JP2022522954A - 可聴接続を伴う電子タバコ - Google Patents

Abstract

吸入器本体と取り外し可能なカートリッジとを含む電子タバコであって、吸入器本体は、電力ユニットとカートリッジ着座部とを含み、カートリッジ着座部は、カートリッジが電力ユニットに電気的に接続される空洞内の保持位置にカートリッジを受け入れるように配置された空洞を含み、電子タバコは、カートリッジ上に位置する第１の保持要素と、空洞の内側壁上に位置する第２の保持要素とを含む機械的保持構成をさらに含み、保持要素は、カートリッジが空洞に挿入される際に整合されたときに係合するように構成され、それによりカートリッジが保持位置に保持され、保持構成は、保持要素を移動させて係合させるのに挿入力が必要とされるように成形され、挿入力は、カートリッジが保持位置に移動したときに可聴信号を生成する、カートリッジとカートリッジ着座部との対向する表面間の接触を生じさせるのに十分である、電子タバコ。

Description

本発明は、電子タバコに関し、特に交換可能なカートリッジを受け入れることができる電子タバコに関する。

電子タバコは、従来のタバコの代替品である。燃焼煙を生成する代わりに、電子タバコは液体を気化させ、それをユーザが吸入することができる。液体は通常、蒸気を生成するグリセリン又はプロピレングリコールなどのエアロゾル形成物質を含む。液体中の他の一般的な物質としては、ニコチン及び様々な香料がある。

電子タバコは、マウスピース部位と、液体貯蔵部と、電力供給ユニットとを含む、手持ち式の吸入器システムである。気化は、気化器又はヒーターユニットによって達成され、この気化器又はヒーターユニットは、通常、加熱コイルの形態の加熱要素と、液体貯蔵部から加熱要素に流体を移送するように配置された、芯などの、流体移送要素とを含む。気化は、液体が蒸気に変わるまでヒーターが流体移送要素内の液体を加熱したときに起きる。次いで、マウスピースにおける空気出口から蒸気を吸入することができる。

電子タバコは、バッテリ部位内にカートリッジ着座部を含み得、このカートリッジ着座部は、カートリッジの形態の使い捨て消耗品を受け入れるように構成される。液体貯蔵部と気化器とを含むカートリッジは、しばしば「カトマイザー」と呼ばれる。この場合、カトマイザーの気化器は、液体を加熱して蒸気を生成するためにカトマイザーのヒーターに電気を供給できるように、カートリッジ着座部に受け入れられたときに電力供給ユニットに接続される。多くの場合、カートリッジがデバイスから外れて分離することのないように、カートリッジをカートリッジ着座部内に保持するために、何らかの形の機械的機構が使用される。

そのような従来技術のデバイスには、デバイスが使用できる状態になるように必要とされる機械的及び電気的接続がいつ行われたかがユーザにとって必ずしも明らかでないという問題がある。さらに、機械的接続と電気的接続の一方が行われたとしても、他方が確立されたことは明らかではない。このことは、使用中にカートリッジがデバイスから外れるか、又はユーザが接続しようとしてカートリッジに過剰な圧力を加え、デバイスの構成要素を損傷させることを助長する可能性がある。

カートリッジとデバイスとの機械的接続が、接触する表面に摩耗を生じさせる可能性があるというさらなる問題がある。それゆえ、頻繁な使用によって、対向する接触表面が摩耗するので機械的接続の有効性が低下する。さらに深刻なことに、材料が接触表面から剥がれ落ちてデバイス内に集まる可能性がある。これにより、遊離した材料が蒸気流に達し、ユーザによって吸入される可能性がある。

本発明の目的は、上述した従来技術のデバイスの問題の一部の解決に進歩が見られる電子タバコを提供することである。

本発明の第１の態様では、吸入器本体と取り外し可能なカートリッジとを含む電子タバコであって、吸入器本体は、電力ユニットとカートリッジ着座部とを含み、カートリッジ着座部は、カートリッジが電力ユニットに電気的に接続される空洞内の保持位置にカートリッジを受け入れるように配置された空洞を含み、電子タバコは、カートリッジ上に位置する第１の保持要素と、空洞の内側壁上に位置する第２の保持要素とを含む機械的保持構成をさらに含み、保持要素は、カートリッジが空洞に挿入される際に整合されたときに係合するように構成され、それによりカートリッジが保持位置に保持され、保持構成は、保持要素を移動させて係合させるのに挿入力が必要とされるように成形され、挿入力は、カートリッジが保持位置に移動したときに可聴信号を生成する、カートリッジとカートリッジ着座部との対向する表面間の接触を生じさせるのに十分である、電子タバコが提供される。

このように、ユーザは、保持要素を移動させて係合させるために少なくとも閾値挿入力を加えなければならないので、保持要素が係合するときに、ユーザが加える力によって、可聴信号を生成する、対向する表面間の接触が生じる。可聴信号は、カートリッジが吸入器本体に機械的及び電気的に接続され、その結果、デバイスが使用できる状態にあるというフィードバックをユーザに与える。受入位置では、対向する表面（可聴信号を生成する）が接触しており、カートリッジが電力ユニットに接続されているので、可聴信号は、デバイスが使用できる状態にあることを示す信頼性の高いインジケータを提供できるように、カートリッジの電気的接続に関連付けることができる。

