JP2022525202A - 肺動脈性肺高血圧症および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の治療法と1日あたりの投薬量 - Google Patents

肺動脈性肺高血圧症および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の治療法と1日あたりの投薬量 Download PDF

Info

Publication number
JP2022525202A
JP2022525202A JP2021555469A JP2021555469A JP2022525202A JP 2022525202 A JP2022525202 A JP 2022525202A JP 2021555469 A JP2021555469 A JP 2021555469A JP 2021555469 A JP2021555469 A JP 2021555469A JP 2022525202 A JP2022525202 A JP 2022525202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
pharmaceutically acceptable
acceptable salt
diazaspiro
decane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021555469A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020188352A5 (ja
Inventor
マグダレーナ アロンソ-ガリシア,
デイビッド カーペンター,
トーマス パック,
メリッサ ローズ,
ジュリー ルーカ,
スティーブ リング,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Altavant Sciences GmbH
Original Assignee
Altavant Sciences GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Altavant Sciences GmbH filed Critical Altavant Sciences GmbH
Publication of JP2022525202A publication Critical patent/JP2022525202A/ja
Publication of JPWO2020188352A5 publication Critical patent/JPWO2020188352A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/506Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim not condensed and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2300/00Mixtures or combinations of active ingredients, wherein at least one active ingredient is fully defined in groups A61K31/00 - A61K41/00

Abstract

患者の肺動脈性肺高血圧(PAH)または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧(APAH)の治療法または予防法が存在する。この方法は、1つまたは1つより多くの化合物量:(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートもしくはその薬学的に許容される塩、または(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸もしくはその薬学的に許容される塩、または上記の組合せ、の治療的に有効な量を患者への全身投与するステップを有する。治療的に有効な量のTHP1阻害薬の約1mg/kg/日~約50mg/kg/日を全身投与することによる、患者のPAHまたはAPAHの治療法または予防法も存在する。1日1回の投与量での患者のPAHまたはAPAHの治療法が存在する。

