクロプロピルチアゾールの合成:撹拌中の2,4-ジブロモチアゾール(1.0g、4.11mmol、1.0当量)およびシクロプロピルボロン酸(424mg、4.93mmol、1.2当量)のジオキサン(12mL)溶液に、K3PO4(1.11g、8.08mmol、2当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてXanthphos(119mg、0.20mmol、0.2当量)およびPd(OAc)2(46mg、0.20mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(250mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(250mL)および塩水溶液(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(600mg、71.42%)を灰白色固体として得た。LCMS: 204.1 [M+1]+
工程2:1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(659mg、2.93mmol、1.0当量)および4-ブロモ-2-シクロプロピルチアゾール(600mg、2.93mmol、1.0当量)のジオキサン(12mL)溶液に、炭酸カリウム(810mg、5.86mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(112mg、0.58mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.13mL、1.17mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(250mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(250mL)および塩水溶液(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(256mg、25.07%)を灰白色固体として得た。LCMS: 348.1 [M+1]+
工程3:tert-ブチル6-((1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(128mg、0.36mmol、1当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(127mg、0.73mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(91mg、0.36mmol、1.0当量)およびDIPEA(0.25mL、1.47mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(86mg、42.62%)を灰白色固体として得た。LCMS: 548.3 [M+1]+
工程4:1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンヒドロクロライドの合成:tert-ブチル6-((1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(86mg、0.15mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物(30mg、39.47%)を灰白色固体として得た。LCMS: 448.3 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, HCl塩): δ 10.27 (br sbr s, 1 H) 9.20 (br sbr s, 2 H) 8.84 (s, 1 H) 7.90 (s, 1 H) 7.67 (br sbr s, 1 H) 7.48 (d, J = 7.89 Hz, 1H) 7.11 (d, J = 8.77 Hz, 1H) 4.28 (dt, J = 13.59, 6.80 Hz, 1H) 4.19 (br sbr s, 2 H) 3.35 (br sbr s, 2 H) 2.92 (br sbr s, 2 H) 1.17 - 1.27 (m, 6 H) 1.07 - 1.17 (m, 2H) 0.88 - 0.97 (m, 2H)
実施例S-5:1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.465)の合成
工程1:tert-ブチル7-((1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(128mg、0.36mmol、1当量)の1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(128mg、0.36mmol、1当量)溶液に、m-CPBA(127mg、0.73mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(91mg、0.36mmol、1.0当量)およびDIPEA(0.25mL、1.47mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(86mg、51.54%)を灰白色固体として得た。LCMS: 548.3 [M+1]+
工程2:1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンヒドロクロライドの合成:tert-ブチル7-((1-(2-シクロプロピルチアゾール-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(104mg、0.18mmol、1.0当量)をジオキサン(1.5mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物(20mg、17.68%)を灰白色固体として得た。LCMS: 448.3 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, HCl塩): δ 10.28 (br s, 1 H) 9.40 (br s, 2 H) 8.83 (s, 1 H) 7.90 (s, 1 H) 7.65 (br., 1 H) 7.47 (d, J = 7.89 Hz, 1H) 7.12 (d, J = 8.77 Hz, 1H) 4.21 - 4.33 (m, 2H) 4.17 (br s, 2 H) 3.33 (br s, 2 H) 2.94 (br s, 2 H) 1.22 (d, J = 7.02 Hz, 6 H) 1.16 (dd, J = 8.11, 2.41 Hz, 2H) 0.94 (br s, 2 H)
実施例S-6:2-シクロプロピル-6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.5)の合成
工程1:2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の(2-シクロプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(230mg、1.03mmol、1.0当量)および6-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン(291mg、1.24mmol、1.2当量)のジオキサン(5mL)溶液に、炭酸カリウム(285mg、2.06mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(40mg、0.26mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.04mL、0.413mmol、0.4当量)を加え、再度窒素で10分間パージし、130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(190mg、48.74%)を黄色半固体として得た。LCMS: 378.2 [M+1]+
工程2:tert-ブチル6-((2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン.(190mg、0.5mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(245mg、1.0mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(150mg、0.6mmol、1.2当量)およびDIPEA(0.4mL、2.0mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(70mg、23.14%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 606.32 [M+1]+
工程3:2-シクロプロピル-6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((2-シクロプロピル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(70mg、0.11mmol、1.0当量)をジオキサン(1.5mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(4mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、粗製物を分取精製に付して、所望の化合物(2.5mg、3.9%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 506.4 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, 遊離塩基): δ 10.20 (br sbr s, 1 H) 8.81 (s, 1 H) 8.08 - 8.20 (m, 2H) 7.98 (d, J = 6.58 Hz, 1H) 7.58 (br s, 1 H) 7.45 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.30 (d, J = 7.89 Hz, 1H) 3.25 (br s, 1H), 3.14 (br s, 2H) 2.86 (br s, 2 H) 1.78 (s, 3 H) 1.72 (s, 3 H) 1.51 (s, 6 H) 0.82 (br s, 4 H)
実施例S-7:1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.249)の合成
工程1:1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(287mg、1.28mmol、1.0当量)および2-(6-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(300mg、1.28mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(354.09mg、2.56mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(48.8mg、0.25mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.51mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで110℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 378.13 [M+1]+
工程2:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(275mg、0.73mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(251mg、1.46mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(199mg、0.80mmol、1.2当量)およびDIPEA(0.5mL、2.92mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 578.28 [M+1]+
工程3:1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(381mg、0.66mmol、1.0当量)をジオキサン(4mL)に溶解し、続いて4.0M-HCl(4mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物を得た。LCMS: 478.23 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.20 (br s, 1 H) 8.81 (s, 1 H) 8.30 (s, 1 H) 7.93 - 8.03 (m, 1H) 7.83 (dd, J = 8.33, 2.63 Hz, 1H) 7.56 (br s, 1 H) 7.40 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.02 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 4.17 - 4.21 (m, 1H) 3.93 (s, 3 H) 3.09 (t, J = 5.92 Hz, 3 H) 2.76 (t, J = 5.48 Hz, 2H) 1.52 (s, 6 H) 1.32 (d, J = 6.58 Hz, 6 H)
実施例S-8:1-(6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル。(化合物番号1.43)の合成
工程1:2-(6-ブロモピリジン-2-イル)アセトニトリルの合成:撹拌中のMeCN(1.4mL、27.4mmol、3.6当量)のTHF(30mL)溶液に、-78℃でn-BuLi(ヘキサン中2.5M、10mL、25.1mmol、3.3当量)を加え、-78℃で30分間撹拌した。30分間、-78℃で撹拌後、2,6-ジブロモピリジン(1.8g、7.6mmol、1.0当量)のTHF(10mL)溶液を加えた。反応混合物を-78℃で45分間撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[Combiflash、溶出-0~30%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 197.04 [M+1]+