「可聴信号」という用語は、カートリッジを接続したユーザに聞こえる、対向する表面間の接触によって生じる音を指すために使用される。好ましくは、可聴信号は、大きな暗騒音の存在下でユーザが可聴信号を聞くことができるように、少なくとも２５ｄＢ（対数平均Ａ特性音圧レベル）、より好ましくは少なくとも４０ｄＢのピーク強度を含む。好ましくは、可聴信号は、接続点をより正確に示すように短い持続時間の鋭い音である。好ましくは、可聴信号は、０．５秒未満、より好ましくは０．３秒以下、最も好ましくは０．２秒未満の持続時間を有し、持続時間の短縮により、機械的及び電気的接続点のますます信頼性が高まる指標が提供される。好ましくは、可聴信号は、２．５ｋＨｚ～８ｋＨｚの強度ピークを有する周波数応答を有し、すなわち、好ましくは、以下の１／３オクターブ周波数帯域：２．５ｋＨｚ、３．１５ｋＨｚ、４ｋＨｚ、５ｋＨｚ、６．３ｋＨｚ又は８ｋＨｚのうちの１つにピーク強度がある。これにより、大きな環境的暗騒音があっても、可聴信号をユーザが容易に識別できることが確実となる。好ましくは、１／３オクターブ応答における全体的なピーク強度は、この周波数範囲内にある。他の例では、可聴信号は、より低い周波数範囲内の、例えば１００～１６０Ｈｚの追加の強度ピークを有し得る。

対向する接触表面は、空洞の開口部を取り囲む周縁の表面とカートリッジの対向する表面と、空洞の内側基部表面とカートリッジの対向する基部表面と、又は突起の表面と対応する凹部の受入表面とによって提供され得る。

本発明は、電子タバコと液体エアロゾル生成材料のカートリッジとの例を用いて例示されているが、本明細書で提示する本発明の概念は、特定の種類のエアロゾル生成デバイスとは異なることが明らかである。それゆえ、上記で及び以下の開示で定義する概念はまた、任意の形態のエアロゾル生成デバイス及びカートリッジ又はカプセルにおいて実現することができる。例えば、カートリッジが任意の形態のエアロゾル生成材料を収容する電子タバコ又は加熱非燃焼デバイス、例えばタバコ材料を収容するカートリッジ又は誘導加熱カプセルは、添付の特許請求の範囲において定義される特性を含む場合に等しく使用することができる。

保持構成の形状は、保持要素の形状と、空洞とカートリッジとの対向する側壁とによって画定され得る。カートリッジの挿入に制限を与えるように機械的保持構成の形状を構成することによって、ユーザは、制限を克服してカートリッジを挿入するために閾値挿入力を加えなければならない。このように、閾値挿入力は、制限が克服されたときに、ユーザによる挿入力の継続的な印加によって、空洞内に向かうカートリッジの加速が生じ、音響エネルギーに変換される割合が可聴信号を生成するのに十分であるように、十分な速度（したがって運動エネルギー１／２ｍｖ２）で対向する表面間の接触が生じるように調節することができる。音響エネルギーに変換される運動エネルギーの割合は、主に表面硬度によって決まる。５０ブリネル硬度値を超える又は硬度ロックウェルＲスケール値が７５を超える表面硬度によって、強い可聴信号が生成される。実際には、適切な表面硬度は、対向する接触表面の各々に金属又は硬質プラスチック材料を使用することによってもたらされる。

好ましくは、機械的保持特徴部は、カートリッジを第１の方向に保持するように構成された少なくとも１つの保持特徴部と、カートリッジを第２の方向に保持するように配置された少なくとも１つの保持特徴部とを含み、第２の方向は第１の方向に略直交する。

好ましくは、保持構成の形状は、ユーザによって閾値力が加えられた後に、カートリッジを継続的な力の作用下で保持位置に向けて加速させるように、挿入に対する制限が急激に（すなわち、急激とは、制限の克服から対向する表面間の接触までの間の時間に、ユーザが反応して加える力を十分に再調整することができないようなことである）除去されるように構成される。

好ましくは、機械的保持構成は、挿入力によって克服される挿入に対する制限が生じるように、カートリッジの被受入部分の最大直径が空洞の最小直径よりも大きくなるように成形され、且つカートリッジ又は吸入器本体は、カートリッジが空洞に挿入される際に、より大きな直径のカートリッジを収容するために、挿入力によってカートリッジ又は吸入器本体が撓むように、可撓性材料を含む。これにより、必要とされる挿入力を誘発するために挿入に制限を与えるための簡単でコスト効率が高く且つ信頼性が高い方法が提供される。

好ましくは、カートリッジは、撓みが急激に解除され、保持位置に向けてカートリッジを加速させ、可聴信号を生成するように、直径の増加した領域が後に続く急減した直径を有する。直径の急激な減少は、ユーザが加える挿入力を十分に調整できず、対向する表面を互いに加速させて可聴信号を生成するように、閾値力に達したときに制限が急に除去されることを意味する。

好ましくは、第１の保持要素又は第２の保持要素のいずれか一方は突起を含み、他方の保持要素は、カートリッジが保持位置にあるときに突起を受け入れるように構成された凹部を含む。これにより、カートリッジを空洞内に保持するための、信頼性が高くコスト効率の高い手段が提供される。

可聴信号は、突起が凹部に落ち込んだときの突起と凹部との接触又はカートリッジの基部表面と空洞の内側基部表面との接触によって生成され得る。対向する表面が突起と凹部との間にあるときに、撓みの解除によって、突起が凹部内に向かって加速し、より強い可聴信号に寄与できる接触が生じる。

好ましくは、機械的保持構成は、カートリッジが挿入されるときに、第１の突起が凹部によって受け入れられる前にまず第２の突起の上を摺動しなければならないように、凹部に隣接する第２の突起を含む。このように、カートリッジの挿入に対する制限は、接触させる対向する突起によって与えられる。第２の突起を凹部に直接隣接して凹部の前縁に配置することによって、突起が克服された時点で、制限が急に除去され、第１の突起が、撓みの解除によって、より長い距離にわたって加速される。

