JP2022523418A - 2つの有機c1-c6アルコキシシランと水との反応生成物を含むケラチン繊維処理剤 - Google Patents

2つの有機c1-c6アルコキシシランと水との反応生成物を含むケラチン繊維処理剤 Download PDF

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Abstract

本発明の対象は、(a)下記:(a1)式(I):TIFF2022523418000050.tif10107[式中、・Lは、直鎖または分岐鎖の二価C1-C20アルキレン基であり、・R1は、C1-C6アルキル基を表す]で示される1以上の有機C1-C6アルコキシシランと、(a2)式(II):TIFF2022523418000051.tif10107[式中、・R2は、C1-C12アルキル基を表し、・R3は、C1-C6アルキル基を表す]で示される1以上の有機C1-C6アルコキシシランと、(a3)水とを混合して得られる生成物、および、組成物の総重量に基づき、(b)総量で0.001~10.0重量%の1以上のC1-C6アルコール、および、(c)0.001~10.0重量%の水を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。

Description

本発明は、化粧品分野に属し、式(I)の特定のC-Cアルコキシシラン(a1)と式(II)の特定のC-Cアルコキシシラン(a2)を、水(a3)と混合することによって得られる生成物(a)を含む、ケラチン物質の処理のための化粧品組成物に関する。さらに、この組成物は、C-Cアルコール(b)および水(c)の含有量がそれぞれ10.0重量%以下であることを特徴とする。
本発明の第二の対象は、2つの包装ユニットに別個に包装された化粧品調製物(A)および(B)を含む、ケラチン物質を着色するための多成分包装ユニット(キット)であって、化粧品調製物(A)が本発明の第一の対象における組成物であり、化粧品調製物(B)は少なくとも1つの着色化合物を含む、多成分包装ユニットである。
ケラチン繊維、特に毛髪の形状および色を変えることは、現代の化粧品の重要な分野である。毛髪の色を変えるため、当業者には、着色の要求に応じた様々なカラーリング系が知られている。良好な堅牢性および良好な白髪カバー性を伴った長期的な強い染色のためには、通常、酸化染料が使用される。このような染料は通常、酸化染料前駆物質(いわゆる顕色成分)および発色成分を含み、これらは、過酸化水素などの酸化剤の影響を受けて、互いに実際の染料を生成する。酸化染料は、非常に長持ちする染色結果を特徴とする。
直接染料を使う場合、既に調製された染料が着色剤から毛髪繊維に拡散する。酸化染毛と比べて、直接染料を用いて得られた染色物は、色の保持時間が短く、より迅速な洗浄性を有する。直接染料による染色は通常、5~20回の洗浄の間、毛髪に残留する。
毛髪および/または皮膚の色を短期間変えるため、着色顔料の使用が知られている。着色顔料は、一般的には、不溶性の着色物質と理解されている。着色顔料は、小粒子として染料組成物中に溶解せずに存在し、外部から毛髪繊維および/または皮膚の表面にもっぱら付着する。従って、着色顔料は通常、界面活性剤を含む洗剤で数回洗えば、残留することなく再び除去され得る。このタイプの製品は、「ヘアマスカラ」の名称で様々なものが市販されている。
特に長持ちする染色物を使用者が望む場合は、これまで酸化染料を使うしかなかった。しかし、多くの最適化を試みても、酸化染毛ではアンモニアまたはアミンの不快な臭いを完全に回避することはできない。また、酸化染料の使用に伴う毛髪の損傷は、使用者の毛髪にも悪影響を及ぼす。
EP 2168633 B1では、顔料を用いた長持ちするヘアカラーの製造方法が扱われている。同文献では、顔料、有機ケイ素化合物、疎水性ポリマーおよび溶媒の組み合わせを毛髪で用いる場合、シャンプーに対する耐性が特に高い着色を可能にすることが教示されている。
EP 2168633 B1において使用されている有機ケイ素化合物は、アルコキシシラン類の反応性化合物である。これらのアルコキシシランは、水の存在下、迅速に加水分解され、それぞれの場合に使用されているアルコキシシランおよび水の量に応じて、加水分解生成物および/または縮合生成物を生成する。この反応に使用される水の量が、加水分解生成物または縮合生成物の特性に与える影響は、例えばWO 2013/068979 A2に記載されている。
これらの加水分解生成物または縮合生成物をケラチン物質に適用すると、ケラチン物質上にフィルムまたは被覆が形成され、これがケラチン物質を完全に包み込み、このようにしてケラチン物質の特性に強く影響が及ぼされる。考えられる応用分野には、ケラチン繊維の長期的スタイリングまたは長期的形状変更が包含される。この方法では、ケラチン繊維は、所望の形状に力学的に成形された後、上述の被覆の形成によりその形状に固定される。別の特に適当な応用は、ケラチン物質の着色であり、この応用では、被覆またはフィルムは着色化合物、例えば顔料の存在下で形成される。顔料により着色されたフィルムがケラチン物質またはケラチン繊維の上に残留し、驚くほど耐洗浄性のある発色が得られる。
アルコキシシランベースの染色原理の大きな利点は、この種の化合物の高い反応性により迅速な被覆が可能なことである。これは、僅か数分という短い適用時間の後に、非常に良好な着色結果が得られることを意味する。しかし、これらの利点に加えて、アルコキシシランの高い反応性は、幾つかの欠点の原因にもなる。例えば、湿度および/または温度の変化などの製造および適用条件が僅かに変わるだけで、生成物の性能が急激に変化することがある。最も重要なことに、本発明に至る検討によって、アルコキシシランがケラチン処理剤の製造の際に遭遇する条件に極めて敏感であることが明らかになった。これらの製造条件がそれらの最適な値の範囲からわずかに逸脱すると、製品の性能が部分的または完全に損なわれる可能性がある。特に、最適とは言えない条件下で製造されたアルコキシシラン系の染色剤の染色性能は劇的に低下する可能性がある。ケラチン処理剤または着色剤中のC-Cアルコールおよび水の含有量が製品性能に大きな影響を及ぼし得ることが見出された。
EP 2168633 B1 WO 2013/068979 A2
本発明の課題は、最適な混合物および組成において反応性アルコキシシランを含む、ケラチン物質の処理のための調製物を見つけることである。その目的は、最適な適用特性を備える組成物が得られるように意図された方法で剤を調製するために用いられるアルコキシシランを加水分解および縮合することである。特に、この方法により製造された剤は、向上した染色性能を有するはずである。即ち、染色工程で使用した場合、より高い色強度および向上した堅牢性、特に向上した洗浄堅牢性および向上した摩擦堅牢性を有する染色物が得られるはずである。
驚くべきことに、ケラチン物質を処理するための組成物が、特定の構造式(I)および(II)で示される2つのシランを水と混合させることにより、好ましくは、3つすべての反応物(すなわち、式(I)および(II)で示されるシランと水)を特定のモル比で互いに反応させることによって調製される場合、この課題を見事に解決できることが見出された。さらに、アルコキシシランの反応中に放出されるアルコールを反応混合物から可能な限り完全に除去することが組成物にとって不可欠である。調製物中の水分含有量が特定の最大量を超えてはならないことも不可欠であることがわかった。
本発明の第一の対象は、
(a)下記:
(a1)式(I):
Figure 2022523418000002
[式中、
・Lは、直鎖または分岐鎖の二価C-C20アルキレン基であり、
・Rは、C-Cアルキル基を表す]
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
(a2)式(II):
Figure 2022523418000003
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・Rは、C-Cアルキル基を表す]
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物、および、組成物の総重量に基づき、
(b)総量で0.001~10.0重量%の1以上のC-Cアルコール、および、
(c)0.001~10.0重量%の水
を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
上記組成を有する毛髪処理剤を染色工程で使用すると、特に優れた摩擦堅牢度および洗浄堅牢度を有する非常に強く均一な発色が得られることが分かった。
<ケラチン物質の処理剤>
ケラチン物質は、毛髪、皮膚、爪(例えば、手指の爪および/または足指の爪)を包含する。羊毛、毛皮および羽毛も、ケラチン物質の定義に含まれる。
好ましくは、ケラチン物質は、ヒトの毛髪、ヒトの皮膚およびヒトの爪、特に、手指の爪および足指の爪であると理解される。ケラチン物質は、ヒトの毛髪であると理解される。
ケラチン物質の処理の手段は、例えば、ケラチン物質を着色するための手段、ケラチン物質、ケラチン繊維の形状を再変更若しくは変更するための手段、またはケラチン物質をコンディショニングまたはケアするための手段を意味すると理解される。本発明の方法によって調製される剤は、ケラチン物質、ケラチン繊維(好ましくはヒトの毛髪)を着色するのに特に適している。
本明細書において、用語「着色剤」は、サーモクロミックおよびフォトクロミック染料、顔料、雲母、直接染料および/または酸化染料などの着色剤を用いることでもたらされる、ケラチン物質(毛髪)の着色を意味するために使用される。この染色方法では、着色化合物は、ケラチン物質の表面上の特に均一で滑らかなフィルム内に堆積するか、またはケラチン繊維内に拡散する。フィルムは、有機ケイ素化合物のオリゴマー化またはポリマー化によって、また、発色化合物および有機ケイ素化合物、並びに、任意に、フィルム形成親水性ポリマーなどの他の成分の相互作用によってイン・サイチュで形成される。
<C-Cアルコキシシラン(a1)とC-Cアルコキシシラン(a2)と水(a3)との生成物>
本発明に必須の第1の成分(a)として、本発明の組成物は、式(I)で示されるC-Cアルコキシシラン(a1)を式(II)で示されるC-Cアルコキシシラン(a2)と水(a3)と混合することによって得られる生成物を含む。
式(I)および(II)で示されるC-Cアルコキシシランは、それぞれ、水の存在下で加水分解反応を受ける反応性の高い化合物である。この加水分解反応は発熱性であり、シラン(I)またはシラン(II)が水と接触することで開始する。
有機C-Cアルコキシシランは、1個、2個または3個のケイ素原子を含むシランの群から好ましくは選択される、有機の非ポリマーケイ素化合物である。
オルガノシリコン化合物とも称される有機ケイ素化合物は、ケイ素-炭素直接結合(Si-C)を有する化合物、または炭素が酸素、窒素若しくは硫黄原子を介してケイ素原子に結合している化合物である。本発明における有機ケイ素化合物は、好ましくは、1~3個のケイ素原子を含む化合物である。有機ケイ素化合物は、好ましくは、1個または2個のケイ素原子を含む。
IUPAC法によると、用語「シラン」は、ケイ素骨格および水素に基づく化合物である。有機シランでは、水素原子の全てまたは一部が、(置換)アルキル基および/またはアルコキシ基などの有機基により置換されている。
本発明におけるC-Cアルコキシシランの特徴は、3つのC-Cアルコキシ基がケイ素原子に直接結合していることである。従って、本発明におけるC-Cアルコキシシランは、少なくとも1つの構造単位R'Si-(O-C-C-アルキル)[基R'は、それぞれ、式(I)および(II)で示されるC-Cアルコキシシランの対応する構造単位を表す]を含む。
ケイ素原子に結合したこれらのC-Cアルコキシ基は非常に反応性が高く、水の存在下で迅速に加水分解され、その反応速度は、特に一分子当たりの加水分解性基の数に依存する。加水分解性C-Cアルコキシ基がエトキシ基である場合、有機ケイ素化合物は好ましくは構造単位R'Si-(O-CH-CHを含む。ここでも、基R'は、ケイ素原子に結合した第4の構造単位を表す。
式(I):
Figure 2022523418000004
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランの場合、
・Lは、直鎖または分岐鎖の二価C-C20アルキレン基であり、
・Rは、C-Cアルキル基を表す。
式(I)および(II)で示される化合物における置換基R、R、RおよびLの例を以下に示す。
-Cアルキル基の例は、基メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチルおよびn-ヘキシルである。プロピル、エチルおよびメチルが、好ましいアルキル基である。直鎖二価のC-C20アルキレン基の例には、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)およびブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)が包含される。プロピレン基(-CH-CH-CH-)が特に好ましい。3C原子の鎖長から、二価のアルキレン基が分岐していてもよい。分岐二価のC-C20アルキレン基の例は、(-CH-CH(CH)-)および(-CH-CH(CH)-CH-)である。
式(I)で示される有機ケイ素化合物の中央部には、構造単位またはリンカー-L-が存在し、これは、直鎖または分岐鎖の二価C-C20アルキレン基を表す。二価のC-C20アルキレン基は、代替的に二価または二価C-C20アルキレン基と称されることがあり、これにより、各-L原子団が2つの結合を形成し得ることが意味されている。