Description

開示の背景
1. 開示の分野
本開示は、患者における肺動脈性肺高血圧(PAH)および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧(APAH)の治療法に関するものである。当開示はさらに、患者への全身投与を介したPAH/APAHの治療法に関するものである。本開示はなおさらに1日1回投与での、患者のPAH/APAHの治療法に関するものである。
2. 既存技術の概要
肺動脈性肺高血圧(PAH)は、肺高血圧症として知られている幅広い症状のひとつの形態であり、肺の高血圧を意味する。PAHでは、血管の圧力の上昇が肺の小さな動脈の梗塞および/または狭窄すなわち直径狭小化によって引き起こされ、肺中の血流に対する抵抗が増加する。時が経つにつれ、この血圧の上昇は心臓にダメージを与え得る。肺動脈性肺高血圧の多くの症例では原因は特定されていない。その他の原因としては、薬品関連のもの、HIV感染、および結合組織/自己免疫障害(強皮症など)があり得る。
PAHのひとつの種類として各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧(APAH)がある。APAHは、例えば(1)強皮症や狼瘡などの自己免疫疾患を含む膠原病(または結合組織疾患)、(2)先天性心疾患および肺疾患、(3)門脈圧亢進症(例えば肝障害の結果として引き起こされる)、(4)HIV感染症、(5)薬品(例えば食欲抑制薬、コカイン、およびアンフェタミン類、ならびに(6)甲状腺疾患、糖原病、ゴーシェ病、オスラー病、異常ヘモグロビン症、骨髄増殖性疾患、脾臓摘出などのその他の状態を含む他の病状に伴うPAHであり得る。さらにAPAHは、概要肺静脈閉塞症(PVOD)および肺毛細管腫症などにある肺静脈および/または肺毛血管の異常狭小化に伴うPAHであり得る。
セロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン, 5-HT)は、ニューロン、平滑筋細胞およびその他の細胞タイプに作用することにより、中枢および抹消の機能を変調させる神経伝達物質である。5-HTは、肺疾患および肺の疾患を含む複数の生理的および心理的プロセスの制御および調整に関わっている。文献「PloS One 7 e31617 (2012) 」中「The Role of Circulating Serotonin in the Development of Chronic Obstructive Pulmonary Disease(慢性肺閉塞症の進行における循環セロトニンの役割)」、そして「Thorax」 (1999) 中の54、ページ161-168、「Role of Serotonin in the Pathogenesis of Acute and Chronic Pulmonary Hypertension(急性および慢性肺高血圧症の病因におけるセロトニンの役割)」において、5-HTと肺の疾患の関係が開示されている。
5-HT生合成における律速段階は二酸素によるトリプトファンの水酸化であり、補因子である(6R)-L-erythro-5,6,7,8-テトラヒドロビオプテリン(BH4)の存在下でトリプトファン水酸化酵素(TPH; EC 1.14.16.4)による触媒作用が引き起こされる。結果として生じる酸化生成物である5‐ヒドロキシトリプトファン(5‐HTT)はその後、芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ(AAAD; EC 4.1.1.28)によりカルボキシル基が除去され、5‐HTが生成される。フェニルアラニン水酸化酵素(PheOH)およびチロシン水酸化酵素(TH)と共に、TPHはプテリン依存型芳香族アミノ酸水酸化酵素ファミリーに属する。
2種類の脊椎骨イソ型のTPH、すなわちTPH1およびTPH2、が同定されている。TPH1は主に消化(GI)管に位置する腸クロム親和性(EC)細胞などの松果体および非神経組織内に発現する。TPH2(脳内での優性型)は、背側縫線細胞または腸筋層間神経叢細胞などの神経細胞に限定的に発現する。5‐HT生合成に関わる末梢系および中心系は、5‐HTが血液脳関門を横断することができないため隔離される。したがって、5‐HTの薬理的な作用は末梢系内のTPH、主に消化管内のTPH1に影響を及ぼす物質により変調されることがある。
国際公開第2015/035113号および米国特許第9,199,994号は、THPの阻害薬として作用し、肺動脈性肺高血圧(PAH)の心臓血管疾患および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧(APAH)を含む末梢性セロトニンに関連する多種の疾患および障害の治療に有用であるスピロ環化合物を開示する。
しかしながら、患者のPAH/APAHの治療法または予防法のニーズが存在する。PAH/APAHの作用の変調または改善に有効な医薬品化合物または組成物の全身投与による患者のPAH/APAHの治療法または予防法へのさらなるニーズが存在している。THP1阻害薬を含む医薬品化合物または組成物による患者のPAH/APAHの治療法または予防法へのさらなるニーズが存在している。
国際公開第2015/035113号 米国特許第9,199,994号明細書
「PloS One 7」 (2012) e31617、「The Role of Circulating Serotonin in the Development of Chronic Obstructive Pulmonary Disease(慢性肺閉塞症の進行における循環セロトニンの役割)」 「Thorax」 (1999) 54、ページ161-168、「Role of Serotonin in the Pathogenesis of Acute and Chronic Pulmonary Hypertension(急性および慢性肺高血圧症の病因におけるセロトニンの役割)」
開示の概要
本開示によると、患者のPAH/APAHの治療法または予防法が提供される。この方法は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレート、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量を患者に投与するステップを有する。この化合物の治療的に有効な量は約10mg/kg/日から約1000mg/kg/日の範囲内である。
本開示によると、患者のPAH/APAHの治療法または予防法が提供される。この方法は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレート、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物を、1つまたは1つより多くの量薬学的に許容される賦形剤と共に含む組成物の治療的に有効な量を、患者に投与するステップを有する。この化合物の治療的に有効な量は約10mg/kg/日から約1000mg/kg/日の範囲内である。
本開示によると、患者のPAH/APAHの治療法または予防法が提供される。この方法は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量、ならびに薬学的に許容される賦形剤を含む組成物量を患者に投与するステップを有する。この化合物の治療的に有効な量は約10mg/kg/日から約1000mg/kg/日の範囲内である。
本開示によると、PAH/APAHの治療における治療的に有効な量の化合物の使用が提供される。この化合物は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される。この化合物の治療的に有効な量は約10mg/kg/日から約1000mg/kg/日の範囲内である。
本開示によると、患者のPAH/APAHの治療法または予防法が提供される。この方法は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量を患者に投与するステップを有する。
本開示によると、患者のPAH/APAHの治療法または予防法が提供される。この方法は、約1mg/kg/日から約50mg/kg/日のTHP1阻害薬の治療的に有効な量を患者に投与するステップを有する。
本開示によると、患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧の治療法または予防法が提供される。この方法は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量を患者に投与するステップを有する。この化合物またはその薬学的に許容される塩は1日1回投与される。
図面の簡単な説明
本開示の実施形態は以下の図を参照して本明細書中に記載される。
図1は、本開示による(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートの結晶化合物(結晶形態3)のXRPDのグラフである。
図2は、図1のものとは異なる多形形態の(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートの結晶化合物(結晶形態1)のXRPDのグラフである。
開示の詳細な説明
肺動脈性肺高血圧(PAH)および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧(APAH)は2つのスピロ環化合物のいずれかまたは両方の投与を介して治療される。いかなる理論にも束縛されるものではないが、2つのスピロ環化合物はそれぞれ5‐HTの形成を阻害するように作用し、それゆえ、PAH/APAHの影響を軽減または改善する。
有用なスピロ環化合物は、(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレート(本明細書中「RVT-1201」とも表記)である。化合物は以下の式:
Figure 2022525202000001