好ましくは、第１及び／又は第２の突起は、対向する第２の突起を通過するように第１の突起を移動させるのに増加する挿入力が必要とされるように、相手側の突起に接するように配置された角度付き前面を含む。角度付き前面を設けることによって、カートリッジをさらに空洞内に移動させるのに必要とされる力を徐々に増加させて、円滑な挿入と突起と凹部との係合とを可能にする。角度付き前面はまた、摩耗の原因となる可能性のある、突起の縁部に及ぶ高い摩擦力及び／又は剪断力と、材料が削ぎ落されて、材料が蒸気流に入り込み得るデバイス内に集まる可能性とを低減する。

好ましくは、吸入器本体又はカートリッジは、吸入器本体又はカートリッジが撓んで第１の突起と第２の突起とが互いを通り過ぎて摺動することを可能にするように構成される。この場合、挿入力は、壁を撓ませてカートリッジがチャンバに進入するのを可能にするのに必要な力に大きく依存する。撓みが解除されたときに、弾性力が一緒になって接触力の加速に寄与して可聴信号を増強することができる。

好ましくは、第２の突起は、凹部内に通じる角度付き後面を含み、後面の傾斜角度は、整合されたときに突起が凹部に急激に落ち込むように、前面の傾斜角度よりも急である。これにより、吸入器本体又はカートリッジの撓みが急激に解除され、カートリッジを保持位置まで推進させる、突起に及ぶ力が生成され、可聴信号が増強される。

好ましくは、機械的保持構成は、カートリッジの側壁又は空洞の内側壁上に位置決めされた第３の突起をさらに含み、第３の突起は第１の突起に略直交する方向に突出し、第３の突起は、空洞又はカートリッジを撓ませて第１の突起と凹部とを互いに押し付けるように構成される。この機械的保持構成は、カートリッジを略直交する２方向に保持するのを補助する。機械的保持構成はさらに、制限が解除されたときにカートリッジの加速を高めるために、ユーザが加える力が大きくなるように、挿入に対する制限を増加させる。第３の突起を設けることによって、第１の突起及び第１の凹部に適切に係合するようにカートリッジが撓むことがさらに確実にされ、カートリッジを適所に係止してカートリッジが誤って外れることを、より困難にする。さらに、第３の突起は、カートリッジが正しく着座したことを示すために確かな感覚（触覚フィードバック）をユーザに与えるように機能する。

好ましくは、第３の突起は、カートリッジが挿入される際に第１の突起又は第２の突起がその対向する側壁に抗して外方に押圧されるように、カートリッジ又はカートリッジ着座部が撓むように配置される。１つの側壁上の第２の突起と、直交する側壁上の第３の突起とを備えた可撓性カートリッジを提供することによって、カートリッジが空洞に受容されることを可能にするために第３の突起が内方に撓んだときに、第２の突起が外方に変位して、空洞の内側壁上の第１の突起との緊密な係合を生じさせる。

好ましくは、第３の突起は、カートリッジ上に位置決めされ、且つ空洞への開口部の周囲の周縁に接するように構成され、第３の突起は、空洞が第３の突起を受け入れることができるように周縁に接触してカートリッジ又は空洞の壁を撓ませる。

好ましくは、第３の突起は、カートリッジを挿入するのに増加する力が必要とされるように、緩傾斜前縁を有し、この増加する力は、カートリッジ又は空洞を次第に撓ませて第１の突起と凹部とを接近させる。

好ましくは、第３の突起は、カートリッジの被受入部分の楔形輪郭として設けられ、楔形輪郭は、第１の突起と凹部との接触方向に略直交する平面内にある。

突起上に緩傾斜前縁、すなわち楔形状を設けることによって、楔形突起の薄肉端部がまずカートリッジによって受け入れられ、カートリッジが空洞の開口部によって受容される容易さを改善する。この突起の形状は、カートリッジを空洞に挿入するのに、周縁に加わるあらゆる急激な力を低減する、徐々に増加する挿入力が必要とされることを意味し、且つカートリッジが挿入されるにつれて撓みが滑らかに徐々に増大するようにカートリッジが撓むことを意味する。これにより、摩耗と、ユーザに必要とされる最初の力の度合いとが抑制される。

空洞は、第３の突起と係合し、それにより保持力を高めるように配置された第２の凹部を含み得る。第３の突起及び第２の凹部は、第２の可聴信号を提供し得る。好ましくは、第２の突起と第２の凹部とは、カートリッジの挿入時に第１の突起と第１の凹部とが係合するのと略同時に係合するように、又は第１の突起と第１の凹部とが係合する前に係合するように配置される。

略同時に係合することによって、単一の可聴信号が生成され、カートリッジの機械的及び電気的接続の明確な確証をユーザに与える。第１の突起よりも先に第３の突起が係合するように第３の突起を証明することによって、第３の突起によって生じる撓みの解除によって、カートリッジを第１の突起まで推進させることができ、第１の突起と対応する凹部とを係合させるのに必要とされる力の量が低減される。

第１の突起、第２の突起及び第３の突起の各々は、複数の突起、例えば、カートリッジ又は空洞の両側に位置決めされた２つの突起を含み得る。第１の凹部及び第２の凹部の各々は、複数の凹部、例えば、カートリッジ又は空洞の両側に位置決めされた２つの凹部を含み得る。例えば、第１の突起は、空洞側壁の対向する内表面に位置決めされた対向する２つの突起を含み、第１の凹部は、２つの第１の突起と係合するようにカートリッジの対向する外表面に位置決めされた２つの凹部を含む。

