JP2022525247A - 複素環化合物、その製造方法および用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2019年12月5日に出願した国際出願PCT/CN2019/123,223、2019年5月21日に出願したPCT/CN2019/087772および2019年7月15日に出願したPCT/CN2019/095947の優先権を要求する。それぞれの内容は、参照により本願に取り組まれる。
様々な実施形態では、本発明は、全体的に新たな複素環化合物、その組成物、製造方法、並びに使用方法、例えば、RASの阻害および/または膵臓癌、結腸直腸癌および肺癌のような様々な疾患または障害の治療のための使用方法に関する。
RASタンパク質は、細胞膜受容体から受け取ったシグナルをRaf、MEK、ERKおよびPI3Kなどの下流分子およびに伝達する重要な細胞経路を調節し、細胞の増殖および生存に重要である。RASは、GDPに結合した不活性型形式とGTPに結合した活性型との間で循環する。RASタンパク質には、KRAS、NRASとHRASという3つの遺伝子アイソフォームがあり、N末端ドメイン(アミノ酸1-165)で広範な相同性(>90%)を有している。RASは、頻繁に変異する癌であり、KRASは、RASの全変異の80%を占める。KRAS変異は、約60%の膵臓癌、40%の結腸直腸癌、30%の肺癌および20%の子宮内膜癌で発生している(F.McCormick、2017、Clin Cancer Res 21:1797-1801(非特許文献1))。RASのホットスポット変異は、12位、13位、および61位のコドンで発生し、KRAS変異の75%は、12位のコドン(グリシン)で発生する(D.K.Simanshu、D.V.Nissley and F.McCormick、2017、Cell、170:17-33(非特許文献2))。
様々な実施形態において、本開示は、新たな化合物、医薬組成物、その製造方法および使用方法を提供する。典型的には、本明細書に記載の化合物は、RAS阻害剤であり、例えばKRAS G12C阻害剤である。本明細書中の化合物および組成物は、KRAS G12C変異に関連する癌などの、様々な疾患または障害の治療に有用である。
様々な実施形態では、本明細書は、新規化合物、医薬組成物、製造方法および使用方法を提供する。
本開示のいくつかの実施形態は、新規化合物に関する。本明細書中の化合物は、典型的には、KRASタンパク質、特にKRAS G12C変異タンパク質の阻害剤であってもよい。
式中、
Xは、O、NR10、S、SO2、または置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)であり;
R1は、水素、置換されていてもよいアルキル(例えば、C1-4アルキル基)、またはL-R20であり、
ここで、Lは、存在しないか、あるいは、置換されていてもよいアルキレン(例えば、C1-4アルキレン)、置換されていてもよいヘテロアルキレン(例えば、C1-4ヘテロアルキレン)、置換されていてもよい炭素環(例えば、C3-6炭素環)、または置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば置換されていてもよいC1-4アルキル、C2-4アルケニル、またはC2-4アルキニル、-NR21R22、-OR23、置換されていてもよいヘテロシクリル(例えば、4~7員ヘテロシクリル)であり、
あるいは、X-R1は、-COOH、-COOR23、-CONR21R22、-CN、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、または炭素環(例えば、シクロアルキル)を表し、例えば、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルを表し、ここで、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルは、例えば、それぞれ独立してF、OH、保護されたOHおよびC1-4アルコキシより選択される1~3つの基で置換されていてもよく;
ここで、R10、R21、およびR22の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば置換されていてもよいC1-4アルキル、C2-4アルケニル、またはC2-4アルキニル、置換されていてもよいヘテロアルキル(例えば、C1-4ヘテロアルキル)、置換されていてもよい炭素環(例えば、C3-6炭素環)、置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)または窒素保護基であり;出現毎に、R23は、独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、C2-4アルケニル、またはC2-4アルキニル、置換されていてもよいヘテロアルキル(例えば、C1-4ヘテロアルキル)、置換されていてもよい炭素環(例えば、C3-6炭素環)、置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)または酸素保護基であり;
A1、A2、A3、A4、およびA5の各々は、独立して、CR30またはNであり、
ここで、R30は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、Cl)、置換されていてもよいC1-4アルキル、または置換されていてもよいアルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)であり;
あるいは、R1、X、およびA1は、一緒に連結して、置換されていてもよい環構造、例えば置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成してもよく;
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-OH、-CN、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、C2-4アルケニル、またはC2-4アルキニル、置換されていてもよい炭素環(例えば、C3-6炭素環)、置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)、または置換されていてもよいアルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)であり;
(以下、「Het」と略称することがある。)は、複素環(例えば、4~10員複素環)であり、これは、例えば、独立して選択される一つまたは複数のR4基、(R4)nで置換されていてもよく、ここで、nは、0、1、2、または3であり、R4は、出現毎に独立して、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニルまたは3もしくは4員環であり、例えば、R4は、出現毎に、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3もしくは4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C1-4アルキル、ヒドロキシル置換C1-4アルキル、またはシアノ置換C1-4アルキルであってもよく;あるいは、2つのR4基は、一緒に連結して、環構造、例えば3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質(例えば、KRAS G12C変異タンパク質)のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R7は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、またはアルコキシ、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;および
R8は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。
を含み、式中、それぞれが、例えば、ハロゲン、-OH、オキソ、C1-4アルキル、およびC1-4アルコキシからそれぞれ独立して選択される、1~3つの置換基で置換されていてもよく、前記C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシは、1~3つのフッ素で置換されていてもよく、ここで、前記複素環は、任意の2つの利用可能な位置で式Iの残りの部分に結合してもよい。例えば、式I中のXが置換されていてもよいピペラジンである場合、前記ピペラジン環は、2つの窒素原子、2つの炭素原子、一つの単独の炭素原子、または一つの窒素原子と一つの炭素原子とで、例えば、
(任意の置換基を示さない)で式Iの残りの部分に結合し得る。その他の複素環も、同様に理解される。
を形成するC1-4アルキレンを含む。いくつかの実施形態では、Lは、C1-4ヘテロアルキレン、例えば、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-、-CH2-CH2-N(H)-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-等であってもよい。典型的には、LがC1-4ヘテロアルキレンである場合、ヘテロアルキレンは、1つの酸素原子、1つの窒素原子、または2つの酸素原子などの1つまたは2つのヘテロ原子を有する。概して、-X-L-R20は、2つの連続するヘテロ原子を含まない。いくつかの実施形態では、Lが、それぞれ独立してF、OH、またはメチルなどの1または2つの置換基を有するといった、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキレンであってもよい。同様に、本明細書で使用される場合、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキレンはまた、2つのジェミナル置換基(gem substituent)を含む、二つの置換基が環状構造、例えば
を形成するC1-4ヘテロアルキレン基を含む。いくつかの実施形態では、Lは、置換されていてもよいC3-6炭素環であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、Lが、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン等であってもよい。いくつかの実施形態では、複素環も好適である。例えば、Lが、O、N、およびSから独立して選択される1つまたは2つのヘテロ原子を有する4~7員複素環であってもよく、ここで、複素環の任意の2つの利用可能な位置は、XとR20とを連結するために用いられ得る。非限定的な好適な複素環には、アゼチジニル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニルなど、本明細書に記載のものが含まれる。複素環は、例えば、ハロゲン、-OH、オキソ、C1-4アルキル、およびC1-4アルコキシからそれぞれ独立して選択される、1~3つの置換基で置換されていてもよく、ここで、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシは、1~3つのフッ素で置換されていてもよい。
などの、R21とR22が結合して環構造を形成する場合を含む。いくつかの実施形態では、合成の間でこのような保護されたNH(R)またはNH2をR20として有する化合物を使用して、R20がNH(R)またはNH2である化合物を提供することができる。いくつかの実施形態では、R20は、典型的には、O、NおよびSより独立して選択される、1つまたは2つヘテロ原子を有する、4~7員ヘテロシクリルであってもよい。非限定的な好適なヘテロシクリルは、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニルなどの、本明細書に記載されるものを含む。ヘテロシクリルは、例えば、ハロゲン、-OH、オキソ、C1-4アルキル、およびC1-4アルコキシよりそれぞれ独立に選択される、1~3つの置換基で置換されていてもよく、ここで、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシは、1~3つのフッ素で置換されていてもよい。
が共有されて、式I中で縮合二環式環を形成すると理解する。非限定的な好適な環構造は、以下を含み、説明のために、式I中においてX、R1、およびA1から形成される環構造の単なる代わりに、縮合環構造を示し、任意の置換基も示さない。
いくつかの実施形態では、A2はCHである。いくつかの実施形態では、A2はNである。
として描かれているが、Hetが6員単環式複素環のみを含むと解釈されるものではないことが明確にされる。典型的には、Hetは、4~9員複素環であってもよく、これは、単環式または多環式(例えば、二環式、縮合環式またはスピロ二環式)であってもよい。Hetは、概して、1つまたは2つの環窒素原子などの、1つまたは2つの環ヘテロ原子を含む。好適な複素環の非限定的な例は、