を有する。
上記の化合物は非晶質形態または結晶形態のいずれかでPAH/APAHの予防または治療に使用され得る。2つの異なる多形体結晶形態は、図1(形態3)と図2(形態1)ならびに表1と表2(形態3)、および表3と表4(形態1)に明記されているエックス線粉末回折パターンによって識別される。結晶形態3の多形体は結晶形態1の多形体に比べ、特に95℃未満の温度において、安定性が大幅に高く、保存期間も長くなるため望ましいことがある。
Figure 2022525202000002

Figure 2022525202000003
なお別の局面では、形態3の結晶多形体は19.05 ± 0.20 (°2θ)に特徴的なXRPDピークを示す。
形態1の結晶化合物は表3に明記されているXRPD(エックス線粉末回折)パターンを示す。
Figure 2022525202000004
さらに別の局面では、形態1の結晶化合物は表4に明記されている顕著なXRPDピークを示す。
Figure 2022525202000005

RVT‐1201化合物の非晶質形態は、米国特許第9,199,994号(WO2015/054202に該当)の実施例63iに明記された方法で調製され得、これを参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる。非晶質形態はその後、C4からC10のアルコール、C4からC10のアルキルアセテート、およびエーテルなどの有機溶剤による抽出によって結晶形態に変換され得る。有用なアルコールにはペンタン、ヘキサン、およびへプタンが含まれる。有用なエーテルはメチルtert-ブチルエーテル(MTBE)である。例として、結晶形態3がMTBEおよび/またはへプタンによる抽出で調製され得る一方で、結晶形態1はイソプロパノール、エタノール、シクロヘキサン、エチルアセテート、アセトン、水、およびこれらの混合物による抽出によって調製され得る。結晶形態1と3は、2018年11月14日に出願された米国仮出願第No. 62/767,171号に明記されている抽出技術によって調製され得、この米国仮出願は参照より本明細書にその全体が組み込まれる。
もうひとつの有用なスピロ環化合物は、次の式:
Figure 2022525202000006