好ましくは、少なくとも１つの突起は、カートリッジの外周の周囲に延びる環状突条を含む。この環状突条は、カプセルをより円滑に空洞内に導入できるように、加えられた力をカートリッジの外周の周囲に拡散して、より低い突出高さが必要とされる撓みをもたらすために使用することができる。環状突条は、好ましくは、環状突条が空洞への開口部の周囲の周縁によって受容される容易さを改善するための滑らかに丸みを帯びた縁部を有する。

好ましくは、環状突条は、０．３ｍｍ～３ｍｍの高さを有する。これにより、必要とされる挿入力が低減される一方でカートリッジの強力な保持がもたらされる。

好ましくは、カートリッジの外壁の厚さは、カートリッジの軸方向における、突起のいずれか一方側の領域において低減される。突起のいずれか一方側の壁厚を局所的に薄くすることによって、カートリッジ又は空洞の側壁は、意図した領域で撓むことができるが、他の領域では所望の剛性度を維持する。

好ましくは、カートリッジ着座部は、空洞への開口部を取り囲む周縁をさらに含み、周縁は丸みを帯びた内縁を有する。

本発明による電子タバコを示す。 本発明による電子タバコのカートリッジ着座部内の保持位置にあるカートリッジを示す。 カートリッジ上の突起によって生じる力に起因するカートリッジの変形を図示する。 本発明による電子タバコの機械的保持構成の種々の代替形態を図示する。 本発明による電子タバコの代替的な機械的保持構成を図示する。 本発明による電子タバコ用の代替的なカートリッジを図示する。 本発明による電子タバコの空洞又はカートリッジの側壁の断面を図示する。

図１ａ及び図１ｂは、本発明による電子タバコ１を概略的に図示する。電子タバコ１は、吸入器本体１０と、吸入器本体１０によって受け入れられるように構成される取り外し可能なカートリッジ２０とを含む。吸入器本体１０は、電力ユニット１１とカートリッジ着座部１２とを含み、カートリッジ着座部１２は、空洞１２内の保持位置にカートリッジ２０を受け入れるように配置された空洞１２を含む。カートリッジ２０が保持位置にあるときに、カートリッジ２０は、電力ユニット１１に電気的に接続される。電子タバコ１は、カートリッジ２０上に位置する第１の保持要素３１と、空洞１２の内側壁上に位置する第２の保持要素３２とを含む機械的保持構成３０をさらに含む。保持要素３１、３２は、カートリッジ２０が空洞１２に挿入される際に整合されたときに係合するように構成され、係合によってカートリッジ２０が保持位置に保持される。

保持構成３０は、保持要素３１、３２を移動させて係合させるためにユーザが挿入方向への挿入力を加えなければならないように成形される。保持構成３０の構成要素の形状は、必要とされる挿入力がカートリッジ２０とカートリッジ着座部１２との対向する表面間の接触を生じさせるのに十分であるような形状であり、この接触によって、カートリッジが保持位置に移動したときに可聴信号が生成される。特に、保持構成３０は、カートリッジ２０の挿入に最初の制限を与えるように成形される。ユーザは、この制限を克服するために、閾値を上回る挿入方向への力を加えなければならない。この閾値力は、制限が克服された時点で、この力が、カートリッジ２０とカートリッジ着座部１２との対向する表面間の接触を生じさせる保持位置に向けてカートリッジ２０を加速させるのに十分である。この急激な接触は、カートリッジ２０が吸入器本体１０に機械的且つ電気的の両方で結合されたというフィードバックをユーザに与える音を生成する。

図１ａ及び図１ｂの例では、機械的保持構成３０は、空洞１２の側壁１３の表面に略直交する方向に互いに向かって突出する、空洞１２の対向する内側壁上に設けられた２つの突起３２によって提供される。保持構成３０はまた、カートリッジ２０の被受入部分２１の外側壁上に位置決めされる対応する２つの凹部３１であって、空洞１２の内側壁上の対応する突起３２と係合するように位置決めされ構成される対応する２つの凹部３１を含む。空洞１２の突起３２は、カートリッジ２０の対応する最大直径Ｄｃよりも小さい、空洞の最小直径ＤＳを画定する。それにより、突起３２は、図２に示すように、カートリッジ２０を保持位置に移すために克服しなければならない、カートリッジ２０の挿入に制限を与える。

チャンバ１２の壁又はカートリッジ２０の被受入部分２１の壁は、図２に示す保持位置にカートリッジを保持するために突起３２が凹部３１に受け入れられるように、チャンバ１２とカートリッジ２０のいずれか一方又はその両方が挿入力の影響下で撓んで、カートリッジ２０がこの進入に対する制限を克服して突起３２を通過することを可能にするように、適度に可撓性を有する。図１及び図２の例では、機械的保持構成３０はまた、凹部３１に隣接して前側に（すなわち、凹部よりも先に第２の組の突起３３が空洞１２に進入するようにカートリッジ基部のより近傍に）位置決めされる第２の組の突起３３を含む。それゆえ、カートリッジ空洞１２の突起３１は、カートリッジ２０が挿入される際に凹部３３よりも先に第２の組の突起３３に接して、カートリッジ２０の進入に対する制限を増加させる。特に、カートリッジ２０が空洞１２に挿入される際に、カートリッジ２０の突起３３はまず、空洞１２の内表面１３上の突起３２に接し、第２の組の突起３３は、空洞１２の突起３２が凹部３１によって受け入れられるように、空洞１２の突起３２を通り過ぎて／突起３２の上を摺動しなければならない。このように、突起３３の径方向突出によってカートリッジ２０の被受入部分２１の最大直径が大きくなるので、カートリッジ２０を空洞１２内に移動させるためには、閾値挿入力を増加させる必要がある。