好ましくは、-L-は、直鎖二価のC-C20アルキレン基を表す。さらに好ましくは、-L-は、直鎖二価のC-Cアルキレン基を表す。特に好ましい-L-は、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)またはブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)を表す。Lは、プロピレン基(-CH-CH-CH-)を表す。
式(I):
Figure 2022523418000005
で示される有機ケイ素化合物は、片端にケイ素含有基-Si(ORを有する。
ここで、RはC-Cアルキル基を表す。特に好ましくは、Rはメチル基またはエチル基を表す。
生成物(a)を得るために、少なくとも1つの式(I)で示される有機C-Cアルコキシシラン(a1)を式(a2)で示されるC-Cアルコキシシラン(a2)[ここで、式中のRはメチル基またはエチル基を表す]と水と反応させる場合に、特に良好な特性を有する毛髪処理組成物を調製することができた。
本発明の課題を解決するのに特に適している式(I)で示されるC1-C6有機アルコキシシラン(a1)は、
・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
Figure 2022523418000006
・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
Figure 2022523418000007
・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
Figure 2022523418000008
・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
Figure 2022523418000009
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
Figure 2022523418000010
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
Figure 2022523418000011
・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン
Figure 2022523418000012
・(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン
Figure 2022523418000013
である。
別の好ましい実施態様では、本発明の組成物は、下記群:
・ (3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
・ (3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
・ (2-アミノエチル)トリエトキシシラン
・ (2-アミノエチル)トリメトキシシラン
・ (3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
・ (3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
・ (2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン
・ (2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン
からなる群からの式(I)で示される1以上の有機C-Cアルコキシシラン(a1)を混合することにより得られる生成物(a)を含むことを特徴とする。
式(I)で示される有機ケイ素化合物は市販されている。(3-アミノプロピル)トリメトキシシランは例えばSigma-Aldrichから購入できる。(3-アミノプロピル)トリエトキシシランもまた、Sigma-Aldrichから市販されている。
式(II):
Figure 2022523418000014
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランの場合、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・Rは、C-Cアルキル基を表す。
式(II)で示される有機C-Cアルコキシシランにおいて、基Rは、C-C12アルキル基を表す。このC-C12アルキル基は、飽和しており、直鎖または分岐であってよい。好ましくはRは、直鎖C-Cアルキル基を表す。好ましくは、Rは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基またはn-ドデシル基を表す。特に好ましくは、Rは、メチル基、エチル基、ヘキシル基またはn-オクチル基を表す。
式(II)で示される有機ケイ素化合物において、基RはC-Cアルキル基を表す。特に好ましくは、Rはメチル基またはエチル基を表す。
本発明の課題の解決に特に適した式(II)で示される有機ケイ素化合物は、
・メチルトリメトキシシラン
Figure 2022523418000015
・メチルトリエトキシシラン
Figure 2022523418000016
・エチルトリメトキシシラン
Figure 2022523418000017
・エチルトリエトキシシラン
Figure 2022523418000018
・n-プロピルトリメトキシシラン(プロピルトリメトキシシランともいう)
Figure 2022523418000019
・n-プロピルトリエトキシシラン(プロピルトリエトキシシランともいう)
Figure 2022523418000020
・n-ヘキシルトリメトキシシラン(ヘキシルトリメトキシシランともいう)
Figure 2022523418000021
・n-ヘキシルトリエトキシシラン(ヘキシルトリエトキシシランともいう)
Figure 2022523418000022
・n-オクチルトリメトキシシラン(オクチルトリメトキシシランともいう)
Figure 2022523418000023
・n-オクチルトリエトキシシラン(オクチルトリエトキシシランともいう)
Figure 2022523418000024
・n-ドデシルトリメトキシシラン(ドデシルトリメトキシシランともいう)、および/または
Figure 2022523418000025
・n-ドデシルトリエトキシシラン(ドデシルトリエトキシシランともいう)
Figure 2022523418000026
である。
別の好ましい実施態様では、本発明の組成物は、以下:
・メチルトリメトキシシラン
・メチルトリエトキシシラン
・エチルトリメトキシシラン
・エチルトリエトキシシラン
・プロピルトリメトキシシラン
・プロピルトリエトキシシラン
・ヘキシルトリメトキシシラン
・ヘキシルトリエトキシシラン
・オクチルトリメトキシシラン
・オクチルトリエトキシシラン
・ドデシルトリメトキシシランおよび/または
・ドデシルトリエトキシシラン
からなる群から選択され、水と反応させ得る、1以上の式(II)で示される有機C-Cアルコキシシランを混合することにより得られる生成物(a)を含むことを特徴とする。
式(I)および(II)で示される特定のC-Cアルコキシシランを水と混合すると、非常に特に有利な特性を有する生成物(a)が得られた。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)メチルトリメトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)エチルトリエトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)メチルトリエトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)プロピルトリエトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)へキシルトリエトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
一実施態様において、非常に特に好ましいのは、
(a)下記:
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
(a2)オクチルトリエトキシシランと、
(a3)水
とを混合して得られる生成物を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物である。
構造基(a1)と(a2)の両方のシランは、それぞれ、加水分解中に水と反応し、後の縮合時に互いに反応するため、生成物(a)に至る反応は複雑であり、モノマーシラン縮合物とオリゴマーシラン縮合物との混合物が混合により形成される。(a1)が(a2)および(a3)と混合される時、以下の反応が開始されると考えられる。
式(I)で示されるC-Cアルコキシシランの水による加水分解(例として、3-アミノプロピルトリエトキシシランを使用する反応スキーム):
Figure 2022523418000027
使用する水の量(a3)に応じて、用いるC-Cアルコキシシラン(a1)につき加水分解反応が数回起こることもある。
Figure 2022523418000028
または、
Figure 2022523418000029
式(II)で示されるC-Cアルコキシシランの水による加水分解(例として、メチルトリメトキシシランを使用する反応スキーム):
Figure 2022523418000030
使用する水の量(a3)に応じて、用いるC-Cアルコキシシラン(a2)ごとに加水分解反応が数回起こることもある。
Figure 2022523418000031
または、
Figure 2022523418000032
加水分解反応は発熱性であるため、C-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)と水(a3)との反応混合物を撹拌または混合することが、放熱性の向上に特に有利であることがわかった。
生成物(a)をもたらす、有機C-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)と水(a3)との反応は、種々の方法により行うことができる。1つの可能性は、所望の量の水(a3)を反応容器または反応器に導入し、次いでC-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)を加えることである。
別の実施態様では、最初に反応容器または反応器において適量のC-Cアルコキシシラン(a1)をC-Cアルコキシシラン(a2)と混合し、次いで、所望の量の水(a3)を加える。
水は、連続して、分割して、または総量として直接、添加できる。要求される温度制御を確実に行うため、好ましくは、反応混合物を冷却する、および/または水の添加量および添加速度を調節する。所望の温度範囲を維持するために、式(I)および(II)で示されるシランの混合物に必要な量の水を連続的に滴下して加えることが特に適切であることがわかった。
用いるシランの量に依存するが、添加および反応は2分から72時間の間に実施してよい。
-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)の高い反応性により、それらが水(a3)と反応する場合、それぞれ加水分解シランと縮合シランの複合混合物が形成される。これらの混合物の正確な組成は、主に、成分(a1)、(a2)および(a3)が、それぞれ、生成物(a)をもたらす反応において用いられるモル量によって決まる。
本発明に至る研究は、C-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)ならびに水(a3)を特定のモル比で混合し、それにより特定のモル比で互いに反応した場合に、本発明の組成物をケラチン物質に適用した際に安定で耐性のあるコーティングを生成できることを示した。
有機C-Cアルコキシシラン(a1)と比べてモル過剰の有機C-Cアルコキシシラン(a2)を使用することが特に好ましいことが見出された。非常に好ましくは、シラン(a2)と(a1)とは、3.0~8.0、好ましくは3.5~7.5、より好ましくは4.0~7.0、さらにより好ましくは4.5~6.5、最も好ましくは5.4~5.9のモル比(a2)/(a1)で混合される。
生成物(a)をもたらす反応においてこれらのモル比(a2)/(a1)を維持することにより、アミノアルキル基(すなわち、式(I)のシランから誘導された構造単位-L-NH)を互いに最適な距離で含むシラン縮合物を確実に得ることが可能である。これに関連して、シラン縮合物中のアミノアルキル基は、ケラチン物質への接着を達成するリンカーとして作用すると想定されている。シラン縮合物に含まれるこれらのリンカーユニットが少なすぎる場合、本発明の調製物を使用する際に、シランコーティングがケラチン物質に最適に付着しないというリスクがある。一方で、シラン縮合物中に存在するこれらのリンカーユニットが多すぎる場合、非常にかさばる分子構造が形成されるため、この場合もシランコーティングとケラチン物質との接着は最適でないと思われる。
<例>
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン モル質量=221.37g/モル
(a2)メチルトリメトキシシラン モル質量=136.22g/モル
266.6gの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(1.204モル)を反応容器に入れた。撹拌しながら、933.4gのメチルトリメトキシシラン(6.852モル)を室温で加えた。
モル比(a2)/(a1)は(6.852mol)/(1.204mol)=5.69である。
<例>
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン モル質量=221.37g/モル
(a2)メチルトリメトキシシラン モル質量=136.22g/モル
(a2)エチルトリエトキシシラン モル質量=192.33g/モル