を含み、ここで、結合点は利用可能な任意の位置であってもよい。概して、該当する場合、2つの環窒素原子は式I中の6,6-二環式構造および求電子部分Uに結合する。例えば、いくつかの実施形態では、Hetはピペラジンであり、2つの窒素原子を通じて式Iの残りの部分:
(任意の置換基は示さず)に結合することができる。
などのα,β-不飽和カルボニル基部分であってもよく、式中、R5とR6は、本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、UはHetの窒素原子と連結し、例えば、以下の構造部分:
を有し、式中、R5およびR6は、本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、Uは、
などの求電子部分であってもよく、式中、R5およびR6は、本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、Uは、
であってもよく、式中、R5およびR6は、本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、Uは、
であってもよく、式中、R5およびR6は、本明細書で定義される。
等であってもよく、ここで、nは1~4の整数である。いくつかの実施形態では、R6は、FまたはClなどのハロゲンであってもよい。いくつかの実施形態では、R6は、-CNであってもよい。いくつかの実施形態では、R6は、-COOR23A、例えば、-COO(C1-4アルキル)であってもよい。いくつかの実施形態では、R6は、-CONR21AR22Aであってもよく、例えば、-CON(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、-CONH(C1-4アルキル)、またはCONH2であってもよい。いくつかの実施形態では、R6は、置換されていてもよいフェニル、あるいは、5または6員ヘテロアリール、例えば、
であってもよい。
である。
式中、
Xは、O、S、N、またはNR10であり、
J1およびJ2の各々は、独立して、O、S、N、CR40、およびNR41より選択され、
ここで、R40およびR41の各々は、出現毎に独立して、水素、-OH、-CN、ハロゲン、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4アルコキシ、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、破線は、それぞれの連結が単結合または二重結合であることを示し、ただし、二環式環は全体として芳香族であり、ここで、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、Het、n、A3、A4、およびA5は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。
式中、A2は、CHまたはNであり;
式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R10、R40、R41、Het、n、A3、A4、およびA5は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、R10、R40、およびR41の各々は、出現毎に独立して、水素またはC1-4アルキル(例えば、メチル)である。いくつかの実施形態では、A2は、CHである。いくつかの実施形態では、A2は、Nである。いくつかの実施形態では、A3はNであり、A4はCHであり、且つA5はNである。
式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、L、R20、Het、n、A3、A4、およびA5は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、Lは、存在しないか、置換されていてもよいC1-4アルキレン、または1つもしくは2つの環ヘテロ原子(例えば、1つまたは2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環である。いくつかの実施形態では、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、-NR21R22、-OR23、1つまたは2つの環ヘテロ原子(例えば、1つまたは2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、ここで、R21、R22、およびR23は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、R21、R22、およびR23の各々は、出現毎に独立して、水素または置換されていてもよいC1-4アルキルである。いくつかの実施形態では、式I-5またはI-6中の-O-L-R20残基は、
であってもよい。
式中、
環Bは、1つまたは2つの環窒素原子などの1つまたは2つの環ヘテロ原子を含有する4~7員複素環であり、これは、1つまたは複数のR42基、(R42)mで置換されていてもよく、ここで、R42は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、-NR21R22、またはOR23であり、mは、0、1または2であり;および、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、L、R10、R20、R21、R22、R23、Het、n、A1、A2、A3、A4、およびA5は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、Lは、存在しないか、置換されていてもよいC1-4アルキレン、あるいは1つまたは2つの環ヘテロ原子(例えば、1つまたは2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環である。いくつかの実施形態では、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、-NR21R22、-OR23、1つまたは2つの環ヘテロ原子(例えば、1つまたは2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、ここで、R21、R22、およびR23は、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。いくつかの実施形態では、該当する場合、R10、R21、およびR22中の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、または窒素保護基である。いくつかの実施形態では、該当する場合、R23は、出現毎に、水素または置換されていてもよいC1-4アルキルである。いくつかの実施形態では、式I-7中の
部分は、-NH2、-NHCH3、-NHC(O)CH3、-N(CH3)SO2CH3、-N(CH3)2および
より選択される。いくつかの実施形態では、式I-8中、環Bは任意の1つまたは複数の置換基R42と一緒になって、
である。
によって表されてもよく、式中、nは、0、1、または2であり、ここで、nが1または2である場合、R4は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF3、-CF2H、-CH2OH、またはCH2CNである。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのサブ式のいずれか中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
によって表されてもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのサブ式のいずれか中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
によって表されてもよい。いくつかの実施形態では、R5およびR6の両方が、水素であってもよい。いくつかの具体的な実施形態では、R5は、FまたはOMeであり、且つR6は、水素である。いくつかの具体的な実施形態では、R5は、水素であり、且つR6は、-CH2-OMeまたは
である。いくつかの実施形態では、式Iおよびその適用可能ないずれかのサブ式中、A1およびA2は、Nであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびその適用可能ないずれかのサブ式中、A1およびA2は、異なってもよく、例えば、A1およびA2の一方がNであり、A1およびA2の他方がCHである。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、A3は、Nであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、A4は、CHであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、A5は、Nであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、R7は、水素、F、Cl、メチル、またはCF3であってもよい。いくつかの実施形態では、R7は、Fであってもよい。いくつかの実施形態では、R7は、Clであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、R8は、それぞれ独立して、F、Cl、-OH、NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシより選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルであってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、R8は、それぞれ独立して、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシより選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)であってもよい。いくつかの実施形態では、式Iおよびそのいずれかのサブ式中、R8は、
より選択され得る。
式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R10、R40、Hetおよびnは、それぞれの変数について本明細書中に定義されるもののいずれかであってもよい。例えば、典型的には、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中のR2およびR3は、独立して、水素、1~3つのフッ素で置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、およびハロゲンより選択されてもよい。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中のR2およびR3は、独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、F、およびClより選択されてもよい。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中のR2およびR3は、両方ともイソプロピルであっても、両方ともシクロプロピルであってもよい。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中のR2およびR3は、異なってもよく、例えば、R2およびR3の一方が、水素、Fまたはメチルであり、そしてR2およびR3の他方が、イソプロピルまたはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中、R2およびR3の一方が、Fであり得、そしてR2およびR3の他方が、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、例えば、R2がFであり、且つR3が、イソプロピルまたはシクロプロピルであり;またはR3がFであり、且つR2が、イソプロピルまたはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中、R2とR3の一方が、メチルであり得、そしてR2とR3の他方が、イソプロピルまたはシクロプロピルであり、例えば、R2がメチルであり、かつR3がイソプロピルまたはシクロプロピルであり;またはR3がメチルであり、かつR2がイソプロピルまたはシクロプロピルである。当業者に理解されるように、R2とR3が異なる場合、式I-3A-Cまたは式I-3A-Nの化合物は、例えば、任意の比例でアトロプ異性体の混合物として存在してもよい。いくつかの実施形態では、該当する場合、式I-3A-Cまたは式I-3A-Nの化合物が、実質的にその他のアトロプ異性体を含有しない(例えば、20%未満、10%未満、5%未満、1%未満含有するか、重量で、HPLC面積で、または両方で、または検出不可の量を含有する)、単離された個別のアトロプ異性体として存在してもよい。アトロプ異性体を単離する例示的方法は本明細書に記載されており、例えば実施例の項を参照されたい。