工程2:1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:撹拌中の2-(6-ブロモピリジン-2-イル)アセトニトリル(2.0g、10.15mmol、1.0当量)のTHF(30mL)溶液に、LiHMDS(22.33mL、22.33mmol、2.2当量)を、窒素雰囲気下、-78℃で滴下した。30分間、-78℃で撹拌後、ジブロモエタン(2.0g、11.16mmol、1.1当量)を加え、反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を塩化アンモニウム(200mL)で希釈し、EtOAc(250mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(250mL)および塩水溶液(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 224.09 [M+1]+
工程3:1-(6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:撹拌中の1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(600mg、2.67mmol、1.0当量)および(602mg、2.67mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(800mg、5.34mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(40mg、190.4mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.1mL、1.06mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで100℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 367.2 [M+1]+
工程4:tert-ブチル6-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(100mg、0.28mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(98.17mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(84mg、0.34mmol、1.5当量)およびDIPEA(0.2mL,1.42mmol、5.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~70%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 567.3 [M+1]+
工程5:1-(6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:tert-ブチル6-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(90mg、0.19mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HCl(0.5mL)を滴下し、RTで4時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、逆相HPLCにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 467.4 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.29 (br s, 1 H) 8.82 (s, 1 H) 8.19 (s, 1 H) 8.09 - 8.16 (m, 1H) 7.84 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.63 (br s, 1 H) 7.57 (s, 1 H) 7.42 (d, J = 8.77 Hz, 1H) 7.06 (s, 1 H) 3.98 - 4.09 (m, 2H) 3.17 (br s, 4 H) 2.85 (br s, 2 H) 1.82 - 1.90 (m, 2H) 1.64 - 1.74 (m, 2H) 1.35 (d, J = 6.58 Hz, 6 H)
実施例S-9:1-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(化合物番号1.45)の合成
工程1:tert-ブチル6-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(100mg、0.28mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(138mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(94mg、0.34mmol、1.1当量)およびDIPEA(0.2mL、1.4mmol、5.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 595.4 [M+1]+
工程2:1-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:tert-ブチル6-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(80mg、0.13mmol、1.0当量)をジオキサン(0.8mL)に溶解し、続いて4.0M-HCl(0.8mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 495.5 [M+1]++; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.18 (br s, 1 H) 8.80 (s, 1 H) 8.27 (s, 1 H) 8.10 - 8.13 (m, 1H) 7.83 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.57 (s, 1 H) 7.51 (br s, 1 H) 7.37 (br s, 1 H) 7.20 (d, J = 8.77 Hz, 1H) 4.09 (d, J = 6.58 Hz, 1H) 3.02 (br s, 2 H) 2.68 (d, J = 9.65 Hz, 2H) 1.85 (d, J = 3.51 Hz, 2H) 1.71 (d, J = 3.07 Hz, 2H) 1.29 - 1.44 (m, 12 H)
実施例S-10:2 1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.349)の合成
工程1:2-ブロモ-4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾールの合成:撹拌中の2-ブロモ-4-(tert-ブチル)チアゾール(1.21g、5.49mmol、1.0当量)のACN(20mL)溶液に、NCS(0.80、6.04mmol、1.1当量)を加えた。反応混合物をRTで12時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 254.2 [M+2]+
工程2:1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(865mg、3.85mmol、1.0当量)および2-ブロモ-4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール(982mg、3.85mmol、1.0当量)のジオキサン(12mL)溶液に、炭酸カリウム(1.06g、7.71mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(146mg、0.77mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.16mL、1.54mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得た。LCMS:298.2 [M+1]+
工程3:tert-ブチル7-((1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(32mg、0.08mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(28mg、0.16mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(22mg、0.31mmol、1.1当量)およびNa2CO3(34mg、0.32mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た。LCMS: 598.3 [M+1]+
工程4:2 1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((1-(4-(tert-ブチル)-5-クロロチアゾール-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(25mg、0.04mmol、1.0当量)をジオキサン(0.3mL)に溶解し、続いて4.0M-HCl(0.3mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物を得た。LCMS: 498.4 [M+1]+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.64 (br s, 1 H) 9.31 (br s, 1 H) 8.89 (s, 1 H) 7.72 (br s, 1 H) 7.58 (d, J = 8.77 Hz, 1H) 7.23 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 4.54 - 4.67 (m, 1H) 4.28 (br s, 2 H) 2.99 (t, J = 5.92 Hz, 2H) 1.54 (d, J = 6.58 Hz, 2H) 1.38 - 1.49 (m, 15 H)
実施例S-11:1-(6-(2-エチル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(化合物番号1.37)の合成
工程1:1-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:撹拌中の2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(200mg、0.95mmol、1.0当量)および1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(212mg、0.95mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(262.9mg、2mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(36.23mg、0.19mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.04mL、0.381mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(216mg、64.43%)を黄色半固体として得た。LCMS: 353.13 (M+1) +
工程2:tert-ブチル6-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(108mg、0.31mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(145.6mg、0.61mmol、2.0当量)を加え、RTで60分間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(76.10mg、0.31mmol、1.0当量)およびNa2CO3(129.7mg、1.22mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(121mg、71.44%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 553.26 (M+1) +
工程3:1-(6-(2-エチル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:tert-ブチル6-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(121mg、0.22mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させた;そして粗製物を逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物(10mg、10.00%)を灰白色固体として得た。LCMS: 453.21 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.27 (br s, 1H) 8.86 (s, 1 H) 8.24 (s, 1 H) 8.11 (t, J = 7.89 Hz, 1H) 7.91 (d, J = 8.33 Hz, 1H) 7.62 (br s, 1H) 7.53 (d, J = 7.45 Hz, 1H) 7.39 (br s, 1H) 6.98 - 7.05 (m, 1H) 3.83 - 4.05 (m, 4 H) 3.10 (br s, 2H) 2.78 (br s, 2H) 1.82 - 1.96 (m, 2H) 1.61 - 1.74 (m, 2H) 0.96 (t, J = 7.02 Hz, 3 H)
実施例S-12:1-(6-(2-エチル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(化合物番号1.38)の合成
工程1:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-エチル-1-(6-(1-メチルシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(108mg、0.31mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(145.6mg、0.61mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(76.01mg、0.31mmol、1.0当量)およびNa2CO3(129.7mg、1.22mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(119mg、70.2%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 553.26 (M+1) +