266.6gの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(1.204モル)を反応容器に入れた。撹拌しながら、466.6gのメチルトリメトキシシラン(3.426モル)および658.922g(3.426モル)のエチルトリエトキシシランを室温で加えた。
モル比(a2)/(a1)は(3.426モル+3.426モル)/(1.204モル)=5.69である。
別の非常に特に好ましい実施態様において、ケラチン物質を処理するための化粧品組成物は、有機C-Cアルコキシシラン(a1)および有機C-Cアルコキシシラン(a2)を、3.0~8.0、好ましくは3.5~7.5、より好ましくは4.0~7.0、さらにより好ましくは4.5~6.5、非常に特に好ましくは5.4~5.9のモル比(a2)/(a1)で互いに混合し、生成物(a)を得ることを特徴とする。
ここで、有機C-Cアルコキシシラン(a1)は、式(I)で示される有機C-Cアルコキシシランである。有機C-Cアルコキシシラン(a2)は、式(II)で示される有機C-Cアルコキシシランである。
ケラチン物質上に特に良好なコーティングを生成する剤を調製するために、生成物(a)を生成するために準化学量論量の水(a3)を用いることが明らかに非常に好ましいことが見出された。この場合、用いる水の量は、Si原子上に存在する加水分解性C-Cアルコキシ基、すなわち、アルコキシシラン基の全てを加水分解するために理論的に必要とされる量より少ない。従って、有機C-Cアルコキシシランの部分加水分解が特に好ましい。
-Cアルコキシシラン(a1)と水(a3)も、特定のモル比で優先的に反応する。有機C-Cアルコキシシラン(a1)と水(a3)を4.0~9.5、好ましくは4.5~9.0、より好ましくは5.0~8.5、さらにより好ましくは5.5~8.0、最も好ましくは5.8~6.4のモル比(a3)/(a1)で混合して生成物(a)を得る場合に最良の結果が得られた。これらのモル比が維持される場合、水(a3)は、特にC-Cアルコキシシラン(a1)と比べて5.8~6.4倍のモル過剰で使用される。
<例>
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン モル質量=221.37g/モル
(a3)水 モル質量=18.02g/モル
266.6gの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(1.204モル)を反応容器に入れた。撹拌しながら、933.4gのメチルトリメトキシシラン(6.852モル)を室温で加えた。続いて、133.4gの水(7.403モル)を撹拌しながらゆっくりと加えた。
モル比(a3)/(a1)は(7.403モル)/(1.204モル)=6.15である。
別の非常に特に好ましい実施態様において、ケラチン物質を処理するための化粧品組成物は、有機C-Cアルコキシシラン(a1)と水(a3)とを4.0~9.5、好ましくは4.5~9.0、より好ましくは5.0~8.5、さらにより好ましくは5.5~8.0、最も好ましくは5.8~6.4のモル比(a3)/(a1)で互いに混合し、生成物(a)を得ることを特徴とする。
ここで、有機C-Cアルコキシシラン(a1)は、上記式(I)で示される有機C-Cアルコキシシランである。
-Cアルコキシシラン(a2)と水(a3)も、特定のモル比で優先的に反応する。有機C-Cアルコキシシラン(a2)と水(a3)を0.1~3.5、好ましくは0.3~3.0、より好ましくは0.5~2.5、さらにより好ましくは0.7~2.0、最も好ましくは0.9~1.3のモル比(a3)/(a2)で混合して生成物(a)を得る場合に最良の結果が得られた。
これらのモル比が維持される場合、水(a3)は、特にC-Cアルコキシシラン(a1)とほぼ同量で使用される。
<例>
(a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン モル質量=221.37g/モル
(a2)メチルトリメトキシシラン モル質量=136.22g/モル
(a3)水 モル質量=18.02g/モル
266.6gの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(1.204モル)を反応容器に入れた。撹拌しながら、933.4gのメチルトリメトキシシラン(6.852モル)を室温で加えた。続いて、133.4gの水(7.403モル)を撹拌しながらゆっくりと加えた。
モル比(a3)/(a2)は(7.402モル)/(6.852モル)=1.08である。
(3-アミノプロピル)トリエトキシシランは、シラン1分子あたり3つの加水分解性エトキシ基を有する。
メチルトリメトキシシランは、シラン1分子あたり3つの加水分解性メトキシ基を有する。
加水分解可能なC-Cアルコキシ基の合計=[(1.204モル)×3]+[(6.852モル)×3]=24.168モル。133.4gの水(7.403モル)を添加すると、シランに存在するC-Cアルコキシ基の30.6%(3分の1弱)が加水分解された。
別の特に好ましい実施態様において、ケラチン物質を処理するための化粧品組成物は、C-C有機アルコキシシラン(a2)と(a3)水とを、0、1~3.5、好ましくは0.3~3.0、より好ましくは0.5~2.5、さらにより好ましくは0.7~2.0、最も好ましくは0.9~1.3のモル比(a3)/(a2)で含み、生成物(a)を得ることを特徴とする。
ここで、有機C-Cアルコキシシラン(a2)は、上記式(II)の有機C-Cアルコキシシランである。
有機C-Cアルコキシシラン(a1)と有機C-Cアルコキシシラン(a2)および水(a3)とからの生成物(a)の調製は、例えば、反応容器または反応器において、好ましくは、二重壁反応器、外部熱交換器を備えた反応器、管状反応器、薄膜蒸発器を備えた反応器、流下膜蒸発器を備えた反応器、および/または付属凝縮器を備えた反応器において行うことができる。
少量の調製に非常に適した反応容器は、例えば、化学反応によく使われている1リットル容、3リットル容または5リットル容のガラス製フラスコ、例えば、すり合わせ共栓付きの3リットル容の一口フラスコまたは多口フラスコである。
反応器は、ある反応が起こって所定の条件下で制御されるよう特に設計および製造された狭い空間(コンテナ、容器)である。
より大きいアプローチでは、金属製反応器での反応の実施が有利であることが見出された。典型的な反応器は、例えば、10リットル、20リットルまたは50リットルの容量を含み得る。製造地域のためのより大きな反応器は、100リットル、500リットルまたは1000リットルの充填容量を含むこともできる。
二重壁反応器は、2つの反応器シェルまたは反応器壁を有し、2つの壁の間の領域に温度調節流体が循環する。これにより、温度を必要な値に特に良好に調節できる。
また、反応器、特に熱交換面を大きくした二重壁反応器の使用が特に適していることが見出された。これにより、熱交換を、内部設置により、または外部熱交換器を用いて、行うことができる。
対応する反応器は、例えば、IKA社のラボラトリー反応器である。ここでは、モデル「LR-2.ST」またはモデル「magic plant」が挙げられる。
使用できるその他の反応器は、薄膜蒸発器を備えた反応器である。その理由は、特に優れた熱放散を可能にし、従って、特に正確な温度制御ができるからである。薄膜蒸発器は、代替的に薄膜エバポレーターとも称される。薄膜蒸発器は、例えば、旭硝子株式会社から商業的に購入できる。
流下膜式蒸発器を備えた反応器では、蒸発は一般的に管内で行われる。即ち、蒸発させる液体(即ち、この場合は、工程(2)で除去するC-Cアルコール)は、連続した液膜として流れる。流下膜式蒸発器を備えた反応器も、様々な供給業者から商業的に入手できる。
特に高性能なケラチン処理剤を製造するためには、生成物(a)の製造において、特定の温度範囲を維持することが非常に有利であることが見出された。
これに関連して、工程(1)において最低温度を20℃にすることが、加水分解を十分な速度で進行させ、効率的な反応制御を確実にするのに特に適していることが見出された。
しかし、一方で、反応混合物を70℃より高い温度に加熱することは好ましくは回避されるべきである。高すぎる温度で製造を行うと、おそらく、望ましくないまたは過剰な重合または縮合反応がこの時点で起こり、その結果、後の剤適用の際にケラチン物質に付着するフィルムを形成できなくなる。従って、高すぎる温度で製造された剤を染色方法で用いると、十分高度な色強度を得ることはできない。
この理由から、C-C有機アルコキシシラン(a1)とC-C有機アルコキシシラン(a2)水(a3)との反応は、好ましくは20~70℃の温度で実施される。
ここで示す温度範囲は、C-Cアルコキシシラン(a1)と(a2)と水(a3)との混合物を調節すべき温度を意味する。この温度は、例えば、校正された温度計をこの混合物の中に突出させることにより測定できる。好ましくは、1以上の有機C-Cアルコキシシランと水との反応は、20℃~70℃、好ましくは20~65℃、より好ましくは20~60℃、さらにより好ましくは20~55℃、さらにより好ましくは20~50℃、最も好ましくは20~45℃の温度で起こる。
別の実施態様において、特に好ましいケラチン物質(特にケラチン繊維)を処理するための化粧品組成物は、
(a)下記:
(a1)式(I):
Figure 2022523418000033
[式中、
・Lは、直鎖または分岐鎖の二価C-C20アルキレン基であり、
・Rは、C-Cアルキル基を表す]
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
(a2)式(II):
Figure 2022523418000034
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・Rは、C-Cアルキル基を表す]
で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
(a3)水
とを、20℃~70℃、好ましくは20~65℃、より好ましくは20~60℃、さらに好ましくは20~55℃、さらにより好ましくは20~50℃、特に好ましくは20~45℃の温度で混合して得られる生成物を含むものである。
好ましいおよび特に好ましい温度範囲への調節は、反応容器または反応器の温度を調節することにより実施できる。例えば、反応容器または反応器は、例えば水浴またはシリコーンオイル浴であってよい温度制御浴によって外側から囲まれていてもよい。
二重壁反応器において反応を行う場合は、反応室を囲む2つの壁によって形成される空間に、温度制御された液体を通すこともできる。
反応混合物の積極的な加熱を行わないこと、および周囲環境を超えた温度上昇が加水分解の発熱によってのみもたらされることがさらに好ましい場合がある。発熱反応工程により反応混合物が強く加熱されると、再び冷却が必要となる。
有機C-Cアルコキシシランと水との反応は、好ましくは常圧で、即ち1013mbar(1013hPa)の圧力で実施する。
本発明の組成物は、様々な比率で生成物(a)を含み得る。当業者は、ケラチン物質へのシランコーティングの所望する厚みに応じてこれを決定する。
組成物がその総重量に基づき、30.0~85.0重量%、好ましくは35.0~80.0重量%、より好ましくは40.0~75.0重量%、さらにより好ましくは45.0~70.0重量%、最も好ましくは50.0~65.0重量%の総量で1以上の生成物(a)を含む場合に、特に保存安定性のある組成物を得ることができる。
さらなる実施態様において、組成物の総重量に基づき、30.0~85.0重量%、好ましくは35.0~80.0重量%、より好ましくは40.0~75.0重量%、さらにより好ましくは45.0~70.0重量%、非常に特に好ましくは50.0~65.0重量%の総量で1以上の生成物(a)を含む、ケラチン物質を処理するための化粧品組成物が、非常に特に好ましい。
<組成物におけるC-Cアルコール(b)の含有量>
前述のように、反応性C-Cアルコキシシラン(a1)と(a2)を水(a3)と混合すると、ケイ素原子に直接配置するC-Cアルコキシ基が加水分解される加水分解反応が開始され、対応するC-Cアルコールが放出される。
加水分解中に形成される部分的または完全に加水分解されたシランは、これらの異なる加水分解度のシランが互いに縮合する後の反応を受け得る反応性化合物である。
とりわけ、以下の縮合反応が起こり得ると考えられている((3-アミノプロピル)トリエトキシシランとメチルトリメトキシシランの混合物を用いて示される可能な縮合反応)。
Figure 2022523418000035
および/または
Figure 2022523418000036
および/または
Figure 2022523418000037
および/または
Figure 2022523418000038
および/または
Figure 2022523418000039
および/または
Figure 2022523418000040
および/または
Figure 2022523418000041
上記の例示的な反応スキームでは、それぞれの場合において二量体への縮合が示されているが、いくつかのシラン原子を有するオリゴマーへのより高度な縮合も可能であり、好ましい。
部分的に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a1)と完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a1)のいずれもが、まだ反応していない一部または完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a1)と縮合する縮合反応に関与できる。この場合、(a1)タイプのC-Cアルコキシシランはそれ自身と反応する。