と一緒になって、
で表されてよく、式中、nは、0、1または2であり、ここで、nが、1または2である場合、R4は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF3、-CF2H、-CH2OH、またはCH2CNである。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中、Hetは、(R4)nおよび
と一緒になって、以下の式
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中、Hetは、(R4)nおよび
と一緒になって、以下の式:
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、R5およびR6の両方が水素であってもよい。いくつかの実施形態では、R5はFまたはOMeであり、且つR6は水素である。いくつかの実施形態では、R5は水素であり、且つR6は-CH2-OMeまたは
である。いくつかの実施形態では、式I-3A-Cまたは式I-3A-N中、Hetは、(R4)nおよび
と一緒になって、以下の式:
で表されてもよい。
より選択され得る。いくつかの実施形態では、式I(例えば、式I-1、I-2、I-3A、I-3A-1、I-3A-C、I-3A-N、I-3B、I-3C、I-4A、I-4B、I-4C、I-3B-1、I-3C-1、I-4A-1、I-4B-1、I-4C-1、I-5、I-6、I-7またはI-8中の任一サブ式)中のR8は、
である。
式中、
G1は、水素、-COOH、-COOR23、-CONR21R22、-CN、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、または炭素環(例えば、シクロアルキル)、例えば、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルであり、ここで、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルは、F、OH、保護されたOH、およびC1-4アルコキシから独立して選択される1~3つの基で置換されていてもよく;あるいは、G1は、-X-R1であり;
ここでXは、O、NR10、S、SO2、または置換されていてもよい4~7員複素環であり;
R1は、水素、置換されていてもよいアルキル(例えば、C1-4アルキル)、またはL-R20であり、
ここで、Lは、存在しないか、または置換されていてもよいアルキレン(例えば、C1-4アルキレン)、置換されていてもよいヘテロアルキレン(例えば、C1-4ヘテロアルキレン)、置換されていてもよい炭素環(例えば、C3-6炭素環)、または置換されていてもよい複素環(例えば、4~7員複素環)であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、-NR21R22、-OR23、置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
ここで、R10、R21、およびR22の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;R23は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、またはアルキニル、例えば、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
A1、A2、A3、A4、およびA5の各々は、独立して、CR30またはNであり、
ここで、R30は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン(例えば、F、Cl)、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいアルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)であり;
あるいは、適用可能な場合、R1、X、およびA1は一緒になって、置換されていてもよい環構造、例えば、置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成し;
Hetは、1つまたは複数のR4基、(R4)nで置換されていてもよい4~10員複素環であり、
ここで、R4は、出現毎に独立して、置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニル、または3もしくは4員環であり、例えば、R4は、出現毎に、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C1-4アルキル、ヒドロキシル置換C1-4アルキル、またはシアノ置換C1-4アルキルであり;あるいは、2つのR4基は、一緒に連結して、環構造、例えば3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質、例えばKRAS G12C変異タンパク質のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R7は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;および、
R8は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。
を表してもよく、ここで、R5およびR6は、本明細書において定義される。例えば、いくつかの実施形態では、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、またはR5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基である。いくつかの実施形態では、式II中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよく、式中、nは、0、1または2であり、ここで、nが1または2である場合、R4は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF3、-CF2H、-CH2OH、またはCH2CNである。いくつかの実施形態では、式II中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、式II中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、R5およびR6の両方が水素であってもよい。いくつかの具体的な実施形態では、R5はFまたはOMeであり、且つR6は、水素である。いくつかの具体的な実施形態では、R5は、水素であり、且つR6は-CH2-OMeまたは
である。いくつかの実施形態では、式II中のA1およびA2は、Nであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のA1およびA2は、適用可能な場合、異なってもよく、例えば、A1およびA2の一方がNであり、A1とA2の他方がCHである。いくつかの実施形態では、式II中のA3はNであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のA4はCHであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のA5はNであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のR7は、水素、F、Cl、メチル、またはCF3であってもよい。いくつかの好ましい実施形態では、R7はFまたはClである。いくつかの実施形態では、R7はFであってもよい。いくつかの実施形態では、R7はClであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のR8は、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルであってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のR8は、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)であってもよい。いくつかの実施形態では、式II中のR8は、
より選択されてもよい。いくつかの好ましい実施形態では、式II中のR8は、
である。
式中、G1、R2、R3、R4、R7、Het、n、U、A1、A2、A3、A4、およびA5は、例えば、式Iおよびそのサブ式または式IIの文脈で、それぞれの変数について本明細書に定義されるもののいずれかであってもよい。
を表してもよく、式中、R5およびR6は、本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、式III中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよく、式中、nは、0、1または2であり、ここで、nが1または2である場合、R4は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF3、-CF2H、-CH2OH、またはCH2CNである。いくつかの実施形態では、式III中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、式III中、Hetは、(R4)nおよびUと一緒になって、
で表されてもよい。いくつかの実施形態では、R5およびR6の両方が水素であってもよい。いくつかの具体的な実施形態では、R5はFまたはOMeであり、且つR6は水素である。いくつかの具体的な実施形態では、R5は水素であり、且つR6は-CH2-OMeまたは
である。いくつかの実施形態では、R2およびR3は、独立して、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、F、およびClより選択され得る。いくつかの具体的な実施形態では、R2およびR3の両方がイソプロピルである。いくつかの実施形態では、R2およびR3の両方がシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、R2およびR3は、同じである。いくつかの実施形態では、R2およびR3は、異なる。いくつかの実施形態では、R2およびR3の一つが水素またはメチルである。いくつかの実施形態では、式III中のA1およびA2はNであってもよい。いくつかの実施形態では、式III中のA1およびA2は、異なってもよく、例えば、A1とA2の一方はNであり、A1およびA2の他方はCHである。いくつかの実施形態では、式III中のA3は、Nであってもよい。いくつかの実施形態では、式III中のA4は、CHであってもよい。いくつかの実施形態では、式III中のA5はNであってもよい。いくつかの実施形態では、式III中のR7は、水素、F、Cl、メチル、またはCF3であってもよい。いくつかの実施形態では、R7は、Fであってもよい。いくつかの実施形態では、R7はClであってもよい。
式中、G1、R2、R3、R7、R8、A1、A2、A3、A4、およびA5は、例えば、式Iおよびそのサブ式または式IIの文脈で、それぞれの変数について本明細書に定義されるもののいずれかであってもよい。]
より選択されてもよい。いくつかの実施形態では、式IV中のR8は、
である。
いくつかの実施形態では、本開示は、以下の別の例示的実施形態を提供する。
式中、該当する各式中、
A2は、CHまたはNであり;
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-OH、-CN、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;
Hetは、独立して選択されるR4基、(R4)nで置換されていてもよい、4~10員複素環であり、ここで、nは、0、1、2、または3であり、且つR4は、出現毎に独立して、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C1-4アルキル、ヒドロキシル置換C1-4アルキル、またはシアノ置換C1-4アルキルであり;あるいは、2つのR4基は、一緒に連結して、3~6員環構造を形成してもよく;
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、あるいは、R5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
R7は、水素、ハロゲン、CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;
R8は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールであり;
R10は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、