カートリッジ２０の突起３３が空洞１２の内部突起３２に接したときに、ユーザは、これらの突起が互いを通り過ぎて摺動することを可能にする閾値を上回るカートリッジ２０の挿入方向への力を加えなければならない。カートリッジ２０の少なくとも一部分（例えば、被受入部分２１）は、カートリッジの形状が歪んで、空洞の突起３２によってもたらされた直径の制限部を被受入部分２１が通り過ぎることを可能にできるように、可撓性材料で作られる。それゆえ、ユーザによって入力された力は、カートリッジの被受入部分２１に撓みを生じさせ、この撓みは、最大直径ＤＣを減少させて、被受入部分２１が空洞の突起３２を通過することを可能にする。

カートリッジ２０の突起３３が空洞の対応する突起３２を通過するとすぐに、制限が急激に除去され、カートリッジの撓みが解除され、これにより、カートリッジが、ユーザによって加えられた力の下で空洞１２の底表面１４に向かって加速する。カートリッジ２０の対向する表面と空洞１２の内側基部表面１４との接触によってカートリッジの移動が急停止される。この急激な接触は、図２に示すように、カートリッジが受入位置にあることをユーザに示す強い可聴信号を生成する。

図２に示すように、カートリッジ２０がチャンバ１２の保持位置にあるときに、内部空洞の突起３２は、カートリッジを空洞２０内に確実に保持するカートリッジ２０の凹部３１によって受け入れられる。この位置では、カートリッジ２０の電気接点２２は、カートリッジ２０内のヒーター（図示せず）を吸入器本体１０の電力供給装置１１に接続するカートリッジ着座部１２の基部における対応する接点１５に接触する。それゆえ、可聴信号は、カートリッジ１２のヒーターが電力供給装置１１に接続された状態でカートリッジ２０がカートリッジ着座部１２内に機械的に保持され、その結果、デバイス１が使用できる状態にあるというフィードバックをユーザに与える。

図１ａ及び図１ｂの例では、衝突騒音／音（可聴信号）を提供する、カートリッジとカートリッジ着座部１２との対向する表面は、空洞１２の基部表面１４及びカートリッジの底表面２３であり、すなわち、電極１５、２２が位置する接触表面が、可聴信号をもたらす機械的接続を提供する。他の例では、例えば図２の構成では、吸入器本体１０内の空洞１２への開口部の周囲の周縁１６と、カートリッジ２０のマウスピース部分２５の増加した径方向延在部によってもたらされた対向する周縁２４との接触が行われる。代替的又は追加的に、空洞の側壁の突起３２とカートリッジの凹部が適所にカチッと嵌ったときの突起３２と凹部との接触は、可聴信号の生成に寄与し得る。

対向する表面は、保持位置へのカートリッジの動きによって与えられる運動エネルギーのかなりの割合が音響エネルギーに変換されるのに十分な表面硬度を有する。例えば、５０ブリネル硬度値を超える又は硬度ロックウェルＲスケール値が７５を超える表面硬度によって、強い可聴信号が生成される。実際には、適切な表面硬度は、金属又は硬質プラスチック材料によってもたらされる。特に、衝突によって生じる騒音のピーク強度は、十分な強度の信頼性の高い可聴信号を提供するために、好ましくは２５ｄＢよりも大きく、より好ましくは４０ｄＢよりも大きい。

本発明による電子タバコ１はまた、可聴信号を増強して空洞１２内へのカートリッジの接続を強化することを目的とする機械的保持構成３０に追加の特徴部を含み得る。図１ａ及び図１ｂに示すように、カートリッジ２０は、第２の組の突起３３に略直交する方向に延びる別の組の突起３４を含み得る。図１の例では、カートリッジは、対向する２つの側面から延びる第２の組の突起３３と他の対向する２つの側面から延びる第３の組の突起３４とを備えた略矩形断面を有する。他の断面形状のカートリッジ２０もまた、追加の組の突起３４を使用することがあり、重要な態様は、図３ａ～図３ｃを参照して説明するように、カートリッジを撓ませるために第３の組の突起３４が第２の組の突起３３に略直交して延びることである。

図１ｂに示すように、第３の組の突起３４は、突起３４におけるカートリッジの幅が空洞１２への開口部よりも幅広であるので、カートリッジ２０が空洞１２に挿入される際に第３の組の突起３４が空洞の開口部の周囲の周縁１６に接するのに十分な距離だけ、カートリッジ２０の被受入部分の側面から外方に延びる。それゆえ、ユーザは、カートリッジ２０の被受入部分２１を撓ませて、突起３４が空洞１２への開口部によって受容され得るように突起３４が内方に移動することを可能にする、挿入方向への力を加えなければならない。