さらに、部分的に加水分解された、並びに、完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a2)もまた、まだ反応していない一部または完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a1)と縮合する縮合反応に関与できる。この場合、(a1)タイプのC-Cアルコキシシランは、(a2)タイプのC-Cアルコキシシランと反応する。
さらに、部分的に加水分解された、並びに、完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a2)もまた、まだ反応していない一部または完全に加水分解されたC-Cアルコキシシラン(a2)と縮合する縮合反応に関与できる。この場合、(a2)タイプのC-Cアルコキシシランはそれ自身と反応する。
おそらく、(a1)、(a2)および(a3)を混合して調製した製品には、これらすべての二量体およびオリゴマーのシラン縮合物の混合物が含まれる。
上に示した反応スキームからわかるように、縮合反応は次々にC-Cアルコール(例えば、エタノールおよび/またはメタノール)または水を放出し、上記反応のバランスが凝縮物側にどの程度あるかに応じた量のC-Cアルコール/水が放出される。
縮合反応の程度は、最初に添加した水(a3)の量によりある程度決められる。縮合が部分縮合となるような水の量が好ましい。本明細書において「部分縮合」とは、存在するシランの縮合性基の全てが互いに反応しないので、得られる有機ケイ素化合物が、一分子当たり平均して少なくとも1つの加水分解性/縮合性基をなお有していることを意味する。
縮合反応で放出されるC-Cアルコールおよび水の量は、その含有量を分析的に決定でき、種々の分離方法(例えば、蒸留など)によって反応混合物から除去できる副生成物と見なされる。したがって、調製物に含まれるすべてのC-Cアルコールおよび水は、生成物(a)の定義には含まれない。本発明の意味の範囲において生成物(a)は、もっぱら、二量体若しくはオリゴマーのシラン縮合物、または、対応するシラン縮合物の混合物をいう。
ケラチン物質に本発明の調製物を適用する場合、安定で、密着性があり、均一なコーティングの生成は、所望の適用特性を達成するための基本的な前提条件である。特に着色化合物を適当な耐性のあるコーティングに組み込むことができる場合、強く持続性のある着色を得ることができる。この目的のためには、本発明の組成物中のC-Cアルコールの含有量を可能な限り低く保つことが不可欠であることが見出された。
このため、本発明の組成物は1以上のC-Cアルコールを0.001~10.0重量%の総量で含む必要がある。
本発明の目的のために、C-Cアルコールは、1~6個の炭素原子を含む1つ以上のヒドロキシ基を有するアルコールである。これらのアルコールは、直鎖または分岐、飽和またはモノ-若しくはポリ-不飽和であってよい。C-Cモノアルコールは、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノールおよび3-ヘキサノールからなる群からのアルコールを意味する。2つのヒドロキシル基を有するC-Cアルコールには、エチレングリコール、1,2-プロパンジオールおよび1,3-プロパンジオールが含まれる。3つのヒドロキシル基を有するC-Cアルコールは、例えばグリセロールである。
これらの重量仕様に準拠するために、一方で、生成物(a)をもたらす反応中に放出されるC-Cアルコールを反応混合物から可能な限り完全に除去する必要がある。
さらに、本発明の調製物に、他のC-Cアルコールを過剰量で添加してはならない。
-Cアルコールの総含有量が10.0重量%である調製物をケラチン物質に適用する場合、十分に高い色強度の染色が得られた。
しかしながら、C-Cアルコールの総含有量が、組成物の総重量に基づき0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~4.0重量%の総量に制限され得る場合に、さらに良好な結果が得られた。
さらなる実施態様において、組成物の総重量に基づいて、
(b)総量で0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~5.0重量%の1以上のC-Cアルコールを含む組成物が非常に特に好ましい。
ここで、C1-C6アルコールの含有量の決定または測定は、好ましくは調製物の調製後48時間以内、非常に好ましくは24時間以内、すなわち、(a1)、(a2)、(a3)の3つの成分を混合することにより生成物(a)を得た後、それぞれ48時間または24時間以内に行われる。
言い換えれば、組成物の総重量に基づいて、
(b)総量で0.01-10.0重量%、好ましくは0.01~9.0重量%、より好ましくは0.1~8.0重量%、さらにより好ましくは0.5~7.0重量%、非常に好ましくは0.5~5.0重量%の1以上のC-Cアルコールを含む(ここで、C-Cアルコールの含有量の決定は、3つの成分(a1)、(a2)および(a3)を混合して生成物(a)を得た後24時間以内に行われる)組成物が特に好ましい。
本発明の調製物中のC-Cアルコールの含有量の決定は、種々の分析方法によって実施することができる。1つの可能な測定法はGC-MSによる測定である。質量分析カップリングを備えるガスクロマトグラフィーは、ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析計(MS)とのカップリングである。全体的な手順または機器のカップリングは、GC-MS、GC/MSまたはGCMSとも略される。
-Cアルコールの含有量を測定するために、調製物のサンプルを、例えば非極性カラムでの二重測定においてガスクロマトグラフィーにより分析できる。指定された成分の識別は、ライブラリ比較スペクトル(NISTやWileyなど)を使用した質量分析により実施できる。平均値は、二重測定のそれぞれから形成される。定量化は、例えば、内部標準キャリブレーション(例えば、メチルイソブチルケトンによる)によって実施し得る。
先に記載した通り、メトキシシランまたはエトキシシラン基を有するC-Cアルコキシシラン(a1)および(a2)が、本発明の方法において非常に好ましく用いられる。これらは、その沸点に起因して減圧蒸留により反応混合物から容易に除去できるメタノールおよびエタノールを加水分解および縮合の際に放出するという利点を有する。
特に好ましくは、メタノール含有量(b1)は、本発明の組成物において可能な限り低減される。組成物がその総重量に基づき、0.01~9.0重量%、好ましくは0.01~8.0重量%、より好ましくは0.01~7.0重量%、最も好ましくは0.01~4.0重量%のメタノール(b1)を含む場合に、特に良好で耐性のあるコーティングを得ることができる。
さらなる実施態様において、組成物の総重量に基づいて、
(b1)0.01~9.0重量%、好ましくは0.01~8.0重量%、より好ましくは0.01~7.0重量%、最も好ましくは0.01~4.0重量%のメタノールを含む組成物が非常に特に好ましい。
本発明の組成物中のメタノール含有量の測定は、好ましくは、調製物の調製後48時間以内、非常に好ましくは24時間以内、すなわち、3つの成分(a1)、(a2)および(a3)を混合して生成物(a)を得た後、それぞれ48時間以内および24時間以内に実施される。
言い換えると、組成物の総重量に基づいて、
(b1)0.01~9.0重量%、好ましくは0.01~8.0重量%、より好ましくは0.01~7.0重量%、最も好ましくは0.01~4.0重量%のメタノールを含む(ここで、メタノールの含有量の決定は、3つの成分(a1)、(a2)、および(a3)を混合して製品(a)を得た後24時間以内に行う)組成物が特に好ましい。
さらに、本発明の組成物中のエタノール含有量(a2)が特定の値の範囲内にある場合も特に好ましい。組成物が、その総重量に基づき、0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~4.0重量%のエタノール(b2)を含む場合に、特に良好で耐性のあるコーティングを得ることができる。
さらなる実施形態において、組成物の総重量に基づいて、
(b2)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~4.0重量%のエタノールを含む組成物が非常に特に好ましい。
本発明の組成物中のエタノール含有量の測定も、好ましくは、調製物の調製後48時間以内、非常に好ましくは24時間以内、すなわち、3つの成分(a1)、(a2)および(a3)を混合して生成物(a)を得た後、それぞれ48時間以内および24時間以内に実施される。
言い換えると、組成物の総重量に基づいて、
(b2)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~4.0重量%のエタノールを含む(ここで、エタノールの含有量の決定は、3つの成分(a1)、(a2)、および(a3)を混合して製品(a)を得た後24時間以内に行う)組成物が特に好ましい。
上述したC-Cアルコールの最大量の順守は、例えば、反応混合物からC-Cアルコールを除去することによって達成できる。蒸留によるC-Cアルコールの除去が特に好ましい方法である。
これに関連して、70℃を超える過度に高い温度により、後のケラチン処理の際にケラチン物質上に閉塞した耐性のあるフィルムとして堆積するには大きすぎる高分子量の生成物の方へ、縮合がシフトすると考えられる。このため、C-Cアルコールを反応混合物から除去する際は、20~70℃の温度範囲を維持することが特に好ましい。
反応混合物から発生したC-Cアルコールを除去する際は、20℃~65℃、好ましくは20~60℃、より好ましくは20~55℃、さらにより好ましくは20~50℃、最も好ましくは20~45℃の温度範囲に維持することが特に好ましい。
この特定の温度範囲もまた、C-Cアルコキシシランを反応混合物から除去する際に反応混合物を調節すべき温度を意味する。この温度は、例えば、キャリブレーションされた温度計をこの混合物の中に突出させることにより測定できる。
-Cアルコールの除去において、本発明に従うおよび好ましい温度範囲の設定を、例えば、反応容器または反応器を加熱若しくは冷却することにより、例えば、反応容器を加熱マントル内に配置することにより、または温度制御された浴(例えば水浴またはシリコーンオイル浴)を用いて外側から反応容器を囲むことにより実施できる。
二重壁反応器において反応を行う場合は、反応室を囲む2つの壁によって形成される空間に、温度制御された液体を通すこともできる。
本発明に必須の温度範囲を超えず、放出されたC-Cアルコールを可能な限り完全に除去することを確実にするために、C-Cアルコールを好ましくは(常圧と比べて)減圧下で除去する。これに関連して、蒸留装置を用いて反応混合物からC-Cアルコールを蒸留することが特に有利であることが見出された。この蒸留時、圧力を、好ましくは10~900mbar、より好ましくは10~800mbar、さらにより好ましくは10~600mbar、最も好ましくは10~300mbarに設定する。
真空蒸留は、通常市販されている真空ポンプおよび蒸留装置を使用できる、一般的な化学的方法である。蒸留装置は、反応容器または反応器に取り付けることができる。
減圧蒸留の後、揮発性アルコールおよび必要に応じて蒸留水を凝縮でき、液体留出物として受器に回収できる。蒸留は、任意に、蒸発したアルコール/水を冷却器で冷却しながら実施できる。減圧は、従来技術において一般的に既知の方法、典型的には真空ポンプを用いて印加できる。
<調製物中の含水率(c)>
上記反応スキームが示すように、含水量が高すぎると、反応平衡がシラン凝縮物の側からモノマーシランの側に戻る可能性がある。この理論に限定されることなく、この文脈では、とりわけ、十分に大量のオリゴマーシラン縮合物の存在が、ケラチン物質上に均一で耐性のあるコーティングを達成するために不可欠であり、これも十分に高い強度の染色を生成するための基本的な前提条件であると想定される。
このため、本発明の組成物中の含水量を、水(c)0.001~10.0重量%の値に制限することが本発明にとって不可欠である。含水率(c)が10.0重量%である調製物をケラチン物質に塗布すると、十分に高い色強度の染色が得られた。
しかしながら、組成物が、組成物の総重量に基づき、0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~7.0重量%、さらに好ましくは0.2~5.0重量%、最も好ましくは0.5~3.0重量%の水(c)を含む場合に、さらに良好な結果が得られた。
さらなる実施態様において、組成物の総重量に基づき、
(c)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~7.0重量%、より好ましくは0.2~5.0重量%、最も好ましくは0.5~3.0重量%の水を含む組成物が、非常に特に好ましい。
本発明の組成物中の水分含有量の測定は、好ましくは、調製物の調製後48時間以内、非常に好ましくは24時間以内、すなわち、(a1)、(a2)、(a3)の3つの成分を混合することによって生成物(a)を得た後、それぞれ48時間以内および24時間以内に行われる。
言い換えると、組成物の総重量に基づいて、
(c)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~7.0重量%、さらに好ましくは0.2~5.0重量%、最も好ましくは0.5~3.0重量%の水を含む(ここで、水の含有量の測定は、3つの成分(a1)、(a2)および(a3)を混合することによって生成物(a)を得た後24時間以内に行われる)組成物が特に好ましい。
本発明の調製物中の水分含有量の決定は、種々の既知の分析方法によって実施できる。1つの可能性はGC-MSによる測定である。質量分析カップリングを備えるガスクロマトグラフィーは、ガスクロマトグラフ(GC)と質量分析計(MS)とのカップリングである。全体的な手順または機器のカップリングは、GC-MS、GC/MS、またはGCMSとも略される。別の可能性は、滴定、例えばカールフィッシャー滴定による水分含有量の決定である。