工程2:1-(6-(2-エチル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルジヒドロクロライドの合成:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(119mg、0.21mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(24mg、21.2%)により、白色固体として得た。LCMS: 453.21 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.39 (br s, 1H) 9.26 (br s, 1H) 8.88 (s, 1 H) 8.15 (t, J = 7.6 Hz, 1H) 7.93 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 7.68 (br s, 1H) 7.43 - 7.56 (m, 2H) 7.20 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 4.26 (br s, 2H) 3.81 - 3.98 (m, 2H) 3.38 (d, J = 5.7 Hz, 2H) 2.97 (t, J = 5.9 Hz, 2H) 1.82 - 1.92 (m, 2H) 1.65 - 1.74 (m, 2H) 0.97 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
実施例S-13:1-(6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(化合物番号1.44)の合成
工程1:1-(6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(100mg、0.45mmol、1.0当量)および1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(100mg、0.45mmol、1.0当量)のジオキサン(6mL)溶液に、炭酸カリウム(123mg、0.89mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(17mg、0.089mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.02mL、0.178mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~40%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(102mg、62.4%)を無色液体として得た。LCMS: 367.13 (M+1) +
工程2:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(102mg、0.28mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(132mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(75.9mg、0.31mmol、1.0当量)およびNa2CO3(117.8mg、1.11mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(90mg、57.0%)を灰白色固体として得た。LCMS: 567.28 (M+1)+
工程3:1-(6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(90mg、0.15mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(2mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(40mg、46.7%)により、灰白色固体として得た。LCMS:- 467.22 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.35 (br s, 1H) 9.11 (br s, 2 H) 8.83 (s, 1 H) 8.08 - 8.20 (m, 1H) 7.87 (s, 1H) 7.65 (br s, 1H) 7.51 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 7.55 (d, J = 7.5 Hz, 1H) 7.19 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.26 (br s, 2H) 4.09 (m, 1H) 3.39 (t, 2H) 2.96 (t, 2H) 1.87 (d, J = 3.5 Hz, 2H) 1.71 (d, J = 3.1 Hz, 2H) 1.36 (d, J = 6.5 Hz, 6H)
実施例S-14:1-(4-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(化合物番号1.67)の合成
工程1:1-(4-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:撹拌中のシクロプロパンカルボニトリル(1.0g、14.5mmol、1.0当量)のトルエン(10mL)溶液に、LiHMDS(16mL、15.9mmol、1.1当量)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌した。2-フルオロ-4-ブロモピリジンのトルエン溶液(5mL)(2.56g、14.4mmol、1.0当量)を滴下し、18時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を飽和NH4Cl溶液で希釈し、ジエチルエーテル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(2.1g、65.0%)を無色固体として得た。LCMS: 222.9 (M+1) +
工程2:1-(4-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(224mg、1.0mmol、1.0当量)および1-(4-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(223mg、1.0mmol、1.0当量)のf ジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg、2.0mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(38mg、0.2mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.4mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで90℃で48時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た(50mg、13.6%)。LCMS: 367.2 (M+1) +
工程3:tert-ブチル6-(1-(2-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(4-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(50mg、0.14mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(48mg、0.28mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(38mg、0.15mmol、1.1当量)およびNa2CO3(58mg、0.55mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(40mg、51.9%)を灰白色固体として得た。LCMS: 567.4 (M+1) +
工程4:1-(4-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:tert-ブチル6-(1-(2-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-4-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(40mg、0.07mmol、1.0当量)をDCM(5mL)に溶解し、続いてトリフルオロ酢酸(0.51mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相精製(20mg、55.4%)により、白色固体として得た。LCMS: 467.5 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.37 (br s, 1H) 8.85 (s, 1 H) 8.65 (d, J = 5.2 Hz, 1H) 7.56 - 7.65 (m, 2H) 7.42 - 7.56 (m, 2H) 7.06 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 3.87 - 4.03 (m, 3H) 3.08 (d, J = 5.7 Hz, 2H) 2.78 (br s, 2H) 1.84 - 1.95 (m, 2H) 1.65 - 1.79 (m, 2H) 1.37 (d, J = 7.0 Hz, 6H)
実施例S-15:2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.86)の合成
工程1:2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(172.6mg、0.82mmol、1.0当量)および2-ブロモ-6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン(189.0mg、0.82mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(227mg、1.64mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(31mg、0.16mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.03mL、0.33mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(213mg、72.8%)を褐色半固体として得た。LCMS: 360.12 (M+1)+
工程2:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(213mg、0.82mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(405mg、1.64mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(204mg、0.82mmol、1.0当量)およびNa2CO3(348mg、3.28mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(60mg、18.1%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 560.27 (M+1) +
工程3:2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(60mg、0.11mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて2.0M-HCl/ジオキサン(2.0mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(8mg、16.2%)により、白色固体として得た。LCMS: 460.22 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.25 (br s, 1H) 8.87 (s, 1 H) 8.26 (s, 1H), 8.15 (t, J = 7.7 Hz, 1H) 8.00 (d, J = 7.9 Hz, 1H) 7.62 (br s, 1H)7.58 (br s, 1H) 7.51 (d, J = 7.5 Hz, 1H) 7.05 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 3.99 - 4.12 (m, 2H) 3.92 (s, 2 H) 2.97 - 3.10 (m, 2H) 2.33 (br s, 2H) 2.00 (br s, 2H) 1.81 (d, J = 8.7 Hz, 2H) 1.00 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
実施例S-16:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.91)の合成
工程1:2-ブロモ-6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジンの合成:撹拌中の(1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロピル)メタノール(1g、4.38mmol、1.0当量)のDCM(40mL)溶液に、-78℃でDAST(0.9mL、6.57mmol、1.5当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を-78℃でNaHCO3(20mL)で塩基性化し、DCM(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~40%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物をガム状物として得た。LCMS: 229.99 (M+1) +