R40およびR41の各々は、出現毎に独立して、水素、OH、CN、ハロゲン、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4アルコキシ、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環である。
と一緒になって、
で表され、式中、nが、0、1、または2であり、ここで、nが、1または2である場合、R4が、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF3、-CF2H、-CH2OH、またはCH2CNである、実施形態1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
本開示の化合物は、本開示を踏まえ、当業者が容易に合成することができる。例示的な合成は実施例の項にも示されている。
の分子、またはアシルクロリド、
などの活性化された形態の分子であってもよく、ここで、R5およびR6は本明細書に定義されたもののいずれかであってもよい。スキーム1と同様に、R8Aは、R8と同じでも異なってもよい。R8AがR8と異なる場合、合成方法はまた、R8AをR8に変換することを含む。上述のように、R8Aは、ハロゲン化物またはスルホネート脱離基などの脱離基であってもよく、一つの工程または複数の工程を介して適切なパートナーとカップリングして、所望のR8基を導入することができる。該当する場合、R8AのR8への変換は、S-3の複素環および/またはU基の導入の前または後のいずれかで行うことができる。スキーム2中の変数、X、R1、R2、R3、R4、R7、R8、Het、n、U、A1、A2、A3、A4、およびA5は本明細書で定義されたもののいずれかであってもよい。
特定の実施形態は、本開示の一つまたは複数の化合物を含む医薬組成物に関する。
本開示の化合物は、RAS、例えば、KRAS G12Cに関連する疾患または障害の治療および/または予防のための治療活性物質として有用である。
全ての部分およびその組み合わせについて、適切な価数が維持されると理解される。
Raaのそれぞれの例は、独立して、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-14アリール、および5~14員ヘテロアリールより選択されるか、あるいは、2つのRaa基は連結して3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、それぞれ0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換される;
Rbbのそれぞれの例は、独立して、水素、-OH、-ORaa、-N(Rcc)2、-CN、-C(=O)Raa、-C(=O)N(Rcc)2、-CO2Raa、-SO2Raa、-C(=NRcc)ORaa、-C(=NRcc)N(Rcc)2、-SO2N(Rcc)2、-SO2Rcc、-SO2ORcc、-SORaa、-C(=S)N(Rcc)2、-C(=O)SRcc、-C(=S)SRcc、-P(=O)(Raa)2、-P(=O)(ORcc)2、-P(=O)(N(Rcc)2)2、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-14アリール、および5~14員ヘテロアリールより選択されるか、あるいは、2つのRbb基は連結して3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換され;ここで、X-は、カウンターイオンである;
Rccのそれぞれの例は、独立して、水素、C1-10アルキル、C1-10ハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~14員ヘテロシクリル、C6-14アリール、および5~14員ヘテロアリールより選択されるか、あるいは、2つのRcc基は連結して3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換される;
Rddのそれぞれの例は、独立して、ハロゲン、-CN、-NO2、-N3、-SO2H、-SO3H、-OH、-ORee、-ON(Rff)2、-N(Rff)2、-N(Rff)3 +X-、-N(ORee)Rff、-SH、-SRee、-SSRee、-C(=O)Ree、-CO2H、-CO2Ree、-OC(=O)Ree、-OCO2Ree、-C(=O)N(Rff)2、-OC(=O)N(Rff)2、-NRffC(=O)Ree、-NRffCO2Ree、-NRffC(=O)N(Rff)2、-C(=NRff)ORee、-OC(=NRff)Ree、-OC(=NRff)ORee、-C(=NRff)N(Rff)2、-OC(=NRff)N(Rff)2、-NRffC(=NRff)N(Rff)2,-NRffSO2Ree、-SO2N(Rff)2、-SO2Ree、-SO2ORee、-OSO2Ree、-S(=O)Ree、-Si(Ree)3、-OSi(Ree)3、-C(=S)N(Rff)2、-C(=O)SRee、-C(=S)SRee、-SC(=S)SRee、-P(=O)(ORee)2、-P(=O)(Ree)2、-OP(=O)(Ree)2、-OP(=O)(ORee)2、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、5~10員ヘテロアリールより選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されるか、あるいは、2つのジェミナルRdd置換基は、連結して=Oまたは=Sを形成してもよく;ここで、X-が、カウンターイオンである;
Reeのそれぞれの例は、独立して、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10カルボシクリル、C6-10アリール、3~10員ヘテロシクリル、および3~10員ヘテロアリールより選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRgg基で置換される;
Rffのそれぞれの例は、独立して、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~10員ヘテロシクリル、C6-10アリール、および5~10員ヘテロアリールより選択されるか、あるいは、2つのRff基は連結して3~14員ヘテロシクリルまたは5~14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換される:および、
Rggのそれぞれの例は、独立して、ハロゲン、-CN、-NO2、-N3、-SO2H、-SO3H、-OH、-OC1-6アルキル、-ON(C1-6アルキル)2、-N(C1-6アルキル)2、-N(C1-6アルキル)3 +X-、-NH(C1-6アルキル)2 +X-、-NH2(C1-6アルキル)+X-、-NH3 +X-、-N(OC1-6アルキル)(C1-6アルキル)、-N(OH)(C1-6アルキル)、-NH(OH)、-SH、-SC1-6アルキル、-SS(C1-6アルキル)、-C(=O)(C1-6アルキル)、-CO2H、-CO2(C1-6アルキル)、-OC(=O)(C1-6アルキル)、-OCO2(C1-6アルキル)、-C(=O)NH2、-C(=O)N(C1-6アルキル)2、-OC(=O)NH(C1-6アルキル)、-NHC(=O)(C1-6アルキル)、-N(C1-6アルキル)C(=O)(C1-6アルキル)、-NHCO2(C1-6アルキル)、-NHC(=O)N(C1-6アルキル)2、-NHC(=O)NH(C1-6アルキル)、-NHC(=O)NH2、-C(=NH)O(C1-6アルキル),-OC(=NH)(C1-6アルキル)、-OC(=NH)OC1-6アルキル、-C(=NH)N(C1-6アルキル)2、-C(=NH)NH(C1-6アルキル)、-C(=NH)NH2、-OC(=NH)N(C1-6アルキル)2、-OC(NH)NH(C1-6アルキル)、-OC(NH)NH2、-NHC(NH)N(C1-6アルキル)2、-NHC(=NH)NH2、-NHSO2(C1-6アルキル)、-SO2N(C1-6アルキル)2、-SO2NH(C1-6アルキル)、-SO2NH2,-SO2C1-6アルキル、-SO2OC1-6アルキル、-OSO2C1-6アルキル、-SOC1-6アルキル、-Si(C1-6アルキル)3、-OSi(C1-6アルキル)3-C(=S)N(C1-6アルキル)2、C(=S)NH(C1-6アルキル)、C(=S)NH2、-C(=O)S(C1-6アルキル)、-C(=S)SC1-6アルキル、-SC(=S)SC1-6アルキル、-P(=O)(OC1-6アルキル)2、-P(=O)(C1-6アルキル)2、-OP(=O)(C1-6アルキル)2、-OP(=O)(OC1-6アルキル)2、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10カルボシクリル、C6-10アリール、3~10員ヘテロシクリル、5~10員ヘテロアリールであるか;あるいは、2つのジェミナルRgg置換基は、連結して、=Oまたは=Sを形成してもよく;ここでX-は、カウンターイオンである。
トルエン(180mL)および水(20mL)中の4,6-ジクロロピリミジン-5-アミン(8.15g、50mmol)、シクロプロピルボロン酸(21.5g、250mmol)、K3PO4(31.8g、150mmol)、Pd2(dba)3(4.6g、5mmol)およびSphos(4.1g、10mmol)の混合物を、95℃、窒素雰囲気で30分間撹拌した。反応を室温に冷却し、その後、水で洗浄した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油エーテルから石油エーテル/酢酸エチル=4/1)により精製し、1-1を得た。
工程1:4-イソプロピル-1-メチル-1,3-ベンゾジアゾール-5-アミン(6.0g、31.7mmol)のHOAc(20mL)溶液に0℃で、Br2(5.1g、31.7mmol)のHOAc(2mL)溶液を滴下した。1時間撹拌した後、混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチルと2M NaOHで分配した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(石油エーテル/酢酸エチル=4/1)、69-1を得た。
工程1:2-フルオロ-4-メチルアニリン(10.0g、79.9mmol)のH2SO4(100mL)溶液に0℃で、濃HNO3(5.66g、87.9mmol)のH2SO4(11.2mL)溶液を滴下した。0℃で3時間撹拌した後、反応混合物を氷水(600mL)中に注ぎ、得られた混合物をNaOH溶液(180gを240mL水中に溶解したもの)をゆっくり添加して塩基性にした。その後、濾過して乾燥し、69-3を得た。
KRas G12C変異を含む肺癌細胞株NCI-H358(ATCC CRL-5807)を、10%ウシ胎児血清、ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したRPMI 1640培地で培養した。1ウェルあたり2000個の細胞を含有する150マイクロリットル(150μL)培地を、96ウェル培養プレートの各ウェルに播種し、5%CO2を伴う37℃のインキュベーターで一晩放置して付着させた。各ウェルあたりに0.75μLの希釈化合物を、最終濃度0.5%DMSOとなるようにリキッドハンドラーで添加した。細胞をインキュベーター中で5日間処理した。Cell-Titer Glo(CTG)キット(Promega)を使用して細胞増殖を評価した。なお、120μLのCTG試薬を各ウェル中に添加し、室温で10分間インキュベートした。その後、Envision 2104プレートリーダーで発光シグナルを収集した。
*:対照A:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