別の可能性は、定量的NMRスペクトル、定量的H-NMRスペクトルによる水分含有量の決定である。
<組成物中の他の成分>
場合により、本発明の組成物は、1以上のさらなる化粧品成分を含み得る。
工程(3)において任意に使用してよい化粧品成分は、生成物に更なる有益な特性を付与するのに適したあらゆる成分であり得る。例えば、方法の工程(3)においては、溶媒、増粘剤またはフィルム形成ポリマー;非イオン性、カチオン性、アニオン性または双性イオン性/両性イオン性の界面活性剤からなる群から選択される界面活性化合物;顔料、直接染料、酸化染料前駆体からなる群から選択される着色化合物;C-C30脂肪アルコール、炭化水素化合物、脂肪酸エステルからなる群から選択される脂肪成分;pH調整剤に属する酸および塩基;香料、防腐剤、植物抽出物、およびタンパク質加水分解物であってよい。
これらの他の物質の選択は、剤の所望の特性に応じて、当業者により行われる。その他の任意成分、およびこれらの成分の使用量については、当業者に知られている関連マニュアルを参照されたい。
これに関連して、工程(3)において、ケラチン処理剤の安定性、特に保存安定性をさらに向上させる化粧品成分を使用することが特に好ましいことが見出された。これに関連して、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選択される1以上の化粧品成分の添加(3)が、組成物の安定性を高めるという点で特に有益であることが分かった。
別の非常に特に好ましい実施態様では、本発明の方法は、
(3)ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選択される1以上の化粧品成分を添加することを特徴とする。
ヘキサメチルジシロキサンは、CAS番号107-46-0を有し、例えばSigma-Aldrichから商業的に購入できる。
Figure 2022523418000042
オクタメチルトリシロキサンは、CAS番号107-51-7を有し、Sigma-Aldrichから市販されている。
Figure 2022523418000043
デカメチルテトラシロキサンは、CAS番号141-62-8を有し、Sigma-Aldrichから市販されている。
Figure 2022523418000044
ヘキサメチルシクロトリシロキサンは、CAS番号541-05-9を有する。
オクタメチルシクロテトラシロキサンは、CAS番号556-67-2を有する。
デカメチルシクロペンタシロキサンは、CAS番号541-02-6を有する。
特に高い保存安定性を有する組成物を得るために、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選択される化粧品成分の添加が非常に好ましいことが明らかになった。
さらなる実施態様において、非常に特に好ましい本発明の考案物は、
(d)ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選択される1以上の化粧品成分を含む組成物である。
明らかに、ヘキサメチルジシロキサンを含む組成物が特に安定であることが証明されているため、ヘキサメチルジシロキサン(d)の使用が特に好ましい。好ましくは、本発明の組成物(d)は、10.0~50.0重量%、好ましくは15.0~45.0重量%、より好ましくは20.0~40.0重量%、さらにより好ましくは25.0~35.0重量%、最も好ましくは31.0~34.0重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む。
さらなる実施態様において、非常に特に好ましい本発明の考案物は、組成物の総重量に基づいて、(d)10.0~50.0重量%、好ましくは15.0~45.0重量%、より好ましくは20.0~40.0重量%、さらにより好ましくは25.0~35.0重量%、最も好ましくは31.0~34.0重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む組成物である。
<調製物のpH値>
別の実験では、本発明の調製物のpH値が縮合反応に影響し得ることが見出された。特にアルカリ性のpH値では、オリゴマーの段階で縮合が停止することが見出された。反応混合物が酸性であるほど、縮合が速く進みやすく、縮合時に生成されるシラン縮合物の分子量が高くなるようである。このため、組成物が、7.0~12.0、好ましくは7.5~11.5、より好ましくは8.5~11.0、最も好ましくは9.0~11.0のpHを有することが好ましい。
組成物の含水量は最大10.0重量%であり、好ましくはさらに低く設定される。特に、水分含有量が非常に少ない組成物の場合、従来技術で知られている通常の方法(組み合わせ電極またはpH指示紙を介したガラス電極によるpH値測定)でpHを測定することは困難である可能性がある。このため、本発明におけるpH値は、調製物を蒸留水と1:1の重量比で混合または希釈した後に得られる値である。
したがって、対応するpHは、例えば、本発明の組成物50gを蒸留水50gと混合した後に測定される。
他の特に好ましい実施態様では、本発明の組成物は、1:1の重量比で水と混合した後に、7.0~12.0、好ましくは7.5~11.5、より好ましくは8.5~11.0、非常に特に好ましくは9.0~11.0のpHを有することを特徴とする。
このアルカリ性のpHを調整するために、反応混合物にアルカリ化剤および/または酸性化剤を添加する必要があり得る。本発明の目的のためのpH値は、22℃の温度で測定されたpH値である。
例えば、アルカリ化剤として、アンモニア、アルカノールアミンおよび/または塩基性アミノ酸を使用できる。
アルカノールアミンは、少なくとも1つのヒドロキシル基を有するC-Cアルキル親を有する第一級アミンから選択してよい。好ましいアルカノールアミンは、2-アミノエタン-1-オール(モノエタノールアミン)、3-アミノプロパン-1-オール、4-アミノブタン-1-オール、5-アミノペンタン-1-オール、1-アミノプロパン-2-オール、1-アミノブタン-2-オール、1-アミノペンタン-2-オール、1-アミノペンタン-3-オール、1-アミノペンタン-4-オール、3-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、1-アミノ-2-メチルプロパン-2-オール、3-アミノプロパン-1,2-ジオール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオールからなる群から選択される。
したがって、特に好ましい実施態様は、本発明の剤が、アルカリ化剤として2-アミノエタン-1-オールおよび/または2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オールから選択されるアルカノールアミンを含むことを特徴とする。好ましいアミノ酸は、アミノカルボン酸、特にα-アミノカルボン酸およびω-アミノカルボン酸であり、α-アミノカルボン酸が特に好ましい。
本発明では、塩基性アミノ酸は、等電点pIが7.0より大きいアミノ酸である。
塩基性α-アミノカルボン酸は、少なくとも1つの不斉炭素原子を含む。本発明では、両方の存在し得るエナンチオマーを、特定の化合物またはその混合物として、特にラセミ体として同等に使用できる。しかし、本来好ましい異性体(通常はL-立体配置)を使用することが特に有利である。
塩基性アミノ酸は、好ましくは、アルギニン、リジン、オルニチンおよびヒスチジンから、特に好ましくはアルギニンおよびリジンからなる群から選択される。従って、別の特に好ましい実施態様では、本発明の剤は、アルカリ化剤が、アルギニン、リジン、オルニチンおよび/またはヒスチジンからなる群から選択される塩基性アミノ酸であることを特徴とする。
また、無機アルカリ化剤を使用することもできる。本発明において使用できる無機アルカリ化剤は、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムからなる群から選択される。
特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニア、2-アミノエタン-1-オール(モノエタノールアミン)、3-アミノプロパン-1-オール、4-アミノブタン-1-オール、5-アミノペンタン-1-オール、1-アミノプロパン-2-オール、1-アミノブタン-2-オール、1-アミノペンタン-2-オール、1-アミノペンタン-3-オール、1-アミノペンタン-4-オール、3-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、1-アミノ-2-メチルプロパン-2-オール、3-アミノプロパン-1,2-ジオール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール、アルギニン、リジン、オルニチン、ヒスチジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムである。
上記のアルカリ化剤以外にも、当業者には、pH値を微調整するための一般的な酸性化剤がよく知られている。本発明では、好ましい酸性化剤は、クエン酸、酢酸、リンゴ酸または酒石酸などの食品用酸、および希釈された鉱酸である。
<多成分包装ユニット(キット)>
上記組成物は、可能な限り低いC-Cアルコール含量と、特に低い水分含有量を有するシランブレンド(すなわち、シランブレンド)の保存安定形態である。
ケラチン物質の処理するための、ケラチン繊維を処理するための方法で用いる場合、ユーザーはこの保存安定性のあるブレンドを即用の剤に変換する必要がある。即用性剤は、通常、より高い水分含有量を有する。
この目的のために、ユーザーは、使用の直前に、上記の低水組成物(すなわち、シラン縮合物のブレンド)を1以上の他の組成物と混合することができる。ユーザーの利便性を高めるため、必要とされるすべての組成物は、多成分包装ユニット(キット)の形態でユーザーに提供され得る。
明らかに、染色方法で用いる場合、組成物は特に良好な適合性を示す。
本発明による調製物が染色方法で用いられる場合、1以上の発色化合物を用いることができる。着色化合物は、例えば、別個に調製された化粧品調製物(B)に含まれ得る。
本発明の第二の対象は、
・化粧品調製物(A)を含む第一包装ユニット、および
・化粧品調製物(B)を含む第二包装ユニット
を別個に含み、
・化粧品調製物(A)は、本発明の第一主題の説明において詳細に記載した組成物であり、
・化粧品調製物(B)は、顔料および/または直接染料からなる群から選択される少なくとも1つの着色化合物を含む、
ケラチン物質、特にヒトの毛髪を染色するための多成分包装ユニット(キット)である。
着色化合物は、好ましくは、顔料、直接染料、酸化染料、フォトクロミック染料およびサーモクロミック染料から、特に好ましくは顔料および/または直接染料から選択され得る。
本発明の意味における顔料は、25℃での水への溶解度が0.5g/L未満、好ましくは0.1g/L未満、さらに好ましくは0.05g/L未満の着色化合物である。水への溶解度は、例えば、下記方法により測定できる:0.5gの顔料をビーカーに秤取する。磁気撹拌棒を加える。次いで、1Lの蒸留水を添加する。この混合物をマグネチックスターラーで撹拌しながら25℃で1時間加熱する。この時間が経過しても顔料の未溶解成分が混合物中に見える場合、顔料の溶解度は0.5g/L未満である。おそらく微細に分散した顔料の強度が高いために、顔料-水混合物を視覚的に評価できない場合は、混合物をろ過する。未溶解顔料がろ紙上に残留する場合は、その顔料の溶解度は0.5g/L未満である。
適当な着色顔料は、無機起源および/または有機起源であってよい。
好ましい実施態様では、本発明の剤は、無機顔料および/または有機顔料の群からの少なくとも1つの着色化合物(b)を含むことを特徴とする。
好ましい着色顔料は、合成または天然の無機顔料から選択される。天然起源の無機着色顔料は、例えば、チョーク、黄土、アンバー、緑土、焼成テーラ・ディ・シエナまたはグラファイトから調製できる。また、黒色酸化鉄などの黒色顔料、ウルトラマリンまたは赤色酸化鉄などの有色顔料、および蛍光顔料または燐光顔料を、無機着色顔料として使用できる。
有色の金属酸化物、金属水酸化物および金属酸化物水和物、混合相顔料、硫黄含有ケイ酸塩、ケイ酸塩、金属硫化物、複合金属シアン化物、金属硫酸塩、クロム酸塩および/またはモリブデン酸塩が特に適している。好ましい着色顔料は、黒色酸化鉄(CI77499)、黄色酸化鉄(CI77492)、赤色および褐色酸化鉄(CI77491)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、CI 77007、pigment blue 29)、酸化クロム水和物(CI77289)、紺青(フェロシアン化鉄、CI77510)および/またはカルミン(コチニール)である。
着色真珠光沢顔料もまた、本発明の顔料の群からの特に好ましい着色剤である。これらは通常、雲母および/または雲母ベースであり、1以上の金属酸化物で被覆されている場合がある。雲母は層状ケイ酸塩に属する。これらのケイ酸塩の最も重要な代表例は、白雲母、金雲母、ソーダ雲母、黒雲母、鱗雲母およびマーガライトである。金属酸化物と組み合わせた真珠光沢顔料を製造するためには、主に白雲母または金雲母などの雲母を金属酸化物で被覆する。
天然の雲母の代替品として、1以上の金属酸化物で被覆された合成雲母を真珠光沢顔料として使用できる。特に好ましい真珠光沢顔料は、天然または合成の雲母(マイカ)をベースとし、上記した金属酸化物の1以上で被覆されたものである。金属酸化物の層の厚さを変えることで、それぞれの顔料の色を変えることができる。