図３ａは、カートリッジ２０の被受入部分２１の側面図を示し、図３ｂ及び図３ｃは、図３ａに示す線Ｘ－Ｘ’によって表すカートリッジの被受入部分２１の断面を示す。図３ｂに示すように、カートリッジが空洞１２に挿入される前に、カートリッジが弛緩状態にあるときに、第３の組の突起３４は、第２の組の突起３３の向きに略直交する方向に延びる。第３の組の突起３４が空洞１２の周囲の周縁１６に接したときに、ユーザによる挿入方向への継続的な圧力によって、突起３４が周縁を通過して空洞１２内に移動できるように、カートリッジ２０の被受入部分２１の可撓性材料が、図３ｃに示す方向Ｆ１に内方に撓む。Ｆ１方向へのカートリッジの撓みによって、カートリッジ２０の被受入部分２１の幅がＦ２方向に増加するようにカートリッジがさらに歪む。換言すれば、カートリッジ２０の内方への撓みによって、直交方向における第２の組の突起３３の、外方への変位が生じる。図１ａに戻ると、突起３３の外方への変位によって、突起３３がより大きな力で空洞１２の内側壁１３に押し込まれることが明らかである。このことは、機械的保持構成３０の接続の緊密度を増加させ、カートリッジ２０の突起３３に空洞１２の突起３２の上を摺動させるためにユーザがより大きな力を加えなければならないことを意味する。挿入力を増加させる必要があるということは、制限が急激に解除されるように突起が互いを通り過ぎて摺動するときに、カートリッジ２０に及ぶ加速力が大きくなることを意味し、このことは、カートリッジと空洞１２との対向する表面間の衝撃がより大きくなり、生成される可聴信号の強度を増加させることを意味する。

図４ａ～図４ｄは、カートリッジ２０の突起３３及び凹部３１と空洞１２の内側壁１３上の突起３２との係合の緊密度を増加させるために第２の組の突起３３が外方に押圧されるように被受入部分２１を撓ませるように構成された、第３の組の突起３４の形状の種々の代替形態を示す。図４ａは、本発明によるデバイス１の外側面図を示す。図４ａの電子タバコ１は、第３の組の突起３４の種々の代替形態は別にして図１ａの電子タバコ１と同一であるが、図４ｂ～図４ｄの断面図に示すように設けられ得る。

図４ａ及び図４ｂは、突起が角度付き前縁を有する点において、図１ｂの突起３４の代替形態を示しており、この角度付き前縁は、第３の組の突起３４が空洞１２への開口部の周囲の周縁１６と係合する容易さを改善するために、緩やかに傾斜しており、特に周縁１６又は突起３４が急峻な前縁を有する場合には、最初に大きな力を挿入方向に加えなければならず、この大きな力は、空洞１２が突起３４を受容できる、カートリッジ２０の必要とされる撓みに最適に変換されない。これにより、これらの接触点に大きな剪断力が加えられ、この剪断力は、これらの縁部の激しい摩耗と、空洞内に集まって蒸気流に入り込み得る、削ぎ落とされた材料が遊離する可能性とをもたらすことがある。

これらの問題を回避してカートリッジと空洞との係合を向上させ、空洞又はカートリッジ２０の必要とされる撓みを促進して接触縁部間の摩擦を低減するために、多くのステップを行うことができる。突起上に緩傾斜前縁、すなわち楔形状を設けることによって、楔形突起の薄肉端部がまずカートリッジによって受け入れられ、カートリッジが空洞１２の開口部によって受容される容易さを改善する。この突起３４の形状は、カートリッジ２０を空洞１２に挿入するのに、周縁１６に加わるあらゆる急激な力を低減する、徐々に増加する挿入力が必要とされることを意味し、且つカートリッジが挿入されるにつれて撓みが滑らかに徐々に増大するようにカートリッジ２０が方向Ｆ１及びＦ２（図３ｃに示す）に撓むことを意味する。それゆえ、空洞１２の内壁１３に抗する第２の組の突起３３の力は、カートリッジが挿入されるにつれて徐々に増加し、摩耗と、ユーザに必要とされる最初の力の度合いとを抑制する。

この構成によって解決される別の問題は、第２の組の突起３４が、図１ｂに示すような急峻な縁部を有する場合には、ユーザが大きな力を加えなければならないことであり、この力は、所要の閾値を超えたときに、突起３４が空洞１２によって突然受け入れられるので、カートリッジ２０の被受入部分２１（又は空洞１２の壁）を急激に変形させる。空洞内への突起３４の急激な移動によって、接点１５、２２間の電気的接触を示す可聴信号と混同され得る、騒音又は「クリック音」の形態の可聴信号が生成される可能性がある。このことは、（すなわち、カートリッジ挿入時に複数のクリック音又は騒音が生じる場合には）確実な機械的及び電気的接触がいつ達成されたかがユーザに明らかでない場合があることを意味する。滑らかに角度の付いた１組の突起３４を設けることによって、最初の可聴信号をもたらす可能性のあるカートリッジの急激な進入が生じない。

同様の利点が、図４ｂ～図４ｄに示す代替構造によって提供される。まず、空洞１２への開口部の周囲の周縁１６は、カートリッジ２０を受容するように外方に角度の付いた、丸みを帯びた又は角度付き縁部を有し得る。この丸みを帯びた又は角度付き縁部は、カートリッジ及び突起３４が空洞１２に突然受容されることをもたらす平行な２つの接触縁部を有するという点で、上記で説明した欠点を防止する。図４ｂに示すように、滑らかに丸みを帯びた周縁１６は、カートリッジ２０の挿入をさらに円滑にするために角度付き突起３４に加えて設けられ得る。代替的に、第３の突起３４は、カートリッジの底表面２３からマウスピース部分２５が被受入部分２１に接する周縁へと（係合突起３３に直交する方向における）カートリッジの幅が徐々に増加する、図４ｃに示すようなカートリッジ２０の被受入部分２１の楔形輪郭の形態で設けられ得る。ここでも、この構成は、上記で説明した利点をもたらし、空洞１２への開口部の周囲の丸みを帯びた周縁１６を備えるか又は図４ｃに示す直線縁部を備え得る。