BioreclamationIVT(Westbury、NY、Cat#X008001、Lot#TQJ)から購入したプールされたヒト肝細胞を使用して、本明細書に記載の化合物のインビトロヒト肝細胞クリアランスレートを試験した。メーカーの指示に従ってアッセイを行った。簡潔には、試験化合物および陽性対照(ベラパミル)の10mMストック液を100%DMSOで製造した。試験中に使用した解凍培養液(50mL)は、31mL Williams E培地(GIBCO Cat#12551-032)、15mL等張percoll(GE Healthcare Cat#17-0891-09)、500μL 100X GlutaMax(GIBCO Cat# 35050)、750μL HEPES(GIBCO Cat#15630-080)、2.5mL FBS(Corning Cat#35-076-CVR)、50μLヒトインスリン(GIBCO Cat#12585-014)および5μLデキサメタゾン(NICPBP)から構成された。インキュベート培地は、1X GlutaMaxを添加したWilliams E培地から製造された。解凍培養液およびインキュベート培養液(無血清)は共に、使用前に少なくとも15分間、37℃のウォーターバス中に置いた。198μLの50%アセトニトリル/50%水と10mMストック液の2μLとを合わせることにより、化合物ストック液を100μMに希釈した。陽性対照としてベラパミルを使用した。凍結保存された肝細胞のバイアルを保存場所から取り出し、37℃のウォーターバスでゆっくり振動して解凍した。バイアルの内容物を50mL解凍培養液コニカルチューブに注いだ。バイアルを室温で100gで10分間、遠心分離した。解凍培養液を吸引し、無血清培養液で肝細胞を再懸濁して、約1.5×106個の細胞/mLを得た。トリパンブルー排除法(Trypan Blue exclusion)を使用して、肝細胞の生存率と密度をカウントした後、無血清培養液で細胞を0.5×106個 生細胞/mLのワーキング細胞密度まで希釈した。その後、0.5×106個の生細胞/mLの一部を、陰性対照としてプレートに加える前に5分間沸騰して、酵素活性を除去し、基質の代謝回転(turnover)がほとんど観察されないようにした。沸騰された肝細胞を用いて、陰性試料を製造した。96ウェルのノンコートプレートの各ウェルに198μL肝細胞のアリコートを分注した。このプレートを500rpmのオービタルシェーカー上のインキュベーターに約10分間置いた。100μMの試験化合物または陽性対照のアリコート2μLをノンコート96ウェルプレートの各ウェル中に添加して、反応を開始した。このアッセイは2回行った。このプレートを500rpmのオービタルシェーカー上のインキュベーターで指定した時点でインキュベートした。25マイクロリットルの内容物を移し、IS(200nMイミプラミン、200nMラベタロールおよび200nMジクロフェナク)を含む6容量(150μL)の冷アセトニトリルと混合し、0、15、30、60、90および120分間の時点で反応を終了した。試料を3,220gで25分間遠心分離し、上澄み液の150μLのアリコートをLC-MS/MS解析に用いた。データ解析について、全ての計算は、Microsoft Excelを使用して行った。抽出したイオンクロマトグラムからピーク面積を決定した。親化合物のインビトロ半減期(t1/2)は親消失率対時間曲線の回帰分析によりを決定した。傾きの値からインビトロ半減期(インビトロt1/2):インビトロt1/2=0.693/kを決定した。インビトロt1/2(分間を単位とする。)のスケールアップ非結合固有クリアランス(スケールアップ非結合CLint、単位mL/min/kg)への変換は、以下の式を用いて行った(二重測定の平均値):スケールアップ非結合CLint=kV/Nxスケーリング係数、ここでV =インキュベート体積(0.5mL);N=ウェルあたりの肝細胞数(0.25×106個の細胞)。ヒト肝細胞を使用したインビボ固有クリアランスレート予測のスケーリング係数を次に示す:肝臓重量(g肝臓/kg体重):25.7;肝細胞濃度(106個細胞/g肝臓):99;スケーリング係数:2544.3。
a:対照A:(S)-4-(4-アクリロイル-2-メチルピペラジン-1-イル)-6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-7-(2-フルオロフェニル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
b:計算されたCLint<0である場合、T1/2およびCLintは、それぞれ「∞」および「0.00」と報告された。
c:ワーキング細胞密度は0.5×106個の生細胞/mLでなく、2×106個の生細胞/mL。
上海SIPPER B&K実験動物Co.,LTDから入手したSDラットに単回i.g.投与した後の化合物の薬物動態学(PK)プロファイルを測定した。体重約220gのメスラット3匹を使用した。化合物は、10%ジメチルスルホキシド(DMSO)+10%solutol HS15+80%(10%HPβCD水溶液)の処方で1mg/mLに調製した。10mg/kgの用量で化合物を投与した後、0時間(投与前)および0.25、0.5、1、2、4、8、24時間の時点で血液試料を採取した(0.2mL)。
a:対照B:4-((2S,5R)-4-アクリロイル-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-7-(2-アミノ-6-フルオロフェニル)-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)-6-フルオロピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン
b:対照C:4-((2S,5R)-4-アクリロイル-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-7-(2-アミノ-6-フルオロフェニル)-6-クロロ-1-(4,6-ジイソプロピルピリミジン-5-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン。
本研究における動物の取り扱い、ケア、および治療に関連するすべての手順は、実験動物管理の評価および認定協会(Association for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care、AAALAC)のガイドラインに従い、SIPPER B&Kの動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee、IACUC)によって承認されたガイドラインに従って実施された。定期的なモニタリングの時点で、可動性、食物と水の摂取(目視のみ)、体重の増減(体重は週2回測定)、目/ヘアマットおよびその他の異常な影響などの正常な行動に対する腫瘍成長の影響について動物を試験した。各サブセット内の動物の数に基づいて、死亡および観察された臨床症状を記録した。悪化し続ける状態にあることが観察された動物は、死に至る前または昏睡状態に達する前に安楽死させた。
[本発明1001]
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩:
式中、
Xは、O、NR 10 、S、SO 2 または置換されていてもよい4~7員複素環であり;
R 1 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、またはL-R 20 であり、
ここで、Lは、存在しないか、あるいは、置換されていてもよいC 1-4 アルキレン、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキレン、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R 20 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、-NR 21 R 22 、-OR 23 、置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
あるいは、X-R 1 は、-COOH、-COOR 23 、-CONR 21 R 22 、-CN、C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、またはC 3-6 シクロアルキルを表し、ここで、前記C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、またはC 3-6 シクロアルキルは、例えば、F、OH、保護されたOH、およびC 1-4 アルコキシよりそれぞれ独立して選択される1~3つの基で置換されていてもよく;
ここで、R 10 、R 21 、およびR 22 の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;R 23 は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、およびA 5 の各々は、独立して、CR 30 またはNであり、
ここで、R 30 は、出現毎に独立して、水素、F、Cl、C 1-4 アルキル、またはC 1-4 アルコキシであり;
あるいは、R 1 、X、およびA 1 は、一緒になって、置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成し;
R 2 およびR 3 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-OH、-CN、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または置換されていてもよいC 1-4 アルコキシであり;
Hetは、4~10員複素環であり、独立して選択される一つまたは複数のR 4 基、(R 4 ) n で置換されていてもよく、ここで、nは、0、1、2または3であり、R 4 は、出現毎に独立して、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C 1-4 アルキル、ヒドロキシル置換C 1-4 アルキル、またはシアノ置換C 1-4 アルキルであり;あるいは、2つのR 4 基は、一緒に連結して、3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質、例えば、KRAS G12C変異タンパク質のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R 7 は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、または置換されていてもよいC 1-4 アルコキシであり;および、
R 8 は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。
[本発明1002]
式I-1または式I-2:
を有することを特徴とし、
式中、
Xは、O、S、N、またはNR 10 であり、
J 1 およびJ 2 の各々は、独立して、O、S、N、CR 40 、およびNR 41 より選択され、ここで、R 40 およびR 41 の各々は、出現毎に独立して、水素、OH、CN、ハロゲン、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 アルコキシ、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
R 5 およびR 6 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR 23A 、-CONR 21A R 22A 、置換されていてもよいC 1-6 アルキル、置換されていてもよいC 2-6 アルケニル、置換されていてもよいC 2-6 アルキニル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、またはR 5 およびR 6 は、一緒に連結して、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成し、ここで、R 21A およびR 22A の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R 23A は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
ここで、破線は、二環式環が全体として芳香族であることを条件に、それぞれの連結が単結合または二重結合であることを表す、
本発明1001の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1003]
式I-3A、I-3B、I-3C、I-4A、I-4B、またはI-4C:
を有することを特徴し、
式中、A 2 は、CHまたはNであり、かつ、R 10 、R 40 およびR 41 の各々は、出現毎に独立して、水素またはC 1-4 アルキルである、
本発明1002の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1004]
式I-5またはI-6:
を有することを特徴とし、
式中、
R 5 およびR 6 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR 23A 、-CONR 21A R 22A 、置換されていてもよいC 1-6 アルキル、置換されていてもよいC 2-6 アルケニル、置換されていてもよいC 2-6 アルキニル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であるか、またはR 5 およびR 6 は、一緒に連結して、置換されていてもよいC 3-6 炭素環または置換されていてもよい4~7員複素環を形成し、ここで、R 21A およびR 22A の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R 23A は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