別の好ましい実施態様では、本発明の剤は、有色の金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水和物、ケイ酸塩、金属硫化物、複合金属シアン化物、金属硫酸塩、ブロンズ顔料からなる群から、および/または少なくとも1つの金属酸化物および/または金属オキシ塩化物で被覆された雲母または雲母ベース着色化合物から選択される顔料の群からの少なくとも1つの着色化合物(b)を含んでなることを特徴とする。
更なる好ましい実施態様では、本発明の組成物は、二酸化チタン(CI 77891)、黒色酸化鉄(CI 77499)、黄色酸化鉄(CI 77492)、赤色および/または褐色酸化鉄(CI 77491、CI 77499)、マンガンバイオレット(CI 77742)、ウルトラマリン(スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、CI 77007、Pigment blue 29)、酸化クロム水和物(CI77289)、酸化クロム(CI 77288)および/または紺青(フェロシアン化鉄、CI77510)からなる群から選択される1以上の金属酸化物と反応した雲母または雲母ベース顔料から選択される少なくとも1つの着色化合物(b)を含んでなることを特徴とする。
特に適当な着色顔料の例は、Merck社からRona(登録商標)、Colorona(登録商標)、Xirona(登録商標)、Dichrona(登録商標)およびTimiron(登録商標)の商品名で、Sensient社からAriabel(登録商標)およびUnipure(登録商標)の商品名で、Eckart Cosmetic Colors社からPrestige(登録商標)の商品名で、Sunstar社からSunshine(登録商標)の商品名で市販されている。
商品名がColorona(登録商標)の特に好ましい着色顔料は、例えば以下である。
Colorona Copper,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄)
Colorona Passion Orange,Merck,Mica,CI 77491(酸化鉄),アルミナ
Colorona Patina Silver,Merck,雲母,CI 77499(酸化鉄),CI 77891(二酸化チタン)
Colorona RY,Merck,CI 77891(二酸化チタン),雲母,CI 75470(カーマイン)
Colorona Oriental Beige,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),CI 77491(酸化鉄)
Colorona Dark Blue,Merck,雲母,二酸化チタン,フェロシアン化鉄
Colorona Chameleon,Merck,CI 77491(酸化鉄),雲母
Colorona Aborigine Amber,Merck,雲母,CI 77499(酸化鉄),CI 77891(二酸化チタン)
Colorona Blackstar Blue,Merck,CI 77499(酸化鉄),雲母
Colorona Patagonian Purple,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄),CI 77891(二酸化チタン),CI 77510(フェロシアン化鉄)
Colorona Red Brown,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄),CI 77891(二酸化チタン)
Colorona Russet,Merck,CI 77491(二酸化チタン),雲母,CI 77891(酸化鉄)
Colorona Imperial Red,Merck,雲母,二酸化チタン (CI 77891),D&C RED NO.30(CI 73360)
Colorona Majestic Green,Merck,CI 77891(二酸化チタン),雲母,CI 77288(酸化クロムグリーン)
Colorona Light Blue,Merck,雲母,二酸化チタン(CI 77891),フェロシアン化鉄(CI 77510)
Colorona Red Gold,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),CI 77491(酸化鉄)
Colorona Gold Plus MP 25,Merck,雲母,二酸化チタン(CI 77891),酸化鉄(CI 77491)
Colorona Carmine Red,Merck,雲母,二酸化チタン,カーマイン
Colorona Blackstar Green,Merck,雲母,CI 77499(酸化鉄)
Colorona Bordeaux,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄)
Colorona Bronze,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄)
Colorona Bronze Fine,Merck, 雲母,CI 77491(酸化鉄)
Colorona Fine Gold MP 20,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),CI 77491(酸化鉄)
Colorona Sienna Fine,Merck,CI 77491(酸化鉄),雲母
Colorona Sienna,Merck,雲母,CI 77491(酸化鉄)
Colorona Precious Gold,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),シリカ,CI 77491(酸化鉄),酸化スズ
Colorona Sun Gold Sparkle MP 29,Merck,雲母,二酸化チタン,酸化鉄,雲母,CI 77891,CI 77491(EU)
Colorona Mica Black,Merck,CI 77499(酸化鉄),雲母,CI 77891(二酸化チタン)
Colorona Bright Gold,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),CI 77491(酸化鉄)
Colorona Blackstar Gold,Merck,雲母,CI 77499(酸化鉄)
商品名がXirona(登録商標)の他の特に好ましい着色顔料は、例えば以下である。
Xirona Golden Sky,Merck,シリカ,CI 77891(二酸化チタン),酸化スズ
Xirona Caribbean Blue,Merck,雲母,CI 77891(二酸化チタン),シリカ,酸化スズ
Xirona Kiwi Rose,Merck,シリカ,CI 77891(二酸化チタン),酸化スズ
Xirona Magic Mauve,Merck,シリカ,CI 77891(二酸化チタン),酸化スズ
また、商品名がUnipure(登録商標)の他の特に好ましい着色顔料は、例えば以下である。
Unipure Red LC 381 EM,Sensient CI 77491(酸化鉄),シリカ
Unipure Black LC 989 EM,Sensient,CI 77499(酸化鉄),シリカ
Unipure Yellow LC 182 EM,Sensient,CI 77492(酸化鉄),シリカ
別の実施態様では、本発明の剤は、有機顔料の群からの1以上の着色化合物(b)を含有してもよい。
本発明の有機顔料は、例えば、ニトロソ、ニトロアゾ、キサンテン、アントラキノン、イソインドリノン、イソインドリノン、キナクリドン、ペリノン、ペリレン、ジケトピロロピロール、インディゴ、チオインディド、ジオキサジンおよび/またはトリアリールメタン化合物からなる群から選択され得る、相応に不溶性の有機染料またはカラーラッカーである。
特に適当な有機顔料の例は、カーマイン、キナクリドン、フタロシアニン、ソルガム、カラーインデックスがCl 42090、CI 69800、CI 69825、CI 73000、CI 74100、CI 74160の青色顔料、カラーインデックスがCI 11680、CI 11710、CI 15985、CI 19140、CI 20040、CI 21100、CI 21108、CI 47000、CI 47005の黄色顔料、カラーインデックスがCI 61565、CI 61570、CI 74260の緑色顔料、カラーインデックスがCI 11725、CI 15510、CI 45370、CI 71105の橙色顔料、カラーインデックスがCI 12085、CI 12120、CI 12370、CI 12420、CI 12490、CI 14700、CI 15525、CI 15580、CI 15620、CI 15630、CI 15800、CI 15850、CI 15865、CI 15880、CI 17200、CI 26100、CI 45380、CI 45410、CI 58000、CI 73360、CI 73915および/またはCI 75470の赤色顔料である。
他の特に好ましい実施態様では、本発明の剤は、カーマイン、キナクリドン、フタロシアニン、ソルガム、カラーインデックスがCl 42090、CI 69800、CI 69825、CI 73000、CI 74100、CI 74160の青色顔料、カラーインデックスがCI 11680、CI 11710、CI 15985、CI 19140、CI 20040、CI 21100、CI 21108、CI 47000、CI 47005の黄色顔料、カラーインデックスがCI 61565、CI 61570、CI 74260の緑色顔料、カラーインデックスがCI 11725、CI 15510、CI 45370、CI 71105の橙色顔料、カラーインデックスがCI 12085、CI 12120、CI 12370、CI 12420、CI 12490、CI 14700、CI 15525、CI 15580、CI 15620、CI 15630、CI 15800、CI 15850、CI 15865、CI 15880、CI 17200、CI 26100、CI 45380、CI 45410、CI 58000、CI 73360、CI 73915および/またはCI 75470の赤色顔料からなる群から選択される有機顔料の群からの少なくとも1つの着色化合物(b)を含んでなることを特徴とする。
有機顔料はカラーペイントであってもよい。本発明の意味において、用語「カラーラッカー」は、吸収された染料の層を含んでなる粒子を意味しており、粒子および染料のユニットは、上記条件下で不溶性である。粒子は例えば無機物質であり得、これは、アルミニウム、シリカ、ホウケイ酸カルシウム、ホウケイ酸カルシウムアルミニウムまたはアルミニウムであり得る。
例えば、アリザリンカラーワニスを使用できる。
光および温度に対する優れた耐性のゆえに、本発明の手段において顔料を使用することが特に好ましい。また、使用する顔料が特定の粒度を有することが好ましい。この粒度は、一方では、形成されるポリマーフィルム中の顔料の均一な分布をもたらし、他方では、化粧品の適用後の荒れた毛髪または皮膚感触を回避する。従って、本発明では、少なくとも1種の顔料が1.0~50μm、好ましくは5.0~45μm、好ましくは10~40μm、14~30μmの平均粒度D50を有することが有利である。平均粒度D50は、例えば、動的光散乱(DLS)を用いて測定できる。
1種以上の顔料(b)は、本発明の剤の総重量に基づいて、各々の場合に、0.001~20重量%、0.05~5重量%の量で使用され得る。
着色化合物(b)として、本発明の組成物は、1以上の直接染料を含有してもよい。直接作用染料は、毛髪に直接作用し、色を形成するために酸化工程を必要としない染料である。直接染料は通常、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ染料、アントラキノン、トリアリールメタン染料、またはインドフェノールである。
本発明の意味における直接染料は、0.5g/Lより大きい25℃での水への溶解度(760mmHg)を有し、従って、顔料として扱われない。好ましくは、本発明の意味における直接染料は、1.0g/Lより大きい25℃での水への溶解度(760mmHg)を有する。特に、本発明の意味における直接染料は、1.5g/Lより大きい25℃での水への溶解度(760mmHg)を有する。
直接染料は、アニオン性直接染料、カチオン性直接染料および非イオン性直接染料に分類できる。
別の好ましい実施態様では、本発明の剤は、着色化合物(b)として少なくとも1つのアニオン性直接染料、カチオン性直接染料および/または非イオン性直接染料を含有することを特徴とする。
別の好ましい実施態様では、本発明の剤は、(b)少なくとも1つのアニオン性直接染料、カチオン性直接染料および/または非イオン性直接染料を含んでなることを特徴とする。
適当なカチオン性直接染料は、Basic Blue 7、Basic Blue 26、Basic Violet 2、Basic Violet 14、Basic Yellow 57、Basic Red 76、Basic Blue 16、Basic Blue 347(Cationic Blue 347 / Dystar)、HC Blue No. 16、Basic Blue 99、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87、Basic Orange 31、Basic Red 51 Basic Red 76を包含する。