の(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸(本明細書では「KAR5417」として交互に表記)である。
KAR5417化合物の非晶質形態は、米国特許第9,199,994号の実施例34cに明記された方法で調製され得る。
「薬学的に許容される」という文言は、本明細書において、正当な医療判断の範囲内で、人間および動物の組織への接触に使用されることに適しているものであり、過度な毒性、刺激、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは合併症を伴わない、妥当な利点/リスク率に見合ったものである、これらの化合物、材料、組成物および/または投薬形態を意味するように使用される。
マウスのTPH1阻害における非晶質(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートの有効性は米国特許第9,199,994号の生物学的分析の実施例63iおよび表27に実証されている。
本明細書で使用される場合、「患者」という言葉は、好ましくは、マウス、ラット、その他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマまたは霊長類などの哺乳類、そして最も好ましくはヒト、を含む動物を意味して相互交換可能に使用される。ヒトはあらゆる年齢のヒトが含まれ、成人、および子供(幼児を含む)が含まれる。
本明細書で使用される場合、「治療的に有効な量」という文言は、研究者、獣医師、医師、またはその他の臨床医によって求められた組織、系、動物、個人またはヒトにおける生物学的または医学的反応を引き起こす活性化合物または医薬品の量を意味する。
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という言葉は、1)疾患の阻害、例えば疾患、症状、または障害の病変もしくは兆候を経験しているまたは示している個人におけるその疾患、症状、または障害の阻害(すなわちその病変および/または兆候のさらなる進行を阻む)、または2)疾患の改善、例えば疾患、症状、または障害の病変または兆候を経験しているまたは示している個人におけるその疾患、症状、または障害の改善(すなわちその病変および/または兆候の逆転)を意味する。
本明細書で使用される場合、「予防する」または「予防」という言葉は、例えば疾患、症状、または障害を発症しやすい傾向にあるが、その疾患の病変もしくは兆候をまだ経験していないまたは示していない個人、または以前にその疾患、症状、または障害を患ったが、治療を受けている、および、例えばその疾患の病変もしくは兆候をもう示していない、個人におけるリスク出現の軽減、遅延、または疾患の発病もしくは悪化の阻害を意味する。
スピロ環化合物は、適当な用量によって予防的および/または治療的な有効性をもたらすようなその治療へのニーズのある患者(動物またはヒト)に投与することができる。あらゆる特定の疾患または障害の治療または予防に使用するために必要な投与量は典型的に、患者ごとに、例えば選択された特定の化合物や組成物、投与経路、治療中の状態の性質、患者の年齢および状態、併用する医薬品またはその後患者によって続けられる特別食、およびその他の要素によって、異なる。適確な用量は治療を担当している医師が決め得るが、その用量は本明細書内で定義されたパラメーターの範囲内である。
スピロ環化合物は、薬学的に許容されるキャリア、アジュバント、およびビヒクルを含む投薬ユニット製剤による、全身投与、経口投与、皮下投与、非経口投与、吸入スプレによる投与、または直腸投与され得る。非経口投与には皮下注射、静脈注射もしくは筋肉注射、または注入法が含まれる。注射可能液は水性および/または有機成分が含まれ得る。治療期間は治療を担当している医師が必要だとみなす限り長くなり得る。組成物は必要なだけの頻度で投与され得る(例えば1日に1~4回(もしくはそれより多い)、またはそれより多い)。投与は1日2回、1日3回、日毎、週毎、2週毎、週2回、隔週毎、月毎などで実施可能である。治療期間は望まれる結果、例えば特定の治療効果が達成された時点で終了され得る。しかしながら、いくつかの事例では治療期間は無期限に継続され得る。
いくつかの実施形態では、薬学的組成物は経口投与用に固形投薬形態として調製され得る(例えば、カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)。錠剤は圧縮および/または成形によって調製され得る。圧縮錠剤は薬学的に許容される賦形剤、例えば結合剤、滑沢剤、流動促進剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤、および分散剤を含み得るがこれに限定されない。錠剤、ならびにカプセル剤、丸剤、散剤、および顆粒剤のようなその他の固形投薬形態は腸溶コーティングのようなコーティングを含み得るが、これに限定されない。
経口投与用の液体投薬形態は、例えば、薬学的に許容される乳液、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル液などであるがこれに限定されないビヒクルを含み得る。液体ビヒクルには水性および/または有機成分を有し得る。懸濁液は1つまたは1つより多くの懸濁剤を含み得る。液体投薬形態に有用な原料の例として、キレート、金属イオン封鎖剤、粘稠化剤、増粘剤、浸透促進剤、溶剤、乳化剤、および軟化剤が含まれるが、これに限定されない。
非経口投与に適した薬学的組成物は、1つまたは1つより多くの薬学的に許容される減菌等張水性もしくは非水性溶液、分散液、懸濁液、または乳液と共にスピロ環化合物を含み得る。
あるいは、組成物は、使用直前の減菌注射溶液内または分散液内で再構成され得る減菌粉末の形態であり得る。
固形および液体投薬形態は、例えば即時放出、遅延放出、および徐放または持続放出などの、望ましい放出特性に一致するように製剤化され得る。