図４ｂの構成に対する変形形態が図４ｄに示される。この例では、突起３４は、角度付き前縁及び後縁を有する。さらに、空洞１２の内壁（すなわち、図１ａに示す側壁１３に直交する側壁）は、カートリッジの第３の組の突起３４を受け入れるように配置された追加の組の凹部３５を有する。これらの凹部３５は、第１の組の突起３２が第１の組の凹部３１によって受け入れられるのと同時に第３の組の突起３４を受け入れるように配置することができる。このように、カートリッジ及び空洞１２の側壁の直交する側面における凹部３１、３５と突起３３、３４との２組が同時に受け入れられる。このことは、まず、（カートリッジ２０が、チャンバ１２への断面開口部の直交する両方向において制限を受けるので）ユーザがカートリッジ２０の挿入に対する制限を克服するのに必要とされる閾値挿入力を増加させることができる。これにより、さらに大きな挿入力が加えられるように促され、この大きな挿入力は、必要とされる力が突起３４の傾斜に起因して徐々に増加するので円滑な挿入を依然として確実にする一方で、カートリッジ２０とカートリッジ着座部１２との対向する表面が接触して可聴信号を生成するときにより大きな可聴信号をもたらす。さらに、機械的保持構成３０が可聴信号に寄与するように構成される場合には、突起３４、３３が凹部３５、３２に急激に受け入れられたときに、可聴信号の強度をさらに増加させる。

カートリッジ２０の側壁は、第１の組の突起３２、３３と同様に、第３の組の突起３４が凹部３５に受け入れられる前に第３の組の突起３４に接触するように構成された別の組の突起３６をさらに含み得る。それゆえ、図４ｄの電子タバコ１は、カートリッジ２０の全ての側面及び空洞１２の内側壁１３における直交方向の突起の係合によって、カートリッジ２０と電力ユニット１０との係合の確実性を高める。

図５は、突起３２、３３、３４、３６の形状が、カートリッジとカートリッジ着座部１２との係合を最適化してカートリッジ２０が空洞１２に受け入れられたときに生成される可聴信号を増強するようにどのように構成され得るかを図示する。図５は、カートリッジ２０が空洞１２に部分的に挿入された状態の、カートリッジ２０及び吸入器本体１０の上部分の断面を示す。空洞１２の内側壁上に位置決めされた突起３２は、カートリッジ２０が空洞に挿入される際にカートリッジ２０に最初に接する突起の側における角度付き前面３２ａと、図２に示すようにカートリッジを保持位置に保持する突起の反対側における角度付き後面３２ｂとを有するように成形される。カートリッジの係合は、より浅い角度付き前面３２ａと、小さな急傾斜後面３２ｂとを備えた１組の突起３２を設けることによって最適化することができる。このように、カートリッジが突起３２の前面３２ａに接したときに、カートリッジが空洞１２の縮径部を通過するのに十分に空洞側壁又はカートリッジ２０の壁を変形させるために、徐々に増加する力が必要となる。これにより、増加する力を加えて空洞１２の突起３２を通過するようにカートリッジ２０の被受入部分２１を移動させるためにユーザが促される、カートリッジの円滑な進入が行われる。

カートリッジの前面が前縁３２ａと後縁３２ｂとの間の突起の頂点を通過して移動するときに、突起３２の急傾斜後面３２ｂは、カートリッジ２０の撓みが急激に解除されることを意味する。この撓みの急激な解除には多くの利点がある。まず、突起３２の形状によってもたらされる撓みの急激な解除は、それ自体が、カートリッジ２０を空洞１２への挿入方向に下方に推進させる力を生成することができる。これにより、カートリッジは、突起３２が凹部３１によって受け入れられる係合位置へと促され、さらに、可聴信号を生成するようにカートリッジ２０を推進させて接触させる速度が増す。追加効果は、突起３２の前縁３２ａを通過するようにカートリッジを移動させるために増加する力を与えるようにユーザが促されるので、この力が（後縁３２ｂによって与えられた空洞の直径の急減に起因して）急激に除去されるときに、ユーザは、力を調整する時間を有しないことであり、このことは、ユーザが力を加え続けることを意味し、この力は、カートリッジを保持位置に追いやり、上記で説明したように、対向する表面間の接触を生じさせ、生成される可聴信号の強度を増加させる。

これらの効果は、カートリッジ２０の突起３３に対応する形状を設けることによってさらに高めることができる。特に、その効果は、緩傾斜前面３３ａと急傾斜後面３３ｂとを設けることによって、カートリッジの挿入に対する制限が急に除去されたときに増幅され、上記で説明した効果を高める。突起の形状を適合させることを突起３２、３３に関して説明したが、このことはまた、カートリッジ３３及び３４の直交方向のサイズに関して突起に適用することができる。さらに、突起は、上記で説明した撓みの解除から得られた推進力によってカートリッジを第２の組の突起まで推進させることができるように配置され得、それにより、カートリッジを保持位置に移動させるのに必要とされるユーザが入力する力の量を低減する。突起は、長軸（挿入方向）に対して、前縁３２ａ、３３ａでは５～４５の角度傾斜を、及び後縁３２ｂ、３３ｂでは４５～９０の角度傾斜を有し得る。

デバイスの代替的な構成では、カートリッジ２０上の突起３４は、図６に図示するように、カートリッジ２０の外周の周囲に延びる環状突条３４として設けられ得る。この環状突条３４は、カプセルをより円滑に空洞１２内に導入できるように、加えられた力をカートリッジの外周の周囲に拡散してより低い突出高さの必要とされる撓みをもたらすために使用することができる。環状突条は、好ましくは、環状突条が空洞１２への開口部の周囲の周縁１６によって受容される容易さを改善するための滑らかに丸みを帯びた縁部を有する。環状突条は、好ましくは５ｍｍ未満、より好ましくは２ｍｍ未満の高さを有する。環状突条３４は、環状突条３４を貫通する１つ又は複数の長手方向通路を含むように不完全であってもよく、この環状突条３４は、カートリッジが挿入されたときに空気が空洞１２から出るための通路を提供し、挿入を妨げる可能性のあるカートリッジの外周の周囲に密封が形成されるのを防止する。