Lは存在しないか、置換されていてもよいC 1-4 アルキレン、または1もしくは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R 20 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、-NR 21 R 22 、-OR 23 、1または2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
R 21 、R 22 およびR 23 の各々は、出現毎に独立して、水素または置換されていてもよいC 1-4 アルキルである、
本発明1001の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1005]
-O-L-R 20 残基が、
である、本発明1004の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1006]
式I-7またはI-8:
を有することを特徴とし、
式中、
R 5 およびR 6 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR 23A 、-CONR 21A R 22A 、置換されていてもよいC 1-6 アルキル、置換されていてもよいC 2-6 アルケニル、置換されていてもよいC 2-6 アルキニル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、あるいは、R 5 およびR 6 は、一緒に連結して、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R 21A およびR 22A の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R 23A は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
Lは、存在しないか、置換されていてもよいC 1-4 アルキレン、または1つもしくは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R 20 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、-NR 21 R 22 、-OR 23 、1または2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
ここで、環Bは、1つまたは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する4~7員複素環であり、1つまたは複数のR 42 基、(R 42 ) m で置換されていてもよく、ここで、R 42 は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、-NR 21 R 22 、またはOR 23 であり、mは、0、1、または2であり;
R 10 、R 21 およびR 22 の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、または窒素保護基であり;およびR 23 は、出現毎に独立して、水素または置換されていてもよいC 1-4 アルキルである、
本発明1001の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1007]
I-7に従う式を有し、式I-7の
部分が、-NH 2 、-NHCH 3 、-NHC(O)CH 3 、-N(CH 3 )SO 2 CH 3 、-N(CH 3 ) 2 、および
より選択される、
本発明1006の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1008]
I-8に従う式を有し、式中、環Bは任意の1つまたは複数の置換基R 42 と一緒になって、
である、
本発明1006の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1009]
-X-R 1 が、-C(CH 3 ) 2 OHである、本発明1001の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1010]
該当する場合、A 1 およびA 2 の両方がNである、本発明1001~1009のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1011]
該当する場合、A 1 およびA 2 の一方がNであり、A 1 およびA 2 の他方がCHである、本発明1001~1009のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1012]
R 2 およびR 3 が、水素、1~3つのフッ素で置換されていてもよいC 1-4 アルキル、C 3-6 シクロアルキル、およびハロゲンより独立して選択される、本発明1001~1011のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1013]
R 2 およびR 3 が、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、F、およびClより独立して選択される、本発明1001~1011のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1014]
R 2 およびR 3 が同一である、本発明1001~1013のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1015]
R 2 およびR 3 が、両方ともイソプロピルであるか、または両方ともシクロプロピルである、本発明1014の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1016]
R 2 およびR 3 が異なり、R 2 およびR 3 の一方が、水素またはメチルである、本発明1001~1013のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1017]
式I中のHetが、(R 4 ) n およびUと一緒になって、
によって表され、式中、nは、0、1、または2であり、ここで、nが1または2である場合、R 4 は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF 3 、-CF 2 H、-CH 2 OH、またはCH 2 CNである、本発明1001~1016のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1018]
式I中のHetが、(R 4 ) n およびUと一緒になって、
によって表される、本発明1017の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1019]
R 5 およびR 6 の両方が水素である、本発明1002~1018のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1020]
A 3 がNである、本発明1001~1019のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1021]
A 4 がCHである、本発明1001~1020のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1022]
A 5 がNである、本発明1001~1021のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1023]
R 7 が、水素、F、Cl、メチル、またはCF 3 である、本発明1001~1022のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1024]
R 8 が、F、Cl、-OH、-NH 2 、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C 1-4 アルコキシ、フッ素置換C 1-4 アルキル、およびフッ素置換C 1-4 アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルである、本発明1001~1023のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1025]
R 8 が、F、Cl、-OH、-NH 2 、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C 1-4 アルコキシ、フッ素置換C 1-4 アルキル、およびフッ素置換C 1-4 アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)である、本発明1001~1023のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1026]
R 8 が、
より選択される、本発明1001~1023のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1027]
式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩:
式中、
G 1 は、水素、-COOH、-COOR 23 、-CONR 21 R 22 、-CN、C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、またはC 3-6 シクロアルキルであり、ここで、前記C 1-6 アルキル、C 2-6 アルケニル、C 2-6 アルキニル、またはC 3-6 シクロアルキルは、F、OH、保護されたOH、およびC 1-4 アルコキシからそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよく;あるいは、G 1 は、-X-R 1 であり;
ここで、Xは、O、NR 10 、S、SO 2 、または置換されていてもよい4~7員複素環であり;
R 1 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、またはL-R 20 であり、
ここで、Lは、存在しないか、置換されていてもよいC 1-4 アルキレン、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキレン、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R 20 は、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、-NR 21 R 22 、-OR 23 、置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
ここで、R 10 、R 21 およびR 22 の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;R 23 は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、およびA 5 の各々は、独立して、CR 30 またはNであり、
ここで、R 30 は、出現毎に独立して、水素、F、Cl、C 1-4 アルキル、またはC 1-4 アルコキシであり;
あるいは、該当する場合、R 1 、X、およびA 1 は一緒になって、置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成し;
Hetは、1つまたは複数のR 4 基、(R 4 ) n で置換されていてもよい4~10員複素環であり、
ここで、R 4 は、出現毎に独立して、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3もしくは4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C 1-4 アルキル、ヒドロキシル置換C 1-4 アルキル、またはシアノ置換C 1-4 アルキルであり、およびnは、0、1、2、または3であり;あるいは、2つのR 4 基は、一緒に連結して、3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質、例えば、KRAS G12C変異タンパク質のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R 7 は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、または置換されていてもよいC 1-4 アルコキシであり;および、
R 8 は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。
[本発明1028]
G 1 が、水素、メチル、シクロプロピル、-C(CH 3 ) 2 OH、-CF 3 、またはCNであり、好ましくは、G 1 が水素である、本発明1027の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1029]