[0001] スピロ環化合物の投与量は次のような要素によって異なる:選択されたスピロ環化合物、投与方法、放出特性、および組成物配合。典型的に、2つのスピロ環化合物について、PAH/APAHの治療または予防のための経口投薬形態において、典型的な用量は患者の体重を基に、約1mg/kg/日~約50mg/kg/日、より典型的には約5mg/kg/日~約30mg/kg/日である。最も好ましいスピロ環化合物は結晶形態3のRVT‐1201である。個々の経口投薬形態は典型的に、約50mg~約3000mgのスピロ環化合物と、1つまたは1つより多くの追加の薬学的に許容される賦形剤を有する。その他の有用な個々の経口投薬形態は例としてスピロ環化合物を100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、または、400mg、450mg、500mg、550mg、575mg、600mg、625mg、650mg、675mg、700mg、725mg、750mg、775mg、800mg、900mg、950mg、1000mg、1050mg、1100mg、1150mg、および約1200mg、具体的には1200mgの量で有し得る。好ましい用量は1200mgである。その他量は50mg~3000mgが可能であり、例えば、約325mg~約475mg、約350mg~約500mg、約375mg~約525mg、約400mg~約550mg、約425mg~約575mg、約450mg~約600mg、約475mg~約625mg、約500mg~約650mg、約525mg~約675mg、約550mg~約700mg、約575mg~約725mg、約600mg~約750mg、約625mg~約775mg、約650mg~約800mg、約675mg~約825mg、約700mg~約850mg、約725mg~約875mg、約750mg~約900mg、約775mg~約925mg、約800mg~約950mg、約825mg~約975mg、約850mg~約1000mg、約900mg~約1150mg、約1000mg~約1150mg、約1100mg~約1250mg、および約1200mg~約1350mgが可能である。
「wt%」とは組成物または製剤の総重量を基にした重量パーセントを意味する。
本開示によると、上記の投与方法および投与レベルでTPH1阻害薬の治療的に有効な量を患者に投与することによる、患者のPAH/APAHの治療または予防法も提供される。さらに本開示によると、PAHおよび/またはAPAHの治療に有用な組成物、例えば薬学的組成物、およびこのような組成物によるPAHおよび/またはAPAHの治療法が提供される。この組成物は、本明細書中に開示される1つまたは1つより多くのTPH1阻害薬および1つまたは1つより多くの薬学的に許容される賦形剤を有する。
当開示の組成物は、約10mg~約3000mgの1つまたは1つより多くの本明細書中に開示されるスピロ環化合物および薬学的に許容される賦形剤を含み得る。当開示のこの組成物は、10mg、20mg、30mg、40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、350mg、360mg、370mg、380mg、390mg、400mg、410mg、420mg、430mg、440mg、450mg、460mg、470mg、480mg、490mg、500mg、510mg、520mg、530mg、540mg、550mg、560mg、570mg、580mg、590mg、600mg、610mg、620mg、630mg、640mg、650mg、660mg、670mg、680mg、670mg、680mg、690mg、700mg、710mg、720mg、730mg、740mg、750mg、760mg、770mg、780mg、790mg、800mg、810mg、820mg、830mg、840mg、850mg、860mg、870mg、880mg、890mg、900mg、910mg、920mg、930mg、940mg、950mg、960mg、970mg、980mg、990mg、1000mg、1050mg、1100mg、1150mg、1200mg、1250mg、1300mg、1350mg、および1400mgの1つまたは1つより多くの本明細書に開示されているスピロ環化合物および追加として、1つまたは1つより多くの薬学的に許容される賦形剤を含み得る。
当開示のもうひとつの実施形態として、組成物は約10mg~約1400mgの1つまたは1つより多くの本明細書中に開示されるTPH1指示薬および1つまたは1つより多くの薬学的に許容される賦形剤を有し得る。
上記のスピロ環化合物およびその薬学的に許容される塩は有用なTHP1阻害薬である。その他の有用なTHP1阻害薬はp‐クロロフェニルアラニンおよびp‐エチニルフェニルアラニンなどのフェニルアラニン由来のTHP1阻害薬を含む。「p-Ethynylphenylalanine: A Potent Inhibitor Of Tryptophan Hydroxylase」, Journal of Neurochemistry 74, 2067-73 (2000)を参照。その他の有用なTHP1阻害薬は置換された3-(4-(1,3,5-トリアジン-2-イル)-フェニル)-2-アミノプロピオン酸を含む。「A Tryptophan 5-hydroxylase Inhibitor, And Its Potential In Chronic Diarrhea Associated With Increased Serotonin」Neurogastroenterology and Motility: The Official Journal of The European Gastrointestinal Motility Society 23, 193-200 (2011); 「Substituted 3-(4-(l,3,5-triazin-2-yl)-phenyl)-2-aminopropanoic Acids As Novel Tryptophan Hydroxylase Inhibitors」 Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 19, 5229-32 (2009); 「Modulation Of Peripheral Serotonin Levels By Novel Tryptophan Hydroxylase Inhibitors For The Potential Treatment Of Functional Gastrointestinal Disorders」 Journal of Medicinal Chemistry 51, 3684-7 (2008);および「Discovery And Characterization of Novel Tryptophan Hydroxylase Inhibitors that Selectively Inhibit Serotonin Synthesis in the Gastrointestinal Tract」, The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 325, 47-55 (2008))を参照。