カートリッジの壁又は空洞１２の側壁をより可撓性のあるものにして、機械的保持構成が係合するときにカートリッジの壁又は空洞１２の側壁が撓むことができる度合いを高めるために、カートリッジの側壁（カートリッジ２０の被受入部分２１内の液体貯蔵部の側壁）又は空洞１２の側壁の厚さを低減することができる。特に、ＸとＹとの間の厚さは、上述の効果を促進する可撓度を高める。代替的に、カートリッジの側壁又は空洞１２の側壁の厚さは、図７に示すように、突起３２、３３、３４、３６のすぐ近傍において低減することができる。突起のいずれか一方側の壁厚を局所的に薄くすることによって、カートリッジ又は空洞１２の側壁は、意図した領域で撓むことができるが、他の領域では所望の剛性度を維持する。

Claims (15)

1. 吸入器本体と取り外し可能なカートリッジとを含む電子タバコであって、前記吸入器本体は、
   電力ユニットとカートリッジ着座部とを含み、前記カートリッジ着座部は、前記カートリッジが前記電力ユニットに電気的に接続される空洞内の保持位置に前記カートリッジを受け入れるように配置された前記空洞を含み、前記電子タバコは、
   前記カートリッジ上に位置する第１の保持要素と、前記空洞の内側壁上に位置する第２の保持要素とを含む機械的保持構成をさらに含み、前記保持要素は、前記カートリッジが前記空洞に挿入される際に整合されたときに係合するように構成され、それにより前記カートリッジが前記保持位置に保持され、
   前記保持構成は、前記保持要素を移動させて係合させるのに挿入力が必要とされるように成形され、前記挿入力は、前記カートリッジが前記保持位置に移動したときに可聴信号を生成する、前記カートリッジと前記カートリッジ着座部との対向する表面間の接触を生じさせるのに十分である、
   電子タバコ。
2. 前記保持構成は、前記挿入力によって克服される挿入に対する制限が生じるように、前記カートリッジの被受入部分の最大直径が前記空洞の最小直径よりも大きくなるように成形され、且つ
   前記カートリッジ又は前記吸入器本体は、
   前記カートリッジが前記空洞に挿入される際に、より大きな直径の前記カートリッジを収容するために、前記挿入力によって前記カートリッジ又は前記吸入器本体が撓むように、可撓性材料を含む、請求項１に記載の電子タバコ。
3. 前記第１の保持要素又は前記第２の保持要素のいずれか一方は突起を含み、他方の前記保持要素は、前記カートリッジが前記保持位置にあるときに前記突起を受け入れるように構成された凹部を含む、請求項１又は２に記載の電子タバコ。
4. 前記カートリッジが挿入されるときに、前記第１の突起は、前記凹部によって受け入れられる前にまず前記第２の突起の上を摺動しなければならないように、前記凹部に隣接する第２の突起をさらに含む、請求項３に記載の電子タバコ
5. 前記第１の突起及び／又は前記第２の突起は、対向する前記第２の突起を通過するように前記第１の突起を移動させるのに増加する挿入力が必要とされるように、相手側の突起に接するように配置された角度付き前面を含む、請求項４に記載の電子タバコ。
6. 前記吸入器本体又は前記カートリッジは、前記吸入器本体又は前記カートリッジが撓んで前記第１の突起と前記第２の突起とが互いを通り過ぎて摺動することを可能にするように構成される、請求項４又は５に記載の電子タバコ。
7. 前記第２の突起は、
   前記凹部内に通じる角度付き後面を含み、前記後面の傾斜角度は、整合されたときに前記突起が前記凹部に急激に落ち込むように、前記前面の傾斜角度よりも急である、請求項４～６のいずれか一項に記載の電子タバコ。
8. 前記カートリッジの側壁又は前記空洞の前記内側壁上に位置決めされた第３の突起をさらに含み、前記第３の突起は、前記第１の突起に略直交する方向に突出し、前記第３の突起は、前記空洞又は前記カートリッジを撓ませて前記第１の突起と前記凹部とを互いに押し付けるように構成される、請求項３～７のいずれか一項に記載の電子タバコ。
9. 前記第３の突起と係合するように配置された第２の凹部をさらに含む、請求項８に記載の電子タバコ。
10. 前記第３の突起と前記第２の凹部とは、
    前記カートリッジの挿入時に前記第１の突起と前記第１の凹部とが係合するのと略同時に係合するように、又は
    前記第１の突起と前記第１の凹部とが係合する前に係合するように配置される、請求項９に記載の電子タバコ。
11. 少なくとも１つの突起は、前記カートリッジの外周の周囲に延びる環状突条を含む、請求項３～１０のいずれか一項に記載の電子タバコ。
12. 前記突条は、丸みを帯びた輪郭を有する、請求項１１に記載の電子タバコ。
13. 前記環状突条は、２ｍｍ未満の高さを有する、請求項１１又は１２に記載の電子タバコ
14. 前記カートリッジの外壁の厚さは、前記カートリッジの軸方向における、前記突起のいずれか一方側の領域において低減される、請求項３～１３のいずれか一項に記載の電子タバコ。
15. 前記カートリッジ着座部は、前記空洞への前記開口部を取り囲む周縁をさらに含み、前記周縁は丸みを帯びた内縁を有する、請求項１～１４のいずれか一項に記載の電子タバコ。

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