工程2:1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-ブロモ-6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン(189mg、0.82mmol、1.0当量)および2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(184.23mg、0.82mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(227mg、1.64mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(31mg、0.16mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.03mL、0.33mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(133mg、43.35%)を褐色半固体として得た。LCMS: 374.14 (M+1) +
工程3:tert-ブチル6-((1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(133mg、0.36mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(170mg、0.712mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(88.4mg、0.36mmol、1.0当量)およびNa2CO3(151mg、1.42mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(61mg、30.04%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 574.29 (M+1) +
工程4:1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((1-(6-(1-(フルオロメチル)シクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(61mg、0.106mmol、1.0当量)をジオキサン溶液(1mL)に溶解し、続いて2.0M-HClのジエチルエーテル溶液(2.0mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(10mg、18.13%)により、白色固体として得た。LCMS: 474.23 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.24 (br s, 1H) 8.83 (s, 1 H) 8.23 (br s, 1H) 8.14 (t, J = 8.1 Hz, 1H) 7.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 7.62 (br s, 1H) 7.52 (d, J = 7.5 Hz, 1H) 7.40 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 7.03 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 4.14 - 4.27 (m, 1H) 3.96 (br s, 2H) 3.12 (br s, 2H) 2.79 (br s, 2H) 2.67 (br s, 2H) 2.59 (d, J = 10.1 Hz, 1H) 2.01 (br s, 2H) 1.81 (dd, J = 16.8, 8.1 Hz, 1H) 1.38 (d, J = 7.0 Hz, 6H)
実施例S-17:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.188)の合成
工程1:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(244mg、1.65mmol、1.0当量)および6-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン(275mg、1.65mmol、1.0当量)のジオキサン(2.0mL)溶液に、炭酸カリウム(456mg、3.3mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(62.8mg、0.33mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.06mL、0.66mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(234mg、55.2%)を黄色半固体として得た。LCMS: 366.11 (M+1) +
工程2:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(100mg、0.27mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(130.5mg、0.55mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(74.7mg、0.30mmol、1.2当量)およびNa2CO3(116.2mg、1.09mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(145mg、94.2%)を明褐色固体として得た。LCMS: 566.26 (M+1) +
工程3:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-フルオロプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(145mg、0.25mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(8mg、6.7%)により、灰白色固体として得た。LCMS 466.21 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ ppm 10.28 (br s, 1H) 8.86 (s, 1 H) 7.99 - 8.18 (m, 2H) 7.56 (br s, 1H) 7.33 - 7.42 (m, 1H) 7.09 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.00 (br s, 4 H) 3.11 (br s, 2H) 2.76 (br s, 2H), 1.78 (s, 3 H) 1.72 (s, 3 H) 0.98 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
実施例S-18:1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.250)の合成
工程1:tert-ブチル7-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(70mg、0.18mmol、1.0当量)のトルエン(4.0mL)溶液に、m-CPBA(88mg、0.37mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(46mg、0.18mmol、1.0当量)およびNa2CO3(78.4mg、0.74mmol、4.0当量)を加え、RT一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(99mg、92.4%)を灰白色固体として得た。LCMS: 578.28 (M+1) +
工程2:1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(99mg、0.17mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相クロマトグラフィー(51mg、51.3%)により、白色固体として得た。LCMS: 478.25 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.33 (br s, 1H) 9.18 (br s, 2H) 8.84 (s, 1 H) 7.96 - 8.08 (m, 1H) 7.88 (d, J = 6.6 Hz, 1H) 7.67 (br s, 1H) 7.48 (d, J = 7.5 Hz, 1H) 7.17 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.09 - 4.33 (m, 4H) 3.37 (br s, 2H) 2.95 (br s, 2H) 1.42 - 1.58 (m, 6H) 1.33 (d, J = 6.6 Hz, 6H)
実施例S-19:2-(5-フルオロ-6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(化合物番号1.321)の合成
工程1:2-(6-ブロモピリジン-2-イル)-2-シアノプロパン-1-イルiumの合成:撹拌中のイソブチロニトリル(1.0g、14.46mmol、1当量)のトルエン(10mL)溶液に、LiHMDS(17.4mL、17.35mmol、1.2当量)を0℃で加え、反応混合物を1時間撹拌した。2、6-ジブロモ-3-フルオロピリジンのトルエン溶液(5mL)、(3.68g、14.46mmol、1.0当量)を滴下し、18時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を飽和NH4Cl溶液で希釈し、ジエチルエーテル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(2.0g、57.1%)を無色液体として得た。LCMS: 242.9 (M+1) +
工程2:2-(3-フルオロ-6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリルの合成:撹拌中の2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(224mg、1.0mmol、1.0当量)および2-(6-ブロモ-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(243mg、1.0mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg、2.0mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(38mg、0.2mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.4mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、所望の化合物を得た(250mg、64.7%)。LCMS: 387.2 (M+1) +
工程3:tert-ブチル6-(1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:2-(3-フルオロ-6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(75mg、0.19mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(93mg、0.39mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(51mg、0.21mmol、1.05当量)およびNa2CO3(83mg、0.78mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(70mg、61.9%)を灰白色固体として得た。LCMS: 587.4 (M+1) +
工程4:2-(5-フルオロ-6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリルの合成:tert-ブチル6-(1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(70mg、0.12mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物(40mg、68.9%)を白色固体として得た。LCMS: 487.4 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.34 (br s, 1H) 9.31 (br s, 1H) 8.83 (s, 1 H) 8.13 - 8.22 (m, 1H) 8.01 (dd, J = 8.7, 3.1 Hz, 1H) 7.59 - 7.68 (m, 1H) 7.46 (m, J = 8.77 Hz, 1H) 7.15 (m, J = 8.7 Hz, 1H) 4.09 - 4.25 (m, 3H) 3.35 (br s, 2H) 2.98 (t, J = 5.9 Hz, 2H) 1.73 (s, 6 H) 1.34 (d, J = 6.5 Hz, 6H)
実施例S-20:2-(5-フルオロ-6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(化合物番号1.322)の合成
工程1:tert-ブチル7-(1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-(3-フルオロ-6-(2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(75mg、0.19mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(93mg、0.39mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(51mg、0.21mmol、1.05当量)およびNa2CO3(83mg、0.78mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(80mg、71.4%)を灰白色固体として得た。LCMS: 587.4 (M+1) +