非イオン性直接染料として、非イオン性ニトロおよびキノン染料並びに天然アゾ染料を使用できる。適当な非イオン性直接染料は、以下の国際名称または商品名で記載されているものである:HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、HC Yellow 6、HC Yellow 12、HC Orange 1、Disperse Orange 3、HC Red 1、HC Red 3、HC Red 10、HC Red 11、HC Red 13、HC Red BN、HC Blue 2、HC Blue 11、HC Blue 12、Disperse Blue 3、HC Violet 1、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Black 9の既知の化合物、および1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、1,4-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ-2-ニトロベンゼン、3-ニトロ-4-(2-ヒドロキシエチル)-アミノフェノール2-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-4,6-ジニトロフェノール、4-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-3-ニトロ-1-メチルベンゼン、1-アミノ-4-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ-5-クロロ-2-ニトロベンゼン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、1-(2’-ウレイドエチル)アミノ-4-ニトロベンゼン、2-[(4-アミノ-2-ニトロフェニル)アミノ]安息香酸、6-ニトロ-1,2,3,4-テトラヒドロキノキサリン、2-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、ピクラミン酸およびその塩、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸および2-クロロ-6-エチルアミノ-4-ニトロフェノール。
アニオン性直接染料は、酸性染料とも称される。酸性染料は、少なくとも1個のカルボン酸基(-COOH)および/または少なくとも1個のスルホン酸基(-SOH)を有する直接染料である。pH値に依存して、カルボン酸基またはスルホン酸基のプロトン化形態(-COOH、-SOH)は、それらの脱プロトン化形態(-OO、-SO 存在)と平衡関係を示す。プロトン化形態の割合は、pHの低下とともに増える。直接染料をその塩として使用する場合、カルボン酸基またはスルホン酸基は脱プロトン化形態で存在し、電気的中性を維持するために、対応する化学量論的に同等のカチオンで中和される。本発明の酸性染料は、そのナトリウム塩および/またはそのカリウム塩の形態でも使用できる。
本発明の意味における酸性染料は、0.5g/Lより大きい25℃での水への溶解度(760mmHg)を有し、従って、顔料として扱われない。好ましくは、本発明の意味における酸性染料は、1.0g/Lより大きい25℃での水への溶解度(760mmHg)を有する。
酸性染料のアルカリ土類塩(例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩)またはアルミニウム塩は、対応するアルカリ塩よりも低い溶解度をしばしば有する。これらの塩の溶解度が0.5g/L未満(25℃、760mmHg)の場合、それらは直接染料の定義に含まれない。
酸性染料の本質的な特徴は、アニオン性電荷を形成する能力であり、その原因となるカルボン酸基またはスルホン酸基は通常、様々な発色団系に結合している。適当な発色団系は、例えば、ニトロフェニレンジアミン、ニトロアミノフェノール、アゾ染料、アントラキノン染料、トリアリールメタン染料、キサンタン染料、ローダミン染料、オキサジン染料および/またはインドフェノール染料の構造に見られる。
例えば、下記群からの1以上の化合物が特に適した酸性染料として選択され得る:Acid Yellow 1(D&C Yellow 7、Citronin A、Ext. D&C Yellow No. 7、Japan Yellow 403、CI 10316、COLIPA n°B001)、Acid Yellow 3(COLIPA n°54、D&C Yellow N°10、Quinoline Yellow、E104、Food Yellow 13)、Acid Yellow 9(CI 13015)、Acid Yellow 17(CI 18965)、Acid Yellow 23(COLIPA n°29、Covacap Jaune W 1100(LCW)、Sicovit Tartrazine 85 E 102(BASF)、Tartrazine、Food Yellow 4、Japan Yellow 4、FD&C Yellow No. 5)、Acid Yellow 36(CI 13065)、Acid Yellow 121(CI 18690)、Acid Orange 6(CI 14270)、Acid Orange 7(2-Naphthol orange、Orange II、CI 15510、D&C Orange 4、COLIPA n°015)、Acid Orange 10(C.I. 16230;Orange G ナトリウム塩)、Acid Orange 11(CI 45370)、Acid Orange 15(CI 50120)、Acid Orange 20(CI 14600)、Acid Orange 24(BROWN 1;CI 20170;KATSU201;ナトリウム塩不含有;Brown No.201;RESORCIN BROWN;ACID ORANGE 24;Japan Brown 201;D & C Brown No.1)、Acid Red 14(C.I.14720)、Acid Red 18(E124、Red 18; CI 16255)、Acid Red 27(E 123、CI 16185、C-Rot 46、Real Red D、FD&C Red Nr.2、Food Red 9、Naphthol red S)、Acid Red 33(Red 33、Fuchsia Red、D&C Red 33、CI 17200)、Acid Red 35(CI C.I.18065)、Acid Red 51(CI 45430、Pyrosin B、Tetraiodfluorescein、Eosin J、Iodeosin)、Acid Red 52(CI 45100、Food Red 106、Solar Rhodamine B、Acid Rhodamine B、Red n°106 Pontacyl Brilliant Pink)、Acid Red 73(CI 27290)、Acid Red 87(Eosin、CI 45380)、Acid Red 92(COLIPA n℃53、CI 45410)、Acid Red 95(CI 45425、Erythtosine,Simacid Erythrosine Y)、Acid Red 184(CI 15685)、Acid Red 195、Acid Violet 43(Jarocol Violet 43、Ext. D&C Violet n°2、C.I. 60730、COLIPA n°063)、Acid Violet 49(CI 42640)、Acid Violet 50(CI 50325)、Acid Blue 1(Patent Blue、CI 42045)、Acid Blue 3(Patent Blue V、CI 42051)、Acid Blue 7(CI 42080)、Acid Blue 104(CI 42735)、Acid Blue 9(E 133、Patent blue AE、Amido blue AE、Erioglaucin A、CI 42090、C.I. Food Blue 2)、Acid Blue 62(CI 62045)、Acid Blue 74(E 132、CI 73015)、Acid Blue 80(CI 61585)、Acid Green 3(CI 42085、Foodgreen1)、Acid Green 5(CI 42095)、Acid Green 9(C.I.42100)、Acid Green 22(C.I.42170)、 Acid Green 25(CI 61570、Japan Green 201、D&C Green No. 5)、Acid Green 50(Brilliant Acid Green BS、C.I. 44090、Acid Brilliant Green BS、E 142)、Acid Black 1(Black n°401、Naphthalene Black 10B、Amido Black 10B、CI 20 470、COLIPA n°B15)、Acid Black 52(CI 15711)、Food Yellow 8(CI 14270)、Food Blue 5、D&C Yellow 8、D&C Green 5、D&C Orange 10、D&C Orange 11、D&C Red 21、D&C Red 27、D&C Red 33、D&C Violet 2および/またはD&C Brown 1。
例えば、アニオン性直接染料の水溶性は、下記方法で測定できる。0.1gのアニオン性直接染料をビーカーに導入する。磁気撹拌棒を加える。次いで、100mLの水を添加する。この混合物をマグネチックスターラーで撹拌しながら25℃に加熱する。60分間撹拌する。次いで、水性混合物を視覚的に評価する。未溶解残留物がまだ存在する場合、例えば10mL刻みで、水の量を増やす。使用した染料の量が完全に溶解するまで水を加える。染料の強度が高いために、染料-水混合物を視覚的に評価できない場合は、混合物をろ過する。未溶解染料がろ紙上に残留する場合は、より多くの水を用いて溶解度試験を繰り返す。0.1gのアニオン性直接染料が25℃で100mLの水に溶解した場合、その染料の溶解度は1.0g/Lである。
Acid Yellow 1は、8-ヒドロキシ-5,7-ジニトロ-2-ナフタレンスルホン酸二ナトリウム塩と称され、少なくとも40g/Lの水への溶解度(25℃)を有する。
Acid Yellow 3は、2-(2-キノリル)-1H-インデン-1,3(2H)-ジオンのモノスルホン酸およびジスルホン酸のナトリウム塩の混合物であり、20g/Lの水への溶解度(25℃)を有する。
Acid Yellow 9は、8-ヒドロキシ-5,7-ジニトロ-2-ナフタレンスルホン酸の二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は40g/L(25℃)より大きい。
Acid Yellow 23は、4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1-(4-スルホフェニル)-4-((4-スルホフェニル)アゾ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸の三ナトリウム塩であり、25℃の水に高度に溶解できる。
Acid Orange 7は、4-[(2-ヒドロキシ-1-ナフチル)アゾ]ベンゼンスルホネートのナトリウム塩である。その水への溶解度は、7g/L(25℃)より大きい。
Acid Red 18は、7-ヒドロキシ-8-[(E)-(4-スルホナト-1-ナフチル)-ジアゼニル)]-1,3-ナフタレンジスルホネートの三ナトリウム塩であり、20重量%より大きい非常に高い水溶性を有する。
Acid Red 33は、5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-(フェニルアゾ)-ナフタレン-2,7-ジスルホネートの二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は2.5g/L(25℃)である。
Acid Red 92は、3,4,5,6-テトラクロロ-2-(1,4,5,8-テトラブロモ-6-ヒドロキシ-3-オキソキサンテン-9-イル)安息香酸の二ナトリウム塩であり、その水への溶解度は10g/L(25℃)より大きい。
Acid Blue 9は、2-({4-[N-エチル(3-スルホナトベンジル]アミノ]フェニル}{4-[(N-エチル(3-スルホナトベンジル)イミノ]-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン}メチル)-ベンゼンスルホネートの二ナトリウム塩であり、20重量%(25℃)より大きい水への溶解度を有する。
サーモクロミック染料を使用してもよい。サーモクロミズムは、温度の関数として、その色を可逆的または不可逆的に変化させる材料の特性に関係する。これは、強度および/または波長最大値の両方を変えることで実施できる。
最後に、フォトクロミック染料を使用してもよい。フォトクロミズムは、光、特にUV光の照射に応じて可逆的または不可逆的に色が変化する材料の特性に関係する。これは、強度および/または波長最大値の両方を変えることで実施できる。
化粧品調製物(B)は、化粧品調製物(B)の総重量に基づいて、0.01~10.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.2~6.0重量%、非常に特に好ましくは0.5~4.5重量%の総量で1以上の顔料を含み得る。
化粧品調製物(B)は、化粧品調製物(B)の総重量に基づいて、0.01~10.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、好ましくは0.2~6.0重量%、非常に特に好ましくは0.5~4.5重量%の総量で1以上の直接染料を含み得る。
調製物(A)および(B)に加えて、本発明の多成分包装ユニット(キット)は、1以上のさらに別個に調製された調製物、例えば、少なくとも1つの増粘ポリマーおよび/または少なくとも1つのフィルム形成ポリマーを含む化粧品(D)を含む化粧品調製物(C)を含み得る。。
さらなる実施態様において、
・少なくとも1つの増粘ポリマーを含む化粧品調製物(C)を含む第三包装ユニットを含む多成分包装ユニット(キット)が非常に特に好ましい。
増粘ポリマーとして、例えば、以下を用いることができる。