該当する場合、A 1 およびA 2 の両方がNである、本発明1027~1028のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1030]
該当する場合、A 1 およびA 2 の一方がNであり、A 1 およびA 2 の他方がCHである、本発明1027~1028のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1031]
Uが、
を表し、式中、
R 5 およびR 6 は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR 23A 、-CONR 21A R 22A 、置換されていてもよいC 1-6 アルキル、置換されていてもよいC 2-6 アルケニル、置換されていてもよいC 2-6 アルキニル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、あるいは、R 5 およびR 6 は、一緒に連結して、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R 21A およびR 22A の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;およびR 23A は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC 1-4 アルキル、置換されていてもよいC 2-4 アルケニル、置換されていてもよいC 2-4 アルキニル、置換されていてもよいC 1-4 ヘテロアルキル、置換されていてもよいC 3-6 炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基である、
本発明1027~1030のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1032]
式I中のHetが、(R 4 ) n およびUと一緒になって、
によって表され、式中、nは、0、1、または2であり、ここで、nが1または2である場合、R 4 は、出現毎に独立して、メチル、エチル、-CF 3 、-CF 2 H、-CH 2 OH、またはCH 2 CNである、本発明1031の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1033]
式I中のHetが、(R 4 ) n およびUと一緒になって、
によって表される、本発明1032の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1034]
R 5 およびR 6 の両方が水素である、本発明1031~1033のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1035]
A 3 がNである、本発明1027~1034のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1036]
A 4 がCHである、本発明1027~1035のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1037]
A 5 がNである、本発明1027~1036のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1038]
R 7 が、水素、F、Cl、メチル、またはCF 3 であり、好ましくは、R 7 が、FまたはClである、本発明1027~1037のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1039]
R 8 が、F、Cl、-OH、-NH 2 、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C 1-4 アルコキシ、フッ素置換C 1-4 アルキル、およびフッ素置換C 1-4 アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルである、本発明1027~1038のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1040]
R 8 が、F、Cl、-OH、-NH 2 、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C 1-4 アルキル、C 2-4 アルケニル、C 2-4 アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C 1-4 アルコキシ、フッ素置換C 1-4 アルキル、およびフッ素置換C 1-4 アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)である、本発明1027~1038のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1041]
R 8 が、
より選択され、好ましくは、R 8 が、
である、本発明1027~1038のいずれかの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1042]
化合物番号1~186のいずれかより選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
[本発明1043]
本発明1001~1042のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
[本発明1044]
細胞中のKRAS G12C変異タンパク質を阻害する方法であって、前記細胞を本発明1001~1042のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法。
[本発明1045]
対象における癌を治療する方法であって、前記対象に治療有効量の本発明1001~1042のいずれかの化合物またはその薬学的に許容される塩、または本発明1043の医薬組成物を投与することを含む、方法。
[本発明1046]
前記癌が、血液悪性腫瘍、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、膵臓癌、子宮内膜癌、胆嚢癌、甲状腺癌、胆管癌、および/または結腸直腸癌である、本発明1045の方法。
[本発明1047]
追加の療法で前記対象を治療することをさらに含む、本発明1045または1046の方法。
[本発明1048]
前記追加の療法が、化学療法剤、治療用抗体、放射線、細胞療法、または免疫療法である、本発明1047の方法。
[本発明1049]
前記対象が、KRAS、HRAS、および/またはNRASのG12C変異を有する、本発明1045~1048のいずれかの方法。
Claims (49)
- 式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩:
式中、
Xは、O、NR10、S、SO2または置換されていてもよい4~7員複素環であり;
R1は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、またはL-R20であり、
ここで、Lは、存在しないか、あるいは、置換されていてもよいC1-4アルキレン、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキレン、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、-NR21R22、-OR23、置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
あるいは、X-R1は、-COOH、-COOR23、-CONR21R22、-CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルを表し、ここで、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルは、例えば、F、OH、保護されたOH、およびC1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される1~3つの基で置換されていてもよく;
ここで、R10、R21、およびR22の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;R23は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
A1、A2、A3、A4、およびA5の各々は、独立して、CR30またはNであり、
ここで、R30は、出現毎に独立して、水素、F、Cl、C1-4アルキル、またはC1-4アルコキシであり;
あるいは、R1、X、およびA1は、一緒になって、置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成し;
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-OH、-CN、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;
Hetは、4~10員複素環であり、独立して選択される一つまたは複数のR4基、(R4)nで置換されていてもよく、ここで、nは、0、1、2または3であり、R4は、出現毎に独立して、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C1-4アルキル、ヒドロキシル置換C1-4アルキル、またはシアノ置換C1-4アルキルであり;あるいは、2つのR4基は、一緒に連結して、3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質、例えば、KRAS G12C変異タンパク質のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R7は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;および、
R8は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。 - 式I-1または式I-2:
を有することを特徴とし、
式中、
Xは、O、S、N、またはNR10であり、
J1およびJ2の各々は、独立して、O、S、N、CR40、およびNR41より選択され、ここで、R40およびR41の各々は、出現毎に独立して、水素、OH、CN、ハロゲン、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4アルコキシ、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、またはR5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成し、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
ここで、破線は、二環式環が全体として芳香族であることを条件に、それぞれの連結が単結合または二重結合であることを表す、
請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。 - 式I-5またはI-6:
を有することを特徴とし、
式中、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であるか、またはR5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環または置換されていてもよい4~7員複素環を形成し、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
Lは存在しないか、置換されていてもよいC1-4アルキレン、または1もしくは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、-NR21R22、-OR23、1または2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
R21、R22およびR23の各々は、出現毎に独立して、水素または置換されていてもよいC1-4アルキルである、
請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。 - 式I-7またはI-8:
を有することを特徴とし、
式中、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、あるいは、R5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;および、R23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