工程2:2-(5-フルオロ-6-(2-イソプロピル-3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリルの合成:tert-ブチル7-(1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(70mg、0.12mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、所望の化合物(30mg、47.3%)を白色固体として得た。LCMS: 487.5 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.25 (br s, 1H) 8.82 (s, 1 H) 8.27 (br s, 1H) 8.16 (d, J = 10.1 Hz, 1H) 8.01 (dd, J = 8.7, 3.1 Hz, 1H) 7.50 (br s, 1H) 7.40 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 7.07 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 4.18 (dt, J = 13.8, 6.6 Hz, 1H) 3.95 (br s, 2H) 3.07 (br s, 2H) 2.73 (br s, 2H) 1.68 - 1.83 (m, 6H) 1.36 (d, J = 6.5 Hz, 6H)
実施例S-21:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.262)の合成
工程1:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(359mg、1.71mmol、1.0当量)および2-(6-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(400mg、1.71mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(472mg、3.42mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(65mg、0.34mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.03mL、0.684mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の生成物を褐色液体として得た。LCMS: 364.12 (M+1) +
工程2:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(100mg、0.27mmol、1.0当量)のトルエン(5.0mL)溶液に、m-CPBA(95mg、0.55mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(75mg、0.30mmol、1.2当量)およびNa2CO3(93mg、1.09mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(150mg、96.7%)を明褐色固体として得た。LCMS: 564.27 (M+1) +
工程3:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル7-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(150mg、0.26mmol、1.0当量)をエーテル(1mL)に溶解し、続いて2.0M エーテルのHCl溶液(10mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相精製(70mg、46.7%)により、灰白色固体として得た。LCMS: 464.21 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.33 (br s, 1H) 9.08 (br s, 2H) 8.86 (s, 1 H) 7.89 - 8.09 (m, 2H) 7.70 (br s, 1H) 7.47 (d, J = 7.5 Hz, 1H) 7.18 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 4.26 (br s, 2H) 4.00 (d, J = 7.4 Hz, 2H) 3.36 (br s, 3H) 2.94 (br s, 2H) 1.51 (s, 6H) 0.96 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
実施例S-22:6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.251)の合成
工程1:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(200mg、0.52mmol、1.0当量)のトルエン(4.0mL)溶液に、m-CPBA(231mg、1.04mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(146mg、0.52mmol、1.0当量)およびNa2CO3(220mg、2.08mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(120mg、37.4%)を灰白色固体として得た。LCMS: 606.28(M+1) +
工程2:6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(92mg、0.15mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、精製生成物を逆相精製(21mg、27.3%)により、白色固体として得た。LCMS: 506.6 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.29 (br s, 1H) 8.83 (s, 1 H) 8.02 (d, J = 10.1 Hz, 1H) 7.86 (d, J = 6.1 Hz, 1H) 7.64 (br s, 1H) 7.49 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 7.33 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.13 - 4.25 (m, 2H) 3.40 (br s, 2H) 2.98 (br s, 2H) 1.61 (s, 6H) 1.52 (s, 6H) 1.33 (d, J = 6.58 Hz, 6H)
実施例S-23:6-((2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.254)の合成
工程1:tert-ブチル7’-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(200mg、0.52mmol、1.0当量)のトルエン(4.0mL)溶液に、m-CPBA(249mg、1.05mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(146mg、0.52mmol、1.0当量)およびNa2CO3(220mg、2.08mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、所望の化合物を、灰白色固体として得た。LCMS: 604.28 (M+1) +
工程2:6-((2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イル)アミノ)-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンジヒドロクロライドの合成:tert-ブチル7’-((1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-2-イソプロピル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(80mg、0.13mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1.5mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、逆相精製で精製して、所望の化合物(34mg、44.5%)を白色固体として得た。LCMS: 504.58 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.31 (br s, 1H) 9.23 (br s, 2H) 8.73 - 8.87 (m, 1H), 7.97 - 8.05 (m, 1H), 7.87 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.65 (br s, 1H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.36 (br s, 1H) 4.14 - 4.26 (m, 2H), 3.26 (br s, 2H), 1.52 (s, 6 H), 1.33 (d, J = 6.5 Hz, 6H), 1.08 (br s, 4H)
実施例S-24:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(化合物番号1.261)の合成
工程1:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:撹拌中の2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(500mg、2.37mmol、1.0当量)および2-(6-ブロモ-3-フルオロピリジン-2-イル)プロパン-2-オール(556.6mg、2.37mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(657.6mg、4.75mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(90.5mg、0.47mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.09mL、0.951mmol、0.4当量)を加え、再度窒素で10分間パージし、130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物(520mg、60.2%)を褐色液体として得た。LCMS: 364.44 (M+1) +
工程2:tert-ブチル6-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート)の合成:撹拌中の2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(250mg、0.68mmol、1.0当量)のトルエン(5.0mL)溶液に、m-CPBA(304mg、1.37mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(170.8mg、0.68mmol、1.0当量)およびNa2CO3(291.2mg、2.11mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(97mg、25.0%)を明褐色固体として得た。LCMS: 564.7 (M+1) +
工程3:2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-6-((1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オンの合成:tert-ブチル6-((2-エチル-1-(5-フルオロ-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(90mg、0.16mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M HClのジオキサン溶液(10mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させた;精製生成物を逆相精製(34mg、44.6%)により、灰白色固体として得た。LCMS: 464.58 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.19 (br s, 1H) 8.84 (s, 1 H) 7.87 - 8.06 (m, 2H) 7.51 (br s, 1H) 7.38 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 7.03 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 5.25 (s, 1H) 4.01 (d, J = 7.0 Hz, 2H) 3.86 (s, 2 H) 2.98 (t, J = 5.7 Hz, 2H) 2.67 (d, J = 5.3 Hz, 2H) 1.41 - 1.65 (s, 6H) 1.17 - 1.29 (m, 2H) 0.97 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
実施例S-25:1-(6-(6-((4,4-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(化合物番号1.40)の合成
工程1:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(100mg、0.28mmol、1.0当量)のトルエン(3.0mL)溶液に、m-CPBA(134mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(78mg、0.28mmol、1.0当量)およびNa2CO3(120mg、1.132mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物(51mg、30.9%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 581.29 (M+1) +
工程2:1-(6-(6-((4,4-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)アミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:tert-ブチル7-((1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-4,4-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(51mg、0.087mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、粗製物を分取精製に付して、所望の化合物(22mg、45.2%)を白色固体として得た。LCMS: 481.24 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.36 (br s, 1H) 9.11 (br s, 2H) 8.88 (s, 1 H) 8.14 (t, J = 7.7 Hz, 1H) 7.93 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 7.63 (br s, 1H) 7.49 - 7.60 (m, 1H) 7.45 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.26 (br s, 2H) 3.98 (m, J = 7.45 Hz, 2H) 3.24 (br s, 2H) 1.81 - 1.91 (m, 2H) 1.63 - 1.75 (m, 2H) 1.35 (s, 6H) 0.97 (t, J = 7.02 Hz, 3H)