・Luviskol(登録商標)(BASF)の商標で販売されているものなどの、ビニルピロリドン/ビニルエステル共重合体。Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol(登録商標)VA73は、それぞれビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体であり、好ましい非イオン性ポリマーでもある;
・ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテル〔Culminal(登録商標)およびBenecel(登録商標)(AQUALON)およびNatrosol(登録商標)グレード(Hercules)の商標で販売されているものなど〕。
・でんぷんおよびその誘導体、特にでんぷんエーテル、例えば、Structure(登録商標)XL(National Starch)、多機能で耐塩性のでんぷん。
・Luviskol(登録商標)(BASF)の名称で販売されているものなどのポリビニルピロリドン。
さらなる実施態様において、
・少なくとも1つのフィルム形成ポリマーを含む化粧品調製物(D)を含む第四包装ユニットを含む多成分包装ユニット(キット)が非常に特に好ましい。
フィルム形成ポリマーとしては、アクリル酸のコポリマー、メタクリル酸のコポリマー、アクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポリマー、アクリル酸アミドのホモポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸アミドのホモポリマーまたはコポリマー、ビニルピロリドンのコポリマー、ビニルアルコールのコポリマー、酢酸ビニルのコポリマー、エチレンのホモポリマーまたはコポリマー、プロピレンのホモポリマーまたはコポリマー、スチレンのホモポリマーまたはコポリマー、ポリウレタン、ポリエステルおよび/またはポリアミドからなる群から選択される少なくとも1つのアニオン性ポリマーがある。
本発明の多成分包装ユニットの他の好ましい実施態様については、本発明の組成物について述べたのと同じことが適用される。
1.シランブレンドの調製
1.1.シランブレンド1の調製(比較)
加熱可能/冷却可能な外殻を備えた10L容の反応器に、4.67kgのメチルトリメトキシシラン(34.283モル)を導入した。次いで、撹拌しながら、1.33kgの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(6.008モル)を添加した。この混合物を30℃で撹拌した。続いて、激しく撹拌しつつ、外部冷却下、反応混合物の温度を30℃に維持しながら、670mLの蒸留水(37.18モル)を滴加した。水添加完了後、撹拌を更に10分間続けた。
(a1)3-(トリエトキシシリル)プロピルアミン モル質量=221.37g/モル(a2)メチルトリメトキシシラン モル質量=136.22g/モル
(a3)水 モル質量=18.02g/モル
モル比(a2)/(a1)=34.283モル/6.008モル=5.706
モル比(a3)/(a1)=37.189モル/6.008モル=6.18
モル比(a3)/(a2)=37.18モル/34.283=1.08
その後、700mbarの減圧を印加し、反応混合物を44℃の温度に加熱した。反応混合物が44℃の温度に達した時点で、反応中に放出されたエタノールおよびメタノールを、40分間に渡って留去した。留去したアルコールを、冷却した受器に回収した。次いで、反応混合物を室温に放冷した。続いて、このようにして得た混合物に、撹拌しながら、3.33kgのヘキサメチルジシロキサンを滴加した。10分間撹拌した。各々の場合に、100mLのシランブレンドを、シール付きスクリューキャップクロージャーを備えた100mL容のボトルに充填した。充填後、ボトルをきつく密閉した。水分含有量は2.0重量%未満であった。
1.2.シランブレンドの調製(2、本発明)
加熱可能/冷却可能な外殻を備えた10L容の反応器に、4.67kgのメチルトリメトキシシラン(34.283モル)を導入した。次いで、撹拌しながら、1.33kgの(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(6.008モル)を添加した。この混合物を30℃で撹拌した。続いて、激しく撹拌しつつ、外部冷却下、反応混合物の温度を30℃に維持しながら、670mLの蒸留水(37.18モル)を滴加した。水添加完了後、撹拌を更に10分間続けた。
(a1)3-(トリエトキシシリル)プロピルアミン モル質量=221.37g/モル
(a2)メチルトリメトキシシラン モル質量=136.22g/モル
(a3)水 モル質量=18.02g/モル
モル比(a2)/(a1)=34.283モル/6.008モル=5.706
モル比(a3)/(a1)=37.189モル/6.008モル=6.18
モル比(a3)/(a2)=37.18モル/34.283=1.08
その後、280mbarの減圧を印加し、反応混合物を44℃の温度に加熱した。反応混合物が44℃の温度に達した時点で、反応中に放出されたエタノールおよびメタノールを、190分間に渡って留去した。蒸留中、真空を200mbarまで下げた。留去したアルコールを、冷却した受器に回収した。次いで、反応混合物を室温に放冷した。続いて、このようにして得た混合物に、撹拌しながら、3.33kgのヘキサメチルジシロキサンを滴加した。10分間撹拌した。各々の場合に、100mLのシランブレンドを、シール付きスクリューキャップクロージャーを備えた100mL容のボトルに充填した。充填後、ボトルをきつく密閉した。水分含有量は2.0重量%未満であった。
2.GC-MSによるC-Cアルコールの含有量の測定
ボトル詰めから24時間以内に、2つのシランブレンドのエタノールとメタノールの含有量をGC-MS分光法で測定した。重複測定では、各シランブレンドのサンプルの1つを、無極性カラムでのガスクロマトグラフィーにより分析した。指定成分の識別は、ライブラリ比較スペクトル(NIST/Wiley)を用いて質量分析により行った。定量化は、メチルイソブチルケトンによる内部標準キャリブレーションを用いて行った。平均値を、各重複測定から算出した。
Figure 2022523418000045
3.着色
下記着色剤を準備した(調製物(B))。
Figure 2022523418000046
予め調製したシランブレンドのボトルの各々から、20gを秤取した(調製物A)。各々について、20gの調製物(A)および100gの調製物(B)を振とうすることにより(3分間の振とう)、即用性染料を調製した。次いで、この混合物を5分間静置した。
適用のために、一房の毛髪(Kerling Euronaturhaar white)を即用性染料に浸し、その中に1分間静置した。その後、余分な剤を、各毛髪ストランドから除去した。次に、各毛髪ストランドを水で洗い、乾燥させた。続いて、昼光ランプ下で、ストランドを視覚的に評価した。下記結果を得た。
Figure 2022523418000047

Claims (21)

  1. (a)下記:
    (a1)式(I):
    Figure 2022523418000048
    [式中、
    ・Lは、直鎖または分岐鎖の二価C-C20アルキレン基であり、
    ・Rは、C-Cアルキル基を表す]
    で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
    (a2)式(II):
    Figure 2022523418000049
    [式中、
    ・Rは、C-C12アルキル基を表し、
    ・Rは、C-Cアルキル基を表す]
    で示される1以上の有機C-Cアルコキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物、および、組成物の総重量に基づき、
    (b)総量で0.001~10.0重量%の1以上のC-Cアルコール、および、
    (c)0.001~10.0重量%の水
    を含む、ケラチン物質、特にケラチン繊維を処理するための化粧品組成物。
  2. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)メチルトリメトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)エチルトリエトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)メチルトリエトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)プロピルトリエトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  6. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)へキシルトリエトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  7. (a)下記:
    (a1)(3-アミノプロピル)トリエトキシシランと
    (a2)オクチルトリエトキシシランと、
    (a3)水
    とを混合して得られる生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 生成物(a)を得るために、有機C-Cアルコキシシラン(a1)と有機C-Cアルコキシシラン(a2)とが、3.0~8.0、好ましくは3.5~7.5、より好ましくは4.0~7.0、さらにより好ましくは4.5~6.5、非常に特に好ましくは5.4~5.9のモル比(a2)/(a1)で互いに混合されることを特徴とする、請求項1~7のいずれかに記載の組成物。
  9. 生成物(a)を得るために、有機C-Cアルコキシシラン(a1)と(a3)水とが、4.0~9.5、好ましくは4.5~9.0、より好ましくは5.0~8.5、さらにより好ましくは5.5~8.0、最も好ましくは5.8~6.4のモル比(a3)/(a1)で互いに混合されることを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載の組成物。
  10. 生成物(a)を得るために、有機C-Cアルコキシシラン(a2)と(a3)水とが、0.1~3.5、好ましくは0.3~3.0、より好ましくは0.5~2.5、さらにより好ましくは0.7~2.0、最も好ましくは0.9~1.3のモル比(a3)/(a2)で互いに混合されることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載の組成物。
  11. 組成物の総重量に基づき、総量で30.0~85.0重量%、好ましくは35.0~80.0重量%、より好ましくは40.0~75.0重量%、さらにより好ましくは45.0~70.0重量%、最も好ましくは50.0~65.0重量%の1以上の生成物(a)を含む、請求項1~10のいずれかに記載の組成物。
  12. 組成物の総重量に基づき、(b)総量で0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~5.0重量%の1以上のC-Cアルコールを含む、請求項1~11のいずれかに記載の組成物。
  13. 組成物の総重量に基づき、(b1)0.01~9.0重量%、好ましくは0.01~8.0重量%、より好ましくは0.01~7.0重量%、最も好ましくは0.01~4.0重量%のメタノールを含む、請求項1~12のいずれかに記載の組成物。
  14. 組成物の総重量に基づき、(b2)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~8.0重量%、より好ましくは0.5~7.0重量%、最も好ましくは0.5~4.0重量%のエタノールを含む、請求項1~13のいずれかに記載の組成物。
  15. 組成物の総重量に基づき、(c)0.01~9.0重量%、好ましくは0.1~7.0重量%、より好ましくは0.2~5.0重量%、最も好ましくは0.5~3.0重量%の水を含む、請求項1~14のいずれかに記載の組成物。
  16. (d)ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサンからなる群から選択される1以上の化粧品成分を含む、請求項1~15のいずれかに記載の組成物。
  17. 組成物の総重量に基づき、(d)10.0~50.0重量%、好ましくは15.0~45.0重量%、より好ましくは20.0~40.0重量%、さらにより好ましくは25.0~35.0重量%、最も好ましくは31.0~34.0重量%のヘキサメチルジシロキサンを含む、請求項1~16のいずれかに記載の組成物。
  18. 重量比1:1で蒸留水により希釈した後、7.0~12.0、好ましくは7.5~11.5、より好ましくは8.5~11.0、最も好ましくは9.0~11.0のpHを有することを特徴とする、請求項1~17のいずれかに記載の組成物。
  19. 別個に製造された、
    ・化粧品調製物(A)を含む第一包装ユニット、および
    ・化粧品調製物(B)を含む第二包装ユニット
    を含み、
    ・化粧品調製物(A)は請求項1~18のいずれかに記載の組成物であり、
    ・化粧品調製物(B)は、顔料および/または直接染料からなる群から選択される少なくとも1つの着色化合物を含む、
    ケラチン物質、特にヒトの毛髪を染色するための多成分包装ユニット(キット)。
  20. ・少なくとも1つの増粘ポリマーを含有する化粧品調製物(C)を含む第三包装ユニットを含む、請求項19に記載のキット。
  21. ・少なくとも1つのフィルム形成ポリマーを含有する化粧品調製物(D)を含む第四包装ユニットを含む、請求項19または20に記載のキット。
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