Lは、存在しないか、置換されていてもよいC1-4アルキレン、または1つもしくは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、-NR21R22、-OR23、1または2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
ここで、環Bは、1つまたは2つの環ヘテロ原子(例えば、1または2つの環窒素原子)を含有する4~7員複素環であり、1つまたは複数のR42基、(R42)mで置換されていてもよく、ここで、R42は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、-NR21R22、またはOR23であり、mは、0、1、または2であり;
R10、R21およびR22の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または窒素保護基であり;およびR23は、出現毎に独立して、水素または置換されていてもよいC1-4アルキルである、
請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。 - -X-R1が、-C(CH3)2OHである、請求項1記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 該当する場合、A1およびA2の両方がNである、請求項1~9のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 該当する場合、A1およびA2の一方がNであり、A1およびA2の他方がCHである、請求項1~9のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R2およびR3が、水素、1~3つのフッ素で置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、およびハロゲンより独立して選択される、請求項1~11のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R2およびR3が、水素、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、F、およびClより独立して選択される、請求項1~11のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R2およびR3が同一である、請求項1~13のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R2およびR3が、両方ともイソプロピルであるか、または両方ともシクロプロピルである、請求項14の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R2およびR3が異なり、R2およびR3の一方が、水素またはメチルである、請求項1~13のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R5およびR6の両方が水素である、請求項2~18のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A3がNである、請求項1~19のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A4がCHである、請求項1~20のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A5がNである、請求項1~21のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R7が、水素、F、Cl、メチル、またはCF3である、請求項1~22のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R8が、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルである、請求項1~23のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R8が、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)である、請求項1~23のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 式IIの化合物、またはその薬学的に許容される塩:
式中、
G1は、水素、-COOH、-COOR23、-CONR21R22、-CN、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルであり、ここで、前記C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC3-6シクロアルキルは、F、OH、保護されたOH、およびC1-4アルコキシからそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよく;あるいは、G1は、-X-R1であり;
ここで、Xは、O、NR10、S、SO2、または置換されていてもよい4~7員複素環であり;
R1は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、またはL-R20であり、
ここで、Lは、存在しないか、置換されていてもよいC1-4アルキレン、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキレン、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、
ここで、R20は、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、-NR21R22、-OR23、置換されていてもよい4~7員ヘテロシクリルであり、
ここで、R10、R21およびR22の各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;R23は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基であり;
A1、A2、A3、A4、およびA5の各々は、独立して、CR30またはNであり、
ここで、R30は、出現毎に独立して、水素、F、Cl、C1-4アルキル、またはC1-4アルコキシであり;
あるいは、該当する場合、R1、X、およびA1は一緒になって、置換されていてもよい複素環またはヘテロアリール環を形成し;
Hetは、1つまたは複数のR4基、(R4)nで置換されていてもよい4~10員複素環であり、
ここで、R4は、出現毎に独立して、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3もしくは4員環(例えば、シクロプロピル)、フッ素置換C1-4アルキル、ヒドロキシル置換C1-4アルキル、またはシアノ置換C1-4アルキルであり、およびnは、0、1、2、または3であり;あるいは、2つのR4基は、一緒に連結して、3~6員環構造を形成してもよく;
Uは、KRASタンパク質、例えば、KRAS G12C変異タンパク質のシステイン残基と共有結合を形成できる求電子部分を表し;
R7は、水素、ハロゲン、-CN、3~4員環(例えば、シクロプロピル)、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、または置換されていてもよいC1-4アルコキシであり;および、
R8は、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいヘテロアリールである。 - G1が、水素、メチル、シクロプロピル、-C(CH3)2OH、-CF3、またはCNであり、好ましくは、G1が水素である、請求項27記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 該当する場合、A1およびA2の両方がNである、請求項27~28のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 該当する場合、A1およびA2の一方がNであり、A1およびA2の他方がCHである、請求項27~28のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- Uが、
を表し、式中、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、-CN、-COOR23A、-CONR21AR22A、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員ヘテロアリール、または置換されていてもよい4~7員複素環であり、あるいは、R5およびR6は、一緒に連結して、置換されていてもよいC3-6炭素環、または置換されていてもよい4~7員複素環を形成してもよく、ここで、R21AおよびR22Aの各々は、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または窒素保護基であり;およびR23Aは、出現毎に独立して、水素、置換されていてもよいC1-4アルキル、置換されていてもよいC2-4アルケニル、置換されていてもよいC2-4アルキニル、置換されていてもよいC1-4ヘテロアルキル、置換されていてもよいC3-6炭素環、置換されていてもよい4~7員複素環、または酸素保護基である、
請求項27~30のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。 - R5およびR6の両方が水素である、請求項31~33のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A3がNである、請求項27~34のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A4がCHである、請求項27~35のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- A5がNである、請求項27~36のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R7が、水素、F、Cl、メチル、またはCF3であり、好ましくは、R7が、FまたはClである、請求項27~37のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R8が、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよいフェニルである、請求項27~38のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- R8が、F、Cl、-OH、-NH2、保護されたヒドロキシル基、保護されたアミノ基、C1-4アルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、3または4員環(例えば、シクロプロピル)、C1-4アルコキシ、フッ素置換C1-4アルキル、およびフッ素置換C1-4アルコキシよりそれぞれ独立して選択される、1~3つの基で置換されていてもよい二環式ヘテロアリール(例えば、インダゾリル)である、請求項27~38のいずれか一項記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 化合物番号1~186のいずれかより選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
- 請求項1~42のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
- 細胞中のKRAS G12C変異タンパク質を阻害する方法であって、前記細胞を請求項1~42のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と接触させることを含む、方法。
- 対象における癌を治療する方法であって、前記対象に治療有効量の請求項1~42のいずれか一項記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、または請求項43記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
- 前記癌が、血液悪性腫瘍、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)、膵臓癌、子宮内膜癌、胆嚢癌、甲状腺癌、胆管癌、および/または結腸直腸癌である、請求項45記載の方法。
- 追加の療法で前記対象を治療することをさらに含む、請求項45または46記載の方法。
- 前記追加の療法が、化学療法剤、治療用抗体、放射線、細胞療法、または免疫療法である、請求項47記載の方法。
- 前記対象が、KRAS、HRAS、および/またはNRASのG12C変異を有する、請求項45~48のいずれか一項記載の方法。
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