実施例S-26:1-(6-(3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(化合物番号1.32)の合成
工程1:1-(6-(6-(メチルチオ)-3-オキソ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:撹拌中の6-(メチルチオ)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3(2H)-オン(264mg、1.0mmol、1.0当量)および1-(6-ブロモピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(245mg、1.1mmol、1.0当量)のジオキサン(10mL)溶液に、炭酸カリウム(276mg、2.0mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(38mg、0.2mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.4mmol、0.4当量)を加え、再度10分間窒素でパージし、次いで130℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の生成物、(220mg、54.2%)を明褐色固体として得た。LCMS: 407.3 (M+1) +
工程2:tert-ブチル7-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(6-(メチルチオ)-3-オキソ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(102mg、0.25mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(122mg、0.5mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7-アミノ-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(75mg、0.31mmol、1.2当量)およびNa2CO3(106mg、1.0mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(100mg、72%)を灰白色固体として得た。LCMS: 607.4 (M+1) +
工程3:1-(6-(3-オキソ-6-(1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イルアミノ)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:tert-ブチル7-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-3-オキソ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(100mg、0.18mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで4時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、ジエチルエーテルで摩砕して、白色固体を得た。この固体にNaHCO3水溶液(10mL)を加え、生成物をDCMで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して、所望の生成物を灰白色固体として得た(20mg、22%)。LCMS: 507.2 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.43 (br s, 1H) 8.95 (s, 1 H) 8.11 (t, J = 7.8 Hz, 1H) 7.91 (br s, 1H) 7.53 (d, J = 7.8 Hz, 2H) 7.33 (br s, 1H) 7.04 (d, J = 8.3 Hz, 1H) 4.91 (d, J = 8.7 Hz, 2H) 3.85 (br s, 2H) 2.96 (d, J = 6.1 Hz, 2H) 2.67 (d, J = 1.75 Hz, 2H) 1.79 - 1.89 (m, 2H) 1.63 - 1.76 (m, 2H)
実施例S-27:1-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(化合物番号1.39)の合成
工程1:tert-ブチル6-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(125mg、0.35mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(172mg、0.7mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(107mg、0.39mmol、1.1当量)およびNa2CO3(149mg、1.4mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(110mg、54.2%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 581.2 (M+1) +
工程2:1-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:tert-ブチル6-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(110mg、0.19mmol、1.0当量)をジオキサン(2mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(2mL)を滴下し、RTで2時間撹拌した。反応完了後、溶媒を蒸発させ、ジエチルエーテル(3×5mL)で摩砕し、乾燥させて、所望の化合物(76mg、83.3%)を灰白色固体として得た。LCMS: 481.5 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.34 (br s, 1H) 9.62 (br s, 2H) 8.77 - 8.94 (s, 1 H) 8.17 (t, J = 7.8 Hz, 1H) 7.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H) 7.68 (br s, 1H) 7.45 - 7.56 (m, 2H) 7.36 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 3.98 (q, J = 6.8 Hz, 2H) 3.40 (br s, 2H) 3.04 (t, J = 6.1 Hz, 2H) 1.81 - 1.93 (m, 2H) 1.58 - 1.77 (m, 8H) 0.97 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
実施例S-28:1-(6-(6-(2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(化合物番号1.42)の合成
工程1:tert-ブチル7’-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリル(125mg、0.35mmol、1.0当量)のトルエン(2.0mL)溶液に、m-CPBA(172mg、0.7mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル7’-アミノ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(106mg、0.39mmol、1.1当量)およびNa2CO3(149mg、1.4mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)および塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]で精製して、所望の化合物、(90mg、44.6%)を淡黄色固体として得た。LCMS: 579.2 (M+1) +
工程2:1-(6-(6-(2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-7’-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパンカルボニトリルの合成:tert-ブチル7’-(1-(6-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イルアミノ)-1’H-スピロ[シクロプロパン-1,4’-イソキノリン]-2’(3’H)-カルボキシレート(90mg、0.16mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M-HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで4時間撹拌した。反応完了後、ジエチルエーテル(3×5mL)で摩砕し、乾燥させて、所望の化合物(31mg、40.5%)を灰白色固体として得た。LCMS: 479.5 (M+1) +; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.34 (br s, 1H) 9.36 (br s, 2H) 8.88 (s, 1 H) 8.16 (t, J = 7.9 Hz, 1H) 7.92 (d, J = 7.9 Hz, 1H) 7.67 (br s, 1H) 7.45 - 7.56 (m, 2H) 6.84 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 4.37 (br s, 2H) 3.89 - 4.03 (m, 2H) 3.26 (br s, 2H) 1.77 - 1.92 (m, 2H) 1.60 - 1.76 (m, 2H) 1.09 (d, J = 4.4 Hz, 4H) 0.97 (t, J = 6.8 Hz, 3H)
実施例S-29:1-(4-(6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(化合物番号1.63)の合成
工程1:tert-ブチル6-((1-(2-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-4-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の1-(4-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリル(100mg、0.28mmol、1.0当量)のトルエン(3mL)溶液に、m-CPBA(126mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで60分撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(78.4mg、0.28mol、1.0当量)およびNa2CO3(120mg、1.13mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、表題化合物を得た(70mg、42.5%)。LCMS: 581.69 (M+1)+
工程2:1-(4-(6-((1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イル)アミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)ピリジン-2-イル)シクロプロパン-1-カルボニトリルの合成:tert-ブチル6-((1-(2-(1-シアノシクロプロピル)ピリジン-4-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(70mg、0.12mmol、1.0当量)をジクロロメタン(1mL)に溶解し、続いてTFA(0.5mL)を滴下し、rtで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させ、ジエチルエーテルで摩砕して、表題化合物を得た(4mg、6.3%)。LCMS: 481.58 (M+1)+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.43 (br s, 1H) 8.84 - 8.95 (m, 1H) 8.69 (d, J = 5.2 Hz, 1H) 7.48 - 7.67 (m, 4H) 7.37 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 3.70 - 3.86 (m, 2H) 3.39 (br s, 2H), 2.97 (br s, 2H) 1.70 - 1.95 (m, 4H), 1.61 (s, 6H), 0.98 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
実施例S-30:2-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(化合物番号1.335)の合成