当開示の実施形態は一般に、あらゆる形式または分類の肺高血圧(PH)の治療に有用でもある。PAHおよびAPAHはPHの形式を取り、APAHもPAHの形式を取っている。PAHのその他の形式には突発性肺動脈性肺高血圧(IPAH)および遺伝型肺動脈性肺高血圧(HPAH)が含まれる。IPAHはいかなる明らかな由来または原因なしに発症するPAHの形態である。HPAHは遺伝子素因または遺伝性由来のPAH変異によって発症するPAHの形態である
次は当開示の実施例であり、これらに限定されると解釈されるべきではない。
実施例1:
ラットにRVT-1201を100mg/kg/日(KAR5417 AUC0-24 15,300ng.h/mL)の投与量で経口投与すると、すでに罹患しているPAHのためのモノクロタリン予防モデルとSUGEN低酸素治療モデルの両方でPAHをブロックまたは改善する可能性がある。RVT‐1201(30~300mg/kg/日)はラットのセロトニン血清で用量依存的減少(-27%~-96%)および24時間の5-HIAA(5‐ハイドロキシンインドール)の尿量の用量依存的減少(-45%~-56%)を生む可能性がある。HIAAは総セロトニン生合成を示す代謝産物である。
75mg/kg/日(約65%セロトニン減少)を与えるラットにおける分割投与量の研究は、CmaxまたはCtroughよりもKAR5417 AUC0-24の方がセロトニンの低バイオマーカー値に関連していることを示す可能性がある。ラットへの1日1回の投与はBID(1日2回)またはTID(1日3回)の投与計画と同等であることを示す可能性がある。
実施例2:
健康なヒト対象(n=約120)は、RVT‐1201を受ける可能性がある。受けた治療の突発した有害事象の内、深刻なものはなく、用量制限毒性も考慮されない。普通食と共に、単一投与後のAUCは200mg~1200mgの投与量と比例するように見える。
400mgのBID(1日2回)の場合、5‐HIAAの変化は研究間で同等である。血漿5‐HIAAの平均変化は第1日目~第14日目で約‐53%であり得、プラセボ薬の場合は約+26%であり得る。KAR5417 AUCの400mg~800mg BID投与計画での補間は、ヒトでの500~600mg BIDが、ラットモデルの有効性に関連する目標曝露を達成できることを示し得る。まとめると、RVT‐1201は健康な対象では臨床上適切なAUCおよびPAH治療のためのセロトニンバイオマーカー値の低下の達成のために必要な投与量での耐性を持ち得る。
実施例3:
目的
TPH1はセロトニン(5-HT)の抹消生合成のための律速酵素であり、PAHの原因要素として暗示されてきた。RVT‐1201は2例のPAHげっ歯類モデルで肺血管壁の厚みを軽減し、ヒトでので肺のリモデリングの停止/逆転の可能性を示唆している。PAHラットモデルでの有効な投与量の中央値(100mg/kg QD)は約35%の5‐HT生合成の減少(尿中5‐HIAA、5HTの代謝産物を基に計測)を生じた。健康なラットでの分割投与量の薬力学(PD)研究(QD vs BID vs TID)は、CmaxまたはCminよりもKAR5417 AUCが5‐HTの低下に最も関連していることを示し、QD(1日1回)の投与はより頻繁な投与と同等に有効であったことを示唆している。この実施例は健康な対象におけるQD投与後とBID投与後の5‐HIAAレベルの低下を比較している。
方法
24人の健康な対象が一日総経口投与量800mgのRVT‐1201またはプラセボ薬(PBO)を単一(800mg QD)または分割(400mg BID)投与量のいずれかで14日間2つのコーホートにわたって(9アクティブ:3 PBO/コーホート)で受けた。KAR5417血漿レベルおよびベースライン(BSL)PDバイオマーカーデータ(血漿および尿中5‐HIAA)からの変化がQDおよびBIDコーホート間で14日目に比較された。安全性と耐性は有害事象(AE)モニタリングおよびラボラトリー、バイタルサインおよびECGアセスメントを介して評価された。
結果
14日目に、KAR5417の、800mg QDでのAUC0-24平均値(±SD)(9180ng*h/mL, ±4280)は400mg BIDのpAUC0-24平均値(10400ng*h/mL, ±3260)と同等であった。5‐HTの低下は両投与計画を通して類似していて、800mg QDが14日目に平均値(±SD) 40.0(6.32)%および45.8(6.59)%の血漿および尿中5‐HIAAの減少をそれぞれ達成し、400mg BID投与計画でのそれぞれ49.9(9.52)%および55.5(10.3)%の減少と比較された。血漿および尿中5‐HIAAレベルはPBO群のBSLからは大きく変らなかった。両投与計画での5-HIAA減少はげっ歯類モデルでの有効性に関連する減少を上回っていた。両投与計画は概して良好な耐性を示した。全体的な胃腸関連のAE発生率はQDグループ(78%)の方が分割投与量グループ(33%)と比べ高かった。しかしながら、いずれのコーホートでのほとんどのAEは強度が低く、治療関連の離脱はなかった。
結論
RVT‐1201の1日1回経口投与は、PAH動物モデルでの血管リモデリングの逆転に関連した減少と同等のセロトニン生合成減少を達成した。
RVT‐1201の繰り返しQD投与は分割の(BID)日毎投与と同様に5‐HT生合成を減少させた。5‐HIAAレベルの減少は、動物PAHモデルでの血管レモデリングの逆転に関連する減少と同等であった。RVT‐1201は概して両投与計画において良好な耐性を示した。
臨床的暗示
RVT‐1201はPAH患者におけるセロトニン生成および血管リモデリングの影響を軽減する可能性を有している。最終的に有効性が証明される場合、1日1回のRVT‐1201投与の可能性は、患者が慢性的に1つより多くの薬品を組み合わせて服用することがよくあるPAHのような疾患の全体的な治療アドヒアランスを向上する助けになる可能性がある。
上述の説明は当本開示の例示にすぎないことを理解されるべきである。当業者による様々な代替および変更が本開示から逸脱することなく考案され得る。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲内にあるそのような代替、変更、および変動のすべてを包含することが意図される。

Claims (28)

  1. 患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療または予防する方法であって、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量を全身投与することを含み、前記治療的に有効な量は約1mg/kg/日~約50mg/kg/日である、方法。
  2. 前記化合物またはその薬学的に許容される塩は経口で投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化合物またはその薬学的に許容される塩はカプセル剤、錠剤、散剤、および顆粒剤からなる群から選択される投薬形態で経口で投与される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記化合物またはその薬学的に許容される塩は液体の形態で、経口で投与される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記化合物またはその薬学的に許容される塩は1日1回~4回投与される、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記化合物は(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記化合物は(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートである、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  8. 前記化合物は(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  9. 前記化合物は(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  10. 前記化合物は実質的に非晶質形態である、請求項1~3、および5~9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記化合物は実質的に結晶形態である、請求項1~3、および6~9のいずれかに記載の方法。
  12. 前記化合物は図1と一致するXRPDプロットを有する結晶多形体である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記化合物は表1または表2と一致するXRPDプロットを持つ結晶多形体である、請求項11に記載の方法。
  14. 前記化合物は19.05±0.20(°2θ)に特徴的なXRPDピークを示す結晶多形体である、請求項11に記載の方法。
  15. 患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療する方法であって、
    (i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、からなる群から選択される化合物の治療的に有効な量;ならびに
    薬学的に許容される賦形剤量
    を含む組成物を前記患者に全身投与することを含み、
    前記治療的に有効な量は約1mg/kg/日から約50mg/kg/日である、方法。
  16. 肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療または予防することにおける治療的に有効な量の化合物の使用であって、前記化合物は、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、から成る群から選択され、前記治療的に有効な量は約1mg/kg/日~約50mg/kg/日である、使用。
  17. 患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療または予防する方法であって、約1mg/kg/日~約50mg/kg/日の治療的に有効な量のTHP1阻害薬を前記患者への全身投与することを含む、方法
  18. 患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療または予防する方法であって、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、から成る群から選択される化合物の治療的に有効な量を前記患者へ全身投与することを含む、方法。
  19. 患者の肺動脈性肺高血圧または各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧を治療または予防する方法であって、(i)(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩、(ii)(S)-8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸またはその薬学的に許容される塩、および(iii)上記の組み合わせ、から成る群から選択される化合物の治療的に有効な量を前記患者へ投与することを含み、前記化合物またはその薬学的に許容される塩は1日1回投与される、方法。
  20. 前記治療的に有効な量は約1mg/kg/日から約50mg/kg/日である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記化合物またはその薬学的に許容される塩は経口で投与される、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記化合物は、(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩である、請求項19~21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記化合物は実質的に結晶形態である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記化合物は図1と一致するXRPDプロットを有する結晶多形体である、請求項22に記載の方法。
  25. 前記化合物は表1または表2と一致するXRPDプロットを有する結晶多形体である、請求項22に記載の方法。
  26. 前記化合物は19.05±0.20(°2θ)に特徴的なXRPDピークを示す結晶多形体である、請求項22に記載の方法。
  27. 前記化合物は、(S)-エチル8-(2-アミノ-6-((R)-1-(5-クロロ-[1,1’-ビフェニル]-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリミジン-4-イル)-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキシレートまたはその薬学的に許容される塩であり、前記化合物は図1と一致するXRPDプロットを有する結晶多形体であり、前記治療的に有効な量は約1mg/kg/日から約50mg/kg/日である、請求項19に記載の方法。
  28. 用量は約800mgまたは1200mgである、請求項27に記載の方法。
JP2021555469A 2019-03-15 2020-03-13 肺動脈性肺高血圧症および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の治療法と1日あたりの投薬量 Pending JP2022525202A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962819162P 2019-03-15 2019-03-15
US62/819,162 2019-03-15
PCT/IB2020/000177 WO2020188352A1 (en) 2019-03-15 2020-03-13 A method for treating pulmonary arterial hypertension and associated pulmonary arterial hypertension and daily dosing