工程1:2-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリルの合成:撹拌中の2-(6-ブロモ-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(300mg、1.23mmol、1.0当量)および2-エチル-6-(メチルチオ)-1,2-ジヒドロ-3H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-3-オン(259mg、1.23mmol、1.0当量)の(10mL)のジオキサン溶液に、炭酸カリウム(341.2mg、2.46mmol、2.0当量)を加え、得られた混合物を10分間窒素でパージし、続いてヨウ化銅(47mg、0.24mmol、0.2当量)およびN,N’-ジメチルエチレンジアミン(DMEDA)(0.05mL、0.49mmol、0.4当量)を加え、再度窒素で10分間パージし、90℃で一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(106mg、23.1%)。LCMS: 372.4 (M+1)+
工程2:tert-ブチル6-((1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレートの合成:撹拌中の2-(6-(2-エチル-6-(メチルチオ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリル(106mg、0.28mmol、1.0当量)の(3.0mL)のトルエン溶液に、m-CPBA(126.4mg、0.56mmol、2.0当量)を加え、RTで1時間撹拌した。tert-ブチル6-アミノ-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(79mg、0.28mmol、1.05当量)およびNa2CO3(120mg、1.13mmol、4.0当量)を加え、RTで一晩撹拌した。反応完了後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水(50mL)、塩水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して粗生成物を得て、それをフラッシュクロマトグラフィー[シリカゲル100~200メッシュ;溶出0~50%EtOAcのヘキサン溶液]により精製して、表題化合物を得た(40mg、23.4%)。LCMS: 600.7 (M+1)+
工程3:2-(6-(6-(1,1-ジメチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-6-イルアミノ)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-1-イル)-5-フルオロピリジン-2-イル)-2-メチルプロパンニトリルの合成:tert-ブチル6-((1-(6-(2-シアノプロパン-2-イル)-3-フルオロピリジン-2-イル)-2-エチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)アミノ)-1,1-ジメチル-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシレート(40mg、0.06mmol、1.0当量)をジオキサン(1mL)に溶解し、続いて4.0M HClのジオキサン溶液(1mL)を滴下し、RTで1時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を濾過し、減圧下乾燥させて、表題化合物を得た(22mg、60.5%)。LCMS: 501.5 (M+1)+; 1H NMR (400MHz, DMSO-d6): δ 10.24 (br s, 1H) 8.87 (s, 1H) 8.26 (br s, 1H) 8.13 - 8.24 (m, 2H) 8.09 (d, J = 6.1Hz, 1H) 7.51 (br s, 1H) 7.45 (d, J = 8.3Hz, 1H) 7.27 (d, J = 8.7 Hz, 1H) 3.95 - 4.09 (m, 2H) 3.10 (br s, 2H) 2.77 (br s, 2H) 1.76 (s, 6H) 1.43 (s, 6H) 0.98 (t, J = 7.0 Hz, 3H)
ここに開示する化合物を、適切な出発物質および反応材を使用して、実施例S1~S30およびスキーム1~スキーム5に例示した実験詳細により調製する。
生物試験実施例
実施例B1. WEE1 IC50決定
WEE1キナーゼ酵素に対する化合物のIC50値を、LanthaScreenTM Terbium Labeled TR-FRETアッセイにより決定した。キナーゼアッセイを、1Xキナーゼ緩衝液(#PV6135, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)で実施し、総反応体積は低容積384ウェルプレート(#4511, Corning)で10μLであった。連続希釈した化合物(3倍)を、WEE1酵素(1nM)(#PR7373A, Invitrogen, Life Technologies, Grand Island, NY)と10分間インキュベートした;ATP(10μM)(#A1852, Sigma, St. Louis, MO)と蛍光-PolyGT基質(200nM)(#PV3610, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)の混合物を加え、暗所室温で1時間インキュベートした。TR-FRET希釈緩衝液(# PV3574, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)中テルビウム標識抗体(4nM)(#PV3529, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)およびEDTA(#E5134, Sigma, St. Louis, MO)(20mM)を含む10μL停止溶液を加えた。Synergy Neo Plate reader(BioTek, Winooski, VT)で、340nmの単一励起で、495nmおよび520nmの二重発光で読み取った。
実施例B1. WEE1 IC50決定
WEE1キナーゼ酵素に対する化合物のIC50値を、LanthaScreenTM Terbium Labeled TR-FRETアッセイにより決定した。キナーゼアッセイを、1Xキナーゼ緩衝液(#PV6135, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)で実施し、総反応体積は低容積384ウェルプレート(#4511, Corning)で10μLであった。連続希釈した化合物(3倍)を、WEE1酵素(1nM)(#PR7373A, Invitrogen, Life Technologies, Grand Island, NY)と10分間インキュベートした;ATP(10μM)(#A1852, Sigma, St. Louis, MO)と蛍光-PolyGT基質(200nM)(#PV3610, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)の混合物を加え、暗所室温で1時間インキュベートした。TR-FRET希釈緩衝液(# PV3574, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)中テルビウム標識抗体(4nM)(#PV3529, Invitrogen, Life Technologies Grand Island, NY)およびEDTA(#E5134, Sigma, St. Louis, MO)(20mM)を含む10μL停止溶液を加えた。Synergy Neo Plate reader(BioTek, Winooski, VT)で、340nmの単一励起で、495nmおよび520nmの二重発光で読み取った。
試験サンプルの%活性を、(サンプル-Min)*100/(Max-Min)として計算した。[Max:DMSO対照、酵素&DMSOと完全反応およびMin:酵素&DMSO無し]。パーセント阻害(100-%活性)を、IC50値決定のために、XLfitの「4パラメータロジスティックモデル」にフィットさせた。結果を表2に示す。
実施例B2. PKMYT1 IC50決定
試験化合物によるPKMYT1キナーゼ活性阻害をReaction Biology Corporation(Malvern, PA)でHotSpot Kinase Assayにより測定した。簡潔には、ミエリン塩基性タンパク質基質を、反応緩衝液(20mM Hepes (pH7.5)、10mMMgCl2、1mM EGTA、0.01%Brij35、0.02mg/mL BSA、0.1mM Na3VO4、2mM DTT、1%DMSO)中に調製した。PKMYT1キナーゼを基質溶液に入れ、穏やかに混合した。100%DMSO中の試験化合物をAcoustic technology(Echo550;ナノリットル範囲)によりキナーゼ反応混合物に加え、20分間、室温でインキュベートした。33P-ATPを反応混合物に加えて、反応開始させた。反応を10μM ATP中で実施した。室温で2時間インキュベーション後、キナーゼ活性をP81フィルター結合方法により検出した。化合物を、3倍連続希釈で10用量IC50モードで試験した。GraphPad Prism(GraphPad Software, S, Diego, CA)のシグモイド用量応答および可変勾配を用いる非線形回帰モデを使用して、個々の試験化合物のIC50値を計算した。結果を表3に示す。
試験化合物によるPKMYT1キナーゼ活性阻害をReaction Biology Corporation(Malvern, PA)でHotSpot Kinase Assayにより測定した。簡潔には、ミエリン塩基性タンパク質基質を、反応緩衝液(20mM Hepes (pH7.5)、10mMMgCl2、1mM EGTA、0.01%Brij35、0.02mg/mL BSA、0.1mM Na3VO4、2mM DTT、1%DMSO)中に調製した。PKMYT1キナーゼを基質溶液に入れ、穏やかに混合した。100%DMSO中の試験化合物をAcoustic technology(Echo550;ナノリットル範囲)によりキナーゼ反応混合物に加え、20分間、室温でインキュベートした。33P-ATPを反応混合物に加えて、反応開始させた。反応を10μM ATP中で実施した。室温で2時間インキュベーション後、キナーゼ活性をP81フィルター結合方法により検出した。化合物を、3倍連続希釈で10用量IC50モードで試験した。GraphPad Prism(GraphPad Software, S, Diego, CA)のシグモイド用量応答および可変勾配を用いる非線形回帰モデを使用して、個々の試験化合物のIC50値を計算した。結果を表3に示す。
実施例B3. A427細胞株における細胞毒性アッセイにおける化合物の効力の決定
A427(HTB-53; ATCC)、肺上皮細胞株を、培地(MEM, 41090101; Gibco)に、96ウェルエッジプレート(167425; ThermoFisher)のウェルあたり、100μLあたり1500細胞の細胞数で播種した。細胞を、37℃で24時間、5%CO2環境(培養条件)で、Nuaireインキュベーター(加湿)で増殖させた。所望の試験濃度範囲内の連続希釈した試験化合物(100μL)を培養プレートに加え、細胞をさらに同培養条件下、72時間インキュベートした。実験を、培養培地中に調製した100μLの1mMのレサズリン(R7017; Sigma)に培地を置き換えることにより指定した時間で停止させ、プレートをさらに同培養条件で4~6時間インキュベートした。蛍光を、マルチモードプレートリーダー(Biotek Synergy Neo)で、励起波長535nmおよび発光波長590nmを使用して記録して、相対的蛍光単位を得た。データを次のとおり解析した:バックグラウンド蛍光(培地のみを含むブランク)値を各読み取り値から減算し、媒体対照(DMSO処理細胞)に対して正規化して、パーセント生存/増殖を得た。パーセント生存を100から減じて、増殖のパーセント阻害を得て、それをIC50値計算に髭右した。他の細胞株(例えば549、AsPc-1、Panc 10.05、A172、U-87MG)における化合物の効力を、類似の方法で決定し得る。結果を表4に示す。
A427(HTB-53; ATCC)、肺上皮細胞株を、培地(MEM, 41090101; Gibco)に、96ウェルエッジプレート(167425; ThermoFisher)のウェルあたり、100μLあたり1500細胞の細胞数で播種した。細胞を、37℃で24時間、5%CO2環境(培養条件)で、Nuaireインキュベーター(加湿)で増殖させた。所望の試験濃度範囲内の連続希釈した試験化合物(100μL)を培養プレートに加え、細胞をさらに同培養条件下、72時間インキュベートした。実験を、培養培地中に調製した100μLの1mMのレサズリン(R7017; Sigma)に培地を置き換えることにより指定した時間で停止させ、プレートをさらに同培養条件で4~6時間インキュベートした。蛍光を、マルチモードプレートリーダー(Biotek Synergy Neo)で、励起波長535nmおよび発光波長590nmを使用して記録して、相対的蛍光単位を得た。データを次のとおり解析した:バックグラウンド蛍光(培地のみを含むブランク)値を各読み取り値から減算し、媒体対照(DMSO処理細胞)に対して正規化して、パーセント生存/増殖を得た。パーセント生存を100から減じて、増殖のパーセント阻害を得て、それをIC50値計算に髭右した。他の細胞株(例えば549、AsPc-1、Panc 10.05、A172、U-87MG)における化合物の効力を、類似の方法で決定し得る。結果を表4に示す。
実施例B4. 選択した癌細胞株における細胞増殖アッセイにおける化合物の効力および細胞PD効果の決定
試験化合物の効果を、LoVo結腸直腸腺癌、NCI-H460大細胞肺癌、HCT-116結腸直腸癌およびA2780卵巣癌細胞などの種々の組織型を有するさらなる細胞株で試験する。癌細胞を、対数増殖期中に採取し、計数する。細胞濃度を、適切な培地で適切な数に調節し、90μL細胞懸濁液を96ウェルプレートに加える。細胞播種後、プレートを穏やかに振盪して、細胞を均一に分配し、37℃、5%CO2で1日目インキュベートする。
試験化合物の効果を、LoVo結腸直腸腺癌、NCI-H460大細胞肺癌、HCT-116結腸直腸癌およびA2780卵巣癌細胞などの種々の組織型を有するさらなる細胞株で試験する。癌細胞を、対数増殖期中に採取し、計数する。細胞濃度を、適切な培地で適切な数に調節し、90μL細胞懸濁液を96ウェルプレートに加える。細胞播種後、プレートを穏やかに振盪して、細胞を均一に分配し、37℃、5%CO2で1日目インキュベートする。
細胞を、2日目に、試験化合物保存溶液(10mMのDMSO溶液)を培養培地で希釈することにより、所望の濃度範囲内(例えば1.5nM~10μM)の9濃度の試験化合物で処理する。細胞生存能を、Promega(Cat. No.: G7572, Promega)の推奨に従い、Cell Titer-Glo(登録商標)により、典型的に処理72時間後に評価する。
細胞生存能データを、GraphPad Prism(version 5, GraphPad Software, Inc., S, Diego, CA)を使用してプロットする。さらに、GraphPad Prism内のシグモイド用量応答および可変勾配を用いる非線形回帰モデルを使用して、個々の試験化合物のIC50値を計算する。
試験化合物を、細胞播種密度および/またはインキュベーション時間は変わる可能性があるが、類似の増殖方法で、Wee1阻害化合物に対する同じおよび/または種々の感受性の他の癌細胞株で試験することができる。
実施例B5. 細胞PD効果のアッセイによる化合物の効力の決定
ホスホ-CDC2およびγ-H2AXは、Wee1阻害と関連する2つの臨床的に適切なバイオマーカーである。細胞におけるCDC2Y15リン酸化は、Wee1阻害剤を排除することが報告されている(Gavory G et. al., Almac Discovery, AACR poster, 2016)。DNA二本鎖切断マーカーであるγ-H2AXは、Wee1感受性細胞株におけるWee1処理により上方制御される(Guertin AD et al., Molecular Cancer Therapeutics, 2013)。pCDC2およびγ-H2AXの選択した試験化合物に対する効果を、選択的抗体を用いるウェスタンブロッティング方法を使用して、処理24時間または48時間後、選択した癌細胞株で評価する(Guertin AD et al., Molecular Cancer Therapeutics, 2013)。
ホスホ-CDC2およびγ-H2AXは、Wee1阻害と関連する2つの臨床的に適切なバイオマーカーである。細胞におけるCDC2Y15リン酸化は、Wee1阻害剤を排除することが報告されている(Gavory G et. al., Almac Discovery, AACR poster, 2016)。DNA二本鎖切断マーカーであるγ-H2AXは、Wee1感受性細胞株におけるWee1処理により上方制御される(Guertin AD et al., Molecular Cancer Therapeutics, 2013)。pCDC2およびγ-H2AXの選択した試験化合物に対する効果を、選択的抗体を用いるウェスタンブロッティング方法を使用して、処理24時間または48時間後、選択した癌細胞株で評価する(Guertin AD et al., Molecular Cancer Therapeutics, 2013)。
試験化合物で細胞処理後のホスホ-CDC2のレベルの変化を、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)により測定した。A427細胞またはAsPC-1細胞を6ウェルプレートに播種し、24時間、約80~90%コンフルエンシーまで培養した。培地を置き換え、細胞を媒体対照または7つの異なる濃度の試験化合物で処理した。処理細胞を、細胞培養条件下、特定の時間(例えば、24時間)インキュベーション後、細胞を氷冷PBSで濯ぎ、プロテアーゼ阻害剤およびホスファターゼ阻害剤を含む1×細胞溶解緩衝液で溶解した。細胞を、細胞スクレーパーでプレートから掻き取り、短時間氷上でインキュベーションし、遠沈管に移し、次いで、液体窒素および37℃水浴での3回の凍結-解凍サイクルに付し、さらに溶解した。ライセートを遠心分離して、細胞デブリをペレット化し(例えば、2000×gで4℃の10分間遠心を使用)、上清を氷上の新しいチューブに移した。サンプルのタンパク質濃度をブラッドフォード方法または同等のもので概算した。ELISAを、製造業者の指示に従い、PathScan(登録商標)Phospho-CDC2 (Tyr15) Sandwich ELISA Kit(Cat. #7176, Cell Signaling Technology, Danvers, MA)で実施した。結果を表5に示す。
ND:未決定
ND:未決定
ホスホ-CDC2の変化を、これとは別にまたはこれに加えて、ホスホ-CDC2(Tyr15)(10A11)ウサギmAb(Cat. #4539, Cell Signaling Technology)またはウサギポリクローナル抗CDK1(ホスホY15)抗体(Cat. #ab47594, Abcam, Cambridge, United Kingdom)などのホスホ-CDC2に対する一次抗体を使用して、サンプルのウェスタンブロッティングにより分析する。
実施例B6. マウス異種移植モデルにおける試験化合物の評価
試験化合物のインビボ抗腫瘍活性を試験するために(単剤およびゲムシタビン、nab-パクリタキセルおよびテモゾロミドなどの他の薬剤との組み合わせ)、腫瘍増殖実験を、細胞株異種移植モデルおよび/またはPDXモデルで実施する。細胞株を、上記インビトロ試験に基づき、選択する。使用するPDXモデルは、例えば、膵管腺癌(PDAC)または神経膠芽腫を有する患者から直接採取した腫瘍から確立させる。
試験化合物のインビボ抗腫瘍活性を試験するために(単剤およびゲムシタビン、nab-パクリタキセルおよびテモゾロミドなどの他の薬剤との組み合わせ)、腫瘍増殖実験を、細胞株異種移植モデルおよび/またはPDXモデルで実施する。細胞株を、上記インビトロ試験に基づき、選択する。使用するPDXモデルは、例えば、膵管腺癌(PDAC)または神経膠芽腫を有する患者から直接採取した腫瘍から確立させる。
細胞または腫瘍塊を、ヌードマウスの脇腹に皮下移植し、腫瘍サイズが200mm3に達するまで増殖させる。腫瘍を借りパスで測定し、腫瘍体積を式:腫瘍体積=(a×b2/2)(式中、‘b’は最小直径であり、‘a’は最大直径である)を使用して計算する。確立された腫瘍が約200mm3に達したら、マウスを処置群に層化する。処置群は、例えば:媒体対照、ゲムシタビン+nab-パクリタキセル、試験化合物単独、ゲムシタビン+nab-パクリタキセル+試験化合物で、10マウス/群である。あるいは、処置群は、例えば:媒体対照、テモゾロミド、試験化合物単独、テモゾロミド+試験化合物である。正確な処置群、薬物用量および投与スケジュールは、標準的慣行に従い、各試験について具体的に決定される。腫瘍増殖をモニターし、体積を一定間隔で記録する。各マウスの個々の腫瘍がほぼエンドポイントに達したら(腫瘍体積>1,500mm3)、マウスを制御CO2により屠殺する。腫瘍増殖阻害(TGI)を、対照群で予定されたエンドポイントに達したら、対照群の腫瘍測定値と、他の試験群の比較により計算する。あるいは、細胞を同所性に移植して、全体的生存を計測する。
前記発明は理解を明確化する目的で説明および例示の方法によりある程度詳細に記載されているが、上記の記載についてある一定の小変更および修飾が実施され得ることは当業者に明らかである。したがって、本明細書および実施例は、本発明の範囲を限定するものと理解されるべきでない。
Claims (42)
- 式(I)
Yは水素またはR4であり;
mは0、1、2または3であり;
nは0、1、2、3または4であり;
R1は独立してF、Clまたはメチルであり;
R2はC1-C6アルキル、C3-C6シクロアルキルまたは-(C1-C3アルキレン)CF3であり;
R3は
M1はCH、CR3bまたはNであり;
M2はCH、CR3b、Nまたは非存在であり;
M3はCH、CR3b、N、OまたはSであり;
M4はCH、CR3b、N、OまたはSであるが、
ただし、
(1)M4がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M3はCH、CR3bまたはNであり、そして
(2)M3がOまたはSであり、M2が非存在であるならば、M4はCH、CR3bまたはNであり;
R3aは場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキルまたは場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるが、ただし、R3aが場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルであるならば、M1、M2、M3およびM4の少なくとも一つはCR3bであり;
R3bはハロゲンまたは-CNであり;
各R4は独立してオキソ、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、ハロゲン、-C(O)R17、-C(O)OR17、-C(O)NR17R18、-CN、-Si(C1-C6アルキル)3、-OR17、-NR17R18、-OC(O)NR17R18、-NR17C(O)R18、-S(O)2R17、-NR17S(O)2R18、-S(O)2NR17R18、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリル、-(C1-C3アルキレン)CN、-(C1-C3アルキレン)OR17、-(C1-C3アルキレン)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)CF3、-(C1-C3アルキレン)C(O)R17、-(C1-C3アルキレン)C(O)NR17R18、-(C1-C3アルキレン)NR17C(O)R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2R17、-(C1-C3アルキレン)NR17S(O)2R18、-(C1-C3アルキレン)S(O)2NR17R18、-(C1-C3アルキレン)(C3-C6シクロアルキル)または-(C1-C3アルキレン)(3~6員ヘテロシクリル)であり、ここで、各R4は独立して場合によりハロゲン、オキソ、-OR19、-NR19R20または-C(O)R19で置換されていてよく、
または2個のR4が、同じ炭素に結合しているとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルまたは3~6員ヘテロシクリルを形成し、各々場合によりR19で置換されていてよく;そして
各R17、R18、R19およびR20は独立して水素、C3-C6シクロアルキル、3~6員ヘテロシクリルまたはC1-C6アルキルであり、その各々は場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよいかまたはR17およびR18は、それらが結合している原子と一体となって、場合によりハロゲン、オキソもしくは-OHで置換されていてよい3~6員ヘテロシクリルを形成する。〕
の化合物またはその塩。 - R2がC1-C6アルキルである、請求項1~3の何れかの化合物またはその塩。
- R2がイソプロピルまたはエチルである、請求項4の化合物またはその塩。
- R2がC3-C6シクロアルキルである、請求項1~3の何れかの化合物またはその塩。
- R2がシクロプロピルである、請求項6の化合物またはその塩。
- R2が-(C1-C3アルキレン)CF3である、請求項1~3の何れかの化合物またはその塩。
- R2が-CH2CF3である、請求項8の化合物またはその塩。
- R3aが場合によりC1-C6ハロアルキルもしくは-CNで置換されていてよいC3-C6シクロアルキルである、請求項1~10の何れかの化合物またはその塩。
- R3aが場合によりハロゲン、-OHもしくは-CNで置換されていてよいC1-C6アルキルである、請求項1~10の何れかの化合物またはその塩。
- R3bがハロゲンである、請求項1~13の何れかの化合物またはその塩。
- R3bが-CNである、請求項1~13の何れかの化合物またはその塩。
- mが0である、請求項1~16の何れかの化合物またはその塩。
- mが1である、請求項1~16の何れかの化合物またはその塩。
- Yが水素である、請求項1~18の何れかの化合物またはその塩。
- nが0である、請求項1~19の何れかの化合物またはその塩。
- nが1である、請求項1~19の何れかの化合物またはその塩。
- nが2である、請求項1~19の何れかの化合物またはその塩。
- 各R4が独立してC1-C6アルキルであるかまたは2個のR4が、同じ炭素に結合しているとき、それらが結合している炭素と一体となってC3-C6シクロアルキルを形成する、請求項1~22の何れかの化合物またはその塩。
- 表1における化合物からなる群から選択される、化合物またはその塩。
- 表1における化合物の薬学的に許容される塩である、請求項25の化合物。
- 請求項1~25の何れかの化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
- 処置を必要とする個体における癌を処置する方法であって、個体に治療有効量の請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を投与することを含む、方法。
- 個体に放射線療法を適用することをさらに含む、請求項28の方法。
- 個体に治療有効量のさらなる治療剤を投与することをさらに含む、請求項28または29の方法。
- さらなる治療剤が癌免疫療法剤または化学療法剤である、請求項30の方法。
- さらなる治療剤がDNAアルキル化剤、白金ベースの化学療法剤、キナーゼ阻害剤またはDNA損傷修復(DDR)経路阻害剤である、請求項30または31の方法。
- 癌が変異体TP53遺伝子を含む、請求項28~32の何れかの方法。
- (i)癌におけるTP53遺伝子の1以上の変異の存在または(ii)癌における変異体p53の発現に基づき、処置のための個体を選択することを含む、請求項28~33の何れかの方法。
- 細胞におけるG2-Mチェックポイントを抑制する方法であって、細胞に請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を投与することを含む、方法。
- 細胞における未熟有糸分裂を誘導する方法であって、細胞に請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を投与することを含む、方法。
- 細胞におけるアポトーシスを誘導する方法であって、細胞に請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を投与することを含む、方法。
- 細胞におけるWee1を阻害する方法であって、細胞に請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を投与することを含む、方法。
- Wee1を阻害する方法であって、Wee1と請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を接触させることを含む、方法。
- キナーゼアッセイにより、阻害剤がWeeに1μM未満のIC50で結合する、請求項39の方法。
- 癌処置用医薬の製造における、請求項1~25の何れかの化合物またはその塩の使用。
- 請求項1~25の何れかの化合物またはその塩を含む、キット。
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