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022525202A true JP2022525202A (ja) 2022-05-11
JPWO2020188352A5 JPWO2020188352A5 (ja) 2023-02-13

Family

ID=71092560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021555469A Pending JP2022525202A (ja) 2019-03-15 2020-03-13 肺動脈性肺高血圧症および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の治療法と1日あたりの投薬量

Country Status (9)

Country Link
US (2) US11576915B2 (ja)
EP (1) EP3938043A1 (ja)
JP (1) JP2022525202A (ja)
KR (1) KR20210139293A (ja)
CN (1) CN113784717A (ja)
AU (1) AU2020244278A1 (ja)
CA (1) CA3133589A1 (ja)
MX (1) MX2021011224A (ja)
WO (1) WO2020188352A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11413287B2 (en) * 2018-11-16 2022-08-16 Altavant Sciences Gmbh Method for treating pulmonary arterial hypertension and associated pulmonary arterial hypertension
WO2020157577A1 (en) * 2019-01-30 2020-08-06 Altavant Sciences Gmbh A dosage regime and method for treating pulmonary arterial hypertension with rodatristat ethyl
KR20210139293A (ko) 2019-03-15 2021-11-22 알타반트 사이언시스 게엠베하 폐동맥 고혈압 및 연관 폐동맥 고혈압 치료방법 및 매일 투여
WO2023062595A1 (en) 2021-10-14 2023-04-20 Altavant Sciences Gmbh Treatment of subjects having pulmonary arterial hypertension with rodatristat ethyl

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009009561A1 (en) * 2007-07-11 2009-01-15 Lexicon Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions for treating pulmonary hypertension and related diseases and disorders
UA119247C2 (uk) 2013-09-06 2019-05-27 РОЙВЕНТ САЙЕНСИЗ ҐмбГ Спіроциклічні сполуки як інгібітори триптофангідроксилази
US9399741B2 (en) 2013-10-09 2016-07-26 Uop Llc Methods and apparatuses for desulfurizing hydrocarbon streams
AU2019378907A1 (en) 2018-11-14 2021-06-03 Altavant Sciences Gmbh A crystalline spirocyclic compound inhibitor of tryptophan hydroxylase 1 (TPH1) for treating diseases or disorders associated with peripheral serotonin
US11413287B2 (en) 2018-11-16 2022-08-16 Altavant Sciences Gmbh Method for treating pulmonary arterial hypertension and associated pulmonary arterial hypertension
WO2020128614A1 (en) 2018-12-17 2020-06-25 Altavant Sciences Gmbh Method for treating interstital lung disease
US20200188398A1 (en) 2018-12-17 2020-06-18 Altavant Sciences Gmbh Method for treating sarcoidosis-associated pulmonary hypertension
WO2020157577A1 (en) 2019-01-30 2020-08-06 Altavant Sciences Gmbh A dosage regime and method for treating pulmonary arterial hypertension with rodatristat ethyl
KR20210139293A (ko) 2019-03-15 2021-11-22 알타반트 사이언시스 게엠베하 폐동맥 고혈압 및 연관 폐동맥 고혈압 치료방법 및 매일 투여

Also Published As

Publication number Publication date
CN113784717A (zh) 2021-12-10
CA3133589A1 (en) 2020-09-24
US20200289510A1 (en) 2020-09-17
AU2020244278A1 (en) 2021-09-30
EP3938043A1 (en) 2022-01-19
KR20210139293A (ko) 2021-11-22
MX2021011224A (es) 2021-12-10
US11576915B2 (en) 2023-02-14
US20240024316A1 (en) 2024-01-25
WO2020188352A1 (en) 2020-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022525202A (ja) 肺動脈性肺高血圧症および各種疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症の治療法と1日あたりの投薬量
JP2024019691A (ja) 肺動脈性高血圧症および他疾患に関連する肺動脈性肺高血圧症の治療法
JP5788527B2 (ja) キナーゼ阻害剤の副作用低減剤
US7834056B2 (en) Pharmaceutical composition for gout
US20220096475A1 (en) Method for treating sarcoidosis-associated pulmonary hypertension
KR100404303B1 (ko) 올티프라즈의 간섬유화 및 간경화 진행의 예방 및치료제로서의 용도 및 올티프라즈를 주성분으로 함유하는제약 조성물
CA3096156A1 (en) Use of inhibitors of bcr-abl mutants for the treatment of cancer
JP4609877B2 (ja) 慢性拒絶反応抑制剤
JP2022504184A (ja) ブドウ膜黒色腫の治療のための併用療法
WO2021074284A1 (fr) Utilisation de nictotinamide mononucléotide (nmn) pour la prevention et/ou le traitement de la polyarthrite rhumatoïde et compositions correspondantes
RU2412701C2 (ru) Способ снижения непереносимости противотуберкулезных препаратов
WO2019004465A1 (ja) ペマフィブラートを含有する医薬
BE829197A (fr) Compositions anti-inflammatoires, leur preparation et leur utilisation
WO2023192372A1 (en) Methods of treating sjögren-larssen syndrome
US20060009475A1 (en) Quinazolinone compounds in combined modalities for improved cancer treatment
TW202214249A (zh) 紫質症之預防或治療劑
JPH078791B2 (ja) ジベンズ〔cd,f〕インド−ルの新規用途
WO2004105753A1 (ja) 抗うつ剤または抗うつ用飲食品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230203

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20230627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231226